JPS6129936B2 - - Google Patents
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- JPS6129936B2 JPS6129936B2 JP52057130A JP5713077A JPS6129936B2 JP S6129936 B2 JPS6129936 B2 JP S6129936B2 JP 52057130 A JP52057130 A JP 52057130A JP 5713077 A JP5713077 A JP 5713077A JP S6129936 B2 JPS6129936 B2 JP S6129936B2
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- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
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- B01J27/06—Halogens; Compounds thereof
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
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Description
本発明は、α―ピネンの立体選択的水素添加に
よるシス―ピナンへの転換方法に関する。 本発明に於て、立体選択性とは、特定の構造の
一つのジアステレオマー(又はジアステレオマー
dl対)を同一構造の他の全ジアステレオマー(又
はジアステレオマーdl対)に比して相当優先的に
生成する合成を意味する。 シス―ピナンは主としてリナルールの合成に於
て重要である。α―ピネンよりリナルールに至る
反応径路は下記の反応式で表わされる: シス―ピナノールまでの反応径路はBull.Soc.
Chem.Vol.10(No.657)4141〜4145頁(1968)に
記載されている。リナルールへの熱分解は、例え
ば米国特許第3240821号に開示されている。α―
ピネンの水素添加によるピナンへの転換は、好ま
しくはニツケル触媒上で加圧して行われ、反応生
成物を触媒と分離後、アゾビスイソブチロニトリ
ル存在下に酸素元素で酸化してピナンハイドロパ
ーオキサイドとする。この反応生成物を次いで水
素及び触媒の存在下に還元してハイドロパーオキ
サイドをピナノールに還元し、これを熱分解して
リナルールとする。 上記酸化及び還元工程に於ては、トランス―ピ
ナンハイドロパーオキサイド及びトランス―ピナ
ノールが約シス80:トランス20の割合で生成され
る。簡略化して、主生成物のシス体のみを示す。
熱分解工程では、シス―及びトランス―ピナノー
ル共にリナルールに熱分解される。 上記反応工程での主問題はハイドロパーオキサ
イドへの酸化工程でシス―ピナン酸化がトランス
―ピナン酸化よりも反応速度が著しく、約10:1
のオーダーで速いことである。〔JACS、75―
3675―3678(1953)の報文並びに本出願人により
観祭確認〕。酸化の程度をトランス―ピナンが酸
化されるまで実質的に完結させると、酸化途中で
ハイドロパーオキサイド生成物の分解が起り、分
解の程度はハイドロパーオキサイド及び酸化反応
副生物の濃度増大に比例して増加する。これによ
り、実際上、ピナンの反応率が約50%の時点で反
応を中止せざるを得なくなる。次いで反応生成物
の蒸留を行い、未反応ピナンを循環して新たなピ
ナンと共に更に酸化させる。 幸なことに、初期水素添加工程は立体選択的に
シス―ピナンを生成するので酸化工程から循環さ
れる未反応ピナン混合物は酸化され難いトランス
―ピナンを少量含むに過ぎない。それであつて
も、循環が繰り返されるにつれ、例えば5〜6回
循環されると、トランス―ピナンの含量は相当多
くなり、これを処分又は除去する必要がある。こ
の除去は、高トランス含有循環分を相当長時間に
亘つて蓄積し、次いでこれを逐次酸化及び還元工
程に付し、新たなピナンを追加せずに、常時ハイ
ドロパーオキサイドを更に生成させて、シス―ピ
ナン含量を消費又は減少させてシス―ピナン:ト
ランス―ピナン比が約50:50にすることにより行
われる。 この時点で、ピナン混合物の再酸化を終了し、
ピナンを処分するが、未反応シス―ピナンも共に
除去されるのは明らかである。シス―及びトラン
ス―ピナンは分別蒸留による分離が不可能であ
り、従つてこれにより有用なシス―ピナンが相当
失われることとなる。 α―ピネンのシス――及びトランス―ピナンへ
の水素添加は従来ニツケル水素触媒を用いて行わ
れている。例えば、担持触媒Girdler G―69(商
標:Girdler Chemicals、Inc.)又は非担持ラネ
―ニツケル触媒(商標:W.R.Grace & Co.)
がある。更に又、部分コロイドル―フエルトニツ
ケル触媒(例えばNi―5000F:商標:Harshaw
Chemical Co.)を用いることもできる。本発明
はオレフイン結合の水素添加に通常用いられてい
る何れのニツケル触媒にも適用可能であるが、以
下の説明より明らかな如く本発明は主として担持
された触媒及びラネ―ニツケル触媒に適用される
ものである。 α―ピネンの水素添加に際し、通常シス―ピナ
ンの選択性が認められるが、選択性は温度及び反
応時間によつて変化し、温度が低いほど、反応時
間が長くなるほど向上する。これに関し、本出願
人の経験によれば、シス:トランス比は具体的に
87:13(反応時間約2時間)より反応時間が、例
えば14時間程度に長い場合、最高95:5迄変化す
る。30時間以上程度の反応時間が適当である。ル
ーフエルト触媒を用いると、シス:トランス比が
増加するが、この触媒の欠点は簡単なロ過操作で
反応生成物から分離できず、ニツケルを反応混合
物から完全に除くためには蒸留又は粘土処理が必
要である(Catalysis、Vol.、426頁、Paul H.
