JPH1170093A - 身体組成推計装置及び身体組成推計プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

身体組成推計装置及び身体組成推計プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JPH1170093A
JPH1170093A JP10076004A JP7600498A JPH1170093A JP H1170093 A JPH1170093 A JP H1170093A JP 10076004 A JP10076004 A JP 10076004A JP 7600498 A JP7600498 A JP 7600498A JP H1170093 A JPH1170093 A JP H1170093A
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喜代次 田中
Kenkei Kin
憲経 金
Yasuyuki Kubota
康之 久保田
Tetsuya Ishii
徹哉 石井
Masashi Kuriwaki
真史 栗脇
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    • A61B5/4872Body fat

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被験者の除脂肪重量等の推計精度を向上させ
る。 【解決手段】 開示される身体組成推計装置4は、マル
チ周波数電流Ibを生成し、生成した各マルチ周波数電
流Ibを被験者の体に投入して被験者の体の電気インピ
ーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段
(信号出力回路5、電流検出回路6、電圧検出回路7、
CPU10)と、この生体電気インピーダンス測定手段
(5,6,7,10)によって測定された電気インピー
ダンスに基づいて、被験者の体の細胞外液抵抗及び細胞
内液抵抗を算出する抵抗算出手段(CPU10)と、被
験者の身長H及び体重Wを入力するための身長・体重入
力手段(キーボード8)と、下式を用いて、被験者の体
の除脂肪重量LBMを推計する除脂肪重量推計手段(C
PU10、ROM11)とを備えて構成される。 LBM=a1W+b12Ye+c12Yi+d1

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、身体組成推計装
置及び身体組成推計プログラムを記録したコンピュータ
読み取り可能な記録媒体に係り、詳しくは、生体電気イ
ンピーダンス法に基づいて、被験者の除脂肪重量LB
M、脂肪重量FAT、体液量TBWを推計するための身
体組成推計装置及び身体組成推計プログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の除脂肪重量LBM、脂肪重量FA
T等の精密な測定は、主として、二重エネルギX線吸収
法(DXA:Dual energy X-ray Absorptiometry)等に
代表されるX線を使用する測定装置を用いたり、あるい
は水中体重法により行われるが、X線による測定では、
装置が大がかりになる上、被曝の虞がある。また、水中
体重法では、浴槽内に被験者が入らねばならず、大変煩
雑である。
【0003】そこで、無被爆下で取り扱える簡易な装置
として、生体電気インピーダンス(Bioelectric Impedan
ce)法を利用する身体組成推計装置が普及してきてい
る。この生体電気インピーダンス法では、生体の電気特
性が、組織又は臓器の種類によって著しく異なってお
り、例えば、ヒトの場合、血液の電気抵抗率は150Ω
・cm前後であるのに対して、骨や脂肪の電気抵抗率は
1〜5kΩ・cmもあることが、利用される。生体電気
インピーダンスは、生体中のイオンによって搬送される
電流に対する生体の抵抗(レジスタンス)と、細胞膜、
組織界面、あるいは非イオン化組織によって作り出され
る様々な種類の分極プロセスと関連したリアクタンスと
から構成される。生体の組織を構成する細胞1,1,…
は、図9に示すように、細胞膜2,2,…によって取り
囲まれて成り立っており、この細胞膜2,2,…は、電
気的には容量(キャパシタンス)の大きなコンデンサと
見ることができる。したがって、生体電気インピーダン
スは、図10に示すように、細胞外液抵抗1/Yeのみ
からなる細胞外液インピーダンスと、細胞内液抵抗1/
Yiと細胞膜容量Cmとの直列接続からなる細胞内液イ
ンピーダンスとの並列合成インピーダンスと考えること
ができる。
【0004】ところで、従来の身体組成推計装置では、
手足の表面電極間に流すべき正弦波交流電流の周波数
を、電気位相角φが最大になる時の周波数(特性周波
数)である略50kHzに固定した状態で、被験者の生
体電気インピーダンスを測定する構成となっているた
め、細胞外液抵抗1/Yeと、細胞内液抵抗1/Yiとを
分離して求めることができず、細胞外液インピーダンス
と細胞内液インピーダンスとの並列合成インピーダンス
に基づいて、被験者の体水分分布や体脂肪の状態を推計
していたため、除脂肪重量LBM、脂肪重量FAT、体
液量TBW等の推計精度が余り良くない、という欠点が
あった。
【0005】そこで、この欠点を解消する手段として、
マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波の
プローブ電流を被験者の体に投入して、この被験者の体
の電気インピーダンスを測定することで、細胞外液抵抗
1/Yeと、細胞内液抵抗1/Yiとを分離して求め、求
められた細胞外液抵抗1/Yeと、細胞内液抵抗1/Yi
とに基づいて、被験者の体水分分布や体脂肪の状態を推
計する身体組成推計装置が提供されている(この出願人
の出願に係る特願平8−176448号等参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のマルチ周数インピーダンス法によれば、単一周波数
(50kHz)を用いたインピーダンス法に較べて明ら
かに推計精度の向上が認められ、除脂肪体重とDXAで
測定したデータとの相関係数が0.9と高いものの、体
重から除脂肪体重の差をとる体脂肪量の算出には、これ
でも不充分である、という問題があった。
【0007】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、被験者の除脂肪重量LBM、脂肪重量FAT、
体液量TBW等の推計精度の向上を図ることのできる身
体組成推計装置及び身体組成推計プログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明に係る身体組成推計装置は、マ
ルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプ
ローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の電気
インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定
手段と、上記電気インピーダンスに基づいて、上記被験
者の体の細胞外液抵抗及び細胞内液低抗を算出する抵抗
算出手段と、上記被験者の身長H及び体重Wを入力する
ための身長・体重入力手段と、式(8)を用いて、上記
被験者の体の除脂肪重量LBMを推計する除脂肪重量推
計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0009】
【数8】 LBM=a1W+b12Ye+c12Yi+d1 (8) LBM:被験者の体の除脂肪重量 W:被験者の体重 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a1,b1,c1,d1:定数
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の身
体組成推計装置に係り、式(8)によって与えられた上
記除脂肪重量LBMを上記被験者の体重Wから減ずるこ
とによって、上記被験者の体脂肪重量FATを算出する
体脂肪重量算出手段を備えてなることを特徴としてい
る。
【0011】請求項3記載の発明に係る身体組成推計装
置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各
周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の
体の電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダ
ンス測定手段と、上記電気インピーダンスに基づいて、
上記被験者の体の細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗を算出
する抵抗算出手段と、上記被験者の身長H及び体重Wを
入力するための身長・体重入力手段と、式(9)を用い
て、上記被験者の体脂肪重量FATを推計する体脂肪重
量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0012】
【数9】 FAT=a2W+b22Ye+c22Yi+d2 (9) FAT:被験者の体脂肪重量 W:被験者の体重 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a2,b2,c2,d2:定数
【0013】請求項4記載の発明は、請求項3記載の身
体組成推計装置に係り、式(9)によって与えられた上
記体脂肪重量FATを上記被験者の体重Wから減ずるこ
とによって、上記被験者の除脂肪重量LBMを算出する
除脂肪重量算出手段を備えてなることを特徴としてい
る。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1,2,3
又は4記載の身体組成推計装置に係り、式(10)を用
いて、上記被験者の体液量TBWを推計する体液量推計
手段を備えてなることを特徴としている。
【0015】
【数10】 TBW=a3W+b32Ye+c32Yi+d3 (10) TBW:被験者の体液量 W:被験者の体重 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a3,b3,c3,d3:定数
【0016】請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の
いずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記細胞
外液抵抗の逆数Yeは、式(11)で与えられると共
に、上記細胞内液抵抗の逆数Yiは、式(12)で与え
られることを特徴としている。
【0017】
【数11】 Ye=Y(0) (11)
【0018】
【数12】 Yi=Y(∞)一Y(0) (12) Y(0):周波数0時の生体電気アドミッタンス又はそ
の外挿値 Y(∞):周波数無限大時の生体電気アドミッタンス又
はその外挿値
【0019】請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の
いずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記生体
電気インピーダンス測定手段は、上記被験者の体に投入
される上記プローブ電流の各周波毎に、該被験者の体の
生体電気インピーダンス又は生体電気アドミッタンスを
測定し、測定された各周波毎の上記生体電気インピーダ
ンス又は生体電気アドミッタンスに基づいて、最小二乗
法の演算手法を駆使して、インピーダンス軌跡又はアド
ミッタンス軌跡を求め、求められた該インピーダンス軌
跡又はアドミッタンス軌跡から、上記被験者の周波数0
時及び無限大時の生体電気インピーダンス又は生体電気
アドミッタンスの外挿値を算出すると共に、上記抵抗算
出手段は、上記生体電気インピーダンス測定手段によっ
て算出された被験者の周波数0時及び無限大時の生体電
気インピーダンス又は生体電気アドミッタンスの外挿値
に基づいて、上記被験者の体の細胞外液抵抗及び細胞内
液抵抗を算出することを特徴としている。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項1乃至7の
いずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記被験
者の性別を入力するための性別入力手段が付加されてな
ると共に、上記被験者の除脂肪重量LBMを与える式
(8)を構成する上記定数a1,b1,c1,d1、上記体
脂肪重量FATを与える式(9)を構成する上記定数a
2,b2,c2,d2、又は上記体液量TBWを与える式
(10)を構成する上記定数a3,b3,c3,d3が、男
女別に定められていることを特徴としている。
【0021】請求項9記載の発明は、請求項1乃至7の
いずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記被験
者の年令又は年代を入力するための年令入力手段が付加
されてなると共に、上記被験者の除脂肪重量LBMを与
える式(8)を構成する上記定数a1,b1,c1,d1
上記体脂肪重量FATを与える式(9)を構成する上記
定数a2,b2,c2,d2、又は上記体液量TBWを与え
る式(10)を構成する上記定数a3,b3,c3,d
3が、年令別又は年代別に定められていることを特徴と
している。
【0022】請求項10記載の発明は、請求項1乃至7
のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、スポー
ツ選手であるか否かを入力するためのスポーツ選手入力
手段が付加されてなると共に、上記被験者の除脂肪重量
LBMを与える式(8)を構成する上記定数a1,b1
1,d1、上記体脂肪重量FATを与える式(9)を構
成する上記定数a2,b2,c2,d2、又は上記体液量T
BWを与える式(10)を構成する上記定数a3,b3
3,d3が、スポーツ選手、一般人の別に定められてい
ることを特徴としている。
【0023】請求項11記載の発明は、請求項1乃至7
のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、スポー
ツ選手であるか否かを入力するためのスポーツ選手入力
手段と、肥満者であるか否かを入力するための肥満者入
力手段とが付加されてなると共に、上記被験者の除脂肪
重量LBMを与える式(8)を構成する上記定数a1
1,c1,d1、上記体脂肪重量FATを与える式
(9)を構成する上記定数a2,b2,c2,d2、又は上
記体液量TBWを与える式(10)を構成する上記定数
3,b3,c3,d3が、一般人、スポーツ選手、肥満者
の別で定められていることを特徴としている。
【0024】請求項12記載の発明は、請求項1乃至7
のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記被
験者の性別を入力するための性別入力手段と、スポーツ
選手であるか否かを入力するためのスポーツ選手入力手
段と、肥満者であるか否かを入力するための肥満者入力
手段とが付加されてなると共に、上記被験者の除脂肪重
量LBMを与える式(8)を構成する上記定数a1
1,c1,d1、上記体脂肪重量FATを与える式
(9)を構成する上記定数a2,b2,c2,d2、又は上
記体液量TBWを与える式(10)を構成する上記定数
3,b3,c3,d3が、一般人男性、一般人女性、スポ
ーツ選手男性、スポーツ選手女性、肥満者男性、肥満者
女性の別で定められていることを特徴としている。
【0025】請求項13記載の発明は、請求項1乃至7
のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記被
験者の性別を入力するための性別入力手段と、上記被験
者の年令又は年代を入力するための年令入力手段と、ス
ポーツ選手であるか否かを入力するためのスポーツ選手
入力手段と、肥満者であるか否かを入力するための肥満
者入力手段とが付加されてなると共に、上記被験者の除
脂肪重量LBMを与える式(8)を構成する上記定数a
1,b1,c1,d1、上記体脂肪重量FATを与える式
(9)を構成する上記定数a2,b2,c2,d2、又は上
記体液量TBWを与える式(10)を構成する上記定数
3,b3,c3,d3が、一般人男性、一般人女性、スポ
ーツ選手男性、スポーツ選手女性、肥満者男性、肥満者
女性の別がさらに年令別又は年代別に定められているこ
とを特徴としている。
【0026】請求項14記載の発明は、請求項1乃至7
のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、式(1
3)を用いて、上記被験者の体脂肪率%FATを算出す
る体脂肪率算出手段と、上記被験者の性別を入力するた
めの性別入力手段と、少なくとも上記体脂肪率%FAT
を表示する表示手段とが付加されてなると共に、上記被
験者の除脂肪重量LBMを与える式(8)を構成する上
記定数a1,b1,c1,d1、上記体脂肪重量FATを与
える式(9)を構成する上記定数a2,b2,c2,d2
又は上記体液量TBWを与える式(10)を構成する上
記定数a3,b3,c3,d3が、一般人男性、一般人女
性、スポーツ選手男性、スポーツ選手女性、肥満者男
性、肥満者女性の別で定められており、上記体脂肪率算
出手段は、上記体脂肪率%FATを、一般人の場合、ス
ポーツ選手の場合、肥満者の場合について算出し、算出
結果を上記表示手段に表示することを特徴としている。
【0027】
【数13】 %FAT=100FAT/(FAT+LBM) (13) %FAT:被験者の体脂肪率 FAT:被験者の体脂肪重量 LBM:被験者の体の除脂肪重量
【0028】請求項15記載の発明は、請求項1乃至7
のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、式(1
4)を用いて、上記被験者の体格を表す指数BMIを算
出し、その算出結果に基づいて上記被験者が肥満者か否
かを判断する肥満判断手段と、上記被験者の性別を入力
するための性別入力手段と、上記被験者の運動習慣の有
無を入力するための運動習慣入力手段とが付加されてな
ると共に、上記被験者の除脂肪重量LBMを与える式
(8)を構成する上記定数a1,b1,c1,d1、上記体
脂肪重量FATを与える式(9)を構成する上記定数a
2,b2,c2,d2、又は上記体液量TBWを与える式
(10)を構成する上記定数a3,b3,c3,d3が、一
般人男性、一般人女性、スポーツ選手男性、スポーツ選
手女性、肥満者男性、肥満者女性の別で定められてお
り、上記肥満判断手段の判断結果及び上記運動習慣入力
手段の入力結果に基づいて、いずれか1の推計式が用い
られることを特徴としている。
【0029】
【数14】 BMI=W/H2 (14) BMI:被験者の体格を表す指数 W:被験者の体重 H:被験者の身長
【0030】請求項16記載の発明は、コンピュータに
よって被験者の体の除脂肪重量LBM、体液量TBW、
あるいは体脂肪重量FATを推計乃至算出するための身
体組成推計プログラムを記録した記録媒体に係り、コン
ピュータを請求項1乃至15のいずれか1に記載の上記
生体電気インピーダンス測定手段の一部、上記抵抗算出
手段、上記除脂肪重量推計手段又は上記除脂肪重量算出
手段、上記体脂肪重量推計手段又は上記体脂肪重量算出
手段、上記体液量推計手段、上記体脂肪率算出手段、上
記肥満判断手段として機能させるための身体組成推計プ
ログラムを記録していることを特徴としている。
【0031】
【作用】この発明の構成において、身長・体重入力手段
は、被験者の身長H及び体重Wを入力する。生体電気イ
ンピーダンス測定手段は、マルチ周波のプローブ電流を
生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に
投入して被験者の体の電気インピーダンスを測定する。
また、抵抗算出手段は、生体電気インピーダンス測定手
段によって測定された被験者の体の電気インピーダンス
に基づいて、被験者の生体組織の細胞外液抵抗1/Ye
と細胞内液抵抗1/Yiとを求める。そして、求められ
た細胞外液抵抗や細胞内液抵抗、及び入力された被験者
の身長H及び体重Wに基づいて、請求項1記載の除脂肪
重量推計手段は、被験者の体の除脂肪重量LBMを推計
し、また、請求項3記載の体脂肪重量推計手段は、被験
者の体脂肪重量FATを推計し、また、請求項5記載の
体液量推計手段は、被験者の体液量TBWを推計する。
このように、この発明の構成によれば、細胞外液抵抗1
/Yeと細胞内液抵抗1/Yiとを、確実に分離でき、し
かも、細胞膜の容量成分を全く含まない上、被験者の身
長Hのみならず、体重Wも考慮されるので、一段と正確
な推計値を得ることができる。例えば、除脂肪重量LB
Mでは、DXAで測定したデータとの相関係数が、0.
