JPH1187253A - 化合物半導体薄膜の成膜方法 - Google Patents
化合物半導体薄膜の成膜方法Info
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- JPH1187253A JPH1187253A JP25284097A JP25284097A JPH1187253A JP H1187253 A JPH1187253 A JP H1187253A JP 25284097 A JP25284097 A JP 25284097A JP 25284097 A JP25284097 A JP 25284097A JP H1187253 A JPH1187253 A JP H1187253A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】化合物半導体の構成元素の有機金属化合物のガ
スと、高周波電力を印加してプラズマ状態にした窒素ガ
スまたは窒素化合物ガスとを供給してCVD法により化
合物半導体薄膜を成膜する方法において、化合物半導体
薄膜の成膜工程を簡素化して製造コストを低減する。 【解決手段】化合物半導体薄膜11を基板7に被着させる
工程に先立って、プラズマ状態の窒素ガスまたは窒素化
合物ガスにより基板7の表面7aを窒化する処理を行う。
この工程により窒化された基板7の表面が成膜時の下地
となり、バッファ層の成膜工程を省略できると同時に良
好な性状の薄膜11を成膜することができる。
スと、高周波電力を印加してプラズマ状態にした窒素ガ
スまたは窒素化合物ガスとを供給してCVD法により化
合物半導体薄膜を成膜する方法において、化合物半導体
薄膜の成膜工程を簡素化して製造コストを低減する。 【解決手段】化合物半導体薄膜11を基板7に被着させる
工程に先立って、プラズマ状態の窒素ガスまたは窒素化
合物ガスにより基板7の表面7aを窒化する処理を行う。
この工程により窒化された基板7の表面が成膜時の下地
となり、バッファ層の成膜工程を省略できると同時に良
好な性状の薄膜11を成膜することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化合物半導体薄膜の
成膜方法に関する。より詳細には、青色または緑色に発
光する発光ダイオードの材料として注目されているGa
N、InGaN等の化合物半導体の薄膜を遠隔プラズマを併
用した化学気相合成法により成膜する方法であって、特
に膜質の優れた薄膜を簡素な工程で製造できる新規な成
膜方法に関する。
成膜方法に関する。より詳細には、青色または緑色に発
光する発光ダイオードの材料として注目されているGa
N、InGaN等の化合物半導体の薄膜を遠隔プラズマを併
用した化学気相合成法により成膜する方法であって、特
に膜質の優れた薄膜を簡素な工程で製造できる新規な成
膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発光手段としては比較的長寿命で消費電
力も少ない発光ダイオードは、光通信用光源、表示装
置、照明用光源等多くの分野で応用が期待されている。
しかしながら、例えばフルカラーディスプレイを構成す
る場合に欠かすことのできない青色、緑色等の短波長可
視光を出力するダイオードは赤色に発光するものに比較
すると出力光度が極めて小さく、高出力な青系色発光ダ
イオードの開発が長年にわたる技術課題となっていた。
力も少ない発光ダイオードは、光通信用光源、表示装
置、照明用光源等多くの分野で応用が期待されている。
しかしながら、例えばフルカラーディスプレイを構成す
る場合に欠かすことのできない青色、緑色等の短波長可
視光を出力するダイオードは赤色に発光するものに比較
すると出力光度が極めて小さく、高出力な青系色発光ダ
イオードの開発が長年にわたる技術課題となっていた。
【0003】従来はSiCが発光層材料の主流であったの
に対して、In−Ga−N化合物を用いた青色発光ダイオー
ドで高い発光光度が達成されたことが1993年に発表され
た。以後、GaN、Inx Ga1-x N、Alx Ga1-x Nなど、多
