JPH1164535A - 流体中の固体粒子の検出方法及び粒子センサ - Google Patents

流体中の固体粒子の検出方法及び粒子センサ

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JPH1164535A
JPH1164535A JP9223533A JP22353397A JPH1164535A JP H1164535 A JPH1164535 A JP H1164535A JP 9223533 A JP9223533 A JP 9223533A JP 22353397 A JP22353397 A JP 22353397A JP H1164535 A JPH1164535 A JP H1164535A
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JP
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fluid
particle sensor
particle
solid particles
frequency
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Withdrawn
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JP9223533A
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Juichi Hirota
寿一 廣田
Kazuyoshi Shibata
和義 柴田
Yasuhito Yajima
泰人 矢島
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Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/02Investigating particle size or size distribution
    • G01N15/0255Investigating particle size or size distribution with mechanical, e.g. inertial, classification, and investigation of sorted collections

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  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子センサから出力された電気信号が、粒子
信号であるのか粒子信号以外の電気信号であるのかを判
別する方法を提供する。 【解決手段】 流体中の固体粒子の衝突に対して感応で
きる程度の質量を有する振動部14とその振動を検出し
電気信号に変換する検出部20とを含むセンサ素子10
を有する粒子センサを用い、当該粒子センサより出力さ
れた電気信号に含まれる周波数成分中のセンサ素子10
の持つ一次共振点の1/50から10倍という特定範囲
の周波数成分における最大振幅値と、前記粒子センサを
用いて予め得られた、固体粒子の衝突により、あるいは
流体の流れ自体の乱れにより生じた電気信号に含まれる
周波数成分中の前記特定範囲の周波数成分における最大
振幅値に基づいて決定された所定値とを比較することに
より、前記粒子センサより出力された電気信号が固体粒
子の衝突によるものであるか否かを判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、流体中の固体粒
子を検出するための粒子センサに関する。
【0002】
【従来の技術】 液体又は気体の流体中に固体粒子が混
在するとき、その固体粒子の存在を検出することが求め
られる場合がある。特に、固体粒子が流体中に本来、混
在すべきではないのにも拘わらず混在し、その流体の作
用を阻害する場合、固体粒子の検出が重要になる。
【0003】 例えば、自動車のエンジン又は重機械の
エンジンなどの内燃機関は、ガソリン、軽油等を動力源
とするが、これらの内燃機関はエンジンオイル等の潤滑
剤を用いて、エンジン等の回転面や摺動面の摩擦抵抗及
び磨耗を低減する。しかし、内燃機関の使用に伴って、
磨耗により金属粉等の固体粒子が生じて、潤滑剤に混入
し、回転面及び摺動面の磨耗を早めることがある。通常
は、オイルフィルタ等の濾過器により、潤滑剤中の固体
粒子等を除去するが、潤滑剤中の固体粒子を検出するこ
とにより、潤滑剤の状態をより詳細にモニターすること
ができる。
【0004】 また、エンジンなどの内燃機関に限ら
ず、変速機などの動力伝達機構、油圧サーボバルブなど
の油圧配管系、工業的な圧延加工、プレス加工などに用
いられる作動油、洗浄油などについても、その流体中の
固体粒子及び/又はこれらの油の粘度等を中心として、
流体の状態を管理することは重要である。更に、大気中
の浮遊粒子の存在、その濃度等も、大気汚染の程度をモ
ニターするうえで重要である。例えば、工場における排
煙中の浮遊粒子を検出することである。
【0005】 このような流体中の固体粒子を検出する
ためのセンサとして、特開平7−301594号公報に
は、圧電膜を用いたセンサ素子を有する粒子センサが開
示されている。このセンサでは、流体中の固体粒子が、
圧電膜を有する検出部又は検出部を載置する振動部に衝
突することにより、振動部及び検出部が振動し、圧電膜
がこの振動を電気信号に変換し、圧電膜を挟んでいる電
極がこの電気信号を出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、前記のよ
うな粒子センサを用いて流体中の固体粒子を検出しよう
とする場合、粒子センサからは、固体粒子がセンサ素子
の振動部に衝突したときだけでなく、流体の流れ自体に
乱れが生じたときにも振動部が振動し、電気信号が出力
される。また、粒子センサには、電気的なノイズ信号が
外部から混入することがある。
【0007】 そして、従来は、粒子センサから出力さ
れた電気信号が、固体粒子の衝突により生じた電気信号
(以下、このような信号を「粒子信号」という)である
のか、それとも流体の流れ自体の乱れにより生じた電気
信号(以下、このような信号を「乱流信号」という)や
外部から混入する電気的なノイズ信号(以下、このよう
な信号を「電気ノイズ信号」という)といった粒子信号
以外の電気信号であるのかを明確に判別する方法が確立
されておらず、このことが固体粒子の検出精度を低下さ
せる一因となっていた。
