JPH1176230A - 骨粗鬆症診断装置及び骨粗鬆症診断方法 - Google Patents

骨粗鬆症診断装置及び骨粗鬆症診断方法

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JPH1176230A
JPH1176230A JP24117397A JP24117397A JPH1176230A JP H1176230 A JPH1176230 A JP H1176230A JP 24117397 A JP24117397 A JP 24117397A JP 24117397 A JP24117397 A JP 24117397A JP H1176230 A JPH1176230 A JP H1176230A
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JP
Japan
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bone
ultrasonic
reflected wave
wave information
osteoporosis
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Application number
JP24117397A
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English (en)
Inventor
Yuichi Nakamori
勇一 中森
Tetsuya Ishii
徹哉 石井
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線被爆の心配がなく、簡易型で、診断精
度を上げる。 【解決手段】 開示される骨粗鬆症診断装置は、2次元
的に任意に配置され、超音波パルスを生体内部に放射す
ると共に、骨からのエコーを受信する超音波トランスデ
ューサ41〜44と、超音波トランスデューサ41〜44
送受信面に固着される一端面に相対向する他端面が凹型
湾曲形状をなし、上記超音波パルスを集束させて焦点を
結ばせる超音波遅延スペーサと、第j番目の超音波トラ
ンスデューサからの超音波パルス発射による骨からのエ
コーを第i番目の超音波トランスデューサによって受信
して、4×4個の受信エコー波形Sij(t)を計測した
後、この4×4個の受信エコー波形Sij(t)の行列表
示であるN×Nの散乱行列[Sij(t)]を時間でフーリ
エ変換し、得られた4×4の散乱行列[Sij(ω)]に基
づいて、被験者の骨の反射波情報を算出するCPU16
とを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、骨粗鬆症診断装
置及び骨粗鬆症診断方法に関し、特に、超音波パルスを
被験者の所定の骨に向けて放射し、骨からのエコーを検
知して、骨粗鬆症を診断する超音波反射式の骨粗鬆症診
断装置及び骨粗鬆症診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高齢化社会の到来に伴って、骨粗
鬆症(osteoporosis)と呼ばれる骨の疾患が問題となっ
ている。これは、骨からカルシウムが抜け出してスカス
カになり、少しのショックでも折れ易くなる病気であ
り、高齢者をいわゆる寝たきりにさせる原因の一つにも
なっている。骨粗鬆症の物理的診断は、主として、X線
を使用するDXAやQCT等の診断装置により、骨の密
度を精密に測定することによって行われるが、X線によ
る物理的診断では、装置が大がかりになる上、被曝の虞
がある。
【0003】そこで、無被爆下で取り扱える簡易な装置
として、超音波を利用する診断装置が普及してきてい
る。超音波を利用する診断装置では、超音波が骨組織中
を伝搬するときの音速や減衰を計測して、骨密度や骨の
弾性率(弾性的強度)を推定し、低い推定値が得られれ
ば、それは、骨からカルシウムが抜け出したためである
と考えることができるので、骨粗鬆症と診断する。例え
ば、特開平2−104337号公報(米国特許出願第1
93295号)に記載の診断装置では、測定部位である
被験者の骨を挟んで2つの超音波トランスデューサを向
かい合わせ、一方の超音波トランスデューサから被験者
の骨組織に向けて超音波パルスを放射し、骨組織を透過
してきた超音波パルスを他方の超音波トランスデューサ
で受信することにより、骨組織中での音速を測定し、骨
組織内での音速が遅い程、骨粗鬆症が進行していると診
断する。これは、同診断装置の処理アルゴリズムが、骨
組織中では音速は骨密度に比例する、という経験則に基
づいて成立しているからである。
【0004】しかし、骨密度と音速とを結び付ける理論
的根拠は不確かで、厳密に言うと、骨組織中での音速
は、骨密度に比例するのではなく、[骨の弾性率/骨密
度]の平方根で与えられる。しかも、骨の弾性率と骨密
度とは、骨密度が増加すれば骨の弾性率も上昇するとい
う互いに相殺する形で音速に寄与するために、骨組織中
での音速は骨密度の増加に敏感には応答できず、骨組織
中での音速と骨密度との相関係数は、決して高くはな
い。また、骨密度と超音波の減衰とを結び付ける理論的
根拠も不確かである。従って、骨組織中での音速や超音
波の減衰についての計測結果から、骨密度や骨の弾性率
を推定するという従来の超音波透過式の診断装置に信頼
性の高い診断を求めることには無理があった。
【0005】このような不都合を解消する手段として、
本出願人は、特願平8−339834号に開示されてい
るように、単一の超音波トランスデューサを用いて、表
面が平らな骨組織に向けて超音波パルスを繰り返し放射
し、骨組織から戻ってくるエコーを受信し、受信したエ
コーのうち(垂直反射のエコーであるとみなすことので
きる)最大エコーを抽出し、抽出した最大エコーに基づ
いて、反射係数や音響インピーダンス等を算出し、これ
らの算出値に基づいて骨粗鬆症を診断する超音波反射式
の診断装置を提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の特願平8−339834号に開示された骨粗鬆症診
断装置においては、超音波トランスデューサから放射さ
れた送信波が被験者の骨に垂直に入射するように、超音
波トランスデューサの向きを調整しなければならない
が、例えば、頸骨など平坦な骨であっても、皮膚下の骨
に送信波を垂直に入射させることは人間の感覚ではほと
んど不可能である。そこで、レベルメータの画面に表示
された波形を見ながら反射波のエコー強度が最大となる
ように超音波トランスデューサの向きを変更させるので
あるが、その操作は容易でなく、熟練を要するという問
題があった。
【0007】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、無被爆下の簡単な操作で、高い信頼性を得るこ
とのできる骨粗鬆症診断装置及び骨粗鬆症診断方法を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明に係る骨粗鬆症診断装置は、2
次元的に任意に配置され、超音波パルスを生体内部に放
射すると共に、測定部位である骨からのエコーを受信す
るためのN個(Nは2以上の自然数)の超音波トランス
デューサと、上記N個の超音波トランスデューサの送受
信面に相対向する一端面が上記N個の超音波トランスデ
ューサの全ての送受信面を覆う形状を有し、他端面が凹
型湾曲形状をなし、上記N個の超音波トランスデューサ
から放射された上記超音波パルスを集束させて焦点を結
ばせるための超音波遅延スペーサと、上記N個の超音波
トランスデューサのうち、第j番目の超音波トランスデ
ューサからの超音波パルス発射による骨からのエコーを
第i番目の超音波トランスデューサによって受信して、
N×N個の受信エコー波形Sij(t)を計測するエコー
波形計測手段と、実測されたN×N個の受信エコー波形
ij(t)の行列表示であるN×Nの散乱行列[S
ij(t)]を時間でフーリエ変換するフーリエ変換手段
と、フーリエ変換されたN×Nの散乱行列[Sij(ω)]
に基づいて、被験者の骨の反射波情報を算出する反射波
