JPH1168226A - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製造方法

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JPH1168226A
JPH1168226A JP22326997A JP22326997A JPH1168226A JP H1168226 A JPH1168226 A JP H1168226A JP 22326997 A JP22326997 A JP 22326997A JP 22326997 A JP22326997 A JP 22326997A JP H1168226 A JPH1168226 A JP H1168226A
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JP
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layer
semiconductor laser
laser device
resistance region
gaas
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JP22326997A
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Masaki Tatsumi
正毅 辰巳
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性層への電流通路上の一部に高抵抗領域を
形成し、活性層に対して電流非注入領域が設けられ、該
電流非注入領域を可飽和吸収層として作用させた自励発
振型の低雑音半導体レーザ素子において、雑音特性の歩
留まりを向上させ、信頼性の高い半導体レーザ素子の構
造、製造方法を提供する。 【解決手段】 活性層への電流通路に選択的に高抵抗領
域を形成して、電流非注入領域を形成してなる半導体レ
ーザ素子において、前記高抵抗領域がAlを含む半導体
層に形成されたAlの酸化物であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク等の光源
に用いられる高信頼性かつ低雑音の半導体レーザに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザの従来例(特開平6−85
383号公報)について説明する。まず、図16、17
に従来例の半導体レーザ素子の端面からみた断面図と共
振器長方向のストライプ内断面図を示し、これらの図を
用いて説明する。
【0003】n−GaAs基板1601上に第1回目の
MOCVD成長法によりn−GaAsバッファ層160
2、n−Al0.55Ga0.45As第1クラッド層160
3、ノンドープAl0.15Ga0.85As活性層1604、
p−Al0.55Ga0.45As第2クラッド層1605、p
−GaAs保護層1606、n−Al0.7Ga0.3As電
流光閉じ込め層1607、n−GaAs電流阻止層16
08が形成されている。n−Al0.7Ga0.3As電流光
閉じ込め層1607、n−GaAs電流阻止層1608
の中央部は底面の幅が2μmとなるようにストライプ状
に除去され、このストライプ溝1609およびn−Ga
As電流阻止層1608上にはp−Al0.55Ga0.45
s第3クラッド層1610およびp−GaAsコンタク
ト層1611が積層されている。
【0004】ストライプ溝1609上のp−Al0.55
0.45As第3クラッド層1610およびp−GaAs
コンタクト層1611においてその一部分にホウ素イオ
ンまたは酸素イオンを注入後、高温熱処理(400〜8
00℃)することで高抵抗領域1612が形成されてい
る。高抵抗領域1612は20μm×20μmの大きさ
で設定されている。そして、p−GaAsキャップ層1
611表面および基板1601にはそれぞれ、p型電極
1613、n型電極1614が形成されている。へき開
により共振器長を400μmとなるようにする。光出射
端面をAl23単層膜コーティングにより12%、反対
側の端面をAl23とSiの多層膜コーティングにより
75%の反射率にする。
【0005】高抵抗領域1612は104〜108Ω・c
m程度の抵抗率を有し、直下の活性層部分には電流が注
入されない。この電流が注入されない活性層部分は可飽
和吸収領域となり、自励発振が起こる。その結果、レー
