JPH117954A - 正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルおよびその製造方法 - Google Patents
正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルおよびその製造方法Info
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- JPH117954A JPH117954A JP9161097A JP16109797A JPH117954A JP H117954 A JPH117954 A JP H117954A JP 9161097 A JP9161097 A JP 9161097A JP 16109797 A JP16109797 A JP 16109797A JP H117954 A JPH117954 A JP H117954A
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 エネルギー密度、放電特性、寿命特性および
導電性のいずれの条件も満足し、粒子が傷ついたり、破
壊する恐れがなく、活物質として好ましくないものの混
入が避けられた正極材料用メタル被覆水酸化ニッケル、
および該メタル被覆水酸化ニッケルを、機械的方法によ
らず、高温を必要とせず、メタル被覆して製造する方法
を提供する。 【解決手段】 水酸化ニッケル粒子の表面にコバルトメ
タルまたはニッケルメタルが被覆された粒子からなり、
リンおよびホウ素の含有量がいずれも0.01重量%未
満の粉末である。そして、タップ密度、平均粒径、およ
び(101)面のX線回折ピークの半価幅が所定の範囲
内にある。また、本発明の方法は、タップ密度、平均粒
径および上記半価幅が上記範囲内の水酸化ニッケル粉末
粒子の表面に無電解メッキ用パラジウム触媒を付与した
後、該触媒付与粒子の表面にコバルトメタルまたはニッ
ケルメタルを被覆する。
導電性のいずれの条件も満足し、粒子が傷ついたり、破
壊する恐れがなく、活物質として好ましくないものの混
入が避けられた正極材料用メタル被覆水酸化ニッケル、
および該メタル被覆水酸化ニッケルを、機械的方法によ
らず、高温を必要とせず、メタル被覆して製造する方法
を提供する。 【解決手段】 水酸化ニッケル粒子の表面にコバルトメ
タルまたはニッケルメタルが被覆された粒子からなり、
リンおよびホウ素の含有量がいずれも0.01重量%未
満の粉末である。そして、タップ密度、平均粒径、およ
び(101)面のX線回折ピークの半価幅が所定の範囲
内にある。また、本発明の方法は、タップ密度、平均粒
径および上記半価幅が上記範囲内の水酸化ニッケル粉末
粒子の表面に無電解メッキ用パラジウム触媒を付与した
後、該触媒付与粒子の表面にコバルトメタルまたはニッ
ケルメタルを被覆する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ電池の非
焼結式ニッケル正極材料に用いられるメタル被覆水酸化
ニッケルおよびその製造方法に関する。
焼結式ニッケル正極材料に用いられるメタル被覆水酸化
ニッケルおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化・ポータブル化
が進むにつれて、それに搭載されるアルカリ電池に対し
ても小型化・軽量化が要求されている。そのため、アル
カリ電池の高容量化が急速に進んでいる。この高容量化
の技術の一つに、活物質となる水酸化ニッケル粉末をペ
ースト状にし、多孔性のニッケル基板中に充填した非焼
結式ニッケル正極が実用化されている。この非焼結式ニ
ッケル正極は、旧来の焼結式ニッケル正極に比べて活物
質である水酸化ニッケル粉末を高密度に極板中に保持で
きる。
が進むにつれて、それに搭載されるアルカリ電池に対し
ても小型化・軽量化が要求されている。そのため、アル
カリ電池の高容量化が急速に進んでいる。この高容量化
の技術の一つに、活物質となる水酸化ニッケル粉末をペ
ースト状にし、多孔性のニッケル基板中に充填した非焼
結式ニッケル正極が実用化されている。この非焼結式ニ
ッケル正極は、旧来の焼結式ニッケル正極に比べて活物
質である水酸化ニッケル粉末を高密度に極板中に保持で
きる。
【0003】非焼結式ニッケル正極の活物質である水酸
化ニッケルの特性に必要とされる条件としては、(1)
エネルギー密度を高めるために、タップ密度が十分に高
いこと、(2)放電特性および寿命特性をよくするため
に、結晶度が低いことが挙げられている。
化ニッケルの特性に必要とされる条件としては、(1)
エネルギー密度を高めるために、タップ密度が十分に高
いこと、(2)放電特性および寿命特性をよくするため
に、結晶度が低いことが挙げられている。
【0004】上記条件を満足する水酸化ニッケル粉末お
よびその製造方法が次に述べる通りであることは、一部
知られており(特開平9−17429号公報など参
照)、また本出願人が先に一部提案した(特願平9−6
4919号)。
よびその製造方法が次に述べる通りであることは、一部
知られており(特開平9−17429号公報など参
照)、また本出願人が先に一部提案した(特願平9−6
4919号)。
【0005】すなわち、上記水酸化ニッケル粉末は、コ
バルト、カドミウムおよび亜鉛からなる群から選ばれる
少なくとも1種を含み、タップ密度が2.0〜2.3g
/ml、平均粒径が1〜30μm、および(101)面
のX線回折ピークの半価幅が0.9〜1.3°であり、
球状ないし楕円球状の粒子からなる。また、上記水酸化
ニッケル粉末の製造方法は、ニッケルを含む水溶液と、
コバルト、カドミウムおよび亜鉛からなる群から選ばれ
る少なくとも1種を含む水溶液と、水酸化アルカリ水溶
液と、アンモニア水とを、攪拌機を備えた反応槽に同時
に、連続的に供給し、(1)反応液中のニッケルイオン
濃度を1〜50mg/l、(2)反応温度を40〜70
℃、(3)該反応温度の変動幅を±1℃、(4)該攪拌
機の攪拌羽根の吐出ヘッドを14〜70m2/s2および
(5)生成水酸化ニッケルの該反応槽での滞留時間を6
時間以上として、反応させた後、固液分離、水洗および
乾燥を行うというものである。
バルト、カドミウムおよび亜鉛からなる群から選ばれる
少なくとも1種を含み、タップ密度が2.0〜2.3g
