JPH1183969A - リン31核磁気共鳴信号検出方法およびリン31核磁気共鳴信号イメージング方法 - Google Patents
リン31核磁気共鳴信号検出方法およびリン31核磁気共鳴信号イメージング方法Info
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- JPH1183969A JPH1183969A JP23927897A JP23927897A JPH1183969A JP H1183969 A JPH1183969 A JP H1183969A JP 23927897 A JP23927897 A JP 23927897A JP 23927897 A JP23927897 A JP 23927897A JP H1183969 A JPH1183969 A JP H1183969A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ベータ酸素17標識アデノシン3リン酸のベ
ータリン酸基のみのリン31−NMR信号を観測するリ
ン31核磁気共鳴信号の検出方法を提供すること。 【解決手段】 ベータリン酸基に天然存在比よりも高い
割合の酸素17を含有するヌクレオシド3リン酸を測定
対象とし、観測の際にベータリン酸基のリン31核を周
波数選択励起し、酸素17との分極移動を経由するリン
31核磁気共鳴信号を観測し、ベータ酸素17ヌクレオ
シド3リン酸のベータリン酸基に由来するリン31核磁
気共鳴信号を観測する。
ータリン酸基のみのリン31−NMR信号を観測するリ
ン31核磁気共鳴信号の検出方法を提供すること。 【解決手段】 ベータリン酸基に天然存在比よりも高い
割合の酸素17を含有するヌクレオシド3リン酸を測定
対象とし、観測の際にベータリン酸基のリン31核を周
波数選択励起し、酸素17との分極移動を経由するリン
31核磁気共鳴信号を観測し、ベータ酸素17ヌクレオ
シド3リン酸のベータリン酸基に由来するリン31核磁
気共鳴信号を観測する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リン31核磁気共
鳴信号検出方法およびリン31核磁気共鳴信号イメージ
ング方法に関する。
鳴信号検出方法およびリン31核磁気共鳴信号イメージ
ング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リン31、酸素17はそれぞれ天然存在
比 100%、0.037% の、NMRを観測可能な安定核種
で、磁束密度11.74テスラの外部磁場におけるそれぞれ
のNMR共鳴周波数は、202.4MHz、67.78MHz であるこ
とが、例えば文献、日本化学会編「第4版実験化学講座
5 NMR」、第3.1章、表3.1、348ページ、丸善株式
会社(1991)により知られている。
比 100%、0.037% の、NMRを観測可能な安定核種
で、磁束密度11.74テスラの外部磁場におけるそれぞれ
のNMR共鳴周波数は、202.4MHz、67.78MHz であるこ
とが、例えば文献、日本化学会編「第4版実験化学講座
5 NMR」、第3.1章、表3.1、348ページ、丸善株式
会社(1991)により知られている。
【0003】パルスNMR法は、例えば文献 T.C.Farra
r, E.D.Becker, "Pulse and Fourier Transform NMR",
Academic Press (1971)(邦訳、赤坂、井元「パルスお
よびフーリエ変換NMR」吉岡書店(1976))により知ら
れる核磁気共鳴信号の観測法である。
r, E.D.Becker, "Pulse and Fourier Transform NMR",
Academic Press (1971)(邦訳、赤坂、井元「パルスお
よびフーリエ変換NMR」吉岡書店(1976))により知ら
れる核磁気共鳴信号の観測法である。
【0004】酸素17標識リン酸化合物は、例えば特願
平6-23909により知られ、リン酸基の4個の酸素原子の
少なくとも1個を酸素17で標識することによって、酸
素17とリン31とが化学的に結合をもつ化合物である。こ
の化合物を対象として、特願平7-71137により知られる
「リン31核磁気共鳴信号の選択観測法およびこれを利用
する方法」を用いると、酸素17との分極移動を経由す
るリン31のNMR信号が観測可能であり、天然存在比
の酸素17を有するリン酸化合物と、天然存在比よりも
高い含有率の酸素17を有する酸素17標識リン酸化合
物とが、混合状態で存在する混合リン酸化合物試料を対
象として、酸素17標識リン酸化合物に由来するリン3
1NMR信号を選択的に観測することが可能である。観
測信号の選択は、酸素17を時期的に励起する高周波パ
ルス位相と、受信機の受信位相とを、一定の組み合わせ
で繰り返し実施する位相サイクリングによって行われ
る。
平6-23909により知られ、リン酸基の4個の酸素原子の
少なくとも1個を酸素17で標識することによって、酸
素17とリン31とが化学的に結合をもつ化合物である。こ
の化合物を対象として、特願平7-71137により知られる
「リン31核磁気共鳴信号の選択観測法およびこれを利用
する方法」を用いると、酸素17との分極移動を経由す
るリン31のNMR信号が観測可能であり、天然存在比
の酸素17を有するリン酸化合物と、天然存在比よりも
高い含有率の酸素17を有する酸素17標識リン酸化合
物とが、混合状態で存在する混合リン酸化合物試料を対
象として、酸素17標識リン酸化合物に由来するリン3
1NMR信号を選択的に観測することが可能である。観
測信号の選択は、酸素17を時期的に励起する高周波パ
ルス位相と、受信機の受信位相とを、一定の組み合わせ
で繰り返し実施する位相サイクリングによって行われ
る。
【0005】分極移動(Polarization Transfer)は、
例えば文献 R.R.Ernst, G.Bodenhausen, A.Wokaun, "Pr
inciples of Nuclear Magnetic Resonance in One and
Two Dimensions", Oxford Scientific Publications (1
987) (アール アール エルンスト、ジ− ボ−デン
ハウゼン、エ− ボ−ガン、プリンシプルズ オブ ニ
ュ−クレア マグネチック レゾナンス イン ワン
アンド ツー ディメンジョンズ、オックスフォ−ド
サイエンス パブリケーション(1987))により知られ
る、異核種スピンスピン結合の存在する結合スピン系を
観測対象とするNMRにおいて、非観測核を過渡的に磁
気的に励起することにより、観測核のエネルギー準位の
占有率が変化する現象である。分極移動を利用したパル
ス系列の例は、エー ピー ティー(APT)、エス
イー エム ユー ティー(SEMUT)、アイ エヌ
イー ピー ティー(INEPT)、ディー イー
ピーティー(DEPT)などが挙げられることが、例え
ば前記文献により知られている。
例えば文献 R.R.Ernst, G.Bodenhausen, A.Wokaun, "Pr
inciples of Nuclear Magnetic Resonance in One and
Two Dimensions", Oxford Scientific Publications (1
987) (アール アール エルンスト、ジ− ボ−デン
ハウゼン、エ− ボ−ガン、プリンシプルズ オブ ニ
ュ−クレア マグネチック レゾナンス イン ワン
アンド ツー ディメンジョンズ、オックスフォ−ド
サイエンス パブリケーション(1987))により知られ
る、異核種スピンスピン結合の存在する結合スピン系を
観測対象とするNMRにおいて、非観測核を過渡的に磁
気的に励起することにより、観測核のエネルギー準位の
占有率が変化する現象である。分極移動を利用したパル
ス系列の例は、エー ピー ティー(APT)、エス
イー エム ユー ティー(SEMUT)、アイ エヌ
イー ピー ティー(INEPT)、ディー イー
ピーティー(DEPT)などが挙げられることが、例え
ば前記文献により知られている。
【0006】エイチ エム キュー シー(HMQC、
