JPH1176841A - 穀物原料の真空調質処理方法および真空調質処理装置 - Google Patents

穀物原料の真空調質処理方法および真空調質処理装置

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JPH1176841A
JPH1176841A JP9251433A JP25143397A JPH1176841A JP H1176841 A JPH1176841 A JP H1176841A JP 9251433 A JP9251433 A JP 9251433A JP 25143397 A JP25143397 A JP 25143397A JP H1176841 A JPH1176841 A JP H1176841A
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vacuum
water
wheat
grain
water treatment
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Kunifumi Hiroshima
國史 広嶋
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SHINMEI SEISAKUSHO KK
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SHINMEI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】穀物原料の調質処理を一段階にして時間の短縮
化、作業の簡略化、省力化を計り、調質タンクを1セッ
トにして装置のコストの低減、コンパクト化、設置面積
の削減を計り、穀物原料への細菌や微生物の繁殖を抑制
する。 【手段】自己水分9%前後(重量)前後含む穀物原料
に、穀物原料の水分として6%前後の付加水を添加して
混合し、真空度20〜40Torrの状態において撹拌
した後に瞬時に大気圧に戻し、この急激な気圧変化によ
って穀物原料に付加水を急速に含浸させて 5〜10時
間放置(寝かし)をし、一段階で穀物原料の水分を15
〜17%にすることによって、穀物原料を製粉加工する
に適した状態に調質する穀物原料の調質処理方法。穀物
原料の流入機構と流出機構を連通した真空加水処理装置
内にスクリューコンベヤー等の撹拌機構を付設するとと
もに、加水供給槽、真空発生装置、真空解除装置、調質
タンクを接続した穀物原料の調質処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、麦、大豆、米、蕎
麦、トウモロコシ等の穀物原料について製粉加工を始め
として各種の食品加工を行う際に実施する穀物原料の調
質(テンパリング)処理方法およびこの処理方法におい
て使用する調質処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術]▲麦、大豆、米、蕎麦、ト
ウモロコシ等の穀物原料の製粉加工、麺加工、成分( 【従来の技術]麦、大豆、米、蕎麦、トウモロコシ等の
穀物原料の製粉加工、麺加工、成分(油分)抽出加工、
圧扁加工処理等の食品加工処理をするとき、良好な処理
結果を得るためには、これらの穀物原料を各種の食品加
工処理に適した物理的状態に調質する必要がある。たと
えば、小麦の原麦(以下原麦という)の製粉加工におい
ては、その前段の精選工程では異物、夾雑物、被害粒な
ど混入阻害物を精選(分離)して除去し、正常な原麦粒
を選別し、この精選した原麦粒に水分を添加し、一定時
間タンク内で調質して胚乳部に水分を浸透させ、かつ外
皮を強靭にすることによって、ロ一ル機で処理したとき
の胚乳部とふすまの分離および胚乳部の粉砕を良好にす
る必要がある。 【0003】原麦の調質処理を行うについては、水分、
温度、時間の調整が重要であり、室温において加熱せず
に原麦を自然水分以上の高水分に調質するテンパリング
(tempering)や、加熱して原麦を自然水分以上の高水分
に調質するコンディショニング(conditionig)が従来よ
り実施されている。
【0004】従来の原麦の調質方法と装置の一例を、図
1にしたがって説明すると、先ず原麦を産地別、種類別
