JPS6231289B2 - - Google Patents
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- JPS6231289B2 JPS6231289B2 JP58229864A JP22986483A JPS6231289B2 JP S6231289 B2 JPS6231289 B2 JP S6231289B2 JP 58229864 A JP58229864 A JP 58229864A JP 22986483 A JP22986483 A JP 22986483A JP S6231289 B2 JPS6231289 B2 JP S6231289B2
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- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N21/00—Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
- G01N21/17—Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
- G01N21/21—Polarisation-affecting properties
- G01N21/211—Ellipsometry
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Description
本発明は、試料面に対する入射光又は反射光の
波長を測定変数とする偏光解析装置に関するもの
である。 半導体素子に用いるシリコン酸化膜に代表され
るように薄膜を応用した素子の研究開発が急速に
発達している。この薄膜素子の開発に伴い非破壊
法で正確に薄膜の屈折率や厚さ等を測定し得る方
法の開発が強く要請されている。 特に、LSIをはじめとする各種デバイスの発達
に伴い一層高精度の膜厚制御が要請されており、
従来の反射率測定方法では対応しきれない数+Å
以下の制御精度が要求されている。このため反射
率測定法に代わるべき非破壊でリアルタイムでコ
ントロールの可能な手法として偏光解析法(エリ
プソメトリー)が注目されている。 この偏光解析法は下地基板上に被着した薄膜の
屈折率と厚さ等を非破壊でしかも正確に測定でき
る極めて重要な方法であり、この実用化が強く要
請されている。従来は主として研究開発に用いら
れてきた。 第1図はこの偏光解析法の原理を説明するため
の線図であり、屈折率nsの下地に屈折率がnfで
厚さがdfの薄膜が被着した系に入射角φで単色
光束が入射しその境界面で反射する状態を示して
いる。ここで、反射光のs成分(電場ベクトルが
入射面に垂直な成分)の振幅反射率をRs、p成
分(電場ベクトルが入射面内にある成分)の振幅
反射率をRpとすると、RsとRpは以下の式で示
される。 Rs=rsexp(iδs) =r1s+r2sexp(iδ)/1+r1s・r
2sexp(iδ) Rp=rpexp(iδp) =r1p+r2pexp(iδ)/1+r1p・r
2pexp(iδ) (ただし、δ=4πd/λ√2 f−2) ここで、δは光が薄膜内を一往復するときに生
ずる位相差である。r1p,r1s,r2p,r2sは第
1、第2界面でのp成分及びs成分の振幅反射率
(フレネル計数)で、入射角φ及び界面をなす物
質の屈折率の関数であり、それぞれ r1p=nf・cosφ−cosφf/nf・cosφ
+cosφf, r1s=cosφ−nf・cosφf/cosφ+nf
・cosφf, r2p=ns・cosφf−ns・cosφs/ns・
cosφf+ns・cosφs, r2s=nf・cosφf−ns・cosφs/nf・
cosφf+ns・cosφs と書ける。 この系に偏光が入射したとき、反射光の偏光の
状態はRpとRsの比である振幅反射率比で定ま
る。 入射偏光の偏光状 成分の比Eis/Eip≡χiで表すと、反射偏光の
偏光状態Ers/Erp≡χrは、 χr=Ers/Erp=Eis・Rs/Erp・Rp =χi・(Rp/Rs)-1=χi/ρ ……(1) と書ける。したがつて、偏光解析法は、入射偏光
状態χiと反射偏光状態χrを知つて、振幅反射率
比を求め、数値解析によつて試料の光学的物理
量、例えば屈折率nfや膜厚dfを求める方法とし
て位置付けられる。 この反射率比は複素数を用いて、 Rp/Rs=rp/rsexp〔i(δp−δs)〕 =tanΨ・exp(iΔ) =ρ ……(2) (ただし、Δはp成分とs成分の位相差を示
す)で表される。 この振幅反射率比Rp/Rsを求める測定方法として 偏光解析方法では大きく分類して反射光のp成分
とs成分の振幅比tanΨと位相差Δを測定変数と
するΔ―tanΨ法と、Δ=±π/2になる主入射角φp とそのときの振幅反射比ρpとを測定変数とする
φp―ρp法(主入射角法)とがあるが、いずれも
測定変数はns,nf,df,φ及び入射光の波長λ
である。従つて、上記測定変数をいかに精度よく
測定するかが重要な課題である。この測定方法と
して大別して消光法と測光法があるが、いずれも
第2図に示すような装置で測定される。第2図に
おいて、光源1より発した光は透過フイルタを含
むコリメータ2より単色平行光束にされ偏光子3
に入射する。そして、偏光子3により直線偏光に
され、試料4に入射する。試料4からの反射光は
一般に楕円偏光になり、補償器5により直線偏光
に変換され、検光子6及びテレスコープ7を経て
光検出器8で検出される。消光法では、偏光子3
と検光子6を調節して検光子6を透過する光を消
光状態(クロスニコルの状態)とし、この消光状
態を光検出器8で検出する。一方、測光法では偏
光子3と補償器5を固定し、検光子6の方位角を
定速で回転して光検出器8の出力を交流信号に変
換して測定する。 消光法は、消光状態を利用するので光源の強度
変動や検出器の非直線性が誤差にならず測光法に
較べると、測定精度が1桁〜2桁改善され、高精
度の測定を行える利点がある。しかし、(1)式から
