JPS6126530B2 - - Google Patents
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- JPS6126530B2 JPS6126530B2 JP1991577A JP1991577A JPS6126530B2 JP S6126530 B2 JPS6126530 B2 JP S6126530B2 JP 1991577 A JP1991577 A JP 1991577A JP 1991577 A JP1991577 A JP 1991577A JP S6126530 B2 JPS6126530 B2 JP S6126530B2
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本発明は新たな原料の使用によるフイトン類の
製造方法に関する。 フイトン類は種々の経路で製造しうることが知
られており(たとえば有機合成化学20
製造方法に関する。 フイトン類は種々の経路で製造しうることが知
られており(たとえば有機合成化学20
〔9〕824
(1962)参照)、下記の経路による全合成的方法が
工業的実施の点から評価されている。 次式(A) で表わされるC13−ケトンから次式(B) で表わされるC15−アリル型アルコールを得る
工程、 上記C15−アリル型アルコールから次式(C) で表わされるフイトン類を得る工程。 ここで上記式(A)、(B)および(C)中
(1962)参照)、下記の経路による全合成的方法が
工業的実施の点から評価されている。 次式(A) で表わされるC13−ケトンから次式(B) で表わされるC15−アリル型アルコールを得る
工程、 上記C15−アリル型アルコールから次式(C) で表わされるフイトン類を得る工程。 ここで上記式(A)、(B)および(C)中
【式】なる骨格を有するC5単
位は、原子価がすべて水素原子で飽和されている
か、または1個の二重結合を含み残余の原子価は
水素原子で飽和されており、該C5単位の繰り返
しにおいて各単位中の二重結合の有無およびその
位置は相互に独立であることを意味する。上記各
式に包含される化合物およびこれらの化合物を製
造するための反応自体は公知であるが、C13−ケ
トンとしてゲラニルアセトンを例にとつて前記工
程をより詳述する。 C13−ケトンからC15−アリル型アルコールを
得る工程 この工程は下記〜のいずれかの方法で行
なうのが実際的である。 ゲラニルアセトンをエチニル化して得られ
るデヒドロネロリドールを部分的(選択的)
に水素添加する方法。 ゲラニルアセトンをビニルグリニヤール試
薬と反応させる方法 ゲラニルアセトンを水素添加したのち上記
もしくはの反応を適用する方法 C15−アリル型アルコールからフイトン類を
得る工程 前記の工程で得られたC15−アリル型アル
コールは、ジケテンもしくはアセト酢酸エステ
ルを用いるキヤロル転位反応、またはイソプロ
ペニルエーテルを用いるクライゼン転位反応に
より、フイトン類に転化することができる。生
成物は次式で表わされる。 または 上記のようにして得られるフイトン類はたとえ
ばイソフイトールを製造するために用いられる。
前記工程で得られるフイトン類は少くとも1個
の不飽和結合を有するので、あらかじめ水素添加
して狭義のフイトンとしたのち、前記工程にお
けると同様のエチニル化後部分水素添加反応また
はビニルグリニヤール試薬との反応を適用するこ
とによりイソフイトールに誘導することができ
る。 C13−ケトンから出発してフイトン類を製造す
る上述の方法は、炭素鎖を伸長するための他の方
法に比較して工業的に有利であるが、より容易か
つ安価にこの方法を実施することができれば非常
に好都合である。この点に関して従来法は原料
C13−ケトンの入手および価格の面で改善すべき
余地がある。すなわちC13−ケトンとしてのゲラ
ニルアセトンの一般的製法は、 イソプレンと塩化水素との反応によりプレニル
クロライドを製造する工程、 プレニルクロライドとアセトンとを反応させて
メチルヘプテノンを製造する工程、 メチルヘプテノンをエチニル化してデヒドロリ
ナロールを製造する工程、 デヒドロリナロールを部分水素添加してリナロ
ールとする工程、 リナロールをジケテンもしくはイソプロペニル
エーテルと反応させてリナロールのアセト酢酸エ
ステルもしくはイソプロペニルエーテルを得る工
程、 該アセト酢酸エステルもしくはイソプロペニル
エーテルをキヤロル転位もしくはクライゼン転位
反応させてゲラニルアセトンを得る工程 からなり、この方法はC3伸長剤として高価なシ
ケテンまたはイソプロペニルエーテルを用いる反
応工程を含むために、比較的高価にならざるを得
ない。上記伸長剤は前述したようにC15−アリル
型アルコールからC18のフイトン類を製造する工
程においても使用されるものであるから、フイト
ン類製造工程全体に占めるC3伸長工程の比重
は、製品の価格に大きな影響を及ぼすものとなつ
ている。 フイトン類の製造に用いうるゲラニルアセトン
以外のC13−ケトンとしては、ヘキサハイドロプ
ソイドヨノン 6・10−ジメチルウンデカ−5・10−ジエン−2
−オン および6・10−ジメチル5−ウンデセン−2−オ
ン が知られているが、これらはゲラニルアセトンの
水素添加により製造されるかあるいは3・7−ジ
メチルオクタ−1・7−ジエン−3−オールもし
くは6・7−ジヒドロリナロールと前記C3伸長
剤との反応を経由して製造されるので、ゲラニル
アセトンよりも入手が困難、かつ高価である。こ
れらのC13−ケトンを用いる場合は、ゲラニルア
セトンに関して言及したのと同一の反応により、
それぞれのケトンに対応するC15−アリル型アル
コールおよびフイトン類が得られる。 イソフイトールの製造に用いられるフイトン類
が炭素−炭素不飽和結合を有する場合、該結合は
究極的に飽和されるべきものであり、またC15−
アリル型アルコールを経由してフイトン類を得る
までに適用される前記反応は出発C13−ケトン中
の炭素−炭素不飽和結合の位置によつて何ら悪影
響を受けない。本発明はかかる観点に基づき、
C3伸長剤を利用せずに容易かつ安価に製造され
るC13−ケトンをフイトン類の製造原料として使
用することにより、従来の工業的製法を一層有利
ならしめるという課題を解決したもので、本発明
によれば、前記式(A)で表わされるC13−ケトンか
ら式(B)で表わされるC15−アリル型アルコールを
経て式(C)で表わされるフイトン類を製造するに際
し、C13−ケトンとして式(−1) (式中点線はこれによつて指示した位置に二重結
合が存在するかもしくは存在しないことを表わ
す。以下の式においても同じ。)で表わされる不
飽和ケトンが使用される。 式(−1)のC13−ケトン(以下C13−ケトン
(−1)ということがある)は新規であり、極
めて容易に製造され、また存在する不飽和結合は
フイトン類の骨格形成に関与しないものであるか
ら、該C13−ケトンを出発物質として用いる本発
明によれば、従来法と同様の工程によるフイトン
類の製造を安価に行なうことができるのである。
そして本発明方法により得られるフイトン類をイ
ソフイトールの製造のために用いるときは該フイ
トン類が安価であることに基づきイソフイトール
の製造も安価に行ない得る。 本発明で用いるC13−ケトン(−1)は次の
工程により製造することができる。 (1) 式() で表わされるC5−ハライド(式中Xはハロゲ
ン原子である)すなわちプレニルハライドおよ
び/またはイソアミルハライドと4−メチル−
3−ペンテン−2−オン(メシチルオキサイ
ド)および/または4−メチル−4−ペンテン
−2−オン(イイメシチルオキサイド)とを反
応させて、次式() で表わされる不飽和のC11−ケトンを得る工
程、 (2) 式()のC11−ケトンをピニルグリニヤー
ル試薬と反応させるか、またはエチニル化後部
水素添加して、次式() で表わされるアリル型アルコールを得る工程、
および (3) 式()のアリル型アルコールを加熱により
転位反応させる工程。 上記のC5−ハライド()としては、入手の
容易さからイソプレンと塩化水素との反応により
得られるプレニルクロライドを用いるのが好まし
い。メシチルオキサイドとイソメシチルオキサイ
ドは、アセトンの二量体であるジアセトンアルコ
ールの脱水により通常両者の混合物として工業的
に製造されており、沸点差を利用してそれぞれに
分離可能であるが、前記工程によりC13−ケトン
(−1)を製造する目的にとつて、分離は必ず
しも必要でない。C5−ハライドとメシチルオキ
サイドおよび/またはイソシチルオキサイドとの
反応は、一般にケトン類と有機ハロゲン化物とを
