JPH1176459A - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール

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JPH1176459A
JPH1176459A JP9257821A JP25782197A JPH1176459A JP H1176459 A JPH1176459 A JP H1176459A JP 9257821 A JP9257821 A JP 9257821A JP 25782197 A JP25782197 A JP 25782197A JP H1176459 A JPH1176459 A JP H1176459A
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JP
Japan
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golf ball
cover layer
alloy
outer cover
peripheral surface
Prior art date
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JP9257821A
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English (en)
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Yukio Tamura
行雄 田村
Masahito Kumazawa
雅人 熊沢
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MAGUREGAA GOLF JAPAN KK
Original Assignee
MAGUREGAA GOLF JAPAN KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 金属、合金または炭素繊維の何れかであ
る非晶質材料を含む部分を少なくとも一部に有する内部
構造体32と、内部構造体32の外周面を被覆している
カバー層33とを備える。 【効果】 金属、合金または炭素繊維の何れかである非
晶質材料を含む部分を少なくとも一部に有する内部構造
体32は、経時劣化及び、繰り返しの打撃によっても柔
軟性及び弾力性の低下が従来のものと比較して極めて少
ないので、ゴルフボール31の耐久性を高めることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐久性に優れると
共に打撃時のエネルギーを推進力として有効に利用でき
るゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】図5に示すようなツーピース・ゴルフボ
ールが従来から知られている。この図5において、ゴル
フボール1は、反発力の大きい合成ゴムから成る中実構
造のコア体(すなわち、核体)2と、強靱で反発力の非
常に大きい硬質合成樹脂から成りコア体2の外周面を直
接に被覆している外側カバー層3とで構成されている。
そして、図5においてはその図示が省略されているが、
外側カバー層3の外周面には、従来から周知のように多
数のディンプルが形成されている。さらに、外側カバー
層3の外周面には、従来から周知のように塗料が塗布さ
れている。
【0003】図5に示すゴルフボール1は、コア体2及
び外側カバー層3の材料として大きい反発力を有する合
成ゴム及び硬質合成樹脂をそれぞれ採用することで、ゴ
ルフクラブで打ったときに速い飛び出し速度が得られ、
大きな飛距離をもたらすことができる。
【0004】また、図6及び図7に示すような糸巻きゴ
ルフボール21も知られている。このゴルフボール21
は、反発力の大きい硬質合成ゴムから成る中実構造のコ
ア体(すなわち、核体)22と、このコア体22の外周
面に直接にゴム糸23を巻き付けることにより形成され
た糸巻き層24と、強靱で反発力の非常に大きい硬質合
成樹脂から成り糸巻き層24の外周面を直接に被覆して
いる外側カバー層25とで構成されている。そして、図
6及び図7においてはその図示が省略されているが、こ
のゴルフボール21の外側カバー層25の外周面にも、