明らかなように、χiとして直線偏光を入射した
とき、χiは実数であり、(Rp/Rs)≡ρは一般
に複素数であるからχrは複素数、つまり楕円偏
光となる。従つて、楕円偏光(複素数)を直線偏
光(実数)に変換する偏光素子である1/4波長板
等の補償子が必要であり、光学素子の調節が複雑
になつて、しかも消光の自由度が多く解析も複雑
になる欠点がある。特に膜厚の厚い試料では複素
項に多重解が生じて厚さを算出できなくなる。 一方、測光法では、光源の強度変動等の誤差を
生じ易い要因が多く測定は容易に自動化できて、
扱いは簡単だから測定の精密度はともかく、正確
度が悪いという欠点がある。また、上述した2種
の測定方法では1/4波長板等の位相の補償器5を
用いているが、この補償器5は偏光子3や検光子
6に比べ精度の高い素子を製造しにくく測定系の
精度がこの補償器5の精度により制限を受け、高
精度の測定値が得にくい不都合もある。更に、近
年分光解析法が注目されており、波長を変えて物
体又は薄膜の光学定数を測定できる分光偏光解析
装置の開発も強く要請されている。 本発明の目的は上述した欠点を解消し、1/4波
長板等の補償器を使用しなくて済み、構成が簡単
で高精度の測定が行える偏光解析装置を提供する
ことにある。 本発明の他の目的は、入射光の波長を変えて物
体及び薄膜の光学定数を測定できる分光偏光解析
装置を提供することにある。 更に、本発明の他の目的は、消光の自由度が少
なく、しかも低反射率の試料や膜厚の厚い試料の
光学定数を測定し得る偏光解析装置を提供するこ
とにある。 本発明による偏光解析装置は、所定のスペクト
ル領域に亘る波長光を放射する光源と、この光源
から放射した光束を直線偏光として試料に向けて
投射する偏光子と、この偏光子と協働し、試料か
らの光束中に含まれる特定の方向の直線偏光成分
を消光する検光子と、この消光状態を検出する光
検出器と、消光時における直線偏光の振動面の方
位角を検出する手段と、前記光源と光検出器との
間に配置され、消光された波長光の波長を検出す
る分光装置とを具え、前記偏光子又は検光子と分
光装置とを協働させて消光状態を作成し、位相差
Δが0又はπとなる消光波長λnと、消光時にお
ける方位角に基づく振幅反射率比角Ψnとに基づ
いて試料の光学的物理量を検出するように構成と
したことを特徴とする。 以下図面を参照して本発明を詳細に説明する。 第3図は本発明による偏光解析装置の一例の構
成を示す図である。本例では光源として白色光源
を用いる。白色光源11から発した光はコリメー
タ12により平行光とされてから偏光子13を経
て直線偏光とされ試料14に入射する。直線偏光
した光束が試料に入射すると振幅反射率比ρの値
によつて定まる偏光状態となつて反射される。こ
の振幅反射率比ρは試料14への入射光の波長に
より相異し、試料14からの反射光は波長により
相異した偏光状態の光が集合したものとなる。こ
の種々の偏光状態にある偏光から成る反射光は検
光子15に入射し、検光子15の透過軸方向の成
分が透過され波長により強度変化した白色光とし
て分光器16に入射する。分光器16への入射光
は測定者の操作により任意の波長毎に透過され光
検出器17により受光される。本例では偏光子1
3と検光子15に直線偏光子を用いるものとす
る。検光子15による強度変化のしかたはそれぞ
れの波長に対する偏光状態を反映しており、試料
14からの反射光に直線偏光した偏光が含まれて
いる場合には、検光子15の方位角を調節するこ
とにより消光でき、消光状態が光検出器17で観
測される。このように偏光子13と検光子15に
直線偏光子を用いれば、振幅反射率比ρが実数と
なる波長を検出できると共に、試料14で直線偏
光として反射された光の振動面の傾きが消光法と
同一の精度で測定できる。この場合、検光子15
の方位角と分光器16の波長ダイヤルを交互に調
節すれば光検出器17で消光状態が検出され、直
線偏光として反射された波長及びその波長の光の
振動面の傾きが測定できる。 次に本発明による装置の解析方法について説明
する。 本発明による測定原理は、試料からの偏光の位
相差が波長の周期関数となると云う認識に基づく
ものである。 (1)式に示されるように、入射偏光χiと反射偏
光χrが共に実数(直線偏光)という条件は、一
般には、ρ=(Rp/Rs)が複素数であることか
ら、成立しない。しかし、後述のように、実は、
第1図に示すような薄膜系では、波長を換えるこ
とによつて、ρが実数となる条件を見出すことが
できる。このとき、測定されるべき変数は、ρ=
(Rp/Rs)=tanΨ・exp(iΔ)が実数となる波
長λnと、実数となつたρ=tanΨnであり、ρは
(χi/χr)として、例えば、入射直線偏光の振
動面の方位角tan-1χiを既知とすると、反射直線
偏光の振動面の方位角tan-1χrから決定される。
χi,χrおよびρは全て実数であるから、複素数
(楕円偏光)を実数(直線偏光)に変換するため
の補償子はもはや不要である。従つて、本発明は
前述したΔ−tanΨ法及び主入射角法と対比すれ
ば位相差Δが0又はπとなる波長λとその波長の
振幅反射率比ρとを測定変数とする新規な偏光解
析法として位置付けられる。 透明薄膜が形成されている場合について解析す
る。前述した多重反射干渉の式に基づき振幅反射
率比ρは複素平面上に表示できる。第4図は膜厚
dfが変化したときの振幅反射比ρの変化を示す
等屈折率曲線であり、横軸は実軸を示し、縦軸は
虚軸を示している。第4図に示す曲線は透明体か
ら成る薄膜の等屈折率曲線でありほぼ円に近い曲
線で表わされる。厚さdf=0、即ち下地だけの
ときはa点にあり、位相差Δがπの奇数倍のとき
はb点にある。そして厚さdfが変化するに従つ
てa点を始点として曲線上を右廻り又は左廻りに
移動する。尚、薄膜の屈折率が変化すると点線で
示す曲線に移行し位相差Δがπの奇数倍になる実
軸を切る位置が変化する。即ち、本発明では振幅
反射率比ρが実数となる点、即ち曲線が実軸を通
る点を精密に測定することになる。第4図におい
