JPH116458A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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JPH116458A
JPH116458A JP9160000A JP16000097A JPH116458A JP H116458 A JPH116458 A JP H116458A JP 9160000 A JP9160000 A JP 9160000A JP 16000097 A JP16000097 A JP 16000097A JP H116458 A JPH116458 A JP H116458A
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JP
Japan
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fuel
fuel injection
cylinder
pressure
engine
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JP9160000A
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Takashi Ogawa
孝 小川
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料噴射弁異常時に筒内圧の異常上昇を抑制
する。 【解決手段】 コモンレール3に高圧燃料を蓄圧し、コ
モンレールからディーゼル機関100の各燃料噴射弁1
aから1dに燃料を供給する。制御回路20は、燃料圧
力センサ31で検出したコモンレール燃料圧力に基づい
ていずれかの燃料噴射弁の異常の有無を判定し、燃料噴
射停止不能等の異常検出時には排気通路103と機関の
各気筒吸気ポートとを接続するEGR通路105に設け
たEGR弁107を全開にし、吸気ポートに還流する排
気の量を増大する。これにより、吸気圧力を低下させる
ことなく各気筒に吸入される新気の割合が大幅に低下
し、吸気圧力の低下によるエンジンブレーキを発生させ
ることなく気筒内の燃焼が抑制されるため燃料噴射弁異
常により多量の燃料が供給されるようになった気筒の筒
内圧力の異常上昇が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃料噴
射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高圧燃料ポンプから燃料を共通の蓄圧室
(コモンレール)に供給し、この蓄圧室に各気筒毎の燃
料噴射弁を接続して蓄圧室内に貯留した高圧燃料を内燃
機関の各気筒に噴射する、いわゆるコモンレール式の燃
料噴射装置が知られている。また、特開昭60−153
441号公報には、圧縮着火式機関において、燃料噴射
弁のいずれかが電磁弁の断線や開弁スティックなどによ
り燃料噴射の停止ができなくなる異常を生じた場合に、
機関への吸入空気量を制御するスロットル弁の開度を低
減することにより、燃料噴射弁異常により機関に悪影響
が生じることを防止する燃料噴射装置が開示されてい
る。
【0003】燃料噴射弁に燃料噴射停止ができなくなる
異常を生じると、異常を生じた燃料噴射弁から燃料が供
給され続けるために気筒内に過大な量の燃料が供給され
ることになる。また、圧縮着火機関では通常、空気過剰
率の極めて高い燃焼を行っているため異常噴射により気
筒内に供給された多量の燃料の大部分が燃焼することに
なる。このため、上記の燃料噴射弁異常が生じると、気
筒内では多量の燃料の燃焼により筒内圧力が通常の燃焼
時に較べて大幅に上昇してしまい、機関各部の耐久性が
低下したり、極端な場合には機関の破損を生じる場合が
ある。
【0004】上記特開昭60−153441号公報の装
置は、上記燃料噴射弁の異常が生じた場合にスロットル
弁開度を低下させて機関吸入空気量を絞ることにより、
筒内圧の異常上昇を防止するものである。すなわち、吸
入空気量を低減させると気筒内では、多量に燃料が供給
されてもそのうちの吸入空気量に応じた量の燃料の燃焼
しか生じなくなり、余剰の燃料は燃焼しないまま気筒か
ら排出されるようになる。このため、気筒内では燃焼し
た燃料量に応じた圧力上昇しか生じなくなり上記燃料噴
