JPH1167255A - リン酸型燃料電池の不良セル検出方法 - Google Patents

リン酸型燃料電池の不良セル検出方法

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JPH1167255A
JPH1167255A JP9229607A JP22960797A JPH1167255A JP H1167255 A JPH1167255 A JP H1167255A JP 9229607 A JP9229607 A JP 9229607A JP 22960797 A JP22960797 A JP 22960797A JP H1167255 A JPH1167255 A JP H1167255A
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JP
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oxygen
fuel
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phosphoric acid
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Kazuhiro Hirai
一裕 平井
Nobuhiro Iwasa
信弘 岩佐
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常運転状態で運転する状態ではクロスリー
クは発生しないものの、正常なセルに比べてリン酸電解
質層のリン酸の量が少なくて、通常運転状態で運転する
と、正常なセルよりも早い時期にクロスリークが起こり
得るセルを判別することができるようにする。 【解決手段】 リン酸電解質層の一方の面に燃料極を備
え且つ他方の面に酸素極を備え、且つ、燃料ガスが通流
する燃料ガス流路を燃料極側に備え且つ酸素含有ガスが
通流する酸素含有ガス流路を酸素極側に備えたセルが設
けられたリン酸型燃料電池において、酸素含有ガス流路
を通流する酸素含有ガスの流量を通常運転状態の値Fs
よりも少ない良否判別用基準値Fh以下にした状態で、
燃料ガス流路を通流する燃料ガスの流動状態を変化させ
たときの、セルにおける開回路電圧の変化を判別情報と
して求め、その判別情報に基づいてセルの良否を判別す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リン酸電解質層の
一方の面に燃料極を備え且つ他方の面に酸素極を備え、
且つ、水素ガスを含有した燃料ガスが通流する燃料ガス
流路を前記燃料極側に備え且つ酸素含有ガスが通流する
酸素含有ガス流路を前記酸素極側に備えたセルが設けら
れたリン酸型燃料電池において、前記セルの良否を判別
するリン酸型燃料電池における不良セル検出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来は、セルを通常運転状態で運転する
状態で、つまり、燃料ガス流路に通常運転状態における
流量で燃料ガスを通流し、且つ、酸素含有ガス流路に通
常運転状態における流量で酸素含有ガスを通流し、並び
に、セルにその出力電力を消費する負荷装置を接続した
状態で、セルの出力電圧を測定し、その測定情報に基づ
いてセルの良否を判別していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セルの不良
の原因としては、酸素極や燃料極の電極触媒の劣化、リ
ン酸電解質層に保持されているリン酸の減少に伴うクロ
スリーク(燃料ガスがリン酸電解質層を通じて燃料極側
から酸素極側に漏れたり、あるいは、逆に、酸素含有ガ
スがリン酸電解質層を通じて酸素極側から燃料極側に漏
れる現象)の発生等が考えられる。セルを通常運転状態
で運転する状態では、電極触媒が劣化しているセルは、
出力電圧が低下する。又、セルを通常運転状態で運転す
る状態で、クロスリークが発生したセルは、出力電圧が
低下する。従って、従来の検出方法では、電極触媒の劣
化又はクロスリークの発生に起因してセルの出力電圧が
低下することに基づいて、不良セルを判別することがで
きる。
【0004】ところで、運転に伴って、酸素含有ガス流
路から流出する酸素含有ガスや、燃料ガス流路から流出
する燃料ガスは、リン酸電解質層に保持されているリン
酸を微量ではあるが含有した状態で流出するので、運転
時間の経過に伴って、リン酸電解質層のリン酸の量が徐
々に少なくなる。一方、クロスリークはリン酸電解質層
のリン酸の量が少ないほど発生しやすくなる。セルの中
には、通常運転状態で運転する状態では、クロスリーク
は発生しないものの、正常なセルに比べてリン酸電解質
層に保持されるリン酸の量が少なくて、通常運転状態で
運転すると、正常なセルよりも早い時期にクロスリーク
が起こり得るセル(以下、クロスリーク早期発生セルと
記載する場合がある)がある。リン酸型燃料電池の出荷
検査において、このようなクロスリーク早期発生セルを
判別することができれば、リン酸電解質層にリン酸を補
充したり、他のセルに交換したりする等の処置を施すこ
とにより、稼働中にクロスリークが早期に発生して出力
電圧が低下するといったトラブルを防止することができ
る。又、稼働中のリン酸型燃料電池の定期検査におい
て、クロスリーク早期発生セルを判別することができれ
ば、前記処置を施すことにより、稼働中に出力電圧が低
下して運転を停止しなければならないといったトラブル
を防止することができる。しかしながら、従来の検査方
法では、クロスリーク早期発生セルを判別することがで
きなかった。