多数のディンプルが形成されると共に塗料が塗布されて
いる。
【0005】図6及び図7に示すゴルフボール21にお
いては、ゴム糸23は天然ゴムまたは軟質合成ゴムから
成り、その断面はほぼ長方形(巻き付け前の自然な状態
では、長辺が約2mmで短辺が約0.5mm)である。
そして、ゴム糸23は、一対の長辺のうちの一方が内側
面になるように、コア体22の外周面全体にわたってき
つく巻き付けられている。また、コア体22の外径及び
糸巻き層24の内径はそれぞれ約20mmであり、糸巻
き層24の外径は約40mmであり、外側カバー層25
の外径は約43mmである。
【0006】なお、糸巻き層24の外周面にはゴム糸2
3の外側面による多数の凸条やゴム糸23の外側面同士
の間に生じる多数の間隙が存在しているので、上記外周
面附近は凹凸構造になっている。そして、糸巻き層24
の外周面附近の凹凸構造には、外側カバー層25の成形
時にその成形材料が或る程度入り込むので、この外側カ
バー層25の内周面附近は、糸巻き層24の外周面とほ
ぼ逆の凹凸関係を有する凹凸構造になる。
【0007】つぎに、図6に示したゴルフボール21の
製造工程について図7を参照して説明する。まず、図7
(A)に示すように、金型成形によってコア体22を作
成する。ついで、図7(B)に示すように、このコア体
22の外周面に直接にゴム糸23を巻き付けることによ
って糸巻き層24を作成する。ついで、図7(C)に示
すように、金型成形によって糸巻き層24の外周面を直
接に被覆するように外側カバー層25を作成する。この
結果、図7(C)にその外観を示し図6にその断面を示
すゴルフボール21を作成することができる。
【0008】図6及び図7に示すゴルフボール21は、
コア体22と外側カバー層25との間に糸巻き層24を
設けたことによって、一般的な特性として打撃フィーリ
ングがソフトでスピンが掛かり易く、速い飛び出し速度
が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ゴルフボール1、21
では打撃の度に変形が繰り返され、コア体2、22や糸
巻き層24の柔軟性及び弾力性が徐々に低下し、初期の
性能が失われていく。コア体2、22や糸巻き層24
は、打撃時に変形することでクラブヘッドの運動エネル
ギーを蓄え、変形が回復する際にそのエネルギーを推進
力として変換する。このため、コア体2、22や糸巻き
層24の柔軟性及び弾力性が低下したゴルフボール1、
21は、打撃時のエネルギーが推進力として有効に変換
されず、本来の性能が発揮できない。しかしながら、外
側カバー層3、25が繰り返しの打撃に耐え得る硬質合
成樹脂から成っているため、ゴルフボール1、21の外
観は比較的長期にわたり初期の状態を保つ。従って、本
来の性能が発揮できないゴルフボール1、21であって
も、外観からは判断できないことが多く、ボール1、2
1の交換時期を逸することがあった。そして、交換時期
を逸したボール1、21を用いると、最良の飛距離や方
向性が得られず、そのホールのスコアを悪化させる場合
があった。
【0010】本発明は、従来のゴルフボールの上述のよ
うな欠点をきわめて簡単かつ効果的に是正し得るように
したものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によるゴルフボー
ルは、金属、合金または炭素繊維の何れかである非晶質
材料を含む部分を少なくとも一部に有する内部構造体
と、上記内部構造体の外周面を被覆しているカバー層と
を備えている。
【0012】結晶構造を有する材料を非晶質構造にする
と、強度、硬度及び靭性(外力に対するねばり)が格段
に向上する。このような材料としては、例えばジルコニ
ウム、チタン、アルミニウム、ニッケル、鉄、マンガ
ン、銅、モリブデン、コバルト、タングステン、ベリリ
ウム及びマグネシウム等の金属や、これらの金属のうち
の少なくとも一つを主成分とする合金や炭素繊維があ
る。
【0013】上述した非晶質材料を内部構造体の少なく
とも一部に用いたゴルフボールでは、経時劣化及び、繰
り返しの打撃による柔軟性及び弾力性の低下が極めて少
ない。
【0014】
【発明の実施の形態】図1及び図2に示すように、本発
明の第1実施例によるゴルフボール31は、中空構造で
非晶質の金属または合金により形成されたほぼ球体形状
