JPS626439B2 - - Google Patents
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- JPS626439B2 JPS626439B2 JP52120489A JP12048977A JPS626439B2 JP S626439 B2 JPS626439 B2 JP S626439B2 JP 52120489 A JP52120489 A JP 52120489A JP 12048977 A JP12048977 A JP 12048977A JP S626439 B2 JPS626439 B2 JP S626439B2
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- F23—COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
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- F23N3/08—Regulating air supply or draught by power-assisted systems
- F23N3/082—Regulating air supply or draught by power-assisted systems using electronic means
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- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
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- H02K29/10—Motors or generators having non-mechanical commutating devices, e.g. discharge tubes or semiconductor devices with position sensing devices using light effect devices
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- H—ELECTRICITY
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- H02P6/00—Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
- H02P6/14—Electronic commutators
- H02P6/16—Circuit arrangements for detecting position
- H02P6/18—Circuit arrangements for detecting position without separate position detecting elements
- H02P6/182—Circuit arrangements for detecting position without separate position detecting elements using back-emf in windings
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- F23—COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
- F23N—REGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
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- F23N2233/02—Ventilators in stacks
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
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Description
本発明は、回転電気機械において、特に、ブラ
シレス直流電動機のための整流回路に関するもの
である。 従来の直流回転電気機械では、電機子巻線に流
す電流の切換制御、すなわち電機子巻線の整流を
本質的に機械的な切換操作によつて行つている。
すなわち従来の回転機では整流子片とブラシとに
よつて整流を行つている。しかしそのような機械
的な整流方式では、ブラシの摩耗が激しく頻繁に
取替える必要が生じるのみならず、整流時に火花
が発生し(スパーキング)、またそれに伴つて無
線周波数域の雑音が必ず生じる。 このような欠点があるために機械的整流方式の
直流電動機は、ある種の用途には使用しようにも
使用できないことがある。そこで従来の機械的整
流方式によらないいわゆる無整流子(ブラシレ
ス)電動機が開発された。従来のブラシレス電動
機は、直流から交流への変換を行い、実質的には
交流誘導電動機として運転するものと、回転子の
回転速度を利用して整流制御を行うものと、多数
の電子スイツチ素子を組込んだ整流回路を利用し
たものがほとんどである。回転子速度を利用して
整流制御を行う方式では、電動機の負荷条件が異
なると全回転子位置において有効な整流作用を期
待できず、起動時にも同じことが言える。また従
来の電子整流回路は複雑で高価である。 本発明は、従来のブラシレス直流電動機よりも
構造が簡単で安価なブラシレス直流電動機を開発
しようとするものであるが、電子整流式電動機に
は、機械整流式電動機とは異なる制約がある。し
かし本発明では、回転子位置検出機構と電子スイ
ツチング回路とを組合せ、また永久磁石回転子と
独特の構成の固定電機子とを組合せることによ
り、従来の電動機の高い運転性能を陵駕する性能
を有するブラシレス直流電動機の開発に成功し
た。 本発明のブラシレス直流電動機は、設置空間の
条件が非常厳しい用途にも使用できる。たとえば
バツテリーまたは発電機を電源として利用するレ
ジヤーカー等の車両に搭載の圧縮機の駆動源、ま
たはカーエアコンデイシヨナの圧縮機駆動源とし
て用いることができる。このような用途では、圧
縮機およびその駆動源としての電動機は密閉ハウ
ジングないしはケーシング内に収めるのが普通で
あり、ハウジング内がカーボンで汚染されるのは
好ましくない。従つて整流子電動機よりも無整流
子(ブラシレス)電動機を使用する方がはるかに
有利である。しかし電動機はハウジング内に密閉
されるのであるから、電動機は極めて信頼性の高
いものでなければならないのはもちろん、電動機
の構成部品、その材質が冷媒によつて悪影響を受
けることがなく、また逆に電動機が冷媒に悪影響
を及ぼすことがあつてはならない。 電動機の製造に携わる業者は、交流誘導電動機
の製作に使用する専用の工具、機械、ダイス等
と、直流電動機の製作に使用する専用の工具、機
械とを備えつけているが、大抵の場合交流電動機
用の機械等は従来の直流機械の製作には利用でき
ないのが現状である。ところが本発明の電動機の
固定電機子の組立てには従来の交流電動機用の巻
線機を使用することができる。従つて本発明によ
れば、ブラシレス電動機の製造コストおよび運転
コストの節減が可能となる。 本発明のブラシレス直流電動機の電子整流は、
電機子巻線をフルブリツジおよびハーフブリツジ
のいずれの回路に構成することによつても達成可
能である。フルブリツジ構成では巻線導体の利用
率が高くなり、ハーフブリツジ構成では電子整流
回路が簡単になる利点がある。巻線のパラメー
タ、回転子磁石のサイズ、電子整流技術を適切に
選定することによつて、所望のトルク―速度特性
を有する信頼性が高く、効率の優れたブラシレス
直流電動機を妥当なコストで製作できるようにな
る。 本発明の目的は、信頼性が高く、運転効率の優
れたブラスレス直流電動機を開発し、そのための
整流回路を提供することにある。 本発明の他の目的は、経済的に安価に制作する
ことができ、構造がコンパクトであり、回転子位
置検出器を電気子巻線の巻線端部で囲まれる空間
内に設置することのできるブラシレス直流電動機
を開発し、そのための整流回路を提供することに
ある。 本発明の別の目的は、電気子巻線の内部電圧状
態に応答して回転子位置を検出して位置信号を発
し、それによつて巻線励磁信号の切換制御を行う
ようにしたブラシレス直流電動機のための整流回
路を提供することにある。 本発明の目的は、電機子巻線の蓄積エネルギを
回収または消費する方法により出力段のソリツド
ステート部品を保護するための手段を備えた電子
整流電動機、およびそのような電動機の電子整流
回路を提供することである。 本発明の目的は、電子整流電動機の低速運転を
検知してあらかじめ定められた時間電動機の運転
を停めるための回路を提供することである。 本発明の目的は、電子整流電動機の低電圧状態
を検知するための回路を提供することである。 本発明の目的は、電子整流電動機の高電圧状態
を検知するための回路を提供することである。 本発明の目的は、整流作用をあらかじめ定めら
れた進み角だけ進め、固定電機子に対する回転子
の相対位置を凝似信号によつて電子的に表わすこ
とにより整流作用を持続させるようにした電子整
流電動機を提供することである。 固定電機子と、磁界を形成するように前記固定
電機子に装着した複数の固定子巻線と、前記固定
電機子が磁界を形成するのに応じて回転する永久
磁石回転子とから成るブラシレス直流電動機のた
めの整流回路にして、 励磁中の巻線を指示するシフトレジスタと、 前記シフトレジスタによつて励磁中であると指
示されていない巻線における誘導電圧を抽出する
べく電動機巻線リード線にそれぞれ直列に接続さ
れた複数のスイツチ手段と、 前記スイツチ手段は、励磁されていない巻線を
選択し、抽出期間を確立するためのシフトレジス
タに応答するべく構成され、 積分モードと初期状態をもつ積分手段と、 前記積分手段は、電圧積分値を展開するべく抽
出期間中、誘導された電圧を積分する目的でスイ
ツチ手段に接続され、 電圧積分値とあらかじめ定められた基準電圧準
位とを比較して、電圧積分値が基準電圧を超えて
いるときに、あらかじめ定めた相対的角度位置に
達したことを示す出力信号を発する比較器と、 比較器出力信号に応答動作して積分手段を元の
状態に戻し、次に選択される非励磁巻線の誘導電
圧に応答するための積分手段を準備し、励磁され
るべき別の巻線を見分けるための検知手段を進め
る手段と、 から成るブラシレス直流電動機のための整流回路
である。すなわち、本発明では、四ビツトリンク
カウンタによつて構成してあるシフトレジスタ
が、四つの電気子巻線のうちでどの巻線が現在通
電中であるかを敵示するようになつていて、たと
えば、二つのスイツチ手段の一方を閉じることに
よつて現在通電中でない巻線に誘導されている電
圧をサンプルとして取り出すようになつている。
サンプル誘導電圧は、積分器で積分され、比較回
路において基準電圧と比較される。積分値が基準
電圧より高いと比較回路に高レベルの出力が現
れ、微分回路シフトレジスタを一段シフトさせ
る。シフトレジスタの高ビツト位置が変動すると
NANDゲートがこれを検知し、インバータおよび
NANDゲートを通じて単安定タイマを起動する。
単安定タイマは、積分器を元の初期状態にリセツ
トして、次の積分動作に備えるようになつてい
る。この初期状態の期間も単安定タイマにより設
定され、その長さは積分器をリセツトするに充分
であつて、かつスイツチング時の過渡状態を計算
から除外するとともに、巻線の励磁が停つた時に
磁界の消滅によつて誘導される誘導電圧が計算に
含まれるのを防ぐ働きをするようになつている。
回転子の回転速度が変化すると積分時間が変化す
るが、全体的な計算結果には影響は及ばない。従
つて積分器の出力は、回転子速度または磁束の変
化率を表わすのではなく、回転子の位置ないしは
総磁束変化を表わすようになつているものであ
る。 本発明について簡単に説明すると、本発明を実
施した二巻線ブラシレス直流電動機は基本的には
固定電機子、永久磁石回転子および電子整流回路
で構成される。固定電機子は電機子鉄心と複数の
電機子巻線とからなり、電機子巻線は必要に応じ
てハーフブリツジ回路またはフルブリツジ回路に
接続される。回転子には一対の円弧状磁石が取付
けてあり、各磁石は一極当り約70゜〜90゜電気角
の範囲内の円弧長を有している。複数の電機子巻
線は電機子鉄心のスロツトに収め、かつ相互に接
続してあり、励磁すると周方向に隔つた複数の磁
界を形成する。巻線の整流はソリツドステート部
品を含む電子整流回路によつて行われる。整流回
路をコントロールする回転子位置検出機構は一対
の感知器(センサー)から成り、一対の感知器は
相互に約90゜電気角を隔てて電機子に関してあら
かじめ定められた位置に配置する。 本発明によれば、電子整流回路に回転子位置検
出機構の代りに、電動機負荷および回転速度が変
化しても回転子と電機子との負の相対位置を凝似
的、間接的に示す回路を組込むことができる。こ
の回路は電機子巻線の磁束の変化に応答動作し
て、回転子と電機子との相対位置を示唆する位置
信号を発する。位置信号は、電機子巻線の励磁回
路(電力回路)を制御してあらかじめ定められた
順序で巻線を励磁するので、電機子巻線はこれに
よつて効率よく整流される。 そこで本発明の他の目的は、巻線の磁束変化に
基いて動作し、電動機の負荷や回転速度の変動の
影響を実質上受けることのない直流電動機用電子
整流回路を提供することである。 感知器を用いて回転子の位置を直接検出する場
合でも、本発明によれば使用する感知器の数を最
少限に抑えることができる。そして必要な感知器
の数は、電動機巻線のスイツチング位置の総数か
ら1を差引いた数を表記するのに必要な二進数字
の数に等しい。たとえば、電動機の回転子が電気
角360゜回転する間に巻線の励磁を四回切換える
(スイツチング)必要があるとすると4−1=3
であるので、十進数字3を表記するための二進数
字の数を選定しなければならない。二つの二進数
字(すなわち11)によつて十進数字3を表記でき
るので、感知器は二つしか必要としない。感知器
の数は電気角360゜回転する間のスイツチング位
置の数と関連しているので、二極、四極、六極等
の電動機でも感知器は二台用いる。 電動機が電気角360゜回転する間のスイツチン
グ位置が六であるとすると、二進数字によつて表
記しなければならない数は6−1すなわち5であ
る。二進法では5は101と表記されるので、必要
な二進数字の数は三つである。従つて感知器を三
台必要とする。ところで三つの二進数字は二進法
の111という数(10進法の7に等しい)を表わす
ことができるので、感知器が三台あれば電気角
360゜回転する間のスイツチング位置が八つある
電動機の整流にも利用できる。 本発明の電動機において回転子位置検出用の光
学感知器を使用する場合には、それに対応してシ
ヤツタを一つまたはそれ以上回転子に取付ける。
また感知器が光学式のものか否かに係わりなく、
感知器を電機子に関してあらかじめ定められた位
置関係にセツトして、電機巻線の整流作用を進め
る。すなわち回転子が励磁されるべき各電機子巻
線に関して、単位電流当り最大のトルクを発生す
ることのできる位置に達するよりも前に各巻線を
励磁する。そして励磁された巻線における電流の
立上がり(増加)を促がす。このように整流を進
めることによつて、電動機のトルク出力、回転速
度、運転効率を高めることができる。整流の最適
進み量は、電動機の構造、最終用途に応じて異な
り、後に詳しく説明するように主として電動機の
公称運転速度に左右される。 回転子位置検出用に光学感知器を用いる場合に
は、本発明では感知器を電機子鉄心に取付けたブ
ラケツトに固定する。ブラケツトは電機子鉄心に
関する取付位置を調節することができ、ブラケツ
トの取付位置を変えると感知器の電機子に対する
相対位置、特に周方向の相対位置が変わるので、
これによつて電機子巻線の整流作用の進み量を調
節できる。光学感知器の固定電機子に対する設置
位置を完全に固定すると、整流進み量もあらかじ
め定められた値に固定される。整流の進み量を可
変にすると固定するとに係わらず、電機子鉄心の
端面から外に突出する電機子巻線の端面を半径方
向にまたぐような形の支持アームをブラケツトに
固定し、このアームに感知器に取付けることによ
り感知器を巻線の端部で取り囲まれる空間内に配
置するようにすると、電動機全体の大きさを小さ
く抑えることが可能となる。 本発明の電動機には、低速度、高電圧または低
電圧状態が生じた時にそれを検知して電動機の運
転を中断するための保護回路を組込むことができ
る。低速度保護回路は電動機の回転速度を表わす
信号を発する位置決定回路の出力信号に応答動作
し、この速度信号をあらかじめ定められた最低許
容速度を表わす基準信号と比較する。そして電動
機の回転速度が最低許容速度以下であることがわ
かると、電動機の運転を一定時間停めるための信
号を発する。低電圧保護回路および高電圧保護回
路は、電源から電動機に供給されている電源電圧
とあらかじめ定められた最低許容電圧、最高許容
電圧とをそれぞれ比較し、電源電圧がこの最低許
容電圧より低いか、または最高許容電圧より高い
と、電動機の運転を停めるための信号を発する。 以下添付の図面を参照して、本発明のいくつか
の実施例について詳しく説明する。先ず第1図に
示すのは、本発明を実施して成る二極二巻線ステ
ージの直線無整流子電動機の構成部品である。こ
の電動機は主として永久磁石回転子10、固定電
機子15、回転子位置検出装置40および電子整
流回路で構成される。第1図に示すように、永久
磁石回転子10は回転軸11に取付けてあり、回
転軸11は適当な電動機ハウジング(図示せず)
内で軸受により回転自在に支承される。さらに回
転子10は周知のように直径方向に磁化してあ
る。図示の例では、回転子10は中実の(中空で
ない)スチール製鉄心12と、鉄心12の周囲に
直径方向に相対するように配置固定した円弧形磁
石13,14とから成る。円弧形磁石13,14
にはセラミツク磁石が使つてあるが、コバルトハ
マリウム、アルニコ、その他の磁石材料も利用で
きる。どの磁石材料を選らぶかは、主として磁石
材料の価格および電動機のサイズとの関連で決定
すればよい。各磁石13,14の円弧長は電気角
135〜160゜の範囲内であるのが望ましいが、電気
角90゜あるいは180゜の円弧長を有するものでも
使用可能である。ただし固定電機子巻線の構成が
第2図に示すものである場合には、磁石の円弧長
が電気角120゜以下であると効率が低下するの
で、そのような磁石は使用しない方がよい。 上に述べた磁石の最適円弧長は、多巻線あるい
は多極構成の電動機にほぼ共通してあてはまるの
であるが、使用する磁石の数および磁石の物理的
ないしは機械的な円弧長は、電機子巻線が作り出
す磁極数(または磁極対の数)によつて左右され
る。たとえば四極三巻線(ステージ)の電動機の
場合には、円弧長が135゜〜160゜電気角である永
久磁石を四個必要とする。上の電気角を機械角で
表わすと67.5〜80゜である。同様に六極四巻線電
動機では、円弧長が電気角135゜〜160゜(機械角
45゜〜531/3゜)の永久磁石を六個必要とす
る。そして磁石の円弧長は、固定電機子における
巻線の集中度すなわち後に述べる巻線のスプレツ
ドに応じて変わる。 磁石の円弧長が90゜電気角程度である場合に
は、巻線の集中度が比較的高くなる。たとえば24
個のコイル収容スロツトを有する二極二巻線電動
機用固定電機子では、電機子巻線を構成する各コ
イル群の外側コイルのスパン(コイル辺間の間
隔)は約10スロツトとするのが望ましい。さらに
各コイル群(二つの1/2セツト)は1/2コイルセツ
トにつきそれぞれ9本、7本、5本の歯をまたぐ
三つのコイルで構成するのが望ましい。 他方、用途に応じ電動機に電機子巻線として非
常に集中度の高い巻線を設ける場合もあり、その
ような電機子巻線では巻線は一対のスロツトに収
まるだけで、後に述べる巻線の「スプレツド」は
電気角にしてほぼ0゜に近くなり、機械角にして
スロツト一本の幅に等しくなる。それでもスパン
は電気角180゜を有している。 第1図に図示の電動機において、固定電機子1
5は磁気抵抗の比較的小さな電機子鉄心16を有
しており、この電機子鉄心16は同一形状の電機
子積層板17を複数枚重さね合せて構成してあ
る。各積層板17には締付ボルトを通すための穴
19があけてあり、多数の積層板を重さね合せて
成層した状態に保持するには、このボルト穴19
に締付ボルト18を通し積層板17を締付けて一
体に固定する。第1図には使用する複数のボルト
のうち二本だけが示してある。締付ボルトを用い
る代りに、締付キーを利用してもよく、あるいは
積層板を相互に溶接するか接着剤を用いて接着し
てもよい。さらには、単に電機子鉄心上に装着す
る巻線によつて積層板を成層保持してもよい。 各電機子積層板17の中心には永久磁石回転子
10を収め入れるための開口が設けてあり、その
中心開口の周囲に沿つて歯20が複数本間隔をお
いて形成してある。隣接する歯20の間にスロツ
ト21が形成され、その内部に電機子巻線22を
収めるようになつている。 電機子巻線22は周知の誘導電動機用巻線機械
によつて巻上げることができる。従つて巻線コイ
ルを直接コイル挿入機に巻きつけ、その後ただち
に電機子鉄心16のスロツト21に挿入してもよ
く、あるいは巻線コイルをコイル収容機上で巻き
上げ、巻き上つたコイルをいつたんコイル挿入機
に移した後そのコイル挿入機によつてスロツト2
1内に軸方向に挿入してもよい。このような作業
に適した機械装置は、たとえば米国特許第
3522650号、第3324536号、第3797105号、第
3732897号明細書に記載してある。この明細書中
でもこれらの米国特許明細書を参考文献として引
用する。 二極二巻線電動機では、二つの電機子巻線を同
じスロツトに収め入れる必要がなく、かつ全ての
スロツトに巻線が収まるものと仮定すると、巻線
が励磁(通電)されたとき相互に直角な磁界を形
成するためには、各電機子巻線のスプレツドを約
90゜電気角とする。巻線のスプレツドについては
後に詳しく説明するが、簡単に述べるとスプレツ
ドとは電機子鉄心のスロツトに収つた巻線のうち
で同一方向に電流が流がれる特定の巻線導体を収
めたスロツト間の角距離ないしは周方向の間隔を
言う。各電機子巻線の端部は鉄心の端面から外部
に突出する。そしてこれらの巻線の終端リード線
は個別に整流回路およびそのパワー回路に電気接
続する。 本発明を実施してなる1/20馬力、3000rpm仕
様の電子整流式直流電動機に適した電機子の巻線
構成が、第2図に示してある。電機子15の鉄心
を構成する積層板17にはコイル収容スロツト2
1が24個設けてある。複数の電機子巻線22は共