アルカリ縮合剤の存在下アミン化合物、4級アン
モニウム塩またはホスホニウム化合物を触媒とし
て反応させて置換ケトンを製造する公知の方法に
よつて行なうことができる。アルカリ縮合剤は好
ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムであ
り、そのまま、あるいは約40〜65%水溶液の形
で、C5−ハライドに対して約等モルないし約10
倍モルの範囲で用いられる。触媒の好適例はテト
ラブチルアンモニウムクロライド、トリメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、トリメチルラウ
リルアンモニウムクロライド、トリメチルステア
リルアンモニウムクロライド、メチルトリシクロ
ヘキシルホスホニウムブロマイド等であり、C5
−ハライドに対して約0.001モル%〜20モル%の
量で用いられる。反応温度は0〜100℃の範囲で
任意に選びうる。 上記工程による生成物は、式()のC11−ケ
トンのほかに、一般に次式(′) で表わされる異性体を含有する。後続工程におい
てC11−ケトンをビニルグリニヤール試薬と反応
させてアリル型アルコール()を製造する場合
は、該異性体の構造に対応する次式(′)のア
リル型アルコールが生成し、このものは引続く転
位反応によつてC13−ケトン()を与えないた
め、あらかじめ除去するかもしくはC11−ケトン
()に異性化する必要がある。 式()と(′)のC11−ケトンの分離は精密
蒸留で行なうことができる。式(′)のケトン
の異性化は分離された該ケトンに対して行なうこ
ともできるが、C11−ケトン()はC11−ケトン
(′)よりも低沸点であることから、これらのケ
トンよりも高沸点の異性化触媒の存在下、上記混
合ケトンを異性化条件下で蒸留してC11−ケトン
()を連続的に得ることもできる。異性化触媒
はたとえばベンゼンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸、ラウリルスルホン酸、p−トルイル
酸、4−ニトロ−m−トルイル酸、4−ヒドロキ
シ安息香酸、4−ニトロイソフタル酸、シクロヘ
キサンカルボン酸、アジピン酸、1・2−ヒドロ
キシステアリン酸、ベンジル酸、p−ニトロケイ
皮酸、ジグリコール酸、インドール酪酸、メタリ
ン酸、フエニルホスフイン酸等の酸、および水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カル
シウム、炭酸マグウシウム、リチウムアミド、ナ
トリウムアミド、カリウムアミド、ナトリウムメ
トキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、トリエ
チルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、1・5−ジア
ザビシクロ−〔3・4・0〕ノネン−5、1・5
−ジアザビシクロ−〔5・4・0〕ウンデセン−
5(DBUと略称)、1・4−ジアザビシクロ−
〔2・2・2〕オクタン(DABCOと略称)、ヘキ
サメチレンテトラミン等の塩基であり、その使用
量は異性化方法に応じて適宜設定される。なお塩
基触媒としてのアルカリ金属水酸化物は、20〜60
%の水溶液の形で、C5−ハライドとメシチルオ
キサイドおよび/またはイソメシチルオキサイド
との反応に関して先に言及した4級アンモニウム
塩触媒もしくはホスホニウム塩触媒と組み合わせ
て使用するのが、異性化反応速度の点で望まし
い。 式()のC11−ケトンから式()のアリル
型アルコールの調製は、該ケトンとビニルグリニ
ヤール試薬との反応により行なうことができ、た
とえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルを
溶媒として塩化ビニルまたは臭化ビニルと金属マ
グネシウムとを反応させて得られたビニルマグネ
シウムハライドをC11−ケトン()と−10〜+
55℃の温度範囲で反応させればよい。工業的有利
性を考慮すると、上記アリル型アルコールはC11
−ケトン()をエチニル化し、次いで部分水素
添加することにより製造するのが好ましい。C11
−ケトン()のエチニル化によつて下記式で表
わされるC13−プロパルギル型アルコールが生成
する。 上記エチニル化はケトン類のエチニル化により
プロパルギルアルコール構造をもつ化合物の製法
としてそれ自体公知の方法によつて行なうことが
できる(たとえば米国特許第3082260号、同
3496240号、特開昭50−59308号)。小規模の反応
ではアルカリ金属もしくはアルカリ土金属のアセ
チリドを用いるエチニル化方法またはエチニルグ
リニヤール試薬を用いる方法が適しているかもし
れないが、工業的規模での好ましいエチニル化方
法は、アルカリ金属の強塩基性化合物の触媒量の
存在下、N・N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルエーテル、ジエチルエー
テル、メチルエチルエーテル、アニソール、ジオ
キサン等の有機極性溶媒中または液体アンモニア
中あるいはこれらの混合溶媒中、アセチレンを
C11−ケトン()に反応させる方法である。こ
の方法はプロパルギル型アルコールの製造が安価
であり、後処理が容易である点で、工業的に有利
である。とくに上記方法によりアセチレンの加圧
下で反応を行なう場合は、C11−ケトンが式
(′)で表わされるものであつても、エチニル化
反応系中で式()のケトンへ異性化されるた
め、式(′)のケトンに対応する下記式のプロ
パルギル型アルコールは生成しない。 したがつてアセチレン加圧下でのエチニル化方
法を採用するときは、C11−ケトンは式()お
よび式(′)のケトンのいずれか一方または両
者の混合物であることができる。反応系中のアセ
チレン分圧は0℃において1〜15Kg/cm2(ゲー
ジ)が好ましく、反応温度は−30〜+30℃が適当
である。得られたプロパルギル型アルコールは、
炭素一炭素三重結合の部分的水素添加により、式
()のアリル型アルコールに転化される。炭素
−炭素三重結合を有する化合物をある種の条件下
で水素添加して三重結合を選択的に二重結合に変
えうることは周知であり、本説明においてはその
ための自体公知の水素添加方法が採用される。一
つの方法は水酸化リチウムアルミニウムの如き水
素化剤を用いる方法であり、他の方法はn−ヘキ
サン、n−ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、メタノール、エタノール、プロ
パノール等の炭化水素およびアルコールの如き溶
媒中適当な水素添加触媒を用いてプロパルギル型
アルコールを接触還元することである。後者の方
法は工業的に好ましく採用され、部分水素添加の
ための比較的穏和な条件たとえば温度0〜130
℃、常圧〜50Kg/cm2(ゲージ)の圧力下で行なわ
れる。適当な水素添加触媒はニツケル、コバル
ト、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム、
これらの化合物および担体例えば活性炭、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウムに担持させたこれらの金
属またはその化合物である。炭酸カルシウムにパ
ラジウムを担持させたリンドラー触媒が特に好ま
しい。 得られたアリル型アルコール()は単に加熱
するだけで式(−1)のC13−ケトンに転位す
る。この転位反応は液相もしくは気相で行なうこ
とができる。100〜400℃の範囲の反応温度が使用
可能であるが、反応速度および選択率の面から、
液相反応については130〜230℃、気相反応につい
ては滞留時間によつて異なるが、250〜400℃の範
囲が好ましい。反応は窒素、ヘリウム等の不活性
ガス雰囲気下で行なうのが望ましい。液相での反
応において溶媒の使用は必須ではないが、転位反
応条件下で安定かつ反応に関与しないか、あるい
は選択率を向上させるもの、たとえばジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ピロリド
ン、N−メチルピロリドン、ε−カプロラクタ
ム、2−または3−ヒドロキシピリジン、2−ま
たは3−メトキシピリジン、ジメチルアニリン等
を使用することができる。 こうして得られるC13−ケトン(−1)は、
ゲラニルアセトンや6・10−ジメチル−5−ウン
デセン−2−オン等の公知のC13−ケトンに代替
して、フイトン類の製造に使用でき、その場合の
製造工程はゲラニルアセトンに関してすでに述べ
たものと異なるところがない。反応条件もゲラニ