て試料への入射光の波長λのフアクターは前掲し
た薄膜中を一往復するときに生ずる位相差δに含
まれ、また屈折率の波長に対する変化は無視でき
る程小さいから、定性的には入射光の波長λが変
化することによる振幅反射率ρの変化は第4図に
示すdfの変化を読み直せばよいことになる。即
ち、透明薄膜では、第4図に示す曲線が実軸を切
るa又はb点でp成分とs成分の位相差Δは0又
はπとなり、このとき試料からの反射光が直線偏
光となる。そして、これらの直線偏光の傾きか
ら、入射光の波長λを独立変数とする振幅反射率
比ρ(λ)が求められる。今干渉の次数をmとす
るとtanΨとsinΔは波長λnの関数であり、この
ときの消光条件は、波長λを調節することによつ
て満たすべき位相条件は、 Inρ=tanΨ・sinΔ =0 検光子の方位角または偏光子の方位角を調節して
満たすべき振幅条件は、 Reρ=tanΨ・cosΔ =tanΨn =−tanθp・tanθA となる。 ただし、θpとtanθAは偏光子と検光子の透過
軸の方位角を示し、消光には、どちらか一方は既
知の値に固定されていればよい。今、例えば偏光
子の方位角を―45゜に固定すれば、tanΨ=tanθ
Aとなり、これを満たす検光子の方位角θAをθn
とすると、消光位置はλnとθnの関数となる。具
体的な測定手順は、検光子の方位角θAと波長λ
を交互に調節し、検出器への透過光量が最小とな
る消光状態とするだけの単純なものとなる。この
消光状態でθAはΨnに等しく、λはλnに等し
い。 次に透明膜から成る場合について具体的な測定
例と解析例を説明する。λnとθnに対する消光条
件を求めると、位相条件から、 δ(λn)=4πdf/λn・√(n)2−
2…… (3) =mπ (ただし、mは正の整数) 振幅条件から、 tanθn=tanΨn=f(cosδ) ただし、 f(cosσ)f(g) ≡r1p+r2p・g/1+r1p・r2p・g/
r1s+r2s・g/1+r1s・r2s・g……(4) (ただしg=cosδと定義する) 従つて、偶数次m=2lの場合には(ただしlは正
の整数)cosδ=1であるから、 tanθ2l=tanΨ2l=f(1)=rpp/rps ……(5) となり、f(1)は、膜の屈折率や厚さに無関係な下
地だけの複素振幅反射率比に等しい。ただし、r
ppは下地だけのp成分の振幅反射率を、rppは下
地だけのs成分の振幅反射率を表わす。この偶数
次の条件は第4図のa点で表されている条件に対
応する。第4図のb点で表されている奇数次の消
光条件ではm=2l+1で、cosσ=−1であるか
ら tanθ2l+1=tanΨ2l+1=f(−1) ……(6) となる。 これは、界面のフレネル係数の関数であり、入
射角と下地の屈折率は既知だから、膜の屈折率だ
けの関数となる。これは第4図で、屈折率がかわ
ると、円の直径が変化して、b点が大きく動くこ
とと対応している。 具体的に膜の厚さと屈折率の波長分散を求める
には、偶数次の消光波長とそのときの検光子の消
光方位角(λ2l,θ2l)および奇数次の消光波長
とそのときの検光子の消光方位角(λ2l+1,θ2l+
1)とを測定する。そして、次式より干渉の次数
mを決定する。 m=λn+1/λn−λn+1 ……(7) 次に、奇数次の測定値から波長λ2+1における
屈折率n(λ2l+1)を(6)式 tanθ2l+1=tanΨ2l+1 =r1p−r2p/1−r1p・r2p/r1s
−r2s/1−r1s・r2s を満足する解として決定する。 次に、(3)式 より膜の厚さdfを求める。dfがいつたん決定で
きればdfは波長に独立であることから、このdf
の値を用いて他の次数の消光波長λnでの屈折率
n(λn)は次式からも求められる。 n(λn)={(mλn/4πdf)2+sin2φ}〓
……(8) 尚、偶数次の検光子の方位角θ2lは厚さと屈折
率を求める場合には不要であるが、第1図では表
わせないような複雑な系を解析する場合に有効で
ある。例えば、膜の屈折率が厚さ方向で一様であ
り不均質な系の解析に有効である。屈折率が不均
質な層は等屈折率曲線上では位相差Δが0または
2mπとなる位置がずれる効果として現れる。一
方、奇数次における方位角θ2l+1は層の平均屈折
率により決まるので均質層の解析に特に有効であ
る。 次に具体的実験例について説明する。本例で用
いた装置の構成を第5図に示す。本例では入射角
φを50.25゜に設定し、光源として150Wのキセノ
ンランプ21を用いた。キセノンランプ21から
放射された光はコリメータ22で平行光にされて
から偏光子23に入射する。偏光子23で直線偏
光にされてから試料24に入射する。本例では楔
形をしたBK7の下地にMgF2を真空蒸着した薄膜
を試料として用いた。試料面からの反射光は検光
子25を透過した後スペクトロメータ26に入射
する。検光子25の方位角θAを調節すると2個
の方位角の位置で所定の間隔の明瞭な暗線から成
るスペクトルが得られ、暗線の位置がスペクトル
中に含まれる直線偏光の波長位置を示している。
一例として検光子25の方位角θAを−10.04゜と
−0.60゜に固定してスペクトロメータ26で波長
スキヤンを行つた。この結果を第6図に示す。図
中、横軸は波長を示し、縦軸にスペクトロメータ
の出力を示す。実線はθA=−10.04゜におけるス
ペクトルを示し、破線はθA=−0.60゜における
スペクトルを示し、点線はMgF2フイルムのない
状態(下地だけ)におけるθA=−0.60゜におけ
るスペクトロメータの出力を示している。第4図
で説明したように試料から直線偏光が得られる位
置は振幅反射率比ρが実軸を切る2個の点があ
り、本例では検光子25の方位角θAのθA=−
10.04゜の位置が第4図におけるa点と対応し、
θA=−0.60゜がb点に対応している。表1に第
6図の各直線偏光に対して、検光子の方位角と波
長を交互に調節して消光して得た消光波長λnと
方位角θnを測定した結果を示す。
波長を測定変数とする偏光解析装置に関するもの
である。 半導体素子に用いるシリコン酸化膜に代表され