Heteronuclear Multiple Quantum Coherence、異核種多
量子コヒーレンス)は、文献 A. Bax, R. H. Griffy,
B. L.Hawkins, J. Magn. Reson., 55, 301-315 (1983)
(エイ バックス、アールエイチ グリフィー、ビー
エル ホーキンス,ジャーナル オブ マグネティック
レゾナンス,55巻,301-315頁、1983年)に記載の、
異核種間の分極移動を観測しうるパルス系列である。
Heteronuclear Multiple Quantum Coherence、異核種多
量子コヒーレンス)は、文献 A. Bax, R. H. Griffy,
B. L.Hawkins, J. Magn. Reson., 55, 301-315 (1983)
(エイ バックス、アールエイチ グリフィー、ビー
エル ホーキンス,ジャーナル オブ マグネティック
レゾナンス,55巻,301-315頁、1983年)に記載の、
異核種間の分極移動を観測しうるパルス系列である。
【0007】周波数選択励起は、例えば文献 H. Kessle
r, H. Oschkinat, C. Griesinger,W. Bermel, Journal
of Magnetic Resonance, 70, 106 (1986)(エイチ ケ
スラー、エイチ オシュキナート、シー グリジンガ
ー、ダブリュ バーメル、ジャーナル オブ マグネテ
ィック レゾナンス、70巻、106頁、1986年)により知
られる、励起周波数帯域を人為的に限定する手法であ
る。一例として、NMR観測法の励起パルスを、一般的
な矩形パルスではなく、文献 C. Bauer, R. Freeman,
T. Frenkel, J. Keeler, and A. J. Shaka, Journal of
Magnetic Resonance, volume 58, page 442-457 (198
4) (シー バウアー、アール フリーマン、ティ フ
レンケル、ジェー キーラー、エイ ジェイ シャカ、
ジャーナル オブ マグネティック レゾナンス、58
巻、442〜457頁、1984年)などに示されるガウス関数で
振幅変調する方法が挙げられる。励起周波数帯域は中心
周波数を中心とした振幅変調関数のフーリエ変換として
得られる。関数形を適切に設計することで、矩形パルス
と比較して側帯域の励起強度を抑圧しうる。その例はガ
ウス関数型選択励起パルスであり、ガウス関数型選択励
起パルスの周波数帯域幅は、例えば前記 C.Bauer(シー
バウアー)らの文献に、パルス幅10ミリ秒、フリッ
プ角90°のガウス関数型パルスでは、中心周波数から
300Hz以上離れた側帯域の強度は無視できると示され
ている。パルス幅と励起帯域は反比例関係にあるので、
この文献の数値から、パルス幅を1ミリ秒に設定すると
中心周波数から約3000Hz離れた周波数における励起
強度が無視できることは容易に理解しうる。また、パル
ス幅を1〜10ミリ秒の間で調節することで、側帯域の
広がりを3000〜300Hzの間で人為的に調節する
ことも可能である。
r, H. Oschkinat, C. Griesinger,W. Bermel, Journal
of Magnetic Resonance, 70, 106 (1986)(エイチ ケ
スラー、エイチ オシュキナート、シー グリジンガ
ー、ダブリュ バーメル、ジャーナル オブ マグネテ
ィック レゾナンス、70巻、106頁、1986年)により知
られる、励起周波数帯域を人為的に限定する手法であ
る。一例として、NMR観測法の励起パルスを、一般的
な矩形パルスではなく、文献 C. Bauer, R. Freeman,
T. Frenkel, J. Keeler, and A. J. Shaka, Journal of
Magnetic Resonance, volume 58, page 442-457 (198
4) (シー バウアー、アール フリーマン、ティ フ
レンケル、ジェー キーラー、エイ ジェイ シャカ、
ジャーナル オブ マグネティック レゾナンス、58
巻、442〜457頁、1984年)などに示されるガウス関数で
振幅変調する方法が挙げられる。励起周波数帯域は中心
周波数を中心とした振幅変調関数のフーリエ変換として
得られる。関数形を適切に設計することで、矩形パルス
と比較して側帯域の励起強度を抑圧しうる。その例はガ
ウス関数型選択励起パルスであり、ガウス関数型選択励
起パルスの周波数帯域幅は、例えば前記 C.Bauer(シー
バウアー)らの文献に、パルス幅10ミリ秒、フリッ
プ角90°のガウス関数型パルスでは、中心周波数から
300Hz以上離れた側帯域の強度は無視できると示され
ている。パルス幅と励起帯域は反比例関係にあるので、
この文献の数値から、パルス幅を1ミリ秒に設定すると
中心周波数から約3000Hz離れた周波数における励起
強度が無視できることは容易に理解しうる。また、パル
ス幅を1〜10ミリ秒の間で調節することで、側帯域の
広がりを3000〜300Hzの間で人為的に調節する
ことも可能である。
【0008】核磁気共鳴イメージング(MRI)は、例
えば文献、P. C. Lauterbur, Nature, 242, 190 (1973)
(ピー シー ローターバー、ネイチャー、242巻、190
頁 (1973))により知られ、また例えば文献、C. M. Lai
and P. C. Lauterbur, J. Phys. E: Sci. Instrum., 1
3, 747 (1980)(シー エム レイ、 ピー シーロー
ターバー、 ジャーナル オブ フィジクス E サイ
エンティフィク インスツルメンツ、13巻、747頁 (198
0))により知られ、試料核スピンの磁気共鳴の歳差運動
周波数が傾斜磁場中で分布することを利用して、パルス
励起後の自由誘導減衰の周波数差から観測スピンの空間
座標を求める計測法である。
えば文献、P. C. Lauterbur, Nature, 242, 190 (1973)
(ピー シー ローターバー、ネイチャー、242巻、190
頁 (1973))により知られ、また例えば文献、C. M. Lai
and P. C. Lauterbur, J. Phys. E: Sci. Instrum., 1
3, 747 (1980)(シー エム レイ、 ピー シーロー
ターバー、 ジャーナル オブ フィジクス E サイ
エンティフィク インスツルメンツ、13巻、747頁 (198
0))により知られ、試料核スピンの磁気共鳴の歳差運動
周波数が傾斜磁場中で分布することを利用して、パルス
励起後の自由誘導減衰の周波数差から観測スピンの空間
座標を求める計測法である。
【0009】磁気共鳴分光イメージング(MRS、また
はMRSI)は、例えば文献、T. R. Brown, B. M. Kin
caid, K. Ugurbil, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 79,
3523-3526 (1982)(ティー アール ブラウン、 ビー
エム キンケイド、 ケイウグルビル, プロシーデ
ィングス オブ ナショナル アカデミー オブサイエ
ンス ユー エス エイ,79巻,3523-3526頁 (1982))
により知られる、傾斜磁場中でのNMR現象を利用し
て、特定空間内のNMRスペクトルを得る分光学的手段
である。NMRスペクトルの化学シフト値が、空間分解
能を伴って得られることから、化学シフトイメージング
(CSI)とも呼ばれる。りん31のMRSは、例えば文
献、R. McNamara, F. A-. Mendoza, and T. R. Brown,
NMRBiomed., 7, 237-242 (1994)(アール マクナマ
ラ、 エフ アリスメンドザ、ティー アール ブラウ
ン, NMR イン バイオメディシン,7巻,237-242
頁 (1994))により知られ、2.5cm角の立方体空間を分解
能の単位として、生きた人間の脳の内部におけるリン脂
質の局在を定量分析できることが知られている。
はMRSI)は、例えば文献、T. R. Brown, B. M. Kin
