JPH1175596A - 搾乳方法及び搾乳設備 - Google Patents

搾乳方法及び搾乳設備

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Publication number
JPH1175596A
JPH1175596A JP9234411A JP23441197A JPH1175596A JP H1175596 A JPH1175596 A JP H1175596A JP 9234411 A JP9234411 A JP 9234411A JP 23441197 A JP23441197 A JP 23441197A JP H1175596 A JPH1175596 A JP H1175596A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
milking
automatic
animal
automatic milking
animals
Prior art date
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Pending
Application number
JP9234411A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Hayashi
正彦 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
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Publication of JPH1175596A publication Critical patent/JPH1175596A/ja
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  • Feeding And Watering For Cattle Raising And Animal Husbandry (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動搾乳に適合できる動物に対する搾乳を能
率よく行うようにしながら、自動搾乳に適合できない動
物を予め区分けさせる等の煩わしさを回避して作業者の
作業負担を軽減させるようにしながら、搾乳対象となる
全ての動物に対する搾乳を適切に行うことが可能となる
搾乳方法を提供する。 【解決手段】 搾乳場所3に来た動物に対して搾乳具を
乳首に自動的に装着して搾乳する自動搾乳装置が設けら
れ、搾乳対象となる動物が、自由に前記搾乳場所に来る
ことができるようにするとともに、前記自動搾乳装置A
による自動搾乳が適正に行われなかった動物を、前記自
動搾乳が適正に行われた動物と分離して、人為的に管理
して搾乳を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば乳牛等の動
物に対する搾乳方向及びそのための搾乳設備に関する。
【0002】
【従来の技術】このような搾乳設備として、従来では、
例えば特開平8−131001号公報に示される構成の
ものがあった。つまり、搾乳室(搾乳場所)に入って来
た乳牛(搾乳対象としての動物の一例)に対して自動的
に搾乳を行うことができる自動搾乳装置が設けられ、搾
乳対象となる全ての乳牛を休息場(フリーストール)や
餌場等において自由に移動できるように収容するととも
に、予め設定された搾乳時間毎に(通常は所定時間経過
する毎に)、全ての乳牛を休息場に集めておいて、その
休息場から自動搾乳装置を通り餌場に移動するようにし
て、自動的に搾乳が行われるように構成され、しかも、
自動搾乳装置による自動搾乳に失敗した乳牛は、そのま
ま餌場に移動させるのではなく、セパレーションエリア
にて一時待機させ、再度、自動搾乳装置による搾乳を行
うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような自動搾
乳装置は、酪農を営む作業者の手作業による搾乳の作業
負担を軽減するためのものであるが、乳牛等の動物の搾
乳は1日に数回行われるのが一般的である。しかし、上
記従来構成においては、このような搾乳時間毎に、作業
者は、乳牛を休息場へ移動させたり、あるいは、自動搾
乳が複数回にわたり失敗した牛に対する手作業による搾
乳作業を行わなければならず、作業負担が多く、未だ、
作業負担の軽減が充分には達成されていなかった。
【0004】上記したような自動搾乳装置は、動物の乳
首に対する搾乳具の装着も自動で行われるようになって
いるが、全ての動物が搾乳具の形状に合致するとは限ら
ず、搾乳具が適正に装着できない動物や、あるいは、こ
のような自動搾乳装置に入って来たときに落ち着かずに
暴れる動物等、自動搾乳が適正に行えない動物も少なか
らず存在する。そこで、上記したような自動搾乳装置に
適合できない動物と、他の適合しやすい動物とを予め区
分けして管理することが考えられるが、自動搾乳装置に
適合する動物であるか適合できない動物であるかについ
ては、外部から容易に判別することは難しく、このよう
に適合できない動物と、他の適合しやすい動物とを予め
区分けして管理することは実際の作業においては行い難
く、そのために管理が却って煩わしいものになる不利が
ある。
【0005】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、請求項1〜請求項5の目的は、自動搾乳に適合
できる動物に対する搾乳を能率よく行うようにしなが
ら、自動搾乳に適合できない動物を予め区分けさせる等
の煩わしさを回避して作業者の作業負担を軽減させるよ
うにしながら、搾乳対象となる全ての動物に対する搾乳
を適切に行うことが可能となる搾乳方法を提供する点に
ある。
【0006】請求項6〜請求項8の目的は、自動搾乳に
適合できる動物に対する搾乳を能率よく行うようにしな
がら、自動搾乳に適合できない動物を予め区分けさせる
等の煩わしさを回避して作業者の作業負担を軽減させる
ようにしながら、搾乳対象となる全ての動物に対する搾
乳を適切に行うことが可能となる搾乳設備を提供する点
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の搾乳方
法によれば、搾乳場所に来た動物に対して搾乳具を乳首
に自動的に装着して搾乳する自動搾乳装置が設けられ、
搾乳対象となる動物が、自由に前記搾乳場所に来ること
ができるようにするとともに、前記自動搾乳装置による
自動搾乳が適正に行われなかった動物を、前記自動搾乳
が適正に行われた動物と分離して、人為的に管理して搾
乳を行うようにした。
【0008】つまり、基本的には、全ての動物が自由に
自動搾乳装置による搾乳を行えるようにしておく。自動
搾乳装置による自動搾乳に適合する動物は適正に搾乳が
行えるので、人為作業は不要である。そして、自動搾乳
装置による自動搾乳が適正に行われなかった動物は、他
の自動搾乳が適正に行われた動物と分離して、例えば、
作業者の都合のよいときに、適宜、人為的に管理しなが
ら搾乳させることが出来る。
【0009】従って、複数の動物のうち、自動搾乳に適
合するものと、適合しないものとを予め区分けして管理
する場合に較べて、それらを予め区分けするような煩わ
しい作業が不要で、しかも、自動搾乳に適合できない動
物だけを人為的に管理して搾乳させることで対応でき、
作業者の作業負担が少なく運営管理がそれだけ楽に行え
るものとなる。
【0010】請求項2に記載の搾乳方法によれば、請求
項1において、前記自動搾乳装置による自動搾乳が適正
に行われずに分離された動物の搾乳において、再度、前
記自動搾乳装置による自動搾乳を行わせて、自動搾乳が
適正に行われなかった場合には、人為的に管理して搾乳
を行うようにした。
【0011】この種の自動搾乳装置においては、体格や
性格に個体差が存在する動物を相手にするものであるか
ら、1度、自動搾乳に失敗しても複数回繰り返して実行
すると、適正に搾乳が実行されることも考えられるの
で、自動搾乳が適正に行われずに分離された動物に対し
て、再度、前記自動搾乳装置による自動搾乳を行わせ
て、それでもなお自動搾乳が適正に行われなかった場合
に、人為的に管理して搾乳を行うようにすることで、確
実に、自動搾乳に適合できない動物だけを人為的な管理
による搾乳を行うようにすることで、より作業者の作業
負担を軽減することができるのである。
【0012】請求項3に記載の搾乳方法によれば、請求