【0005】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、通常運転状態で運転する状態で
はクロスリークは発生しないものの、正常なセルに比べ
てリン酸電解質層のリン酸の量が少なくて、通常運転状
態で運転すると、正常なセルよりも早い時期にクロスリ
ークが起こり得るセルを判別することができるようにす
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、酸素含有ガス流路を通流する酸素含有ガス
の流量を通常運転状態の値よりも少ない良否判別用基準
値以下にした状態で、燃料ガス流路を通流する燃料ガス
の流動状態を変化させると、正常なセルではクロスリー
クは発生しないが、正常なセルに比べてリン酸電解質層
のリン酸の量が少なくて、通常運転状態で運転すると、
正常なセルよりも早い時期にクロスリークが起こり得る
セル(クロスリーク早期発生セル)の場合は、燃料ガス
が燃料極側からリン酸電解質層を通じて酸素極側に漏れ
てクロスリークが発生するとともに、燃料ガスが燃料極
側からリン酸電解質層を通じて酸素極側に漏れる量(以
下、燃料ガスのクロスリーク量と記載する場合がある)
は、燃料ガスの流動状態の変化に応じて変化する。尚、
燃料ガス流路を通流する燃料ガスの流動状態には、燃料
ガスの流量又は圧力が含まれる。クロスリークが発生す
ると、開回路電圧(セルに負荷を接続しない無負荷状態
での電圧)が低下し、その低下量は、クロスリーク量に
応じて、クロスリーク量が多くなるほど大になる。従っ
て、酸素含有ガス流路を通流する酸素含有ガスの流量を
前記良否判別用基準値以下にした状態で、燃料ガス流路
を通流する燃料ガスの流動状態を変化させたときの、セ
ルの開回路電圧の変化を求めることにより、クロスリー
ク早期発生セルを判別することができる。又、リン酸電
解質層のリン酸量が少ないほど、クロスリーク量が多く
なって、開回路電圧の低下量が大きくなる。従って、開
回路電圧の低下量に基づいて、リン酸電解質層のリン酸
量を評価することができるので、例えば、リン酸電解質
層のリン酸が、リン酸を補充する必要があるほど減少し
ているか否かを判別することができる。
【0007】つまり、本発明の発明者らは、燃料ガス流
路に所定の流動状態で燃料ガスを通流させる状態で、酸
素含有ガス流路を通流する酸素含有ガスの流量を通常運
転状態における値よりも少ないある値(良否判別用基準
値に相当する)以下にすると、正常なセルではクロスリ
ークは発生しないものの、クロスリーク早期発生セルに
おいては、燃料ガスが燃料極側からリン酸電解質層を通
じて酸素極側に漏れてクロスリークが顕著に発生すると
いうことを発見した。セルにおいてクロスリークが発生
すると、開回路電圧は低下する。図5は、このような挙
動を示したものであり、燃料ガス流路に所定の流動状態
で燃料ガスを通流させる状態で、酸素含有ガス流路を通
流する酸素含有ガスの流量を通常運転状態における値F
sよりも少ない値Fh以下にすると、正常セル及びクロ
スリーク早期発生セルともに、酸素含有ガスの流量が低
下するのに応じて、開回路電圧が低下するものの、クロ
スリーク早期発生セルではクロスリークが発生した分だ
け、正常セルよりも開回路電圧の低下量が大になってい
ることが分かる。
【0008】又、燃料ガス流路に所定の流動状態で燃料
ガスを通流させ、酸素含有ガス流路を通流する酸素含有
ガスの流量を良否判別用基準値以下にする状態では、図
6に示すように、リン酸電解質層に保持されているリン
酸の量が所定量(例えば、初期の量の約50%)以下に
なると、クロスリークが発生し、そのクロスリーク量は
リン酸の量が少ないほど多くなり、そして、クロスリー
ク量が多くなるほど、開回路電圧の低下量は大になる。
尚、図6において、リン酸電解質層のリン酸の量は、初
期の量に対する比率にて示す。
【0009】本発明は、上記の如き見地に基づいて成さ
れたものである。つまり、酸素含有ガス流路を通流する
酸素含有ガスの流量を通常運転状態における値Fsより
も少なくしたときに、クロスリーク早期発生セルにおい
てクロスリークが顕著に起こり得る流量Fhを、前記良
否判別用基準値として設定する。そして、酸素含有ガス
流路を通流する酸素含有ガスの流量を前記良否判別用基
準値以下にして、クロスリーク早期発生セルにおいてク
ロスリークを発生させて、開回路電圧を測定し、開回路
電圧が低下することに基づいて、クロスリーク早期発生
セルを判別するのである。尚、例えば、通常運転状態に
おける流量Fsが酸素極の単位面積当たりの流量で5c
c/mim・cm2 の場合、前記良否判別用基準値Fh
としては1cc/min・cm2 程度に設定する。
【0010】請求項2に記載の特徴構成によれば、燃料
ガス流路を通流する燃料ガスの流動状態を一定に維持す
る状態で、酸素含有ガス流路に通常運転状態における流
量で酸素含有ガスを通流させると、正常セル及びクロス
リーク早期発生セルのいずれにおいてもクロスリークは
発生しないが、燃料ガス流路を通流する燃料ガスの流動
状態を一定に維持する状態で、酸素含有ガス流路に良否
判別用基準値以下の流量で酸素含有ガスを通流させる
と、正常セルにおいてはクロスリークは発生しないが、
クロスリーク早期発生セルにおいては、燃料ガスがリン
酸電解質層を通じて酸素極側に漏れてクロスリークが発
生して、開回路電圧が低下する。従って、燃料ガス流路
を通流する燃料ガスの流動状態を一定に維持する状態
で、酸素含有ガス流路を通流する酸素含有ガスの流量を
通常運転状態における値と前記良否判別用基準値以下と
に変化させたときの、セルにおける開回路電圧の変化を
求めることにより、クロスリーク早期発生セルを判別す
