JPS6058820B2 - 透明物質の表面分析方法 - Google Patents

透明物質の表面分析方法

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JPS6058820B2
JPS6058820B2 JP9837579A JP9837579A JPS6058820B2 JP S6058820 B2 JPS6058820 B2 JP S6058820B2 JP 9837579 A JP9837579 A JP 9837579A JP 9837579 A JP9837579 A JP 9837579A JP S6058820 B2 JPS6058820 B2 JP S6058820B2
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polystyrene
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浩二 太田
勝 見矢
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    • G01N21/62—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63—Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は屈折率の異なる、透明な二つの物質の境界面
における光の全反射現象を利用した全反射ラマン法にお
ける表面分析方法に関する。
第1図は全反射を示す原理図てあり、従来から二つの
透明物質の境界面において、屈折率の大きい物質Aから
、屈折率の小さい物質Bへ光線が入射する場合、臨界角
より大きい角度で界面に入射した光は屈折せすに全反射
することが知られている。
更にこの全反射の際、ミクロ的には、入射光が完全に
二つの物質の界面で全反射するのではなく、界面からあ
る深さだけ屈折率の小さい物質Bへ入り込むことも知ら
れている。
そして物質Bを通過する光線(第1図の点線で示す部
分)が物質Bを構成する分子、あるいは分子集合体に由
来する散乱光を生ずるから、この散乱光を分光測定すれ
ば、物質Bの種類あるいは構造に応じたラマンスペクト
ルが測定され、物質Bのほぼ表面に近い部分の分子種あ
るいは分子状態を知ることができる。
ここで密着によつて物質Bとの接触界面での光の全反
射を可能にする高屈折率物質Aを内部反射エレメント板
と呼ぶが、上記の現象を利用する方法において内部反射
エレメント板中での光の通過距離が分析の対象となる物
質B中でのそれよりはるかに大きい。
それ故、内部反射エレメント板が障害とならないため
には、ラマン分光法の場合には内部反射エレメント板の
ラマン散乱及びそのバックグラウンドが、充分に小さく
なければならない。
かかる原理を利用した透明物質の表面分析方法として
は、従来法全反射ラマン法がある。
この従来法全反射ラマン法については、たとえばアプ
ライド・オプテイクス(AppliedOptics)
、第ト巻、197奔の第2236頁に記載がある。
この記載によると、光源に波長632.8nm(7)
He一Neレーザを、内部反射エレメント板に屈折率1
.713のフリントガラスを夫々用いて、二硫化炭素の
全反射ラマンスペクトルの測定が報告されている。
この報告は、光の全反射現象によつて物質Bのラマンス
ペクトルが測定できるか否かを調べることを研究目的と
しており、試料に液体である二硫化炭素を用いている。
しかしながら、この報告では後述する比較例で述べるよ
うに、試料によるラマンピークがスペクトル処理の後、
やつとシグナルとして認められる程度であり、この結果
は全反射ラマン法が表面測定法として使用できないこと
を予想させる内容であつた。この主な原因は、バックグ
ラウンド散乱の比較的強いフリントガラスを内部反射エ
レメント板に用いたことによると考えられる。
そこで、かかる従来の欠点を改善すべく本発明者等は鋭
意検討を行ない、サファイアを高屈折率物質として使用
することに着目して本発明を完成した。
本発明は広範囲の透明物質に適用てきる、精度の良い物
質表面の分析方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するための本発明の方法は、透明物質
にサファイア製の内部反射エレメント板を密着し、前記
内部反射エレメント板と前記透明物質との接触界面でレ
ーザ光を全反射せしめる角度で前記内部反射エレメント
板にレーザ光を入射して、前記接触界面でレーザ光を全
反射せしめ、この際前記透明物質中に入り込むレーザ光
によつて生じた散乱光を分光して前記透明物質のラマン
スペクトルを記録することを特徴とする透明物質の表面
分析方法である。
以下、図面により本発明の方法を具体的に説明一する。
第2図は本発明の方法の概要図である。まず、透明物質
1にサファイア製の内部反射エレメント板2を密着し、
内部反射エレメント板2にレーザ光3を入射する。
このとき、レーザ光を・内部反射エレメント板2と透明
物質1との界面で全反射する入射角で入射する。レーザ
光3は入射すると、屈折して内部反射エレメント板2と
透明物質1との接触界面4に臨界角よりも大きい角度で
到達し、Cの点で全反射する。
前記第1図で示したように、C点はミクロ的には透明物
質1にある深さだけ入り込んでいるので、透明物質1を
通過するレーザ光によつて、透明物質1を構成する分子
あるいは分子集合体のラマン光を含む散乱光5を生ずる
。
この散乱光5を集光レンズ6を経てラマン分光器7で分
光し、透明物質1のラマンスペクトルをノ記録すれば、
このスペクトルから透明物質1のほぼ表面に近い部分の
分子種あるいは分子状態を知ることができる。
本発明者らは二酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、
種々のフリントガラスなどを含む多くの素材を内部反射
エレメント板の材質として検討したが、これらは約15
00c『1以下の波数域に強いラマン散乱を持つという
欠点があり、充分でなかつた。
ひき続き鋭意検討した結果、サファイアは、760cm
−1以上に殆んどラマン散乱を持たず、またそのバック
グラウンドが非常に弱い事を見出し、これを内部反射エ
レメント板とすることによつて本発明が初めて成功した
。すなわち本発明の方法の特徴はサファイア製の内部反
射エレメント板の使用にある。
サファイアは第3図に示すように六方晶系に属する単結
晶アルミナであり、無色透明で屈折率が1.76〜1.
