JPS621671B2 - - Google Patents
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- JPS621671B2 JPS621671B2 JP57102414A JP10241482A JPS621671B2 JP S621671 B2 JPS621671 B2 JP S621671B2 JP 57102414 A JP57102414 A JP 57102414A JP 10241482 A JP10241482 A JP 10241482A JP S621671 B2 JPS621671 B2 JP S621671B2
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- JP
- Japan
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- water
- bentonite
- muddy water
- muddy
- cement
- Prior art date
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- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Description
この発明は地中連続壁工法や泥水シールド工法
などの泥水工法に用いられる泥水に関する。 地中連続壁工法などに用いられる泥水として
は、従来よりベントナイトを主体としたベントナ
イト泥水が知られている。このベントナイト泥水
は、水道水にベントナイト6〜8%(重量比、以
下同じ)を分散したものであり、造壁性に優れ、
多くの実績を有している。しかしながら、このベ
ントナイト泥水は、ベントナイトの特性の1つで
あるイオン交換能あるいは塩基置換能によつて、
土壌、地下水、海水、セメントなどから溶出する
各種イオンの影響(特に金属塩等のイオン)を受
け、劣化する欠点がある。特に、海水およびセメ
ントの混入は、ベントナイト泥水の安定性を著る
しく低下せしめる。このため、海水やセメントの
混入による安定性低下の対策として、カルボキシ
ルメチルセルロース(CMC)などの増粘剤やリ
グニンスルホン酸化合物やポリリン酸塩などの分
散剤が、それぞれ0.05〜0.3%程度添加されるこ
とがある。増粘剤は泥水の粘性を保持し、脱水量
を減少させる効果があり、分散剤は塩類混入によ
る劣化防止と混入土砂を沈降させ、泥水の比重、
粘性の増大を防止する効果がある。しかし、これ
らの増粘剤、分散剤の効果は十分とはいえず、塩
水(NaCl)が0.5〜0.7%、セメント成分が0.5〜
1%以上混入すると使用は不可能となる。ところ
が、施工現場では海水が1%以上混入する場合が
たびたびあり、またコンクリート打設時にはセメ
ント成分が最大5〜7%程度混入することがあ
り、上記増粘剤および分散剤の添加では劣化対策
として不十分であつた。 このため、海水成分やセメント成分の混入によ
つても劣化しないCMCなどを主体としたポリマ
ー泥水が使用されつつある。しかし、このポリマ
ー泥水は、夏期、CMCが腐敗劣化し、その機能
を失う欠点がある。また、掘削工法に掘削ピツト
を用いるロータリー掘削法を適用した場合には、
CMCが混入土砂と一緒に分離してしまい、CMC
を常に補充せねばならず、コストの面で不経済と
なつており、したがつて、ポリマー泥水も泥水工
法用泥水としては決して満足のゆくものではな
い。さらに、ベントナイト泥水では、Clイオン
やCaイオンを含まない良質の清水を用いて泥水
を製造せねばならないが、施工現場でこのような
良質の清水を入手することはだんだん不可能とな
つてきている。 この発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、腐敗し難く、かつ海水成分やセメント成分が
高濃度に混入してもゲル化せず、安定性を有し、
その機能を充分維持し、かつ良質の清水を必要と
せず、川水、地下水、井戸水などの低質水を用い
て製造できる泥水工法用泥水を提供することを目