に各原麦タンク1に投入して一時貯蔵し、送出機2によ
って上部ホッパー3を経て計量機4に流入させ、製粉目
的に従って産地別、種類別の原麦の所定重量を適宜計っ
た後、これらの原麦をミキサー5に充填して所定割合に
なるように混合し、この混合した原麦を下部ホッパー6
を経て空気輸送機7によって第1精選機8、第2精選機
9、第3精選機10、第4精選機11に順次導入して、
原麦に含まれている異物、夾雑物、被害粒等の混入阻害
物を完全に除去する。
【0005】前述の精選した原麦は自己水分9%前後
(重量)を含有しており、これを空気輸送機12によっ
て第1次加水装置(原料流量検出付)13内に搬送し、
ここで原麦の水分4%に相当する水を原麦に対して1次
加水として水槽14より添加し、コンベヤー15によっ
て原麦と均一に混合し、第1次調質タンク16内に導入
して以下の原麦の第一段階の調質処理を行う。
【0006】すなわち、第1次調質タンク16において
原麦を大気圧下で室温で24時間程度放置(寝かし)を
して、前述した4%の1次加水の原麦に対する含浸を開
始するが、大気圧下においては24時間程度の放置によ
っては、原麦に対する十分な水分の含浸はできず、水分
の胚乳組織への浸透、粒質の軟化、外皮の強靭化はでき
ない。
【0007】そこで、この第一段階の調質処理を行った
原麦を送出機17によって上部ホッパー18を経て計量
機19に導入して重量を計り、ミキサー20で混合して
下部ホッパー21を経て空気輸送機22によって第2次
加水装置(原料流量検出付)23内に搬送し、この第2
次加水計量槽23内に水槽24より原麦の水分2%に相
当する水を二次加水として原麦に再度添加し、コンベヤ
ー25によって原麦と均一に混合し、第2次調質タンク
26に導入して以下の原麦の第二段階の調質処理を行
う。
【0008】すなわち、第2次調質タンク26に導入し
た原麦を大気圧下で室温で再び12時間程度放置して、
前述した2%の2次加水を原麦に対して含浸させ、水分
の胚乳組織への浸透、粒質の軟化、外皮の強靭化を行
い、原麦全体として14〜17%前後の水分を加水し
て、原麦の胚乳とふすまの分離および胚乳の粉砕を良好
にし、製扮に最適な物理状態に整えた後、この調質をし
た原麦を定量送出機27によってホッパー28を経て空
気輸送機29によってロール粉砕機30に搬送して公知
の原麦の製粉を行っている。
【0009】しかし、前述した従来の原麦の調質処理方
法と調質処理装置によると、原麦に対する調質処理が、
第1段階の調質処理(24時間)と第2段階調質処理
(12時間)と二段階に渡って行うことになるため、調
質処理時間が長時間(36時間)になり、作業が夜間に
渡ったり、維持管理作業も面倒になり、原麦の調質処理
効率が悪いという欠点があった。
【0010】また、第1次調質タンク16および第2次
調質タンク26と、これらの関連機器類(各空気輸送
機、加水装置、水槽、コンベヤー等)を必要とするため
に、装置製造費用が嵩んで装置のイニシャルおよびラン
ニングコストが高価になる不都合があるばかりか、装置
全体が大型化して装置設置面積が大きくなり、スペース
エコノミーが良くないという不都合もあった。
【0011】さらに、前述したように、原麦に対する調
質処理が二段階になって処理時間が長時間となり、原麦
が水を含んで調質タンクに滞留する時間が長くなるため
に、調質タンク内および原麦の表面に細菌や微生物が繁
殖して衛生面において問題を起こすこともあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、麦、
大豆、米、蕎麦、トウモロコシ等の穀物原料を製粉加工
等の食品加工処理をする際に行うこれらの穀物原料の調
質処理を、従来の第1段階の調質処理と第2段階の調質
処理のように二段階に渡って長時間に行うことはせず
に、一段階で支障なく行うことによって、調質処理時間
を従来の場合に比較して二分の一以下にし、調質処理時
間の短縮化を計り、処理作業の簡略化、省力化を計るも
のである。
【0013】また、本発明の他の目的は、前述した穀物
原料の調質処理を、従来のように第1次調質タンクと第
2次調質タンク(関連機器類等を含めて)の2セットを
使用して実施するのではなく、1セットだけで調質処理
を支障なく行うことによって、装置のイニシャルおよび
ランニングコストの低減を計るとともに、装置全体のコ