78の範囲である。また、サファイア自身のラマンスペ
クトルの偏光性、サファイアのラマンピークを標準とし
て利用できること等のために、内部反射エレメント板は
特定の結晶軸の方向で切り出されたサファイア板である
ことが望ましい。サファイア製の内部反射エレメント板
の形状は特に限定されないが、その一例を示すと、第4
図A,Bのように一端を特定角でカットし、側面以外の
L,M,N及びP面を光学研磨した平板、又は第4図C
,DのようにQ及びR面を光学研磨した半円柱形がある
。
軸及び面の切出しは、例えば、第4図の2つの例りおけ
る長軸方向を結晶のC軸に平行あるいは垂直に、Mある
いはQ面を結晶のA面とすることができるが(第3図参
照)、これだけに限定されるものではない。試料と密着
させるMあるいはQ面の平滑さは特に重要である。平板
状の内部反射エレメント板の一端のカット角は一特定値
に限定されるのではなく、分析用透明物質の屈折率によ
つて適当な角度を選ぶことができる。
通常、本発明の方法で測定した全反射ラマンスペクトル
には、内部反射エレメント板の材質、す.なわちサファ
イアのラマンスペクトルが重なつて測定される。
しかし、サファイアは主なラマンピークを760cm−
1以下に持ち、通常の透明物質の測定に当り重要な80
0〜3100cm−1領域には殆んどラマンピークを持
たない。またこの領域におけるバ、ツクグラウンドは非
常に弱いので、サファイア自身のバックグラウンドは測
定上殆んど障害にならない。しかし、全反射ラマン法を
表面測定法として用いるためには、内部反射エレメント
としてのサファイアのバックグラウンド散乱が実際の試
料のシグナルよりも十分に小さくしなければならない。
試料のラマンシグナルと、バックグラウンド散乱との相
対比較によつて内部反射エレメント適否が判定される。
実際には後述する実施例1〜5に述べるように、800
〜4000cm−1領域において、60A厚さのポリス
チレン薄膜からのシグナルが十分に分離測定される程度
(実施例3、第10図)に、サファイアのバックグラウ
ンド散乱は小さく、表面測定を目的とした内部反射エレ
メントの材質として十分に適していることが認められた
。
また、Ar5l4.5nmの!ノーザ光では約1700
cm−1以上、Ar′488.0nmのレーザ光ては約
3100cm−1以上にサファイアに由来する蛍光によ
るバックグラウンドがあるが、レーザ光の波長を更に短
くすることによつて、4000cm−1までの波数域の
測定が可能になる。
また、前述の如く、内部反射エレメント板の切り出し軸
の方向と、光源としてのレーザ光の偏光方向を明確に規
定しておけば、サファイアのラマンピークを全反射ラマ
ンスペクトルにおける標準ピーク(強度、波数)として
利用することがてきる。
かつ、サファイアの屈折率1.76〜1.78は大部分
の有機物質および無機物質よりも大きいので、サファイ
アとこれら有機物質および無機物質との屈折率とから決
定される臨界角よりも大きい入射角で両者の界面にレー
ザ光を入射し、全反射を起すことができる。
更に本発明の方法における透明物質とは測定対象となる
分析用試料であり、その屈折率がサファイアのそれより
0.部程度以上小さく、かつ透明な物質であれば、固体
、液体のいずれであつても良いが、着色成分、特に蛍光
物質を含まない物質が好ましい。
透明物質が液体の場合は、サファイア製の内部反射エレ
メント板を液体セルに利用すれば、固一液界面のラマン
スペクトルを測定することができる。本発明の方法にお
いて内部反射エレメント板と分析試料との密着は特に重
要である。
しかし、サファイアは硬度が高く、また優れた機械的強