情報算出手段とを備えてなることを特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の骨
粗鬆症診断装置に係り、上記N個の超音波トランスデュ
ーサは、1/4円盤状の厚み振動型圧電素子の両面に電
極層を形成してなり、互いの矩形端面が張り合わされて
全体で円盤形状をなしていることを特徴としている。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1記載の骨
粗鬆症診断装置に係り、上記N個の超音波トランスデュ
ーサは、各々円盤状の厚み振動型圧電素子の両面に電極
層を形成してなり、1つの超音波トランスデューサを中
心に、他の超音波トランスデューサが互いの円周面が外
接するように配置されて構成されていることを特徴とし
ている。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置に係り、上記フー
リエ変換手段は、処理アルゴリズムに従って、骨からの
受信エコーと思われる波形にゲートをかけて、フーリエ
変換することを特徴としている。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置に係り、上記反射
波情報算出手段は、処理アルゴリズムに従って、式
(5)の方程式を成立させる値λのうち、絶対値の大き
い方から数えて、単数又は複数の値λを求め、求められ
た値λに基づいて、被験者の骨の反射波情報を算出する
ことを特徴としている。
【0013】
【数5】
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置に係り、上記反射
波情報算出手段は、処理アルゴリズムに従って、式
(6)を成立させる固有値λのうち、絶対値の大きい方
から数えて、単数又は複数の固有値λを求め、求められ
た固有値λに基づいて、被験者の骨の反射波情報を算出
することを特徴としている。
【0015】
【数6】
【0016】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載の骨粗鬆症診断装置に係り、上記反射波情報算出手段
は、処理アルゴリズムに従って、得られた上記固有値λ
から又は上記固有値λに所定の比例定数を乗じて、骨の
反射率を求めることを特徴としている。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項1乃至4の
いずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置に係り、上記反射
波情報算出手段は、処理アルゴリズムに従って、上記受
信エコー波形Sij(t)に基づいて、測定対象内のN個
(上記超音波トランスデューサと同数個)の骨要素の座
標を求め、かつ、それぞれの受信エコーの伝搬遅延を考
慮して、所定の形状からの反射波を平面波問題に帰着さ
せる平面波問題帰着処理を行い、平面波問題に帰着され
たときの上記骨の反射波情報を算出することを特徴とし
ている。
【0018】請求項9記載の発明は、請求項8記載の骨
粗鬆症診断装置に係り、上記反射波情報算出手段によっ
て算出される上記骨の反射波情報には、上記被験者の軟
組織に対する皮質骨の骨反射波情報と、該皮質骨に対す
る海綿骨の骨反射波情報とが含まれることを特徴として
いる。
【0019】請求項10記載の発明は、請求項1乃至9
のいずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置に係り、上記反
射波情報算出手段によって算出された上記骨反射波情報
に基づいて、上記骨の音響インピーダンス、又は皮質骨
の音響インピーダンスと海綿骨の音響インピーダンスを
算出する音響インピーダンス算出手段が設けられている
ことを特徴としている。
【0020】請求項11記載の発明は、請求項1乃至1
0のいずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置に係り、測定
部位となる上記骨は、腰椎、上腕骨、脛骨、踵骨又は大
腿骨頸部であることを特徴としている。
【0021】請求項12記載の発明に係る骨粗鬆症診断
方法は、2次元的に任意に配置され、超音波パルスを生
体内部に放射すると共に、測定部位である骨からのエコ
ーを受信するためのN個(Nは2以上の自然数)の超音
波トランスデューサと、上記N個の超音波トランスデュ
ーサの送受信面に相対向する一端面が上記N個の超音波
トランスデューサの全ての送受信面を覆う形状を有し、
他端面が凹型湾曲形状をなし、上記N個の超音波トラン
スデューサから放射された上記超音波パルスを集束させ
て焦点を結ばせるための超音波遅延スペーサとを設け、
上記N個の超音波トランスデューサのうち、第j番目の
超音波トランスデューサからの超音波パルス発射による
骨からのエコーを第i番目の超音波トランスデューサに
よって受信して、N×N個の受信エコー波形Sij(t)
を計測し、実測されたN×N個の受信エコー波形S
ij(t)の行列表示であるN×Nの散乱行列[S
ij(t)]を時間でフーリエ変換し、フーリエ変換された
N×Nの散乱行列[Sij(ω)]に基づいて、被験者の骨
の反射波情報を算出することを特徴としている。
【0022】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の骨粗鬆症診断方法に係り、上記反射波情報の算出に
は、式(7)を成立させる値λのうち、絶対値の大きい
方から数えて、単数又は複数の値λを求め、求められた
値λに基づいて、被験者の骨の反射波情報を算出するこ
とを特徴としている。
【0023】
【数7】
【0024】請求項14記載の発明は、請求項12記載
の骨粗鬆症診断方法に係り、上記反射波情報の算出は、
式(8)を成立させる固有値λのうち、絶対値の大きい
方から数えて、単数又は複数の固有値λを求め、求めら
れた固有値λに基づいて、被験者の骨の反射波情報を算
出することを特徴としている。
【0025】
【数8】
【0026】請求項15記載の発明は、請求項12記載
の骨粗鬆症診断方法に係り、上記反射波情報の算出に
は、上記受信エコー波形Sij(t)に基づいて、測定対
象内のN個(上記超音波トランスデューサと同数個)の
骨要素の座標を求め、かつ、それぞれの受信エコーの伝
搬遅延を考慮して、所定の形状からの反射波を平面波問
題に帰着させる平面波問題帰着処理を行い、平面波問題
に帰着されたときの上記骨の反射波情報を算出すること
を特徴としている。
【0027】
【作用】この発明の構成の骨粗鬆症診断装置によれば、
N個の超音波トランスデューサのいずれかから骨に向け
て放射された超音波パルスは、超音波遅延スペーサを経
て骨に達するが、この際、超音波遅延スペーサによって
集束されるので、超音波パルスの上記骨への入射方向と
骨の表面の法線方向とのずれの影響は、平面波を用いる
方法に比べて低くなる。それ故、この例の骨粗鬆症診断
装置では、操作者の熟練度や操作の巧拙に係わらず、正
確な測定を行うことができる。また、超音波パルスのビ
ームは絞られているので、測定部位の曲率半径が小さく
ても、確実かつ正確な測定を行うことができる。
【0028】この発明の構成では、骨の音響インピーダ
ンスに基づいて、骨粗鬆症の進行状況が判断される。骨
の音響インピーダンスは、[骨弾性率×骨密度]の平方
根で与えられ、パラメータである「骨弾性率」と「骨密
度」とは、一方が増加(減少)すると、他方も増加(減
少)すると、いう関係にある。それ故、骨密度が増加
(減少)すると、骨弾性も増加(減少)するので、音響
インピーダンスは、この相乗効果により、敏感に応答し
て顕著に増加(減少)する。従って、骨の音響インピー
ダンスは、骨密度を判断する上で、大変良い指標とな
る。例えば、音響インピーダンスが、その年齢層の平均
値から著しく小さい場合には、骨の骨粗鬆症が悪化して
いることが判る。
【0029】また、骨の音響インピーダンスに代えて、
軟組織の骨に対する超音波反射係数を骨密度の指標とし
ても、上述したと略同様の効果を得ることができる。
【0030】また、この発明の構成では、骨からの反射
波を平面波問題に帰着させる平面波問題帰着処理が行わ
