JPH1180561A - 新規熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

新規熱可塑性樹脂組成物

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JPH1180561A
JPH1180561A JP25280597A JP25280597A JPH1180561A JP H1180561 A JPH1180561 A JP H1180561A JP 25280597 A JP25280597 A JP 25280597A JP 25280597 A JP25280597 A JP 25280597A JP H1180561 A JPH1180561 A JP H1180561A
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勝弘 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱可塑性樹脂を成型したときに、耐熱老化性を
改善できる優れた添加剤或いは熱可塑性樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】本発明のポリグリセリン誘導体と酸化防止
剤、特に常温常圧下で固体状酸化防止剤とを、更に、必
要により充填剤を、それぞれ熱可塑性樹脂に配合して得
られた熱可塑性樹脂組成物により、これから成型して得
られる樹脂成型物の強度物性及び耐熱老化性が著しく改
善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規熱可塑性樹脂
組成物、詳しくはそれを成型したときに熱可塑性樹脂の
耐熱老化性を著しく改善することができる熱可塑性樹脂
組成物、それより成型して得られる樹脂成型物及び当該
成型物を含む末端製品(樹脂成型品)に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂を使用して、例えば混練成
型して得られる樹脂成型物は樹脂成型品、例えばバンパ
ー製品やインストルメンタルパネルのような自動車部
品、コンピュータハウジングのような電気部品、断熱材
のような建築用品等として多くの分野で使用されてい
る。
【0003】従来、これらの樹脂成型物や成型品を製造
する場合、加熱をしながら混練することが行われている
がこの際生ずる着色の発生や樹脂強度の低下等の点で耐
熱老化性に問題があった。そこで、これを防止すべく酸
化防止剤を添加することが行われていた(酸化防止剤ハ
ンドブック、大成社、昭和51年10月25日初版発行
参照)。
【0004】この様な場合に使用される酸化防止剤とし
て、フェノール系、リン系、アミン系、硫黄系等の酸化
防止剤を添加、使用することにより着色、樹脂強度の低
下を防止しているが、酸化防止剤の分散性が悪く、又、
多量に添加しても着色防止能等を十分に発揮することが
できないし、多量に添加すると、樹脂強度の低下や経済
性の点で障害ともなる。
【0005】他の方法として、脂肪酸、脂肪酸Ca塩等
の脂肪酸金属石鹸、脂肪酸アミド等の通常滑剤として使
用される添加剤を使用する方法もあるが、これ等の方法
では十分な分散効果が得られず、樹脂成型物からブリー
ドアウトし(浸み出し)易い。又、耐熱老化性改善を目
的としてポリグリセリンと、ヒドロキシカルボン酸の縮
重合物:ポリエステルとの縮合物を用いることが知られ
ている(特開平08−302065号公報参照)が、耐
熱老化性の面で必ずしも満足が得られない。又、熱可塑
性樹脂に、ポリグリセリン脂肪酸エステルを無機フィラ
ーと共に配合した組成物により耐衝撃性、耐候性を向上
できることが報告されている(特開平4−202429
号公報参照)が、同様に上記耐熱老化性については十分
な改善が得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記に問題点や課題を
含めて説明した従来の技術から明らかな如く、熱可塑性
樹脂を成型したときに、耐熱老化性を改善できる添加剤
或いは熱可塑性樹脂組成物を提供することが課題となっ
ている。本発明の目的は、上記課題の解決、即ち、特に
少量の添加物で成型された熱可塑性樹脂成型物の耐熱老
化性を改善できる熱可塑性樹脂組成物、更にはそれより
成型して得られる樹脂成型物やそれを含む末端製品(成
型品)を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリグリセリ
ン分子の水酸基の少なくとも1個が脂肪酸エステル化さ
れた形のポリグリセリン誘導体と酸化防止剤、特に常温
常圧下で固体状酸化防止剤とを熱可塑性樹脂に併用配合
して得られた熱可塑性樹脂組成物が、これより成型して
得られる樹脂成型物の強度物性及び耐熱老化性に極めて
優れていることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】更に、必要により充填剤を添加、配合する
と一段と効果が高まることも見出した。即ち、本発明
は、熱可塑性樹脂、ポリグリセリン分子の水酸基の少な
くとも1個が脂肪酸エステル化された形のポリグリセリ
ン誘導体及び酸化防止剤の3種を、又はこれに更に充填
剤を加えた4種を、それぞれ少なくとも含有することを
特徴とする熱可塑性樹脂組成物、これより成型して得ら
れる樹脂成型物や成型品、及び当該組成物に適したポリ
グリセリン誘導体と抗酸化剤の2種又はこれに更に充填
剤を加えた3種を、少なくとも混合又は組み合わせて含
有する熱可塑性樹脂の耐熱老化性改善剤、並びに当該対
象の熱可塑性樹脂である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
本発明で使用するポリグリセリン誘導体は、ポリグリセ
リン1分子に存する水酸基の一部又は全部が脂肪酸エス
テル化された形の誘導体、即ちポリグリセリン脂肪酸エ
ステルであればよい。ここで、「脂肪酸エステル化され
た形の誘導体」とは、製造ルートの如何を問わず、結果
的にポリグリセリンの水酸基の少なくとも1個が脂肪酸
エステル化された構造、即ち酸素−アシル基を有する構
造を有する誘導体であればよく、例えばポリグリセリン
に対し脂肪酸を反応させて得られるエステル体は勿論、
他の化合物、例えば脂肪酸の低級アルコールエステルを
反応させて結果的にポリグリセリンの水酸基の一部又は
全部が脂肪酸エステル化された構造を有する誘導体も全
て含まれる。従って、本発明で使用されるポリグリセリ
ン誘導体とは異なるポリグリセリン誘導体、例えばその
水酸基の一部又は全部がメチルエステル化された誘導体
と脂肪酸との反応で上記構造の本発明の脂肪酸エステル
化された誘導体とすることもできる。上記エステル体の
脂肪酸エステル化部分は、好ましくは、式:RCOOH
で示される脂肪酸を構成するアシル基:RCOを有す
る。
【0010】このとき、ポリグリセリン1分子内の水酸
基が複数の異種脂肪酸のアシル基でエステル化されてい
る形のエステル体でもよく、又、同一脂肪酸のアシル基
のみでエステル化されている形のエステル体でもよい。
更に、これ等の異種のエステル体による複数のエステル
体混合物であってもよい。例えば、同一脂肪酸のアシル
基によりエステル化された形のエステル体と、当該脂肪
