JPH1172577A - 外装部材の製造方法及び電子機器 - Google Patents

外装部材の製造方法及び電子機器

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JPH1172577A
JPH1172577A JP23492397A JP23492397A JPH1172577A JP H1172577 A JPH1172577 A JP H1172577A JP 23492397 A JP23492397 A JP 23492397A JP 23492397 A JP23492397 A JP 23492397A JP H1172577 A JPH1172577 A JP H1172577A
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JP
Japan
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exterior member
plating
layer
outer case
metal mask
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Application number
JP23492397A
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English (en)
Inventor
Wataru Tsukamoto
亙 塚本
Kenji Akaiwa
謙二 赤岩
Yoshiyuki Koo
慶幸 小尾
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 時計の外装ケースなどの外装部材の表面に、
表面加工の種類を使い分けることによって細かな模様や
文字などを表すことの可能な外装部材の製造方法を提供
する。 【解決手段】 島状メッキ層23a及び外装ケース10
の表面上にホーニング処理を施して表面を粗面化する。
ホーニング処理が完了した後、エッチング液により島状
メッキ層23aを除去し、金装飾層22aの表面を露出
させる。このようにして、外装ケース10の表面のうち
金装飾層22aの表面は鏡面のまま維持されており、金
装飾層22aが被覆していない外装ケース10の表面は
粗面となるため、島状メッキ層23aのパターンに沿っ
た微細な模様や記号文字などを表すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外装部材の製造方法
及び電子機器、時計に係り、特に、時計の外装ケースの
外面模様を形成する場合に好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計の外装ケースの所望の外観を
得るために、鏡面加工、スジ目加工、ホーニング加工な
どの種々の表面加工技術が用いられている。この場合、
鏡面加工とスジ目やホーニング加工とを組み合わせるこ
とによって、外装ケースの外観上のバリエーションを増
やすことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な種々の表面加工を組み合わせることによって、外装ケ
ースの外観に高級感を持たせたり、斬新さを強調したり
することができるが、従来は、たとえば、外装ケースの
窓枠部を鏡面加工のままとし、窓枠部以外をスジ目加工
若しくはホーニング加工によって処理するなど、外装ケ
ースの外面を大きく分けて異なる加工方法で加工する程
度であった。これは、外装ケースの全外面を鏡面加工し
た後、部分的にスジ目加工やホーニング加工を施す場
合、外装ケースの表面上に剛性の高いマスクなどを高精
度に取り付けることが困難であり、従来の方法では細か
な模様や文字を外装ケースの表面に表すことができない
という問題点があったからである。
【0004】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、時計の外装ケースなどの外装部材
の表面に、表面加工の種類を使い分けることによって細
かな模様や文字などを表すことも可能な外装部材の製造
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、外装部材の表面上に部分的に
金属マスクを形成する工程と、前記金属マスクの上から
前記外装部材の表面を粗面化するための粒子吹付処理を
施す工程と、前記金属マスクを除去する工程とを有する
ことを特徴とする外装部材の製造方法である。
【0006】この手段によれば、外装部材の表面上に部
分的に金属マスクを形成した後に粒子吹付処理を施すこ
とによって、金属マスクの被覆しない領域においては外