ルアセトンを用いる場合と同様であるが、以下に
簡単に説明する。 C13−ケトン(−1)からのC15−アリル型
アルコールの製造 C13−ケトン(−1)は、ビニルグリニヤ
ール試薬と反応させるか、またはエチニル化後
部分水素添加することにより、C15−アリル型
アルコールに転化することができる。この場合
C13−ケトン(−1)を水素添加して次式
(−2)で表わされる飽和C13−ケトン(ヘキ
サハイドロプソイドヨノン)としたのち、上記
反応を行なつてもよい。 式(−1)および(−2)で表わされる
ケトンを総称して以下C13−ケトン()とい
うことがある。 C13−ケトン()とビニルグリニヤール試
薬との反応あるいは該ケトンのエチニル化およ
び部分水素添加反応によるC15−アリル型アル
コールの製造は、式()のC11−ケトンから
式()のアリル型アルコールの製造に関して
述べたのと同様の条件および方法によつて行な
うことができる。工業的実施の観点からエチニ
ル化後の部分水素添加方法を採用するのが望ま
しく、この場合、アセチレン加圧下のエチニル
化反応は、反応速度の点で好ましい。エチニル
化反応により、C13−ケトン(−1)からは
次式(−1)、C13−ケトン(−2)からは
次式(−2)のC15−プロパルギル型アルコ
ールがそれぞれ得られる。 式(−1)および(−2)で表わされる
化合物をC15−プロパルギル型アルコール
()と総称することがある。 C13−ケトン()をビニルグリニヤール試
薬と反応させるか、あるいは上記C15−プロパ
ルギル型アルコール()を部分水素添加する
ことにより得られるC15−アリル型アルコール
は、出発ケトンの構造に対応する構造を有する
次式(−1)および(−2)で表わされる
ものである(以下C15−アリル型アルコール
()と総称することがある)。 C15−アリル型アルコール()からのフイ
トン類の製造 C15−アリル型アルコール()は公知の方
法によりジケテンもしくはアセト酢酸エステル
と反応させてC15−アリル型アルコールのアセ
ト酢酸エステルとし、これをキヤロル転位させ
るか、あるいはイソプロペニルエーテルと反応
させてC15−アリル型アルコールのイソプロペ
ニルエーテルとし、これをクライゼン転位させ
ることによりフイトン類に誘導される。生成す
るフイトン類はC15−アリル型アルコールの式
(−1)および(−2)に応じて、それぞ
れ次式(−1)および(−2)で表わされ
る。 C15−アリル型アルコールとジケテンとの反
応は、単に両者を接触させることにより行なう
ことができ、加熱や反応溶媒の使用は特に必要
でない。得られるC15−アリル型アルコールの
アセト酢酸エステルは130〜180℃に加熱すると
脱カルボキシル化および転位反応により式(
−1)もしくは(−2)のフイトン類に転化
する。ジケテンとの反応の代りにアセト酢酸エ
ステルを用いて上記温度に加熱する場合も同様
の結果が得られる。これらの反応および機構に
ついては、たとえばJ.Chem.Soc.、704
(1940)、特公昭32−8618号、同49−25251号、
英国特許第907142号等に記述されている。C15
−アリル型アルコールとイソプロペニルエーテ
ルとの反応による上記フイトン類の製造は、リ
ン酸、硫酸、シユウ酸、トリクロル酢酸等の酸
性触媒の存在下50〜200℃の温度に加熱するこ
とにより行なうことができる(たとえば特公昭
40−23328号公報参照)。 こうして得られるフイトン類は、不飽和結合の
存在およびその位置が特に問題とされない用途に
向けられる場合は別として、イソフイトールの製
造に用いられる場合は炭素鎖伸長反応に先立つて
水素添加反応に付される。この水素添加は炭素−
炭素不飽和結合を飽和させるものであり、その目
的に適する自体公知の方法によつて行なうことが
できる。反応は一般にパラジウム、白金、ラネー
ニツケル、ラネーコバルト等の通常の水素添加触
媒の存在下、炭化水素、アルコール類、エーテル
類、ケトン類、エステル類、カルボン酸類等の溶
媒中、水素圧5〜100Kg/cm2(ゲージ)、温度室温
〜200℃で行なわれる。 得られる狭義のフイトンは、C15−アリル型ア
ルコール()の調製のためにC13−ケトン
()に適用される反応、すなわちビニルグリニ
ヤー試薬との反応もしくはエチニル化後の部分水
素添加反応によりイソフイトール転化される。 以上の説明から明らかなように、本発明は容易
に調製される式()のC13−ケトンを用いるこ
とにより、フイトン類ひいてはイソフイトールの
生産に採用されている既存の方法の経済性を一層
高めたもので、工業的意義の極めて深いものであ
る。 次に実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 (1) C11−ケトンの製造 水酸化ナトリウム600gと水490gの溶液中に
メシチルオキサイド980g、プレニルクロライ
ド(純度83.71%)520gおよびトリメチルステ
アリルアンモニウムクロライド25gを加え、撹
拌しながら2時間反応を行なつた(反応温度は
70℃まで上昇)。反応混合物を水に注いでエチ
ルエーテルで抽出し、エーテル相を水洗後無水
芒硝で乾燥した。エーテル相から溶媒を減圧留
去したのちの残分1250gを蒸留して未反応のメ
シチルオキサイドを回収し、高沸点物として3
−イソプロペニル−6−メチル−5−ヘプテン
−2−オンと3−イソプロピリデン−6−メチ
ル−5−ヘプテン−2−オンの2.5:1混合物
560gを得た。該混合物を、理論段数30の精密
蒸留塔により蒸留し沸点32〜34℃/0.2mmHgの
留分からは3−イソプロペニル−6−メチル−
5−ヘプテン−2−オン(410g)を、沸点35
〜38℃/0.2mmHgの留分からは3−イソプロピ
リデン−6−メチル−5−ヘプテン−2−オン
(130g)をそれぞれ得た。 上記3−イソプロピリデン−6−メチル−5
−ヘプテン−2−オン130gを2gのDBUとと
もに理論段数30段の精密蒸留塔の塔底に入れ、
30mmHgの減圧下、還流比10/1で異性化しつ
つ蒸留し、留出物114gを得た。ガスクロマト
グラフイー分析によれば、この留出物は3−イ
ソプロペニル−6−メチル−5−ヘプテン−2
−オン(98.5%)と3−イソプロピリデン−6
−メチル−5−ヘプテン−2−オン(1.5%)
の混合物であつた。 (2) C13−プロパルギル型アルコールの製造 5の三つ口フラスコ中で液体アンモニア3
に金属ナトリウム70gを加え、アセチレンガ
スを吹込んだ。反応液が灰色になつた時点でア
セチレンガスの吹込みを中断し、少量の3−イ
ソプロピリデン−6−メチル−5−ヘプテン−
2−オンを含有する3−イソプロペニル−6−
メチル−5−ヘプテン−2−オン517gを加
え、次いでアセチレンガスを吹込んで−33℃で
3時間反応した。アンモニアを除去したのち反
応混合物を塩化アンモニウムで中和し、水にあ
けてエーテルで抽出した。エーテル相を無水芒
硝で乾燥後溶媒を減圧除去した。残分524gは
減圧蒸留して沸点59〜61℃/0.5mmHgの留分
519gを得た。この留分は3−イソプロペニル
−6−メチル−5−ヘプテン−2−オン(2重
量%)、3−イソプロピリデン−6−メチル−
5−ヘプテン−2−オン(8重量%)および4
−イソプロペニル−3・7−ジメチル−6−オ
クテン−1−イン−3−オール(90重量%)の
混合物であつた。 (3) C13−アリル型アルコールの製造 4−イソプロペニル−3・7−ジメチル−6
−オクテン−1−イン−3−オール500gをn
−ヘキサン1.5に溶解し、リンドラー触媒
(Pd0.25%)25gを用いて常温、常圧下で水素
添加反応を行なつた。反応の経時変化をガスク
ロマトグラフイー(PEG20M、150℃)にて分
析し、プロパルギル型アルコールの消失を確認
して反応を終了した。触媒を別し、液は減
圧蒸留して溶媒を除去し、残分を真空蒸留して
沸点55〜59℃/0.4mmHgの留分として4−イソ
プロペニル−3・7−ジメチル−1・6−オク
タジエン−3−オールを482g得た。さらに残
留する留分12gは6・10−ジメチル−6・9−
ウンデカジエン−2−オン(77〜82℃/0.15mm
Hg)であつた。 (4) C13−ケトンの製造 4−イソプロペニル−3・7−ジメチル−
1・6−オクタジエン−3−オール482gをN
−メチルピロリドン500mlに溶解し、窒素ガス
雰囲気下170〜180℃で3〜4時間加熱して転位
反応を行なつた。反応混合物を真空蒸留し、沸
点75〜77℃/0.5mmHgの留分から6・10−ジメ
チル−6・9−ウンデカジエン−2−オン382