Emmett、Reinhold Publishing Corporation、
1955年)。ニツケルは酸化工程でピナンハイドロ
パーオキサイドを望ましくない副生物に転化する
ので、除去する必要がある。 本発明は、水素元素により、水素添加ニツケル
触媒の存在下に、水素添加条件でα―ピネンを水
素添加してシス―ピナンに転換する方法に於て、
シス―ピナン生成物の立体選択性が、収率よく、
水素添加触媒の活性表面の有効量を不活性化する
ことにより上昇することを見出して、完成された
ものである。茲に、有効量とは上昇した立体選択
性を達成するのに必要な量と定義される。 すなわち、本発明は、水素添加圧力及び温度に
於てニツケル水素添加触媒存在下で立体選択性を
増加せしめる水素添加条件でα―ピネンを水素添
加して立体選択的にシス―ピナンに転換させる方
法に於て、ハロゲン含有変性剤でシス―ピナンの
生成が増加する程度に処理されたニツケル触媒の
存在下で水素添加を行なうことを特徴とするα―
ピネンのシス―ピナンへの転換方法に関するもの
である。 本発明により、α―ピネンの水素添加に際し、
シス―ピナンの立体選択性は約98:2以上程度で
ある。すなわち、従来精々95:5の比率に比べる
と、トランス―ピナンの減少からいえば100%を
越える改良である。更に、その結果、ピナンの酸
化後のシス―ピナン除去によるロスが実質的に減
少される。前述の如く、酸化工程から未反応ピナ
ン混合物を繰返し循環して蓄積される高トランス
含有蓄積循環分にも約50:50割合でシス―ピナン
が含まれている。このシス―ピナン及びトランス
―ピナンの分離は容易ではない(例えば分別蒸留
では分離不能)ので、トランス―ピナンの除去に
は、ほぼ同量のシス―ピナンの除去が伴うことに
なる。 本発明の方法では、通常オレフイン結合の水素
添加に用いられる任意のニツケル触媒を用いるこ
とができるが、ルーフエルト触媒(部分コロイド
ニツケル触媒、商標名Ni―5000F、Harshaw、
Chemical Company製)のような触媒は好ましく
ない。又、この触媒は、簡単なロ過では反応生成
物から分離されず、反応混合物よりニツケルを完
全に除去するためには蒸留又は粘土処理を必要と
する。従つて、本発明では、好ましくはロ過分離
のできるニツケル触媒が用いられる。 本発明の方法に於て用いられる好ましいニツケ
ル触媒は、担体保持ニツケル触媒であり、例えば
Girdler G―69(登録商標)のような55%ニツケ
ル及び2%ジルコニウム組成のケイソウ土に保持
されたジルコニウム促進ニツケルであるニツケル
触媒、又は同じく担体保持促進ニツケルである
Girdler G―210(商標)等がある。他の適当な
触媒は、68%のニツケルを専売品担体に保持した
Harshaw 1404P(登録商標)である。他の担体
保持触媒としてCalsicat 210P(商標)がある。
ラネーニツケル触媒もまた使用することができ
る。適当なラネーニツケル型触媒は、W.R.Grace
& Co.により「ラネー28」及び「ラネー30」
の商標で市販されているものである。「ラネー」
という言葉はW.R.Grace & Co.の商標である
が、当業界においてこの種の触媒を示す言葉とし
て一般的に用いられており、本発明においてもこ
の意味で用いることにする。ラネー型の他の適当
な触媒はActivated Metals、Inc、より“A―
5000”の商標で市販されている“スポンジ”ニツ
ケル触媒がある。その他の触媒としては、
“Organic Syntheses Collective Volume 3”、
John Wiley & Sons、ニユーヨーク、1955
年、176頁以降の方法で作られる触媒がある。 担体保持触媒を用いる長所は、低温におけるそ
の初期活性である。水素添加反応では100〜150℃
程度の高温を用いることもできるが、50〜70℃程
度の低温において改良された選択性が得られる。
反応温度が高くなると反応時間が短くてすむが、
低温においては選択性が上昇する。 ニツケル触媒は多くの触媒変成剤の任意のもの
を用いてその活性表面の実質部分を不活性化する
ことができる。変成剤は触媒に対して毒性を有し
てはならない。ここで、毒性というのは、触媒を
実質的に殺してしまうこと、すなわち特に変成剤
の有効量使用の段階で反応速度及び/又は収率を
実質的に減少させることを意味する。勿論、収率
及び/又は収量の満足すべき程度は主に経済上の
問題であり、装置規模、生産量、触媒量、触媒の
コスト及び再使用可能性等の要因に依存して大き
く変るものである。しかしながら、触媒に毒作用
を及ぼすものは良く知られているか、或は通常の
実験により判別することができ、これらは、本発
明の範囲には含まれない。又、変成剤は有効使用
量においてシス―ピナンその他の反応生成物と反
応性を有するものであつてはならない。本発明の
範囲内の変成剤としては、ハロゲン元素又はハロ
ゲン含有化合物、操作上の容易性より好ましくは
有機ハロゲン化合物がある。変成剤の一例とし
て、塩化水素が挙げられる。本発明の範囲内の有
機ハロゲン変成剤としては四塩化炭素(CCl4)、
二塩化エチレン、三塩化メチレン(CHCl3)、三
臭化メチレン(CHBr3)、三臭化エチレン
(CH2Br2)、四臭化炭素(CBr4)、三塩化臭化炭
素(CBrCl3)、並びにこれらの対応ヨー素化合
物、3―クロロプロペン、3―ブロモプロペン、
トリクロロ酢酸、1,2―ジクロロエタン、クロ
ロアセトン、2―クロロエタノール、クロロベン
ゼン、o―クロロトルエン、p―クロロフエノー