に二本巻で、巻数(ターン)はそれぞれ24であ
る。図に示すように四つの巻線a,b,c,dが
設けてあり、これらが対になつて相対する位置に
配置してある。巻線a,cは共に二本巻で、それ
ぞれ上側の六本のスロツトと下側の六本のスロツ
トに収つている。巻線b,dも共に二本巻で、左
側の六本のスロツトと右側の六本のスロツトに収
つている。電機子17の巻線の巻数分布は、第2
図に示す各コイル群について外側のコイルから内
側のコイルに向つてそれぞれ10ターン、10ター
ン、7ターンである。各電機子巻線は二つのコイ
ル群(セツト)を含んでいる。各巻線について一
本のスロツトにおける巻線ターンの数および全体
的な巻線ターンの分布の状況は、得ようとする電
動機の特性に応じて変えることができる。たとえ
ば各コイル群の外側コイルの数を最大限に増や
し、反対に内側コイルの数を最小限に減らすこと
によつて巻線を集中させることができる。巻線を
このように集中させると、平均トルクが高くなる
(電機子鉄心、回転子の構造、巻線抵抗、総ター
ン数は同じと仮定する)が、後に述べる整流点
(スイツチングポイント)がより重要となつて後
述する進み量を変えなければならなくなる。また
運転および停止中のトルクの落込みが大きくなる
が、持続時間は短かくなる。 第2図に示すように、各巻線の巻線ターンはあ
る特定の一対のスロツト群内に集中して配置して
あり、かつ各スロツトには所定数の巻線ターンが
収まるようにしてある。巻線は次の一対のスロツ
ト群にも続いており、その間に所定数のスロツト
ないしは歯に相当する隔たりがある。図示の場合
には11本の歯の隔たりがあり、各巻線のスプレツ
ドがたとえば電気角90゜となり、巻線を順次に励
磁すると相互に直交する磁界が連続して順次に形
成される。二本巻にすると二つの巻線を同時に巻
くことができ、二本巻導線の各導線の一端をアー
スすると巻線のハーフブリツジ接続(星形接続)
が成立する。 第2図において、巻線bは巻線a,c,dとは
若干異なつて図示してある。これは少なくとも一
つの整流期間中に巻線に流れる電流の方向を示す
ためである。図において矢印は巻線bの端部(鉄
心の端面から突出している部分)に流れる電流の
方向を示し、点およびペケ印は鉄心スロツト内に
収つている巻線ターンに流れる電流の方向を示
す。周知のように、点印は紙面の裏から表に向う
電流の方向を表わし、ペケ印は紙面の表から裏に
向う電流の方向を表わす。そして巻線bに図示の
ように電流が流れると、Nb,Sbで示す如き磁極
(N,S極)が形成される。 固定電機子15の中心には軸方向の開口23が
設けてあり、その内部に永久磁石回転子10を収
めるようになつている。前述したように回転子1
0は磁気抵抗の小さい鉄心12(成層鉄心であつ
てもなくてもよい)と、その外周面に配置固定し
た円弧形磁石13,14とから成る。磁石13,
14はたとえばエポキシ樹脂のような接着剤で鉄
心12の外周面に固着すればよい。鉄心に永久磁
石を取付けることにより、回転子10には第3図
に示すようにN極およびS極の極性を有する永久
磁極域が生じる。磁化の方向は半径方向であり、
円弧形永久磁石の半径方向の厚さは所望の起磁力
を得るに足る厚さとし、あるいは回転拘束時に電
機子巻線中の電流が形成する磁界によつて不可逆
的に消磁されることのない厚さにする。 図示の例では鉄心12の外周面に円弧形永久磁
石13,14を接着して回転子10が構成される
と述べたが、重要なことは回転子によつて極性の
異なる磁界が形成されることである。従つて円弧
形磁石以外に棒形磁石あるいはその他任意の形状
の磁石を用いて回転子を製作してもよい。磁石に
永久磁石を使用する場合には、磁石を鉄製のかご
形構造物の内部に収めることにより回転子を構成
することもできる。また回転子に巻線を装着し、
この巻線を励磁して必要なN極およびS極を発生
させる構成も可能である。この場合には、回転子
にスリツプリング等を備えて巻線と電源とを相互
に電気接続する必要がある。磁石の軸方向の長さ
は必要とされる総磁束によつて左右される。瞬時
トルク曲線および正味トルク出力は、固定電機子
のスロツトにおける巻線導体あるいは巻線ターン
の分布状態および磁石の円弧長βと関連性があ
る。そして前に述べたように鉄心スロツトの全部
に巻線ターン(巻線導体)が収つており、異なる
巻線の巻線ターンを同じ鉄心スロツトに配置する
必要がない場合、すなわち異なる巻線が同一のス
ロツトを共有する必要がない場合には、磁石の円
弧長βが電気角135〜160゜の範囲内であると効率
が最大限にまで向上する。 第1図に示すように、回転子10の一方の端面
の近くに回転軸の位置すなわち回転子の位置を検
出する位置検出装置40が設けてある。回転子位
置検出装置40は主として回転シヤツタ41と、
一対の光学感知器(センサ)43,44と、光学
感知器を支えるブラケツト42とで構成される。
回転シヤツタ41は指定された波長の光を通すこ
とのない光学的に不透明な不透光性材料、たとえ
ばアルミニウム、黄銅、スチールまたはこれらを
コーテイングした材料で成形する。シヤツタ41
は平らな円板部45と、その円板部の周縁に設け
たフランジ部46とから成り、フランジ部46は
円板部の周囲の約180゜電気角にわたつて形成し
てある。円板部45の中心には回転軸11よりや
や径の大きな中心穴47があけてあり、この中心
穴47に回転軸11を通すことによつてシヤツタ
41の円板部45を回転子鉄心12の端面に接合
させる。円板部45には一対のボルト穴48があ
けてあり、鉄心12の端面にもボルト孔50が設
けてある。ボルト(図示せず)を円板部のボルト
穴48を通して鉄心のボルト孔50にねじ入れる
ことにより、シヤツタ41を回転子鉄心12の端
面に固定する。もちろんその他の方法によりシヤ
ツタを回転子に取付けることも可能で要はフラン
ジ部46を回転子の外側に突出させ、光学感知器
43,44と協働して固定子電機子15に対する
回転子10の相対位置を表わす回転子位置信号の
発生を可能ならしめることである。 第1,4図に示すように、回転子位置検出装置
40におけるブラケツト42は二本の円弧形セグ
メント51,53と、両方のセグメントを連結す
るU字形連結アーム54とから成り、第一の円弧
形セグメント51にはほぼ全長にわたつてスロツ
ト52が切抜いてある。前述したように回転子鉄
心16を構成する積層板17は締付ボルト18に
よつて成層状態に締付保持するのであるが、その
締付ボルト18を第一セグメント51のスロツト
52に通した上で鉄心のボルト穴19に挿入して
締付けると、第一セグメント51を鉄心16の端
面に固定することができる(第4図)。第二の円
弧形セグメント53は字形連結アーム54によ
り第一円弧形セグメント51より半径方向内側に
支持する。第4図に示すように、連結アーム54
はU字形に折り曲げてあるので、回転子鉄心16
の端面に設けても電機子巻線22の端部と接触す
ることはない。光学感知器43,44は、このよ
うにして電機子巻線22の端部によつて取り囲ま
れる空間内に支持されている第二円弧形セグメン
ト53上に回転シヤツタ41のフランジ46に近
接して取付けてある。そして二巻線ステージ電動
機の場合には、二つの光学感知器43,44の間
は電気角90゜隔ててある。第4図からもわかるよ
うに、光学感知器43,44は電機子巻線22の
端部によつて取り囲まれる空間の内部におさまつ
ている。すなわち巻線端部より半径方向内側にあ
り、かつ巻線端部の軸方向の最先端よりも内側に
位置している。このため光学感知器を設けたこと
により電動機の軸方向の寸法を増大させる必要は
全くなく、むしろ小型化が可能である。またU字
形連結アーム54を使用することで電動機の軸方
向の全長を長くする必要が生じることはない。 第5A,5B図には、光学感知器43,44の
機械的構造および電気的構造が示してある。この
種の光学感知器は広く市販されており、たとえば
GE社の光学カツプラーH13A2が利用できる。光
学感知器43,44は、光エネルギを発する発光
源55と、発光源から発せられる光エネルギを感
知するための受光素子56とから成る。発光源5
5には発光ダイオードが、受光素子56にはフオ
トトランジスタが使用できる。そして発光ダイオ
ード55とフオトトランジスタ56とを光結合関
係に配置する。具体的な構成について説明する
と、発光ダイオード55とフオトトランジスタ5
6とは別々のブロツク57,58に成形してあ
り、これらをベース60上に間隔をおいて取付
け、両ブロツク57,58の間に溝空間59を設
ける。ベース60の底面からは、ブロツク57,
58内におさまつている発光ダイオード55、フ
オトトランジスタ56のリード線が端子導体61
として突出している。このような構成の光学感知
器43,44を第二円弧形セグメント53の両端
に取付け、両者の間を電気角90゜隔たてる。なお
円弧形セグメント53には光学感知器43,44
の端子導体61を通すための穴を設けておく。 電機子巻線に対する整流は、ソリツドステート
整流回路70により行われるが、この整流回路は
回転子位置検出装置から発せられる信号に応じて
作動するNORゲート、トランジスタスイツチ、
トランジスタドライバ等で構成される。なお整流
回路の説明に関連して、整流を行うのに利用する
ブリツジ回路について言及することがあるが、こ
れはハーフブリツジ(単方向)回路またはフルブ
リツジ(双方向)回路のいずれかである。第6,
7図に示すのはハーフブリツジ構成を採用した整
流回路であり、第9,10図に示すのはフルブリ
ツジ構成を採用した整流回路である。 いずれの場合でも、電機子巻線に対する電流の
切換えは光学感知器の相対的位置如何によつてあ
らかじめ設定されており、電機子巻線の整流作用
は後に述べるように進められる。 整流回路の動作について簡単に説明すると、整
流回路は回転子位置検出装置40からの出力を受
け取つて、電機子巻線を整流するためのスイツチ
ング(切換)信号を取り出す。すなわち回転子位
置検出装置40の二つの光学感知器43,44が
電機子巻線中の固定位置に対する回転子10の位
置を表わす二つの位置信号を出力として発する。
これら二つの位置信号は第6図で参照符号70′
で示す第一信号調整回路に送られる。信号調整回
路70′は回転子10の次の位置に対応する四つ
の制御信号を発する。(イ)シヤツタ41のフランジ
部46が一方の光学感知器43の溝空間59を通
過中であり、フオトトランジスタ(受光素子また
は感光素子)は遮閉されている。(ロ)シヤツタのフ
ランジ部46が両方の光学感知器43,44の溝
空間59を通過中であり、両方のフオトトランジ
スタが遮閉されている。(ハ)シヤツタのフランジ部
46が一方の光学感知器44の溝空間を通過中で
あり、感知器44のフオトトランジスタは遮閉さ
れているが、他方の感知器43のフオトトランジ
スタは開放されている。(ニ)シヤツタのフランジ4
6は両方の光学感知器43,44の溝空間59の
外にある。すなわち両方の感知器のフオトトラン
ジスタが開放されていて受光状態にある。このよ
うにして回転子10の半回転中は、回転シヤツタ
41が各光学感知器43,44の発光ダイオード
の発する光がフオトトランジスタに到達するのを
妨げ、残りの半回転中は光がフオトトランジスタ
に達するのを許容する。そして二つの光学感知器
43,44が90゜の間隔をおいて設置してあるの
で、それぞれのフオトトランジスタのON、OFF
動作の組合せにより四つの位置信号が得られる。
ブラケツト42の周方向の位置は締付ボルト18
をゆるめて適宜調節することができるので、電機
子巻線の整流作用をあらかじめ進めておくことが
でき、これにより整流中の巻線内の電流の上昇増
大を促進し、所望の速度・トルク関係を実現して
効率を高めることができる。 第7図において、シヤツタフランジ部46が各
光学感知器43,44の発光ダイオード
(LED)55とフオトトランジスタ56の間を通
過中であつて、発光ダイオード55の発する光エ
ネルギによつてフオトトランジスタ56が励起さ
れるのが妨げられている時には、各光学感知器4
3,44の出力レベルが高くなる。また第7図の
信号調整回路70′では、感知器43が前述のよ
うに遮閉されると、必ず第一の位置信号が発せら
れ、この信号はライン68に現われる。また感知
器44が遮閉されると第二の位置信号が発せら
れ、信号はライン69に現われる。 既に言及したように、各光学感知器43,44
は発光ダイオード55とフオトトランジスタ56
とから成る。フオトトランジスタ56のコレクタ
はそれぞれ抵抗71または72を通じてプラスの
母線73に別個に接続してあり、エミツタは共通
のアース線75に接続してある。また各感知器の
発光ダイオード55は母線73とアース線75の
間で直列に接続してある。 第一信号調整回路70′には四つのNORゲート
が含まれており、これらは回転子10の90゜範囲
内での回転位置を表わす四つの位置制御信号A,
(否定A)、B,(否定B)を発することの
できるように組合せてある。先ず各NORゲート
76,77の一方の入力がそれぞれライン68,
69に接続してあり、他方の入力はアース線75
に接続してある。NORゲート76,77の出力
にはAおよびB位置制御信号が現われる。Aおよ
びB位置制御信号は次の第二信号調整回路に送ら
れると共に、それぞれNORゲート78,79の
一方の入力端子にも送り込まれる。そしてNOR
ゲート78,79の出力には(論理補数、否定
A)位置制御信号および(論理補数、否定B)
位置制御信号が現われる。NORゲート78,7
9の他方の入力はアースしてある。信号A,,
B,の持続時間および発生順序は第8図の上半
部に示してある。 四つの位置制御信号A,,B,は、前述し
たように第6図に示す第二信号調整回路80に送
られる。第二信号調整回路80の働きは、電機子
巻線22a,22b,22c,22dを順次に切
換励磁するための四つのスイツチング(切換)信
号を発することである。このため各電機子巻線2
2a〜22dにはそれぞれ一つの信号チヤンネル
が設けてある。信号チヤンネルは、NORゲート
80、トランジスタ81およびドライバ回路(電
力供給回路、パワー回路)から成り、パワー回路
はトランジスタ82,83で構成される。各信号
チヤンネルの動作は同じであり、重複を避けるた
めにそのうちの一つのチヤンネルについてのみ説
明する。第6図では巻線22aの信号チヤンネル
をチヤンネル「a」として、そのチヤンネル内の
構成部品を示す参照数字の末尾にアルフアベツト
の「a」を付した。他の巻線22b〜22dの信
号チヤンネルについても同様である。従つてチヤ
ンネル「a」は巻線22aへの通電を制御し、チ
ヤンネル「b」は巻線22bへの通電を制御す
る。以下同様である。 そこで次に信号チヤンネルaについて説明す
る。このチヤンネルはNORゲート80a、トラ
ンジスタ81aおよびドライバ段(パワー回路)
を構成するトランジスタ82a,83aを有して
いる。そしてNORゲート80aの二つの入力端
子は第一信号調整回路70のNORゲート78,
77が発する出力信号すなわちおよびB位置制
御信号を受ける。同様に他の信号チヤンネルの
各々も第一信号調整回路70から二つの位置制御
信号を受け取り、第8図の下半分に示すところか
ら明らかなように、四つの信号チヤンネルは回転
子が一回転する間に逐次四つのスイツチングパル
スを発する。第8図において、四つのスイツチン
グ信号A+B、+B、+およびA+の持
続時間と発生順序は図式的に描いてある。 論理演算は各ゲートについて二つの入力によつ
て行われる。四つのNORゲート80a〜80d
は、一つのNORゲートの出力が「1」である時
には他のNORゲートの出力が「0」となるよう
な関係に接続してある。そして、たとえばNOR
ゲート80aの入力およびB入力が共に「0」
である時には、その出力は「1」となる。この状
態は回転シヤツタ41が一回転する間に一度だけ
生じる。同様に、NORゲート80bのおよび
入力が0となると、その出力は1となる。この
組合せも回転シヤツタの一回転中に一度だけ起こ
る。NORゲート80c,80dも同じようにそ
れぞれ二つの入力A,およびA,Bにつながつ
ている。 各NORゲート80の発する出力すなわちスイ
ツチング信号はベース抵抗84を通じてトランジ
スタ81に送られ、そこで増幅される。増幅トラ
ンジスタ81の出力は、トランジスタ82,83
で構成されるパワー回路のベースに送り込まれ
る。ドライバ段(パワー回路)は四つの電機子巻
線22a〜22dをあらかじめ定められたタイミ
ング関係で励磁するパワースイツチとして動作す
る。増幅トランジスタ81はNPNトランジスタ
で、エミツタはライン85を通じてアースしてあ
り、コレクタは抵抗86を通じてPNPトランジス
タ82のベースにつないである。PNPトランジス
タ82のコレクタおよびエミツタは、それぞれ次
のトランジスタ83のベースおよびコレクタに接
続してある。従つてトランジスタ82,83は周
知の変形ダーリントン回路を構成する。電動機が
大型になれば、トランジスタ83に容量の大きな
パワートランジスタを使用するか、二個あるいは
それ以上の個数のパワートランジスタを並列に接
続して使用する。 各電機子巻線22は関連するパワートランジス
タ83のコレクタ・エミツタ接続部を通じてプラ
ス母線87につながつている。そして電機子巻線
22から母線87に到る電路を形成するために、
各パワートランジスタ83のエミツタ・コレクタ
間に保護ダイオード88が接続してある。保護ダ
イオード88の陽極は電機子巻線22の非接地側
およびトランジスタ83のエミツタにつないであ
り、このダイオード88は巻線22の励磁が止つ
た時に巻線の磁界が消滅することにより放出され
る電気エネルギを通すことができる。すなわち消
滅磁界により誘起される逆電流はトランジスタ8
3に流れ込まずにダイオード88を通じてライン
90に流れ、コンデンサ91を充電する。ライン
90は母線87につながつており、コンデンサ9
1はこの母線87とアースの間に接続してある。
コンデンサ91に充電されている電気エネルギ
は、次の電機子巻線、たとえば電機子巻線22b
が励磁される時に放電して、電動機回路に戻され
る。これにより電動機の総効率が改善され、改善
の程度は10%にものぼる。 トランジスタ83のコレクタ・エミツタ間に接
続したダイオード88および母線87とアースの
間に設けたコンデンサ91は保護回路を形成する
が、この保護回路は電源としてバツテリーを使用
する場合にも、交流を整流して使用する場合にも
有効である。交流電源を用いる場合には、周知の
ように整流ダイオードが電源側に組込んであり、
電源から電動機に向つて電流を流すが、電動機か
ら電源に向つては流さない。このためこの場合で
もコンデンサ91には巻線22から逆電流が流れ
込み電気エネルギとしてたくわえられる。コンデ
ンサ91の代りにツエナーダイオードを用、いる
ことも可能で、ツエナーダイオードは回収された
電気エネルギを熱として放散する。この場合に
は、電気エネルギが電動機回路に戻されることが
ないので、効率の改善は問題にならない。 プラス母線87に抵抗92が挿入してあり、ま
た、これに関連して母線87とアース側との間に
コンデンサ93,94および15Vツエナーダイオ
ード95(公称平均印加電圧12V)が接続してあ
る。これらの抵抗92、コンデンサ93,94お
よびツエナーダイオード95は、整流回路の回路
部品を高電圧から保護する保護フイルタ回路を構
成する。たとえば電動機の電源を18V以上のピー
ク電圧を発生することのできるバツテリー充電器
からとる場合などには、母線87に加わる電圧が
ソリツドステート回路部品の耐電圧を超えるよう
なことが起こる恐れもある。そのような時には上
に述べた保護フイルタ回路が働いて、回路部品が
破損するのを防ぐ。 第6図に示す電機子巻線22a〜22dは二本
巻であり、各巻線の一方の終端を全て接地するこ
とによりハーフブリツジ(半ブリツジ)に構成し
てある。この構成によればわずかな数の電子部品
によつて電機子巻線を個別に励磁制御(通電の開
始および停止、スイツチオン、スイツチオフ)を
行うことができ、励磁制御中すなわち整流中に電
機子巻線が発する誘導エネルギを容易に回収する
ことができる。たとえば、整流中に電機子巻線2
2aへの通電が停まると、この巻線が形成してい
た磁界が消滅する。巻線22aの磁界が消滅する
時にこれと対をなす別の巻線22cに電流が誘起
される。これはこれらの巻線が二本巻構成であつ
て変圧器と同様の原理によるものである。巻線2
2cに誘起された電流はダイオード88cを通つ
てコンデンサ91に流れこみ、これを充電する。
誘導電流はダイオード88cを通ることによつて
トランジスタ83を迂回するので、トランジスタ
83はダイオード88cによつて保護されること
になる。電機子巻線22a〜22dをハーフブリ
ツジに構成すると、一本のスロツトにおける巻線
の利用率は50%程度にしか過ぎない。巻線を完全
に利用して巻線材料の利用率を高めるには、巻線
を第9,10図に示すように完全なブリツジ(フ
ルブリツジないしは全ブリツジ)に構成するのが
望ましい。 第9,10図に示す例では、固定電機子巻線1
22a,122bは、第6図に示すハーフブリツ
ジ構成の電機子巻線22a,22bと同じように
巻いてある。ただし巻線22a,22bのように
二本導体を用いるのではなく一本導体を用いてあ
り、各巻線の励磁制御は一対のトランジスタで行
うようになつている。そこで各一対の電機子巻線
について、四つのドライバ回路ないしはパワー回
路101〜108が設けてある。各パワー回路は
ダーリントン接続した一対のトランジスタから成
り、各パワー回路の入力トランジスタのベースは
それぞれに対する抵抗109〜116を通じて第
6図の増幅トランジスタ81の出力に接続してあ
る。詳しく説明すると、信号チヤンネルaにおけ
る増幅トランジスタ81aの出力はパワー回路1
01,103の入力に接続してあり、信号チヤン
ネルbの増幅トランジスタ81bの出力はパワー
回路105,107の入力に接続してある。同様
に信号チヤンネルcの増幅トランジスタ81cの
出力はパワー回路102,104の入力に、信号
チヤンネルdの増幅トランジスタ81dの出力は
パワー回路106,108の入力にそれぞれ接続
してある。パワー回路101,103が導通して
電流Iaが流れると、電機子巻線122aが励磁さ
れる。またパワー回路102,104が導通して
電流Icが流れると、巻線122aは事実上第2,
6図の巻線22cと同様に作動する。第10図に
示す電機子巻線122bの整流回路も、電流Ib,
Idが流れると上に述べたと同じように動作する。
各パワー回路101〜108を構成するトランジ
スタのエミツタ・コレクタ間には保護ダイオード
117〜124が第9,10図に示す方向に接続
してあり、トランジスタの導通が停つた時に蓄積
誘導エネルギによつて流れる電流を通す。 第9,10図に示す整流回路は構成が簡単であ
るが、本発明の電動機の整流作用をコントロール
