JPS6117988A - 原子炉の安全装置 - Google Patents

原子炉の安全装置

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JPS6117988A
JPS6117988A JP59139407A JP13940784A JPS6117988A JP S6117988 A JPS6117988 A JP S6117988A JP 59139407 A JP59139407 A JP 59139407A JP 13940784 A JP13940784 A JP 13940784A JP S6117988 A JPS6117988 A JP S6117988A
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JP
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reactor
safety
pressure
water
accident
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JP59139407A
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崇 佐藤
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 〔発明の技術的背景とその問題点] 一般に、原子力発電所には種々の異常事象が発生しても
原子炉を安全な状態に導くことができるように様々な安
全装置が設けられている。BV17Rプラントの場合、
異常小魚発生時に原子炉を安全な状態に導くためには基
本的に次の3つの事柄が行われる必要がある。即ち、ま
ずa)原子炉の核反応を停止し、それからb)原子炉内
の冷却制の水位を回復し、かつ、維持し続け、さらには
C)原子炉内の核燃料に蓄積された核分裂生成物から長
期間にわたって放出される崩壊熱を除去することが必要
である。+(W Rプラントでは上記の3つの事柄を遂
行するためにそれぞれ次の3つの安全装置が設けられて
いる。即ち、A、原子炉緊急停止系、B。
非常用炉心冷却系、及びC8残留熱除去系が安全装置と
して設置されている。これらの安全装置の設計条件とし
てはBWrtプラントの通常運転をわずかに逸脱する異
常事象力範囲から始まり、万一の場合には発生するかも
知れない極限事象の範囲までを考えて、最も厳しい設計
条件を与える事象を設計基準事象として選定し、それπ
も十分耐えられるような設計が行なわれている。このよ
うな最も厳しい条件なL5.える異常事象としては原子
炉圧力容器に接続されている最大口径液相配管(通常は
、原子炉冷却材再循環系配管)の瞬時両面破断が一般に
想定されている。このように原子炉圧力容器眞接続され
ている配管の破断により原子炉内の冷却材である炉水が
流出し、原子炉圧力容器内の核燃料の冷却が十分に行え
なくなる虞のある事故を一般に冷却材喪失事故(以下L
 OCAと略記する。)と呼んでいる。これは単に異常
事象と呼ぶには影響が大きすぎるため、特に事故という
事象分類を行い、最も厳しい設謂条件を与えるという意
味でL OCAは一般に設計基準事故(以下D BAと
略記する。)と呼ばれている。これは、前記の非常用炉
心冷却系及び残留熱除去系の必要容量についてLOCA
が最も大きな容量を要求する事故となっているためであ
る。従って、従来の13 W Rプラントの安全装置の
設計は理由もなしに、まず、LOCAの発生を想定し、
それでも原子炉を安全な状態に導けるように十分な容量
を持った非常用炉心冷却系と残留熱除去系を設置すると
いたった手法がとられて来た。しかしながらこのように
−見、最も安全なように考えられる設計手法にも実はあ
る種の理屈があることが最近わかって来ている。それは
過大とも思える非現実的な要求を課しているにもかかわ
らず、安全装置の信頼性設計に対しては少々要求が過小
であるということである。具体的には現行の安全装置の
設計には単一故障基準という設計基準が適用されている
。これはある安全機能を果たす安全装置の内1系統に故
障が発生してもその安全機能を喪失しないようにもう1
系統安全装置を設けて系統全体を2重化することにより
安全装置の信頼性を向上しようというものである。
従って現行のB W Rプラントでは前述の安全装置の
主要部分はすべて2重化されている。これはこれらの安
全装置の設計基準事故である前記のL OCAは考え得
る事故の内、最も影響の厳しくなる極限事象であってそ
の発生確率は十分に吐くなるようにすでに種々の安全防
護策が実施されているため。
LOCAが発生した後に安全装置が1個だけ故障する所
まで考えておけば十分であり、さらにそい上に安全装置
が2重に故障することは確率的に十分K ffk <な
り、想定する必要はないという前提の上に成り立ってい
る。この前提は非常用炉心冷却系や残留熱除去系といっ
た安全装置がL OCAのように極端に発生確率が低い
極限事象の時にのみ作動するのであれば技術的に正当な
ものであることは最近の確率論的安全評価(以下PI(
Aと略記する。)によっても確認されている。このこと
は逆にBWRプラントの通常運転中に何らかの原因によ
り、非常用炉心冷却系等の安全装置が頻繁に作動するよ
うなことがあれば、それはその安全系の設計に何らかの
問題があることを示していると言ってもよい。何故なら
これらの安全装置のl) B Aとしては前述のように
、非常に発生頻度が小さいL OCAを前提としており
、LOCA以外のもつと発生頻度の大きな異常事象の時
にもこれらの安全装置の機能が必要になるかも知れない
ということは設計の前提には含められていないからであ
る。このように現行のBWRプラントの安全装置はL 
OCAという非常に影響の大きな事故事象を設計基準事
故(1)BA)としてその容量設計を行い、その容量に
関して言えばかなり大きな能力を保有しているにもかか
わらず、その信頼性設計に関しては、極めて起こりにく
い■、OCAを設計基準事故としているため、必ずしも
十分な信頼性を有した設計とはなっていない嫌がある。
それはBWRの安全装置はL OCAのように極端に発
生確率が低い事故の時にのみその作動を要求されるわけ
ではないということに起因している。以下に具体的な例
について述べる。
まず、  8wnプラントにおいて発生頻度が比較的大
きな異常事象としては一般に運転時の異常な過渡変化(
以下Transientと呼ぶ)と呼ばれている主蒸気
隔離弁(以下M’STVと呼ぶ)閉鎖や給水ポンプトリ
ップがある。MSIV閉鎖等のTransientが発
生すると原子炉内の核反応によって発生している炉蒸気
は逃げ口を失うため原子炉の圧力は急速に上昇し、逃が
し安全弁が自動作動するが、これをそのまま放置すれば
ごく短時間で原子炉の圧力は原子炉圧力容器の健全性を
損う高さに達してしまう。このような事態に到る前に原