96に上昇する。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である身体組成推計装置
の電気的構成を示すブロック図、図2は、同装置の使用
状態を模式的に示す模式図、図3は、人体のインピーダ
ンス軌跡を示す図、図4は、組織内細胞の電気的等価回
路図、図5は、周波数無限大時の組織内細胞の電気的等
価回路図、図6は、同装置の動作処理手順を示すフロー
チャート、図7は、同動作を説明するためのタイミング
チャート、また、図8は、同装置における表示器の別の
表示例を示す図である。この例の身体組成推計装置4
は、被験者の除脂肪重量LBM、脂肪重量FAT、体液
量TBW等を測定し、測定結果を表示する装置に係り、
図1及び図2に示すように、被験者の体Eに測定信号と
してマルチ周波数電流Ibを流すための信号出力回路5
と、被験者の体Eを流れるマルチ周波数電流Ibを検出
するための電流検出回路6と、被験者の手足間の電圧V
pを検出するための電圧検出回路7と、入力装置として
のキーボード8と、出力装置としての表示器9と、装置
各部を制御すると共に、各種演算処理を行うCPU(中
央処理装置)10と、CPU10の処理プログラムを記
憶するROM11と、各種データを一時記憶するデータ
領域及びCPU10の作業領域が設定されるRAM12
と、測定時に被験者の手甲部Haや足甲部Leの皮膚表
面に導電可能に貼り付けられる4個の表面電極Hp,H
c,Lp,Lcとから概略構成されている。
【0033】まず、上記キーボード8は、被験者の身長
や体重、測定時間等を入力するためのテンキーや機能キ
ー、体液量測定モード又は体脂肪測定モードの一方を選
択するモード選択キー、及び操作者(又は被験者)が測
定開始/測定終了を指示するための開始/終了スイッチ
等を有して構成されている。キーボード8から供給され
る操作データ及び身長・体重データは、図示せぬキーコ
ード発生回路でキーコードに変換されてCPU10に供
給される。CPU10は、コード入力された各種操作信
号及び身長・体重データをRAM12のデータ領域に一
時記憶する。この例では、体脂肪測定モードにおいて
は、全測定期間Tf及び後述する測定信号Iaの掃引回
数Nが入力される。また、体液量測定モードにおいて
は、全測定時間TW、測定間隔t、及び掃引回数Nが入
力され、全測定時間TWは、例えば、透析をモニタする
のに充分な時間を考慮して、4.5時間、5時間、5.
5時間、6時間、6.5時間、7時間の中から、また、
測定間隔tは、10分、20分、30分の中から任意に
選択できるようになっている。これにより、全測定時間
TWの間、被験者の体液量TBWの経時変化が測定され
る。このように、与えられたいくつかの時間の中から選
択する代わりに、操作者が、キーボード8を用いて自由
に全測定時間TW又は測定間隔tを設定しても良い。
【0034】上記信号出力回路5は、PIO(パラレル
・インタフェース)51、測定信号発生器52及び出カ
バッファ53から構成されている。測定信号発生器52
は、所定の掃引周期で、PIO51を介してCPU10
から信号発生指示信号SGが供給されると、周波数が、
例えば1kHz〜400kHzの範囲で、かつ、15k
Hzの周波数間隔で段階変化する測定信号(電流)Ia
を、所定の掃引回数Nに亘って、繰り返し生成して、出
力バッファ53に入力する。出力バッファ53は、入力
される測定信号Iaを定電流状態に保ちながら、マルチ
周波数電流Ibとして表面電極Hcに送出する。この表
面電極Hcは、測定時、被験者の手甲部Haに導電可能
に貼り付けられ、これにより、100〜800μAの範
囲にあるマルチ周波数電流Ibが被験者の体Eを流れる
ことになる。なお、体液量測定モードにおいては、信号
発生指示信号SGの供給周期は、操作者がキーボード8
を用いて設定した測定間隔tに一致する。
【0035】上記電流検出回路6は、I/V変換器(電
流/電圧変換器)61、BPF(バンドパスフィルタ)
62、A/D変換器63及びサンプリングメモリ64か
ら概略構成されている。I/V変換器61は、被験者の
体E、すなわち被験者の手甲部Ha(図2)に貼り付け
られた表面電極Hcと足甲部Leに貼り付けられた表面
電極Lcとの間を流れるマルチ周波数電流Ibを検出し
て電圧Vbに変換し、変換により得られた電圧VbをB
PF62に供給する。BPF62は、入力された電圧V
bのうち、略1kHz〜800kHzの帯域の電圧信号
のみを通して、A/D変換器63に供給する。A/D変
換器63は、CPU10が発行するデジタル変換指示に
従って、アナログの入力電圧Vbをデジタルの電圧信号
Vbに変換した後、デジタル化された電圧信号Vbを電
流データVbとして、サンプリング周期毎、測定信号I
aの周波数毎にサンプリングメモリ64に格納する。ま
た、サンプリングメモリ64は、SRAMから構成さ
れ、測定信号Iaの周波数毎に一時格納されたデジタル
の電圧信号Vbを、CPU10の求めに応じて、CPU
10に送出する。
【0036】電圧検出回路7は、差動増幅器71、BP
F(バンドパスフィルタ)72、A/D変換器73及び
サンプリングメモリ74から構成されている。差動増幅
器71は、被験者の体E、すなわち被験者の手甲部Ha
に貼り付けられた表面電極Hpと足甲部Leに貼り付け
られた表面電極Lpとの間の電圧(電位差)を検出す
る。BPF72は、入力された電圧Vpのうち、略1k
Hz〜800kHzの帯域の電圧信号のみを通して、A
/D変換器73に供給する。A/D変換器73は、CP
U10が発行するデジタル変換指示に従って、アナログ
の入力電圧Vpをデジタルの電圧信号Vpに変換した
後、デジタル化された電圧信号VDを電圧データVDと
して、サンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎に
サンプリングメモリ74に格納する。また、サンプリン
グメモリ74は、SRAMから構成され、測定信号Ia
の周波数毎に一時格納されたデジタルの電圧信号Vp
を、CPU10の求めに応じて、CPU10に送出す
る。なお、CPU10は、2つのA/D変換器63,7
3に対して同一のタイミングでデジタル変換指示を行
う。
【0037】ROM11は、CPU10の処理プログラ
ムとして、主プログラムの他、例えば、生体電気インピ
ーダンス算出サブプログラム、インピーダンス軌跡算出
サブプログラム、周波数0時インピーダンス決定サブプ
ログラム、周波数無限大時インピーダンス決定サブプロ
グラム、細胞内液抵抗算出サブプログラム、除脂肪重量
推計サブプログラム、体脂肪重量推計サブプログラム、
体脂肪率推計サブプログラム、体液量推計サブプログラ
ム、体液量−除脂肪重量比算出サブプログラム、体液量
偏差算出サブプログラム等を格納する。また、ROM1
1には、予め統計的に処理された一般健常者の体の正常
状態における体液量TBWSを、除脂肪重量LBMSで除
した数値データも、正常体液量−除脂肪重量比(TBW
S/LBMS)として予め設定登録されている。各種プロ
グラムは、ROM11からCPU10に読み込まれ、C
PU10の動作を制御する。なお、これらのサブプログ
ラムを記録する記録媒体は、ROM11等の半導体メモ
リに限らず、FD(フロッピーディスク)やHD(ハー
ドディスク)等の磁気ディスク、CD−ROM等の光デ
ィスクに記録されていても良い。
【0038】ここで、生体電気インピーダンス算出サブ
プログラムは、CPU10に、サンプリングメモリ6
4,74に記憶された周波数毎の電流データ及び電圧デ
ータを順次読み出させて、各周波数についての被験者の
生体電気インピーダンスを算出させる。「従来の技術」
欄で説明したように、細胞膜2,2,…は、容量の大き
なコンデンサとみることができるため、外部から印加さ
れた電流は、周波数の低いときには、図9に実線A,
A,…で示すように、細胞外液3のみを流れる。しか
し、周波数が高くなるにつれて、細胞膜2,2,…を通
って流れる電流が増え、周波数が非常に高くなると、同
図に破線B,B,…で示すように、細胞1,1,…内を
通って流れるようになる。
【0039】インピーダンス軌跡算出サブプログラムに
は、CPU10に、生体電気インピーダンス算出サブプ
ログラムの稼働により得られた各周波数についての被験
者の生体電気インピーダンスに基づいて、最小二乗法の
演算手法に従って、周波数0から周波数無限大までのイ
ンピーダンス軌跡を算出させる処理手順が書き込まれて
いる。「従来の技術」欄では、人体の組織内細胞を単純
な電気的等価回路(図10)で表したが、実際の人体の
組織では、いろいろな大きさの細胞が不規則に配置され
ているので、実際の人体のインピーダンス軌跡は、図3
に実線Dで示すように、中心が実軸より上がった円弧と
なり、電気的等価回路は、図4に示すように、時定数τ
=Cmk/Yik(k=1,2,3,…)が分布している分
布定数回路で表される。なお、同図において、1/Ye
は細胞外液抵抗、1/Yikは各細胞の細胞内液抵抗、C
mkは各細胞の細胞膜容量を示す。
【0040】周波数0時インピーダンス決定サブプログ
ラム、周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラ
ムには、それぞれ、CPU10に、インピーダンス軌跡
算出サブプログラムの稼働により得られたインピーダン
ス軌跡に基づいて、それぞれ、周波数0時、無限大時の
被験者の生体電気インピーダンスを決定させる手順が書
き込まれている。細胞内液抵抗算出サブプログラムに
は、CPU10に、周波数0時インピーダンス決定サブ
プログラム及び周波数無限大時インピーダンス決定サブ
プログラムの稼働により得られた両インピーダンスに基
づいて、細胞内液抵抗1/Yiを算出させる算出式(1
5)が記述されている。周波数0では、測定される生体
電気インピーダンス1/Y(0)は、細胞外液抵抗1/
Yeと等価となるので、周波数0時インピーダンス決定
サブプログラムにおいて得られたインピーダンス1/Y
(0)が求めるべき細胞外液抵抗1/Yeとなる(式
(16)参照)。また、周波数無限大では、図3に示す
ように、細胞膜が容量性能力を失い、測定される生体電
気インピーダンス1/Y(∞)は、細胞内液抵抗1/Y
iと細胞外液抵抗1/Yeとの合成抵抗と等価(図5)に
なる。したがって、周波数0時及び無限大時の生体電気
インピーダンス1/Y(∞)から、細胞内液抵抗1/Y
iが正確に算出される。
【0041】
【数15】 Yi=Y(∞)−Y(0) (15)
【0042】
【数16】 Ye=Y(0) (16)
【0043】また、除脂肪重量推計サブプログラムに
は、CPU10に、周波数0時インピーダンス決定サブ
プログラムにより得られた細胞外液抵抗1/Ye、細胞
内液抵抗算出サブプログラムにより得られた細胞内液抵
抗1/Yi、キーボード8を介して入力された被験者の
身長データHや体重データWに基づいて、被験者の除脂
肪重量LBMを推計させるための推計式(17)が記述
されている。ここで、式(17)は、多数の被験者につ
いて予め標本調査を実施した結果得られた除脂肪重量L
BMの重回帰式であり、定数a1,b1,c1,d1は、D
XAで測定した除脂肪重量LBMをW、H2Ye、H2Yi
の3つの説明変数で重回帰分析することによって求めら
れたものである。説明変数に体重Wを付加することで、
DXAで測定したデータとの相関係数が、0.96に上
昇する。
【0044】
【数17】 LBM=a1W+b12Ye+c12Yi+d1 (17) LBM:被験者の体の除脂肪重量[kg] W:被験者の体重[kg] H:被験者の身長[kg] Ye:細胞外液拡抗の逆数[1/Ω] Yi:抑胞内液拡抗の逆数[1/Ω] a1,b1,C1,d1:定数
【0045】また、体脂肪重量推計サブプログラムは、
CPU10に、除脂肪重量LBMを被験者の体重Wから
減算させることによって、被験者の体脂肪重量FATを
算出させる。
【0046】また、体脂肪率推計サブプログラムには、
CPU10に、除脂肪重量推計サブプログラムにより得
られた除脂肪重量LBMと、体脂肪重量推計サブプログ
ラムにより得られた体脂肪重量FATとに基づいて、被
験者の体脂肪率%FATを算出させるための手順(式
(18))が記述されている。
【0047】
【数18】 %FAT=100FAT/(FAT+LBM) (18)
【0048】また、体液量推計サブプログラムには、同
じく、細胞外液抵抗1/Ye、細胞内液抵抗1/Yi、被
験者の身長データHや体重データWに基づいて、被験者
の体液量TBWを推計するための推計式(19)が記述
されている。ここで、式(19)は、多数の被験者につ
いて予め標本調査を実施した結果得られた体液量TBW
の重回帰式であり、定数a3,b3,c3,d3は、DXA
で測定した体液量TBWをW、H2Ye、H2Yiの3つの
説明変数で重回帰分析することによって求められたもの
である。
【0049】
【数19】 TBW=a3W+b32Ye+c32Yi+d3 (19) TBW:被験者の体液量[kg] W:被験者の体重[kg] H:被験者の身長[cm] Ye:細胞外液抵抗の逆数[1/Ω] Yi:細胞内液抵抗の逆数[1/Ω] a3,b3,C3,d3:定数
【0050】体液量−除脂肪重量比算出サブプログラム
には、CPU10に、被験者の体液量−除脂肪重量比
(TBW/LBM)を算出させる手順が記述されてい
る。また、体液量偏差算出サブプログラムには、被験者
の体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)と正常体液
量−除脂肪重量比(TBWS/LBMS)との差である体
液量−除脂肪重量比偏差Δ(TBW/LBM)に除脂肪
重量LBMを乗ずることで与えられる体液量偏差ΔTB
W(式(20))を算出させる手順が記述されている。
【0051】
【数20】 ΔTBW=LBM((TBW/LBM)−(TBWS/LBMS)) (20)
【0052】RAM12のデータ領域には、例えば、生
体電気インピーダンス算出サブプログラム等により得ら
れた被験者の生体電気インピーダンスを周波数毎に格納
する生体電気インピーダンス記憶領域と、キーポード8
を介して入力された被験者の身長・体重データ等を格納
する身長・体重データ記憶領域と、体脂肪率推計サブプ
ログラムにより得られた体脂肪率等の数値を記憶する体
脂肪記憶領域等が設定される。
【0053】CPU10は、ROM11に記憶された各
種処理プログラムの制御により、RAM12を用いて、
被験者の除脂肪重量LBM、脂肪重量FAT、体液量T
BW等を推計する処理を順次実行する。表示器9は、例
えば、カラー表示が可能な液晶表示パネルからなり、キ
ーボード8からの入カデータやCPU10の演算結果、
例えば、体液量−除脂肪重量比に関するトレンドグラフ
や、体液量偏差、体脂肪率、インピーダンス軌跡(図8
(a),(b)参照)、細胞外液抵抗、細胞内液抵抗、
被験者の身長・体重等を表示する。
【0054】次に、この例の動作について説明する。ま
ず、測定に先だって、図2に示すように、2個の表面電
極Hc,Hpを被験者の手甲部Haに、2個の表面電極
Lp,Lcを被験者の同じ側の足甲部Leにそれぞれ導
電クリームを介して貼り付ける(このとき、表面電極H
c,Lcを、表面電極Hp,Lpよりも人体の中心から遠
い部位に取り付ける)。上記構成の身体組成推計装置4
を、例えば、透析時のモニタとして用いる場合には、操
作者(又は被験者自身)が身体組成推計装置4のキーボ
ード8を操作して、モード選択キーを操作して、体液量
測定モードを設定し、さらに、被験者の身長H及び体重
Wを入力すると共に、測定開始から測定終了までの全測
定時間TWや測定間隔等t(図7)や掃引回数Nを設定
する。この例では、全測定時間TWは、透析をモニタす
るのに充分な時間を考慮して、7時間が選択され、ま
た、測定間隔tは、30分が選択されたとする。キーボ
ード8から入力された身長H及び体重W等のデータや設
定値は、RAM12に記憶される。
【0055】次に、操作者(又は被験者自身)が、透析
開始の時刻に合わせてキーボード8の開始/終了スイッ
チをオンにすると、これより、CPU10は、図6に示
す処理の流れに従って、動作を開始する。まず、ステッ
プSP10において、CPU10は、信号出力回路5の
測定信号発生器52に、信号発生指示信号SGを発行す
る。測定信号発生器52は、CPU10から信号発生指
示信号SGを受け取ると、駆動を開始して、全測定時間
TWの間、所定の掃引周期で、周波数が、1kHz〜4
00kHzの範囲で、かつ、15kHzの周波数間隔で
段階変化する測定信号Iaを繰り返し生成して、出力バ
ッファ53に入力する。出カバッファ53は、入力され
る測定信号Iaを定電流状態(500〜800μAに範
囲の一定値)に保ちながら、マルチ周波数電流Ibとし
て表面電極Hcに送出する。これにより、定電流のマル
チ周波数電流Ibが、表面電極Hcから被験者の体Eを
流れ、測定が開始される。
【0056】マルチ周波数電流Ibが被験者の体Eに供
給されると、電流検出回路6のI/V変換器61におい
て、表面電極Hc,Lcが貼り付けられた手足間を流れ
るマルチ周波数電流Ibが検出され、アナログの電圧信
号Vbに変換された後、BPF62に供給される。BP
F62では、入力された電圧信号Vbの中から1kHz
〜800kHzの帯域の電圧信号成分のみが通過を許さ
れて、A/D変換器63へ供給される。A/D変換器6
3では、供給されたアナログの電圧信号Vbが、デジタ
ルの電圧信号Vbに変換され、電流データVbとして、
所定のサンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎に
サンプリングメモリ64に格納される。サンプリングメ
モリ64では、格納されたデジタルの電圧信号VbがC
PU10の求めに応じて、CPU10に送出される。一
方、電圧検出回路7の差動増幅器71において、表面電
極Hp,Lpが貼り付けられた手足間で生じた電圧Vp
が検出され、BPF72に供給される。BPF72で
は、入力された電圧信号Vpの中から1kHz〜800
kHzの帯域の電圧信号成分のみが通過を許されて、A
/D変換器73へ供給される。A/D変換器73では、
供給されたアナログの電圧信号Vpが、デジタルの電圧
信号Vpに変換され、電圧データVpとして、所定のサ
ンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎にサンプリ
ングメモリ74に格納される。サンプリングメモリ74
では、格納されたデジタルの電圧信号VpがCPU10
の求めに応じて、CPU10に送出される。CPU10
は、プローブ電流Iaの掃引回数が、指定された掃引回
数Nになるまで繰り返す。
【0057】そして、掃引回数が指定の回数Nになる
と、CPU10は、測定を停止する制御を行った後、ス
テップSPllへ進み、これより、まず、生体電気イン
ピーダンス算出サブプログラムを起動して、両サンプリ
ングメモリ64,74に格納された周波数毎の電流デー
タ及び電圧データを順次読み出して、各周波数について
の被験者の生体電気インピーダンス(掃引回数N回の平
均値)を算出する。なお、生体電気インピーダンスの算
出には、その成分(抵抗及びリアクタンス)の算出も含
まれる。次に、CPU10は、インピーダンス軌跡算出
サブプログラムを起動して、生体電気インピーダンス算
出サブプログラムにより得られた各周波数についての被
験者の生体電気インピーダンス及びその成分(抵抗及び
リアクタンス)に基づいて、最小二乗法を用いるカーブ
フィッティングの手法に従って、周波数0から周波数無
限大までのインピーダンス軌跡を算出する。このように
して算出されたインピーダンス軌鉢は、図8(a),
(b)に示すように、中心が実紬より上がった円弧とな
る。
【0058】次に、CPU10は、周波数0時インピー
ダンス決定サブプログラム及び周波数無限大時インピー
ダンス決定サブプログラムの制御に従って、インピーダ
ンス軌跡算出サブプログラムにより得られたインピーダ
ンス軌跡に基づいて、それぞれ、周波数0時及び無限大
時の被験者の生体電気インピーダンスを求める。つま
り、インピーダンス軌鉢の円弧が、図中X軸紬と交わる
点が、それぞれ周波数OHzと無限大の時の生体電気イ
ンピーダンスになる。ここで、周波数0Hz時の生体電
気インピーダンスが、求める細胞外液抵抗となる。次
に、CPU10は、細胞内液抵抗算出サブプログラムに
従って、周波数0時インピーダンス決定サブプログラム
及び周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラム
により得られた両インピーダンスに基づいて、細胞内液
抵抗を算出する。
【0059】(a)体液量測定モード時 次に、ステップSP12へ進み、CPU10は、図示せ
ぬモード設定フラグを見て、現在のモードが体液量測定
モードであるか体脂肪測定モードであるかを確認する。
いまは、操作者(又は被験者自身)によって、体液量測
定モードが設定されているので、CPU10は、ステッ
プSP13へ進み、まず、体液量推計サブプログラムの
制御により、式(19)を用いて、被験者の体液量TB
Wを推計する処理を実行する。次に、CPU10は、除
脂肪重量推計サブプログラムの制御により、式(17)
を用いて、被験者の除脂肪重量LBMを推計し、この
後、体液量−除脂肪重量比算出サブプログラムの制御に
より、体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)を算出
し、最後に、体液量偏差算出サブプログラムの制御によ
り、式(20)を用いて、被験者の現在の体液量偏差△
TBWを算出する。
【0060】上述の一連の算出処理が完了すると、CP
U10は、算出された被験者の体液量TBW、除脂肪重
量LBM、体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)、
体液量偏差△TBW等を測定時点における測定結果とし
てRAM12に記憶すると共に、ステップSP14へ進
み、表示器9に画面表示されたトレンドグラフ(透析開
始からの経過時間を横軸とし、体液量−除脂肪重量比
(TBW/LBM)の各値を縦軸とする折れ線グラフ)
上に体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)の値をプ
ロットし、また、体液量偏差△TBW、体液量TBW、
除脂肪重量LBMを現在のデータとして画面表示する。
【0061】この後、ステップSPl5へ進み、CPU
10は、全測定時間TW(図7)が経過したか否かを判
断する。この判断において、全測定時間TW(この例で
は、7時間)が経過したとの結論が得られれば、以後の
測定処理を終了するが、いま、最初の測定が終了したば
かりなので、全測定時間TWがいまだ経過していないと
判断され、ステップSP16へ進み、測定間隔に相当す
る時間t(同図)が経過するのを待つ。なお、この待ち
時間の間も、表示器9のトレンドグラフ画面は、表示さ
れている。そして、測定間隔に相当する時間t(この例
では、30分)が経過すると、ステップSP10へ戻
り、2回目の測定を開始する。そして、上述の処理を、
全測定時間TWが経過するまで、すなわち、透析終了時
まで繰り返す。
【0062】(b)体脂肪測定モード時 一方、被験者が除脂肪重量LBM、体脂肪重量FAT、
体脂肪率%FAT等の測定を希望する場合には、まず、
測定に先だって、操作者(又は被験者自身)が身体組成
推計装置4のキーボード8を操作して、モード選択キー
を操作して、体脂肪測定モードを設定し、さらに、被験
者の身長H及び体重Wを入力すると共に、全測定時間T
f、及び掃引回数Nを設定する。次に、キーポード8の
開始/終了スイッチを押下すると、これより、CPU1
0は、上述した測定演算処理(ステップSPl0及びス
テップSPll)を実行する。そして、ステップSP1
2へ進み、CPU10は、モード設定フラグを見て、現
在のモードが体液量測定モードであるか体脂肪測定モー
ドであるかを調べる。今度は、体脂肪測定モードが選択
されているので、ステップSP17へ進み、CPU10
は、除脂肪重量推計サブプログラムの制御により、式
(17)を用いて、被験者の除脂肪重量LBMを推計す
る。次に、CPU10は、体脂肪重量推計サブプログラ
ムの制御により、被験者の体脂肪重量FATを推計し、
次いで、体脂肪率推計サブプログラムの制御により、式
(18)を用いて、体脂肪率%FATを算出する。
【0063】上述の一連の算出処理が完了すると、算出
された被験者の除脂肪重量LBM、体脂肪重量FAT、
体脂肪率%FAT等をRAM12に記憶すると共に、ス
テップSP18において、図8に示すように、被験者の
除脂肪重量LBM、体脂肪重量FAT、体脂肪率%FA
T等、インピーダンス軌跡、細胞外液抵抗、被験者の身
長・体重等を表示器9に表示させる。そして、当該一連
の処理を終了する。
【0064】このように、上記構成によれば、細胞外液
抵抗1/Yeと細胞内液抵抗1/Yiとを、互いに確実に
分離でき、しかも、細胞膜の容量成分を全く含まない
上、被験者の身長Hのみならず、体重Wも考慮されるの
で、被験者の除脂肪重量LBM、脂肪重量FAT、体液
量TBW等について、一段と正確な推計値を得ることが
できる。例えば、除脂肪重量LBMでは、DXAで測定
したデータとの相関係数が、0.96に上昇する。ま
た、インピーダンス軌跡算出サブプログラムにより、最
小二乗法の演算手法を駆使して、インピーダンス軌跡を
求め、求められた軌跡から、周波数0時及び無限大時の
生体電気インピーダンスを求め、求められた生体電気イ
ンピーダンスに基づいて、細胞外液抵抗及び細胞内液抵
抗を算出するので、高周波投入時の浮遊容量や外来ノイ
ズの影響を回避でき、また、人体への直流の直接投入を
回避できる。それゆえ、測定精度が向上する。
【0065】◇第2実施例 次に、この発明の第2実施例について説明する。この第
2実施例の構成が、上述の第1実施例のそれと大きく異
なるところは、上述の第1実施例では、まず、除脂肪重
量LBMを求め、求めた除脂肪重量LBMを被験者の体
重Wから減ずることで、被験者の体脂肪重量FATを算
出するようにしたが、この第2実施例では、まず、被験
者の体脂肪重量FATを算出し、算出された脂肪重量F
ATを被験者の体重Wから減ずることで、被験者の体の
除脂肪重量LBMを算出するようにした点である。すな
わち、この例では、式(21)で与えられる推計式を用
いて、被験者の体脂肪重量FATが算出される。ここ
で、式(21)は、多数の被験者について予め標本調査
を実施した結果得られた体脂肪重量FATの重回帰式で
あり、定数a2,b2,c2,d2は、DXAで測定した体
脂肪重量FATをW、H2Ye、H2Yiの3つの説明変数
で重回帰分析することによって求められたものである。
【0066】
【数21】 FAT=a2W+b22Ye+c22Yi+d2 (21) FAT:被験者の体脂肪重量[kg] W:被験者の体重[kg] H:被験者の身長[cm] Ye:細胞外液抵抗の逆数[1/Ω] Yi:細胞内液抵抗の逆数[1/Ω] a2,b2,C2,d2:定数
【0067】このように、この第2実施例によっても、
第1実施例で述べたと略同様の効果を得ることができ
る。
【0068】◇第3実施例 次に、この発明の第3実施例について説明する。この第
3実施例では、被験者の除脂肪重量LBMを与える推計
式(17)の定数a1,b1,c1,d1、及び体液量TB
Wを与える推計式(19)の定数a3,b3,c3,d
3が、それぞれ、男女別に定められており、それぞれ除