ることができる。又、リン酸電解質層のリン酸量が少な
いほど、クロスリーク量が多くなって、開回路電圧の低
下量が大きくなるので、開回路電圧の低下量に基づい
て、リン酸電解質層のリン酸量を評価することができ
る。
【0011】請求項3に記載の特徴構成によれば、燃料
ガス流路を通流する燃料ガスの流動状態を一定に維持す
る状態で、酸素含有ガス流路を通流する酸素含有ガスの
流量を前記良否判別用基準値以下になる条件下で変化さ
せると、正常セルにおいてはクロスリークは発生しない
が、クロスリーク早期発生セルにおいては、燃料ガスが
燃料極側からリン酸電解質層を通じて酸素極側に漏れて
クロスリークが発生するとともに、クロスリーク量が、
酸素含有ガスの流量の変化に応じて変化して、開回路電
圧が、クロスリーク量に応じて、クロスリーク量が多く
なるほど低下する。従って、燃料ガス流路を通流する燃
料ガスの流動状態を一定に維持する状態で、酸素含有ガ
ス流路を通流する酸素含有ガスの流量を通常運転状態に
おける値よりも少ない良否判別用基準値以下になる条件
下で変化させたときの、セルにおける開回路電圧の変化
を求めることにより、クロスリーク早期発生セルを判別
することができる。又、リン酸電解質層のリン酸量が少
ないほど、クロスリーク量が多くなって、開回路電圧の
低下量が大きくなるので、開回路電圧の低下量に基づい
て、リン酸電解質層のリン酸量を評価することができ
る。
【0012】請求項4に記載の特徴構成によれば、燃料
ガス流路を通流する燃料ガスの流動状態を一定に維持す
る状態で、酸素含有ガス流路に酸素含有ガスを通常運転
状態における流量で通流させる状態から、酸素含有ガス
流路における酸素含有ガスの通量を停止させると、正常
セルにおいては、クロスリークは発生しないが、クロス
リーク早期発生セルにおいては、燃料ガスが燃料極側か
らリン酸電解質層を通じて酸素極側に漏れてクロスリー
クが発生し、時間が経過するに伴って、酸素極側に存在
する燃料ガスの量が多くなる。すると、正常セルにおい
ては、酸素極側に存在する酸素含有ガスの量が少なくな
るので、それに応じて、開回路電圧が低下し、クロスリ
ーク早期発生セルにおいては、酸素極側に存在する酸素
含有ガスの量が少なくなるとともに、クロスリークに伴
って酸素極側に存在する燃料ガスの量が多くなるので、
正常セルにおける開回路電圧の低下の速さよりも速い速
さで、開回路電圧が低下する。従って、燃料ガス流路を
通流する燃料ガスの流動状態を一定に維持する状態で、
酸素含有ガス流路に酸素含有ガスを通常運転状態におけ
る流量で通流させる状態から、酸素含有ガス流路におけ
る酸素含有ガスの通量を停止させたときの、セルにおけ
る開回路電圧の変化の速さを求めることにより、クロス
リーク早期発生セルを判別することができる。又、リン
酸電解質層のリン酸量が少ないほど、クロスリーク量が
多くなって、開回路電圧の低下の速さが速くなるので、
リン酸電解質層のリン酸量を評価することができる。
【0013】請求項5に記載の特徴構成によれば、酸素
含有ガス流路を通流する酸素含有ガスの流量を通常運転
状態における値よりも少ない良否判別用基準値以下に一
定に維持する状態で、燃料ガス流路に燃料ガスを通常運
転状態における流量で通流させると、正常セルにおいて
は、クロスリークは発生しないが、クロスリーク早期発
生セルにおいては、燃料ガスが燃料極側からリン酸電解
質層を通じて酸素極側に漏れてクロスリークが発生して
いるので、その状態から燃料ガス流路における燃料ガス
の通流を停止させると、クロスリーク早期発生セルにお
いては、正常セルにおける開回路電圧の低下の速さより
も速い速さで、開回路電圧が低下する。従って、酸素含
有ガス流路を通流する酸素含有ガスの流量を通常運転状
態における値よりも少ない良否判別用基準値以下に一定
に維持する状態で、燃料ガス流路に燃料ガスを通常運転
状態における流量で通流させる状態から、燃料ガス流路
における燃料ガスの通流を停止させたときの、セルにお
ける開回路電圧の変化の速さを求めることにより、クロ
スリーク早期発生セルを判別することができる。
【0014】請求項6に記載の特徴構成によれば、セル
が複数個設けられている。そして、それら複数個のセル
を、複数個のセルにて構成されるブロックに区分して、
ブロック毎に、開回路電圧を測定する。ブロックにクロ
スリーク早期発生セルが含まれている否かによって、開
回路電圧の測定情報が異なり、その開回路電圧の測定情
報から求める判別情報も、ブロックにクロスリーク早期
発生セルが含まれている否かによって異なるので、ブロ
ックの良否を判別することができる。そして、ブロック
を構成するセルの個数は、リン酸型燃料電池全体のセル
の個数に比べて少ないので、不良と判別したブロックに
おいて、簡単にクロスリーク早期発生セルを判別するこ
とができる。
【0015】つまり、一般に、リン酸型燃料電池では、
一つのセルの出力電圧は低く、実用上必要な出力電圧を
得るために、150〜300個のセルを電気的に直列接
続する状態で設けて構成している。そして、セルの良否
を判別するための判別情報を求めるために、セルの開回
路電圧を測定する必要がある。そのような場合、セル1
個毎に開回路電圧を測定すると、測定作業が煩雑にな
る。これに対して、請求項6に記載の特徴構成によれ
ば、ブロック毎に開回路電圧を測定するので、判別情報
を求めるために開回路電圧を測定する作業を簡略化する
ことができる。
【0016】請求項7に記載の特徴構成によれば、セル
の温度を、通常運転状態における温度よりも低くなるよ
うに維持するので、電極触媒の劣化を防止することがで
きる。従って、検査を実施するに当たって、セルの寿命