の殻体32と、この殻体32とほぼ同心状で殻体32の
外周面を直接に被覆している外側カバー層33とから構
成されている。また、図1及び図2においてはその図示
が省略されているが、このゴルフボール31の外側カバ
ー層33の外周面にも、多数のディンプルが形成される
と共に塗料が塗布されている。
【0015】殻体32の材料としては、ジルコニウム、
チタン、アルミニウム、ニッケル、鉄、マンガン、銅、
モリブデン、コバルト、タングステン、ベリリウム及び
マグネシウム等の金属や、これらの金属のうちの少なく
とも一つを主成分とする合金がある。そして、本実施例
においては、ジルコニウム、チタン、銅、ニッケル及び
ベリリウムの5つの金属からなる非晶質の合金を用いて
いる。なお非晶質の合金は、上述の5つの金属の組み合
わせだけでなく、遷移金属と非金属、遷移金属と遷移金
属あるいは典型金属と典型金属とを組み合わせたもので
あってもよい。
【0016】また、殻体32の外径は、実用性の観点か
ら見て一般的に、33〜47mmであるのが好ましく、
37〜42mmであるのがさらに好ましく、図示の実施
例の場合には約39mmである。さらに、殻体32の外
径と内径との差は、実用性の観点から見て一般的に、
0.8〜9mmであるのが好ましく、1.6〜5mmで
あるのがさらに好ましく、図示の実施例の場合には例え
ば約3mmである。
【0017】外側カバー層33は、強靱で反発力の大き
い硬質弾性材料から主として形成されるのが好ましい。
そして、このような硬質弾性材料としては、図5に示す
ようなツーピースボール1などのゴルフボールにおいて
従来から外側カバー層の材料として用いられるアイオノ
マー樹脂(具体的には、米国デュポン社の商標名「サー
リン」)などの各種の合成樹脂、ブタジエン重合体、ブ
タジエンスチレン共重合体、ブタジエンアクリルニトリ
ル共重合体、スチレンブタジエンアクリルニトリル共重
合体などの各種の合成ゴム及びバラタゴムなどの天然ゴ
ムから成るグループのうちから選ばれた少なくとも一種
を主成分とする弾性材料を挙げることができる。
【0018】そして、これらの硬質弾性材料のうちでも
合成樹脂が特に好ましく、図示の実施例の場合には上記
サーリンを選定することができる。また、上記硬質弾性
材料には、必要に応じて、亜鉛華、硫酸バリウム、炭酸
カルシウム、シリカなどの充填剤などを添加できる。さ
らに、外側カバー層33の内径は殻体32の外径と実質
的に同一であってよい。また、外側カバー層33の厚み
は、実用性の観点から見て一般的に、0.5〜5mmで
あるのが好ましく、1〜3.4mmであるのがさらに好
ましく、図示の実施例では約2mmであり、この場合に
は、外側カバー層33の外径は約43mmになる。
【0019】図示の実施例の場合には、殻体32及び外
側カバー層33をそれぞれほぼ一様な厚みに形成した
が、必ずしもほぼ一様な厚みに形成する必要はない。ま
た、殻体32の内周面及び外周面ならびに外側カバー層
33の内周面をそれぞれほぼ球形で滑らかな曲面にし
た。しかし、必ずしもほぼ球形で滑らかな曲面にする必
要はなく、殻体32に多数の小さな開孔を形成すること
ができ、このような開孔の大きさ、数及び分布状態は、
それぞれ、外側カバー層33の外周面に形成されるディ
ンプルとほぼ同一であってもよく、また、もっと大きな
開孔をもっと少ない数で形成してもよい。
【0020】さらに、殻体32の外周面を従来の糸巻き
ゴルフボールの糸ゴム層の外周面に類似した凹凸形状
(すなわち、相互に交差した多数の凸条部を有する形
状)にしてスピンが掛かり易くし、また、場合によって
は外側カバー層33の内周面及び/または殻体32の内
周面を、この殻体32の外周面とはほぼ逆の凹凸関係に
なるように、相互に交差した多数の凹条部を有する形状
にしてもよい。従って、殻体32及び外側カバー層33
に関する既述の内径、外径及び厚みは、本文において、
平均的な内径、平均的な外径及び平均的な厚みをそれぞ
れ意味している。
【0021】また、図示の実施例の場合には、殻体32
及び外側カバー層33を一種類の非晶質の合金及び一種
類の硬質弾性材料から成る単一の層によってそれぞれ形
成した。しかし、これらの殻体32及び外側カバー層3
3はそれぞれ一種類または複数種類の非晶質の金属また
は合金及び一種類または複数種類の硬質弾性材料から成
り互いに積層されたものであってもよい。
