JPH1182128A - 電磁式燃料噴射弁の駆動装置 - Google Patents

電磁式燃料噴射弁の駆動装置

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JPH1182128A
JPH1182128A JP9250677A JP25067797A JPH1182128A JP H1182128 A JPH1182128 A JP H1182128A JP 9250677 A JP9250677 A JP 9250677A JP 25067797 A JP25067797 A JP 25067797A JP H1182128 A JPH1182128 A JP H1182128A
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JP
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fuel injection
coil
valve
energized
coils
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JP9250677A
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Inventor
Masahiro Maeda
将宏 前田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成・低コストで、バッテリ電圧が低下
等した場合でも燃料噴射弁の応答性延いては燃料流量特
性の低下を抑制できるようにすること。 【解決手段】燃料噴射信号の立ち上がり前から、トラン
ジスタTr1をONしてホールドコイル3への予備通電
を開始し、補助吸引エネルギを発生させる。そして、燃
料噴射開始時には、トランジスタTr2をONしてオー
プンコイル4にも通電を開始し、上記補助吸引エネルギ
と重畳される吸引エネルギを速やかに発生させる。これ
により、ニードル5は、開弁初期に、両コイルからの吸
引エネルギにより大きな吸引力で引き上げられ、高応答
で開弁されることになる。しかも、ホールドコイル3に
予備通電した結果、燃料噴射開始時には、既に、ニード
ル5を吸引する補助吸引力が発生しているので、バッテ
リ電圧が低下していても、従来のような開弁開始時に2
つのコイルに同時通電するものに較べて、簡単かつ低コ
ストな構成で、バッテリ電圧の低下による開弁応答性の
低下を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁(ソレノイ
ド)式燃料噴射弁の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関に用いられる電磁式燃料
噴射弁の駆動装置としては、例えば、特開平3−275
957号公報や特開平8−326620号公報等に開示
されるようなものがある。前記特開平3−275957
号公報における電磁式燃料噴射弁の駆動装置は、図6に
示すような構成を備え、燃料噴射弁の応答性改善のた
め、概略、以下のように動作するようになっている。
【0003】即ち、開弁初期においては、トランジスタ
TR1とトランジスタTR2とを共にONして、DC−
DCコンバータ内のコンデンサ(高圧回路)からの放電
電流I1と、バッテリからの電流I2と、からなる比較
的大きな開弁電流を燃料噴射弁コイル(ソレノイド)に
供給して、開弁応答性を高める。
【0004】その後の保持期間(開弁状態を保持する期
間)では、トランジスタTR1をOFFする一方、電流
検出回路の電流検出結果に基づいて、トランジスタTR
2のスイッチング(ON・OFF)を行い、バッテリ電
圧を非連続的に印加させることで、燃料噴射弁の開弁状
態を維持するのに必要なだけの比較的小さな保持電流
を、燃料噴射弁コイルに供給する。
【0005】そして、閉弁時には、燃料噴射弁コイルの
下流側に設けられたトランジスタTR3を閉じること
で、逆起吸収回路により逆起を発生させて、これにより
速やかに燃料噴射弁を閉弁させて、噴射を終了する。ま
た、特開平8−326620号公報に開示されるもの
は、図7に示すような構成を備え、燃料噴射弁の応答性
改善のため、概略、以下のように動作するようになって
いる。
【0006】即ち、開弁初期においては、バッテリ電源
からコイルA,コイルBの両方に通電して、開弁のため
の磁気吸引力を高めることで、弁体を速やかに引き上