装部材の表面が粗面化されるとともに、金属マスクが形
成された領域は粗面化されることないため元の表面状態
に保持される。したがって、外装部材の表面に、金属マ
スクの形成領域に対応した元の表面状態にある部分と、
粒子吹付処理により粗面化された部分とを識別可能に表
すことができる。
【0007】金属マスクはメッキ処理やエッチング処理
などによって微細なパターンであっても所定の厚さに容
易に形成することができるので、粒子吹付処理時におい
て外装部材の表面を確実に保護することができるととも
に、細かな模様や記号文字などを表すことのできる所望
のパターンを容易に形成することができる。
【0008】ここで、外装部材の表面上に部分的に装飾
層と金属マスクとを積層した状態に形成する工程と、前
記金属マスクの上から前記外装部材の表面を粗面化する
ための粒子吹付処理を施す工程と、前記金属マスクを除
去する工程とを有することが好ましい。
【0009】この手段によれば、粒子吹付処理後に金属
マスクを除去すると、金属マスクの被覆していた領域に
は装飾層が元の表面状態をほぼ反映した状態で残り、金
属マスク及び装飾層が被覆していない領域は粗面化され
た状態となる。したがって、金属マスクの形成パターン
によって、粒子吹付処理の有無による表面状態の相違と
ともに装飾層の有無による表面材質の相違によって識別
性の高い模様や記号文字などを表すことができる。
【0010】この場合には、前記装飾層は、前記金属マ
スクと異なる材質の金属層であることが好ましい。
【0011】この手段によれば、装飾層が金属マスクと
異なる材質の金属層であることによって、装飾層に与え
る影響を低減して、金属マスクを容易に除去することが
できる。
【0012】また、上記各手段においては、前記金属マ
スクを除去した後に、前記外装部材の表面に乾式成膜法
による処理を施すことが望ましい。
【0013】この手段によれば、乾式成膜法による表面
の処理を行うことにより、外装部材の表面状態を損なう
ことなくそのままとし、表面の硬度を高めたり、材質感
や色調を変えたりすることが可能になる。
【0014】本発明によれば、上記各手段に記載された
製造方法により形成された外装部材を備えた電子機器を
得ることができる。ここで、電子機器とは電子的機能部
分を備えた各種機器のことであり、腕時計、懐中時計な
どの携帯時計、その他の各種時計を含むものである。さ
らに本発明は、電子時計、機械時計にも適用出来る。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る実施形態について説明する。
【0016】(第1実施形態)最初に、図1乃至図9を
参照して、本発明に係る第1実施形態について説明す
る。この実施形態においては、SUS304などのオー
ステナイト系のステンレス鋼、純チタン、チタン合金な
どの金属を素材として、メタルインジェクションモール
ド(金属射出成形、以下、単に「MIM」という。)法
などによって形成した外装ケース10を用いている。図
1は、後述する本実施形態の製造方法によって形成した
外装ケースの外観を示す平面図である。
【0017】この外装ケース10の表面側には、中央部
に形成された表示窓10aの周囲にやや突出するように
帯状に形成された窓枠部11が設けられている。この窓
枠部11の表面は、時刻表示などのための数字、文字な
どを表す鏡面に加工された鏡面部11aと、この鏡面部
11aの周囲の粗面部11bとから構成されている。外
装ケース10における窓枠部11以外の部分も、上記粗
面部11bと同様に粗面に形成されている。また、鏡面
部11aの表面上には、後述するAu合金からなる金装
飾層22aが形成されている。
【0018】このため、外装ケース10の外面は、ほと
んど梨地上の粗面となっており、光が粗面によって散乱
されることによってにぶく光り、その中に、鏡面加工さ
れた下地と金装飾層22aとによって輝く鏡面部11a
が浮き立って見えるように構成されている。
【0019】上記図1に示す外装ケース10を製造する
方法を第1実施形態として図2乃至図9を参照して説明
する。
【0020】外装ケース10がMIM法によって成形さ
れた後、その外面は予めバフ研磨などによって鏡面に仕
上げられる。この鏡面加工された外装ケース10の表面
10b上には、図2に示すように、還元型の電解メッキ
により厚さ0.5μm程度若しくはそれ以下の薄い、A
u又はAu合金からなるAuメッキ層21が全面的に形
成される。
【0021】このAuメッキ層21は、後述するAuメ
ッキ層22の付着性及びメッキ性((メッキ速度)を向
上させるために形成するものであり、0.1〜0.6μ
mの範囲が好ましい。この範囲内においても特に、0.