【0022】また、殻体32は、既述のような非晶質の
金属または合金をマトリックスとし、このマトリックス
にカーボン、ボロンなどのウィスカ、繊維などを含有さ
せて強化したものであってもよい。さらに、外側カバー
層33は、既述のような硬質弾性材料をマトリックスと
し、このマトリックスにカーボン、ガラスなどの繊維、
ウィスカなどや殻体32のための既述のような非晶質の
金属または合金などの微細片、粉末などを含有させた強
化硬質弾性材料であってもよい。
【0023】つぎに、図1に示すゴルフボール31の製
造工程について図2を参照して説明する。まず、図2
(A)に示すように、図1に示した殻体32をほぼ二分
割したカップ形状の半球体34をプレス成形、鋳型成形
などにより作成する。ついで、この半球体34の一対を
それらのリング状継ぎ合せ部において溶接、接着などに
より互いに固着して、図1に示したほぼ球体形状の殻体
32を作成する。
【0024】ついで、この殻体32をコア体として、図
5に示したツーピースボール1の場合と同様の手法によ
り、この殻体32の外側面に直接に外側カバー層33を
形成する。さらに、この外側カバー層33の外側面に従
来から周知のように塗料を塗布する。この結果、図2
(B)にその外観を示し図1にその断面を示したゴルフ
ボール31を作成することができる。
【0025】なお、外側カバー層33は、図1に示した
外側カバー層33をほぼ二分割したような一対のカップ
形状の半球体をそれぞれ殻体32に被覆してこれら一対
の半球体の内周面を殻体32の外周面に接着するととも
にこれら一対の半球体のリング状継ぎ合せ部を接着、溶
着などにより互いに固着することによって作成してもよ
く、また、金型成形により殻体32の外周面に外側カバ
ー層33を直接に作成してもよい。
【0026】図1及び図2に示した第1の実施例におい
ては、殻体32をほぼ二分割したような半球体34の一
対をそれらのリング状継ぎ合せ部において互いに固着し
て、ほぼ球体形状の殻体32を作成するようにした。し
かし、非晶質の金属または合金をアルゴンガスなどの気
体、エチルアルコールなどの液体などの流体により膨ら
ませるようにした超塑性成形を用いて、ほぼ球体形状の
殻体32全体を一体成形することもできる。また、外層
カバー層33の内周面に無電解メッキなどの手法により
非晶質の金属または合金層を形成して、ほぼ球体形状の
殻体32を形成することもできる。
【0027】また、第1の実施例においては、殻体32
の内部空間は特に何も充填しないで空洞(すなわち、空
気のみ存在する)のままにした。しかし、この内部空間
に液体、発泡ポリウレタンなどの発泡合成樹脂などの合
成樹脂、合成ゴム、天然ゴムなどの充填材を全体的また
は部分的に充填してもよい。この場合、充填材をスポン
ジ状のものとすれば、内部空間全体の平均的な比重がゴ
ルフボール31における上記内部空間以外の領域の平均
的な比重よりも充分小さいので、ボールの総重量に対す
る慣性モーメントをできるだけ大きくすることができて
特に好ましい。
【0028】図3及び図4に示すように、本発明の第2
実施例によるゴルフボール41は、中空構造のほぼ球体
形状のコア体42と、非晶質の金属または合金から成る
線条43がコア体42の外周面に直接に巻回されて成る
糸巻き層44と、この糸巻き層44の外周面を直接に被
覆する外側カバー層45とから構成されている。
【0029】なお、糸巻き層44及び外側カバー層45
は、それぞれ、コア体42とほぼ同心状になっている。
また、図3及び図4においては図示が省略されている
が、このゴルフボール42の外側カバー層45の外周面
にも、多数のディンプルが形成されると共に、塗料が塗
布されている。
【0030】上述のコア体42は、硬質または軟質弾性
材料から主として形成されるのが好ましい。そして、こ
のような弾性材料としては、図6及び図7に示した糸巻
きボール21などのゴルフボールにおいて従来からコア
体の材料として用いられる多官能不飽和エステルなどの
各種の合成樹脂、ブタジエン重合体、ブタジエンスチレ
ン共重合体、ブタジエンアクリルニトリル共重合体、ス
チレンブタジエンアクリルニトリル共重合体などの各種
の合成ゴム及びバラタゴムなどの各種の天然ゴムから成
るグループのうちから選ばれた少なくとも一種を主成分
とする弾性材料を挙げることができる。
【0031】そして、これらの弾性材料のうちでも軟質
