JPS6119702B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6119702B2
JPS6119702B2 JP12905280A JP12905280A JPS6119702B2 JP S6119702 B2 JPS6119702 B2 JP S6119702B2 JP 12905280 A JP12905280 A JP 12905280A JP 12905280 A JP12905280 A JP 12905280A JP S6119702 B2 JPS6119702 B2 JP S6119702B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature coefficient
elastic modulus
alloy
less
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP12905280A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5754250A (ja
Inventor
Takeshi Masumoto
Shigehiro Oonuma
Kiwamu Shirakawa
Kyoyuki Esashi
Masateru Nose
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority to JP12905280A priority Critical patent/JPS5754250A/ja
Publication of JPS5754250A publication Critical patent/JPS5754250A/ja
Publication of JPS6119702B2 publication Critical patent/JPS6119702B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、鉄族元素とジルコニウムを基本成分
として含有し弾性率の温度係数が小さい非晶質合
金に関する。 一般の金属や合金ではその弾性率は温度の上昇
に伴つて低下し、たとえば普通のバネ材では弾性
率の温度係数は−30×10-5〜−40×10-5程度であ
るが、弾性率の温度による変化が小さい合金がエ
リンバー型合金あるいは恒弾性合金として知られ
ており、このような性質を一般にエリンバー特性
と言う。エリンバー型合金としてはエリンバー
(Ni約36重量%、Cr約9重量%、Fe約55重量%)
やスーパーエリンバー(Co5〜10重量%、Ni36〜
39重量%、Cr5〜10重量%、残部Fe)あるいはコ
エリンバー(Co約60重量%、Fe約30重量%、Cr
約10重量%)等が知られており、これら合金はい
ずれも結晶質よりなるものである。これらの合金
はキユーリー温度(以下キユーリー温度をTcと
記載する)以下の温度での大きなΔE効果によつ
て弾性率の温度係数が一般の金属や合金のそれに
比べて約数分の1以下に低下することを利用して
いる。 しかるにこれら結晶質エリンバー型合金は、機
械的強度、特に引張強度や硬度が低く、その向上
のためには、冷間加工による加工率を増すなどし
て使用しなければならない難点がある。 また、従来のエリンバー合金は液体窒素温度ま
でに相変態があるために低温領域ではエリンバー
特性を示さないという欠点を持つている。弾性率
の温度係数が小さい合金としては、前述の合金の
他にFe−Pd系合金、Fe−Pt系合金等があるが高
価な貴金属を主成分として含有するために価格が
非常に高いという欠点がある。 一般にエリンバー型合金は主として音又、音
片、メカニカルフイルター、遅延線、磁歪振動
子、トルク計、等の精密機器、電磁装置や計測機
器の部品として細線、薄板、または薄膜状で用い
られていることが多いが、現存の結晶質エリンバ
ー型合金は比較的展延性に富むものの鋳塊から所
要厚みの薄板とするまでに多段階の加工や熱処理
を行なう複雑な製造工程を必要としており、それ
らに要する燃料費、電力費も多大なものとなる。 一方、Fe−B系非晶質合金は広い温度範囲で
優れたエリンバー特性を示すことが知られている
が、Fe−B2元系非晶質合金は耐蝕性、耐熱性に
劣り、これらの性質を改善するために、Fe、B
以外の元素を添加すると急激にエリンバー特性が
低下するという欠点があつた。 本発明は、従来実用されている結晶質エリンバ