くの発光層材料(以下総称して「GaN系材料」と記載す
る)についての研究開発が進められ、一部には既に素子
として製品化されているものもある。しかしながら、実
用化されてから既に長い赤色発光ダイオードに比較する
と依然として出力は低く、また、生産性も極めて低い。
このため、他の発色の発光ダイオードに比較すると、青
色発光ダイオードは著しく高価である。
に対して、In−Ga−N化合物を用いた青色発光ダイオー
ドで高い発光光度が達成されたことが1993年に発表され
た。以後、GaN、Inx Ga1-x N、Alx Ga1-x Nなど、多
くの発光層材料(以下総称して「GaN系材料」と記載す
る)についての研究開発が進められ、一部には既に素子
として製品化されているものもある。しかしながら、実
用化されてから既に長い赤色発光ダイオードに比較する
と依然として出力は低く、また、生産性も極めて低い。
このため、他の発色の発光ダイオードに比較すると、青
色発光ダイオードは著しく高価である。
【0004】ところで、発光ダイオードの発光層材料と
して使用できる高品質なGaN系化合物半導体薄膜を成膜
するためには、一般に、成膜時の下地の格子定数とGaN
系化合物半導体薄膜の格子定数とができるだけ近接して
いることが好ましい。また、下地基板とGaN系化合物半
導体薄膜との熱膨張率もできるだけ近接しており、更
に、基板の耐熱性がGaN系化合物半導体薄膜よりも十分
に高いことが好ましい。このような条件に鑑みて今日採
用されている典型的な方法のひとつでは、それ自体の格
子定数はGaN系化合物半導体薄膜と15%以上異なる代わ
りに耐熱性の高いサファイア(Al2 O3 単結晶)基板を
用いる方法である。この方法では、GaN系化合物半導体
薄膜の成膜に先立ってエピタキシャル成長温度よりも低
い温度で基板上にAlN薄膜またはGaN薄膜を堆積させ、
このAlN薄膜またはGaN薄膜を下地としてGaN系化合物
半導体薄膜を成長させることにより良好な結晶成長を実
現している。
して使用できる高品質なGaN系化合物半導体薄膜を成膜
するためには、一般に、成膜時の下地の格子定数とGaN
系化合物半導体薄膜の格子定数とができるだけ近接して
いることが好ましい。また、下地基板とGaN系化合物半
導体薄膜との熱膨張率もできるだけ近接しており、更
に、基板の耐熱性がGaN系化合物半導体薄膜よりも十分
に高いことが好ましい。このような条件に鑑みて今日採
用されている典型的な方法のひとつでは、それ自体の格
子定数はGaN系化合物半導体薄膜と15%以上異なる代わ
りに耐熱性の高いサファイア(Al2 O3 単結晶)基板を
用いる方法である。この方法では、GaN系化合物半導体
薄膜の成膜に先立ってエピタキシャル成長温度よりも低
い温度で基板上にAlN薄膜またはGaN薄膜を堆積させ、
このAlN薄膜またはGaN薄膜を下地としてGaN系化合物
半導体薄膜を成長させることにより良好な結晶成長を実
現している。
【0005】また、特にInx Ga1-x N薄膜のような多元
系薄膜の成膜ではInのように蒸気圧の高い元素が成膜中
に揮散し易いので、成膜時の基板温度は、より低いこと
が好ましい。このような観点から、原料ガスの少なくと
も一部に高周波電力を印加してプラズマ状態で成膜室に
供給する、いわゆる「リモートプラズマCVD法」が特
開昭63-188933 号に提案されている。
系薄膜の成膜ではInのように蒸気圧の高い元素が成膜中
に揮散し易いので、成膜時の基板温度は、より低いこと
が好ましい。このような観点から、原料ガスの少なくと
も一部に高周波電力を印加してプラズマ状態で成膜室に
供給する、いわゆる「リモートプラズマCVD法」が特
開昭63-188933 号に提案されている。
【0006】図3は、上記リモートプラズマCVD法を
実施するために使用する成膜装置の構成を模式的に示す
図である。
実施するために使用する成膜装置の構成を模式的に示す
図である。
【0007】同図に示すように、この成膜装置は、成膜
室1を画成する外囲器2と、外囲器2内に原料ガスを供
