JPH1192839A - SnO2を含むスラッジから金属Snを回収する方法 - Google Patents

SnO2を含むスラッジから金属Snを回収する方法

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JPH1192839A
JPH1192839A JP25518597A JP25518597A JPH1192839A JP H1192839 A JPH1192839 A JP H1192839A JP 25518597 A JP25518597 A JP 25518597A JP 25518597 A JP25518597 A JP 25518597A JP H1192839 A JPH1192839 A JP H1192839A
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sludge
metal
sno
reducing agent
recovering
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Kenji Osumi
研治 大隅
Yoshiaki Narushige
芳昭 成重
Kazuhiro Oe
和宏 大江
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Shinko Metal Products Co Ltd
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Kobe Steel Ltd
Shinko Metal Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Snめっき金属材から酸性溶液にて除去された
Snの酸化物を含むスラッジから金属Snを効率的に回収す
る方法を提供する。 【解決手段】 Snめっき金属材より酸性溶液にて除去さ
れた、SnO2を含むスラッジから金属Snを回収する方法で
あって、SnO2を含むスラッジの含水率を10% 以下とし
て、このスラッジ2 と塊状のカーボン系固体還元剤3 を
相状態で接触させ、これを炉1 内で大気雰囲気下で800
℃以上に加熱してスラッジ中のSnO2を金属Snに還元した
後、この還元金属Snをスラッジより分離することであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錫(Sn)めっき金属
材を化学的に処理して生じた、Snの酸化物を含むスラッ
ジから金属Snを回収する方法に関し、特に、電子材料な
どのSnめっき銅および銅合金材を化学的に処理して生じ
たSnの酸化物を含むスラッジから金属Snを回収する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Snめっきは、母材金属の耐食性やハンダ
付け性を向上させる目的などで、銅および銅合金材など
の表面処理に汎用されている。その一方で、Snめっきを
施した金属、例えば、Snめっき銅および銅合金材の廃材
をリサイクルする場合、Snめっきがついたままで溶解原
料として用いると、得られる溶銅中にSnが混入し、この
Snは不純物として、銅および銅合金材の製品規格から外
れた成分不良を生じる。そして、一旦溶銅中に混入した
Snを、溶解中の精錬などにより除去することは、非常な
困難を伴い、精錬効率の点からも非現実的である。した
がって、Snめっき金属の廃材をリサイクルする場合、Sn
めっきを剥離乃至分離した上で、母材金属として再利用
することが必要である。
【0003】このために、Snめっきを母材金属から分離
する場合、通常は、Snめっき金属材を弗酸や塩酸或いは
硝酸などの強酸酸性溶液に浸漬するなどして化学的に処
理し、これらの酸とSnめっきを反応させ、Snを酸化物(S
nO2)として剥離除去することが一般的である。ただ、剥
離除去されたSnの酸化物は、スラッジとして前記強酸酸
性溶液槽(Snめっき剥離処理槽)の底部に沈降し、蓄積
するため、Snの剥離工程の妨げとなり、一定期間を於い
て、このSnの酸化物を含むスラッジを排出する必要があ
る。そして、この排出されたスラッジの処理が新たな問
題となる。
【0004】従来この排出されたスラッジは、スラッジ