項1又は2において、搾乳対象となる動物を、前記自動
搾乳装置による自動搾乳が適正に行われなかった動物を
自動搾乳に適合しない動物とし、前記自動搾乳が適正に
行われた動物を前記自動搾乳に適合する動物として、そ
れらを区分けした状態で管理するようにした。
【0013】上記各動物を区分けして管理するので、例
えば、各動物に個体識別の為の識別手段を備えさせて、
それらを判別しながら管理するような場合に較べて、管
理し易いものとなる。
【0014】請求項4に記載の搾乳方法によれば、請求
項3において、前記自動搾乳装置による自動搾乳が設定
回数以上、適正に行われなかった動物を、前記自動搾乳
に適合しない動物として区分けして管理するようにした
ので、確実に、自動搾乳に適合できない動物だけを区分
けして管理し易い状態で、人為的に管理して搾乳を行う
ようにして、更に作業負担の軽減を図ることができる。
【0015】請求項5に記載の搾乳方法によれば、請求
項3又は4において、前記自動搾乳装置による自動搾乳
が適正に行われずに分離された動物の搾乳において、再
度、前記自動搾乳装置による自動搾乳を行わせて、自動
搾乳が適正に行われた場合には、前記自動搾乳に適合す
る動物として管理するようにした。
【0016】例えば、前回の自動搾乳装置による搾乳の
際には、適正に搾乳を行うことが出来なかった動物であ
っても、再度、自動搾乳を行った場合には適正に行われ
ることも考えられるので、このような場合には、自動搾
乳に適合する動物として管理することで、次回の搾乳か
らは、作業者の人為作業を要することなく、搾乳が行わ
れることになる。
【0017】請求項6に記載の搾乳設備の特徴構成によ
れば、搾乳場所に来た動物に対して自動的に搾乳する自
動搾乳装置が設けられ、搾乳対象となる動物が、居住す
る居住エリアから前記自動搾乳装置が設置される搾乳場
所に自由に行くことができるように構成され、前記自動
搾乳装置による自動搾乳が適正に行われなかった動物
を、前記自動搾乳が適正に行われた動物と分離して人為
的に管理して搾乳するための分離部が形成されている。
【0018】従って、基本的には、全ての動物が居住エ
リアから自由に搾乳場所に行き、自動搾乳装置による搾
乳を行えるので、自動搾乳装置による自動搾乳に適合す
る動物は適正に搾乳が行えるので、人為作業は不要であ
る。そして、自動搾乳装置による自動搾乳が適正に行わ
れなかった動物は、分離部において、他の自動搾乳が適
正に行われた動物と分離される。この分離された動物に
対して、例えば、作業者の都合のよいときに、適宜、人
為的に管理しながら搾乳させることになる。
【0019】従って、複数の動物のうち、自動搾乳に適
合するものと、適合しないものとを予め区分けして管理
する場合に較べて、それらを予め区分けするような煩わ
しい作業が不要で、しかも、自動搾乳に適合できない動
物だけを人為的に管理して搾乳させることで対応でき、
作業者の作業負担が少なく運営管理がそれだけ楽に行う
ことが可能となる搾乳設備を提供できるに至った。
【0020】請求項7に記載の搾乳設備の特徴構成によ
れば、請求項6において、前記自動搾乳装置は、動物の
乳首に装着される搾乳具と、この搾乳具を自動的に前記
乳首に装着させる自動装着状態と、前記搾乳具を人為的
に前記乳首に装着させる手動装着状態とに切り換え自在
な切換手段とが備えられ、前記搾乳具が乳首に装着され
た状態で自動的に搾乳作動を実行するように構成され、
前記切換手段を前記手動装着状態に切り換えて、前記分
離部にて分離された動物に対して前記搾乳具を手動装着
させることにより、人為的に管理して前記自動搾乳装置
による搾乳を実行するように構成されている。
【0021】自動搾乳に適合しない動物の搾乳を行う場
合には、切換手段を手動装着状態に切り換えて、分離部
において分離されている動物を前記搾乳場所に移動させ
て搾乳具を手動装着させた状態で、自動搾乳装置による
搾乳を行うことにより対応できる。又、自動搾乳に適合
しない動物の搾乳を実行しないときには、切換手段を自
動装着状態に切り換えておくことにより、自動搾乳に適
合する動物が自由に来て自動搾乳装置による搾乳を実行
することができる。
【0022】請求項8に記載の搾乳設備の特徴構成によ
れば、請求項6又は7において、前記自動搾乳装置が設
置される搾乳場所と、前記分離部との間に、それらの間
での動物の往来を禁止する閉状態と、動物の往来を許容
する開状態とにわたって人為的に切り換え自在な開閉手
段が備えられ、この開閉手段を前記開状態に切り換える
とともに、前記切換手段を前記手動装着状態に切り換え
て、前記分離部にて分離された動物を前記搾乳場所に移
動させて前記搾乳具を手動装着させた状態で、前記自動
搾乳装置による搾乳が実行可能に構成されている。
【0023】従って、開閉手段を閉状態に切り換えてお
くことにより、分離部にて分離されている動物が自由に
搾乳場所に行くことがなく、作業者は適宜、開閉手段を
開状態に切り換えて分離部にて分離されている動物を搾
乳場所へ移動させて、自動搾乳装置を利用して人為的な
管理による搾乳を行うことができるので、管理が行い易
いものになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る搾乳方法及
びそのための搾乳設備を、搾乳対象となる動物として乳
牛に適用した場合について、図面に基づいて説明する。
図1に牛舎の全体レイアウトが示されている。1Aは牛
の餌場、2Aは牛のフリーストール(休息場)である居
住エリアとしての第1エリア、3は搾乳場所としての搾
乳場である。そして、2Bは後述するように自動搾乳装
置による自動搾乳が適正に行われなかった牛を分離する
ための分離部としての第2エリアであり、1Bはこの第
2エリア2Bに居る牛に対する補助の餌場である。第
1、第2エリア2A、2Bにはパイプで仕切られた多数
のストール(寝床)2a、2bが配置されている。餌場
1Aと第1エリア2Aとは2箇所の一方向ゲート4,5
で仕切られており、これら一方向ゲート4,5は、餌場
1Aから第1エリア2Aへの通過のみ許容するように構
成されている。つまり、この一方向ゲート4、5が一方
向通過手段に相当する。そして、第1エリア2Aと搾乳
場3との間には、牛が移動する通路L1と、搾乳の順番
を待つ待機場6が設けられている。又、搾乳場3と餌場
1Aとの間には通路L2が形成されている。従って、第
1エリア2Aに居る牛は、搾乳場3を通り餌場1Aに行
き、食餌した後に一方向ゲート4,5を通過して第1エ
リア2Aに戻るように一方向の循環経路に沿って移動す
るようになっている。尚、第2エリア2Bと餌場1Bと
の間は自由に往来ができるように通路L3が形成されて
いる。
【0025】前記第1及び第2エリア2A,2Bと、前
記搾乳場3との間には、第1エリア2Aに居る牛が搾乳
場3に自由に行くことができ、第2エリア2Bに居る牛
が搾乳場3に行くことを禁止する第1状態と、第1エリ
ア2Aに居る牛が搾乳場3に移動することを禁止し、第
2エリア2Bに居る牛が搾乳場3に自由に行くことがで
きる第2状態とに切り換え自在な開閉ゲートG8 (開閉
手段の一例)が設けられている。前記搾乳場3には、や
って来た牛に対して自動的に搾乳具としてのティートカ
ップ50を乳首に装着して搾乳を行う自動搾乳装置Aが
設けられている。
【0026】この牛舎における搾乳システムを概略説明
すると、搾乳対象である複数の牛は、基本的には全て前
記第1エリア2Aにて居住するように管理され、各牛は
何時でも自由に搾乳場3を通り餌場1Aに行くことがで
きるようになっている。そして、搾乳場3にて自動搾乳
装置Aによる自動搾乳が設定回数(複数回)以上適正に
行われなかった牛だけが、前記第2エリア2Bにて他の
自動搾乳が適正に行われた牛とは分離させて管理され
る。尚、自動搾乳に適合しない原因としては、例えば乳
首の形状がティートカップ50の形状に合わずに、自動
的に装着させることが困難な場合や、搾乳場3に入ると
落ち着かずに暴れて自動搾乳が実行できない場合等があ
る。
【0027】1日のうちの多くの時間帯においては、図
1の実線に示すように、前記開閉ゲートG8 は第1状態
に切り換えられており、前記第1エリア2A内に居る前
記自動牛は、空腹になると何時でも自由に搾乳場3を通
り餌場に行くことができる。第1エリア2Aには餌がな
いが、搾乳場3において自動搾乳装置Aによる搾乳が行
われるときに動物が食餌する箇所には、牛の嗜好をそそ
る美味しい餌であるが濃厚飼料を給餌されており、この
ことを知っている(教育されている)乳牛が、空腹にな
ると自然に搾乳場3に向かうようになるのである。尚、