給するノズル3と、ノズル3の上流側に配置されて原料
ガスの一部に高周波電力を印加するマイクロ波導波管4
(例えば、進日本無線株式会社製、型式:NJA2103
A、2450MHz)とから主に構成されている。ここで、外
囲器2内の成膜室1には、抵抗加熱ヒータ5を備えた基
板ホルダ6が備えられており、基板ホルダ6上に載置さ
れた基板7に対して上方のノズル3から原料ガスが供給
されるように構成されている。また、外囲器2の下端近
傍で、成膜室1は図示していない排気手段に結合されて
いる。一方、ノズル3には2系統の原料ガスが供給され
るように構成されている。ここで、第1系統の原料ガス
8としては、トリメチルガリウム(以下、「TMG」と
記載する)、トリエチルガリウム(以下、「TEG」と
記載する)あるいはトリメチルインジウム(以下、「T
MI」と記載する)が直接に供給されており、第2系統
の原料ガス9としては窒素ガスまたはアンモニアガスが
供給されるように構成されている。また、第2系統の原
料ガス9には、基板7の表面からある程度離れた位置
で、前記したマイクロ波導波管4により高周波電力が印
加されるように構成されている。
室1を画成する外囲器2と、外囲器2内に原料ガスを供
給するノズル3と、ノズル3の上流側に配置されて原料
ガスの一部に高周波電力を印加するマイクロ波導波管4
(例えば、進日本無線株式会社製、型式:NJA2103
A、2450MHz)とから主に構成されている。ここで、外
囲器2内の成膜室1には、抵抗加熱ヒータ5を備えた基
板ホルダ6が備えられており、基板ホルダ6上に載置さ
れた基板7に対して上方のノズル3から原料ガスが供給
されるように構成されている。また、外囲器2の下端近
傍で、成膜室1は図示していない排気手段に結合されて
いる。一方、ノズル3には2系統の原料ガスが供給され
るように構成されている。ここで、第1系統の原料ガス
8としては、トリメチルガリウム(以下、「TMG」と
記載する)、トリエチルガリウム(以下、「TEG」と
記載する)あるいはトリメチルインジウム(以下、「T
MI」と記載する)が直接に供給されており、第2系統
の原料ガス9としては窒素ガスまたはアンモニアガスが
供給されるように構成されている。また、第2系統の原
料ガス9には、基板7の表面からある程度離れた位置
で、前記したマイクロ波導波管4により高周波電力が印
加されるように構成されている。
【0008】以上のように構成された成膜装置を用いた
GaN系化合物半導体薄膜の成膜は、以下のように行われ
る。
GaN系化合物半導体薄膜の成膜は、以下のように行われ
る。
【0009】基板7としては、例えば、図4(a) に示す
ような断面を有するサファイア基板7を用意する。ま
ず、基板ホルダ6に基板7をセットした状態で成膜室1
内を排気する。続いて、抵抗加熱ヒータ5により基板7
の温度 800℃程度まで上昇させた後、マイクロ波により
励起させた窒素を基板7に接触させる。この処理によ
り、図4(b) に示すように、基板7の表面にAlN薄膜10
が形成され、これがGaN系化合物半導体薄膜の成膜下地
となる。次に、基板温度を上げて第1系統の原料ガス8
としてTMGを、第2系統の原料ガス9として窒素ある
いはアンモニアガスをそれぞれ供給し、これを基板7に
接触させる。この処理により図4(c) に示すように、基
板7上にGaN薄膜11が堆積される。
ような断面を有するサファイア基板7を用意する。ま
ず、基板ホルダ6に基板7をセットした状態で成膜室1
内を排気する。続いて、抵抗加熱ヒータ5により基板7
の温度 800℃程度まで上昇させた後、マイクロ波により
励起させた窒素を基板7に接触させる。この処理によ
り、図4(b) に示すように、基板7の表面にAlN薄膜10
が形成され、これがGaN系化合物半導体薄膜の成膜下地
となる。次に、基板温度を上げて第1系統の原料ガス8
としてTMGを、第2系統の原料ガス9として窒素ある
いはアンモニアガスをそれぞれ供給し、これを基板7に
接触させる。この処理により図4(c) に示すように、基
板7上にGaN薄膜11が堆積される。