れ、また、固有値問題として取り扱われるので、平面性
の悪い骨も測定部位となり得、また、超音波トランスデ
ューサの向きも問題とならない。つまり、骨表面の平坦
性や形状によらずに、骨の音響インピーダンスを測定で
きるので、大変使い勝手が良く、測定信頼性も向上す
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 A.第1の実施例 図1は、この発明の第1の実施例である骨粗鬆症診断装
置の電気的構成を示すブロック図、図2は、同装置の外
観図、図3は、同装置で用いられるプローブの構成を示
す断面図、図4は、同装置の使用状態を示す模式図であ
る。この例の骨粗鬆症診断装置は、図1〜図4に示すよ
うに、電気パルス信号を超音波パルスに変換し、その超
音波パルスを被験者の所定の測定部位に放射すると共
に、測定部位からのエコーを受信して電気信号である受
信信号に変換するためのプローブ1と、このプローブ1
に上記電気パルス信号を供給すると共に、プローブ1か
らの上記受信信号を取り込んで、後述するデジタル解析
処理を行って骨粗鬆症の診断を行う装置本体2と、プロ
ーブ1と装置本体2とを接続するケーブル3とから概略
構成されている。
【0032】プローブ1は、電気パルス信号が所定の周
期で入力される度に、これに応答して、図4に示すよう
に、測定部位である被験者の、例えば、踵骨等の骨Mb
(皮質骨Mb1、海綿骨Mb2)に向けて超音波パルスA
iを放射すると共に、骨から戻ってくるエコー(以下、
骨エコーという)Aeを受信して受信信号に変換する超
音波トランスデューサユニット4と、超音波トランスデ
ューサユニット4の送受信面4aに固着された超音波遅
延スペーサ5と、ゴム製の袋状容器6aの中に水6bが
充填されてなる変形自在のウォータバッグ6と、ウォー
タバッグ6が被験者の皮膚表面Xに載置された状態(図
4参照)で、超音波トランスデューサユニット4及び超
音波遅延スペーサ5を直線運動させることによって、ウ
ォータバッグ6を伸縮させるための焦点位置調節機構7
と、内部の側壁に焦点位置調節機構7が取り付けられ、
操作者によって把持されるカバー8とから概略構成され
ている。
【0033】超音波トランスデューサユニット4は、図
5に示すように、4個の超音波トランスデューサ41
4から構成されている。各超音波トランスデューサ41
〜44は、チタンジルコン酸鉛(PZT)等からなる1
/4円盤状の厚み振動型圧電素子の両面に電極層を形成
してなり、互いの矩形端面が張り合わされて全体で円盤
形状をなしている。超音波遅延スペーサ5は、ポリエチ
レンバルク等からなり、送信残響等の影響を除去をする
と共に、超音波トランスデューサユニット4の送受信面
4aから放射された超音波パルスAiを集束させるため
に、所定の焦点距離f(この例では、40mm)を有す
る。超音波遅延スペーサ5において、各超音波トランス
デューサ41〜44が固着される面に相対向する端面は、
図6に示すように、凹型湾曲形状をなしている。ウォー
タバッグ6は、図3に示すように、袋状容器6a内に水
6bが充填され、かつ、袋状容器6aの開口部端縁と超
音波遅延スペーサ5の下端面5aの端縁とが接合された
状態で、超音波遅延スペーサ5に取り付けられている。
焦点位置調節機構7は、カバー8の内部の側壁に固定さ
れ、回転運動を行うDCサーボモータ7aと、DCサー
ボモータ7aの回転運動を直線運動に変換するミニチュ
アボールねじ7bと、ミニチュアボールねじ7bのボー
ルナットを、超音波遅延スペーサ5の側壁側に取り付け
るためのスペーサ7cとを有してなっている。なお、D
Cサーボモータ7aが配設されている側に超音波遅延ス
ペーサ5を挟んで相対向する側には、超音波遅延スペー
サ5を案内するための案内棒7dが、上部において、カ
バー8の内部の側壁に固定されたスペーサ7eによって
支持され、下部において、超音波遅延スペーサ5の側壁
に固定されたスペーサ7fの挿通孔に挿通された状態で
配設されている。
【0034】図1において、装置本体2は、パルス発生
器91〜94と、整合回路101〜104と、増幅器111
〜114と、波形整形器121〜124と、A/D変換器
131〜134と、ROM14と、RAM15と、CPU
(中央処理装置)16と、表示器17と、計時回路18
と、駆動回路19とから構成されている。パルス発生器
1〜94は、それぞれ周波数範囲0.54〜1.62M
Hz(中心周波数1MHz)の電気パルス信号を所定の
周期で繰り返し生成する。また、パルス発生器91は、
CPU16が後述する焦点位置調節サブプログラムを実
行するときには、電気パルス信号の出力タイミングと同
一タイミングで計時開始信号Tpを計時回路18へ供給
する。整合回路101〜104は、対応する超音波トラン
スデューサ41〜44とケーブル3を介して1対1に接続
され、パルス発生器91〜94からの電気パルス信号をケ
ーブル3を介して超音波トランスデューサ41〜44に供
給すると共に、超音波トランスデューサ41〜44からの
受信信号を増幅器111〜114に供給する。整合回路1
1〜104は、超音波トランスデューサ41〜44と装置
本体2との間で、エネルギの損失なしに信号の授受がな
されるように、インピーダンスの整合を行う。増幅器1
1〜114は、整合回路101〜104を介して供給され
る受信信号を所定の増幅度で増幅した後、波形整形器1
1〜124に供給する。波形整形器121〜124は、L
C構成のバンドパスフィルタからなり、増幅器111
114によって増幅された受信信号を線形に波形整形し
た後、A/D変換器131〜134に供給する。A/D変
換器131〜134は、図示せぬサンプルホールド回路、
高速サンプリングメモリ等を備え、CPU16のサンプ
リング開始要求に従って、供給される波形整形器121
〜124の出力信号(波形整形されたアナログの受信信
号)を所定の周波数(例えば12MHz)でサンプリン
グしてデジタルのエコー信号に変換し、これにより、デ
ジタル化されたエコー信号を一旦高速サンプリングメモ
リに格納した後、CPU16に供給する。
【0035】ROM14は、CPU16に骨粗鬆症の診
断を実行させるための処理プログラムを格納する。この
処理プログラムは、焦点位置調節サブプログラムと、エ
コー波形検出処理サブプログラムと、骨要素の座標算出
サブプログラムと、平面波問題帰着処理サブプログラム
と、反射波情報算出サブプログラムと、骨Mbの音響イ
ンピーダンス算出サブプログラムと、画像表示制御サブ
プログラムとを有して構成されている。RAM15は、
CPU16の作業領域が設定されるワーキングエリア
と、各種データを一時記憶するデータエリアとを有し、
例えば、エコーデータ、散乱行列の各要素、骨要素の座
標値等もデータエリア内に一時記憶される。CPU16
は、ROM14に格納されている上述の処理プログラム
をRAM15を用いて実行することにより、パルス発生
器91〜94、A/D変換器131〜134等の装置各部の
制御、4×4個の骨エコー波形の検出処理(散乱行列の
作成)、散乱行列のフーリエ変換、骨要素の座標算出、
グリーン関数を要素とする行列の算出、平面波問題帰着
処理(散乱行列逆フーリエ変換処理)、反射波情報の算
出、骨Mbの音響インピーダンスの算出(骨粗鬆症の診
断)、骨形状の3次元画像処理等を行う。表示器17
は、CRTディスプレイ又は液晶ディスプレイ等からな
り、CPU16の制御により、最大骨エコーレベル(測
定値)、超音波反射係数R(算出値)、音響インピーダ
ンスZb(算出値)、今回骨エコー波形や最大骨エコー
波形等が画面表示される。また、計時回路18は、超音
波トランスデューサユニット4の送受信面4aから超音
波パルスAiが発射された後、骨エコーAeが送受信面
4aに戻ってくるまでの骨エコー到達時間Tを計測す
る。この計時回路18は、図示せぬクロック発生器と計
数回路とから構成され、パルス発生器91から計時開始
信号Tpの供給を受ける度に計時を開始し、A/D変換
器131から終了信号を受けると、計時を終了する。こ
こで、A/D変換器131から送られる終了信号は、A
/D変換器131が受信された骨エコーAeに対応する
信号の立上りを検出したタイミングである。そして、計