子炉を安全な状態に導くための安全装置として前述の原
子炉緊急停止系が設けられている。この原子炉緊急停止
系はMSTV閉鎖及び原子炉圧力高の安全保護信号によ
り自動作動して急速に原子炉の核反応を停止する安全機
能を有している。その手段としては通常は中性子の吸収
材であるボロンを内蔵した制御棒を水圧等を用いて原子
炉内に一気に挿入する方法(これを一般にスクラムとい
う。)が用いられている。このスクラムを行うための安
全装置である原子炉緊急停止1−系も^1■述のとおり
単一故障基準に基づいて設計されており、その主要部分
はA系とB系の2系統しか存在しない。スクラムはLO
CAのような設計基準事故の場合にも原子炉水位低等の
安全保護信号により自動的に行われるが、 LOCAに のように発生頻度の低い(一般社設計基準L OCAの
発生頻度は10−4回/炉年と言われている。)事故の
場合にはさらに原子炉緊急停止系のA、B両系統ともが
故障してしまう確率を重畳して考えれば。
その発生の想定の必要がないことは一般に工学的に見て
明らかである。しかし、MSIV閉鎖のように発生頻度
の大きいTransient (一般にTransie
nt全体の発生頻度は1〜10回/炉年という運転実績
が得られている。)の場合には、その後に原子炉緊急停
止系のA、B両系統ともが故障してスクラムに失敗する
確率は必ずしも工学的に見て無視できる程小さな値には
ならない場合もある。このように’f’r;+n5ie
nt発生後にスクラムに失敗する事象を一般にATWS
と呼び、その前兆事象が米国ではすでに頻発している。
米国の原子力規制委員会(以下N RCと呼ぶ。)はこ
れを未解決安全問題(IJnreso144cd 5a
fety l5sues、以下UR8Iと略記する。)
の1つに加え、10年以上の歳月をかけて検討を行って
来たが、つい最近、スクラムic[]fるプラントの安
全装置の信頼性を強化するための数々の設計変更を規制
要求として正式に追加し、その長年の検討作業に終止符
を打ちつつある。これは原子炉緊急停止系のようにプラ
ントの安全性にとって極めて重要な安全装置であって、
かつ。
TransienlのようにL OCAよりも発生頻度
のはるかに大きな異常事象の際にこそ必要とされろ安全
装置の信頼性設計に対しては従来のような単一故障基準
だけを設計基準とすることは必ずしも十分ではない場合
も有り得ることを米国NRCが認めたことの証以外のな
にものでもない。尚、ATWSは発生頻度が比較的大き
いTransientが発生した後に安全装置の2重故
障が重畳するという事象形態の1つの具体例であるが、
一般的に言ってこのようなTransient十安全装
置の2重故障という事象形態がBWRプラントの炉心溶
融事故の原因としては確率的に見て最も大きいというこ
とは、最近の確率論的安全評価(PR,A)の場では国
際的な常識となっている。しかしながら現在のHWRプ
ラントの安全装置の設計はあいかわらず発生頻度の極め
て小さいLOCAを想定してその後に安全装置は1系統
しか故障しないという神話を前提として行うという考え
方がまだ主流である。つまり。
まず絶対に発生することはないと言っても過言ではない
事象形態を前提として安全装置の信頼性設計が行われて
おり、その一方でもつと現実には起こりそうな事象形態
に対しては十分な配慮が払われていない虞がある。
従って、 Transient十安全装置の2重故障と
いうことにもつと配慮した安全装置の信頼性設計がBW
Rプラントの安全性にとって重要かつ緊急な課題となっ
て来ている。このようなTransient十安全装置
の2重故障としては前述のATWS以外にもいくつかの
重要なものがある。ATWSは前述のように米国NH,
Cの規制強化が行われており、実質的に解決された安全
問題であると考えられるので。
ここではまだ未解決のATWS以外のいくつかの同種の
安全問題について以下に説明を続ける。
上記のようなTransient十安全装置の2重故障
としてBWRプラントの安全性にとって重大な影響を与
えるものとしては次の3つのものがある。即ち、a、給
水喪失’I”ransient+原子炉隔離時冷却系(
以下RCI Cと略記する。)故障十高圧非常用炉心系
故障、b、主復水器機能喪失Transient+残留
熱除去系2重故障、及びC1外部電源喪失’pra1s
ient+非常用ディーゼル発電機(以下I)/Gと略
記する。)2重故障の3つである。これらの3つの事象
がATWSと並んでBWRプラントの場合の炉心溶融事
故の原因として最も確率が高いということは最近の確率
論的安全評価(P I(、A ) I/Uよる一致した
結論である。又、米国NI(C等の規制関連機関がBW
Rプラントの現在までの故障や」”故の報告例を分析し
た結果から、いずれも上記3つの異常事象の形態がAT
WSど並んで13Wr(プラントにとって最も危険なも
のであるという結論を統計的に導いている。そして米国
N R,Cは上記3つの異常事象の形態については、b
及びCについては新たに未解決安全問題(IJ H,S
 I )の中に正式に加えて最近検討を開始している。
また、a、についてもスリーマイル島原発事故c以下T
MT事故と略記する。)後の安全要求としてメーカー及
び電力会社に対して改善要求を勧告している。即ち、こ
のようなTransient十安全装置の2重故障とい
う異常事象の形態に対して米国の方ではすでに正式な検
討が開始されていると言える。ここで注意すべきことは
、これらの最近注目されている安全問題の形態がいずれ
も、現状の設計ベースとなっているL OCA十安全装
置の1系統故障とは全く事象の形態が異なっており、安
全装置の信頼性設計としては2重故障までを対象としな
くてはならず、より厳l〜い条件を与身でいるというこ
とである。そして最近では、再循環系配管のような大口
径配管が瞬時両面破断を起こすというようなことは、安
全防護策として採られている炉水の漏洩監視等により、
配管の目には見えない程度のき裂の段階で異常が検出さ
れ、大事故に至る前に原子炉を安全蹟停止できることが
学術的な事実として認識されるようになって来ており、
ますます設計基準事故(DBA)として現在想定されて
いるような大規模なL OCAは発生しないという認識
が強まっている。
これを受けて、米国や西独ではすでに規制方法の一部の
見直しが行われているが、安全装置の設計そのものはあ
いかわらずL OCAをDBAとして行われている現状
である。このように現実にはまず発生するとは考えられ
ない事故であっても、その影響は極めて大きなものを設
計基準事故として想定することは安全装置の容量設計に
極めて大きな余裕を与えることになり、この面では極め
て安全性を強化した設計が行われていることを意味して
いる。しかし一方では、安全装置の容量が大きくなり、
コスト・アップとなるために、安全装置の系統を多重に
設置してTransient十安全装置の2重故障のよ
うなもつと現実的には起こる可能性が高いと思われる事
