JPS622852B2 - - Google Patents
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- JPS622852B2 JPS622852B2 JP50145308A JP14530875A JPS622852B2 JP S622852 B2 JPS622852 B2 JP S622852B2 JP 50145308 A JP50145308 A JP 50145308A JP 14530875 A JP14530875 A JP 14530875A JP S622852 B2 JPS622852 B2 JP S622852B2
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Description
本発明は、炭化水素類の接触反応に用いた触媒
を容器、特にコンテナーのような大型容器に詰め
て運搬するに際しての該触媒の前処理方法に関す
る。 炭化水素類、例えば重油などを接触反応によつ
て分解、脱硫などの処理を行なうに当つて、該反
応に供した触媒が不活性化したり、汚染した場
合、その触媒を反応系から抜き出し、それに含有
されている有価金属を回収するために上記抜き出
した触媒(以下廃触媒と称する)を上記回収のた
めの処理工場へ運搬することが必要となる。 従来、このような廃触媒を運搬するには、通常
200容のドラムが用いられているが、上記反応
系から抜き出された廃触媒には空気中の酸素によ
り酸化されて自然発火するような物質が付着され
ているので、該廃触媒のドラムへの充填に際して
は、該廃触媒が長時間空気中に極力さらされない
ようにして作業しなければならない面倒がある。
また、ドラムへ充填したのちも上記廃触媒を空気
と極力接触させないために、ドラムにポリエチレ
ン袋のような気密性の袋を予め入れ、これに廃触
媒を詰めて封入したうえでドラムを封缶する方法
が行なわれているが、上記反応系に供せられる触
媒の量は通常数十トン乃至数百トンに達し、しか
も反応系から抜き出される廃触媒には上述したよ
うに付着物が付いているためその量はさらに増加
するので、このような大量の廃触媒のドラム詰に
際して上記袋を用いることは充填作業が非常に煩
雑となる欠点がある。さらに、廃触媒を充填した
ドラムの運搬する際、ドラムの積み重ねにより運
搬用車輌あるいは船舶に無駄な空間が生じ、その
ため荷くずれが起つたり、また、積みおろしに手
数がかかるなどの難点もみられる。 このような状況から、近年、ドラム詰運搬に代
えて大型容器、いわゆるコンテナーを用いること
が提案された。しかしながら、このような大型容
器(以下コンテナーと称する)を用いた場合に
は、上述のようにしてポリエチレン袋などを用い
ると密封性の困難さから空気量の含有量が却つて
多くなるため、それに充填した廃触媒の付着物が
空気中の酸素の影響によつて発熱反応を起すこと
が避けられず、運搬上問題であり、また、上記袋
として大型のものを用意しなければならず、その
うえ、袋への充填、封入作業が一層煩雑となる欠
点があり、未だ実用化されていない。 上述したように、上記廃触媒上には炭素分なら
びに硫黄分からなる付着物が付いていて、これが
酸化されると反応熱を生じて遂には該付着物自体
が自然発火現象を起して燃焼するようになり、ま
た、上記付着物中の硫黄分は酸化により亜硫酸ガ
スを発生して作業環境を著しく悪くするものであ
り、このような理由から、上記廃触媒に上述した
ような酸化による悪現象の発生を防止する処理を
施すことなく、それをドラムまたはコンテナーな
どの容器にそのまま充填して運搬することは問題
であり、さらには、この大型容器による輸送は、
鉱石、コークス、石炭などのバラ積輸送の場合と
同様に輸送体(貨車、トラツク、船など)の動揺
に対する積荷の移動防止を図る必要がある。例え
ば、船輸送の場合通常30度、最大45度のローリン
グ、ピツチングなどにも十分耐える措置を講ずる
必要がある。したがつて、その対策が要望されて
いる。 本発明者らは、このような事情にかんがみ、上
記廃触媒の容器詰めに際しての酸化防止ならびに
積荷の移動防止について検討した結果、該廃触媒
にその容器詰段階において被膜形成能とおよび粒
子架橋能を有する非ゴム物質(以下処理剤と称す
る)の水溶液または水性エマルジヨンを散布する
と、廃触媒の酸化反応ならびに積荷の移動が防止
され、その結果、上述したような充填作業ならび
に運搬における欠点が解消できることの知見を得