げ、開弁応答性を高める。その後の保持期間では、バッ
テリ電源からコイルBにのみ通電するようにして、弁体
を開弁状態(開弁位置)に保持するために必要な磁気吸
引力を発生させる。
【0007】そして、閉弁期間では、コイルBへの通電
を停止して、これにより速やかに燃料噴射弁を閉弁させ
て、噴射を終了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平3−275957号公報に開示されるものでは、高
圧回路(高電圧発生回路)を必要とするため、製品コス
トが増大すると言った惧れがある。また、制御ロジック
が比較的複雑であるため、制御回路の構成が複雑化し、
製品コストが増大する等の惧れがある。
【0009】そして、上記特開平8−326620号公
報に開示されるものでは、2つのコイルに同時に通電す
るので、電流の立ち上がりがバッテリ電圧に大きく依存
することになるため、バッテリ電圧によって開弁応答性
が大きく変化し、安定した燃料の流量特性を得ることが
できないと言った惧れがある。本発明は、かかる従来の
実情に鑑みなされたもので、簡単な構成・低コストであ
りながら、燃料噴射弁の応答性を高めることができると
共に、バッテリ電圧が低下等した場合でも燃料噴射弁の
応答性延いては燃料流量特性の低下を抑制できるように
した電磁式燃料噴射弁の駆動装置を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明では、図1に示すように、少なくとも2つのコ
イルを備え、燃料噴射開始指令に基づいて、バッテリ電
源から、これらコイルに所定期間通電して比較的大きな
電磁吸引力を発生させ、該比較的大きな磁気吸引力によ
って弁体をリフトさせた後、少なくとも1のコイルへの
通電を停止して、燃料噴射停止指令が入力されるまで、
比較的小さな磁気吸引力で弁体のリフト量を所定に維持
するようにした電磁式燃料噴射弁の駆動装置において、
燃料噴射開始指令が入力される前の所定の予備通電期
間、前記コイルのうち少なくとも1つに、弁体がリフト
しない範囲でバッテリ電源を介して予備通電する予備通
電手段を含んで構成するようにした。
【0011】かかる構成によると、開弁初期には比較的
大きな磁気吸引力で弁体をリフトさせることができるの
で、高応答な開弁特性を達成できると共に、比較的小さ
な磁気吸引力(電流)で弁体のリフト状態を保持(維
持)させることができるので消費電力の削減等を促進で
きるのは勿論、少なくとも1つのコイルに予備通電する
ようにしたので、開弁開始時(燃料噴射開始指令が入力
される)までに、弁体を吸引する補助吸引力を予め発生
させておくことができる。
【0012】このため、バッテリ電圧が通常である場合
は従来同様に高応答で開弁させることができると共に、
例えバッテリ電圧が低下等しても、従来のような開弁開
始時に初めて複数のコイルに同時通電するものに較べ
て、開弁応答性を高く維持することができる。即ち、本
発明によれば、燃料噴射弁の応答性を高くできるので、
パルス幅に対して燃料噴射量がリニアに得られる領域
(リニア領域)を低噴射量領域(短パルス幅)側へ拡大
することができると共に、バッテリ電圧が低下等して
も、開弁応答性を高く維持することができるので、かか
るリニア領域が高噴射量領域(長パルス幅)方向へ縮小
されることを極力抑制することができる。
【0013】更に、燃料噴射弁の応答性改善のための高
圧回路等を設けなくても、バッテリ電源電圧低下の影響
を抑制できるので、高圧回路等を必要とするものに比
べ、製品コストを抑制することができる。また、高圧回
路等を備えた場合に較べて、制御ロジックを簡略化でき
るので、制御回路の構成の簡略化が図れ、以って製品コ
ストを抑制することができる。
【0014】請求項2に記載の発明では、前記予備通電
手段により予備通電されるコイルが、他のコイルより高
抵抗・高インダクタンスに設定されるようにした。この
ように、予備通電されるコイルを高抵抗(例えば、10
Ω程度)・高インダクタンス(巻数大)で構成すれば、
以下のような作用効果を奏することができる。
【0015】即ち、低抵抗・低インダクタンスなコイル
に予備通電する場合は、電流の立ち上がりが速いので複
雑な電流制御等を行なわなければ通電開始直後に開弁し
てしまう惧れ等が高く、良好に開弁開始前において補助
吸引エネルギを発生・維持させておくことが困難とな
る。
【0016】しかしながら、予備通電されるコイルを、