射弁の異常による過大な筒内圧力の発生が防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開昭
60−153441号公報の装置では上記燃料噴射弁の
異常時にスロットル弁開度を急激に絞るため、吸気圧力
が低下して各気筒の吸気行程に大きな負のトルクが発生
するようになる。このため、例えば車両用機関等では、
上記燃料噴射弁の異常発生時には、スロットル弁の絞り
のために運転者が予期しない急激なエンジンブレーキが
作用することになり、車両運転性が大幅に悪化する問題
がある。また、上記公報の装置では、たとえスロットル
弁を全閉にしてもスロットル弁から機関に至る吸気系
(スロットル弁下流側吸気通路、サージタンク、インテ
ークマニホルド)内の空気は機関に吸入されてしまうた
めスロットル弁閉弁後も機関が数回転する程度の間は十
分に吸入空気量が低減されず、この間は異常を生じた気
筒に筒内圧の異常上昇が生じる問題がある。
【0006】本発明は上記問題に鑑み、燃料噴射弁から
燃料が噴射され続け燃料供給量が過大となるような異常
が生じた場合に、大きなエンジンブレーキの発生などに
よる運転性の悪化が生じることなく、かつ短時間で筒内
の異常圧力上昇を抑制可能な内燃機関の燃料噴射制御装
置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記
機関の吸気通路に機関排気の一部を還流するEGR手段
と、該燃料噴射弁からの燃料噴射量が過大となる異常が
生じたことを検出する異常検出手段と、前記異常検出手
段により燃料噴射弁の異常が検出されたときに、前記E
GR手段からの排気還流量を増大するEGR増量手段
と、を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置が提供され
る。
【0008】すなわち、請求項1の発明では燃料噴射弁
に燃料噴射量が過大となる異常が生じた場合には、EG
R手段は吸気系への排気還流量を増大する。吸気系に排
気が還流されると新気の吸入量が低下し各気筒の吸気中
の酸素濃度が低下するため、異常を生じた気筒では吸気
中の酸素濃度に応じた量の燃料の燃焼しか生じなくなり
筒内圧力の異常上昇が抑制される。また、排気還流量を
大幅に増大させることにより、スロットル弁の絞りの有
無にかかわらず実質的に機関への新気供給量をゼロ近く
まで低減し、かつ気筒内には大量の排気還流が行われる
ため、吸気圧力の低下によるエンジンブレーキ等の発生
が生じない。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、前記EG
R手段は前記機関の各気筒吸気ポートに排気を還流させ
る、請求項1に記載の燃料噴射制御装置が提供される。
請求項2に記載の発明では、EGR手段は機関の各吸気
ポートに排気を還流させるようにしているため、還流さ
れた排気は直ちに気筒内に供給される。従って、燃料噴
射弁に異常が発見されEGR増量手段により排気還流量
が大幅に増大されると、排気還流量の増大と同時に気筒
が吸入する吸気中の酸素濃度は大幅に低減される。この
ため、請求項2の発明では上記請求項1の作用に加え
て、異常発見後極めて短時間で筒内圧力の異常上昇が抑
制されることになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。図1は、本発明を自動車用
ディーゼル機関に適用した場合の実施形態の概略構成を
示す図である。図1において、100は内燃機関を示
す。本実施形態では、機関100として4気筒ディーゼ
ル機関が使用されている。また、図1に101で示すの
は機関100の吸気通路、103で示すのは排気通路で
ある。本実施形態では、排気通路103から吸気通路1
01に機関排気の一部を還流させるEGR通路105が
設けられている。本実施形態では、EGR通路105は
機関100の各気筒の吸気ポートに設けられたノズル1
05aから105dに接続され、各気筒の吸気ポートに
直接還流排気を供給するようになっている。また、EG
R通路105にはEGR弁107が設けられている。E
GR弁107はソレノイドアクチュエータ、負圧アクチ
ュエータ等の適宜な形式のアクチュエータ107aを備
え、後述する制御回路20からの制御信号に応じた開度
をとり、各気筒に供給される還流排気の量を調節可能と
なっている。
【0011】また、図1において1aから1dは、機関
100の各気筒内に燃料を直接噴射する筒内燃料噴射
弁、3は各燃料噴射弁1aから1dが接続される共通の