ザ光の縦モードスペクトルの幅が拡がってレーザ光の可
干渉性が低下し、戻り光に対する雑音を受けにくくな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示す例では熱処理の温度により以下にあげるような問題
点がある。まず、熱処理温度が400〜650℃では低
温であるため高抵抗領域1612の形成に用いるイオン
注入の工程で発生した結晶欠陥を完全に回復させるのは
困難である。そのため、残留した欠陥により信頼性が低
下するという問題も生じる。
【0007】一方、熱処理温度が600℃〜800℃で
はドーパントであるZnの拡散が生じ、高抵抗領域の長
さにばらつきが発生し、所望の可飽和吸収量が変化する
ので特性にばらつきが生じる。
【0008】本発明は上記の問題を解決することを目的
としたものである。つまり、活性層への電流通路上の一
部に高抵抗領域を形成し、活性層に対して電流非注入領
域が設けられ、該電流非注入領域を可飽和吸収層として
作用させた自励発振型の低雑音半導体レーザ素子におい
て、雑音特性の歩留まりを向上させ、信頼性の高い半導
体レーザ素子の構造及びその製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
係る半導体レーザ素子は、活性層への電流通路に選択的
に高抵抗領域を形成して、電流非注入領域を形成してな
る半導体レーザ素子において、前記高抵抗領域がAlを
含む半導体層に形成されたAlの酸化物であることによ
って上記の目的を達成する。
【0010】高抵抗領域をAlの酸化物(γ−Al
23)にすることによって、400〜600℃程度の加
熱処理で高抵抗領域を形成することが可能となる。
【0011】この発明(請求項2)に係る半導体レーザ
素子は、前記高抵抗領域が、半導体レーザ素子の共振器
方向のほぼ中央部に形成されてなることによって上記の
目的を達成する。
【0012】高抵抗領域を共振器方向のほぼ中心に形成
することによって、高抵抗領域下方の電流注入されない
活性層の部分(可飽和吸収領域)が戻り光にさらされな
いので、戻り光との干渉の影響がなく、より、安定な自
励発振特性が得られる。
【0013】この発明(請求項3)に係る半導体レーザ
素子は、前記高抵抗領域が、半導体レーザ素子の共振器
端面の少なくとも一方に形成されてなることによって上
記の目的を達成する。
【0014】高抵抗領域を共振器端面に設けることによ
って、端面に形成されたAlの酸化物(γ−Al23
が熱伝導率の大きな結晶であることから、端面からの放
熱がよく、信頼性が向上する。
【0015】この発明(請求項4)に係る半導体レーザ
素子の製造方法は、活性層への電流通路上に形成したA
lを含む半導体層の所望領域を露出させ、酸化性雰囲気
下で加熱することにより、前記Alを含む半導体層を選
択的に酸化して高抵抗領域を形成してなることによって
上記目的を達成する。
【0016】前記露出されるAlを含んだ半導体層の所
望領域は、共振器端面であってもよいし、端面ではなく
単に活性層の上方であってもよい。
【0017】また、より好ましくは、Alを含む半導体
層が他の層に比べて充分大きな選択酸化比を取るため
に、そのAl比が他の層に比べて高Al比であることが
望ましく、具体的には0.9以上であることが望まし
い。
【0018】以下に本発明の作用を記載する。
【0019】本発明の半導体レーザ素子において活性層
への電流通路上に形成されたAlを含む半導体層の一部
分を400〜600℃で熱酸化することで形成された高
抵抗領域はその酸化前の結晶に含まれるドーパントや熱
処理温度によらず、ほぼγ−Al23の多結晶で熱的に
安定かつ絶縁性に優れた結晶である。従って、酸化領域
の共振器方向の長さを調節することで、可飽和吸収量を
再現性よくかつ後工程に左右されず、調整することがで
きるので、ばらつきの少ない雑音特性を有する半導体レ
ーザ素子が得られる。
【0020】また、結晶欠陥の発生はみられらないので
信頼性の劣化のない半導体レーザ素子が得られる。
【0021】また、該高抵抗領域の共振器内での形成位
置により、さらに効果が明確になる。まず、該高抵抗領
域を共振器方向の中央部に設けた場合で可飽和吸収領域
(該高抵抗領域下の電流注入されない活性層部分)が戻
り光にさらされないので戻り光との干渉の影響がなく、
より安定な自励発振特性が得られる。
【0022】該高抵抗領域を共振器端面に設けた場合、
端面に形成されたAlの酸化物(γ−Al23)は熱伝
導率の大きな結晶なので端面からの放熱が良く、信頼性