合成ゴムが特に好ましく、図示の実施例の場合にはブタ
ジエン共重合体を主成分とするゴム成分に、重合性エチ
レン系不飽和結合を含む基を有するピリジン金属錯体を
架橋して得られる合成ゴムを選定することができる。ま
た、上記弾性材料には、必要に応じて、亜鉛華、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウム、シリカなどの充填剤などを添
加することができる。
【0032】コア体42の外径は、実用性の観点から見
て一般的に、30〜44mmであるのが好ましく、34
〜40mmであるのがさらに好ましく、図示の実施例の
場合には例えば約37mmである。さらに、コア体42
の厚みは、実用性の観点から見て一般的に、0.4〜4
mmであるのが好ましく、0.8〜2.6mmであるの
がさらに好ましく、図示の実施例の場合には例えば約
1.5mmであり、この場合には、コア体42の内径は
約34mmになる。
【0033】また、糸巻き層44を形成する線条43
は、反発力が比較的大きく適度な可撓性(すなわち、フ
レキシビリティ)を有する非晶質の金属または合金から
主として形成されており、第1の実施例のものと同様の
金属または合金を用いることができる。そして本実施例
の線条43においても第1の実施例のものと同様に、ジ
ルコニウム、チタン、銅、ニッケル及びベリリウムの5
つの金属からなる非晶質の合金を用いている。
【0034】糸巻き層44の外径は、実用性の観点から
一般的に、33〜47mmであるのが好ましく、37〜
43mmであるのがさらに好ましく、図示の実施例の場
合には例えば約40mmに形成することができる。ま
た、糸巻き層44の内径は、コア体42の外径と実質的
に同一であってよい。そして、糸巻き層44の外径と内
径との差は、実用性の観点から見て一般的に、1〜10
mmであるのが好ましく、2〜5mmであるのがさらに
好ましく、図示の実施例の場合には例えば約3mmに選
定することができる。さらに、糸巻き層44の気孔率
は、実用性の観点から見て一般的に、5〜60%である
のが好ましく、10〜40%であるのがさらに好まし
く、図示の実施例の場合には例えば約20%に選定する
ことができる。
【0035】線条43の断面は、ほぼ長方形、ほぼ長円
形、ほぼ楕円形、ほぼ円形などの任意の形状であってよ
いが、一般的に、ほぼ長方形、ほぼ長円形などの偏平形
状であるのが好ましい。そして、この偏平形状の線条4
3の幅(長辺)は、0.5〜5mmであるのが好まし
く、1〜3mmであるのがさらに好ましく、また、厚さ
(短辺)は、0.1〜2.5mmであるのが好ましく、
0.2〜1.5mmであるのがさらに好ましい。さら
に、この線条43の幅に対する厚さ(長辺に対する短
辺)の比は、1/10〜2/3であるのが好ましく、1
/7〜1/2であるのがさらに好ましい。
【0036】なお、図示の実施例の場合、線条43の断
面はほぼ長方形(長辺が約2mmで短辺が約0.5m
m)に選定することができる。そして、この線条43
は、一対の長辺のうちの一方(すなわち、一方の偏平
面)が内側面になるように、コア体42の外側面全体に
わたって巻き付けられるのが好ましい。
【0037】また外側カバー層45の外径は、実用性の
観点から見て一般的に、36〜50mmであるのが好ま
しく、40〜46mmであるのがさらに好ましく、図示
の実施例の場合には約43mmである。さらに、外側カ
バー層45の外径と糸巻き層44の外径との差は、実用
性の観点から見て一般的に、1〜8mmであるのが好ま
しく、2〜5mmであるのがさらに好ましく、図示の実
施例の場合には例えば約3mmである。
【0038】また、外側カバー層45の成形材料が糸巻
き層44の外周面側の1/10〜3/5、好ましくは1
/5〜1/2の厚さ部分の空隙に入り込んでいるのが好
ましい。なお、外側カバー層45は、第1の実施例と同
様の硬質弾性材料で形成されている。
【0039】図示の実施例の場合には、コア体42、糸
巻き層44及び外側カバー層45をそれぞれほぼ一様な
厚みに形成したが、必ずしもほぼ一様な厚みに形成する
必要はない。また、コア体42の内周面及び外周面をそ
れぞれほぼ球形で滑らかな曲面にしたが、必ずしもほぼ
球形で滑らかな曲面にする必要はなく、例えば、コア体
42の外周面を凹凸形状にし、また、場合によってはコ
ア体42の内周面を、このコア体42の外周面とはほぼ