蓄圧室(コモンレール)を示す。コモンレール3は、後
述する高圧燃料噴射ポンプ5から供給される加圧燃料を
貯留し、各燃料噴射弁1aから1dに分配する機能を有
する。
【0012】また、図1において7は機関100の燃料
(本実施形態では軽油)を貯留する燃料タンク、9は高
圧燃料ポンプに燃料を供給する低圧フィードポンプを示
している。機関運転中、タンク7内の燃料は、フィード
ポンプ9により一定圧力に昇圧され、高圧燃料噴射ポン
プ5に供給される。また、高圧燃料噴射ポンプ5から吐
出された燃料は、逆止弁15、高圧配管17を通ってコ
モンレール3に供給され、更にコモンレール3から各燃
料噴射弁1aから1dを介して内燃機関の各気筒内に噴
射される。なお、図1において19で示したのは各燃料
噴射弁からのリーク燃料を燃料タンク7に返戻するリタ
ーン燃料配管である。
【0013】図1に20で示すのは、機関の制御を行う
エンジン制御回路(ECU)である。ECU20は、リ
ードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ
(RAM)、マイクロプロセッサ(CPU)、入出力ポ
ートを双方向バスで接続した公知の構成のディジタルコ
ンピュータとして構成されている。ECU20は、後述
するように高圧燃料噴射ポンプ5の吸入弁5aの開閉動
作を制御してコモンレール3内の燃料油圧力を機関負
荷、回転数等に応じて制御する燃料圧力制御を行う。ま
た、ECU20は燃料噴射弁1aから1dの開弁時間を
制御して気筒内に噴射される燃料量を制御する燃料噴射
量制御を行う。すなわち、本実施形態では燃料噴射弁1
aから1dの噴射率はコモンレール燃料圧力により制御
され、燃料噴射量はコモンレール燃料圧力と燃料噴射弁
1aから1dの開弁時間により制御される。
【0014】また、本実施形態では後述するように、E
CU20は燃料噴射弁1aから1dの燃料噴射停止不能
等の異常噴射を検出する異常検出手段として機能すると
ともに、異常時にEGR弁を全開にして各気筒吸気ポー
トへの還流排気量を大幅に増大させるEGR増大手段等
の各手段としての機能を果たしている。上記制御のた
め、ECU20の入力ポートには、コモンレール3に設
けた燃料圧力センサ31からコモンレール3内の燃料圧
力に対応する電圧信号がAD変換器34を介して入力さ
れている他、機関アクセルペダル(図示せず)に設けた
アクセル開度センサ35からアクセルペダルの操作量
(踏み込み量)に対応する信号がAD変換器34を介し
て入力されている。更に、ECU20の入力ポートに
は、機関のカム軸(図示せず)に設けたクランク角セン
サ37からクランク回転角に応じて発生するクランク回
転角パルス信号が入力されている。
【0015】また、ECU20の出力ポートは、駆動回
路40を介して各燃料噴射弁に接続され、各燃料噴射弁
の作動を制御している他、駆動回路40を介して高圧燃
料噴射ポンプ5の吸入弁5aの開閉を制御するソレノイ
ドアクチュエータに接続され、ポンプ5からコモンレー
ル3への燃料の圧送量を制御している。また、ECU2
0の出力ポートは、駆動回路40を介してEGR弁10
7のアクチュエータ107aに接続されEGR弁の開度
を制御している。
【0016】なお、本実施形態では通常運転時(燃料噴
射弁に異常が検出されていない運転時)にはECU20
は、機関負荷(アクセルペダル操作量)と機関回転数と
に応じて予め定めた開度にEGR弁107を保持し、機
関運転状態に応じて機関に供給される還流排気量を制御
している。本実施形態では、高圧燃料噴射ポンプ5は2
つのシリンダを有するピストンポンプの形式とされてい
る。ポンプ5の各シリンダ内のピストンは、ピストン駆
動軸に形成されたカムに押圧されてシリンダ内を往復運
動する。また、各シリンダの吸入ポートには、ソレノイ
ドアクチュエータにより開閉駆動される吸入弁5aがそ
れぞれが設けられている。本実施形態ではピストン駆動
軸は機関10のクランク軸(図示せず)により駆動さ
れ、クランク軸と同期してクランク軸の2分の1の速度
で回転する。また、ポンプ5のピストン駆動軸には、そ
れぞれのピストンと係合する部分に2つのリフト部を持
つカムが形成されており、ポンプ5のピストンは機関1
0の各気筒のストロークに同期して燃料を吐出するよう
になっている。すなわち、本実施形態では4気筒ディー
ゼル機関が使用されているため、ポンプ5の2つのシリ
ンダはクランク軸が720度回転する間にそれぞれ2回