ー型合金に比べて、広範な温度範囲で、弾性率の
温度係数が小さく、しかも既に知られているFe
−B系非晶質エリンバー型合金が持つ問題点をも
同時に解決した非晶質合金を提供することを目的
とするものであり、原子%でZr8〜14%と残部Fe
よりなる非晶質合金、あるいは前記合金において
Feの一部をCo、Niのうちいずれか1種又は2種
で置換してなる非晶質合金を基本組成とする弾性
率の温度係数が小さい非晶質合金に関するもので
ある。 次に本発明を詳細に説明する。 通常、固体の金属、合金は結晶構造を有する
が、適当な組成をもつ合金を液体状態から急速に
冷却するか、あるいは蒸着法、スパツタ法、メツ
キ法等の種々の技術を用いることにより液体に類
似した周期的原子配列を持たない非結晶構造の固
体が得られ、このような金属は非晶質金属あるい
は非晶質合金と呼ばれる(以下非晶質金属あるい
は非晶質合金を合わせて非晶質合金と称す)。こ
の非晶質合金は前述のように種々の技術を適当に
用いても得られることがよく知られており(例え
ば特開昭49−91014号)、中でも気相から超急冷す
るスパツタ法によれば液体急冷法により得られる
非晶質合金の組成範囲よりも広い組成範囲で非晶
質合金が得られることが知られている。なお液体
急冷法の例として、高速回転する1つの円板の外
周面上または高速に互いに逆回転する2つのロー
ルの間に液体金属を連続的に噴出させて回転円板
または双ロールの表面上で104〜106℃/秒程度の
冷却速度で急冷凝固させる方法がある。 又、非晶質合金を組成的にみると、金属−半金
属の組み合せからなるものと、金属−金属からな
るものとに大別することができる。 前記Fe−B系非晶質エリンバー型合金は、半
金属の1つであるBを非晶質形成元素として8〜
30原子%(以下原子%を単に%と記す)含み、前
者すなわち遷移金属元素と半金属元素の組み合わ
せよりなる非晶質合金の1種である。 一方、本発明の合金は本質的に後者、すなわち
遷移金属である鉄族元素とジルコニウムからなる
非晶質合金であり、すでに本発明者らが特願昭54
−43838号により上記鉄族元素とジルコニウムを
含む各種非晶質合金中その一部が強磁性を有する
ことを新規に知見して特許出願した。 さらに本発明者らは上記鉄族元素とZrを含む非
晶質合金について種々の開拓的研究と発明をな
し、特願昭54−108078号、同54−146390号、同54
−160758号、同55−19844号により特許出願し
た。なかでも55−19844号においては、その合金
の一部は熱膨脹係数が±0.5×10-6以下という小
さな値を有し、しかも弾性率の温度係数がほぼ零
であることを新規に知見して特許出願した。 本発明者らは、上記鉄族元素とZrを含む非晶質
合金に関しさらに研究を行なつた結果、上記鉄族
元素とジルコニウムを主成分とし、必要により特
定の副成分を含有する非晶質合金、またこの合金
に所定の熱処理を施すことにより、極めて広範な
温度範囲で弾性率の温度係数が非常に小さな値を
有することを新規に知見して本発明を完成するに
至つた。 本発明の非晶質合金並びに既に知られている
Fe−B系非晶質合金および結晶質エリンバー型
合金の数例について、弾性率(室温付近)、弾性
率の温度係数、熱膨脹係数、および硬度を第1表
に示す。なお同表中例えばNo.1のFe90Zr10はFeが
90原子%、Zrが10原子%よりなる合金であること
を示す。
【表】 第1表においてNo.1〜No.24の合金は本発明の
弾性率の温度係数の小さい非晶質合金であり、
No.25〜30は比較例である。比較例のうちNo.25
〜27は既に知られているFe−B系非晶質合金で
あり、No.28〜30は従来の結晶質エリンバー型合
金である。 本発明合金中、Ni、Coを含まない合金(第1
表No.1、No.6〜9)はキユーリー温度Tcが−30
℃〜+120℃と比較的低いため室温での弾性率の
温度係数は比較的大きな負の値を示すが−100℃
〜+0℃の温度領域においては小さな負の値を有
している。 また本発明のCo、Niを含む合金(第1表No.2
〜5、No.10〜24)は−100℃〜+100℃の広い温
度範囲で弾性率の温度変化は小さく、例えば
No.4の本発明合金とNo.28〜30の結晶質エリンバ
ー型合金を比較すると、弾性率の温度係数は従来
の結晶質エリンバー型合金とほぼ同等の値を示
し、優れたエリンバー特性を有することがわか
る。しかもそれぞれの合金の熱膨脹係数α