度を持つため、たとえば固体透明物質をサファイア製の
内部反射エレメント板の光学研磨した面と接触させ、こ
れを適宜しめつければ、エレメント板と透明物質とを完
全に密着することができる。また、レーザ光のビーム径
が小さいため(4).3mfn以下)、比較的小さい密
着面積(10己以下)て充分であり、密着度に原因する
測定上の困難さはない。前述した如く、レーザ光は全反
射の際に透明物質に入り込むが、その入り込む深さはレ
ーザ光が透明物質と内部反射エレメント板との界面に入
射する入射角および使用するレーザ光の波長に依存する
。
従つて、この入射角を変化させれば、表面からの深さの
異なる層までのラマンスペクトルを測定でき、透明物質
の表面から0.01μm〜数0.1μmノの深さまでの
分析が可能である。
さらに、レーザ光の拡がり角を小さくして入射角を精度
良く設定すれば表面からの深さをより明確に定義するこ
とができ、また各入射角に対するスペクトルの間で差ス
ペクトルを取ることによつて、表面からの深5さの異る
種々の層についてスペクトルを得ることができる。光の
全反射の理論によれば、内部反射エレメント板(屈折率
n1)中て分析用透明物質(屈折率Rl2)との界面に
波長λのレーザ光が入射角θで入O射して全反射を起す
とき、分析用透明物質側に入り込むレーザ光の強さIは
、界面からの深さzの位置において、1=IOe−2γ
7 )(1)
2赤γ=27rn1〔Sin2θ−(N
2/n1)〕 /λにより与えられる。
散乱光の強度は励起光としてのレーザ光の強度及び通過
した光路長に比例する。したがつて、界面から深さZ1
までの層のラマン散乱光の強度の全ラマン散乱光の強度
に対する寄与はによつて与えられる。
これらの関係より深さの異なる層までのラマン散乱強度
の入射角およびレーザ光の波長に対する依存性を定量的
に求めることができる。特に、分析用透明物質の表層に
そのラマンスペクトルによつて識別できる非常に薄い層
が存在するとき、(2)式はR=2γZ1となり、相対
強度が厚さに比例するので全反射ラマンスペクトルを測
定すれば、表層の厚さZ1を容易に求めることができる
。
光源としてのレーザ光には、通常のラマン測定に使用す
るレーザ、Ar,Krなどいずれも使用できるが、成反
射ラマンスペクトルの各シグナルはいずれも本来微弱で
あり、散乱強度が波長の四乗に逆比例すること、波長の
短い程表面に近い位置からのスペクトルを測定できるこ
と等のために、短波長のレーザ光を使用することが望ま
しい。
本発明の方法て使用するラマン分光計は通常の,装置を
そのまま使用することができるが、試料室に全反射ラマ
ンスペクトルを測定できるように設計した特製の付属装
置が設けられている。この付属装置は、内部反射エレメ
ント板に分析用試料の透明物質を密着させ、内部反射エ
レメン!ト板の方向と面を入射レーザ光に一定角度で保
持し、さらに試料面へのレーザ光の入射角を高精度で変
化させることが可能であり、全反射に伴う散乱光を有効
に集光てきる機能を有している。
かかる本発明の分析方法によれば、ラマンスペ5クトル
のほぼ全波数域において、測定用試料の表面から同じ深
さまでの層のスペクトル測定することができ、かつ光源
としてのレーザ光が完全偏光なので、入射するレーザ光
の偏光方向および内部反射エレメント板の切出し結晶軸
および面を適当4に選べば、反射用エレメント板である
サファイアへの入射時の偏光の影響を受けない、解析の
容易なスペクトルを得ることができる。レーザビーム径
をしぼれば、表面ミクロ分析も可能になる。
更に、本発明の方法で内部反射エレメント板として使用
するサファイアは、合成サファイアとして工業的製造方