脂肪重量推計サブプログラム及び体液量推計サブプログ
ラムとしてROM11に予め記憶されていると共に、キ
ーボード8に、被験者の性別を入力するための性別入力
機能が付加されている点で、上述の第1実施例と相違し
ている。この第3実施例の構成によれば、男女間の特徴
が考慮されるので、除脂肪重量LBM及び体液量TBW
の推計精度が一段と向上する。
【0069】なお、上述の第2実施例の変形例として、
被験者の体脂肪重量FATを与える式(21)の定数a
2,b2,c2,d2についても、男女別に定められてお
り、体脂肪重量推計サブプログラムとしてROM11に
予め記憶されていると共に、キーボード8に、被験者の
性別を入力するための性別入力機能を付加するようにす
れば、上述の第3実施例と略同様の効果を得ることがで
きる。
【0070】◇第4実施例 次に、この発明の第4実施例について説明する。この第
4実施例では、被験者の除脂肪重量LBMを与える推計
式(17)の定数a1,b1,c1,d1、及び体液量TB
Wを与える推計式(19)の定数a3,b3,c3,d
3が、それぞれ、年令別又は年代別に定められており、
それぞれ除脂肪重量推計サブプログラム及び体液量推計
サブプログラムとしてROM11に予め記憶されている
と共に、キーボード8に、被験者の年令又は年代を入力
するための年令入力機能が付加されている点で、上述の
第1実施例と相違している。この第4実施例の構成によ
れば、年令又は年代が考慮されるので、特に、子供や高
齢者にとって、除脂肪重量LBM及び体液量TBWの推
計精度が一段と向上する。
【0071】なお、第2実施例の別の変形例として、被
験者の体脂肪重量FATを与える式(21)の定数
2,b2,c2,d2についても、年令別又は年代別に定
められており、体脂肪重量推計サブプログラムとしてR
OM11に予め記憶されていると共に、キーボード8
に、被験者の年令又は年代を入力するための年令入力機
能を付加するようにすれば、第4実施例と略同様の効果
を得ることができる。
【0072】◇第5実施例 次に、この発明の第5実施例について説明する。この第
5実施例では、被験者の除脂肪重量LBMを与える推計
式(17)の定数a1,b1,c1,d1、及び体液量TB
Wを与える推計式(19)の定数a3,b3,c3,d
3が、それぞれ、スポーツ選手/一般人別に定められて
おり、それぞれ除脂肪重量推計サブプログラム及び体液
量推計サブプログラムとしてROM11に予め記憶され
ていると共に、キーボード8に、スポーツ選手であるか
否かを入力するためのスポーツ選手入力機能が付加され
ている点で、上述の第1実施例と相違している。ここ
で、スポーツ選手に適用される式(17)は、多数の被
験者(大学の運動部員)について予め標本調査を実施し
た結果得られた除脂肪重量LBMの重回帰式であり、D
XAで測定した除脂肪重量LBMをW、H2Ye、H2Yi
の3つの説明変数で重回帰分析することによって、a1
=0.308±20%,b1=0.332±20%,c1
=0.185±20%に設定される。なお、d1は、式
(17)の左辺(LBM)の平均値と、式(17)の右
辺の第1項から第3項までの和(a1W+b12Ye+c
12Yi)の平均値との差として求められる。この第5
実施例の構成によれば、スポーツ選手であるか否かが考
慮されるので、スポーツ選手にとって、除脂肪重量LB
M及び体液量TBWの推計精度が一段と向上する。
【0073】なお、第2実施例のさらに別の変形例とし
て、被験者の体脂肪重量FATを与える式(21)の定
数a2,b2,c2,d2についても、スポーツ選手/一般
人別に定められており、体脂肪重量推計サブプログラム
としてROM11に予め記憶されていると共に、キーボ
ード8に、スポーツ選手であるか否かを入力するための
スポーツ選手入力機能を付加するようにすれば、上述の
第5実施例と略同様の効果を得ることができる。
【0074】◇第6実施例 次に、この発明の第6実施例について説明する。この第
6実施例では、被験者の除脂肪重量LBMを与える推計
式(17)の定数a1,b1,c1,d1、及び体液量TB
Wを与える推計式(19)の定数a3,b3,c3,d
3が、それぞれ、一般人男性、一般人女性、スポーツ選
手男性、スポーツ選手女性、肥満者男性、肥満者女性で
別々に定められており、それぞれ除脂肪重量推計サブプ
ログラム及び体液量推計サブプログラムとしてROM1
1に予め記憶されていると共に、キーボード8に、被験
者の性別を入力するための性別入力機能、スポーツ選手
であるか否かを入力するためのスポーツ選手入力機能及
び肥満者であるか否かを入力するための肥満者入力機能
が付加されている点で、上述の第1実施例と相違してい
る。ここで、肥満者について推計式(17)及び(1
9)を別個に定めるのは、成人肥満者の場合、肥満度が
増加すると共に細胞外液量が増加する傾向にあるので、
それを考慮しなければ、正確に除脂肪重量LBM及び体
液量TBWを推計できないからである。スポーツ選手に
適用される式(17)は、例えば、男女共通で、上記し
た第5実施例と同様、多数の被験者(大学の運動部員)
について予め標本調査を実施した結果得られた除脂肪重
量LBMの重回帰式であり、DXAで測定した除脂肪重
量LBMをW、H2Ye、H2Yiの3つの説明変数で重回
帰分析することによって、a1=0.308±20%,
1=0.332±20%,c1=0.185±20%に
設定される。なお、d1は、式(17)の左辺(LB
M)の平均値と、式(17)の右辺の第1項から第3項
までの和(a1W+b12Ye+c12Yi)の平均値と
の差として求められる。また、肥満女性に適用される式
(17)は、多数の被験者(具体的には、DXAで測定
した体脂肪率が30%以上の成人女性)について予め標
本調査を実施した結果得られた除脂肪重量LBMの重回
帰式であり、DXAで測定した除脂肪重量LBMをW、
2Ye、H2Yiの3つの説明変数で重回帰分析すること
によって、a1=0.194±20%,b1=0.241
±20%,c1=0.235±20%に設定される。な
お、d1は、式(17)の左辺(LBM)の平均値と、
式(17)の右辺の第1項から第3項までの和(a1
+b12Ye+c12Yi)の平均値との差として求めら
れる。このように、この第6実施例の構成によれば、男
女間の特徴、スポーツ選手であるか否か及び肥満者であ
るか否かが考慮されるので、身体組成の異なる人でも、
除脂肪重量LBM、体液量TBW、あるいは体脂肪率%
FATの推計精度が一段と向上する。この場合、男女を
区別せず、一般人、スポーツ選手、肥満者の推計式を定
めるようにしても良い。
【0075】また、この第6実施例の変形例として、キ
ーボード8に、被験者の性別を入力するための性別入力
機能だけを付加し、上記一般人男性、一般人女性、スポ
ーツ選手男性、スポーツ選手女性、肥満者男性及び肥満
者女性別の推計式に基づいて除脂肪重量LBM及び体液
量TBWを求めて、その結果およびその結果から得られ
る体脂肪率%FAT等を、一般人の場合、スポーツ選手
の場合、肥満者の場合の3通り表示器9に表示するよう
にしても良い。この構成によれば、被験者は、自身の運
動習慣の有無や程度によって自分の適正な体脂肪率%F
AT等を判断できる。
【0076】さらに、この第6実施例の別の変形例とし
て、キーボード8に、被験者の性別を入力するための性
別入力機能及び運動習慣の有無を入力するための運動習
慣入力機能を付加すると共に、被験者が肥満者であるか
否かを判断するために、式(22)で表される体格を表
す指数BMI(Body Mass Index)に基づいて被験者が
肥満者(例えば、指数BMIが25以上)であるか否か
を判断し、肥満者と判断された場合には、肥満者の推計
式を用いるようにしても良い。なお、運動習慣がある場
合には、スポーツ選手の推計式を用いる。
【0077】
【数22】 BMI=W/H2 (22) BMI:被験者の体格を表す指数 W:被験者の体重[kg] H:被験者の身長[m]
【0078】なお、第2実施例のさらに別の変形例とし
て、被験者の体脂肪重量FATを与える式(21)の定
数a2,b2,c2,d2についても、一般人男性、一般人
女性、スポーツ選手男性、スポーツ選手女性、肥満者男
性、肥満者女性の別で定められており、体脂肪重量推計
サブプログラムとしてROM11に予め記憶されている
と共に、キーボード8に、被験者の性別を入力するため
の性別入力機能、スポーツ選手であるか否かを入力する
ためのスポーツ選手入力機能及び肥満者であるか否かを
入力するための肥満者入力機能を付加するようにすれ
ば、上述の第6実施例と略同様の効果を得ることができ
る。
【0079】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、各種身体
組成推計式の回帰係数等の数値は、上述の実施例のもの
に限定されない。また、上述の実施例では、4個の表面
電極Hc,Hp,Lc,Lpのうち、2個の表面電極H
c,Hpを被験者Eの手甲部Haに、残り2個の表面電
極Lc,Lpを被験者Eの足甲部Leに、貼り付けるよ
うにしたが、これに限らず、例えば、4個とも片足に取
り付けるようにしても良い。また、測定信号(電流)I
aの周波数範囲は、1kHz〜400kHzに限定され