(10-6/℃)を見ると、No.4の合金の熱膨脹係数
の絶対値は室温付近で、No.28〜30の合金のそれ
に比べて1/10以下と小さいという優れたインバー
特性を有していることが判り、No.25のFe−B系
非晶質合金と比べても同等あるいはそれ以上のエ
リンバー特性とインバー特性の両方を有すること
が判る。 このことは従来の結晶質合金では得られなかつ
た大きな特徴であり、1つの合金でエリンバー特
性とインバー特性の両方を有することは、非常に
高い精度を要求される精密計測機器への応用には
極めて有利である。 また、Fe−B2元系非晶質合金は耐蝕性あるい
は耐熱性が低く、これらの特性はFe、B以外の
第3元素の添加により改善されるが、例えば
No.27のFe−Co−B合金のごとく熱膨脹係数が急
激に増大し、インバー、エリンバー両特性を有し
ないという欠点がある。一方本発明合金はNo.10
〜24にみられるように、鉄族元素およびZr以外の
元素を5〜10%程度添加しても合金の弾性率の温
度係数および熱膨脹係数はほとんど変化せず、し
かも適当な元素を選ぶことによつて弾性率も調節
出来ることが判る。このことはまた本発明合金の
他の大きな特長である。 また第1表中No.5合金に見られるごとく、必
要により溶融状態から超急冷して得られた本発明
の非晶質合金をさらに結晶化温度未満の温度で焼
鈍した後、急冷あるいは徐冷することによつても
本発明の弾性率の温度係数が小さい非晶質合金を
得ることができる。この場合焼鈍雰囲気は非酸化
性あるいは真空とすることは有利である。 前記本発明の合金の結晶化温度はその成分組成
によつて異なるが、大凡400〜600℃の範囲内にあ
り、結晶化温度以上の温度で焼鈍すると結晶化し
て、弾性率の温度係数は急激に増大する。前記焼
鈍ならびにそれに続く急冷あるいは徐冷は急冷凝
固時の歪を除去させ、エリンバー特性を安定化さ
せる効果があり、このような熱処理は特に100℃
乃至結晶化温度未満の温度範囲に1分乃至500時
間保持することによりさらにすぐれたエリンバー
特性を有する本発明の合金を得ることができる。 次に本発明合金を研究データに基いて説明す
る。以下で説明するすべての合金は溶融状態から
超急冷し凝固させて非晶質化したもので、第1図
aに示す片ロール法によつて得た幅約2mm、厚さ
約20μmのテープ状試料である。 先ず本発明合金の熱処理とエリンバー特性との
関係について説明する。 例えば第1表No.2のFe72Co18Zr10非晶質合金の
リボン状試料を用いて種々の熱処理をそれぞれ施
した後、弾性率の温度係数を測定した結果を第2
表に示す。
【表】
【表】 同表に示す如く、急冷状態ではFe72Co18Zr10非
晶質合金の弾性率の温度係数は0℃〜50℃で−
2.3×10-5と負の値を示し、100℃以上では+25.1
×10-5と正の値である。弾性率の温度係数eは室
温付近では小さいが、100℃以上の高温では比較
的大きい。しかし適切な熱処理を施すことによ
り、室温付近の弾性率の温度係数の絶縁値を小さ
くすることができ、しかも弾性率の温度係数が広
い温度領域においてもあまり変化せず安定した値
を示すことが判る。 また上記の熱処理によつて熱膨脹係数の絶対値
も小さくなり、同時に優れたインバー特性も得ら
れることが判る。 特に第2表No.4に示した合金は真空中250℃で
30分間加熱後徐冷したものであり−50℃〜100℃
まで広い温度範囲に渡つて弾性率の温度係数が
0.0×10-5〜+0.2×10-5という優れたエリンバー
特性と熱膨脹係数αが0.19×10-6という優れたイ
ンバー特性との両方を有することが判る。 第2図aはFe72Co13.5Ni4.5Zr10非晶質合金の急
冷状態のリボンの熱弾性率の温度変化を低温から
結晶化温度以上まで測定した結果を示す図であ
る。同図中超急冷状態の合金を結晶化温度以上ま
で加熱した曲線を5で示し、結晶化温度以前から
冷却した曲線を6で示す。急冷状態のリボンの室
温付近の弾性率の温度係数はぼ0であり、200℃
〜Tc付近までの間の弾性率の温度係数は+24.0
×10-5となり、Tc付近から弾性率は低下しその
温度係数は−27×10-5となる。また結晶化によつ
てその値は+35×10-5と再び増大する。また結晶
化温度以前から冷却した曲線は急冷合金の曲線と
類似し、弾性率の温度係数は若干下回つて−0.2
×10-5となる程度である。従つて、この温度範囲
内での加熱冷却によつて弾性率の温度係数は実用