酸のアシル基とは異なる脂肪酸単独のアシル基によりポ
リグリセリンの水酸基の一部又は全部がエステル化され
た形のエステル体との混合物でもよい。又、1分子内に
複数の異種脂肪酸のアシル基によりエステル化された形
のエステル体についても、それぞれエステル化の条件を
異にする複数のエステル体混合物、更には、同一脂肪酸
によりエステル化された形のエステル体との混合物も、
本発明のポリグリセリン誘導体として使用可能である。
【0011】ポリグリセリンの1分子において、脂肪酸
エステル化された状態の水酸基の割合は、好ましくは1
個〜全水酸基の三分の二程度、より好ましくは1個〜半
数程度である。このときの2/3或いは半数の値が整数
にならない場合には、少数点以下切り上げて整数とす
る。
【0012】本発明で使用されるポリグリセリンは、工
業的に製造されている市販の化合物を購入、入手するこ
とができ、例えば坂本薬品工業製のポリグリセリン#3
10、ポリグリセリン#500、ポリグリセリン#75
0が挙げられる。ポリグリセリンを合成してもよく、グ
リセリンを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硫酸等
の触媒存在下200〜250℃に加熱し、脱水縮合する
ことにより得ることができる。本発明で使用されるポリ
グリセリンの重合度は、2〜30であればよいが、より
好ましくは3〜10が生成物の性状、溶剤に対する溶解
性、最終の成型品にしたときの耐熱老化性の点で好まし
い。尚、ポリグリセリンはα位で縮合した直鎖状ポリグ
リセリン以外に一部β位で縮合した分岐状ポリグリセリ
ン及び環状ポリグリセリンを含有してもよい。
【0013】本発明で使用されるポリグリセリン誘導
体、即ちポリグリセリン脂肪酸エステルを調製する場
合、従来技術を利用して行うこともできる(例えば、前
記特開平4−202429号公報参照)が、別途調製す
ることもできる。
【0014】ポリグリセリンと脂肪酸から直接エステル
化法によりポリグリセリン誘導体を調製するには、特に
困難は無く、例えば前記式:RCOOHで示される脂肪
酸と、好ましくは前記重合度を有するポリグリセリンを
常法により反応すればよい。
【0015】脂肪酸としては、炭化水素系モノカルボン
酸が好ましく、その場合カルボキシル基を1個有する以
外は水酸基、アミノ基、メルカプト基等のカルボキシル
基と反応する官能基を有しない1個のカルボキシル基の
みを官能基として有する有機化合物(炭化水素)が特に
好ましい。更に好ましくは、1個のカルボキシル基以外
では分子内に酸素原子、窒素原子、硫黄原子等のヘテロ
原子をを有しないモノカルボン酸であり、例えば炭素数
5〜31の直鎖若しくは分岐鎖の、飽和又は不飽和アル
キル基(炭化水素残基)を有するモノカルボン酸がより
好ましい。
【0016】従って、Rとしては好ましくは炭素数4〜
30の直鎖若しくは分岐鎖の、飽和又は不飽和アルキル
基(炭化水素残基)を表す。不飽和アルキル基は、飽和
炭化水素基ではなく、その中に1個か複数の二重結合及
び/又は三重結合を有する炭化水素残基を意味する。芳
香族環や脂環式環は含まれない方が好ましい。
【0017】ポリグリセリン誘導体を脂肪酸の直接反応
により調製する場合に使用される脂肪酸としては、例え
ばカプロン酸、エナンチル酸、カプリル酸、ノナン酸、
カプリン酸、オクチル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
ベヘニン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、イソノナン酸、アラキン酸等の脂
肪族モノカルボン酸等が挙げられる。
【0018】ポリグリセリンと脂肪酸の反応を行う場合
は脱水しながら行われる。通常反応温度は90〜210
℃で行うのが好ましい。250℃以上であると、反応生
成物に着色をきたし、90℃以下であると反応時間が長
くなり、何れも好ましくない。又、反応は窒素気流下で
行う方が着色の少いものが得られる点で好ましい。反応
時間としては0.5〜24時間行うのが一般的である。
反応に際して、反応溶剤や触媒を使用することができ
る。
【0019】ポリグリセリンと脂肪酸の反応に溶剤を使
用する場合、用いられる反応溶剤としては、トルエン、
キシレン、n−ヘキサン、石油エーテル等の炭化水素系
溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン系溶剤が好ましい。
【0020】上記の如く、ポリグリセリンと脂肪酸のエ
ステル化反応に触媒を使用することができるが、その場
合の触媒としては、この種の反応に通常使用される、例
えばテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチル
アンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロ
ミド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラメチ
ルアンモニウムヨウ化物、テトラブチルアンモニウムヨ
ウ化物、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベ
ンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリ
メチルアンモニウムヨウ化物等の四級アンモニウム塩、
テトラメチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホス
ホニウムクロリド、テトラメチルホスホニウムブロミ
ド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラメチル
ホスホニウムヨウ化物、テトラブチルホスホニウムヨウ
化物、ベンジルトリメチルホスホニウムクロリド、ベン
ジルトリメチルホスホニウムブロミド、ベンジルトリメ
チルホスホニウムヨウ化物、テトラフェニルホスホニウ
ムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テ
トラフェニルホスホニウムヨウ化物等の四級ホスホニウ
ム塩の他、トリフェニルホスフィン等のリン化合物、酢
酸カリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息
香酸ナトリウム等の有機カルボン酸塩、ナトリウムアル
コラート、カリウムアルコラート等のアルカリ金属アル
コラートの他、三級アミン類、有機錫化合物、有機アル
ミニウム化合物、有機チタネート化合物、及び塩化亜鉛
等の亜鉛化合物等が挙げられる。
【0021】本発明において、ポリグリセリンと脂肪酸
からエステルを調製する場合の反応比率はポリグリセリ
ンの重合度:aにより異なるが、(a+2)個の水酸
基:OH基を有するポリグリセリン1モルに対して1モ
ル以上2×(a+2)/3モル以下の脂肪酸と反応させ
たポリグリセリン誘導体が好ましい。より好ましくは、
1モル以上(a+2)/2モル以下の脂肪酸と反応させ
たポリグリセリン誘導体が好ましい。ポリグリセリン1
モルに対して1モルより少ない脂肪酸と反応させたポリ
グリセリン誘導体は樹脂に対する相溶性が悪く、熱可塑
性樹脂組成物の加工性を低下させる。更に、ポリグリセ