自動搾乳装置Aによる搾乳が行われないときに食餌する
箇所である前記餌場1A,1Bには、牧草等の粗飼料を
多く含む飼料を給餌するようにしている。第1エリア2
Aに居る牛は、何時でも自由に搾乳場3に行くことがで
きるが、各牛は後述するように各牛に備えられたリスポ
ンダにより発信される個体識別情報をタグTによって検
出して個体識別が行えるように構成され、前回の搾乳時
間から設定時間(約4時間)が経過していない場合に
は、自動搾乳を実行することなく搾乳場3から退出させ
ることになる。
【0028】尚、第2エリア2Bにて分離されている牛
は、人為的に管理されて搾乳が行われるようになってい
る。つまり、第2エリア2Bに居る牛は前記通路L3を
通り何時でも餌場に行き食餌することができるが、通常
では開閉ゲートG8 が閉じているために搾乳場3に自由
に行くことはできない。そして、作業者が、予め定めた
搾乳時間になると、図4に示すように、開閉ゲートG8
を第2状態に切り換えて、第2エリア2Bに居る牛を搾
乳場3に順次移動させて、先ず自動搾乳装置Aによる自
動搾乳を実行する。つまり、再度、自動搾乳装置Aによ
る自動搾乳を実行してみて、自動搾乳が適正に行われた
場合には、その牛は、第1エリア2Aに戻すことにな
る。自動搾乳が適正に実行されない牛は、搾乳場3にお
いて手動操作にてティートカップ50を装着して搾乳を
行うことになる。尚、手動操作による搾乳が終了した牛
は帰路L4を通り、第2エリア2Bに戻るようになって
いる。
【0029】このように、自動搾乳装置Aによる自動搾
乳が可能となる牛が基本的には全て第1エリア2Aに戻
して、何時でも自由に搾乳場3、及び、餌場1Aに行く
ことができるようにしている。
【0030】次に、搾乳場3について説明する。図1に
示すように、搾乳場3では、直列配置された2箇所の搾
乳室7,7の夫々に自動搾乳装置が設置され、これらの
搾乳室の横に移動通路8と、自動搾乳に失敗した牛を入
口側(待機場6側)に戻すための戻り通路L5とが並ん
で設けられている。図5に示すように、移動通路8の入
口側には開閉自在な第1ゲートG1 が設けられ、各搾乳
室7,7には乳牛の入口である第2(第4)ゲートG2,
G4 、及び出口である第3(第5)ゲートG3,G5 が装
備されている。移動通路8の出口側には、自動牛を餌場
1Aへの通路L2と戻り通路L5とに振り分ける第6ゲ
ートG6 と、マニュアル牛を帰路L4と戻り通路L5と
に振り分ける第7ゲートG7 とが設けられている。尚、
戻り通路L5の待機場6側には、待機場6側への通過の
み可能なワンウエイゲートG9 が設けられる。
【0031】第1ゲートG1 は、通常テキサスゲートと
呼ばれ、上下軸心回りで揺動可能な左右一対のゲート片
9,9を備え、エアーシリンダ等によって一対のゲート
片9,9を同時に開閉可能な観音開き構造に構成されて
いる。第2ゲートG2 は、上下軸心回りで揺動自在な扉
型に構成され、開き位置では移動通路8を殆ど塞ぐ状態
に設定してあり、必ず第1搾乳室7から先に牛が入るよ
うにしてある。第2搾乳室7の第4ゲートG4 も全く同
じ構造である。
【0032】第3ゲートG3 は、搾乳室7の側壁に上下
軸心回りで揺動可能に支承された第1扉10と、この第
1扉10に上下軸心回りで揺動可能に支承された第2扉
11とによる2つ折れ構造の折れ戸に構成されている。
第3ゲートG3 は、その閉じ作動に伴う第2扉の移動に
より、搾乳室7からでた牛の臀部を押して前進を促進さ
せるように構成されている〔図7(ヘ)参照〕。第2搾
乳室7の第5ゲートG5 も全く同じ構造に設定されてい
る。
【0033】第6ゲートG6 は、上下向きの軸芯P6回
りで揺動可能な分配ゲート12と、両出口の夫々へのワ
ンウエイゲート13,14とで成る複合扉に構成されて
いる。分配ゲート12は、移動通路8と前記通路L2と
を連絡させる位置と、移動通路8と前記戻り通路L5と
を連絡させる位置とに切り換え自在に構成されている。
ワンウエイゲート13,14は、分配ゲート12の夫々
の切り換え位置に沿った位置に復帰付勢するように構成
されている。第7ゲートG7 は、夫々上下向きの軸心回
りで揺動可能に設けられ、移動通路8と戻り通路L5と
を連絡させる位置と、移動通路8と帰路L4とを連絡さ
せる位置に切り換え自在に構成されている。
【0034】又、各ゲートを連係動作させるために、牛
の通過や存否を検出する多数のセンサS1 〜S8 が装備
されている。全てのセンサは、投光器と受光器との対で
成る光センサに構成され、光軸を遮ること、又は光軸が
再開されることによって検出作動するものである。図面
表現上、各センサの光軸にS1 〜S8 を符記するものと
すれば、各センサは次のように配置されている。
【0035】図5に示すように、上下一対の第1、第2
センサS1,S2 は、第1ゲートG1から60cm離れた地
点における移動通路8を直交する状態に配置されてお
り、第1センサS1 は牛の脚部分を、第2センサS2 は
胴体部分を夫々検出するものである。第3センサS3
は、第1搾乳室7の始端側部分と、第1搾乳室7の終端
側の移動通路反対側部分とに亘るように斜め配置されて
いる。第4センサS4 は、第1搾乳室7の始端側の移動
通路反対側部分と、第1搾乳室7の終端側部分とに亘る
ように斜め配置されている。第5センサS5 は、第2搾
乳室7の始端側部分と、第2搾乳室7の終端側の移動通
路反対側部分とに亘るように斜め配置されている。第6
センサS6 は、第2搾乳室7の始端側の移動通路反対側
部分と、第2搾乳室7の終端側部分とに亘るように斜め
配置されている。上下一対の第7、第8センサS7,S8
は、第2搾乳室7の終端側付近における移動通路8を直
交する状態に配置されており、第1、第2センサS1,S
2 と同様に第7センサS7 は脚部分を、第8センサS8
は胴体部分を夫々検出する。
【0036】次に、図5〜図9を参照して各センサと各
ゲートとの連係動作について説明する。先ず、初期状態
では、図5(イ)に示すように、第2ゲートG2 が開
き、かつ、第6ゲートG6 が餌場への通路側に振り分け
る位置に操作されており、その他のゲートG1,G3,G4,
G5 は全て閉じている。図5(ロ)に示すように、第1
ゲートG1 が開き、牛が移動通路8に入ってきて第1、
第2センサS1,S2 を通過完了すると第1ゲートG1 が
閉じる。そして、第3センサS3 を通過して第1搾乳室
7に牛が入り、首に装着した発信装置であるリスポンダ
(図示せず)によってタグ(受信装置)Tが固体(牛)
検出作動すると、第2ゲートG2 が閉じられるとともに
第4ゲートG4 が開く〔図6(ハ)参照〕。
【0037】そして、第1搾乳室7において自動搾乳装
置Aでの搾乳が開始され、かつ、次の牛が移動通路8に
入ることが可能となるべく再び第1ゲートG1 が開きう
る状態となる。尚、第1ゲートG1 は、該ゲート手前に
配置された図示しない存否センサによって第1ゲートG
1 直前の待機位置に牛が来ており、かつ、第1、第2搾
乳室7,7のいずれかが空いている条件のときにのみ開
き可能に設定されていると好都合である(第1ゲートG
1 の開き作動のみ手動操作する手段もある)。
【0038】次に牛が移動通路8に入り、第1、第2セ
ンサを通過すると第1ゲートG1 が閉じられ、かつ、第
2搾乳室7の入口である第4ゲートG4 が開き(第2ゲ
ートG2 が閉じた時点、又は第1ゲートG1 が開く時点
で第4ゲートG4 を開いても良い)、2頭目の牛を第2
搾乳室7に迎える準備ができあがる〔図6(ニ)参
照〕。そして、第3、第4、及び第5センサS3,S4,S
5 が検出作動して牛が第2搾乳室7に入って、そのタグ
Tが固体検出すると、第4ゲートG4 が閉じられ、2箇
所の搾乳室7,7での搾乳状態となる。
【0039】次に、第1搾乳室7での搾乳が終了する
と、第1搾乳室7の出口である第3ゲートG3 が開き、
牛が移動通路8に進む〔図7(ホ)参照〕。このとき、
牛の通過で遮られた第4センサS4 が再び初期状態に戻
ること(又は、第5及び第6センサS5,S6 が共に検出
作動すること)等に連係して、折り畳まれた状態で開い
ている第3ゲートG3 が閉じ作動し、第2扉11が図7
(ヘ)に示すように牛の臀部を後押しして前進を促進さ
せる機能が発揮されるようにしてある。第1搾乳室7を
出た牛が、第5、第6センサS5,S6 を通過してから第
7、第8センサS7,S8 に差し掛かると第3ゲートG3
が閉じられるとともに第1ゲートG1 が開き〔図8
(ト)参照〕、第7,第8センサS7,S8 の通過検出で