ない。同様に、周波数の数も複数である限り任意であ
る。また、生体電気インピーダンスを算出する代わり
に、生体電気アドミッタンスを算出するようにしても良
く、これに伴い、インピーダンス軌跡を算出する代わり
に、アドミッタンス軌跡を算出するようにしても良い。
また、上述の実施例では、最小二乗法によるカーブフィ
ッティングの手法を用いて、周波数0時及び無限大時の
生体電気インピーダンスを求めるようにしたが、これに
限らず、浮遊容量や外来ノイズの影響を他の手段により
回避できる場合には、例えば、2周波数(5kHz以下
の低周波と、200kHz以上の高周波)の測定信号を
生成して被験者に投入し、被験者の体の低周波時の生体
電気インピーダンスを周波数0時の生体電気インピーダ
ンスとみなすと共に、被験者の体の高周波時の生体電気
インピーダンスを周波数無限大時の生体電気インピーダ
ンスとみなすようにしても良い。
【0080】また、上述の各実施例では、定数a1
1,c1,d1を、DXAで測定した除脂肪重量LBM
をW、H2Ye、H2Yiの3つの説明変数で重回帰分析す
ることによって求めたが、これに限らず、例えば、水中
体重法で測定した除脂肪重量LBMをW、H2Ye、H2
Yiの3つの説明変数で重回帰分析することによって求
めても良い。定数a2,b2,c2,d2、定数a3,b3
3,d3についても、同様である。さらに、上述の各実
施例の構成を適宜組み合わせた構成にしても良い。例え
ば、第4実施例の構成と第6実施例の構成とを組み合わ
せて、被験者の年令又は年代、男性か女性か、運動習慣
があるか否か、肥満者か否か、あるいはやせ型かなどの
各要素を加味した推計式の各定数を定めて、それぞれ除
脂肪重量推計サブプログラム及び体液量推計サブプログ
ラムとしてROM11に予め記憶すると共に、キーボー
ド8に右各要素を入力するための入力機能を付加するよ
うに構成しても良い。このような構成によれば、どのよ
うな身体組成の人でも、正確な除脂肪重量LBM、体液
量TBW、あるいは体脂肪率%FATを得ることができ
る。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、細胞外液抵抗1/Yeと細胞内液抵抗1/Yiと
を、完全に分離でき、しかも、細胞膜の容量成分を全く
含まない上、被験者の身長Hのみならず、体重Wも考慮
されるので、被験者の除脂肪重量LBM、脂肪重量FA
T、体液量TBW等について、一段と正確な推計値を簡
便に得ることができる。例えば、除脂肪重量LBMで
は、DXAで測定したデータとの相関係数が、0.96
に上昇する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である身体組成推計装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】同身体組成推計装置の使用状態を模式的に示す
模式図である。
【図3】人体のインピーダンス軌跡を示す図である。
【図4】組織内細胞の電気的等価回路図である。
【図5】周波数無限大時の組織内細胞の電気的等価回路
図である。
【図6】同身体組成推計装置の動作処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図7】同身体組成推計装置の動作を説明するためのタ
イミングチャートである。
【図8】同身体組成推計装置における表示器の別の表示
例を示す図である。
【図9】人体の組織内細胞を模式的に示す模式図であ
る。
【図10】組織内細胞の電気的等価回路図である。
【符号の説明】
4 身体組成推計装置 5 信号出力回路(生体電気インピーダンス測定手
段の一部) 52 測定信号発生器 53 出力バッファ 6 電流検出回路(生体電気インピーダンス測定手
段の一部) 61 I/V変換器 62 BPF 63 A/D変換器 64 サンプリングメモリ 7 電圧検出回略(生体電気インピーダンス測定手
段の一部) 71 差動増幅器 72 BPF 73 A/D変換器 74 サンプリングメモリ 8 キーボード(身長・体重入力手段、性別入力手
段、年令入力手段、スポーツ選手入力手段、肥満者入力
手段、運動習慣入力手段) 9 表示器(表示手段) 10 CPU(生体電気インピーダンス測定手段の一
部、抵抗算出手段、除脂肪重量推計手段、体脂肪重量算
出手段、体脂肪重量推計手段、体液量推計手段、体脂肪
率算出手段、肥満判断手段) 11 ROM(身体組成推計プログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能な記録媒体) 12 RAM Hc,Hp,Lc,Lp 表面電極 E 被験者の体 Ha 被験者の手甲部 Le 被験者の足甲部 Ia 測定信号 Ib マルチ周波数電流(マルチ周波のプローブ電
流) Vp 被験者の手足間の電圧
フロントページの続き (72)発明者 石井 徹哉 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内 (72)発明者 栗脇 真史 京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化 学工業株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生
    成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該
    被験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イ
    ンピーダンス測定手段と、 前記電気インピーダンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗及び細胞内液低抗を算出する抵抗算出手段
    と、 前記被験者の身長H及び体重Wを入力するための身長・
    体重入力手段と、 式(1)を用いて、前記被験者の体の除脂肪重量LBM
    を推計する除脂肪重量推計手段とを備えてなることを特
    徴とする身体組成推計装置。 【数1】 LBM=a1W+b12Ye+c12Yi+d1 (1) LBM:被験者の体の除脂肪重量 W:被験者の体重 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a1,b1,c1,d1:定数
  2. 【請求項2】 式(1)によって与えられた前記除脂肪
    重量LBMを前記被験者の体重Wから減ずることによっ
    て、前記被験者の体脂肪重量FATを算出する体脂肪重
    量算出手段を備えてなることを特徴とする請求項1記載
    の身体組成推計装置。
  3. 【請求項3】 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生
    成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該
    被験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イ
    ンピーダンス測定手段と、 前記電気インピーダンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗を算出する抵抗算出手段
    と、 前記被験者の身長H及び体重Wを入力するための身長・
    体重入力手段と、 式(2)を用いて、前記被験者の体脂肪重量FATを推
    計する体脂肪重量推計手段とを備えてなることを特徴と
    する身体組成推計装置。 【数2】 FAT=a2W+b22Ye+c22Yi+d2 (2) FAT:被験者の体脂肪重量 W:被験者の体重 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a2,b2,c2,d2:定数
  4. 【請求項4】 式(2)によって与えられた前記体脂肪
    重量FATを前記被験者の体重Wから減ずることによっ
    て、前記被験者の除脂肪重量LBMを算出する除脂肪重
    量算出手段を備えてなることを特徴とする請求項3記載
    の身体組成推計装置。
  5. 【請求項5】 式(3)を用いて、前記被験者の体液量
    TBWを推計する体液量推計手段を備えてなることを特
    徴とする請求項1,2,3又は4記載の身体組成推計装
    置。 【数3】 TBW=a3W+b32Ye+c32Yi+d3 (3) TBW:被験者の体液量 W:被験者の体重 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a3,b3,c3,d3:定数
  6. 【請求項6】前記細胞外液抵抗の逆数Yeは、式(4)
    で与えられると共に、前記細胞内液抵抗の逆数Yiは、
    式(5)で与えられることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか1に記載の身体組成推計装置。 【数4】 Ye=Y(0) (4) 【数5】 Yi=Y(∞)一Y(0) (5) Y(0):周波数0時の生体電気アドミッタンス又はそ
    の外挿値 Y(∞):周波数無限大時の生体電気アドミッタンス又