上は殆んど変化しないとみなすことができる。 第2図bは、Zrを10原子%一定とした種々の合
金の弾性率の温度に対する変化を約200℃に至る
まで調べてその結果を示したものである。 第3図a,bはそれぞれ(Fe1-xCox)90Zr10お
よび(Fe1-xNix)90Zr103元系非晶質合金につい
て、FeとCoあるいは、FeとNiの比を変えた場合
の室温付近での弾性率の温度係数の変化を示した
ものである。 Co、あるいはNi量に対し弾性率の温度係数は
負から正まで広い範囲で変化するので用途によつ
て任意の弾性率の温度係数をもつ合金を得ること
ができる。 第4図に示すごとくFe−Co−Zr非晶質合金お
よびFe−Ni−Zr非晶質合金の弾性率の温度係数
は、Zr量が変化しても余り変らない。 このことを第3図a,bと合わせて考えると、
任意の弾性率の温度係数の合金を得るためには、
組成の調節が容易なFe、Co、Niの比を変えるこ
とだけで目的を達成することができ酸化され易く
組成の調節が比較的困難なZr量にはほとんど影響
されないことが判る。 これは、工業的規模で本発明合金を生産する上
において極めて有利である。 さらに、(Fe0.8Co0.2)90Zr10非晶質合金を基本
にし、Fe、Coの一部を特許請求の範囲第6項記
載の(イ)乃至(ニ)の群の各種第4元素でそれぞれ置換
し、(Fe0.8Co0.2)90-xMxZr10なる式で表わされる
各種合金の、室温における弾性率の温度係数と各
添加元素濃度との関係を測定した。第5図に代表
例として6種の元素を特許請求の範囲内で変えた
場合に対する結果を示す。弾性率の温度係数に及
ぼす各添加元素の影響はそれぞれ異なるが、いず
れの場合も本発明の合金の濃度範囲で弾性率の温
度係数の値は−15×10-5〜+25×10-5の間で変化
していることが判り、特にB、Al、Be、Cr等の
元素を10%程度添加しても弾性率の温度係数はほ
とんど変化しないので、他の特性、例えば耐蝕
性、耐熱性、耐酸化性等を向上させるのに極めて
有利である。 次に、本発明の合金の成分組成を限定する理由
を述べる。 特許請求の範囲第1項あるいは第2項に記載の
合金にあつては: Zrが8%より少いと超急冷しても非晶質化が困
難であり、14%より多いと結晶化温度がかえつて
低下し安定な非晶質合金が得にくいので8〜14%
の範囲内にする必要があり、さらにZrが8.5〜13
%の範囲内では安定した弾性率の温度係数が小さ
な非晶質合金が得られる。 Ni、Co量については第3図a,bから判るよ
うに約40%迄の添加により弾性率の温度係数が−
15×10-5〜+25×10-5の範囲内に調節することが
でき、しかも第6図に示すごとくキユーリー温度
を上昇させる効果があるので弾性率の温度係数が
小さい温度範囲を拡げることができる。しかし、
Co、Niを40%を超えて添加すると、第3図a,
bに示すごとく弾性率の温度係数が−15×10-5よ
り負に大となるので40%以下にする必要があり、
さらに4〜35%の範囲内では室温付近の弾性率の
温度係数が−10×10-5〜+20×10-5とより小さい
値を得ることが出来、さらに10〜30%の範囲内で
は室温付近の弾性率の温度係数が−5×10-5〜+
10×10-5とより小さい値を得ることができる。 本発明の特許請求の範囲第5項記載の合金にあ
つては: P、B、CあるいはBe、Al、Si、Ge、Sn、
Sb、Inは合金の非晶質化を容易にしFe−Zr2元系
非晶質合金のTcを上昇させる効果を有するが、
P、B、Cについては8%以上、Be、Al、Si、
Ge、Sn、Sb、Inについては25%を超える量を添
加すると、室温付近の弾性率の温度係数が−10×
10-5より負に大となるのでそれぞれ8%未満、25
%以下とする必要がある。また本発明の特許請求
の範囲第6項記載の合金にあつては上記の半金属
は合金の非晶質化を容易にし、弾性率の温度係数
が一定の小さな値を有する温度範囲を拡げる効果
を有するが、P、B、Cについては20%、Be、
Al、Si、Ge、Sn、Sb、Inについては25%をそれ
ぞれ超えると、室温付近での弾性率の温度係数が
著しく負に増大するので、それぞれ20%以下、お
よび25%以下とする必要があり、望ましくはそれ
ぞれ13%未満、および20%以下とする必要があ
る。さらにP、B、Cについては8%未満、
Be、Al、Si、Ge、Sn、Sb、Inについては15%以
下にすることは弾性率の温度係数が、より小さな