【0008】 本発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、粒子センサ
から出力された電気信号が、粒子信号であるのかそれと
も上記のような粒子信号以外の電気信号であるのかを判
別することができる固体粒子の検出方法と、その検出方
法に好適に使用できる粒子センサを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば、流体
の入口と出口とを有する流路、及び当該流路中に配置さ
れ、流体中の固体粒子の衝突に対して感応できる程度の
質量を有する振動部と該振動部の振動を検出し電気信号
に変換する検出部とを含むセンサ素子を有する粒子セン
サを用いて流体中の固体粒子を検出する方法であって、
前記粒子センサより出力された電気信号に含まれる周波
数成分中の前記センサ素子の持つ一次共振点(一次共振
周波数)の1/50から10倍という特定範囲の周波数
成分における最大振幅値と、前記粒子センサを用いて予
め得られた、固体粒子の衝突により、あるいは流体の流
れ自体の乱れにより生じた電気信号に含まれる周波数成
分中の前記特定範囲の周波数成分における最大振幅値に
基づいて決定された所定値とを比較することにより、前
記粒子センサより出力された電気信号が固体粒子の衝突
によるものであるか否かを判断することを特徴とする流
体中の固体粒子の検出方法(第1の検出方法)、が提供
される。
【0010】 また、本発明によれば、流体の入口と出
口とを有する流路、及び当該流路中に配置され、流体中
の固体粒子の衝突に対して感応できる程度の質量を有す
る振動部と該振動部の振動を検出し電気信号に変換する
検出部とを含むセンサ素子を有する粒子センサであっ
て、前記粒子センサより出力された電気信号に含まれる
周波数成分中から前記センサ素子の持つ一次共振点(一
次共振周波数)の1/50から10倍の範囲の周波数成
分を検出する検出手段と、当該検出手段により検出され
た周波数成分における最大振幅値を測定する測定手段と
を備えたことを特徴とする粒子センサ(第1の粒子セン
サ)、が提供される。
【0011】 更に、本発明によれば、流体の入口と出
口とを有する流路、及び当該流路中に配置され、流体中
の固体粒子の衝突に対して感応できる程度の質量を有す
る振動部と該振動部の振動を検出し電気信号に変換する
検出部とを含むセンサ素子を有する粒子センサを用いて
流体中の固体粒子を検出する方法であって、前記粒子セ
ンサより出力された電気信号に含まれる周波数成分中の
前記センサ素子の持つ一次共振点(一次共振周波数)の
1/50から10倍の範囲の周波数成分における最大振
幅値をXとし、同周波数成分中の前記センサ素子の持つ
一次共振点の2倍から10倍の範囲の周波数成分におけ
る最大振幅値をYとした場合において、Y/Xが所定値
以下であるときに、前記粒子センサより出力された電気
信号が固体粒子の衝突によるものであると判断すること
を特徴とする流体中の固体粒子の検出方法(第2の検出
方法)、が提供される。
【0012】 更にまた、本発明によれば、流体の入口
と出口とを有する流路、及び当該流路中に配置され、流
体中の固体粒子の衝突に対して感応できる程度の質量を
有する振動部と該振動部の振動を検出し電気信号に変換
する検出部とを含むセンサ素子を有する粒子センサであ
って、前記粒子センサより出力された電気信号に含まれ
る周波数成分中から前記センサ素子の持つ一次共振点
(一次共振周波数)の1/50から10倍の範囲の周波
数成分を検出する第1検出手段と、同電気信号に含まれ
る周波数成分中から前記センサ素子の持つ一次共振点の
2倍から10倍の範囲の周波数成分を検出する第2検出
手段と、これらの検出手段により検出された各々の周波
数成分における最大振幅値を測定する測定手段とを備え
たことを特徴とする粒子センサ(第2の粒子センサ)、
が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】 本発明の第1の検出方法は、粒
子センサより出力された電気信号が、粒子信号であるの
か、それとも乱流信号であるのかを判別することによ
り、流体中に含まれる固体粒子の検出精度を向上させよ
うとするものである。
【0014】 第1の検出方法において、固体粒子の検
出のために用いられる粒子センサは、流体の入口と出口
とを有する流路、及び当該流路中に配置され、流体中の
固体粒子の衝突に対して感応できる程度の質量を有する
振動部と該振動部の振動を検出し電気信号に変換する検
出部とを含むセンサ素子を有する。このような粒子セン
サにおいて、流路の入口から内部に流れ込んだ流体は、
流路中に配置されたセンサ素子の振動部に接触し、その
際、流体中に含まれる固体粒子が振動部に衝突すると振
動部が振動する。検出部は、この振動部の振動を電気信
号に変換し、それを端子パッド等に出力する。振動部に
接触した後の流体は流路の出口より、センサ外へ流出す
る。
【0015】 図3は前記のような粒子センサより出力
された粒子信号を、センサ素子の持つ一次共振点の1/
50から10倍の範囲の周波数を通過周波数に設定した
帯域フィルタに通した後の信号の波形を示している。ま
た、図4は同じく前記のような粒子センサより出力され
た乱流信号を、センサ素子の持つ一次共振点の1/50
から10倍の範囲の周波数を通過周波数に設定した帯域
フィルタに通した後の信号の波形を示している。
【0016】 これらの図を比較してわかるように、乱
流信号に含まれる周波数成分中の前記センサ素子の持つ
一次共振点(一次共振周波数)の1/50から10倍と
いう特定範囲の周波数成分における最大振幅値(peak t
o peak)は、粒子信号に含まれる周波数成分中の前記特
定範囲の周波数成分における最大振幅値よりもかなり大
きい。第1の検出方法は、このような両信号の最大振幅
値の差を利用するものである。なお、第1の検出方法に
おいて、各々の信号の最大振幅値について言及するに当
たり、それら信号に含まれる周波数成分中の前記特定範
囲の周波数成分における最大振幅値を基準としているの
は、次の理由による。
【0017】 図7は、前記のような粒子センサより出
力された粒子信号の波形の一例を示しているが、この図
のように、粒子センサからの出力信号には、流体の流れ
のゆらぎ(流量の変動)等によってベースラインの変動
が生じる場合がある。そして、このようなベースライン
の変動があると、出力波形の最大振幅値を正確に把握す
ることが困難となる。通常、このように変動するベース
ラインの周波数は、センサ素子の持つ一次共振点の1/
50より低いので、そのような低い周波数成分をカット
することによりベースラインを一定とするとができる。