逆の凹凸関係になるように、凹凸形状にしてもよい。従
って、コア体42、糸巻き層44及び外側カバー層45
に関する既述の内径、外径及び厚みは、本文において
は、平均的な内径、平均的な外径及び平均的な厚みをそ
れぞれ意味している。
【0040】また、図示の実施例の場合には、コア体4
2、糸巻き層44及び外側カバー層45を一種類の弾性
材料や一種類の非晶質の金属または合金から成る単一の
層によってそれぞれ形成した。しかし、これらのコア体
42、糸巻き層44及び外側カバー層45はそれぞれ一
種類または複数種類の弾性材料や一種類または複数種類
の非晶質の金属または合金から成り互いに積層されたも
のであってもよい。
【0041】また、コア体42及び外側カバー層45
は、弾性材料をマトリックスとし、このマトリックスに
カーボン、ガラスなどの繊維、ウィスカなどや糸巻き層
44のための既述のような非晶質の金属または合金など
の微細片、粉末などを含有させた強化弾性材料であって
もよい。さらに、糸巻き層44は、既述のような非晶質
の金属または合金をマトリックスとし、このマトリック
スにカーボン、ボロンなどのウィスカ、繊維などを含有
させて強化したものであってもよい。
【0042】つぎに、図3に示すゴルフボール41の製
造工程について図4を参照して説明する。まず、図4
(A)に示すように、図3に示したコア体42をほぼ二
分割したカップ形状の半球体46をプレス成形、金型成
形などにより軟質または硬質材料から作成する。つい
で、この半球体46の一対をそれらのリング条継ぎ合せ
部において接着、溶着などにより互いに固着して、図3
に示したほぼ球体形状のコア体42を作成する。
【0043】ついで、図4(B)に示すように、このコ
ア体42の外周面に直接に線条43を巻き付けることに
よって図3に示した糸巻き層44を形成する。ついで、
この糸巻き層44を第2のコア体として、図6及び図7
に示した糸巻きゴルフボール1の場合と同様の手法によ
り、この糸巻き層44の外側面に直接に外側カバー層4
5を形成する。この結果、図4(C)にその外観を示し
図3にその断面を示したゴルフボール41を作成するこ
とができる。なお、外側カバー層45は、第1の実施例
で説明したさまざまな手法により作成することができ
る。
【0044】なお、第2の実施例においては、コア体4
2をほぼ二分割したような半球体46の一対をそれらの
リング状継ぎ合せ部において互いに固着することによっ
て、ほぼ球体形状のコア体42を作成するようにした。
しかし、軟質または硬質材料をアルゴンガスなどの気
体、エチルアルコールなどの液体などの流体により膨ら
ませるようにした超塑性成形を用いてほぼ球体形状のコ
ア体42全体を一体成形することもできる。また、コア
体42の外周面及び/または内周面や外層カバー層45
の内周面に無電解メッキなどの手法により薄い非晶質の
金属または合金層を形成して、コア体42や外側カバー
層45を強化してもよい。
【0045】また、第2の実施例においては、コア体4
2の内部空間は特に何も充填しないで空洞(すなわち、
空気のみ存在する)のままにした。しかし、この内部空
間に液体、発泡ポリウレタンなどの発泡合成樹脂などの
合成樹脂、発泡合成ゴムなどの合成ゴム、天然ゴムなど
の充填材を全体的または部分的に充填してもよい。この
場合、充填材をスポンジ状のものとすれば、内部空間全
体の平均的な比重がゴルフボール41における上記内部
空間以外の領域の平均的な比重よりも充分小さくなるの
で、ボールの総重量に対する慣性モーメントをできるだ
け大きくすることができて特に好ましい。
【0046】また、コア体42は、発泡スチロールなど
の発泡合成樹脂、発泡ゴムなどのスポンジ状のものを用
いることで、中空構造だけでなくて中実構造にすること
もできる。この場合、中空または中実構造のコア体42
の外周面及び/または内周面に強化のための薄い非晶質
の金属または合金層を形成することもできる。
【0047】さらに、第2の実施例においては、ゴルフ
ボール41が糸巻き層44のための巻き芯として機能す
るコア体42を備えているが、このコア体42を省略す
ることもできる。そして、この場合における第2の実施
例との相違点は、次に述べる点となる。
【0048】すなわち、ゴルフボール41はコア体42
を省略したために、糸巻き層44の内部空間は特に何も