象形態に対する信頼性向上設計を行うことを極めて困難
なものとしている。そこで以下では前述の3種類の安全
問題に関連して。
現状のBWRプラントの安全装置の信頼性設計のどのよ
うな点に問題があるかを具体的に図面に基づいて説明す
る。
〔現状設計の問題点〕
第1図において原子炉圧力容器Jは核燃料2を内蔵し、
該核燃料が核分裂する際の大量の発生熱により炉水を水
蒸気に変換し、この発生した蒸気を主蒸気管3によって
主タービン4に導き、該主タービン4を回転せしめ、こ
れを動力源とする発電機によって発電が行われる。主タ
ービン4を回転させた後炉蒸気は主復水器5に導かれ、
ここで低温の海水等を通した冷却管と接触することによ
り再び水にもどされ、主復水器5の底部に溜められる。
この水は再び給水ポンプ6により、給水管7を介して前
記原子炉圧力容器1の内部にもどされる。このようにし
て原子炉内の冷却材である炉水は加熱蒸気となって主タ
ービン4を回転させた後、主復水器5によって水にもど
され、再び給水ポンプ6により原子炉圧力容器1内にも
どされるため、原子炉内の水位は常にほぼ一定に保たれ
る設計になっている。前記核燃料2の冷却と炉蒸気の効
率的な発生を行うためには、原子炉圧力容器1内の炉水
の流れを強制的にコントロールする必要があり、その目
的のために再循環系配管8と再循環系ポンプ9が設置さ
れている。該再循環系ポンプ9は炉水をいったん再循環
系配管8を介して原子炉圧力容器1の外部に取り出し、
再び大きな流速で原子炉圧力容器1にもどしてやること
により、原子炉圧力容器1の内部で前記核燃料2の下端
から上端に向けて強制的に炉水の流れが生じるようにし
ているものである。このようにBWRプラントの通常運
転時には主タービン4を循環する炉蒸気の流れと、再循
環ポンプ9による炉水の流れとの2つが常に働いている
状態にある。このようにして通常運転状態にあるB W
 Rプラントで前記再循環系配管8が第1図のX印の部
分等において瞬時両面破断を起こしたというのが前述の
設計基準事故であるところの冷却材喪失事故である。
ここで両面破断というのは、配管が完全に破断し。
なおかつ、破断口部分が前後で完全にずれてしまい、冷
却材の流出面積としては、X印の前後の両方から冷却材
が流出するというものである。BWRプラントでは一般
にパイプ・ホイップ・リストレインドと呼ばれる配管破
断時にも配管のずれを防止できる装置が設けられており
、このような両面破断は物理的には発生し得ないもので
あるが、安全装置の容量設計をより過大なものとする配
慮から、このような装置の効果は無視して考えるのが通
例となっている。また、前記再循環系配管8は口径が約
65σ、肉厚が約3crnのステンレス製配管であり、
原子力発電所周辺の地質学」二の特徴から考えられる仮
想最大規模の地震(もちろん関東大震災の時よりもはる
かに大規模なもの)が発生してもそれに耐えられる設計
となっており、現実に破断が生じることは極めて考えに
くいものである。そ、hでもこの配管の破断を設計基準
事故として想定している理由は、この配管が核燃料ヰ2
のより下端に近い部分に接続されている最大口径の配管
であってこれが破断した場合の核燃料中2の冷却能力に
与える影響が最も犬ぎくなるためである。即ち、現状の
設計基準事故の選定の考え方は。
あくまでも影響が最も大きいものを選定し、それ   
゛が発生しやすいかどうかということにはあまり注意が
払われていないと言える。さて、この再循環系配管8が
仮想的に瞬時両面破断すると原子炉圧力容器1内の約7
0気圧、約280℃という高温高圧の炉水がドライウェ
ル10の中へ破断口を通してブローダウン(噴出)シ、
ただちにフラッシング(減圧沸騰)してその大半が蒸気
に変換する。
これによりドライウェル10内の圧力は急激に上昇し、
その圧力によってドライウェル1車内に生成した蒸気は
ベント管11の内部の水面を押し下げてサプレッション
・プール12の底部にたくわえられたサプレッション・
プール水J3と混合し冷却され凝縮する。これによって
冷却材喪失事故の際の炉水のブローダウンによるドライ
ウェル1:1′内部の急激な圧力上昇は緩和される設計
となっている。ところがこの状態では炉水が破断口より
流出し続けているため、原子炉圧力容器1内の水位は急
激に低下してしまい事故後数十秒で核燃料2は完全に露
出した状態になってしまう。冷却材喪失事故が発生する
と前述のドライウェル圧力高もしくは上記の原子炉水位
低を検出して安全保護信号が発せられて、前記原子炉緊
急停止系が自動的にスクラムするため、原子炉の核反応
はただちに停止するが、核燃料2内には通常運転中に大
量の放射性核分裂生成物(核燃料2の燃えかす。即ち。
死の灰。)が蓄積しているため、その放射性壊変によっ
て核反応停止後もかなりの量の発熱が継続する。これを
崩壊熱と呼んでいる。従って、核燃料2が露出した状態
が少しでも長引くと核燃料2は過熱状態となり、これが
続くと最悪の場合にはいわゆる炉心溶融事故となり、原
子力発電所の事故として最悪な事態となる。このような
事態を避けるため前述の安全装置の1つである非常用炉
心冷却系が設けられている。非常用炉心冷却系の基本構
成はサプレッション・プール12の底部にだ(わえられ
たサプレッション・プール水13をポンプ14により配
管を介して原子炉圧力容器1の中へ注水するというもの
である。非常用炉心冷却系は図には示していないが、実
際にはいくつかの系統から構成されており、その内の1
系統が故障してもその安全機能を喪失しない設計となっ
ている。また、非常用炉心冷却系は原子緊急停止系と同
様にドライウェル圧力高あるいは原子炉水位低の安全保
護信号により自動起動する設計となっている。このよう
に冷却材喪失事故が発生しても非常用炉心冷却系が自動
起動して原子炉の水位を回復するため核燃料2の損傷は
避けられる設計となっている。この非常用炉心冷却系の
運転は原子炉の水位を維持するために事故後長期間にわ
たって継続する必要がある。その間、再循環系配管8の
破断口からは炉水の流出が継続している。核燃料2から
は前述のよ’X/C事故後もかなりの量の崩壊熱が発せ
られており、これは原子炉圧力容器1内の炉水によって
冷却除去されるが、一方、加熱された炉水は再循環系配
管8の破断口からドライウェル10に流出しドライウェ
ル10内の雰囲気温度を高めた後、ベント管11を通過
してサプレッション・プール水13に吸収されて該サプ
レッション・プール水13を加熱する結果となる。この
ようにして核燃料12から発生される崩壊熱は破断口か
ら流出する炉水によって最終的にサプレッション・プー
ル水13に伝達され、このサプレッション・プール水1
3は再び非常用炉心冷却系の水源として使われて原子炉
圧力容器j内にもどされて核燃料2VCよってさらに加
熱されるという循環過程を繰り返すことになる。この循
環過程を繰り返すにしたがってサプレッション・プール
水J3の温度は徐々に」二昇するが、これを放置すると
サプレッション・プール12の設計温度を超えてしまい