/ml、平均粒径が1〜30μm、および(101)面
のX線回折ピークの半価幅が0.9〜1.3°であり、
球状ないし楕円球状の粒子からなる。また、上記水酸化
ニッケル粉末の製造方法は、ニッケルを含む水溶液と、
コバルト、カドミウムおよび亜鉛からなる群から選ばれ
る少なくとも1種を含む水溶液と、水酸化アルカリ水溶
液と、アンモニア水とを、攪拌機を備えた反応槽に同時
に、連続的に供給し、(1)反応液中のニッケルイオン
濃度を1〜50mg/l、(2)反応温度を40〜70
℃、(3)該反応温度の変動幅を±1℃、(4)該攪拌
機の攪拌羽根の吐出ヘッドを14〜70m2/s2および
(5)生成水酸化ニッケルの該反応槽での滞留時間を6
時間以上として、反応させた後、固液分離、水洗および
乾燥を行うというものである。
【0006】ところで、非焼結式ニッケル正極の活物質
である水酸化ニッケルの特性に必要とされる条件とし
て、活物質の利用率を高く、安定化するために、導電性
が十分に高いことがさらに挙げられている。しかるに、
上記のようにして製造した水酸化ニッケルには導電性が
ないため、電極に組み込む際にニッケルメタル粉や酸化
コバルト粉などの導電助剤を水酸化ニッケルペーストに
混ぜ込むことにより電極に導電性をもたせて、充放電を
行なっていた。
である水酸化ニッケルの特性に必要とされる条件とし
て、活物質の利用率を高く、安定化するために、導電性
が十分に高いことがさらに挙げられている。しかるに、
上記のようにして製造した水酸化ニッケルには導電性が
ないため、電極に組み込む際にニッケルメタル粉や酸化
コバルト粉などの導電助剤を水酸化ニッケルペーストに
混ぜ込むことにより電極に導電性をもたせて、充放電を
行なっていた。
【0007】しかし、上記のようにして導電性をもたせ
る方法では、導電助剤を均一に分散させないと電池の利
用率の低下、内部抵抗の増大による発熱などの問題があ
るため、良く混合する必要があった。又、良く混合する
にしても、水酸化ニッケル粒子間の導電性を確実に出す
ために導電助剤の添加量が多くなって、電池の容量を下
げてしまうという問題があった。
る方法では、導電助剤を均一に分散させないと電池の利
用率の低下、内部抵抗の増大による発熱などの問題があ
るため、良く混合する必要があった。又、良く混合する
にしても、水酸化ニッケル粒子間の導電性を確実に出す
ために導電助剤の添加量が多くなって、電池の容量を下
げてしまうという問題があった。
【0008】上記導電助剤添加の課題を解決するため、
水酸化ニッケルにメタルを被覆する方法が、各種提案さ
れている。
水酸化ニッケルにメタルを被覆する方法が、各種提案さ
れている。
【0009】たとえば、特公平7ー107848号公報
記載のハイブリダイゼーションシステムを利用する方法
や、特開平6ー187984号公報記載のメカノケミカ
ル反応を利用する方法がある。しかし、これらの方法
は、機械的な方法であるため、水酸化ニッケル粒子を傷
つけたり、破壊する恐れがある。この結果、正極の利用
率を高いままに維持することが難しかった。
記載のハイブリダイゼーションシステムを利用する方法
や、特開平6ー187984号公報記載のメカノケミカ
ル反応を利用する方法がある。しかし、これらの方法
は、機械的な方法であるため、水酸化ニッケル粒子を傷
つけたり、破壊する恐れがある。この結果、正極の利用
率を高いままに維持することが難しかった。
【0010】また、特開平4ー359864号公報記載
の無電解メッキ法による被覆法が提案されている。しか
し、この方法は、還元剤として用いられる次亜リン酸ナ
トリウムやホウ水素化ナトリウムからのリンやホウ素の
混入が避けられないため、製造される水酸化ニッケル
は、活物質として好ましいものではなかった。
の無電解メッキ法による被覆法が提案されている。しか
し、この方法は、還元剤として用いられる次亜リン酸ナ
トリウムやホウ水素化ナトリウムからのリンやホウ素の
混入が避けられないため、製造される水酸化ニッケル
は、活物質として好ましいものではなかった。
【0011】さらに、特開平9ー17428号公報記載
のアセチルアセトンコバルトやアセチルアセトンニッケ
ルなどの錯塩を用いる方法も提案されている。しかし、
この方法は、反応に200℃程度の高温を必要とすると
いう問題があった。
のアセチルアセトンコバルトやアセチルアセトンニッケ
ルなどの錯塩を用いる方法も提案されている。しかし、
この方法は、反応に200℃程度の高温を必要とすると
いう問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、エネルギー密度、放電特性、寿命特性および導電
性のいずれの条件をも満足するとともに、粒子が傷つい
たり、破壊する恐れがなく、活物質として好ましくない
ものの混入が避けられた正極材料用メタル被覆水酸化ニ
ッケルを提供することを目的とする。また、メタル被覆
の際、機械的方法によることなく、また高温を必要とす
ることなく、上記正極材料用メタル被覆水酸化ニッケル
を製造することができる方法を提供することを目的とす
る。
鑑み、エネルギー密度、放電特性、寿命特性および導電
性のいずれの条件をも満足するとともに、粒子が傷つい
たり、破壊する恐れがなく、活物質として好ましくない
ものの混入が避けられた正極材料用メタル被覆水酸化ニ
ッケルを提供することを目的とする。また、メタル被覆
の際、機械的方法によることなく、また高温を必要とす
ることなく、上記正極材料用メタル被覆水酸化ニッケル
を製造することができる方法を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の正極材料用メタ
ル被覆水酸化ニッケルは、水酸化ニッケル粒子の表面に
コバルトメタルまたはニッケルメタルが被覆された粒子
からなり、リンおよびホウ素の含有量がいずれも0.0
1重量%未満の粉末である。そして、タップ密度が2.
0〜2.3g/ml、平均粒径が1〜30μm、および
(101)面のX線回折ピークの半価幅が0.9〜1.
3°である。
ル被覆水酸化ニッケルは、水酸化ニッケル粒子の表面に
コバルトメタルまたはニッケルメタルが被覆された粒子
からなり、リンおよびホウ素の含有量がいずれも0.0
1重量%未満の粉末である。そして、タップ密度が2.
0〜2.3g/ml、平均粒径が1〜30μm、および
(101)面のX線回折ピークの半価幅が0.9〜1.