また、センサ素子の持つ一次共振点の10倍を超える周
波数を持った高周波ノイズも、波形の最大振幅値を把握
するのに不都合となるので、そのような高い周波数成分
をカットするのが望ましい。
【0018】 なお、このように出力波形の最大振幅値
を把握するのに不都合となる周波数成分をカットして、
センサ素子の持つ一次共振点の1/50から10倍とい
う特定範囲の周波数成分を選択的に検出する手段として
は、例えばこの特定範囲の周波数を通過周波数に設定し
た帯域フィルタが挙げられる。
【0019】 第1の検出方法では、前記粒子センサよ
り出力された電気信号に含まれる周波数成分中の前記特
定範囲の周波数成分における最大振幅値と、次に説明す
るような所定値とを比較することにより、前記粒子セン
サより出力された電気信号が固体粒子の衝突によるもの
であるか否かを判断する。
【0020】 したがって、ここで言う所定値は、前記
最大振幅値と比較することにより、その最大振幅値を伴
う電気信号が、粒子信号であるのか、それとも乱流信号
であるのかを判断できるような値であることが必要であ
る。このような所定値は、前記粒子センサを用いて予め
得られた、粒子信号あるいは乱流信号に含まれる周波数
成分中の前記特定範囲の周波数成分における最大振幅値
に基づいて決定される。
【0021】 例えば、まず、前記粒子センサの実使用
時の条件と同等の条件下で、前記粒子センサを用いて、
予め粒子信号を複数回にわたって発生させる。それら各
粒子信号に含まれる周波数成分中から、前記特定範囲の
周波数成分を選択的に検出し、その特定範囲の周波数成
分における最大振幅値を求める。求められた各粒子信号
の最大振幅値のうちで最大のものをAとする。また、同
じく前記粒子センサを用いて、予め乱流信号を複数回に
わたって発生させる。それら各乱流信号に含まれる周波
数成分中から、前記特定範囲の周波数成分を選択的に検
出し、その特定範囲の周波数成分における最大振幅値を
求める。求められた各乱流信号の最大振幅値のうちで最
小のものをBとする。そして、前記所定値をCとしたと
きに、A≦C<Bとなるように前記所定値Cを決定す
る。
【0022】 こうして決定した所定値Cと、前記粒子
センサより出力された電気信号に含まれる周波数成分中
の前記特定範囲の周波数成分における最大振幅値とを比
較する。その結果、当該最大振幅値が所定値C以下であ
るときに、前記電気信号が粒子信号であると判断する。
逆に、前記最大振幅値が所定値Cよりも大きいときは、
その最大振幅値を伴う電気信号は乱流信号であると判断
する。このようにして、粒子センサより出力された電気
信号が、粒子信号であるのか否かを判断することによ
り、流体中に含まれる固体粒子の検出精度を向上させる
ことができる。
【0023】 なお、判別の確度を高めるためには、前
記A及びBの値を得るための粒子信号及び乱流信号の発
生回数を、多くするほど好ましく、具体的には各信号に
ついて1000回程度とするのが望ましい。また、同様
に判別の確度を高めるという観点から、所定値Cは、A
の値とBの値の中間付近の値とすることが好ましいが、
Aの値を得るための粒子信号の発生回数が十分に多い場
合には、Bの値を求めることなく、Aの値をもって所定
値C(すなわちC=A)としてもよい。
【0024】 前記のように決定される所定値Cは、流
体の流量や流体に含まれる固体粒子の大きさ等により変
動する。後述の実施例1では、所定値Cを決定するため
の具体的な手順として、大型ディーゼルエンジンの潤滑
オイル系に適用する場合を例に説明しているが、第1の
検出方法を他の目的に適用する場合にも、実施例1の手
順に準じて所定値Cを決定することができる。
【0025】 次に、本発明の第1の粒子センサについ
て説明する。本発明の第1の粒子センサは、前記第1の
検出方法を好適に実施できるようにすることを目的とし
て案出されたものである。この第1の粒子センサは、流
体の入口と出口とを有する流路、及び当該流路中に配置
され、流体中の固体粒子の衝突に対して感応できる程度
の質量を有する振動部と該振動部の振動を検出し電気信
号に変換する検出部とを含むセンサ素子を有する。
【0026】 図1は、この粒子センサ本体の基本構造
の一例を示した説明図である。本例において、流体の流
れる流路は、流体の入口32を形成するノズル33と、
流体の出口34を形成するノズル35と、これらノズル
33、35が固定され、ノズル33、35の間において
センサ素子10を収容するハウジング30とから構成さ
れている。センサ素子10は、o-リング等の弾性部材
36、37を介して、ハウジング30の内部に固定され
ている。なお、センサ素子10のハウジングへの固定手
段は弾性部材に限定されるものではなく、ネジ止め、接
着等であってもよい。
【0027】 図2は、センサ素子の一例を示す平面図
(a)と、そのI−I断面図(b)である。センサ素子は、
流体中の固体粒子の衝突に対して感応できる程度の質量
を有する振動部14と振動部14の振動を検出し電気信
号に変換する検出部(変換装置)20とを含む。
【0028】 本例において、振動部14は肉薄の板形
状で、該振動部14が振動できるようにこれを固定する
固定部16と一体となって基体12を構成している。基
体12には、振動部14が肉薄になるように空所(凹
部)17が形成されており、空所17の反対側の振動部
14の表面14sに検出部20が設けられている。ま
た、振動部14の周囲に、基体12をその厚さ方向に貫
通するようにして一対の孔部18が形成されている。
【0029】 なお、振動部14は、図のようにその全
周が固定部に保持されている必要はなく、振動部14の
少なくとも一部分が保持されていればよい。例えば、振
動部14の周囲の一端部のみが、固定部16にいわゆる
片持ち状態で保持されていてもよい。空所17は、図の
ような凹部に限られず閉塞空間としてもよい。また、図
1の例では、空所(凹部)は出口34側に形成されてい
るが、入口32側に形成されていてもよい。更に、図1
の例では、検出部20が振動部14に対して入口32側
に配置されているが、検出部20が振動部14に対して
出口34側に配置されていてもよい。
【0030】 孔部18の数、形状等には特に制限はな
いが、一対の孔部18は互いに同一の形状であり、振動
部14を軸方向に貫く仮想的な平面に対して、対称的に
配置されていることが好ましい。基体12の形状は板状
が好ましいが、特に限定されず、用途に応じて適宜選ば
れる。
【0031】 振動部14は、固体粒子が衝突した際
に、検出部20とともに上下方向、すなわち検出部20
及び空所17の方向に振動する。この振動に好適な形状
のため、振動部14は、板形状であることが好ましい。