第1ゲートG1 が開きうる状態になる。搾乳が終了して
いる場合には、牛は通路L2を通って餌場1へ開放され
る。
【0040】第2搾乳室7での搾乳が終わると、上記第
1搾乳室7の場合とほぼ同様に作用する〔図8(チ)参
照〕が、違いを述べると、第5ゲートG5 の閉じ作動と
第1ゲートG1 の開き可能状態とは、第7,第8センサ
S7,S8 の通過完了検出で達成される(図9参照)とと
もに、第4ゲートG4 は依然として閉じ状態に維持され
ている点である(このときに第4ゲートG4 が開き作動
されるのは、その時点で第1搾乳室7に牛が入っている
場合である)。そして、第2搾乳室7の牛が移動通路8
外に退出したときに、未だ第1搾乳室7に牛が来ていな
いのであれば、各ゲートG1 〜G6 は第2ゲートのみ開
いた初期状態に戻る。
【0041】このシステムでは、両方の搾乳室7,7が
共に空の状態では、第1搾乳室7に優先して牛を入れる
ように設定されている。又、各搾乳室7,7前の移動通
路8における第3〜第6センサS3 〜S6 のクロス配置
の利点は次のようである。すなわち、直列配置された搾
乳室7への移動通路8からの出退移動は、搾乳室7の横
側壁部分で行う構造上、センサの斜め配置によって搾乳
室7の入出口に近い位置でセンシングできる機能、及
び、例えば、第2搾乳室7を出た牛が第7、第8センサ
S7,S8 の通過中にバックすることがあると、第5、第
6センサS5,S6が作動してその不都合を検出できる機
能、の双方の機能を発揮できることであり、各ゲートの
前後に移動通路8に直交してセンサを配置する手段より
も、検出地点、及び必要センサ数の点で優れている。
【0042】上記したような各ゲートの開閉作動は第1
制御装置81により前記各センサの検出情報に基づいて
制御されるが、上記動作はシステムが円滑に稼働してい
るときの一例であり、ケース・バイ・ケースによって様
々な作動状況が考えられる。例えば、第2搾乳室7での
搾乳が第1搾乳室7よりも早く終了した場合では、第2
搾乳室7の牛が第7、第8センサS7,S8 の通過終了に
伴って、第1ゲートG1 が開きうる状態となる。そのと
きに第1ゲートG1 手前に次の牛が来ていると、第1ゲ
ートG1 が開き、牛は第1搾乳室7をやり過ごして直接
第2搾乳室7に入るようになる、といった具合である。
【0043】各センサS1 〜S8 はいずれも同じセンサ
を使用しており、その構造を第1センサS1 のもので説
明すると、図10に示すように、第1センサS1 は、投
光器15と受光器16との対で成る光学式に構成され、
投光器15は、発光体17による投光経路(図5ではS
1 で示してある)始端部への周囲からの他物侵入を阻止
する筒カバー18を設け、かつ、発光体17の前方に間
隔をもって配置される透過壁19を筒カバー18内に装
備してある。詳述すると、発光体17は複数の放熱孔2
0bが形成された仕切り壁20a付きの第1カバー20
に固定され、その第1カバー20先端部に透明ガラス製
の透過壁19が固定装着されている。筒カバー18は両
端開放の丸筒であり、その基端を第1カバー20先端外
周に螺着することで一体化されている。
【0044】つまり、発光体17は発光するとともに熱
も出し、その熱に反応して蠅が寄って来ることが知られ
ており、透過壁19と筒カバー18とによって発光体1
7の光軸側の周囲に熱が発散されないようにしてある。
これによって、投光器15の光軸が蠅によって遮られ、
センサS1 が誤作動することを防止している。又、同図
に示すように、受光器16にも、受光体21による受光
経路始端部への周囲からの他物侵入を阻止する筒カバー
22が装着されており、受光器16においても蠅等の虫
によって光軸が遮られる不都合がないようにしてある。
【0045】次に、搾乳室7及び移動通路8について詳
述する。図15及び図16に示すように、第2ゲートG
2 は、そのゲート先端の上下軸心P2 回りで揺動開閉自
在な単純扉構造であり、搾乳室7上方の左右両側壁7
a,7bに亘って架設された第2シリンダC2 によって
駆動開閉自在である。第3ゲートG3 は、第1扉10基
端を上下軸心P3 で支承するとともに、第2扉11の先
端と搾乳室7の右側壁7bに亘ってガイドロッド29を
架設連結して構成され、第1扉10と右側壁7bに亘る
第3シリンダC3 によって駆動開閉可能である。
【0046】又、第2ゲートG2 には、追い出し機構E
が装着されている。すなわち、縦支点Y回りで揺動自在
な追い出し部材30と、四連リンク31と、追い出しシ
リンダCoとを第2ゲートG2 に取付けて追い出し機構
Eが構成されており、第3ゲートG3 が開くと追い出し
シリンダCoが伸長し、追い出し部材30が丁度牛の臀
部辺りに作用して180度近く回動して押し出すように
作動する。尚、以上の構造は第2搾乳室7においても同
様に構成されている。
【0047】図11、図12に示すように、第1ゲート
G1 には、第1シリンダC1 とリンク機構32とで成る
開閉機構Fにより、上下軸心P1 を有した左右のゲート
片9,9を同時に開閉駆動できるようにされている。
又、図13、図14に示すように、第6ゲートG6 にお
けるワンウエイゲート13,14の揺動視点X1,X2
は分配ゲート12の軸芯P6の反対側で且つ傾けて設定
され、ゲートの自重により閉じ姿勢に復帰付勢される構
造となっている。
【0048】図15、図33、図34に示すように、搾
乳室7に入った牛が後脚で自動搾乳装置Aを踏み付けな
いように、後脚の前方移動を阻止する前蹴り防止装置I
が設けてある。つまり、前蹴り防止装置Iは、所定の搾
乳姿勢にある乳牛(被搾乳動物に相当)の後脚の直前位
置に突出して後脚の前方移動を規制可能な作用姿勢と、
所定の搾乳姿勢にある被搾乳動物の前進を許容する退避
姿勢とに姿勢変更自在な牽制部材33を配備し、牽制部
材33を、姿勢検出手段35の検出作動に基づいて退避
姿勢から作用姿勢に切換えるように、牽制部材33の姿
勢を切換操作可能な移動操作手段34と姿勢検出手段3
5とを連係して構成されている。
【0049】詳述すると、搾乳室7には搾乳中に牛をお
となしくしていてもらうために、美味しい餌を食べさせ
るようにしてあり、その餌箱36が搾乳室7の前端部
に、電動モータ37によって前後移動可能な状態で配備
されており、図6(ハ)の状態を詳細に示した図33を
参照すると、タグT検出後には、前寄り位置にある餌箱
36を後方に寄せ移動して乳牛を後ずさりさせることで
所定の搾乳姿勢にセットするのである。つまり、餌箱3
6が後方に寄ったことで作動する検出スイッチ35を設
けて姿勢検出手段35としてあり、タグTが検出し、か
つ、その後に検出スイッチ35が作動すると牽制用シリ
ンダCk が搾乳室7長手方向に沿った退避姿勢の牽制部
材33を90度回動させて作用姿勢に姿勢を切換えるよ
う、検出スイッチ35と牽制用シリンダCk の制御弁3
8とが第2制御装置39で連係されている。クッション
材を巻回したパイプ製の牽制部材33を上下軸心Qによ
り、右側のものは右側壁に、且つ左のものは第2ゲート
G2 に夫々支承してあるとともに、牽制用シリンダCk
の短縮動で作用姿勢に、又、伸長動で退避姿勢になるよ
うに構成してある。
【0050】そして、搾乳が終わって餌箱36が前進移
動して検出スイッチ35が非作動状態になると牽制用シ
リンダCk が伸長動して牽制部材33を退避姿勢に切換
え、後脚の前進規制を解除して牛の搾乳室7からの退出
移動を許容するのである。この一連の作動は、図5
(ハ)〜図7(ホ)の間において実行されている。とこ
ろで、図24に示すように、自動搾乳装置Aは、通常は
搾乳室7横側方に退避した位置にあり、検出スイッチ3
5が作動すると牛の下腹部に突出移動した搾乳位置とな
るように構成されている。尚、検出スイッチ35の検出
作動のみに基づいて牽制部材33の姿勢切換を行う手段
でも良いが、牛が存在しないのに餌箱36が後方に寄り
移動する異常時の作動牽制としては、タグT検出も作動
条件に設定する手段の方が望ましい。
【0051】図17、図18に示すように、第3ゲート
G3 を通って第1搾乳室7から退出した部分における移
動通路8には、その場で立ち止まることなく牛を進ませ
るための前進促進手段Hが設けてある。移動通路8の餌
場1側の側壁部分には、通路側壁8aに沿った格納姿勢
と、通路に突出した追い出し姿勢とに揺動切換自在なプ
ッシャー40を備えた叩き機構aと、このプッシャー4
0を通路長手方向に沿って駆動スライドさせるスライド
機構bとが設けてある。すなわち、側壁8aに配設され
た上下一対のガイドレール42,43に、側面視略H状