3°である。
【0014】本発明の正極材料用メタル被覆水酸化ニッ
ケルの製造方法は、水酸化ニッケル粉末を作製する第1
の工程と、該粉末粒子の表面にコバルトメタルまたはニ
ッケルメタルを被覆する第2の工程とからなる。上記第
1の工程において、ニッケルを含む水溶液と、水酸化ア
ルカリ水溶液と、アンモニア水とを、攪拌機を備えた反
応槽に同時に、連続的に供給し、(1)反応液中のニッ
ケルイオン濃度を1〜50mg/l、(2)反応温度を
40〜70℃、(3)該反応温度の変動幅を±1℃、
(4)該攪拌機の攪拌羽根の吐出ヘッドを14〜70m
2/s2および(5)生成水酸化ニッケルの該反応槽での
滞留時間を6時間以上として、反応させた後、固液分
離、水洗および乾燥を行う。また、上記第2の工程にお
いて、まず、上記第1の工程において作製した水酸化ニ
ッケル粉末粒子の表面に、無電解メッキ用パラジウム触
媒を付与し、次に、該触媒付与を行った粒子の表面に、
コバルトメタルを被覆する場合、コバルトアンミン錯体
およびヒドラジンを含む水溶液中でコバルトメタルを被
覆し、ニッケルメタルを被覆する場合、アンモニア水お
よびヒドラジンを含む水溶液中でニッケルメタルを被覆
した後、固液分離、水洗および乾燥を行う。
ケルの製造方法は、水酸化ニッケル粉末を作製する第1
の工程と、該粉末粒子の表面にコバルトメタルまたはニ
ッケルメタルを被覆する第2の工程とからなる。上記第
1の工程において、ニッケルを含む水溶液と、水酸化ア
ルカリ水溶液と、アンモニア水とを、攪拌機を備えた反
応槽に同時に、連続的に供給し、(1)反応液中のニッ
ケルイオン濃度を1〜50mg/l、(2)反応温度を
40〜70℃、(3)該反応温度の変動幅を±1℃、
(4)該攪拌機の攪拌羽根の吐出ヘッドを14〜70m
2/s2および(5)生成水酸化ニッケルの該反応槽での
滞留時間を6時間以上として、反応させた後、固液分
離、水洗および乾燥を行う。また、上記第2の工程にお
いて、まず、上記第1の工程において作製した水酸化ニ
ッケル粉末粒子の表面に、無電解メッキ用パラジウム触
媒を付与し、次に、該触媒付与を行った粒子の表面に、
コバルトメタルを被覆する場合、コバルトアンミン錯体
およびヒドラジンを含む水溶液中でコバルトメタルを被
覆し、ニッケルメタルを被覆する場合、アンモニア水お
よびヒドラジンを含む水溶液中でニッケルメタルを被覆
した後、固液分離、水洗および乾燥を行う。
【0015】
(1)本発明の正極材料用メタル被覆水酸化ニッケル 本発明の正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルは、被覆
芯材とした水酸化ニッケル粒子の表面にコバルトメタル
またはニッケルメタルが被覆された粒子からなる粉末で
ある。そして、リンおよびホウ素の含有量がいずれも
0.01重量%未満の粉末である。リンまたはホウ素の
含有量が0.01重量%以上では、製造されるメタル被
覆水酸化ニッケルは、活物質として好ましいものでなく
なる。
芯材とした水酸化ニッケル粒子の表面にコバルトメタル
またはニッケルメタルが被覆された粒子からなる粉末で
ある。そして、リンおよびホウ素の含有量がいずれも
0.01重量%未満の粉末である。リンまたはホウ素の
含有量が0.01重量%以上では、製造されるメタル被
覆水酸化ニッケルは、活物質として好ましいものでなく
なる。
【0016】また、本発明の正極材料用メタル被覆水酸
化ニッケルは、タップ密度が2.0〜2.3g/ml、
平均粒径が1〜30μm、および(101)面のX線回
折ピークの半価幅が0.9〜1.3°である。タップ密
度が2.0g/ml未満では、活物質が十分に充填され
た正極を得難いが、上限は、通常2.3g/mlであ
る。また、平均粒径が1μm未満では、タップ密度が低
いばかりでなく、活物質が多孔性の基板から脱落して正
極のエネルギー密度が減少し易くなり、一方、30μm
を超えると、タップ密度が低くなる。さらに、(10
1)面のX線回折ピークの半価幅が0.9°未満では、
結晶度が高くなって、電池反応で必要なプロトンの移動
が阻止され易くなり、一方、1.3°を超えると、低い
結晶度は得られるが、タップ密度が低くなる。
化ニッケルは、タップ密度が2.0〜2.3g/ml、
平均粒径が1〜30μm、および(101)面のX線回
折ピークの半価幅が0.9〜1.3°である。タップ密
度が2.0g/ml未満では、活物質が十分に充填され
た正極を得難いが、上限は、通常2.3g/mlであ
る。また、平均粒径が1μm未満では、タップ密度が低
いばかりでなく、活物質が多孔性の基板から脱落して正
極のエネルギー密度が減少し易くなり、一方、30μm
を超えると、タップ密度が低くなる。さらに、(10
1)面のX線回折ピークの半価幅が0.9°未満では、
結晶度が高くなって、電池反応で必要なプロトンの移動
が阻止され易くなり、一方、1.3°を超えると、低い
結晶度は得られるが、タップ密度が低くなる。
【0017】被覆芯材として用いる水酸化ニッケル粒子
には、電極の膨潤防止や、正極材料としての充放電特性
の改良のためにコバルト、カドミウム、亜鉛などを適宜
添加することが好ましい。
には、電極の膨潤防止や、正極材料としての充放電特性
の改良のためにコバルト、カドミウム、亜鉛などを適宜
添加することが好ましい。
【0018】(2)本発明の正極材料用メタル被覆水酸
化ニッケルの製造方法 本発明の正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルの製造方
法は、水酸化ニッケル粉末を製造する第1の工程と、該
粉末粒子の表面にコバルトメタルまたはニッケルメタル
を被覆する第2の工程とからなる。
化ニッケルの製造方法 本発明の正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルの製造方