的とするものである。 この発明の泥水は、少なくともベントナイト
と、水溶性酢酸ビニル系高分子と、ポリアクリル
酸塩とを有し、上記水溶性酢酸ビニル系高分子の
配合量が0.05〜5重量%、上記ポリアクリル酸塩
のCaイオンに対する錯化力が300mg/g以上であ
つて、かつ該ポリアクリル酸塩の配合量が0.1〜
3重量%であることを特徴とするものである。 この発明に用いられるベントナイトとしては、
従来よりベントナイト泥水に用いられている通常
の粒度200〜350メツシユ程度のものが挙げられる
が、特に限定されるものではない。このベントナ
イトの混合量は、泥水に対し重量比1〜18%であ
り、通常は4〜8%程度が好ましい。 また、ポリアクリル酸塩としては、ポリアクリ
ル酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩およびモノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピペリ
ジン、モホリンなどのアミン塩等、Caイオンに
対する錯化力が300mg/g以上のものが用いられ
る。ここでCaイオンに対する錯化力は、酢酸カ
ルシユウム水溶液の滴定法によつて求めたもので
ある。錯化力を有するポリアクリル酸塩は、泥水
への海水成分やセメント成分の混入によるゲル化
を防止し、安定性を維持する作用を有する。ま
た、後述する水溶性酢酸ビニル系高分子の増粘作
用を強化する作用を有する。このポリアクリル酸
塩の配合量は、泥水に対して重量比で0.1〜3
%、好ましくは0.2〜0.6%である。0.1%未満では
上記安定化効果が充分得られず、また3%を越え
ると泥水の粘度が高くなりすぎ、混練が不可能と
なるとともに凝集性が表われて不都合となる。 また、水溶性酢酸ビニル系高分子は、例えば酢
酸ビニルを主成分として重合または共重合反応や
ケン化などにより得られた水溶性のポリマーであ
る。この水溶性酢酸ビニル系高分子は、増粘剤と
して添加されるもので、耐菌性を有し、夏期等の
比較的水温の高い条件下で使用してもバクテリア
等により腐敗劣化されることがない。この水溶性
酢酸ビニル系高分子の配合量は、泥水に対して重
量比で0.05〜5%である。 さらに、この発明の泥水に用いられる水として
は、水道水などの良質の水に限られず、各種イオ
ンが含まれる地下水、川水、工業用水などの低コ
ストで調達の容易な低質の水を用いることができ
る。これは上記Caイオンに対する錯化力を有す
るポリアクリル酸塩を用いることによつて、水中
に含まれる各種イオンが錯化され、ベントナイト
との反応が阻止されるためである。 この発明の泥水は、ベントナイトと上記のポリ
アクリル酸塩及び水溶性酢酸ビニル系高分子とで
充分その機能を発揮するが、必要に応じてこれに
公知のCMCなどの増粘剤やフミン酸塩、リグリ
ンスルホン酸化合物、ヘキサメタリン酸塩、トリ
ポリリン酸塩などの分散剤を添加してもよい。増
粘剤の添加量は泥水に対して0.05〜0.3wt%、ま
た分散剤の添加量は同じく0.05〜0.3wt%とされ
る。なお、水温が20℃以上となる条件で使用する
場合には、CMCの添加はさけるべきである。 次に、実験例を示してさらに具体的に説明す
る。 〔実験例〕 膨潤性の異なる2種類のベントナイト及び分散
剤、増粘剤を用いて第1表に示す配合条件のもと
にNo.1〜11の11種の泥水試料を調整し、それぞれ
の性状及び耐塩性を測定した。分散剤としては、
本発明に係るポリアクリル酸塩のうちポリアクリ
ル酸ナトリウム及び比較例としてヘキサメタリン
酸ナトリウム、リグニンスルホン酸塩、フミン酸
ナトリウムを用いた。増粘剤としては、本発明に
係る水溶性酢酸ビニル系高分子と比較例として
CMCを用いた。混合水は、すべて水道水を使用
した。調整は、ミキサーにより5分間混合した
後、プロペラ型撹拌機により15〜30分間撹拌し、
更に1日間放置して行なつた。表に示すNo.1〜11
の各試料に、塩としてセメントまたは塩化ナトリ
ウムをそれぞれ表中に示す所定濃度となるように
添加し、試料の性状を測定した。測定は、20±
0.5℃の温度条件下で行なつた。 なお、表中の判定欄の記号は、次の各評価を表