リン1モルに対して2モル以上2×(a+2)/3モル
以下の脂肪酸と反応させたポリグリセリン誘導体は樹脂
に対する相溶性がよく、加工性の点で特に優れる。ま
た、2×(a+2)/3モル以上の脂肪酸と反応させた
ポリグリセリン誘導体は耐熱老化性改善効果が得られ難
く、(a+2)/2モル以下の脂肪酸と反応させたポリ
グリセリン誘導体は耐熱老化性で特に優れる。
【0022】又、本発明のポリグリセリン誘導体は、脂
肪酸エステルとポリグリセリンとを反応する(エステル
交換法)ことにより調製することもできる。ここで、使
用されるポリグリセリンについはは前記説明の通りであ
り、脂肪酸エステルとしては、例えばアルコールと脂肪
酸とをエステル化反応に付して得られる脂肪酸のアルコ
ールエステルを使用すればよい。ここで使用される脂肪
酸については、ポリグリセリンと脂肪酸とを反応して本
発明で使用するポリグリセリン誘導体を調製する方法に
おいて使用する脂肪酸として上記に説明した脂肪酸を使
用することができる。
【0023】又、アルコールには、例えば炭素数1〜5
の直鎖若しくは分岐鎖の、飽和又は不飽和の炭化水素基
を有するアルコールを用いるとよい。例えば、メチルア
ルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、n−
ペンチルアルコール等が挙げられる。
【0024】上記本発明で使用されるポリグリセリン誘
導体の調製において採用される脂肪酸エステルの具体的
な例としては、ステアリン酸のメチル、エチル、イソプ
ロピル、n−プロピル、n−ブチル等のアルコールエス
テルや、カプロン酸、エナンチル酸、オクチル酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の
脂肪酸のメチルエステル等が挙げられる。
【0025】ポリグリセリンと上記脂肪酸エステルとを
反応させて本発明で使用するポリグリセリン誘導体を調
製する場合の反応については、常法により脱アルコール
しながら行うとよい。反応条件については、前記した、
ポリグリセリンと脂肪酸との反応によりポリグリセリン
をエステル化する方法において説明された反応条件(反
応時間等)を適宜選択利用することができる。反応物質
の反応比率についても、ポリグリセリンと脂肪酸との反
応によりポリグリセリン誘導体を調製する方法において
上記に説明された反応比率に準ずればよく、そこで使用
される脂肪酸の代わりに脂肪酸エステルの量を適当に選
択すればよい。
【0026】このようにして調製されるポリグリセリン
誘導体において脂肪酸エステル化されていない水酸基が
存在する場合、この水酸基は更に何ら修飾されていない
誘導体が好ましいが、本発明の耐熱老化性改善効果を有
する限り、一部修飾されたり、保護された誘導体であっ
ても本発明におけるポリグリセリン誘導体に含まれる。
【0027】本発明で使用される熱可塑性樹脂として
は、熱可塑性を示す樹脂であればよいが、その主成分と
して、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタ
レート等のポリエステル系樹脂、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体、ポリスチレン等のポリス
チレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレ
ンサルファイド等の芳香族系樹脂、塩化ビニル、酢酸ビ
ニル等のビニル系樹脂等、複合材料の分野で使用される
熱可塑性樹脂を挙げることができ、これら複数の樹脂を
併用することもできる。
【0028】これらの中で、上記グリセリン誘導体との
相溶性、耐熱老化性改善の点でポリオレフィン系樹脂、
ポリスチレン系樹脂及びポリエステル系樹脂等が好適で
あり、ポリプロピレン樹脂やエチレン−プロピレン共重
合体樹脂が最も適している。
【0029】本発明で使用される酸化防止剤としては、
それ自体常温常圧で固体状が好ましく、通常複合材料の
分野で使用されるものであれば特に限定されないが、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,2’−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、テトラキス{メチレン−3(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタン等のフェノ
ール系酸化防止剤、トリイソデシルホスファイト、ジフ
ェニルイソデシルホスファイト、トリフェニルホスファ
イト、トリノニルフェニルホスファイト等のリン系酸化
防止剤、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリ
ルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプ
ロピオネート等の硫黄系酸化防止剤、フェニル−β−ナ
フチルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレン
ジアミン等のアミン系酸化防止剤等が挙げられるが、こ
れらを2種類以上併用することもできる。
【0030】酸化防止剤が常温常圧で液体状の場合、樹
脂や粉体等と混合する際不均一になり易く、一方固体状
の場合、それ自体の分散性が悪いために本発明で使用さ
れるポリグリセリン誘導体がその分散剤としての作用を
示し、耐熱老化防止に大きく寄与する。
【0031】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、好ましく
は熱可塑性樹脂100重量部に対して酸化防止剤0.0
1〜10重量部、更に好ましくは0.01〜1重量部程
度を、又ポリグリセリン誘導体0.01〜10重量部、
更に好ましくは0.05〜1重量部程度をそれぞれ配合
すればよい。
【0032】本発明においてはポリグリセリン誘導体と
酸化防止剤を併用して配合使用するが、その配合比率と
しては酸化防止剤、例えば固体状の酸化防止剤100重
量部に対し、好ましくはポリグリセリン誘導体0.1〜
1000重量部で使用することができる。更に好ましく
は1〜500重量部である。1000重量部以上では熱
可塑性樹脂組成物の耐熱老化性はそれ以上改善せず、樹
脂成型物の機械的強度の低下をきたし、0.1重量部以
下では本発明で得られる効果がそれ程大きくないので、
それぞれ好ましくない。
【0033】本発明の熱可塑性樹脂組成物を具体的に製
造する方法として、例えば1)例えば固体状である酸化
防止剤を予めポリグリセリン誘導体で処理を行ってから
熱可塑性樹脂、更に必要に応じて充填剤等の添加剤と混
合、混練する方法、2)酸化防止剤と本発明のポリグリ
セリン誘導体、熱可塑性樹脂、更に必要に応じて充填剤
等の他の添加剤を一度に混合、混練する方法、或いは
3)タルク等の充填剤に予め本発明のポリグリセリン誘
導体で処理を行い、処理を行った充填剤と酸化防止剤及
び熱可塑性樹脂を混合、混練する方法等がある。以下
に、熱可塑性樹脂組成物の具体的な製造方法を説明す
る。
【0034】本発明の、例えばポリグリセリンと脂肪酸
よりエステル化されて得られるポリグリセリン誘導体で
処理された酸化防止剤、例えば固体状酸化防止剤の調製
方法としては、固体状酸化防止剤にポリグリセリン誘導