高抵抗・高インダクタンスとすれば、電流の立ち上がり
速度が遅いので、複雑な電流制御等を行なわなくても
(バッテリ電源から通電するだけで)、良好に開弁開始
前において補助吸引エネルギを発生・維持させておくこ
とができることとなる。請求項3に記載の発明では、前
記比較的大きな磁気吸引力によって弁体をリフトさせた
後、通電停止されるコイルが、燃料噴射停止指令がある
まで通電停止されないコイルより、低抵抗・低インダク
タンスに設定されるようにした。
【0017】このようにすると、電流の立ち上がりが速
く、開弁に必要な吸引力を速やかに発生させることがで
き、請求項2に記載のコイル等への予備通電により発生
した補助吸引力との相乗効果により開弁期間を短縮する
ことができる。請求項4に記載の発明では、前記予備通
電手段により予備通電されるコイルが、他のコイルより
高抵抗・高インダクタンスに設定されると共に、前記比
較的大きな磁気吸引力によって弁体をリフトさせた後、
燃料噴射停止指令があるまで通電停止されないコイルと
して利用されるようにした。
【0018】かかる構成とすれば、予備通電されるコイ
ルを、高抵抗・高インダクタンスとしたので、電流の立
ち上がり速度を遅くできるから、複雑な電流制御等を行
なわなくても、良好に開弁開始前において補助吸引エネ
ルギを発生・維持させておくことができ、以ってバッテ
リ電圧等に拘わらず、良好な開弁特性を達成することが
できる。
【0019】また、バッテリ電源による直駆動(単なる
通電のみ)で弁体のリフト量を所定に保持(開弁状態に
保持)することができるので、低抵抗・低インダクタン
スなコイルで弁体の開弁状態を保持する場合に比べて、
電力消費や発熱等の不具合を抑制しつつ弁体を開弁状態
に保持するための複雑な電流制御等を不要とすることが
できる。従って、複雑な制御回路等が不要であり、構成
の簡略化を図ることができる。
【0020】更に、従来のような低抵抗・低インダクタ
ンスなコイルで弁体を開弁状態に保持するものに比べ
て、小電流で弁体を開弁状態に保持することができるの
で、簡単な構成で消費電流を低減することが可能とな
る。また、この消費電流の低減により、放射ノイズが低
減されるので、シールド線等を不要とすることが可能と
なる。
【0021】更に、この消費電流の低減により、駆動回
路(例えば、トランジスタ等)自体の発熱を抑えること
ができると共に、ホールドコイルの発熱も抑制すること
が可能となり、装置の耐久性、信頼性を向上させること
ができる。更に、予備通電されるコイルに継続して通電
して、弁体を開弁状態に保持するので、上記の各種作用
効果を奏しつつ、使用するコイルの切り替え制御等を排
除することができるので、切り替え段差等のない良好な
弁体の保持特性を得られると共に、該切り替え制御のた
めの回路等を不要とできるので構成の簡略化・低コスト
化を促進することができる。
【0022】請求項5に記載の発明では、バッテリ電源
電圧に基づいて、前記予備通電期間の始期延いては長さ
を変更する予備通電期間設定変更手段を含んで構成し
た。かかる構成によれば、例えばバッテリ電源電圧が低
下したときでも、補助吸引力を正常時と同等に維持する
ことができるので、より一層確実に、応答性を最大限維
持しながら燃料噴射弁を開弁させることができる。延い
ては、請求項6に記載の発明と相まって、バッテリ電源
電圧の変化があっても燃料噴射弁の応答性を略一定に維
持することができるので、バッテリ電圧変化の燃料噴射
量への影響を極力排除することができる。
【0023】請求項6に記載の発明では、バッテリ電源
電圧に基づいて、前記所定期間の始期或いは長さを変更
する所定期間設定変更手段を含んで構成した。かかる構
成とすれば、例えばバッテリ電源電圧が低下したときで
も、開弁初期における磁気吸引力を正常時と同等に維持
することができるので、バッテリ電源電圧の変化があっ
ても燃料噴射弁の応答性を正常時と同等に維持すること
ができるので、バッテリ電圧変化の燃料噴射量への影響
を極力排除することができる。また、請求項5に記載の
発明と組み合われば、より一層、バッテリ電圧変化の燃
料噴射量への影響を排除することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
添付の図面に基づいて説明する。本発明の第1の実施形
態にかかる電磁式(ソレノイド式)燃料噴射弁(インジ
ェクタ)の駆動装置1は、図2に示すように、燃料噴射
弁の磁気回路2内に、2つのコイル3、4を備えて構成