ンパクト化を計り、装置設置面積を小さくして、スペー
スエコノミーを改善することにある。
【0014】さらに、本発明の他の目的は、原麦に対す
る調質処理を一段階で、かつ、短時間で行い、原麦が水
を含んで滞留する時間を短縮することによって、調質タ
ンク内に細菌や微生物が繁殖することを抑制し、原麦に
細菌や微生物が付着して不衛生になることを防止するこ
とにある。
【0015】さらに、本発明の他の目的は、穀物原料の
真空調質処理を行う加水処理装置の複数セットをパラレ
ルに設置して、各加水処理装置を時間をずらせて運転し
て連続的に穀物原料の真空調質処理を行うことにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
め、本発明は、自己水分を9%前後含む穀物原料に、穀
物原料の水分として6%前後の付加水を添加して混合
し、この付加水を添加した原麦等の穀物原料を真空度2
0〜40Torrの状態において1〜2分間低速撹拌し
た後に瞬時に大気圧に戻し、この急激な気圧変化によっ
て穀物原料に付加水を急速に含浸させて一定時間放置し
(寝かし)、一段階で穀物原料の水分を14〜17%に
することによって、穀物原料を製粉加工するに適した状
態に調質する穀物原料の真空調質処理方法に関するもの
である。
【0017】また、本発明は、穀物原料の流入機構と流
出機構を有する真空加水処理装置に、穀物原料の撹拌移
送手段を内設するとともに、穀物原料に付加水添加する
付加水供給槽、真空加水処理装置内を真空度20〜40
Torrにする真空発生装置、真空加水処理装置内を大
気圧に戻す真空解除装置を接続した穀物原料の真空調質
処理装置に関するものである。
【0018】さらに、本発明は、前述した穀物原料の調
質装置において、真空加水処理装置をパラレルに2セッ
ト以上設け、各加水処理装置を時間をずらせて運転して
連続的に調質処理を行う真空調質処理装置に関するもの
である。
【0019】
【発明の実施形態】以下、本発明の穀物原料の真空調質
方法を小麦(原麦)を一例として説明すると、先ず原麦
に混入する異物、夾雑物、被害粒など混入阻害物を除去
するとともに、正常の麦粒子を精選し、この精選した原
麦を産地別、種類別に分離する。
【0020】分離した原麦の自己保持水分は産地別、種
類別によって多少異なるが、通常の場合においては9%
前後の水分を含有しており、これを精選、製粉に適した
状態にするために、以下に述べるような原麦の真空調質
処理を行う。すなわち、9%前後の自己保持水分を含有
する原麦に6%前後に相当する付加水を添加して混合
し、この付加水を添加した原麦を真空度20〜40To
rrの状態において1〜2分間撹拌した後に瞬時に大気
圧に戻し、この急激な気圧変化によって原麦に付加水を
急速に含浸させて5〜10時間放置して原麦の水分を一
段階で14〜17%前後にする。
【0021】前述したような原麦の調質処理を行うこと
によって、原麦の胚乳組織に水を十分に浸透させて原麦
の粒質を軟化させるとともに原麦の外皮を強靭化にし、
原麦の胚乳とふすまの分離、胚乳の粉砕を良好にして、
原麦を精選、製粉に適した状態にする。
【0022】原麦に付加水として6%前後、すなわち5
〜7%に相当する水分を添加するのは、5%未満の付加
水の添加では、一段階で原麦の胚乳組織に水を十分に浸
透させることはできず、原麦の粒質の軟化と原麦の外皮
の強靭化が不十分であり、また、7%を超えた付加水の
添加を行っても、原麦に対する水分の増加は全体として
15〜16%前後が加工処理上の限界であって、7%を
超えた付加水の添加は余分な水分の添加になるためであ
る。
【0023】付加水を添加した原麦を真空度20〜40
Torrの状態において調質処理を行うのは、真空度2
0Torr未満であると、瞬時に大気圧に戻した際に形
成する急激な気圧変化としては不十分であるためであ
り、また、真空度40Torrを超えると、真空度を高
めただけの効果がなく、エネルギーロスが多くなって経
済的でないことによる。
【0024】前述した真空度において付加水を添加、混
合した原麦を1〜2分間撹拌するのは、1分未満の撹拌
では原麦と水との混合が不十分となって、一段階で原麦
の胚乳組織に水を浸透させることはできず、原麦の粒質
の軟化と原麦の外皮の強靭化が不完全になり、また、2