充填されない空洞(すなわち、空気のみ存在する)のま
まになる。そして、コア体42の重量に相当する重量の
線条43を糸巻き層44の内周面に余分に存在させるこ
とができるので、糸巻き層44の内径を少し小さくする
ことができ、このために、この内径は図示の実施例の場
合において約36.5mmになる。
【0049】従って、糸巻き層44の内径は、実用性の
観点から見て一般的に、29.5〜43.5mmである
のが好ましく、33.5〜39.5mmであるのがさら
に好ましい。また、糸巻き層44の外径と内径との差
も、図示の実施例の場合においては約3.5mmにな
り、実用性の観点から見て一般的に、1.5〜9mmで
あるのが好ましく、2.5〜6mmであるのがさらに好
ましい。
【0050】さらに、コア体42用いずにほぼ球状の糸
巻き層44を作成するには、次の項〜項に記載の手
法を用いることができる。 適度な可撓性だけでなく適度な剛性も有する線条4
3を用い、この線条43をコアレスで巻き込むことによ
って糸巻き層44を作成する。 多数のピン状部材を放射状に組み合わせてコアと成
し、このコアの多数のピン状部材に線条43を巻き付け
ることによって糸巻き層44を作成する。この場合、多
数のピン状部材は巻き付けの途中または終了後に糸巻き
層44から抜き取る。 パラフィン、密ろうなどのろう材、ナフタリン、シ
ョウノウ、固体炭酸などの昇華性物質または氷塊などの
冷凍物体を用いて中実または中空構造のコアと成し、こ
のコアに線条43を巻き付けることによって糸巻き層4
4を作成する。そして、巻き付けの終了後または途中に
コアを溶剤、加熱などにより溶融または昇華させて糸巻
き層44から除去する。
【0051】また、第1の実施例では非晶質の金属また
は合金を用いて殻体32を形成したが、第3の実施例と
して、殻体を非晶質の炭素繊維で形成することもでき
る。この場合の構造は第1の実施例とほぼ同様であるか
ら図示を省略する。ただし、第1の実施例における殻体
と比較して、第3の実施例の殻体は比重が小さいため
に、第1の実施例の殻体と同寸法とすると、その重量が
軽くなる。そこで、ゴルフボールの総重量を第1の実施
例と同等とするために、殻体や外側カバー層の寸法を変
更したり、殻体の内部に天然ゴム、合成ゴムあるいは合
成樹脂などから成るコア体を組み合わせてもよい。
【0052】また、殻体を形成する際に用いる硬化剤中
に金属粉末を混合して、殻体の重量を増加させることも
できる。この場合、第1の実施例のようにゴルフボール
の外周近傍に重量が集中するので、ゴルフボールの慣性
モーメントを増加させることができる。なお、非晶質の
炭素繊維による殻体は、雄型の表面あるいは雌型の内面
にマット状のものを貼り付けて積層させるといったこの
種の繊維強化樹脂の形成方法として周知の方法で作るこ
とができる。また、コア体を用いる場合には、マット状
の非晶質の炭素繊維を直接にコア体に貼り付けて積層さ
せてもよい。
【0053】さらに、第2の実施例では非晶質の金属ま
たは合金から成る線条43を巻回して糸巻き層44を形
成したが、第4の実施例として、糸巻き層を非晶質の炭
素繊維で形成することもできる。この場合の構造は第2
の実施例とほぼ同様であるから図示を省略する。なお、
非晶質の炭素繊維の線条は、硬化剤を塗布しながら巻き
込んで硬化させるか、予め硬化されたものを巻き込む。
【0054】なお、イギリス、アメリカ及び日本の各ゴ
ルフ協会によるゴルフボール(公認球)の規格では、ボ
ールの総重量の上限、直径の下限、飛び出し速度(所定
の衝撃を与えた場合)の上限などがそれぞれ規定されて
いるので、第1、第2、第3及び第4の実施例のゴルフ
ボールもこのような規格に従った数値を有するものであ
るのが望ましい。しかし、プライベートに使用する場合
には必ずしも上記規格に従った数値を有する必要はな
く、また、上記規格が変更された場合にはこの変更に伴
って上記数値を変更することができる。
【0055】
【発明の効果】金属、合金または炭素繊維の何れかであ
る非晶質材料を含む部分を少なくとも一部に有する内部
構造体は、経時劣化及び、繰り返しの打撃によっても柔
軟性及び弾力性の低下が従来のものと比較して極めて少
ない。従って、ゴルフボールの耐久性を高めることがで
きる。
【0056】また、ゴルフボールの内部構造体の耐久性
が外側カバー層の耐久性よりも高いために、外側カバー
