JPS5853703B2 - 熱間加工性に優れたモリブデン材料 - Google Patents

熱間加工性に優れたモリブデン材料

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JPS5853703B2
JPS5853703B2 JP55092198A JP9219880A JPS5853703B2 JP S5853703 B2 JPS5853703 B2 JP S5853703B2 JP 55092198 A JP55092198 A JP 55092198A JP 9219880 A JP9219880 A JP 9219880A JP S5853703 B2 JPS5853703 B2 JP S5853703B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明Q″!、熱間加工性に優れたモリブデン材料に関
するものである。
モリブデンあるいはモリブデン基合金が通常のアーク溶
解法により溶解されるときには、素材中に含まれる酸素
などのガス元素が十分に除去されず、大部分の酸化物な
どは結晶粒界に析出するため溶製された鋳塊は延性が悪
いことが従来知られている。
このためかかる鋳塊を加工するには1200℃以上の高
温で行なう必要があった。
さて従来モリブデンの延性の改善は2つの方向から研究
が行なわれて来た。
その1つの方向の研究は常温における使用中の材料の延
性を改善しようとするものであり、熱間加工性はそれほ
ど良くなくても、鍛錬加工された材料が実用環境下で延
性が良好であるよう材質を改良するため各種の元素を添
加した実験が行なわれてきた。
これら添加元素としてAl、B、C。Ce、Co、Fe
、Hf、Re、Ru、5i1Th1Ti1V、Y、Zr
について種々研究が行なわれた。
それらの研究によれば、AI、B、C,Ce、Re。
Ru、Ti、Th、V、Zr等をある量添加すると、延
性−脆性遷移温度が室温より下がることが開示されてい
る。
前記元素中Reの添加効果は最も著しく、この現象はレ
ニウム効果として知られている。
しかしReの添加量は20〜50重量%(以下単に%で
示す)と相当量添加する必要がある。
このように多量のReを添加するということはMoにR
eを合金させることによってこの合金の本質的改質を行
なったものである。
またThについては約10%の添加で延性−脆性遷移温
度が最大100℃低下することが知られている。
さらにRe 、Th以外の上記添加元素は0.005〜
1.0%の添加で、Thの添加と同様の効果があること
が知られている。
しかしながら延性−脆性遷移温度が低下したとしても熱
間加工性は必ずしも良好とは限らない。
その理由は熱間加工性は材料の結晶粒界の性質に大きく
依存するからである。
すなわち電子ビームにより溶製したモリブデン鋳造品で
も、この鋳造品を十分に鍛錬して組織を破壊するとかな
りの延性を有するものとなることが知られている。
しかしながら鋳塊中に含有される酸素が凝固鋳塊の結晶
粒界に偏析すると粒界は脆くなるので、このような鋳塊
を加工するには熱間加工温度を高く上昇させる必要があ
るわけである。
他の1つの方向の研究はMoあるいはMo基合金熱間加
工温度を低下させようとするものである。
ところで熱間加工温度を低下させることを意図した研究
は、前記延性−脆性遷移温度の低下を対象とした研究よ
りははるかに少なく、BおよびまたはCを添加すると熱
間加工温度を低下させることができるという報告が知ら
れている。
例えば、J、Less −Common Metals
、 ’7゜(1964)P、356〜367に記載の
「少量のBの添加によるMo粒の微粒化と改善された延
性」なる題名の論文には、0: 1000p、p、m。
C:10p、plm、以下、N: 10 p、pom、
を含むモリブデンにBを10〜500p、pom、の範
囲内で添加して電子ビーム溶解し、O:15〜20 p
、 p、m、、C: 10〜16 p、plmo、N
:10〜14 p、 p、m、、B : 10〜60p
、 p、m。
のモリブデン鋳塊を溶製し、この−eリブデ、鋳塊は1
200℃の温度で加工することができた旨報告されてい
る。
上記報告の実験によれば電子ビーム溶解法を採用してい
るので、添加元素を添加しない場合でもQ : 23
p、plm、となり、C,Nは変化しないが、熱間加工
性は改善されることが示されている。
また日本金属学会誌(1966)第3号、第231〜2
37頁に記載の「アーク溶解Moの性質におよぼすB添
加の影響」なる題名の論文には、モリブデン粉末にBを
0.02〜0.1%添加して電子ビーム溶解し、800
℃で圧延を繰返して80%以上の圧延を行なったことが
示され、また日本金属学会(1973)第1号、第11
8〜126頁に記載の「モリブデン鋳塊の延性におよぼ
す0.15%RuとC,B複合添加の影響」なる題名の
論文には、BおよびCを適量添加したモリブデン鋳塊お
よびこの鋳塊にRLIを複合添加した鋳塊は1200℃
の高温において非常に延性があることが開示されている
が、この温度より低い温度では加工により鋳塊に割れが
生ずることが記載されている。
本発明は、従来知られたモリブデンあるいはモリブデン
基合金の熱間加工性をさらに改善したモリブデン材料を
提供することを目的とするものである。
すなわち本発明は、モリブデンまたはモリブデン基合金
にスカンジウムを0.001〜0.5%の範囲で含有さ
せることをもって、上記課題の解決手段とするものであ
る。
ここにモリブデン基合金とは、1%以下のCo。
5%以下のCr、1%以下のFe、10%以下のRe、
1%以下のRu、1%以下のV、1%以下のNb、0.