する回路として非常に効率的であり、経済的でも
ある。 次に第3図を主として参照しながら進みタイミ
ング角すなわち整流作用の進みについて説明す
る。永久磁石回転子の磁極中心がある電機子巻線
に向つて移動しており、永久磁石回転子の磁極中
心が電機子巻線の形成する磁極の中心軸から電気
角135゜の地点に達した瞬間に電機子巻線に電流
が流れ込む場合には、整流作用の進みないし進み
角は0である。これは理論的最適位置であり、回
転子の磁極中心がこの理論位置より10゜(電気
角)に達した時点で電機子巻線に通電したとする
と、整流作用は10゜進んでいることになり、整流
進み角は10゜である。進み角をどの程度に定める
かは、各電機子巻線のL/R時定数に関係する。
整流の進みが0であると、巻線内での電流の上昇
が遅れるために、巻線の励磁期間(ON期間)の
全体にわたつて最大トルクを実現することできな
くなる。整流を進めると、回転子と電機子巻線の
不完全電磁結合期間、すなわち回転子の磁極軸と
巻線の磁極軸とが完全に整合されていない間に生
じる逆起電力が小さくなる。このため巻線に流れ
る電流の立ちあがりが早くなり、トルクの発生も
迅速になり、トルク条件が向上する。しかし整流
を進め過ぎると、電流のオーバシユート(行き過
ぎ状態)が生じて効率が低下する。整流作用角の
最適進み量は、ある程度までは電動機に求められ
る速度およびトルク動作点如何により左右され
る。整流進み角(タイミング角)を調整するに
は、回転子位置検出装置40のブラケツト42を
回転子鉄心16の周方向に動かして、回転シヤツ
タ41のフランジ部46に対する光学感知器4
3,44の相対位置を変えればよい。 第3図においては、第2図の電機子巻線22b
によつて形成されるN極およびS極をそれぞれ
Nb,Sbで示してある。他方、回転子磁石13,
14の磁極中心はN,Sで示してある。なお巻線
22bによつてNb,Sb極が形成されるのは、こ
の巻線が第2図に示すように励磁された時であ
る。 電動機の回転中電機子巻線22a,22b,2
2c,22dは順次に整流される。そして巻線2
2bの形成する磁極Nb,Sbが消えると、次に巻
線22cにより磁極Nc,Scが形成される。第3
図からわかるように、回転子磁石14の磁極Sの
中心は磁極Sbを電気角45゜通り過ぎた位置にあ
る。理論上はこの瞬間に巻線22bに通電して磁
極Nb,Sbを形成すべきであり、また巻線22b
は磁石14の磁極中心がその後90゜電気角回転す
る間中励磁されていなければならない。その後巻
線22bへの通電が停まり、巻線22cが通電さ
れる(ただし回転子は第3図の矢印Rで示す時計
方向に回転するものとする)。 上に述べたのは理論上の励磁開始点すなわちス
イツチング点ないしはスイツチング角であるが、
実際には巻線の整流作用をこの理論的最適点より
あらかじめ定めた電気角αだけ早めて行うと優れ
た運転性能を得ることができる。 これまで述べてきた電機子巻線では、αは約電
気角20゜である。従つて巻線22aの励磁が停ま
り、その後磁石14の磁極Sの中心が約135゜+
20゜=155゜電気角の位置に達すると、巻線22
bが励磁されて磁極Nb,Sbが形成される。磁極
中心がさらに90゜電気角移動すると、巻線22b
の励磁がとまり、次の巻線22cが励磁されて磁
極Nc,Scが形成される。そして四つの電機子巻
線22a〜22dについて、このような整流作用
が引続いて行われる。 電機子鉄心上に直径方向に対向して配置されて
いる巻線は、回転子上の相対する二つの磁石と同
時に磁気結合されることができるが、各巻線が分
布巻の構成をとつているためと、回転中の回転子
磁石に短縮効果が現われるために、ある特定の電
機子巻線中の全ての巻線ターンが完全に磁石と磁
気結合されることはない。このような事情のため
トルク対電機子巻線の単位入力電流の比T/I
は、回転子位置、回転子磁石の円弧長、巻線の巻
数および巻線ターンの電機子中の配置状態と関数
関係にある。電機子巻線が二巻線ステージ構成で
ある時に、円弧長の異なる回転子磁石を用いた場
合にT/I比にどのような影響が現われるかを第
11A,11B,11C図に示した。多巻線(多
巻線ステージ)電動機では、回転子磁石の円弧長
を短かくすることにより、各巻線のトルク/アン
ペア(T/I)曲線中の平坦部二巻線ステージ電
動機の場合と同じ電気角だけ短縮することができ
る。ただし多巻線電動機における電機子巻線の励
磁期間は、第11A〜11C図に示した二巻線ス
テージ電動機のものとは異つてくる。 第11A図は回転子磁石の円弧長が180゜電気
角であり、2ステージ巻線22a,22b,22
c,22dがそれぞれのスロツトに同一数の巻線
ターンを有している、すなわち巻線導体を均一に
分布させてある場合のトルク/アンペア(T/
I)曲線である。同図で台形状に屈曲している実
線の曲線は、巻線22aが回転子の一回転運動の
全期間中励磁され続け、一定の値の電流が流入し
た場合のアンペア当りの瞬時トルクを示す。点線
で示す曲線も巻線22bについての同様の関係を
表わしている。太い棒線は、巻線22aが電気角
90゜にわたつてのみ励磁され、巻線22bが電気
角90゜にわたつてのみ励磁され、巻線22c,2
2dも同様に励磁された時の正味効果を示す。図
をわかりやすくするために、棒曲線は他の曲線か
らずらして図示してある。 回転子磁石の磁極軸が巻線22aの形成する磁
極の中心を通過後約45゜電気角の地点に達した時
に、巻線22aが通電(励磁)された。電機子巻
線22a〜22dは分布巻構成であるので瞬時ト
ルク曲線が台形を提するようになる。電機子巻線
に集中巻の巻線を使用する理想的な場合を想定す
ると、その時には瞬時トルク曲線は台形ではな
く、正方形状になる。第11A〜11C図では、
使用した回転子磁石の円弧長および巻線22aの
巻線導体の「スプレツド」も記入してある。巻線
導体の「スプレツド」とは、電気子鉄心のいくつ
かのスロツトに挿入配置してあるある特定の巻線
の巻線導体(複数)のうちで鉄心の軸に沿つて同
じ方向に同時に電流を通す導体があつた場合に、
そのような導体を収容しているスロツト間の角距
離(周方向の間隔)を言う。たとえば第2図に示
す電機巻線の構成では、巻線の一群の巻線導体は
スロツト801〜806に収つており、他の一群
の巻線導体はスロツト807〜812に収つてい
る。そしてスロツト801〜806に収つている
巻線導体にはペケ印で示すように同時に同一軸方
向に電流が流れる。従つて巻線22bのスプレツ
ドは電気角90゜である。巻線のスプレツドは電気
角120゜より小さいのが望ましい。わずか二本の
スロツトに収まる単一のコイルから成る完全な集
中巻線では、スプレツドは0゜に近くなる。巻線
を集中させる、言いかえると巻線のスプレツドを
小さくすると、回転子磁石の円弧長を短縮するこ
とが可能となる。 円弧長160゜電気角の円弧形永久磁石を組込ん
だ回転子を有する二巻線ステージ電動機におい
て、アンペア当りのトルクが回転子の回転位置に
応じてどのように変化するかを第11B図に示し
た。この場合も電機子巻線はスロツトに均一に分
布させてあり、巻線電流は一定であると仮定す
る。アンペア当りの瞬時トルクは回転子の回転位
置の関数として変化するが、その様子を示す曲線
は第11A図の場合と同様に台形状を提する。た
だし電機子巻線の電流の立上がりは第11A図の
場合より鈍くなり、そのため最大トルクが得られ
る期間が短かくなる。ただし正味トルクすなわち
平均トルクはほんのわずかしか低下しない。この
ような結果は、第11C図に示すように円弧長が
135゜電気角である回転子磁石を用いた場合によ
り顕著となる。 これまでに述べた構造の電動機における回転子
速度および巻線インダクタンスを考慮に入れる
と、定格負荷における最適トルクは電機子巻線を
理論上の整流点(スイツチング点)より電気角約
20゜進めて励磁した時に得られる。このため回転
子磁石の円弧長も実際には180゜電気角から160゜
電気角まで短縮することが可能である。さらには
電気角120゜程度の短かい円弧形磁石を用いて
も、電動機の運転性能や効率が著しく損われるこ
とはない。しかし実際に組立ててテストした電動
機には、円弧長が電気角135゜〜160゜の範囲内の
回転子磁石を用いた。 第11図に示すトルク/アンペア(T/I)曲
線は理想的な曲線であり、現実に巻線のインダク
タンス、電機子鉄心中のスロツトの形状、回転子
の回転速度および整流進み角を考慮に入れると、
実際のT/I曲線は第11図に示すものとは異つ
たものになる。巻線インダクタンスは巻線電流の
立上がりを遅くするように作用するので、電動機
の定格速度を高く設定する場合には、巻線のL/
R時定数が極めて重要な要素となる。一般的には
回転速度が速くなれば整流進み角も大きくなる
が、巻線への励磁停止が第11A〜11C図に示
すトルク曲線の平坦部で起り、励磁開始が同じト
ルク曲線の立上がり部分で起きるようにすると最
適性能が得られる。 第12〜15図には第11A〜11C図と同様
の曲線が表わしてあり、これらの曲線は第1図に
示す構成の電動機において固定電機子巻線のスプ
レツドを種々に変えた場合に、トルク対アンペア
比(T/I比)が回転子の回転位置の関数として
どのように変化するかを示している。なおこの場
合の曲線も理想曲線ないしは理論上の曲線であ
る。第12〜15図において、実線曲線はある一
つの電機子巻線、たとえば巻線22aが回転子が
一回転する間中励磁(通電)され続けた場合の瞬
時トルク/アンペアの変化を示す。点線曲線は他
の巻線、たとえば巻線22bが同様に励磁された
場合の瞬時トルク/アンペアの変化を示す。前述
したように、第12〜15図に示すT/I曲線は
電動機における電機子巻線のスプレツドを変えた
場合を想定しており、第12図では電機子巻線の
スプレツドは電気角90゜、以下第13図では電気
角60゜、第14図では電気角120゜、第13では
電気角30゜である。いずれの場合でも、回転子は
円弧角135゜電気角の永久磁石を備えた二極回転
子で、これを一つだけ用いた。T/I曲線中の平
坦部(T/Iが最大)の長さないしは持続期間
は、各図面中に電気角で記入してある。第12〜
15図より明らかなように、巻線のスプレツドが
大きくなると、T/I曲線中の平坦部が短かくな
る。逆に言うと、巻線のスプレツドを小さくして
巻線導体を集中させると、T/I曲線の平坦部
(最大T/I部)の持続期間が長くなる。 第1,2図にも示すように、電機子巻線22は
コイルのコイル端に相当する巻線端部と、コイル
のコイル辺に相当する巻線側部とから成り、巻線
端部は電機子鉄心16の両端面から外部に突き出
ており、巻線側部は鉄心16の軸方向スロツト2
1におさまつている。そして第12〜15図の
T/I曲線を作成するに際しては、各鉄心スロツ
トには巻線の側部導体(巻線ターン)が同数だけ
収つているものとした。 主として第2図を参照して、電機子巻線22b
の構成について説明すると、巻線22bは二つの
コイル群から成り、各コイル群は三つの同心コイ
ルで構成されている。それぞれの同心コイルは複
数のコイルターンから成り、コイルのコイル辺は
鉄心スロツトに収められている。各コイル群のう
ちの最も外側のコイルのコイル辺間の周距離ない
しは角距離が、そのコイル群のスパン(コイル
幅)となる。これに対して巻線22bの「スプレ
ツド」、換言すれば「集中度」は、その巻線を構
成する両方のコイル群のコイル辺の半分の占める
角距離によつて決まる。従つて集中度が最高の巻
線はたつた一つのコイルから成り、全てのコイル
導体は二つのスロツトに収まる。 第2図の巻線22bでは、紙面の表から裏(ま
たは裏から表)に向つて電流を通す巻線導体が全
体として電気角90゜の「スプレツド」を形成して
いる。仮りに巻線22bが二つのコイル群で構成
され、各コイル群がただ一つのコイルから成り立
つており、これら二つのコイル群が同じ鉄心スロ
ツトに収まつている場合には、巻線の「スプレツ
ド」は最小となり、「集中度」は最大となる。 第11A〜11C図と第12〜15図を比較す
れば明らかなように、巻線のスプレツドを小さく
し、回転子磁石の円弧長を大きくすると、T/I
比の最大値の持続期間が長くなる。 第11A〜11C図および第12〜15図は、
回転子磁石の円弧長、電機子巻線のスプレツドお
よびT/I比の相互関係を二巻線ステージ電動機
について示したものであるが、この相互関係は多
巻線ステージを有する電動機にもあてはまる。巻
線(ステージ)数が増えると、各巻線のスプレツ
ドは一般的に小さくなり、各巻線に関連するT/
I曲線の平坦部が増長される。回転子磁石の円弧
長が同じであるとすると、各巻線に関するT/I
曲線の平坦部が伸びると、巻線間において通電時
間が重なり合う、すなわち通電時間のオーバーラ
ツプが生じる。電機子巻線を最大限に効率よく利
用し、電動機の運転効率およびトルク出力を上げ
るためには、電機子巻線間に通電時間のオーバー
ラツプが生じるのは望ましいことである。しかし
二巻線ステージ電動機について前述したように、
回転子磁石の円弧長を電気角180゜から160゜およ
び135゜へそれぞれ20゜および45゜づつ短縮する
と、多巻線ステージ電動機においても各電機子巻
線に関するT/I曲線中の平坦部がそれぞれ電気
角20゜および45゜短かくする。巻線のインダクタ
ンスおよび回転子の速度を考慮に入れると、電機
子巻線の励磁を電気角約20゜進めると定格負荷条
件下で最適トルクを得ることができる。このた
め、回転子磁石の円弧長を電気角180゜から160゜
に落すことができ、しかもそれによつて電動機の
運転性能が著しく低下することはない。 回転子の一回転運動の全期間にわたつて最大ト
ルクを達成しようとするには、第1A〜11C図
および第12図〜15図に示すT/I曲線をでき
る限りフラツトに近づけなければならない。しか
し仮りにT/I曲線中の最大トルク期間が理論最
大値の電気角180゜になつたとすると、T/I曲
線方形波状になる。言いかえると、T/I曲線の
始端(立上がり部分)が極端に急勾配となる。こ
の部分の勾配が急になると、電動機の起動に関し
て問題が生じる。このため曲線の始端部は、起動
上の問題を引き起こすことのない範囲でできる限
り急勾配となるようにするのが望ましい。しかし
電動機に求められる運転性能を達成するために
は、電機子巻線の巻線を増大させる必要があり、
そのために巻線のスプレツドが大きくなる場合が
ある。この場合には曲線の始端の勾配が大きくな
るので、適正な運転効率を達するためには整流作
用の進み(進み角)を大きくしなければならなく
なる。 第6図に示す整流回路ではNORゲートを組合
せて用いてあるが、この他にAND、OR、NAND
およびNORゲートを適正に組合せて電機子巻線
の電子整流に必要な論理回路を構成することもで
きる。また第6図の回路の変形例として、一つま
たはそれ以上の電機子巻線に流れる電流を検出
し、検出電流があらかじめ設定された値を超えて
いる時には電機子巻線への電流の供給を制限する
構成にしてもよい。第19図に示すのはそのよう
な巻線電流制限回路の一例で、電機子電流を検知
して検知電流が定められた値を超えている場合に
はその過電流の検知後あらかじめ定められた短時
間にわたつて電機子巻線の励磁を停める。第19
図の回路は主として電動機の始動時に動作し、こ
の回路による励磁停止時間は電機子巻線の通常の
励磁時間より短い。第19図の電流制限回路は第
6図の電子整流回路に組込むことができる。その
場合に比較的抵抗値の小さい抵抗204を第6図
の右上にある+V電源につながる母線に接続する
ことによつて、電源と電機子巻線(負荷)との間
に直列に挿入する。また第6図の整流回路中の論
理回路を第19図の回路の電流制限作用に適応さ
せるためには、NORゲート80a〜80bをに
入力端子を三つ備えたものに取替え、各NORゲ
ートの最後の入力端子(第6図では図示せず)を
まとめて第19図の回路の出力ライン206に接
続する。 第19図の回路において、抵抗204は電源側
と負荷側(電機子巻線)との間に直列に挿入して
あり、この抵抗204の両端間の電圧があらかじ
め定められた値(設定値)を越えると、回路が働
いて電機子巻線への通電を一定の短時間停止す
る。電流制限回路の端子208にはたとえば10V
の直流定電圧を加える。直流定電圧源としては周
知の中心タツプ付き変圧器やツエナーダイオード
で構成したブリツジ整流回路を用いることができ
る。第19図の出力ライン206に現われる電流
抑止信号の持続時間はたとえば300マイクロ秒
で、この信号が消えると第6図のNORゲート、
その他のトランジスタ回路は電機子巻線を再度励
磁することが可能となる。 次に第19図の回路の構成と動作について説明
する。抵抗204の両端間の電圧を演算増幅器2
10が検知増幅して比較増幅器212の一方の入
力に送り込む。比較増幅器212の他方の入力に
は、電位差計214のセツテイングによつて定め
られる基準電圧が加わる。比較増幅器212の出
力は、微分処理の後単安定増幅器216を動作さ
せるのに用いられ、単安定増幅器216は電位差
計218およびコンデンサ220の時定数によつ
て定まる一定時間だけON状態にあつて、必要な
信号を発する。すなわち電機子巻線の瞬時電流が
たとえば設定値の10Aを越えると、単安定増幅器
216がたとえば300マイクロ秒にわたつて出力
ライン206に高レベルの出力信号(抑止信号)
を発し、電機子巻線への通電を阻止する。 第19図の回路における三つの増幅器210,
212,216は、たとえば品番MC3301BのIC
演算増幅器である。比較増幅器212の出力と単
安定増幅器216の入力との間に挿入したコンデ
ンサ222は微分動作を行う。増幅器216の出
力レベルが高くなつて通電阻止信号が現われる
と、この高出力レベルによつてコンデンサ220
が可変抵抗218を通じて充電される。そしてコ
ンデンサ220の充電量が十分に大きくなると、
増幅器216の二つの入力に加わる入力信号の差
が小さくなり、増幅器216の出力は再び低レベ
ルに戻り、それと共にコンデンサ220はダイオ
ード224を通じて放電する。 第20図のブロツク図は、本発明のブラシレス
直流電動機の重要な設置場所ないしは用途である
密閉環境を示すものである。すなわちブロツク2
26は密閉冷凍(冷却)系を示し、この冷却系の
圧縮器(図示せず)を駆動するために本発明のブ
ラシレス直流モータ228が用いられる。冷却系
226はたとえば自動車等の車両用エアコンであ
る。モータ228の電機子電流はソリツドステー
ト整流回路230を通じて供給され、モータ22
8は前述した光学位置検出装置の発する回転子位
置信号を整流回路230に供給する。速度検出器
または回路232および温度制御御器(たとえば
サーモスタツト)234は、ソリツドステート界
磁電流調整回路236に入力信号を供給する。界
磁電流同整回路236は、ブラシレス直流モータ
228に電力を供給するための直流または交流発
電機238を制御する。冷却系226を自動車等
の車両用エアコンとして用いる場合には、発電機
238は車両に搭載してあるエンジンにより駆動
される。発電機238の発生する電力は電子整流
回路230を通じてブラシレス直流モータ228
に供給される。調整回路236により発電機23
8の界磁電流をコントロールすることによつて、
モータ228に供給される電力をコントロールす
ることができ、またそのことによつて冷却系(エ
アコン)226の冷却温度を調節することができ
る。第20図の構成によれば、従来の車両用エア
コンデイシヨナ(カーエアコン)に普通にみられ
たベルト駆動式の圧縮機をなくすことができる。
またこのエアコンは発電機238から電力の供給
を受けるが、自動車が駐車中には通常の交流電源
コンセントから電力を供給することもできる。電
子整流回路230は第6図に図示のものと同じ構
成でよいが、直流発電機ではなく交流発電機を使
用する場合および普通の交流電源コンセントから
電力をとる場合には、適当な整流回路を組込んで
おく必要がある。次に第21図に示す別の整流回
路の構成について説明するが、この場合でも同じ
である。 第21図および第22図には、第20図でブロ
ツクで示した電子整流回路230および速度検出
回路232の構成が詳しく図示してある。第21
図の整流回路230では、エンジン駆動発電機2
38の出力電圧が端子240に加えられ、車両に
搭載してはバツテリーの12V直流電圧が端子24
2に加えられる。さらにバツテリーの電圧をツエ
ナーダイオードを用いて12Vの定電圧を調整した
ものが第22図の端子244に加えられる。第2
1図において、位置検出装置246は既に述べた
回転子位置検出装置40と同じように動作する。
すなわち回転子の回転軸に取付けたシヤツタの動
きに応じて、発光ダイオード248,250の光
を感光性トランジスタ250,254の一方また
は双方が受光して導通する。トランジスタ25
0,254の導通または非導通を示す信号は、
NORゲート256,258で処理される。NOR
ゲート256,258は別のNORゲート26
0,262と共に一次デコーダとして作動し、前
述したと同じようにA,Bおよび否定A,、否
定B,の信号を発する。NORゲート256〜
262はLD―4001型を用いてある。これらの信
号は第22図に示す四つの入力端子に供給される
と共に、NORゲート264,266,268,
270にも送られる。NORゲート264〜27
0は受入れた信号を第6図に関して述べたと同じ
ように論理的に組合せて、四つの巻線励磁信号
(スイツチング信号)を発する。スイツチング信
号は回転子が90゜回転する毎に一つだけ発せられ
る。回転子が一回転する間に逐次発せられるスイ
ツチング信号はトランジスタ272で増幅され、
その後ドライバ段(パワー回路)に送られる。パ
ワー回路は電機子巻線に通電するための回路で四
つ設けてあるが、第21図ではそのうちの一つだ
け図示した。各パワー回路はトランジスタ272
のエミツタと発電機の出力電圧が加わつている端
子240の間に接続してあり、発電機の出力電圧
を端子274を通じてそれぞれの電機子巻線に供
給する。交流電源または交流発電機から電力の供
給を受ける場合には適当な整流回路を備える必要
があるが、第21図では省略した。 パワースイツチ回路について説明すると、トラ
ンジスタ272,276,278は増幅用であ
り、並列接続された一対の2N6258パワートラン
ジスタ280,282にベース電流を供給する。
ダイオード284は電機子巻線への通電が急に停
止した時に巻線内に存在する誘導エネルギを通す
働きをする。四つのNORゲート264〜270
のどれか一つ、たとえばNORゲート264の出
力が高くなると、トランジスタ272が導通し、
それに伴つてトランジスタ276,278も導通
する。トランジスタ276,278が導通すると
並列接続のパワートランジスタ280,282に
ベース電流が流れて導通する。パワートランジス
タ280,282が導通すると、端子242に加
わつている直流電圧が端子274を通じて、これ