法は、水酸化ニッケル粉末を製造する第1の工程と、該
粉末粒子の表面にコバルトメタルまたはニッケルメタル
を被覆する第2の工程とからなる。
【0019】(a)第1工程 球状ないし楕円球状の水酸化ニッケル粒子を生成させる
反応液を調製するために、ニッケルを含む水溶液と、水
酸化アルカリ水溶液と、アンモニア水とを、攪拌機を備
えた反応槽に同時に、連続的に供給し、(1)反応液中
のニッケルイオン濃度を1〜50mg/l、(2)反応
温度を40〜70℃、(3)該反応温度の変動幅を±1
℃、(4)該攪拌機の攪拌羽根の吐出ヘッドを14〜7
0m2/s2および(5)生成水酸化ニッケルの該反応槽
での滞留時間を6時間以上として、反応させる。上記水
溶液を同時に、連続的に供給するのは、調製された反応
液中のニッケルイオン濃度を1〜50mg/lに制御し
易くするためである。
反応液を調製するために、ニッケルを含む水溶液と、水
酸化アルカリ水溶液と、アンモニア水とを、攪拌機を備
えた反応槽に同時に、連続的に供給し、(1)反応液中
のニッケルイオン濃度を1〜50mg/l、(2)反応
温度を40〜70℃、(3)該反応温度の変動幅を±1
℃、(4)該攪拌機の攪拌羽根の吐出ヘッドを14〜7
0m2/s2および(5)生成水酸化ニッケルの該反応槽
での滞留時間を6時間以上として、反応させる。上記水
溶液を同時に、連続的に供給するのは、調製された反応
液中のニッケルイオン濃度を1〜50mg/lに制御し
易くするためである。
【0020】上記反応条件において、ニッケルイオン濃
度が1mg/l未満では、タップ密度が2.0g/ml
以上の水酸化ニッケルが得難く、一方、50mg/lを
超えると、(101)面のX線回折ピークの半価幅が
0.9°以上の水酸化ニッケルが得難い。反応温度が4
0℃未満では、反応速度が遅く、球状ないし楕円球状の
粒子が得難く、一方、70℃を超えると、反応速度は速
くなるが、加熱・保温などの設備や多量のエネルギーが
必要となり、不経済である。また、反応温度の変動幅が
±1℃を超えると、それに応じて反応速度も変動して、
球状ないし楕円球状の粒子が得難い。さらに、攪拌羽根
の吐出ヘッドが15m2/s2未満では、球状ないし楕円
球状の粒子が得難く、タップ密度が十分上昇せず、一
方、30m2/s2を超えると、粒子の磨耗が生じ易くな
る。なお、この吐出ヘッドは、(I)式(数1)で定義
される。(I)式において、Hは吐出ヘッド(m2/
s2)、Npは攪拌動力数、Nqは吐出流量数、Diは攪拌
機の攪拌羽根の径(m)、nは回転数(1/s)であ
り、吐出流量数Nqは、(II)式(数2)より求められ
る。(II)式において、Qは吐出流量(m3/s)であ
る。そして、生成水酸化ニッケルの反応槽での滞留時間
が6時間未満では、球状ないし楕円球状の粒子が得難
く、タップ密度が十分上昇せず、一方、滞留時間の上限
は、生産性の低下が顕著になる20時間である。
度が1mg/l未満では、タップ密度が2.0g/ml
以上の水酸化ニッケルが得難く、一方、50mg/lを
超えると、(101)面のX線回折ピークの半価幅が
0.9°以上の水酸化ニッケルが得難い。反応温度が4
0℃未満では、反応速度が遅く、球状ないし楕円球状の
粒子が得難く、一方、70℃を超えると、反応速度は速
くなるが、加熱・保温などの設備や多量のエネルギーが
必要となり、不経済である。また、反応温度の変動幅が
±1℃を超えると、それに応じて反応速度も変動して、
球状ないし楕円球状の粒子が得難い。さらに、攪拌羽根
の吐出ヘッドが15m2/s2未満では、球状ないし楕円
球状の粒子が得難く、タップ密度が十分上昇せず、一
方、30m2/s2を超えると、粒子の磨耗が生じ易くな
る。なお、この吐出ヘッドは、(I)式(数1)で定義
される。(I)式において、Hは吐出ヘッド(m2/
s2)、Npは攪拌動力数、Nqは吐出流量数、Diは攪拌
機の攪拌羽根の径(m)、nは回転数(1/s)であ
り、吐出流量数Nqは、(II)式(数2)より求められ
る。(II)式において、Qは吐出流量(m3/s)であ
る。そして、生成水酸化ニッケルの反応槽での滞留時間
が6時間未満では、球状ないし楕円球状の粒子が得難
く、タップ密度が十分上昇せず、一方、滞留時間の上限
は、生産性の低下が顕著になる20時間である。
【0021】
【数1】 H=(Np/Nq)・Di 2・n2 (I)
【0022】
【数2】 Q=Nq・Di 3・n (II)
【0023】上記コート芯材として用いる水酸化ニッケ
ル粒子にコバルト、カドミウム、亜鉛などを適宜添加す
るためには、反応槽に供給する水溶液に、コバルト、カ
ドミウムおよび亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも
1種をさらに含ませればよい。
ル粒子にコバルト、カドミウム、亜鉛などを適宜添加す
るためには、反応槽に供給する水溶液に、コバルト、カ
ドミウムおよび亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも
1種をさらに含ませればよい。
【0024】(b)第2工程 水酸化ニッケル粉末粒子の表面にコバルトメタルまたは
ニッケルメタルを被覆する第2工程において、前処理と
して無電解メッキ用パラジウム触媒の付与を行なう。
ニッケルメタルを被覆する第2工程において、前処理と
して無電解メッキ用パラジウム触媒の付与を行なう。
【0025】(b−1)前処理 前処理では、無電解メッキ用に市販されているアルカリ
イオンキャタリストでパラジウム触媒の付与を行なう。
これは、ヒドラジンでの還元を誘発させて、水酸化ニッ
ケル粒子表面にコバルトメタルやニッケルメタルを析出
させるために必要な工程である。
イオンキャタリストでパラジウム触媒の付与を行なう。
これは、ヒドラジンでの還元を誘発させて、水酸化ニッ
ケル粒子表面にコバルトメタルやニッケルメタルを析出
させるために必要な工程である。