5%以下のTi、10%以下のWおよび0.3%以下の
Zrのうちから選ばれる一種または二種以上を含有し、
残部Moの成分組成になるものである。
次に本発明の詳細な説明する。
Moは一般に加工性が悪く、熱間加工時に主として結晶
粒界より割れが生ずるが、この割れの主な原因は先にも
述べた加く粒界への微量の不純物、特に酸化物あるいは
炭化物の析出あるいは偏析によるものと考えられている
特に溶解Moにおいては、鋳造時の結晶粒が著しく粗大
であり、これら不純物の粒界脆化に及ぼす影響は大きく
なる。
本発明者はMoの比較的低温での加工性を改善する目的
で種々の研究を行ない、Mo粒界に析出あるいは偏析す
る不純物中特に酸化物を減少させるため、Moの融点に
おいても沸点に達しない第3族遷移金属のそれぞれをM
oに添加、含有させてMo基合金の比較的低温における
加工性を調べた結果、Scは酸素との結合力が強(加工
性の改善に大きく寄与することを新規に知見して本発明
に想至1ルた。
本発明のモリブデン材料は、Sc0.001〜0.5%
を含有し、残部は実質的にMoまたはMo基合金よりな
るMo−Sc合金であるが、主原料たるMoまたはMo
基合金中には通常不可避的不純物として、炭素、酸素、
窒素などが含まれていることから、本発明合金中の前記
不純物の含有量はCO,02,5%以下、00.001
5%以下、NO,OO]、0%以下であることが好まし
い。
なお上記不純物のほかAl、Si、に、 Ca、Mg、
Ni、Cu等の不純物は極力少ないことが好ましい。
本発明の合金において、5cfJ″−0,001%より
少ないと、例えば800℃において熱間加工すると割れ
が発生し、一方0.5%より多いと同様に割れが発生す
るので、Scは0.001〜0.5%の範囲内にする必
要がある。
次に本発明合金の製造方法について説明する。
本発明の合金の主原料であるMoとしては市販の純Mo
の粉末を用いることができ、前述の如くC,O,Nの含
有量は少ないことが望ましい。
また本発明の合金として添加含有されるSc原料とては
、金属Sc粉末あるいはSc化合物例えばスカンジウム
水素化物、スカンジウムハロゲン化物、スカンジウム水
酸化物、スカンジウム硼化物スカンジウム炭化物、Sc
金属間化合物等を用いることができるが、粉末状で比較
的安価に得ることができ、かつ還元力の大きい水素を含
むSo水素化物を含Sc原料として使用することは最も
有利である。
前記Mo粉末と含Sc原料粉末とを充分に混合し、プレ
スして圧粉体となし、この圧粉体を非消耗型あるいは消
耗型電極を有するアーク炉中で溶解し、鋳造して本発明
合金鋳塊を得ることができる。
また前記圧粉体を電子ビーム加熱あるいはプラズマアー
ク加熱して溶解し、鋳造しても本発明合金鋳塊を得るこ
とができる。
また上記溶製により本発明合金鋳塊を得る方法のほかに
前記圧粉体を焼結して本発明合金焼結塊を得ることがで
きる。
前記本発明合金の鋳塊あるいは焼結塊は従来知られたモ
リブデン基台金鋳塊あるいは焼結塊と異なり、例えば8
00℃という比較的低温において、鍛造あるいは圧延を
施して割れが発生せず、加工性が従来のそれらに比して
極めて良好である。
次に本発明を実験データについて説明する。
市販の純度99.97%のMo粉末を900℃で湿水素
処理を行なった後、この粉末にスカンジウム水素化物粉
末をSc当量で0,05%、0.1%、0.2%、0.