につながつている電機子巻線に供給される。端子
274には巻線の一方の終端がつながつており、
他方の終端は普通アースしている。 前述したようにA、Bおよび、信号は、第
22図に示す速度検出回路の入力にも供給され
る。第22図の回路においては、四つの信号は先
ずNORゲートに入りそこで次のように論理的に
組合される。すなわちある一瞬間においては四つ
のNORゲートのうちのどれか一つのNORゲート
の出力のみが高く、その高出力は回転子が90゜回
転する間高レベルに保たれ、その後は出力が低下
すると共に次のNORゲートの出力が上がる。
NORゲートの出力波形は矩形波であり、微分処
理の後トランジスタ286で増幅される。このよ
うにして四つのNORゲートの発する出力が、増
幅トランジスタ286を通じて四つの連続する短
い電圧パルスとしてIC増幅器288の入力に送
られる。すなわちたとえばAおよびB信号の両方
が高レベルにある期間中は、第8図に示したと同
じようにNORゲート290の出力に高出力パル
スが現われ、抵抗292の両端には指数的に減衰
する電圧スパイクが現われる。これはコンデンサ
294に蓄積される電荷が最初は短絡効果を、続
いて阻止効果を引き起すからである。電圧スパイ
クはダイオード296、抵抗298を経て増幅ト
ランジスタ286に供給され、その結果トランジ
スタ286が短時間導通してライン300をアー
スする。このトランジスタ286の導通によるラ
イン300の接地は、NORゲート290が矩形
の出力パルスを発する毎に周期的に生じる。特に
NORゲート290の矩形出力パルスの発端にお
いて生じる。なぜなら矩形パルスの発端には正の
電圧スパイクが、終端には負の電圧スパイクが発
生するが、負の電圧スパイクはダイオード296
に妨げられてトランジスタ286のベースに達し
ないからである。ライン300がこのようにして
周期的に接地されると、単安定形演算増幅器であ
る増幅器288がトリガされる。増幅器288の
出力は、高さおよび持続時間の等しい方形波の連
続である。この一連の出力方形波がフイルタアン
プとして働く次の増幅器302に送られる。増幅
器302は出力として速度信号を発し、この信号
がさらに別の演算増幅器304に送られる。増幅
器304は比較増幅器として動作し、増幅器30
2の出力である速度信号を端子306に加つてい
る発電機の出力電圧と比較する。そして速度信号
が端子306の発電機の出力電圧より高いか低い
かに応じて、比較増幅器304の出力が高くなつ
たり低くなつたりする。増幅器302の発する速
度信号が発電機の出力電圧を越えていると、比較
増幅器304の出力が高くなり、ダーリントン回
路に接続されている一対のパワートランジスタ3
08が導通する。対トランジスタ308が導通す
ると、発電機の界磁巻線の一方の端子が接地され
て発電機の出力電圧が増大する。第22図に示す
発電機の界磁端子310はバツテリ電源につなが
つており、界磁端子の間にダイオード312が挿
入してある。このダイオード312と発電機の界
磁巻線のインダクタンスとの関連作用により、対
トランジスタ308の導通開始および導通停止に
よつて脈動する界磁電流が平滑にされる。単安定
増幅器288の発する出力パルスの幅は一定して
いるが、出力パルスの発生頻度はライン300が
接地される頻度に正比例している。前に述べた点
より明らかなように、ライン300が対トランジ
スタ308の導通によつて接地される頻度は、回
転子の回転速度を表わしている。すなわち回転子
の回転速度が上昇すると、一定期間内に増幅器3
02に送られる出力信号の数が増大する。このた
めフイルタアンプとしての増幅器302の出力信
号(入力電圧レベルの平均値)のレベルが上昇す
る。すると比較増幅器304の正の入力に高い電
圧レベルの信号が入り、その出力のレベルも高く
なる(ただし発電機の出力電圧は変化しないもの
と仮定する)。このため対トランジスタ308が
導通して、発電機の出力電圧を上げるように作用
する。車両に搭載されているバツテリー電圧が端
子314にも加つており、電動機の停止時にも発
電機電圧のいくぶんかが確保できるようになつて
いる。必要な温度制御は第21図に示すように簡
単なスイツチで行つてもよいし、もう少し複雑な
方法たとえば比較増幅器304の臨界(スレツシ
ユオールド)電圧を変える方法によつてもよい。
さらに第24図に関して述べる方法によることも
できる。 本発明のブラシレス直流モータを設置使用する
のに適した密閉環境が第23図に示してある。同
図において参照符号318で示すのは周知の冷却
装置で、蒸発器コイル320と温度調節用サーモ
スタツト322が内蔵されている。冷却装置31
8の温度が定められた値を越えると、サーモスタ
ツト322が閉じて冷却系(冷却回路)が作動す
る。冷却系において、冷媒は圧縮機324によつ
て凝縮器326に送られ、そこで熱を放散する。
その後冷媒を膨脹弁328を通つて蒸発器コイル
320に流入し熱を奮う。凝縮器326は放熱に
よつて温度が上がるので、冷却フアン330によ
り冷却する。このように第23図の冷却系の全体
的な構成は従来のものとほぼ同じであるが、その
特色は自動車その他の車両の如き移動空間内に設
置し、車両に搭載してある12Vバツテリーで運転
できることである。そして従来の車両搭載冷却機
では冷媒圧縮機を車両のエンジンで駆動していた
が、第23図の構成では専用のブラシレス直流モ
ータ336で圧縮機324を駆動するようにし、
モータ336と圧縮機324とを密閉ハウジング
334内に収めた。ブラシレス直流モータ336
の電子整流回路338は第6図に示したものが利
用でき、温度調節は第24図に示す方法または前
に述べた方法により行うことができる。 第24図においては、NORゲート、たとえば
第6図に示したNORゲート80が四つの同じよ
うな入力端子、たとえば入力端子340,342
に接続される。第24図の回路の出力端子は第6
図のパワートランジスタ82のベースにつなぐ。
直流12V電源のプラス極が端子348に接続され
ており、サーモスタツト322の接点が閉じると
その直流電源が冷却フアン330の駆動モータお
よびトランジスタ350のベースに加わる。サー
モスタツト322の接点が開いている間はトラン
ジスタ350は導通しないが、他のトランジスタ
352,354には抵抗356を通じてベース電
流が流れる。トランジスタ352,354が導通
状態にあると後続のトランジスタ358,360
の導通が妨げられるので、端子344,346に
は電機子巻線の励磁信号(スイツチング信号)は
現われない。言いかえるとこれらの端子344,
346につながつているパワートランジスタ82
(第6図)にはベース電流が流れない。しかしサ
ーモスタツト322の接点が閉じてトランジスタ
350が導通すると、トランジスタ352,35
4のベース電流がアース側に流入するのでこれら
のトランジスタ352,354は非導通状態にな
る。従つて入力端子340,342に入力信号が
入りると、これらの端子につながつているトラン
ジスタ360,358が導通し、前述したと同様
に出力端子344,346にスイツチング信号が
現われて電機子巻線を順次に励磁して行く。すな
わち整流が行われる。第24図ではトランジスタ
358,360とそれに対応する端子346,3
44しか図示していないがこれらは電機子巻線の
数に応じて設けられることは第6図で説明したと
ころからも明らかである。 これまでに述べた整流回路では、光電式または
電気機械式の回転子位置検出装置を利用していた
が、そのような装置によらないでも回転子位置信
号を得ることができる。第16図に示す回路はそ
の例で、電動機の電機子巻線をハーフブリツジ
(半ブリツジ)に構成する場合にはこの回路が特
に適している。第16図の回路では、左上に示す
ように抵抗130を電機子巻線の励磁電源と複数
の電機子巻線との間に挿入する。たとえばライン
930,931をそれぞれ電源と第6図で+Vで
示す点に接続し、これらのラインの間に抵抗13
0を挿入する。あるいは電機子巻線の総巻線電流
を検知するために抵抗130を巻線を共通に接続
するライン930,932により接地し、ライン
931,932の接続を省略して電源電圧を検知
するために、ライン931を第16図に示すよう
に電源に接続してもよい。いずれの場合でも、総
巻線電流が抵抗130を通ることにより、その両
端間に電圧が現われる。抵抗130の両端間の電
圧は、抵抗132,134を経て演算増幅器13
6の+端子および−端子に加えられる。第6図に
示すように、電機子巻線22a,22b,22
c,22dはハーフブリツジ構成によつてアース
されている。従つてその場合には抵抗130をハ
ーフブリツジの中心とアースとの間に接続するこ
とができる。演算増幅器136の一入力端子と出
力側の間に可変バイパス抵抗138が設けてあ
る。そして演算増幅器136の出力は抵抗140
を通じて次の演算増幅器144の一方の入力端に
送り込まれる。増幅器144の他方の入力端に
は、電源電圧V1が固定抵抗133、可変抵抗1
35を通じて供給される。可変抵抗138と抵抗
140とは、電機子巻線電流を表わす電圧信号を
巻線の抵抗値に応じて一定の割合に分圧するため
に設けたものである。従つて巻線電流を表わす電
圧信号のレベルは、電動機の構成如何によつて変
える。電動機のサイズが大きく変つて電圧信号の
レベルを大幅に変える必要が生じた場合には、抵
抗140を値の異なるものに替えるが、そうでな
い場合には可変抵抗138を調節して電圧信号の
設定レベルを変えればよい。いずれにしても演算
増幅器136は、抵抗130の両端間の電圧降下
を検知することによつて電機子巻線中に流れてい
る総巻線電流Iを知り、この総巻線電流Iおよび
電機子巻線抵抗Rによる電圧降下に比例した出力
を発する。巻線抵抗Rによる電圧降下は電動機の
IR損とすることができる。演算増幅器148は
電源電圧V1と演算増幅器144の出力電圧との
差を検出し、電動機の逆起電力(V−IR)に応
じた出力を発する。この出力は電動機の回転速度
を表わす。 さらに詳しく説明すると、演算増幅器144の
出力は固定抵抗145および可変抵抗146を通
じて周波数回路、すなわち電圧制御発振器に送り
込まれる。電圧制御発振器は、主として演算増幅
器148、単接合トランジスタ154およびトラ
ンジスタ158で構成される。電圧制御発振器の
出力はトランジスタ158のコレクタからとりだ
され、その出力周波数は電圧入力、従つて電動機
の回転速度に比例する。特に、演算増幅器148
は抵抗150を通じてコンデンサ152に充電電
流を供給する。コンデンサ152は単接合トラン
ジスタ154の臨界値(スレツシユホールド)に
達するまで充電され、その時点でトランジスタ1
54が順方向に導通する。単接合トランジスタ1
54が順方向に導通すると、コンデンサ152が
このトランジスタおよび抵抗155を通じて放電
する。第16図に示すように、単接合トランジス
タ154の臨界電圧は抵抗153,155の抵抗
値によつて定まる。抵抗153,155は実質上
分圧回路を構成し、ここに電源電圧V1が加わ
る。トランジスタ152が抵抗155を通じて放
電すると、抵抗155の両端間に電圧降下が生
じ、その電圧が抵抗156を通じてトランジスタ
158のベースに加えられる。そしてトランジス
タ158が導通すると、コレクタの出力が接地電
位に向つて降下する。従つてトランジスタ158
のコレクタから取り出される出力は矩形波であ
り、コンデンサ152に供給される充電電流、従
つてブラシレス直流モータの回転速度に応じた周
波数で変動する。 電圧制御発振器の出力はインデキシング装置の
第一フリツプフロツプ160に送られる。第一
FF160の出力A,は第17図に示すように
相補形の方形波である。特に第一FF160の入
力には回転子の回転速度に対応する周波数の入力
信号が入り、第一FF160は入力信号の周波数
を2で割つて一連の方形波の出力信号Aおよび
を発する。出力信号Aは第二フリツプフロツプ1
62の入力に送られ、第二FF162はこの入力
信号の周波数を2で割つて第17図に示すような
出力信号Bおよびこれと相補関係にある出力信号
を発する。こうして得られた方形波出力信号
A,B,,は回転子の回転速度を表わすと共
に、回転子が一回転する間の回転位置(角位置)
をも示す。すなわち回転子は回転を始めると固定
電機子巻線22a〜22dが順次励磁されるに応
じて回転位置を変えて行く。そしてFF160,
162が発する出力信号は、第8図に関して説明
した位置検出装置の出力が回転子の位置を表わす
のと同じように精確に回転子の位置を表わすもの
ではない。しかしこれらの出力信号は回転子の回
転中に逐次に発せられ、回転子がいつたん電機子
磁界に拘束されて回転するようになると、上記の
出力信号は間接的あるいは凝似的に回転子の位置
を表わすようになる(間接的位置検出)。 第8図に示す出力波形と第17図に示す出力波
形を比較すればわかるように、位置検出器を備え
ない第16,17図の構成では、電機子巻線はも
はやアルフアベツト順に励磁されることがない。
そこでトランジスタ83(第6図)の出力側にお
ける一対の巻線(たとえば22a,22d)の接
続を変換すれば、巻線がアルフアベツト順に励磁
されるようにすることができる。また第17図に
示す出力信号のタイミングは、フリツプフロツプ
160,161をFF160のA出力信号の始端
によつてFF162が起動(トリガ)され、その
出力Bのレベルが高くなるあるいは「1」になる
ように構成した場合のものである。出力信号Aの
波形の終端によつて、起動されるように構成する
と、回転子はフリツプフロツプが出力波形の始端
によつて起動される場合とは反対の方向に回転す
る。FF160,162の出力をさらに処理し、
第6図に示すA、B、、信号と同じように電
機子巻線に加えてもよい。 電子整流回路の起動動作について、第16,1
7図を参照して説明する。電源電圧V1を加える
と回路は作動する。ブラシレス直流モータの回転
子は最初停止しており、この時に電圧制御発振器
が回転子の回転速度たとえば約60rpmに対応する
周波数の出力信号を発するようにセツトしてお
き、それによつて電機子巻線22a,22b,2
2c,22dが逐次に励磁されて行く時に、少な
くとも一つの巻線が回転子に正のトルクを発生さ
せ回転子を始動させるようにする。回転子は回転
し始めると電機子巻線の形成する磁界に拘束され
る。このように電圧制御発振器の出力信号の周波
数は0ではなくある値、たとえば回転子の回転速
度60rpmに対応する周波数値設定しておくことに
より、電動機が自己起動により回転を始めるよう
にする。回転子電機子巻線の磁界に拘束されて回
転するようになるまでは、電圧制御発振器の出力
周波数は低いままである。第16図に示すよう
に、電圧制御発振器の出力信号の所期周波数は、
可変抵抗14aを調節して回転子を電機子磁界に
よつて拘束させることのできる値に設定する。あ
る入力電圧の下での周波数増加の割合は可変抵抗
135により設定できる。このように電圧制御発
振器は、その出力が最初は回転子を電機子磁界に
拘束させることができ、その後は回転子の回転速
度を定められた速度まで上げることのできる周波
数に設定されている点でプログラム化されている
とみることができる。 第16,17図の回路では回転子検出器を省略
できるだけでなく、この回路が基本的には第17
図に示されていないがたとえば出力波Aの2倍の
頻度を有する方形波によつて作動するので、ブラ
シレスモータの方形波による励磁作用は他の形態
をとることができる。トランジスタ158の方形
波信号出力の周波数は回転子の速度に比例し、特
に二極ブラシレスモータの場合にはその周波数は
回転子速度の2倍になる。従つて直流モータのデ
ジタル制御ないしは電子計算機による制御が可能
となり、前述の動作原理に従つて用いた方形波も
異つた形のものにすることも可能となる。 第18図に示すのはその一例で、この回路では
モータの起動時にはモータの回転速度に比例する
信号を用い、定常運転時にはモータの負荷に比例
する信号を用いるようになつている。 第18図の回路においては、回転子位置検出器
から得られた位置信号に類似する信号が二つの出
力を有するフリツプフロツプにから得られる。フ
リツプフロツプは周波数回路ないしは電圧制御発
振器により起動されるようになつている。電圧制
御発振器の電圧制御は、起動時にモータの回転速
度に比例する信号によつて行われ、定常運転時に
はモータの負荷に比例する信号によつて行われ
る。フリツプフロツプの二つの出力はインバータ
を介しておよび直接に第6図に示す回路80の如
き信号調整回路に送られる。モータの回転速度の
調節は、モータの巻線に流入する電流が実質上方
形波である必要性に基いて負荷に応じて行う。巻
線に流れる電流が方形波であるとモータの運転効
率が向上する。そこで電流波形の前半部および後
半部を抽出して積分および比較する。電流波形の
前半部と後半部の形が相違している場合には、そ
の比較結果に応じて電圧制御発振器に供給する電
圧を調節し、モータの回転速度を増減する。 第18図において、抵抗166には第16図の
抵抗130と同様に総巻線電流が流れるので、そ
の両端間の電圧降下を演算増幅器164が検出す
る。実際に使用する抵抗166や130の抵抗値
は、たとえば数百分の1オームと非常に小さい値
である。そして抵抗546,548,564によ
つて抵抗166の両端間の電圧降下をモータの電
機子巻線の抵抗に応じて一定の割合に定める。従
つて、抵抗546,548,564の値もモータ
の設計条件に応じて変わつてくる。抵抗166の
両端間の電圧降下が入力信号として増幅器164
に加えられるので、増幅器164の出力は電機子
巻線電流に比例すると共に、巻線抵抗による電圧
損失(降下)とも比例する。すなわち増幅器出力
は電動機のIR損を表わしてい。増幅器164の
出力は次の演算増幅器166の一方の入力端子に
送られ、他方の入力端子には電源電圧が加わる。
従つて前に説明したと同じように、増幅器166
の出力は(V−IR)に比例し、電動機の回転速
度を表わしている。この速度指示信号はスイツチ
170が閉じている限り増幅器168の一方の入
力端子に送られる。電動機の起動時およびその回
転速度が全負荷運転速度の約2/3に達するまで
の間で閉じており、その後スイツチ170は開ら
くので速度信号は電動機回路の動作に何の影響も
及ぼさない。 スイツチ172はスイツチ170と連動してお
り、スイツチ170が閉じるとスイツチ172も
閉じ、反対にスイツチ170が開らくとスイツチ
170も開らく。両方のスイツチが閉じると、増
幅器168は演算増幅器として作動し、点におけ
る電動機速度に比例する出力を発する。スイツチ
170,172が開いていると、増幅器168は
差働積分器として動作し、その時点の電動機負荷
に比例した出力を発する。増幅器168の出力は
電圧制御発振器に送られる。電圧制御発振器は増
幅器174,176、およびトランジスタ17
8、コンデンサ180とその関連抵抗器から成る
帰還回路で構成される。増幅器176から発せら
れる電圧制御発振器の出力は方形波で、その周波
数は増幅器168の出力として供給される電圧に
比例する。電圧制御発振器の出力はインデキシン
グ回路に供給される。インデキシング回路は型番
のCD4013AEのフリツプフロツプ回路182で構
成され、AおよびBの方形波出力信号を発する。
この出力信号の波形は第17図に示す出力信号
A,Bと実質上同一である。さらに一対のNOR
ゲートまたはインバータを用いてA、B出力信号
の他に否定Aおよび否定Bの信号を得る。そして
これらの四つの出力信号を前述の場合と同様に第
6図のA,B、否定A,、否定B,の各ライ
ンに送る。A出力信号の周波数は電圧制御発振器
の出力信号の1/2であり、B信号出力の周波数
は1/4である。 電圧制御発振器の出力はライン184を通じて
論理チツプ186にも送られる。論理チツプ18
6はたとえば型番CD4001AEのもので、三つの
NORゲート188,190,192で構成され
る。 スイツチ170,172は論理ゲートで、増幅
器198の出力が低レベルであつてモータの回転
速度が相対的に低いことを示している限りスイツ
チ170,172は閉じている。しかし回転速度
がたとえば定常運転速度の2/3に上昇して増幅
器198の出力レベルが上がると、スイツチ17
0,172は開らく。増幅器198の出力は論理
チツプ186に供給される。論理チツプ186は
NORゲート188を内蔵しているのでライン2
00,202に現われる制御信号によつてスイツ
チ194,196を交互に閉じ、それによつて増
幅器164の出力に現われる信号波の前半部およ
び後半部を交互に抽出する。抽出された信号前半
部および信号後半部はそれぞれ負の入力および正
の入力として増幅器168に供給される。前述し
たように増幅器168は時定数の大きな差働積分
器として作動する。そしてスイツチ194が閉じ
た状態で増幅器164の出力信号波の後半が前半
より大きいと、増幅器168の出力が増大し、反
対に信号波の前半が後半より大きいと出力が低下
する。また増幅器164の出力信号波がほぼ所定
の方形波に一致していると、増幅器168の出力
は一定している。 第16,18図に示す回路構成より明らかなよ
うに、用途に応じてこれらの回路の構成を修正す
ることも可能である。たとえば第18図の回路
は、電機子巻線の整流進み角が約15゜電気角に固
定されるように構成してある。しかし電動機負荷
が非常に小さいか、非常に大きい場合には、運転
効率を最大限に高めるために進み角を調節するの
が望ましい。整流進み角を変えるには、増幅器1
68の二つの入力のいずれかにバイアス信号を加
えればよい。 また図示の回路を多ステージ電動機(多巻線電
動機)に組込む場合には、出力信号波形A,B,
等を発するための論理回路の一部を修正すれば
よい。たとえば六巻線ステージ電動機(6巻線電
動機)の場合には、六巻線ステージに対応する六
つの電機子巻線を順次に励磁するために六つの信
号を必要とする。各信号が第6図の信号調整回路
80aのような回路に送られ第6図に関して説明
したように巻線を励磁する。多ステージ電動機、
特に4ステージ以上の電動機では、電機子巻線電
流を正しく検出し、これを巻線への整流作用に関
連づけるためには、各巻線の励磁(通電)時間の
あいだにオーバーラツプを生じさせないのが望ま
しい。 可逆電動機を必要とする場合には、論理回路を
二組設けて正逆両方の回転方向に対して整流動作
を行えるようにする。それには二組の論理回路を
回転方向に応じて電圧制御発振器の出力に交互に
接続する。 ブラシレス直流モータでは、回転子の固定電機
子巻線に対する初期位置を決定しておくのが望ま
しい。第40図に回転子の初期位置を定める方法
が図示してある。同図では第1図に図示の永久磁
石回転子10の断面形が概略的に示してある。回
転子鉄心の外周面にN極永久磁石13とS極永久
磁石14とが取付けてある。参照符号1205,