【0010】従来の一般的なMO−CVD法で平坦な結
晶性の高いGaN系化合物半導体薄膜を成膜するためには
成膜時の基板温度を1000℃以上にする必要があった。こ
れに対して、上述のようなリモートプラズマCVD法に
よると、成膜時の基板温度が900℃以下でも、ピットの
無い鏡面状且つ平坦な表面性状を有する薄膜が得られる
とされている。
晶性の高いGaN系化合物半導体薄膜を成膜するためには
成膜時の基板温度を1000℃以上にする必要があった。こ
れに対して、上述のようなリモートプラズマCVD法に
よると、成膜時の基板温度が900℃以下でも、ピットの
無い鏡面状且つ平坦な表面性状を有する薄膜が得られる
とされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
GaN系化合物半導体薄膜の製造については依然として課
題が多く、本発明もその技術課題に対応するもののひと
つである。即ち、本発明は、膜質の優れたGaN系化合物
半導体薄膜を効率良く成膜できるような新規な成膜方法
を提供することをその目的としている。
GaN系化合物半導体薄膜の製造については依然として課
題が多く、本発明もその技術課題に対応するもののひと
つである。即ち、本発明は、膜質の優れたGaN系化合物
半導体薄膜を効率良く成膜できるような新規な成膜方法
を提供することをその目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、化合物
半導体薄膜の成膜方法であって、減圧された成膜室内で
所定の基板温度に保持された基板に、窒素ガスまたは窒
素化合物ガスである第1原料ガスをプラズマ状態で接触
させる第1工程と、該第1工程により表面の窒化された
基板に対して、引続き供給されるプラズマ状態の該第1
原料ガスと、目的とする化合物半導体の構成元素の各々
の有機金属化合物のガスまたはその混合物であり新規に
供給された第2原料ガスとを接触させて該基板表面に目
的とする化合物半導体薄膜を被着させる第2工程とを含
むことを特徴とする成膜方法が提供される。
半導体薄膜の成膜方法であって、減圧された成膜室内で
所定の基板温度に保持された基板に、窒素ガスまたは窒
素化合物ガスである第1原料ガスをプラズマ状態で接触
させる第1工程と、該第1工程により表面の窒化された
基板に対して、引続き供給されるプラズマ状態の該第1
原料ガスと、目的とする化合物半導体の構成元素の各々
の有機金属化合物のガスまたはその混合物であり新規に
供給された第2原料ガスとを接触させて該基板表面に目
的とする化合物半導体薄膜を被着させる第2工程とを含
むことを特徴とする成膜方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る方法は、基本的には
リモートプラズマCVD法によりGaN系化合物半導体薄
膜を成膜する。但し、本発明に係る方法では、GaN系化
合物半導体薄膜の成膜に先立ってサファイア基板の表面
を窒化する工程を設けることにより、バッファ層を被着
させる工程を省くと同時に、基板表面の成膜面の平坦性
を極めて高く保っている点にその主要な特徴がある。
リモートプラズマCVD法によりGaN系化合物半導体薄
膜を成膜する。但し、本発明に係る方法では、GaN系化
合物半導体薄膜の成膜に先立ってサファイア基板の表面
を窒化する工程を設けることにより、バッファ層を被着
させる工程を省くと同時に、基板表面の成膜面の平坦性
を極めて高く保っている点にその主要な特徴がある。
【0014】即ち、本発明に係る方法は、基板として
(0001)面を主面とするサファイア基板を用い、高
周波電力印加によりプラズマ状態にした原料ガスを基板
の置かれた成膜室に供給し、化学気相合成法によりGaN
系化合物半導体薄膜を成膜するという点では従来の方法
と共通している。ここで、GaN系化合物半導体薄膜を成
膜するための原料ガスとしてはこの化合物半導体を構成
する各元素の有機金属化合物が供給されるが、本発明に
係る方法では、原料ガス供給に先立って窒素ガスのみが
成膜室に供給される。このとき成膜室に供給される窒素