を低下させるといった不具合が生じるのを確実に防止す
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。先ず、図1及び図2に基づい
て、リン酸型燃料電池の構成について説明する。リン酸
電解質層1の一方の面に燃料極2を備え且つ他方の面に
酸素極3を備え、且つ、水素ガスを含有した燃料ガスが
通流する燃料ガス流路fを燃料極2側に備え且つ酸素含
有ガスが通流する酸素含有ガス流路sを酸素極3側に備
えた矩形板状のセルCの複数個を、電気的に直列接続さ
れる状態で厚み方向に並べて設けて、セルスタックTを
形成してある。
【0018】セルスタックTを形成するに当たっては、
複数個(例えば、本実施形態では6個)のセルCを電気
的に直列接続される状態で厚み方向に並べて、サブスタ
ックTsを形成し、そのサブスタックTsの複数個を、
互いの間に、導電性を有する冷却部7を配置してその冷
却部7によって電気的に直列接続される状態で、前記厚
み方向に並べて設けてある。更に、セルスタックTにお
いて、セル並び方向の両端部夫々には、セルスタックT
から電力を取り出すための集電板8を設けてある。
【0019】セルCについて説明を加える。セルCは、
リン酸電解質層1の一方の面に燃料極2を付設し、他方
の面に酸素極3を付設し、更に、燃料極2側に燃料ガス
流路fを形成すべく燃料側流路形成部材4を付設し、酸
素極3側に酸素含有ガス流路sを形成すべく酸素側流路
形成部材5を付設して形成してある。リン酸電解質層1
は、リン酸をマトリクス層に含浸させた状態で保持させ
て形成してある。燃料極2及び酸素極3は、カーボンに
て多孔状に形成してあり、リン酸電解質層1に接触する
側には、電極触媒としての白金を担持させて触媒層を形
成してある。
【0020】燃料側流路形成部材4は、一方の面に燃料
ガス流路fとして機能する複数個の凹溝を、互いに間隔
を隔てて平行状態に備える状態に、導電性材料にて形成
してある。又、酸素側流路形成部材5は、一方の面に酸
素含有ガス流路sとして機能する複数個の凹溝を、燃料
側流路形成部材4の各凹溝と直交する状態で、間隔を隔
てて平行状態に備える状態に、導電性材料にて形成して
ある。
【0021】上記のように形成したセルCの複数個を、
互いの間に矩形板状で導電性を有するセパレータ6を配
置した状態で、厚み方向に並べて設けてある。
【0022】冷却部7は、図示は省略するが、導電性材
料で形成された箱状体の内部に、冷却水の通流部を、箱
状体と電気的に絶縁される状態で設けて構成してある。
【0023】セルスタックTにおける4側面夫々には、
一つの面が開口する箱状部材9をその開口部をセルスタ
ックTの側面に臨ませた状態で取り付けてある。そし
て、燃料ガス流路fの一端が開口する側面に取り付けた
箱状部材9に、その内部に連通する状態で燃料ガス供給
管10を接続して、その箱状部材9の内部を、各セルC
の燃料ガス流路fに連通する燃料ガス供給室14として
機能させ、並びに、燃料ガス流路fの他端が開口する側
面に取り付けた箱状部材9に、同様に、燃料ガス排出管
11を接続して、その箱状部材9の内部を、各セルCの
燃料ガス流路fに連通する燃料ガス排出室15として機
能させるようにしてある。又、酸素含有ガス流路sの一
端が開口する側面に取り付けた箱状部材9に、その内部
に連通する状態で酸素含有ガス供給管12を接続して、
その箱状部材9の内部を、各セルCの酸素含有ガス流路
sに連通する酸素含有ガス供給室16として機能させ、
並びに、酸素含有ガス流路sの他端が開口する側面に取
り付けた箱状部材9に、同様に、酸素含有ガス排出管1
3を接続して、その箱状部材9の内部を、各セルCの酸
素含有ガス流路sに連通する酸素含有ガス排出室17と
して機能させるようにしてある。
【0024】そして、燃料ガスを燃料ガス供給管10を
通じて燃料ガス供給室14に供給して、燃料ガスを各セ
ルCの燃料ガス流路fを通流させから、燃料ガス排出室
15に排出させて、燃料ガス排出管11を通じて外部に
排出させ、並びに、酸素含有ガスとしての空気を酸素含
有ガス供給管12を通じて酸素含有ガス供給室16に供
給して、各セルCの酸素含有ガス流路sを通流させてか
ら、酸素含有ガス排出室17に排出させて、酸素含有ガ
ス排出管13を通じて外部に排出させる。そして、各セ
ルCにおいて、燃料ガス中の水素と空気中の酸素とを反
応させて、直流電力が得られるように構成してある。
【0025】次に、セルスタックTの中から、クロスリ
ーク早期発生セルを検出するための装置(以下、検出装
置と記載する)の構成について説明する。図3に示すよ
うに、各サブタックTsにおけるセル並び方向の両端部
のセルC夫々に開回路電圧測定用の端子18を電気的に
接続し、端子18夫々を多入力の電圧計19に接続し
て、サブタックTs毎に開回路電圧を測定できるように
してある。従って、サブタックTsは、複数個のセルC
にて構成されるブロックBに相当する。尚、開回路電圧
を測定するため、セルスタックTには、出力電力を消費
するための負荷装置(図示せず)は接続していない。
【0026】図4に示すように、燃料ガス供給管10に
水素ボンベ20を接続して、燃料ガス供給管10に水素
ガスを燃料ガスとして供給し、酸素含有ガス供給管12
にブロア21を接続して、酸素含有ガス供給管12に空
気を酸素含有ガスとして供給するようにしてある。燃料
ガス供給管10には、燃料ガス流路fを通流する燃料ガ
スの流量を調整するための燃料ガス流量調整弁22を、
燃料ガス排出管11には、燃料ガス流路fから排出され
た燃料側排ガスの圧力を調整することで、燃料ガス流路
fを通流する燃料ガスの圧力を調整するための燃料ガス