ル、p―クロロアセトフエノン、塩化水素及び塩
化ベンゾイル等がある。本発明の範囲内のハロゲ
ン元素化合物は塩素元素及び臭素元素である。 無機変成剤もまた使用することができる。例え
ば周期律表の第〜第族(好ましくは4〜7周
期及び希土類の)金属の無機塩がある。このよう
な金属塩の具体例としては、塩化銅(CuCl2)及
び塩化ニツケル(NiCl2・6H2O)がある。その
他、AlCl(i―PrO)2(i―Proとはイソプロピ
ル基を示す)、Al(OH)(OAc)2(OAcとはアセ
テート基を示す)、Cu(OAc)2、CuSO4、
CuBr2、SrCl2、ZnCl2、ZnSO4、Zn
(OAc)2.2H2O、ZnBr2、CdCl2、HgCl2、TiCl3、
Ti2(C2O4)3、SnCl4、VBr3、CrCl36H2O、
MoCl5、Mn(OAc)2.4H2O、MnSO4・H2O、Fe
(OH)(OAc)2、FeBr3、CoCl2、Co
(OAc)24H2O、NiSO4、NiBr2.6H2O、
NiI2.6H2O、RuCl2及びSmCl3等がある。 水素添加前に、触媒を少量のα―ピネンその他
の触媒でスラリー化し、次に塩化水素のような変
成剤をスラリーに添加して触媒処理を行つてもよ
い。このスラリーを次いでα―ピネンのような主
反応体に添加する。触媒及び変成剤のスラリー化
触媒に任意の炭化水素を使用することもできる
が、α―ピネン又はピナンを使用すると反応混合
物に不純物が混入しない。触媒用媒体としてはシ
ス―又はトランス―ピナンの何れをも使用するこ
とができる。又、変成剤をニツケル触媒層に添加
するピネン原料に添加又は包含させてもよい。そ
の他の当業者に公知のニツケル触媒変成技術を使
用することもできる。 塩素元素の場合に、ニツケル触媒を処理する便
利な方法はピネンに次亜塩素酸ナトリウムのよう
なハロゲン化剤をピネンに添加することである。
塩素がピネンの二重結合と反応してニツケル触媒
の変成がピネンと触媒の混合と同時に行われる。 水素添加に用いられる触媒の割合は特に制限さ
れず、通常の水素添加の実施の際と同様でよい。
その範囲は最低ピネン重量に基き約0.02%乃至10
〜15%又は20%程度である。好ましい範囲は、約
0.2〜3%程度であり、特に好ましくは、ピネン
原料の21/2%がよい。 変成剤は立体化学的改良を行うに充分なる量で
反応速度及び収率に悪影響を及ぼす、すなわち触
媒に実質的な毒作用を与える量より少量用いるべ
きである。これに関し、変成剤分子のアニオンが
主に変成作用に係るものと思われるので、変成剤
の使用量は変成剤分子中のアニオン数によつて若
干の変動がある。必要な不活性化の最適水準又は
得られる最適な立体選択性を決定するために通常
の変成剤を使用して実験を行う必要がある。過剰
の変成剤は明らかに反応速度及び/又は収率に悪
い又は過度の影響を及ぼすので、変成剤の上限は
このような実験により容易に求めることができ
る。 水素添加方法には通常の水素添加条件を用いる
ことができる。例えば、圧力は余りシス/トラン
ス比に影響を与えないことが判明した。水素圧を
倍より大(約21〜56Kg/cm2)にしても反応速度又
は生成物比に余り影響がなかつた。通常の水素添
加ニツケル触媒の好ましい温度範囲は約30〜150
℃で、50〜80℃が特に好ましい。 以下実施例により更に本発明を説明する。特に
断りのない限り、全てのパーセントは重量%、温
度は摂氏、圧力はKg/cm2、時間は時間数である。 実施例 1 イオウ分ゼロPPMのα―ピネン500gを50mlの
2.5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液と15分間撹拌
した。その後ピネンを水容液と分離し、水道水で
洗滌し、MgSO4で乾燥した。この微量の有機塩
素を含む乾燥α―ピネンを15gのGirdler G―69
触媒(ケイソウ土上ニツケル、55%ニツケル、2
%ジルコニウム含量)と共にパー(Parr)ボン
ベに入れた。この混合物を14Kg/cm2水素圧下に室
温(30℃)で混合した。19時間混合後、反応温度
を60℃に上昇し、60℃に6時間保つた。反応生成
物を気相クロマトグラフイーで分析したところ、
シス/トランス比が97:3のピナン(約95%のシ
ス―ピナン対2.97%のトランス―ピナン)のピナ
ンが含まれていた。イオウ及び塩化物の何れをも
含まないα―ピネンを用いる他は同一の条件で水
素添加を行つたところ、高々4〜5%のトランス
―ピナンと93〜95%のシス―ピナンを含む生成物
が得られた。 4〜5%のトランスより2.97%のトランスへの
減少は有意義である。前述の如くピナンハイドロ
パーオキサイドに容易に酸化されるのはシス―ピ
ナンのみであるので、酸化は約50%のみの収率で
行われる。残りは高トランス―ピナン含量になる
まで循環され、次いでパージによつて約等量のシ
ス―ピナンが損失する。従つて、改良の全幅はピ
ネンのシス―ピナンへの収率増加分プラスパージ
により失われるシス―ピナンの減少分である。 実施例 2 本実施例は変成剤及び水素添加条件を変えてα
―ピネンの水素添加を行つた場合を例示する。変
成剤にHClを用いた実験におけるα―ピネンはパ
イロツトプラントの水素添加反応で得られたもの
であり69%のα―ピネンを含有した。その他の実
験の出発組成はほぼ以下の通りである: 95.7〜96.9% α―ピネン 0.4〜0.6% トリシクレン 1.1〜1.3% β―ピネン 1.4〜1.9% カンフエン 全ての場合の出発原料は触媒被毒を避けるために