されている。
【0025】ここで、コイル3は、ホールドコイル(HOL
D COIL) であり、ニードル(弁体)5を、開弁状態へ
(ニードル5を所定量上方に引き上げた状態)を保持す
るためのコイルとして機能する。なお、当該ホールドコ
イル(HOLD COIL) 3は、本実施形態においては、高抵抗
(例えば、10Ω程度)、高インダクタンス(巻数大)
で構成されている。
【0026】一方、コイル4は、オープンコイル(OPEN
COIL) であり、開弁初期に、ニードル5を、閉弁状態か
ら開弁状態へ速やかにリフトさせる(引き上げる)ため
のコイルである。なお、当該オープンコイル(OPEN COI
L) 4は、本実施形態においては、低抵抗、低インダク
タンス(巻数小)で構成されている。
【0027】ところで、前記ホールドコイル3は、トラ
ンジスタTr1の作動状態(ON/OFF)切替制御に
よって、バッテリ電源から通電或いは通電停止されるよ
うになっている。また、前記オープンコイル4は、トラ
ンジスタTr2の作動状態(ON/OFF)切替制御に
よって、バッテリ電源から通電或いは通電停止されるよ
うになっている。
【0028】前記トランジスタTr1、前記トランジス
タTr2は、エンジンコントロールユニット(ECU)
において運転状態(吸入空気流量、機関回転速度、水
温、目標空燃比等)に基づき設定される燃料噴射信号
(パルス信号)に基づいて、制御回路7によって、その
作動状態(ON/OFF)が制御される(切り替えられ
る)ようになっている。
【0029】ところで、本実施形態にかかる制御回路7
は、例えば、図3のタイミングチャートに示すような制
御を行なう。なお、当該制御回路7が、本発明にかかる
予備通電手段として機能することになる。即ち、 エンジンコントロールユニット(ECU)において運
転状態に基づき設定される燃料噴射信号(パルス信号)
の立ち上がり(燃料噴射開始指令;燃料噴射開始タイミ
ング;開弁開始)前から、トランジスタTr1をONし
てホールドコイル3への予備通電を開始し、燃料噴射弁
のニードル(弁体)5を、図示しない弁座部(シート
部)へ閉弁付勢する弾性体の弾性力に抗して開弁(リフ
ト)させるために寄与する補助吸引エネルギを発生させ
る。
【0030】なお、制御回路7では、該補助吸引エネル
ギにより、燃料噴射弁のニードル(弁体)5が開弁(リ
フト)してしまわないように、予備通電時間(期間)を
制御(設定)する。このように、ホールドコイル3へ、
燃料噴射信号(パルス信号)の立ち上がり前から予備通
電を行なうのは、ホールドコイル3は既述したように高
抵抗・高インダクタンスであるため、電流の立ち上がり
速度がオープンコイル4に対して遅いので、開弁初期に
ホールドコイル3とオープンコイル4の2つのコイルで
大きな磁気吸引力を発生させて開弁応答性を高められる
ようにするには、予めホールドコイル3に通電(予備通
電)しておく必要があるからである。
【0031】燃料噴射開始時(開弁開始時,燃料噴射
信号の立ち上がり時、開弁初期)には、トランジスタT
r2をONしてオープンコイル4にも通電を開始し、上
記の補助吸引エネルギと重畳させて弁体を開弁させる
ための吸引エネルギを速やかに発生させる。これによ
り、ニードル(弁体)5は、開弁初期に、両コイルから
の吸引エネルギにより大きな吸引力で引き上げられる
(吸引される)ことになるので、高応答で開弁されるこ
とになる。
【0032】なお、オープンコイル4は、既述したよう
に低抵抗・低インダクタンスであるため、電流の立ち上
がり速度が速いので、燃料噴射開始時(開弁開始時,燃
料噴射信号の立ち上がり時)に合わせて通電を開始する
のである。ところで、本実施形態では、ホールドコイル
3に予備通電した結果、燃料噴射開始時(開弁開始時,
燃料噴射信号の立ち上がり時)には、既に、ニードル
(弁体)5を吸引する補助吸引力を発生させているの
で、例えバッテリ電圧が低下していたとしても、従来の
ような開弁開始時に2つのコイルに同時通電するものに
較べて、バッテリ電圧の低下による開弁応答性の低下を
抑制することができることとなる。
【0033】なお、かかる予備通電の効果は、同じ仕様
のコイルを2つ備えた場合にも奏することができるもの
であり、従って、本発明は、当該第1の実施形態の構成
(異なる仕様のコイルを採用した場合)に限定されるも
のではない。 その後、開弁動作が終了したら(ニードル5が閉弁状
態から所定量リフトしたら)、トランジスタTr2をO