て本発明をなすに至つた。すなわち、本発明は、
炭化水素類の接触反応に用いた触媒を反応系から
抜き出して容器詰運搬するに際し、上記抜き出し
た触媒を容器詰する段階において該触媒に上記処
理剤の水溶液または水性エマルジヨンを散布し浸
潤させることを特徴とする。 以下本発明について詳しく説明する。 本発明による処理法が適用される触媒には、ガ
ソリン、灯油の脱硫、軽油の脱硫ならびに分解、
重油の脱硫ならびに分解のような炭化水素類の接
触反応に用いられる広範囲な触媒が包含される。 このような触媒を接触反応に用いたのち、交換
などのために反応系から抜き出し、この抜き出し
た廃触媒を迅速にコンテナーなどの容器に充填す
る段階で該廃触媒に上記処理剤の水溶液または水
性エマルジヨンを散布する。 本発明で用いられる上記処理剤は被膜形成能な
らびに粒子架橋能を有するものであれば広範囲に
使用可能であるが、その形成被膜ならびに粒子架
橋能が、運搬時の振動摩擦などにより破損すると
廃触媒における酸化反応および積荷移動の防止が
不十分になるので、物理的に強固な被膜ならびに
粒子架橋を形成しうる性能を有する非ゴム物質を
使用することが好ましく、ゴムのように弾性を有
する物質は好ましくない。ここでいう“粒子架橋
能”なる用語は粒子間を架橋状態に接着して各粒
子の流動を防止する能力を意味する。このような
処理剤には、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリ
ルアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、アス
フアルトなどの高分子物質ならびに水ガラスなど
の無機物質が包含される。これらの処理剤は、水
溶液の形体もしくは乳剤の形体(水性エマルジヨ
ン)として散布し、浸潤させる。上記処理剤の水
溶液または水性エマルジヨンを上記廃触媒へ散布
し、浸潤させるには、反応系から抜き出した触媒
をそのままコンテナーに充填し、その上から上記
水溶液または水性エマルジヨンを均一に散布して
もよく、また、上記触媒をコンテナーにその1/3
容量乃至1/2容量充填し、その上から上記水溶液
または水性エマルジヨンを均一に散布したのち、
残りの触媒を充填し、その上からさらに上記散布
を繰返して行なつてもよい。この散布作業は触媒
の表面に均一に散布可能であれば人力、機械力を
問わず適用可能である。また、散布後の濃度は触
媒層への均一分散処理剤の溶解度、エマルジヨン
性、および触媒量などを考慮して適宜選択される
が、例えばポリアクリル酸ソーダの水溶液では1
g/〜10g/、好ましくは3〜5g/であ
る。また、上記処理剤の水溶液または水性エマル
ジヨンの触媒への散布量は触媒の表面に均一な被
膜が形成され、その表面下50〜150cmの層にわた
つて触媒粒子が架橋状態に接着されて上記各粒子
が流動しない状態にすれば足りるものであつて、
例えば、アクリル酸ソーダの水溶液では上記濃度
のもので約250〜500/m2の散布量で十分な効果
が得られる。 また、本発明においては、反応系から抜き出し
た触媒が固結した状態にあつて、その容器詰に先
立つて破砕することが必要な場合には、この破砕
時に粉じんを発生して作業環境を著しく損ねるの
でこれを防止する目的で該触媒を容器詰のための
上記処理に前に浸潤処理することが可能である。 この浸潤処理は、触媒をその抜き出し段階にお
いて、界面活性物質もしくは界面活性剤とキレー
ト剤を含有する鉱油で洗滌するなどの操作によつ
て行なうと非常に効果的である。また、このよう
にして廃触媒を浸潤処理すると、該触媒上の付着
物の酸化反応が防止される効果もみられ、さらに
は、本発明で用いる処理剤の浸潤が極めて効果的
に行なわれて上記被膜形成ならびに粒子間の架橋
的接着が均一に遂行されるので、該処理剤の散布
量を低減することが可能となる。上記酸化反応に
よる自然発火現象の激しい付着物を有する廃触媒
では上述した浸潤処理を施すことが特に好まし
い。この浸潤処理に用いられる界面活性物質とし
ては親油性のものであれば広範囲な物質が適用可
能である。例えば、ベンゾトリアゾール、ピロリ
ドン類、インドール類、アニオン界面活性剤、カ
チオン界面活性剤、両性界面活性剤ならびに非イ
オン界面活性剤が包含されるが特に極性基として
N、OHを有するものが好ましい。なお、アニオ
ン界面活性剤としてはカルボン酸石けん類、硫酸
化油、アルコールの硫酸エステル、エステル結合
硫酸エステル、アミド結合硫酸エステル、エーテ
