JPH1171111A - 希土類金属化合物の抽出方法 - Google Patents
希土類金属化合物の抽出方法Info
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- JPH1171111A JPH1171111A JP24334697A JP24334697A JPH1171111A JP H1171111 A JPH1171111 A JP H1171111A JP 24334697 A JP24334697 A JP 24334697A JP 24334697 A JP24334697 A JP 24334697A JP H1171111 A JPH1171111 A JP H1171111A
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- earth metallic
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 希土類金属元素を含有する蛍光材などから希
土類金属元素を温和な条件下で抽出する。 【解決手段】 希土類金属元素含有物を所定時間メカノ
ケミカル処理し、結晶構造を変化させたのち、低濃度酸
に浸出させて希土類金属化合物を抽出する。この際、希
土類金属がY、Scおよびランタノイド系元素であり、
メカノケミカル処理が高エネルギ−型粉砕機によりおこ
なわれ、低濃度酸が1N以下の塩酸または硫酸であると
好適である。 【効果】 希土類金属元素を含む廃蛍光管から、これを
温和な条件下で抽出できるので、作業環境を安全にする
ことができる。とくに、廃棄蛍光管を将来の有望な希土
類金属元素都市資源と位置付けることができ、希少資源
の循環使用を可能にする。
土類金属元素を温和な条件下で抽出する。 【解決手段】 希土類金属元素含有物を所定時間メカノ
ケミカル処理し、結晶構造を変化させたのち、低濃度酸
に浸出させて希土類金属化合物を抽出する。この際、希
土類金属がY、Scおよびランタノイド系元素であり、
メカノケミカル処理が高エネルギ−型粉砕機によりおこ
なわれ、低濃度酸が1N以下の塩酸または硫酸であると
好適である。 【効果】 希土類金属元素を含む廃蛍光管から、これを
温和な条件下で抽出できるので、作業環境を安全にする
ことができる。とくに、廃棄蛍光管を将来の有望な希土
類金属元素都市資源と位置付けることができ、希少資源
の循環使用を可能にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃棄される蛍光管や
ブラウン管等の希土類金属化合物を含有する物からから
希土類金属化合物を抽出する方法に関する。
ブラウン管等の希土類金属化合物を含有する物からから
希土類金属化合物を抽出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子番号57のLa(ランタン)から原
子番号71のLu(ルテチウム)までの15元素と、化
学的性質が類似したSc(スカンジウム)とY(イット
リウム)の2元素を加えた17元素を総称する希土類金
属元素は、蛍光材や触媒、光学ガラス、セラミックス、
磁石等の機能性材料に広く利用されており、いわゆる先
端産業分野を支える重要な元素群の一つになっている。
これらの元素は、通常、モナザイトやバストネサイト、
ゼノタイムなどの鉱石から高温度、高濃度酸による抽出
操作により精製されている。
子番号71のLu(ルテチウム)までの15元素と、化
学的性質が類似したSc(スカンジウム)とY(イット
リウム)の2元素を加えた17元素を総称する希土類金
属元素は、蛍光材や触媒、光学ガラス、セラミックス、
磁石等の機能性材料に広く利用されており、いわゆる先
端産業分野を支える重要な元素群の一つになっている。
これらの元素は、通常、モナザイトやバストネサイト、
ゼノタイムなどの鉱石から高温度、高濃度酸による抽出
操作により精製されている。
【0003】これら希土類金属元素含有鉱石の産地は世
界中でも主に中国、北米、ロシアなどに限定さており、
しかも産出量が少ないので、希土類金属元素の入手をこ
れのみに依存していたのでは早晩枯渇してしまうおそれ
がある。
界中でも主に中国、北米、ロシアなどに限定さており、
しかも産出量が少ないので、希土類金属元素の入手をこ
れのみに依存していたのでは早晩枯渇してしまうおそれ
がある。
【0004】そこで、希土類金属元素が三波長高演色蛍
光管用蛍光材として広く利用され、年々これを用いた蛍
光管の需要が増大するにともない、使用済みとなって廃