している。 ◎:良好 ○:使用可能 ×:使用不可能
などの泥水工法に用いられる泥水に関する。 地中連続壁工法などに用いられる泥水として
は、従来よりベントナイトを主体としたベントナ
イト泥水が知られている。このベントナイト泥水
は、水道水にベントナイト6〜8%(重量比、以
下同じ)を分散したものであり、造壁性に優れ、
多くの実績を有している。しかしながら、このベ
ントナイト泥水は、ベントナイトの特性の1つで
あるイオン交換能あるいは塩基置換能によつて、
土壌、地下水、海水、セメントなどから溶出する
各種イオンの影響(特に金属塩等のイオン)を受
け、劣化する欠点がある。特に、海水およびセメ
ントの混入は、ベントナイト泥水の安定性を著る
しく低下せしめる。このため、海水やセメントの
混入による安定性低下の対策として、カルボキシ
ルメチルセルロース(CMC)などの増粘剤やリ
グニンスルホン酸化合物やポリリン酸塩などの分
散剤が、それぞれ0.05〜0.3%程度添加されるこ
とがある。増粘剤は泥水の粘性を保持し、脱水量
を減少させる効果があり、分散剤は塩類混入によ
る劣化防止と混入土砂を沈降させ、泥水の比重、
粘性の増大を防止する効果がある。しかし、これ
らの増粘剤、分散剤の効果は十分とはいえず、塩
水(NaCl)が0.5〜0.7%、セメント成分が0.5〜
1%以上混入すると使用は不可能となる。ところ
が、施工現場では海水が1%以上混入する場合が
たびたびあり、またコンクリート打設時にはセメ
ント成分が最大5〜7%程度混入することがあ
り、上記増粘剤および分散剤の添加では劣化対策
として不十分であつた。 このため、海水成分やセメント成分の混入によ
つても劣化しないCMCなどを主体としたポリマ
ー泥水が使用されつつある。しかし、このポリマ
ー泥水は、夏期、CMCが腐敗劣化し、その機能
を失う欠点がある。また、掘削工法に掘削ピツト
を用いるロータリー掘削法を適用した場合には、
CMCが混入土砂と一緒に分離してしまい、CMC
を常に補充せねばならず、コストの面で不経済と
なつており、したがつて、ポリマー泥水も泥水工
法用泥水としては決して満足のゆくものではな
い。さらに、ベントナイト泥水では、Clイオン
やCaイオンを含まない良質の清水を用いて泥水
を製造せねばならないが、施工現場でこのような
良質の清水を入手することはだんだん不可能とな
つてきている。 この発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、腐敗し難く、かつ海水成分やセメント成分が
高濃度に混入してもゲル化せず、安定性を有し、
その機能を充分維持し、かつ良質の清水を必要と
せず、川水、地下水、井戸水などの低質水を用い
て製造できる泥水工法用泥水を提供することを目
的とするものである。 この発明の泥水は、少なくともベントナイト
と、水溶性酢酸ビニル系高分子と、ポリアクリル
酸塩とを有し、上記水溶性酢酸ビニル系高分子の
配合量が0.05〜5重量%、上記ポリアクリル酸塩
のCaイオンに対する錯化力が300mg/g以上であ
つて、かつ該ポリアクリル酸塩の配合量が0.1〜
3重量%であることを特徴とするものである。 この発明に用いられるベントナイトとしては、
従来よりベントナイト泥水に用いられている通常
の粒度200〜350メツシユ程度のものが挙げられる
が、特に限定されるものではない。このベントナ
イトの混合量は、泥水に対し重量比1〜18%であ
り、通常は4〜8%程度が好ましい。 また、ポリアクリル酸塩としては、ポリアクリ
ル酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム
塩およびモノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピペリ
ジン、モホリンなどのアミン塩等、Caイオンに
対する錯化力が300mg/g以上のものが用いられ
る。ここでCaイオンに対する錯化力は、酢酸カ
ルシユウム水溶液の滴定法によつて求めたもので
ある。錯化力を有するポリアクリル酸塩は、泥水
への海水成分やセメント成分の混入によるゲル化
を防止し、安定性を維持する作用を有する。ま
た、後述する水溶性酢酸ビニル系高分子の増粘作