FFしてオープンコイル4への通電を停止して、ホール
ドコイル3のみに通電する。
【0034】なお、ホールドコイル3は、バッテリによ
る直駆動でニードル5を開弁状態に保持することができ
るような高抵抗に設定されているので、ニードル5を開
弁状態に保持するための電流制御等を不要とすることが
できるようになっている。従って、複雑な制御回路等が
不要であり、構成の簡略化を図ることができる。つま
り、従来(特開平8−326620号公報に開示される
もの)のように応答性改善のために低抵抗・低インダク
タンスで構成されたコイルを用いてニードル5を過電流
(電力消費量や発熱等)を抑制しながら開弁状態に保持
する場合には、電流制御をする必要があったが、本実施
形態によれば、このような必要性を排除することができ
る。
【0035】そして、閉弁(燃料噴射信号の立ち上が
り)時には、トランジスタTr1をOFFし、図2に示
す逆起吸収回路6により逆起を発生させ、ニードル(弁
体)5を閉弁付勢する弾性体の弾性力と相まって、速や
かにニードル(弁体)5をシート部へ着座させ(閉弁さ
せ)、噴射を終了するようになっている。つまり、閉弁
時には、逆起吸収回路6により、弾性体の弾性力でのみ
閉弁させる場合に較べて、より一層、閉弁動作の応答性
を高めることができる。
【0036】このように、本実施形態によれば、少なく
とも2つのコイルを備え、開弁(ニードルリフト)開始
時にこれらコイルの磁気吸引力でニードルを開弁(リフ
ト)させるようにしたものにおいて、これらコイルのう
ち少なくとも1つに予備通電するようにしたので、燃料
噴射開始時(開弁開始時)までに、ニードル(弁体)5
を吸引する補助吸引力を予め発生させておくことができ
るので、バッテリ電圧が通常である場合は高応答で開弁
させることができるのは勿論、例えバッテリ電圧が低下
等しても、従来のような開弁開始時に初めて複数のコイ
ルに同時通電するものに較べて、開弁応答性を高く維持
することができる。
【0037】即ち、本実施形態によれば、燃料噴射弁の
応答性を高くできるので、パルス幅に対して燃料噴射量
がリニアに得られる領域(リニア領域)を低噴射量領域
(短パルス幅)側へ拡大することができると共に、バッ
テリ電圧が低下等しても、開弁応答性を高く維持するこ
とができるので、かかるリニア領域が高噴射量領域(長
パルス幅)方向へ縮小されることを極力抑制することが
できる。
【0038】また、本実施形態によれば、燃料噴射弁の
応答性改善のための高圧回路等を設けなくても、バッテ
リ電源電圧低下の影響を抑制できるので、高圧回路等を
必要とするものに比べ、製品コストを抑制することがで
きる。また、高圧回路等を備えた場合に較べて、制御ロ
ジックを簡略化できるので、制御回路の構成の簡略化が
図れ、以って製品コストを抑制することができる。
【0039】しかも、本実施形態では、ホールドコイル
3を高抵抗(例えば、10Ω程度)・高インダクタンス
(巻数大)で構成し、オープンコイル4を低抵抗・低イ
ンダクタンス(巻数小)で構成するようにしたので、上
記作用効果を奏することができるうえに、以下のような
作用効果を奏することができる。即ち、 (i )従来のような応答性改善のみが考慮された低抵抗
・低インダクタンスなコイルに予備通電した場合には、
電流の立ち上がりが速いので複雑な電流制御等を行なわ
なければ通電開始直後に開弁してしまう惧れが高く、良
好に開弁開始前において補助吸引エネルギを発生・維持
させておくことが困難となるが、本実施形態のような高
抵抗・高インダクタンスなホールドコイル3を採用し、
これに予備通電するようにすれば、複雑な電流制御等を
行なわなくても(バッテリからの通電のみで)、良好に
開弁開始前において補助吸引エネルギを発生・維持させ
ておくことができることとなる。
【0040】(ii)そして、開弁初期には、前記補助吸
引エネルギと、低抵抗・低インダクタンス(巻数小)な
オープンコイル4による吸引エネルギと、を重畳させる
ことで、強大な吸引力を発生させることができるので、
高応答で、ニードル(弁体)5を開弁(リフト)させる
ことが可能となる。 (iii )また、既述したように、高抵抗・高インダクタ
ンスなホールドコイル3によれば、バッテリによる直駆
動(通電のみ)でニードル5を開弁状態に保持すること
ができるので、従来のような低抵抗・低インダクタンス
なコイルでニードル5を開弁状態に保持するものに比べ
て、電力消費や発熱等を抑制しつつニードル5を開弁状
態に保持するための複雑な電流制御等を不要とすること