g(純度98%)を得た。収率は77%であつた。 (5) C15−アリル型アルコールの製造 液体アンモニア2000ml中に金属ナトリウム38
gを溶解し、温度−35℃でアセチレンガスを吹
込んだ。反応液が灰色になつた時点でアセチレ
ンガスの吹込みを中断し、6・10−ジメチル−
6・9−ウンデカジエン−2−オン291gを加
えたのち再度アセチレンガスを約2時間にわた
つて吹込んだ。反応混合物を塩化アンモニウム
で中和後アンモニアを除去し、残分を水に注い
でヘキサンで抽出し、ヘキサン相を水洗、乾燥
した。ヘキサン相から溶媒を減圧下に除去した
のち、真空蒸留により沸点108〜115℃/0.5mm
Hgの留分として3・7・11−トリメチル−
7・10−ドデカジエン−1−イン−3−オール
を287gを得た。該プロパルギル型アルコール
をn−ヘキサン1000ml中2%パラジウム担持リ
ンドラー触媒3gの存在下、常圧、40℃にて、
水素吹流し系で部分水素添加反応した。反応の
経時変化はガスクロマトグラフイー
(PEG20M、160℃)にて分析し、原料ピークの
消失をもつて反応を終了した。触媒を減圧下に
濃縮し、さらに真空蒸留して沸点118〜122℃/
0.7mmHgの留分として3・7・11−トリメチル
−1・7・10−ドデカトリエン−3−オールを
279g得た。 (6) フイトンの製造 上記C15−アリル型アルコール277gとトリエ
チルアミン5.7gの混合物を95〜100℃に加熱
し、これにジケテン116gをゆつくり滴下し
た。反応が開始した時点で加熱を中止し、反応
温度が90〜95℃に保たれるようにジケテンの滴
下速度を調整した。滴下終了後反応温度を40℃
に冷却し、アルミニウムイソプロポキシド8g
を加えて再度加熱した。温度120〜130℃で炭酸
ガスが激しく発生し、その発生が止んだのちに
温度を160℃に上げて1時間反応した。放冷後
反応混合物を減圧蒸留し、沸点125〜129℃/
0.3mmHgの留分として6・10・14−トリメチル
−5・10・13−ペンタデカトリエン−2−オン
を259g得た。このC18−不飽和ケトンをn−ヘ
キサン500mlに溶解し、5%パラジウム担持炭
素2gを触媒として、オートクレープ中反応温
度40℃、水素圧10Kg/cm2で水素添加反応を行な
つた。反応後触媒を除去し、濃縮後真空蒸留す
ることにより沸点113〜117℃/0.1mmHgの留分
として253gのフイトンが得られた。該生成物
は市販品とガスクロマトグラフイーの保持時間
および核磁気共鳴スペクトル分析が一致した。 実施例 2 (1) C11−ケトンの製法 液体アンモニア1000ml中に少量の硝酸第二鉄
を入れ、さらに金属ナトリウム23gを加えて−
40℃にて1時間撹拌し、ナトリウムアミドを生
成させた。次にこの混合物に−40〜−33℃の温
度範囲でメシチルオキサイド98gを滴下し、滴
下終了後も同温度で30分間撹拌したのち臭化イ
ソアミル152gを加え、アンモニアを追出しつ
つ1000mlのジエチルエーテルにより置換した。
反応温度が0℃になつた時点で塩化アンモニウ
ムにより反応混合物を中和し、水洗した。エー
テル相を無水芒硝にて乾燥後溶媒を減圧留去
し、残分を真空蒸留して、沸点72〜75℃/15〜
16mmHgの留分として3−イソプロペニル−6
−メチルヘプタン−2−オン82gが得られた。
このC11−ケトンは13%の3−イソプロピリデ
ン−6−メチルヘプタン−2−オンを含有して
いた。 (2) C13−プロパルギル型アルコールの製造 液体アンモニア1000ml中6mlの20%カリウム
メチラート触媒の存在下0℃での余圧が8Kg/
cm2になるようにアセチレンガスを吹込むことに
より、上記C11−ケトンをオートクーブ中0℃
で6時間エチニル化した。反応後を中和後アン
モニアを除去し、残分を水にあけてエーテルで
抽出し、エーテル相を水洗し、乾燥した。エー
テル相から溶媒を減圧留去後残分を蒸留して沸
点66〜66.5℃/1.5mmHgの留分として4−イソ
プロペニル−3・7−ジメチル−1−オクチン
−3−オールを81.5gを得た。この留分はガス
クロマトグラフイー分析の結果3−イソプロペ
ニル−6−メチルヘプタン−2−オン(6.6重
量%)、3−イソプロピリデン−6−メチルヘ
プタン−2−オン(15.7重量%)および4−イ
ソプロペニル−3・7−ジメチル−1−オクチ
ル−3−オール(77.7重量%)の混合物であつ
た。 (3) アリル型アルコールの製造 上記混合物80gをn−ヘキサン300mlに溶解
し、1%担持パラジウムのリンドラー触媒2.4
gを用いて温度40℃で水素吹流し系にて部分水
素添加反応を行なつた。反応の経時変化をガス
クロマトグラフイーにより分析し、原料のプロ
パルギル型アルコールの消失をもつて反応を終
了した。反応混合物から触媒を別したのち減
圧下に溶媒を除去して、粗製4−イソプロペニ
ル−3・7−ジメチル−1−オクテン−3−オ
ール78.4gを得た。 (4) C13−ケトンの製造 得られたアリル型アルコール78gを精製せず
にN−メチルピロリドン100mlに溶解し、窒素
ガス雰囲気下180〜185℃に4時間加熱して転位
反応させた。反応液を水に注いでエーテルで抽
出し、エーテル相を水洗、乾燥後減圧下で溶媒
を除去した。ガスクロマトグラフイーで分析し
た結果、溶媒除去後の残留物は分解生成物であ
る少量のメチルビニルケトンと2・6−ジメチ
ル−2−ヘプテン(6.3g)、原料中の不純物で
ある3−イソプロペニル−6−メチルヘプタン
−2−オン(5.0g)と3−イソプロピリデン
−6−メチルヘプタン−2−オン(12.0g)お
よび目的物6・10−ジメチル−6−ウンデセン
−2−オン(45.5g)の混合物であつた。該混
合物を減圧蒸留し、低沸点留分として7.4gの
メチルビニルケトンと2・6−ジメチル−2−
ヘプテンを除去し、中間留分として16.5gの3
−イソプロペニル−6−メチルヘプタン−2−
オンと3−イソプロピリデン−6−メチルヘプ
タン−2−オンを回収したのち、42.4gの6・
10−ジメチル−6−ウンデセン−2−オン(純
度96.6%)を得た。 (5) C15−アリル型アルコールの製造 金属マグネシウム6gと臭化ビニル25gから
調製されたビニルマグネシウムブロマイドを溶
解含有する乾燥テトラヒドロフラン500mlに、
6・10−ジメチル−6−ウンデセン−2−オン
39.2gのテトラヒドロフラン50ml溶液を滴下し
た。滴下後50〜55℃にて1時間反応したのち、
反応混合物を5%酢酸水溶液にあけてエーテル
で抽出し、エーテル相を水洗、乾燥した。エー
テル相から溶媒を減圧留去し、残分を真空蒸留
して沸点125〜130℃/1mmHgの留分として
3・7・11−トリメチル−1・7−ドデカジエ
ン−3−オールを36.4g得た。 (6) フイトンの製造 上記アリル型アルコール35gを、トリエチル
アミン触媒0.7gの存在下、実施例1の(6)と同
様にしてジケテン14.5gと反応させ、次いでア
ルミニウムイソプロポキシド1gを触媒として
キヤロル転位反応を行なつた。反応液をそのま
ま真空蒸留し、沸点134〜140℃/0.5mmHgの留
分として6・10・14−トリメチル−5・10−ペ
ンタデカジエン−2−オンを31g得た。この
C18−不飽和ケトンを5%パラジウム担持触媒
を用いて水素添加したところ、29.7gのフイト
ンが得られた。 参考例 実施例2の(5)と同様にして、テトラヒドロフラ
ン200ml中マグネシウム3gと臭化ビニル13gか
ら調製したビニルマグネシウムブロマイドを実施
例2で得たフイトンと反応させ、26.8gのイソフ
イトールを得た。
か、または1個の二重結合を含み残余の原子価は
水素原子で飽和されており、該C5単位の繰り返
しにおいて各単位中の二重結合の有無およびその
位置は相互に独立であることを意味する。上記各
式に包含される化合物およびこれらの化合物を製
造するための反応自体は公知であるが、C13−ケ
トンとしてゲラニルアセトンを例にとつて前記工
程をより詳述する。 C13−ケトンからC15−アリル型アルコールを
得る工程 この工程は下記〜のいずれかの方法で行
なうのが実際的である。 ゲラニルアセトンをエチニル化して得られ
るデヒドロネロリドールを部分的(選択的)
に水素添加する方法。 ゲラニルアセトンをビニルグリニヤール試
薬と反応させる方法 ゲラニルアセトンを水素添加したのち上記
もしくはの反応を適用する方法 C15−アリル型アルコールからフイトン類を
得る工程 前記の工程で得られたC15−アリル型アル
コールは、ジケテンもしくはアセト酢酸エステ
ルを用いるキヤロル転位反応、またはイソプロ
ペニルエーテルを用いるクライゼン転位反応に
より、フイトン類に転化することができる。生