3%、0.4%、0.5%、10%をそれぞれ添加、混
合したのち、圧縮して約40Pの成形圧粉体とした。
との圧粉体をアルゴン雰囲気中でタングステン電極によ
りアーク溶解し、7種類のボタン状鋳塊を得た。
なおそれぞれの鋳塊中に残存したSc量を、圧粉体中に
添加されたSc量に対比して下記第1表に示す。
これら7種類の鋳塊の上下表面を切削により約8關の平
行厚さとし、400〜1000℃間の1100℃毎の温
度間隔のそれぞれの温度で3mmまで鍛造し、次いで同
じそれぞれ温度で圧延してl關厚さとした。
この結果試料番号1の試料、すなわちSc添加量0.0
5%、Sc残存量o、ooi%未満の試料は、各温度で
試料周辺に割れを生じたが、番号2.3の試料では全温
度で割れのない良好な加工試料が得られた。
また前記各試料ならびにScを添加しなかった試料を8
0℃で前記の如く鍛造および圧延した時の平面外観につ
いて調べたところ、Sc無添加およびScO,05%添
加の試料の周辺には割れが発生したのに対し、Sc0.
1〜1.0%添加、すなわちScO,003〜0.42
%残留試料においては割れは全熱観察されず、ScがM
oの加工性の向上に大きく寄与していることが確認され
た。
なおScの残留量が0.5%より多くなると最低加工温
度を多少上昇させなげれば、試料周辺に割れが発生する
ことが判った。
前記第1表にもそれぞれの試料の加工性の良否をそれぞ
れ○印と×印とで表示する。
次に本発明合金の引張強さならびに硬さについて調べた
純度99.90%Mo粉末を900℃で湿水素中で処理
した後、Sc水素化物粉末を添加してV型ミキサーで2
時間混合し、アルゴン雰囲気下で非消耗型タングステン
電極を用いてアーク溶解し、厚さ30mm、幅30mm
、長さ70順の鋳塊を得た。
次に前記鋳塊を700〜1300℃の温度範囲内で鍛造
して、第1回目に厚さ30mmから11闘となし、さら
に第2回目に11m5+から5mmにした。
次に700〜1300℃の温度範囲内で圧下率74%で
熱間圧延して厚さ5間から1,3羽にした後900℃の
温度で20分間保持して焼鈍した。
次に前記焼鈍品を圧下率75%で冷間圧延して1.3m
mから0.33mmにした。
このようにして得た9、 33 mvt加工材ならびに
この加工材を90011000,1100.1200゜
1300℃でそれぞれ20分間焼鈍した焼鈍材から試験
片を切り出して、引張試験を行なった。
第1図は試料の焼鈍温度と引張強さあるいは伸びとの関
係を示す図である。
同図において曲線a。bはそれぞれ本発明合金であって
SC残留量0、034%の試験片についての焼鈍温度と
引張強さ、焼鈍温度と伸びとの関係を示す曲線であり、
曲線c、dはそれぞれJIS H4483の電子機器
用Mo (Mo 99.90%以上)の焼結体を同様に
熱間圧延、焼鈍、冷間圧延して製作した試験片について
の焼鈍温度と引張強さ、焼鈍温度と伸びとの関係を示す
曲線である。
本発明合金の引張強さ、は曲線aに見えるように、従来
市販のMoのそれ〔曲線C〕に比し焼鈍温度1100℃
以上での低下が少ないことが判る。
その原因は本発明合金は従来のMoに比し再結晶温度が
100〜200℃高いことによるものと思われる。
また本発明合金の伸びは曲線すに見るように従来市販の
Moのそれ〔曲線d〕に比し、同一焼鈍温度での伸びの
絶対値は小さいが、焼鈍温度が高くなると本発明合金は
伸びが大きくなるが、市販純Moでは1100℃を越え
ると伸びが低下する。
このことから本発明合金は高温側で強度的に安定であり
、このため本発明合金は高温度で繰返し応力を受けても
市販純Mo よりも耐応力性のあることが判る。
次に本発明合金と市販純Mo(JISH 4483)の前記それぞれの試片について焼鈍温度と硬
さくHv)との関係を第2図に示す。
同図※※中実線は本発明合金についてのものであり、○
印は最終冷間圧延した試片の圧延方向と同一方向の側面
について、・印は圧延方向の試片の端面について測った
硬さくHv)と焼鈍温度との関係を示し、1点鎖線は市
販純Moについてのものである。
同図によれば、両合金とも焼鈍温度が高くなると硬さは