ずつ機関の気筒のストロークに同期して(例えば各気筒
の排気行程毎に)コモンレール3に燃料を圧送する。
【0017】また、ECU20はポンプの各シリンダの
ピストンの上昇(圧送)行程における吸入弁5aの閉弁
時期を変化させることによりポンプからの燃料油の吐出
流量を制御する。すなわち、ECU20は、各シリンダ
のピストン下降行程(吸入行程)の間、及びピストン上
昇行程(吐出行程)開始後所定の期間ソレノイドアクチ
ュエータへの通電を停止して吸入弁5aを開弁状態に維
持する。これにより、各シリンダではピストンが吐出行
程に入っても吸入弁5aが開弁している間はシリンダ内
の燃料は吸入弁5aからタンクに逆流し、シリンダ内の
燃料圧力は上昇しない。そして、上記期間経過後ECU
20は吸入弁5aのソレノイドアクチュエータに通電し
て吸入弁5aを閉弁する。これによりポンプピストンの
上昇に伴いシリンダ内の圧力が上昇し、シリンダ内圧力
がコモンレール3内の圧力より高くなると各シリンダの
逆止弁15が開弁し、シリンダ内の高圧の燃料油が高圧
配管17を経由してコモンレール3に圧送される。な
お、吸入弁5aは一旦閉弁するとシリンダ内燃料油圧力
が高い間は燃料圧力に押されて閉弁状態に保持される。
従って、コモンレール3への燃料圧送量はポンプ5の吸
入弁5aの閉弁開始時期により定まる。このためECU
20はポンプ5の各シリンダの吸入弁5aの閉弁開始時
期(ソレノイドアクチュエータへの通電開始時期)を調
節することにより、ポンプ5のピストン有効ストローク
を変化させコモンレール3に圧送する燃料量を制御して
いる。
【0018】本実施形態では、ECU20は機関負荷
(アクセル開度)、回転数に応じて予めROMに格納し
た関係に基づいて目標コモンレール燃料圧力を設定する
とともに、燃料圧力センサ31で検出したコモンレール
燃料圧力が設定した目標コモンレール燃料圧力になるよ
うにポンプ5の吐出量を制御する。また、ECU20は
機関負荷(アクセル開度)、回転数に応じて予めROM
に格納した関係に基づいて燃料噴射弁1の開弁時間(燃
料噴射時間)と噴射時期とを制御する。
【0019】すなわち、本実施形態ではコモンレール3
の燃料圧力を機関運転条件に応じて変化させることによ
り、燃料噴射弁1の噴射率を運転条件に応じて調節し、
燃料圧力と燃料噴射時間とを変化させることにより燃料
噴射量を運転条件に応じて調節している。このため、本
実施形態のようなコモンレール式燃料噴射装置では、コ
モンレール内の燃料圧力は機関の運転条件(負荷、回転
数)に応じて広い範囲で(例えば、本実施形態では10
MPaから150MPa程度までの範囲で)変化し、運
転中極めて高い圧力になる場合がある。
【0020】次に、本実施形態における燃料噴射弁異常
時の筒内圧力上昇抑制操作について説明する。上述した
ように、運転中コモンレール3内の燃料圧力は極めて高
い圧力になっている場合がある。このような状態で燃料
噴射弁1aから1dのいずれかが開弁スティック等によ
り燃料噴射停止不能となる異常を生じると、異常を生じ
た気筒では燃料噴射弁から燃料が供給され続けることに
なる。ECU20は、このような異常が生じたことを検
出すると燃料ポンプ5の吸入弁5aのソレノイドへの通
電を停止して吸入弁5aを開放状態にする。これによ
り、燃料ポンプ5からコモンレール3への燃料供給が停
止される。しかし、この状態では、コモンレール3への
新たな燃料流入は停止するものの、コモンレール3内が
高圧になっていると多量の燃料がコモンレール内に貯留
されていることになる。従って、燃料噴射弁の異常発生
時には、コモンレール3内の多量の燃料は、異常を生じ
た燃料噴射弁から気筒内に噴射され、この気筒内では燃
焼が継続するようになる。また、通常ディーゼルエンジ
ンは空気過剰率の高い燃焼を行っているため、異常噴射
により気筒内には、通常より多量の燃料が供給された場
合でも供給燃料の大部分を燃焼させることが可能な空気
が存在する。このため異常を生じた燃料噴射弁の気筒で
はコモンレール3内の圧力が低下するまで長時間にわた
って噴射された燃料の燃焼が生じ筒内圧力が上昇するこ
とになる。
【0021】そこで、本実施形態では燃料噴射弁の異常
検出時には、EGR弁107を全開にし、各気筒の吸気
ポートに多量の排気を還流させることにより、筒内圧力
の上昇を抑制する。吸気ポートに供給された還流排気は
直ちに気筒内に吸入されるため、EGR弁107全開と
同時に気筒内には多量の還流排気が吸入されるようにな