るように薄膜を応用した素子の研究開発が急速に
発達している。この薄膜素子の開発に伴い非破壊
法で正確に薄膜の屈折率や厚さ等を測定し得る方
法の開発が強く要請されている。 特に、LSIをはじめとする各種デバイスの発達
に伴い一層高精度の膜厚制御が要請されており、
従来の反射率測定方法では対応しきれない数+Å
以下の制御精度が要求されている。このため反射
率測定法に代わるべき非破壊でリアルタイムでコ
ントロールの可能な手法として偏光解析法(エリ
プソメトリー)が注目されている。 この偏光解析法は下地基板上に被着した薄膜の
屈折率と厚さ等を非破壊でしかも正確に測定でき
る極めて重要な方法であり、この実用化が強く要
請されている。従来は主として研究開発に用いら
れてきた。 第1図はこの偏光解析法の原理を説明するため
の線図であり、屈折率nsの下地に屈折率がnfで
厚さがdfの薄膜が被着した系に入射角φで単色
光束が入射しその境界面で反射する状態を示して
いる。ここで、反射光のs成分(電場ベクトルが
入射面に垂直な成分)の振幅反射率をRs、p成
分(電場ベクトルが入射面内にある成分)の振幅
反射率をRpとすると、RsとRpは以下の式で示
される。 Rs=rsexp(iδs) =r1s+r2sexp(iδ)/1+r1s・r
2sexp(iδ) Rp=rpexp(iδp) =r1p+r2pexp(iδ)/1+r1p・r
2pexp(iδ) (ただし、δ=4πd/λ√2 f−2) ここで、δは光が薄膜内を一往復するときに生
ずる位相差である。r1p,r1s,r2p,r2sは第
1、第2界面でのp成分及びs成分の振幅反射率
(フレネル計数)で、入射角φ及び界面をなす物
質の屈折率の関数であり、それぞれ r1p=nf・cosφ−cosφf/nf・cosφ
+cosφf, r1s=cosφ−nf・cosφf/cosφ+nf
・cosφf, r2p=ns・cosφf−ns・cosφs/ns・
cosφf+ns・cosφs, r2s=nf・cosφf−ns・cosφs/nf・
cosφf+ns・cosφs と書ける。 この系に偏光が入射したとき、反射光の偏光の
状態はRpとRsの比である振幅反射率比で定ま
る。 入射偏光の偏光状 成分の比Eis/Eip≡χiで表すと、反射偏光の
偏光状態Ers/Erp≡χrは、 χr=Ers/Erp=Eis・Rs/Erp・Rp =χi・(Rp/Rs)-1=χi/ρ ……(1) と書ける。したがつて、偏光解析法は、入射偏光
状態χiと反射偏光状態χrを知つて、振幅反射率
比を求め、数値解析によつて試料の光学的物理
量、例えば屈折率nfや膜厚dfを求める方法とし
て位置付けられる。 この反射率比は複素数を用いて、 Rp/Rs=rp/rsexp〔i(δp−δs)〕 =tanΨ・exp(iΔ) =ρ ……(2) (ただし、Δはp成分とs成分の位相差を示
す)で表される。 この振幅反射率比Rp/Rsを求める測定方法として 偏光解析方法では大きく分類して反射光のp成分
とs成分の振幅比tanΨと位相差Δを測定変数と
するΔ―tanΨ法と、Δ=±π/2になる主入射角φp とそのときの振幅反射比ρpとを測定変数とする
φp―ρp法(主入射角法)とがあるが、いずれも
測定変数はns,nf,df,φ及び入射光の波長λ
である。従つて、上記測定変数をいかに精度よく
測定するかが重要な課題である。この測定方法と
して大別して消光法と測光法があるが、いずれも
第2図に示すような装置で測定される。第2図に
おいて、光源1より発した光は透過フイルタを含
むコリメータ2より単色平行光束にされ偏光子3
に入射する。そして、偏光子3により直線偏光に
され、試料4に入射する。試料4からの反射光は
一般に楕円偏光になり、補償器5により直線偏光
に変換され、検光子6及びテレスコープ7を経て
光検出器8で検出される。消光法では、偏光子3
と検光子6を調節して検光子6を透過する光を消
光状態(クロスニコルの状態)とし、この消光状
態を光検出器8で検出する。一方、測光法では偏
光子3と補償器5を固定し、検光子6の方位角を
定速で回転して光検出器8の出力を交流信号に変
換して測定する。 消光法は、消光状態を利用するので光源の強度
変動や検出器の非直線性が誤差にならず測光法に
較べると、測定精度が1桁〜2桁改善され、高精
度の測定を行える利点がある。しかし、(1)式から
明らかなように、χiとして直線偏光を入射した
とき、χiは実数であり、(Rp/Rs)≡ρは一般
に複素数であるからχrは複素数、つまり楕円偏
光となる。従つて、楕円偏光(複素数)を直線偏
光(実数)に変換する偏光素子である1/4波長板
等の補償子が必要であり、光学素子の調節が複雑
になつて、しかも消光の自由度が多く解析も複雑
になる欠点がある。特に膜厚の厚い試料では複素
項に多重解が生じて厚さを算出できなくなる。 一方、測光法では、光源の強度変動等の誤差を
生じ易い要因が多く測定は容易に自動化できて、
扱いは簡単だから測定の精密度はともかく、正確
度が悪いという欠点がある。また、上述した2種
の測定方法では1/4波長板等の位相の補償器5を
用いているが、この補償器5は偏光子3や検光子
6に比べ精度の高い素子を製造しにくく測定系の
精度がこの補償器5の精度により制限を受け、高
精度の測定値が得にくい不都合もある。更に、近
年分光解析法が注目されており、波長を変えて物
体又は薄膜の光学定数を測定できる分光偏光解析
装置の開発も強く要請されている。 本発明の目的は上述した欠点を解消し、1/4波
長板等の補償器を使用しなくて済み、構成が簡単
で高精度の測定が行える偏光解析装置を提供する
ことにある。 本発明の他の目的は、入射光の波長を変えて物
体及び薄膜の光学定数を測定できる分光偏光解析
装置を提供することにある。 更に、本発明の他の目的は、消光の自由度が少
なく、しかも低反射率の試料や膜厚の厚い試料の
光学定数を測定し得る偏光解析装置を提供するこ
とにある。 本発明による偏光解析装置は、所定のスペクト
ル領域に亘る波長光を放射する光源と、この光源
から放射した光束を直線偏光として試料に向けて