低下するが同一焼鈍温度での硬さは本発明合金がはるか
に大きいことが判る。
以上の実験より、本発明合金は加工硬化しているにも拘
らず、加工性が従来の純Moに比し極めて良好であると
いう特徴を有することが判る。
上述の実験においては、純Moを主原料として用いた場
合について主に説明したが、その他モリブデン基高融点
合金として知られているCo、Cr、Fe、Re、Ru
、V、Nb、Ti、WおよびZrのなかから選ばれる何
れか1種または2種以上の元素を少量含むいわゆるモリ
ブデン基合金を用いた場合であっても、Scを0.00
1〜0.5%の範囲で含有させることにより所期した効
果を得ることができた。
その実験結果を第2表および第3表に示す。
なお実験は、前述の純Moを原料として加工性について
調べた実験要領に準じて行い、1000℃における鍛造
性ならびに600℃および400℃での圧延性について
調べた。
鍛造性ならびに圧延性の評価は、次の ○:全く問題のない優れた加工性 △:加工性良好 ×:加工性不良 で行った。
第2および3表に示した調査結果から明らかなように、
モリブデン基合金についても適量のScを含有させるこ
とにより、従来に比しすぐれた加工性を得ることができ
た。
とくに/l’6:17〜29に示したT i −Z r
−Mo合金(通常組成Ti≦1.5%、Zr≦0.5%
、残部Mo)中でも涜29の0.5 Ti −0,07
Zr−Mo合金いわゆるTZM合金にScを0.2%含
有させたものは、全温度領域におりてとりわけ優れた加
工性を示した。
本発明合金において、アルゴン雰囲気下で非消耗型タン
グステン電極を用いてアーク加熱溶製した鋳塊の諸性質
を調べて記述したが、前述の如くMo粉末と含Sc化合
物粉末とを均一混合し、圧縮成形した圧粉体を焼結しほ
ぼ完全に均一な単−相組織とした本発明合金焼結塊につ
いても熱間圧延、冷間圧延あるいは焼鈍を施して試験片
を得て、種々の特性について試験を行なったが、前記本
発明合金鋳塊から得た試験片について調べた緒特性値と
ほぼ同等の性向を示した。
なお本発明合金においてItt、Scの含有により充分
な脱酸が行なわれ酸化物などの結晶粒界への析出が減少
するので比較的低温での加工性が向上すると考えられ、
脱酸作用のみならず、さらに他の未知の作用により本発
明の合金の加工性、引張強さ、伸びあるいは硬さくHv
)の向上に寄与するとも考えられる。
本発明合金は、加工性、特に絞り加工性、折曲げ加工性
に優れているので本発明合金板を用いて管球部品を有利
に製作することもでき、また線材とすることもできる。
また焼鈍による引張強さ、伸びあるいは硬さの変化傾向
からみて、従来のMo板を用いた耐熱構造部材の機械的
特性を改善することができ、さらに原子力用中性子照射
による従来のMo材の脆化を本発明合金材を用いること
により、大幅に減少させることができると考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明合金ならびに市販綿Moについての焼鈍
温度と引張強さおよび伸びとの関係を示す図、第2図は
上記それぞれの材料の焼鈍温度と硬さくHv)との関係
を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 スカンジウム:0.001〜0.5重量%を含有し
    、残部は実質的にモリブデンよりなる、熱間加工性に優
    れたモリブデン材料。 2 スカンジウム:0.001〜0.5重量%を含有し
    、残部は、Moに1重量%以下のCo、5重量%以下の
    Cr、1重量%以下のFe、10重量%以下のRe、1
    重量%以下のRu、1重量%以下のV、1重量%以下の
    Nb、0.5重量%以下のTi、10重量%以下のWお
    よび0.3重量%以下のZrのうちから選ばれる少くと
    も一種を含有させたモリブデン基合金よりなる、熱間加
    工性に優れたモリブデン材料。
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