振動部14の厚さは1〜100μmであることが好まし
い。厚さが100μmを超えると感度が低下し、厚さが
1μm未満では機械的強度が低下する。
【0032】 振動部14の構成材料としては、本発明
のセンサにより固体粒子の検出が行われる種々の流体に
接触しても変性しないような化学的安定性の高いものが
好ましく、具体的にはセラミックスであることが好まし
い。例えば、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニ
ア、マグネシア、ムライト、窒化アルミニウム、窒化珪
素、ガラス等を用いることができる。固定部16は、振
動部14と同一の材料で構成してもよいし、異なる材料
で構成してもよい。
【0033】 検出部20は、圧電膜22と、圧電膜2
2を挟む第一電極24及び第二電極26を有する。第一
電極24は、圧電膜の外表面22sの少なくとも一部を
被覆し、第二電極26は、振動部14の表面14sの少
なくとも一部を被覆する。圧電膜22は、微視的には、
応力に対応して誘電分極を生じ、巨視的には、応力に応
じて、電気信号、例えば、電荷又は電圧を出力する。こ
のとき、圧電膜は、その厚さ方向に屈曲変位が発現する
ものであることが好ましい。
【0034】 圧電膜22は、固体粒子が第一電極24
及び/又は振動部14に接触するとき、振動部14とと
もに、圧電膜22の膜厚さの方向に振動し、この振動が
圧電膜22に応力を加える。第一電極24及び第二電極
26は、圧電膜22の電気信号を、リード28及びリー
ド29を通じて、端子パッドに出力する。
【0035】 圧電膜の厚さは、1〜100μmである
ことが好ましい。厚さが100μmを超えると感度が低
下し、厚さが1μm未満では信頼性が確保し難い。圧電
膜には、好適には、圧電性セラミックスを用いることが
できるが、電歪セラミックス又は強誘電体セラミックス
であってもよく、更には、分極処理が必要な材料であっ
ても、必要がない材料であってもよい。
【0036】 圧電膜に用いるセラミックスとしては、
例えば、ジルコン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、ニッ
ケルニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸
鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、マンガンタング
ステン酸鉛、コバルトニオブ酸鉛、チタン酸バリウム
等、又はこれらの何れかを組み合わせた成分を含有する
セラミックスが挙げられる。例えば、マグネシウムニオ
ブ酸鉛とジルコン酸鉛とチタン酸鉛との組成比が20:
37:43付近の場合、キュリー点が高く、また圧電特
性が優れており、センサの材料に適している。
【0037】 前記セラミックスに、更に、ランタン、
カルシウム、ストロンチウム、モリブデン、タングステ
ン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガン等の
酸化物、若しくはこれらの何れかの組み合わせ、又は他
の化合物を、適宜、添加したセラミックスを用いてもよ
い。例えば、マグネシウムニオブ酸鉛と、ジルコン酸鉛
と、チタン酸鉛とからなる成分を主成分とし、更にラン
タンやストロンチウムを含有するセラミックスを用いる
ことが好ましい。
【0038】 第一電極及び第二電極は、用途に応じて
適宜な厚さとするが、0.1〜50μmの厚さであるこ
とが好ましい。第一電極は、室温で固体であって、導電
性の金属で構成されていることが好ましい。例えば、ア
ルミニウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジ
ウム、銀、スズ、タンタル、タングステン、イリジウ
ム、白金、金、鉛等を含有する金属単体又は合金が挙げ
られる。
【0039】 第二電極は、白金、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、イリジウム、チタン、クロム、モリブ
デン、タンタル、タングステン、ニッケル、コバルト等
の高融点の金属を含有する単体又は合金からなることが
好ましい。第二電極は、圧電膜の熱処理の時に高温に晒
される場合があるので、高温酸化雰囲気に耐えられる金
属であることが好ましいからである。また、これらの高
融点金属と、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化ケイ
素、ガラス等のセラミックスとを含有するサーメットで
あってもよい。
【0040】 図1において、ノズル33を通じてハウ
ジング30内に流入してきた流体は、矢印で示すよう
に、振動部14及び振動部14に載置された検出部20
に流れを遮られるような状態でこれらに接触する。この
際に、流体中の固体粒子が振動部14又は検出部20に
衝突し、振動部14及び検出部20が振動する。流体は
振動部14及び検出部20に接触した後、孔部18を抜
け、ノズル35を通じて外部に流出する。
【0041】 第1の粒子センサは、以上説明したよう
な基本構造を有するセンサ本体に、この粒子センサより
出力された電気信号に含まれる周波数成分中から、前記
センサ素子の持つ一次共振点(一次共振周波数)の1/
50から10倍の範囲の周波数成分を検出する検出手段
と、当該検出手段により検出された周波数成分における
最大振幅値を測定する測定手段とを備えたことを特徴と
するものである。
【0042】 この粒子センサを用いて前記第1の検出
方法を実施する場合、まず、検出手段にて、粒子センサ
より出力された電気信号に含まれる周波数成分中から、
センサ素子の持つ一次共振点の1/50から10倍とい
う特定範囲の周波数成分を選択的に検出する。そして、
測定手段にて、この選択的に検出された特定範囲の周波
数成分における最大振幅値を測定する。
【0043】 こうして測定手段で測定した最大振幅値
を、上述の第1の検出方法で説明した所定値と比較し、
その比較結果から、前記粒子センサより出力された電気
信号が、粒子信号であるか否かを判断する。検出手段と
しては、例えば前記特定範囲の周波数を通過周波数に設
定した帯域フィルタが挙げられる。また、測定手段とし
ては、例えばオシロスコープが挙げられる。
【0044】 なお、前記最大振幅値と所定値との比較
は、人手により行ってもよいが、これを自動化した比較
手段を備えるのが好ましい。また、前記比較により粒子
信号であると判断された電気信号の単位時間当たりの出
力回数を計測する手段や、その単位時間当たりの出力回
数が所定の回数を越えたときにそれを通報する手段を備