時値は、リセットされるまで保持され、保持された計時
値は、骨エコー到達時間Tとして要求に応じてCPU1
6に与えられる。駆動回路19は、DCサーボモータ7
aを駆動するための回路であって、CPU16から与え
られる制御信号に従って、所定の極性及び大きさの印加
電圧をDCサーボモータ7aに供給する。
【0036】次に、図6を参照して、この例の動作(処
理の流れ)について説明する。まず、平面性は良くない
が、超音波パルスAiの波長と較べるなら曲率半径が充
分に大きい骨Mbを測定部位として選ぶ。好適な測定部
位としては、例えば、腰椎、上腕骨、脛骨、踵骨又は大
腿骨頸部を挙げることができる。測定部位が決定して、
装置に電源が投入されると、CPU16は、装置各部の
プリセット、カウンタや各種レジスタ、各種フラグの初
期設定を行った後、測定開始スイッチが押下されるのを
待つ。ここで、操作者は、図4に示すように、被験者の
測定部位である骨Mbを覆う軟組織Maの表面(皮膚の
表面X)に、超音波ゲルGを塗り、超音波ゲルGを介し
てプローブ1のウォータバッグ6の先端を皮膚の表面X
に当て、かつ、超音波トランスデューサユニット4の送
受信面4aを骨Mbに向けた状態でカバー8を手で支持
し、測定開始スイッチをオンとする。測定開始スイッチ
がオンとされると、CPU16は、これより、図7に示
す処理手順に従って各種処理を実行する。
【0037】まず、ステップSP1において、CPU1
6は、焦点位置調節サブプログラムの制御により、超音
波遅延スペーサ5の凹面状の下端面5aから被験者の軟
組織Maと皮質骨Mb1との境界面Yまでの距離L(図
4参照)を超音波遅延スペーサ5の焦点距離fに一致さ
せる処理を実行する。即ち、CPU16は、パルス発生
器91に1パルス発生命令を発行する。これにより、パ
ルス発生器91は、電気パルス信号を整合回路101及び
ケーブル3を介して超音波トランスデューサ41に送信
すると共に、この電気パルス信号の送信と同一のタイミ
ングで計時開始信号Tpを計時回路18へ供給する。超
音波トランスデューサ41は、パルス発生器91から電気
パルス信号の供給を受けると、被験者の骨Mbに向けて
超音波パルスAiを発射する。発射された超音波パルス
Aiは、図4に示すように、超音波遅延スペーサ5内を
伝播することによって超音波遅延スペーサ5の焦点位置
へ向かって集束していく。この時、図4に示すように、
距離Lが焦点距離fにほぼ一致していると、超音波遅延
スペーサ5を通過した超音波パルスAiは、ウォータバ
ッグ6の水6b中を集束しながら伝播し、皮膚の表面X
で一部が反射され、残りが皮膚の表面Xから、なおも集
束しながら軟組織Ma内に注入され、境界面Yにおいて
ほぼ焦点位置に達してビームの大きさは最小となる。そ
して、境界面Yで一部が反射して骨エコーAeとなり、
一部は、発散しながら骨Mb内を伝播していき、一部は
骨Mbに吸収され、残りは骨Mbを透過する。骨エコー
Aeは、発散しながら入射超音波パルスAiとは逆の経
路を辿り、超音波トランスデューサユニット4の各超音
波トランスデューサ41〜44によって受信される。従っ
て、CPU16は、距離Lが焦点距離fに一致していな
い場合には、計時回路18によって計時された骨エコー
到達時間Tに基づいて距離Lを算出し、算出された距離
Lが超音波遅延スペーサ5の焦点距離fに一致するよう
に、駆動回路18を介して焦点位置調節機構7を制御し
て、ウォータバッグ6を伸縮させて焦点位置を調節す
る。なお、上記した焦点位置調節処理の詳細について
は、上記特願平8−339834号の明細書及び図面を
参照されたい。
【0038】次に、CPU16は、ステップSP2へ移
って、エコー波形検出処理サブプログラム及び骨要素の
座標算出サブプログラムの制御により、骨Mbからのエ
コー波形Sn'n(t)を計測して、骨Mbの3次元形状
を求める処理を実行する。まず、CPU16は、超音波
パルスAiの送出及び骨エコーAeの受信を4回繰り返
す制御を行う。即ち、第k番目の超音波トランスデュー
サ4kから周波数範囲0.54〜1.62MHz(中心
周波数1MHz)の超音波パルスAiが送出されること
により、全ての超音波トランスデューサ41〜44によっ
て、その骨エコーAeが受信され、各増幅器111〜1
4、波形整形器121〜124及びA/D変換器131
134に入力され、CPU16に取り込まれる。このよ
うにして、第n番目の超音波トランスデューサ4nから
超音波パルスAiを放射し、このときの骨Mbからの骨
エコーAeを第n'番目の超音波トランスデューサ4n'
が受信するときの時間tの関数たるエコー波形S
n'n(t)を計測することが4回行われる。
【0039】そして、計測された骨Mbからのエコー波
形Sn'n(t)に基づいて、Cモード超音波エコー法に
略類似する処理アルゴリズムにより、骨Mbの3次元形
状を求める。この結果、超音波トランスデューサ41
4の個数と同数の4箇所の骨要素からなる骨Mb表面
の形状が、各骨要素の3次元座標の集合という形で求め
られる。それ故、CPU16は、画像表示制御サブプロ
グラムの制御により、表示器17の画面に、骨Mbの形
状を3次元画像(図4参照)として表示できる。
【0040】次に、CPU16は、ステップSP3へ移
って、平面波問題帰着処理サブプログラムの制御によ
り、ステップSP2において実測された4×4個のエコ
ー波形Sn'n(t)の行列表示である4×4の散乱行列
[Sn'n(t)]を、時間tでフーリエ変換する(式
(9)参照)。
【0041】
【数9】
【0042】次に、CPU16は、平面波問題帰着処理
サブプログラムの制御により、ステップSP4及びSP
5の処理を行う。CPU16は、ステップSP4におい
て、第m番目の骨要素から第n番目の超音波トランスデ
ューサ4nまでの距離rnmを、ステップSP2において
算出した骨要素の座標から計算し、式(10)で与えら
れるグリーン関数を要素とする4×4の行列T(ω)を求
めた後、ステップSP5において、式(11)で与えら
れる4×4の骨Mbの散乱行列σ(ω)を計算する。な
お、σ(ω)は、骨Mb1と海綿骨Mb2との界面におけ
る骨Mbの散乱行列であり、これに対して、[S
n 'n(t)]は、軟組織Ma中を戻る骨エコーAeの伝搬
遅延をも考慮に入れた骨Mbの散乱行列であり、上記し
たように、実測されるものである。
【0043】
【数10】
【0044】ここで、Pnは、第n番目の超音波トラン
スデューサ4nの面積であり、Pmは、第m番目の骨要素
の面積である。
【0045】
【数11】
【0046】ここで、T(ω)-1は、グリーン関数(式
(10))を要素とする行列T(ω)の逆行列である。
【0047】骨の散乱行列σ(ω)を与える式(11)
は、次のように導かれる。任意の組み合わせの超音波ト
ランスデューサ41〜44から放射された超音波パルスA
iは、骨Mb1の位置では、式(12)のように表され
る。
【0048】
【数12】
【0049】ここで、a1〜a4は、各超音波トランスデ
ューサ41〜44からの放射波であり、また、b1〜b
4は、骨Mb1の各骨要素(m=1,2,…,4)への入
射波を表している。
【0050】次に、骨Mb1に入射した超音波パルスA
iが、骨Mb内部(特に、皮質骨Mb1と海綿骨Mb2
の界面)で散乱されて、再び軟組織へ放出されたときの
各骨要素(m=1,2,…,4)の表面での散乱波の振
幅c1〜c4は、式(13)で与えられる。
【数13】
【0051】骨Mbからの散乱波が、超音波トランスデ
ューサ41〜44に戻ってきたときの骨エコーAeの波形
(受信波形)は、式(14)で与えられる。
【0052】
【数14】
【0053】ここで、d1〜d4は、各超音波トランスデ
ューサ41〜44での受信振幅を表している。
【0054】従って、式(12)、式(13)、式(1
4)を掛け合わせると、式(15)が得られ、式(1
5)より、骨の散乱行列σ(ω)を与える式(11)が
得られる。
【0055】
【数15】
【0056】次に、CPU16は、ステップSP6で
は、平面波問題帰着処理サブプログラム及び反射波情報
算出サブプログラムの制御により、式(16)を求め
て、これを逆フーリエ変換して、反射波情報σ(t)の
時間波形を求める。このようにして、図8に示すよう