の移動体44を前後スライド自在に嵌装し、この移動体
44に対して上下軸心X3 で略横倒しU字状のパイプ製
プッシャー40を枢支するとともに、このプッシャー4
0と移動体44とに亘って移動操作手段34である退出
シリンダCt を架設してある。又、移動体44と側壁8
aがわの固定部材41とに亘ってロッドレスシリンダC
r が架設され、移動体44を側壁8aに沿って平行スラ
イド移動可能に支持して前進促進手段Hが構成されてい
る。
【0052】作用を説明すると、第1搾乳室7から移動
通路8に牛が出ると、先ず、退出シリンダCt が伸長動
してプッシャー40を追い出し姿勢に切換え、牛がそれ
以上バックしないようにブロックする。それから退出シ
リンダCt の短縮及び伸長動を連続させることでプッシ
ャー40で2〜3回臀部を叩いて前進を促進させ、次い
でロッドレスシリンダCr を短縮動させることで移動体
44を介して牛を強制前進させ、その位置で再度退出シ
リンダCt を駆動してプッシャー40で2〜3回臀部を
叩き、最後に初期位置に戻るようになる。以上一連の作
動は、図7(ヘ)に示す第4センサS4 が感知する状態
から、第5又は第6センサS5,S6 が感知している(つ
まり、第1と第2搾乳室間における移動通路8に牛が存
在している)時間が所定時間以上になると、牛が動かな
くなったと判断して前進促進手段Hを作動させる、とい
う具合に制御させると好都合である。又、牛が搾乳室7
から出ると必ず前進促進手段Hを作動させるものでも良
い。
【0053】自動搾乳装置Aの構造について説明する。
図19〜図22に示すように、乳頭に装着可能な4個の
ティートカップ50を先端に備えた腰折れアーム51を
搾乳室7の右横に備えて構成される搾乳器(クラスタ
ー)Aaと、搾乳室7において所定の搾乳姿勢になった
牛の4箇所の乳頭をセンシングしてティートカップ50
を夫々に対応する乳頭の真下に位置合せするためのセン
サロボットAbとから自動搾乳装置Aが構成されてい
る。
【0054】図19、図20に示すように、搾乳器Aa
は、ティートカップ50を備えた先端アーム51aと、
この先端アーム51aと搾乳室7右横に固着された支持
体54とに架設される基端アーム51bとから成る腰折
れリンク51と、2個の復帰用シリンダ52,53とで
構成されている。ティートカップ50は外側がゴム材で
覆われており、そのゴム材上下の突出部分に上リンク6
3aとこれより長さの短い下リンク63bとで成る不等
辺リンク機構63を介して先端アーム51aに支持する
とともに、先端アーム51aと下リンク63bとに亘っ
て昇降シリンダ64を架設してある。基端アーム51b
は、昇降機構(ロッドレスシリンダや電動シリンダ等)
66を介して平行昇降可能に支持体54に支持されてお
り、基端シリンダ53も連動して昇降可能となるよう、
支持体54に立設されたバー67に上下スライド自在に
嵌装してある。
【0055】4個のティートカップ50は、牛の乳頭の
配列状態に合せて前側が横に広い台形状に配置されてお
り、この配置状態は基本的に固定されている。しかしな
がら、上下のリンク63a,63bと先端アーム51a
との連結部に介装されたゴムブッシュ(図示せず)、及
びティートカップ50を覆うゴム部材の弾性によって、
ティートカップ50の位置及び姿勢には融通が持たされ
ており、かつ、ティートカップ50上端の開口部が上拡
がり形状(図19参照)であることから、4個の乳頭の
相対位置が標準状態から多少ズレていてもティートカッ
プ50の嵌着が可能となっている。この構造は、乳頭の
相対位置が基本的に牛毎でそう大きくは違わないことに
よって可能となっている。
【0056】又、ティートカップ50が乳頭に装着され
ると、それが次のティートカップ50装着のための支持
基準体となり、その装着されたティートカップ50はあ
まり動かない方が次のカップ装着の成功率を改善できる
点で都合が良い。そこで、ティートカップ50の乳頭へ
の装着に伴って、前記のゴムブッシュによる融通を少な
くする機構(例えば、電磁マグネットを連結部に埋込ん
でおき、通電すれば上下のリンク63a,63bと先端
アーム51aとがリジッド状態になる、等)が設けてあ
り、カップ装着の確実性を強化してある。この搾乳器A
aは、先端シリンダ52と基端シリンダ53との伸縮駆
動により、搾乳室7の右横に退避した退避位置から、搾
乳室7の左右中央に突出した搾乳位置(乳牛の下腹部)
に亘ってティートカップ50の姿勢を変えずに移動でき
るようにしてある。尚、65はセンサロボットAb合体
用の被装着部である。
【0057】図21、図22に示すように、センサロボ
ットAbは、2個のラフセンサ55,55と1個のスキ
ャナー(ファインセンサに相当)56とを備えた先端平
行四連リンク57と、これと枠筒69下部の上下突出板
69a,69bとに亘る基端平行四連リンク58と、第
1及び第2シリンダ60,61等から構成されている。
枠筒69は、モータ70aとネジ軸70bとで成る上下
移動機構70によって昇降移動可能に支柱59に嵌装さ
れるとともに、その支柱59は、2箇所の搾乳室7,7
の右側脇に亘って架設された左右一対の移動用レール6
2上を転動移動可能な台車68に支持されている。尚、
下突出板69bの延長部を、台車68に立設した支持バ
ー68aに上下スライド自在に嵌装して枠筒69の回り
止めを行っている。
【0058】第1シリンダ60の伸縮動によって基端平
行四連リンク58を枠筒69に対して左右移動可能であ
るとともに、第2シリンダ61の伸縮動によって先端平
行四連リンク57を基端平行四連リンク58に対して左
右移動可能であり、図22に示すように各センサ55,
56の台車68に対する姿勢を変えずに、搾乳室7の右
横に退避した退避位置から、搾乳室7の左右中央に突出
した搾乳位置(乳牛の下腹部)に亘って横移動可能であ
る。ラフセンサ55,55は位置固定であるが、スキャ
ナー56は、上アーム56aと下アーム56bとで成る
四連リンク、及び下アーム56bに作用するモータ機構
71とにより、上下移動可能に先端平行四連リンク57
に支持されるとともに、電動モータ等によって受台56
cに対して上下軸心回りで回転可能に構成されている。
尚、72は搾乳器Aa合体用の装着部である。
【0059】ここで、搾乳器AaとセンサロボットAb
との合体構造を説明すると、図23に示すように、被装
着部65は、一対の引掛け部65a,65aと一対の突
起ガイド65b,65bとを備えて構成され、装着部7
2は、腰折れリンク73で相対連結された一対の係合片
72a,72aを枢支可能に垂設するとともに、ソレノ
イド74で出退操作可能なロッド75の下端を腰折れリ
ンク73の中央リンク片73aに連結して構成されてい
る。係合を解除するには、ソレノイド74を伸長動させ
れば良い。従って、図23(イ)に示すように、装着部
72と被装着部65とが横方向で位置合せされた状態
で、センサロボットAb全体を下降移動すると、係合片
72aが突起ガイド65bに誘導され、図23(ロ)に
示すように、2箇所において係合片72a先端と引掛け
部65aとが係合し、搾乳器AaとセンサロボットAb
とが合体するのである。
【0060】図35に示すように、搾乳器Aa全体を水
洗いする全体洗浄装置J、及びティートカップ50内部
を洗浄するカップ洗浄装置Kが設けられている。全体洗
浄装置Jは、搾乳室7外側の側壁部分に取付けられたノ
ズル76と、4個のティートカップ50の乳頭装着用穴
50a(図20参照)を塞ぐことが可能な蓋手段77と
で構成されている。蓋手段77は、4個の蓋78を備え
た蓋フレーム79と、これを駆動昇降可能な蓋昇降機構
80とで構成され、退避位置にある搾乳器Aa上方の待
機位置と、そこから下降して各ティートカップ50の蓋
となる作用位置とに亘って昇降移動される。つまり、自
動搾乳装置Aの作動制御を司る第1制御装置81(図4
3参照)でタグTと蓋昇降機構80とポンプ装置(図示
せず)とを連係することにより、定期的に(例えば、1
0頭の搾乳毎)退避位置にある搾乳器Aaに蓋78がセ
ットされた状態でノズル76から水を出し、搾乳器Aa
に付いた泥や糞、藁クズ等の付着物を取除けるようにな
っている。
【0061】カップ洗浄装置Kは、前記蓋手段77と蓋
フレーム79に接続されたホース82等から構成されて
いる。すなわち、蓋78中央の垂下突起83先端には噴
射ノズル(図示せず)が形成されるとともに、蓋フレー
ム79及び垂下突起83夫々の内部に形成された導水路
(図示せず)を介してホース82と垂下突起83の噴射