投射する偏光子と、この偏光子と協働し、試料か
らの光束中に含まれる特定の方向の直線偏光成分
を消光する検光子と、この消光状態を検出する光
検出器と、消光時における直線偏光の振動面の方
位角を検出する手段と、前記光源と光検出器との
間に配置され、消光された波長光の波長を検出す
る分光装置とを具え、前記偏光子又は検光子と分
光装置とを協働させて消光状態を作成し、位相差
Δが0又はπとなる消光波長λnと、消光時にお
ける方位角に基づく振幅反射率比角Ψnとに基づ
いて試料の光学的物理量を検出するように構成と
したことを特徴とする。 以下図面を参照して本発明を詳細に説明する。 第3図は本発明による偏光解析装置の一例の構
成を示す図である。本例では光源として白色光源
を用いる。白色光源11から発した光はコリメー
タ12により平行光とされてから偏光子13を経
て直線偏光とされ試料14に入射する。直線偏光
した光束が試料に入射すると振幅反射率比ρの値
によつて定まる偏光状態となつて反射される。こ
の振幅反射率比ρは試料14への入射光の波長に
より相異し、試料14からの反射光は波長により
相異した偏光状態の光が集合したものとなる。こ
の種々の偏光状態にある偏光から成る反射光は検
光子15に入射し、検光子15の透過軸方向の成
分が透過され波長により強度変化した白色光とし
て分光器16に入射する。分光器16への入射光
は測定者の操作により任意の波長毎に透過され光
検出器17により受光される。本例では偏光子1
3と検光子15に直線偏光子を用いるものとす
る。検光子15による強度変化のしかたはそれぞ
れの波長に対する偏光状態を反映しており、試料
14からの反射光に直線偏光した偏光が含まれて
いる場合には、検光子15の方位角を調節するこ
とにより消光でき、消光状態が光検出器17で観
測される。このように偏光子13と検光子15に
直線偏光子を用いれば、振幅反射率比ρが実数と
なる波長を検出できると共に、試料14で直線偏
光として反射された光の振動面の傾きが消光法と
同一の精度で測定できる。この場合、検光子15
の方位角と分光器16の波長ダイヤルを交互に調
節すれば光検出器17で消光状態が検出され、直
線偏光として反射された波長及びその波長の光の
振動面の傾きが測定できる。 次に本発明による装置の解析方法について説明
する。 本発明による測定原理は、試料からの偏光の位
相差が波長の周期関数となると云う認識に基づく
ものである。 (1)式に示されるように、入射偏光χiと反射偏
光χrが共に実数(直線偏光)という条件は、一
般には、ρ=(Rp/Rs)が複素数であることか
ら、成立しない。しかし、後述のように、実は、
第1図に示すような薄膜系では、波長を換えるこ
とによつて、ρが実数となる条件を見出すことが
できる。このとき、測定されるべき変数は、ρ=
(Rp/Rs)=tanΨ・exp(iΔ)が実数となる波
長λnと、実数となつたρ=tanΨnであり、ρは
(χi/χr)として、例えば、入射直線偏光の振
動面の方位角tan-1χiを既知とすると、反射直線
偏光の振動面の方位角tan-1χrから決定される。
χi,χrおよびρは全て実数であるから、複素数
(楕円偏光)を実数(直線偏光)に変換するため
の補償子はもはや不要である。従つて、本発明は
前述したΔ−tanΨ法及び主入射角法と対比すれ
ば位相差Δが0又はπとなる波長λとその波長の
振幅反射率比ρとを測定変数とする新規な偏光解
析法として位置付けられる。 透明薄膜が形成されている場合について解析す
る。前述した多重反射干渉の式に基づき振幅反射
率比ρは複素平面上に表示できる。第4図は膜厚
dfが変化したときの振幅反射比ρの変化を示す
等屈折率曲線であり、横軸は実軸を示し、縦軸は
虚軸を示している。第4図に示す曲線は透明体か
ら成る薄膜の等屈折率曲線でありほぼ円に近い曲
線で表わされる。厚さdf=0、即ち下地だけの
ときはa点にあり、位相差Δがπの奇数倍のとき
はb点にある。そして厚さdfが変化するに従つ
てa点を始点として曲線上を右廻り又は左廻りに
移動する。尚、薄膜の屈折率が変化すると点線で
示す曲線に移行し位相差Δがπの奇数倍になる実
軸を切る位置が変化する。即ち、本発明では振幅
反射率比ρが実数となる点、即ち曲線が実軸を通
る点を精密に測定することになる。第4図におい
て試料への入射光の波長λのフアクターは前掲し
た薄膜中を一往復するときに生ずる位相差δに含
まれ、また屈折率の波長に対する変化は無視でき
る程小さいから、定性的には入射光の波長λが変
化することによる振幅反射率ρの変化は第4図に
示すdfの変化を読み直せばよいことになる。即
ち、透明薄膜では、第4図に示す曲線が実軸を切
るa又はb点でp成分とs成分の位相差Δは0又
はπとなり、このとき試料からの反射光が直線偏
光となる。そして、これらの直線偏光の傾きか
ら、入射光の波長λを独立変数とする振幅反射率
比ρ(λ)が求められる。今干渉の次数をmとす
るとtanΨとsinΔは波長λnの関数であり、この
ときの消光条件は、波長λを調節することによつ
て満たすべき位相条件は、 Inρ=tanΨ・sinΔ =0 検光子の方位角または偏光子の方位角を調節して
満たすべき振幅条件は、 Reρ=tanΨ・cosΔ =tanΨn =−tanθp・tanθA となる。 ただし、θpとtanθAは偏光子と検光子の透過
軸の方位角を示し、消光には、どちらか一方は既
知の値に固定されていればよい。今、例えば偏光
子の方位角を―45゜に固定すれば、tanΨ=tanθ
Aとなり、これを満たす検光子の方位角θAをθn
とすると、消光位置はλnとθnの関数となる。具
体的な測定手順は、検光子の方位角θAと波長λ
を交互に調節し、検出器への透過光量が最小とな
る消光状態とするだけの単純なものとなる。この
消光状態でθAはΨnに等しく、λはλnに等し
い。 次に透明膜から成る場合について具体的な測定
例と解析例を説明する。λnとθnに対する消光条
件を求めると、位相条件から、 δ(λn)=4πdf/λn・√(n)2−