法が確立されているので入手が容易であり、硬度、機械
的強度に優れているので研磨面を傷つけることがなく、
特に光透過性にすぐれ、かつ、水、有機溶剤に侵される
ことがない。
サファイアの内部反射エレメント板を液体セルに利用す
れば固一液界面のラマンスペクトルを測定フすることが
できる。また、高圧セルに利用すれは、高圧下での固体
あるいは液体の界面現象の解明に利用することもできる
。
次に本発明の実施例を述べる。
j実施例1 第5図に内部反射エレメント板の1例を具体的に示す。
サファイア(京都セラミック(株)製)を第5図に示す
C,aの結晶軸方向、形状および大きさに力”ツトし、
L,M,NおよびP面を光学研磨した。次に、ポリスチ
レンの濃度0.3および33%のトルエン溶液を調製し
、これを厚さ30μmのポリエチレンフィルム上に一様
に、可能な限り薄く拡げ、蒸発して2種類のポリスチレ
ン/ポリエチレンの2重層試料を調製した。ここで、ポ
リスチレン皮膜の厚さは触針式膜厚計で測定したところ
前者では0.05μm1後者では1.1μmであつた。
第6図に示したごとく、ポリスチレン皮膜A側を内部反
射エレメント板Sに密着させて全反射ラマンスペクトル
測定した。第6図においてAはポリスチレン皮膜、Bは
ポリエチレンフィルムである。なお、ポリエチレンの裏
にはシリコンゴム板C1さらにステンレス板Dを置き、
ある程度の力でしめつけて内部反射エレメント板とポリ
スチレン皮膜面を密着させた。
ラマン分光計にはSpex社製RamalOg5(光電
子増倍管RCAC3lO34)を、レーザ光源にはCO
herentRadiatiOn社製CR−3アルゴン
イオンレーザを使用し、Ar″488.0r1mレーザ
光を用いて測定した。ポリスチレン皮膜の厚さが、それ
ぞれ、0.05μm及び1.1μmの二層試料の皮膜側
の全反射ラマンスペクトルを第7図Aおよび第8図Aに
示す。
入射角は共に臨界角+3.7めに、通常のようにレーザ
光をこれらの二層試料に透過して測定したラマンスペク
トルを第7図Bおよび第8図Bに示す。
これらの図においてSはポリスチレン、SPはサファイ
ア、Rはシリコンゴムに由来するピークである。第7図
および第8図Bのマークのないピークは全てポリエチレ
ンに、第8図Aのピークは全てポリスチレンに由来する
。0.05μm厚さの皮膜の試料に対する第7図AとB
、また1.1μm厚さの皮膜の試料に対する第8図Aと
Bの比較より、本発明の方法が極めて有力な表面分析法
であることが明白である。
実施例2 ポリスチレンの濃度0.2,0.3,0.6,1.0お
よび1.7%のトルエン溶液を調製し、これらの溶液を
サファイアの内部反射エレメント板のM面(第5図参照
)にそれぞれ塗布し、適当な厚さに拡げてトルエンを蒸
発させ、皮膜を作つた。
皮膜の厚さはスペクトル測定後、実施例1と同様に触針
式膜厚計を用いて測定した。皮膜厚さは、それぞれ、0
.013,0.034,0.064,0.16および0
.35μmであつた。
次にポリスチレン皮膜にポリカーボネートフィルム(厚
さ11.5μm)を密着させてポリスチレン/ポリカー
ボネートの2重層試料とし、実施例1と同様にポリスチ
レン皮膜の厚さを種々変化させて全反射ラマンスペクト
ル測定し、分析可能な表面からの深さを実測した。
本測定では0.1実の精度で設定可能なゴニオメーター
を用いて内部反射エレメント板へのレーザ光の入射角を
設定した。
試料へのレーザ光の入射角68.5板(臨界角十3.7
の)の場合の860〜1160cm−1波数域の全反射
ラマンスペクトルを第9図A上に示す。
ここで、第9図Aはポリスチレン皮膜厚さ0.013μ
M..Bは0.034μM..Cは0.064μM..