棄される蛍光管の量が増加の一途をたどっていることに
着目し、廃棄される蛍光管から希土類金属元素を分離回
収し、再利用することが考えられている。これまでの回
収技術は高温度、高濃度酸による処理法であるので、作
業環境上問題があり、より温和な条件下での回収法の確
立が望まれている。
光管用蛍光材として広く利用され、年々これを用いた蛍
光管の需要が増大するにともない、使用済みとなって廃
棄される蛍光管の量が増加の一途をたどっていることに
着目し、廃棄される蛍光管から希土類金属元素を分離回
収し、再利用することが考えられている。これまでの回
収技術は高温度、高濃度酸による処理法であるので、作
業環境上問題があり、より温和な条件下での回収法の確
立が望まれている。
【0005】本発明者らは最近、メカノケミカル反応に
より固相での交換反応をおこない、バストネサイトから
希土類金属元素を非加熱で弱酸性溶液により抽出する方
法を提案した。しかしながら、バストネサイトは炭酸塩
であり、蛍光材は酸化物であるので、蛍光材から希土類
金属元素を回収するのにこれをそのまま適用することは
困難である。
より固相での交換反応をおこない、バストネサイトから
希土類金属元素を非加熱で弱酸性溶液により抽出する方
法を提案した。しかしながら、バストネサイトは炭酸塩
であり、蛍光材は酸化物であるので、蛍光材から希土類
金属元素を回収するのにこれをそのまま適用することは
困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は希土類金属元
素を含有する蛍光材などから、希土類金属元素を温和な
条件下で抽出する方法を提供せんとするものである。
素を含有する蛍光材などから、希土類金属元素を温和な
条件下で抽出する方法を提供せんとするものである。
【0007】メカノケミカルとは、一般に固体物質に加
えた機械的ネネルギ−、たとえば、せん断、圧縮、衝
撃、粉砕、曲げ延伸などによって、固体表面が物理化学
的変化をきたし、その周囲に存在する気体、液体物質に
化学的変化をもたらすか、あるいはそれらと固体表面と
の化学的変化を直接誘起し、または促進するなどして、
化学的状態に影響をおよぼす現象として知られている。
えた機械的ネネルギ−、たとえば、せん断、圧縮、衝
撃、粉砕、曲げ延伸などによって、固体表面が物理化学
的変化をきたし、その周囲に存在する気体、液体物質に
化学的変化をもたらすか、あるいはそれらと固体表面と
の化学的変化を直接誘起し、または促進するなどして、
化学的状態に影響をおよぼす現象として知られている。
【0008】
【課題を解決するための手段】ここにおいて本発明者
は、希土類金属元素含有物を所定時間メカノケミカル処
理し、結晶構造を破壊して漬出しやすい形態に変え、こ
れを低濃度酸に浸出させることにより希土類金属化合物
を効果的に抽出できることを見出した。そして、希土類
金属がY、Scおよびランタノイド系元素であり、メカ
ノケミカル処理が高エネルギ−型粉砕機によりおこなわ
れ、低濃度酸が1N以下の塩酸または硫酸であると好適
であることを見出すにいたった。これにより、廃棄蛍光
管の蛍光材成分、あるいは廃棄されるブラウン管など電
子部品に含まれる希土類金属化合物を、メカノケミカル
処理して、低濃度酸で抽出できるにいたった。
は、希土類金属元素含有物を所定時間メカノケミカル処
理し、結晶構造を破壊して漬出しやすい形態に変え、こ
れを低濃度酸に浸出させることにより希土類金属化合物
を効果的に抽出できることを見出した。そして、希土類
金属がY、Scおよびランタノイド系元素であり、メカ
ノケミカル処理が高エネルギ−型粉砕機によりおこなわ
れ、低濃度酸が1N以下の塩酸または硫酸であると好適
であることを見出すにいたった。これにより、廃棄蛍光
管の蛍光材成分、あるいは廃棄されるブラウン管など電
子部品に含まれる希土類金属化合物を、メカノケミカル
処理して、低濃度酸で抽出できるにいたった。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者は廃棄蛍光管を将来の有
望な希土類金属元素の都市資源と位置付け、廃棄蛍光管
の含有蛍光材を乾式メカノケミカル処理し、結晶構造を
変化させてから、従来にない温和な酸処理によって、希
土類金属化合物を高収率で抽出することができるにいた
った。
望な希土類金属元素の都市資源と位置付け、廃棄蛍光管
の含有蛍光材を乾式メカノケミカル処理し、結晶構造を
変化させてから、従来にない温和な酸処理によって、希
土類金属化合物を高収率で抽出することができるにいた
