JPH1162267A - セメント系構造物の補強方法 - Google Patents

セメント系構造物の補強方法

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JPH1162267A
JPH1162267A JP24351497A JP24351497A JPH1162267A JP H1162267 A JPH1162267 A JP H1162267A JP 24351497 A JP24351497 A JP 24351497A JP 24351497 A JP24351497 A JP 24351497A JP H1162267 A JPH1162267 A JP H1162267A
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JP
Japan
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cement
coating material
net
reinforcing
based structure
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JP24351497A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Kurihara
勝彦 栗原
Masatoshi Nagahama
雅敏 長浜
Shunsuke Tazawa
俊介 田沢
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】補強部材が軽量で、かつ、施工が容易でありな
がら、セメント系構造物の強度、靱性を高度に補強でき
る構造物の補強方法を提供することにある。 【構成】セメント系構造物に、繊維を0.1〜5重量%
含有し、セメントを基材とする被覆材を塗布し、次いで
ネットを被覆材に埋め込んだ後、あるいは更に上記被覆
材を追加塗布した後、被覆材表面をならし、平滑にした
状態で硬化させることを特徴とするセメント系構造物の
補強方法。 【効果】本発明による方法により、セメント系構造物に
強度、靭性を付与することによる補強効果があり、軽量
で容易に施工可能なセメント系構造物の補強を行うこと
が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセメント系構造物の
補強方法に関し、より詳しくは、亀裂や中性化等により
劣化した床版や橋梁、構造物の柱、壁面等の補修や補
強、或いは構造物自体の強度向上のための補強方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】セメント系構造物を補強する方法とし
て、構造物に厚さ10mm程度の鋼板を巻き立て、構造
物と巻き立てた鋼板の間隙にエポキシ樹脂や無収縮モル
タル等を充填する方法(以下鋼板巻立工法という)や、
炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)、あ
るいはガラス繊維等を強化剤とし、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂をマトリックスと
した繊維強化プラスチック(以下FRPという)を張り
付け、補強する方法がある。又、登録特許第25216
44号公報にはコンクリート構造物に補強用溶接網鉄筋
を面方向に緊張力を与えるように固定具を用いて固定
し、被覆材を被覆する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鋼板巻立工法
では、補強部材である鋼板の重量が大きいため、補強し
ようとする構造物の基礎工事が必要となる場合があるこ
と、施工に際し重機を使用するため工事が大掛かりとな
り、建物内部や地下構造物、トンネル内等では施工が極
めて困難な場合があること、複雑な構造物表面への施工
が困難であること、施工終了後鋼板がむき出しとなるた
め美観を損なうこと等の問題がある。
【0004】FRPによる補強方法は、引張力が作用す
る部位面に熱硬化性樹脂を含浸させたFRP補強体を接
着したものであるため、構造物に引張力が作用し、その
接着部分に歪みが発生すると、容易に剪断破壊を起こ
し、FRP本来の高強度を補強に生かすことができてい
ない。この剪断破壊を防止するために様々な方法が提案
されているが、満足できるものが見あたらないのが現状
である。又、FRP補強体は可燃物であるため、構造物
が防火構造や耐火構造である場合、補強を施すことで防
火あるいは耐火構造ではなくなってしまうという問題が
ある。このような問題を解決するために、FRP補強体
にモルタルやコンクリートを被覆する等の方法が考案さ
れているが、満足できる接着強度が得られていないのが
現状である。
【0005】登録特許第2521644号公報に開示さ
れている方法では、約300mmピッチで溶接網鉄筋を
固定具で固定する必要があり、工程が複雑であること、
鉄筋を使用するため、曲面や複雑な構造部分には施工で
きないという問題がある。
【0006】構造物を補強する場合、曲げ、剪断に対す
る補強のみでは、構造部材や構造物に力が作用した場
合、最大強さに達した後、それによって生じる大きな変
形により著しく耐力が低下し、曲げ破壊や剪断破壊を起
こし、構造物の破壊、崩壊を引き起こす。これを防止す
るために、構造物を補強するに際しては曲げ、剪断に対
する補強を行うと同時に、靱性を付与する必要がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点を解決するため鋭意検討を行った結果、セメント系構
造物に被覆材を塗布し、その中にネットを埋め込むこと
によって、軽量で、容易に施工でき、それでいて補強効
果のあるセメント系構造物の補強方法を見出した。