1211で示すのは固定電機子巻線で、回転子の
初期位置を定める際には複数の電機子巻線のどれ
か一対を選らべばよい。先ずスイツチ1207を
閉じて巻線1205とバツテリー1209をつな
ぐことにより、巻線1205にパルス電圧を加え
る。回転子は図示の位置にあり、巻線1205が
その近辺にN極の磁界を形成するものと仮定する
と、回転子は反時計方向に少しだけ回転する。回
転子が回転するとN極磁石13も同じように回転
するので、巻線1211の磁束が変化してその巻
線に起電力が誘起される。この誘起起電力を検流
計1213で検出する。検出された誘起起電力の
方向(誘導電圧の極性)は回転子の位置を表わ
す。場合によつては、上に述べた電圧パルスによ
る試験の結果があいまいなこともある。たとえば
回転子の磁石13または14が電圧パルスを加え
た巻線の直下に位置している場合には、回転子は
動かない。そのような時には別の電機子巻線に電
圧パルスを加えてテストすればよい。 既に述べたように、第6図の整流回路では光学
感知器43,44が回転子位置信号を発し、これ
を信号調整回路70′に送る。信号調整回路7
0′は四つの位置制御信号A,,B,を発
し、これら四つの信号を利用して電機子巻線の整
流を行うようになつている。本発明によれば回転
子位置検出用の光学感知器43,44を省略する
ことも可能で、その例が第41図に示してある。
第41図の回路では位置検出器の信号に代わる信
号がNANDゲート1043,1045の出力とし
て取り出される。直角に配置された2ステージ巻
線が端子1047,1049に電圧入力信号を供
給する。そして四ビツトリングカウンタに構成し
てあるシフトレジスタ1051が、四つの電機子
巻線a,b,c,dのうちでどの巻線が現在通電
中であるかを摘示する。またスイツチ1053,
1055の一方を閉じることによつて、現在通電
中でない巻線に誘導されている電圧をサンプルと
して取り出す。サンプル誘導電圧採取の対象とな
る巻線は、次に励磁される巻線であることが多
い。サンプル誘導電圧は積分器1057で積分さ
れ、比較回路1061において基準電圧1059
比較される。積分値が基準電圧より高いと比較回
路1061に高レベルの出力が現れ、微分回路1
063がシフトレジスタ1051を一段シフトさ
せる。シフトレジスタ1051の高ビツト位置が
変動するとNANDゲート1065,1067がこ
れを検知し、インバータ1069,1071およ
びNANDゲート1073を通じて単安定タイマ1
075を起動(トリガ)する。単安定タイマ10
75は積分器1057を元の初期状態にリセツト
して、次の積分動作に備える。この初期状態の期
間(インターバル)も単安定タイマ1075によ
り設定され、その長さは積分器1057をリセツ
トするのに充分であり、かつスイツチング時の過
渡状態を計算から除外すると共に、巻線の励磁が
停つた時に磁界の消滅によつて誘導される誘導電
圧が計算に含まれるのを防ぐ働きをする。図の回
路では電圧検知端子1047,1049が二つだ
け設けてあり、第6図に示す四つの電機子巻線の
うちの二つの巻線間の電圧のみが検知されるよう
になつている。常に同じ極性の巻線電圧を検知す
るようにするために、インバータ1077とスイ
ツチ1079,1081が設けてある。スイツチ
1079,1081はNANDゲート1043の出
力およびインバータ1083によつて交互に動作
される。回転子の回転速度が変化すると積分時間
が変化するが、全体的な計算結果には影響は及ば
ない。従つて積分器の出力は回転子速度または磁
束の変化率を表わすのではなく、回転子の位置な
いしは総磁束変化を表わしている。 第41図の回路に関連する信号波形が第42図
に図示してある。第42図において短いパルス1
085は初期状態信号で、インバータ1087を
通じて積分器1057に供給される。積分器10
57の出力波形A,B,Cが示してあるが、出力
波形Aは最適整流状態を表わしている。整流が早
すぎると波形Bに、遅すぎると波形Cのようにな
る。遅れ波形Bについてみると、積分器の出力は
最適整流状態の場合よりも早く基準電圧のレベル
に達し、その場合にはシフトレジスタ1051が
早くシフトされて遅れ状態を補償する。電動機が
たとえば停止中であつて端子1047または10
49に逆起電力が現われない場合には、バイアス
電源1089から積分器1057に加えられるバ
イアス入力によつてスイツチング(整流作用)が
継続される。このバイアス入力は図示の回路を電
動機が所定の方向に低速で回転している時と同じ
ように動作させ、事実上電動機の起動を助ける働
きをする。回転子位置検出器を組込んだブラシレ
スモータの場合のようにA、B信号を発するので
はなく、シフトレジスタ1051の出力によつて
直接に各電機子巻線の励磁回路、たとえば第6図
で示したダーリントン構成の対トランジスタ8
2,83およびトランジスタ81を作動させるこ
ともできる。 第42図に図示の波形は非励磁状態の電機子巻
線、たとえば順序として励磁される巻線の両端間
電圧の積分値を表わしているが、第43図には励
磁された電機子巻線に流れる電流波形と整流時期
(タイミング)の関係を示した。電流波形aは高
負荷状態ないしは整流時期が早かつた場合であ
り、電流波形cは低負荷状態ないしは整流時期が
遅れた場合である。電流波形bは整流時期が最適
な場合である。整流時期を示す電流波形は、例示
的に示す電機子コイル1091と回転子磁束のパ
ターン1093の相対的位置関係に関連性があ
る。コイル1091への整流(通電)が早すぎて
コイルが第44図に示す位置より右にある場合に
は、第43図の波形aに示すように通電期間の始
めに電流のピークが現われる。これは第42図の
積分器の出力波形Cに対応する。 前に触れたように、入力信号を受ける毎に
「1」状態がループに沿つて定められた順序で移
行するように構成した環状計数器(リングカウン
タ)を用いて、電機子巻線励磁回路(スイツチ回
路)を直接に動作させることも可能で、第45図
にそのような構成の整流回路が示してある。第4
5図の整流回路は四ステージすなわち四巻線電動
機の整流回路で、四つの電機子巻線を第四、第
三、第二、第一、第四、第三…の順序に励磁す
る。リングカウンタ1095はこれらの巻線を励
磁するための信号を四つつ直接発する。四つの励
磁信号は符号1,2,3,4で示してあるが、こ
れらの信号が信号2―3―4―1の順でスイツチ
1097,1099,1101,1103に供給
され、次に励磁される巻線の電流を適切に作動し
たスイツチが検出する。たとえばリングカウンタ
1095の第四段が出力信号4を発するると、ス
イツチ1101が第三の巻線を増幅器1105に
接続する。検知された巻線電圧は増幅器1105
で増幅され、半波整流器1107を通つて整流さ
れる。半波整流器1107は、積分値が負の大き
な値になつた時に積分器が飽和するのを防ぐため
に設けてある。整流された信号は積分器110
9、増幅器1111を通り比較回路(コンパレー
タ)1113において基準値1115と比較され
る。積分値が基準値1115より高いと、単安定
タイマ1117が働いてインバータ1119、を
通じて積分器1109をリセツトすると共に、微
分回路1121を通じてリングカウンタ1095
を進める。 第25a,25b図は回転子位置検出器を用い
ずに、励磁されていない電機子巻線の逆起電力を
検出して整流制御を行うようにしたブラシレス、
直流モータの電子整流回路である。逆起電力を検
出すべき電機子巻線とは、整流順序からみて次に
励磁されるべき巻線である。第25a,25b図
の回路では、各巻線の起動力を後に述べる逆起電
力の零位点からあらかじめ設められたボルト・秒
が蓄積されるまで積分する。積分回路は起電力の
負の値を無視し、整流進み角を回転子速度に応じ
て正確にコントロールする。整流回路には電動機
の所期回転を確実ならしめるための起動補助回路
を設ける。さらに後に詳しく説明するように、不
足電圧、過電圧、不足速度、逆電圧極性下では電
動機の回転を抑止するための保護回路も設ける。
第25図の整流回路は二極二(ステージ)巻線電
動機であつて、各巻線が二本巻構成であり、回転
子位置検出器を有しない他は第1図に図示のもの
に似た構造の電動機に用いる。ただし三ステー
ジ、四ステージあるいはそれ以上のステージ数を
有する電動機にも利用できる。回路中の+V端子
はバツテリーその他の直流電源に接続してあり、
直流電流がその端子から変形ダーリントン回路に
構成してある一対のトランジスタ362,364
を通じて各電機子巻線に供給される。ダーリント
ン接続の対トランジスタ362,364は各電機
子巻線に対して設ける。ブラシレス直流電動機が
車両搭載用冷却機の駆動源であつて、電源にバツ
テリーを使用する場合には、整流回路の+V端子
をバツテリーの+極および電機子巻線の+リード
線に順次に接続し、巻線の−リード線を一括して
バツテリーの−極に結線する。このようにすれば
論理回路の接地に関する問題が解決する。フイー
ドバツクダイオード366は、前述に述べたと同
じように巻線の通電が切れた時に生じる誘導電流
の流路となる。コンデンサ368は、電源が不意
に切れた時とか、バツテリ以外の電源が用いられ
ている場合に生じる上に述べた誘導電流を電気エ
ネルギとして蓄積する。各巻線およびそれに関連
する対トランジスタ362,364は1/4期間
中通電される。間違つて反対極性に接続された場
合の保護手段としてダイオード370が設けてあ
る。反対の極性に接続されたため、ダイオード3
70に電流が流れるとフユーズ372が飛ぶの
で、整流回路および電動機が破損することはな
い。直流電源は電機子巻線を順次に励磁するたの
電力を+V端子に供給するが、この他に端子37
4および端子378(第25a図)にも供給す
る。端子374からドライバトランジスタ376
に電流が流入する。端子378はツエナーダイオ
ードで構成される定電圧電源回路につながつてお
り、端子380にたとえば8.2Vの定電圧Vrが供
給される。この定電圧Vrは論理回路や演算増幅
器の電源となる。 論理回路は、各電機子巻線に関連する対トラン
ジスタ362,364を順次に導通させ、ブラシ
レス電動機の回転子磁石が励磁されるべき電機子
巻線に関して最適相対位置にきた時に励磁(整
流)信号を発する働きをする。最適相対位置は整
流位置であり、この位置を決める整流進み角αは
次に励磁されるべき巻線の逆起電力から導き出
す。 各電機子巻線には逆起電力を検出するための検
出回路814が接続してあり、運転中にはこの回
路がある定められた巻線の起電力を検出する。検
出対象となる巻線は、図示の例では次に整流励磁
される巻線である。検出回路814は検出した巻
線の起電力を位置決定回路816に送る。位置決
定回路816を受取つた起電力を処理して、回転
子と固定電機子の相対位置を示す凝似相対位置信
号を出力として発す。図示の例ではこの相対位置
信号出力はパルス信号で、その発生頻度、(周波
数)が間接的に回転子と電機子の相対位置を表わ
す。相対位置信号に従つて次に励磁されるべき電
機子巻線を選らぶために、選択回路818がイン
デキシングないしはシーケンス処理を通じて巻線
励磁信号を発する。相対位置信号および選択回路
818の出力信号は検出回路814に作用して、
別の巻線の起電力を検出するように指令する。こ
の場合別の巻線とは整流順序において次に励磁さ
れるべき巻線である。すなわち検出巻線の切換え
が行われる。新たな巻線から検出した起電力は位
置決定回路816で処理される。位置決定回路8
16は被検出巻線を励磁するための最適位置すな
わち最適進み角を得るための処理を行つて、相対
位置信号を発する。相対位置信号は再び選択回路
818に送られる。この回路は信号を受けて前に
励磁されていた巻線への通電を止め、次の巻線の
励磁を開始すると共に、検出回路814が次の別
の巻線の起電力を検出するように被検出巻線の切
換えを指令する。このような動作が電動機の運転
中繰返えし行われ、その際各電機子巻線の起電力
を選択的に検出してそれぞれの巻線を選択励磁す
るのに利用する。 第25a図に示すように、位置決定回路816
における演算増幅器382は受取つた巻線の逆起
電力を積分し、その値が基準電圧ないしはあらか
じめ設定されたボルト/秒を超えている場合には
相対位置信号を発して、選択回路818内の論理
素子の状態を遷移させる。その結果次の巻線の励
磁へと移行する。この過程において、ドライバト
ランジスタ376に加えられる導通信号が、次に
励磁される巻線とつながつているドライバトラン
ジスタへと切換えられる。巻線の逆起電力を検出
してその励磁順序(整流順序)をコントロールす
るために、第25b図の右端に示す巻線リード線
384,386,388,390は、第25a図
の左端に示す同符号の端子につないである。これ
らの端子384〜390に現われる巻線逆起電力
を検出回路814がスイツチ392,394,3
96,398を通じて順次に取り出す。スイツチ
392〜398はそれぞれに対応するNORゲー
ト400(第25b図)により順次に起動され
る。各NORゲート400には選択回路の出力と
相対位置信号とが入力として加つており、その出
力側は端子402,404,406,408を介
してスイツチ392〜398につながつている。
電動機に供給される電源電圧が定められた電圧範
囲から外れるか、電動機の回転速度が規定の最低
速度以下に落ちると、電機子巻線の励磁を停止す
る。この目的のために過電圧回路822、不足電
圧回路820および不足速度回路824が設けて
ある。不足電圧回路820、過電圧回路822は
それぞれ演算増幅器410,412を主たる構成
素子としており、供給電圧が規定の最低値以下に
下がらないように、また規定の最高値を越えない
ように監視する。不足速度回路824は主として
演算増幅器414と論理反転ゲート416,41
8,420で構成されており、電動機が定められ
た最低速度以上の速度で運転されるように監視し
ている。供給電圧あるいは回転速度が上記の規定
値から外れると、トランジスタ422が非導通と
なり、どのドライバトランジスタ376にも電流
が流れなくなる。従つて各電機子巻線に関連する
対トランジスタ362,364にも巻線励磁電流
が流れない。 演算増幅器382が起電力をあらかじめ定めら
れた基準レベルまで積分した時に、回転子と電機
子との相対位置を表わす出力信号を発するため
に、位置決定回路816には反転ゲート442,
444が設けてある。反転ゲート442,444
は復還路を有するシユミツト回路を構成してお
り、NANDゲート446,448とも相互につな
がつている。NANDゲート446,448は単安
定マルチバイブレータを構成している。単安定マ
ルチバイブレータの出力は反転NANDゲート45
0を通じて一対のフリツプフロツプ452,45
4に送られ、Q1、Q2信号およびこれらと相補関
係にある信号1,2を発する(第25b
図)。フリツプフロツプ452,454の出力信
号は、四つのNANDゲート456から成る第一デ
コーダおよび四つのNORゲート400から成る
第二デコーダによつて論理的に組合わされる。
NANDゲート456は型番CD4011タイプのもの
で、NORゲート400はCD4001タイプのもので
ある。シユミツト回路を構成するインバータ41
6,418(第25b図左下)もCD4001タイプ
であるが、インバータ458にはCD4049を使用
する。 第26図に図示の波形は第25a,25b図の
回路の定常状態ないしは動作モードを示してお
り、各波形の左側に付した数字はそれぞれの波形
が現われる回路中のラインを示している。第26
図の最上部の波形は、電機子巻線の逆起電力の波
形を多少理想化して示したものである。第25図
の整流回路の目的は、電機子巻線あらかじめ定め
られた進み量で整流することである。言いかえる
と、回転子磁石が励磁すべき巻線と完全に磁気結
合されてから10゜〜15゜電気角の範囲内にある時
に、電流の供給を前の巻線から次の巻線へ切換え
ることにある。この切換点(整流点)を第26図
では点Aで示してあるが、点Aの位置は増幅器3
82において逆起電力を零位点Bから積分するこ
とにより定められる。逆起電力の積分はある時間
にわたつて行われ、電動機の回転速度ではなく磁
束の変化と関数関係にある。積分操作が完了し、
整流点Aに達すると、シユミツト回路の出力ライ
ン428に出力信号が現われる。点Bから点Aに
到る積分期間の前に2ミリ秒のリセツト期間が設
けてあり、この期間中にコンデンサ460がたと
えば6.8Vの基準電圧にまで充電される。充電電
圧はツエナーダイオード462によつて定まる。
上記の積分期間の前にさらに逆起電力が負になる
期間がある。この期間の長さは電動機の回転速度
によつて定つてくるが、ツエナーダイオード46
2が増幅器382によつて負の逆起電力が積分さ
れるのを阻止するので、積分動作期間は逆起電力
の電位が0を通過する時点すなわち零位点Bから
始まる。シユミツト回路の起動点(トリガ点)は
電位差計464により調整可能である。 零位点Bから積分動作が行われると電動機の起
動動作によつて好都合であるばかりではなく、整
流進み角が回転子の回転速度に関係なく正確にコ
ントロールされる。すなわち始動時に電動機が逆
方向に動くと正の極性の相対的に大きな起電力が
生じ、積分動作が急速に完了して所望の順序で次
の巻線へと励磁が素早く切換えられる。この所望
の順序での巻線励磁の切換えにより予定された方
向に回転磁界が発生し、電動機は正しい方向に回
転する。この急速な積分動作と励磁の切換えは、
電動機が正しい方向に回転し、正しい時間に整流
されるようになるまで続く。このようにして起動
運転が効果的に行われる。さらに積分動作におい
ては負の起電力は無視されるので、積分動作は電
圧検出回路のスイツチングと同時に開始されるわ
けではない。従つて雑音およびスイツチングトラ
ンシエントを抑え、積分回路をリセツトするため
に一定の遅れが必要とされる場合には、この遅れ
は起電力が負である期間によつて確保されるの
で、電動機の回転速度と共に整流進み角が変化す
ることはない。 反転ゲート442,444から成るシユミツト
回路の出力はNANDゲート446,448から成
る単安定マルチバイブレータを起動し、マルチバ
イブレータはコンデンサ466の容量によつて定
まる2ミリ秒の期間出力が転移する。この出力転
移により起電力の電圧積分を行う増幅器380を
リセツトする回路が起動される。リセツト回路は
NANDゲート468とスイツチ470,472か
ら成り、NANDゲート468はマルチバイブレー
タの出力に応動してスイツチ470,472を入
れ、演算増幅器382をリセツトする。マルチバ
イブレータの出力はNANDゲート468にも加え
られ、このゲートは相対位置信号を発する。
NANDゲート468の発する相対位置信号はフリ
ツプフロツプ452,454で処理され、フリツ
プフロツプは各電機子巻線に対応するダーリント
ン構成のパワートランジスタ362,364を順
次に導通させるための信号を発する。電動機およ
び整流回路に最初に通電した時には、コンデンサ
450が放電してライン430における単安定マ
ルチバイブレータ446―448の出力が高レベ
ルになり、コンデンサ450が再び充電され、積
分動作サイクルが完了するまでその高レベル出力
にとどまつている。しかしシユミツト回路442
―444の出力は最初低レベルにあり、NANDゲ
ート468に高レベルの出力が現われてスイツチ
470,472を閉じ、その結果コンデンサ46
0が放電されるに至るまでシユミツト回路の出力
は低レベルにとどまつている。この意味でNAND
ゲート468は電動機の起動を補助するようにも
作動する。 コンデンサ460が充電されると、位置決定回
路816は電圧検出回路814から送られる巻線
の逆起電力に応じた電圧信号を受入れることので
きる状態になる。起電力を検出すべき巻線を順次
に選択するために、NORゲート400が設けて
ある。NORゲート400は電子スイツチ392
を作動させて巻線の逆起電力電圧を順次に演算増
幅器382に供給する。しかし既に述べたよう
に、この順次供給動作は、第26図の波形40
2,404,406,408にも示すように2ミ
リ秒間遅れるようになつており、その間にコンデ
ンサ460が充電される。 電動機の起動時には電圧検出回路814の検出
する逆起電力電圧はゼロであるので、何らかの起
動補助手段が存在しない限り位置決定回路816
の演算増幅器382による電圧・時間積分動作は
始まらない。そこで電動機を始動させるために
は、起動補助手段を設けて、電動機の低速回転中
に巻線に誘導される逆起電力に対応する信号を増
幅器382に加える必要がある。電動機が低速回
転中に誘導される逆起電力の大きさは、定常回転
中のそれよりもはるかに小さい。図示の回路では
起動補助手段として抵抗474を設け、抵抗の両
端間の電圧をバイアス電圧として演算増幅器38
2に加えるようにした。抵抗474の両端間のバ
イアス電圧は、電動機が低速回転中に検出される
逆起電力電圧に相似しており、このバイアス信号
が演算増幅器382に加えられることにより増幅
器382―シユミツト回路―単安定マルチバイブ
レータを含む閉ループの連続動作サイクルが開始
される。図示の例では、電動機の回転速度
400rpmに相当する速度の動作サイクルを引き起
こすことのできるバイアス電圧が抵抗器474に
より加えられるようにしてある。残りの回路もそ
れに応答動作して電機子巻線を順次に励磁し、電
動機を所定の方向へ回転させる。バイアス電圧の
大きさは起動抵抗474の抵抗値によつて定まる
が、起動に要するバイアス電圧の大きさは回転子
を回転させるために電動機が打勝たなければなら
ないトルクおよび慣性によつて左右される。たと
えば慣性が大きい場合には、バイアス電圧は小さ
い方がよい。電動機はゆつくりと始動し、バイア
ス電圧が小さいので起動時に発生する巻線の起電
力電圧がバイアス電圧によりマスクされることが
ない。慣性が小さい場合には、バイアス電圧をや
や大きく設定する。すると次の電機子巻線への励
磁の切換えが急速に行われるようになり、ダーリ
ントン接続のパワートランジスタたとえばトラン
ジスタ362,364に流れる電流が減少する。
他に起動補助手段ないしは回路を設けるのであれ
ば、バイアス電圧は不必要となる。たとえば本発
明のブラシレス電動機をカスケード接続の第二電
動機として使用する場合には、起動は常に確実に
行われるので起動補助手段は全く必要でなくな
る。電動機がいつたん始動すると、巻線の逆起電
力が電圧信号として検出され、それに基いて前述
のように巻線の整流が行われるので、電動機は定
常運転に入る。回転子が仮に逆方向に回転しはじ
めたとしてもすぐに正方向回転に引戻される。こ
れは既に説明したように、逆転時の逆起電力信号
により急速に積分動作が行われ、その結果予定さ
れた正しい整流順序に従つて次の巻線がただちに
励磁されて回転子が正方向に回転するからであ
る。 上に述べた回路では電機巻線中の磁束変化を検