った。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 〔蛍光材〕廃棄される三波長高演色蛍光管に含まれる蛍
光材(以下、蛍光材と略記する)は、下記4種類の複合
酸化物の混合物であることが知られている。 青色蛍光体・・・BaMgAl10O17:Eu2+ 緑色蛍光体・・・LaPO4 :Ce3+、Tb3+ 緑色蛍光体・・・CeMgAl11O19:Tb3+ 赤色蛍光体・・・Y2 O3 :Eu3+ 混合物の化学分析結果から、混合物を酸化物からなると
仮定して、その組成比を表示すると第1表のようにな
る。
る。 〔蛍光材〕廃棄される三波長高演色蛍光管に含まれる蛍
光材(以下、蛍光材と略記する)は、下記4種類の複合
酸化物の混合物であることが知られている。 青色蛍光体・・・BaMgAl10O17:Eu2+ 緑色蛍光体・・・LaPO4 :Ce3+、Tb3+ 緑色蛍光体・・・CeMgAl11O19:Tb3+ 赤色蛍光体・・・Y2 O3 :Eu3+ 混合物の化学分析結果から、混合物を酸化物からなると
仮定して、その組成比を表示すると第1表のようにな
る。
【0011】
【表1】
【0012】第1表には示していないが、希土類金属元
素以外のSrOやBaO、MgO、Al2 O3 などの酸
化物と仮定される元素化合物は不純物とみなされる。そ
の一部の元素は乾式メカノケミカル処理後の酸浸出でも
検出され、注目元素に加えた。なお、未処理蛍光材の粒
度分布を第2図中に示す。
素以外のSrOやBaO、MgO、Al2 O3 などの酸
化物と仮定される元素化合物は不純物とみなされる。そ
の一部の元素は乾式メカノケミカル処理後の酸浸出でも
検出され、注目元素に加えた。なお、未処理蛍光材の粒
度分布を第2図中に示す。
【0013】廃棄蛍光管から蛍光材のみを機械的に取出
すことは煩雑であり、大量処理する場合には実用的でな
い。廃棄蛍光管から希土類金属化合物を取出す際は、予
め金具と管内の水銀成分を除き、全体を粗砕してから乾
式メカノケミカル処理にかける。シリカ成分が多いと乾
式メカノケミカル処理効果が上がることが判明している
が、ここでは、別途得られた蛍光材相当の試料を対象物
として、これより希土類金属化合物を取出すことを試み
た。
すことは煩雑であり、大量処理する場合には実用的でな
い。廃棄蛍光管から希土類金属化合物を取出す際は、予
め金具と管内の水銀成分を除き、全体を粗砕してから乾
式メカノケミカル処理にかける。シリカ成分が多いと乾
式メカノケミカル処理効果が上がることが判明している
が、ここでは、別途得られた蛍光材相当の試料を対象物
として、これより希土類金属化合物を取出すことを試み
た。
【0014】〔乾式メカノケミカル処理〕蛍光材の乾式
メカノケミカル処理(以下、メカノケミカル処理とい
う)における高エネルギ−型粉砕機として、遊星ミル
(Fritsch社製、Pulverissete−
7)を用いた。この遊星ミルは内容量50cm3 からな
る2個のジルコニア製ポットを回転方向が時計回りで、
回転半径70mmの回転円盤に取付けたもので、ポット
自身も回転方向が反時計回りで、回転円盤と同じ速度で
回転できるようになっている。ポットには直径14mm
のジルコニア製ボ−ル7個と蛍光材粉末5gを装填し、
回転速度700rpmで、蛍光材粉末についてメカノケ
ミカル処理をおこなった。粉砕は回分法でおこない、所
定時間処理して得られた産物は全量回収した。最長処理
時間は2時間であり、とくに、ポット内の過度の発熱を
避けるため、15分運転後は30分停止して自然冷却す
る操作をくりかえした。各粉砕処理時間後の産物は、粒
度分布測定、X線回析(XRD)解析、熱分析等をおこ
なって、メカノケミカル処理による粉体特性の変化を評
価した。
メカノケミカル処理(以下、メカノケミカル処理とい
う)における高エネルギ−型粉砕機として、遊星ミル
(Fritsch社製、Pulverissete−
7)を用いた。この遊星ミルは内容量50cm3 からな
る2個のジルコニア製ポットを回転方向が時計回りで、
回転半径70mmの回転円盤に取付けたもので、ポット
自身も回転方向が反時計回りで、回転円盤と同じ速度で
回転できるようになっている。ポットには直径14mm
のジルコニア製ボ−ル7個と蛍光材粉末5gを装填し、
回転速度700rpmで、蛍光材粉末についてメカノケ
ミカル処理をおこなった。粉砕は回分法でおこない、所
定時間処理して得られた産物は全量回収した。最長処理
時間は2時間であり、とくに、ポット内の過度の発熱を
避けるため、15分運転後は30分停止して自然冷却す
る操作をくりかえした。各粉砕処理時間後の産物は、粒