ガスにも高周波電力が印加され、成膜室内では基板の表
面が窒化される。続いて、通常の原料ガスが成膜質に供
給され、従来の方法と同様にGaN系化合物半導体薄膜が
成膜される。但し、GaN系化合物半導体薄膜の成膜に先
立って基板表面にAlN等のバッファ層としての薄膜を被
着させることはしないという点に、従来の方法との重要
な相違がある。
(0001)面を主面とするサファイア基板を用い、高
周波電力印加によりプラズマ状態にした原料ガスを基板
の置かれた成膜室に供給し、化学気相合成法によりGaN
系化合物半導体薄膜を成膜するという点では従来の方法
と共通している。ここで、GaN系化合物半導体薄膜を成
膜するための原料ガスとしてはこの化合物半導体を構成
する各元素の有機金属化合物が供給されるが、本発明に
係る方法では、原料ガス供給に先立って窒素ガスのみが
成膜室に供給される。このとき成膜室に供給される窒素
ガスにも高周波電力が印加され、成膜室内では基板の表
面が窒化される。続いて、通常の原料ガスが成膜質に供
給され、従来の方法と同様にGaN系化合物半導体薄膜が
成膜される。但し、GaN系化合物半導体薄膜の成膜に先
立って基板表面にAlN等のバッファ層としての薄膜を被
着させることはしないという点に、従来の方法との重要
な相違がある。
【0015】以上のような工程を経て成膜されたGaN系
化合物半導体薄膜は、良好な結晶性を有し、表面性状も
鏡面状である。このような簡単な操作で、前述のように
格子定数の大きく異なるサファイア基板上にGaN系化合
物半導体薄膜が良好に成長する理由は今のところまだ不
明であるが、バッファ層に比較すると相当に薄い基板表
面の窒化物層でも格子整合に十分に寄与し得るというこ
とと、GaN系化合物半導体薄膜の成膜下地が当初より高
度に平坦化されている基板表面そのものであるという点
が有利に作用しているものと推測される。
化合物半導体薄膜は、良好な結晶性を有し、表面性状も
鏡面状である。このような簡単な操作で、前述のように
格子定数の大きく異なるサファイア基板上にGaN系化合
物半導体薄膜が良好に成長する理由は今のところまだ不
明であるが、バッファ層に比較すると相当に薄い基板表
面の窒化物層でも格子整合に十分に寄与し得るというこ
とと、GaN系化合物半導体薄膜の成膜下地が当初より高
度に平坦化されている基板表面そのものであるという点
が有利に作用しているものと推測される。
【0016】尚、本発明に係る方法は、従来の方法と同
じ設備を使用して実施することができる。また、基板表
面の窒化に際して供給される窒素ガスは、GaN系化合物
半導体薄膜の成膜時にも原料ガスの一部として成膜室に
供給される。従って、従来のリモートプラズマCVD法
に比較すると、本発明に係る方法は、AlN薄膜によるバ
ッファ層の成膜を完全に省略し、更に、成膜操作を開始
する際にGaを含む原料ガスの供給開始を窒素ガスの供給
開始よりも遅らせるだけで、表面窒化から成膜までの一
連の操作を行うことができる。
じ設備を使用して実施することができる。また、基板表
面の窒化に際して供給される窒素ガスは、GaN系化合物
半導体薄膜の成膜時にも原料ガスの一部として成膜室に
供給される。従って、従来のリモートプラズマCVD法
に比較すると、本発明に係る方法は、AlN薄膜によるバ
ッファ層の成膜を完全に省略し、更に、成膜操作を開始
する際にGaを含む原料ガスの供給開始を窒素ガスの供給
開始よりも遅らせるだけで、表面窒化から成膜までの一
連の操作を行うことができる。
【0017】以下、図面を参照して本発明に係る方法を
より具体的に説明するが、以下の開示は本発明の一実施
例に過ぎず、本発明の技術的範囲を何ら限定するもので
はない。
より具体的に説明するが、以下の開示は本発明の一実施
例に過ぎず、本発明の技術的範囲を何ら限定するもので
はない。
【0018】
【実施例】図3に示した成膜装置を使用して、本発明に
係る方法に従って実際にGaN系化合物半導体薄膜の成膜
を行った。
係る方法に従って実際にGaN系化合物半導体薄膜の成膜
を行った。
【0019】外囲器2として、SG5FのRP1炉を使