ができる。従って、複雑な制御回路等が不要であり、構
成の簡略化を図ることができる。
【0041】(iv)更に、高抵抗・高インダクタンスな
ホールドコイル3を用いれば、従来のような低抵抗・低
インダクタンスなコイルでニードル5を開弁状態に保持
するものに比べて、小電流でニードル5を開弁状態に保
持することができるので、簡単な構成で消費電流を低減
することが可能となる。なお、この消費電流の低減によ
り、放射ノイズが低減されるので、シールド線等を不要
とすることが可能となる。
【0042】そして、この消費電流の低減により、駆動
回路(例えば、トランジスタ等)自体の発熱を抑えるこ
とができると共に、ホールドコイル3の発熱も抑制する
ことが可能となり、装置の耐久性、信頼性を向上させる
ことができる。次に、本発明の第2の実施形態について
説明する。第2の実施形態は、例えば、バッテリ電圧低
下時に、第1の実施形態に対して、より一層確実に、高
応答で燃料噴射弁を開弁させることができるようにした
ものである。
【0043】即ち、各コイル3、4の電流の立ち上がり
特性延いてはニードル5の開弁(リフト)特性は、バッ
テリ電圧に依存するので、バッテリ電圧が変化すると、
燃料の流量特性に変化が生じることになる。そこで、第
2の実施形態では、バッテリ電圧の変化(例えば低下)
に応じて、開弁特性延いては燃料流量特性を修正し、以
って良好な(安定した)開弁特性延いては燃料流量特性
が得られるように、トランジスタTr1,Tr2への駆
動信号(立ち上がりタイミングやパルス幅)を補正する
ことができるようになっている。
【0044】つまり、バッテリ電圧の変化(例えば低
下)に応じて、各コイル3、4への通電開始タイミング
や通電時間(期間)を可変に制御することができるよう
になっている。具体的には、例えば、図4に示すよう
に、第2の実施形態における制御回路7’には、第1の
実施形態における制御回路7も備える噴射タイミング・
噴射量(即ち燃料噴射信号)決定ロジック8の他、バッ
テリ電圧(VB)を検出し、これに基づいて、トランジ
スタTr1のPre通電(予備通電)特性{Tr1の駆
動信号の立ち上がりタイミングやパルス幅(通電期
間)}を設定変更するためのPre通電(予備通電)設
定ロジック9、トランジスタTr2の通電特性{Tr2
の駆動信号の立ち上がりタイミングやパルス幅(通電期
間)}を設定変更するためのTr2の通電設定ロジック
10を含んで構成される。その他のシステム構成は、図
2に示した第1の実施形態と同様であるので説明を省略
する。
【0045】そして、かかる第2の実施形態にかかる制
御回路7’では、本発明の予備通電期間設定変更手段、
所定期間設定変更手段として機能し、図5のタイミング
チャートに示すように、Tr1の駆動信号の立ち上がり
タイミングやON時間(ホールドコイル3への通電開始
タイミングや通電期間)を、バッテリ電圧に応じて可変
に制御すると共に、Tr2の駆動信号の立ち上がりタイ
ミングやON時間(オープンコイル4への通電開始タイ
ミングや通電期間)を、バッテリ電圧に応じて可変に制
御するようになっている。
【0046】例えば、バッテリ電圧が低下したときに
は、低下度合いに応じて、Tpreが時間的に長くなる
(Tr1の駆動信号のON時期を早める)ようにTpr
eを変更したり、Topenを時間的に長くなる(Tr
2の駆動信号のOFF時期をそのままとしてON時期を
早めたり、或いはON時期を同一としてOFF時期を遅
くしたり、或いはON時期を早めると共にOFF時期も
遅くする)ように変更するような処理を行なうようにな
っている。
【0047】なお、バッテリ電圧が高い場合には、それ
に応じてTpreやTopenを短く設定変更すること
も可能である。このようにすると、バッテリ電圧が低下
したときでも、より一層確実に、応答性を最大限維持し
ながら燃料噴射弁を開弁させることができると共に、バ
ッテリ電圧の変化があっても燃料噴射弁の応答性を略一
定に維持することができるので、バッテリ電圧変化の燃
料噴射量への影響を極力排除することができる。
【0048】なお、第2の実施形態においても、第1の
実施形態と同様の作用効果を奏することができることは
勿論である。ところで、上記各実施形態では、1つの弁
体に対して2つのコイルを備えたものについて説明して
きたが、本発明はこれに限定されるものではなく、少な
くとも2つのコイルを備えたものにおいて、少なくとも
1のコイルに予備通電する場合にも適用することができ