な、軟組織Maに対する皮質骨Mb1の反射波情報(反
射係数)σ1と、皮質骨Mb1に対する海綿骨Mb2の反
射波情報σ2とが求められる。
【0057】
【数16】
【0058】式(16)は、次のように導かれる。皮質
骨Mb1への入射超音波Aiの波面が、皮質骨Mb1の表
面に平行なときの骨Mbからの散乱波の振幅は、式(1
2),式(13)より導かれる式(17)で与えられ
る。
【0059】
【数17】 即ち、式(17)において、皮質骨Mb1の厚さが一様
で、皮質骨Mb1の曲率半径が入射超音波の波長に較べ
て充分に大きければ、式(18)が成り立つので、その
平均をσ(ω)とすると、式(16)が成立する。
【0060】
【数18】c1≒c2≒c3≒c4 …(18) ここで、σ(ω)は、正方行列(この例では、4×4の正
方行列)の各要素σ(ω)m'mの和であり、要素σ(ω)m'm
の物理的意味は、軟組織Maから第m番目の骨要素にだ
け超音波パルスAiが入射したときに、この入射音波
と、骨Mbの内部で超音波が散乱されて、再び第m’番
目の要素から軟組織Maに放射される音波との比であ
る。次に、σ(ω)の物理的意味、即ち、正方行列の各要
素σ(ω)m'mの和をとることの物理的意味は、次の通り
である。式(16)において、右辺の縦行列の要素が全
て"1"であるので、各骨要素に入射する超音波Aiは、
振幅が、位相も含めて全て同じということになるが、こ
れは骨Mbの表面に平行な波面が入射したことと音響学
的に等価である。また、皮質骨Mb1の厚さが一様であ
れば、骨Mb表面に平行な波面の波は皮質骨Mb1と海
綿骨Mb2の界面で同じように反射され、皮質骨Mb1
表面に平行な波面を持って皮質骨Mb1内を伝搬し、平
行な波面で軟組織Maへ放射される。これは、各要素で
振幅と位相が揃った波であるが、ここでは、分母に骨要
素の総数4があることで、平均化されていることを表
す。このように考えると、反射面と波面とが平行なた
め、この問題は、簡単な平面波の問題に帰着されること
になる。
【0061】この後、CPU16は、ステップSP7に
進み、骨Mbの音響インピーダンス算出サブプログラム
の制御により、式(19)及び式(20)に基づいて、
皮質骨Mb1の音響インピーダンスZb1と海綿骨Mb2
の音響インピーダンスZb2とを求める。
【0062】
【数19】
【0063】ここで、Zaは、軟組織Maの既知の音響
インピーダンスを表す。
【0064】
【数20】
【0065】式(19)及び式(20)は、式(21)
及び式(22)から与えられる。
【0066】
【数21】
【0067】
【数22】
【0068】なお、図8に示すように、軟組織Ma−皮
質骨Mb1界面からの反射波受信時刻と、皮質骨Mb1
海綿骨Mb2界面からの反射波受信時刻との差τと、皮
質骨Mb1の音響インピーダンスZb1との積から皮質骨
Mb1の面積密度(τ・Zb1)を求めることもできる。
【0069】超音波トランスデューサユニット4及び超
音波遅延スペーサ5の直径φを変えたプローブ1を用い
て、入射角θ及び超音波遅延スペーサ5の下端面5aか
ら境界面Yまでの距離L(mm)を変化させて、所定の
レベルを基準としたときのエコーレベルE(dB)を測
定する模擬実験を行ったところ、図9に示すような結果
が得られた。同図よりかわるように、特に直径φが24
mm以上では、入射角θに対する依存性が低いため、入
射角θが0゜、即ち、垂直入射となるように厳密に調整
する必要性は従来に比べて少ない。
【0070】上記構成によれば、超音波トランスデュー
サユニット4から骨Mbに向けて放射された超音波パル
スAiは、超音波遅延スペーサ5とウォータバッグ6と
を経て骨Mbに達するが、この際、超音波遅延スペーサ
5によって集束され、かつ、焦点位置調節機構7が作動
して、超音波トランスデューサユニット4を骨Mbに向
けて、又は骨Mbから遠ざけるように、直線運動させ
て、ウォータバッグ6を伸縮させることによって、超音
波遅延スペーサ5の下端面5aから境界面Yまでの距離
Lが自動的に調節されて、超音波遅延スペーサ5の焦点
位置は境界面Yに合わせられるので、平面波を用いる方
法に比べて入射角θに対する依存性が低くなる。それ
故、この例の骨粗鬆症診断装置では、操作者の熟練度や
操作の巧拙に係わらず、正確な測定を行うことができ
る。また、超音波パルスAiのビームは絞られているの
で、測定部位の曲率半径が小さくても、確実かつ正確な
測定を行うことができる。
【0071】また、この例の構成では、算出された骨M
bの音響インピーダンスに基づいて、骨粗鬆症の進行状
況を判断する。骨の音響インピーダンスは、[骨弾性率
×骨密度]の平方根で与えられ、パラメータである「骨
弾性率」と「骨密度」とは、一方が増加(減少)する
と、他方も増加(減少)すると、いう関係にある。それ
故、骨密度が増加(減少)すると、骨弾性も増加(減
少)するので、音響インピーダンスは、この相乗効果に
より、敏感に応答して顕著に増加(減少)する。従っ
て、骨の音響インピーダンスは、骨密度を判断する上
で、大変良い指標となる。例えば、操作者は、被験者の
骨の音響インピーダンスが、その年齢層の平均値から著
しく小さい場合には、骨の骨粗鬆症が悪化していること
が判る。
【0072】また、この例の構成では、骨からの反射波
を平面波問題に帰着させる平面波問題帰着処理が行われ
るので、平面性の悪い骨も測定部位となり得、また、超
音波トランスデューサの向きも問題とならない。つま
り、骨表面の平坦性や形状によらずに、骨の音響インピ
ーダンスを測定できるので、大変使い勝手が良く、測定
信頼性も向上する。また、皮質骨及び界面骨の両方の音
響インピーダンスを求めることができるので、信頼性が
著しく向上する。また、表示器17には、骨の3次元画
像が表示されるので、診断情報が著しく増加する。
【0073】B.第2の実施例次に、第2の実施例につ
いて説明する。この第2の実施例である骨粗鬆症診断装
置においては、上述の第1の実施例における超音波トラ
ンスデューサユニット4及び超音波遅延スペーサ5(図
5及び図6参照)に代えて、図10及び図11に示すよ
うに、7個の超音波トランスデューサ201〜207から
なる超音波トランスデューサユニット20と、超音波ト
ランスデューサユニット20の送受信面20aに固着さ
れた超音波遅延スペーサ21とが新たに設けられてお
り、これに対応して、図1に示すパルス発生器91
4、整合回路101〜104、増幅器111〜114、波
形整形器121〜124、A/D変換器131〜134に加
えてさらに、図示しないが、パルス発生器95〜97、整
合回路105〜107、増幅器11 5〜117、波形整形器
125〜127、A/D変換器135〜137が新たに設け
られている。各超音波トランスデューサ201〜20
7は、チタンジルコン酸鉛(PZT)等からなり、直径
約9mmの円盤状の厚み振動型圧電素子の両面に電極層
を形成して構成されている。超音波トランスデューサユ
ニット20は、図10に示すように、超音波トランスデ
ューサ201を中心に、残り6個の超音波トランスデュ
ーサ202〜207が互いの円周面が外接するように配置
されて構成されている。超音波遅延スペーサ21は、ポ
リエチレンバルク等からなり、送信残響等の影響を除去
をすると共に、超音波トランスデューサユニット20の
送受信面20aから放射された超音波パルスAiを集束
させるために、所定の焦点距離f(この例では、40m
m)を有する。超音波遅延スペーサ21は、図10に示
すように、その胴部は6個の超音波トランスデューサ2
2〜207に外接する円と同一直径の円筒状であり、ま
た、各超音波トランスデューサ201〜207が固着され
る面に相対向する端面21aは、図11に示すように、
凹型湾曲形状をなしている。なお、上記構成を有する骨
粗鬆症診断装置の動作については、超音波トランスデュ
ーサの数が4個から7個に増えた分に対応した処理が必
要となるが、それ以外は上述の第1の実施例と同様であ
るので、その説明を省略する。
【0074】ここで、図12及び図13に、1個の超音
波トランスデューサ(図12(a)及び図13(a)参
照)と、本実施例における7個の超音波トランスデュー