層が使用に耐え得る限りボールを使用できる。従って、
ボールの外観を見てその交換時期を判断でき、1つのボ
ールを有効に使いきることができる。
【0057】また、上述の内部構造体は、打撃時の変形
が速やかにかつ確実に回復するために、ボールが変形し
て不安定な状態で回転する時間が極めて短い。従って、
打撃後すぐにボールの回転が安定し、このために、ボー
ルの飛距離が大きくかつ直進性も良好となる。
【0058】また、内部構造体が中空構造でありかつ非
晶質の金属または合金により形成されているゴルフボー
ルは、ゴルフボールの総重量に対する慣性モーメントが
大きいために、ボールの飛び出し時にそれほどスピンが
掛っていなくても、このスピンがボールの着地時まで有
効に持続し、このために、ボールの飛距離が大きくかつ
直進性も良好となる。しかもそのスピンがボールの着地
時まで有効に持続するので、ボールが着地してから不必
要に転がらない。
【0059】また、内部構造体の強度、硬度及び靭性が
向上したために、従来よりも柔らかいカバー層を用いて
もゴルフボールの耐久性が損なわれない。そして、柔ら
かいカバー層を用いることでクラブフェースとゴルフボ
ールとの間の摩擦を大きくして、ボールの飛び出し時に
スピンを掛けやすいゴルフボールを提供できる。
【0060】さらに、繊維状の非晶質材料を巻回して成
る内部構造体を有するゴルフボールは、打撃時のスピン
の掛かり方や飛び出し速度を繊維の巻き込み方を変える
ことで決めることができ、さまざまなゴルファーやさま
ざまなコースコンディションに対して個々に対応する多
様なゴルフボールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるゴルフボールの断
面図である。
【図2】(A)は図1の殻体の形成工程を示す斜視図で
あり、(B)は図1の外側カバー層の形成工程を示す斜
視図である。
【図3】本発明の第2の実施例によるゴルフボールの左
半分は完全に断面し右半分は外側カバー層だけ断面した
断面図である。
【図4】(A)は図3のコア体の形成工程を示す斜視図
であり、(B)は図3の糸巻き層の形成工程を示す正面
図であり、(C)は図3の外側カバー層の形成工程を示
す正面図である。
【図5】従来のツーピース・ゴルフボールの断面図であ
る。
【図6】従来の糸巻きゴルフボールの断面図である。
【図7】(A)は図6のコア体の形成工程を示す正面図
であり、(B)は図6の糸巻き層の形成工程を示す正面
図であり、(C)は図6の外側カバー層の形成工程を示
す正面図である。
【符号の説明】
31 ゴルフボール 32 殻体 33 外側カバー層 41 ゴルフボール 42 コア体 43 線条

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属、合金または炭素繊維の何れかである
    非晶質材料を含む部分を少なくとも一部に有する内部構
    造体と、 上記内部構造体の外周面を被覆しているカバー層とを備
    えることを特徴とするゴルフボール。
  2. 【請求項2】上記金属は、ジルコニウム、チタン、アル
    ミニウム、ニッケル、鉄、マンガン、銅、モリブデン、
    コバルト、タングステン、ベリリウム及びマグネシウム
    のうちの何れか一つであり、上記合金は、上記金属のう
    ちの少なくとも一つを主成分にしていることを特徴とす
    る請求項1記載のゴルフボール。
  3. 【請求項3】上記内部構造体が中空構造であることを特
    徴とする請求項1に記載のゴルフボール。
  4. 【請求項4】上記内部構造体の外径が33〜47mmで
    あり、 上記内部構造体の外径と内径との差が0.8〜9mmで
    あり、 上記カバー層の外径と上記内部構造体の外径との差が1
    〜10mmであることを特徴とする請求項3に記載のゴ
    ルフボール。
  5. 【請求項5】繊維状の上記非晶質材料が巻回されて上記
    中空構造が形成されていることを特徴とする請求項3に
    記載のゴルフボール。
  6. 【請求項6】上記繊維状の非晶質材料がコア体に巻回さ
    れており、 上記内部構造体の外径と内径との差が1〜8mmである
    ことを特徴とする請求項5に記載のゴルフボール。
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