ノズルとが連通されている。つまり、ティートカップ5
0に蓋78をセットした状態で、図示しないポンプから
の高圧水を垂下突起83先端から放つことでカップ内部
の洗浄を行えるのであり、搾乳器Aaが退避位置に戻る
毎に蓋昇降機構80を作動させることにより、1頭の搾
乳毎にカップ内部の洗浄が行われる。高圧水の他、先ず
摂氏40度の温水で前すすぎし、次に摂氏90度の熱水
(洗剤を混ぜても良い)で本洗いし、最後に水で後すす
ぎした後に圧搾空気を送って乾燥させる、という洗浄工
程を設定すれば好都合である。
【0062】次に、自動搾乳装置Aの作用を、図24〜
図32を参照して説明する。先ず、第1搾乳室7の右横
位置に、搾乳器Aaとこれよりも高い位置にあるセンサ
ロボットAbとが横並び状態で待機している(図2
4)。次いで、餌箱36がその牛に適合した量後退させ
て所定の搾乳姿勢に操作するとともに、左右の牽制部材
33,33が作用姿勢に切換る(図25)。このとき、
餌箱36の後退移動終了に伴って、センサロボットAb
が左横に移動し、かつ、下方移動すること(図28)に
よってセンサロボットAbが搾乳器Aaに合体する。
【0063】合体された自動搾乳装置Aは、センサロボ
ットAbの第1及び第2シリンダ60,61を駆動して
の概略の横移動でティートカップ50を牛の下腹部に移
動し(図26)、それから、ラフセンサ55,55を用
いて第4乳頭(リファレンスティート)を検出し、各々
のティートカップ50を対応する乳頭の下方となるよう
に第1及び第2シリンダ60,61を駆動制御して(搾
乳器Aaの2個のシリンダ52,53は追従移動する)
概略の位置合せを行う(図29、図30参照)。次に、
モータ機構71を駆動してスキャナー56を持上げ、上
下方向でも乳頭の間に位置させ、かつ、駆動回転させな
がら4箇所の乳頭位置センシングを行う(図29、図3
0参照)。
【0064】スキャナーによる精密センシング(乳頭位
置計測)が終了し、各ティートカップ50が各乳頭の真
下に位置合せされると、先ず第1乳頭Te1 (乳頭の位
置関係は図28参照)のティートカップ50の装着トラ
イが開始され(図31)、それから第2、第3、及び第
4乳頭Te2,Te3,Te4 の装着が行われる。4個のテ
ィートカップ50の乳頭への装着が完了すると、装着部
72と被装着部65との係合が解かれてセンサロボット
Abが少し持上がり、次いで右側方に移動して退避位置
に戻る(図27)。この後、レール62を使ってセンサ
ロボットAbは隣の第2搾乳室7へと向かうのである。
【0065】センサロボットAbが退避位置に戻ると、
昇降機構66が上昇駆動されるとともに、昇降シリンダ
(装着機構に相当)64が短縮駆動されてティートカッ
プ50を基軸として搾乳器Aaが持上がり、ティートカ
ップ50の姿勢を乳頭に適した状態に矯正する(図3
2)。それから、搾乳が開始されるのである。
【0066】つまり、図31に示されるようにティート
カップ50は下方位置では乳頭への嵌まり易さを優先し
て、ほぼ垂直に起立した姿勢となっているが、不等辺リ
ンク機構63での上昇移動が揺動上昇と似た状態となっ
てやや後傾姿勢になり、乳頭を少し捩じる状態となるの
で、搾乳器Aa本体の持上げにより、ティートカップ5
0を後傾姿勢からほぼ垂直な起立姿勢に戻す姿勢矯正機
構Mが構成されている。又、先端が少し前に寄る乳頭の
後傾姿勢に合せてティートカップ50の下方位置での姿
勢を設定し、上昇による顕著な後傾姿勢を元の僅かな後
傾姿勢に戻すように設定すればより好都合である。搾乳
器Aa本体を後から持上げ移動させるのは、ティートカ
ップ50の装着完了に伴って、合体しているセンサロボ
ットAbを側方に逃がし移動させるために必要な上下空
間を確保する点でも意味がある。
【0067】スキャナー56によるセンシング(乳頭位
置計測)について説明する。スキャナー56は送信及び
受信機能の双方を備え、送信した超音波の反射波を受信
することで物体の存在と大きさ及び位置を計測するもの
であり、図30に示すように、そのスキャナー56を4
個の乳頭のほぼ中央位置において回転させることで、4
個の乳頭の位置計測を行う。具体的には、図40に示す
ように、牛の後脚Le、藁クズSt、乳頭Te、乳房U
dが計測対象域に存在しているとする。 そして、図4
2に示すように、反射波の受信によるスキャナー56と
物体との距離Diとその基準位置からの角度Anとが順
次記録されるのであるが、反射波が来ないとき(データ
が無いとき)には0(零)が検出されるようになってい
るとする。
【0068】図42に示すように、スキャナー56の回
転が始まり、先ず後脚Leの存在及びその距離lL1〜l
Lnと、角度θL1〜θLnが検出される。次に、藁クズの存
在及びその距離lS1〜lSnと、角度θS1〜θSnが検出さ
れ、それから、乳頭Teの存在及びその距離lT1〜lTn
と、角度θT1〜θTn、乳房Ud存在及びその距離lU1
Unと、角度θU1〜θUnが順次検出される。又、予め測
定された牛毎の乳頭位置データから、おおよその乳頭存
在エリアであるx0,x1・y0,y1で囲まれた四角形のウィン
ドウWiが定めてあり、このウィンドウWi内に物体が
存在するか否かと、乳頭としての太さ及びスキャナーか
らの距離が適切であるかどうかで総合的に判断する。
【0069】すなわち、図41に示すアルゴリズムのよ
うに、検出された距離と角度のデータの下記〔数1〕に
より算術平均を各物体毎に求め(ステップ♯a)、
【0070】
【数1】算術平均:lAv=l1 +…ln /n,θAV=θ
1 +…θn /n
【0071】次いで、その求められた値が所定範囲にあ
るか否か?、及びその物体が所定のウィンドウWi内に
存在するか否か?を比較し(ステップ♯b)、双方の条
件が共に満足すれば乳頭Teであると見なし、いずれか
一方でも満足しないと乳頭Te以外のものであると見な
すように制御されるのである。尚、図30に示すよう
に、平面図で右後のものが第1乳頭Te1 であり、そこ
から時計回り方向に順次、第2〜第4乳頭Te2 〜Te
4 に設定されている。ラフセンサ55で検出されるの
は、右前の第4乳頭Te4 である。
【0072】次に、搾乳室7に牛が入ってから出るまで
の自動搾乳装置Aの作動全体のアルゴリズム、つまり、
第1制御装置81の制御手順を図36〜図39を用いて
説明する。つまり、この第1制御装置81が管理手段に
相当する。先ず、入口ゲートG2又はG4を開け(ステッ
プ♯1)、第3又は第5センサS3又はS5による牛の通
過完了か否かでもって牛が搾乳室7に入ったか否かを検
出し(ステップ♯2)、通過すれば入口ゲートG2又は
G4を閉じる(ステップ♯3)。搾乳室7でタグT検出
がされると(ステップ♯4)、その牛が前回の搾乳時間
から設定時間(4時間)以上経過しているか否かが判断
され、設定時間経過していなければ、搾乳を実行しない
で、ステップ♯28に移行し、第6ゲートG6 を切り換
え牛を待機場6(第1エリア2A)に戻す(ステップ♯
48)。設定時間以上経過している場合には、予め入力
されているその牛の情報のうちの体格データ等が出力さ
れ(ステップ♯5)、餌箱36がその牛に見合った距離
で後退操作され(ステップ♯6)る。この場合、牛の首
に巻回装備された首輪状のリスポンダ(図示せず)を大
きめの輪として、重い発信装置部分が必ず下にくるよう
に構成しておけば、タグTによる検出ができない事態を
避けられるようになる。
【0073】餌箱36が後退して牛が搾乳姿勢になる
と、センサロボットAbが搾乳器Aaに合体するべく移
動作動し(ステップ♯7)、合体が完了する(ステップ
♯8)と、予め入力されているその牛の情報のうちの乳
頭位置データが出力され(ステップ♯9)、その予備デ
ータに基づいて合体した自動搾乳装置Aが牛の下腹部に
移動する(ステップ♯10)。それから、ティートカッ
プ50の装着作動が始まるのであるが、ここで、 R : 一連の装着作動のトライ回数(最高5回) N : 乳頭の番号(1〜4) Sc: スキャナーのセンシングトライ回数(最高2
回) Tc: ティートカップ上昇移動(キャッチアップ)の
トライ回数(最高2回) と定義する。
【0074】先ず、R=0,N=1にセットされ(ステ
ップ♯11)、そして、スキャナー56による計測初期
位置ではSc=0にセットされた状態(ステップ♯1
2)で、ラフセンサ55による第4乳頭(リファレンス
ティート)の検出作動が行われる(ステップ♯13)。
第4乳頭が検出されると(ステップ♯14)、前回の装
着成功時の乳頭位置データがあれば(ステップ♯1
5)、そのデータのみに基づいてティートカップ50の