、これに対応した形でサプレッション・プール12の気
相部及びドライウェル10の内圧も飽和圧力となり、設
計圧力を超えてしまう。このような原因により仮にドラ
イウェル10もしくはサプレッション・プール12が破
損したとするとサプレッション・プール水13の水面に
加えられていた内圧が急激に失われ、サプレッション・
プール水13は一部減圧沸騰を起こし、非常用炉心冷却
系のポンプ14は必要吸込水頭(必要NPSH)が得ら
れなくなり、キャビテーションを起こしてしまい、原子
炉圧力容器1への注水が不可能となってしまう。こうな
ると原子炉の水位は短時間で低下し、核燃料2は崩壊熱
によって溶融してしまう。即ち、最悪の炉心溶融事故に
至ってしまう。
このような事態に至るのを避けるために設けられている
のが前述の安全設備の1つである残留熱除去系である。
残留熱除去系の基本構成は第1図に示すようにポンプ1
5と熱交換器16とこれらとサプレッション牽プール水
13及びサプレッション・プール12の気相部あるいは
原子炉圧力容器1もしくけドライウェル1ヰとを連結し
た配管及び弁とから成っている。残留熱除去系は弁を切
り替えることによってサプレッション・プール水]3を
導(先を変更することができる。このように残留熱除去
系はポンプ15によりサプレッション・プール水13を
汲上げ熱交換器16で冷却した後、ドライウェル10の
気相部あるいはサプレッション・プール]2の気相部に
散布することを循環的に繰り返し、これらの気相部及び
サプレッション・プール水13そのものを冷却すること
ができる。このように残留熱除去系は事故後にドライウ
ェル10及びサプレッション・ブール12を冷却しこれ
らが過温あるいは、過圧破損することを防止できる設計
となっている。また、残留熱除去系はサプレッション・
プール水13を導く先を原子炉圧力容器1とする配管を
選択した場合には原子炉の水位を維持する目的にも使用
でき、非常用炉心冷却系としての機能も持ち合わせてい
る。尚9図には示してはいないが、熱交換器16を機能
させるためには海水等の冷却水な該熱交換器16内に循
環通水させるための2次系の作動が必要である。また。
該残留熱除去系は従来のBWRプラントではA系及びB
系の2系統から構成されている。第1図ではこの内の1
系統のみを示しているが、実際には前述の単一故障基準
に基づいて設計されるため2系統が設置されている。残
留熱除去系は前述の原子炉緊急停止系や非常用炉心冷却
系とは異なり。
事故後ただちには必要にはならないので、特に安全保護
信号によって自動起動する必要はない。但し、実際には
ポンプ15を事故直後から非常用炉心冷却系として兼用
して使用するので、原子炉圧力容器1へ通じる配管を使
用する運転モードで自動起動する設計を行っている。そ
して事故後しばらくして原子炉水位の維持が安定して行
えるようになったことを確認した後、運転員が中央制御
室より手動で弁の切替え操作を行って、ドライウェル1
0もしくはサプレッション・ブール12の冷却モードへ
の切替えを行う設計となっている。このように残留熱除
去系によって冷却材喪失事故後にも核燃料2から発生す
る崩壊熱を除去し、原子炉格納容器(ドライウェル10
及びサプレッション・プール12を総称してこのように
呼ぶ。)の過温及び過圧破損を防止し、その健全性を維
持できる設計となっている。以上説明したように、非常
用炉心冷却系及び残留熱除去系は設計基準事故である冷
却材喪失事故を前提として、さらに単一故障基準を適用
するという手法によって設計が行われている。
しかしなから、実際にはBWRプラントにおいてこれら
の安全装置の安全機能が必要となるのは設計基準事故で
ある冷却材喪失事故だけではないことは前に述べたとお
りである。例えば第1図において原子炉が通常運転され
ている際に突然給水ポンプ6が停止1−シてしまうこと
がある。そうすると原子炉への給水の補給が停止し、原
子炉内の炉水の収支バランスが崩れるため水位は急速に
低下して行くことになる。これがいわゆる給水喪失Tr
ansientである。この場合には、水位の低下に伴
い、まず原子炉をスクラムし、さらに水位を回復するた
めに非常用炉心冷却系等の作動が必要となる。この場合
にもし非常用炉心冷却系統が多重に故障して原子炉の水
位が維持できなくなると炉心溶融事故に至ってしまう。
このようにTransient発生後に非常用炉心冷却
系等の炉水補給能力が喪失して炉心溶融事故に至ってし
まう事故のシーケ離弁(MSTV)17が突然閉鎖して
しまうことがある。これがいわゆるMSIV閉Tran
sientである。
この場合には、前述のように原子炉圧力容器1内で発生
し続けている蒸気が逃げ場を失い、原子炉の圧力が急上
昇することになるが、原子炉圧力高の安全保護信号によ
りスクラムが行われてまス核反応が停止する。また、原
子炉の圧力を低減するために逃がし安全弁18が自動作
動し、蒸気放出管19を介して炉蒸気をサプレッション
・プール水13中へ導き凝縮させる設計となっている。
この場合には核燃料2からその後継続して発生する崩壊
熱は蒸気放出管19内を移行する炉蒸気によってサプレ
ッション・プール水13に伝達され、該サプレッション
・プール水の温度を高めることになる。発生する崩壊熱
の量は冷却材喪失事故の場合と何ら変わる所はないので
、このMSTV閉Tran−sientの場合にも残留
熱除去系によってサプレッション・プール水13の冷却
を行わないと原子炉格納容器の健全性が失われて最終的
には炉心溶融事故に至ってしまう。このように炉蒸気を
主復水器5に導いて冷却することができない’pran
sient の場合には残留熱除去系の機能が不可欠と
なる。この種の’l’ra1sientとしては他に主
復水器真空度喪失Transientがあり、これは主
復水器5の小漏洩や外部電源喪失によって発生する。ま
た、逃がし安全弁18が何らかの理由によって開になっ
た後に、固着して閉鎖できなくなった場合(いわゆる逃
がし安全弁の開固着肯ansient )にも炉蒸気は
サプレッション・プール水13の中へ放出され続けるた
め、残留熱除去系の作動が不可欠となる。
これらの場合のように残留熱除去系の機能が必要になっ
た時にもし残留熱除去系が2重に故障してサプレッショ
ン・プール水】3の冷却が行えなくなると原子炉格納容
器が過温もしくは過圧破損して最終的に炉心溶融事故に
至ってしまう。このよつK Transient発生後
に残留熱除去系の機能が喪失して炉心溶融事故に至って
しまう事故のシーケンスを確率論的安全評価では一般に
TWクシ−ンスと呼んでいる。また、外部電源が喪失す
るいわゆる外部電源喪失’l’ransientが発生
した際にさらに非常用ディーゼル発電機が2重に故障し
てしまうとプラント内の電動駆動のシステムがほとんど
使えなくなり、この状態が例えば10時間も継続すると
やはり原子炉内の水位が維持できなくなり炉心溶融事故
に至ってしまう。このようにプラント内の交流電源がす