【0026】(b−2)メタル被覆 メタル被覆水酸化ニッケル粉末のタップ密度、平均粒径
および(101)面のX線回折ピークの半価幅は、被覆
がなされたにもかかわらず、被覆芯材からなる水酸化ニ
ッケル粉末のそれらのそれぞれ上記範囲内にある。従っ
て、メタル被覆水酸化ニッケル粉末のタップ密度、平均
粒径および(101)面のX線回折ピークの半価幅が、
被覆芯材からなる水酸化ニッケル粉末のそれらとそれぞ
れ実質上同じ程度(言い換えれば、被覆芯材からなる水
酸化ニッケル粉末のそれらをぞれぞれ維持する程度)に
被覆が施されれば、製造されるメタル被覆水酸化ニッケ
ル粉末は、電池正極材料として充分使用できる。
および(101)面のX線回折ピークの半価幅は、被覆
がなされたにもかかわらず、被覆芯材からなる水酸化ニ
ッケル粉末のそれらのそれぞれ上記範囲内にある。従っ
て、メタル被覆水酸化ニッケル粉末のタップ密度、平均
粒径および(101)面のX線回折ピークの半価幅が、
被覆芯材からなる水酸化ニッケル粉末のそれらとそれぞ
れ実質上同じ程度(言い換えれば、被覆芯材からなる水
酸化ニッケル粉末のそれらをぞれぞれ維持する程度)に
被覆が施されれば、製造されるメタル被覆水酸化ニッケ
ル粉末は、電池正極材料として充分使用できる。
【0027】(イ)コバルトメタル被覆 コバルトメタル被覆の段階では、錯化剤であるアンモニ
ア水で錯化したコバルトのアンミン錯体と、還元剤であ
るヒドラジンと、水とで、前処理した水酸化ニッケル粉
末を室温でスラリーとし、撹拌しつつ昇温する。このと
き、アンモニア水により被覆芯材である水酸化ニッケル
も錯化され得るため、アンモニア水はコバルトを錯化す
るのに必要な最少量でよい。
ア水で錯化したコバルトのアンミン錯体と、還元剤であ
るヒドラジンと、水とで、前処理した水酸化ニッケル粉
末を室温でスラリーとし、撹拌しつつ昇温する。このと
き、アンモニア水により被覆芯材である水酸化ニッケル
も錯化され得るため、アンモニア水はコバルトを錯化す
るのに必要な最少量でよい。
【0028】ヒドラジンによる還元時には、被覆される
水酸化ニッケルにはパラジウム触媒が付与され、またコ
バルトは液中で錯化された状態であるため、固体の水酸
化ニッケルが錯化・還元されるよりも早く、コバルトが
還元され(選択的に還元され)て、水酸化ニッケル表面
に被覆される。これは、約40℃から始まるが、コバル
トメタルの被覆を均一に行なうため、比較的還元反応の
緩やかな45〜55℃の範囲内に被覆温度を上げ、その
温度を保持するのが好ましい。
水酸化ニッケルにはパラジウム触媒が付与され、またコ
バルトは液中で錯化された状態であるため、固体の水酸
化ニッケルが錯化・還元されるよりも早く、コバルトが
還元され(選択的に還元され)て、水酸化ニッケル表面
に被覆される。これは、約40℃から始まるが、コバル
トメタルの被覆を均一に行なうため、比較的還元反応の
緩やかな45〜55℃の範囲内に被覆温度を上げ、その
温度を保持するのが好ましい。
【0029】コバルトメタルの被覆量は、被覆時間を一
定として、添加するコバルトアンミン錯体の量により調
整することができる。
定として、添加するコバルトアンミン錯体の量により調
整することができる。
【0030】上記被覆方法は、機械的な方法でなく、化
学的方法であるので、粒子が傷ついたり、破壊する恐れ
がない。また、還元剤として次亜リン酸ナトリウムやホ
ウ水素化ナトリウムを用いないので、不可避不純物であ
るリンおよびホウ素の含有量がいずれも0.01重量%
未満のコバルトメタル被覆水酸化ニッケルが得られる。
さらに、アセチルアセトンコバルトやアセチルアセトン
ニッケルなどの錯塩を用いる方法と違って、被覆温度が
45〜55℃と低い。
学的方法であるので、粒子が傷ついたり、破壊する恐れ
がない。また、還元剤として次亜リン酸ナトリウムやホ
ウ水素化ナトリウムを用いないので、不可避不純物であ
るリンおよびホウ素の含有量がいずれも0.01重量%
未満のコバルトメタル被覆水酸化ニッケルが得られる。
さらに、アセチルアセトンコバルトやアセチルアセトン
ニッケルなどの錯塩を用いる方法と違って、被覆温度が
45〜55℃と低い。
【0031】(ロ)ニッケルメタル被覆 ニッケルメタル被覆の段階では、錯化剤であるアンモニ
ア水と、還元剤であるヒドラジンと、水とで、前処理し
た水酸化ニッケル粉末を室温でスラリーとし、撹拌、昇
温する。還元・被覆されるニッケルは、スラリーとした
水酸化ニッケルとアンモニア水との反応によってニッケ
ルのアンミン錯体として供給されるため、ニッケルのア
ンミン錯体を別途添加する必要はない。この還元・被覆
反応は、約40℃から開始する。
ア水と、還元剤であるヒドラジンと、水とで、前処理し
た水酸化ニッケル粉末を室温でスラリーとし、撹拌、昇
温する。還元・被覆されるニッケルは、スラリーとした
水酸化ニッケルとアンモニア水との反応によってニッケ
ルのアンミン錯体として供給されるため、ニッケルのア
ンミン錯体を別途添加する必要はない。この還元・被覆
反応は、約40℃から開始する。
【0032】本発明ではニッケルメタルの被覆を均一に
行なうため、コバルトメタルの被覆と同様、比較的還元
反応の緩やかな45〜55℃の範囲内で行なう。
行なうため、コバルトメタルの被覆と同様、比較的還元
反応の緩やかな45〜55℃の範囲内で行なう。
【0033】ニッケルメタルの被覆量は、水酸化ニッケ
ルがアンモニア水により錯化される量、具体的にはアン
モニア水の添加量、スラリーの昇温時間、被覆温度の保
持時間などにより調整することができる。
ルがアンモニア水により錯化される量、具体的にはアン
モニア水の添加量、スラリーの昇温時間、被覆温度の保
持時間などにより調整することができる。
【0034】上記被覆により、コバルトメタル被覆と同
様、粒子が傷ついたり、破壊する恐れがなく、不可避不