用を強化する作用を有する。このポリアクリル酸
塩の配合量は、泥水に対して重量比で0.1〜3
%、好ましくは0.2〜0.6%である。0.1%未満では
上記安定化効果が充分得られず、また3%を越え
ると泥水の粘度が高くなりすぎ、混練が不可能と
なるとともに凝集性が表われて不都合となる。 また、水溶性酢酸ビニル系高分子は、例えば酢
酸ビニルを主成分として重合または共重合反応や
ケン化などにより得られた水溶性のポリマーであ
る。この水溶性酢酸ビニル系高分子は、増粘剤と
して添加されるもので、耐菌性を有し、夏期等の
比較的水温の高い条件下で使用してもバクテリア
等により腐敗劣化されることがない。この水溶性
酢酸ビニル系高分子の配合量は、泥水に対して重
量比で0.05〜5%である。 さらに、この発明の泥水に用いられる水として
は、水道水などの良質の水に限られず、各種イオ
ンが含まれる地下水、川水、工業用水などの低コ
ストで調達の容易な低質の水を用いることができ
る。これは上記Caイオンに対する錯化力を有す
るポリアクリル酸塩を用いることによつて、水中
に含まれる各種イオンが錯化され、ベントナイト
との反応が阻止されるためである。 この発明の泥水は、ベントナイトと上記のポリ
アクリル酸塩及び水溶性酢酸ビニル系高分子とで
充分その機能を発揮するが、必要に応じてこれに
公知のCMCなどの増粘剤やフミン酸塩、リグリ
ンスルホン酸化合物、ヘキサメタリン酸塩、トリ
ポリリン酸塩などの分散剤を添加してもよい。増
粘剤の添加量は泥水に対して0.05〜0.3wt%、ま
た分散剤の添加量は同じく0.05〜0.3wt%とされ
る。なお、水温が20℃以上となる条件で使用する
場合には、CMCの添加はさけるべきである。 次に、実験例を示してさらに具体的に説明す
る。 〔実験例〕 膨潤性の異なる2種類のベントナイト及び分散
剤、増粘剤を用いて第1表に示す配合条件のもと
にNo.1〜11の11種の泥水試料を調整し、それぞれ
の性状及び耐塩性を測定した。分散剤としては、
本発明に係るポリアクリル酸塩のうちポリアクリ
ル酸ナトリウム及び比較例としてヘキサメタリン
酸ナトリウム、リグニンスルホン酸塩、フミン酸
ナトリウムを用いた。増粘剤としては、本発明に
係る水溶性酢酸ビニル系高分子と比較例として
CMCを用いた。混合水は、すべて水道水を使用
した。調整は、ミキサーにより5分間混合した
後、プロペラ型撹拌機により15〜30分間撹拌し、
更に1日間放置して行なつた。表に示すNo.1〜11
の各試料に、塩としてセメントまたは塩化ナトリ
ウムをそれぞれ表中に示す所定濃度となるように
添加し、試料の性状を測定した。測定は、20±
0.5℃の温度条件下で行なつた。 なお、表中の判定欄の記号は、次の各評価を表
している。 ◎:良好 ○:使用可能 ×:使用不可能
【表】
注1 混合水として、すべて水道水を用い、添加
量は、水1に対する重量百分率を表す。 2 A,Bは、膨潤性の異なる2種類のベント
ナイトをそれぞれ表す。 3 PANaはポリアクリル酸ナトリウム、
HPNaはヘキサメタリン酸ナトリウム、LSS
はリグニンスルフオン酸塩、FNaはフミン酸
ナトリウムをそれぞれ表す。 4 PVAは水溶性酢酸ビニル系高分子を表
す。 5 FVは、フアンネル粘度計による500mlの流
出時間(単位:秒)を表す。 6 Cは、セメントを表す。 7 上澄みを生じた。 8 ゲル化した。 上記第1表中のNo.1,4は、ベントナイトのみ
の性状である。この場合、セメント1%の混入で
完全に劣化することが分かる。なお、表には示さ
ないが、ベントナイトのみによる泥水は、他の試
験によりセメント0.1%の混入で劣化し、また
NaCl0.5%の混入で劣化することが確かめられて
いる。 No.7,8は、ベントナイトと増粘剤としての水
溶性酢酸ビニル系高分子PVAとを含む泥水の性
状を示す。これらの場合、No.1,4に比べてベン
トナイト濃度が低いにもかかわらず、粘性
(FV)が高くなつており、PVAの増粘剤として
の効果が確認された。しかしながら、セメント及
びNaClの混入に対しては、劣化を防止すること
ができず、泥水の安定性が不十分であることが判