用した。まず、基板ホルダ6に基板7をセットした。基
板7としては、図1(a) に示すような断面を有し、(000
1)面が成膜面となるよう切り出した10mm×25mm× 0.4mm
のサファイア基板を用いた。つぎに、成膜室1内を十分
に真空度が高い状態、例えば 1.3Torrまで排気した後、
抵抗加熱ヒータ5により基板7の温度 850℃まで上昇さ
せた。続いて、第2系統の原料ガス9としての窒素ガス
のみを流量 500sccmで60分間供給した。なお、窒素ガス
は、基板7の表面から 250mmの位置で 200Wの高周波電
力を印加して、プラズマ状態のNが基板表面に接触する
ようにした。この処理により、図1(b)に示すように基
板7の表面7aが窒化される。この窒化された基板の表
面が、以下に続くGaN系化合物半導体薄膜の成膜下地と
なる。
用した。まず、基板ホルダ6に基板7をセットした。基
板7としては、図1(a) に示すような断面を有し、(000
1)面が成膜面となるよう切り出した10mm×25mm× 0.4mm
のサファイア基板を用いた。つぎに、成膜室1内を十分
に真空度が高い状態、例えば 1.3Torrまで排気した後、
抵抗加熱ヒータ5により基板7の温度 850℃まで上昇さ
せた。続いて、第2系統の原料ガス9としての窒素ガス
のみを流量 500sccmで60分間供給した。なお、窒素ガス
は、基板7の表面から 250mmの位置で 200Wの高周波電
力を印加して、プラズマ状態のNが基板表面に接触する
ようにした。この処理により、図1(b)に示すように基
板7の表面7aが窒化される。この窒化された基板の表
面が、以下に続くGaN系化合物半導体薄膜の成膜下地と
なる。
【0020】次に、基板7の温度を 900℃まで上昇させ
た後、第1系統の原料ガス8として水素ガスをキャリア
ガスとしたTMGを、第2系統の原料ガス9として前記
の工程と同じ窒素ガスをそれぞれ供給した。ここで、T
MGの流量は 1.3sccm(0℃)とした。また、窒素ガス
の流量は、基板の窒化処理の場合と同様に 500sccmとし
た。また、これも基板の窒化処理のときと同様に、窒素
ガスには 200Wの高周波電力を印加し、プラズマ状態で
基板7に接触するようにした。このような処理を60分間
継続することにより、図1(c) に示すように、基板7上
には厚さ約2μmのGaN薄膜11が2μm/hrの成膜速度
で堆積された。
た後、第1系統の原料ガス8として水素ガスをキャリア
ガスとしたTMGを、第2系統の原料ガス9として前記
の工程と同じ窒素ガスをそれぞれ供給した。ここで、T
MGの流量は 1.3sccm(0℃)とした。また、窒素ガス
の流量は、基板の窒化処理の場合と同様に 500sccmとし
た。また、これも基板の窒化処理のときと同様に、窒素
ガスには 200Wの高周波電力を印加し、プラズマ状態で
基板7に接触するようにした。このような処理を60分間
継続することにより、図1(c) に示すように、基板7上
には厚さ約2μmのGaN薄膜11が2μm/hrの成膜速度
で堆積された。
【0021】図2は、上述のような方法で成膜されたGa
N薄膜の断面性状を示す電子顕微鏡写真である。同図に
示すように、基板界面から約 200Åまでは窒化処理して
できたAlNとGaNの格子不整合を緩和するために、積層
欠陥が多数観察される。しかしながら、基板界面に対し
てそれよりも上方の領域では、欠陥の少ない柱性状の良
質なGaNが観察される。
N薄膜の断面性状を示す電子顕微鏡写真である。同図に
示すように、基板界面から約 200Åまでは窒化処理して
できたAlNとGaNの格子不整合を緩和するために、積層
欠陥が多数観察される。しかしながら、基板界面に対し
てそれよりも上方の領域では、欠陥の少ない柱性状の良
質なGaNが観察される。
【0022】更に、比較のために、基本的には上記のよ
うなプロセスで、基板の窒化処理および成膜時の基板温
度をそれぞれ変えて複数の試料を作製した。各試料の製
造条件を表1に示す。
うなプロセスで、基板の窒化処理および成膜時の基板温
度をそれぞれ変えて複数の試料を作製した。各試料の製