【0008】即ち、本発明の要旨はセメント系構造物に
繊維を0.1〜5重量%含有し、セメントを基材とする
被覆材を塗布し、次いでネットを被覆材に埋め込んだ
後、あるいは更に上記被覆材を追加塗布した後、被覆材
表面をならし、平滑にした状態で硬化させることを特徴
とするセメント系構造物の補強方法にある。
【0009】本発明において、セメント系構造物とはコ
ンクリート、セメントモルタル、ポリマーセメントモル
タル等のセメント系材料で構築された構造物をいい、橋
梁、床版、高層、中層、一般建築物の柱、壁面、地下構
造物、トンネル内面等、補修補強を要する場合のある全
てのセメント系材料で構築された構造物をいう。
【0010】本発明で用いるネットとしては、曲面、柱
面等平面以外の構造物表面に少なくともある程度は追従
可能なように、柔軟性を有し、ある程度の引張力に耐え
られる強度を有するものであり、被覆材内部に埋め込み
が可能な程度の細さの線材からなるものであればどのよ
うなものも用いることができ、ステンレス線、鋼線等の
金属線、ビニロン、アラミド(芳香族ポリアミド)繊維
等の有機繊維、ガラス繊維等の無機繊維を例示できる。
又、ネットは被覆材に埋め込まれるため、ネットを構成
する線の線径は0.5mm以上であることが好ましく、
目開きが1mm以上であることが好ましい。目開きが1
mm以上であると被覆材がネットの目の中に入り込み易
くなり、よってネットを被覆材中に埋め込むのが容易と
なる。ネットの織り方はどのようなものであっても用い
ることができる。
【0011】本発明でいう被覆材は、セメントを基材と
するものであり、土木建築用材料として一般的に用いら
れるセメントモルタルやポリマーセメントモルタル{以
下、合わせて(ポリマー)セメントモルタルという。}
を例示できる。このセメントを基材とする被覆材には、
必要に応じて増粘剤や減水剤、硬化促進剤、硬化遅延剤
等の添加物を添加してもよい。ここで用いられる添加剤
は土木建築用材料でセメントモルタル、ポリマーセメン
トモルタルにその目的に応じて通常添加されるものであ
ればどのようなものも用いることができる。
【0012】ここでいうポリマーセメントモルタルと
は、セメントモルタルを主体として、これに水性ポリマ
ーエマルションを加えたものを結合材とし、これに各種
細骨材と水を練り混ぜたものである。水性ポリマーエマ
ルションを構成するポリマーとしては、アクリルスチレ
ンコポリマー、アクリルゴム、エチレン酢酸ビニルコポ
リマー或いはその部分加水分解物、スチレンブタジエン
ゴム、ポリウレタン等を挙げることができる。
【0013】本発明で用いる被覆材は繊維を0.1〜5
重量%含有しているため、この繊維とネットとの絡みが
生じ、セメント系構造物とネット、被覆材の一体化がよ
り強固となる。ここで用いられる繊維は繊維長が10m
m以下であることが好ましく、解繊性のよい繊維である
ことが好ましい。繊維の具体例としては、耐アルカリ性
ガラス繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ビニロン繊
維、炭素繊維、鋼繊維、ステンレス繊維等を例示でき、
これらの中では耐アルカリ性ガラス繊維、ナイロン繊
維、ビニロン繊維がセメントモルタルあるいはポリマー
セメントモルタルとの接着性に優れることから好まし
い。
【0014】被覆材に繊維を含有させる場合は、繊維量
が0.1重量%未満では靱性が充分発現されず繊維添加
の効果が乏しくなり、5重量%を超えると(ポリマー)
セメントモルタルの作業性が損なわれるようになり、好
ましくない。
【0015】セメント系構造物への(ポリマー)セメン
トモルタルの塗布は通常当業界で行われる塗布方法であ
ればいかなる方法も採用することができる。(ポリマ
ー)セメントモルタルの塗布厚みは補強の目的、程度、
経済性等を総合して適宜判断すればよいが、ネットが充
分埋没できる程度の厚みであることが好ましい。
【0016】次いで、ネットを被覆材に埋め込むが、こ
の場合、ネットに緊張を与えながら埋め込むのが好まし
い。壁等の平面に埋め込む場合は、例えば平行においた
二本の棒でネットの相対する2辺を固定し、これらの棒
に互いに離間する方向の力を与えながら壁面に押しつけ
る方法を採用することができる。又、4隅を互いに離間
するような力を与えながら壁面に押しつけてもよい。大
きな平面の場合は、更にネットの線材の絡み目部分に互
いに所定の間隔を置いて分離可能に押圧具を取り付け、
上記のようにして押しつけた後、未だネットが埋め込ま
れていない部分の近傍に取り付けられた押圧具でそれら
の部分を埋め込みその後押圧具を取り外すことにより比
較的均一に埋め込むことができる。埋め込んだ後は両端
部の棒をそのままセメント系構造物に固定してもよく、
棒を取り外し、ネットの4隅あるいは周辺を適当な間隔
で固定具で固定してもよい。又、張り付けたネットの周
辺以外の部分も適当な間隔で固定してもよい。ネット
は、できるだけ躯体に接するように埋め込むことが好ま
しい。
【0017】柱の場合は、2辺あるいは4隅を互いに離
間させながら押しつける代わりに柱の周りにぐるりと1
周させればよく、1周以上巻き付けてもよい。柱の場合
は固定はネットに張力を与えながらネット同士を固定す
ればよい。曲面の場合も上記に準じて施工することがで
き、凹部を有する壁面等、より複雑な面の補強の場合も
上記に準じて施工した後、凹部において必要な数の適当
な場所においてネットを凹部に押しつけて被覆材に埋め
込み、そのまま構造物表面に固定すればよい。
【0018】次いで、当業界で通常行われている方法、
例えば金こてでならすなど被覆材の表面をならし、例え
ば押圧具を取り除いた後のくぼみ、ネット埋め込みによ
るうねり等をなくして平滑な表面にし、その状態で硬化
させる。必要に応じて適切な模様などを形成させること
もできる。被覆材は、以上の操作中にこのような操作が
できなくなるほど硬化が進まないよう適宜添加剤を用い