べて使えなくなってしまう状態を一般VC5tatio
n Blackoutと呼んでいる。
上記のT Q U Vシーケンス、TWフシ−ンス及び
5tation Blackoutの3つ事故は前述の
ATWSと並んでB W Rプラントの炉心溶融事故の
発生原因として最も可能性の高いものの1つであること
は最近の確率論的安全評価の一致した結論である。それ
では何故このような結果になってしまっているのかにつ
いて具体的に図に基づいて説明を行う。
第2図はB W I(/ 5プラントの場合の非常用炉
心冷却系と残留熱除去系の系統構成を示したものである
。BWR15のこれらの安全装置は大きく3つの区分に
分けて配置されている。まず、第1の区分には原子炉隔
離面冷却系21と高圧炉心スプレィ系23が設置されて
いる。原子炉隔離面冷却系21は自からのタービン22
によって駆動される。
該タービン22は原子炉の炉蒸気を直接駆動源とするた
め、交流電源をいっさい必要としない。また、原子炉隔
離面冷却系21は正式には非常用炉心冷却系に含めず、
むしろ補助給水系と呼ぶべきものであるが、TQUVシ
ーケンスに対しては高圧炉心スプレィ系とほぼ同一の機
能を有しているのでここでは並べて示しである。原子炉
隔離面冷却系は炉蒸気を用いてタービン22により駆動
されるため原子炉圧力が高い領域で炉水補給能力を有す
が、原子炉圧力が1氏下してくるとその能力を喪失する
。一方、高圧炉心スプレィ系23は電動駆動のポンプに
よりサプレッション・プール水ヲ核燃料の」一方より散
布しつつ注水する能力を有しており、高圧から低圧まで
のすべての原子炉圧力の状態で注水能力を有している。
該高圧炉心スプレィ系の作動には交流電源を必要とし、
その交流電源としては外部電源を用いるが、該外部電源
の信頼性の低さを考慮して専用の非常用ディーゼル発電
機(II 24を設けている。次に第2の区分には低圧
注水系(q25及び低圧注水系fBl 26が非常用炉
心冷却系として設置きれている。該低圧注水系(1−3
126は残留熱除去系と兼用であり熱交換器fBl 2
7を保有している。これらの低圧注水系はいずれも電動
駆動のポンプによりサプレッション・プール水を原子炉
圧力容器内に注入する機能を有するが、単に注入冠水さ
せるだけであって、特にスプレィ機能は有していない。
また、これらの低圧注水系は炉圧が約15気圧以下Vc
fで低下しないと注水機能を発揮することはできない。
これらの低圧注水系の駆動には交流電源が必要であり、
そのために外部電源及び非常用ディーゼル発電機(ff
+ 28が用いられる。低圧注水系fBl 26は運転
員が中央操作室より弁の切替操作を行うことにより、ド
ライウェル及びサプレッション・プールの冷却モードに
切替えて残留熱除去系として使用する設計となっている
。次に第3の区分には低圧炉心スプレィ系31及び低圧
注入系fAl 29が設置さハている。低圧炉心スプレ
ィ系31は電動駆動のポンプによりサプレッション・プ
ール水を核燃料の上方より散布しつつ注水する能力を有
しているか、前記高圧炉心スプレィ系とは異なり、炉圧
が約20気圧以下に低下しないと注水機能を開始するこ
とができない。低圧注水系(A) 29の機能は前記低
圧注水系fBl 26の機能と全く同一であり、熱交換
器fAl 30を保有しており2手動切替操作により残
留熱除去系として使用する。これらの低圧炉心スプレィ
系31及び低圧注水系(Al 29の駆動には交流電源
が必要であり、そのために外部電源及び非常用ディーゼ
ル発電機([132を使用する。以上がBWR,15プ
ラントの非常用炉心冷却系と残留熱除去系の系統構成に
関する説明であるが、簡単のために図では主要な機器の
みを示し、配管や弁等については第1図に示したものと
同様なので省略している。(この方法は以下も同様とす
る。)このようなり W Ft/ 5の系統構成はB 
W R/ 4までの経験を生かして数々の設計改良を行
って完成したものである。その後BWR/6という型式
のものも作られてはいるが。
これは炉心部分の改良が主であり、安全装置の系統構成
はB W r(、/ 5のものを全く変更せずに用いて
いる。このことは、BWR15の系統構成は再循環系配
管の瞬時両面破断をその設計基準事故とする限り、BW
Rプラントにとってはもはや改良の余地のない完成され
たものとなっていることを示している。
しかし、蓋然性を重視する確率論的安全評価の観点から
は、 BWR15の系統構成はまだ十分に改良の余地が
ある。それは、確率論的安全評価の世界では冷却材喪失
事故のように極めて起こりにくい事故ではなくて、  
Transientのように毎年1回から10回も発生
する異常事象の方に自然に注意が向けられるような評価
手法が用いられているからである。例えば、原子力発電
所の安全設計の対象としては発生頻度が10−7回/炉
・年を下回るものは考慮しなくてよいとされているが(
米国及び日本等の規制方針として採用されている。)こ
れを用いて確率論的な簡単な検討を行うと次のようにな
る。大破断L OCAの発生する確立は10−4回/炉
・年、また、安全装置の1系統が故障する確率はl]0
’−2〜10−”回/ Demandとそれぞれ言われ
テイルから、大破断I、 o CAか発生してそれにさ
らに安全装置の単一故障が重畳する確率は](1−6〜
IO’唾便−年となり、ぎりぎり考慮する必要のある事
象ということになる。しかし、さらに安全装置が2重故
障を起こす確率は10−8〜1O−I0回/炉・年とな
り、考慮する必要は全くないと言える。従って、この意
味では現在性われている設計手法である大破断L OC
A十単−故障基鵡の組合せは妥当なものであると言える
。しかし、  Transientが発生した場合を考
えると、その後に安全装置の2重故障が重畳する確率は
10−″〜10−6回/炉・年どなり判断基準である1
0−7回/炉・年を」二回ってしまうので考慮する必要
があると言うことになる。また、 ’I’ransie
ntに安全装置の3重故障が重畳する確率も10−5〜
10−′回/炉・年となり、安全装置の信頼性が極端に
悪い場合には考慮しておく必要があるということになっ
てくる。このように安全装置の故障に対する耐力の問題
、即ち、信頼性設計を行う観点からは、確率論的安全評
価の結果の示唆するものは重大であると言える。孔体的
に前述のB W R,/ 5の系統構成についてこの問
題を検討して見ると次のようになる。
まず、給水喪失’r’ransientが発生したとす
ると原子炉水位が低下し、スクラムが行われ、さ゛  
 ′らに水位が低下1−ると原子炉隔離時冷却系21及
び高圧炉心スプレィ系23が自動起動して炉水位を維持
する設計となっている。しかし、前述いようにこれら2
つの注水系が2重故障を起こすことを考えた場合の確率
は判断基準である10−’」炉・年を超えている。従っ
て、設計の考慮の対象としてこのような事象を想定する
必要がある。このような事象を想定した場合には、原子