えることもできる。これらの手段を用いれば、例えばエ
ンジンオイルの劣化の程度(エンジンオイルに混入した
固体粒子の量)や交換時期を容易に知ることができる。
【0045】 次に、本発明の第2の検出方法について
説明する。第2の検出方法は、粒子センサより出力され
た信号が、粒子信号であるのか、それとも電気ノイズ信
号であるのかを判別することにより、流体中に含まれる
固体粒子の検出精度を向上させようとするものである。
【0046】 第2の検出方法において、固体粒子の検
出のために用いられる粒子センサは、前記第1の検出方
法におけると同様に、流体の入口と出口とを有する流
路、及び当該流路中に配置され、流体中の固体粒子の衝
突に対して感応できる程度の質量を有する振動部と該振
動部の振動を検出し電気信号に変換する検出部とを含む
センサ素子を有する。
【0047】 図5は前記のような粒子センサより出力
された粒子信号を、センサ素子の持つ一次共振点の1/
50から10倍の範囲(以下、このような周波数の範囲
を「第1特定範囲」という)の周波数を通過周波数に設
定した帯域フィルタに通した後の信号(信号I)の波形
と、同粒子信号を、センサ素子の持つ一次共振点の2倍
から10倍の範囲(以下、このような周波数の範囲を
「第2特定範囲」という)の周波数を通過周波数に設定
した帯域フィルタに通した後の信号(信号II)の波形と
を示す波形図である。
【0048】 また、図6は前記のような粒子センサよ
り出力された電気ノイズ信号を、第1特定範囲の周波数
を通過周波数に設定した帯域フィルタに通した後の信号
(信号I)の波形と、同電気ノイズ信号を、第2特定範
囲の周波数を通過周波数に設定した帯域フィルタに通し
た後の信号(信号II)の波形とを示す波形図である。
【0049】 図5からわかるように、粒子信号の場合
は、その信号に含まれる周波数成分中の第1特定範囲の
周波数成分における最大振幅値(信号Iの最大振幅値(p
eak to peak))が、同粒子信号に含まれる周波数成分中
の第2特定範囲の周波数成分における最大振幅値(信号
IIの最大振幅値(peak to peak))よりもかなり大きい。
一方、図6からわかるように、電気ノイズ信号の場合
は、その信号に含まれる周波数成分中の第1特定範囲の
周波数成分における最大振幅値(信号Iの最大振幅値(p
eak to peak))が、同粒子信号に含まれる周波数成分中
の第2特定範囲の周波数成分における最大振幅値(信号
IIの最大振幅値(peak to peak))とほぼ等しい。第2の
検出方法は、このような粒子信号と電気ノイズ信号との
特徴の違いを利用するものである。
【0050】 第2の検出方法では、前記粒子センサよ
り出力された電気信号に含まれる周波数成分中の第1特
定範囲の周波数成分における最大振幅値をXとし、同電
気信号に含まれる周波数成分中の第2特定範囲の周波数
成分における最大振幅値をYとした場合において、Y/
Xが所定値以下であるときに前記電気信号を粒子信号で
あると判断する。したがって、ここで言う所定値はY/
Xと比較することにより、そのXとYを伴う電気信号が
粒子信号であるのか、それとも電気ノイズ信号であるの
かを判別できるような値であることが必要である。この
ような所定値は、前記した粒子信号と電気ノイズ信号の
特徴の違いに基づいて決定される。
【0051】 後述の実施例2において詳述するが、発
明者らの実験により、粒子信号に含まれる周波数成分中
の第2特定範囲の周波数成分における最大振幅値を、同
粒子信号に含まれる周波数成分中の第1特定範囲の周波
数成分における最大振幅値で除した値は0.7以下であ
ることがわかった。一方、電気ノイズ信号に含まれる周
波数成分中の第2特定範囲の周波数成分における最大振
幅値を、同電気ノイズ信号に含まれる周波数成分中の第
1特定範囲の周波数成分における最大振幅値で除した値
は0.8より大きいことがわかった。また、これらの値
は、流体の流量や流体に含まれる固体粒子の大きさ等が
変化しても、ほとんど変化しないことが確認された。
【0052】 これらの実験結果より、前記所定値を
0.7〜0.8の範囲で決定すれば、Y/Xがこの所定
値以下の時に、そのXとYを伴う電気信号を粒子信号で
あると判断することができる。このようにして、粒子セ
ンサより出力された電気信号が、粒子信号であるのか否
かを判断することにより、流体中に含まれる固体粒子の
検出精度を向上させることができる。
【0053】 なお、第2の検出方法における第1特定
範囲及び第2特定範囲は、前記第1の検出方法における
特定範囲と同様に、最大振幅値を把握するのに不都合な
周波数を含まないので、ベースラインのゆらぎや高周波
ノイズの影響を受けることなく、各特定範囲の周波数成
分における最大振幅値X、Yを正確に把握することがで
きる。XとYとの値を求めたり、前記所定値の値を決定
するに当たり、各信号に含まれる周波数成分中から第1
特定範囲及び第2特定範囲の周波数成分を選択的に検出
する手段としては、例えばその第1特定範囲又は第2特
定範囲を通過周波数に設定した帯域フィルタが挙げられ
る。
【0054】 次に、本発明の第2の粒子センサについ
て説明する。本発明の第2の粒子センサは、前記第2の
検出方法を好適に実施できるようにすることを目的とし
て案出されたものである。この第2の粒子センサは、先
述の第1の粒子センサと同様の基本構造を有するセンサ
本体に、この粒子センサより出力された電気信号に含ま
れる周波数成分中から、第1特定範囲の周波数成分を検
出する第1検出手段と、同電気信号に含まれる周波数成
分中から第2特定範囲の周波数成分を検出する第2検出
手段と、これらの検出手段により検出された各々の周波
数成分における最大振幅値X、Yを測定する測定手段と
を備えたことを特徴とするものである。
【0055】 この粒子センサを用いて前記第2の検出
方法を実施する場合、まず、第1検出手段及び第2検出
手段にて、粒子センサより出力された電気信号に含まれ
る周波数成分中から、第1特定範囲の周波数成分と第2
特定範囲の周波数成分とを選択的に検出する。そして、
測定手段にて、この選択的に検出された第1特定範囲の
周波数成分と第2特定範囲の周波数成分とのそれぞれに
おける最大振幅値X、Yを測定する。
【0056】 こうして測定手段により測定したXとY
とからY/Xを算出し、このY/Xを、前記第2の検出
方法で説明した所定値と比較し、その比較結果から、前
記粒子センサより出力された電気信号が、粒子信号であ
るか否かを判断する。第1検出手段及び第2検出手段と
しては、例えばそれぞれ第1特定範囲、第2特定範囲を
通過周波数に設定した帯域フィルタが挙げられる。ま
た、測定手段としては、例えばオシロスコープが挙げら