ル結合硫酸エステル、アルカンスルホン酸、低級
アルキルアリールスルホン酸、エステル結合スル
ホン酸、アミド結合スルホン酸、低級アルキルア
リールスルホン酸ならびに高級アルキールアリー
ルスルホン酸が適当である。また、キレート剤と
しては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸の
ナトリウム塩、ニトリルトリ酢酸のナトリウム塩
ならびにグルコン酸ナトリウムなどが包含され
る。これらの界面活性物質ならびにキレート剤は
一般に0.1重量%以上の濃度で灯油、軽油などに
溶解させて使用することが好ましい。上述した界
面活性物質またはこれとキレート剤を含有する鉱
油を用いて触媒を浸潤処理するには触媒が反応系
から抜き出される前もしくは抜き出された後に浸
潤する方法のいずれも可能である。浸潤処理に用
いられる鉱油はその使用に際して加温するとそれ
に添加される界面活性物質ならびにキレート剤の
浸潤効果上有利である。一般には、50℃乃至100
℃程度に加温することが好ましい。 以上述べたように、本発明によつて処理した廃
触媒はそのままコンテナーに詰めて運搬しても、
従来のように自然発火現象に伴う問題ならびに輸
送中の積荷移動がないので、その容器詰の充填作
業が簡易化されると相俟つて、上記廃触媒の容器
詰運搬作業が効率的に行なわれるようになる。 以下、実施例を例示して本発明ならびにその効
果を具体的に説明する。 実施例 1 巾2.34m、高さ2.24m、長さ5.92mを有する、
いわゆる20フイート海上輸送用コンテナーに20m3
容量の廃触媒を詰め、その表面を平らにならし
た。コンテナー内の廃触媒の層の厚さは1.5mと
なり、その表面下50cmの箇所の温度を測定した。 次に、予めポリアクリル酸ソーダを50℃の温水
に溶かした0.3%のポリアクリル酸ソーダ水溶液
を調製しておき、この水溶液をポータブルスプレ
ノズルを用いて上記廃触媒の表面に均一に散布
し、該水溶液が廃触媒の層全体に浸透した時点で
散布を止めた。なお、上記水溶液の散布量は220
/m2であつて、これはポリアクリル酸ソーダの
原液の1000g/m2に相当し、廃触媒層の表面1m2
当り660gになる。 上記散布後の廃触媒層の表面下50cmの箇所の温
度を測定し、散布処理前に測定した温度の差をも
つて温度変化を調査した。結果は下記のとおりで
ある。 散布処理後の温度変化 1日後 +5℃ 10日後 −26℃ 上記結果から判るように散布処理後の最高の温
度上昇は5℃にすぎなかつた。 比較例として、上記と同一サイズのコンテナー
に18m3容量の廃触媒を詰め、その表面に50℃の温
水を220/m2の割合で散布し、上記実施例と同
様にして温度変化を調査した結果は次のとおりで
あつた。 散布処理後の温度変化 1日後 +17℃ 10日後 −15℃ 本発明による処理剤を用いないと温度変化は最
高17℃も上昇することが理解される。 なお、散布水は廃触媒の成分であるアルミナ担
体に吸収されるため廃触媒層の下部から流出する
ことはなかつた。 また、上記温度変化の調査を、夏季をはさみ5
ケ月にわたつて実施した結果によると、ポリアク
リル酸ソーダを用いて処理したものは、未処理の
ものに比し温度上昇は常に3〜4℃低くかつた。 積荷の移動試験: 上述のようにしてポリアクリル酸ソーダを用い
る処理して3日経過したものについて、コンテナ
ーをその長軸方向にトラツククレーンを用いて30
度ならびに45度に傾斜させた際の廃触媒の荷崩れ
を観察したが、全く異常は認められなかつた。こ
れに対し未処理のものでは20度以上に傾斜させる
と荷崩れ(表面層の移動)が観察された。 実施例 2 実施例1で用いたと同一サイズのコンテナー内
を厚さ約3m/mの鉄板を用いて3区域に区分し
た。各区域をA域、B域ならびにC域とし、これ
らの各区域に次のような操作を施した。 A域: 廃触媒を1.5mの厚さの層になるように充テン
し、これにポリ酢酸ビニルの1%乳剤を100/
m2散布した(原液として1Kg/m2)。 B域: 廃触媒を50cmの厚さの層に充テンし、これにポ
リスチレンの2%乳剤を3/m2散布し(原液と
して60g/m2)、ついでその上に廃触媒を50cmの
厚さの層に充テンし、同様に散布し、さらにその
上に同様に廃触媒を充テンして上記散布を繰返し
た。したがつて、廃触媒の充テン層は1.5mとな
る。 C域: 廃触媒を充テンするに先立つて、予めピツト中
にて廃触媒にベンゾトリアゾールを1%含む鉱油