に含まれるSnが回収されるなど、有効利用やリサイクル
されることなく、単なる産業廃棄物として、埋め立て等
によりコストをかけて投棄乃至処理されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
処理では、コストがかかる上に環境保全上も問題があ
り、しかもSnを資源としての再利用ができていないとい
う根本的な問題がある。そして、資源として再利用する
ためには、Snの酸化物を含むスラッジから金属Snを効率
的に回収する方法がどうしても必要になる。しかも、金
属Snを回収する場合は、当然、回収された金属Snが再利
用できる純度 (具体的には90% 以上の純度)でなければ
ならず、また金属Snの回収率が高くなければ (具体的に
は90% 以上の回収率) 回収方法として工業的に成立しえ
ない。言い換えると、この技術分野では、Snの酸化物を
含むスラッジから金属Snを前記のようなレベルで効率的
に回収する方法が無かったために、従来では産業廃棄物
としてしか処理できなかったものである。
【0006】本発明はこれら従来技術の問題点に鑑み、
Snめっき金属材を化学的に処理して生じたSnの酸化物
(以下単にSnO2と言う) を含むスラッジから、金属Snを
効率的に回収する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る方法は、Snめっき金属材を、酸性溶
液などで化学的に処理して生じた、SnO2を含むスラッジ
から金属Snを回収する方法であって、SnO2を含むスラッ
ジと塊状のカーボン系固体還元剤を層状態で接触させ、
好ましくは、スラッジ上に塊状のカーボン系固体還元剤
を載置して接触させ、これを大気乃至酸化雰囲気下で、
700 ℃以上に加熱してスラッジ中のSnO2を金属Snに還元
した後、この還元して得られた溶融金属Snを、溶融状態
で若しくは固化した後に、スラッジより分離することを
要旨とする。
【0008】通常、Snの鉱石はSnO2を含む酸化鉱である
ため、Snの精錬は、基本的にこのSn酸化鉱を還元して行
われる。この還元反応は、コークスを還元剤として用
い、1400K 前後の温度で電気炉精錬を行い、生成した溶
融金属Snを比重差で分離し荒Snを得る。
【0009】本発明においても、SnO2を含むスラッジ
を、還元剤を用い高温で還元反応させて、SnO2を金属Sn
とする点において、その原理は、前記Sn鉱石より金属Sn
を得る精錬方法と同じである。
【0010】しかし、一方で、本発明においては、Snめ
っき金属材から酸性溶液などで化学的に処理して生じた
SnO2を含むスラッジを対象にしており、前記Sn鉱石の精
錬方法とは対象が異なるため、具体的な還元方法が相違
するし、回収金属Snの回収率と純度を90% 以上の高いレ
ベルとするためには、独自の工夫が必要である。以下こ
の点について詳しく説明する。
【0011】まず、本発明では、溶融還元において、金
属Snの回収率を高くするためには、SnO2を含むスラッジ
の含水率はできるだけ低い方が好ましい。そして、この
ために、SnO2を含むスラッジの含水率が高い場合は、積
極的に脱水するのが好ましい。なお、本発明で言うスラ
ッジの含水率とは、スラッジ重量に対する、スラッジに
含まれる水分乃至めっき剥離液の含有率である。図2 に
SnO2を含むスラッジの含水率と金属Snとの回収率との関
係を示す。図2 は、Snめっき純Cu材より酸性溶液 (弗
酸、硝酸の混酸溶液) にて除去されたSnO2を含むスラッ
ジの含水率を意図的に変えて、各々黒鉛るつぼに500g投
入し、スラッジの表面をカーボン系固体還元剤である木
炭により、充分被覆し、これを1300℃に加熱して還元反
応を行い、得られた溶融金属Snを抽出し、抽出金属Sn重
量とスラッジ中のSnO2重量に対するから、金属Snとの回
収率を求めたものである。図2 から明らかな通り、スラ
ッジの含水率は金属Snの回収率に大きく影響している。
より具体的には、この図2 の例では、スラッジの含水率
が20% 以下であれば、80% 以上の回収率が得られ、スラ
ッジの含水率が10% 以下であれば、90% 以上の回収率が
得られるものの、スラッジの含水率の増加とともに、金
属Snの回収率は急激に低下してしまう。この理由は、ス