れる。
【0057】 なお、前記測定手段により得られたYを
同測定手段により得られたXで除した値Y/Xの算出、
及び算出されたY/Xと所定値との比較は、人手により
行ってもよいが、これを自動化した比較手段を備えるの
が好ましい。また、第1の粒子センサと同様に、前記比
較により粒子信号であると判断された電気信号の単位時
間当たりの出力回数を計測する手段や、その単位時間当
たりの出力回数が所定の回数を越えたときにそれを通報
する手段を備えることもできる。
【0058】 ところで、本発明の第1の検出方法と第
2の検出方法とは、互いの構成要件を組み合わせて実施
することも可能である。具体的には、第2の検出方法に
おけるY/Xが所定値(0.7〜0.8の範囲で決定し
た値)以下であり、かつXが第1の検出方法における所
定値C以下であるときに、そのようなXとYを伴う電気
信号を粒子信号と判断する。これにより、粒子信号を乱
流信号と電気ノイズ信号との両方から一度に区別するこ
とができる。
【0059】 また、このような組み合わせの検出方法
を好適に実施できるように、第1の粒子センサと第2の
粒子センサとについても、互いの構成要件を組み合わせ
ることができる。具体的には、粒子センサ本体に第2の
粒子センサの第1検出手段と第2検出手段と測定手段と
を基本的に備え、更に、第1の粒子センサの比較手段と
第2の粒子センサの比較手段とを備えた粒子センサとす
ることができる。
【0060】 更にまた、この粒子センサには、第2の
粒子センサの比較手段により、Y/Xが第2の検出方法
における所定値(0.7〜0.8の範囲で決定した値)
以下であると判断され、かつ第1の粒子センサの比較手
段により、Xが第1の検出方法における所定値C以下で
あると判断された場合に、そのようなXとYとを伴う電
気信号の単位時間当たりの出力回数を計測する手段や、
その単位時間当たりの出力回数が所定の回数を越えたと
きにそれを通報する手段を備えることもできる。
【0061】 次に、本発明の第1の粒子センサ及び第
2の粒子センサに用いられるセンサ素子の製造方法を説
明する。センサ素子の基体は、グリーンシート又はグリ
ーンテープである成形層を、熱圧着等で積層し、次い
で、焼結することで一体化できる。例えば、図2の基体
12では、2層のグリーンシート又はグリーンテープを
積層するが、その第二層に、空所17に対応する所定形
状の貫通孔を積層前に予め設けておけばよい。また、成
形型を用いる加圧成形、鋳込み成形、射出成形等によっ
て、成形層を作成し、切削、研削加工、レーザー加工、
プレス加工による打ち抜き等の機械加工により、空所等
を設けてもよい。成形層は、互いに同一の厚さである必
要はないが、焼結による収縮が同じ程度になるようにし
ておくことが好ましい。
【0062】 セラミックスからなる振動部14に、検
出部20を形成する方法としては、金型を用いたプレス
成形法又はスラリー原料を用いたテープ成形法等によっ
て圧電体を成形し、この焼結前の圧電体を、焼結前の基
体における振動部に、熱圧着で積層し、同時に焼結し
て、基体と圧電体とを形成する方法がある。この場合に
は、電極は後述する膜形成法により、基体又は圧電体に
予め形成しておく必要がある。
【0063】 圧電膜の焼結温度は、これを構成する材
料によって適宜定められるが、一般には、800〜14
00℃であり、好ましくは、1000〜1400℃であ
る。この場合、圧電膜の組成を制御するために、圧電膜
材料の蒸発源の存在下に焼結することが好ましい。
【0064】 一方、膜形成法では、振動部14に、第
二電極26、圧電膜22、及び第一電極24をこの順序
に積層して、検出部20を形成する。公知の膜形成法、
例えば、スクリーン印刷のごとき厚膜法、ディッピング
等の塗布法、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸
着、イオンプレーティング、化学蒸着法(CVD)、メ
ッキ等の薄膜法等が適宜用いられるが、これらに何等限
定されるものではない。この中では、スクリーン印刷法
が安定に製造することができるので好ましい。
【0065】 第二電極26、リード28、29及び端
子パッドは、スクリーン印刷によって、同時に印刷塗布
することができる。また、圧電膜22は、好ましくは、
スクリーン印刷、ディッピング、塗布等によって形成す
る。これらの手法は、圧電膜の材料からなるセラミック
粒子を主成分とするペーストやスラリーを用いて、基体
上に膜形成することができ、良好な圧電体特性が得られ
る。
【0066】 また、このように圧電膜を膜形成法によ
って形成すると、接着剤を用いることなく、検出部と振
動部とを一体的に接合することができるため、信頼性、
再現性に優れ、更に、集積化しやすいことから、特に好
ましい。また、そのような膜の形状は、適当なパターン
を形成してもよい。スクリーン印刷法、フォトリソグラ
フィ法等によって、パターン形成してもよく、また、レ
ーザー加工法、スライシング、超音波加工等の機械加工
法を用い、不必要な部分を除去してパターン形成しても
よい。
【0067】 そして、このようにして基体上に形成さ
れたそれぞれの膜(22、24、26)は、各膜の形成
の都度、熱処理して、基体と一体構造となるようにして
もよく、又は、これらの膜を形成した後に、これらの膜
を同時に熱処理して、各膜を基体に一体的に接合せしめ
てもよい。なお、薄膜法により第一電極又は第二電極を
形成する場合には、これらの電極を一体化するために
は、必ずしも熱処理を必要としない。
【0068】 孔部18は、基体製造時に同時にグリー
ンシート若しくはグリーンテープ又は成形型により得ら
れた成形層に対して、切削加工、研削加工、プレス加工
等により打ち抜く等の機械加工をすることにより形成し
てもよい。すなわち、孔部の形状に対応して、グリーン
シート等を機械加工すればよい。また、基体焼結後にレ
ーザー加工、切削加工、超音波加工等の機械加工により
孔部を形成してもよい。更にまた、検出部形成後に同様
の加工法により形成してもよい。
【0069】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限さ
れるものではない。
【0070】(実施例1)図1に示すような基本構造を
有する粒子センサであって、そのセンサ素子10の持つ
一次共振点が320kHzであるものを作製した。な
お、センサ素子10は、厚さ0.3mmの部分安定化ジ
ルコニアからなる基体12を有し、振動部14は、厚さ
が10μmで同じく部分安定化ジルコニアからなり、こ
の振動部14の周囲に2mm×1.5mmの四角形の孔
部18が2つ形成されている。また、図2に示す圧電膜