成物は次式で表わされる。 または 上記のようにして得られるフイトン類はたとえ
ばイソフイトールを製造するために用いられる。
前記工程で得られるフイトン類は少くとも1個
の不飽和結合を有するので、あらかじめ水素添加
して狭義のフイトンとしたのち、前記工程にお
けると同様のエチニル化後部分水素添加反応また
はビニルグリニヤール試薬との反応を適用するこ
とによりイソフイトールに誘導することができ
る。 C13−ケトンから出発してフイトン類を製造す
る上述の方法は、炭素鎖を伸長するための他の方
法に比較して工業的に有利であるが、より容易か
つ安価にこの方法を実施することができれば非常
に好都合である。この点に関して従来法は原料
C13−ケトンの入手および価格の面で改善すべき
余地がある。すなわちC13−ケトンとしてのゲラ
ニルアセトンの一般的製法は、 イソプレンと塩化水素との反応によりプレニル
クロライドを製造する工程、 プレニルクロライドとアセトンとを反応させて
メチルヘプテノンを製造する工程、 メチルヘプテノンをエチニル化してデヒドロリ
ナロールを製造する工程、 デヒドロリナロールを部分水素添加してリナロ
ールとする工程、 リナロールをジケテンもしくはイソプロペニル
エーテルと反応させてリナロールのアセト酢酸エ
ステルもしくはイソプロペニルエーテルを得る工
程、 該アセト酢酸エステルもしくはイソプロペニル
エーテルをキヤロル転位もしくはクライゼン転位
反応させてゲラニルアセトンを得る工程 からなり、この方法はC3伸長剤として高価なシ
ケテンまたはイソプロペニルエーテルを用いる反
応工程を含むために、比較的高価にならざるを得
ない。上記伸長剤は前述したようにC15−アリル
型アルコールからC18のフイトン類を製造する工
程においても使用されるものであるから、フイト
ン類製造工程全体に占めるC3伸長工程の比重
は、製品の価格に大きな影響を及ぼすものとなつ
ている。 フイトン類の製造に用いうるゲラニルアセトン
以外のC13−ケトンとしては、ヘキサハイドロプ
ソイドヨノン 6・10−ジメチルウンデカ−5・10−ジエン−2
−オン および6・10−ジメチル5−ウンデセン−2−オ
ン が知られているが、これらはゲラニルアセトンの
水素添加により製造されるかあるいは3・7−ジ
メチルオクタ−1・7−ジエン−3−オールもし
くは6・7−ジヒドロリナロールと前記C3伸長
剤との反応を経由して製造されるので、ゲラニル
アセトンよりも入手が困難、かつ高価である。こ
れらのC13−ケトンを用いる場合は、ゲラニルア
セトンに関して言及したのと同一の反応により、
それぞれのケトンに対応するC15−アリル型アル
コールおよびフイトン類が得られる。 イソフイトールの製造に用いられるフイトン類
が炭素−炭素不飽和結合を有する場合、該結合は
究極的に飽和されるべきものであり、またC15−
アリル型アルコールを経由してフイトン類を得る
までに適用される前記反応は出発C13−ケトン中
の炭素−炭素不飽和結合の位置によつて何ら悪影
響を受けない。本発明はかかる観点に基づき、
C3伸長剤を利用せずに容易かつ安価に製造され
るC13−ケトンをフイトン類の製造原料として使
用することにより、従来の工業的製法を一層有利
ならしめるという課題を解決したもので、本発明
によれば、前記式(A)で表わされるC13−ケトンか
ら式(B)で表わされるC15−アリル型アルコールを
経て式(C)で表わされるフイトン類を製造するに際
し、C13−ケトンとして式(−1) (式中点線はこれによつて指示した位置に二重結
合が存在するかもしくは存在しないことを表わ
す。以下の式においても同じ。)で表わされる不
飽和ケトンが使用される。 式(−1)のC13−ケトン(以下C13−ケトン
(−1)ということがある)は新規であり、極
めて容易に製造され、また存在する不飽和結合は
フイトン類の骨格形成に関与しないものであるか
ら、該C13−ケトンを出発物質として用いる本発
明によれば、従来法と同様の工程によるフイトン
類の製造を安価に行なうことができるのである。
そして本発明方法により得られるフイトン類をイ
ソフイトールの製造のために用いるときは該フイ
トン類が安価であることに基づきイソフイトール
の製造も安価に行ない得る。 本発明で用いるC13−ケトン(−1)は次の
工程により製造することができる。 (1) 式() で表わされるC5−ハライド(式中Xはハロゲ
ン原子である)すなわちプレニルハライドおよ
び/またはイソアミルハライドと4−メチル−
3−ペンテン−2−オン(メシチルオキサイ
ド)および/または4−メチル−4−ペンテン
−2−オン(イイメシチルオキサイド)とを反
応させて、次式() で表わされる不飽和のC11−ケトンを得る工
程、 (2) 式()のC11−ケトンをピニルグリニヤー
ル試薬と反応させるか、またはエチニル化後部
水素添加して、次式() で表わされるアリル型アルコールを得る工程、
および (3) 式()のアリル型アルコールを加熱により
転位反応させる工程。 上記のC5−ハライド()としては、入手の
容易さからイソプレンと塩化水素との反応により
得られるプレニルクロライドを用いるのが好まし
い。メシチルオキサイドとイソメシチルオキサイ
ドは、アセトンの二量体であるジアセトンアルコ
ールの脱水により通常両者の混合物として工業的
に製造されており、沸点差を利用してそれぞれに
分離可能であるが、前記工程によりC13−ケトン
(−1)を製造する目的にとつて、分離は必ず
しも必要でない。C5−ハライドとメシチルオキ
サイドおよび/またはイソシチルオキサイドとの
反応は、一般にケトン類と有機ハロゲン化物とを
アルカリ縮合剤の存在下アミン化合物、4級アン
モニウム塩またはホスホニウム化合物を触媒とし
て反応させて置換ケトンを製造する公知の方法に
よつて行なうことができる。アルカリ縮合剤は好
ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムであ
り、そのまま、あるいは約40〜65%水溶液の形
で、C5−ハライドに対して約等モルないし約10
倍モルの範囲で用いられる。触媒の好適例はテト
ラブチルアンモニウムクロライド、トリメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、トリメチルラウ
リルアンモニウムクロライド、トリメチルステア
リルアンモニウムクロライド、メチルトリシクロ
ヘキシルホスホニウムブロマイド等であり、C5
−ハライドに対して約0.001モル%〜20モル%の
量で用いられる。反応温度は0〜100℃の範囲で
任意に選びうる。 上記工程による生成物は、式()のC11−ケ
トンのほかに、一般に次式(′) で表わされる異性体を含有する。後続工程におい
てC11−ケトンをビニルグリニヤール試薬と反応
させてアリル型アルコール()を製造する場合
は、該異性体の構造に対応する次式(′)のア
リル型アルコールが生成し、このものは引続く転
位反応によつてC13−ケトン()を与えないた
め、あらかじめ除去するかもしくはC11−ケトン
()に異性化する必要がある。 式()と(′)のC11−ケトンの分離は精密
蒸留で行なうことができる。式(′)のケトン
の異性化は分離された該ケトンに対して行なうこ
ともできるが、C11−ケトン()はC11−ケトン
(′)よりも低沸点であることから、これらのケ
トンよりも高沸点の異性化触媒の存在下、上記混
合ケトンを異性化条件下で蒸留してC11−ケトン
()を連続的に得ることもできる。異性化触媒
はたとえばベンゼンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸、ラウリルスルホン酸、p−トルイル
酸、4−ニトロ−m−トルイル酸、4−ヒドロキ
シ安息香酸、4−ニトロイソフタル酸、シクロヘ
キサンカルボン酸、アジピン酸、1・2−ヒドロ
キシステアリン酸、ベンジル酸、p−ニトロケイ
皮酸、ジグリコール酸、インドール酪酸、メタリ
ン酸、フエニルホスフイン酸等の酸、および水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カル
シウム、炭酸マグウシウム、リチウムアミド、ナ
トリウムアミド、カリウムアミド、ナトリウムメ
トキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、トリエ
チルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、1・5−ジア
ザビシクロ−〔3・4・0〕ノネン−5、1・5
−ジアザビシクロ−〔5・4・0〕ウンデセン−
5(DBUと略称)、1・4−ジアザビシクロ−