分を超えた撹拌を行っても、原麦に対する水分の増加は
全体として14〜17%前後が加工処理上の限界であっ
て、2分を超えた撹拌を行っても原麦の水分は増加せ
ず、時間のロスになるだけである。
【0025】付加水を含浸させた原麦を5〜10時間放
置するのは、5時間未満の放置(寝かせ)では、一段階
で原麦の胚乳組織に水を浸透させて原麦の粒質の軟化と
原麦の外皮の強靭化を行うことが不十分であり、また、
10時間を超えた放置を行っても、前述した理由と同じ
く原麦の水分は増加はせず、時間のロスになるだけであ
る。大豆、米、蕎麦、トウモロコシ等の穀物原料につい
て、真空調質処理を行う場合には、、付加水の添加量と
真空度の条件は原麦のときと同じでよいが、放置時間
は、30〜60分と短くてよい。
【0026】次に、本発明の穀物原料の真空調質処理装
置を、小麦の原麦の真空調質処理装置を一例として、図
2にしたがって説明すると、原麦を投入する複数個の原
麦タンク1から始まって、原麦を搬送する空気輸送機1
2までの処理ラインについては、前述した図1の従来の
原麦の調質処理装置と同じであるので説明を省略する
が、異なるところは、原麦を一次貯蔵するサービスタン
ク31とスクリューコンベヤー排出機36を付設する
点、加水供給ユニット40と真空ポンプユニット45を
接続した円筒形の真空加水処理装置32を別途に設置し
た点である。
【0027】本発明装置の特徴は、真空加水処理装置3
2に加水供給ユニット40と真空ポンプユニット45と
を接続したを設置したことであって、真空加水処理装置
32の内部には駆動モーター49で回転する撹拌および
送り羽根33を付設し、また、真空加水処理装置32に
は真空投入ゲート35を設けるとともに真空排出ゲート
46を設ける。
【0028】原麦を充填した各真空加水処理装置32に
おいては、加水バルブ38と39を開いて加水供給ユニ
ット40から各真空加水処理装置32の原麦に付加水を
添加するが、この際に流量計37によって、9%前後の
自己保持水分を含有する原麦に対して6%前後に相当す
る水を付加水として添加するように構成する。各真空加
水処理装置32においては、駆動モーター49によって
撹拌および送り羽根33を低速で回転させて原麦と付加
水を混合し、付加水の添加が完了したら加水パルブ38
と39を閉じた後に、真空パルブ42と43を開いて真
空ポンプユニット45を作動して各真空加水処理装置3
2の内部の空気を脱気して真空度を20〜40Torr
の範囲まで下げるように構成する。
【0029】すなわち、本発明の各真空加水処理装置3
2においては、6%前後の付加水を添加した原麦を、真
空度20〜40Torrの状態において、撹拌および送
り羽根33によって1〜2分間撹拌して、原麦に6%前
後の付加水を徐々に含浸させ始め、次いで、真空パルブ
41と42を閉じるとともに、真空ブレークバルブ44
を開いて各真空加水処理装置32内を瞬時に大気圧に戻
し、この急激な気圧変化によって原麦に6%前後の付加
水を急速かつ一挙に含浸させて原麦の水分を一段階で1
4〜17%にする真空調質処理を行う点にポイントがあ
る。
【0030】このような各真空加水処理装置32による
原麦の真空調質処理を行うことによって、原麦の胚乳組
織に水を十分に浸透させて原麦の粒質を軟化させるとと
もに原麦の外皮を強靭化させ、原麦の胚乳とふすまの分
離をし易くして、胚乳の粉砕も良好にして、原麦を製粉
加工処理に適した状態にする。
【0031】そして、撹拌および送り羽根33を高速回
転に切り換えて、真空排出ゲート46を開いて、各真空
加水処理装置32より真空調質処理をした原麦を流出さ
せて、コンベヤー47によって調質タンク48に導入し
て5〜10時間放置(寝かし)をした後、この原麦を図
1に示すような通常の経路(下部排出機、ホッパー、計
量機、ミキサー、ホッパー、空気輸送機)を経てロール
粉砕機に搬送するように構成する。
【0032】連続的に真空調質処理を行う場合には、真
空加水処理装置32Aと真空加水処理装置32Bをパラ
レルに設置するとよく、各真空加水処理装置を時間をず
らせて運転し、たとえば、切替カット機構(図示せず)
で真空加水処理装置32Aと32Bのいずれか選択し、
選択した一方の真空加水処理装置32Aの真空投入ゲー
ト35を開けて、計量機34で投入量を設定した原麦を