出し、この検出信号を用いて一定の進みで整流行
わせるようにしたのであるが、積分器以外の装置
を用いても同じ目的動作を実現することができ
る。たとえば電圧制御発振器と計数器(カウン
タ)を用いて一定期間にわたつて磁束変化を計測
することもできる。この場合には発振器が電圧検
出回路の発する正の逆起電力電圧信号に応答し
て、起電力電圧に比例する周波数の出力パルスを
発する。発振器の出力パルスを計数器が計数し、
あらかじめ定められたボルト・秒数に対応する数
に達すると計数器が出力信号を発してフリツプフ
ロツプ452,454を起動する。FF452,
454は、各電機子巻線への通電を直接に制御す
るダーリントン接続のパワートランジスタを順次
に導通させるための信号を発する。計数器は信号
を発した後自動的にリセツトされ、次に検出され
る巻線についての計数動作に備える。起動補助手
段としては第16,18図の回路の場合と同じよ
うに発振器を用い、回転子の最低速度に対応する
周波数の出力パルスを発生させる。この構成では
積分器を必要としないばかりではなく、シユミツ
ト回路、マルチバイブレータおよびコンデンサ4
60を含むリセツト回路も必要でなくなる。 電子計算機またはマイクロプロセツサを利用し
た他のやり方は次のようでする。ある一定時間た
とえば2ミリ秒にわたつて起電力電圧を採り出
し、これをあらかじめ定められたボルト・秒数に
達するまで蓄積することによつて磁束の変化を測
る。定められたボルト・秒数に達したら出力信号
を発してフリツプフロツプ452,454を起動
し、ダーリントン接続のパワートランジスタを順
次に導通させるに適した出力信号を得る。あるい
はコンピユータまたはマイクロプロセツサを、巻
線通電用パワートランジスタを直接導通させる出
力信号を発するためのデコード処理を行うように
プログラムしておいてもよい。 電機子巻線に電力を供給するためのスイツチン
グ動作は、これまでの例ではダーリントン回路に
接続された一対のパワートランジスタが行うよう
になつていたが、他の方法によることも可能であ
る。たとえばシリコン制御整流器(SCR)ある
いはサイリスタを用いることもできる。その場合
には、次の巻線の励磁を指示する信号が出た時に
前の巻線を励磁中SCRまたはサイリスタをリセ
ツトするための回路を備える。リレーを用いて巻
線への通電の切換えを行うこともできる。 前述したように電源電圧が定められた範囲から
外れるか、回転速度が規定の最低速度より落ちる
と、巻線の整流が止まり電動機は停止する。とこ
ろでトランジスタ376は、トラジスタ422が
導通している時にのみゲート458によつて順次
に発生される高レベルの信号に応答して作動す
る。トランジスタ422は、ダイオード476,
478,480,482の陰極の電位が全て基準
電圧Vrに等しく、抵抗484を流れる電流がト
ランジスタ422のベース―エミツタ電流と抵抗
486に流れる電流の和に実質上等しい場合に導
通する。端子488の電位が降下するとトランジ
スタ422が非導通となり、端子488の電位が
基準電圧Vrに等しいかそれより高くなると普通
の状態ではトランジスタ422が導通する。不足
電圧回路820の演算増幅器410および過電圧
回路822の演算増幅器412は、端子490に
印加されている電源(バツテリー)電圧Vと端子
492に加えられている基準電圧Vrとを比較す
る働きをする。基準電圧Vrは演算増幅器410
の一端子に加つており、電源電圧Vは+端子に加
つている。一端子に加わる基準電圧Vrの値は電
位差計494によつて設定できる。そして電源電
圧が基準電圧より高くなると増幅器410の出力
が下がる。従つて電源電圧がたとえば10.5Vを越
えている限り増幅器410の出力は高レベルにあ
り、増幅器410は不足電圧検出器ないしは低電
圧検出器として機能する。同様に分圧抵抗を適切
に選定することにより、バツテリー電源の電圧が
たとえば16V以下になると演算増幅器412が高
レベルの出力を発するようにし、この増幅器を過
電圧検出器ないしは高電圧検出器として作動させ
る。コンデンサ496はバツテリー充電器から出
る不規則な波形や一時的な波形をろ波することに
より、誤つた過電圧指示または不足電圧指示が出
されるのを防止する。 第25a,25b図に示す電子整流回路にはこ
の他にもさまざまな機能を付与することができ
る。それにはたとえばトランジスタ422のベー
スにさらにいくつかのダイオードを接続し、ダイ
オードが導通状態に付勢されている時にはトラン
ジスタ422へ導通電流が流れなくして、結果的
にトランジスタ376、従つて巻線通電用のダー
リントントランジスタ回路が動作しないようにし
ておく。そして不足速度検知回路824をダイオ
ード482に接続する。不足速度検知回路824
は、電動機の回転速度が何らかの理由で異常に遅
くなつた時に電機子巻線を電源から切離す働きを
する。第25a図の右上に示すゲート450の出
力は矩形波信号で、その矩形波は電動機の回転速
度に応じて変形すると共に、定常運転速度では約
1/2期間ONとなる。図示の例では定常運転速
度は約3600rpmであり、ゲート450の出力信号
は周波数240Hzの矩形波である。この矩形波信号
は抵抗498、コンデンサ500でろ波された後
増幅器414で増幅される。その後再び抵抗50
2、コンデンサ504でろ波される。こうして得
られる直流電圧は電動機速度にほぼ比例してお
り、コンデンサ506に充電電圧として蓄えられ
る。コンデンサ506の充電電圧が、規定の最低
回転速度たとえば2500rpmを表わす基準電圧に等
しいか、これより高い間は増幅器416,418
から成るシユミツト回路の出力は高レベルにあ
る。最低回転速度を表わす基準電圧は電位差計5
08により設定できる。電動機の回転速度が低く
なりすぎると、シユミツト回路が低出力状態に移
行し、ダイオード482に電流が通じるようにな
ると同時に、増幅器420が高出力を発してコン
デンサ506を充電する。コンデンサ506、抵
抗510の時定数およびシユミツト回路のヒステ
リシスにより不足速度検出回路824のリセツト
時間が定まる。リセツト時間は通常4〜5分であ
る。 再起動に際しては、電動機が実際に起動する前
にリセツト時間4〜5分が経過しなければならな
い。たとえば電動機が冷凍(冷却)機の駆動源で
ある場合には、コンデンサ504は冷却機の通常
のオンオフサイクルをカバーするに十分な時間充
電電圧を保持している。しかし電動機の再起動に
際して、回転速度がたとえば3〜5秒間に規定の
最低速度である2500rpmに達しないと、起動は不
発に終わる。そして再度起動を試みるためには、
コンデンサ506を再充電するに要する時間(5
分間)が経過していなければならない。コンデン
サ560の充電時間が相対的に長いのに対し、放
電時間が短いのは、ダイオード514が存在する
ことと、抵抗510に比らべて低抗512の低抗
値がかなり小さいためである。 車両搭載冷却機では、凝縮機冷却用のフアンモ
ータを設けるが、フアンモータはダイオード51
6の両端間に挿入する。このダイオード516は
フアンモータで誘導される電流を通す役目をす
る。トランジスタ422のベース側で多少の電圧
降下を付加的に生じさせるためにダイオード51
8が挿入してあるが、これは増幅器410,41
2の低出力のレベルが実際にはゼロでないためで
ある。 前に述べたように本発明のブラシレス直流モー
タでは、モータの整流は矩形波を論理回路で処理
することによつて行われるが、このことからして
デジタル制御技術を利用した電動機制御も可能と
なる。デジタル制御を利用した電子整流回路の構
成が第27図にブロツクで示してあるが、デジタ
ル整流方式を採用したブラシレスモータはリニヤ
運動素子の駆動および精確の位置決め操作に利用
できる。第27図の構成において、ブラシレス直
流モータ520は回転子位置検出器522を備え
ている。モータの低速回転を可能するためと、モ
ータサイズに制限が付せられることから、回転子
磁石にコバルトサマリウム永久磁石を用い、六極
構成とした。回転子位置検出器522には電磁式
のものを使用し、検出器の励磁コイルには励振器
524から20KHzの信号を供給してある。リニ
ヤ運動素子の駆動制御に用いる場合には、モータ
520はネジシヤフトを通じてリニヤ運動素子を
駆動するので、モータの制御を精確に行うことが
できれば、リニヤ運動素子の位置決めも精確に行
うことができるようになる。そして本発明のブラ
シレス直流モータを用いれば、従来の駆動方式で
使用されている歯車装置、停止ブレーキ、安全ク
ラツチ等は不要となる。むしろブラシレスモータ
の拘束トルク自体が保持ブレーキの働きをする。
また本発明のモータを用いた駆動方式では、バツ
テリー電源による運転が可能であるだけではな
く、前進、後進、飛越し(ステツピング)、停止
(ブレーキ)等の指令をプロセスコンピユータに
よつて簡単に制御することができる。 回転子位置検出器522は励振コイルと検出コ
イルを内蔵し、モータ520に取付けてある。モ
ータの回転子軸に固定したシヤツタが回転するこ
とにより、励振コイルと検知コイルとが互いに結
合されたり遮断されたりする。励振コイルは励振
器524の発する20KHz信号によつて励起され
ており、検出コイルは位置信号を発する。検出コ
イルの発する信号はデコーダ回路526で処理さ
れ、デコーダ回路526は均一な矩形電圧波形を
出力として発する。この電圧波形はステツピング
論理回路528と、正逆検知ロジツク530と位
置計数器532から成る計数論理回路とに送られ
る。計数論理回路の内容は表示パネル534上で
デジタル表示される。ステツピング論理回路52
8には、整流順序において次に励磁されるべき巻
線への整流を禁止することによつて、回転子が
T/I出力が0になる位置に進むまで同じ巻線が
励磁されているようにする論理素子が内蔵されて
いる。そして整流順序が次である巻線の整流を行
わせる信号が発せられるまで、回転子は上に述べ
た位置にとどまつている。デコーダ回路526の
出力はモード制御回路536にも供給される。モ
ード制御回路536は順方向、逆方向、順方向ス
テツプ、逆方向ステツプ等の指令を分類し、これ
らの指令を検出器信号と関連づけて、情報を四つ
の論理ゲートに編集する。巻線への電力供給を始
動させる四つのトランジスタパワースイツチの
各々に一つの論理ゲートが設けてあり、モータ運
転中のある瞬間には四つの論理ゲートのうちの一
つのゲートの出力のみが高くなる。論理ゲートの
出力はこれら他の一連のゲートにおいて処理され
る。この後段のゲートは運転、停止指令および電
流制限情報を受取るようになつている。電流制限
はパルス幅変調方式で行われ、後段ゲートの出力
は二段のドライバートランジスタによつて増幅さ
れる。このドライバ段はトランジスタパワースイ
ツチ528,540にベース電流を供給する。モ
ータ電流は電流検出器543が検出する。電流検
出器542により検出された電流が大きすぎる
と、パルス変調回路543内の論理ゲートが短時
間たとえば500マイクロ秒の間抑止状態におか
れ、電源兼ドライバ回路544も同じ期間抑止状
態におかれる。このためモータ電流は若干減少す
る。モータのトルク出力はモータ電流の関数であ
るので、上の方法によつてモータ電流を最大値ま
で制限することにより、モータのトルク出力を最
大値まで制限ないしは制御することができる。ト
ルク制御はモータにより駆動されている機械系を
保護するために必要となる場合がある。 これまでに本発明の好ましい実施例をいくつか
あげて説明したのであるが、今の時点では二巻線
ステージ電動機においては二本巻巻線を用いてハ
ーフブリツジを構成し、二巻線ステージをこえる
多巻線ステージ電動機においては一本巻巻線を用
いてハーフブリツジ回路を構成する方が、これら
の巻線を一本巻とし、フルブリツジ回路を構成す
るよりも好ましいと考えられる。 その理由はハーフブリツジ構成では巻線材料
(たとえば銅、アルミニウム)の効率的利用が犠
性になるが、トランジスタの必要数が少なくなる
ので、経費が安くなる。しかしトランジスタを含
むソリツドステート回路部品と巻線材料の相対的
費用を比らべてみて、前者に利がある場合には一
本巻巻線/フルブリツジ回路構成を採用すればよ
い。 いずれの方式によるにしても、出力トランジス
タを保護し、電気エネルギを効率よく利用するた
めに、既に述べたエネルギ蓄積手段としてのコン
デンサを回路に組込むのが望ましい。 また上に述べた方式のいずれを採用するにして
も、本発明によれば次に要約して述べる方法によ
つてもブラシレス直流電動機(電子整流式である
か否かを問わない)を製作することができる。す
なわち交流誘導電動機に組込まれているタイプの
固定子鉄心を用い、交流誘導電動機製造機械を利
用して固定子鉄心のスロツトに巻線を分布挿入し
て固定子を造り上げる。その後固定子と永久磁石
回転とを組合せる。 巻線を構成するいくつかのコイルはコイル収容
器上で同時にまたは順次に巻きあげ、これをコイ
ル収容器から直接に鉄心のスロツトに軸方向に挿
入するか、またはいつたんコイル挿入機に移して
そこから鉄心のスロツトに挿入する。 上に述べた方法は、一般の直流電動機製造法か
らかけ離れている。たとえば従来の製造法では、
波形巻線、ラツプ巻線のような環状巻線を作り、
直流電動機の鉄心に装着するようになつている。 本発明の実施例についての説明では、簡略化し
た電子整流回路についても言及した。すなわちブ
ラシレス直流電動機の回転子の位置を検出するた
めの機械式の位置検出器を必要としない回路がそ
れで、この回路では電動機の出力を検出し、検出
された出力を利用して電動機の回転速度に対応す
る周波数を有し、回転子の回転位置を表わす信号
を創成した。従つてこの電子整流方式を採用した
ブラシレス直流電動機をたとえば冷凍圧縮機の駆
動用に用いた場合には、圧縮機の密閉ケーシング
内に組込んでも余計なリード線をケーシングを貫
通して外に引き出す必要がないので密閉度を高め
ることができる。 本発明になるブラシレス直流電動機の優れた運
転特性を示すデータを表にあげた。なおこのデ
ータは、本発明に従つて構成した一台の電動機を
12V直流電源で試験運転し、回転速度2600rpmの
時に得たものである。
シレス直流電動機のための整流回路に関するもの
である。 従来の直流回転電気機械では、電機子巻線に流
す電流の切換制御、すなわち電機子巻線の整流を
本質的に機械的な切換操作によつて行つている。
すなわち従来の回転機では整流子片とブラシとに
よつて整流を行つている。しかしそのような機械
的な整流方式では、ブラシの摩耗が激しく頻繁に
取替える必要が生じるのみならず、整流時に火花
が発生し(スパーキング)、またそれに伴つて無
線周波数域の雑音が必ず生じる。 このような欠点があるために機械的整流方式の
直流電動機は、ある種の用途には使用しようにも
使用できないことがある。そこで従来の機械的整
流方式によらないいわゆる無整流子(ブラシレ
ス)電動機が開発された。従来のブラシレス電動
機は、直流から交流への変換を行い、実質的には
交流誘導電動機として運転するものと、回転子の
回転速度を利用して整流制御を行うものと、多数
の電子スイツチ素子を組込んだ整流回路を利用し
たものがほとんどである。回転子速度を利用して
整流制御を行う方式では、電動機の負荷条件が異
なると全回転子位置において有効な整流作用を期
待できず、起動時にも同じことが言える。また従
来の電子整流回路は複雑で高価である。 本発明は、従来のブラシレス直流電動機よりも
構造が簡単で安価なブラシレス直流電動機を開発
しようとするものであるが、電子整流式電動機に
は、機械整流式電動機とは異なる制約がある。し
かし本発明では、回転子位置検出機構と電子スイ
ツチング回路とを組合せ、また永久磁石回転子と
独特の構成の固定電機子とを組合せることによ
り、従来の電動機の高い運転性能を陵駕する性能
を有するブラシレス直流電動機の開発に成功し
た。 本発明のブラシレス直流電動機は、設置空間の
条件が非常厳しい用途にも使用できる。たとえば
バツテリーまたは発電機を電源として利用するレ
ジヤーカー等の車両に搭載の圧縮機の駆動源、ま
たはカーエアコンデイシヨナの圧縮機駆動源とし
て用いることができる。このような用途では、圧
縮機およびその駆動源としての電動機は密閉ハウ
ジングないしはケーシング内に収めるのが普通で
あり、ハウジング内がカーボンで汚染されるのは
好ましくない。従つて整流子電動機よりも無整流
子(ブラシレス)電動機を使用する方がはるかに
有利である。しかし電動機はハウジング内に密閉
されるのであるから、電動機は極めて信頼性の高
いものでなければならないのはもちろん、電動機
の構成部品、その材質が冷媒によつて悪影響を受
けることがなく、また逆に電動機が冷媒に悪影響
を及ぼすことがあつてはならない。 電動機の製造に携わる業者は、交流誘導電動機
の製作に使用する専用の工具、機械、ダイス等
と、直流電動機の製作に使用する専用の工具、機
械とを備えつけているが、大抵の場合交流電動機
用の機械等は従来の直流機械の製作には利用でき
ないのが現状である。ところが本発明の電動機の
固定電機子の組立てには従来の交流電動機用の巻
線機を使用することができる。従つて本発明によ
れば、ブラシレス電動機の製造コストおよび運転
コストの節減が可能となる。 本発明のブラシレス直流電動機の電子整流は、
電機子巻線をフルブリツジおよびハーフブリツジ
のいずれの回路に構成することによつても達成可
能である。フルブリツジ構成では巻線導体の利用
率が高くなり、ハーフブリツジ構成では電子整流
回路が簡単になる利点がある。巻線のパラメー
タ、回転子磁石のサイズ、電子整流技術を適切に
選定することによつて、所望のトルク―速度特性
を有する信頼性が高く、効率の優れたブラシレス
直流電動機を妥当なコストで製作できるようにな
る。 本発明の目的は、信頼性が高く、運転効率の優
れたブラスレス直流電動機を開発し、そのための
整流回路を提供することにある。 本発明の他の目的は、経済的に安価に制作する
ことができ、構造がコンパクトであり、回転子位
置検出器を電気子巻線の巻線端部で囲まれる空間
内に設置することのできるブラシレス直流電動機
を開発し、そのための整流回路を提供することに
ある。 本発明の別の目的は、電気子巻線の内部電圧状
態に応答して回転子位置を検出して位置信号を発
し、それによつて巻線励磁信号の切換制御を行う
ようにしたブラシレス直流電動機のための整流回
路を提供することにある。 本発明の目的は、電機子巻線の蓄積エネルギを
回収または消費する方法により出力段のソリツド
ステート部品を保護するための手段を備えた電子
整流電動機、およびそのような電動機の電子整流
回路を提供することである。 本発明の目的は、電子整流電動機の低速運転を
検知してあらかじめ定められた時間電動機の運転
を停めるための回路を提供することである。 本発明の目的は、電子整流電動機の低電圧状態
を検知するための回路を提供することである。 本発明の目的は、電子整流電動機の高電圧状態
を検知するための回路を提供することである。 本発明の目的は、整流作用をあらかじめ定めら
れた進み角だけ進め、固定電機子に対する回転子
の相対位置を凝似信号によつて電子的に表わすこ
とにより整流作用を持続させるようにした電子整
流電動機を提供することである。 固定電機子と、磁界を形成するように前記固定
電機子に装着した複数の固定子巻線と、前記固定
電機子が磁界を形成するのに応じて回転する永久
磁石回転子とから成るブラシレス直流電動機のた
めの整流回路にして、 励磁中の巻線を指示するシフトレジスタと、 前記シフトレジスタによつて励磁中であると指
示されていない巻線における誘導電圧を抽出する
べく電動機巻線リード線にそれぞれ直列に接続さ
れた複数のスイツチ手段と、 前記スイツチ手段は、励磁されていない巻線を
選択し、抽出期間を確立するためのシフトレジス
タに応答するべく構成され、 積分モードと初期状態をもつ積分手段と、 前記積分手段は、電圧積分値を展開するべく抽
出期間中、誘導された電圧を積分する目的でスイ
ツチ手段に接続され、 電圧積分値とあらかじめ定められた基準電圧準
位とを比較して、電圧積分値が基準電圧を超えて
いるときに、あらかじめ定めた相対的角度位置に
達したことを示す出力信号を発する比較器と、 比較器出力信号に応答動作して積分手段を元の
状態に戻し、次に選択される非励磁巻線の誘導電
圧に応答するための積分手段を準備し、励磁され
るべき別の巻線を見分けるための検知手段を進め
る手段と、 から成るブラシレス直流電動機のための整流回路
である。すなわち、本発明では、四ビツトリンク
カウンタによつて構成してあるシフトレジスタ
が、四つの電気子巻線のうちでどの巻線が現在通
電中であるかを敵示するようになつていて、たと
えば、二つのスイツチ手段の一方を閉じることに
よつて現在通電中でない巻線に誘導されている電
圧をサンプルとして取り出すようになつている。
サンプル誘導電圧は、積分器で積分され、比較回
路において基準電圧と比較される。積分値が基準
電圧より高いと比較回路に高レベルの出力が現
れ、微分回路シフトレジスタを一段シフトさせ
る。シフトレジスタの高ビツト位置が変動すると
NANDゲートがこれを検知し、インバータおよび
NANDゲートを通じて単安定タイマを起動する。
単安定タイマは、積分器を元の初期状態にリセツ
トして、次の積分動作に備えるようになつてい
る。この初期状態の期間も単安定タイマにより設
定され、その長さは積分器をリセツトするに充分
であつて、かつスイツチング時の過渡状態を計算
から除外するとともに、巻線の励磁が停つた時に
磁界の消滅によつて誘導される誘導電圧が計算に
含まれるのを防ぐ働きをするようになつている。
回転子の回転速度が変化すると積分時間が変化す
るが、全体的な計算結果には影響は及ばない。従
つて積分器の出力は、回転子速度または磁束の変
化率を表わすのではなく、回転子の位置ないしは
総磁束変化を表わすようになつているものであ
る。 本発明について簡単に説明すると、本発明を実
施した二巻線ブラシレス直流電動機は基本的には
固定電機子、永久磁石回転子および電子整流回路
で構成される。固定電機子は電機子鉄心と複数の
電機子巻線とからなり、電機子巻線は必要に応じ
てハーフブリツジ回路またはフルブリツジ回路に
接続される。回転子には一対の円弧状磁石が取付
けてあり、各磁石は一極当り約70゜〜90゜電気角
の範囲内の円弧長を有している。複数の電機子巻
線は電機子鉄心のスロツトに収め、かつ相互に接
続してあり、励磁すると周方向に隔つた複数の磁
界を形成する。巻線の整流はソリツドステート部
品を含む電子整流回路によつて行われる。整流回
路をコントロールする回転子位置検出機構は一対
の感知器(センサー)から成り、一対の感知器は
相互に約90゜電気角を隔てて電機子に関してあら
かじめ定められた位置に配置する。 本発明によれば、電子整流回路に回転子位置検
出機構の代りに、電動機負荷および回転速度が変