合金を得るために有利である。 周期律表第BおよびVB族の元素である、
Cr、Mo、W、V、Nb、Taは結晶化温度を高め
合金の耐熱性を向上させる効果を有するが、20%
より多くすると弾性率の温度係数が負に増大する
ので20%以下とする必要がある。 Mn、Cuは合金の耐蝕性を向上させるが、15%
より多くすると、やはり弾性率の温度係数を負に
増大させるので15%以下とする必要がある。 Tc、Ru、Rh、Pd、Pt、Os、Irはいずれも合
金を非晶質化させ易い元素であるが、これらのう
ちから選ばれる少なくとも1種が15%を超える場
合には弾性率の温度係数を著しく負に増大させる
ので15%以下にする必要がある。 Ti、Hf、Sc、Y、ランタニド元素はいずれも
10%以下の添加では合金の非晶質化を助長する効
果があるが、10%より多くすると合金が酸化され
易くなるので10%以下とする必要がある。 また(イ)乃至(ヘ)群の元素を添加することにより合
金の非晶質化が助長されるのでZr量が6〜15%の
範囲内で安定な非晶質合金が得られるが、−15×
10-5〜+25×10-5の弾性率の温度係数を得るため
には、(イ)〜(ヘ)の群より選ばれる1群または2群以
上25%以下とし、かつこれらの元素とZrとの合計
が10〜35%の範囲内にあることが必要である。 Ni、Co量については約40%迄の添加により弾
性率の温度係数が−15×10-5〜+25×10-5の範囲
に調節することができ、しかも第6図に示すごと
くキユーリー温度を上昇させる効果があるので弾
性率の温度係数の小さい温度範囲を拡げることが
できる。しかし、Co、Niを40%を超えて添加す
ると、弾性率の温度係数が−15×10-5以下に負に
増大するので40%以下にする必要があり、さらに
4〜35%の範囲内では室温付近の弾性率の温度係
数が−10×10-5〜+20×10-5とより小さい値を得
ることが出来、さらにまた、10〜30%の範囲内で
は弾性率の温度係数が、−5×10-5〜+10×10-5
とより小さい値を得ることが出来る。 次に本発明を実施例について説明する。 実施例 1 本発明合金中、Zrを10%と一定とし、Fe、
Co、Niの組成比を変えた合金について、室温付
近での弾性率の温度係数のFe、CoおよびNiの組
成比に対する依存性を調べ、第7図に示した。 図中3角形の各辺に記載の数字はそれぞれ合金
中に含まれる鉄族元素間の各元素の占める割合を
表わし、合金中の鉄族元素の全体を1としたとき
のFe(X)、CO(Y)、Ni(Z)の値をそれぞれ
示している。又、図中の曲線上に記載の数字は弾
性率の温度係数(×10-5/℃)の値をそれぞれ示
す。 同図より明らかなように、極めて広い組成範囲
で弾性率の温度係数が小さな合金を得ることが出
来る。 実施例 2 超音波遅延線における遅延時間の温度係数tは
次式で与えられる。 t=−1/2(α+e) ここでαは熱膨脹係数、eは弾性率の温度係数
である。したがつて優れた遅延時間の温度係数を
得るためには、遅延線のαとeが吟味されなけれ
ばならない。すなわち(α+e)絶対値が小さい
ほど優れた遅延線である。 本発明の弾性率の温度係数が小さな非晶質合金
はその多くが同時に熱膨脹係数αがほぼ零である
いわゆるインバー特性を示す。例えば第3表に示
す組成の合金はすべてαはほぼ零であり、遅延時
間の温度係数は±10×10-6以内と小さく、これら
の合金は超音波遅延線に適している。
【表】 以上本発明合金の研究データならびに実施例か
ら判る如く、本発明の非晶質合金は、広い組成範
囲において弾性率の温度係数が小さないわゆるエ
リンバー特性が得られ、しかもその多くは熱膨脹
係数が小さなインバー特性を同時に示す。これに
対して従来の結晶質エリンバー型合金にあつては
熱膨脹係数が本発明合金のそれに比べて数倍〜数
十倍大きい。このような特性は本発明者の一人が
既に特許出願したFe−B系非晶質インバー合金
を除いて全く知られていなかつた。 本発明の非晶質合金はまた、結晶化温度、脆化
温度共に高く、従来より知られているFe−B系
非晶質合金に比べて耐熱性に優れている。 さらに引張強度および硬度は結晶質エリンバー
型合金に比べて2〜3倍になつており、機械的強
度を必要とする用途に適し、かつ加工や張力を加
えても前記特性は一定で殆んど不変であり、すな
わち外部応力に対して不感性である。さらに本発
明の合金は製造される際に非晶質化するため少な
くとも104℃/秒以上の冷却速度で超急冷される