充填して、付加水の添加工程を行っている間に、他方の
真空加水処理装置32Bにおいて真空状態の形成工程を
行う。
【0033】所定時間経過後には、上流切替カットで他
方の真空加水処理装置32Bに切り替えて、他方の真空
加水処理装置32Bの真空投入ゲート35を開けて、計
量機34で投入量を設定した原麦を充填して、付加水の
添加工程を行っている間に、他方の真空加水処理装置3
2Aにおいて真空状態の形成工程を行う。以後、順次、
真空加水処理装置32Aと32Bにおいて前述した工程
を切り替え、これを交互に繰り返すことによって、連続
的に真空調質処理を行えばよく、連続的に真空調質処理
を行う必要がない場合には、真空加水処理装置32は1
セットでもよい。
【0034】各真空加水処理装置32に内接する撹拌移
送手段としては、前述した撹拌および送り羽根33以外
に、パドル式ヌビーターも使用でき、その他、原麦を撹
拌して移送できるものであれば、どんなものでも使用で
き、また、原麦に付加水を添加する付加水供給槽として
は、前述した加水供給ユニット40以外に、加圧水槽、
その他付加水を供給できるものであれば、どんな機器で
も使用でき、さらには、真空加水処理装置としては、前
述した真空ポンプユニット45以外に、エゼクター、そ
の他、真空加水処理装置32内を真空にできるものであ
れば、どんなものでも使用でき、穀物原料の流入機構と
流出機構としては、前述した真空投入ゲート35、真空
排出ゲート46以外にパイプにバルブを付設したものを
使用してもかまわない。
【0035】
【実施例1】下記のような構造を有する撹拌および送り
羽根を内臓した円筒型の真空加水処理装置(新明製作所
製)を3セット設置した。 # 撹拌および送り羽根の径20cm、長さ20cm、
スクリューピッチ5cm # 撹拌および送り羽根の回転数30rpm # 真空加水処理装置の径21cm、長さ24cm、 各セットの真空加水処理装置内にカナダ産の自己保持水
分9%前後の製粉用の小麦1、2、3を1リットル投入
し、この小麦に対して6%に相当する水を付加水として
添加して、真空ポンプを作動し、第1セットの真空加水
処理装置(本発明方法の実施装置)の空気を脱気して真
空度30Torrの状態にして、撹拌および送り羽根に
よって小麦1を1分30秒間撹拌した後、第1セットの
真空加水処理装置内を瞬時に大気圧に戻し、8時間放置
するという一連の真空調質処理を行った。
【0036】また、第2セットの真空加水処理装置(比
較方法1の実施装置)の空気を脱気して真空度10To
rrの状態にして、撹拌および送り羽根によって小麦2
を1分30秒間撹拌した後、第2セットの真空加水処理
装置内を瞬時に大気圧に戻し、3時間放置するという一
連の真空調質処理を行った。
【0037】さらに、第3セットの真空加水処理装置
(比較方法2の実施装置)の空気を脱気して真空度40
Torrの状態にして、撹拌および送り羽根によって小
麦3を30秒間撹拌した後、第2セットの真空加水処理
装置内を瞬時に大気圧に戻し、11時間放置するという
一連の真空調質処理を行った。
【0038】以上の真空調質処理を行った結果、各セッ
トの真空加水処理装置より流出する小麦1、2および3
の性状は以下の通りとなった。 調質時間 水分量 胚乳分離性 胚乳粉砕性 製粉加工性 細菌数 小麦1 8時間 16% 良好 良好 良好 104 以下 (本発明法) 小麦2 3時間 12% 不良 不良 不良 104 以下 (比較法1) 小麦3 11 時間 13% やや不良 やや不良 やや不良 105 以下 (比較法2)
【0039】
【実施例2】前述の実施例1で使用した真空加水処理装
置3セットを用い、各セットの真空加水処理装置内にア
メリカ産の自己保持水分12%の油脂抽出用の大豆1、
2、3を1リットル投入し、この大豆に対して5%に相
当する水を付加水として添加して、真空ポンプを作動
し、第1セットの真空加水処理装置(本発明方法の実施
装置)の空気を脱気して真空度30Torrの状態にし
て、撹拌および送り羽根によって大豆1を1分間撹拌し
た後、第1セットの真空加水処理装置内を瞬時に大気圧
に戻し、40分間放置するという一連の真空調質処理を
行った。
【0040】また、比較方法として第2セットの真空加
水処理装置(比較方法1の実施装置)の空気を脱気して