圧力調整弁23を夫々介装してある。又、酸素含有ガス
供給管12には、酸素含有ガス流路sを通流する酸素含
有ガスsの流量を調整するための酸素含有ガス流量調整
弁24を、酸素含有ガス排出管13には、酸素含有ガス
sから排出された酸素側排ガスの圧力を調整すること
で、酸素含有ガス流路sを通流する酸素含有ガスの圧力
を調整するための酸素含有ガス圧力調整弁25を夫々介
装してある。
【0027】更に、燃料ガス排出室15において燃料側
排ガスをブロックB毎にサンプリングして、燃料側排ガ
ス中の酸素濃度を測定したり、あるいは、酸素含有ガス
排出室17において酸素側排ガスをブロックB毎にサン
プリングして、酸素側排ガス中の水素濃度を検出するガ
ス分析装置26を設けてある。
【0028】以下、上述の如く構成した検出装置を用い
て、クロスリーク早期発生セルの検出方法について説明
する。尚、下記の各検出方法を実施しているときは、セ
ルCの温度は、通常運転状態における温度(例えば、2
00°C程度)よりも低い温度(例えば、40〜60°
C)に維持する。
【0029】〔第1検出方法〕燃料ガス流路fに、水素
ガスを通常運転状態における流量(例えば2cc/mi
m・cm2 程度)で通流させる状態で、酸素含有ガス流
路sに対して、空気を通常運転状態における流量Fs
(例えば、5cc/mim・cm2 程度)で通流させた
ときと、良否判別用基準流量Fh(例えば、1cc/m
im・cm2 程度)で通流させたときの夫々において、
電圧計19にて、各ブロックBの開回路電圧を測定す
る。そして、その測定情報に基づいて、酸素含有ガス流
路sに空気を通常運転状態における流量Fsで通流させ
る状態から、良否判別用基準流量Fhで通流させる状態
に変化させたときの、セルCにおける開回路電圧の変化
を求め、その変化が第1設定値以上のブロックBをクロ
スリーク早期発生セルが含まれる不良ブロックとして検
出する。更に、不良ブロックにおいて、上記と同じ条件
で、燃料ガス流路fに水素ガスを通常運転状態における
流量で通流させる状態で、酸素含有ガス流路sを通流す
る空気の流量を変化させて、開回路電圧の変化をセルC
1個毎に求め、その変化が前記第1設定値以上のセルC
をクロスリーク早期発生セルとして検出する。
【0030】図7に、空気を通常運転状態における流量
Fsで通流させたときの各ブロックBにおけるセルCの
開回路電圧、良否判別用基準流量Fhで通流させたとき
の各ブロックBにおけるセルCの開回路電圧、及び、セ
ルスタックTに定格状態の負荷装置(図示せず)を接続
して、空気及び水素ガス共に通常運転状態における流量
で通流させたときの各ブロックBにおけるセルCの出力
電圧(以下、負荷時電圧と記載する場合がある)を示
す。但し、図7において、開回路電圧及び負荷時電圧
は、ブロックB毎の測定値を、ブロックBに含まれるセ
ルCの個数で除して、セル1個当たりの値にて示してい
る。
【0031】図7に示すように、負荷時電圧、及び、空
気流量が通常運転状態の流量Fsのときの開回路電圧に
おいては、ブロック間に有意差は見られないが、空気流
量が良否判別用基準流量Fhのときの開回路電圧は、2
8番のブロックBが他のブロックBに比べて特に低下し
ている。従って、空気流量を通常運転状態における流量
Fsから良否判別用基準流量Fhに変化させたときの開
回路電圧の変化については、28番以外のブロックは、
6〜12mV程度でブロック間の差が小さいのに対し、
28番のブロックBは37mV程度であり、他のブロッ
クBに対して特に大きい。従って、28番のブロックB
を、クロスリーク早期発生セルが含まれる不良ブロック
として判別することができる。
【0032】更に、リン酸電解質層1のリン酸量が少な
いほど、クロスリーク量が多くなって、開回路電圧の低
下量が大きくなるので、開回路電圧の低下量に基づい
て、リン酸電解質層1のリン酸量を評価することができ
る。
【0033】〔第2検出方法〕燃料ガス流路fに、水素
ガスを通常運転状態における流量(例えば2cc/mi
m・cm2 程度)で通流させる状態で、酸素含有ガス流
路sを通流する空気の流量を良否判別用基準流量Fh
(例えば、1cc/mim・cm2 程度)以下になる条
件下で変化させて、夫々において、電圧計19にて、各
ブロックBの開回路電圧を測定する。そして、その測定
情報に基づいて、空気流量を変化させたときの、セルC
における開回路電圧の変化を求め、その変化が第2設定
値以上のブロックBをクロスリーク早期発生セルが含ま
れる不良ブロックとして検出する。
【0034】尚、測定結果の図示は省略する。しかしな
がら、図5にて示されるように、空気流量が良否判別用
基準流量Fhよりも小さくなると、クロスリーク早期発
生セルの開回路電圧の低下量は、正常セルよりも大であ
るとともに、空気流量が良否判別用基準流量Fhよりも
小さくなるほど、クロスリーク早期発生セルの開回路電
圧の低下量が大になるので、クロスリーク早期発生セル
が含まれる不良ブロックにおいては、開回路電圧の低下
量が正常なブロックよりも大になることが分かる。
【0035】更に、リン酸電解質層1のリン酸量が少な
いほど、クロスリーク量が多くなって、開回路電圧の低
下量が大きくなるので、開回路電圧の低下量に基づい
て、リン酸電解質層1のリン酸量を評価することができ
る。
【0036】〔第3検出方法〕酸素含有ガス流路sを通
流する空気の流量を良否判別用基準流量Fh(例えば、
1cc/mim・cm2 程度)にした状態で、燃料ガス
流路fを通流する水素ガスの流量を0.16cc/mi
m・cm2 と0.32cc/mim・cm2 とに変化さ
せたときの夫々において、電圧計19にて、各ブロック