体をそのまま添加し、ヘンシェルミキサー、ボールミ
ル、アトマイザーコロイドミル、バンバリミキサーの攪
拌機を用いて表面処理をする乾式法等を採用して実施す
ればよい。
【0035】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、更に充填
剤やその他の添加剤を配合してもよいが、本発明で更に
充填剤を配合する場合の充填剤としては、通常複合材料
の分野で用いられるものであれば特に限定されない。具
体的には、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、セラミ
ック繊維(炭化珪素繊維、アルミナ繊維等)、金属繊維
等の繊維類や、ケイ砂、ケイ石、砂利、川砂、海砂、砕
石、カーボンブラック、アセチレンブラック、松煙、黒
鉛、アイボリーブラック、ボーンブラック、パインブラ
ック、酸化チタン、酸化鉄黒、マンガン黒、イルメナイ
ト黒、黄鉛、カドミウム黄、亜鉛黄、シアナミド鉛、ネ
ープルス黄、ウルトラマリン黄、雄黄、朱、カドミウム
赤、アンチモン赤、ベンガラ、ウルトラマリンレッド、
ウルトラマリンバイオレット、コバルトバイオレット、
マンガンバイオレット、プルシアンブルー、コバルト
青、酸化クロム緑、ギネー緑、クロム緑、亜鉛緑、緑
土、緑青、花緑青、酸化鉄黄、オーカー、シーンナ、ア
ンバー、ホワイトカーボン、合成ケイ酸塩、無定形シリ
カ、白亜、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、水酸化カ
ルシウム、ごふん、バライト粉、硫酸バリウム、クレ
イ、との粉、地の粉、タルク、シリカ、ガラス粉、けい
石粉、けいそう土、アスベスト、ワラストナイト、ケイ
酸カルシウム、アルミナ、石膏、アルミニウム粉、ブロ
ンズ粉、鉛丹、シアナミド鉛、クロム酸鉛、硫酸鉛、亜
鉛末、亜酸化鉛、MO・Fe23(MはBa、Sr、C
a、Mg、Zn、Pbの一種又2種以上)より成るフェ
ライト磁性粉末、サマリウム、コバルト、ネオジウム鉄
コバルト、ジルコニウムコバルト、アルミニウム、鉄、
亜鉛、銅、銀、ニッケル、タングステン、モリブデン、
レニウム、ニオブ、タンタル、鉛等を挙げることがで
き、これ等の単独又は複数を使用することができる。
【0036】特に、充填剤としてタルクを使用すると熱
可塑性樹脂成型物はタルク等の充填剤を添加しない場合
と比較して耐熱老化性及び加工性の改善効果が著しく大
きいことが分かった。タルク以外では、加工性改善の効
果(例えば、成型速度の促進)の点でガラス繊維等の繊
維類や、、マイカ、クレイ、アスベスト、ワラストナイ
ト、ケイ酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム、ゾノトラ
イト、セピオライト、モスハイジ等が好ましく、粉体の
取り扱い易さ、加工性や経済性の点でより好ましくはガ
ラス繊維、マイカ、クレイ等が挙げられるが、耐熱老化
性の点で固体状酸化防止剤と併用効果が特に著しい点で
タルクが最適である。タルクは、特にポリエチレン樹脂
やエチレン−プロピレン共重合体樹脂等のポリオレフィ
ン系樹脂に対する効果が著しい。
【0037】本発明で使用するグリセリン誘導体で処理
された充填剤の調製方法としては、(1)充填剤にグリ
セリン誘導体をそのまま添加し、ヘンシェルミキサー、
ボールミル、アトマイザーコロイドミル、バンバリミキ
サーの攪拌機を用いて表面処理をする乾式法、や(2)
溶剤にグリセリン誘導体と充填剤を加え、攪拌、混合
後、溶剤を除去する湿式法等を採用して実施すればよ
い。
【0038】又、上記表面処理方法の中で湿式法(2)
で用いられる溶剤としては、フタル酸ジイソブチル、フ
タル酸ジオクチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジブ
チル等のフタル酸エステル類、トルエン、キシレン、高
沸点石油炭化水素、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n
−ヘプタン等の炭化水素系溶剤、塩化メチレン、クロロ
ホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶
剤、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ブチルエーテ
ル、ブチルエチルエーテル、ジグライム等のエーテル系
溶剤、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イ
ソホロン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、2
−メトキシプロピルアセテート等のエステル溶剤、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール溶
剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコ
ールのモノエーテル系溶剤の他、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、水等が挙
げられ、又これ等は単独又は2種以上を混合して適宜使
用することができる。
【0039】(1)熱可塑性樹脂100重量部に対して
乾式法で前処理した固体状酸化防止剤0.01〜10重
量部をホモミキサー、らいかい機、ニーダー、バンバリ
ミキサ、アトマイザー等の攪拌機で攪拌して得る方法、
や(2)熱可塑性樹脂100重量部に対し未処理の固体
状酸化防止剤0.01〜10重量部、ポリグリセリン誘
導体0.01〜10重量部をホモミキサー、らいかい
機、ニーダー、バンバリミキサ、ロール、インターナル
ミキサ等の攪拌機で攪拌して得る方法等がある。尚、こ
れ等の製造時において、ポリグリセリン誘導体を全て同
時に使用する必要はなく、一部を前処理に用い、一部を
熱可塑性樹脂組成物製造時に添加する方法を用いてもよ
い。又、混練温度は熱可塑性樹脂の種類によって異なる
が、使用する熱可塑性樹脂のゲル化温度を参考にして設
定するとよい。
【0040】熱可塑性樹脂組成物中に更に充填剤を添
加、使用する場合、用いられる充填剤の添加量は熱可塑
性樹脂100重量部に対して0.1〜300重量部が好
ましく、より好ましくは、1〜100重量部程度であ
る。300重量部以上の場合、樹脂組成物の加工が困難
であり、又、0.01重量部以下の場合、充填剤の使用
目的である補強効果等がそれ程得られないので、何れも
好ましくない。酸化防止剤100部に対しては、好まし
くは100〜10000、更に好ましくは500〜10
000重量部程度使用するとよい。
【0041】本発明の組成物を用いて樹脂成型物を製造
する場合、特に困難は無く、常法の樹脂成型方法を利用
することができるが、その製造方法を例示すると、上記
方法で製造した熱可塑性樹脂組成物を用いて、ロール、
プレス、押し出し成型機、トランスファー成型機、射出
成型機により成型して、樹脂成型物を容易に取得するこ
とができる。当然のことながら、得られる樹脂成型物や
成型品も本発明の範囲内にある。
【0042】更に、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、
必要に応じて本発明の特徴を損なわない範囲で安定剤、
