JPH1180900A - 耐震性の優れた鋼管 - Google Patents

耐震性の優れた鋼管

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JPH1180900A
JPH1180900A JP24428797A JP24428797A JPH1180900A JP H1180900 A JPH1180900 A JP H1180900A JP 24428797 A JP24428797 A JP 24428797A JP 24428797 A JP24428797 A JP 24428797A JP H1180900 A JPH1180900 A JP H1180900A
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JP
Japan
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steel pipe
pipe
nominal
steel
strain
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JP24428797A
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Shigeru Endo
茂 遠藤
Masamitsu Doi
正充 土井
Nobuyuki Ishikawa
信行 石川
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大地震の発生時においても、管体軸方向に作
用する圧縮や曲げ変形に対して局部座屈が生じにくく、
耐震性に優れた鋼管を提供する。 【解決手段】 管体軸方向の引張り試験によって得られ
る公称応力−公称歪曲線の、降伏点からオンロード歪量
が5%までの歪域において、公称応力/公称歪の勾配が
正である鋼管であって、これにより大地震の発生時にお
いても、圧縮や曲げ変形に対して局部座屈が生じにくく
なり、優れた耐震性が付与される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガスパイプライ
ン、水道配管などとして使用される、地震時における耐
局部座屈性即ち耐震性の優れた鋼管に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】UOE鋼管、スパイラル鋼管、継目無鋼
管、電縫鋼管、プレスベンド鋼管などの炭素鋼鋼管また
は低合金鋼鋼管は、大量にかつ安定して製造することが
できるので、その優れた経済性や溶接施工性とあいまっ
て、ガスパイプラインや水道配管などのような流体の輸
送用配管、または、建築・土木の柱用鋼管として広く使
用されている。
【0003】しかしながら、大地震が発生した場合に
は、これらの鋼管に対し、管体の長手方向に対する引張
りおよび圧縮や、管体の軸方向に対する横からの大きな
力が繰り返し加わるために、外径/管厚比が大きい鋼管
の場合には局部座屈が生じ、場合によっては、円周方向
に亀裂が発生して、破断に至ることがある。
【0004】従来、建築用の鋼管としては、例えば特開
平3−173719、特開平5−65535、特開平5
−117746、特開平5−117747、特開平5−
156357、特開平6−49540、特開平6−49
541、特開平6−128641、特開平6−2641
43、特開平6−264144等に、耐震性能として、
降伏応力と引張り強さとの比である降伏比を小さくする
ための鋼管の製造法が開示されている。
【0005】しかしながら、上記先行技術は、何れも柱
の曲げ応力に対する塑性変形吸収能に関するものであっ
て、圧縮の軸力に対する局部座屈と局部座屈発生後の引
張りによる脆性亀裂の発生を防止するための検討は行わ
れていない。
【0006】このような局部座屈に対して、鋼材の低降
伏比化が有効であることが、豊田ほか著「鉄骨溶接構造
体の変形能に及ぼす鋼材変形特性の影響」(溶接学会論
文集vol.8. No.1 p112. 1990)に開示されている。
【0007】ガスなどの流体輸送用のラインパイプに関
して、延性破壊や脆性破壊など円周方向に力が作用する
内圧に対する抵抗力は検討されているが、管軸方向の外
力に対しては、敷設時の曲げ変形以外、ほとんど考慮さ
れていない。
【0008】管軸方向の圧縮力に対する鋼管の座屈挙動
に関しては、これまでも種々検討されており、例えば、
鈴木・木場著「繰り返し軸方向変形に対する埋設鋼管の
非弾性座屈強度」(土木学会・構造工学論文集 vol.35
A. p1351〜1358. 1989年 3月) に、外径/管厚比が2
2.6と35.0の場合には、座屈歪が3%以上である
のに対し、外径/管厚比が55.4と大きくなると、1
%未満の極めて小さな歪量でも座屈することが記載され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、鋼管の
降伏比以外の観点から、座屈挙動を検討したものは見当
たらず、特に、外径/管厚比が大きい場合に、座屈歪量
が1%以上であっても耐座屈性に優れ、曲げ変形時にお
いても局部座屈が生じにくい、耐座屈性の優れた鋼管
は、未だ開発されていない。
【0010】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決し、大地震の発生時においても管体軸方向に作用
する圧縮や曲げ応力に対して局部座屈が生じにくい、ガ
スパイプラインや水道配管などに好適な耐震性の優れた
鋼管を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、管体の軸
方向に働く圧縮力に対する耐座屈性を評価するために、
材質および外径/管厚比の異なる各種の鋼管を使用し、
実管圧縮試験および各種材質調査試験を行って、管体の
材質的な特性と局部座屈発生挙動との関係を調べ、ま
た、鋼管の曲げ変形に関しても調べた。
【0012】図1は、実管圧縮試験機の概略正面図であ
って、図1に示すように、基台2上にロードセル5を介
して垂直に配置された試験用鋼管1を、油圧機構3によ
ってその上面から押圧し、変位計4によって、管体に生
ずる歪量を測定した。図2は、試験用鋼管1の概略正面
図であって、鋼管1の試験部分の長さaは500mmで
ある。
【0013】上述した試験による調査の結果、公称歪量
1%の圧縮試験における局部座屈および曲げ角度3°で
の曲げ座屈試験における座屈発生の有無は、管体の軸方
向引張り特性と、次に述べるような相関のあることがわ
かった。
【0014】即ち、試験片長手方向を管体の軸方向と一
致させて採取した引張り試験片を使用して引張り試験を
行い、得られた公称応力−公称歪曲線における、降伏点
からオンロード歪量が5%までの歪域において、公称応
力/公称歪の勾配が正である鋼管は、上記勾配が0また
は負となる鋼管に比べて、局部座屈を起こす限界の外径
/管厚比が著しく大きく、従って、局部座屈が発生しに
くい。
【0015】この発明は、上記知見に基づいてなされた
ものであって、請求項1に記載の発明は、管体に対する
軸方向の引張り試験によって得られる公称応力/公称歪
曲線の、降伏点からオンロード歪量が5%までの歪域に
おいて、公称応力/公称歪曲線の勾配が正であることに
特徴を有するものである。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の鋼管の化学成分組成が、C:0.03〜0.25wt.