caid, K. Ugurbil, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 79,
3523-3526 (1982)(ティー アール ブラウン、 ビー
エム キンケイド、 ケイウグルビル, プロシーデ
ィングス オブ ナショナル アカデミー オブサイエ
ンス ユー エス エイ,79巻,3523-3526頁 (1982))
により知られる、傾斜磁場中でのNMR現象を利用し
て、特定空間内のNMRスペクトルを得る分光学的手段
である。NMRスペクトルの化学シフト値が、空間分解
能を伴って得られることから、化学シフトイメージング
(CSI)とも呼ばれる。りん31のMRSは、例えば文
献、R. McNamara, F. A-. Mendoza, and T. R. Brown,
NMRBiomed., 7, 237-242 (1994)(アール マクナマ
ラ、 エフ アリスメンドザ、ティー アール ブラウ
ン, NMR イン バイオメディシン,7巻,237-242
頁 (1994))により知られ、2.5cm角の立方体空間を分解
能の単位として、生きた人間の脳の内部におけるリン脂
質の局在を定量分析できることが知られている。
【0010】ヌクレオシド3リン酸、2リン酸のリン酸
基は、糖リン酸エステル結合に近い側からアルファ、ベ
ータ、ガンマと呼称して区別されることが、例えば文
献、市川監訳「アームストロングの生化学」廣川書店(1
990)により知られている。
基は、糖リン酸エステル結合に近い側からアルファ、ベ
ータ、ガンマと呼称して区別されることが、例えば文
献、市川監訳「アームストロングの生化学」廣川書店(1
990)により知られている。
【0011】アデノシン3リン酸、アデノシン1リン
酸、アデニレートキナーゼ酵素をpH7.5、25℃で
混合し、十分に時間の経過した緩衝溶液中では、アデノ
シン3リン酸、アデノシン2リン酸、アデノシン1リン
酸との間に、次に示す数1の化学平衡が成り立ち、数2
の平衡定数が0.7であることが、たとえば文献、J. R
einstein, I. R. Vetter, I. Schlichting, P. Roesch,
A. Wittinghofer, R. S. Goody, Biochemistry, 29, 7
440-7450 (1990)(ジェー レインスタイン、アイ ア
ール ベッター、 アイ スリヒティング、ピー レッ
シュ、エイ ビッティンホファー、バイオケミストリ、
29巻、7440-7450頁 (1990))により知られている。
酸、アデニレートキナーゼ酵素をpH7.5、25℃で
混合し、十分に時間の経過した緩衝溶液中では、アデノ
シン3リン酸、アデノシン2リン酸、アデノシン1リン
酸との間に、次に示す数1の化学平衡が成り立ち、数2
の平衡定数が0.7であることが、たとえば文献、J. R
einstein, I. R. Vetter, I. Schlichting, P. Roesch,
A. Wittinghofer, R. S. Goody, Biochemistry, 29, 7
440-7450 (1990)(ジェー レインスタイン、アイ ア
ール ベッター、 アイ スリヒティング、ピー レッ
シュ、エイ ビッティンホファー、バイオケミストリ、
29巻、7440-7450頁 (1990))により知られている。
【0012】
【数1】
【0013】
【数2】
【0014】ここに、[ATP]、[AMP]、[AD
P]はそれぞれ、アデノシン3リン酸、アデノシン1リ
ン酸、アデノシン2リン酸の濃度である。
P]はそれぞれ、アデノシン3リン酸、アデノシン1リ
ン酸、アデノシン2リン酸の濃度である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の、酸素17との
分極移動を経由するリン31核磁気共鳴信号の観測法で
は、観測空間内に存在するすべての酸素17標識リン酸
化合物を観測対象としていた。すなわち、生体などにお
いて、投与したリン酸化合物が経時的に代謝生成物に変
化する場合、投与した試薬と生成物の両方とも観測され
るので、それぞれの共鳴信号を識別するために、受信信
号を周波数スペクトルとして分光する必要があった。
分極移動を経由するリン31核磁気共鳴信号の観測法で
は、観測空間内に存在するすべての酸素17標識リン酸
化合物を観測対象としていた。すなわち、生体などにお
いて、投与したリン酸化合物が経時的に代謝生成物に変
化する場合、投与した試薬と生成物の両方とも観測され
るので、それぞれの共鳴信号を識別するために、受信信
号を周波数スペクトルとして分光する必要があった。
【0016】これは、従来の酸素17を用いない非選択
的リン31−NMR観測、リン31−MRSI観測と比
較して、標識の有無によりリン酸化合物を識別できる利
点はあるものの、必ず周波数スペクトルを得なければな
らない。このため、傾斜磁場を付加してリン31−MR
Iを観測する場合に、空間座標と周波数スペクトルとを
区別して取り扱う観測法および計算処理が必須であっ
た。
的リン31−NMR観測、リン31−MRSI観測と比
較して、標識の有無によりリン酸化合物を識別できる利
点はあるものの、必ず周波数スペクトルを得なければな
らない。このため、傾斜磁場を付加してリン31−MR
Iを観測する場合に、空間座標と周波数スペクトルとを
区別して取り扱う観測法および計算処理が必須であっ
た。
【0017】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、受信信号を単一化学種の酸素17標識リン酸基に
由来するリン31−NMR信号に限定し、他のリン酸化
合物に由来する共鳴信号を消去することで、リン31−
NMR周波数スペクトル観測の必要性をなくし、受信信
号の強度によって、混合リン酸試料中における観測化学
種の有無やその量を知ることを課題としている。
あり、受信信号を単一化学種の酸素17標識リン酸基に
由来するリン31−NMR信号に限定し、他のリン酸化
合物に由来する共鳴信号を消去することで、リン31−
NMR周波数スペクトル観測の必要性をなくし、受信信
号の強度によって、混合リン酸試料中における観測化学
種の有無やその量を知ることを課題としている。
【0018】本発明はまた、傾斜磁場を併用するリン3
1−MRIにおいて、リン31の周波数スペクトルの取
り扱いを省略し、特定の観測空間内における単一化学種
の酸素17標識リン酸基の有無やその量を知ることを課
題としている。
1−MRIにおいて、リン31の周波数スペクトルの取
り扱いを省略し、特定の観測空間内における単一化学種
の酸素17標識リン酸基の有無やその量を知ることを課
題としている。
【0019】本発明はまた、リン31−NMR信号を観
測することで、観測試料中のヌクレオシドリン酸を無侵
襲、非破壊に計測することを課題としている。
測することで、観測試料中のヌクレオシドリン酸を無侵
襲、非破壊に計測することを課題としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、ヌクレオシド3リン酸のベータリン酸基
を周波数選択励起し、かつ、ベータリン酸基を酸素17
標識したヌクレオシドリン酸化合物を測定対象として、
酸素17との分極移動を経由するリン31のNMR信号
のみを選択観測する手段を有する。
め、本発明は、ヌクレオシド3リン酸のベータリン酸基
を周波数選択励起し、かつ、ベータリン酸基を酸素17
標識したヌクレオシドリン酸化合物を測定対象として、
酸素17との分極移動を経由するリン31のNMR信号
のみを選択観測する手段を有する。
【0021】また本発明は、ベータリン酸基を酸素17
標識したヌクレオシドリン酸化合物の空間分布を観測す
る。
標識したヌクレオシドリン酸化合物の空間分布を観測す
る。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、リン31核磁気共鳴信号
の観測装置を現す構成図である。
の観測装置を現す構成図である。
【0023】磁石1、2はNMR現象に必要な所定の静
磁場を発生し、観測試料は検出器9内部の試料容器3に
静置される。試料容器3の形状は観測する試料に応じて
決めることができる。NMR分光計6には、傾斜磁場電