が向上する。
【0023】また、該高抵抗領域を活性層への電流通路
上に高Al比層の一部を酸化し、かつ共振器端面に形成
した場合には高Al比層の選択酸化比が他の層よりも大
きくなるので酸化温度が低減でき、高温における酸化物
の変質が抑えられるので信頼性が向上する。なお高Al
比層のAl比は他の層に比べ十分大きな選択酸化比をと
るには0.9以上が望ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0025】(実施の形態1)図1および図2を用いて
第1の実施例を説明する。本実施例では、本発明を自己
整合型レーザに適用した例を示す。
【0026】n−GaAs基板101上に第1回目のM
OCVD成長法によりn−GaAsバッファ層102
(層厚0.5μm、ドーパントSi、キャリア濃度1×
1018cm-3)、n−Al0.5Ga0.5As第1クラッド
層103(層厚1.5μm、ドーパントSi、キャリア
濃度5×1017cm-3)、量子井戸活性層104、p−
Al0.5Ga0.5As第2クラッド層105(層厚0.3
μm、ドーパントZn、キャリア濃度1×1018
-3)、p−GaAsエッチストップ層106(層厚
0.003μm、ドーパントZn、キャリア濃度1×1
18cm-3)、n−Al0.7Ga0.3As電流光閉じ込め
層107(層厚0.6μm、ドーパントSi、キャリア
濃度3×1018cm-3)、n−GaAs電流阻止層10
8(層厚0.3μm、ドーパントSi、キャリア濃度3
×1018cm-3)を積層形成する。該n−GaAs電流
阻止層108に3μm幅のストライプ溝状のレジストパ
ターンを形成し、これをマスクとして、n−GaAs電
流阻止層108、n−Al0.7Ga0.3As電流光閉じ込
め層107をエッチング除去し、ストライプ溝109を
形成する。エッチングについて、n−GaAs電流阻止
層108はアンモニア系のエッチャントにより、n−A
0.7Ga0.3As電流光閉じ込め層107はHF系のエ
ッチャントにより行う。エッチングは、最終的にp−G
aAsエッチストップ層106で停止する。
【0027】次にレジストを除去し、第2回目のMOC
VD法により、ストライプ溝109を埋めるようにp−
Al0.5Ga0.5As第3クラッド層110(層厚1.2
μm、ドーパントZn、キャリア濃度3×1018
-3)、p−GaAsコンタクト層111(層厚1.0
μm、ドーパントZn、キャリア濃度1×1020
-3)を積層形成する。
【0028】次に前記p−GaAsコンタクト層111
上に50μm間隔で250μm幅のSi34膜を前記ス
トライプ方向に垂直に形成する。これをマスクにして該
p−GaAsコンタクト層111をエッチングし、溝1
12を形成する。このようにして作製したウエハを、純
水を80℃程度に加熱し、窒素ガスをバブリングするこ
とで発生した水蒸気中で400〜600℃の加熱するこ
とで熱酸化を行う。ここでは、470℃、60分で行っ
た。図2の共振器方向のストライプ部中央断面図に示す
ようにp−第3クラッド層110の一部が溝112から
酸化され、高抵抗(酸化)領域113が形成される。酸
化速度はAl比に比例し、Alを含まないGaAsはほ
とんど酸化されない。従って、酸化はAlを含まないn
−GaAs電流阻止層108及びp−GaAsエッチス
トップ層106で停止する。
【0029】なお、熱酸化温度を400℃未満とした時
には酸化速度が低下し、所望の酸化領域を得るのに数時
間かかり、600℃よりも大きくした時には素子寿命が
劣化した。
【0030】そして、Si34膜を除去し、成長層およ
び高抵抗領域113の外方面上及び基板101の外方面
上にそれぞれp型電極114、n型電極115を形成
し、10-5Torr程度の真空中で450℃、2分のア
ニールを行う。高抵抗領域113両端から共振器方向へ
各々、100μm離れたところに劈開端面がくるように
劈開する。(素子の共振器長は250μmとする)光出
射端面をAl23単層膜コーティングにより30%、反
対側の端面をAl23とSiの多層膜コーティングによ
り75%の反射率にする。
【0031】本実施例の素子の光出力5mW時の波長ス
ペクトルについて図3に、戻り光量に対する相対雑音強
度特性を図4に示す。相対雑音強度特性は最大値と最小
値について示してある。図3、図4より本実施例では可
飽和吸収の効果により、明らかに縦モードが多モード化
して自励振動が生じ、相対雑音強度の最小値と最大値と