有機又は無機の顔料、染料、可塑剤、脂肪酸、脂肪酸
塩、脂肪酸アミド等の滑剤、整泡剤、発泡剤、リン酸エ
ステル、アンチモン、ブロム系等の難燃剤、紫外線吸収
剤、モノグリセライド、アミン化合物等の帯電防止剤、
造核剤(ポリマーの結晶化を促進し、透明な成型品を与
える。)を1種又は複数併用して含まれることができ
る。
【0043】本発明には、前記樹脂組成物は勿論、それ
より成型して得られる樹脂成型物や成型品が含まれる
が、更に、ポリグリセリン誘導体及び酸化防止剤の2種
又はこれに更に充填剤を加えた3種を、それぞれ少なく
とも含有する(これ等複数が混合して含まれる場合や、
混合されてはいないがそのために組み合わされた形で含
まれる場合でもよい。)熱可塑性樹脂用の耐熱老化性改
善剤及びその対象となる熱可塑性樹脂も含まれる。
【0044】
【本発明の作用】本発明により得られる効果は以下の機
構で発現するものと考えられる。本発明で使用されるポ
リグリセリン誘導体は、酸化防止剤特に固体状の酸化防
止剤に対して親和性があり、速やかに表面に吸着する。
又、本発明で使用される、例えばポリグリセリン誘導体
は熱可塑性樹脂等の有機マトリクスとの濡れ性が良好な
ため、混練時の粘度を低下させることができる。更に、
末端に樹脂、溶剤成分と濡れ性良好な側鎖を有している
ので、混練、成型後の樹脂成型物の剛性に影響を与えな
い。この他、使用されるポリグリセリン誘導体が存在す
ることにより樹脂成型物の耐熱老化性も向上する。耐熱
老化性の向上の原因は、樹脂中に含まれる、樹脂製造の
際使用された触媒や充填剤に含有する不純物とキレート
を形成することにより酸化防止剤の添加量を減少するこ
とができ、樹脂組成物の耐熱老化性を向上させるものと
考えられる。
【0045】
【実施例】次に、本発明の熱可塑性樹脂組成物及びそれ
より成型して得られる樹脂成型物について、その内容を
実施例及び比較例を挙げて詳細に説明する。尚、以下の
実施例は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明
の内容をより明確に例示するためにのみ使用される。
又、各例における「部」および「%」はいずれも重量基
準によるものである。
【0046】(実施例1)ポリグリセリン誘導体の調製
(1) 温度計、撹拌機、窒素導入口及び還流管を備えた反応フ
ラスコ内に、ステアリン酸 50.0部、ポリグリセリ
ン(坂本薬品工業製ポリグリセリン#500)87.88
部及びテトラブチルチタネート(純正化学製)0.01
部を仕込み窒素気流下で160℃まで4時間かけて昇温
し、160℃で2時間加熱した後、反応液の酸価が1
(mgKOH/g)程度になるまで加熱を行った。次い
で、室温まで冷却した。
【0047】以下、この反応液をポリグリセリン誘導体
PG−1と称する。ポリグリセリン誘導体PG−1に含
まれるポリグリセリン誘導体は、数平均分子量が76
4.41でOH価が547.18(mgKOH/g)、
酸価が0.50の特性を有していた。
【0048】(実施例2−11)ポリグリセリン誘導体
の調製(2)−(11) 実施例1と同様に、下記表1に示される配合で酸価が1
(mgKOH/g)程度になるまで反応を行い、ポリグ
リセリン誘導体PG−2〜11を得た。得られたポリグ
リセリン誘導体のそれぞれの数平均分子量、OH価及び
酸価を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】(比較例1)ポリエステルの調製(1) 温度計、撹拌機、窒素導入口及び還流菅を備えた反応フ
ラスコ内に、リシノレイン酸(東京化成製)100.0
部及びテトラブチルチタネート(純正化学製)0.01
部を仕込み窒素気流下で160℃まで4時間かけて昇温
し、160℃で2時間加熱した後、反応液の酸価が50
(mgKOH/g)程度になるまで加熱を行った。次い
で、室温まで冷却した。
【0051】以下、この反応液をポリエステルPE−1
と称する。ポリエステルPE−1に含まれるポリエステ
ルは、数平均分子量が1120で酸価が48.3の特性
を有していた。
【0052】(比較例2)ポリエステルの調製(2) 温度計、撹拌機、窒素導入口及び還流管を備えた反応フ
ラスコ内に、12−ヒドロキシステアリン酸(純正化学
製)100.0部及びテトラブチルチタネート(純正化
学製)0.01部を仕込み窒素気流下で160℃まで4
時間かけて昇温し、160℃で2時間加熱した後、反応
液の酸価が50(mgKOH/g)程度になるまで加熱
を行った。次いで、室温まで冷却した。
【0053】以下、この反応液をポリエステルPE−2
と称する。ポリエステルPE−2に含まれるポリエステ
ルは、数平均分子量が1037で酸価が54.0の特性
を有していた。
【0054】(比較例3)比較ポリグリセリン誘導体の
調製(1) 温度計、撹拌機、窒素導入口及び還流管を備えた反応フ
ラスコ内に、ポリエステルPE−1 70.0部、ポリ
グリセリン#500(坂本薬品工業製)31.25部及
びテトラブチルチタネート(純正化学製)0.01部を
仕込み窒素気流下で160℃まで4時間かけて昇温し、
160℃で2時間加熱した後、反応液のOH価が264
(mgKOH/g)程度になるまで加熱を行った。次い
で、室温まで冷却した。
【0055】以下、この反応液をグリセリン誘導体PE
G−1と称する。グリセリン誘導体PEG−1に含まれ
るグリセリン誘導体は、数平均分子量が1570でOH
価が258、酸価が1.6の特性を有していた。
【0056】(比較例4)比較ポリグリセリン誘導体の
調製(2) 温度計、撹拌機、窒素導入口及び還流管を備えた反応フ
ラスコ内に、ポリエステルPE−2 70.0部、ポリ
グリセリン#500(坂本薬品工業製)33.8部及び
テトラブチルチタネート(純正化学製)0.01部を仕
込み窒素気流下で160℃まで4時間かけて昇温し、1
60℃で2時間加熱した後、反応液のOH価が280程
度になるまで加熱を行った。次いで、室温まで冷却し
た。
【0057】以下、この反応液をグリセリン誘導体PE
G−2と称する。グリセリン誘導体PEG−2に含まれ
るグリセリン誘導体は、数平均分子量が1490でOH
価が282、酸価が1.5の特性を有していた。
【0058】(実施例12)熱可塑性樹脂組成物及び樹
脂成型物の製造1 実施例1で得られたポリグリセリン誘導体PG−1
0.005kg、固体状酸化防止剤としてテトラキス
{メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート}メタン(チバガイギー
製、IRGANOX1010)0.005kg、及び1
10℃で5時間予備乾燥した高結晶性エチレン−プロピ
レン共重合樹脂(市販無安定化樹脂使用)10kgを混
合し(1720rpm、5分)、2軸混練機(池貝製、
PCM30/30型)で混練後(シリンダー温度;C1
=100、C2=220、C3=210、C4=21
0、C5=20、AD(アダプター温度)=220、ス
クリュー回転数=250rpm、吐出量=8kg/h
r)、ペレット化を行った。得られたペレットを用い
て、JIS K 7210に従い流れ性試験を実施し
た。更に、得られたペレットから射出成型機(日本製鋼
所、クロックナーF85、シリンダー温度;ノズル=2
20℃、前部=220℃、中央部=210℃、後部=2