精密な位置合せ移動が行われ(ステップ♯16)、それ
からキャッチアップ作動して(ステップ♯17)、ティ
ートカップ50の乳頭装着に伴うセンサ(図43に示す
センサ85)の乳頭検出作動に基づき、装着成功か否か
の判断を行う(ステップ♯18)。
【0075】装着成功(センサ作動)すれば、次の乳頭
(第2〜4乳頭)のキャッチアップトライ(ステップ♯
19)へと移行し、装着が失敗に終わると初めてスキャ
ナー56による乳頭検出作動(ステップ♯20)へと移
行する。4個のティートカップ50の乳頭装着が終了す
る(ステップ♯21)と、センサロボットAbと搾乳器
Aaとの合体が解除され(ステップ♯22)、搾乳器A
aによる搾乳が開始される(ステップ♯23)。
【0076】搾乳が進行して、分当たりの搾乳量(ト−
タル量)が 0.2l/minを下回ると(ステップ♯24)、
ティートカップ50の装着が解除されるとともに搾乳器
Aaが退避移動し(ステップ♯25)、その時点でその
牛の全搾乳量が予測乳量(過去のデータ等に基づいて予
め予測できている)の8割以上か、それ未満かを判断し
(ステップ♯26)、8割以上あれば、第6ゲートG6
をそのままに維持して(ステップ♯27)牛を餌場1に
移動させ(図2参照)、満たない場合は第6ゲートG6
を切換え(ステップ♯28)、もう一度搾乳を行うべく
牛を戻り通路L5を通して入口側に戻す(図3参照)。
【0077】一方、ステップ♯18での乳頭装着失敗後
に伴うスキャナー56の乳頭検出作動(ステップ♯2
0)により、4個のティートカップ50の位置計測が行
われ(ステップ♯29)、計測が終了すればTc=0に
設定された状態(ステップ♯30)で、ラフセンサ55
で第4乳頭の位置検出を連続して行うことで牛が動いて
いるか否かを検出する(ステップ♯31)。つまり、第
4乳頭の位置が変化すれば牛が動いており、変化しなけ
れば静止していることが判断でき(ステップ♯32)、
動いておれば静止するまで待つ。このとき、所定時間が
経過すれば牛の動きをカット(動いていないと見なすこ
と)するようにしても良い。
【0078】そして、静止しておれば第2乳頭Te2 と
第3乳頭Te3 との前後間隔L1 、及び、第1乳頭Te
1 と第3乳頭Te3 との斜め間隔L2 とを算出し(図2
8参照)、かつ、これらの値と予め設定(標準範囲の最
低値)された前後間隔L10と斜め間隔L20とを比較し
(ステップ♯33)、測定値が小であれば通常の装着順
序(ステップ♯34)が、大であれば異なる装着順序
〔第3乳頭Te3 に対応するティートカップ50の装着
自由度が高い第3乳頭Te3 から始める〕(ステップ♯
35)が夫々行われる。
【0079】次いで、その選択された順序に基づいてテ
ィートカップ50がキャッチアップ作動(ステップ♯3
6)し、装着の成否を判断し(ステップ♯37)、成功
すれば次の乳頭(第2〜4乳頭)のキャッチアップトラ
イ(ステップ♯38)へと移行する。4箇所全ての装着
が済んだか否か判断し(ステップ♯39)、装着成功で
あれば、センサロボットAbと搾乳器Aaが合体するス
テップ♯22に合流する。
【0080】ステップ♯37で否となると、再びキャッ
チアップトライを行い(ステップ♯40)、そのトライ
回数の判断を行い(ステップ♯41)、2回未満であれ
ばステップ♯32に戻り、2回以上でも未装着であれ
ば、ラフセンサ55の機能により、その時点で牛が動い
ているか否かを判断する(ステップ♯42)。その結
果、牛が動いておればその状態において2回以下のキャ
ッチアップ作動に1分以上費やしているか否かを検出し
(ステップ♯43)、1分に達すると牛が動き過ぎてこ
のままでは無理であると見なし、スキャナー56による
センシング回数の1回増しを行い(ステップ♯44)、
その回数が2回以下かどうかを判断し(ステップ♯4
5)、2回以下であればもう一度ステップ♯20に戻っ
てスキャナー56のセンシングからやり直す。
【0081】センシング回数が3回目であれば、ラフセ
ンサ55による第4乳頭Te4 検出から始まるセンシン
グ全体のトライ回数の1回増しを行い(ステップ♯4
6)、その回数が5回以下かどうかを判断し(ステップ
♯47)、5回以下であればステップ♯13に戻ってラ
フセンサ55のセンシング作動からやり直し、6回目で
あれば装着失敗と見なし、第6ゲートG6 を切換るステ
ップ♯28に移行し、牛を待機場6(第1エリア2A)
に戻すようにする。
【0082】前記牛に対する搾乳は、上記したような自
動搾乳装置Aの動作により適宜実行されることになる
が、装着に失敗して入口側に戻る牛については、前記第
1制御装置81により個体識別情報として失敗した回数
が判別されるようになっており、この装着失敗の回数が
設定回数を越えている場合には、このような牛は自動搾
乳装置Aによる自動搾乳に適合していないものとして、
それ以後は第2エリア2Bに移動させる。
【0083】図43に示すように、自動搾乳装置Aによ
るティートカップ50の一連の装着作動が自動的に行わ
れる自動装着モードと、その一連の装着作動を人為操作
で行う人為操作モードとを切換え可能な切換手段として
の切換スイッチ84が第1制御装置81に接続されてい
る。切換スイッチ84を人為操作モードに切換えると、
搾乳器Aaの移動、及びティートカップ50の乳頭Te
1〜4への持上げ移動等は全て手動で行うことになる。し
かしながら、ティートカップ50の装着終了に伴う搾乳
器Aa本体の持上げ(図32参照)が重いので、4個の
ティートカップ50が装着されると搾乳器Aa本体の持
上げだけ駆動するようにしてある。
【0084】すなわち、腰折れアーム(搾乳フレーム)
51の持上げ移動に連動して不等辺リンク機構(アー
ム)63を相対下降させる姿勢矯正機構Mと、ティート
カップ50内部に装備された乳頭検出センサ(装着検出
手段)85とを備え、4個目のティートカップ50が装
着されると姿勢矯正機構Mが作動するよう、第1制御装
置81が4個の乳頭検出センサ85と姿勢矯正機構Mと
を連係するのである。
【0085】姿勢矯正機構Mは、昇降機構66と昇降シ
リンダ64とで成り、昇降機構66を上昇作動させると
ともに昇降シリンダ64を短縮動することにより、ティ
ートカップ50の高さ位置が維持された状態で、その傾
きが矯正されるように作用するのである。又、図43に
示す符号Vは、ティートカップ50を乳頭に嵌め込むべ
く持ち上げ移動させる移動操作手段であり、具体的には
上昇シリンダ64で構成されているが、搾乳器Aa全体
を駆動昇降する昇降機構66も移動操作手段Vの一部で
あると言っても差し支えない。
【0086】図43において、第1制御装置81には、
スキャナー56による乳頭位置計測情報を更新しながら
記憶する乳頭位置更新記憶手段86が制御プログラムと
して備えられ、図35におけるステップ♯16での「前
回での成功データ」が、乳頭位置更新記憶手段86に取
り込まれているのである。つまり、乳頭位置更新記憶手
段86での成功データの有無に基づいてステップ♯15
の判断がされるのであり、ティートカップ50の装着成
功時におけるスキャナー56による乳頭位置計測が行わ
れる毎に、その最新成功データのみが記憶されるのであ
る。切換スイッチ84が「手動モード」であり、人為操
作でティートカップ50を乳頭に嵌め込まれた場合で
も、それは装着成功と見なしてその成功データが乳頭位
置更新記憶手段86に取り込まれるようにしておけば好
都合である。
【0087】前記第2エリア2Bに居る牛の搾乳を行う
場合には、予め設定された搾乳時間になると、作業者が
開閉ゲートG8 を第2状態に切り換えて、第2エリアに
居る牛を順次、前記搾乳室7へ移動させる(図4参
照)。そして、先ず最初に、自動搾乳装置Aによる自動
搾乳を実行させることとしており、このとき、自動搾乳
が適正に実行できたときには、その牛は第1エリア2A
に戻して元の状態で管理されるようになる。そして、自
動搾乳が適正に行われない牛に対しては、基本的にはマ
ニュアル(手作業)にて搾乳を行うようにしている。つ
まり、前記切換スイッチ84を「手動モード」に切り換
えて、手動操作にてティートカップ50をマニュアル牛
の乳首に装着させて搾乳器Aaによる搾乳を実行させる
のである。
【0088】〔別実施形態〕 (1)上記実施形態では、自動搾乳に適合した牛が居住
する第1エリアと、分離部として、自動搾乳が適正に行
えなかった牛を居住させる第2エリアとを設け、夫々の
エリアの牛を各別に管理するようにしたが、このような
構成に限らず、例えば、図44に示すように、居住エリ