造条件を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】上記のようにして作製した各試料の評価
を、表2に示す。
を、表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2の記載内容から判るように、基板温度
が 700℃以下の場合は窒化の有無にかかわらず平坦なGa
N膜は成膜されない。一方、基板温度が 700℃よりも高
い場合は平坦な面と荒れた面とが共存するが、特に 900
〜1050℃の範囲で成膜することにより、全体に平坦なGa
N薄膜が得られる。尚、基板温度が1050℃よりも高い場
合は、表面荒れやクラックが発生する。
が 700℃以下の場合は窒化の有無にかかわらず平坦なGa
N膜は成膜されない。一方、基板温度が 700℃よりも高
い場合は平坦な面と荒れた面とが共存するが、特に 900
〜1050℃の範囲で成膜することにより、全体に平坦なGa
N薄膜が得られる。尚、基板温度が1050℃よりも高い場
合は、表面荒れやクラックが発生する。
【0027】また、基板温度が本発明の範囲外の場合は
窒化処理の有無にかかわらず良質な成膜はできなかった
が、逆に、基板温度が範囲内でも窒化処理を省略した場
合は膜質が劣化した。
窒化処理の有無にかかわらず良質な成膜はできなかった
が、逆に、基板温度が範囲内でも窒化処理を省略した場
合は膜質が劣化した。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る成膜方法によれば、膜質の高いGaN系化合物半導体薄
膜を簡単な工程で製造することが可能になる。従って、
工程の単純化による製造コストの低減と、高品質なGaN
系化合物半導体薄膜の製造とを同時に実現することがで
き、青色発光ダイオード等の化合物半導体素子の実用化
に大きく寄与する。
る成膜方法によれば、膜質の高いGaN系化合物半導体薄
膜を簡単な工程で製造することが可能になる。従って、
工程の単純化による製造コストの低減と、高品質なGaN
系化合物半導体薄膜の製造とを同時に実現することがで
き、青色発光ダイオード等の化合物半導体素子の実用化
に大きく寄与する。
【図1】本発明に係る方法を、その工程毎に説明するた
めの図である。
めの図である。
【図2】本発明に係る方法に従って成膜したGa−N薄膜
の表面性状を示す電子顕微鏡写真である。
の表面性状を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】リモートプラズマCVD法によるGaN系化合物
半導体薄膜の製造装置の構成を模式的に示す図である。
半導体薄膜の製造装置の構成を模式的に示す図である。
【図4】GaN系化合物半導体薄膜の従来の製造方法を、
その工程毎に説明するための図である。
その工程毎に説明するための図である。
1・・・成膜室、 2・・・外囲器、 3・・・ノズ
ル、4・・・マイクロ波導波管およびパワーユニット、
5・・・PBNコートカーボン抵抗加熱ヒータ、6・・
・基板ホルダ、 7・・・基板、8・・・第1系統の原
料ガス(TMGまたはTMI)、9・・・第2系統の原
料ガス(窒素ガスまたはアンモニアガス) 10・・・バッファ層(AlN薄膜)、 11・・・化合物半
導体薄膜
ル、4・・・マイクロ波導波管およびパワーユニット、
5・・・PBNコートカーボン抵抗加熱ヒータ、6・・
・基板ホルダ、 7・・・基板、8・・・第1系統の原
料ガス(TMGまたはTMI)、9・・・第2系統の原
料ガス(窒素ガスまたはアンモニアガス) 10・・・バッファ層(AlN薄膜)、 11・・・化合物半
導体薄膜
Claims (7)
- 【請求項1】化合物半導体薄膜の成膜方法であって、 減圧された成膜室内で所定の基板温度に保持された基板
に、窒素ガスまたは窒素化合物ガスである第1原料ガス
をプラズマ状態で接触させる第1工程と、 該第1工程により表面を窒化された基板に対して、引続
き供給されるプラズマ状態の該第1原料ガスと共に、目
的とする化合物半導体の構成元素の各々の有機金属化合