て硬化時間を調節すればよい。又、ネットを埋め込むに
充分な量であれば、所定量以下の被覆材を被覆し、その
中にネットを埋め込んだ後、更に被覆材を追加塗布して
所定の厚みにすることもできる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、以下の実施例においては被覆材の含有す
る繊維としてガラス繊維を用いた例を示すが、被覆材と
ネットの補強の相乗効果はネットと被覆材中の繊維の接
触による応力伝達で大きく向上することから、他の繊維
を用いた場合も同様の効果を示す。
【0020】実施例1〜9 補強対象のセメント系構築物として、100×100×
600mmのコンクリートブロックを使用した。これを
以下、躯体という。この躯体を縦に起き、その4側面全
てに表1に記載の量のガラス繊維を含有する表1に記載
の被覆材を被覆厚20mmになるよう被覆し、その上か
ら表1に記載のネットを側面全体に1周巻き付け、ネッ
トの端部同士を針金を用いて結合し、この針金を締め付
けることによりネットを被覆材の中に埋め込んだ。な
お、実施例1、5〜8ではポリマーセメントモルタルと
して日東化学工業社製CCRポリセメックスN20(商
品名)を用い、繊維含有量が1.0重量%以外の実施例
においては、CCRポリセメックスN20に用いられて
いると同種のガラス繊維の追加あるいはCCRポリセメ
ックスN20のマトリックス成分を添加、均一に混合し
て得たポリマーセメントモルタルを用いた。
【0021】次いで、ネットの目からはみ出してきた被
覆材を金こてを用いて全体を平滑にし、温度20℃、湿
度70%で14日間養生した。実施例9でのセメントモ
ルタルは、CCRポリセメックスN20のポリマー成分
を含有しないものをものを用いた以外は実施例1と同様
にした。こうして得られたサンプルの曲げ強度試験(J
IS A 1106)を、島津万能試験機((株)島津
製作所製、型式UH−100A)を用いて実施した。そ
れらの結果を表1に示す。
【0022】実施例10 ネット巻き付け前の被覆材厚みを15mmとし、ネット
を巻き付け、締め付けてネットを被覆材中に埋め込んだ
後、被覆材全体の厚みが20mmとなるよう上記と同様
の被覆材を追加塗布した後被覆材平面を平滑にした以外
は実施例2と同様にした。その結果も合わせて表1に示
す。又、比較のため、ネットと被覆材による補強を行わ
なかったもの(比較例1)及び躯体にネットを施設した
後に被覆材を被覆した例(比較例2)、被覆材中の繊維
含有量が規定よりも少ないものを用いた例(比較例3、
4)も実施した。それらの結果も合わせて表1に示す。
【0023】表中の靱性は、歪み−強度曲線の面積を計
算し、躯体のみの場合(未強化、比較例1)を1とし、
補強を施すことにより面積が何倍になったかということ
で評価した。
【0024】
【表1】 表において、PSMはポリマーセメントモルタルを、S
Mはセメントモルタルを示す。
【0025】表1の結果から、本発明の方法によるもの
は優れた曲げ強度と靱性を示し、未強化(比較例1)に
比べて格段の補強効果を示していることがわかる。特
に、躯体にネットを施設した後に被覆材を被覆する方法
(比較例2)に比べると、実施例2の結果は用いるネッ
ト、被覆材に何の違いもないにもかかわらず圧縮強度で
1.3倍、靱性は1.5倍に発現し、本発明の方法によ
れば高い補強効果が得られることがわかる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント系構造物に、繊維を0.1〜5重
    量%含有し、セメントを基材とする被覆材を塗布し、次
    いでネットを被覆材に埋め込んだ後、あるいは更に上記
    被覆材を追加塗布した後、被覆材表面をならし、平滑に
    した状態で硬化させることを特徴とするセメント系構造
    物の補強方法。
  2. 【請求項2】ネットが線径0.5mm以上の線材からな
    り、その目開きが1mm以上であることを特徴とする請
    求項1記載のセメント系構造物の補強方法。
  3. 【請求項3】被覆材が繊維を0.1〜5重量%含有する
    ポリマーセメントモルタルであることを特徴とする請求
    項2記載のセメント系構造物の補強方法。
JP24351497A 1997-08-26 1997-08-26 セメント系構造物の補強方法 Pending JPH1162267A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011073932A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd コンクリートの劣化防止表面被覆工法
JP2012091985A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd コンクリート構造物の補修方法
JP2012207449A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd コンクリートの劣化防止表面被覆工法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011073932A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd コンクリートの劣化防止表面被覆工法
JP2012091985A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd コンクリート構造物の補修方法
JP2012207449A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd コンクリートの劣化防止表面被覆工法

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