炉が高圧状態にあるため他の低圧の非常用炉心冷却系は
いずれも使用することかでとない。従って、運転員が手
動で前記の逃がし安全弁を起動して原子炉を減圧するこ
とに成功しないと炉心溶融事故に至ってしまうが、この
ような緊急時に運転員がこの種の手動操作に成功する確
率は必ずしも高くはない。何故なら、ただでさえ原子炉
の水位が低下している時に、逃がし安全弁を手動起動す
ることは、さらに炉水の減少を促進することになり、一
種の冷却材喪失事故をわざわざ起こしているようなもの
であり、運転員にとっては精神的な抵抗感が大きすぎる
からである。このようにして給水喪失Transien
t後に高圧の注水系が2重故障することが引き金となっ
て炉心溶融事故に至る事故は前述のTQUVシ一ケンス
そのものである。次に主蒸気隔離弁閉鎖(MSTV閉)
 Transientが発生した場合を考えると原子炉
圧力が急」二昇し、スクラムするとともに逃がし安全弁
が自動的に作動して炉蒸気がサプレッション・プールに
移行することによりサプレッション・プール水の温度が
徐々に上昇する。運転員はサプレッション・プール水温
が制限値に達する前に手動により低圧注水系(Bl 2
6及び低圧注水系(Al 29を残留熱除去系のサプレ
ッション・プール冷却モードに切り替えて原子炉格納容
器が過温もしくは過圧破損することを防止できる設計と
なっている。しかし、前述のようにこれら2つの残留熱
除去系が2重故障を起こす場合の確率は判断基準である
10−7回/炉・年を超えている。従って。
設計の考慮の対象としてこのような事象を想定する必要
がある。このような事象を想定した場合には、残留熱除
去系は2系統しかないため、原子炉圧力容器が過温もし
くは過圧破損に至り、非常用炉心冷却系のポンプは必要
吸込水頭(必要NFSI−1)が得られなくなり、停止
1−シてしまうのでやはり炉心溶融事故に至ってしまう
。このようにしてMSTV閉Transient等が発
生した後に残留熱除去系が2重故障することによって炉
心溶融事故に至る事故ハ前述のTWクシ−ンスそのもの
である。次に外部電源喪失Transientが発生し
た後に非常用ディーゼル発電機が3重故障した場合を考
えて見ると。
この事象も発生確率が前述の10−7回/炉・年を超え
てしまう場合がある。日本の場合にはこれら電源の信頼
性が諸外国のものよりはるかに高いため。
このような5tation Blackout事象を想
定する必要は本来は無いと言える。一方、米国などでは
電源の信頼性が劣るため、  5tation Bla
ckoutの想定は本来必要と官女−る。5tatio
n Blackoutが発生すると作動可能な系統は原
子炉隔離時冷却系だけとなってしまい、その運転は約8
時間を超えては続けられない。これは原子炉隔離時冷却
系の運転制御には直流電源(バッテリー)が必要であり
、その容量として約8時間分しかないからである。従っ
て、  51ation Blackoutがその後も
継続すルト炉心溶融事故に至ってしまう。以上述べたよ
うに現状のB W R,/ 5の系統構成は冷却材喪失
事故に対しては十分な信頼性設計がなされているが、も
つとはるかに発生頻度の高いI’ransient K
対しては安全装置が2重故障する可能性を否定できず、
炉心溶融事故の原因となる虞がある。このことは確率論
的安全評価の結果からも明らかである。第3図はBWR
15プラントに対する確率論的安全評価の結果を示した
ものである。円の大きさはプラント全体の炉心溶融確率
の大きさを示している。この内TCシーケンスによる寄
与33が約1/3の炉心溶融確率を占めている。TCシ
ーケンスは前述のA TWSに対する確率論的安全評価
での別名である。このTCシーケンスによる寄与33は
前述の米国NRCが決定した設計強化策を採用すること
等により1/10以下に低減することが可能である。次
に残留熱除去系の2重故障により炉心溶融事故に至る1
゛Wシーケンスの寄与34も全体の約1/3の炉心溶融
確率を占めている。また、TQUVシーケンスと5ta
tion 1(lacko++tの寄与の合計35も全
体の約1/3の炉心溶融確率を占めている。冷却材喪失
事故による寄与36は全体の約1/30の炉心溶融確率
しか占めておらず、しかもその大部分は小口径配管破断
等による小I、OCAの寄与であって、現在設計基準事
故として考えられているような大L OCAの寄与は小
さすぎて図には示せない程度のものである。このように
現状のB W f’(/ 5の安全装置の系統構成はそ
の設計基準事故である大L OCAに対しては十分な信
頼性を有したものと言えるが、一方でもつと発生頻度の
大きなTransientに対しては安全装置の信頼性
が大L OCAに対する場合と比べてかなり劣っており
、  Transientを引き金として炉心溶融事故
に至ってしまう可能性の方かはるかに大きいと言える。
〔発明の目的〕
そこで本発明は上述した事情VC@みなされたものであ
り、冷却材喪失事故だけではf′、g (、Trans
 −1entに対しても十分な信頼性上の対応力を持ち
炉心溶融事故の発生確率を十分に小さくできる原子炉の
安全装置を提供することを目的とするものである。
〔発明の実施例〕
以下図面に基づいて本発明の一実施例を説明する。本発
明は第4図に示すように安全装置の系統構成を大きく3
つの区分に分けている。まず、第1の区分には原子炉隔
離時冷却系4ヰと低圧注入系(CI 43が設置されて
いる。原子炉隔離時冷却系41は自からのタービン42
によって駆動される。
該タービン42は原子炉の炉蒸気を直接駆動源とするた
め、交流電源をいっさい必要としない。
尚、原子炉隔離時冷却系41は正式には非常用炉心冷却
系には含めない場合もあるので、第2.第3の区分に設
置したり、あるいは全く別の区分に設置してもよい。こ
れは原子炉隔離時冷却系がその駆動に非常用ディーゼル
発電機を必要としないために生じるflexibili
tyである。一方、前記低圧注水系fc) 43は残留
熱除去系と兼用であり、熱交換器(q44を保有してい
る。該低圧注水系(043は電動駆動のポンプによりサ
プレッション・プール水を原子炉内に注入する機能を有
するとともに運転員が遠隔手動で弁の切替操作を行うこ
とによリッドライウェル及びサプレッション・プールの
冷却モードに切替えて残留熱除去系としても使用する。
該残留熱除去系の除熱能力は冷却材喪失事故の際に現行
の解析手法に基づいて必要とされる容量の50%とする
。低圧注水系(q43の駆動には交流電源が必要であり
、そのために外部電源及び非常用ディーゼル発電機(1
145を使用する。次に第2の区分には高圧炉心スプレ
ィ系(B+ 46と低圧注入系(Bl 47を非常用炉
心冷却系として設置する。高圧炉心スプレィ系(B14
6は電動駆動のポンプによりサプレッション・プール水
を核燃料の上方より散布しつつ注水する能力を有してお
り、高圧から低圧までのすべての原子炉圧力の状態で注
水能力を有している。一方、前記低圧注水系1314.