Bの開回路電圧を測定する。そして、その測定情報に基
づいて、燃料ガス流路fを通流する水素ガスの流量を
0.16cc/mim・cm2 と0.32cc/mim
・cm2 とに変化させたときの、セルCにおける開回路
電圧の変化を求め、その変化が第3設定値以上のブロッ
クBをクロスリーク早期発生セルが含まれる不良ブロッ
クとして検出する。更に、不良ブロックにおいて、上記
と同じ条件で、酸素含有ガス流路sを通流する空気の流
量を良否判別用基準流量Fh以下にした状態で、燃料ガ
ス流路fを通流する水素ガスの流量を0.16cc/m
im・cm2 と0.32cc/mim・cm2 とに変化
させて、開回路電圧の変化をセルCの1個毎に求め、そ
の変化が第3設定値以上のセルCをクロスリーク早期発
生セルとして検出する。
【0037】図8に、水素ガス流量が0.16cc/m
im・cm2 のときの各ブロックBにおけるセルCの開
回路電圧、及び、0.32cc/mim・cm2 のとき
の各ブロックBにおけるセルCの開回路電圧、及び、両
者の間における開回路電圧の変化を示す。但し、図8に
おいても、図7と同様に、開回路電圧は、ブロックB毎
の測定値を、ブロックBに含まれるセルCの個数で除し
て、セル1個当たりの値にて示している。
【0038】図8に示すように、開回路電圧の変化につ
いては、28番以外のブロックは、0〜3mV程度でブ
ロック間の差が小さいのに対し、28番のブロックBは
12mV程度であり、他のブロックBに対して特に大き
い。従って、28番のブロックBを、クロスリーク早期
発生セルが含まれる不良ブロックとして判別することが
できる。
【0039】更に、リン酸電解質層1のリン酸量が少な
いほど、クロスリーク量が多くなって、開回路電圧の低
下量が大きくなるので、開回路電圧の低下量に基づい
て、リン酸電解質層1のリン酸量を評価することができ
る。
【0040】〔第4検出方法〕燃料ガス流路fを通流す
る燃料ガスの流量を一定(例えば、通常運転状態におけ
る流量である2cc/mim・cm2 程度)に維持する
状態で、酸素含有ガス流路sに空気を通常運転状態にお
ける流量Fs(例えば、5cc/mim・cm 2 程度)
で通流させる状態から、酸素含有ガス流量調整弁24を
全閉にして、酸素含有ガス流路sにおける空気の通量を
停止させたときから、時間経過に伴って、電圧計19に
て、各ブロックBの開回路電圧を測定する。そして、そ
の測定情報に基づいて、セルCにおける開回路電圧の変
化の速さを求め、その開回路電圧の変化の速さが第4設
定値以上のブロックBをクロスリーク早期発生セルが含
まれる不良ブロックとして検出する。
【0041】更に、リン酸電解質層1のリン酸量が少な
いほど、クロスリーク量が多くなって、開回路電圧の低
下の速さが速くなるので、リン酸電解質層1のリン酸量
を評価することができる。
【0042】〔第5検出方法〕酸素含有ガス流路sを通
流する空気の流量を良否判別用基準流量Fh(例えば、
1cc/mim・cm2 程度)以下に一定に維持する状
態で、燃料ガス流路fに水素ガスを通常運転状態におけ
る流量(例えば、2cc/mim・cm2 程度)で通流
させる状態から、燃料ガス流量調整弁22を全閉にし
て、燃料ガス流路fにおける水素ガスの通流を停止させ
たときから、時間経過に伴って、電圧計19にて、各ブ
ロックBの開回路電圧を測定する。そして、その測定情
報に基づいて、セルCにおける開回路電圧の変化の速さ
を求め、その開回路電圧の変化の速さが第5設定値以上
のブロックBをクロスリーク早期発生セルが含まれる不
良ブロックとして検出する。
【0043】〔第6検出方法〕上記の第1ないし第5検
出方法のうちのいずれか一つを実施中において、酸素側
排ガスをブロックB毎にサンプリングして、ガス分析装
置26によって、酸素側排ガス中の水素濃度を検出し、
その検出値が第6設定値以上のブロックBをクロスリー
ク早期発生セルが含まれる不良ブロックとして検出す
る。
【0044】測定結果の図示は省略する。しかしなが
ら、図9に示すように、リン酸電解質層に保持されてい
るリン酸の量が所定量(例えば、初期の量の約50%)
以下になると、クロスリークが発生して、酸素側排ガス
中の水素濃度が高くなり、更にリン酸の量が少なくなる
に伴って、クロスリーク量が多くなるので、水素濃度が
高くなる。尚、図9において、リン酸電解質層のリン酸
の量は、初期の量に対する比率にて示す。従って、クロ
スリーク早期発生セルが含まれる不良ブロックにおいて
は、水素濃度の検出値が高くなる。
【0045】更に、リン酸電解質層1のリン酸量が少な
いほど、クロスリーク量が多くなって、酸素側排ガス中
の水素濃度が高くなるので、水素濃度の検出値に基づい
て、リン酸電解質層1のリン酸量を評価することができ
る。
【0046】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。 (イ) セルスタックTにおいて、複数のブロックBに
区分する場合、上記の実施形態においては、1個のサブ
スタックTsを1個のブロックBとして区分する場合に
ついて例示したが、これに代えて、1個のサブスタック
Tsに複数のブロックBが存在するように区分してもよ
い。あるいは、複数のサブスタックTsを1個のブロッ
クBとして区分してもよい。
【0047】(ロ) 上記の実施形態においては、セル
スタックTを複数のブロックBに区分して、ブロックB
毎に開回路電圧を測定する場合について例示したが、こ
れに代えて、ブロックBに区分せずに、セルCの1個毎
に開回路電圧を測定してもよい。但し、測定作業の簡略
化を図る上では、ブロックBに区分してブロックB毎に
開回路電圧を測定する方が好ましい。