必要があり、したがつて薄板又は薄膜状で容易に
得られる点からして切断、打ち抜きなど機械加工
及びエツチング加工等が容易であることは、製造
工程の複雑な従来の結晶質エリンバー合金に比べ
て極めて有利である。 本発明の急冷状態の非晶質合金は低温焼鈍によ
つてそのエリンバー特性がさらに改善されると共
に、繰返しの加熱冷却に対してその性質が安定化
し、0×10-5の弾性率の温度係数をもつものをも
得ることができる。 以上本発明の合金は、電磁気材料、精密計測材
料、制御機器材料などとして非常に好適に使用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bはそれぞれ本発明の合金を溶融状
態から超急冷するのに用いられる装置の縦断面説
明図、第2図aはFe72Co13.5Ni4.5Zr10非晶質合金
の弾性率と温度との関係を示す図、第2図bは
種々の(Fe−Co−Ni)90Zr10系非晶質合金の弾性
率と温度との関係を示す図、第3図a,bはそれ
ぞれ(Fe−Co)90Zr10および(Fe−Ni)90Zr10系非
晶質合金の弾性率の温度係数と、Fe−Coあるい
はFe−Niの組成比との関係を示す図、第4図は
(Fe0.8Co0.2)100-xZrxおよび、(Fe0.8Ni0.2)100-xZ
rx
系非晶質合金の弾性率の温度係数に対するZr量依
存性を示す図、第5図はFe−Co−Zr3元系非晶質
合金に第4元素を添加した非晶質合金の弾性率の
温度係数と添加量との関係を示す図、第6図は
(Fe1-xCox)90Zr10および(Fe1-xNix)90Zr10非晶質
合金のTxとTcのCoあるいはNiの組成比依存性を
示す図、第7図は(FexCoYNiZ)90Zr10系非晶質合
金の弾性率の温度係数のFe、Co、Niの組成比依
存性を示す図である。 1……溶湯、2……非晶質リボン、3……冷却
ドラム、4……冷却ロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 原子%でZr8〜14%を含み、残部実質的にFe
    からなり、弾性率の温度係数が−15×10-5〜+25
    ×10-5の範囲内にある弾性率の温度係数が小さい
    非晶質合金。 2 原子%でZr8〜14%、Ni、Coの何れか少なく
    とも1種40%以下を含み、残部実質的にFeより
    成り、弾性率の温度係数が−15×10-5〜+25×
    10-5の範囲内にある弾性率の温度係数が小さい非
    晶質合金。 3 原子%でZr8.5〜13%、Ni、Coの何れか少な
    くとも1種4〜35%を含み、残部実質的にFeよ
    り成り、弾性率の温度係数が−10×10-5〜+20×
    10-5の範囲内にある特許請求の範囲第2項記載の
    合金。 4 原子%でZr9〜12%、Ni、Coの何れか少なく
    とも1種10〜30%を含み、残部実質的にFeより
    成り、弾性率の温度係数が−5×10-5〜+10×
    10-5の範囲内にある特許請求の範囲第2項あるい
    は第3項記載の合金。 5 原子%でZr6〜15%、下記(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ
    )の群
    の中から選ばれる何れか1群または2群以上25%
    以下を含み、但し下記(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)の群の
    中から
    選ばれる何れか1種または2種以上の元素とZrと
    の合計が10〜35%の範囲内にあり、残部実質的に
    Feよりなり、弾性率の温度係数が−15×10-5〜
    +25×10-5の範囲内にある弾性率の温度係数が小
    さい非晶質合金。 (イ) P、B、Cの中から選ばれる何れか1種また
    は2種以上8%末満 (ロ) Be、Al、Si、Ge、Sn、Sb、Inの中から選ば
    れる何れか1種または2種以上25%以下 (ハ) Cr、Mo、W、V、Nb、Taの中から選ばれ
    る何れか1種または2種以上20%以下 (ニ) Mn、Cuの中から選ばれる何れか1種または
    2種15%以下 (ホ) Tc、Ru、Rh、Pt、Pd、Os、Irの中から選
    ばれる何れか1種または2種以上15%以下 (ヘ) Ti、Hf、Sc、Y、ランタニド元素の中から