7の性能及び機能は前記低圧注水系fc143のそれと
全く同一であり、残留熱除去系としても使用するため、
熱交換器(B148を保有している。これらの高圧炉心
スプレィ系fBl 46及び低圧注入系(B) 47の
駆動には交流電源が必要であり、そのために外部電源及
び非常用ディーゼル発電機fill 49を使用する。
次に第3の区分には高圧炉心スプレィ系(Al 50 
低圧注水系TAI 51 、熱交換器fA152.及び
非常用ディーゼル発電機fllll 53を設置するが
、これらの性能及び機能は第2の区分に設置した高圧炉
心スプレィ系fB146.低圧注水系(Bl 4.7.
熱交換器(Bし8.及び非常用ディーゼル発電機flu
) 49のそれとそれぞれ全く同一である。尚、上記の
説明で区分1,2゜3あるいはA、B、C及びr、  
IT、  I等の記号を用いているが、これは同種の系
統を区別するために便宜土用いたものであって、その順
番には本質的な意味はなく1区分]、2.3を新たに区
分2゜3.1と呼び直す等して良いことは勿論である。
また、簡単のために図では主要な機器のみを示し。
配管や弁等については第1図に示したものと同様なので
省略していることは前述のとおりである。
さらに、熱交換器(Al 52.熱交換器(B+14 
s 、及び熱交換器(C)44にはそれぞれ冷却水を循
環通水するための2次系が含まれているが、これも簡単
のため図示はしていないが本発明による原子炉の安全装
置の必須機器としてその一部を成すものであることは勿
論である。
次に本実施例の作用について説明する。
まず、給水喪失Transientが発生したとすると
原子炉水位が低下し、スクラムが行われ、さらに水位が
低下すると原子炉隔離時冷却系41.高圧炉心スプレィ
系(Al 50 、及び高圧炉心スプレィ系(Bl 4
6がそれぞれの起動水位に応じて自動起動する。これら
3つの注水系の内、2つまでが故障する確率は前述のよ
うに判断基準であるI O’騎−年を超えてしまうので
設計の対象として考慮する必要がある。このような事象
を想定した場合には。
原子炉が高圧状態にあるため他の低圧の非常用炉心冷却
系はいずれもただちには使用でとないが。
本実施例においては高圧の注水系が3系統あるため、そ
の内の2系統が故障しても残る高圧系1系統により原子
炉の水位を維持することができ、炉心溶融事故に至るこ
とを回避することができる。
また、高圧の注水系でそのまま原子炉の水位を維持でき
るので、運転員は手動で逃がし安全弁を作動させて原子
炉を減圧して低圧の非常用炉心冷却系を機能せしめる必
要がない。次に主蒸気隔離弁閉鎖(MSTV閉) Tr
ansientが発生した場合を考えると原子炉圧力が
急上昇し、スクラムするとともに逃がし安全弁が自動的
に作動して炉蒸気がサプレッション・プールに移行する
ことによりサプレッション・プール水の温度が徐々に上
昇する。
運転員はサプレッション・プール水温が制御(U 値に
達する前に遠隔手動により低圧注水系fAl 51 、
  低圧注水系(B147.及び低圧注水系(043を
残留熱除去系のサプレッション・プール冷却モードに切
り替えて原子炉格納容器が過温もしくは過圧破損を防止
しようとする。これら3つの残留熱除去系の内、2つま
でが故障する確率は前述のように判断基準である10−
7回/炉・年を超えてしまうので設計の対象として考慮
する必要がある。このような事象を想定した場合であっ
ても9本実施例においては残留熱除去系が3系統あるた
め、その内の2系統が故障しても残る1系統によってサ
プレッション・プール水を冷却することができ、炉心溶
融事故に至ることを回避することができる。該残留熱除
去系の1系統の容器は冷却材喪失事故の際に現行の解析
手法に基づいて必要とされる容量の50%しかないが、
確率論的安全評価の解析では30%〜50%容量でも十
分であることが確認されている。これは確率論的安全評
価では原子炉格納容器の健全性の判断基準についてより
現実的な仮定をおいているためである。逆に言えば現行
の冷却材喪失事故の安全解析の際に用いられる原子炉格
納容器の健全性の判断基準は極めて非現実的で厳しすぎ
るものではあるが、冷却材喪失事故の際には前述のよう
に残留熱除去系の単一故障までを考えればよいので2本
実施例においては3つの残留熱除去系の内2系統までが
使用可能となり、2×50%で100%の除熱能力を持
つことになり、冷却材喪失事故時の現行の安全解析に対
しても十分に対応が可能である。
上記のような作用を有する本発明の原子炉の安全装置に
より以下の効果が得られる。高圧の注水系として原子炉
隔離時冷却系及び2系統の高圧炉心スプレィ系があり1
合計で3系統あるたメ、給水喪失肯ansient後に
高圧の注水系の2重故障を考えても、運転員による逃が
し弁の手動起動を必要とせず、TQUVシーケンスによ
って炉心溶融事故に至る確率を著しく低減することがで
きる。また。
主蒸気隔離弁閉鎖のように主復水器の除熱機能が喪失す
る’l”ransientが発生した際に残留熱除去系
の2重故障が重畳する事象を考えても残留熱除去系が合
計で3系統あるためTWフシ−ンスによって炉心溶融事
故に至る確率を低減することができる。これらの事柄が
もたらす効果を定量的に確率論的安全評価の結果をもっ
て示すと第5図のとおりとなる。第5図において、まず
、TWシーケン与55が約半分にしか低減しないのは、
残留熱除去系には前述のように2次系が必要であり、こ
の2次系の故障の寄与を大きめに評価しているためで、
実際にはもつと大きな効果があると考えてよい。また、
TQUVシーケンスによる寄与は約1/10以下に低減
してしまうので、TQ[、JVシーケンス及び5tat
ion Blackoutによる寄与の合計56はBW
 R15の場合と比べて約半分に低減する。5tat 
ion Blackoutによる寄与は非常用ディーゼ
ル発電機の数が該実施例ではB W R/ 5と同じ3
基なので、BWR15に比べて低減することはない。さ
ら眞第5図ではTCシーケンスによる寄与54は米国N
R,Cの設計強化策等を採用した場合の結果を示してい
るので、現状BWR,15の場合と比べて太き(低減し
ている。
これらの効果を総合すると現状BWR15と比べて炉心
溶融確率は全体で約1/3にまで低減される効果が得ら
れる。また9本実施例においては、2系統ある高圧炉心
スプレィ系と3系統ある低圧注水系がそれぞれ全く同一