化しても回転子と電機子との負の相対位置を凝似
的、間接的に示す回路を組込むことができる。こ
の回路は電機子巻線の磁束の変化に応答動作し
て、回転子と電機子との相対位置を示唆する位置
信号を発する。位置信号は、電機子巻線の励磁回
路(電力回路)を制御してあらかじめ定められた
順序で巻線を励磁するので、電機子巻線はこれに
よつて効率よく整流される。 そこで本発明の他の目的は、巻線の磁束変化に
基いて動作し、電動機の負荷や回転速度の変動の
影響を実質上受けることのない直流電動機用電子
整流回路を提供することである。 感知器を用いて回転子の位置を直接検出する場
合でも、本発明によれば使用する感知器の数を最
少限に抑えることができる。そして必要な感知器
の数は、電動機巻線のスイツチング位置の総数か
ら1を差引いた数を表記するのに必要な二進数字
の数に等しい。たとえば、電動機の回転子が電気
角360゜回転する間に巻線の励磁を四回切換える
(スイツチング)必要があるとすると4−1=3
であるので、十進数字3を表記するための二進数
字の数を選定しなければならない。二つの二進数
字(すなわち11)によつて十進数字3を表記でき
るので、感知器は二つしか必要としない。感知器
の数は電気角360゜回転する間のスイツチング位
置の数と関連しているので、二極、四極、六極等
の電動機でも感知器は二台用いる。 電動機が電気角360゜回転する間のスイツチン
グ位置が六であるとすると、二進数字によつて表
記しなければならない数は6−1すなわち5であ
る。二進法では5は101と表記されるので、必要
な二進数字の数は三つである。従つて感知器を三
台必要とする。ところで三つの二進数字は二進法
の111という数(10進法の7に等しい)を表わす
ことができるので、感知器が三台あれば電気角
360゜回転する間のスイツチング位置が八つある
電動機の整流にも利用できる。 本発明の電動機において回転子位置検出用の光
学感知器を使用する場合には、それに対応してシ
ヤツタを一つまたはそれ以上回転子に取付ける。
また感知器が光学式のものか否かに係わりなく、
感知器を電機子に関してあらかじめ定められた位
置関係にセツトして、電機巻線の整流作用を進め
る。すなわち回転子が励磁されるべき各電機子巻
線に関して、単位電流当り最大のトルクを発生す
ることのできる位置に達するよりも前に各巻線を
励磁する。そして励磁された巻線における電流の
立上がり(増加)を促がす。このように整流を進
めることによつて、電動機のトルク出力、回転速
度、運転効率を高めることができる。整流の最適
進み量は、電動機の構造、最終用途に応じて異な
り、後に詳しく説明するように主として電動機の
公称運転速度に左右される。 回転子位置検出用に光学感知器を用いる場合に
は、本発明では感知器を電機子鉄心に取付けたブ
ラケツトに固定する。ブラケツトは電機子鉄心に
関する取付位置を調節することができ、ブラケツ
トの取付位置を変えると感知器の電機子に対する
相対位置、特に周方向の相対位置が変わるので、
これによつて電機子巻線の整流作用の進み量を調
節できる。光学感知器の固定電機子に対する設置
位置を完全に固定すると、整流進み量もあらかじ
め定められた値に固定される。整流の進み量を可
変にすると固定するとに係わらず、電機子鉄心の
端面から外に突出する電機子巻線の端面を半径方
向にまたぐような形の支持アームをブラケツトに
固定し、このアームに感知器に取付けることによ
り感知器を巻線の端部で取り囲まれる空間内に配
置するようにすると、電動機全体の大きさを小さ
く抑えることが可能となる。 本発明の電動機には、低速度、高電圧または低
電圧状態が生じた時にそれを検知して電動機の運
転を中断するための保護回路を組込むことができ
る。低速度保護回路は電動機の回転速度を表わす
信号を発する位置決定回路の出力信号に応答動作
し、この速度信号をあらかじめ定められた最低許
容速度を表わす基準信号と比較する。そして電動
機の回転速度が最低許容速度以下であることがわ
かると、電動機の運転を一定時間停めるための信
号を発する。低電圧保護回路および高電圧保護回
路は、電源から電動機に供給されている電源電圧
とあらかじめ定められた最低許容電圧、最高許容
電圧とをそれぞれ比較し、電源電圧がこの最低許
容電圧より低いか、または最高許容電圧より高い
と、電動機の運転を停めるための信号を発する。 以下添付の図面を参照して、本発明のいくつか
の実施例について詳しく説明する。先ず第1図に
示すのは、本発明を実施して成る二極二巻線ステ
ージの直線無整流子電動機の構成部品である。こ
の電動機は主として永久磁石回転子10、固定電
機子15、回転子位置検出装置40および電子整
流回路で構成される。第1図に示すように、永久
磁石回転子10は回転軸11に取付けてあり、回
転軸11は適当な電動機ハウジング(図示せず)
内で軸受により回転自在に支承される。さらに回
転子10は周知のように直径方向に磁化してあ
る。図示の例では、回転子10は中実の(中空で
ない)スチール製鉄心12と、鉄心12の周囲に
直径方向に相対するように配置固定した円弧形磁
石13,14とから成る。円弧形磁石13,14
にはセラミツク磁石が使つてあるが、コバルトハ
マリウム、アルニコ、その他の磁石材料も利用で
きる。どの磁石材料を選らぶかは、主として磁石
材料の価格および電動機のサイズとの関連で決定
すればよい。各磁石13,14の円弧長は電気角
135〜160゜の範囲内であるのが望ましいが、電気
角90゜あるいは180゜の円弧長を有するものでも
使用可能である。ただし固定電機子巻線の構成が
第2図に示すものである場合には、磁石の円弧長
が電気角120゜以下であると効率が低下するの
で、そのような磁石は使用しない方がよい。 上に述べた磁石の最適円弧長は、多巻線あるい
は多極構成の電動機にほぼ共通してあてはまるの
であるが、使用する磁石の数および磁石の物理的
ないしは機械的な円弧長は、電機子巻線が作り出
す磁極数(または磁極対の数)によつて左右され
る。たとえば四極三巻線(ステージ)の電動機の
場合には、円弧長が135゜〜160゜電気角である永
久磁石を四個必要とする。上の電気角を機械角で
表わすと67.5〜80゜である。同様に六極四巻線電
動機では、円弧長が電気角135゜〜160゜(機械角
45゜〜531/3゜)の永久磁石を六個必要とす
る。そして磁石の円弧長は、固定電機子における
巻線の集中度すなわち後に述べる巻線のスプレツ
ドに応じて変わる。 磁石の円弧長が90゜電気角程度である場合に
は、巻線の集中度が比較的高くなる。たとえば24
個のコイル収容スロツトを有する二極二巻線電動
機用固定電機子では、電機子巻線を構成する各コ
イル群の外側コイルのスパン(コイル辺間の間
隔)は約10スロツトとするのが望ましい。さらに
各コイル群(二つの1/2セツト)は1/2コイルセツ
トにつきそれぞれ9本、7本、5本の歯をまたぐ
三つのコイルで構成するのが望ましい。 他方、用途に応じ電動機に電機子巻線として非
常に集中度の高い巻線を設ける場合もあり、その
ような電機子巻線では巻線は一対のスロツトに収
まるだけで、後に述べる巻線の「スプレツド」は
電気角にしてほぼ0゜に近くなり、機械角にして
スロツト一本の幅に等しくなる。それでもスパン
は電気角180゜を有している。 第1図に図示の電動機において、固定電機子1
5は磁気抵抗の比較的小さな電機子鉄心16を有
しており、この電機子鉄心16は同一形状の電機
子積層板17を複数枚重さね合せて構成してあ
る。各積層板17には締付ボルトを通すための穴
19があけてあり、多数の積層板を重さね合せて
成層した状態に保持するには、このボルト穴19
に締付ボルト18を通し積層板17を締付けて一
体に固定する。第1図には使用する複数のボルト
のうち二本だけが示してある。締付ボルトを用い
る代りに、締付キーを利用してもよく、あるいは
積層板を相互に溶接するか接着剤を用いて接着し
てもよい。さらには、単に電機子鉄心上に装着す
る巻線によつて積層板を成層保持してもよい。 各電機子積層板17の中心には永久磁石回転子
10を収め入れるための開口が設けてあり、その
中心開口の周囲に沿つて歯20が複数本間隔をお
いて形成してある。隣接する歯20の間にスロツ
ト21が形成され、その内部に電機子巻線22を
収めるようになつている。 電機子巻線22は周知の誘導電動機用巻線機械
によつて巻上げることができる。従つて巻線コイ
ルを直接コイル挿入機に巻きつけ、その後ただち
に電機子鉄心16のスロツト21に挿入してもよ
く、あるいは巻線コイルをコイル収容機上で巻き
上げ、巻き上つたコイルをいつたんコイル挿入機
に移した後そのコイル挿入機によつてスロツト2
1内に軸方向に挿入してもよい。このような作業
に適した機械装置は、たとえば米国特許第
3522650号、第3324536号、第3797105号、第
3732897号明細書に記載してある。この明細書中
でもこれらの米国特許明細書を参考文献として引
用する。 二極二巻線電動機では、二つの電機子巻線を同
じスロツトに収め入れる必要がなく、かつ全ての
スロツトに巻線が収まるものと仮定すると、巻線
が励磁(通電)されたとき相互に直角な磁界を形
成するためには、各電機子巻線のスプレツドを約
90゜電気角とする。巻線のスプレツドについては
後に詳しく説明するが、簡単に述べるとスプレツ
ドとは電機子鉄心のスロツトに収つた巻線のうち
で同一方向に電流が流がれる特定の巻線導体を収
めたスロツト間の角距離ないしは周方向の間隔を
言う。各電機子巻線の端部は鉄心の端面から外部
に突出する。そしてこれらの巻線の終端リード線
は個別に整流回路およびそのパワー回路に電気接
続する。 本発明を実施してなる1/20馬力、3000rpm仕
様の電子整流式直流電動機に適した電機子の巻線
構成が、第2図に示してある。電機子15の鉄心
を構成する積層板17にはコイル収容スロツト2
1が24個設けてある。複数の電機子巻線22は共
に二本巻で、巻数(ターン)はそれぞれ24であ
る。図に示すように四つの巻線a,b,c,dが
設けてあり、これらが対になつて相対する位置に
配置してある。巻線a,cは共に二本巻で、それ
ぞれ上側の六本のスロツトと下側の六本のスロツ
トに収つている。巻線b,dも共に二本巻で、左
側の六本のスロツトと右側の六本のスロツトに収
つている。電機子17の巻線の巻数分布は、第2
図に示す各コイル群について外側のコイルから内
側のコイルに向つてそれぞれ10ターン、10ター
ン、7ターンである。各電機子巻線は二つのコイ
ル群(セツト)を含んでいる。各巻線について一
本のスロツトにおける巻線ターンの数および全体
的な巻線ターンの分布の状況は、得ようとする電
動機の特性に応じて変えることができる。たとえ
ば各コイル群の外側コイルの数を最大限に増や
し、反対に内側コイルの数を最小限に減らすこと
によつて巻線を集中させることができる。巻線を
このように集中させると、平均トルクが高くなる
(電機子鉄心、回転子の構造、巻線抵抗、総ター
ン数は同じと仮定する)が、後に述べる整流点
(スイツチングポイント)がより重要となつて後
述する進み量を変えなければならなくなる。また
運転および停止中のトルクの落込みが大きくなる
が、持続時間は短かくなる。 第2図に示すように、各巻線の巻線ターンはあ
る特定の一対のスロツト群内に集中して配置して
あり、かつ各スロツトには所定数の巻線ターンが
収まるようにしてある。巻線は次の一対のスロツ
ト群にも続いており、その間に所定数のスロツト
ないしは歯に相当する隔たりがある。図示の場合
には11本の歯の隔たりがあり、各巻線のスプレツ
ドがたとえば電気角90゜となり、巻線を順次に励
磁すると相互に直交する磁界が連続して順次に形
成される。二本巻にすると二つの巻線を同時に巻
くことができ、二本巻導線の各導線の一端をアー
スすると巻線のハーフブリツジ接続(星形接続)
が成立する。 第2図において、巻線bは巻線a,c,dとは
若干異なつて図示してある。これは少なくとも一
つの整流期間中に巻線に流れる電流の方向を示す
ためである。図において矢印は巻線bの端部(鉄
心の端面から突出している部分)に流れる電流の
方向を示し、点およびペケ印は鉄心スロツト内に
収つている巻線ターンに流れる電流の方向を示
す。周知のように、点印は紙面の裏から表に向う
電流の方向を表わし、ペケ印は紙面の表から裏に
向う電流の方向を表わす。そして巻線bに図示の
ように電流が流れると、Nb,Sbで示す如き磁極
(N,S極)が形成される。 固定電機子15の中心には軸方向の開口23が
設けてあり、その内部に永久磁石回転子10を収
めるようになつている。前述したように回転子1
0は磁気抵抗の小さい鉄心12(成層鉄心であつ
てもなくてもよい)と、その外周面に配置固定し
た円弧形磁石13,14とから成る。磁石13,
14はたとえばエポキシ樹脂のような接着剤で鉄
心12の外周面に固着すればよい。鉄心に永久磁
石を取付けることにより、回転子10には第3図
に示すようにN極およびS極の極性を有する永久
磁極域が生じる。磁化の方向は半径方向であり、
円弧形永久磁石の半径方向の厚さは所望の起磁力
を得るに足る厚さとし、あるいは回転拘束時に電
機子巻線中の電流が形成する磁界によつて不可逆
的に消磁されることのない厚さにする。 図示の例では鉄心12の外周面に円弧形永久磁
石13,14を接着して回転子10が構成される
と述べたが、重要なことは回転子によつて極性の
異なる磁界が形成されることである。従つて円弧
形磁石以外に棒形磁石あるいはその他任意の形状
の磁石を用いて回転子を製作してもよい。磁石に
永久磁石を使用する場合には、磁石を鉄製のかご
形構造物の内部に収めることにより回転子を構成
することもできる。また回転子に巻線を装着し、
この巻線を励磁して必要なN極およびS極を発生
させる構成も可能である。この場合には、回転子
にスリツプリング等を備えて巻線と電源とを相互
に電気接続する必要がある。磁石の軸方向の長さ
は必要とされる総磁束によつて左右される。瞬時
トルク曲線および正味トルク出力は、固定電機子
のスロツトにおける巻線導体あるいは巻線ターン
の分布状態および磁石の円弧長βと関連性があ
る。そして前に述べたように鉄心スロツトの全部
に巻線ターン(巻線導体)が収つており、異なる
巻線の巻線ターンを同じ鉄心スロツトに配置する
必要がない場合、すなわち異なる巻線が同一のス
ロツトを共有する必要がない場合には、磁石の円
弧長βが電気角135〜160゜の範囲内であると効率
が最大限にまで向上する。 第1図に示すように、回転子10の一方の端面
の近くに回転軸の位置すなわち回転子の位置を検
出する位置検出装置40が設けてある。回転子位
置検出装置40は主として回転シヤツタ41と、
一対の光学感知器(センサ)43,44と、光学
感知器を支えるブラケツト42とで構成される。
回転シヤツタ41は指定された波長の光を通すこ
とのない光学的に不透明な不透光性材料、たとえ
ばアルミニウム、黄銅、スチールまたはこれらを
コーテイングした材料で成形する。シヤツタ41
は平らな円板部45と、その円板部の周縁に設け
たフランジ部46とから成り、フランジ部46は
円板部の周囲の約180゜電気角にわたつて形成し
てある。円板部45の中心には回転軸11よりや
や径の大きな中心穴47があけてあり、この中心
穴47に回転軸11を通すことによつてシヤツタ
41の円板部45を回転子鉄心12の端面に接合
させる。円板部45には一対のボルト穴48があ
けてあり、鉄心12の端面にもボルト孔50が設
けてある。ボルト(図示せず)を円板部のボルト
穴48を通して鉄心のボルト孔50にねじ入れる
ことにより、シヤツタ41を回転子鉄心12の端
面に固定する。もちろんその他の方法によりシヤ
ツタを回転子に取付けることも可能で要はフラン
ジ部46を回転子の外側に突出させ、光学感知器
43,44と協働して固定子電機子15に対する
回転子10の相対位置を表わす回転子位置信号の
発生を可能ならしめることである。 第1,4図に示すように、回転子位置検出装置
40におけるブラケツト42は二本の円弧形セグ
メント51,53と、両方のセグメントを連結す
るU字形連結アーム54とから成り、第一の円弧
形セグメント51にはほぼ全長にわたつてスロツ
ト52が切抜いてある。前述したように回転子鉄
心16を構成する積層板17は締付ボルト18に
よつて成層状態に締付保持するのであるが、その
締付ボルト18を第一セグメント51のスロツト
52に通した上で鉄心のボルト穴19に挿入して
締付けると、第一セグメント51を鉄心16の端
面に固定することができる(第4図)。第二の円
弧形セグメント53は字形連結アーム54によ
り第一円弧形セグメント51より半径方向内側に
支持する。第4図に示すように、連結アーム54
はU字形に折り曲げてあるので、回転子鉄心16
の端面に設けても電機子巻線22の端部と接触す
ることはない。光学感知器43,44は、このよ
うにして電機子巻線22の端部によつて取り囲ま
れる空間内に支持されている第二円弧形セグメン
ト53上に回転シヤツタ41のフランジ46に近
接して取付けてある。そして二巻線ステージ電動
機の場合には、二つの光学感知器43,44の間
は電気角90゜隔ててある。第4図からもわかるよ
うに、光学感知器43,44は電機子巻線22の
端部によつて取り囲まれる空間の内部におさまつ
ている。すなわち巻線端部より半径方向内側にあ
り、かつ巻線端部の軸方向の最先端よりも内側に
位置している。このため光学感知器を設けたこと
により電動機の軸方向の寸法を増大させる必要は
全くなく、むしろ小型化が可能である。またU字
形連結アーム54を使用することで電動機の軸方
向の全長を長くする必要が生じることはない。 第5A,5B図には、光学感知器43,44の
機械的構造および電気的構造が示してある。この
種の光学感知器は広く市販されており、たとえば
GE社の光学カツプラーH13A2が利用できる。光
学感知器43,44は、光エネルギを発する発光
源55と、発光源から発せられる光エネルギを感
知するための受光素子56とから成る。発光源5
5には発光ダイオードが、受光素子56にはフオ
トトランジスタが使用できる。そして発光ダイオ
ード55とフオトトランジスタ56とを光結合関
係に配置する。具体的な構成について説明する
と、発光ダイオード55とフオトトランジスタ5
6とは別々のブロツク57,58に成形してあ
り、これらをベース60上に間隔をおいて取付
け、両ブロツク57,58の間に溝空間59を設
ける。ベース60の底面からは、ブロツク57,
58内におさまつている発光ダイオード55、フ
オトトランジスタ56のリード線が端子導体61
として突出している。このような構成の光学感知
器43,44を第二円弧形セグメント53の両端
に取付け、両者の間を電気角90゜隔たてる。なお
円弧形セグメント53には光学感知器43,44
の端子導体61を通すための穴を設けておく。 電機子巻線に対する整流は、ソリツドステート
整流回路70により行われるが、この整流回路は
回転子位置検出装置から発せられる信号に応じて
作動するNORゲート、トランジスタスイツチ、
トランジスタドライバ等で構成される。なお整流
回路の説明に関連して、整流を行うのに利用する
ブリツジ回路について言及することがあるが、こ
れはハーフブリツジ(単方向)回路またはフルブ
リツジ(双方向)回路のいずれかである。第6,
7図に示すのはハーフブリツジ構成を採用した整
流回路であり、第9,10図に示すのはフルブリ
ツジ構成を採用した整流回路である。 いずれの場合でも、電機子巻線に対する電流の
切換えは光学感知器の相対的位置如何によつてあ
らかじめ設定されており、電機子巻線の整流作用
は後に述べるように進められる。 整流回路の動作について簡単に説明すると、整
流回路は回転子位置検出装置40からの出力を受
け取つて、電機子巻線を整流するためのスイツチ
ング(切換)信号を取り出す。すなわち回転子位
置検出装置40の二つの光学感知器43,44が
電機子巻線中の固定位置に対する回転子10の位
置を表わす二つの位置信号を出力として発する。
これら二つの位置信号は第6図で参照符号70′
で示す第一信号調整回路に送られる。信号調整回
路70′は回転子10の次の位置に対応する四つ
の制御信号を発する。(イ)シヤツタ41のフランジ
部46が一方の光学感知器43の溝空間59を通
過中であり、フオトトランジスタ(受光素子また
は感光素子)は遮閉されている。(ロ)シヤツタのフ
ランジ部46が両方の光学感知器43,44の溝
空間59を通過中であり、両方のフオトトランジ
スタが遮閉されている。(ハ)シヤツタのフランジ部
46が一方の光学感知器44の溝空間を通過中で
あり、感知器44のフオトトランジスタは遮閉さ
れているが、他方の感知器43のフオトトランジ
スタは開放されている。(ニ)シヤツタのフランジ4
6は両方の光学感知器43,44の溝空間59の
外にある。すなわち両方の感知器のフオトトラン
ジスタが開放されていて受光状態にある。このよ
うにして回転子10の半回転中は、回転シヤツタ
41が各光学感知器43,44の発光ダイオード
の発する光がフオトトランジスタに到達するのを
妨げ、残りの半回転中は光がフオトトランジスタ
に達するのを許容する。そして二つの光学感知器
43,44が90゜の間隔をおいて設置してあるの
で、それぞれのフオトトランジスタのON、OFF
動作の組合せにより四つの位置信号が得られる。
ブラケツト42の周方向の位置は締付ボルト18
をゆるめて適宜調節することができるので、電機
子巻線の整流作用をあらかじめ進めておくことが
でき、これにより整流中の巻線内の電流の上昇増
大を促進し、所望の速度・トルク関係を実現して
効率を高めることができる。 第7図において、シヤツタフランジ部46が各
光学感知器43,44の発光ダイオード
(LED)55とフオトトランジスタ56の間を通
過中であつて、発光ダイオード55の発する光エ
ネルギによつてフオトトランジスタ56が励起さ
れるのが妨げられている時には、各光学感知器4
3,44の出力レベルが高くなる。また第7図の
信号調整回路70′では、感知器43が前述のよ
うに遮閉されると、必ず第一の位置信号が発せら
れ、この信号はライン68に現われる。また感知
器44が遮閉されると第二の位置信号が発せら
れ、信号はライン69に現われる。 既に言及したように、各光学感知器43,44
は発光ダイオード55とフオトトランジスタ56
とから成る。フオトトランジスタ56のコレクタ
はそれぞれ抵抗71または72を通じてプラスの
母線73に別個に接続してあり、エミツタは共通
のアース線75に接続してある。また各感知器の
発光ダイオード55は母線73とアース線75の
間で直列に接続してある。 第一信号調整回路70′には四つのNORゲート
が含まれており、これらは回転子10の90゜範囲
内での回転位置を表わす四つの位置制御信号A,
(否定A)、B,(否定B)を発することの
できるように組合せてある。先ず各NORゲート
76,77の一方の入力がそれぞれライン68,
69に接続してあり、他方の入力はアース線75