ア2Aと餌場1Aとの間に、餌場1Aから居住エリア2
Aへの移動のみ許容するワンウエイゲート4が設けら
れ、牛が居住エリア2Aから自動搾乳装置Aが設けられ
た搾乳場3を通り、餌場1Aに向かう一方向の循環経路
に沿う状態で自由に移動できるようにして、自動搾乳装
置Aによる自動搾乳が適正に行われなかった場合には、
そのような牛を、他の牛から分離させる分離部2Bを設
けておき(図45(イ))、この分離された牛は再度、
搾乳場3に行くことができるようにして、適正に搾乳は
行われると、餌場1Aに戻る(図45(ロ))ように構
成してもよい。尚、複数回にわたって自動搾乳に失敗す
る牛に対しては、例えば、作業者が所定時間毎に各牛の
状況を判断して、適宜、手動操作による搾乳を実行する
ようにしてもよい。
【0089】(2)上記実施形態では、自動搾乳装置に
よる自動搾乳に適合しない牛に対して、搾乳具(ティー
トカップ)を手動で装着させて自動搾乳装置を利用して
搾乳するようにしたが、手作業にて搾乳作業を行うよう
にしてもよい。
【0090】(3)上記実施形態では、自動搾乳に適合
する牛に対して、第1エリアから搾乳場所を通り餌場に
至る一方向の移動のみ許容する構成としたが、第1エリ
アから餌場や搾乳場所へ自由に往来できるようにして、
餌場には粗飼料のみ給餌し、搾乳場所には濃厚飼料を給
餌する構成としてもよい。
【0091】(4)上記実施形態では、自動搾乳装置に
よる搾乳が行われるときに食餌する箇所(前記餌箱3
6)には、牛が好む濃厚飼料を給餌するようにしたが、
牧草等の粗飼料を供給するようにしてもよく、牧草等の
粗飼料と濃厚飼料とを混合させたものであってもよい。
【0092】(5)上記実施形態では、搾乳対象動物と
して牛の場合を例示したが、本発明は牛に限らず、山羊
やその他の動物にも適用できる。
【0093】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】牛舎レイアウトを示す全体平面図
【図2】搾乳場、及び各ゲートと各センサの配置状態を
示す平面図
【図3】搾乳場、及び各ゲートと各センサの配置状態を
示す平面図
【図4】搾乳場、及び各ゲートと各センサの配置状態を
示す平面図
【図5】センサとゲートとの連係作動状態を示す作動図
【図6】センサとゲートとの連係作動状態を示す作動図
【図7】センサとゲートとの連係作動状態を示す作動図
【図8】センサとゲートとの連係作動状態を示す作動図
【図9】センサとゲートとの連係作動状態を示す作動図
【図10】センサの構造を示す断面側面図
【図11】第1ゲートの正面図
【図12】第1ゲートの開閉駆動構造を示す平面図
【図13】第6ゲートの側面図
【図14】第6ゲートの構造を示す平面図
【図15】第2及び第3ゲートを示す第1搾乳室の側面
【図16】第2及び第3ゲートの開閉構造を示す第1搾
乳室の平面図
【図17】追い出し装置の構造を示す側面図
【図18】追い出し装置の構造を示す平面図
【図19】搾乳器を示す側面図
【図20】搾乳器を示す平面図
【図21】センサロボットを示す側面図
【図22】センサロボットを示す平面図
【図23】装着部と非装着部の構造を示す一部切欠きの
側面図
【図24】搾乳器とセンサロボットとの退避位置での横
並び状態を示す平面図
【図25】搾乳器とセンサロボットとの退避位置での合
体状態を示す平面図
【図26】突出移動して作用姿勢の自動搾乳装置を示す
平面図
【図27】搾乳器による搾乳状態を示す平面図
【図28】センサロボットの下降による合体作動を示す
要部の側面図
【図29】スキャナーのセンシング状態を示す要部の側
面図
【図30】ラフセンサ及びスキャナーによるセンシング
状態を示す要部の平面図
【図31】ティートカップのキャッチアップトライを示
す側面図
【図32】ティートカップ装着後の搾乳器持上げ状態を
示す側面図
【図33】前蹴り防止装置を示す搾乳室の平面図
【図34】牽制部材の位置を示す側面図
【図35】洗浄手段を示す側面図
【図36】自動搾乳装置の作動順序のアルゴリズムその
1を示す図
【図37】自動搾乳装置の作動順序のアルゴリズムその
2を示す図
【図38】自動搾乳装置の作動順序のアルゴリズムその
3を示す図
【図39】自動搾乳装置の作動順序のアルゴリズムその
4を示す図
【図40】スキャナーによる計測原理を示す平面図
【図41】スキャナーによる乳頭検出のアルゴリズムを
示す図
【図42】スキャナーによる乳頭検出データの解析原理
を示す図
【図43】ティートカップ装着に関する制御系統図
【図44】別実施形態の牛舎レイアウトを示す全体平面
【図45】別実施形態の牛舎レイアウトを示す全体平面
【符号の説明】
1A 餌場 2A 居住エリア 2B 分離部 3 搾乳場所 50 搾乳具 84 切換手段 A 自動搾乳装置 G8 開閉手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搾乳場所に来た動物に対して搾乳具を乳
    首に自動的に装着して搾乳する自動搾乳装置が設けら
    れ、搾乳対象となる動物が、自由に前記搾乳場所に来る
    ことができるようにするとともに、前記自動搾乳装置に
    よる自動搾乳が適正に行われなかった動物を、前記自動
    搾乳が適正に行われた動物と分離して、人為的に管理し
    て搾乳を行うようにした搾乳方法。
  2. 【請求項2】 前記自動搾乳装置による自動搾乳が適正
    に行われずに分離された動物の搾乳において、再度、前
    記自動搾乳装置による自動搾乳を行わせて、自動搾乳が
    適正に行われなかった場合には、人為的に管理して搾乳
    を行うようにした請求項1記載の搾乳方法。
  3. 【請求項3】 搾乳対象となる動物を、前記自動搾乳装
    置による自動搾乳が適正に行われなかった動物を自動搾
    乳に適合しない動物とし、前記自動搾乳が適正に行われ
    た動物を前記自動搾乳に適合する動物として、それらを
    区分けした状態で管理するようにした請求項1又は2記
    載の搾乳方法。
  4. 【請求項4】 前記自動搾乳装置による自動搾乳が設定
    回数以上、適正に行われなかった動物を、前記自動搾乳
    に適合しない動物として区分けして管理するようにした
    請求項3記載の搾乳方法。
  5. 【請求項5】 前記自動搾乳装置による自動搾乳が適正
    に行われずに分離された動物の搾乳において、再度、前
    記自動搾乳装置による自動搾乳を行わせて、自動搾乳が
    適正に行われた場合には、前記自動搾乳に適合する動物
    として管理するようにした請求項3又は4記載の搾乳方
    法。
  6. 【請求項6】 搾乳場所に来た動物に対して自動的に搾
    乳する自動搾乳装置が設けられ、搾乳対象となる動物
    が、居住する居住エリアから前記自動搾乳装置が設置さ
    れる搾乳場所に自由に行くことができるように構成さ
    れ、 前記自動搾乳装置による自動搾乳が適正に行われなかっ
    た動物を、前記自動搾乳が適正に行われた動物と分離し
    て人為的に管理して搾乳するための分離部が形成されて
    いる搾乳設備。
  7. 【請求項7】 前記自動搾乳装置は、動物の乳首に装着
    される搾乳具と、この搾乳具を自動的に前記乳首に装着
    させる自動装着状態と、前記搾乳具を人為的に前記乳首
    に装着させる手動装着状態とに切り換え自在な切換手段
    とが備えられ、前記搾乳具が乳首に装着された状態で自
    動的に搾乳作動を実行するように構成され、 前記切換手段を前記手動装着状態に切り換えて、前記分
    離部にて分離された動物に対して前記搾乳具を手動装着
    させることにより、人為的に管理して前記自動搾乳装置
    による搾乳を実行するように構成されている請求項6記
    載の搾乳設備。
  8. 【請求項8】 前記自動搾乳装置が設置される搾乳場所
    と、前記分離部との間に、それらの間での動物の往来を
    禁止する閉状態と、動物の往来を許容する開状態とにわ
    たって人為的に切り換え自在な開閉手段が備えられ、こ
    の開閉手段を前記開状態に切り換えるとともに、前記切
    換手段を前記手動装着状態に切り換えて、前記分離部に
    て分離された動物を前記搾乳場所に移動させて前記搾乳
    具を手動装着させた状態で、前記自動搾乳装置による搾
    乳が実行可能に構成されている請求項7記載の搾乳設
    備。
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