る。このため、気筒内に吸入される吸気中の新気の割合
が大幅に低下するようになる。異常を生じた燃料噴射弁
の気筒では燃料噴射が停止しないため気筒内には多量の
燃料が供給されるが、上記のように還流排気の増大によ
り吸気中の新気の割合の減少により気筒内の酸素量を減
少でき、気筒内に供給された燃料は全量が燃焼すること
はできず、吸気中の酸素量に見合った量のみが燃焼する
ようになり残りの燃料は未燃焼の気化状態で気筒から排
出されるようになる。このため、異常噴射が生じたよう
な場合でも気筒内で実際に燃焼する燃料の量は低く抑え
られるようになり、筒内圧力の上昇が防止される。
【0022】上述のように、本実施形態ではEGR弁1
07を全開にして各気筒に供給される還流排気の量を大
幅に増大させた場合、実際に各気筒に吸入される吸気の
量は全体としてほぼ同一に維持されるが、吸気中に占め
る新気の割合は大幅に低下する。このため、単にスロッ
トル弁を絞ることにより各気筒への新気供給量を低減さ
せる場合と比較して、吸気圧力はほとんど低下しない。
すなわち、本実施形態では吸気圧力の低下によるエンジ
ンブレーキを生じることなく新気の量を低下させ、筒内
圧力の異常上昇を抑制することが可能となっている。
【0023】また、本実施形態では、各吸気ポートに直
接還流排気を供給するノズル105aから105dが設
けられている。このため、EGR弁107が全開にされ
ると、直ちに各気筒内に流入する吸気中の新気の割合が
低下するようになる。従って、本実施形態によれば燃料
噴射弁の異常検出後極めて短時間で筒内圧力の異常上昇
を抑制することが可能となる。
【0024】図2は、本実施形態の上記異常筒内圧力上
昇抑制操作を示すフローチャートである。本抑制操作
は、ECU20により一定時間毎に実行されるルーチン
として行われる。図2においてルーチンがスタートする
と、ステップ201ではいずれかの燃料噴射弁に異常が
生じているか否かが判定される。本実施形態では、燃料
噴射弁の異常の有無は別途ECU20により実行される
異常検出ルーチン(図示せず)により、例えば燃料噴射
前後のコモンレール圧力降下幅に基づいて検出される。
より詳細には、ECU20は各燃料噴射弁への燃料噴射
射開始前と終了後とのコモンレール圧力を燃料圧力セン
サ31で検出し、各燃料噴射弁からの燃料噴射によるコ
モンレール内燃料圧力降下を算出する。そして、特定の
燃料噴射弁からの燃料噴射時の圧力降下幅が他の燃料噴
射弁からの燃料噴射時に較べて所定値以上大きくなった
場合にはこの燃料噴射弁に開弁スティック等の異常が生
じていると判断する。
【0025】なお、本発明では燃料噴射弁の異常検出方
法は上記に限定されるわけではなく、燃料噴射弁の噴射
量過大等の異常を検出できる方法であれば他の方法を用
いることもできる。例えば、特定の気筒の燃料噴射弁に
異常噴射が生じたような場合にはこの気筒内の燃焼圧力
が上昇し、この気筒のみ出力トルクが増大する。このた
め、各気筒の爆発行程における機関クランク軸の回転速
度を検出し、特定の気筒の爆発行程におけるクランク軸
回転速度が他の気筒に較べて所定値以上大きくなってい
る場合にこの気筒の燃料噴射弁に異常噴射が生じたと判
定するようにしてもよい。
【0026】また、特定の気筒の燃料噴射弁に異常噴射
が生じた場合にはその気筒に供給される燃料の量が他の
気筒に較べて増大する。このため、排気系に排気の空燃
比を検出する空燃比センサを備えた機関では、各気筒か
らの排気ガスの空燃比と排気流量とから各気筒に供給さ
れた燃料の量を直接算出し、この燃料量が他の気筒より
所定値以上増加している場合にはこの気筒の燃料噴射弁
に異常噴射が生じていると判定するようにすることもで
きる。
【0027】図2、ステップ201で燃料噴射弁に異常
が生じていた場合には、ルーチンはステップ203に進
み燃料ポンプ5の吸入弁5aの通電を停止し吸気弁5a
を開放する。これにより、燃料ポンプ5からコモンレー
ル3への燃料の供給が停止される。上記によりコモンレ
ール3への燃料供給を停止したのち、本ルーチンではス
テップ205でEGR弁107を全開にして、各気筒吸
気ポートに供給される還流排気の量を大幅に増大する。
【0028】これにより、各気筒に吸入される新気の量
が直ちに低下し、筒内での燃焼が抑制されるようになる
ため、燃料噴射弁に異常が生じて多量の燃料が供給され
るようになった気筒においても異常筒内圧力上昇が抑制
されるようになる。なお、図1の実施形態では、吸気通