る。 No.2,5は、ベントナイトと分散剤としてのポ
リアクリル酸ナトリウムとを含む泥水の性状を示
す。No.1,4と比較して粘性(FV)の変化は、
ほとんどみられないが、セメントの混入に対して
安定しており、ポリアクリル酸ナトリウムの耐塩
剤としての効果が確認できる。なお、泥水の粘性
を調整するには、増粘剤を別途添加する必要があ
る。 No.3〜3−5及びNo.6〜6−5は、本発明に係
る泥水の性状を示すものである。ベントナイトの
種類(この場合A,Bは膨潤性が異なる)によつ
て性能が若干異なるが、ベントナイトAでは、セ
メント5%、NaCl1%の混入まで使用可能であ
り、ベントナイトBではセメント2%、NaCl1%
の混入まで使用可能であることが分かる。 No.9〜11は、従来使用されていたCMCが配合
されてなる泥水の性状を示すものである。これら
従来の泥水は、セメント1%あるいはNaCl1%が
混入するだけで劣化して使用不可能となることが
判る。 これら従来のNo.9〜11と本発明にかかるNo.3〜
3−5及びNo.6〜6−5とを比較すると、CMC
を用いずPVAとPANaを配合した本発明の泥水
は、腐敗劣化に対する優れた耐性を有するだけで
なく、CMCが配合された従来の泥水に比べても
遜色のない耐セメント性、耐塩性を有する安定性
に優れたものであることが判明した。 また第1表中No.1,2,3,7あるいはNo.4,
5,6,8の一昼夜放置後のFVを比較すると、
ベントナイト泥水にPVAとPANaを組み合わせて
配合した場合、PVAの増粘作用が大幅に強化さ
れることが確認できる。 第1表の結果から明らかなように、本発明の泥
水は、セメントやNaCl等の塩類が混入しても劣
化しない安定な泥水である。このように、耐塩性
を持たせ得ることは、実用上大きな効果となる。
すなわち、実際の施工においては、コンクリート
打設時に泥水とコンクリートとの接触をさけるこ
とは不可能であり、従来の泥水では、コンクリー
ト打設面から10m以内の泥水を廃棄処分していた
が、この発明の泥水は優れた耐セメント性を有す
るので、セメントによる劣化が極めて少なく廃棄
する必要がなくなり、また、従来廃棄している泥
水を回収使用できることになる。また、上記の耐
塩性は、泥水調整時に使用する製造用水が若干の
塩類を含む場合にも発揮されるもので、これによ
り低質の水(地下水、川水、掘削泥水分離水等)
を使用して泥水を作ることも可能となる。 以上、説明したように、本発明の泥水工法用泥
水は、少なくともベントナイトとポリアクリル酸
塩と水溶性酢酸ビニル系高分子とを有してなるも
のであつて、ポリアクリル酸塩の有する錯化力に
よつて高い耐塩性を得ることができると共にバク
テリアによる腐敗を受けにくい水溶性酢酸ビニル
系高分子によつて比較的高温となる環境下での使
用が可能である。したがつて、従来コンクリート
打設の際に廃棄していた泥水を有効に再利用でき
るとともに、廃棄処分費用が低減され、処理設備
を小型化できる。また、耐塩性を有するため、製
造用水にコストが安く、調達が容易な地下水、川
水、掘削泥水分離水などを用いることができる。
さらに、臨海埋立地などの塩分の多い施工個所で
も何んら問題なく施工できる。さらに、CMCな
どを主体とするポリマー泥水のようにバクテリア
等により腐敗することがないから、夏期等、水温
の高くなる条件下でも所定の粘性を保つて良好な
施工が可能となる。また、濃縮泥水を作成してお
き、これを現場内で発生する掘削泥水分離水など
を用いて希釈することができるので、分離水の有
効利用ができるとともに、高価な水道水などの良
質水を節約できる。さらにまた、泥水のゲル化が
ないので、泥水のゲル化に起因する打設コンクリ
ートの品質の低下が防止するものである。 また、本発明の泥水は、水溶性酢酸ビニル系高
分子とポリアクリル酸塩を組み合わせて用いたの
で、水溶性酢酸ビニル系高分子の増粘作用が高度
に発揮される。従つて、本発明の泥水にあつては
高価な水溶性酢酸ビニル系高分子の使用量を減ら
して、泥水のコスト低減することができるなどの
実用上極めて大きな効果を有するものである。
量は、水1に対する重量百分率を表す。 2 A,Bは、膨潤性の異なる2種類のベント