を3/屯を噴霧散布しながら撹拌して均一に混
合した。1時間放置後上記処理を行なつた廃触媒
を1.5mの厚さの層に充テンし、これにポリアク
リル酸ソーダの0.3%水溶液50/m2(原液とし
て150g/m2)を散布した。 上述のようにして操作した後各域における廃触
媒層の表面下50cmの箇所における温度変化を調査
した。結果は次のとおりである。
を容器、特にコンテナーのような大型容器に詰め
て運搬するに際しての該触媒の前処理方法に関す
る。 炭化水素類、例えば重油などを接触反応によつ
て分解、脱硫などの処理を行なうに当つて、該反
応に供した触媒が不活性化したり、汚染した場
合、その触媒を反応系から抜き出し、それに含有
されている有価金属を回収するために上記抜き出
した触媒(以下廃触媒と称する)を上記回収のた
めの処理工場へ運搬することが必要となる。 従来、このような廃触媒を運搬するには、通常
200容のドラムが用いられているが、上記反応
系から抜き出された廃触媒には空気中の酸素によ
り酸化されて自然発火するような物質が付着され
ているので、該廃触媒のドラムへの充填に際して
は、該廃触媒が長時間空気中に極力さらされない
ようにして作業しなければならない面倒がある。
また、ドラムへ充填したのちも上記廃触媒を空気
と極力接触させないために、ドラムにポリエチレ
ン袋のような気密性の袋を予め入れ、これに廃触
媒を詰めて封入したうえでドラムを封缶する方法
が行なわれているが、上記反応系に供せられる触
媒の量は通常数十トン乃至数百トンに達し、しか
も反応系から抜き出される廃触媒には上述したよ
うに付着物が付いているためその量はさらに増加
するので、このような大量の廃触媒のドラム詰に
際して上記袋を用いることは充填作業が非常に煩
雑となる欠点がある。さらに、廃触媒を充填した
ドラムの運搬する際、ドラムの積み重ねにより運
搬用車輌あるいは船舶に無駄な空間が生じ、その
ため荷くずれが起つたり、また、積みおろしに手
数がかかるなどの難点もみられる。 このような状況から、近年、ドラム詰運搬に代
えて大型容器、いわゆるコンテナーを用いること
が提案された。しかしながら、このような大型容
器(以下コンテナーと称する)を用いた場合に
は、上述のようにしてポリエチレン袋などを用い
ると密封性の困難さから空気量の含有量が却つて
多くなるため、それに充填した廃触媒の付着物が
空気中の酸素の影響によつて発熱反応を起すこと
が避けられず、運搬上問題であり、また、上記袋
として大型のものを用意しなければならず、その
うえ、袋への充填、封入作業が一層煩雑となる欠
点があり、未だ実用化されていない。 上述したように、上記廃触媒上には炭素分なら
びに硫黄分からなる付着物が付いていて、これが
酸化されると反応熱を生じて遂には該付着物自体
が自然発火現象を起して燃焼するようになり、ま
た、上記付着物中の硫黄分は酸化により亜硫酸ガ
スを発生して作業環境を著しく悪くするものであ
り、このような理由から、上記廃触媒に上述した
ような酸化による悪現象の発生を防止する処理を
施すことなく、それをドラムまたはコンテナーな
どの容器にそのまま充填して運搬することは問題
であり、さらには、この大型容器による輸送は、
鉱石、コークス、石炭などのバラ積輸送の場合と
同様に輸送体(貨車、トラツク、船など)の動揺
に対する積荷の移動防止を図る必要がある。例え
ば、船輸送の場合通常30度、最大45度のローリン
グ、ピツチングなどにも十分耐える措置を講ずる
必要がある。したがつて、その対策が要望されて
いる。 本発明者らは、このような事情にかんがみ、上
記廃触媒の容器詰めに際しての酸化防止ならびに
積荷の移動防止について検討した結果、該廃触媒
にその容器詰段階において被膜形成能とおよび粒
子架橋能を有する非ゴム物質(以下処理剤と称す
る)の水溶液または水性エマルジヨンを散布する
と、廃触媒の酸化反応ならびに積荷の移動が防止
され、その結果、上述したような充填作業ならび
に運搬における欠点が解消できることの知見を得
て本発明をなすに至つた。すなわち、本発明は、
炭化水素類の接触反応に用いた触媒を反応系から
抜き出して容器詰運搬するに際し、上記抜き出し
た触媒を容器詰する段階において該触媒に上記処
理剤の水溶液または水性エマルジヨンを散布し浸
潤させることを特徴とする。 以下本発明について詳しく説明する。 本発明による処理法が適用される触媒には、ガ
ソリン、灯油の脱硫、軽油の脱硫ならびに分解、
重油の脱硫ならびに分解のような炭化水素類の接