の間が小さく、戻り光量に対しあまり変動が見られず、
可干渉性雑音が抑制されていることがわかる。戻り光量
が0.1〜10%の間で最大相対雑音強度は−140d
B/Hzを得ている。
【0032】また、本実施例および高抵抗領域115を
酸素イオン注入後熱処理(600℃)により形成した比
較例に関して信頼性の評価を行った。走行条件としては
70℃、5mWでそれぞれ20個ずつで行った。本実施
例および比較例につきそれぞれ1000hrまでのエー
ジング特性を図5(a)、(b)に示す。本実施例にお
いては20個すべて安定に走行しているのに対し、従来
例では200hrまでに頓死あるいは光出力の大幅な低
下が見られた。
【0033】以下表1に素子寿命の結果について示す。
【0034】
【表1】
【0035】また、本実施例および比較例について最大
相対雑音強度のばらつきを50個の素子で評価したとこ
ろ図6(a)、(b)に示す結果となった。本実施例で
は、−140〜−145dB/Hzの間に分布している
のに対して、比較例については、ばらつきが大きく−1
10〜−145dB/Hzの間で分布していた。また、
しきい値電流についてのばらつきを調べたところ、実施
例では、ほとんどばらつきは見られなかったが、最大相
対雑音強度のばらつきの大きい比較例ではしきい値電流
についても大きなばらつきを生じていた。
【0036】本実施例における量子井戸活性層104は
ノンドープであり、Al0.11Ga0.89Asウェル層(層
厚80Å)およびAl0.35Ga0.65Asバリア層(層厚
80Å)を3対積層した量子井戸構造と量子井戸構造の
両側をはさむAl0.35Ga0.65As光ガイド層(層厚2
50Å)から構成されている。
【0037】上記実施例では活性層に量子井戸層を用い
たが、低混晶のAlGaAsバルク結晶を用いても本発
明の効果は得られる。
【0038】(実施の形態2)図7、図8を用いて第2
の実施例を説明する。本実施例では、本発明をリッジ型
レーザに適用した例を示す。
【0039】n−GaAs基板701上に第1回目のM
OCVD成長法によりn−GaAsバッファ層702
(層厚0.5μm、ドーパントSi、キャリア濃度1×
1018cm-3)、n−Al0.5Ga0.5As第1クラッド
層703(層厚1.5μm、ドーパントSi、キャリア
濃度5×1017cm-3)、量子井戸活性層704、p−
Al0.5Ga0.5As第2クラッド層705(層厚0.3
μm、ドーパントZn、キャリア濃度1×1018
-3)、p−GaAsエッチストップ層706(層厚
0.003μm、ドーパントZn、キャリア濃度1×1
18cm-3)、p−Al0.5Ga0.5As第3クラッド層
707(層厚0.9μm、ドーパントZn、キャリア濃
度3×1018cm-3)を成長し、p−GaAsキャップ
層708(層厚0.7μm、ドーパントZn、キャリア
濃度3×1018cm-3)を積層形成する。ストライプ状
のレジストパターンをマスクとしてp−キャップ層70
8を凸状のストライプ(上面幅2.0μm)に加工す
る。ストライプに加工したp−キャップ層708をマス
クにしてp−第3クラッド層707をリッジストライプ
(底面幅2.0μm)に加工する。
【0040】その際、リッジストライプ周辺はエッチス
トップ層706でエッチングが停止するようになってい
る。そして、レジストを除去する。
【0041】次に、第2回目のMOCVD成長法により
リッジ周辺を埋めるようにしてn−Al0.7Ga0.3As
電流光閉じ込め層709(層厚0.6μm、ドーパント
Si、キャリア濃度3×1018cm-3)、n−GaAs
電流阻止層710(層厚0.6μm、ドーパントSi、
キャリア濃度3×1018cm-3)、p−GaAsキャッ
プ層708直上に成長した不要層をエッチングにより除
去し、p−GaAsキャップ層708を0.3μm厚さ
に調整する。p−GaAsコンタクト層711(層厚1
μm、ドーパントZn、1×1019cm-3)を第3回目
のMOCVD成長法により積層形成する。
【0042】次に前記p−GaAsコンタクト層711
上に50μm間隔で250μm幅のSi34膜を前記ス
トライプ方向に垂直に形成する。これをマスクにして該
p−GaAsコンタクト層711をエッチングし、溝7
12を形成する。このようにして作製したウエハを、純
水を80℃程度に加熱し、窒素ガスをバブリングするこ
とで発生した水蒸気中で400〜600℃の加熱するこ
とで熱酸化を行う。ここでは、470℃、60分で行っ
た。図8の共振器方向のストライプ部中央断面図に示す