2…… (3) =mπ (ただし、mは正の整数) 振幅条件から、 tanθn=tanΨn=f(cosδ) ただし、 f(cosσ)f(g) ≡r1p+r2p・g/1+r1p・r2p・g/
r1s+r2s・g/1+r1s・r2s・g……(4) (ただしg=cosδと定義する) 従つて、偶数次m=2lの場合には(ただしlは正
の整数)cosδ=1であるから、 tanθ2l=tanΨ2l=f(1)=rpp/rps ……(5) となり、f(1)は、膜の屈折率や厚さに無関係な下
地だけの複素振幅反射率比に等しい。ただし、r
ppは下地だけのp成分の振幅反射率を、rppは下
地だけのs成分の振幅反射率を表わす。この偶数
次の条件は第4図のa点で表されている条件に対
応する。第4図のb点で表されている奇数次の消
光条件ではm=2l+1で、cosσ=−1であるか
ら tanθ2l+1=tanΨ2l+1=f(−1) ……(6) となる。 これは、界面のフレネル係数の関数であり、入
射角と下地の屈折率は既知だから、膜の屈折率だ
けの関数となる。これは第4図で、屈折率がかわ
ると、円の直径が変化して、b点が大きく動くこ
とと対応している。 具体的に膜の厚さと屈折率の波長分散を求める
には、偶数次の消光波長とそのときの検光子の消
光方位角(λ2l,θ2l)および奇数次の消光波長
とそのときの検光子の消光方位角(λ2l+1,θ2l+
1)とを測定する。そして、次式より干渉の次数
mを決定する。 m=λn+1/λn−λn+1 ……(7) 次に、奇数次の測定値から波長λ2+1における
屈折率n(λ2l+1)を(6)式 tanθ2l+1=tanΨ2l+1 =r1p−r2p/1−r1p・r2p/r1s
−r2s/1−r1s・r2s を満足する解として決定する。 次に、(3)式 より膜の厚さdfを求める。dfがいつたん決定で
きればdfは波長に独立であることから、このdf
の値を用いて他の次数の消光波長λnでの屈折率
n(λn)は次式からも求められる。 n(λn)={(mλn/4πdf)2+sin2φ}〓
……(8) 尚、偶数次の検光子の方位角θ2lは厚さと屈折
率を求める場合には不要であるが、第1図では表
わせないような複雑な系を解析する場合に有効で
ある。例えば、膜の屈折率が厚さ方向で一様であ
り不均質な系の解析に有効である。屈折率が不均
質な層は等屈折率曲線上では位相差Δが0または
2mπとなる位置がずれる効果として現れる。一
方、奇数次における方位角θ2l+1は層の平均屈折
率により決まるので均質層の解析に特に有効であ
る。 次に具体的実験例について説明する。本例で用
いた装置の構成を第5図に示す。本例では入射角
φを50.25゜に設定し、光源として150Wのキセノ
ンランプ21を用いた。キセノンランプ21から
放射された光はコリメータ22で平行光にされて
から偏光子23に入射する。偏光子23で直線偏
光にされてから試料24に入射する。本例では楔
形をしたBK7の下地にMgF2を真空蒸着した薄膜
を試料として用いた。試料面からの反射光は検光
子25を透過した後スペクトロメータ26に入射
する。検光子25の方位角θAを調節すると2個
の方位角の位置で所定の間隔の明瞭な暗線から成
るスペクトルが得られ、暗線の位置がスペクトル
中に含まれる直線偏光の波長位置を示している。
一例として検光子25の方位角θAを−10.04゜と
−0.60゜に固定してスペクトロメータ26で波長
スキヤンを行つた。この結果を第6図に示す。図
中、横軸は波長を示し、縦軸にスペクトロメータ
の出力を示す。実線はθA=−10.04゜におけるス
ペクトルを示し、破線はθA=−0.60゜における
スペクトルを示し、点線はMgF2フイルムのない
状態(下地だけ)におけるθA=−0.60゜におけ
るスペクトロメータの出力を示している。第4図
で説明したように試料から直線偏光が得られる位
置は振幅反射率比ρが実軸を切る2個の点があ
り、本例では検光子25の方位角θAのθA=−
10.04゜の位置が第4図におけるa点と対応し、
θA=−0.60゜がb点に対応している。表1に第
6図の各直線偏光に対して、検光子の方位角と波
長を交互に調節して消光して得た消光波長λnと
方位角θnを測定した結果を示す。
【表】
表1において、mは干渉の次数を表し、λnは
消光する波長を表し、Ψ2lは偶数次の方位角を、
Ψ2l+1は奇数次の方位角を表す。消光波長は数Å
の誤差で決定されており、従来の分光反射率測定
によるピーク位置の決定誤差が数百Å程度である
ことを考えると、膜厚決定精度が2桁近く改善さ
れるのが理解される。 第7図にBK7の下地にdfが653nmのMgF2層を
形成した系のθA=−10.04゜とθA=−1.15゜に
おける理論値曲線を示す。第6図のスペクトルと
第7図に示すスペクトルを比較すると、λ<
300nmの領域を除き本例の実験結果として得られ
た消光位置が理論値と正確に一致していることが
理解できる。 表1の測定値のΨ2l+1を(6)式を用いて求めた屈
折率の波長依存性を第8図に□印で示す。図に
は、厚さの異なる膜で、65.23゜および50.17゜の
入射角で測定した屈折率も、それぞれ黒丸と白丸
で示してある。さらに、(8)式を用いて、偶数次で
の消光波長から求めた屈折率も示してある。図中
の破線は、バルク結晶の異常光線屈折率を示す。 次に、(3)式によつて、奇数次の消光波長λlか
ら求めた膜厚dfを第9図に示す。図中横軸は波
長λを示し、縦軸は厚さdfを示す。本測定では
厚さの異なる2種類の試料について行い、入射角
φも50.2゜と65.2゜の2種について測定した。実
線は入射角φが50.2゜の測定値を破線は65.2゜の
測定値を示す。測定値は、測定後に、比較のため
に試料を銀メツキして膜のふちの段差を多重反的
干渉法で求めた厚さdMBI=590nmおよび653nm
と一致しているが、λ>300nmの領域では波長λ
に対してゆるやかな変化を生じている。これは試
料の不均質性に帰因するものと考えられる。また
λ<300nmの領域では急激な落ち込みを示してい
るが、下地BK7の吸収に帰因するものと考えられ