サ201〜207からなる超音波トランスデューサユニッ
ト20(図12(b)及び図13(b)参照)とに関し
て、各送受信面に固着される超音波遅延スペーサの一端
面に相対向する他端面を凹型湾曲形状にせず、超音波パ
ルスAiのビームを絞らない場合(フォーカスなし)
(図12参照)と、超音波遅延スペーサの他端面を凹型
湾曲形状にして超音波パルスAiのビームを絞った場合
(フォーカスあり;共に焦点距離40mm)(図13参
照)とについて、入射角θ及び超音波遅延スペーサの下
端面から被験者の軟組織Maと皮質骨Mb1との境界面
Yまでの距離L(mm)を変化させて、最大固有値を測
定する模擬実験を行った結果の一例を示す。図12及び
図13において、最大固有値は、境界面における垂直反
射率に対応するものである。図12及び図13から分か
るように、第2の実施例であるフォーカスがある7個の
超音波トランスデューサ201〜207の場合、入射角θ
に対する依存性が最も低い。なお、この第2の実施例の
場合、フォーカスのない1個の超音波トランスデューサ
に比べて距離Lの影響を受けるが、距離Lが30〜40
mmである実用的な範囲においては、距離Lの影響をさ
ほど受けない。従って、この第2の実施例は、距離Lが
30〜40mmである範囲においては、入射角θに対す
る依存性も距離Lに対する依存性も共に低いことがわか
る。
【0075】C.第3の実施例 次に、第3の実施例について説明する。この第3の実施
例の構成が、上述の第1及び第2の実施例の構成と大き
く異なるところは、骨形状の測定を前提とせずに、軟組
織Ma−骨Mbの界面反射率λaを精密に測定できるよ
うにした点である。なお、装置のハードウェア構成で
は、図1と略同一構成である。この例では、軟組織Ma
−骨Mbの界面反射率λaは、N×Nの実対称行列(式
(23))の固有値問題として取り扱われる。
【0076】
【数23】
【0077】以下、軟組織Ma−骨Mbの界面反射率λ
aが、N×Nの実対称行列(式(23))の固有値問題
として取り扱われることを説明する。いま、図14に示
すように、反射体Πを囲む閉曲面上に観測面Γ0を設け
る。この観測面Γ0には無数の超音波トランスデューサ
が配置されており、反射体Πへ向かって任意の波動φin
を送信できるようになっている。いま、t<0で、観測
面Γ0から波動φinが送信され、t=−0で、反射体Π
の表面Γrに沿った波面を形成したとする。反射体Πの
垂直反射率λは、周波数ωによらず一定(実数)である
とし、さらに、反射体Πと観測面Γ0との間の媒質Ω内
では波動の減衰がないものとすると、媒質Ω内では、式
(24)に示すような関係式が成立する。
【0078】
【数24】
【0079】ここで、φinは反射体Πに向かう入射波の
波動関数、φSCは反射体Πから戻ってくる散乱波の波動
関数、xは位置座標である。
【0080】式(24)の両辺に、exp(−jωt)
を掛けて時間積分すると、
【0081】
【数25】
【0082】
【数26】
【0083】式(25),式(26)から式(27)を
得る。
【0084】
【数27】
【0085】また、一般的に散乱波と入射波との間に
は、式(28)に示すような関係式も成立する。
【0086】
【数28】
【0087】ここで、σ(ω,x,x’)は、x’上の波
元から出た波動が、反射体Πの表面Γrで散乱されて、
x上に作る場であり、散乱パラメータと称される。式
(27)と式(28)とから、式(29)が導かれる。
【数29】
【0088】次に、式(29)を離散化処理するため、
観測面Γ0を小さなメッシュΔj=0,1,…,N−1に
分ける。ここで、メッシュΔj=0,1,…,N−1
は、微小超音波トランスデューサのそれぞれの広がり
(面積)に相当する。メッシュ内では、波動関数φin
φscの変化は無視できるので、式(29)は、式(3
0)の形で表される。
【0089】
【数30】
【0090】式(30)の両辺にΔi1/2を掛けて変形す
ると、式(31)が得られる。
【0091】
【数31】
【0092】ここで、( )の中をΨin(ω,j)、σ
(ω,xi,xj)Δi1/2Δj1/2=S(ω,i,j)とする
と、式(32)が得られる。なお、S(ω,i,j)は、
離散化された散乱パラメータであり、j番面のメッシュ
(超音波トランスデューサ)から出た出力(送信)信号
が、反射体Πの表面Γrで散乱されて、i番目のメッシ
ュ(超音波トランスデューサ)に戻ってきたときの入力
(受信)信号を意味する。
【0093】
【数32】
【0094】ここで、ΨSC(ω,i)は、N個の全てのメ
ッシュ(超音波トランスデューサ)から出て行く単位出
力信号が、反射体で散乱されて、i番面のメッシュ(超
音波トランスデューサ)に戻ってきたときの入力(受
信)信号を意味する。
【0095】式(32)を行列形式で書くと、式(3
3)、式(34)、式(35)で表される。
【0096】
【数33】
【0097】
【数34】
【0098】
【数35】
【0099】この散乱パラメータS(ω)は、N×Nの複
素対称行列で、測定により得られるものである。式(3
5)を実部と虚部とに分けて書くと、式(36)、式
(37)が得られる。
【0100】
【数36】
【0101】
【数37】
【0102】式(37)の両辺に−1を掛けて、式(3
6)、式(37)を行列形式で書くと、式(38)が得
られる。
【0103】
【数38】
【0104】ここで、散乱パラメータS(ω)はN×N
の対称行列であるから、式(38)の形は、反射体Πの
垂直反射率λが、2N×2Nの実対称行列の固有値問題
となることを示している。従って、λは、常に実数であ
る。
【0105】
【数39】
【0106】
【数40】
【0107】
【数41】
【0108】
【数42】
【0109】それ故、、式(38)の固有値λは、N個
の正の固有値λ0,λ1,…,λN-1と、N個の負の固有
値−λ0,−λ1,…,λN-1が存在する。最も大きな固
有値(絶対値)λ0は、最も大きな反射率に相当する。
しかしながら、実際には、超音波トランスデューサの周
波数特性等のため、固有値(絶対値)λ0は、その物体
の反射率に比例したものとして得られる。そこで、この
例では、反射率λbが既知の物体について、散乱パラメ
ータS(ω)を計測し、最も大きな固有値(絶対値)λ0
を算出して、比例定数を得た。
【0110】次に、図15を参照して、この例の動作
(処理の流れ)について説明する。まず、平面性は良く
ないが、超音波パルスAiの波長と較べるなら曲率半径
が充分に大きい骨Mbを測定部位として選ぶ。好適な測
定部位としては、例えば、腰椎、上腕骨、脛骨、踵骨又
は大腿骨頸部を挙げることができる。装置に電源が投入
されると、CPUは、装置各部の初期設定を行った後、
測定開始スイッチが押下されるのを待つ。ここで、操作
者は、図4に示すように、被験者の測定部位、例えば、
腰椎、上腕骨、脛骨、踵骨又は大腿骨頸部等の骨Mbを
覆う軟組織Maの表面(皮膚の表面X)に、超音波ゲル
Gを塗り、超音波ゲルGを介してプローブ1のウォータ
バッグ6の先端を皮膚の表面Xに当て、かつ、超音波ト
ランスデューサユニット4の送受信面4aを骨Mbに向
けた状態でカバー8を手で支持し、測定開始スイッチを
オンとする。測定開始スイッチがオンとされると、CP
Uは、これより、図15に示す処理手順に従って、各種
処理を実行する。
【0111】まず、ステップSQ1において、CPU
は、送受信時制御サブプログラムの制御により、受信波
形S(t)を計測する。そして、4×4(4;超音波ト
ランスデューサ個数)の実対称行列[S(t)]を作成
する。このとき、CPUは、超音波パルスAi送出とエ
コーAe受信とを各4×4=16回交互に繰り返す制御
を行う。
【0112】次に、CPUは、ステップSQ2,SQ3
において、4×4の実対称行列である受信波形S(t)
について、超音波トランスデューサの最初の残響やエコ
ーの骨と超音波トランスデューサとの間の多重反射等の
ノイズを除去するために、骨Mbからの受信エコーと思
われる波形Sn'n(t)にゲートをかけてフーリエ変換
て、4×4の複素対称行列である散乱行列[S
n'n(ω)]を作成する。ステップSQ4では、SQ3
において作成された散乱行列[Sn'n(ω)]を処理し