触反応に用いられる広範囲な触媒が包含される。 このような触媒を接触反応に用いたのち、交換
などのために反応系から抜き出し、この抜き出し
た廃触媒を迅速にコンテナーなどの容器に充填す
る段階で該廃触媒に上記処理剤の水溶液または水
性エマルジヨンを散布する。 本発明で用いられる上記処理剤は被膜形成能な
らびに粒子架橋能を有するものであれば広範囲に
使用可能であるが、その形成被膜ならびに粒子架
橋能が、運搬時の振動摩擦などにより破損すると
廃触媒における酸化反応および積荷移動の防止が
不十分になるので、物理的に強固な被膜ならびに
粒子架橋を形成しうる性能を有する非ゴム物質を
使用することが好ましく、ゴムのように弾性を有
する物質は好ましくない。ここでいう“粒子架橋
能”なる用語は粒子間を架橋状態に接着して各粒
子の流動を防止する能力を意味する。このような
処理剤には、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリ
ルアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、アス
フアルトなどの高分子物質ならびに水ガラスなど
の無機物質が包含される。これらの処理剤は、水
溶液の形体もしくは乳剤の形体(水性エマルジヨ
ン)として散布し、浸潤させる。上記処理剤の水
溶液または水性エマルジヨンを上記廃触媒へ散布
し、浸潤させるには、反応系から抜き出した触媒
をそのままコンテナーに充填し、その上から上記
水溶液または水性エマルジヨンを均一に散布して
もよく、また、上記触媒をコンテナーにその1/3
容量乃至1/2容量充填し、その上から上記水溶液
または水性エマルジヨンを均一に散布したのち、
残りの触媒を充填し、その上からさらに上記散布
を繰返して行なつてもよい。この散布作業は触媒
の表面に均一に散布可能であれば人力、機械力を
問わず適用可能である。また、散布後の濃度は触
媒層への均一分散処理剤の溶解度、エマルジヨン
性、および触媒量などを考慮して適宜選択される
が、例えばポリアクリル酸ソーダの水溶液では1
g/〜10g/、好ましくは3〜5g/であ
る。また、上記処理剤の水溶液または水性エマル
ジヨンの触媒への散布量は触媒の表面に均一な被
膜が形成され、その表面下50〜150cmの層にわた
つて触媒粒子が架橋状態に接着されて上記各粒子
が流動しない状態にすれば足りるものであつて、
例えば、アクリル酸ソーダの水溶液では上記濃度
のもので約250〜500/m2の散布量で十分な効果
が得られる。 また、本発明においては、反応系から抜き出し
た触媒が固結した状態にあつて、その容器詰に先
立つて破砕することが必要な場合には、この破砕
時に粉じんを発生して作業環境を著しく損ねるの
でこれを防止する目的で該触媒を容器詰のための
上記処理に前に浸潤処理することが可能である。 この浸潤処理は、触媒をその抜き出し段階にお
いて、界面活性物質もしくは界面活性剤とキレー
ト剤を含有する鉱油で洗滌するなどの操作によつ
て行なうと非常に効果的である。また、このよう
にして廃触媒を浸潤処理すると、該触媒上の付着
物の酸化反応が防止される効果もみられ、さらに
は、本発明で用いる処理剤の浸潤が極めて効果的
に行なわれて上記被膜形成ならびに粒子間の架橋
的接着が均一に遂行されるので、該処理剤の散布
量を低減することが可能となる。上記酸化反応に
よる自然発火現象の激しい付着物を有する廃触媒
では上述した浸潤処理を施すことが特に好まし
い。この浸潤処理に用いられる界面活性物質とし
ては親油性のものであれば広範囲な物質が適用可
能である。例えば、ベンゾトリアゾール、ピロリ
ドン類、インドール類、アニオン界面活性剤、カ
チオン界面活性剤、両性界面活性剤ならびに非イ
オン界面活性剤が包含されるが特に極性基として
N、OHを有するものが好ましい。なお、アニオ
ン界面活性剤としてはカルボン酸石けん類、硫酸
化油、アルコールの硫酸エステル、エステル結合
硫酸エステル、アミド結合硫酸エステル、エーテ
ル結合硫酸エステル、アルカンスルホン酸、低級
アルキルアリールスルホン酸、エステル結合スル
ホン酸、アミド結合スルホン酸、低級アルキルア
リールスルホン酸ならびに高級アルキールアリー
ルスルホン酸が適当である。また、キレート剤と
しては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸の
ナトリウム塩、ニトリルトリ酢酸のナトリウム塩
ならびにグルコン酸ナトリウムなどが包含され