【0048】(ハ) ブロックBを構成するセルCの個
数は適宜設定することができる。但し、ブロックBを構
成するセルCの個数を多くするほど、開回路電圧の測定
作業を簡略化することができるが、クロスリーク早期発
生セルが含まれる不良ブロックの検出精度が低下するこ
とになる。
【0049】(ニ) クロスリーク早期発生セルを検出
するに当たっては、上記の第1ないし第5の検出方法の
うちのいずれか一つを実施してもよい。又、上記の第1
ないし第5の検出方法のうちの二つ以上を組み合わせて
実施してもよい。この場合、クロスリーク早期発生セル
の検出精度を向上することができる。更に、第6検出方
法を併用すると、更に検出精度を向上することができ
る。
【0050】(ホ) 上記の第1ないし第5の各検出方
法において、不良ブロックからクロスリーク早期発生セ
ルを検出する場合、不良ブロックを検出するのに採用し
た検出方法と同じ検出方法を採用してもよいし、他の検
出方法を採用してもよい。
【0051】(ヘ) 上記の実施形態においては、燃料
ガスとして、純水素ガスを適用する場合について例示し
たが、天然ガス等の炭化水素系のガスを改質処理並びに
変成処理して、水素ガスと二酸化炭素ガス等を含む改質
ガスを適用してもよい。又、酸素含有ガスとして、空気
を適用する場合について例示したが、純酸素ガスや、そ
の他、酸素ガスを含有した種々の酸素含有ガスを適用す
ることができる。
【0052】(ト) 通常運転状態における水素ガスの
流量、通常運転状態における空気の流量Fs、及び、空
気の良否判別用基準流量Fh夫々の具体的な値は、上記
の各検出方法において例示した値に限定されるものでは
なく、セルCの仕様、性能、通常運転状態における運転
条件等に応じて、適宜設定することができる。
【0053】(チ) 上記の第1検出方法において、一
定に維持する水素ガスの流量は、通常運転状態における
流量に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
但し、通常運転状態における流量以下にする場合でも、
流量が多いほど、クロスリーク早期発生セルにおいては
クロスリークが発生しやすいので、できるだけ流量を多
くする方が好ましい。又、空気の流量を低下させるとき
の流量は、良否判別用基準流量Fh以下であれば、どの
ような流量でもよい。空気の流量を少なくするほど、ク
ロスリーク早期発生セルにおいてはクロスリークが発生
しやすいので、できるだけ流量を少なくする方が好まし
い。
【0054】(リ) 上記の第2検出方法において、一
定に維持する水素ガスの流量は、通常運転状態における
流量に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
但し、通常運転状態における流量以下にする場合でも、
流量が多いほど、クロスリーク早期発生セルにおいては
クロスリークが発生しやすいので、できるだけ流量を多
くする方が好ましい。又、良否判別用基準流量Fh以下
になる条件下で変化させる場合の空気の流量は、良否判
別用基準流量Fh以下であればどのような値でもよい。
【0055】(ヌ) 上記の第3検出方法において、空
気の流量は良否判別用基準流量Fh以下であればどのよ
うな値でもよい。又、水素ガスを流量を変化させる場合
の値も、上記の実施形態において例示した以外に、種々
の値に変更可能である。又、上記の実施形態において
は、水素ガスの流動状態を変化させるに、水素ガスの流
量を変化させる場合について例示したが、これに代え
て、水素ガスの圧力を変化させてもよい。
【0056】(ル) 上記の第4検出方法において、一
定に維持する水素ガスの流量は、通常運転状態における
流量に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
但し、通常運転状態における流量以下にする場合でも、
流量が多いほど、クロスリーク早期発生セルにおいては
クロスリークが発生しやすいので、できるだけ流量を多
くする方が好ましい。
【0057】(ヲ) 上記の第1検出方法においては、
燃料ガス流路fを通流する燃料ガスの流量を通常運転状
態における値に維持する状態で、酸素含有ガス流路sを
通流する酸素含有ガスの流量を通常運転状態における値
Fsと良否判別用基準値Fh以下とに変化させたとき
の、セルCにおける開回路電圧の変化を求めて、その開
回路電圧の変化に基づいて、クロスリーク早期発生セル
を検出する場合について例示した。これに代えて、燃料
ガス流路fに燃料ガスを通常運転状態における流量で通
流させ、酸素含有ガス流路sに酸素含有ガスを良否判別
用基準値Fh以下の流量で通流させたときの、セルCに
おける開回路電圧を測定して、その開回路電圧そのもの
に基づいて、クロスリーク早期発生セルを検出してもよ
い。但し、開回路電圧はセル間でバラツキがあるので、
上記の第1検出方法のように開回路電圧の変化を求める
と、クロスリーク早期発生セルの検出において、前記バ
ラツキによる影響を無くすことができるので、検出精度
を向上することができるので、好ましい。 (ワ) セルCの構成、及び、複数のセルCを厚み方向
に並置してセルスタックTを構成するための並置構成
は、上記の実施形態において例示した構成に限定される
ものではなく、種々の構成が可能である。又、セルCの
形状は正方形板状、正方形に近い長方形の板状等、種々
の形状が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】リン酸型燃料電池のサブスタックの構成を示す
斜視図
【図2】リン酸型燃料電池の全体構成を示す一部切り欠
き斜視図
【図3】開回路電圧を測定するための構成を示す図