00℃、射出圧力=360kg/cm2、射出スピード
=20%、金型温度=45℃)を用い、JIS K71
52に準拠して射出成型を行い、JIS K7139の
多目的試験片を調製した。得られた試験片の外観を目視
にて評価するとともに、曲げ強度(降伏値)をJIS
K 7203に準じて測定を行った。次に、JIS K
7212に従い熱老化性試験を行い外観の変化を観察し
た。評価の結果を表2に示す。 流れ性試験条件:230℃、2.16kgf、A法。 熱老化性試験:表面のひび割れ、外観により評価を実施
(状態の良いもの順に5〜1の5段階で評価)。
【0059】
【表2】
【0060】(実施例13)実施例12においてポリグ
リセリン誘導体PG−1 0.005kg使用する代わ
りに同誘導体0.02kg使用すること以外何ら変更す
ることなく実施例12を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂
組成物及び樹脂成型物を製造した(表2照)。
【0061】(実施例14)実施例12において酸化防
止剤として固体状酸化防止剤:テトラキス{メチレン−
3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート}メタン(チバガイギー製、IRG
ANOX1010)0.005kg使用する代わりに同
剤0.02kgを使用すること以外何ら変更することな
く実施例12を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及
び樹脂成型物を製造した(表2参照)。
【0062】(実施例15)実施例12において酸化防
止剤として固体状酸化防止剤:2,6−ジ−tーブチル
−p−クレゾール(川口化学製、アンテージBHT)を
使用すること以外何ら変更することなく実施例12を繰
り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製
造した(表2参照)。
【0063】(実施例16)実施例12において酸化防
止剤として固体状酸化防止剤:2,6−ジ−tーブチル
−p−クレゾール(川口化学製、アンテージBHT)
0.005kgを使用する代わりに同剤2,6−ジ−t
ーブチル−p−クレゾール(川口化学製、アンテージB
HT)0.02kg使用すること以外何ら変更すること
なく実施例12を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物
及び樹脂成型物を製造した(表2参照)。
【0064】(実施例17−21)実施例12において
ポリグリセリン誘導体として、ポリグリセリン誘導体P
G−2、3、8〜10を使用すること以外何ら変更する
ことなく実施例12を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組
成物及び樹脂成型物を製造した(表2参照)。
【0065】(実施例22)実施例12においてポリグ
リセリン誘導体として、ポリグリセリン誘導体PG−7
を使用すること以外何ら変更することなく実施例12を
繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を
製造した(表2参照)。
【0066】(実施例23)実施例12においてポリグ
リセリン誘導体としてポリグリセリン誘導体PG−7を
使用すること及び酸化防止剤として固体状酸化防止剤:
2,6−ジ−tーブチル−p−クレゾール(川口化学
製、アンテージBHT)を使用すること以外何ら変更す
ることなく実施例12を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂
組成物及び樹脂成型物を製造した(表2参照)。
【0067】(実施例24)実施例12においてポリグ
リセリン誘導体としてポリグリセリン誘導体PG−7を
使用すること及び酸化防止剤として固体状酸化防止剤:
テトラキス{メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタン(チ
バガイギー製、IRGANOX1010)0.005k
gとトリス(2,4−ジ−t−ブチル)ホスファイト
(旭電化製、MARK2112)0.005kgを使用
すること以外何ら変更することなく実施例12を繰り返
し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造し
た(表2参照)。
【0068】(実施例25)実施例12においてポリグ
リセリン誘導体としてポリグリセリン誘導体PG−7を
使用すること及び酸化防止剤として固体状酸化防止剤:
テトラキス{メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタン(チ
バガイギー製、IRGANOX1010)0.005k
gとトリス(2,4−ジ−t−ブチル)ホスファイト
(旭電化製、MARK2112)0.02kgを使用す
ること以外何ら変更することなく実施例12を繰り返
し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造し
た(表2参照)。
【0069】(比較例5)実施例12においてポリグリ
セリン誘導体と固体状酸化防止剤を使用しないこと以外
は何ら変更することなく実施例12を繰り返し、同様に
熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造した(表3参
照)。
【0070】
【表3】 (比較例6)実施例12においてポリグリセリン誘導体
を使用しないこと及び固体状酸化防止剤0.005kg
を用いる代わりに同剤0.02kgを用いること以外は
何ら変更することなく実施例12を繰り返し、同様に熱
可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造した(表3参
照)。
【0071】(比較例7)実施例12においてポリグリ
セリン誘導体を使用しないこと以外は実施例12を繰り
返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造
した(表3参照)。
【0072】(比較例8)実施例12において固体状酸
化防止剤を使用しないこと以外何ら変更することなく実
施例12を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹
脂成型物を製造した(表3参照)。
【0073】(比較例9)実施例12において固体状酸
化防止剤0.005kgを使用する代わりに同剤0.0
2kgを使用すること及びポリグリセリン誘導体PG−
1を用いる代わりに比較例3で調製したPEG−1を用
いること以外は何ら変更することなく実施例12を繰り
返し同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造し
た(表3参照)。
【0074】(比較例10)実施例12においてポリグ
リセリン誘導体PG−1を使用する代わりに比較例3で
調製したPEG−1を使用すること以外は何ら変更する
ことなく実施例12を繰り返し同様に熱可塑性樹脂組成
物及び樹脂成型物を製造した(表3参照)。
【0075】(比較例11)実施例12において固体状
酸化防止剤0.005kgを使用する代わりに同剤0.