22は厚さが20μmで、ランタン及びストロンチウム
を含有するマグネシウムニオブ酸鉛とジルコン酸鉛とチ
タン酸鉛とからなり、第1電極24は厚さが0.3μm
で金からなり、第2電極26は厚さが5μmで白金から
なるものである。
【0071】 この粒子センサを、排気量10000c
c、エンジンオイル総流量150リットル/分の大型デ
ィーゼルエンジンの潤滑オイル系に適用する場合を想定
し、粒子信号を乱流信号から区別するのに必要となる比
較のための所定値を次のような手順で決定した。
【0072】 まず、粒子センサを前記のような使用目
的に適用する場合の使用条件(粒子センサに流れる流体
の流量、流体に含まれる粒子の大きさ)について検討し
た。ディーゼルエンジンの潤滑オイル系に粒子センサを
適用するには、通常、そのオイル流路からバイパス流路
をとり、バイパス流路に粒子センサを取り付けることに
なる。ここで、エンジンの潤滑性能を低下させずにバイ
パスにより取り出せるオイルの流量は、エンジンオイル
総流量の1〜2%程度、すなわち前記のディーゼルエン
ジンの場合だと1.5〜3リットル/分程度となる。ま
た、潤滑オイル系には、通常、オイルフィルタが配置さ
れ、その粒子捕獲能力は20〜50μm程度である。し
たがって、粒子センサを流れるオイル中の粒子の大き5
0μm以下である。
【0073】 このような実使用時の条件を考慮し、本
実施例では、25〜44μmの大きさの金属粒子を添加
したエンジンオイルをオイル流量2.3リットル/分で
前記粒子センサに流し、粒子センサより出力された粒子
信号の最大振幅値を調査した。なお、調査を容易かつ正
確に行うため、粒子センサより出力された信号は増幅器
で100倍に増幅した。また、オイルの流れのゆらぎ等
による粒子センサ出力のベースラインの変動を除去する
とともに、高周波ノイズを低減するため、前記増幅後の
信号を、センサ素子の持つ一次共振点(320kHz)
の1/50〜10倍の周波数(6.4〜3200kH
z)を通過周波数に設定した帯域フィルタに通した。こ
のようにして、合計1000個の粒子信号について、そ
れらの最大振幅値(peak to peak)を求め、結果(最大
振幅値の度数分布)を表1及び図8に示した。
【0074】
【表1】
【0075】 表1及び図8より、本実施例の条件にお
ける粒子信号の最大振幅値は、最も大きいもので0.4
Vであることがわかった。また、金属粒子を含まないオ
イルを使用した以外は前記と同様にして、乱流信号につ
いても、その最大振幅値を調べたところ、すべて1V以
上であった。これらの調査結果より、本実施例に用いた
粒子センサを前記ディーゼルエンジンの潤滑オイル系に
適用する場合おいて、信号の増幅率を100倍に設定し
たときには、所定値を0.4V以上で1V未満の範囲で
決定し、前記粒子センサより出力された電気信号に含ま
れる周波数成分の中の6.4〜3200kHzの周波数
成分における最大振幅値が、この所定値以下であるとき
に、その電気信号を粒子信号であると判断すればよい。
【0076】(実施例2)前記実施例1で使用したのと
同じ粒子センサに、25〜44μmの大きさの金属粒子
を添加したエンジンオイルをオイル流量2.3リットル
/分で流し、粒子センサより粒子信号を出力させた。ま
た、同粒子センサに金属粒子を含まないエンジンオイル
を同じオイル流量で流しながら、流れの乱れが少ない定
常状態で、長期間にわたり観測することによって、粒子
センサより電気ノイズ信号を出力させた。
【0077】 それらの粒子信号及び電気ノイズ信号を
増幅器で100倍に増幅し、増幅後の信号を、センサ素
子の持つ一次共振点(320kHz)の1/50〜10
倍の周波数(6.4〜3200kHz)を通過周波数に
設定した第1帯域フィルタと、センサ素子の持つ一次共
振点の2倍〜10倍の周波数(640〜3200kH
z)を通過周波数に設定した第2帯域フィルタとに通し
た。このようにして、各々合計1000個の粒子信号及
び電気ノイズ信号について、第1帯域フィルタ通過後の
最大振幅値Xと第2帯域フィルタ通過後の最大振幅値Y
を求めた。そして、各信号についてのY/Xの値を算出
し、結果(Y/Xの度数分布)を表2及び図9に示し
た。
【0078】
【表2】
【0079】 表2及び図9より、粒子信号のY/Xは
最も大きいもので0.7であることがわかった。また、
電気ノイズ信号のY/Xは最も小さいものでも0.8を
超えることがわかった。これらの調査結果より、所定値
を0.7〜0.8の範囲において決定し、粒子センサよ
り出力された電気信号についてのY/Xが、この所定値
以下であるときに、その電気信号を粒子信号であると判
断すればよい。なお、実施例2においては、センサの使
用条件を変えても、ほぼ同等の結果が得られた。
【0080】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の検出方
法によれば、粒子センサから出力された電気信号が、固
体粒子の衝突によって生じた信号であるのか、それ以外
の原因によって生じた信号(流体の流れ自体の乱れによ
って生じた信号、外部から混入した電気的なノイズ信
号)であるのかを判別することができる。したがって、
固体粒子の衝突によって生じた信号以外の信号を、固体
粒子の衝突によって生じた信号と誤って認識する割合が
低減し、固体粒子の検出精度が向上する。また、本発明
の粒子センサを用いれば、前記検出方法を好適に実施す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 粒子センサの基本構造の一例を示す説明図で
ある。
【図2】 センサ素子の一例を示す説明図で、(a)が平
面図、(b)がそのI−I断面図である。
【図3】 固体粒子の衝突による振動で生じた信号を、
センサ素子の持つ一次共振点の1/50から10倍の範
囲の周波数を通過周波数に設定した帯域フィルタに通し
た後の信号の波形を示す波形図である。
【図4】 流体の流れ自体の乱れによって生じた信号
を、センサ素子の持つ一次共振点の1/50から10倍
の範囲の周波数を通過周波数に設定した帯域フィルタに
通した後の信号の波形を示す波形図である。
【図5】 固体粒子の衝突による振動で生じた信号を、
センサ素子の持つ一次共振点の1/50から10倍の範
囲の周波数を通過周波数に設定した帯域フィルタに通し
た後の信号(信号I)の波形と、同じく固体粒子の衝突
による振動で生じた信号を、センサ素子の持つ一次共振
点の2倍から10倍の範囲の周波数を通過周波数に設定
した帯域フィルタに通した後の信号(信号II)の波形と
を示す波形図である。
【図6】 外部から混入した電気的なノイズ信号を、セ