源10、送信機11、送信機12、受信機13が設置さ
れ、送信機11は酸素17の共鳴周波数のラジオ波を、
送信機12はリン31の共鳴周波数のラジオ波をそれぞ
れ出力する。高周波フィルタ14は酸素17の共鳴周波
数を通過し、高周波フィルタ15はリン31の共鳴周波
数を通過する。酸素17の共鳴周波数のラジオ波は、検
出器9内部の照射コイル4を通じて試料容器3に照射さ
れる。
磁場を発生し、観測試料は検出器9内部の試料容器3に
静置される。試料容器3の形状は観測する試料に応じて
決めることができる。NMR分光計6には、傾斜磁場電
源10、送信機11、送信機12、受信機13が設置さ
れ、送信機11は酸素17の共鳴周波数のラジオ波を、
送信機12はリン31の共鳴周波数のラジオ波をそれぞ
れ出力する。高周波フィルタ14は酸素17の共鳴周波
数を通過し、高周波フィルタ15はリン31の共鳴周波
数を通過する。酸素17の共鳴周波数のラジオ波は、検
出器9内部の照射コイル4を通じて試料容器3に照射さ
れる。
【0024】試料中のリン31核を共鳴させる場合は、
切り替え機16は送信機12と照射および検出コイル5
とを接続し、受信機13を遮断する。リン31の共鳴周
波数のラジオ波は、検出器9内部の照射および検出コイ
ル5を通じて試料容器3に照射される。リン31核の共
鳴信号を受信する場合は、切り替え機16は、照射およ
び検出コイル5と受信機13とを接続し、送信機12を
遮断する。リン31の共鳴信号は、照射および検出コイ
ル5で受信され、受信機13に到達する。
切り替え機16は送信機12と照射および検出コイル5
とを接続し、受信機13を遮断する。リン31の共鳴周
波数のラジオ波は、検出器9内部の照射および検出コイ
ル5を通じて試料容器3に照射される。リン31核の共
鳴信号を受信する場合は、切り替え機16は、照射およ
び検出コイル5と受信機13とを接続し、送信機12を
遮断する。リン31の共鳴信号は、照射および検出コイ
ル5で受信され、受信機13に到達する。
【0025】酸素17リン酸化合物の空間分布を観測す
る場合は、観測パルス系列と同期した磁場勾配パルスが
傾斜磁場電源10から発生され、傾斜磁場コイル7、8
に電流が流れる。傾斜磁場コイル7、8には、一般的な
NMRイメージング装置、MRI装置に用いられる形式
のコイルを使用できる。
る場合は、観測パルス系列と同期した磁場勾配パルスが
傾斜磁場電源10から発生され、傾斜磁場コイル7、8
に電流が流れる。傾斜磁場コイル7、8には、一般的な
NMRイメージング装置、MRI装置に用いられる形式
のコイルを使用できる。
【0026】本発明の特徴は、リン31核用の送信機1
2が、ヌクレオシド3リン酸のベータリン酸基の共鳴周
波数のラジオ波を出力すること、および試料中の酸素1
7標識リン酸基のみを選択観測することによって、試料
中にベータ酸素17標識ヌクレオシド3リン酸以外のリ
ン酸化合物があっても、それらのリン31−NMR信号
は観測せず、ベータ酸素17標識ヌクレオシド3リン酸
のベータリン酸基のリン31−NMR信号のみを観測し
うるところにある。この特徴は、受信機13と送信機1
2に周波数設定装置19が接続されることによってもた
らされる。周波数設定装置19は、受信機13の出力か
らベータ酸素17標識ヌクレオシド3リン酸のベータリ
ン酸基の共鳴周波数を求め、送信機12の出力周波数を
設定する。
2が、ヌクレオシド3リン酸のベータリン酸基の共鳴周
波数のラジオ波を出力すること、および試料中の酸素1
7標識リン酸基のみを選択観測することによって、試料
中にベータ酸素17標識ヌクレオシド3リン酸以外のリ
ン酸化合物があっても、それらのリン31−NMR信号
は観測せず、ベータ酸素17標識ヌクレオシド3リン酸
のベータリン酸基のリン31−NMR信号のみを観測し
うるところにある。この特徴は、受信機13と送信機1
2に周波数設定装置19が接続されることによってもた
らされる。周波数設定装置19は、受信機13の出力か
らベータ酸素17標識ヌクレオシド3リン酸のベータリ
ン酸基の共鳴周波数を求め、送信機12の出力周波数を
設定する。
【0027】図1では、磁石1、2の発生する静磁場と
平行な方向に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル7、8
を示したが、既知MRI装置のように、静磁場と直行す
る傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルを追加してもよ
い。本発明の特徴は、観測空間内のベータ酸素17標識
ヌクレオシドリン酸のベータリン酸基を観測対象とし
て、酸素17とリン31との分極移動を経由するリン3
1−NMR信号を観測することにあり、この信号が観測
されうるならば、傾斜磁場コイルの配置は何でもよい。
平行な方向に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル7、8
を示したが、既知MRI装置のように、静磁場と直行す
る傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルを追加してもよ
い。本発明の特徴は、観測空間内のベータ酸素17標識
ヌクレオシドリン酸のベータリン酸基を観測対象とし
て、酸素17とリン31との分極移動を経由するリン3
1−NMR信号を観測することにあり、この信号が観測
されうるならば、傾斜磁場コイルの配置は何でもよい。
【0028】図1では照射コイル4、照射および検出コ
イル5を別個に示したが、単一コイル2重共鳴型の共振
素子を構成して、酸素およびリンの照射検出コイルを1
個にまとめてもよい。コイルの形状は何でもよく、試料
の観測部位に接触または静置させる表面コイルであって
もよい。
イル5を別個に示したが、単一コイル2重共鳴型の共振
素子を構成して、酸素およびリンの照射検出コイルを1
個にまとめてもよい。コイルの形状は何でもよく、試料
の観測部位に接触または静置させる表面コイルであって
もよい。
【0029】図2は、送信機12の周波数決定までの手
順を示す流れ図である。本発明の特徴は、ベータ位を酸
素17標識したヌクレオシド3リン酸のベータリン酸基
を選択励起し、酸素17とリン31の分極移動を観測す
ることにある。すなわち、まずヌクレオシド3リン酸の
ベータリン酸基のリン31−NMR共鳴周波数を計測
し、選択励起の周波数を決定する必要がある。
順を示す流れ図である。本発明の特徴は、ベータ位を酸
素17標識したヌクレオシド3リン酸のベータリン酸基
を選択励起し、酸素17とリン31の分極移動を観測す
ることにある。すなわち、まずヌクレオシド3リン酸の
ベータリン酸基のリン31−NMR共鳴周波数を計測
し、選択励起の周波数を決定する必要がある。
【0030】ただし、同一試料の繰り返し測定や、ある
試料について選択観測を実施した後に磁化率が同一と見
なせる別の試料を観測するなど、あらかじめベータリン
酸基の共鳴周波数が分かっている場合は、選択励起の周
波数は既知の値を使用すればよい。
試料について選択観測を実施した後に磁化率が同一と見
なせる別の試料を観測するなど、あらかじめベータリン
酸基の共鳴周波数が分かっている場合は、選択励起の周
波数は既知の値を使用すればよい。
【0031】図3は、本発明にかかる観測パルス系列を
示すタイミング図である。この観測パルス系列は、ヌク
レオシド3リン酸のベータリン酸基を周波数選択励起す
るとともに、酸素17チャネル第2パルス26の高周波
位相と受信機位相との位相サイクリングによって、酸素
17との分極移動を経由するリン31のNMR信号のみ
を選択観測し、かつ他のリン酸化合物に由来するリン3
1−NMR信号を消去する。
示すタイミング図である。この観測パルス系列は、ヌク
レオシド3リン酸のベータリン酸基を周波数選択励起す
るとともに、酸素17チャネル第2パルス26の高周波
位相と受信機位相との位相サイクリングによって、酸素
17との分極移動を経由するリン31のNMR信号のみ
を選択観測し、かつ他のリン酸化合物に由来するリン3
1−NMR信号を消去する。
【0032】周波数選択励起は、図3のリン31励起パ
ルス20として実施される。ヌクレオシド3リン酸ベー