ナイトをそれぞれ表す。 3 PANaはポリアクリル酸ナトリウム、
HPNaはヘキサメタリン酸ナトリウム、LSS
はリグニンスルフオン酸塩、FNaはフミン酸
ナトリウムをそれぞれ表す。 4 PVAは水溶性酢酸ビニル系高分子を表
す。 5 FVは、フアンネル粘度計による500mlの流
出時間(単位:秒)を表す。 6 Cは、セメントを表す。 7 上澄みを生じた。 8 ゲル化した。 上記第1表中のNo.1,4は、ベントナイトのみ
の性状である。この場合、セメント1%の混入で
完全に劣化することが分かる。なお、表には示さ
ないが、ベントナイトのみによる泥水は、他の試
験によりセメント0.1%の混入で劣化し、また
NaCl0.5%の混入で劣化することが確かめられて
いる。 No.7,8は、ベントナイトと増粘剤としての水
溶性酢酸ビニル系高分子PVAとを含む泥水の性
状を示す。これらの場合、No.1,4に比べてベン
トナイト濃度が低いにもかかわらず、粘性
(FV)が高くなつており、PVAの増粘剤として
の効果が確認された。しかしながら、セメント及
びNaClの混入に対しては、劣化を防止すること
ができず、泥水の安定性が不十分であることが判
る。 No.2,5は、ベントナイトと分散剤としてのポ
リアクリル酸ナトリウムとを含む泥水の性状を示
す。No.1,4と比較して粘性(FV)の変化は、
ほとんどみられないが、セメントの混入に対して
安定しており、ポリアクリル酸ナトリウムの耐塩
剤としての効果が確認できる。なお、泥水の粘性
を調整するには、増粘剤を別途添加する必要があ
る。 No.3〜3−5及びNo.6〜6−5は、本発明に係
る泥水の性状を示すものである。ベントナイトの
種類(この場合A,Bは膨潤性が異なる)によつ
て性能が若干異なるが、ベントナイトAでは、セ
メント5%、NaCl1%の混入まで使用可能であ
り、ベントナイトBではセメント2%、NaCl1%
の混入まで使用可能であることが分かる。 No.9〜11は、従来使用されていたCMCが配合
されてなる泥水の性状を示すものである。これら
従来の泥水は、セメント1%あるいはNaCl1%が
混入するだけで劣化して使用不可能となることが
判る。 これら従来のNo.9〜11と本発明にかかるNo.3〜
3−5及びNo.6〜6−5とを比較すると、CMC
を用いずPVAとPANaを配合した本発明の泥水
は、腐敗劣化に対する優れた耐性を有するだけで
なく、CMCが配合された従来の泥水に比べても
遜色のない耐セメント性、耐塩性を有する安定性
に優れたものであることが判明した。 また第1表中No.1,2,3,7あるいはNo.4,
5,6,8の一昼夜放置後のFVを比較すると、
ベントナイト泥水にPVAとPANaを組み合わせて
配合した場合、PVAの増粘作用が大幅に強化さ
れることが確認できる。 第1表の結果から明らかなように、本発明の泥
水は、セメントやNaCl等の塩類が混入しても劣
化しない安定な泥水である。このように、耐塩性
を持たせ得ることは、実用上大きな効果となる。
すなわち、実際の施工においては、コンクリート
打設時に泥水とコンクリートとの接触をさけるこ
とは不可能であり、従来の泥水では、コンクリー
ト打設面から10m以内の泥水を廃棄処分していた
が、この発明の泥水は優れた耐セメント性を有す
るので、セメントによる劣化が極めて少なく廃棄
する必要がなくなり、また、従来廃棄している泥
水を回収使用できることになる。また、上記の耐
塩性は、泥水調整時に使用する製造用水が若干の
塩類を含む場合にも発揮されるもので、これによ
り低質の水(地下水、川水、掘削泥水分離水等)
を使用して泥水を作ることも可能となる。 以上、説明したように、本発明の泥水工法用泥
水は、少なくともベントナイトとポリアクリル酸
塩と水溶性酢酸ビニル系高分子とを有してなるも
のであつて、ポリアクリル酸塩の有する錯化力に
よつて高い耐塩性を得ることができると共にバク
テリアによる腐敗を受けにくい水溶性酢酸ビニル
系高分子によつて比較的高温となる環境下での使
用が可能である。したがつて、従来コンクリート
打設の際に廃棄していた泥水を有効に再利用でき
るとともに、廃棄処分費用が低減され、処理設備