路101にはスロットル弁を配置していないが、スロッ
トル弁を有する機関では、EGR弁107を全開にする
とともにスロットル弁の開度を低下させるようにしても
よい。この場合、各気筒には還流排気が供給されるた
め、スロットル弁開度を低下しても吸気圧力はそれほど
大きく低下せず、大きなエンジンブレーキが生じること
はない。
【0029】また、排気通路103に排気絞り弁を有す
る機関では、絞り弁上流側の排気通路にEGR通路10
5を接続し、異常検出時にはEGR弁107の全開操作
と同時に排気絞り弁を閉弁するようにしても良い。この
場合には、排気絞り弁閉弁により絞り弁上流側の排気通
路103内の排気圧力が上昇するため、EGR通路10
5を通って各気筒の吸気ポートに流入する還流排気の量
が更に増大するようになり、各気筒の吸気中に占める新
気の割合を更に低下させることができるので、筒内圧力
の異常上昇を更に効果的に抑制することが可能となる。
【0030】また、吸気通路にスロットル弁(吸気絞り
弁)を備えた機関では、異常検出時にEGR弁107の
全開操作と同時にスロットル弁を閉弁するようにしても
良い。この場合、筒内に吸入される新気の量を一層低減
することができるため筒内圧力の異常上昇を効果的に抑
制することが可能となる。また、この場合でも大量の還
流排気が各気筒の吸気ポートに供給されるため吸気圧力
は低下せず、大きなエンジンブレーキが生じることはな
い。
【0031】
【発明の効果】請求項1及び2に記載の発明によれば、
燃料噴射弁に燃料噴射過大等の異常が生じた場合に吸気
系への還流排気量を増大するようにしたことにより、エ
ンジンブレーキ発生による運転性の悪化等を生じること
なく、異常噴射による筒内圧力の上昇を効果的に抑制す
ることが可能となる共通の効果を奏する。
【0032】また、請求項2に記載の発明によれば、還
流排気量増大の際に各吸気ポートに直接排気を還流させ
るようにしたことにより、上記共通の効果に加えて、異
常発生後極めて短時間で筒内圧力の異常上昇を抑制する
ことが可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料噴射制御装置を自動車用ディーゼ
ル機関に適用した場合の実施形態の概略構成を示す図で
ある。
【図2】図1の実施形態の燃料噴射弁異常時における筒
内圧力異常上昇抑制操作を示すフローチャートである。
【符号の説明】 1a、1b、1c、1d…燃料噴射弁 3…蓄圧室(コモンレール) 5…燃料噴射ポンプ 20…制御回路(ECU) 100…ディーゼル機関 101…吸気通路 103…排気通路 105…EGR通路 107…EGR弁

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射弁
    と、 前記機関の吸気通路に機関排気の一部を還流するEGR
    手段と、 該燃料噴射弁からの燃料噴射量が過大となる異常が生じ
    たことを検出する異常検出手段と、 前記異常検出手段により燃料噴射弁の前記異常が検出さ
    れたときに、前記EGR手段からの排気還流量を増大す
    るEGR増量手段と、 を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 前記EGR手段は、前記機関の各気筒吸
    気ポートに排気を還流させる、請求項1に記載の燃料噴
    射制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1571317A3 (en) * 2004-03-02 2007-03-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Exhaust gas recirculation controller
JP2012145019A (ja) * 2011-01-11 2012-08-02 Denso Corp 内燃機関制御装置
JP2013133714A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Denso Corp 内燃機関制御システムの異常診断装置
JP2015165125A (ja) * 2014-03-03 2015-09-17 株式会社豊田自動織機 エンジンおよびエンジンの制御方法

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