の設計となっているため。
部品の調達や保守点検あるいは修理等において極めて有
利であり、現状のBWI(15のように全部で5種類の
系統を管理する場合のような煩雑さが解消される効果も
得られる。これにより部品のつけ間違いや保守点検の際
の操作ミスも低減されて系統の信頼性そのものが向上す
る効果も期待できる。
また1本実施例では残留熱除去系の除熱容量を3系統の
合計で3×50%=150%としており、従来のBWR
15が2系統の合計で2X]OO%=200%としてい
るのに比べて50%低減させている。
このことはそのまま残留熱除去系の2次系をもすべて5
0%だけ容量を低減して設計していることを意味してお
り、このことによって大きなコスト・ダウンの効果が得
られる。これは非常用炉心冷却系及び残留熱除去系の全
体のコストの内、残留熱除去系の2次系の占める割合が
最も大きいことによっているものである。尚9本実施案
の変形として残留熱除去系の除熱容量を3X100%で
設計することも考えられる。この場合にはコスト・ダウ
ンの効果は得られないが、ヨーロッパの国々の規制要求
となっているN−2(単−故障及びメインテナンスによ
り安全装置の2系統が使用不能な状態にあることを想定
することを要求したもの。)に対しても対応のできる設
計となる効果が得られる。また1本実施例では高圧側を
スプレィ系、低圧側を注入系としているが1反対に高圧
側を注入系、低圧側をスプレィ系にするとか、高圧側も
低圧側もすべて注入系にす′る等しても上に述べた効果
は全く同様に得られるものである。
次に本発明の他の実施例を図面に基づいて説明する。第
6図は本発明による原子炉の安全装置の他の実施例を示
す系統の構成図である。該実施例においては、新たに第
4の区分を設けて低圧注水系fl)l 6 ]と該低圧
注水系(D+ 61を残留熱除去系としても使うための
熱交換器(D+ 62と交流電源としての非常用ディー
ゼル発電機(■) 63を設置している。残りの第1.
第2.第3の区分は第4図に示した実施例と基本的に同
様である。但し、4系統ある残留熱除去系の除熱容量は
4×10%と4×50%の2とおりあるものとする。該
実施例てよれば、第7図に示すとおり、残留熱除去系が
さらVc4系統に増強されたためTWフシ−ンスによる
寄与72はBWR15の場合に比べて1/10以下に低
減する。また、非常用ディーゼル発電機が4基に増強さ
れているため、 5tation Blackoutの
寄与も低減し、TQUV シーケンスの寄与及び5ta
tion !31ack−outの寄与の合計71はB
WR15の場合と比べて著しく低減する。これにより炉
心溶融確率はBWR15の場合の1/10以下になる効
果が得られる。その他の効果は基本的に第4図に示した
実施例と同様であるが、残留熱除去系の2次系を4×3
3%=133%で設計した場合はさらに大きなコスト・
ダウンの効果が得られる。4×33%設計であっても現
行の単一故障基準のもとでは3×33%=100%の除
熱容量を持っており、現行の冷却材喪失事故の安全解析
に対応できる設計となっている。
4×50%設計を採用した場合にはコスト・ダウンの効
果は得られないが、ヨーロッパの国々の規制要求になっ
ているN−2に対してより安いコストで対応できる効果
が得られる。尚9本実施例においてもスプレィ系と注入
系の選定は任意に行い得るものであり、そのもたらされ
る効果は何ら変わる所はない。
〔発明の効果〕
斯して2本発明による原子炉の安全装置はBWR=プラ
ントの各種Transient K対する対応力を高め
炉心溶融11故の発生確率を著しく低減し、かつ。
コストを低減することができ、BWRプラントをさらに
高度化することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のBWRプラントにおける通常運転時と事
故時におけるプラントの全体的な動きの概略を示す説明
図、第2図は現行B W R/ 5の原子炉の安全装置
の系統の概略を示す構成図、第3図は現行B W I(
/ 5の炉心溶融確率の大きさを寄与別に示した説明図
、第4図は本発明による原子炉の安全装置の系統の概略
を示す構成図、第5図は未発明による原子炉の安全装置
を採用したBWRプラントの炉心溶融確率の大きさを寄
与別に示した説明図、第6図は本発明による他の実施例
の系統の概略を示す構成図、第7図は本発明による他の
実施例を採用したBWRプラントの炉心溶融確率の大ぎ
さを寄与別に示した説明図である。 1・・・・・・原子炉圧力容器、 2・・・・・・核燃
料。 3・・・・・・主蒸気管、     4・・・・・・主
タービン。 5・・・・・・主復水器、     6・・・・・・給
水ポンプ。 7・・・・・・給水管、     8・・・・・・再循
環系配管。 9・・・・・・再循環系ポンプ、  10・・・・・ド
ライウェル。 21・・・・・・原子炉隔離時冷却系、22・・・・・
・タービン。 23・・・・・・高圧炉心スプレィ系。 31・・・・・低圧炉心スプレィ系。 25、26.29・・・・・・低圧注入系。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)第1の区分は低圧非常用炉心冷却系としても使用
    可能な残留熱除去系(2次系を含む)とこれを駆動する
    ための非常用ディーゼル発電機を設置し、第2、第3の
    区分にはそれぞれ高圧非常用炉心冷却系と、低圧非常用
    炉心冷却系としても使用可能な残留熱除去系(2次系を
    含む)とこれらを駆動するための非常用ディーゼル発電
    機を設置し、さらに任意の区分に原子炉隔離時冷却系を
    1基設置したことを特徴とする原子炉の安全装置。
  2. (2)第4の区分を追加してこの区分に低圧非常用炉心
    冷却系としても使用可能な残留熱除去系(2次系を含む
    )とこれを駆動するための非常用ディーゼル発電機を追
    加設置したことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の原子炉の安全装置。
JP59139407A 1984-07-05 1984-07-05 原子炉の安全装置 Pending JPS6117988A (ja)

Priority Applications (1)

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