Dは0.16pm..Eは0.35μmの場合をそれぞ
れ示す。
スペクトル中、1002an−1ピークはポリスチレン
に、890および1112crfi−1ピークはポリカ
ーボネートに由来する。第9図A上から明かなように、
ポリスチレン皮膜の厚さが減少するにつれて(E→A)
、ポリスチレンの1002C77!−1ピークポリカー
ボネートの二つのピークの強度に比較して弱くなる。
そして、第9図Aのポリスチレン厚さが0.013μm
にいても1002C7I−1のポリスチレンピークがポ
リカーボネートのピークと同程度の強度を持ち、しかも
明瞭であることは本発明の方法が100人程度の薄い表
層の分析にも十分適用できることを示している。
実施例3 分析可能な最小の厚さをポリスチレン/ポリカーボネー
ト2重層をモデルとして測定した。
ポリスチレンの0.1%トルエン溶液を実施例2と同様
に内部反射エレメント板上に可能な限り薄く拡げてトル
エンを蒸発させ、皮膜を形成した。皮膜の厚さは測定困
難であつたが、ポリスチレンの0.2%トルエン溶液か
ら同様にして作つた皮膜の厚さが0.013μmである
ことから、0.006μm1すなわち60Aと推定した
。この皮膜と11.5μmポリカーボネートフィルムと
の2重層試料について全反射ラマンスペクトルを実施例
2と同様に測定した。
その結果を第10図Aに示す。また、ポリカーボネート
単層の全反射ラマンスペクトルを第10図Bに示す。
第10図AおよびBにおいて、1002cm−1ピーク
とポリカーボネートに由来する890および1112c
m一1ピークとの相対強度を比較すれは、第10図Aの
1002cm−1ピークがポリスチレンに由来すること
が明らかである。
次に、このポリスチレン皮膜の推定厚さの妥当性を、皮
膜の厚さとポリスチレンの1002cm−1ピークの強
度との相関性から検討した。
結果を第11図に示す。1002cm−1ピーク強度は
、サファイアの576CTfL−1ピークに対する相対
強度て表わした。
また、実施例2における厚さ0.013,0.034お
よび0.064μmのポリスチレン皮膜に対する100
2Crfi一1ピークの相対強度を用いた。
かつ、1002cjn−1ピーク強度は、ポリカーボネ
ートおよびサファイアの寄与を補正した。
l 第11図から明らかなように、0〜0.1μmの厚
さ範囲では全反射ラマンスペクトルのポリスチレンピー
クの相対強度と厚さとの間には、良好な直線関係が成立
し、かつこのことは本文中で述べたように理論的にも推
定されることから、推定厚さ0.006μmは妥当と考
えられる。
すなわち、本発明の方法は60A厚さの表層についても
十分分析可能であることを示している。
実施例4ポリスチレンの厚さが0.006,0.013
,0.034,0.064,0.16,0.35,0.
43,0.56,0.65および0.93μmのポリス
チレン/ポリカーボネート2重層試料について入射角を
臨界角+3.7ーとして実施例2と同様な方法で測定し
、ポリスチレンに由来する1002cm−1ピークの、
サファイアに由来する576c『1ピークに対する相対
強度と、ポリスチレン皮膜層の厚さとの関係を実測した
。
結果を第12図に示す。図中、実線は本文中の(2)式
よりλ=0.488μm1θ=臨界角+3.72、n1
=1.775(サファイア)、へニ1.606(ポリス
チレン)として求めた理論値曲線、O印は実測値である
が、実測値が理論値曲線に良く一致していることが明白
である。
実施例5ポリスチレン(0.064μm厚さ)/ポリカ
ーボネート2重層に対してポリスチレン試料面へのレー
ザ光の入射角θを臨界角(64.8料)に対して+1.