〔2・2・2〕オクタン(DABCOと略称)、ヘキ
サメチレンテトラミン等の塩基であり、その使用
量は異性化方法に応じて適宜設定される。なお塩
基触媒としてのアルカリ金属水酸化物は、20〜60
%の水溶液の形で、C5−ハライドとメシチルオ
キサイドおよび/またはイソメシチルオキサイド
との反応に関して先に言及した4級アンモニウム
塩触媒もしくはホスホニウム塩触媒と組み合わせ
て使用するのが、異性化反応速度の点で望まし
い。 式()のC11−ケトンから式()のアリル
型アルコールの調製は、該ケトンとビニルグリニ
ヤール試薬との反応により行なうことができ、た
とえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテルを
溶媒として塩化ビニルまたは臭化ビニルと金属マ
グネシウムとを反応させて得られたビニルマグネ
シウムハライドをC11−ケトン()と−10〜+
55℃の温度範囲で反応させればよい。工業的有利
性を考慮すると、上記アリル型アルコールはC11
−ケトン()をエチニル化し、次いで部分水素
添加することにより製造するのが好ましい。C11
−ケトン()のエチニル化によつて下記式で表
わされるC13−プロパルギル型アルコールが生成
する。 上記エチニル化はケトン類のエチニル化により
プロパルギルアルコール構造をもつ化合物の製法
としてそれ自体公知の方法によつて行なうことが
できる(たとえば米国特許第3082260号、同
3496240号、特開昭50−59308号)。小規模の反応
ではアルカリ金属もしくはアルカリ土金属のアセ
チリドを用いるエチニル化方法またはエチニルグ
リニヤール試薬を用いる方法が適しているかもし
れないが、工業的規模での好ましいエチニル化方
法は、アルカリ金属の強塩基性化合物の触媒量の
存在下、N・N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルエーテル、ジエチルエー
テル、メチルエチルエーテル、アニソール、ジオ
キサン等の有機極性溶媒中または液体アンモニア
中あるいはこれらの混合溶媒中、アセチレンを
C11−ケトン()に反応させる方法である。こ
の方法はプロパルギル型アルコールの製造が安価
であり、後処理が容易である点で、工業的に有利
である。とくに上記方法によりアセチレンの加圧
下で反応を行なう場合は、C11−ケトンが式
(′)で表わされるものであつても、エチニル化
反応系中で式()のケトンへ異性化されるた
め、式(′)のケトンに対応する下記式のプロ
パルギル型アルコールは生成しない。 したがつてアセチレン加圧下でのエチニル化方
法を採用するときは、C11−ケトンは式()お
よび式(′)のケトンのいずれか一方または両
者の混合物であることができる。反応系中のアセ
チレン分圧は0℃において1〜15Kg/cm2(ゲー
ジ)が好ましく、反応温度は−30〜+30℃が適当
である。得られたプロパルギル型アルコールは、
炭素一炭素三重結合の部分的水素添加により、式
()のアリル型アルコールに転化される。炭素
−炭素三重結合を有する化合物をある種の条件下
で水素添加して三重結合を選択的に二重結合に変
えうることは周知であり、本説明においてはその
ための自体公知の水素添加方法が採用される。一
つの方法は水酸化リチウムアルミニウムの如き水
素化剤を用いる方法であり、他の方法はn−ヘキ
サン、n−ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、メタノール、エタノール、プロ
パノール等の炭化水素およびアルコールの如き溶
媒中適当な水素添加触媒を用いてプロパルギル型
アルコールを接触還元することである。後者の方
法は工業的に好ましく採用され、部分水素添加の
ための比較的穏和な条件たとえば温度0〜130
℃、常圧〜50Kg/cm2(ゲージ)の圧力下で行なわ
れる。適当な水素添加触媒はニツケル、コバル
ト、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム、
これらの化合物および担体例えば活性炭、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウムに担持させたこれらの金
属またはその化合物である。炭酸カルシウムにパ
ラジウムを担持させたリンドラー触媒が特に好ま
しい。 得られたアリル型アルコール()は単に加熱
するだけで式(−1)のC13−ケトンに転位す
る。この転位反応は液相もしくは気相で行なうこ
とができる。100〜400℃の範囲の反応温度が使用
可能であるが、反応速度および選択率の面から、
液相反応については130〜230℃、気相反応につい
ては滞留時間によつて異なるが、250〜400℃の範
囲が好ましい。反応は窒素、ヘリウム等の不活性
ガス雰囲気下で行なうのが望ましい。液相での反
応において溶媒の使用は必須ではないが、転位反
応条件下で安定かつ反応に関与しないか、あるい
は選択率を向上させるもの、たとえばジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ピロリド
ン、N−メチルピロリドン、ε−カプロラクタ
ム、2−または3−ヒドロキシピリジン、2−ま
たは3−メトキシピリジン、ジメチルアニリン等
を使用することができる。 こうして得られるC13−ケトン(−1)は、
ゲラニルアセトンや6・10−ジメチル−5−ウン
デセン−2−オン等の公知のC13−ケトンに代替
して、フイトン類の製造に使用でき、その場合の
製造工程はゲラニルアセトンに関してすでに述べ
たものと異なるところがない。反応条件もゲラニ
ルアセトンを用いる場合と同様であるが、以下に
簡単に説明する。 C13−ケトン(−1)からのC15−アリル型
アルコールの製造 C13−ケトン(−1)は、ビニルグリニヤ
ール試薬と反応させるか、またはエチニル化後
部分水素添加することにより、C15−アリル型
アルコールに転化することができる。この場合
C13−ケトン(−1)を水素添加して次式
(−2)で表わされる飽和C13−ケトン(ヘキ
サハイドロプソイドヨノン)としたのち、上記
反応を行なつてもよい。 式(−1)および(−2)で表わされる
ケトンを総称して以下C13−ケトン()とい
うことがある。 C13−ケトン()とビニルグリニヤール試
薬との反応あるいは該ケトンのエチニル化およ
び部分水素添加反応によるC15−アリル型アル
コールの製造は、式()のC11−ケトンから
式()のアリル型アルコールの製造に関して
述べたのと同様の条件および方法によつて行な
うことができる。工業的実施の観点からエチニ
ル化後の部分水素添加方法を採用するのが望ま
しく、この場合、アセチレン加圧下のエチニル
化反応は、反応速度の点で好ましい。エチニル
化反応により、C13−ケトン(−1)からは
次式(−1)、C13−ケトン(−2)からは
次式(−2)のC15−プロパルギル型アルコ
ールがそれぞれ得られる。 式(−1)および(−2)で表わされる
化合物をC15−プロパルギル型アルコール
()と総称することがある。 C13−ケトン()をビニルグリニヤール試
薬と反応させるか、あるいは上記C15−プロパ
ルギル型アルコール()を部分水素添加する
ことにより得られるC15−アリル型アルコール
は、出発ケトンの構造に対応する構造を有する
次式(−1)および(−2)で表わされる
ものである(以下C15−アリル型アルコール
()と総称することがある)。 C15−アリル型アルコール()からのフイ
トン類の製造 C15−アリル型アルコール()は公知の方
法によりジケテンもしくはアセト酢酸エステル
と反応させてC15−アリル型アルコールのアセ
ト酢酸エステルとし、これをキヤロル転位させ
るか、あるいはイソプロペニルエーテルと反応
させてC15−アリル型アルコールのイソプロペ
ニルエーテルとし、これをクライゼン転位させ
ることによりフイトン類に誘導される。生成す
るフイトン類はC15−アリル型アルコールの式
(−1)および(−2)に応じて、それぞ
れ次式(−1)および(−2)で表わされ
る。 C15−アリル型アルコールとジケテンとの反
応は、単に両者を接触させることにより行なう
ことができ、加熱や反応溶媒の使用は特に必要
でない。得られるC15−アリル型アルコールの
アセト酢酸エステルは130〜180℃に加熱すると
脱カルボキシル化および転位反応により式(
−1)もしくは(−2)のフイトン類に転化
する。ジケテンとの反応の代りにアセト酢酸エ
ステルを用いて上記温度に加熱する場合も同様
の結果が得られる。これらの反応および機構に
ついては、たとえばJ.Chem.Soc.、704
(1940)、特公昭32−8618号、同49−25251号、