    選ばれる何れか1種または2種以上10%以下 6 原子でZr6〜15%、Ni、Coの何れか少なくと
    も1種40%以下、下記(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)の群の
    中から
    選ばれる何れか1群または2群以上25%以下を含
    み、但し下記(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)の群より選ばれ
    る何れ
    か1種または2種以上の元素とZrとの合計が10〜
    35%の範囲内にあり、残部実質的にFeよりな
    り、弾性率の温度係数が−15×10-5〜+25×10-5
    の範囲内にある弾性率の温度係数が小さい非晶質
    合金。 (イ) P、B、Cの中から選ばれる何れか1種また
    は2種以上20%以下 (ロ) Be、Al、Si、Ge、Sn、Sb、Inの中から選ば
    れる何れか1種または2種以上25%以下 (ハ) Cr、Mo、W、V、Nb、Taの中から選ばれ
    る何れか1種または2種以上20%以下 (ニ) Mn、Cuの中から選ばれる何れか1種または
    2種15%以下 (ホ) Tc、Ru、Rh、Pd、Pt、Os、Irの中から選
    ばれる何れか1種または2種以上15%以下 (ヘ) Ti、Hf、Sc、Y、ランタニド元素の中から
    選ばれる何れか1種または2種以上10%以下 7 原子%でZr6〜15%、Ni、Coの何れか少なく
    とも1種4〜35%、下記(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)より
    選ばれ
    る何れか1つまたは2つ以上20%以下を含み、但
    し下記(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)より選ばれる何れか1
    種また
    は2種以上の元素とZrとの合計が10〜30%の範囲
    内にあり、残部実質的にFeよりなり、弾性率の
    温度係数が−10×10-5〜+20×10-5の範囲内にあ
    る特許請求の範囲第6項記載の合金。 (イ) P、B、Cの中から選ばれる何れか1種また
    は2種以上13%未満 (ロ) Be、Al、Si、Ge、Sn、Sb、Inの中から選ば
    れる何れか1種または2種以上20%以下 (ハ) Cr、Mo、W、V、Nb、Taの中から選ばれ
    る何れか1種または2種以上15%以下 (ニ) Mn、Cuの中から選ばれる何れか1種または
    2種10%以下 (ホ) Tc、Ru、Rh、Pd、Pt、Os、Irの中から選
    ばれる何れか1種または2種以上10%以下 (ヘ) Ti、Hf、Sc、Y、ランタニド元素の中から
    選ばれる何れか1種または2種以上10%以下 8 原子%でZr6〜15%、Ni、Coの何れか少なく
    とも1種10〜30%、下記(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)より
    選ばれ
    る何れか1つまたは2つ以上20%以下を含み、但
    し下記(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)より選ばれる何れか1
    種また
    は2種以上の素とZrとの合計が10〜25%の範囲内
    にあり、残部実質的にFeよりなり、弾性率の温
    度係数が−5×10-5〜+10×10-5の範囲内にある
    特許請求の範囲第6項あるいは第7項記載の合
    金。 (イ) P、B、Cの中から選ばれる何れか1種また
    は2種以上8%未満 (ロ) Be、Al、Si、Ge、Sn、Sb、Inの中から選ば
    れる何れか1種または2種以上15%以下 (ハ) Cr、Mo、W、V、Nb、Taの中から選ばれ
    る何れか1種または2種以上15%以下 (ニ) Mn、Cuの中から選ばれる何れか1種または
    2種以上10%以下 (ホ) Tc、Ru、Rh、Pd、Pt、Os、Irの中から選
    ばれる何れか1種または2種以上10%以下 (ヘ) Ti、Hf、Sc、Y、ランタニド元素の中から
    選ばれる何れか1種または2種以上10%以下