ようにp−第3クラッド層707の一部が溝712から
酸化され、高抵抗(酸化)領域713が形成される。酸
化速度はAl比に比例し、Alを含まないGaAsはほ
とんど酸化されない。従って、酸化はAlを含まないn
−GaAs電流阻止層710及びp−GaAsエッチス
トップ層706で停止する。
【0043】なお、熱酸化温度を400℃未満とした時
には酸化速度が低下し、所望の高抵抗領域を得るのに数
時間かかり、600℃よりも大きくした時には素子寿命
が劣化した。
【0044】そして、Si34膜を除去し、成長層およ
び高抵抗領域713の外方面上及び基板701の外方面
上にそれぞれp型電極714、n型電極715を形成
し、10-5Torr程度の真空中で450℃、2分のア
ニールを行う。溝712から共振器方向へ各々、100
μm離れたところに劈開端面がくるように劈開する。
(素子の共振器長は250μmとする)光出射端面は劈
開端面側とし、その端面にはAl23単層膜コーティン
グにより30%の、反対側のドライエッチング端面には
Al23とSiの多層膜コーティングにより75%の反
射膜を形成する。
【0045】本実施例の素子の光出力5mW時の波長ス
ペクトルについて図9に、戻り光量に対する相対雑音強
度特性を図10に示す。相対雑音強度特性は最大値と最
小値について示してある。
【0046】図9、図10より本実施例では可飽和吸収
の効果により、明らかに縦モードが多モード化して自励
振動が生じ、相対雑音強度の最小値と最大値との間が小
さく、戻り光量に対しあまり変動が見られず、可干渉性
雑音が抑制されていることがわかる。戻り光量が0.1
〜10%の間で最大相対雑音強度は−140dB/Hz
を得ている。
【0047】また、本実施例および高抵抗領域715を
酸素イオン注入後熱処理により形成した比較例に関して
信頼性の評価を行った。走行条件としては70℃、5m
Wでそれぞれ20個ずつで行った。本実施例および比較
例につきそれぞれ1000hrまでのエージング特性を
図11(a)、(b)に示す。本実施例においては20
個すべて安定に走行しているのに対し、従来例では20
0hrまでに頓死あるいは光出力の大幅な低下が見られ
た。
【0048】以下表2に素子寿命の結果について示す。
【0049】
【表2】
【0050】また、本実施例および比較例について最大
相対雑音強度のばらつきは小さく、−135〜−145
dB/Hzの間に分布していた。
【0051】(実施の形態3)図12、図13を用いて
説明する。本実施形態では、実施形態2における高抵抗
領域を共振器端面に形成した例を示す。
【0052】n−GaAs基板1201上に第1回目の
MOCVD成長法によりn−GaAsバッファ層120
2(層厚0.5μm、ドーパントSi、キャリア濃度1
×1018cm-3)、n−Al0.5Ga0.5As第1クラッ
ド層1203(層厚1.5μm、ドーパントSi、キャ
リア濃度5×1017cm-3)、量子井戸活性層120
4、p−Al0.5Ga0.5As第2クラッド層1205
(層厚0.3μm、ドーパントZn、キャリア濃度1×
1018cm-3)、p−GaAsエッチストップ層120
6(層厚0.003μm、ドーパントZn、キャリア濃
度1×1018cm-3)、p−Al0.5Ga0.5As第3ク
ラッド層1207(層厚0.9μm、ドーパントZn、
キャリア濃度3×1018cm-3)を成長し、p−GaA
sキャップ層1208(層厚0.7μm、ドーパントZ
n、キャリア濃度3×1018cm-3)を積層形成する。
【0053】ストライプ状のレジストパターンをマスク
としてp−キャップ層1208を凸状のストライプ(上
面幅2.0μm)に加工する。ストライプに加工したp
−キャップ層1208をマスクにしてp−第3クラッド
層1207をリッジストライプ(底面幅2.0μm)に
加工する。
【0054】その際、リッジストライプ周辺はエッチス
トップ層1206でエッチングが停止するようになって
いる。そして、レジストを除去する。
【0055】次に、第2回目のMOCVD成長法により
リッジ周辺を埋めるようにしてn−Al0.7Ga0.3As
電流光閉じ込め層1209(層厚0.6μm、ドーパン
トSi、キャリア濃度3×1018cm-3)、n−GaA
s電流阻止層1210(層厚0.6μm、ドーパントS
i、キャリア濃度3×1018cm-3)、p−GaAsキ
ャップ層1208直上に成長した不要層をエッチングに
より除去し、p−GaAsキャップ層1208を0.3