純物であるリンおよびホウ素の含有量がいずれも0.0
1重量%未満のニッケルメタル被覆水酸化ニッケルを、
低温で製造することができる。
様、粒子が傷ついたり、破壊する恐れがなく、不可避不
純物であるリンおよびホウ素の含有量がいずれも0.0
1重量%未満のニッケルメタル被覆水酸化ニッケルを、
低温で製造することができる。
【0035】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。
【0036】[実施例1]硫酸ニッケル水溶液、水酸化
ナトリウム水溶液、およびアンモニア水を用いて、激し
い攪拌を行いながら球状の粒子からなる水酸化ニッケル
粉末を連続的に生成させた。この際の反応条件は次の通
りであった(表1)。
ナトリウム水溶液、およびアンモニア水を用いて、激し
い攪拌を行いながら球状の粒子からなる水酸化ニッケル
粉末を連続的に生成させた。この際の反応条件は次の通
りであった(表1)。
【0037】
【表1】
【0038】作製した水酸化ニッケル粉末は、ニッケル
を60.3重量%、コバルトを0.5重量%含有してお
り、タップ密度が2.1g/ml、平均粒径が10.3
μm、および(101)面のX線回折ピークの半価幅が
1.046°であった。
を60.3重量%、コバルトを0.5重量%含有してお
り、タップ密度が2.1g/ml、平均粒径が10.3
μm、および(101)面のX線回折ピークの半価幅が
1.046°であった。
【0039】上記水酸化ニッケル粉末粒子を被覆芯材に
使用してコバルトメタルを被覆するために、まず、前処
理として、無電解メッキ用パラジウム触媒の付与を行っ
た。無電解メッキ用パラジウム触媒は、アルカリイオン
キャタリスト(奥野化学(株)製インデューサー(商品
名:opc−50)および同クリスター(商品名:op
c−150))を用いた。
使用してコバルトメタルを被覆するために、まず、前処
理として、無電解メッキ用パラジウム触媒の付与を行っ
た。無電解メッキ用パラジウム触媒は、アルカリイオン
キャタリスト(奥野化学(株)製インデューサー(商品
名:opc−50)および同クリスター(商品名:op
c−150))を用いた。
【0040】次に、上記無電解メッキ用パラジウム触媒
を付与した水酸化ニッケル粉末100gを、硫酸コバル
ト水溶液10ml(Co:100g/l)、アンモニア
水14ml、ヒドラジン15mlおよび水200mlで
室温でスラリーとし、撹拌しつつ昇温した。40℃から
スラリーの変色が始まり50℃で昇温を停止し(昇温時
間:4分)、50℃を10分間保持した。その後、水洗
ろ過、乾燥して、コバルトメタル被覆水酸化ニッケルを
得た。得られたコバルトメタル被覆水酸化ニッケルは、
ニッケルを59.4重量%、コバルトを1.6重量%
(コバルトメタル被覆分:1.1重量%)含有してお
り、リンは<0.01重量%、ホウ素も<0.01重量
%であった。また、この水酸化ニッケルのタップ密度は
2.1g/ml、平均粒径は10.5μm、および(1
01)面のX線回折ピークの半価幅は1.046°であ
った。さらに、X線回折による定性分析の結果、水酸化
ニッケルのピークとコバルトメタルのピークの両方が見
られた。そして、EPMA面分析の結果、水酸化ニッケ
ル表面にコバルトメタルが被覆されていることが確認さ
れた。
を付与した水酸化ニッケル粉末100gを、硫酸コバル
ト水溶液10ml(Co:100g/l)、アンモニア
水14ml、ヒドラジン15mlおよび水200mlで
室温でスラリーとし、撹拌しつつ昇温した。40℃から
スラリーの変色が始まり50℃で昇温を停止し(昇温時
間:4分)、50℃を10分間保持した。その後、水洗
ろ過、乾燥して、コバルトメタル被覆水酸化ニッケルを
得た。得られたコバルトメタル被覆水酸化ニッケルは、
ニッケルを59.4重量%、コバルトを1.6重量%
(コバルトメタル被覆分:1.1重量%)含有してお
り、リンは<0.01重量%、ホウ素も<0.01重量
%であった。また、この水酸化ニッケルのタップ密度は
2.1g/ml、平均粒径は10.5μm、および(1
01)面のX線回折ピークの半価幅は1.046°であ
った。さらに、X線回折による定性分析の結果、水酸化
ニッケルのピークとコバルトメタルのピークの両方が見
られた。そして、EPMA面分析の結果、水酸化ニッケ
ル表面にコバルトメタルが被覆されていることが確認さ
れた。
【0041】[実施例2]コバルトメタルを被覆する
際、スラリーとする硫酸コバルト水溶液50ml(C
o:100g/l)を50ml、アンモニア水を70m
l使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。な
お、スラリーは、実施例1と同様、40℃から変色が始
まった。
際、スラリーとする硫酸コバルト水溶液50ml(C
o:100g/l)を50ml、アンモニア水を70m
l使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。な
お、スラリーは、実施例1と同様、40℃から変色が始
まった。
【0042】製造されたコバルトメタル被覆水酸化ニッ
ケルは、ニッケルを55.7重量%、コバルトを5.7
重量%(コバルトメタル被覆分:5.2重量%)含有し
ており、リンは<0.01重量%、ホウ素も<0.01
重量%であった。また、この水酸化ニッケルのタップ密
度は2.1g/ml、平均粒径は11.8μm、および
(101)面のX線回折ピークの半価幅は1.046°
であった。さらに、X線回折による定性分析の結果、水
酸化ニッケルのピークとコバルトメタルのピークの両方
が見られた。実施例1で製造した1.1重量%コバルト
被覆品と比較すると、実施例2で製造した5.2重量%
コバルト被覆品は、コバルトメタルのピークが強く見ら
れた。そして、EPMA面分析の結果、水酸化ニッケル
表面にコバルトメタルが被覆されていることが確認され