実質的にイオウ分ゼロとした。 全実験はモネルパー(Monel Parr)ボンベ中
で行い、窒素次いで水素でパージした。下記第1
表に示される割合の反応物質をボンベに入れた後
撹拌を続けながら約50℃に加熱し、28Kg/cm2に水
素加圧した。反応温度及び圧力を前記温度及び圧
力に保ち、ロ過試料を気相クロマトグラフイー分
析により反応終了点を確認して反応を完了した。
結果を第1表に示す。 同表中、触媒及び変成剤の重量はα―ピネン重
量に基いている。全ての場合に、触媒変成剤はα
―ピネン原料に添加した。次亜塩素酸(ハイポ)
処理は、ピネンの重量の10%量の次亜塩素酸ナト
リウム5%水溶液で行い、次いで撹拌し、水洗
し、MgSO4で乾燥して行つた。時間は時間数で
あり、濃度は摂氏である。小見出しは次の意味を
有する: αP:α―ピネン cP:シス―ピネン tP:トランス―ピネン c/t:シス対トランス―ピナン比 “Heel”とは前の水素添加で用いた触媒を再使用
することを意味する。
よるシス―ピナンへの転換方法に関する。 本発明に於て、立体選択性とは、特定の構造の
一つのジアステレオマー(又はジアステレオマー
dl対)を同一構造の他の全ジアステレオマー(又
はジアステレオマーdl対)に比して相当優先的に
生成する合成を意味する。 シス―ピナンは主としてリナルールの合成に於
て重要である。α―ピネンよりリナルールに至る
反応径路は下記の反応式で表わされる: シス―ピナノールまでの反応径路はBull.Soc.
Chem.Vol.10(No.657)4141〜4145頁(1968)に
記載されている。リナルールへの熱分解は、例え
ば米国特許第3240821号に開示されている。α―
ピネンの水素添加によるピナンへの転換は、好ま
しくはニツケル触媒上で加圧して行われ、反応生
成物を触媒と分離後、アゾビスイソブチロニトリ
ル存在下に酸素元素で酸化してピナンハイドロパ
ーオキサイドとする。この反応生成物を次いで水
素及び触媒の存在下に還元してハイドロパーオキ
サイドをピナノールに還元し、これを熱分解して
リナルールとする。 上記酸化及び還元工程に於ては、トランス―ピ
ナンハイドロパーオキサイド及びトランス―ピナ
ノールが約シス80:トランス20の割合で生成され
る。簡略化して、主生成物のシス体のみを示す。
熱分解工程では、シス―及びトランス―ピナノー
ル共にリナルールに熱分解される。 上記反応工程での主問題はハイドロパーオキサ
イドへの酸化工程でシス―ピナン酸化がトランス
―ピナン酸化よりも反応速度が著しく、約10:1
のオーダーで速いことである。〔JACS、75―
3675―3678(1953)の報文並びに本出願人により
観祭確認〕。酸化の程度をトランス―ピナンが酸
化されるまで実質的に完結させると、酸化途中で
ハイドロパーオキサイド生成物の分解が起り、分
解の程度はハイドロパーオキサイド及び酸化反応
副生物の濃度増大に比例して増加する。これによ
り、実際上、ピナンの反応率が約50%の時点で反
応を中止せざるを得なくなる。次いで反応生成物
の蒸留を行い、未反応ピナンを循環して新たなピ
ナンと共に更に酸化させる。 幸なことに、初期水素添加工程は立体選択的に
シス―ピナンを生成するので酸化工程から循環さ
れる未反応ピナン混合物は酸化され難いトランス
―ピナンを少量含むに過ぎない。それであつて
も、循環が繰り返されるにつれ、例えば5〜6回
循環されると、トランス―ピナンの含量は相当多
くなり、これを処分又は除去する必要がある。こ
の除去は、高トランス含有循環分を相当長時間に
亘つて蓄積し、次いでこれを逐次酸化及び還元工
程に付し、新たなピナンを追加せずに、常時ハイ
ドロパーオキサイドを更に生成させて、シス―ピ
ナン含量を消費又は減少させてシス―ピナン:ト
ランス―ピナン比が約50:50にすることにより行
われる。 この時点で、ピナン混合物の再酸化を終了し、
ピナンを処分するが、未反応シス―ピナンも共に
除去されるのは明らかである。シス―及びトラン
ス―ピナンは分別蒸留による分離が不可能であ
り、従つてこれにより有用なシス―ピナンが相当
失われることとなる。 α―ピネンのシス――及びトランス―ピナンへ
の水素添加は従来ニツケル水素触媒を用いて行わ
れている。例えば、担持触媒Girdler G―69(商
標:Girdler Chemicals、Inc.)又は非担持ラネ
―ニツケル触媒(商標:W.R.Grace & Co.)
がある。更に又、部分コロイドル―フエルトニツ
ケル触媒(例えばNi―5000F:商標:Harshaw
Chemical Co.)を用いることもできる。本発明
はオレフイン結合の水素添加に通常用いられてい
る何れのニツケル触媒にも適用可能であるが、以
下の説明より明らかな如く本発明は主として担持
された触媒及びラネ―ニツケル触媒に適用される
ものである。 α―ピネンの水素添加に際し、通常シス―ピナ
ンの選択性が認められるが、選択性は温度及び反
応時間によつて変化し、温度が低いほど、反応時
間が長くなるほど向上する。これに関し、本出願
人の経験によれば、シス:トランス比は具体的に
87:13(反応時間約2時間)より反応時間が、例
えば14時間程度に長い場合、最高95:5迄変化す
る。30時間以上程度の反応時間が適当である。ル
ーフエルト触媒を用いると、シス:トランス比が
増加するが、この触媒の欠点は簡単なロ過操作で
反応生成物から分離できず、ニツケルを反応混合
物から完全に除くためには蒸留又は粘土処理が必
要である(Catalysis、Vol.、426頁、Paul H.