真空度10Torrの状態にして、撹拌および送り羽根
によって大豆2を1分間撹拌した後、真空パルブを閉じ
るとともに、真空ブレークパルブを開いて第2セットの
真空加水処理装置内を瞬時に大気圧に戻し、60分間放
置するという一連の真空調質処理を行った。
【0041】さらに、比較方法として第3セットの真空
加水処理装置(比較方法2の実施装置)の空気を脱気し
て真空度40Torrの状態にして、撹拌および送り羽
根によって大豆3を1分間撹拌した後、第2セットの真
空加水処理装置内を瞬時に大気圧に戻し、20分間放置
するという一連の真空調質処理を行った。
【0042】以上の真空調質処理を行った結果、各セッ
トの真空加水処理装置より流出する大豆1、2および3
の性状は以下の通りとなった。 調質時間 水分量 フレーク厚みと大きさ 製粉加工性 大豆1 30分 16% 0.3〜0.4mm 良好 (本発明法) 大豆2 60分 13% 不安定 不良 (比較法) 大豆3 20分 12% 0.3〜0.4mm やや不良 (比較法)
【0043】
【実施例3】前述の実施例1で使用した真空加水処理装
置3セットを用い、各セットの真空加水処理装置内にア
メリカ産の自己保持水分14%の製粉用のトウモロコシ
1、2、3を1リットル投入し、このトウモロコシに対
して3%に相当する水を付加水として添加して、真空ポ
ンプを作動し、第1セットの真空加水処理装置内(本発
明法の実施装置)の空気を脱気して真空度30Torr
の状態にして、撹拌および送り羽根によってトウモロコ
シ1を1分間撹拌した後、第1セットの真空加水処理装
置内を瞬時に大気圧に戻し、40分間放置するという一
連の真空調質処理を行った。
【0044】また、第2セットの真空加水処理装置(比
較方法1の実施装置)内の空気を脱気して真空度10T
orrの状態にして、撹拌および送り羽根によってトウ
モロコシ2を1分間撹拌した後、真空パルブを閉じると
ともに、真空ブレークパルブを開いて第2セットの真空
加水処理装置内を瞬時に大気圧に戻し、1時間間放置す
るという一連の真空調質処理を行った。
【0045】さらに、第3セットの真空加水処理装置
(比較方法2の実施装置)内の空気を脱気して真空度4
0Torrの状態にして、撹拌および送り羽根によって
トウモロコシ3を1分間撹拌した後、真空パルブを閉じ
るとともに、真空ブレークパルブを開いて第2セットの
真空加水処理装置内を瞬時に大気圧に戻し、20分間放
置するという一連の真空調質処理を行った。
【0046】以上の真空調質処理を行った結果、各セッ
トの真空加水処理装置より流出するトウモロコシ1、2
および3の性状は以下の通りとなった。 調質時間 水分量 胚乳分離性 胚乳粉砕性 製粉加工性 トウモロコシ1 40分 17% 良好 良好 良好 (本発明法) トウモロコシ2 60分 12% 不良 不良 不良 (比較法) トウモロコシ3 20分 13% やや不良 やや不良 やや不良 (比較法)
【0047】
【発明の効果】本発明によると、麦、大豆、米、蕎麦、
トウモロコシ等の穀物原料を製粉加工する際に行うこれ
らの穀物原料の調質処理を、従来の第1段階の調質処理
と第2段階の調質処理のように二段階に渡って長時間に
行うことはせずに、真空下で一段階で支障なく行うこと
によって、調質処理時間を従来の場合に比較して二分の
一以下にし、調質処理時間の短縮化を計り、作業の簡略
化、省力化を計ることができる優れた効果を達成でき
る。
【0048】また、本発明によると、穀物原料の調質処
理を、従来のように第1次調質タンクと第2次調質タン
ク(関連機器類等を含めて)の2セットを使用するので
はなく、1セットだけで調質処理を支障なく行うことが
でき、装置のイニシャルおよびランニングコストの低減
を計るとともに、装置全体のコンパクト化を計り、装置
設置面積を小さくして、スペースエコノミーを改善でき
る実用的なメリットがある。
【0049】さらに、本発明によると、原麦に対する調
質処理を一段階で、かつ、短時間で行い、原麦が水を含
んで滞留する時間を短縮することによって、調質タンク
内に細菌や微生物が繁殖することを抑制し、原麦に細菌
や微生物が付着して不衛生になることを防止できる利点
がある。
【0050】さらに、本発明によると、穀物原料の調質
処理を行う加水処理装置の複数セットをパラレルに設置