るものである。
【0049】また、上記各実施形態では、逆起吸収回路
6を備えた構成について説明したが、かかる逆起吸収回
路6を備えないものにおいても、本発明を適用すること
ができるものである。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、開弁初期には比較的大きな磁気吸引力で
弁体をリフトさせることができるので、高応答な開弁特
性を達成できると共に、比較的小さな磁気吸引力で弁体
のリフト状態を保持させることができるので消費電力の
削減等を促進できるのは勿論、少なくとも1つのコイル
に予備通電するようにしたので、開弁開始時までに、弁
体を吸引する補助吸引力を予め発生させておくことがで
きる。
【0051】このため、バッテリ電圧が通常である場合
は従来同様に高応答で開弁させることができると共に、
例えバッテリ電圧が低下等しても、従来のような開弁開
始時に初めて複数のコイルに同時通電するものに較べ
て、開弁応答性を高めることができる。即ち、本発明に
よれば、燃料噴射弁の応答性を高くできるので、パルス
幅に対して燃料噴射量がリニアに得られる領域(リニア
領域)を低噴射量領域(短パルス幅)側へ拡大すること
ができると共に、バッテリ電圧が低下等しても、開弁応
答性を高く維持することができるので、かかるリニア領
域が高噴射量領域(長パルス幅)方向へ縮小されること
を極力抑制することができる。
【0052】更に、燃料噴射弁の応答性改善のための高
圧回路等を設けなくても、バッテリ電源電圧低下の影響
を抑制できるので、高圧回路等を必要とするものに比
べ、製品コストを抑制することができる。また、高圧回
路等を備えた場合に較べて、制御ロジックを簡略化でき
るので、制御回路の構成の簡略化が図れ、以って製品コ
ストを抑制することができる。
【0053】請求項2に記載の発明によれば、予備通電
されるコイルを高抵抗・高インダクタンスで構成したの
で、電流の立ち上がり速度を遅くできるので、複雑な電
流制御等を行なわなくても、良好に開弁開始前において
補助吸引エネルギを発生・維持させておくことができ
る。請求項3に記載の発明によれば、電流の立ち上がり
が速く、開弁に必要な吸引力を速やかに発生させること
ができ、予備通電により発生した補助吸引力との相乗効
果により開弁期間を短縮することができる。
【0054】請求項4に記載の発明によれば、予備通電
されるコイルを、高抵抗・高インダクタンスとしたの
で、電流の立ち上がり速度を遅くできるから、複雑な電
流制御等を行なわなくても、良好に開弁開始前において
補助吸引エネルギを発生・維持させておくことができ、
以ってバッテリ電圧等に拘わらず、良好な開弁特性を達
成することができる。
【0055】また、バッテリ電源による直駆動で弁体の
リフト量が所定に保持(開弁状態に保持)することがで
きるので、従来のような低抵抗・低インダクタンスなコ
イルで弁体の開弁状態を保持するものに比べて、発熱等
の不具合を抑制しつつ弁体を開弁状態に保持するための
電流制御等を不要とすることができる。従って、複雑な
制御回路等が不要であり、構成の簡略化を図ることがで
きる。
【0056】更に、従来のような低抵抗・低インダクタ
ンスなコイルで弁体を開弁状態に保持するものに比べ
て、小電流で弁体を開弁状態に保持することができるの
で、簡単な構成で消費電流を低減することができる。そ
して、この消費電流の低減により放射ノイズが低減され
るので、シールド線等を不要とすることができる。
【0057】また、この消費電流の低減により、駆動回
路(例えば、トランジスタ等)自体の発熱を抑えること
ができると共に、ホールドコイルの発熱も抑制すること
が可能となり、装置の耐久性、信頼性を向上させること
ができる。更に、予備通電されるコイルに継続して通電
して、弁体を開弁状態に保持するので、上記の各種効果
を奏することができるうえに、使用するコイルの切り替
え制御等を排除することができるので、切り替え段差等
のない良好な弁体の保持特性を得られると共に、該切り
替え制御のための回路等を不要とできるので構成の簡略
化・低コスト化を一層促進することができる。
【0058】請求項5に記載の発明によれば、例えばバ
ッテリ電源電圧が低下したときでも、補助吸引力を正常
時と同等に維持することができるので、より一層確実
に、応答性を最大限維持しながら燃料噴射弁を開弁させ
ることができる。延いては、請求項6に記載の発明と相
まって、バッテリ電源電圧の変化があっても燃料噴射弁