タリン酸の共鳴線と、同アルファリン酸基の共鳴線の周
波数差は、静磁場強度11.7T(テスラ)の超伝導磁石を
用いた場合に約2000Hzであり、励起周波数幅2000Hz
以内の選択励起パルス、例えばパルス幅1.5ミリ秒のガ
ウス関数型パルスを用いることで達成される。
ルス20として実施される。ヌクレオシド3リン酸ベー
タリン酸の共鳴線と、同アルファリン酸基の共鳴線の周
波数差は、静磁場強度11.7T(テスラ)の超伝導磁石を
用いた場合に約2000Hzであり、励起周波数幅2000Hz
以内の選択励起パルス、例えばパルス幅1.5ミリ秒のガ
ウス関数型パルスを用いることで達成される。
【0033】本発明におけるリン31の周波数選択励起
は、リン31励起パルス20によってもたらされるので
あり、他の高周波パルス21、25、26の励起周波数
帯域は問題にならない。高周波パルス21、25、26
は矩形パルスでもよく、ガウス関数型などの周波数選択
励起パルスでも何でもよい。
は、リン31励起パルス20によってもたらされるので
あり、他の高周波パルス21、25、26の励起周波数
帯域は問題にならない。高周波パルス21、25、26
は矩形パルスでもよく、ガウス関数型などの周波数選択
励起パルスでも何でもよい。
【0034】図3にはHMQCパルス系列を示したが、
観測パルス系列は、酸素17とリン31との分極移動を
経由するリン31核磁気共鳴信号を観測しうるパルス系
列であれば何でもよく、たとえばINEPTパルス系列
でもよい。
観測パルス系列は、酸素17とリン31との分極移動を
経由するリン31核磁気共鳴信号を観測しうるパルス系
列であれば何でもよく、たとえばINEPTパルス系列
でもよい。
【0035】図4は、本発明にかかる選択的リン31イ
メージングに関する観測パルス系列を示すタイミング図
である。図4では静磁場方向の観測空間を限定するスラ
イス選択のみを表示している。リン31チャネル第1パ
ルス20は図3と同一であり、図3の観測パルス系列と
の違いは、リン31チャネル第1パルス20と同期した
傾斜磁場パルス30を用いることにある。
メージングに関する観測パルス系列を示すタイミング図
である。図4では静磁場方向の観測空間を限定するスラ
イス選択のみを表示している。リン31チャネル第1パ
ルス20は図3と同一であり、図3の観測パルス系列と
の違いは、リン31チャネル第1パルス20と同期した
傾斜磁場パルス30を用いることにある。
【0036】傾斜磁場パルス30を用いることで、傾斜
磁場中で共鳴条件が成立するリン31の空間分布は
磁場中で共鳴条件が成立するリン31の空間分布は
【0037】
【数3】
【0038】で表される。ここに、γは観測核の磁気回
転比、B'は傾斜磁場強度、lは傾斜磁場方向の座標軸
上における磁石中心から観測部位の距離、Δν↓A↓D↓
Cは観測信号の標本化周波数、Δν↓R↓Fは高周波パル
スの励起帯域、minはいずれか一方の小さい方を選択す
る関数である。周波数選択励起を実施してΔν↓R↓Fの
方が標本化周期よりも小さくなるように実験条件を設定
すると、数3は次式のように表せる。
転比、B'は傾斜磁場強度、lは傾斜磁場方向の座標軸
上における磁石中心から観測部位の距離、Δν↓A↓D↓
Cは観測信号の標本化周波数、Δν↓R↓Fは高周波パル
スの励起帯域、minはいずれか一方の小さい方を選択す
る関数である。周波数選択励起を実施してΔν↓R↓Fの
方が標本化周期よりも小さくなるように実験条件を設定
すると、数3は次式のように表せる。
【0039】
【数4】
【0040】数4は、傾斜磁場を加える座標軸方向にお
いて、選択励起の周波数帯域を狭くするほど、または傾
斜磁場強度を大きくするほど、より狭い空間に分布する
核スピンを観測しうることを示している。
いて、選択励起の周波数帯域を狭くするほど、または傾
斜磁場強度を大きくするほど、より狭い空間に分布する
核スピンを観測しうることを示している。
【0041】本発明は、図4の観測パルス系列に示した
傾斜磁場パルス30を用いることにより、傾斜磁場印可
方向の特定の空間に存在する酸素17標識アデノシン3
リン酸のベータ位リン酸基を選択観測しうる。
傾斜磁場パルス30を用いることにより、傾斜磁場印可
方向の特定の空間に存在する酸素17標識アデノシン3
リン酸のベータ位リン酸基を選択観測しうる。
【0042】図3の説明において示したように、ヌクレ
オシド3リン酸ベータリン酸基の共鳴線と、同アルファ
リン酸基の共鳴線の周波数差は、静磁場強度11.7T(テ
スラ)の超伝導磁石を用いた場合に約2000Hzであるか
ら、高周波パルス20の励起帯域を2000Hz、傾斜磁場
パルス30の傾斜磁場強度を0.1T/m(テスラ毎メ
ートル)に設定すれば、傾斜磁場印可方向に観測可能な
試料の厚みは、数4から約1.2mmであることが計算
でき、この範囲に存在するベータ酸素17標識ヌクレオ
シド3リン酸のベータリン酸基が、本発明の観測対象と
なりうる。
オシド3リン酸ベータリン酸基の共鳴線と、同アルファ
リン酸基の共鳴線の周波数差は、静磁場強度11.7T(テ
スラ)の超伝導磁石を用いた場合に約2000Hzであるか
ら、高周波パルス20の励起帯域を2000Hz、傾斜磁場
パルス30の傾斜磁場強度を0.1T/m(テスラ毎メ
ートル)に設定すれば、傾斜磁場印可方向に観測可能な
試料の厚みは、数4から約1.2mmであることが計算
でき、この範囲に存在するベータ酸素17標識ヌクレオ
シド3リン酸のベータリン酸基が、本発明の観測対象と
なりうる。
【0043】図5は、本発明にかかる選択的リン31イ
メージングの観測パルス系列を示すタイミング図であ
り、図4に加えて静磁場方向と直行する平面内に傾斜磁
場を発生する傾斜磁場パルス31、32を追加してあ
る。傾斜磁場パルス31、32の作用は通常のMRIに
おいて用いられる傾斜磁場発生と同一であり、本発明の
選択的リン31観測法は、一般に利用されているMRI
装置の傾斜磁場と組み合わせることが可能である。
メージングの観測パルス系列を示すタイミング図であ
り、図4に加えて静磁場方向と直行する平面内に傾斜磁
場を発生する傾斜磁場パルス31、32を追加してあ
る。傾斜磁場パルス31、32の作用は通常のMRIに
おいて用いられる傾斜磁場発生と同一であり、本発明の
選択的リン31観測法は、一般に利用されているMRI
装置の傾斜磁場と組み合わせることが可能である。
【0044】図6は、本発明にかかるベータ酸素17標
識ヌクレオシド3リン酸の例として、ベータ酸素17標
識アデノシン3リン酸の化学構造を現す平面構造式であ
る。酸素17の標識は、図6のベータ位リン原子40と
結合する酸素原子4個のうち少なくとも1個が酸素17
であればよい。4個の酸素原子のうち2個は他のリン酸
基のリン原子との架橋部分に位置するため、架橋部分に
酸素17原子が標識されたアデノシン3リン酸において
は、アルファ位のリン酸基またはガンマ位のリン酸基に
おいても、酸素17とリン31との分極移動が観測され
うる。しかし、本発明においては、図3に示した周波数
選択励起を用いることにより、酸素17原子がポリリン
酸の架橋部分に標識されていても、ベータ位のリン原子
との分極移動のみが観測される。したがって、ベータ酸
素17標識が架橋部分に位置するか否かを問題にするこ
となく、ベータ位のリン原子に由来する共鳴信号を観測
しうる。
識ヌクレオシド3リン酸の例として、ベータ酸素17標
識アデノシン3リン酸の化学構造を現す平面構造式であ
る。酸素17の標識は、図6のベータ位リン原子40と
結合する酸素原子4個のうち少なくとも1個が酸素17
であればよい。4個の酸素原子のうち2個は他のリン酸
基のリン原子との架橋部分に位置するため、架橋部分に
酸素17原子が標識されたアデノシン3リン酸において
は、アルファ位のリン酸基またはガンマ位のリン酸基に
おいても、酸素17とリン31との分極移動が観測され
うる。しかし、本発明においては、図3に示した周波数
選択励起を用いることにより、酸素17原子がポリリン
酸の架橋部分に標識されていても、ベータ位のリン原子
との分極移動のみが観測される。したがって、ベータ酸
素17標識が架橋部分に位置するか否かを問題にするこ
となく、ベータ位のリン原子に由来する共鳴信号を観測
しうる。
【0045】図6には塩基部分がアデノシンであるアデ