ラッジ中に水分が多量に存在すると、水分とカーボン系
固体還元剤から発生するCOとの反応が優先的に進行して
しまうため、SnO2を還元するカーボン系固体還元剤乃至
COの量が不足するからである。したがって、本発明では
90% 以上の金属Snの回収率を保証するためには、SnO2
含むスラッジの含水率はできるだけ低い方が良く、好ま
しくはスラッジの含水率を20% 以下、より好ましくはス
ラッジの含水率を10% 以下とする。SnO2を含むスラッジ
を脱水し、含水率を下げる方法は、特に制約は無く、公
知の遠心分離や加圧圧搾などの脱水機により、機械的に
行っても良く、また、ヒータや高温ガスによる加熱によ
り行っても良い。これらの脱水手段は、スラッジの粘性
などの物性やその他の条件により適宜選択される。
【0012】次に、本発明では、この含水率を低下させ
たスラッジに対し、SnO2の還元反応を促進するために、
塊状の固体還元剤を層状態で接触させて、大気乃至酸素
や酸化剤を含む酸化雰囲気下で、還元することが必要で
ある。本発明で言う層状態とは、スラッジと塊状の固体
還元剤とが、個々の粒子が均一に混合した状態ではな
く、スラッジ層と塊状の固体還元剤層とが、互いに面同
士でマクロ的に接触している状態を言う。また、固体還
元剤の粒が細かい微粉ほど、還元反応は進みにくいの
で、固体還元剤の粒は大きい塊状とすることが必要であ
る。図3 に、スラッジとカーボン系固体還元剤との接触
状態と、金属Snとの回収率との関係を示す。図3 の横軸
に示すA は、黒鉛るつぼに、Snめっき純Cu材より酸性溶
液( 弗酸、硝酸の混酸溶液) にて除去されたSnO2を含む
スラッジを500g投入するとともに、カーボン系固体還元
剤である微粉の木炭を添加して、かつ微粉の木炭がスラ
ッジ中に均一に混合するように混ぜ合わせたものであ
る。これに対し、図3 の横軸に示すB は、黒鉛るつぼに
前記A と同じSnO2を含む加熱脱水スラッジ (含水率5%)
を投入するとともに、塊状の木炭をスラッジの表面に単
に載置して上層を木炭、下層をスラッジとして、スラッ
ジを木炭により充分被覆したものである。そして、これ
らを同じく1300℃に加熱して還元反応を行い、得られた
溶融金属Snを抽出し、この抽出金属Sn重量とスラッジ中
のSnO2重量とから、金属Snとの回収率を求めたものであ
る。図3 から明らかな通り、塊状の木炭をスラッジの表
面に単に載置したB では90% 以上の金属Snの回収率が得
られるものの、微粉の木炭をスラッジ中に均一に混合し
たA では、金属Snの回収率は殆ど0 % 程度でしかない。
【0013】還元反応の常識からすれば、スラッジと固
体還元剤との接触表面積を大きくするため、固体還元剤
を微粉化し、かつ均一に混合した方が反応効率が良いは
ずである。にもかかわらず、本発明が対象とする、Snめ
っき金属材から酸性溶液にて除去されたSnO2を含むスラ
ッジでは、むしろ、スラッジと塊状の固体還元剤とを層
状態で接触させた方が金属Snの回収率が良い。この理由
は、SnO2の還元反応が、カーボン系の固体還元剤の直接
還元により生じるのではなく、カーボン系の固体還元剤
と大気中の酸素との反応により生じる一酸化炭素によっ
て還元されるものと考えられる。したがって、固体還元
剤を微粉化し、かつ均一に混合した場合、確かに接触効
率は良くなるものの、逆にスラッジ層中に混合されたカ
ーボン系の固体還元剤の回りには大気が少なくなる。こ
の結果、前記大気中の酸素との反応により生じる一酸化
炭素自体が少なくなり、この一酸化炭素によるSnO2の還
元反応が起こらず、カーボン系の固体還元剤による直接
還元の反応しか生じなくなる。この固体還元剤による直
接還元の反応速度は遅く、かつ、微粉化した固体還元剤
の近傍でしか生じないため、得られる金属Snも少なく、
またカーボン系の固体還元剤粉の大きさに応じた微粉状
態で還元溶融Snが生成する。そして、この微粉状の金属
Snは、量的にも少なく、かつ大きさも比重も小さいた
め、スラッジ中に残存したままとなり、スラッジの底部
に密度差により落下集合しないため、スラッジとの分離
効率乃至回収効率が低下するものと考えられる。
【0014】これに対し、本発明のように、前記したカ
ーボン系の固体還元剤と大気中の酸素により生じる一酸