μm厚さに調整する。p−GaAsコンタクト層121
1(層厚1μm、ドーパントZn、1×1019cm-3
を第3回目のMOCVD成長法により積層形成する。
【0056】該p−GaAsコンタクト層1211上に
10μm間隔で250μm幅のSi34膜を前記ストラ
イプ方向に垂直に形成する。これをマスクにして塩素ガ
スを用いた反応性イオンビームエッチングによりn−G
aAs基板1201に到達するまで成長層をエッチング
する。
【0057】この時、形成された溝1212の側面は鏡
面となるようにし、共振器端面とする。
【0058】このようにして作製したウエハを、純水を
80℃程度に加熱し、窒素ガスをバブリングすることで
発生した水蒸気中で400〜600℃の加熱をすること
で熱酸化を行う。
【0059】ここでは、500℃、15分で行った。そ
の際、図13の共振器方向のリッジ部中央断面図に示す
ように溝1212の側面から酸化され、端面近傍に高抵
抗(酸化)領域1213が形成される。各層の酸化領域
の長さはAl比に応じて異なるので電流通路となる層の
うち、最も高Al比となる層の酸化領域の長さにより規
定する。
【0060】本実施例において電流通路となる層のうち
高Al比となる層は第1〜第3クラッド層(Al比は
0.5で共通)であり、同層での酸化領域長さを高抵抗
領域1213の長さとする。ここでは25μmとした。
【0061】次に、Si34膜を除去し、成長層の外方
面上及び基板1201の外方面上にそれぞれp型電極1
214、n型電極1215を形成し、10-5Torr程
度の真空中で450℃、2分のアニールを行う。溝12
12においてバー状に分割し、光出射端面をAl23
層膜コーティングにより30%、反対側の端面をAl2
3とSiの多層膜コーティングにより75%の反射率
にする。同バーをチップ化する。
【0062】本実施例の素子の戻り光量が0.1〜10
%の間で光出力3mW時の最大相対雑音強度は−142
dB/Hzなっており、良好な雑音特性が得られてい
る。また、20個の素子を別し、走行条件70℃、5m
Wとして信頼性の評価を行った。20個すべて安定に走
行し、10000hr以上の素子寿命が得られている。
【0063】(実施の形態4)図14、図15を用いて
説明する。本実施形態では、実施形態2において高抵抗
領域を共振器端面に選択酸化層となる高Al比層を酸化
して形成した例を示す。
【0064】n−GaAs基板1401上に第1回目の
MOCVD成長法によりn−GaAsバッファ層140
2(層厚0.5μm、ドーパントSi、キャリア濃度1
×1018cm-3)、n−Al0.5Ga0.5As第1クラッ
ド層1403(層厚1.5μm、ドーパントSi、キャ
リア濃度5×1017cm-3)、量子井戸活性層140
4、p−Al0.5Ga0.5As第2クラッド層1405
(層厚0.3μm、ドーパントZn、キャリア濃度1×
1018cm-3)、p−Al0.9Ga0.1As選択酸化層1
406、p−GaAsエッチストップ層1407(層厚
0.003μm、ドーパントZn、キャリア濃度1×1
18cm-3)、p−Al0.5Ga0.5As第3クラッド層
1408(層厚0.9μm、ドーパントZn、キャリア
濃度3×1018cm-3)を成長し、p−GaAsキャッ
プ層1409(層厚0.7μm、ドーパントZn、キャ
リア濃度3×1018cm-3)を積層形成する。
【0065】ストライプ状のレジストパターンをマスク
としてp−キャップ層1409を凸状のストライプ(上
面幅2.0μm)に加工する。ストライプに加工したp
−キャップ層1409をマスクにしてp−第3クラッド
層1408をリッジストライプ(底面幅2.0μm)に
加工する。
【0066】その際、リッジストライプ周辺はエッチス
トップ層1407でエッチングが停止するようになって
いる。そして、レジストを除去する。
【0067】次に、第2回目のMOCVD成長法により
リッジ周辺を埋めるようにしてn−Al0.7Ga0.3As
電流光閉じ込め層1410(層厚0.6μm、ドーパン
トSi、キャリア濃度3×1018cm-3)、n−GaA
s電流阻止層1411(層厚0.6μm、ドーパントS
i、キャリア濃度3×1018cm-3)、p−キャップ層
1409直上に成長した不要層をエッチングにより除去
し、p−キャップ層1409を0.3μm厚さに調整す
る。
【0068】p−GaAsコンタクト層1412(層厚
1μm、ドーパントZn、1×1019cm-3)を第3回
目のMOCVD成長法により積層形成する。
【0069】該p−GaAsコンタクト層1412上に