2〜0.4μm程度が上記付着性及びメッキ性と、経済
性との兼ね合いから最も望ましい。
【0022】上記Auメッキ層21の代わりに、種々の
金属若しくは合金製の層を用いることができ、これらの
層は、上記電解メッキに限らず、無電解メッキ、イオン
プレーティング、蒸着、スパッタリングなどの種々の方
法によって形成することができる。金属材料としては、
上層に形成する装飾層との親和性を有するものであるこ
とが好ましく、しかも、外装ケース10の表面に付着し
やすいメッキ液が入手できるものがよい。但し、最終的
に外装ケース10の表面から取り除くので、Auメッキ
層21のように外装ケース10と色調の異なる材料であ
ることが、残留の有無を容易に判別できる点で好まし
い。また、Auメッキ層21のように、仮に外装ケース
10の表面上に残留しても、腐蝕や変質などの経時変化
の発生しにくい材料であることが望ましい。
【0023】次に、図3に示すように、Auメッキ層2
1の表面上にさらに、Au−Fe、Au−In、Au−
Niなどの金合金からなるAuメッキ層22を電解メッ
キにより形成する。このAuメッキ層22の厚さは3〜
20μm程度であり、最終的な装飾性、外観などに応じ
て適宜に形成する。このAuメッキ層22は、下地がA
uメッキ層21となっているために、付着性などに制限
されることなく、種々の合金組成を有するメッキ液やメ
ッキ速度の早いメッキ液を用いて形成することができ
る。
【0024】続いて、Auメッキ層22の表面上にさら
にCuの厚付けメッキ(電解メッキ)を施して、Cu又
はCu合金からなるCuメッキ層23を形成する。Cu
メッキ層23の厚さは約5〜10μm程度とすることが
望ましい。このCuメッキ層23は、後述するホーニン
グ加工時の金属マスクとなるものである。
【0025】この金属マスクとしては、物性的には、種
々の金属、或いは、種々の金属の合金により形成するこ
とができる。金属材料としては、Cuの他に、Au、N
i、Agなどの比較的柔らかな(硬度の低い)金属や合
金が好ましい。金属マスクの厚さは、材質によっても異
なるが、3〜50μm程度が好ましい。これは、薄くな
るとマスクとして機能せず、厚くなると製造コストが増
大するからである。
【0026】これらのAuメッキ層22及びCuメッキ
層23の形成方法も、それぞれ、電解メッキや無電解メ
ッキ以外に、イオンプレーティング、蒸着、スパッタリ
ングなどの種々の方法が採用できる。但し、この工程で
は金属若しくは合金を比較的厚く形成する必要があるこ
とから、材料が安価で、厚付けに時間のかからない方法
を選択することが製造コストを低減するために望まし
い。
【0027】次に、図4に示すように、レジストなどの
合成樹脂からなるエッチングマスク24を形成する。こ
のエッチングマスク24は、レジスト塗布、露光、現像
などのフォトリソグラフィ技術によって形成してもよい
が、本実施形態では、製造コストを低減するために、レ
ジストをタコ印刷やスクリーン印刷などの方法によって
選択的に塗布している。この場合、2回以上の複数回の
塗布、印刷によってピンホールの発生などのマスク不良
を防止することが望ましい。
【0028】次に、図5に示すように、外装ケース10
全体を所定のエッチング液の中に浸漬し、Cuメッキ層
23のエッチングを行い、エッチングマスク24のパタ
ーンに一致したパターンの島状メッキ層23aを形成す
る。エッチング液は、本実施形態の場合、過酸化水素水
と硫酸の混合水溶液であり、数分程度でエッチングを完
了することができる。さらに、シアン系の還元剤を含む
エッチング液によってAuメッキ層21及びAuメッキ
層22をエッチング除去し、金下地層21a及び金装飾
層22aを形成する。
【0029】この後、水酸化ナトリウムなどの強アルカ
リの水溶液を60℃程度とし、10分間ほど、外装ケー
ス10をこの水溶液に浸漬することにより、図6に示す
ようにエッチングマスク24を除去する。
【0030】この状態で、島状メッキ層23a及び外装
ケース10の表面上にホーニング処理を施して、図7に
模式的に示すように表面を粗面化する。このホーニング
処理においては、メッシュ320番(約5〜50μm程
度)のガラスビーズを1〜3kg/mm2 程度の圧力で
10〜20秒程度吹付けることによって、外装ケース1
0の表面側の外面をほぼ均一に粗面化した。このホーニ
ング処理は、ガラスビーズ以外のセラミック粒子などの
無機粒子その他の種々の硬質粒子を用いることができ、