度分布測定、X線回析(XRD)解析、熱分析等をおこ
なって、メカノケミカル処理による粉体特性の変化を評
価した。
【0015】第1図に乾式メカノケミカル処理産物のX
RDパタ−ンを示す。これにより、処理時間の増大とと
もに構成成分の特徴的な回折ピ−ク強度が徐々に低下し
ていることがわかる。たとえば、YOX(Y2 O3 )の
ピ−ク強度は粉砕初期で急激に低下しているが、2時間
処理でも完全には消滅していない。また、BAT(Ba
MgAl10O17:Eu2+)については、顕著な変化は認
められない。これに対して、LAP(LaPO4 :Ce
3+、Tb3+)、MAT(CeMgAl11O19:Tb3+)
のピ−クはいずれも低いが、処理時間とともに小さくな
り、非結晶化が進行しているものと予想される。このよ
うに、メカノケミカル処理により希土類金属元素複合酸
化物の結晶構造は一部維持しながらもかなり歪んだ状態
になることがわかる。
RDパタ−ンを示す。これにより、処理時間の増大とと
もに構成成分の特徴的な回折ピ−ク強度が徐々に低下し
ていることがわかる。たとえば、YOX(Y2 O3 )の
ピ−ク強度は粉砕初期で急激に低下しているが、2時間
処理でも完全には消滅していない。また、BAT(Ba
MgAl10O17:Eu2+)については、顕著な変化は認
められない。これに対して、LAP(LaPO4 :Ce
3+、Tb3+)、MAT(CeMgAl11O19:Tb3+)
のピ−クはいずれも低いが、処理時間とともに小さくな
り、非結晶化が進行しているものと予想される。このよ
うに、メカノケミカル処理により希土類金属元素複合酸
化物の結晶構造は一部維持しながらもかなり歪んだ状態
になることがわかる。
【0016】第2図には未処理蛍光材と2時間処理産物
の粒度分布を示す。これにより、処理時間の増大ととも
に、産物中、粒度分布の中位の径は細粒側へ移行する
が、同時に分布の幅が大となり、その粗粒部分は未処理
蛍光材の最大径よりも粗粒側にひろがっていることがわ
かる。このことは、処理によって機械的活性が大とな
り、粉体の一部が凝集したためであると思われる。
の粒度分布を示す。これにより、処理時間の増大ととも
に、産物中、粒度分布の中位の径は細粒側へ移行する
が、同時に分布の幅が大となり、その粗粒部分は未処理
蛍光材の最大径よりも粗粒側にひろがっていることがわ
かる。このことは、処理によって機械的活性が大とな
り、粉体の一部が凝集したためであると思われる。
【0017】〔酸処理〕メカノケミカル処理して得られ
た産物から希土類金属化合物を抽出するにあたり、従来
よりも極端に低濃度の酸として、1Nの塩酸を用いた。
ここで、塩酸にかえ硫酸を使用することもできる。酸液
25mlにメカノケミカル処理粉末0.5gを投入し、
室温下で1時間攪拌後、ろ過して固液を分離し、ろ液中
の含有元素をICPで分析するとともに、固体残査はX
RD解析によって構成成分を同定し、評価した。なお、
メカノケミカル処理していない蛍光材粉末についても同
様に酸浸出をおこない、同様な分析をおこなった。
た産物から希土類金属化合物を抽出するにあたり、従来
よりも極端に低濃度の酸として、1Nの塩酸を用いた。
ここで、塩酸にかえ硫酸を使用することもできる。酸液
25mlにメカノケミカル処理粉末0.5gを投入し、
室温下で1時間攪拌後、ろ過して固液を分離し、ろ液中
の含有元素をICPで分析するとともに、固体残査はX
RD解析によって構成成分を同定し、評価した。なお、
メカノケミカル処理していない蛍光材粉末についても同
様に酸浸出をおこない、同様な分析をおこなった。
【0018】第3図には1N塩酸により抽出され、塩化
物として溶解している各希土類金属元素の収率とメカノ
ケミカル処理時間との関係を示す。これによれば、メカ
ノケミカル未処理の場合Y、Euが約20%抽出される
が、その他の希土類金属元素は殆ど抽出されない。これ
に対して、メカノケミカル処理時間が3分では、Y、E
uの収率が急激に増加し、それぞれ80%、70%に達
する。さらに処理時間が長くなり30分では、収率がY
で98%、Euで85%以上になる。これがその他の希
土類金属元素の場合、処理時間が3分で約20%、30
分でも60%以下である。さらに、処理時間を延長する
と収率は次第に増大し、Y、Euの場合に近付くが、2
時間でもようやく80〜90%の範囲である。これは、
蛍光材粉末をメカノケミカル処理することによって、そ
の結晶構造が歪み、かつ、微粒化したことと深く関連す
る。とくにY、Euの収率が高いのは、メカノケミカル
処理によってYOXが溶解しやすくなることによるもの
であり、また、EuがYより収率が僅かに低いのは、溶