ノシン3リン酸を示したが、本発明の選択観測法はベー
タリン酸基が測定対象として酸素17とリン31との分
極移動を経由するリン31のNMR信号を観測するの
で、ヌクレオシド3リン酸の塩基部分の構造は何でもよ
く、例えば塩基部分がグアノシンのグアノシン3リン酸
などでもよい。
ノシン3リン酸を示したが、本発明の選択観測法はベー
タリン酸基が測定対象として酸素17とリン31との分
極移動を経由するリン31のNMR信号を観測するの
で、ヌクレオシド3リン酸の塩基部分の構造は何でもよ
く、例えば塩基部分がグアノシンのグアノシン3リン酸
などでもよい。
【0046】図7は、図6のベータ酸素17標識アデノ
シン3リン酸の末端リン酸基が加水分解されて生じるベ
ータ酸素17標識アデノシン2リン酸の化学構造を現す
平面構造式である。ベータ位の酸素17標識リン酸基
は、アデノシン3リン酸では隣接する2つのリン酸基と
結合していたが、アデノシン2リン酸では隣接リン酸基
が1個のみとなる。この化学構造の差はベータリン酸基
のリン31化学シフトに反映され、アデノシン3リン酸
では約−20ppmであるが、アデノシン2リン酸では
約−8ppmとなる。この化学シフト差を周波数単位に
変換すると、静磁場強度1T(テスラ)あたり約200
Hz、すなわち測定磁場11.7Tの場合は約2400
Hzであり、図3の説明において示した周波数選択励起
パルスを用いて、アデノシン3リン酸のベータリン酸基
を選択励起し、アデノシン2リン酸のベータリン酸基と
識別することが可能になる。
シン3リン酸の末端リン酸基が加水分解されて生じるベ
ータ酸素17標識アデノシン2リン酸の化学構造を現す
平面構造式である。ベータ位の酸素17標識リン酸基
は、アデノシン3リン酸では隣接する2つのリン酸基と
結合していたが、アデノシン2リン酸では隣接リン酸基
が1個のみとなる。この化学構造の差はベータリン酸基
のリン31化学シフトに反映され、アデノシン3リン酸
では約−20ppmであるが、アデノシン2リン酸では
約−8ppmとなる。この化学シフト差を周波数単位に
変換すると、静磁場強度1T(テスラ)あたり約200
Hz、すなわち測定磁場11.7Tの場合は約2400
Hzであり、図3の説明において示した周波数選択励起
パルスを用いて、アデノシン3リン酸のベータリン酸基
を選択励起し、アデノシン2リン酸のベータリン酸基と
識別することが可能になる。
【0047】生体エネルギー代謝系のモデル実験系とし
て、酵素反応系を選び、本発明の選択観測法を用いてリ
ン酸代謝を選択観測しうる実施形態の例を示す。
て、酵素反応系を選び、本発明の選択観測法を用いてリ
ン酸代謝を選択観測しうる実施形態の例を示す。
【0048】図6および図7で説明したベータ酸素17
標識アデノシン3リン酸および2リン酸を含有する溶液
試料を測定対象とする、選択的リン31−NMR観測の
実施例として、アデノシン2リン酸2分子からアデノシ
ン3リン酸1分子とアデノシン1リン酸1分子を生じる
酵素であるアデニレートキナーゼを使用し、アデニレー
トキナーゼが酵素活性を維持しうる一定温度の緩衝溶液
中に、酵素およびアデノシン2リン酸を溶解して観測を
開始する測定実験を示す。
標識アデノシン3リン酸および2リン酸を含有する溶液
試料を測定対象とする、選択的リン31−NMR観測の
実施例として、アデノシン2リン酸2分子からアデノシ
ン3リン酸1分子とアデノシン1リン酸1分子を生じる
酵素であるアデニレートキナーゼを使用し、アデニレー
トキナーゼが酵素活性を維持しうる一定温度の緩衝溶液
中に、酵素およびアデノシン2リン酸を溶解して観測を
開始する測定実験を示す。
【0049】図8は、平衡系の各ヌクレオシドリン酸濃
度が一定に保持されていることを示す説明図であり、横
軸は時間、縦軸はヌクレオシドリン酸の濃度を表す。従
来技術の説明に示した数2の平衡定数が0.7となるよ
う、アデノシン3リン酸、アデノシン2リン酸、アデノ
シン1リン酸、アデニレートキナーゼ酵素をpH7.6
の緩衝液に溶解すると、化学平衡の下で数2の平衡定数
は初期値のまま維持される。
度が一定に保持されていることを示す説明図であり、横
軸は時間、縦軸はヌクレオシドリン酸の濃度を表す。従
来技術の説明に示した数2の平衡定数が0.7となるよ
う、アデノシン3リン酸、アデノシン2リン酸、アデノ
シン1リン酸、アデニレートキナーゼ酵素をpH7.6
の緩衝液に溶解すると、化学平衡の下で数2の平衡定数
は初期値のまま維持される。
【0050】図9は、図8を用いて説明した化学平衡下
での混合ヌクレオシドリン酸溶液において、平衡系を構
成するヌクレオシド2リン酸としてベータ酸素17標識
アデノシン2リン酸を用い、また平衡系を構成する他の
ヌクレオシドリン酸として無標識アデノシン1リン酸、
無標識アデノシン3リン酸を用いて、それぞれの溶液中
濃度比が数2の平衡定数を0.7となるように調製した
混合溶液において、酸素17標識アデノシン2リン酸の
濃度が経時的に変化することを示す説明図である。開始
時刻において酸素17標識リン酸基はすべてアデノシン
2リン酸のベータリン酸基として存在するが、数1に示
した化学平衡によって時間とともにアデノシン3リン酸
のベータリン酸基として存在する酸素17標識リン酸基
が増加する。
での混合ヌクレオシドリン酸溶液において、平衡系を構
成するヌクレオシド2リン酸としてベータ酸素17標識
アデノシン2リン酸を用い、また平衡系を構成する他の
ヌクレオシドリン酸として無標識アデノシン1リン酸、
無標識アデノシン3リン酸を用いて、それぞれの溶液中
濃度比が数2の平衡定数を0.7となるように調製した
混合溶液において、酸素17標識アデノシン2リン酸の
濃度が経時的に変化することを示す説明図である。開始
時刻において酸素17標識リン酸基はすべてアデノシン
2リン酸のベータリン酸基として存在するが、数1に示
した化学平衡によって時間とともにアデノシン3リン酸
のベータリン酸基として存在する酸素17標識リン酸基
が増加する。
【0051】本発明の特徴は、酸素17標識リン酸基を
選択観測することにより、図8を用いて説明した化学平
衡下で一定濃度を保持している混合ヌクレオシドリン酸
溶液を測定対象として、図9を用いて説明したように酸
素17標識リン酸基がアデノシン2リン酸からアデノシ
ン3リン酸に移動する様子を追跡しうる点にある。
選択観測することにより、図8を用いて説明した化学平
衡下で一定濃度を保持している混合ヌクレオシドリン酸
溶液を測定対象として、図9を用いて説明したように酸
素17標識リン酸基がアデノシン2リン酸からアデノシ
ン3リン酸に移動する様子を追跡しうる点にある。
【0052】本発明の選択観測法を用いることで、化学
構造が類似したヌクレオシドリン酸化合物が混合状態に
ある試料を測定対象として、アデノシン3リン酸のベー
タリン酸基として存在する酸素17標識リン酸基のみを
選択観測し、エネルギー代謝系の経時変化を無侵襲に計
測することが可能である。
構造が類似したヌクレオシドリン酸化合物が混合状態に
ある試料を測定対象として、アデノシン3リン酸のベー
タリン酸基として存在する酸素17標識リン酸基のみを
選択観測し、エネルギー代謝系の経時変化を無侵襲に計
測することが可能である。
【0053】図10は、図8を用いて説明した化学平衡
下での混合ヌクレオシドリン酸溶液を測定対象として観
測したリン31−NMRスペクトルを表す模式図であ
る。共鳴線61はアデノシン3リン酸ガンマリン酸基お
よびアデノシン2リン酸ベータリン酸基およびアデノシ
ン1リン酸アルファリン酸基に由来し、共鳴線62はア
デノシン3リン酸アルファリン酸基およびアデノシン2
リン酸アルファリン酸基に由来し、共鳴線63はアデノ
シン3リン酸ベータリン酸基に由来する。この混合ヌク
レオシドリン酸溶液では平衡定数が0.7となるよう溶
液組成が保持されているので、非選択的観測では3本の
共鳴線の強度は時間が経過しても一定である。
下での混合ヌクレオシドリン酸溶液を測定対象として観
測したリン31−NMRスペクトルを表す模式図であ
る。共鳴線61はアデノシン3リン酸ガンマリン酸基お
よびアデノシン2リン酸ベータリン酸基およびアデノシ
ン1リン酸アルファリン酸基に由来し、共鳴線62はア