の応答性を略一定に維持することができるので、バッテ
リ電圧変化の燃料噴射量への影響を極力排除することが
できる。
【0059】請求項6に記載の発明によれば、例えばバ
ッテリ電源電圧が低下したときでも、開弁初期における
磁気吸引力を正常時と同等に維持することができるの
で、バッテリ電源電圧の変化があっても燃料噴射弁の応
答性を正常時と同等に維持することができるので、バッ
テリ電圧変化の燃料噴射量への影響を極力排除すること
ができる。また、請求項5に記載の発明と組み合われ
ば、より一層、バッテリ電圧変化の燃料噴射量への影響
を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるブロック構成図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るシステム構成
図。
【図3】同上実施形態における燃料噴射弁の駆動制御を
説明するタイミングチャート。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る制御回路の構成
図。
【図5】同上実施形態における燃料噴射弁の駆動制御を
説明するタイミングチャート。
【図6】従来の制御装置のシステム構成図の一例。
【図7】従来の制御装置のシステム構成図の一例。
【符号の説明】
1 電磁式(ソレノイド式)燃料噴射弁の駆動装置 2 磁気回路 3 ホールドコイル(HOLD COIL) 4 オープンコイル(OPEN COIL) 5 ニードル(弁体) 6 逆起吸収回路 7 制御回路 8 噴射タイミング・噴射量決定ロジック 9 Tr1のPre通電(予備通電)設定ロジック 10 Tr2の通電設定ロジック Tr1 トランジスタ(ホールドコイル用) Tr2 トランジスタ(オープンコイル用)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2つのコイルを備え、燃料噴射
    開始指令に基づいて、バッテリ電源から、これらコイル
    に所定期間通電して比較的大きな電磁吸引力を発生さ
    せ、該比較的大きな磁気吸引力によって弁体をリフトさ
    せた後、 少なくとも1のコイルへの通電を停止して、燃料噴射停
    止指令が入力されるまで、比較的小さな磁気吸引力で弁
    体のリフト量を所定に維持するようにした電磁式燃料噴
    射弁の駆動装置であって、 燃料噴射開始指令が入力される前の所定の予備通電期
    間、前記コイルのうち少なくとも1つに、弁体がリフト
    しない範囲でバッテリ電源を介して予備通電する予備通
    電手段を含んで構成したことを特徴とする電磁式燃料噴
    射弁の駆動装置。
  2. 【請求項2】前記予備通電手段により予備通電されるコ
    イルが、他のコイルより高抵抗・高インダクタンスに設
    定されることを特徴とする請求項1に記載の電磁式燃料
    噴射弁の駆動装置。
  3. 【請求項3】前記比較的大きな磁気吸引力によって弁体
    をリフトさせた後、通電停止されるコイルが、燃料噴射
    停止指令があるまで通電停止されないコイルより、低抵
    抗・低インダクタンスに設定されることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の電磁式燃料噴射弁の駆動装
    置。
  4. 【請求項4】前記予備通電手段により予備通電されるコ
    イルが、他のコイルより高抵抗・高インダクタンスに設
    定されると共に、前記比較的大きな磁気吸引力によって
    弁体をリフトさせた後、燃料噴射停止指令があるまで通
    電停止されないコイルとして利用されることを特徴とす
    る請求項1に記載の電磁式燃料噴射弁の駆動装置。
  5. 【請求項5】バッテリ電源電圧に基づいて、前記予備通
    電期間の始期延いては長さを変更する予備通電期間設定
    変更手段を含んで構成したことを特徴とする請求項1〜
    請求項4の何れか1つに記載の電磁式燃料噴射弁の駆動
    装置。
  6. 【請求項6】バッテリ電源電圧に基づいて、前記所定期
    間の始期或いは長さを変更する所定期間設定変更手段を
    含んで構成したことを特徴とする請求項1〜請求項5の
    何れか1つに記載の電磁式燃料噴射弁の駆動装置。
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