て、式(23)に示すN×Nの実対称行列式を得る。ス
テップSQ5で、式(26)から一番大きな固有値(絶
対値)λ0を算出し、算出された固有値λ0に比例定数を
かけて骨Mbの反射率を求める。この後、CPUは、ス
テップSQ6に進み、骨Mbの音響インピーダンス算出
サブプログラムの制御により、骨Mbの音響インピーダ
ンスZbを求める。
【0113】このように、この例の構成によれば、第1
及び第2の実施例では必要となる骨形状の測定が不要と
なるので、信号処理が著しく迅速となる。
【0114】以上、この発明の実施例を図面を参照して
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られる
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述
した実施例においては、焦点位置を境界面Yに合わせる
際に、計時回路18が骨エコー到達時間Tを計時し、こ
の骨エコー到達時間Tに基づいて、CPU16が、超音
波遅延スペーサ5の下端面5aから境界面Yまでの距離
Lを算出して、この距離Lと予め知られた焦点距離fと
を比較し、両者の差分に基づいて焦点位置調節機構7に
よって超音波トランスデューサユニット4及び超音波遅
延スペーサ5を移動させたが、計時回路18を省略し、
超音波トランスデューサユニット4の送受信面4aの皮
膚表面Xに対する角度を固定した上で、焦点位置調節機
構7によって超音波トランスデューサユニット4及び超
音波遅延スペーサ5を微少移動させながら、この状態で
の最大の骨エコーレベルが抽出された位置で焦点位置調
節機構7を停止させ、超音波トランスデューサユニット
4及び超音波遅延スペーサ5を固定させる構成としても
良い。また、超音波トランスデューサは、厚み振動型に
限らず、撓み振動型でも良い。同様に、使用中心周波数
も限定されない。超音波トランスデューサの個数も4個
や7個に限定されるものではなく、必要に応じて、増減
できる。また、焦点位置調節機構7で用いたミニチュア
ボールに代えて、送りねじとして、例えば、すべりねじ
を用いる構成としても良い。また、DCサーボモータに
代えて、ACサーボモータ、又はステッピングモータを
用いるようにしても良い。また、軟組織Maの音響イン
ピーダンスは、水の音響インピーダンスに近いので、式
(19)〜式(22)の適用に当たっては、軟組織Ma
の音響インピーダンスに代えて、水の音響インピーダン
ス(既知)を用いても良い。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、N個の超音波トランスデューサから測定部位である
骨に向けて放射された超音波パルスは、超音波遅延スペ
ーサを経て骨に達するが、この際、超音波遅延スペーサ
によって集束され、骨の表面に焦点が結ばれるので、平
面波を用いる方法に比べて、超音波パルスの上記骨への
入射方向と骨の表面の法線方向とのずれに対する依存性
が低くなる。それ故、操作者の熟練度や操作の巧拙に拘
らず、正確な測定を行うことができる。また、超音波パ
ルスのビームは絞られているので、骨の曲率半径が小さ
くても、確実かつ正確な測定を行うことができる。
【0116】また、この発明の構成によれば、骨の音響
インピーダンスに基づいて、骨粗鬆症の進行状況が判断
される。骨の音響インピーダンスは、[骨弾性率×骨密
度]の平方根で与えられ、パラメータである「骨弾性
率」と「骨密度」とは、一方が増加(減少)すると、他
方も増加(減少)すると、いう関係にある。それ故、骨
密度が増加(減少)すると、骨弾性も増加(減少)する
ので、音響インピーダンスは、この相乗効果により、敏
感に応答して顕著に増加(減少)する。従って、骨の音
響インピーダンスは、骨密度を判断する上で、大変良い
指標となる。例えば、音響インピーダンスが、その年齢
層の平均値から著しく小さい場合には、骨の骨粗鬆症が
悪化していることが判る。
【0117】また、骨の音響インピーダンスに代えて、
軟組織の骨に対する超音波反射係数を骨密度の指標とし
ても、上述したと略同様の効果を得ることができる。
【0118】また、この発明の構成では、骨からの反射
波を平面波問題に帰着させる平面波問題帰着処理が行わ
れ、また、固有値問題として取り扱われるので、平面性
の悪い骨も測定部位となり得、また、超音波トランスデ
ューサの向きも問題とならない。つまり、骨表面の平坦
性や形状によらずに、骨の音響インピーダンスを測定で
きるので、大変使い勝手が良く、測定信頼性も向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例である骨粗鬆症診断装
置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】同診断装置の外観図である。
【図3】同装置に用いられるプローブの構成を示す断面
図である。
【図4】同診断装置の使用状態を示す模式図である。
【図5】同診断装置で使用される超音波トランスデュー
サユニット及び超音波遅延スペーサの構成を示す裏面図
である。
【図6】図5のA−A'断面図である。
【図7】同診断装置の動作処理手順を示すフローチャー
トである。
【図8】同実施例の動作を説明するための図である。
【図9】同実施例において、超音波トランスデューサユ
ニット及び超音波遅延スペーサの直径を変えたプローブ
を用いた骨粗鬆症診断装置によって得られる超音波パル
スの入射角及び超音波遅延スペーサの下端面から皮質骨
表面までの距離と、超音波トランスデューサによって受
信されるエコーレベルとの関係を示す特性図である。
【図10】この発明の第2の実施例である骨粗鬆症診断
装置で使用される超音波トランスデューサユニット及び
超音波遅延スペーサの構成を示す裏面図である。
【図11】図10のB−B'断面図である。
【図12】1個の超音波トランスデューサと、同実施例
における7個の超音波トランスデューサとに関して、超
音波遅延スペーサによるフォーカスがない場合とフォー
カスがある場合とについて、超音波パルスの入射角及び
超音波遅延スペーサの下端面から皮質骨表面までの距離
と軟組織−骨の界面垂直反射率に対応した最大固有値と
の関係を示す特性図である。
【図13】1個の超音波トランスデューサと、同実施例
における7個の超音波トランスデューサとに関して、超
音波遅延スペーサによるフォーカスがない場合とフォー
カスがある場合とについて、超音波パルスの入射角及び
超音波遅延スペーサの下端面から皮質骨表面までの距離
と軟組織−骨の界面垂直反射率に対応した最大固有値と
の関係を示す特性図である。
【図14】この発明の第3の実施例の成立過程を説明す
るための図である。
【図15】同実施例の動作処理手順を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
Ai 超音波パルス Ae 骨エコー Ma 軟組織 Mb 骨 Mb1 皮質骨 Mb2 界面骨 4 超音波トランスデューサユニット 41〜44 超音波トランスデューサ 5 超音波遅延スペーサ 7 焦点位置調節機構 91〜94 パルス発生器 14 ROM 15 RAM 16 CPU 17 表示器 18 計時回路 19 駆動回路

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元的に任意に配置され、超音波パル
    スを生体内部に放射すると共に、測定部位である骨から
    のエコーを受信するためのN個(Nは2以上の自然数)
    の超音波トランスデューサと、 前記N個の超音波トランスデューサの送受信面に相対向
    する一端面が前記N個の超音波トランスデューサの全て
    の送受信面を覆う形状を有し、他端面が凹型湾曲形状を
    なし、前記N個の超音波トランスデューサから放射され
    た前記超音波パルスを集束させて焦点を結ばせるための
    超音波遅延スペーサと、 前記N個の超音波トランスデューサのうち、第j番目の
    超音波トランスデューサからの超音波パルス発射による
    骨からのエコーを第i番目の超音波トランスデューサに
    よって受信して、N×N個の受信エコー波形Sij(t)