Emmett、Reinhold Publishing Corporation、
1955年)。ニツケルは酸化工程でピナンハイドロ
パーオキサイドを望ましくない副生物に転化する
ので、除去する必要がある。 本発明は、水素元素により、水素添加ニツケル
触媒の存在下に、水素添加条件でα―ピネンを水
素添加してシス―ピナンに転換する方法に於て、
シス―ピナン生成物の立体選択性が、収率よく、
水素添加触媒の活性表面の有効量を不活性化する
ことにより上昇することを見出して、完成された
ものである。茲に、有効量とは上昇した立体選択
性を達成するのに必要な量と定義される。 すなわち、本発明は、水素添加圧力及び温度に
於てニツケル水素添加触媒存在下で立体選択性を
増加せしめる水素添加条件でα―ピネンを水素添
加して立体選択的にシス―ピナンに転換させる方
法に於て、ハロゲン含有変性剤でシス―ピナンの
生成が増加する程度に処理されたニツケル触媒の
存在下で水素添加を行なうことを特徴とするα―
ピネンのシス―ピナンへの転換方法に関するもの
である。 本発明により、α―ピネンの水素添加に際し、
シス―ピナンの立体選択性は約98:2以上程度で
ある。すなわち、従来精々95:5の比率に比べる
と、トランス―ピナンの減少からいえば100%を
越える改良である。更に、その結果、ピナンの酸
化後のシス―ピナン除去によるロスが実質的に減
少される。前述の如く、酸化工程から未反応ピナ
ン混合物を繰返し循環して蓄積される高トランス
含有蓄積循環分にも約50:50割合でシス―ピナン
が含まれている。このシス―ピナン及びトランス
―ピナンの分離は容易ではない(例えば分別蒸留
では分離不能)ので、トランス―ピナンの除去に
は、ほぼ同量のシス―ピナンの除去が伴うことに
なる。 本発明の方法では、通常オレフイン結合の水素
添加に用いられる任意のニツケル触媒を用いるこ
とができるが、ルーフエルト触媒(部分コロイド
ニツケル触媒、商標名Ni―5000F、Harshaw、
Chemical Company製)のような触媒は好ましく
ない。又、この触媒は、簡単なロ過では反応生成
物から分離されず、反応混合物よりニツケルを完
全に除去するためには蒸留又は粘土処理を必要と
する。従つて、本発明では、好ましくはロ過分離
のできるニツケル触媒が用いられる。 本発明の方法に於て用いられる好ましいニツケ
ル触媒は、担体保持ニツケル触媒であり、例えば
Girdler G―69(登録商標)のような55%ニツケ
ル及び2%ジルコニウム組成のケイソウ土に保持
されたジルコニウム促進ニツケルであるニツケル
触媒、又は同じく担体保持促進ニツケルである
Girdler G―210(商標)等がある。他の適当な
触媒は、68%のニツケルを専売品担体に保持した
Harshaw 1404P(登録商標)である。他の担体
保持触媒としてCalsicat 210P(商標)がある。
ラネーニツケル触媒もまた使用することができ
る。適当なラネーニツケル型触媒は、W.R.Grace
& Co.により「ラネー28」及び「ラネー30」
の商標で市販されているものである。「ラネー」
という言葉はW.R.Grace & Co.の商標である
が、当業界においてこの種の触媒を示す言葉とし
て一般的に用いられており、本発明においてもこ
の意味で用いることにする。ラネー型の他の適当
な触媒はActivated Metals、Inc、より“A―
5000”の商標で市販されている“スポンジ”ニツ
ケル触媒がある。その他の触媒としては、
“Organic Syntheses Collective Volume 3”、
John Wiley & Sons、ニユーヨーク、1955
年、176頁以降の方法で作られる触媒がある。 担体保持触媒を用いる長所は、低温におけるそ
の初期活性である。水素添加反応では100〜150℃
程度の高温を用いることもできるが、50〜70℃程
度の低温において改良された選択性が得られる。
反応温度が高くなると反応時間が短くてすむが、
低温においては選択性が上昇する。 ニツケル触媒は多くの触媒変成剤の任意のもの
を用いてその活性表面の実質部分を不活性化する
ことができる。変成剤は触媒に対して毒性を有し
てはならない。ここで、毒性というのは、触媒を
実質的に殺してしまうこと、すなわち特に変成剤
の有効量使用の段階で反応速度及び/又は収率を
実質的に減少させることを意味する。勿論、収率
及び/又は収量の満足すべき程度は主に経済上の
問題であり、装置規模、生産量、触媒量、触媒の
コスト及び再使用可能性等の要因に依存して大き
く変るものである。しかしながら、触媒に毒作用
を及ぼすものは良く知られているか、或は通常の
実験により判別することができ、これらは、本発
明の範囲には含まれない。又、変成剤は有効使用
量においてシス―ピナンその他の反応生成物と反
応性を有するものであつてはならない。本発明の
範囲内の変成剤としては、ハロゲン元素又はハロ
ゲン含有化合物、操作上の容易性より好ましくは
有機ハロゲン化合物がある。変成剤の一例とし
て、塩化水素が挙げられる。本発明の範囲内の有
機ハロゲン変成剤としては四塩化炭素(CCl4)、
二塩化エチレン、三塩化メチレン(CHCl3)、三
臭化メチレン(CHBr3)、三臭化エチレン
(CH2Br2)、四臭化炭素(CBr4)、三塩化臭化炭
素(CBrCl3)、並びにこれらの対応ヨー素化合
物、3―クロロプロペン、3―ブロモプロペン、
トリクロロ酢酸、1,2―ジクロロエタン、クロ
ロアセトン、2―クロロエタノール、クロロベン
ゼン、o―クロロトルエン、p―クロロフエノー
ル、p―クロロアセトフエノン、塩化水素及び塩
化ベンゾイル等がある。本発明の範囲内のハロゲ
ン元素化合物は塩素元素及び臭素元素である。 無機変成剤もまた使用することができる。例え
ば周期律表の第〜第族(好ましくは4〜7周
期及び希土類の)金属の無機塩がある。このよう
な金属塩の具体例としては、塩化銅(CuCl2)及