10μm間隔で250μm幅のSi34膜を前記ストラ
イプ方向に垂直に形成する。これをマスクにして塩素ガ
スを用いた反応性イオンビームエッチングによりn−G
aAs基板1401に到達するまで成長層をエッチング
する。
【0070】この時、形成された溝1413の側面は鏡
面となるようにし、共振器端面とする。このようにして
作製したウエハを、純水を80℃程度に加熱し、窒素ガ
スをバブリングすることで発生した水蒸気中で400〜
600℃の加熱をすることで熱酸化を行う。
【0071】ここでは、400℃、5分で行った。その
際、図15の共振器方向のリッジ部中央断面図に示すよ
うに選択酸化層1409が溝1413から酸化され、端
面近傍に高抵抗(酸化)領域1414が形成される。溝
1413において露出している選択酸化層1406以外
の各層は同層に比べてAl比が小さくかつ酸化温度が低
く、酸化時間も短かいのでほとんど酸化されない。なお
高抵抗領域1413の長さは25μmとした。
【0072】次に、Si34膜を除去し、成長層の外方
面上及び基板1401の外方面上にそれぞれp型電極1
415、n型電極1416を形成し、10-5Torr程
度の真空中で450℃、2分のアニールを行う。溝14
13においてバー状に分割し、光出射端面をAl23
層膜コーティングにより30%、反対側の端面をAl2
3とSiの多層膜コーティングにより75%の反射率
にする。同バーをチップ化する。
【0073】本実施例の素子の戻り光量が0.1〜10
%の間で光出力3mW時の最大相対雑音強度は−142
dB/Hzなっており、良好な雑音特性が得られてい
る。また、20個の素子を選別し、走行条件70℃、5
mWとして信頼性の評価を行った。20個すべて安定に
走行し、20000hr以上の素子寿命が得られてい
る。
【0074】なお、本発明は以上に述べた実施の形態に
限定されるものではなく、前記以外の層厚、Al混晶
比、キャリア濃度においても、発明の効果を有するかぎ
り適用可能である。
【0075】また、成長法については、MOCVD法以
外にMBE(分子線エピタキシー)法、LPE(液相エ
ピタキシー)法、MOMBE法、ALE法(原子線エピ
タキシー)法においても、本発明の効果を有する限り適
用可能である。
【0076】また、本発明はAlGaAs/GaAs系
材料に対する適用例について述べたが、それ以外にAl
GaInP/GaAs系材料についても同様である。
【0077】
【発明の効果】本発明の半導体レーザ素子は、電流狭搾
層にはさまれた電流注入路であるストライプ部上のAl
を含む半導体層の一部分を熱酸化することで高抵抗領域
が形成され、活性層に電流非注入領域が形成されてい
る。その結果、光ディスク等の応用において有効な自励
発振型の低雑音レーザを信頼性を維持しつつ、再現性よ
く得ることができる。
【0078】さらに、該高抵抗領域を共振器中央部ある
いは端面部に形成することで可飽和吸収量を安定かつ制
御性よく提供でき、特性歩留りを改善できる。
【0079】また、該高抵抗領域を端面部に形成する場
合において高Al比層の一部分を熱酸化することによ
り、酸化温度が低減でき信頼性もより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による半導体レーザ素子
を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1による半導体レーザ素子
の共振器方向のストライプ部中央断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1による半導体レーザ素子
の波長スペクトルである。
【図4】本発明の実施の形態1による半導体レーザ素子
の戻り光量に対する相対雑音強度特性である。
【図5】(a)は本発明の実施の形態1による半導体レ
ーザ素子のエージング特性であり、(b)は従来例の半
導体レーザ素子のエージング特性である。
【図6】(a)は本発明の実施の形態1による半導体レ
ーザ素子の相対雑音強度の分布を示す図であり、(b)
は従来例の半導体レーザ素子の相対雑音強度の分布を示
す図である。
【図7】本発明の実施の形態2による半導体レーザ素子
を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態2による半導体レーザ素子
の共振器方向のリッジ部中央断面図である。
【図9】本発明の実施の形態2による半導体レーザ素子
の波長スペクトルである。