1,+1.2,+1.4,+1.9,+2.4および+
3.7おに変化させて、実施例2と同様に測定した86
0〜1160cm−1領域における全反射ラマンスペク
トルをそれぞれ第13図A−Fに示した。
ただし、レーザ光の内部反射エレメント板への入射の際
、レーザ光の偏光方向が入射面に垂直となるように設定
した。第13図A−Fから明らかなように、入射角が臨
界角に近づく程ポリスチレンの1002cm−1ピーク
に対するポリカーボネートの890及び1112cm−
1ピークの強度が著しく強くなる。つまり、全反射の際
の分析試料側へのレーザ光の入り込み深さが深くなる。
このように、入射角を変化させて表面から種々の深さま
でのラマンスペクトルを測定.できる。従つて、本発明
の方法によつて分析試料面へのレーザ光の入射角を変化
させて、各角度における全反射ラマンスペクトルの間で
スペクトルを取れば、種々の深さの層に対するラマンス
ペクトルを一測定することができる。
この際、レーザ光の拡がり角を減少させて、平行光線と
することによつて、更に深さに対して精度の高い測定が
可能になる。実施例6 実施例2同様にサファイア製内部反射板エレメントのM
面(第5図参照)にポリスチレン皮膜を作り、これに厚
さ30μmのポリエチレン膜を密着させて、ポリスチレ
ン/ポリエチレン2重層とし、全反射ラマンスペクトル
を測定した。
また、比較のために通常法によるポリエチレンのラマン
スペクトルも測定した。
これらの結果を第14図A−Cに示す。
第14図Aは通常法によるポリエチレン、第14図Bお
よびCは、それぞれポリスチレン厚さ0.045および
0.32μmのポリスチレン/ポリエチレン2重層試料
の全反射ラマンスペクトルである。
第14図BおよびCにおいてSはポリスチレン、PEは
ポリエチレン、SPはサファイアに由来するピークを示
す。これらのスペクトルの比較より本発明の方法が、物
質表面の分子種あるいは原子団を知るための優れた表面
分析法であることが明らかである。
“比較例前述した従来法全反射ラマン法による二硫化炭
素の全反射ラマンスペクトルの測定結果を第15図で示
す。
この第15図は六つの入射角ψにおける測定例であるが
、これらのシグナルはいずれも極めて微弱であり、シグ
ナル/ノイズ比が小さく、分析に利用できる質のスペク
トルではない。
この比較例に対応する条件での本発明の測定例は、たと
えば第8図Aであり、極めて明瞭で、シグナル/ノイズ
比の大きいスペクトルが得られている。
かかる第15図と第8図の比較から、本発明による測定
法が従来法に比較して優れていることが明白である。
【図面の簡単な説明】
第1図は全反射を示す原理図、第2図は本発明の方法の
概要図、第3図はサファイアの結晶軸及び結晶面の説明
図、4図はサファイア製内部反射エレメント板の説明図
であつて、Aは平面図、B,Cは側面図、Dは斜視図、
第5図はサファイア製内部反射エレメント板の一実施例
を示す図、第6図は本発明の方法の一実施例を示す概要
図、第7図および第8図はポリスチレン/ポリエチレン
2重層膜のラマンスペクトルを示す図、第9図はポリス
チレン/ポリカーボネート2重層膜のラマンスペクトル
を示す図、第10図Aはポリスチレン/ポリカーボネー
ト2重層の全反射ラマンスペクトル、第10図Bはポリ
カーボネート単層膜の全反射ラマンスペクトルをそれぞ
れ示す図、第11図はポリスチレン皮膜厚さと1002
cm−1ピーク相対強度との関係を示す図、第12図は
ポリスチレンの1002cm−1ピークの相対強度と皮
膜厚さとの関係を示す図、第13図A−Gはポリスチレ
ン/ポリカーボネート2重層に対するレーザ光入射角を
変化させた場合の反射ラマンスペクトルを示す図、第1
4図Aは通常法によるポリエチレンのラマンスペクトル
を示す図、第14図BおよびCはポリスチレン/ポリエ
チレン2重層の全反射ラマンスペクトルを示す図、第1
5図は従来法全反射ラマン法による二硫化炭素の測定例
を示す図である。 1・・・・・・透明物質、2・・・・・・サファイア製
内部反射エレメント板、3・・・・・ルーザ光、5・・
・・・・散乱光。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 透明物質にサファイア製の内部反射エレメント板を
    密着し、該内部反射エレメント板と該透明物質との接触
    界面でレーザ光を全反射せしめる角度で、該内部反射エ
    レメント板にレーザ光を入射して該内部反射エレメント
    板と該透明物質との接触界面でレーザ光を全反射せしめ
    、この際透明物質中に入り込むレーザ光によつて生じた
    散乱光を分光して、該透明物質のラマンスペクトルを記
    録することを特徴とする透明物質の表面分析方法。
JP9837579A 1979-07-31 1979-07-31 透明物質の表面分析方法 Expired JPS6058820B2 (ja)

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