JP12905280A 1980-09-19 1980-09-19 Danseiritsunoondokeisugachiisaihishoshitsugokin Granted JPS5754250A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12905280A JPS5754250A (ja) 1980-09-19 1980-09-19 Danseiritsunoondokeisugachiisaihishoshitsugokin

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12905280A JPS5754250A (ja) 1980-09-19 1980-09-19 Danseiritsunoondokeisugachiisaihishoshitsugokin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5754250A JPS5754250A (ja) 1982-03-31
JPS6119702B2 true JPS6119702B2 (ja) 1986-05-19

Family

ID=14999889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12905280A Granted JPS5754250A (ja) 1980-09-19 1980-09-19 Danseiritsunoondokeisugachiisaihishoshitsugokin

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5754250A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0191107B1 (en) * 1984-07-27 1992-01-29 Research Development Corporation of Japan Amorphous material which operates magnetically

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5754250A (ja) 1982-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5591276A (en) Magnetic alloy with ultrafine crystal grains and method of producing same
JPS6030734B2 (ja) 鉄族元素とジルコニウムを含む脆性が小さく熱的安定性に優れる非晶質合金
US5474624A (en) Method of manufacturing Fe-base soft magnetic alloy
US3974001A (en) Paramagnetic alloy
JPH0920968A (ja) Cu基非磁性金属ガラス合金およびその製造法ならびに弾性作動体
JPS6152224B2 (ja)
JPS5938294B2 (ja) ひずみゲ−ジ材料用非晶質合金
JPH0230375B2 (ja)
JPS6119701B2 (ja)
JPS6253585B2 (ja)
JPH04124246A (ja) 時計の文字盤
JPS6410586B2 (ja)
JP2003342693A (ja) 高温超伝導材料の蒸着基板用オーステナイト系ステンレス鋼箔とその製造方法
JPS5947017B2 (ja) 磁気録音および再生ヘツド用磁性合金ならびにその製造法
JP3058675B2 (ja) 超微結晶磁性合金
JPS58150119A (ja) 磁気記録再生ヘツド用高透磁率合金およびその製造法ならびに磁気記録再生ヘツド
JPH0243344A (ja) ストレインゲージ用合金およびその製造方法
JP4750924B2 (ja) スパッタリングターゲットの製造方法
JP2589125B2 (ja) 形状記憶合金の製造方法
JPH0310052A (ja) 高耐食性,高強度,高耐摩耗性に優れる高透磁率非晶質合金とその合金の磁気特性の改善方法
JPH05267031A (ja) 磁心材料
JP3058662B2 (ja) 超微結晶磁性合金
JPH0413420B2 (ja)
JPS6134160A (ja) 磁気記録再生ヘッド用耐摩耗性高透磁率合金およびその製造法
JP2795450B2 (ja) 磁気ヘッド用非晶質磁性合金