【図10】本発明の実施の形態2による半導体レーザ素
子の戻り光量に対する相対雑音強度特性を示す図であ
る。
【図11】本発明の実施の形態2による半導体レーザ素
子のエージング特性を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3による半導体レーザ素
子を示す断面図である。
【図13】本発明の実施の形態3による半導体レーザ素
子を示す共振器方向のストライプ部中央断面図である。
【図14】本発明の実施の形態4による半導体レーザ素
子を示す断面図である。
【図15】本発明の実施の形態4による半導体レーザ素
子を示す共振器方向のリッジ部中央断面図である。
【図16】従来例の半導体レーザ素子を示す断面図であ
る。
【図17】従来例の半導体レーザ素子を示す共振器方向
のストライプ部中央断面図である。
【符号の説明】
1、101、701、1201、1401、1601
n−基板 2、102、702、1202、1402、1602
バッファ層 3、103、703、1203、1403、1603
n−第1クラッド層 4、104、704、1204、1404、1604
量子井戸活性層 5、105、705、1205、1405、1605
p−第2クラッド層 6、1406 p−AlGaAs選択酸化層 7、106、706、1206、1407、1606
エッチストップ層 8、107、709、1209、1410、1607
電流光閉じ込め層 9、108、710、1210、1411、1608
n−GaAs電流阻止層 10、708、1208、1409 p−GaAsキャ
ップ層 11、109、1609 ストライプ溝 12、110、707、1207、1408、1610
p−第3クラッド層 13、111、711、1211、1412、1611
p−GaAsコンタクト層 14、112、712、1212、1413 溝 15、113、713、1213、1414、1612
高抵抗領域 16、114、714、1214、1415、1613
p側電極 17、115、715、1214、1416、1614
n側電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層への電流通路に選択的に高抵抗領
    域を形成して、電流非注入領域を形成してなる半導体レ
    ーザ素子において、 前記高抵抗領域がAlを含む半導体層に形成されたAl
    の酸化物であることを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 前記高抵抗領域は、半導体レーザ素子の
    共振器方向のほぼ中央部に形成されてなることを特徴と
    する請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 【請求項3】 前記高抵抗領域は、半導体レーザ素子の
    共振器端面の少なくとも一方に形成されてなることを特
    徴とする請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 活性層への電流通路上に形成したAlを
    含む半導体層の所望領域を露出させ、酸化性雰囲気下で
    加熱することにより、前記Alを含む半導体層を選択的
    に酸化して高抵抗領域を形成してなることを特徴とする
    請求項1、2、又は3のいずれかに記載の半導体レーザ
    素子の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001156383A (ja) * 1999-09-16 2001-06-08 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体レーザ素子
JP2005142463A (ja) * 2003-11-10 2005-06-02 Sony Corp 半導体発光素子およびその製造方法
JP2013191895A (ja) * 2013-07-03 2013-09-26 Sony Corp 半導体レーザ素子及びその駆動方法、並びに、半導体レーザ装置
US8989228B2 (en) 2009-07-09 2015-03-24 Sony Corporation Laser diode device, method of driving the same, and laser diode apparatus

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