解しにくいBATにEu2+が含まれるからと推察され
る。なお、ここには示さないが、硫酸処理の場合も同様
の傾向があった。
物として溶解している各希土類金属元素の収率とメカノ
ケミカル処理時間との関係を示す。これによれば、メカ
ノケミカル未処理の場合Y、Euが約20%抽出される
が、その他の希土類金属元素は殆ど抽出されない。これ
に対して、メカノケミカル処理時間が3分では、Y、E
uの収率が急激に増加し、それぞれ80%、70%に達
する。さらに処理時間が長くなり30分では、収率がY
で98%、Euで85%以上になる。これがその他の希
土類金属元素の場合、処理時間が3分で約20%、30
分でも60%以下である。さらに、処理時間を延長する
と収率は次第に増大し、Y、Euの場合に近付くが、2
時間でもようやく80〜90%の範囲である。これは、
蛍光材粉末をメカノケミカル処理することによって、そ
の結晶構造が歪み、かつ、微粒化したことと深く関連す
る。とくにY、Euの収率が高いのは、メカノケミカル
処理によってYOXが溶解しやすくなることによるもの
であり、また、EuがYより収率が僅かに低いのは、溶
解しにくいBATにEu2+が含まれるからと推察され
る。なお、ここには示さないが、硫酸処理の場合も同様
の傾向があった。
【0019】第4図には、AlとMgの2元素に注目
し、それらの塩酸浸出における収率とメカノケミカル処
理時間との関係を示す。それによれば、メカノケミカル
処理60分でも収率はAlで約30%、Mgでは20%
未満と低く、メカノケミカル処理をおこなっても、これ
ら2元素はさほど酸には溶解しないことがわかる。
し、それらの塩酸浸出における収率とメカノケミカル処
理時間との関係を示す。それによれば、メカノケミカル
処理60分でも収率はAlで約30%、Mgでは20%
未満と低く、メカノケミカル処理をおこなっても、これ
ら2元素はさほど酸には溶解しないことがわかる。
【0020】第5図には、メカノケミカル処理を2時間
おこなったものの酸浸出後の残渣のXRDパタ−ンをB
AT単品のXRDパタ−ンとともに示す。それによれ
ば、残査のXRDパタ−ンの各ピ−ク位置は未処理のB
ATのそれらと同一であり、したがって、残査にはBA
Tの結晶系がかなり残存していることがわかる。このこ
とは、BATに含まれるAl、Mg等の各酸化物もある
程度残査中にとどまっていることを示唆し、第4図の結
果とよく対応する。
おこなったものの酸浸出後の残渣のXRDパタ−ンをB
AT単品のXRDパタ−ンとともに示す。それによれ
ば、残査のXRDパタ−ンの各ピ−ク位置は未処理のB
ATのそれらと同一であり、したがって、残査にはBA
Tの結晶系がかなり残存していることがわかる。このこ
とは、BATに含まれるAl、Mg等の各酸化物もある
程度残査中にとどまっていることを示唆し、第4図の結
果とよく対応する。
【0021】塩酸に浸出した希土類金属化合物が塩化物
として溶解しているところから希土類金属元素を析出さ
せるには、溶液のpHを制御することによって、水酸化
物として取出す。さらに各成分を分離するには、析出段
階で他の硫酸イオンや硝酸イオン等との反応における選
択性を利用し、逐次析出をおこない、使用目的の形態に
合わせて分離・回収する。析出物を焼成すれば酸化物を
得ることができる。
として溶解しているところから希土類金属元素を析出さ
せるには、溶液のpHを制御することによって、水酸化
物として取出す。さらに各成分を分離するには、析出段
階で他の硫酸イオンや硝酸イオン等との反応における選
択性を利用し、逐次析出をおこない、使用目的の形態に
合わせて分離・回収する。析出物を焼成すれば酸化物を
得ることができる。
【0022】
【発明の効果】本発明により、希土類金属元素を含む廃
蛍光管から、これを温和な条件下で抽出できるので、作
業環境を安全にすることができる。とくに、廃棄蛍光管
を将来の有望な希土類金属元素都市資源と位置付けるこ
とができ、希少資源の循環使用を可能にする。
蛍光管から、これを温和な条件下で抽出できるので、作
業環境を安全にすることができる。とくに、廃棄蛍光管
を将来の有望な希土類金属元素都市資源と位置付けるこ
とができ、希少資源の循環使用を可能にする。
【図1】 メカノケミカル処理時間による蛍光材粉末の
XRDパタ−ンである。
XRDパタ−ンである。
【図2】 メカノケミカル未処理および120分処理蛍
光材の粒度分布である。
光材の粒度分布である。
【図3】 メカノケミカル処理時間と酸抽出された希土
類金属元素の収率との関係を示すものである。
類金属元素の収率との関係を示すものである。