を小型化できる。また、耐塩性を有するため、製
造用水にコストが安く、調達が容易な地下水、川
水、掘削泥水分離水などを用いることができる。
さらに、臨海埋立地などの塩分の多い施工個所で
も何んら問題なく施工できる。さらに、CMCな
どを主体とするポリマー泥水のようにバクテリア
等により腐敗することがないから、夏期等、水温
の高くなる条件下でも所定の粘性を保つて良好な
施工が可能となる。また、濃縮泥水を作成してお
き、これを現場内で発生する掘削泥水分離水など
を用いて希釈することができるので、分離水の有
効利用ができるとともに、高価な水道水などの良
質水を節約できる。さらにまた、泥水のゲル化が
ないので、泥水のゲル化に起因する打設コンクリ
ートの品質の低下が防止するものである。 また、本発明の泥水は、水溶性酢酸ビニル系高
分子とポリアクリル酸塩を組み合わせて用いたの
で、水溶性酢酸ビニル系高分子の増粘作用が高度
に発揮される。従つて、本発明の泥水にあつては
高価な水溶性酢酸ビニル系高分子の使用量を減ら
して、泥水のコスト低減することができるなどの
実用上極めて大きな効果を有するものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくともベントナイトと、水溶性酢酸ビニ
ル系高分子と、ポリアクリル酸塩とからなり、 上記水溶性酢酸ビニル系高分子の配合量が0.05
〜5重量%、上記ポリアクリル酸塩のCaイオン
に対する錯化力が300mg/g以上であつてかつ該
ポリアクリル酸塩の配合量が0.1〜3重量%であ
ることを特徴とする泥水工法用泥水。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10241482A JPS58219289A (ja) | 1982-06-15 | 1982-06-15 | 泥水工法用泥水 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10241482A JPS58219289A (ja) | 1982-06-15 | 1982-06-15 | 泥水工法用泥水 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58219289A JPS58219289A (ja) | 1983-12-20 |
| JPS621671B2 true JPS621671B2 (ja) | 1987-01-14 |
Family
ID=14326780
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10241482A Granted JPS58219289A (ja) | 1982-06-15 | 1982-06-15 | 泥水工法用泥水 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58219289A (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54128486A (en) * | 1978-03-29 | 1979-10-05 | Toagosei Chem Ind Co Ltd | Excavation method using stabilizing fluid in engineering fundamental work |
| JPS5723671A (en) * | 1980-07-17 | 1982-02-06 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Muddy water preparation agent for excavation |
-
1982
- 1982-06-15 JP JP10241482A patent/JPS58219289A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58219289A (ja) | 1983-12-20 |
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