る。 図から膜厚の測定精度は、等方均質な試料では
数Å(消光波長の測定精度に対応する)程度が得
られることは明らかである。 膜厚のゆるやかな変化は、本測定法が膜の不均
質に対して充分な感度をもつことを示し、試料の
膜厚dfは波長に依存しないから、膜厚のゆるや
かな変化は本発明による装置を用いた測定が、薄
膜内の不均一性等の不完全性に対しても充分な感
度を持つことを示し、これらについても解析する
ことができることを意味する。 本発明は、上述した実施例に限定されるもので
はなく幾多の変形が可能である。例えば、上述し
た実施例では分光器を検光子の後側に配設した
が、分光器は光源と偏光子の間の光路内であれば
どこに配置しても同様の測定を行うことが可能で
ある。 また、上述した実施例では試料からの反射光の
偏光状態を測定しているが、試料の透過光の偏光
状態を測定することも本発明による原理を用いて
測定することが可能である。 更に、試料の前後に位相補償器を配設する構成
にすれば、直線偏光以外の偏光について分光解析
を行うことが可能である。ただし、この場合位相
補償器による精度低下が生ずるおそれがある。 以上説明したように本発明は、試料からの偏光
の位相差Δが波長の周期関数となるという新規な
測定原理に基づくものであり、本発明の効果を要
約すると次の通りである。 (1) 製造上高精度のものが得にくいλ/4板等の
位相板を用いる必要がなく測定精度を向上させ
ることができる。 (2) 試料からの波長光の位相差ΔがΔ=mπ(m
=0,1,2……)となる偏光、すなわち直線
偏光を検出しているので、クロスニコルの状態
でΔ=mπとなる波長を消光法で検出すること
ができる。この結果、光源の強度変動や光学素
子の不均一性が生じても測定誤差とならず、偏
光状態を交流信号に変換して測定する測光法に
比べて約2桁測定精度を向上させることができ
る。 (3) 入射角を固定した状態で測定する構成として
いるので、入射側の光学系又は試料を駆動する
ための駆動装置が不要であり、装置の構造を一
層簡単化することができ、特に真空装置内での
各種のプロセスモニタに有用である。 (4) 試料に入射する光の波長を変えて測定する分
光解析が可能になり、紫外から赤外領域さらに
はマイクロ波領域での薄膜の特性の解析も可能
になり、薄膜の研究開発に一層有効である。高
精度の分光解析が可能になることに伴い、屈折
率が厚さ方向に変化するような不均質な物質の
光学解析も可能になる。また、試料への入射角
を可変に設定して多入射角測定を併用すれば多
角的に測定が行え、複雑な系の解析に一層有効
である。 (5) 2個の偏光子を用いるだけですむから消光の
自由度が少なくゾーン解析が不要になり、解析
自体も従来方法に比べはるかに容易に行うこと
ができる。
消光する波長を表し、Ψ2lは偶数次の方位角を、
Ψ2l+1は奇数次の方位角を表す。消光波長は数Å
の誤差で決定されており、従来の分光反射率測定
によるピーク位置の決定誤差が数百Å程度である
ことを考えると、膜厚決定精度が2桁近く改善さ
れるのが理解される。 第7図にBK7の下地にdfが653nmのMgF2層を
形成した系のθA=−10.04゜とθA=−1.15゜に
おける理論値曲線を示す。第6図のスペクトルと
第7図に示すスペクトルを比較すると、λ<
300nmの領域を除き本例の実験結果として得られ
た消光位置が理論値と正確に一致していることが
理解できる。 表1の測定値のΨ2l+1を(6)式を用いて求めた屈
折率の波長依存性を第8図に□印で示す。図に
は、厚さの異なる膜で、65.23゜および50.17゜の
入射角で測定した屈折率も、それぞれ黒丸と白丸
で示してある。さらに、(8)式を用いて、偶数次で
の消光波長から求めた屈折率も示してある。図中
の破線は、バルク結晶の異常光線屈折率を示す。 次に、(3)式によつて、奇数次の消光波長λlか
ら求めた膜厚dfを第9図に示す。図中横軸は波
長λを示し、縦軸は厚さdfを示す。本測定では
厚さの異なる2種類の試料について行い、入射角
φも50.2゜と65.2゜の2種について測定した。実
線は入射角φが50.2゜の測定値を破線は65.2゜の
測定値を示す。測定値は、測定後に、比較のため
に試料を銀メツキして膜のふちの段差を多重反的
干渉法で求めた厚さdMBI=590nmおよび653nm
と一致しているが、λ>300nmの領域では波長λ
に対してゆるやかな変化を生じている。これは試
料の不均質性に帰因するものと考えられる。また
λ<300nmの領域では急激な落ち込みを示してい
るが、下地BK7の吸収に帰因するものと考えられ
る。 図から膜厚の測定精度は、等方均質な試料では
数Å(消光波長の測定精度に対応する)程度が得
られることは明らかである。 膜厚のゆるやかな変化は、本測定法が膜の不均
質に対して充分な感度をもつことを示し、試料の
膜厚dfは波長に依存しないから、膜厚のゆるや
かな変化は本発明による装置を用いた測定が、薄
膜内の不均一性等の不完全性に対しても充分な感
度を持つことを示し、これらについても解析する
ことができることを意味する。 本発明は、上述した実施例に限定されるもので
はなく幾多の変形が可能である。例えば、上述し
た実施例では分光器を検光子の後側に配設した
が、分光器は光源と偏光子の間の光路内であれば
どこに配置しても同様の測定を行うことが可能で
ある。 また、上述した実施例では試料からの反射光の
偏光状態を測定しているが、試料の透過光の偏光
状態を測定することも本発明による原理を用いて
測定することが可能である。 更に、試料の前後に位相補償器を配設する構成
にすれば、直線偏光以外の偏光について分光解析
を行うことが可能である。ただし、この場合位相
補償器による精度低下が生ずるおそれがある。 以上説明したように本発明は、試料からの偏光
の位相差Δが波長の周期関数となるという新規な
測定原理に基づくものであり、本発明の効果を要
約すると次の通りである。 (1) 製造上高精度のものが得にくいλ/4板等の
位相板を用いる必要がなく測定精度を向上させ