【図4】 メカノケミカル処理時間と酸抽出されたA
l、Mgの収率との関係を示すものである。
l、Mgの収率との関係を示すものである。
【図5】 メカノケミカル120分処理後における酸抽
出残渣のXRDパタ−ンと比較のために示す未処理BA
T単品のXRDパタ−ンである。
出残渣のXRDパタ−ンと比較のために示す未処理BA
T単品のXRDパタ−ンである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃棄される蛍光管や
ブラウン管等の希土類金属化合物を含有する物から希土
類金属化合物を抽出する方法に関する。
ブラウン管等の希土類金属化合物を含有する物から希土
類金属化合物を抽出する方法に関する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】メカノケミカルとは、一般に固体物質に加
えた機械的エネルギー、たとえば、せん断、圧縮、衝
撃、粉砕、曲げ延伸などによって、固体表面が物理化学
的変化をきたし、その周囲に存在する気体、液体物質に
化学的変化をもたらすか、あるいはそれらと固体表面と
の化学的変化を直接誘起し、または促進するなどして、
化学的状態に影響をおよぼす現象として知られている。
えた機械的エネルギー、たとえば、せん断、圧縮、衝
撃、粉砕、曲げ延伸などによって、固体表面が物理化学
的変化をきたし、その周囲に存在する気体、液体物質に
化学的変化をもたらすか、あるいはそれらと固体表面と
の化学的変化を直接誘起し、または促進するなどして、
化学的状態に影響をおよぼす現象として知られている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】〔酸処理〕メカノケミカル処理して得られ
た産物から希土類金属化合物を抽出するにあたり、従来
よりも極端に低濃度の酸として、1Nの塩酸を用いた。
ここで、塩酸にかえ硫酸を使用することもできる。酸液
25mlにメカノケミカル処理粉末0.5gを投入し、
室温下で1時間攪拌後、ろ過して固液を分離し、ろ液中
の含有元素をICPで分析するとともに、固体残渣はX
RD解析によって構成成分を同定し、評価した。なお、
メカノケミカル処理していない蛍光材粉末についても同
様に酸浸出をおこない、同様な分析をおこなった。
た産物から希土類金属化合物を抽出するにあたり、従来
よりも極端に低濃度の酸として、1Nの塩酸を用いた。
ここで、塩酸にかえ硫酸を使用することもできる。酸液
25mlにメカノケミカル処理粉末0.5gを投入し、
室温下で1時間攪拌後、ろ過して固液を分離し、ろ液中
の含有元素をICPで分析するとともに、固体残渣はX
RD解析によって構成成分を同定し、評価した。なお、
メカノケミカル処理していない蛍光材粉末についても同
様に酸浸出をおこない、同様な分析をおこなった。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】第5図には、メカノケミカル処理を2時間
おこなったものの酸浸出後の残渣のXRDパターンをB
AT単品のXRDパターンとともに示す。それによれ
ば、残渣のXRDパターンの各ピーク位置は未処理のB
ATのそれらと同一であり、したがって、残渣にはBA
Tの結晶系がかなり残存していることがわかる。このこ
とは、BATに含まれるAl、Mg等の各酸化物もある
程度残渣中にとどまっていることを示唆し、第4図の結
果とよく対応する。
おこなったものの酸浸出後の残渣のXRDパターンをB
AT単品のXRDパターンとともに示す。それによれ
ば、残渣のXRDパターンの各ピーク位置は未処理のB
ATのそれらと同一であり、したがって、残渣にはBA
Tの結晶系がかなり残存していることがわかる。このこ
とは、BATに含まれるAl、Mg等の各酸化物もある
程度残渣中にとどまっていることを示唆し、第4図の結
果とよく対応する。
Claims (4)
- 【請求項1】 希土類金属元素含有物を所定時間メカノ
ケミカル処理し、結晶構造を変化させたのち、低濃度酸
に浸出させることを特徴とする希土類金属化合物の抽出
方法。 - 【請求項2】 希土類金属元素がY、Scおよびランタ
ノイド系元素である請求項1記載の希土類金属化合物の
抽出方法。 - 【請求項3】 メカノケミカル処理が高エネルギ−型粉
砕機によりおこなわれる請求項1又は2記載の希土類金
属化合物の抽出方法。 - 【請求項4】 低濃度酸が1N以下の塩酸または硫酸で
ある請求項1、2又は3記載の希土類金属化合物の抽出