05kgを使用すること及びポリグリセリン誘導体PG
−1 0.005kgを用いる代わりに比較例3で調製
したPEG−1 0.05kgを用いること以外何ら変
更することなく実施例12を繰り返し、同様に熱可塑性
樹脂組成物及び樹脂成型物を製造した(表3参照)。
【0076】(比較例12)実施例12においてポリグ
リセリン誘導体PG−1を使用する代わりに比較例3で
調製したPEG−2を使用すること以外何ら変更するこ
となく実施例12を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成
物及び樹脂成型物を製造した(表3参照)。
【0077】(比較例13−15)実施例12において
ポリグリセリン誘導体をPG−1を使用する代わりにグ
リセリンモノステアリン酸エステル(東京化成製)、ス
テアリン酸カルシウム塩(東京化成製)又はエチレンビ
スステアリン酸アミド(東京化成製)をそれぞれ使用す
ること以外は何ら変更することなく実施例12を繰り返
し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造し
た(表3参照)。
【0078】(実施例26)熱可塑性樹脂組成物及び樹
脂成型物の製造2 実施例2で得られたポリグリセリン誘導体PG−1
0.02kg、酸化防止剤として固体状酸化防止剤:テ
トラキス{メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタン(チバ
ガイギー製、IRGANOX1010)0.005k
g、タルク(松村産業製、ハイ・フィラー#5000P
J、平均粒径1.4〜1.8μm)2kg、及び110
℃、5hにて予備乾燥した高結晶性エチレン−プロピレ
ン共重合樹脂(市販無安定化樹脂使用)10kgを混合
し(1720rpm、5分)、2軸混練機(池貝製、P
CM30/30型)で混練後(シリンダー温度;C1=
100、C2=220、C3=210、C4=210、
C5=20、AD(アダプター温度)=220、スクリ
ュー回転数=250rpm、吐出量=8kg/hr)、
ペレット化を行った。得られたペレットを用いて、JI
S K 7210に従い流れ性試験を実施した。更に、
得られたペレットから射出成型機(日本製鋼所、クロッ
クナーF85、シリンダー温度;ノズル=220℃、前
部=220℃、中央部=210℃、後部=200℃、射
出圧力=360kg/cm2、射出スピード=20%、
金型温度=45℃)を用い、JIS7152に準拠して
射出成型を行い、JIS K 7139の多目的試験片
を調製した。得られた試験片の外観を目視にて評価する
とともに、曲げ強度(降伏値)をそれぞれJIS K7
203に準じて測定を行った。次に、JIS K721
2に従い熱老化性試験を行い外観の変化を観察し、評価
の結果を表4に示す。 流れ性試験条件:230℃、2.16kgf、A法。 熱老化性試験:表面のひび割れ、外観により評価を実施
(状態の良いもの順に5〜1の5段階で評価)。
【0079】
【表4】
【0080】(実施例27)実施例2で得られたポリグ
リセリン誘導体PG−1 1部をトルエン200部に添
加し、タルク(松村産業製、ハイ・フィラー #500
0PJ、平均粒径1.4〜1.8μm)100部を混合
した後、60℃でトルエンを減圧留去して処理粉とし
た。110℃、5hにて予備乾燥した高結晶性エチレン
−プロピレン共重合樹脂(市販無安定化樹脂使用)10
kgに対して、前出処理タルクを2.02kg、酸化防
止剤として固体状酸化防止剤:テトラキス{メチレン−
3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート}メタン(チバガイギー製、IRG
ANOX1010)0.005kgの比率で30lのヘ
ンシェルミキサを用いて混合し(1720rpm、5
分)、2軸混練機(池貝製、PCM30/30型)で混
練後(シリンダー温度;C1=100、C2=220、
C3=210、C4=210、C5=20、AD(アダ
プター温度)=220、スクリュー回転数=250rp
m、吐出量=8kg/hr)、ペレット化を行った。得
られたペレットを用いて、JIS K7210に従い流
れ性試験を実施した。更に、得られたペレットから射出
成型機(日本製鋼所、クロックナーF85、シリンダー
温度;ノズル=220℃、前部=220℃、中央部=2
10℃、後部=200℃、射出圧力=360kg/cm
2、射出スピード=20%、金型温度=45℃)を用
い、JIS K7152に準拠して射出成型を行い、J
ISK7139の多目的試験片を調製した。得られた試
験片の外観を目視にて評価するとともに、曲げ強度(降
伏値)をそれぞれJIS K7203に準じて測定を行
った。次に JIS K7212に従い熱老化性試験を
行い外観の変化を観察した(評価の結果は表4参照)。
【0081】(実施例28)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体PG−1 0.02kg使用する代わり
に同誘導体0.005kg使用すること以外何ら変更す
ることなく実施例26を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂
組成物及び樹脂成型物を製造した(表4参照)。
【0082】(実施例29)実施例26において固体状
酸化防止剤としてテトラキス{メチレン−3(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート}メタン(チバガイギー製、IRGANOX101
0)0.005kg使用する代わりに同剤0.02kg
を使用すること及びポリグリセリン誘導体PG−1
0.02kg使用する代わりに同誘導体0.005kg
使用すること以外何ら変更することなく実施例26を繰
り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製
造した(表4参照)。
【0083】(実施例30)実施例26において固体状
酸化防止剤として2,6−ジ−tーブチル−p−クレゾ
ール(川口化学製、アンテージBHT)を使用すること
以外何ら変更することなく実施例26を繰り返し、同様
に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造した(表4
参照)。
【0084】(実施例31)実施例26において固体酸
化防止剤として2,6−ジ−tーブチル−p−クレゾー
ル(川口化学製、アンテージBHT)0.005kgを
使用する代わりに同剤2,6−ジ−tーブチル−p−ク
レゾール(川口化学製、アンテージBHT)0.02k
g使用すること以外何ら変更することなく実施例26を
繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を
製造した(表4参照)。
【0085】(実施例32−37)実施例26において
ポリグリセリン誘導体として、ポリグリセリン誘導体P
G−2〜6、11を使用すること以外何ら変更すること
なく実施例26を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物
及び樹脂成型物を製造した(表4参照)。
【0086】(実施例38)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体として、ポリグリセリン誘導体PG−7
を使用すること以外何ら変更することなく実施例26を
繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を
製造した(表4参照)。
【0087】(実施例39)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体としてポリグリセリン誘導体PG−7を
使用すること及び固体状酸化防止剤として2,6−ジ−
tーブチル−p−クレゾール(川口化学製、アンテージ
BHT)を使用すること以外何ら変更することなく実施
例26を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂
成型物を製造した(表4参照)。
【0088】(実施例40)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体としてポリグリセリン誘導体PG−7を
使用すること及び固体状酸化防止剤としてテトラキス
{メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート}メタン(チバガイギー
製、IRGANOX1010)0.005kgとトリス
(2,4−ジ−t−ブチル)ホスファイト(旭電化製、
MARK2112)0.005kgを使用すること以外
何ら変更することなく実施例26を繰り返し、同様に熱
可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造した(表4参
照)。
【0089】(実施例41)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体としてポリグリセリン誘導体PG−7を
使用すること及び固体状酸化防止剤としてテトラキス
{メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート}メタン(チバガイギー
製、IRGANOX1010)0.005kgとトリス
(2,4−ジ−t−ブチル)ホスファイト(旭電化製、
MARK2112)0.02kgを使用すること以外何
ら変更することなく実施例26を繰り返し、同様に熱可
塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造した(表4参
照)。
【0090】(比較例16)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体と固体状酸化防止剤を使用しないこと以
外何ら変更することなく実施例26を繰り返し、同様に
熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造した。その結
果を表5に示す。
【0091】
【表5】
【0092】(比較例17)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体を使用しないこと及び固体状酸化防止剤
0.005kg使用する代わりに0.02kg使用する
こと以外何ら変更することなく実施例26を繰り返し、
同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造した
(表5参照)。
【0093】(比較例18)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体を使用しないこと及び固体状酸化防止剤
0.005kgを使用する代わりに同剤0.05kg使
用すること以外何ら変更することなく実施例26を繰り
返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造
した(表5参照)。
【0094】(比較例19)実施例26において酸化防
止剤を使用しないこと以外何ら変更することなく実施例
26を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成
型物を製造した(表5参照)。
【0095】(比較例20)実施例27において酸化防
止剤を使用しないこと以外何ら変更することなく実施例
27を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成
型物を製造した(表5参照)。
【0096】(比較例21)実施例26において固体状
酸化防止剤0.005kgを使用する代わりに同剤0.