デノシン3リン酸アルファリン酸基およびアデノシン2
リン酸アルファリン酸基に由来し、共鳴線63はアデノ
シン3リン酸ベータリン酸基に由来する。この混合ヌク
レオシドリン酸溶液では平衡定数が0.7となるよう溶
液組成が保持されているので、非選択的観測では3本の
共鳴線の強度は時間が経過しても一定である。
【0054】図11は、図10を用いて説明した混合ヌ
クレオシドリン酸溶液を測定試料とし、酸素17とリン
31との分極移動を経由するリン31−NMRスペクト
ルを表す模式図である。共鳴線71は酸素17標識アデ
ノシン2リン酸ベータリン酸基に由来し、共鳴線72は
酸素17標識アデノシン3リン酸ベータリン酸基に由来
する。図9を用いて説明したように、平衡定数が一定に
保持されても、酸素17−リン31分極移動を観測する
ことで、化学平衡によってアデノシン2リン酸に含まれ
る酸素17標識リン酸基が減少し、アデノシン3リン酸
に含まれる酸素17標識が増加する様子を追跡できる。
ただし、分極移動を観測するだけでは、アデノシン2リ
ン酸に含まれる酸素17標識リン酸基も、アデノシン3
リン酸に含まれる酸素17標識も、ともに観測されるの
で、観測信号を分光して化学種を識別する必要がある。
クレオシドリン酸溶液を測定試料とし、酸素17とリン
31との分極移動を経由するリン31−NMRスペクト
ルを表す模式図である。共鳴線71は酸素17標識アデ
ノシン2リン酸ベータリン酸基に由来し、共鳴線72は
酸素17標識アデノシン3リン酸ベータリン酸基に由来
する。図9を用いて説明したように、平衡定数が一定に
保持されても、酸素17−リン31分極移動を観測する
ことで、化学平衡によってアデノシン2リン酸に含まれ
る酸素17標識リン酸基が減少し、アデノシン3リン酸
に含まれる酸素17標識が増加する様子を追跡できる。
ただし、分極移動を観測するだけでは、アデノシン2リ
ン酸に含まれる酸素17標識リン酸基も、アデノシン3
リン酸に含まれる酸素17標識も、ともに観測されるの
で、観測信号を分光して化学種を識別する必要がある。
【0055】図12は、本発明にかかる周波数選択励起
パルスを用いる分極移動法を測定手段とし、図10を用
いて説明した混合ヌクレオシドリン酸溶液を測定試料と
して観測した、リン31−NMRスペクトルを表す模式
図である。共鳴線73は酸素17標識アデノシン3リン
酸ベータリン酸基に由来する。図3の選択励起パルス2
0の周波数を、図1の周波数設定機19によってアデノ
シン3リン酸のベータリン酸基の共鳴周波数と一致させ
ることで、アデノシン2リン酸に含まれる酸素17標識
リン酸基の信号を観測せず、アデノシン3リン酸に含ま
れる酸素17標識リン酸基の信号のみを観測する。
パルスを用いる分極移動法を測定手段とし、図10を用
いて説明した混合ヌクレオシドリン酸溶液を測定試料と
して観測した、リン31−NMRスペクトルを表す模式
図である。共鳴線73は酸素17標識アデノシン3リン
酸ベータリン酸基に由来する。図3の選択励起パルス2
0の周波数を、図1の周波数設定機19によってアデノ
シン3リン酸のベータリン酸基の共鳴周波数と一致させ
ることで、アデノシン2リン酸に含まれる酸素17標識
リン酸基の信号を観測せず、アデノシン3リン酸に含ま
れる酸素17標識リン酸基の信号のみを観測する。
【0056】図12の選択観測では、測定試料中に、酸
素17標識リン酸基を含むヌクレオシドリン酸化学種が
複数存在しても、リン31−NMRスペクトルの共鳴線
は、ベータ酸素17標識アデノシン3リン酸のベータリ
ン酸基の共鳴線1本だけを観測しうる。この点におい
て、本発明は、公知の酸素17−リン31分極移動を利
用する選択観測法と異なる。
素17標識リン酸基を含むヌクレオシドリン酸化学種が
複数存在しても、リン31−NMRスペクトルの共鳴線
は、ベータ酸素17標識アデノシン3リン酸のベータリ
ン酸基の共鳴線1本だけを観測しうる。この点におい
て、本発明は、公知の酸素17−リン31分極移動を利
用する選択観測法と異なる。
【0057】図12の選択観測においては、観測対象が
ベータ酸素17標識アデノシン3リン酸のベータリン酸
基のみで他のリン31−NMR信号は標識の有無によら
ず消去されるので、観測した信号強度自体が、観測空間
における平均的な試料濃度と対応している。したがっ
て、他のヌクレオシドリン酸化学種と識別するための分
光は特に必要なく、共鳴信号の強度だけが分かればよ
い。
ベータ酸素17標識アデノシン3リン酸のベータリン酸
基のみで他のリン31−NMR信号は標識の有無によら
ず消去されるので、観測した信号強度自体が、観測空間
における平均的な試料濃度と対応している。したがっ
て、他のヌクレオシドリン酸化学種と識別するための分
光は特に必要なく、共鳴信号の強度だけが分かればよ
い。
【0058】
【発明の効果】上記詳述したごとく、本発明によれば、
複数化学種のヌクレオシドリン酸化合物が混在し、かつ
リン酸化合物の濃度がお互いに平衡状態にある混合試料
において、ベータ位を酸素17標識したヌクレオシド3
リン酸のベータリン酸基に由来するリン31−NMR信
号のみを受信し、その量的変化、経時変化を観測、追跡
することが可能になる。
複数化学種のヌクレオシドリン酸化合物が混在し、かつ
リン酸化合物の濃度がお互いに平衡状態にある混合試料
において、ベータ位を酸素17標識したヌクレオシド3
リン酸のベータリン酸基に由来するリン31−NMR信
号のみを受信し、その量的変化、経時変化を観測、追跡
することが可能になる。
【0059】本発明により、酸素17標識リン酸化合物
と化学的に等価なリン酸化合物があらかじめ試料中に存
在しても、その信号は観測せず、投薬した酸素17標識
リン酸化合物の経時変化のみを計測できる。酸素17標
識リン酸化合物以外のリン酸化合物が試料中に存在する
か否か、それらのリン酸化合物のリン31−NMR共鳴
周波数が観測対象のベータ酸素17標識ヌクレオシドと
重複するか否かは問題ではなく、ベータ酸素17標識ヌ
クレオシドのリン31−NMR信号のみを追跡できる。
と化学的に等価なリン酸化合物があらかじめ試料中に存
在しても、その信号は観測せず、投薬した酸素17標識
リン酸化合物の経時変化のみを計測できる。酸素17標
識リン酸化合物以外のリン酸化合物が試料中に存在する
か否か、それらのリン酸化合物のリン31−NMR共鳴
周波数が観測対象のベータ酸素17標識ヌクレオシドと
重複するか否かは問題ではなく、ベータ酸素17標識ヌ
クレオシドのリン31−NMR信号のみを追跡できる。
【0060】本発明のリン31核磁気共鳴信号の観測法
は、通常のリン31−NMR観測と同様に、試料に対し
て無侵襲、非破壊に観測試料中のヌクレオシドリン酸に
由来するリン31−NMR信号を観測できる。
は、通常のリン31−NMR観測と同様に、試料に対し
て無侵襲、非破壊に観測試料中のヌクレオシドリン酸に
由来するリン31−NMR信号を観測できる。
【図1】リン31核磁気共鳴信号の観測装置を現す構成
図。
図。
【図2】本発明にかかる信号観測法の送信周波数決定ま
での手順を示す流れ図。
での手順を示す流れ図。
【図3】本発明にかかる周波数選択励起パルスを含む酸
素17−リン31HMQCパルス系列を示すタイミング
図。
素17−リン31HMQCパルス系列を示すタイミング
図。
【図4】本発明にかかる周波数選択励起パルスを含む1
次元リン31イメージングの観測パルス系列を示すタイ
ミング図。
次元リン31イメージングの観測パルス系列を示すタイ
ミング図。
【図5】本発明にかかる周波数選択励起パルスを含む3
次元リン31イメージングの観測パルス系列を示すタイ
ミング図。
次元リン31イメージングの観測パルス系列を示すタイ
ミング図。
【図6】ベータ酸素17標識アデノシン3リン酸の化学
構造を現す平面構造式を示す図。
構造を現す平面構造式を示す図。
【図7】ベータ酸素17標識アデノシン2リン酸の化学
構造を現す平面構造式を示す図。
構造を現す平面構造式を示す図。
【図8】平衡系を構成する混合ヌクレオシドリン酸溶液
中で各ヌクレオシドリン酸濃度が一定に保持されている
ことを示す説明図。
中で各ヌクレオシドリン酸濃度が一定に保持されている
ことを示す説明図。
【図9】平衡系を構成する混合ヌクレオシドリン酸溶液
中で酸素17標識アデノシン2リン酸および酸素17標