び塩化ニツケル(NiCl2・6H2O)がある。その
他、AlCl(i―PrO)2(i―Proとはイソプロピ
ル基を示す)、Al(OH)(OAc)2(OAcとはアセ
テート基を示す)、Cu(OAc)2、CuSO4、
CuBr2、SrCl2、ZnCl2、ZnSO4、Zn
(OAc)2.2H2O、ZnBr2、CdCl2、HgCl2、TiCl3、
Ti2(C2O4)3、SnCl4、VBr3、CrCl36H2O、
MoCl5、Mn(OAc)2.4H2O、MnSO4・H2O、Fe
(OH)(OAc)2、FeBr3、CoCl2、Co
(OAc)24H2O、NiSO4、NiBr2.6H2O、
NiI2.6H2O、RuCl2及びSmCl3等がある。 水素添加前に、触媒を少量のα―ピネンその他
の触媒でスラリー化し、次に塩化水素のような変
成剤をスラリーに添加して触媒処理を行つてもよ
い。このスラリーを次いでα―ピネンのような主
反応体に添加する。触媒及び変成剤のスラリー化
触媒に任意の炭化水素を使用することもできる
が、α―ピネン又はピナンを使用すると反応混合
物に不純物が混入しない。触媒用媒体としてはシ
ス―又はトランス―ピナンの何れをも使用するこ
とができる。又、変成剤をニツケル触媒層に添加
するピネン原料に添加又は包含させてもよい。そ
の他の当業者に公知のニツケル触媒変成技術を使
用することもできる。 塩素元素の場合に、ニツケル触媒を処理する便
利な方法はピネンに次亜塩素酸ナトリウムのよう
なハロゲン化剤をピネンに添加することである。
塩素がピネンの二重結合と反応してニツケル触媒
の変成がピネンと触媒の混合と同時に行われる。 水素添加に用いられる触媒の割合は特に制限さ
れず、通常の水素添加の実施の際と同様でよい。
その範囲は最低ピネン重量に基き約0.02%乃至10
〜15%又は20%程度である。好ましい範囲は、約
0.2〜3%程度であり、特に好ましくは、ピネン
原料の21/2%がよい。 変成剤は立体化学的改良を行うに充分なる量で
反応速度及び収率に悪影響を及ぼす、すなわち触
媒に実質的な毒作用を与える量より少量用いるべ
きである。これに関し、変成剤分子のアニオンが
主に変成作用に係るものと思われるので、変成剤
の使用量は変成剤分子中のアニオン数によつて若
干の変動がある。必要な不活性化の最適水準又は
得られる最適な立体選択性を決定するために通常
の変成剤を使用して実験を行う必要がある。過剰
の変成剤は明らかに反応速度及び/又は収率に悪
い又は過度の影響を及ぼすので、変成剤の上限は
このような実験により容易に求めることができ
る。 水素添加方法には通常の水素添加条件を用いる
ことができる。例えば、圧力は余りシス/トラン
ス比に影響を与えないことが判明した。水素圧を
倍より大(約21〜56Kg/cm2)にしても反応速度又
は生成物比に余り影響がなかつた。通常の水素添
加ニツケル触媒の好ましい温度範囲は約30〜150
℃で、50〜80℃が特に好ましい。 以下実施例により更に本発明を説明する。特に
断りのない限り、全てのパーセントは重量%、温
度は摂氏、圧力はKg/cm2、時間は時間数である。 実施例 1 イオウ分ゼロPPMのα―ピネン500gを50mlの
2.5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液と15分間撹拌
した。その後ピネンを水容液と分離し、水道水で
洗滌し、MgSO4で乾燥した。この微量の有機塩
素を含む乾燥α―ピネンを15gのGirdler G―69
触媒(ケイソウ土上ニツケル、55%ニツケル、2
%ジルコニウム含量)と共にパー(Parr)ボン
ベに入れた。この混合物を14Kg/cm2水素圧下に室
温(30℃)で混合した。19時間混合後、反応温度
を60℃に上昇し、60℃に6時間保つた。反応生成
物を気相クロマトグラフイーで分析したところ、
シス/トランス比が97:3のピナン(約95%のシ
ス―ピナン対2.97%のトランス―ピナン)のピナ
ンが含まれていた。イオウ及び塩化物の何れをも
含まないα―ピネンを用いる他は同一の条件で水
素添加を行つたところ、高々4〜5%のトランス
―ピナンと93〜95%のシス―ピナンを含む生成物
が得られた。 4〜5%のトランスより2.97%のトランスへの
減少は有意義である。前述の如くピナンハイドロ
パーオキサイドに容易に酸化されるのはシス―ピ
ナンのみであるので、酸化は約50%のみの収率で
行われる。残りは高トランス―ピナン含量になる
まで循環され、次いでパージによつて約等量のシ
ス―ピナンが損失する。従つて、改良の全幅はピ
ネンのシス―ピナンへの収率増加分プラスパージ
により失われるシス―ピナンの減少分である。 実施例 2 本実施例は変成剤及び水素添加条件を変えてα
―ピネンの水素添加を行つた場合を例示する。変
成剤にHClを用いた実験におけるα―ピネンはパ
イロツトプラントの水素添加反応で得られたもの
であり69%のα―ピネンを含有した。その他の実
験の出発組成はほぼ以下の通りである: 95.7〜96.9% α―ピネン 0.4〜0.6% トリシクレン 1.1〜1.3% β―ピネン 1.4〜1.9% カンフエン 全ての場合の出発原料は触媒被毒を避けるために
実質的にイオウ分ゼロとした。 全実験はモネルパー(Monel Parr)ボンベ中
で行い、窒素次いで水素でパージした。下記第1
表に示される割合の反応物質をボンベに入れた後
撹拌を続けながら約50℃に加熱し、28Kg/cm2に水
素加圧した。反応温度及び圧力を前記温度及び圧
力に保ち、ロ過試料を気相クロマトグラフイー分
析により反応終了点を確認して反応を完了した。
結果を第1表に示す。 同表中、触媒及び変成剤の重量はα―ピネン重
量に基いている。全ての場合に、触媒変成剤はα
―ピネン原料に添加した。次亜塩素酸(ハイポ)
処理は、ピネンの重量の10%量の次亜塩素酸ナト
リウム5%水溶液で行い、次いで撹拌し、水洗
し、MgSO4で乾燥して行つた。時間は時間数で