いわゆる、サンドブラストやスクラブ研磨などにより処
理することも可能である。吹き付ける粒子の圧力はケー
ス素材によって適宜調節することが好ましく、吹き付け
る粒子の粒度は、得たい外観やケース素材によって適宜
に使い分けることが好ましい。
【0031】次に、ホーニング処理が完了した後、上述
の図5に示すエッチング工程において用いたエッチング
液と同様のエッチング液により図8に示すように島状メ
ッキ層23aを除去することによって、金装飾層22a
の表面を露出させる。このとき、表面のうち、島状メッ
キ層23aが被覆していた場所においては表面が鏡面の
まま維持されており、島状メッキ層23aが被覆してい
ない場所においては表面が粗面となっている。
【0032】最後に、必要に応じて、外装ケース10の
外面にイオンプレーティングによる処理を施す。この処
理は、外装ケース10の外面の耐擦傷性や磨耗性を向上
させるために硬度を高めたり、所望の色調を得たりする
必要がある場合に行われる。本実施形態においては、金
装飾層22aの表面上にレジストなどのマスクを形成し
た状態で、粗面化された外装ケース10の表面に処理を
行う。
【0033】このイオンプレーティング処理は、以下の
ようにして実施した。まず、外装ケース10を真空排気
されたイオンプレーティング装置のチャンバー中に配置
し、装置内にアルゴンガスを導入して2.5〜10Pa
の圧力に保持し、外装ケース10に負の電圧0.5kV
程度を印加して5分間イオンボンバードメントを行っ
て、外装ケース10の表面のクリーニングを行った。
【0034】次に、チャンバー内からアルゴンガスを排
出し、チャンバー圧力を1〜3×10-2Pa程度に低下
させた後、電子ビーム加熱により純Ti又は純Crを蒸
発させ、反応性ガスとしてN2 ガス、C2 2 ガス、O
2 ガスのうちの少なくとも一種のガスを一定量導入し、
最終的に5〜10×10-2Pa程度の圧力にて、0.1
kV程度の電圧を外装ケース10に印加してプラズマを
発生させ、外装ケース10の表面上に図9に示すTi化
合物又はCr化合物の被膜25を1μm程度の厚さに形
成した。
【0035】この被膜25の厚さは、純Ti又は純Cr
の蒸発時間を調節することにより制御した。硬度は被膜
の組成と成膜条件によってほぼ決定されるが、耐久性や
色調は被膜の厚さによっても変わるからである。通常、
0.5〜2μm程度の厚さが望ましい。被膜の色調は、
以下の表1に示すように、蒸発源の素材と成膜条件とに
よって、金色、グレー、ブラウン、金属色(ステンレス
鋼とほぼ同様の色調)、ブルーなどの種々の色調を得る
ことが可能である。なお、上記被膜を異なる条件や異な
る材料にて2層以上重ねて形成してもよい。
【0036】
【表1】
【0037】上記のようなイオンプレーティング法を用
いた成膜法では、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,
W等と、これらを主成分とするC,N,Oの少なくとも
1成分以上との化合物、又は、Au,Pt,Pd,Ag
等の貴金属及び合金を用いることによって、種々の有色
被膜を得ることができる。また、有色被膜の形成方法と
しては、イオンプレーティング法以外に、真空蒸着法、
スパッタリング法その他の種々の乾式成膜法を用いるこ
とができる。これらの乾式成膜法を用いることによっ
て、ホーニング処理を施して粗面化された表面状態を大
きく損なうことなく、表面硬化や色調の付与を行うこと
ができる。
【0038】なお、本実施形態において使用した外装ケ
ースはステンレス鋼、純チタン、チタン合金製などであ
るが、同様の処理に対して、黄銅、洋白などの他の金属
材料により構成した外装ケースを用いることもできる。
また、金属材料の他に、合成樹脂によって形成した外装
ケースに適用することも可能である。但し、これらの素
地と上述の各種被膜との間の密着性に問題がある場合に
は、素地の表面上に下地層を形成した上で、上述のよう
な工程を施す必要がある。
【0039】(第2実施形態)次に、図10乃至図13
を参照して、本発明に係る外装部材の製造方法の第2実
施形態について説明する。この実施形態では、外装ケー
ス10の表面上に直接に金属マスクを形成するのではな
く、予め別に所定のパターン形状に形成しておいた金属
マスクを外装ケース10の表面上に貼着するようにした
ものである。
【0040】この金属マスクは、時計の文字板上に貼着
されるオーナメントと同様の形成工程を経て以下のよう