して、各加水処理装置を時間をずらせて運転して連続的
に穀物原料の調質処理を行うことができる効果がある。
【0051】さらに、本発明によると、穀物原料に対し
て均質に加水することが可能であるために、製粉化した
製品の品質が安定し、歩留が向上する効果があり、ま
た、短時間で銘柄の変更可能であり、さらに、穀物原料
の表面に遊離水分が存在しないためにタンクや装置内で
のブロッキングがなくなり、穀物原料の排出が円滑、容
易になる等の利点がある。
【0052】さらに、本発明は、前述した小麦の製粉す
る際の小麦の調質処理以外に、大豆の油脂抽出の際に大
豆を圧扁する処理、大豆フレークの厚みを薄く大きくす
る処理に利用でき、また、大豆から豆腐を加工する際に
浸漬前の大豆へ高水分を短時間で浸漬する処理に利用で
き、さらに、米を製粉または麺加工する際に浸漬代りに
利用でき、その他、蕎麦を製粉する際に脱穀前の蕎麦原
料の調質処理、トウモロコシを製粉する際に脱胚芽前の
原料調質処理(乾式)、浸漬前のトウモロコシへ高水分
を短時間で浸漬する処理に利用できるほか、製造する穀
物製品の品質が安定し、歩留が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の小麦の調質処理方法と調質処理装置の一
例を示す説明図である。
【図2】本発明の小麦の調質処理方法と調質処理装置の
一例を示す説明図である。
【符号の説明】 1 原麦タンク 2 送出機 3 上部ホッパー 4 計量機 5 ミキサー 6 下部ホッパー 7 空気輸送機 8ー11 精選機 12 空気輸送機 13 第1次加水装置 14 水槽 15 コンベヤー 16 第1次調質タンク 17 送出機 18 上部ホッパー18 19 計量機 20 ミキサー 21 下部ホッパー 22 空気輸送機 23 第2次加水装置 24 水槽 25 コンベヤー 26 第2次調質タンク 27 定量送出機 28 ホッパー 29 送りコンベヤー 30 ロール粉砕機 31 サービスタンク 32 真空加水処理装置 33 撹拌および送り羽根 34 計量機 35 真空投入ゲート 36 スクリューコンベヤー排出機 37 流量計 38、39 加水バルブ 40 加水供給ユニット 41 加水バルブ 42、43 真空パルブ 43 真空バルブ 44 真空ブレーキパルプ 45 真空ポンプユニット 46 真空排出ゲート 47 コンベヤー 48 調質タンク 49 駆動モーター
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】付加水を添加した原麦を真空度20〜40
Torrの状態において調質処理を行うのは、真空度2
0Torrを超えると、瞬時に大気圧に戻した際に形成
する急激な気圧変化としては不十分であるためであり、
また、真空度40Torr未満であると、真空度を高め
ただけの効果がなく、エネルギーロスが多くなって経済
的でないことによる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】原麦を充填した各真空加水処理装置32に
おいては、加水バルブ38と39を開いて加水供給ユニ
ット40から各真空加水処理装置32の原麦に付加水を
添加するが、この際に流量計37によって、9%前後の
自己保持水分を含有する原麦に対して6%前後に相当す
る水を付加水として添加するように構成する。各真空加
水処理装置32においては、駆動モーター49によって
撹拌および送り羽根33を低速で回転させて原麦と付加
水を混合し、付加水の添加が完了したら加水ルブ38
と39を閉じた後に、真空ルブ42と43を開いて真
空ポンプユニット45を作動して各真空加水処理装置3
2の内部の空気を脱気して真空度を20〜40Torr
の範囲まで下げるように構成する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】すなわち、本発明の各真空加水処理装置3
2においては、6%前後の付加水を添加した原麦を、真
空度20〜40Torrの状態において、撹拌および送
り羽根33によって1〜2分間撹拌して、原麦に6%前
後の付加水を徐々に含浸させ始め、次いで、真空ルブ
42と4を閉じるとともに、真空ブレークバルブ44
を開いて各真空加水処理装置32内を瞬時に大気圧に戻
し、この急激な気圧変化によって原麦に6%前後の付加