%、Mn:0.5〜2.0wt.%、および、残り:Feお
よび不可避不純物からなることに特徴を有するものであ
り、請求項3に記載の発明は、上記鋼管の化学成分組成
が、C:0.03〜0.25wt.%、Mn:0.5〜2.
0wt.%に加え、必要に応じて、Cu:0.05〜0.5
0wt.%、Ni:0.05〜0.50wt.%、Cr:0.0
5〜0.50wt.%、Mo:0.05〜0.50wt.%、N
b:0.005〜0.10wt.%、V:0.005〜0.
10wt.%、およびTi:0.005〜0.10wt.%のう
ちの少なくとも1種の元素を含有していることに特徴を
有するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、この発明を詳細に説明す
る。本発明鋼管の製造方法は問うものではなく、UOE
鋼管、スパイラル鋼管、継目無鋼管、電縫鋼管、プレス
ベンド鋼管などの何れでも、上記特性、即ち、管軸方向
の引張り試験によって得られる公称応力/公称歪曲線
の、降伏点からオンロード歪量が5%までの歪域におい
て、公称応力/公称歪曲線の勾配が正であることことを
満足するものであればよい。
【0018】このような特性は、鋼管の化学成分組成や
鋼板の圧延条件などを制御することによって付与して
も、また、鋼管に熱処理を施すことによって付与しても
よく、その付与手段について、特に限定されるものでは
ない。
【0019】鋼管の化学成分組成としては、C:0.0
3〜0.25wt.%、Mn:0.5〜2.0wt.%を必須元
素として含み、必要に応じて、Cu:0.05〜0.5
0wt.%、Ni:0.05〜0.50wt.%、Cr:0.0
5〜0.50wt.%、Mo:0.05〜0.50wt.%、N
b:0.005〜0.10wt.%、V:0.005〜0.
10wt.%、Ti:0.005〜0.10wt.%のうちの少
なくとも1種を、選択元素として含有する鋼であること
が好ましい。以下に、その理由について述べる。
【0020】C:C含有量が0.03wt.%未満または
0.25wt.%超の鋼を溶接すると、溶接割れの可能性が
増大する。従って、C含有量は0.03〜0.25wt.%
の範囲内であることが好ましい。
【0021】Mn:構造用鋼として十分な強度と靱性を
得るためには、0.5wt.%以上のMnを含有しているこ
と必要である。しかしながら、Mn含有量が2.0wt.%
を超えると、母材と溶接部の靱性劣化および溶接性劣化
を招く。従って、Mn含有量は、0.5〜2.0wt.%の
範囲内であることが好ましい。
【0022】Cu,Ni,Cr,Mo,Nb,V,Ti
のうちの少なくとも1種:Cu,Ni,Cr,Moは、
何れも強度の向上に有効な元素であり、その好ましい含
有量は、何れも0.05〜0.50wt.%である。含有量
が0.05wt.%未満ではその効果が薄く、一方、0.5
0wt.%を超えると、鋼管の母材溶接部の靱性および溶接
性が劣化しやすくなる。
【0023】Nbは、鋼管の強度および靱性の向上に有
効な元素であり、その好ましい含有量は、0.005〜
0.10wt.%の範囲内である。含有量が0.005wt.%
未満ではその効果が薄く、一方、0.10wt.%を超える
と溶接部の靱性が劣化しやすくなる。
【0024】Vは、鋼板の強度向上に有効な元素であ
り、その好ましい含有量は、0.005〜0.10wt.%
の範囲内である。含有量が0.005wt.%未満ではその
効果が薄く、一方、0.10wt.%を超えると溶接部の靱
性が劣化しやすくなる。
【0025】Tiは、鋼板の靱性の向上および鋳造時に
おけるスラブの疵防止に有効な元素であり、その好まし
い含有量は、0.005〜0.10wt.%の範囲内であ
る。含有量が0.005wt.%未満ではその効果が薄く、
一方、0.10wt.%を超えると溶接部の靱性が劣化しや
すくなる。
【0026】上述した化学成分組成の鋼管に対する前述
した公称応力/公称歪曲線の勾配が正である特性の付与
は、鋼管の素材である鋼板の圧延条件の制御、または、
造管中や造管後の鋼管に対する熱処理によって行うこと
ができる。
【0027】例えば、圧延時の冷却過程または熱間での
造管中に、Ar3 変態温度以下の温度まで空冷した後、
Ar1 変態温度以上の2相温度域から加速冷却するこ