にして形成される。まず、図10に示すように、所定の
金属製の基板30にレジストを塗布し、所定のパターン
にて露光した後、現像して所定のマスクパターン31を
形成する。その後、基板30の裏面保護を施した後にN
iメッキ、仕上げメッキなどを行い、メッキマスク32
を形成する。このメッキマスク32は、必要に応じて、
Au、Ag、Cuなどの種々のメッキで形成することが
できる。通常は厚付けのNiメッキの表面上に仕上げ用
の薄いAuメッキを行う。
【0041】この基板30上に形成されたメッキマスク
32は、一面に粘着層を備えた合成樹脂製の転写フィル
ム33に転写され、基板30及びマスクパターン31か
ら剥離される。その後、メッキマスク32の裏面(剥離
面)に接着剤34(図11参照)を塗布し、図示しない
剥離紙を裏面側に貼り付けた状態で保管される。
【0042】外装ケース10の表面上には、第1実施形
態と同様に外装ケース10の表面上にAuメッキ層2
1、Auメッキ層22を形成し、その後、レジストを形
成してからエッチング処理を施すことによって、図11
に示す金下地層21aと金装飾層22aが積層した状態
に形成されている。この金装飾層22aの表面上に、上
述の転写フィルム33に転写されたメッキマスク32を
接着層34によって接着配置する。その後は、転写フィ
ルム33を剥離した後、上記第1実施形態と同様にホー
ニング処理を施し、図12に示すようにメッキマスク3
2及び外装ケース10の表面が粗面化される。ホーニン
グ処理が終了した後に、図13に示すようにメッキマス
ク32を剥離し、金装飾層22aの表面上に残った接着
層34を溶剤などで除去する。この後には、第1実施形
態と同様にイオンプレーティング処理などを行ってもよ
い。
【0043】この実施形態では、メッキマスク32を予
め基板30上に形成しておき、これを外装ケース10の
表面上の金装飾層22aの上に転写して用いるので、外
装ケース10の形状によらず、メッキマスク32の形成
が容易になるという利点がある。すなわち、基板30上
においてメッキマスク32を形成するためのフォトリソ
グラフィ工程を実施し、メッキマスク32の形状や配置
を予め高精度に形成しておくため、外装ケース10上に
島状メッキ層23aを形成するためのメッキ工程やエッ
チング工程を行う場合と較べて、生産設備の構築、維
持、管理が容易であり、低コストで製造することができ
る。
【0044】上記各実施形態では、金属マスクによって
鏡面状態を維持した領域と、粗面化した領域とを微細な
パターンで形成することができるため、模様や記号文字
などを自由にデザインすることができ、外装ケースの装
飾性を高めることができる。また、鏡面状態に維持した
部分に金合金のメッキ層(金装飾層22a)が付着する
ことにより、表面状態の差異のみならず、材質や色調の
差によっても模様や記号文字などを引き立たせることが
でき、さらに外装部材の装飾性を高めることができる。
なお、鏡面状態の領域には金合金に限らず、種々の金属
層を形成することができる。
【0045】以上説明した各実施形態においては、基本
的に時計用の外装ケースについて本発明を適用した例を
示しているが、本発明を適用することの可能な外装部材
としては、時計用文字盤、時計用バンド、時計用りゅう
ず、指輪、ライター、ブレスレット、イアリング(ピア
ス)、ペンダント、ブローチ、ネクタイピン、カフスボ
タンなど、種々の物品の外装材、装飾材を対象とするこ
とができる。また本発明は、その外装部材を使用した電
卓、電子手帳、ページャー等電子機器に適用出来、電子
駆動時計、機械駆動時計等時計にも適用出来る。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば以下
の効果を奏する。
【0047】請求項1によれば、金属マスクはメッキ処
理やエッチング処理などによって微細なパターンであっ
ても所定の厚さに容易に形成することができるので、粒
子吹付処理時において外装部材の表面を確実に保護する
ことができるとともに、細かな模様や記号文字などを表
すことのできる所望のパターンを容易に形成することが
できる。
【0048】請求項2によれば、粒子吹付処理後に金属
マスクを除去すると、金属マスクの被覆していた領域に
は装飾層が元の表面状態をほぼ反映した状態で残り、金
属マスク及び装飾層が被覆していない領域は粗面化され
た状態となる。したがって、金属マスクの形成パターン