ることができる。 (2) 試料からの波長光の位相差ΔがΔ=mπ(m
=0,1,2……)となる偏光、すなわち直線
偏光を検出しているので、クロスニコルの状態
でΔ=mπとなる波長を消光法で検出すること
ができる。この結果、光源の強度変動や光学素
子の不均一性が生じても測定誤差とならず、偏
光状態を交流信号に変換して測定する測光法に
比べて約2桁測定精度を向上させることができ
る。 (3) 入射角を固定した状態で測定する構成として
いるので、入射側の光学系又は試料を駆動する
ための駆動装置が不要であり、装置の構造を一
層簡単化することができ、特に真空装置内での
各種のプロセスモニタに有用である。 (4) 試料に入射する光の波長を変えて測定する分
光解析が可能になり、紫外から赤外領域さらに
はマイクロ波領域での薄膜の特性の解析も可能
になり、薄膜の研究開発に一層有効である。高
精度の分光解析が可能になることに伴い、屈折
率が厚さ方向に変化するような不均質な物質の
光学解析も可能になる。また、試料への入射角
を可変に設定して多入射角測定を併用すれば多
角的に測定が行え、複雑な系の解析に一層有効
である。 (5) 2個の偏光子を用いるだけですむから消光の
自由度が少なくゾーン解析が不要になり、解析
自体も従来方法に比べはるかに容易に行うこと
ができる。
第1図は偏光解析の原理を説明するための線
図、第2図は従来の偏光解析装置の一例の構成を
示す線図、第3図は本発明による偏光解析装置の
一例の構成を示す線図、第4図は透明薄膜から成
る試料の振幅反射率比を複素平面上に表示した複
素平面図、第5図は実験例で使用した本発明によ
る偏光解析装置の構成を示す線図、第6図は
MgF2薄膜の検光子の方位角θAが―10.04゜と―
0.60゜における分光特性を示す線図、第7図は
MgF2の検光子の方位角θAが―10.04゜と―1.15
゜における分光特性の理論値曲線を示す線図、第
8図はMgF2の屈折率n(λ)の波長分散を示す
線図、第9図はMgF2の厚さdfの波長分散を示す
線図である。 1,11,21……光源、2,12,22……
コリメータ、3,13,23……偏光子、4,1
4,24……試料、5……位相補償器、6,1
5,25……検光子、7……テレスコープ、16
……分光器、26……スペクトロメータ。
図、第2図は従来の偏光解析装置の一例の構成を
示す線図、第3図は本発明による偏光解析装置の
一例の構成を示す線図、第4図は透明薄膜から成
る試料の振幅反射率比を複素平面上に表示した複
素平面図、第5図は実験例で使用した本発明によ
る偏光解析装置の構成を示す線図、第6図は
MgF2薄膜の検光子の方位角θAが―10.04゜と―
0.60゜における分光特性を示す線図、第7図は
MgF2の検光子の方位角θAが―10.04゜と―1.15
゜における分光特性の理論値曲線を示す線図、第
8図はMgF2の屈折率n(λ)の波長分散を示す
線図、第9図はMgF2の厚さdfの波長分散を示す
線図である。 1,11,21……光源、2,12,22……
コリメータ、3,13,23……偏光子、4,1
4,24……試料、5……位相補償器、6,1
5,25……検光子、7……テレスコープ、16
……分光器、26……スペクトロメータ。
Claims (1)
- 1 所定のスペクトル領域に亘る波長光を放射す
る光源と、この光源から放射した光束を直線偏光
として試料に向けて投射する偏光子と、この偏光
子と協働し、試料からの光束中に含まれる特定の
方向の直線偏光成分を消光する検光子と、この消
光状態を検出する光検出器と、消光時における直
線偏光の振動面の方位角を検出する手段と、前記
光源と光検出器との間に配置され、消光された波
長光の波長を検出する分光装置とを具え、前記偏
光子又は検光子と分光装置とを協働させて消光状
態を作成し、位相差Δが0又はπとなる消光波長
λnと、消光時における方位角に基づく振幅反射
率比角Ψnとに基づいて試料の光学的物理量を検
出するように構成としたことを特徴とする偏光解
析装置。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22986483A JPS60122333A (ja) | 1983-12-07 | 1983-12-07 | 偏光解析装置 |
| DE8484303871T DE3481220D1 (en) | 1983-12-07 | 1984-06-07 | Ellipsometer. |
| EP19840303871 EP0144115B1 (en) | 1983-12-07 | 1984-06-07 | An ellipsometer |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22986483A JPS60122333A (ja) | 1983-12-07 | 1983-12-07 | 偏光解析装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60122333A JPS60122333A (ja) | 1985-06-29 |
| JPS6231289B2 true JPS6231289B2 (ja) | 1987-07-07 |
Family
ID=16898890
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22986483A Granted JPS60122333A (ja) | 1983-12-07 | 1983-12-07 | 偏光解析装置 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0144115B1 (ja) |
| JP (1) | JPS60122333A (ja) |
| DE (1) | DE3481220D1 (ja) |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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