と、または、冷間で造管後にAc1 以上でかつAc3
下の2相温度域に加熱冷却し、金属組織をフェライトと
ベイナイトまたはフェライトとマルテンサイトの2相組
織とすることによって、上記特性を付与することができ
る。
【0028】
【実施例】次に、この発明を実施例により説明する。表
1に示す化学成分組成の鋼No. 1〜3を熱間圧延して鋼
板とした後、これを管状に成形し、その幅方向両端部を
溶接して溶接鋼管を調製した。その際、750℃の温度
で圧延を終了し、空冷した後、10℃/秒の冷却速度で
加速冷却を施した。なお、鋼No. 1、2は、750℃で
圧延を終了し放冷した鋼板も鋼管に成形した。
【0029】
【表1】
【0030】このようにして製造された鋼管から試験片
を採取し、各試験片について、管軸方向の引張り試験に
よる5%までの公称応力/公称歪の最小勾配、外径/管
厚比、1%圧縮による座屈発生の有無、および、3°の
曲げ変形時における座屈発生の有無を調べ表2に示し
た。
【0031】
【表2】
【0032】表2において、No. 1〜8は本発明鋼管で
あり、No. 9〜12は本発明範囲外の比較鋼管である。
また、*印は、公称応力/公称歪曲線における比例限な
いし上降伏点から5%オンロード歪みまでの勾配の最小
値を示し。また、Eは縦弾性係数を示し、**印は、上
降伏点および下降伏点が認められた鋼管を示す。
【0033】表2に示すように、5%歪までの公称応力
/公称歪の最小勾配が正である発明鋼管No. 1〜8の場
合には、外径/管厚比が60であっても圧縮座屈および
曲げ座屈が発生しなかった。これに対して、最小勾配が
負または0である比較鋼管No. 9〜12の場合には、外
径/管厚比が35であっても、圧縮座屈および曲げ座屈
が発生した。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
大地震の発生時においても、圧縮や曲げ変形に対して局
部座屈が生じにくい耐震性の優れた鋼管を得ることがで
き、従って、本発明鋼管をガスパイプラインや水道配管
として使用することにより、管体の破損や内部流体の流
出が防止され、また、高速道路の橋脚柱として使用する
ことにより、その破断による倒壊などの災害の発生を防
止することができる、工業上有用な効果がもたらされ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実管圧縮試験機の概略正面図である。
【図2】実管圧縮試験機に使用する試験用鋼管の概略正
面図である。
【符号の説明】
1 鋼管 2 基台 3 油圧機構 4 変位計 5 ロードセル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管体に対する軸方向の引張り試験によっ
    て得られる公称応力/公称歪曲線の、降伏点からオンロ
    ード歪量が5%までの歪域において、公称応力/公称歪
    曲線の勾配が正であることを特徴とする、耐震性の優れ
    た鋼管。
  2. 【請求項2】 前記鋼管は、下記化学成分組成を有して
    いる、請求項1記載の耐震性の優れた鋼管。 C :0.03〜0.25wt.%、 Mn:0.5〜2.0wt.%、および、 残り:Feおよび不可避不純物。
  3. 【請求項3】 前記鋼管は、下記化学成分組成を有して
    いる、請求項1記載の耐震性の優れた鋼管。 C :0.03〜0.25wt.%、 Mn:0.5〜2.0wt.%、 下記からなる群から選んだ少なくとも1つの元素 Cu:0.05〜0.50wt.%、 Ni:0.05〜0.50wt.%、 Cr:0.05〜0.50wt.%、 Mo:0.05〜0.50wt.%、 Nb:0.005〜0.10wt.%、 V :0.005〜0.10wt.%、 Ti:0.005〜0.10wt.%、および、 残り:Feおよび不可避不純物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108037001A (zh) * 2017-12-29 2018-05-15 中国建材国际工程集团有限公司 金属软管力学性能检测装置及热态和冷态检测方法

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