化炭素によるSnO2の還元反応状態であれば、スラッジ中
に分布するSnO2に対し、スラッジ中を一酸化炭素ガスが
浸透する。したがって、還元反応自体がスラッジ中で全
面的に生じ、還元される金属Sn量も多量になり、かつ還
元された溶融金属Snが集合し易く、得られる金属Snは大
きな液滴状となり、スラッジの底部に密度差により落下
集合し、スラッジとの分離効率乃至回収効率、また回収
金属Snの純度が上がる。したがって、スラッジとの分離
効率乃至回収効率上、回収金属Snの回収率を90% 以上お
よび回収金属Snの純度を90% 以上とするためには、スラ
ッジと塊状の固体還元剤とを層状態でかつ大気雰囲気下
で接触させることが必要である。
【0015】更に、本発明では、回収金属Snの回収率を
90% 以上および回収金属Snの純度を90% 以上とするため
には、スラッジの還元温度を700 ℃以上とすることが必
要である。図4 に、スラッジの還元温度と金属Snとの回
収率との関係を示す。図4 は、黒鉛るつぼにSnめっき純
Cu材より酸性溶液( 弗酸、硝酸の混酸溶液) にて除去さ
れたSnO2を含む加熱脱水スラッジ (含水率5%) を500g投
入するとともに、塊状の木炭を該スラッジの表面に単に
載置して上層を木炭、下層をスラッジとして、スラッジ
を木炭により充分被覆し、加熱温度を変えて30分還元
し、得られた金属Snを抽出し、この抽出金属Sn重量とス
ラッジ中のSnO2重量とから、金属Snとの回収率を求めた
ものである。図4 から明らかな通り、還元温度が700 ℃
以上で、90% 以上の金属Snの回収率と90% 以上の回収金
属Snの純度が得られる。ただ、図4から明らかな通り、
あまり還元( 加熱) 温度が高くても、それ以上金属Snの
回収率と純度は向上しない。したがって、還元温度の上
限は経済性を考慮すると1300℃であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】図1(A)、(B) に本発明の一実施態
様を示す。まず図1(A)に示すように、脱水して含水率を
低くしたスラッジ2 を、大気雰囲気としやすい上部が開
口したルツボ形状の加熱炉1 中に投入する。そして、ス
ラッジ2 の表面に塊状の木炭3 を載置してスラッジ2 の
表面を被覆する。そしてこの状態で炉を加熱し、スラッ
ジ中のSnO2の還元を行う。このようにすると、図1(B)に
示すように、スラッジ2 の体積は水分なり揮発分の飛散
により減少し、残渣のみとなる。一方還元された溶融金
属Snは、比重差により加熱炉1 底部にたまる。この加熱
炉1 底部にたまった金属Snを、溶融状態乃至冷却して固
体状態で底部から抜き出すなり、上部のスラッジ残渣を
取り出すなりして、スラッジ( 残渣) と分離する。
【0017】分離された金属Snの純度を更に上げる場合
は、この金属Snを更に溶解し、カーボン系など適当な還
元剤により還元する。また、これら回収金属Snは、銅合
金などの金属材の合金溶解原料として再利用することが
好ましい。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。純銅系銅
板にSnめっきしたスクラップ、Cu-Fe 銅合金板にSnめっ
きしたスクラップ、Cu-Fe 銅合金板およびCu-Ni 銅合金
板にSnめっきした混合スクラップと、銅の種類が異なる
スクラップを、各々弗酸、硝酸の混酸酸性溶液に浸漬し
て、これの酸とSnめっきを反応させ、錫(Sn)を酸化物(S
nO2)として剥離除去した。生成したSnO2と酸性溶液を含
むスラッジを120 ℃で加熱して脱水し、含水率の異なる
スラッジを作成した。なお、表1 の発明例No.7のスラッ
ジは、前記生成ままのスラッジ (含水率50%)であり、加
熱による脱水は行っていない。これら含水率の異なるス
ラッジの固形分中のSnO2量を測定後、スラッジを各々図
1 に示すルツボ形状の加熱炉1 に50kg/ch 投入し、この
投入スラッジ表面に塊状の木炭を20kg/ch 載置し、1200
℃に加熱して30分間保持する還元処理を行った。その後
スラッジ残渣を廃棄して、るつぼ底部に溜まった金属Sn
を分離・回収し、この金属Snの純度と回収率を求めた。
これらの結果を、表1 に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1 から明らかな通り、スラッジの含水率