【図4】検出装置のブロック図
【図5】開回路電圧と空気流量との関係を示す図
【図6】リン酸の量とクロスリーク量との関係を示す図
【図7】空気流量を変化させたときの開回路電圧を示す
【図8】水素ガス流量を変化させたときの開回路電圧を
示す図
【図9】リン酸の量と酸素側排ガス中の水素濃度との関
係を示す図
【符号の説明】
1 リン酸電解質層 2 燃料極 3 酸素極 f 燃料ガス流路 s 酸素含有ガス流路 B ブロック C セル Fh 良否判別用基準値 Fs 通常運転状態における値

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸電解質層の一方の面に燃料極を備
    え且つ他方の面に酸素極を備え、且つ、水素ガスを含有
    した燃料ガスが通流する燃料ガス流路を前記燃料極側に
    備え且つ酸素含有ガスが通流する酸素含有ガス流路を前
    記酸素極側に備えたセルが設けられたリン酸型燃料電池
    において、 前記酸素含有ガス流路を通流する酸素含有ガスの流量を
    通常運転状態の値よりも少ない良否判別用基準値以下に
    した状態で、前記燃料ガス流路を通流する燃料ガスの流
    動状態を変化させたときの、前記セルにおける開回路電
    圧の変化を判別情報として求め、 その判別情報に基づいて、前記セルの良否を判別するリ
    ン酸型燃料電池の不良セル検出方法。
  2. 【請求項2】 リン酸電解質層の一方の面に燃料極を備
    え且つ他方の面に酸素極を備え、且つ、水素ガスを含有
    した燃料ガスが通流する燃料ガス流路を前記燃料極側に
    備え且つ酸素含有ガスが通流する酸素含有ガス流路を前
    記酸素極側に備えたセルが設けられたリン酸型燃料電池
    において、 前記燃料ガス流路を通流する燃料ガスの流動状態を一定
    に維持する状態で、前記酸素含有ガス流路を通流する酸
    素含有ガスの流量を通常運転状態における値とその値よ
    りも少ない良否判別用基準値以下とに変化させたとき
    の、前記セルにおける開回路電圧の変化を判別情報とし
    て求め、 その判別情報に基づいて、前記セルの良否を判別するリ
    ン酸型燃料電池の不良セル検出方法。
  3. 【請求項3】 リン酸電解質層の一方の面に燃料極を備
    え且つ他方の面に酸素極を備え、且つ、水素ガスを含有
    した燃料ガスが通流する燃料ガス流路を前記燃料極側に
    備え且つ酸素含有ガスが通流する酸素含有ガス流路を前
    記酸素極側に備えたセルが設けられたリン酸型燃料電池
    において、 前記燃料ガス流路を通流する燃料ガスの流動状態を一定
    に維持する状態で、前記酸素含有ガス流路を通流する酸
    素含有ガスの流量を通常運転状態における値よりも少な
    い良否判別用基準値以下になる条件下で変化させたとき
    の、前記セルにおける開回路電圧の変化を判別情報とし
    て求め、 その判別情報に基づいて、前記セルの良否を判別するリ
    ン酸型燃料電池の不良セル検出方法。
  4. 【請求項4】 リン酸電解質層の一方の面に燃料極を備
    え且つ他方の面に酸素極を備え、且つ、水素ガスを含有
    した燃料ガスが通流する燃料ガス流路を前記燃料極側に
    備え且つ酸素含有ガスが通流する酸素含有ガス流路を前
    記酸素極側に備えたセルが設けられたリン酸型燃料電池
    において、 前記燃料ガス流路を通流する燃料ガスの流動状態を一定
    に維持する状態で、前記酸素含有ガス流路に酸素含有ガ
    スを通常運転状態における流量で通流させる状態から、
    前記酸素含有ガス流路における酸素含有ガスの通量を停
    止させたときの、前記セルにおける開回路電圧の変化の
    速さを判別情報として求め、 その判別情報に基づいて、前記セルの良否を判別するリ
    ン酸型燃料電池の不良セル検出方法。
  5. 【請求項5】 リン酸電解質層の一方の面に燃料極を備
    え且つ他方の面に酸素極を備え、且つ、水素ガスを含有
    した燃料ガスが通流する燃料ガス流路を前記燃料極側に
    備え且つ酸素含有ガスが通流する酸素含有ガス流路を前
    記酸素極側に備えたセルが設けられたリン酸型燃料電池
    において、 前記酸素含有ガス流路を通流する酸素含有ガスの流量を
    通常運転状態における値よりも少ない良否判別用基準値
    以下に一定に維持する状態で、前記燃料ガス流路に燃料
    ガスを通常運転状態における流量で通流させる状態か
    ら、前記燃料ガス流路における燃料ガスの通流を停止さ
    せたときの、前記セルにおける開回路電圧の変化の速さ
    を判別情報として求め、 その測定情報に基づいて、前記セルの良否を判別するリ
    ン酸型燃料電池の不良セル検出方法。
  6. 【請求項6】 前記セルが複数個設けられ、 それら複数個のセルを、複数個のセルにて構成されるブ
    ロックに区分し、 前記ブロック毎に、開回路電圧を測定し、 その測定情報に基づいて前記判別情報を求め、その判別
    情報に基づいて前記ブロックの良否を判別する請求項1
    〜5のいずれか1項に記載のリン酸型燃料電池の不良セ
    ル検出方法。
  7. 【請求項7】 前記セルの温度を、通常運転状態におけ
    る温度よりも低くなるように維持する請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載のリン酸型燃料電池の不良セル検出方
    法。
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