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24334697A JPH1171111A (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 希土類金属化合物の抽出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24334697A JPH1171111A (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 希土類金属化合物の抽出方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1171111A true JPH1171111A (ja) | 1999-03-16 |
Family
ID=17102471
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24334697A Pending JPH1171111A (ja) | 1997-08-25 | 1997-08-25 | 希土類金属化合物の抽出方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1171111A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100412397B1 (ko) * | 2001-11-05 | 2003-12-24 | 한국화학연구원 | 폐삼파장형광램프에서 란탄과 유로피움을 분리하는 방법 |
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| WO2007141177A1 (de) | 2006-06-02 | 2007-12-13 | Osram Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Verfahren zur rückgewinnung seltener erden aus leuchtstofflampen |
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| WO2014066668A1 (en) * | 2012-10-24 | 2014-05-01 | Rare Earth Salts Separation And Refining, Llc | Method for rare earth and actinide element recovery, extraction and separations from natural and recycled resources |
| DE102014101766A1 (de) | 2014-02-12 | 2015-08-13 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Verfahren zur Rückgewinnung und gegebenenfalls Trennung von Lanthaniden in Form ihrer Chloride oder Oxide aus mineralischen Abfällen und Reststoffen |
| DE102020100243A1 (de) | 2020-01-08 | 2021-07-08 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung eingetragener Verein | Verfahren zur Aufarbeitung von Glas-Kunststoff-Metall-Verbundmaterialien |
| JP2021147254A (ja) * | 2020-03-17 | 2021-09-27 | 株式会社オハラ | ユーロピウム化合物の結晶体及びユーロピウム化合物の結晶体の製造方法 |
-
1997
- 1997-08-25 JP JP24334697A patent/JPH1171111A/ja active Pending
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| JP2021147254A (ja) * | 2020-03-17 | 2021-09-27 | 株式会社オハラ | ユーロピウム化合物の結晶体及びユーロピウム化合物の結晶体の製造方法 |
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