を10% 以下とし、カーボン系固体還元剤を塊状として、
スラッジと層状態で接触させた発明例No.1〜4 は、金属
Snの回収率と純度がいずれも90% 以上である。これに対
し、カーボン系固体還元剤を塊状として、スラッジと層
状態で接触させているものの、スラッジ含水率が20%で
ある発明例No.5は、金属Snの回収率が80% および純度が
91% 程度で発明例No.1〜4 よりも劣っている。また、ス
ラッジ含水率が20% を越える発明例No.6、7 は、特に金
属Snの回収率が48〜69% と極端に低く、純度も63〜84%
と低くなっている。この結果、実用化した場合の高効率
化 (コストと採算など) を考慮すると、金属Snの回収率
乃至純度は高い方が良く、発明例No.1〜5 のようなスラ
ッジの含水率が10% 乃至20% 以下の低含水率が好まし
い。しかし、一方、金属Snの回収自体が図り難い従来技
術に比べると、金属Snの相当量の回収が可能という点で
は、前記発明例No.6、7 のような低回収率でも、充分意
義を有する。なお、本実施例は実機規模での例であり、
前記図2 の実験室レベルでの、スラッジ含水率と金属Sn
の回収率との関係とは、特に含水率が高い部分で必ずし
も数値が対応しない点もあるが、傾向は同じである。そ
して、特にスラッジの含水率が低い部分では、図2 と同
様に、含水率10% 以下であれば、90% 以上の高回収率と
90% 以上の高純度が得られているし、含水率20% 以下で
も、80% 程度の回収率と90% 程度の純度が得られてい
る。
【0021】また、比較のために、還元溶融時に、微粉
化した木炭を添加するとともに、この微粉の木炭が加熱
炉中のスラッジに均一に混合するようによく攪拌した以
外は、前記発明例No.1、2 と同じ条件として各々溶融還
元を行って金属Snの回収を試みた。しかし、その結果、
これら比較例では、いずれも、前記図3 と同様に、金属
Snの回収は殆どできなかった。したがって、これらの結
果から、カーボン系固体還元剤を塊状として、スラッジ
と層状態で接触させる本発明要件の意義が裏付けられ
る。
【0022】因みに、発明例No.1〜4 の回収金属Snを、
Cu-Sn 系銅合金の合金溶解用原料として用い、Cu-Sn 系
銅合金鋳塊を溶製した。なお、発明例No.1、3 の回収金
属Snは純度が高いので回収金属Snのまま、発明例No.2、
4 の回収金属Snは純度が若干低いので、るつぼ内で回収
金属Sn45kgに対し、還元剤として20kgの木炭を錫表面に
添加して1200℃で再溶解および再精錬 (還元) し、純度
99% の金属Snの溶解用原料とした。この鋳塊を熱間加工
および冷間加工して、厚さ1mm のCu-Sn 系銅合金板およ
び厚さ1.2mm で19.0mmφと25.4 mm φの銅合金管にした
ところ、この銅合金板および銅合金管の品質に異常はな
く、機械的性質や表面性状とも要求特性を満足してお
り、各々電子材料用などの銅合金板および熱交換器用な
どの銅合金管として使用することができた。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属Sn回
収方法によれば、Snめっき金属材から酸性溶液にて除去
されたSnO2を含むスラッジから金属Snを、回収金属Snの
回収率と純度がいずれも90% 以上の高さで、効率的に回
収することが可能となる。しかも、その方法も、大規模
な設備や複雑な方法ではなく、比較的簡単な設備や方法
で行うことができ、その結果、SnO2を含むスラッジから
資源として金属Snを回収する道を開いた点で工業的な意
義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示し、図1(a)はスラ
ッジの加熱(還元)時、図1(b)はスラッジの加熱
(還元)後を示す説明図である。
【図2】スラッジの含水率と金属Snの回収率との関係を
示す説明図である。
【図3】スラッジとカーボン系還元剤との接触状態と金
属Snの回収率との関係を示す説明図である。
【図4】スラッジの還元温度と金属Snの回収率との関係
を示す説明図である。
【符号の説明】
1:加熱炉 2:スラッジ 3:木炭 4:金属Sn