る。これらの界面活性物質ならびにキレート剤は
一般に0.1重量%以上の濃度で灯油、軽油などに
溶解させて使用することが好ましい。上述した界
面活性物質またはこれとキレート剤を含有する鉱
油を用いて触媒を浸潤処理するには触媒が反応系
から抜き出される前もしくは抜き出された後に浸
潤する方法のいずれも可能である。浸潤処理に用
いられる鉱油はその使用に際して加温するとそれ
に添加される界面活性物質ならびにキレート剤の
浸潤効果上有利である。一般には、50℃乃至100
℃程度に加温することが好ましい。 以上述べたように、本発明によつて処理した廃
触媒はそのままコンテナーに詰めて運搬しても、
従来のように自然発火現象に伴う問題ならびに輸
送中の積荷移動がないので、その容器詰の充填作
業が簡易化されると相俟つて、上記廃触媒の容器
詰運搬作業が効率的に行なわれるようになる。 以下、実施例を例示して本発明ならびにその効
果を具体的に説明する。 実施例 1 巾2.34m、高さ2.24m、長さ5.92mを有する、
いわゆる20フイート海上輸送用コンテナーに20m3
容量の廃触媒を詰め、その表面を平らにならし
た。コンテナー内の廃触媒の層の厚さは1.5mと
なり、その表面下50cmの箇所の温度を測定した。 次に、予めポリアクリル酸ソーダを50℃の温水
に溶かした0.3%のポリアクリル酸ソーダ水溶液
を調製しておき、この水溶液をポータブルスプレ
ノズルを用いて上記廃触媒の表面に均一に散布
し、該水溶液が廃触媒の層全体に浸透した時点で
散布を止めた。なお、上記水溶液の散布量は220
/m2であつて、これはポリアクリル酸ソーダの
原液の1000g/m2に相当し、廃触媒層の表面1m2
当り660gになる。 上記散布後の廃触媒層の表面下50cmの箇所の温
度を測定し、散布処理前に測定した温度の差をも
つて温度変化を調査した。結果は下記のとおりで
ある。 散布処理後の温度変化 1日後 +5℃ 10日後 −26℃ 上記結果から判るように散布処理後の最高の温
度上昇は5℃にすぎなかつた。 比較例として、上記と同一サイズのコンテナー
に18m3容量の廃触媒を詰め、その表面に50℃の温
水を220/m2の割合で散布し、上記実施例と同
様にして温度変化を調査した結果は次のとおりで
あつた。 散布処理後の温度変化 1日後 +17℃ 10日後 −15℃ 本発明による処理剤を用いないと温度変化は最
高17℃も上昇することが理解される。 なお、散布水は廃触媒の成分であるアルミナ担
体に吸収されるため廃触媒層の下部から流出する
ことはなかつた。 また、上記温度変化の調査を、夏季をはさみ5
ケ月にわたつて実施した結果によると、ポリアク
リル酸ソーダを用いて処理したものは、未処理の
ものに比し温度上昇は常に3〜4℃低くかつた。 積荷の移動試験: 上述のようにしてポリアクリル酸ソーダを用い
る処理して3日経過したものについて、コンテナ
ーをその長軸方向にトラツククレーンを用いて30
度ならびに45度に傾斜させた際の廃触媒の荷崩れ
を観察したが、全く異常は認められなかつた。こ
れに対し未処理のものでは20度以上に傾斜させる
と荷崩れ(表面層の移動)が観察された。 実施例 2 実施例1で用いたと同一サイズのコンテナー内
を厚さ約3m/mの鉄板を用いて3区域に区分し
た。各区域をA域、B域ならびにC域とし、これ
らの各区域に次のような操作を施した。 A域: 廃触媒を1.5mの厚さの層になるように充テン
し、これにポリ酢酸ビニルの1%乳剤を100/
m2散布した(原液として1Kg/m2)。 B域: 廃触媒を50cmの厚さの層に充テンし、これにポ
リスチレンの2%乳剤を3/m2散布し(原液と
して60g/m2)、ついでその上に廃触媒を50cmの
厚さの層に充テンし、同様に散布し、さらにその
上に同様に廃触媒を充テンして上記散布を繰返し
た。したがつて、廃触媒の充テン層は1.5mとな
る。 C域: 廃触媒を充テンするに先立つて、予めピツト中
にて廃触媒にベンゾトリアゾールを1%含む鉱油
を3/屯を噴霧散布しながら撹拌して均一に混
合した。1時間放置後上記処理を行なつた廃触媒
を1.5mの厚さの層に充テンし、これにポリアク
リル酸ソーダの0.3%水溶液50/m2(原液とし
て150g/m2)を散布した。 上述のようにして操作した後各域における廃触
媒層の表面下50cmの箇所における温度変化を調査
した。結果は次のとおりである。
【表】
また、各域のものについて実施例1と同様にし
て荷崩れ試験を行なつたところ、A、Bならびに