    はその外挿値
  7. 【請求項7】 前記生体電気インピーダンス測定手段
    は、前記被験者の体に投入される前記プローブ電流の各
    周波毎に、該被験者の体の生体電気インピーダンス又は
    生体電気アドミッタンスを測定し、測定された各周波毎
    の前記生体電気インピーダンス又は生体電気アドミッタ
    ンスに基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使して、イ
    ンピーダンス軌跡又はアドミッタンス軌跡を求め、求め
    られた該インピーダンス軌跡又はアドミッタンス軌跡か
    ら、前記被験者の周波数0時及び無限大時の生体電気イ
    ンピーダンス又は生体電気アドミッタンスの外挿値を算
    出すると共に、 前記抵抗算出手段は、前記生体電気インピーダンス測定
    手段によって算出された被験者の周波数0時及び無限大
    時の生体電気インピーダンス又は生体電気アドミッタン
    スの外挿値に基づいて、前記被験者の体の細胞外液抵抗
    及び細胞内液抵抗を算出することを特徴とする請求項1
    乃至6のいずれか1に記載の身体組成推計装置。
  8. 【請求項8】 前記被験者の性別を入力するための性別
    入力手段が付加されてなると共に、 前記被験者の除脂肪重量LBMを与える式(1)を構成
    する前記定数a1,b1,c1,d1、前記体脂肪重量FA
    Tを与える式(2)を構成する前記定数a2,b2
    2,d2、又は前記体液量TBWを与える式(3)を構
    成する前記定数a3,b3,c3,d3が、男女別に定めら
    れていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1
    に記載の身体組成推計装置。
  9. 【請求項9】 前記被験者の年令又は年代を入力するた
    めの年令入力手段が付加されてなると共に、 前記被験者の除脂肪重量LBMを与える式(1)を構成
    する前記定数a1,b1,c1,d1、前記体脂肪重量FA
    Tを与える式(2)を構成する前記定数a2,b2
    2,d2、又は前記体液量TBWを与える式(3)を構
    成する前記定数a3,b3,c3,d3が、年令別又は年代
    別に定められていることを特徴とする請求項1乃至7の
    いずれか1に記載の身体組成推計装置。
  10. 【請求項10】 スポーツ選手であるか否かを入力する
    ためのスポーツ選手入力手段が付加されてなると共に、 前記被験者の除脂肪重量LBMを与える式(1)を構成
    する前記定数a1,b1,c1,d1、前記体脂肪重量FA
    Tを与える式(2)を構成する前記定数a2,b2
    2,d2、又は前記体液量TBWを与える式(3)を構
    成する前記定数a3,b3,c3,d3が、スポーツ選手、
    一般人の別に定められていることを特徴とする請求項1
    乃至7のいずれか1に記載の身体組成推計装置。
  11. 【請求項11】 スポーツ選手であるか否かを入力する
    ためのスポーツ選手入力手段と、肥満者であるか否かを
    入力するための肥満者入力手段とが付加されてなると共
    に、 前記被験者の除脂肪重量LBMを与える式(1)を構成
    する前記定数a1,b1,c1,d1、前記体脂肪重量FA
    Tを与える式(2)を構成する前記定数a2,b2
    2,d2、又は前記体液量TBWを与える式(3)を構
    成する前記定数a3,b3,c3,d3が、一般人、スポー
    ツ選手、肥満者の別で定められていることを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれか1に記載の身体組成推計装
    置。
  12. 【請求項12】 前記被験者の性別を入力するための性
    別入力手段と、スポーツ選手であるか否かを入力するた
    めのスポーツ選手入力手段と、肥満者であるか否かを入
    力するための肥満者入力手段とが付加されてなると共
    に、 前記被験者の除脂肪重量LBMを与える式(1)を構成
    する前記定数a1,b1,c1,d1、前記体脂肪重量FA
    Tを与える式(2)を構成する前記定数a2,b2
    2,d2、又は前記体液量TBWを与える式(3)を構
    成する前記定数a3,b3,c3,d3が、一般人男性、一
    般人女性、スポーツ選手男性、スポーツ選手女性、肥満
    者男性、肥満者女性の別で定められていることを特徴と
    する請求項1乃至7のいずれか1に記載の身体組成推計
    装置。
  13. 【請求項13】 前記被験者の性別を入力するための性
    別入力手段と、前記被験者の年令又は年代を入力するた
    めの年令入力手段と、スポーツ選手であるか否かを入力
    するためのスポーツ選手入力手段と、肥満者であるか否
    かを入力するための肥満者入力手段とが付加されてなる
    と共に、 前記被験者の除脂肪重量LBMを与える式(1)を構成
    する前記定数a1,b1,c1,d1、前記体脂肪重量FA
    Tを与える式(2)を構成する前記定数a2,b2
    2,d2、又は前記体液量TBWを与える式(3)を構
    成する前記定数a3,b3,c3,d3が、一般人男性、一
    般人女性、スポーツ選手男性、スポーツ選手女性、肥満
    者男性、肥満者女性の別がさらに年令別又は年代別に定
    められていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれ
    か1に記載の身体組成推計装置。
  14. 【請求項14】 式(6)を用いて、前記被験者の体脂
    肪率%FATを算出する体脂肪率算出手段と、前記被験
    者の性別を入力するための性別入力手段と、少なくとも
    前記体脂肪率%FATを表示する表示手段とが付加され
    てなると共に、前記被験者の除脂肪重量LBMを与える
    式(1)を構成する前記定数a1,b1,c1,d1、前記
    体脂肪重量FATを与える式(2)を構成する前記定数
    2,b2,c2,d2、又は前記体液量TBWを与える式
    (3)を構成する前記定数a3,b3,c3,d3が、一般
    人男性、一般人女性、スポーツ選手男性、スポーツ選手
    女性、肥満者男性、肥満者女性の別で定められており、 前記体脂肪率算出手段は、前記体脂肪率%FATを、一
    般人の場合、スポーツ選手の場合、肥満者の場合につい
    て算出し、算出結果を前記表示手段に表示することを特
    徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載の身体組成
    推計装置。 【数6】 %FAT=100FAT/(FAT+LBM) (6) %FAT:被験者の体脂肪率 FAT:被験者の体脂肪重量 LBM:被験者の体の除脂肪重量
  15. 【請求項15】 式(7)を用いて、前記被験者の体格
    を表す指数BMIを算出し、その算出結果に基づいて前
    記被験者が肥満者か否かを判断する肥満判断手段と、前
    記被験者の性別を入力するための性別入力手段と、前記
    被験者の運動習慣の有無を入力するための運動習慣入力
    手段とが付加されてなると共に、 前記被験者の除脂肪重量LBMを与える式(1)を構成
    する前記定数a1,b1,c1,d1、前記体脂肪重量FA
    Tを与える式(2)を構成する前記定数a2,b2
    2,d2、又は前記体液量TBWを与える式(3)を構
    成する前記定数a3,b3,c3,d3が、一般人男性、一
    般人女性、スポーツ選手男性、スポーツ選手女性、肥満
    者男性、肥満者女性の別で定められており、 前記肥満判断手段の判断結果及び前記運動習慣入力手段
    の入力結果に基づいて、いずれか1の推計式が用いられ
    ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載
    の身体組成推計装置。 【数7】 BMI=W/H2 (7) BMI:被験者の体格を表す指数 W:被験者の体重 H:被験者の身長
  16. 【請求項16】 コンピュータによって被験者の体の除
    脂肪重量LBM、体液量TBW、あるいは体脂肪重量F
    ATを推計乃至算出するための身体組成推計プログラム
    を記録した記録媒体であって、 コンピュータを請求項1乃至15のいずれか1に記載の
    生体電気インピーダンス測定手段の一部、前記抵抗算出
    手段、前記除脂肪重量推計手段又は前記除脂肪重量算出
    手段、前記体脂肪重量推計手段又は前記体脂肪重量算出
    手段、前記体液量推計手段、前記体脂肪率算出手段、前
    記肥満判断手段として機能させるための身体組成推計プ
    ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
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