水を急速かつ一挙に含浸させて原麦の水分を一段階で1
4〜17%にする真空調質処理を行う点にポイントがあ
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】また、比較方法として第2セットの真空加
水処理装置(比較方法1の実施装置)の空気を脱気して
真空度10Torrの状態にして、撹拌および送り羽根
によって大豆2を1分間撹拌した後、真空ルブを閉じ
るとともに、真空ブレークルブを開いて第2セットの
真空加水処理装置内を瞬時に大気圧に戻し、60分間放
置するという一連の真空調質処理を行った。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の小麦の調質処理方法と調質処理装置の一
例を示す説明図である。
【図2】本発明の小麦の調質処理方法と調質処理装置の
一例を示す説明図である。
【符号の説明】 1 原麦タンク 2 送出機 3 上部ホッパー 4 計量機 5 ミキサー 6 下部ホッパー 7 空気輸送機 811 精選機 12 空気輸送機 13 第1次加水装置 14 水槽 15 コンベヤー 16 第1次調質タンク 17 送出機 18 上部ホッパー 19 計量機 20 ミキサー 21 下部ホッパー 22 空気輸送機 23 第2次加水装置 24 水槽 25 コンベヤー 26 第2次調質タンク 27 定量送出機 28 ホッパー 29 送りコンベヤー 30 ロール粉砕機 31 サービスタンク 32 真空加水処理装置 33 撹拌および送り羽根 34 計量機 35 真空投入ゲート 36 スクリューコンベヤー排出機 37 流量計 38、39 加水バルブ 40 加水供給ユニット 41 加水バルブ 42、43 真空ルブ 44 真空ブレーキルプ 45 真空ポンプユニット 46 真空排出ゲート 47 コンベヤー 48 調質タンク 49 駆動モーター

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異物、夾雑物、被害粒等の混入阻害物を
    除去した自己水分を9%前後(重量)含む麦、大豆、
    米、蕎麦、トウモロコシ等の穀物原料に、穀物原料の水
    分として6%前後(重量)に相当する付加水を添加して
    混合し、この付加水を添加した穀物原料を真空度20〜
    40Torrの状態において1〜2分間浸漬または撹拌
    した後に瞬時に大気圧に戻し、この急激な気圧変化によ
    って穀物原料に付加水を急速に含浸させて一定時間放置
    し、一段階で穀物原料の水分を14〜17%(重量)に
    することによって、穀物原料を製粉加工等の食品加工処
    理に適した状態に調質する穀物原料の真空調質処理方
    法。
  2. 【請求項2】 麦、大豆、米、蕎麦、トウモロコシ等の
    穀物原料の流入機構と流出機構を有する真空加水処理装
    置に、穀物原料の攪拌移送手段を内設するとともに、穀
    物原料に付加水を添加する付加水供給槽、真空加水処理
    装置内を真空度20〜40Torrにする真空発生装
    置、真空加水処理装置内を大気圧に戻す真空解除装置を
    接続した穀物原料の真空調質処理装置。
  3. 【請求項3】 真空加水処理装置をパラレルに2セット
    以上設け、各真空加水処理装置を時間をずらせて運転し
    て穀物原料の連続的調質処理をする特許請求項2記載の
    穀物原料の真空調質処理装置。
JP9251433A 1997-09-02 1997-09-02 穀物原料の真空調質処理方法および真空調質処理装置 Pending JPH1176841A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101912796A (zh) * 2010-05-25 2010-12-15 郑州智信实业有限公司 谷物真空快速连续调质设备
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CN112718040A (zh) * 2020-11-12 2021-04-30 安徽徽雪食品有限公司 一种面粉加工用小麦润麦着水装置

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