英国特許第907142号等に記述されている。C15
−アリル型アルコールとイソプロペニルエーテ
ルとの反応による上記フイトン類の製造は、リ
ン酸、硫酸、シユウ酸、トリクロル酢酸等の酸
性触媒の存在下50〜200℃の温度に加熱するこ
とにより行なうことができる(たとえば特公昭
40−23328号公報参照)。 こうして得られるフイトン類は、不飽和結合の
存在およびその位置が特に問題とされない用途に
向けられる場合は別として、イソフイトールの製
造に用いられる場合は炭素鎖伸長反応に先立つて
水素添加反応に付される。この水素添加は炭素−
炭素不飽和結合を飽和させるものであり、その目
的に適する自体公知の方法によつて行なうことが
できる。反応は一般にパラジウム、白金、ラネー
ニツケル、ラネーコバルト等の通常の水素添加触
媒の存在下、炭化水素、アルコール類、エーテル
類、ケトン類、エステル類、カルボン酸類等の溶
媒中、水素圧5〜100Kg/cm2(ゲージ)、温度室温
〜200℃で行なわれる。 得られる狭義のフイトンは、C15−アリル型ア
ルコール()の調製のためにC13−ケトン
()に適用される反応、すなわちビニルグリニ
ヤー試薬との反応もしくはエチニル化後の部分水
素添加反応によりイソフイトール転化される。 以上の説明から明らかなように、本発明は容易
に調製される式()のC13−ケトンを用いるこ
とにより、フイトン類ひいてはイソフイトールの
生産に採用されている既存の方法の経済性を一層
高めたもので、工業的意義の極めて深いものであ
る。 次に実施例によつて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 (1) C11−ケトンの製造 水酸化ナトリウム600gと水490gの溶液中に
メシチルオキサイド980g、プレニルクロライ
ド(純度83.71%)520gおよびトリメチルステ
アリルアンモニウムクロライド25gを加え、撹
拌しながら2時間反応を行なつた(反応温度は
70℃まで上昇)。反応混合物を水に注いでエチ
ルエーテルで抽出し、エーテル相を水洗後無水
芒硝で乾燥した。エーテル相から溶媒を減圧留
去したのちの残分1250gを蒸留して未反応のメ
シチルオキサイドを回収し、高沸点物として3
−イソプロペニル−6−メチル−5−ヘプテン
−2−オンと3−イソプロピリデン−6−メチ
ル−5−ヘプテン−2−オンの2.5:1混合物
560gを得た。該混合物を、理論段数30の精密
蒸留塔により蒸留し沸点32〜34℃/0.2mmHgの
留分からは3−イソプロペニル−6−メチル−
5−ヘプテン−2−オン(410g)を、沸点35
〜38℃/0.2mmHgの留分からは3−イソプロピ
リデン−6−メチル−5−ヘプテン−2−オン
(130g)をそれぞれ得た。 上記3−イソプロピリデン−6−メチル−5
−ヘプテン−2−オン130gを2gのDBUとと
もに理論段数30段の精密蒸留塔の塔底に入れ、
30mmHgの減圧下、還流比10/1で異性化しつ
つ蒸留し、留出物114gを得た。ガスクロマト
グラフイー分析によれば、この留出物は3−イ
ソプロペニル−6−メチル−5−ヘプテン−2
−オン(98.5%)と3−イソプロピリデン−6
−メチル−5−ヘプテン−2−オン(1.5%)
の混合物であつた。 (2) C13−プロパルギル型アルコールの製造 5の三つ口フラスコ中で液体アンモニア3
に金属ナトリウム70gを加え、アセチレンガ
スを吹込んだ。反応液が灰色になつた時点でア
セチレンガスの吹込みを中断し、少量の3−イ
ソプロピリデン−6−メチル−5−ヘプテン−
2−オンを含有する3−イソプロペニル−6−
メチル−5−ヘプテン−2−オン517gを加
え、次いでアセチレンガスを吹込んで−33℃で
3時間反応した。アンモニアを除去したのち反
応混合物を塩化アンモニウムで中和し、水にあ
けてエーテルで抽出した。エーテル相を無水芒
硝で乾燥後溶媒を減圧除去した。残分524gは
減圧蒸留して沸点59〜61℃/0.5mmHgの留分
519gを得た。この留分は3−イソプロペニル
−6−メチル−5−ヘプテン−2−オン(2重
量%)、3−イソプロピリデン−6−メチル−
5−ヘプテン−2−オン(8重量%)および4
−イソプロペニル−3・7−ジメチル−6−オ
クテン−1−イン−3−オール(90重量%)の
混合物であつた。 (3) C13−アリル型アルコールの製造 4−イソプロペニル−3・7−ジメチル−6
−オクテン−1−イン−3−オール500gをn
−ヘキサン1.5に溶解し、リンドラー触媒
(Pd0.25%)25gを用いて常温、常圧下で水素
添加反応を行なつた。反応の経時変化をガスク
ロマトグラフイー(PEG20M、150℃)にて分
析し、プロパルギル型アルコールの消失を確認
して反応を終了した。触媒を別し、液は減
圧蒸留して溶媒を除去し、残分を真空蒸留して
沸点55〜59℃/0.4mmHgの留分として4−イソ
プロペニル−3・7−ジメチル−1・6−オク
タジエン−3−オールを482g得た。さらに残
留する留分12gは6・10−ジメチル−6・9−
ウンデカジエン−2−オン(77〜82℃/0.15mm
Hg)であつた。 (4) C13−ケトンの製造 4−イソプロペニル−3・7−ジメチル−
1・6−オクタジエン−3−オール482gをN
−メチルピロリドン500mlに溶解し、窒素ガス
雰囲気下170〜180℃で3〜4時間加熱して転位
反応を行なつた。反応混合物を真空蒸留し、沸
点75〜77℃/0.5mmHgの留分から6・10−ジメ
チル−6・9−ウンデカジエン−2−オン382
g(純度98%)を得た。収率は77%であつた。 (5) C15−アリル型アルコールの製造 液体アンモニア2000ml中に金属ナトリウム38
gを溶解し、温度−35℃でアセチレンガスを吹
込んだ。反応液が灰色になつた時点でアセチレ
ンガスの吹込みを中断し、6・10−ジメチル−
6・9−ウンデカジエン−2−オン291gを加
えたのち再度アセチレンガスを約2時間にわた
つて吹込んだ。反応混合物を塩化アンモニウム
で中和後アンモニアを除去し、残分を水に注い
でヘキサンで抽出し、ヘキサン相を水洗、乾燥
した。ヘキサン相から溶媒を減圧下に除去した
のち、真空蒸留により沸点108〜115℃/0.5mm
Hgの留分として3・7・11−トリメチル−
7・10−ドデカジエン−1−イン−3−オール
を287gを得た。該プロパルギル型アルコール
をn−ヘキサン1000ml中2%パラジウム担持リ
ンドラー触媒3gの存在下、常圧、40℃にて、
水素吹流し系で部分水素添加反応した。反応の
経時変化はガスクロマトグラフイー
(PEG20M、160℃)にて分析し、原料ピークの
消失をもつて反応を終了した。触媒を減圧下に
濃縮し、さらに真空蒸留して沸点118〜122℃/
0.7mmHgの留分として3・7・11−トリメチル
−1・7・10−ドデカトリエン−3−オールを
279g得た。 (6) フイトンの製造 上記C15−アリル型アルコール277gとトリエ
チルアミン5.7gの混合物を95〜100℃に加熱
し、これにジケテン116gをゆつくり滴下し
た。反応が開始した時点で加熱を中止し、反応
温度が90〜95℃に保たれるようにジケテンの滴
下速度を調整した。滴下終了後反応温度を40℃
に冷却し、アルミニウムイソプロポキシド8g
を加えて再度加熱した。温度120〜130℃で炭酸
ガスが激しく発生し、その発生が止んだのちに
温度を160℃に上げて1時間反応した。放冷後
反応混合物を減圧蒸留し、沸点125〜129℃/
0.3mmHgの留分として6・10・14−トリメチル
−5・10・13−ペンタデカトリエン−2−オン
を259g得た。このC18−不飽和ケトンをn−ヘ
キサン500mlに溶解し、5%パラジウム担持炭
素2gを触媒として、オートクレープ中反応温
度40℃、水素圧10Kg/cm2で水素添加反応を行な
つた。反応後触媒を除去し、濃縮後真空蒸留す
ることにより沸点113〜117℃/0.1mmHgの留分
として253gのフイトンが得られた。該生成物
は市販品とガスクロマトグラフイーの保持時間
および核磁気共鳴スペクトル分析が一致した。 実施例 2 (1) C11−ケトンの製法 液体アンモニア1000ml中に少量の硝酸第二鉄
を入れ、さらに金属ナトリウム23gを加えて−
40℃にて1時間撹拌し、ナトリウムアミドを生
成させた。次にこの混合物に−40〜−33℃の温
度範囲でメシチルオキサイド98gを滴下し、滴
下終了後も同温度で30分間撹拌したのち臭化イ
ソアミル152gを加え、アンモニアを追出しつ
つ1000mlのジエチルエーテルにより置換した。
反応温度が0℃になつた時点で塩化アンモニウ
ムにより反応混合物を中和し、水洗した。エー