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成重 芳昭 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内 (72)発明者 大江 和宏 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Snめっき金属材を化学的に処理して生じ
    た、SnO2を含むスラッジから金属Snを回収する方法であ
    って、SnO2を含むスラッジと塊状のカーボン系固体還元
    剤を互いに層状態で接触させるとともに、700 ℃以上に
    加熱してスラッジ中のSnO2を金属Snに溶融還元した後、
    この還元して得られた溶融金属Snをスラッジより分離す
    ることを特徴とするSnO2を含むスラッジから金属Snを回
    収する方法。
  2. 【請求項2】 前記スラッジの含水率を20% 以下として
    溶融還元を行う請求項1に記載のSnO2を含むスラッジか
    ら金属Snを回収する方法。
  3. 【請求項3】 前記スラッジの含水率を10% 以下として
    溶融還元を行う請求項1または2に記載のSnO2を含むス
    ラッジから金属Snを回収する方法。
  4. 【請求項4】 スラッジ上に塊状のカーボン系固体還元
    剤を載置する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のSn
    O2を含むスラッジから金属Snを回収する方法。
  5. 【請求項5】 前記カーボン系還元剤として、木炭およ
    び/ またはコークスを用いる請求項1乃至4のいずれか
    1項に記載のSnO2を含むスラッジから金属Snを回収する
    方法。
  6. 【請求項6】 前記金属Snの回収率が90% 以上である請
    求項1乃至5のいずれか1項に記載のSnO2を含むスラッ
    ジから金属Snを回収する方法。
  7. 【請求項7】 前記回収金属Snの純度が90% 以上である
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載のSnO2を含むスラ
    ッジから金属Snを回収する方法。
  8. 【請求項8】 前記スラッジより分離した金属Snを更に
    溶解し、この溶解Snを還元剤により還元し、金属Snの純
    度を95% 以上とする請求項1乃至7のいずれか1項に記
    載のSnO2を含むスラッジから金属Snを回収する方法。
  9. 【請求項9】 前記スラッジより分離した金属Snを、銅
    合金の合金原料とする請求項1乃至8のいずれか1項に
    記載のSnO2を含むスラッジから金属Snを回収する方法。
JP25518597A 1997-09-19 1997-09-19 SnO2を含むスラッジから金属Snを回収する方法 Withdrawn JPH1192839A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000058674A (ko) * 2000-06-23 2000-10-05 김주형 주석오니로부터 고순도 주석을 추출하는 방법
KR101169927B1 (ko) 2012-02-21 2012-08-06 (주)에이원엔지니어링 주석오니의 건식 정련에 의한 주석 회수 방법
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KR20160110842A (ko) * 2015-03-13 2016-09-22 한국생산기술연구원 주석계 양극 슬라임으로부터 주석의 회수방법
CN115125388A (zh) * 2022-07-19 2022-09-30 昆明理工大学 一种铝电解废炭直接还原锡合金渣回收有价金属的方法
CN117778729A (zh) * 2023-12-29 2024-03-29 万载志成实业有限公司 一种锡铜烟灰回收方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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