た。
ケルは、ニッケルを55.7重量%、コバルトを5.7
重量%(コバルトメタル被覆分:5.2重量%)含有し
ており、リンは<0.01重量%、ホウ素も<0.01
重量%であった。また、この水酸化ニッケルのタップ密
度は2.1g/ml、平均粒径は11.8μm、および
(101)面のX線回折ピークの半価幅は1.046°
であった。さらに、X線回折による定性分析の結果、水
酸化ニッケルのピークとコバルトメタルのピークの両方
が見られた。実施例1で製造した1.1重量%コバルト
被覆品と比較すると、実施例2で製造した5.2重量%
コバルト被覆品は、コバルトメタルのピークが強く見ら
れた。そして、EPMA面分析の結果、水酸化ニッケル
表面にコバルトメタルが被覆されていることが確認され
た。
【0043】[実施例3]無電解メッキ用パラジウム触
媒を付与した水酸化ニッケル100gを、アンモニア水
30ml、ヒドラジン15ml、水200mlで室温で
スラリーとした以外は、実施例1と同様の操作を行っ
た。なお、スラリーは、実施例1と同様、40℃から変
色が始まった。
媒を付与した水酸化ニッケル100gを、アンモニア水
30ml、ヒドラジン15ml、水200mlで室温で
スラリーとした以外は、実施例1と同様の操作を行っ
た。なお、スラリーは、実施例1と同様、40℃から変
色が始まった。
【0044】製造されたニッケルメタル被覆水酸化ニッ
ケルは、ニッケルを61.4重量%(ニッケルメタル被
覆分:1.1重量%)、コバルトを0.5重量%含有し
ており、リンは<0.01重量%、ホウ素も<0.01
重量%であった。また、この水酸化ニッケルのタップ密
度は2.1g/ml、平均粒径は10.1μm、および
(101)面のX線回折ピークの半価幅は1.046°
であった。さらに、X線回折による定性分析の結果、水
酸化ニッケルのピークとニッケルメタルのピークの両方
が見られた。そして、EPMA面分析の結果、水酸化ニ
ッケル表面にニッケルメタルが被覆されていることが確
認された。
ケルは、ニッケルを61.4重量%(ニッケルメタル被
覆分:1.1重量%)、コバルトを0.5重量%含有し
ており、リンは<0.01重量%、ホウ素も<0.01
重量%であった。また、この水酸化ニッケルのタップ密
度は2.1g/ml、平均粒径は10.1μm、および
(101)面のX線回折ピークの半価幅は1.046°
であった。さらに、X線回折による定性分析の結果、水
酸化ニッケルのピークとニッケルメタルのピークの両方
が見られた。そして、EPMA面分析の結果、水酸化ニ
ッケル表面にニッケルメタルが被覆されていることが確
認された。
【0045】[実施例4]ニッケルメタルを被覆する
際、50℃を20分間保持した以外は、実施例3と同様
の操作を行った。製造されたニッケルメタル被覆水酸化
ニッケルは、ニッケルを63.3重量%(ニッケルメタ
ル被覆分:3.0重量%)、コバルトを0.5重量%含
有しており、リンは<0.01重量%、ホウ素も<0.
01重量%であった。また、この水酸化ニッケルのタッ
プ密度は2.1g/ml、平均粒径は10.2μm、お
よび(101)面のX線回折ピークの半価幅は1.04
6°であった。さらに、X線回折による定性分析の結
果、水酸化ニッケルのピークとニッケルメタルのピーク
の両方が見られた。実施例3で製造した1.1重量%ニ
ッケル被覆品と比較すると、実施例4で製造した3.0
重量%ニッケル被覆品は、ニッケルメタルのピークが強
く見られた。そして、EPMA面分析の結果、水酸化ニ
ッケル表面にニッケルメタルが被覆されていることが確
認された。
際、50℃を20分間保持した以外は、実施例3と同様
の操作を行った。製造されたニッケルメタル被覆水酸化
ニッケルは、ニッケルを63.3重量%(ニッケルメタ
ル被覆分:3.0重量%)、コバルトを0.5重量%含
有しており、リンは<0.01重量%、ホウ素も<0.
01重量%であった。また、この水酸化ニッケルのタッ
プ密度は2.1g/ml、平均粒径は10.2μm、お
よび(101)面のX線回折ピークの半価幅は1.04
6°であった。さらに、X線回折による定性分析の結
果、水酸化ニッケルのピークとニッケルメタルのピーク
の両方が見られた。実施例3で製造した1.1重量%ニ
ッケル被覆品と比較すると、実施例4で製造した3.0
重量%ニッケル被覆品は、ニッケルメタルのピークが強
く見られた。そして、EPMA面分析の結果、水酸化ニ
ッケル表面にニッケルメタルが被覆されていることが確
認された。
【0046】[実施例5]ニッケルメタルを被覆する
際、アンモニア水を80ml使用した以外は、実施例4
と同様の操作を行った。製造されたニッケルメタル被覆
水酸化ニッケルは、ニッケルを68.3重量%(ニッケ
ルメタル被覆分:8.0重量%)、コバルトを0.5重
量%含有しており、リンは<0.01重量%、ホウ素
も、<0.01重量%であった。また、この水酸化ニッ
ケルのタップ密度は2.1g/ml、平均粒径は10.
4μm、および(101)面のX線回折ピークの半価幅
は1.046°であった。さらに、X線回折による定性
分析の結果、水酸化ニッケルのピークとニッケルメタル
のピークの両方が見られた。実施例3で製造した1.1
重量%ニッケル被覆品と比較すると、実施例5で製造し
た8.0重量%ニッケル被覆品は、ニッケルメタルのピ
ークが強く見られた。そして、EPMA面分析の結果、
水酸化ニッケル表面にニッケルメタルが被覆されている
ことが確認された。
際、アンモニア水を80ml使用した以外は、実施例4
と同様の操作を行った。製造されたニッケルメタル被覆
水酸化ニッケルは、ニッケルを68.3重量%(ニッケ
ルメタル被覆分:8.0重量%)、コバルトを0.5重
量%含有しており、リンは<0.01重量%、ホウ素
も、<0.01重量%であった。また、この水酸化ニッ
ケルのタップ密度は2.1g/ml、平均粒径は10.