    を計測するエコー波形計測手段と、 実測されたN×N個の受信エコー波形Sij(t)の行列
    表示であるN×Nの散乱行列[Sij(t)]を時間でフー
    リエ変換するフーリエ変換手段と、 フーリエ変換されたN×Nの散乱行列[Sij(ω)]に基
    づいて、被験者の骨の反射波情報を算出する反射波情報
    算出手段とを備えてなることを特徴とする骨粗鬆症診断
    装置。
  2. 【請求項2】 前記N個の超音波トランスデューサは、
    1/4円盤状の厚み振動型圧電素子の両面に電極層を形
    成してなり、互いの矩形端面が張り合わされて全体で円
    盤形状をなしていることを特徴とする請求項1記載の骨
    粗鬆症診断装置。
  3. 【請求項3】 前記N個の超音波トランスデューサは、
    各々円盤状の厚み振動型圧電素子の両面に電極層を形成
    してなり、1つの超音波トランスデューサを中心に、他
    の超音波トランスデューサが互いの円周面が外接するよ
    うに配置されて構成されていることを特徴とする請求項
    1記載の骨粗鬆症診断装置。
  4. 【請求項4】 前記フーリエ変換手段は、処理アルゴリ
    ズムに従って、骨からの受信エコーと思われる波形にゲ
    ートをかけてフーリエ変換することを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置。
  5. 【請求項5】 前記反射波情報算出手段は、処理アルゴ
    リズムに従って、式(1)の方程式を成立させる値λの
    うち、絶対値の大きい方から数えて、単数又は複数の値
    λを求め、求められた値λに基づいて、被験者の骨の反
    射波情報を算出することを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置。 【数1】
  6. 【請求項6】 前記反射波情報算出手段は、処理アルゴ
    リズムに従って、式(2)を成立させる固有値λのう
    ち、絶対値の大きい方から数えて、単数又は複数の固有
    値λを求め、求められた固有値λに基づいて、被験者の
    骨の反射波情報を算出することを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置。 【数2】
  7. 【請求項7】 前記反射波情報算出手段は、処理アルゴ
    リズムに従って、得られた前記固有値λから又は前記固
    有値λに所定の比例定数を乗じて、骨の反射率を求める
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の骨粗鬆症診断装
    置。
  8. 【請求項8】 前記反射波情報算出手段は、処理アルゴ
    リズムに従って、前記受信エコー波形Sij(t)に基づ
    いて、測定対象内のN個(前記超音波トランスデューサ
    と同数個)の骨要素の座標を求め、かつ、それぞれの受
    信エコーの伝搬遅延を考慮して、所定の形状からの反射
    波を平面波問題に帰着させる平面波問題帰着処理を行
    い、平面波問題に帰着されたときの前記骨の反射波情報
    を算出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    1に記載の骨粗鬆症診断装置。
  9. 【請求項9】 前記反射波情報算出手段によって算出さ
    れる前記骨の反射波情報には、前記被験者の軟組織に対
    する皮質骨の骨反射波情報と、該皮質骨に対する海綿骨
    の骨反射波情報とが含まれることを特徴とする請求項8
    記載の骨粗鬆症診断装置。
  10. 【請求項10】 前記反射波情報算出手段によって算出
    された前記骨反射波情報に基づいて、前記骨の音響イン
    ピーダンス、又は皮質骨の音響インピーダンスと海綿骨
    の音響インピーダンスを算出する音響インピーダンス算
    出手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至
    9のいずれか1に記載の骨粗鬆症診断装置。
  11. 【請求項11】 測定部位となる前記骨は、腰椎、上腕
    骨、脛骨、踵骨又は大腿骨頸部であることを特徴とする
    請求項1乃至10の何れか1に記載の骨粗鬆症診断装
    置。
  12. 【請求項12】 2次元的に任意に配置され、超音波パ
    ルスを生体内部に放射すると共に、測定部位である骨か
    らのエコーを受信するためのN個(Nは2以上の自然
    数)の超音波トランスデューサと、前記N個の超音波ト
    ランスデューサの送受信面に相対向する一端面が前記N
    個の超音波トランスデューサの全ての送受信面を覆う形
    状を有し、他端面が凹型湾曲形状をなし、前記N個の超
    音波トランスデューサから放射された前記超音波パルス
    を集束させて焦点を結ばせるための超音波遅延スペーサ
    とを設け、 前記N個の超音波トランスデューサのうち、第j番目の
    超音波トランスデューサからの超音波パルス発射による
    骨からのエコーを第i番目の超音波トランスデューサに
    よって受信して、N×N個の受信エコー波形Sij(t)
    を計測し、実測されたN×N個の受信エコー波形S
    ij(t)の行列表示であるN×Nの散乱行列[S
    ij(t)]を時間でフーリエ変換し、フーリエ変換された
    N×Nの散乱行列[Sij(ω)]に基づいて、被験者の骨
    の反射波情報を算出することを特徴とする骨粗鬆症診断
    方法。
  13. 【請求項13】 前記反射波情報の算出には、式(3)
    を成立させる値λのうち、絶対値の大きい方から数え
    て、単数又は複数の値λを求め、求められた値λに基づ
    いて、被験者の骨の反射波情報を算出することを特徴と
    する請求項12記載の骨粗鬆症診断方法。 【数3】
  14. 【請求項14】 前記反射波情報の算出は、式(4)を
    成立させる固有値λのうち、絶対値の大きい方から数え
    て、単数又は複数の固有値λを求め、求められた固有値
    λに基づいて、被験者の骨の反射波情報を算出すること
    を特徴とする請求項12記載の骨粗鬆症診断方法。 【数4】
  15. 【請求項15】 前記反射波情報の算出には、前記受信
    エコー波形Sij(t)に基づいて、測定対象内のN個
    (前記超音波トランスデューサと同数個)の骨要素の座
    標を求め、かつ、それぞれの受信エコーの伝搬遅延を考
    慮して、所定の形状からの反射波を平面波問題に帰着さ
    せる平面波問題帰着処理を行い、平面波問題に帰着され
    たときの前記骨の反射波情報を算出することを特徴とす
    る請求項12記載の骨粗鬆症診断方法。
JP24117397A 1997-09-05 1997-09-05 骨粗鬆症診断装置及び骨粗鬆症診断方法 Pending JPH1176230A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006242738A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Honda Electronic Co Ltd 超音波プローブ、超音波プローブユニット、超音波画像検査装置
JP2006528522A (ja) * 2003-07-25 2006-12-21 セントレ ナシオナル デ ラ ルシェルシェ シエンティフィーク セエヌエールエス 音波撮像の方法および装置
JP2007531549A (ja) * 2003-07-15 2007-11-08 ザ・ボード・オブ・リージエンツ,ザ・ユニバーシテイ・オブ・テキサス・システム 超音波の臨界角反射測定法を使用する、迅速で正確な骨質の検出
JP2009216522A (ja) * 2008-03-10 2009-09-24 Honda Electronic Co Ltd 音響インピーダンス測定装置及び音響インピーダンス測定方法

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