物のガスまたはその混合物である新規に供給された第2
原料ガスとを接触させて該基板表面に目的とする化合物
半導体薄膜を被着させる第2工程とを含むことを特徴と
する成膜方法。 - 【請求項2】請求項1に記載された成膜方法において、
前記基板がサファイア基板であることを特徴とする成膜
方法。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載された成膜
方法において、前記化合物半導体薄膜がGaN薄膜であ
り、前記第2原料ガスがトリメチルGaを含むことを特徴
とする成膜方法。 - 【請求項4】請求項1または請求項2に記載された成膜
方法において、前記化合物半導体薄膜がInx Ga1-x N
(0≦X≦1)薄膜であり、前記第2原料ガスがトリメ
チルGaおよびトリメチルInを含むことを特徴とする成膜
方法。 - 【請求項5】請求項1から請求項4までのいずれか1項
に記載された成膜方法において、前記第1原料ガスが、
基板から所定の距離離れた位置で高周波電力を印加され
てプラズマ状態になることを特徴とする成膜方法。 - 【請求項6】請求項1から請求項5までのいずれか1項
に記載された成膜方法において、前記第1工程における
基板の温度と、前記第2工程における基板の温度が互い
に相違することを特徴とする成膜方法。 - 【請求項7】請求項6に記載された成膜方法において、
前記第1工程における基板温度が600〜800 ℃の範囲の
温度であり、前記第2工程における基板温度が 900〜10
50℃の範囲の温度であり、且つ、両者は互いに異なる温
度であることを特徴とする成膜方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25284097A JPH1187253A (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | 化合物半導体薄膜の成膜方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25284097A JPH1187253A (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | 化合物半導体薄膜の成膜方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1187253A true JPH1187253A (ja) | 1999-03-30 |
Family
ID=17242926
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25284097A Withdrawn JPH1187253A (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | 化合物半導体薄膜の成膜方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1187253A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| WO2023063310A1 (ja) * | 2021-10-11 | 2023-04-20 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 窒素化合物の製造方法及び製造装置 |
-
1997
- 1997-09-02 JP JP25284097A patent/JPH1187253A/ja not_active Withdrawn
Cited By (14)
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| TWI848396B (zh) * | 2021-10-11 | 2024-07-11 | 國立研究開發法人產業技術總合研究所 | 氮化合物的製造方法以及製造裝置 |
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