あり、濃度は摂氏である。小見出しは次の意味を
有する: αP:α―ピネン cP:シス―ピネン tP:トランス―ピネン c/t:シス対トランス―ピナン比 “Heel”とは前の水素添加で用いた触媒を再使用
することを意味する。
【表】
塩化第二銅を添加剤として0.05%(ピネン重量
基準)使用すると、反応速度が遅くなり生成物比
に僅かに影響を与えたが、良好な生成物比が得ら
れた。このように変成された触媒を再使用しても
やはり遅かつたが良好な生成物比を与えることが
判る。これらの反応の速度を最適化する努力は行
われていない。例えば、触媒量を増加し、温度を
上昇すれば反応速度は上昇するはずである。 α―ピネンの次亜塩素酸処理により塩化物水準
(塩素元素として)をピネン原料の約100ppm迄
に上昇した。このピネンの水素添加は迅速であり
且良好な比(96.8/3.2)をもたらした。再使用
触媒によつても反応は迅速に進行したが、比率は
3%量、1%量用いた何れの場合にもやや減少し
た。再被毒(1/2%次亜塩素酸ナトリウム処理α
―ピネン)は、次亜塩素酸処理原料を新たなα―
ピネンと混合して行われ、97.5/2.5のシス/ト
ランス比のピナンが得られた。次亜塩素酸処理原
料を用いて約30℃の低温で30時間反応させて
98.1/1.9の比が達成された。 ピネン重量の約5%のHClは、ピナンで飽和し
た5%HCl溶液として水素添加反応液に添加され
たが、その結果出発原料の約175ppmの塩化物水
準となつた。水素添加の結果、約1時間の反応時
間で良好な97.4/2.6の比が得られた。 実施例 3 更に数個の触媒を本発明方法に適用し検討し
た。 Harshaw Ni 0104P―反応速度は遅いが、この
触媒は0.05%CCl4変成剤で有効に作用した。 Calsicat 210P―0.05%CCl4で、相当な反応速
度で許容できる生成物比が得られたが、高温では
副生物が幾分生成した。高温反応を適当にコント
ロールすれば副生物生成を抑制することができ
る。 Harshaw Ni 1404P―0.05%CCl4で低反応速度
で許容できる生成物比が得られた(例えば触媒量
増加、温度上昇等による反応速度の最適化は行わ
れていない)。 Grace 28 Raney―Ni ―0.05%CCl4処理によ
基準)使用すると、反応速度が遅くなり生成物比
に僅かに影響を与えたが、良好な生成物比が得ら
れた。このように変成された触媒を再使用しても
やはり遅かつたが良好な生成物比を与えることが
判る。これらの反応の速度を最適化する努力は行
われていない。例えば、触媒量を増加し、温度を
上昇すれば反応速度は上昇するはずである。 α―ピネンの次亜塩素酸処理により塩化物水準
(塩素元素として)をピネン原料の約100ppm迄
に上昇した。このピネンの水素添加は迅速であり
且良好な比(96.8/3.2)をもたらした。再使用
触媒によつても反応は迅速に進行したが、比率は
3%量、1%量用いた何れの場合にもやや減少し
た。再被毒(1/2%次亜塩素酸ナトリウム処理α
―ピネン)は、次亜塩素酸処理原料を新たなα―
ピネンと混合して行われ、97.5/2.5のシス/ト
ランス比のピナンが得られた。次亜塩素酸処理原
料を用いて約30℃の低温で30時間反応させて
98.1/1.9の比が達成された。 ピネン重量の約5%のHClは、ピナンで飽和し
た5%HCl溶液として水素添加反応液に添加され
たが、その結果出発原料の約175ppmの塩化物水
準となつた。水素添加の結果、約1時間の反応時
間で良好な97.4/2.6の比が得られた。 実施例 3 更に数個の触媒を本発明方法に適用し検討し
た。 Harshaw Ni 0104P―反応速度は遅いが、この
触媒は0.05%CCl4変成剤で有効に作用した。 Calsicat 210P―0.05%CCl4で、相当な反応速
度で許容できる生成物比が得られたが、高温では
副生物が幾分生成した。高温反応を適当にコント
ロールすれば副生物生成を抑制することができ
る。 Harshaw Ni 1404P―0.05%CCl4で低反応速度
で許容できる生成物比が得られた(例えば触媒量
増加、温度上昇等による反応速度の最適化は行わ
れていない)。 Grace 28 Raney―Ni ―0.05%CCl4処理によ
【表】
り変成剤未使用に比べて生成物比が著しく改良さ
れたが、反応速度は遅かつた(例えば、触媒量増
加、温度上昇等による反応速度の最適化は行われ
ていない)。
れたが、反応速度は遅かつた(例えば、触媒量増
加、温度上昇等による反応速度の最適化は行われ
ていない)。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水素添加圧力及び温度に於てニツケル水素添
加触媒存在下で立体選択性を増加せしめる水素添
加条件でα―ピネンを水素添加して立体選択的に
シス―ピナンに転換させる方法に於て、ハロゲン
含有変性剤でシス―ピナンの生成が増加する程度
に処理されたニツケル触媒の存在下で水素添加を
行なうことを特徴とするα―ピネンのシス―ピナ
ンへの転換方法。 2 変成剤が有機ハロゲン化合物である特許請求
の範囲第1項記載の方法。 3 変成剤が有機塩化物である特許請求の範囲第
1項記載の方法。 4 変成剤が次亜鉛素酸ナトリウム、塩化水素、
塩化銅及び四塩化炭素より選ばれた塩素含有化合
物である特許請求の範囲第1項記載の方法。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US05/690,558 US4018842A (en) | 1976-05-27 | 1976-05-27 | Selective hydrogenation of α-pinene to cis-pinane |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS532462A JPS532462A (en) | 1978-01-11 |