によって、粒子吹付処理の有無による表面状態の相違と
ともに装飾層の有無による表面材質の相違によって識別
性の高い模様や記号文字などを表すことができる。
【0049】請求項3によれば、装飾層が金属マスクと
異なる材質の金属層であることによって、装飾層に与え
る影響を低減して、金属マスクを容易に除去することが
できる。
【0050】請求項4によれば、乾式成膜法による表面
の処理を行うことにより、外装部材の表面状態を損なう
ことなくそのままとし、表面の硬度を高めたり、材質感
や色調を変えたりすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法によって形成された時計
の外装ケースの外観を示す概略平面図である。
【図2】本発明に係る外装部材の製造方法の第1実施形
態の1工程を示す模式断面図である。
【図3】本発明に係る外装部材の製造方法の第1実施形
態の1工程を示す模式断面図である。
【図4】本発明に係る外装部材の製造方法の第1実施形
態の1工程を示す模式断面図である。
【図5】本発明に係る外装部材の製造方法の第1実施形
態の1工程を示す模式断面図である。
【図6】本発明に係る外装部材の製造方法の第1実施形
態の1工程を示す模式断面図である。
【図7】本発明に係る外装部材の製造方法の第1実施形
態の1工程を示す模式断面図である。
【図8】本発明に係る外装部材の製造方法の第1実施形
態の1工程を示す模式断面図である。
【図9】本発明に係る外装部材の製造方法の第1実施形
態の1工程を示す模式断面図である。
【図10】本発明に係る外装部材の製造方法の第2実施
形態の1工程を示す模式断面図である。
【図11】本発明に係る外装部材の製造方法の第2実施
形態の1工程を示す模式断面図である。
【図12】本発明に係る外装部材の製造方法の第2実施
形態の1工程を示す模式断面図である。
【図13】本発明に係る外装部材の製造方法の第2実施
形態の1工程を示す模式断面図である。
【符号の説明】
10 外装ケース 10a 表示窓 11 窓枠部 11a 鏡面部 11b 粗面部 21,22 Auメッキ層 21a 金下地層 22a 金装飾層 23 Cuメッキ層 23a 島状メッキ層 24 レジスト 25 被膜 30 基板 31 マスクパターン 32 金属マスク 33 転写フィルム 34 接着層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外装部材の表面上に部分的に金属マスク
    を形成する工程と、前記金属マスクの上から前記外装部
    材の表面を粗面化するための粒子吹付処理を施す工程
    と、前記金属マスクを除去する工程とを有することを特
    徴とする外装部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 外装部材の表面上に部分的に装飾層と金
    属マスクとを積層した状態に形成する工程と、前記金属
    マスクの上から前記外装部材の表面を粗面化するための
    粒子吹付処理を施す工程と、前記金属マスクを除去する
    工程とを有することを特徴とする外装部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記装飾層は、前記
    金属マスクと異なる材質の金属層であることを特徴とす
    る外装部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    おいて、前記金属マスクを除去した後に、前記外装部材
    の表面に乾式成膜法による処理を施すことを特徴とする
    外装部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載された製造方法により形成された外装部材を備えた
    電子機器
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載された製造方法により形成された外装部材を備えた
    時計
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101463541B1 (ko) * 2013-06-10 2014-11-19 주식회사 화진 복수 개의 금속층을 구비한 장식 부재 및 장식 부재 제조 방법

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