02kg使用すること及びポリグリセリン誘導体PG−
1を使用する代わりに比較例3で調製したPEG−1を
使用すること以外何ら変更することなく実施例26を繰
り返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製
造した(表5参照)。
【0097】(比較例22)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体PG−1を使用する代わりに比較例3で
調製したPEG−1を使用すること以外何ら変更するこ
となく実施例26を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成
物及び樹脂成型物を製造した(表5参照)。
【0098】(比較例23)実施例26においてポリグ
リセリン誘導体PG−1を使用する代わりに比較例4で
調製したPEG−2を使用すること以外何ら変更するこ
となく実施例26を繰り返し、同様に熱可塑性樹脂組成
物及び樹脂成型物を製造した(表5参照)。
【0099】(比較例24−28)実施例26において
ポリグリセリン誘導体を使用する代わりにグリセリンモ
ノステアリン酸エステル(東京化成製)、ステアリン酸
カルシウム塩(東京化成製)、ステアリン酸(純正化学
製)、ステアリン酸アミド(東京化成製)又はエチレン
ビスステアリン酸アミド(東京化成製)を、それぞれ使
用すること以外何ら変更することなく実施例26を繰り
返し、同様に熱可塑性樹脂組成物及び樹脂成型物を製造
した(表5参照)。
【0100】表2と表3の結果から明らかなように、本
発明で使用するポリグリセリン誘導体単独では耐熱老化
性の効果は小さく、これと酸化防止剤、特に固体状の酸
化防止剤を併用使用することにより、耐熱老化性におい
て相乗効果が見られる。又、通常使用される滑剤(グリ
セリンモノステアリン酸エステル、ステアリン酸カルシ
ウム、エチレンビスステアリン酸アミド)は各種物性、
特に強度物性を低下させるが、耐熱老化性の改善には殆
ど効果が無いことも分かった。ポリグリセリンと、ヒド
ロキシカルボン酸の縮重合物:ポリエステルとの縮合物
は物性の低下は小さいが、本発明で使用するポリグリセ
リン誘導体であるポリグリセリン脂肪酸エステルと比較
すると耐熱老化の効果は小さいことが分かった。
【0101】表4及び表5の結果から明らかなように、
本発明で使用するポリグリセリン誘導体単独では耐熱老
化性の効果は小さいが、酸化防止剤、特に固体状酸化防
止剤を併用使用することにより耐熱老化性において相乗
効果が見られる。又、通常使用される滑剤(グリセリン
モノステアリン酸エステル、ステアリン酸カルシウム、
エチレンビスステアリン酸アミド)は各種物性、特に強
度物性を低下させるが、耐熱老化性の改善には効果がな
いことも分かった。ポリグリセリンとポリエステルとの
縮合物は物性の低下は小さいが、本発明で使用するポリ
グリセリン誘導体と比較すると耐熱老化性の効果は小さ
いことが分かった。又、表2及び表3と比較してタルク
等の充填剤を含有することにより、効果が著しく高いこ
とも分かった。
【0102】
【発明の効果】本発明のポリグリセリン誘導体、酸化防
止剤及び熱可塑性樹脂を、必要によりこれに更に充填剤
を加えて、含有する熱可塑性樹脂組成物は、これより成
型して樹脂成型物としたときに耐熱老化性の点で極めて
著しく改善される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 直樹 東京都中央区京橋一丁目15番1号 味の素 株式会社内 (72)発明者 大塚 勝弘 群馬県佐波郡玉村町川井155−1 エヌピ ー化成株式会社内 (72)発明者 渡辺 良平 東京都千代田区内神田3−4−14 朝陽ビ ル2F 松村産業株式会社東京営業所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂、ポリグリセリン分子の水酸
    基の少なくとも1個が脂肪酸エステル化されているポリ
    グリセリン誘導体及び酸化防止剤の3種を、又はこれに
    更に充填剤を加えた4種を、それぞれ少なくとも含有す
    ることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】脂肪酸エステル化部分のアシル基が、炭素
    数5〜31の直鎖若しくは分岐鎖、飽和又は不飽和の炭
    化水素系モノカルボン酸を構成するアシル基であり、酸
    化防止剤が常温常圧で固体状酸化防止剤である請求項1
    記載の組成物。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂の主成分が、ポリオレフィン
    系樹脂、ポリスチレン系樹脂及び/又はポリエステル系
    樹脂である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン樹
    脂及び/又はエチレン−プロピレン共重合体樹脂である
    請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂100重量部に対して、それ
    ぞれ、酸化防止剤0.01〜10重量部及びポリグリセ
    リン誘導体0.01〜10重量部を含有し、又は酸化防
    止剤0.01〜10重量部、ポリグリセリン誘導体0.
    01〜10重量部及び充填剤0.1〜300重量部を含
    有する請求項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】酸化防止剤100重量部に対して、それぞ
    れ、ポリグリセリン誘導体0.1〜5000重量部を含
    有し、又はポリグリセリン誘導体0.1〜5000重量
    部及び充填剤100〜10000重量部を含有する請求
    項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】熱可塑性樹脂がポリプロプレン樹脂及び/
    又はエチレン−プロピレン共重合体樹脂であり、酸化防
    止剤が固体状酸化防止剤であり、充填剤がタルクである
    請求項1記載の組成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜7記載の組成物を使用して得ら
    れたことを特徴とする樹脂成形物及び当該成型物を含む
    製品。
  9. 【請求項9】前記請求項の何れか一つに規定されるポリ
    グリセリン誘導体及び酸化防止剤の2種又はこれに更に
    充填剤を加えた3種を、それぞれ少なくとも含有するこ
    とを特徴とする熱可塑性樹脂の耐熱老化性改善剤及びそ
    の対象となる熱可塑性樹脂。
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