4μm、および(101)面のX線回折ピークの半価幅
は1.046°であった。さらに、X線回折による定性
分析の結果、水酸化ニッケルのピークとニッケルメタル
のピークの両方が見られた。実施例3で製造した1.1
重量%ニッケル被覆品と比較すると、実施例5で製造し
た8.0重量%ニッケル被覆品は、ニッケルメタルのピ
ークが強く見られた。そして、EPMA面分析の結果、
水酸化ニッケル表面にニッケルメタルが被覆されている
ことが確認された。
【0047】
【発明の効果】本発明の正極材料用メタル被覆水酸化ニ
ッケルは、エネルギー密度、放電特性、寿命特性および
導電性のいずれの条件をも満足するとともに、粒子が傷
ついたり、破壊する恐れがなく、活物質として好ましく
ないものの混入が避けられたものである。また、本発明
の正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルの製造方法によ
り、上記正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルを低温で
製造することができる。
ッケルは、エネルギー密度、放電特性、寿命特性および
導電性のいずれの条件をも満足するとともに、粒子が傷
ついたり、破壊する恐れがなく、活物質として好ましく
ないものの混入が避けられたものである。また、本発明
の正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルの製造方法によ
り、上記正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルを低温で
製造することができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 水酸化ニッケル粒子の表面にコバルトメ
タルまたはニッケルメタルが被覆された粒子からなり、
リンおよびホウ素の含有量がいずれも0.01重量%未
満の粉末であって、タップ密度が2.0〜2.3g/m
l、平均粒径が1〜30μm、および(101)面のX
線回折ピークの半価幅が0.9〜1.3°である正極材
料用メタル被覆水酸化ニッケル。 - 【請求項2】 表面にコバルトメタルまたはニッケルメ
タルが被覆された水酸化ニッケル粒子は、コバルト、カ
ドミウムおよび亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも
1種を含む請求項1に記載の正極材料用メタル被覆水酸
化ニッケル。 - 【請求項3】 水酸化ニッケル粉末を作製する第1の工
程と、該粉末粒子の表面にコバルトメタルを被覆する第
2の工程とからなり、該第1の工程において、ニッケル
を含む水溶液と、水酸化アルカリ水溶液と、アンモニア
水とを、攪拌機を備えた反応槽に同時に、連続的に供給
し、(1)反応液中のニッケルイオン濃度を1〜50m
g/l、(2)反応温度を40〜70℃、(3)該反応
温度の変動幅を±1℃、(4)該攪拌機の攪拌羽根の吐
出ヘッドを14〜70m2/s2および(5)生成水酸化
ニッケルの該反応槽での滞留時間を6時間以上として、
反応させた後、固液分離、水洗および乾燥を行い、該第
2の工程において、まず、第1の工程において作製した
該粉末粒子の表面に、無電解メッキ用パラジウム触媒を
付与し、次にコバルトアンミン錯体およびヒドラジンを
含む水溶液中で、該触媒付与粒子の表面にコバルトメタ
ルを被覆した後、固液分離、水洗および乾燥を行う正極
材料用メタル被覆水酸化ニッケルの製造方法。 - 【請求項4】 水酸化ニッケル粉末を作製する第1の工
程と、該粉末粒子の表面にニッケルメタルを被覆する第
2の工程とからなり、該第1の工程において、ニッケル
を含む水溶液と、水酸化アルカリ水溶液と、アンモニア
水とを、攪拌機を備えた反応槽に同時に、連続的に供給
し、(1)反応液中のニッケルイオン濃度を1〜50m
g/l、(2)反応温度を40〜70℃、(3)該反応
温度の変動幅を±1℃、(4)該攪拌機の攪拌羽根の吐
出ヘッドを14〜70m2/s2および(5)生成水酸化
ニッケルの該反応槽での滞留時間を6時間以上として、
反応させた後、固液分離、水洗および乾燥を行い、該第
2の工程において、まず、第1の工程において作製した
該粉末粒子の表面に、無電解メッキ用パラジウム触媒を
付与し、次にアンモニア水およびヒドラジンを含む水溶
液中で、該触媒付与粒子の表面にニッケルメタルを被覆
した後、固液分離、水洗および乾燥を行う正極材料用メ
タル被覆水酸化ニッケルの製造方法。 - 【請求項5】 同時に、連続的に反応槽に供給する水溶
液は、コバルト、カドミウムおよび亜鉛からなる群から
選ばれる少なくとも1種を含む水溶液をさらに含む請求
項3または4に記載の正極材料用メタル被覆水酸化ニッ
ケルの製造方法。 - 【請求項6】 メタルの被覆は、被覆温度を45〜55
℃として行う請求項3または4に記載の正極材料用メタ
ル被覆水酸化ニッケルの製造方法。 - 【請求項7】 コバルトメタルの被覆量は、コバルトア
ンミン錯体の量により調整する請求項3または6に記載
の正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルの製造方法。 - 【請求項8】 ニッケルメタルの被覆量は、アンモニア
水の添加量、被覆温度、被覆温度までの昇温時間、また
は被覆温度保持時間により調整する請求項4または6に
記載の正極材料メタル被覆水酸化ニッケルの製造方法。 - 【請求項9】 タップ密度が2.0〜2.3g/ml、
平均粒径が1〜30μm、および(101)面のX線回
折ピークの半価幅が0.9〜1.3°である水酸化ニッ
ケル粉末粒子の表面に、無電解メッキ用パラジウム触媒
を付与し、次にコバルトアンミン錯体およびヒドラジン
を含む水溶液中で、該触媒付与粒子の表面にコバルトメ
タルを被覆した後、固液分離、水洗および乾燥を行う正
極材料用メタル被覆水酸化ニッケルの製造方法。 - 【請求項10】 タップ密度が2.0〜2.3g/m
l、平均粒径が1〜30μm、および(101)面のX
線回折ピークの半価幅が0.9〜1.3°である水酸化
ニッケル粉末粒子の表面に、無電解メッキ用パラジウム
触媒を付与し、次にアンモニア水およびヒドラジンを含
む水溶液中で、該触媒付与粒子の表面にニッケルメタル
を被覆した後、固液分離、水洗および乾燥を行う正極材
料用メタル被覆水酸化ニッケルの製造方法。 - 【請求項11】 製造されるメタル被覆水酸化ニッケル
は、タップ密度、平均粒径および(101)面のX線回
折ピークの半価幅が、第1の工程において作製した水酸
化ニッケル粉末のそれらとそれぞれ実質上同じである請
求項3〜10のいずれかに記載の正極材料用メタル被覆
水酸化ニッケルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16109797A JP3489396B2 (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16109797A JP3489396B2 (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 正極材料用メタル被覆水酸化ニッケルおよびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH117954A true JPH117954A (ja) | 1999-01-12 |
| JP3489396B2 JP3489396B2 (ja) | 2004-01-19 |
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ID=15728555
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