識アデノシン3リン酸の濃度が経時的に変化することを
示す説明図。
中で酸素17標識アデノシン2リン酸および酸素17標
識アデノシン3リン酸の濃度が経時的に変化することを
示す説明図。
【図10】公知の非選択的リン31−NMR観測法で化
学平衡にある混合ヌクレオシドリン酸溶液を観測した場
合のリン31−NMRスペクトルを表す説明図。
学平衡にある混合ヌクレオシドリン酸溶液を観測した場
合のリン31−NMRスペクトルを表す説明図。
【図11】公知の酸素17−リン31分極移動観測法で
化学平衡にある混合ヌクレオシドリン酸溶液を観測した
場合のリン31−NMRスペクトルを表す説明図。
化学平衡にある混合ヌクレオシドリン酸溶液を観測した
場合のリン31−NMRスペクトルを表す説明図。
【図12】本発明にかかる、周波数選択励起パルスを含
む酸素17−リン31分極移動観測法により、化学平衡
にある混合ヌクレオシドリン酸溶液を観測した場合のリ
ン31−NMRスペクトルを表す説明図。
む酸素17−リン31分極移動観測法により、化学平衡
にある混合ヌクレオシドリン酸溶液を観測した場合のリ
ン31−NMRスペクトルを表す説明図。
1,2…磁石、 3…試料容器、 4…酸素17照射コイル、 5…リン31照射および検出コイル、 6…NMR分光計、 7,8…傾斜磁場コイル、 9…検出器、 10…傾斜磁場電源、 11…酸素17照射回路、 12…リン31照射回路、 13…受信器、 14…高周波フィルタ、 15…高周波フィルタ、 16…切り替え器、 19…周波数設定装置、 20…リン31チャネル第1パルス、 21…リン31チャネル第2パルス、 22,23…待ち時間、 24…信号受信期間、 25…酸素17チャネル第1パルス、 26…酸素17チャネル第2パルス、 27,28…待ち時間、 29…酸素17チャネル連続照射パルス、 30…Z軸傾斜磁場パルス、 35…X軸エンコードパルス、 36…Y軸傾斜磁場パルス、 40…ベータリン酸基、 41…アデノシン、 61…非選択的観測法で観測したアデノシン3リン酸ガ
ンマリン酸基およびアデノシン2リン酸ベータリン酸基
のリン31−NMR共鳴線、 62…非選択的観測法で観測したアデノシン3リン酸ア
ルファリン酸基およびアデノシン2リン酸アルファリン
酸基のリン31−NMR共鳴線、 63…非選択的観測法で観測したアデノシン3リン酸ベ
ータリン酸基のリン31−NMR共鳴線、 71…分極移動法で観測したアデノシン3リン酸ガンマ
リン酸基およびアデノシン2リン酸ベータリン酸基のリ
ン31−NMR共鳴線、 72…分極移動法で観測したアデノシン3リン酸ベータ
リン酸基のリン31−NMR共鳴線、 73…本発明の選択励起分極移動法で観測したアデノシ
ン3リン酸ベータリン酸基のリン31−NMR共鳴線。
ンマリン酸基およびアデノシン2リン酸ベータリン酸基
のリン31−NMR共鳴線、 62…非選択的観測法で観測したアデノシン3リン酸ア
ルファリン酸基およびアデノシン2リン酸アルファリン
酸基のリン31−NMR共鳴線、 63…非選択的観測法で観測したアデノシン3リン酸ベ
ータリン酸基のリン31−NMR共鳴線、 71…分極移動法で観測したアデノシン3リン酸ガンマ
リン酸基およびアデノシン2リン酸ベータリン酸基のリ
ン31−NMR共鳴線、 72…分極移動法で観測したアデノシン3リン酸ベータ
リン酸基のリン31−NMR共鳴線、 73…本発明の選択励起分極移動法で観測したアデノシ
ン3リン酸ベータリン酸基のリン31−NMR共鳴線。
Claims (6)
- 【請求項1】ベータリン酸基に天然存在比よりも高い割
合の酸素17を含有するヌクレオシド3リン酸を測定対
象とし、観測の際にベータリン酸基のリン31核を周波
数選択励起し、酸素17との分極移動を経由するリン3
1核磁気共鳴信号を観測し、ベータ酸素17ヌクレオシ
ド3リン酸のベータリン酸基に由来するリン31核磁気
共鳴信号を観測することを特徴とするリン31核磁気共
鳴信号検出方法。 - 【請求項2】試料空間に傾斜磁場を発生して、ベータリ
ン酸基に天然存在比よりも高い割合の酸素17を含有す
るヌクレオシド3リン酸を測定対象とし、観測の際にベ
ータリン酸基のリン31核を周波数選択励起し、酸素1
7との分極移動を経由するリン31核磁気共鳴信号を観
測し、ベータ酸素17標識ヌクレオシド3リン酸のベー
タリン酸基に由来し、かつ酸素17との分極移動を経由
するリン31核磁気共鳴信号の空間分布像を得ることを
特徴とするリン31核磁気共鳴イメージング方法。 - 【請求項3】請求項1のリン31核磁気共鳴信号検出方
法において、送信機および受信機の中心周波数をベータ
酸素17ヌクレオシド3リン酸のベータリン酸基の共鳴
周波数と一致させることを特徴とするリン31核磁気共
鳴信号検出方法。 - 【請求項4】請求項2のリン31核磁気共鳴イメージン
グ方法において、送信機および受信機の中心周波数をベ
ータ酸素17ヌクレオシド3リン酸のベータリン酸基の
共鳴周波数と一致させることを特徴とするリン31核磁
気共鳴イメージング方法。 - 【請求項5】請求項1のリン31核磁気共鳴信号検出方
法において、高周波パルスの中心周波数を設定する際
に、ベータ酸素17標識ヌクレオシド3リン酸のベータ
リン酸基の周波数選択励起に必要な中心周波数が既知で
あれば、その既知の中心周波数を用いることを特徴とす
るリン31核磁気共鳴信号検出方法。 - 【請求項6】請求項2のリン31核磁気共鳴イメージン
グ方法において、高周波パルスの中心周波数を設定する
際に、ベータ酸素17標識ヌクレオシド3リン酸のベー
タリン酸基の周波数選択励起に必要な中心周波数が既知
であれば、その既知の中心周波数を用いることを特徴と
するリン31核磁気共鳴信号イメージング方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23927897A JPH1183969A (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | リン31核磁気共鳴信号検出方法およびリン31核磁気共鳴信号イメージング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23927897A JPH1183969A (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | リン31核磁気共鳴信号検出方法およびリン31核磁気共鳴信号イメージング方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1183969A true JPH1183969A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17042382
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23927897A Pending JPH1183969A (ja) | 1997-09-04 | 1997-09-04 | リン31核磁気共鳴信号検出方法およびリン31核磁気共鳴信号イメージング方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1183969A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004508858A (ja) * | 2000-09-12 | 2004-03-25 | アメルシャム ヘルス アクスイェ セルスカプ | 磁気共鳴映像剤が分極された核スピンを用いる試料の磁気共鳴研究の方法 |
-
1997
- 1997-09-04 JP JP23927897A patent/JPH1183969A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004508858A (ja) * | 2000-09-12 | 2004-03-25 | アメルシャム ヘルス アクスイェ セルスカプ | 磁気共鳴映像剤が分極された核スピンを用いる試料の磁気共鳴研究の方法 |
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