テル相を無水芒硝にて乾燥後溶媒を減圧留去
し、残分を真空蒸留して、沸点72〜75℃/15〜
16mmHgの留分として3−イソプロペニル−6
−メチルヘプタン−2−オン82gが得られた。
このC11−ケトンは13%の3−イソプロピリデ
ン−6−メチルヘプタン−2−オンを含有して
いた。 (2) C13−プロパルギル型アルコールの製造 液体アンモニア1000ml中6mlの20%カリウム
メチラート触媒の存在下0℃での余圧が8Kg/
cm2になるようにアセチレンガスを吹込むことに
より、上記C11−ケトンをオートクーブ中0℃
で6時間エチニル化した。反応後を中和後アン
モニアを除去し、残分を水にあけてエーテルで
抽出し、エーテル相を水洗し、乾燥した。エー
テル相から溶媒を減圧留去後残分を蒸留して沸
点66〜66.5℃/1.5mmHgの留分として4−イソ
プロペニル−3・7−ジメチル−1−オクチン
−3−オールを81.5gを得た。この留分はガス
クロマトグラフイー分析の結果3−イソプロペ
ニル−6−メチルヘプタン−2−オン(6.6重
量%)、3−イソプロピリデン−6−メチルヘ
プタン−2−オン(15.7重量%)および4−イ
ソプロペニル−3・7−ジメチル−1−オクチ
ル−3−オール(77.7重量%)の混合物であつ
た。 (3) アリル型アルコールの製造 上記混合物80gをn−ヘキサン300mlに溶解
し、1%担持パラジウムのリンドラー触媒2.4
gを用いて温度40℃で水素吹流し系にて部分水
素添加反応を行なつた。反応の経時変化をガス
クロマトグラフイーにより分析し、原料のプロ
パルギル型アルコールの消失をもつて反応を終
了した。反応混合物から触媒を別したのち減
圧下に溶媒を除去して、粗製4−イソプロペニ
ル−3・7−ジメチル−1−オクテン−3−オ
ール78.4gを得た。 (4) C13−ケトンの製造 得られたアリル型アルコール78gを精製せず
にN−メチルピロリドン100mlに溶解し、窒素
ガス雰囲気下180〜185℃に4時間加熱して転位
反応させた。反応液を水に注いでエーテルで抽
出し、エーテル相を水洗、乾燥後減圧下で溶媒
を除去した。ガスクロマトグラフイーで分析し
た結果、溶媒除去後の残留物は分解生成物であ
る少量のメチルビニルケトンと2・6−ジメチ
ル−2−ヘプテン(6.3g)、原料中の不純物で
ある3−イソプロペニル−6−メチルヘプタン
−2−オン(5.0g)と3−イソプロピリデン
−6−メチルヘプタン−2−オン(12.0g)お
よび目的物6・10−ジメチル−6−ウンデセン
−2−オン(45.5g)の混合物であつた。該混
合物を減圧蒸留し、低沸点留分として7.4gの
メチルビニルケトンと2・6−ジメチル−2−
ヘプテンを除去し、中間留分として16.5gの3
−イソプロペニル−6−メチルヘプタン−2−
オンと3−イソプロピリデン−6−メチルヘプ
タン−2−オンを回収したのち、42.4gの6・
10−ジメチル−6−ウンデセン−2−オン(純
度96.6%)を得た。 (5) C15−アリル型アルコールの製造 金属マグネシウム6gと臭化ビニル25gから
調製されたビニルマグネシウムブロマイドを溶
解含有する乾燥テトラヒドロフラン500mlに、
6・10−ジメチル−6−ウンデセン−2−オン
39.2gのテトラヒドロフラン50ml溶液を滴下し
た。滴下後50〜55℃にて1時間反応したのち、
反応混合物を5%酢酸水溶液にあけてエーテル
で抽出し、エーテル相を水洗、乾燥した。エー
テル相から溶媒を減圧留去し、残分を真空蒸留
して沸点125〜130℃/1mmHgの留分として
3・7・11−トリメチル−1・7−ドデカジエ
ン−3−オールを36.4g得た。 (6) フイトンの製造 上記アリル型アルコール35gを、トリエチル
アミン触媒0.7gの存在下、実施例1の(6)と同
様にしてジケテン14.5gと反応させ、次いでア
ルミニウムイソプロポキシド1gを触媒として
キヤロル転位反応を行なつた。反応液をそのま
ま真空蒸留し、沸点134〜140℃/0.5mmHgの留
分として6・10・14−トリメチル−5・10−ペ
ンタデカジエン−2−オンを31g得た。この
C18−不飽和ケトンを5%パラジウム担持触媒
を用いて水素添加したところ、29.7gのフイト
ンが得られた。 参考例 実施例2の(5)と同様にして、テトラヒドロフラ
ン200ml中マグネシウム3gと臭化ビニル13gか
ら調製したビニルマグネシウムブロマイドを実施
例2で得たフイトンと反応させ、26.8gのイソフ
イトールを得た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記式(A) で表わされるC13−ケトンをビニルグリニヤール
試薬と反応させるか、またはエチニル化後部分水
素添加させて下記式(B) で表わされるC15−アリル型アルコールを得る工
程および該C15−アリル型アルコールをジケテン
もしくはアセト酢酸エステルと反応させてC15−
アリル型アルコールのアセト酢酸エステルとし、
これをキヤロル転位させるか、またはイソプロペ
ニルエーテルと反応させてC15−アリル型アルコ
ールのイソプロペニルエーテルとし、これをクラ
イゼン転位させて下記式(C) で表わされるフイトン類を得る工程〔上記式(A)、
(B)および(C)中【式】なる骨格を 有するC5単位は、原子価がすべて水素原子で飽
和されているか、または1個の二重結合を含み残
余の原子価は水素原子で飽和されており、該C5
単位の繰返しにおいて各単位中の二重結合の有無
およびその位置は相互に独立であることを表わ
す〕によりフイトン類を製造するに際し、該C13
−ケトンとして下記式(−1) 〔式(−1)中点線はこれによつて指示した位
置に二重結合が存在するかもしくは存在しないこ
とを表わす〕で表わされる不飽和ケトンを用いる
ことを特徴とするフイトン類の製造方法。 2 式(−1)で表わされる不飽和ケトンが式
() 〔式()中Xはハロゲン原子である〕で表わさ
れるC5−ハライドと4−メチル−3−ペンテン
−2−オンおよび/または4−メチル−4−ペン
テン−2−オンとの反応により得られる式() で表わされる不飽和のC11−ケトンをビニルグリ
ニヤール試薬と反応させるか、またはエチニル化
後部分水素添加することにより式() で表わされるアリル型アルコールとし、次いで該
アリル型アルコールを加熱して転位反応させるこ
とにより調製されたものであることを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載のフイトン類の製造方
法〔上記()、()および()式中点線はこ
れによつて指示した位置に二重結合が存在するか
もしくは存在しないことを表わす〕。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991577A JPS53105407A (en) | 1977-02-23 | 1977-02-23 | Preparation of phytones and isophytol |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991577A JPS53105407A (en) | 1977-02-23 | 1977-02-23 | Preparation of phytones and isophytol |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS53105407A JPS53105407A (en) | 1978-09-13 |
| JPS6126530B2 true JPS6126530B2 (ja) | 1986-06-20 |
Family
ID=12012502
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991577A Granted JPS53105407A (en) | 1977-02-23 | 1977-02-23 | Preparation of phytones and isophytol |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS53105407A (ja) |
-
1977
- 1977-02-23 JP JP1991577A patent/JPS53105407A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS53105407A (en) | 1978-09-13 |
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