| JPS6129936B2 true JPS6129936B2 (ja) | 1986-07-10 |
Family
ID=24772953
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5713077A Granted JPS532462A (en) | 1976-05-27 | 1977-05-19 | Method of converting alphaapinene to ciss pinane |
Country Status (6)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4018842A (ja) |
| JP (1) | JPS532462A (ja) |
| DE (1) | DE2722741A1 (ja) |
| FI (1) | FI65227C (ja) |
| FR (1) | FR2352772A1 (ja) |
| GB (1) | GB1528290A (ja) |
Families Citing this family (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4018842A (en) * | 1976-05-27 | 1977-04-19 | Scm Corporation | Selective hydrogenation of α-pinene to cis-pinane |
| FR2393780A1 (fr) * | 1977-06-09 | 1979-01-05 | Scm Corp | Hydrogenation de composes insatures cycliques |
| JPS5747148Y2 (ja) * | 1979-12-26 | 1982-10-16 | ||
| US4310714A (en) * | 1980-12-10 | 1982-01-12 | Union Camp Corporation | Hydrogenation of α-pinene to cis-pinane |
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| CN101239885B (zh) * | 2007-02-09 | 2011-04-20 | 嘉兴香料厂 | 一种二氢月桂烯醇的合成工艺 |
| CN104844408B (zh) * | 2015-01-21 | 2016-07-13 | 青岛科技大学 | 一种催化α-蒎烯加氢制备顺式蒎烷的方法 |
| CN105669344A (zh) * | 2016-02-29 | 2016-06-15 | 常州大学 | 一种α-蒎烯连续催化加氢合成顺式蒎烷的方法 |
| CN110256185B (zh) * | 2019-07-18 | 2022-02-08 | 青岛科技大学 | 一种基于生物质基催化剂的α-蒎烯加氢方法 |
| CN112980501B (zh) * | 2021-02-24 | 2022-03-18 | 青岛科技大学 | 一种松节油基生物质高能量密度燃料的一锅制备方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3240821A (en) * | 1966-03-15 | Process for the production of linalgol | ||
| FR1349980A (fr) * | 1962-11-19 | 1964-01-24 | Glidden Co | Procédé de préparation du 2, 6-diméthyl-2, 7-octadiène |
| US4018842A (en) * | 1976-05-27 | 1977-04-19 | Scm Corporation | Selective hydrogenation of α-pinene to cis-pinane |
-
1976
- 1976-05-27 US US05/690,558 patent/US4018842A/en not_active Expired - Lifetime
-
1977
- 1977-04-22 GB GB16862/77A patent/GB1528290A/en not_active Expired
- 1977-05-17 DE DE19772722741 patent/DE2722741A1/de not_active Ceased
- 1977-05-17 FR FR7715048A patent/FR2352772A1/fr active Granted
- 1977-05-18 FI FI771583A patent/FI65227C/fi not_active IP Right Cessation
- 1977-05-19 JP JP5713077A patent/JPS532462A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| FI771583A7 (ja) | 1977-11-28 |
| FR2352772B1 (ja) | 1982-04-02 |
| FI65227C (fi) | 1984-04-10 |
| GB1528290A (en) | 1978-10-11 |
| DE2722741A1 (de) | 1977-12-08 |
| JPS532462A (en) | 1978-01-11 |
| FI65227B (fi) | 1983-12-30 |
| US4018842A (en) | 1977-04-19 |
| FR2352772A1 (fr) | 1977-12-23 |
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