Cの各域とも45度傾斜でも荷崩れは観察されなか
つた。 特に、廃触媒を予め界面活性剤で処理したC域
のものでは処理剤の散布量が少量であるにもかか
わらず同等な成果がみられた。また、廃触媒層の
手前を垂直方向に堀りくずして処理剤の浸潤度を
観察したところ表面下約80cmまで固化している状
態がみられた。
て荷崩れ試験を行なつたところ、A、Bならびに
Cの各域とも45度傾斜でも荷崩れは観察されなか
つた。 特に、廃触媒を予め界面活性剤で処理したC域
のものでは処理剤の散布量が少量であるにもかか
わらず同等な成果がみられた。また、廃触媒層の
手前を垂直方向に堀りくずして処理剤の浸潤度を
観察したところ表面下約80cmまで固化している状
態がみられた。
Claims (1)
- 1 炭化水素類の接触反応に用いた触媒を反応系
から抜き出して容器詰運搬するに際し、上記抜き
出した触媒を容器詰する段階において該触媒に被
膜形成能および粒子架橋能を有する非ゴム物質の
水溶液もしくは水性エマルジヨンを散布して浸潤
させることを特徴とする上記容器詰運搬に際して
の前処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14530875A JPS5268861A (en) | 1975-12-05 | 1975-12-05 | Pretreatment method of catalyst< used for contact reaction of hydrocar bons in case of container transportation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14530875A JPS5268861A (en) | 1975-12-05 | 1975-12-05 | Pretreatment method of catalyst< used for contact reaction of hydrocar bons in case of container transportation |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5268861A JPS5268861A (en) | 1977-06-08 |
| JPS622852B2 true JPS622852B2 (ja) | 1987-01-22 |
Family
ID=15382139
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14530875A Granted JPS5268861A (en) | 1975-12-05 | 1975-12-05 | Pretreatment method of catalyst< used for contact reaction of hydrocar bons in case of container transportation |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5268861A (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS51137701A (en) * | 1975-05-23 | 1976-11-27 | Kurita Water Ind Ltd | Process for preventing spontaneous ignition of piled up coal |
| JPS51139570A (en) * | 1975-05-28 | 1976-12-01 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | A method of inhibiting oxidation of waste catalysts used in hydrogenat ion treatment of petroleum base hydrocarbon oil |
-
1975
- 1975-12-05 JP JP14530875A patent/JPS5268861A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5268861A (en) | 1977-06-08 |
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