ンサ素子の持つ一次共振点の1/50から10倍の範囲
の周波数を通過周波数に設定した帯域フィルタに通した
後の信号(信号I)の波形と、同じく外部から混入した
電気的なノイズ信号を、センサ素子の持つ一次共振点の
2倍から10倍の範囲の周波数を通過周波数に設定した
帯域フィルタに通した後の信号(信号II)の波形とを示
す波形図である。
【図7】 固体粒子の衝突による振動で生じた信号の波
形であって、流体の流れのゆらぎ等によってベースライ
ンに変動が生じた状態を示す波形図である。
【図8】 実施例1の結果を示すグラフである。
【図9】 実施例2の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10…センサ素子、12…基体、14…振動部、16…
固定部、17…凹部、18…孔部、20…検出部、22
…圧電膜、24…第一電極、26…第二電極、28…リ
ード、29…リード、30…ハウジング、32…入口、
33…ノズル、34…出口、35…ノズル、36…弾性
部材、37…弾性部材。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の入口と出口とを有する流路、及び
    当該流路中に配置され、流体中の固体粒子の衝突に対し
    て感応できる程度の質量を有する振動部と該振動部の振
    動を検出し電気信号に変換する検出部とを含むセンサ素
    子を有する粒子センサを用いて流体中の固体粒子を検出
    する方法であって、 前記粒子センサより出力された電気信号に含まれる周波
    数成分中の前記センサ素子の持つ一次共振点(一次共振
    周波数)の1/50から10倍という特定範囲の周波数
    成分における最大振幅値と、前記粒子センサを用いて予
    め得られた、固体粒子の衝突により、あるいは流体の流
    れ自体の乱れにより生じた電気信号に含まれる周波数成
    分中の前記特定範囲の周波数成分における最大振幅値に
    基づいて決定された所定値とを比較することにより、前
    記粒子センサより出力された電気信号が固体粒子の衝突
    によるものであるか否かを判断することを特徴とする流
    体中の固体粒子の検出方法。
  2. 【請求項2】 前記粒子センサを用いて、予め固体粒子
    の衝突による電気信号を複数回にわたって発生させ、そ
    れら各電気信号に含まれる周波数成分中の前記特定範囲
    の周波数成分における最大振幅値のうちで最大のものを
    Aとし、 同じく前記粒子センサを用いて、予め流体の流れ自体の
    乱れによる電気信号を複数回にわたって発生させ、それ
    ら各電気信号に含まれる周波数成分中の前記特定範囲の
    周波数成分における最大振幅値のうちで最小のものをB
    とし、 前記所定値をCとしたときに、 A≦C<Bとなるように前記所定値Cを決定し、 前記粒子センサより出力された電気信号に含まれる周波
    数成分中の前記特定範囲の周波数成分における最大振幅
    値が前記所定値C以下であるときに、当該電気信号が固
    体粒子の衝突によるものであると判断する請求項1記載
    の検出方法。
  3. 【請求項3】 流体の入口と出口とを有する流路、及び
    当該流路中に配置され、流体中の固体粒子の衝突に対し
    て感応できる程度の質量を有する振動部と該振動部の振
    動を検出し電気信号に変換する検出部とを含むセンサ素
    子を有する粒子センサであって、 前記粒子センサより出力された電気信号に含まれる周波
    数成分中から前記センサ素子の持つ一次共振点(一次共
    振周波数)の1/50から10倍の範囲の周波数成分を
    検出する検出手段と、当該検出手段により検出された周
    波数成分における最大振幅値を測定する測定手段とを備
    えたことを特徴とする粒子センサ。
  4. 【請求項4】 更に、前記測定手段により測定された最
    大振幅値を、所定値と比較する比較手段を備えた請求項
    3記載の粒子センサ。
  5. 【請求項5】 流体の入口と出口とを有する流路、及び
    当該流路中に配置され、流体中の固体粒子の衝突に対し
    て感応できる程度の質量を有する振動部と該振動部の振
    動を検出し電気信号に変換する検出部とを含むセンサ素
    子を有する粒子センサを用いて流体中の固体粒子を検出
    する方法であって、 前記粒子センサより出力された電気信号に含まれる周波
    数成分中の前記センサ素子の持つ一次共振点(一次共振
    周波数)の1/50から10倍の範囲の周波数成分にお
    ける最大振幅値をXとし、同周波数成分中の前記センサ
    素子の持つ一次共振点の2倍から10倍の範囲の周波数
    成分における最大振幅値をYとした場合において、Y/
    Xが所定値以下であるときに、前記粒子センサより出力
    された電気信号が固体粒子の衝突によるものであると判
    断することを特徴とする流体中の固体粒子の検出方法。
  6. 【請求項6】 前記所定値が0.7〜0.8の範囲で決
    定した値である請求項5記載の検出方法。
  7. 【請求項7】 流体の入口と出口とを有する流路、及び
    当該流路中に配置され、流体中の固体粒子の衝突に対し
    て感応できる程度の質量を有する振動部と該振動部の振
    動を検出し電気信号に変換する検出部とを含むセンサ素
    子を有する粒子センサであって、 前記粒子センサより出力された電気信号に含まれる周波
    数成分中から前記センサ素子の持つ一次共振点(一次共
    振周波数)の1/50から10倍の範囲の周波数成分を
    検出する第1検出手段と、同電気信号に含まれる周波数
    成分中から前記センサ素子の持つ一次共振点の2倍から
    10倍の範囲の周波数成分を検出する第2検出手段と、
    これらの検出手段により検出された各々の周波数成分に
    おける最大振幅値を測定する測定手段とを備えたことを
    特徴とする粒子センサ。
  8. 【請求項8】 更に、前記粒子センサより出力された電
    気信号に含まれる周波数成分中の前記センサ素子の持つ
    一次共振点の2倍から10倍の範囲の周波数成分におけ
    る最大振幅値を、同周波数成分中の前記センサ素子の持
    つ一次共振点の1/50から10倍の範囲の周波数成分
    における最大振幅値で除した値を算出し、その算出値を
    所定値と比較する比較手段を備えた請求項7記載の粒子
    センサ。
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