に接続してある。NORゲート76,77の出力
にはAおよびB位置制御信号が現われる。Aおよ
びB位置制御信号は次の第二信号調整回路に送ら
れると共に、それぞれNORゲート78,79の
一方の入力端子にも送り込まれる。そしてNOR
ゲート78,79の出力には(論理補数、否定
A)位置制御信号および(論理補数、否定B)
位置制御信号が現われる。NORゲート78,7
9の他方の入力はアースしてある。信号A,,
B,の持続時間および発生順序は第8図の上半
部に示してある。 四つの位置制御信号A,,B,は、前述し
たように第6図に示す第二信号調整回路80に送
られる。第二信号調整回路80の働きは、電機子
巻線22a,22b,22c,22dを順次に切
換励磁するための四つのスイツチング(切換)信
号を発することである。このため各電機子巻線2
2a〜22dにはそれぞれ一つの信号チヤンネル
が設けてある。信号チヤンネルは、NORゲート
80、トランジスタ81およびドライバ回路(電
力供給回路、パワー回路)から成り、パワー回路
はトランジスタ82,83で構成される。各信号
チヤンネルの動作は同じであり、重複を避けるた
めにそのうちの一つのチヤンネルについてのみ説
明する。第6図では巻線22aの信号チヤンネル
をチヤンネル「a」として、そのチヤンネル内の
構成部品を示す参照数字の末尾にアルフアベツト
の「a」を付した。他の巻線22b〜22dの信
号チヤンネルについても同様である。従つてチヤ
ンネル「a」は巻線22aへの通電を制御し、チ
ヤンネル「b」は巻線22bへの通電を制御す
る。以下同様である。 そこで次に信号チヤンネルaについて説明す
る。このチヤンネルはNORゲート80a、トラ
ンジスタ81aおよびドライバ段(パワー回路)
を構成するトランジスタ82a,83aを有して
いる。そしてNORゲート80aの二つの入力端
子は第一信号調整回路70のNORゲート78,
77が発する出力信号すなわちおよびB位置制
御信号を受ける。同様に他の信号チヤンネルの
各々も第一信号調整回路70から二つの位置制御
信号を受け取り、第8図の下半分に示すところか
ら明らかなように、四つの信号チヤンネルは回転
子が一回転する間に逐次四つのスイツチングパル
スを発する。第8図において、四つのスイツチン
グ信号A+B、+B、+およびA+の持
続時間と発生順序は図式的に描いてある。 論理演算は各ゲートについて二つの入力によつ
て行われる。四つのNORゲート80a〜80d
は、一つのNORゲートの出力が「1」である時
には他のNORゲートの出力が「0」となるよう
な関係に接続してある。そして、たとえばNOR
ゲート80aの入力およびB入力が共に「0」
である時には、その出力は「1」となる。この状
態は回転シヤツタ41が一回転する間に一度だけ
生じる。同様に、NORゲート80bのおよび
入力が0となると、その出力は1となる。この
組合せも回転シヤツタの一回転中に一度だけ起こ
る。NORゲート80c,80dも同じようにそ
れぞれ二つの入力A,およびA,Bにつながつ
ている。 各NORゲート80の発する出力すなわちスイ
ツチング信号はベース抵抗84を通じてトランジ
スタ81に送られ、そこで増幅される。増幅トラ
ンジスタ81の出力は、トランジスタ82,83
で構成されるパワー回路のベースに送り込まれ
る。ドライバ段(パワー回路)は四つの電機子巻
線22a〜22dをあらかじめ定められたタイミ
ング関係で励磁するパワースイツチとして動作す
る。増幅トランジスタ81はNPNトランジスタ
で、エミツタはライン85を通じてアースしてあ
り、コレクタは抵抗86を通じてPNPトランジス
タ82のベースにつないである。PNPトランジス
タ82のコレクタおよびエミツタは、それぞれ次
のトランジスタ83のベースおよびコレクタに接
続してある。従つてトランジスタ82,83は周
知の変形ダーリントン回路を構成する。電動機が
大型になれば、トランジスタ83に容量の大きな
パワートランジスタを使用するか、二個あるいは
それ以上の個数のパワートランジスタを並列に接
続して使用する。 各電機子巻線22は関連するパワートランジス
タ83のコレクタ・エミツタ接続部を通じてプラ
ス母線87につながつている。そして電機子巻線
22から母線87に到る電路を形成するために、
各パワートランジスタ83のエミツタ・コレクタ
間に保護ダイオード88が接続してある。保護ダ
イオード88の陽極は電機子巻線22の非接地側
およびトランジスタ83のエミツタにつないであ
り、このダイオード88は巻線22の励磁が止つ
た時に巻線の磁界が消滅することにより放出され
る電気エネルギを通すことができる。すなわち消
滅磁界により誘起される逆電流はトランジスタ8
3に流れ込まずにダイオード88を通じてライン
90に流れ、コンデンサ91を充電する。ライン
90は母線87につながつており、コンデンサ9
1はこの母線87とアースの間に接続してある。
コンデンサ91に充電されている電気エネルギ
は、次の電機子巻線、たとえば電機子巻線22b
が励磁される時に放電して、電動機回路に戻され
る。これにより電動機の総効率が改善され、改善
の程度は10%にものぼる。 トランジスタ83のコレクタ・エミツタ間に接
続したダイオード88および母線87とアースの
間に設けたコンデンサ91は保護回路を形成する
が、この保護回路は電源としてバツテリーを使用
する場合にも、交流を整流して使用する場合にも
有効である。交流電源を用いる場合には、周知の
ように整流ダイオードが電源側に組込んであり、
電源から電動機に向つて電流を流すが、電動機か
ら電源に向つては流さない。このためこの場合で
もコンデンサ91には巻線22から逆電流が流れ
込み電気エネルギとしてたくわえられる。コンデ
ンサ91の代りにツエナーダイオードを用、いる
ことも可能で、ツエナーダイオードは回収された
電気エネルギを熱として放散する。この場合に
は、電気エネルギが電動機回路に戻されることが
ないので、効率の改善は問題にならない。 プラス母線87に抵抗92が挿入してあり、ま
た、これに関連して母線87とアース側との間に
コンデンサ93,94および15Vツエナーダイオ
ード95(公称平均印加電圧12V)が接続してあ
る。これらの抵抗92、コンデンサ93,94お
よびツエナーダイオード95は、整流回路の回路
部品を高電圧から保護する保護フイルタ回路を構
成する。たとえば電動機の電源を18V以上のピー
ク電圧を発生することのできるバツテリー充電器
からとる場合などには、母線87に加わる電圧が
ソリツドステート回路部品の耐電圧を超えるよう
なことが起こる恐れもある。そのような時には上
に述べた保護フイルタ回路が働いて、回路部品が
破損するのを防ぐ。 第6図に示す電機子巻線22a〜22dは二本
巻であり、各巻線の一方の終端を全て接地するこ
とによりハーフブリツジ(半ブリツジ)に構成し
てある。この構成によればわずかな数の電子部品
によつて電機子巻線を個別に励磁制御(通電の開
始および停止、スイツチオン、スイツチオフ)を
行うことができ、励磁制御中すなわち整流中に電
機子巻線が発する誘導エネルギを容易に回収する
ことができる。たとえば、整流中に電機子巻線2
2aへの通電が停まると、この巻線が形成してい
た磁界が消滅する。巻線22aの磁界が消滅する
時にこれと対をなす別の巻線22cに電流が誘起
される。これはこれらの巻線が二本巻構成であつ
て変圧器と同様の原理によるものである。巻線2
2cに誘起された電流はダイオード88cを通つ
てコンデンサ91に流れこみ、これを充電する。
誘導電流はダイオード88cを通ることによつて
トランジスタ83を迂回するので、トランジスタ
83はダイオード88cによつて保護されること
になる。電機子巻線22a〜22dをハーフブリ
ツジに構成すると、一本のスロツトにおける巻線
の利用率は50%程度にしか過ぎない。巻線を完全
に利用して巻線材料の利用率を高めるには、巻線
を第9,10図に示すように完全なブリツジ(フ
ルブリツジないしは全ブリツジ)に構成するのが
望ましい。 第9,10図に示す例では、固定電機子巻線1
22a,122bは、第6図に示すハーフブリツ
ジ構成の電機子巻線22a,22bと同じように
巻いてある。ただし巻線22a,22bのように
二本導体を用いるのではなく一本導体を用いてあ
り、各巻線の励磁制御は一対のトランジスタで行
うようになつている。そこで各一対の電機子巻線
について、四つのドライバ回路ないしはパワー回
路101〜108が設けてある。各パワー回路は
ダーリントン接続した一対のトランジスタから成
り、各パワー回路の入力トランジスタのベースは
それぞれに対する抵抗109〜116を通じて第
6図の増幅トランジスタ81の出力に接続してあ
る。詳しく説明すると、信号チヤンネルaにおけ
る増幅トランジスタ81aの出力はパワー回路1
01,103の入力に接続してあり、信号チヤン
ネルbの増幅トランジスタ81bの出力はパワー
回路105,107の入力に接続してある。同様
に信号チヤンネルcの増幅トランジスタ81cの
出力はパワー回路102,104の入力に、信号
チヤンネルdの増幅トランジスタ81dの出力は
パワー回路106,108の入力にそれぞれ接続
してある。パワー回路101,103が導通して
電流Iaが流れると、電機子巻線122aが励磁さ
れる。またパワー回路102,104が導通して
電流Icが流れると、巻線122aは事実上第2,
6図の巻線22cと同様に作動する。第10図に
示す電機子巻線122bの整流回路も、電流Ib,
Idが流れると上に述べたと同じように動作する。
各パワー回路101〜108を構成するトランジ
スタのエミツタ・コレクタ間には保護ダイオード
117〜124が第9,10図に示す方向に接続
してあり、トランジスタの導通が停つた時に蓄積
誘導エネルギによつて流れる電流を通す。 第9,10図に示す整流回路は構成が簡単であ
るが、本発明の電動機の整流作用をコントロール
する回路として非常に効率的であり、経済的でも
ある。 次に第3図を主として参照しながら進みタイミ
ング角すなわち整流作用の進みについて説明す
る。永久磁石回転子の磁極中心がある電機子巻線
に向つて移動しており、永久磁石回転子の磁極中
心が電機子巻線の形成する磁極の中心軸から電気
角135゜の地点に達した瞬間に電機子巻線に電流
が流れ込む場合には、整流作用の進みないし進み
角は0である。これは理論的最適位置であり、回
転子の磁極中心がこの理論位置より10゜(電気
角)に達した時点で電機子巻線に通電したとする
と、整流作用は10゜進んでいることになり、整流
進み角は10゜である。進み角をどの程度に定める
かは、各電機子巻線のL/R時定数に関係する。
整流の進みが0であると、巻線内での電流の上昇
が遅れるために、巻線の励磁期間(ON期間)の
全体にわたつて最大トルクを実現することできな
くなる。整流を進めると、回転子と電機子巻線の
不完全電磁結合期間、すなわち回転子の磁極軸と
巻線の磁極軸とが完全に整合されていない間に生
じる逆起電力が小さくなる。このため巻線に流れ
る電流の立ちあがりが早くなり、トルクの発生も
迅速になり、トルク条件が向上する。しかし整流
を進め過ぎると、電流のオーバシユート(行き過
ぎ状態)が生じて効率が低下する。整流作用角の
最適進み量は、ある程度までは電動機に求められ
る速度およびトルク動作点如何により左右され
る。整流進み角(タイミング角)を調整するに
は、回転子位置検出装置40のブラケツト42を
回転子鉄心16の周方向に動かして、回転シヤツ
タ41のフランジ部46に対する光学感知器4
3,44の相対位置を変えればよい。 第3図においては、第2図の電機子巻線22b
によつて形成されるN極およびS極をそれぞれ
Nb,Sbで示してある。他方、回転子磁石13,
14の磁極中心はN,Sで示してある。なお巻線
22bによつてNb,Sb極が形成されるのは、こ
の巻線が第2図に示すように励磁された時であ
る。 電動機の回転中電機子巻線22a,22b,2
2c,22dは順次に整流される。そして巻線2
2bの形成する磁極Nb,Sbが消えると、次に巻
線22cにより磁極Nc,Scが形成される。第3
図からわかるように、回転子磁石14の磁極Sの
中心は磁極Sbを電気角45゜通り過ぎた位置にあ
る。理論上はこの瞬間に巻線22bに通電して磁
極Nb,Sbを形成すべきであり、また巻線22b
は磁石14の磁極中心がその後90゜電気角回転す
る間中励磁されていなければならない。その後巻
線22bへの通電が停まり、巻線22cが通電さ
れる(ただし回転子は第3図の矢印Rで示す時計
方向に回転するものとする)。 上に述べたのは理論上の励磁開始点すなわちス
イツチング点ないしはスイツチング角であるが、
実際には巻線の整流作用をこの理論的最適点より
あらかじめ定めた電気角αだけ早めて行うと優れ
た運転性能を得ることができる。 これまで述べてきた電機子巻線では、αは約電
気角20゜である。従つて巻線22aの励磁が停ま
り、その後磁石14の磁極Sの中心が約135゜+
20゜=155゜電気角の位置に達すると、巻線22
bが励磁されて磁極Nb,Sbが形成される。磁極
中心がさらに90゜電気角移動すると、巻線22b
の励磁がとまり、次の巻線22cが励磁されて磁
極Nc,Scが形成される。そして四つの電機子巻
線22a〜22dについて、このような整流作用
が引続いて行われる。 電機子鉄心上に直径方向に対向して配置されて
いる巻線は、回転子上の相対する二つの磁石と同
時に磁気結合されることができるが、各巻線が分
布巻の構成をとつているためと、回転中の回転子
磁石に短縮効果が現われるために、ある特定の電
機子巻線中の全ての巻線ターンが完全に磁石と磁
気結合されることはない。このような事情のため
トルク対電機子巻線の単位入力電流の比T/I
は、回転子位置、回転子磁石の円弧長、巻線の巻
数および巻線ターンの電機子中の配置状態と関数
関係にある。電機子巻線が二巻線ステージ構成で
ある時に、円弧長の異なる回転子磁石を用いた場
合にT/I比にどのような影響が現われるかを第
11A,11B,11C図に示した。多巻線(多
巻線ステージ)電動機では、回転子磁石の円弧長
を短かくすることにより、各巻線のトルク/アン
ペア(T/I)曲線中の平坦部二巻線ステージ電
動機の場合と同じ電気角だけ短縮することができ
る。ただし多巻線電動機における電機子巻線の励
磁期間は、第11A〜11C図に示した二巻線ス
テージ電動機のものとは異つてくる。 第11A図は回転子磁石の円弧長が180゜電気
角であり、2ステージ巻線22a,22b,22
c,22dがそれぞれのスロツトに同一数の巻線
ターンを有している、すなわち巻線導体を均一に
分布させてある場合のトルク/アンペア(T/
I)曲線である。同図で台形状に屈曲している実
線の曲線は、巻線22aが回転子の一回転運動の
全期間中励磁され続け、一定の値の電流が流入し
た場合のアンペア当りの瞬時トルクを示す。点線
で示す曲線も巻線22bについての同様の関係を
表わしている。太い棒線は、巻線22aが電気角
90゜にわたつてのみ励磁され、巻線22bが電気
角90゜にわたつてのみ励磁され、巻線22c,2
2dも同様に励磁された時の正味効果を示す。図
をわかりやすくするために、棒曲線は他の曲線か
らずらして図示してある。 回転子磁石の磁極軸が巻線22aの形成する磁
極の中心を通過後約45゜電気角の地点に達した時
に、巻線22aが通電(励磁)された。電機子巻
線22a〜22dは分布巻構成であるので瞬時ト
ルク曲線が台形を提するようになる。電機子巻線
に集中巻の巻線を使用する理想的な場合を想定す
ると、その時には瞬時トルク曲線は台形ではな
く、正方形状になる。第11A〜11C図では、
使用した回転子磁石の円弧長および巻線22aの
巻線導体の「スプレツド」も記入してある。巻線
導体の「スプレツド」とは、電気子鉄心のいくつ
かのスロツトに挿入配置してあるある特定の巻線
の巻線導体(複数)のうちで鉄心の軸に沿つて同
じ方向に同時に電流を通す導体があつた場合に、
そのような導体を収容しているスロツト間の角距
離(周方向の間隔)を言う。たとえば第2図に示
す電機巻線の構成では、巻線の一群の巻線導体は
スロツト801〜806に収つており、他の一群
の巻線導体はスロツト807〜812に収つてい
る。そしてスロツト801〜806に収つている
巻線導体にはペケ印で示すように同時に同一軸方
向に電流が流れる。従つて巻線22bのスプレツ
ドは電気角90゜である。巻線のスプレツドは電気
角120゜より小さいのが望ましい。わずか二本の
スロツトに収まる単一のコイルから成る完全な集
中巻線では、スプレツドは0゜に近くなる。巻線
を集中させる、言いかえると巻線のスプレツドを
小さくすると、回転子磁石の円弧長を短縮するこ
とが可能となる。 円弧長160゜電気角の円弧形永久磁石を組込ん
だ回転子を有する二巻線ステージ電動機におい
て、アンペア当りのトルクが回転子の回転位置に
応じてどのように変化するかを第11B図に示し
た。この場合も電機子巻線はスロツトに均一に分
布させてあり、巻線電流は一定であると仮定す
る。アンペア当りの瞬時トルクは回転子の回転位
置の関数として変化するが、その様子を示す曲線
は第11A図の場合と同様に台形状を提する。た
だし電機子巻線の電流の立上がりは第11A図の
場合より鈍くなり、そのため最大トルクが得られ
る期間が短かくなる。ただし正味トルクすなわち
平均トルクはほんのわずかしか低下しない。この
ような結果は、第11C図に示すように円弧長が
135゜電気角である回転子磁石を用いた場合によ
り顕著となる。 これまでに述べた構造の電動機における回転子
速度および巻線インダクタンスを考慮に入れる
と、定格負荷における最適トルクは電機子巻線を
理論上の整流点(スイツチング点)より電気角約
20゜進めて励磁した時に得られる。このため回転
子磁石の円弧長も実際には180゜電気角から160゜
電気角まで短縮することが可能である。さらには
電気角120゜程度の短かい円弧形磁石を用いて
も、電動機の運転性能や効率が著しく損われるこ
とはない。しかし実際に組立ててテストした電動
機には、円弧長が電気角135゜〜160゜の範囲内の
回転子磁石を用いた。 第11図に示すトルク/アンペア(T/I)曲
線は理想的な曲線であり、現実に巻線のインダク
タンス、電機子鉄心中のスロツトの形状、回転子
の回転速度および整流進み角を考慮に入れると、
実際のT/I曲線は第11図に示すものとは異つ
たものになる。巻線インダクタンスは巻線電流の
立上がりを遅くするように作用するので、電動機
の定格速度を高く設定する場合には、巻線のL/
R時定数が極めて重要な要素となる。一般的には
回転速度が速くなれば整流進み角も大きくなる
が、巻線への励磁停止が第11A〜11C図に示
すトルク曲線の平坦部で起り、励磁開始が同じト
ルク曲線の立上がり部分で起きるようにすると最
適性能が得られる。 第12〜15図には第11A〜11C図と同様
の曲線が表わしてあり、これらの曲線は第1図に
示す構成の電動機において固定電機子巻線のスプ
レツドを種々に変えた場合に、トルク対アンペア
比(T/I比)が回転子の回転位置の関数として
どのように変化するかを示している。なおこの場
合の曲線も理想曲線ないしは理論上の曲線であ
る。第12〜15図において、実線曲線はある一
つの電機子巻線、たとえば巻線22aが回転子が
一回転する間中励磁(通電)され続けた場合の瞬
時トルク/アンペアの変化を示す。点線曲線は他
の巻線、たとえば巻線22bが同様に励磁された
場合の瞬時トルク/アンペアの変化を示す。前述
したように、第12〜15図に示すT/I曲線は
電動機における電機子巻線のスプレツドを変えた
場合を想定しており、第12図では電機子巻線の
スプレツドは電気角90゜、以下第13図では電気
角60゜、第14図では電気角120゜、第13では
電気角30゜である。いずれの場合でも、回転子は
円弧角135゜電気角の永久磁石を備えた二極回転
子で、これを一つだけ用いた。T/I曲線中の平
坦部(T/Iが最大)の長さないしは持続期間
は、各図面中に電気角で記入してある。第12〜
15図より明らかなように、巻線のスプレツドが
大きくなると、T/I曲線中の平坦部が短かくな
る。逆に言うと、巻線のスプレツドを小さくして
巻線導体を集中させると、T/I曲線の平坦部
(最大T/I部)の持続期間が長くなる。 第1,2図にも示すように、電機子巻線22は
コイルのコイル端に相当する巻線端部と、コイル
のコイル辺に相当する巻線側部とから成り、巻線
端部は電機子鉄心16の両端面から外部に突き出
ており、巻線側部は鉄心16の軸方向スロツト2
1におさまつている。そして第12〜15図の
T/I曲線を作成するに際しては、各鉄心スロツ
トには巻線の側部導体(巻線ターン)が同数だけ
収つているものとした。 主として第2図を参照して、電機子巻線22b
の構成について説明すると、巻線22bは二つの
コイル群から成り、各コイル群は三つの同心コイ
ルで構成されている。それぞれの同心コイルは複
数のコイルターンから成り、コイルのコイル辺は
鉄心スロツトに収められている。各コイル群のう
ちの最も外側のコイルのコイル辺間の周距離ない
しは角距離が、そのコイル群のスパン(コイル
幅)となる。これに対して巻線22bの「スプレ
ツド」、換言すれば「集中度」は、その巻線を構
成する両方のコイル群のコイル辺の半分の占める
角距離によつて決まる。従つて集中度が最高の巻
線はたつた一つのコイルから成り、全てのコイル
導体は二つのスロツトに収まる。 第2図の巻線22bでは、紙面の表から裏(ま
たは裏から表)に向つて電流を通す巻線導体が全
体として電気角90゜の「スプレツド」を形成して
いる。仮りに巻線22bが二つのコイル群で構成
され、各コイル群がただ一つのコイルから成り立
つており、これら二つのコイル群が同じ鉄心スロ
ツトに収まつている場合には、巻線の「スプレツ
ド」は最小となり、「集中度」は最大となる。 第11A〜11C図と第12〜15図を比較す
れば明らかなように、巻線のスプレツドを小さく
し、回転子磁石の円弧長を大きくすると、T/I
比の最大値の持続期間が長くなる。 第11A〜11C図および第12〜15図は、
回転子磁石の円弧長、電機子巻線のスプレツドお
よびT/I比の相互関係を二巻線ステージ電動機
について示したものであるが、この相互関係は多
巻線ステージを有する電動機にもあてはまる。巻
線(ステージ)数が増えると、各巻線のスプレツ
ドは一般的に小さくなり、各巻線に関連するT/
I曲線の平坦部が増長される。回転子磁石の円弧
長が同じであるとすると、各巻線に関するT/I
曲線の平坦部が伸びると、巻線間において通電時
間が重なり合う、すなわち通電時間のオーバーラ
ツプが生じる。電機子巻線を最大限に効率よく利
用し、電動機の運転効率およびトルク出力を上げ
るためには、電機子巻線間に通電時間のオーバー
ラツプが生じるのは望ましいことである。しかし
二巻線ステージ電動機について前述したように、
回転子磁石の円弧長を電気角180゜から160゜およ
び135゜へそれぞれ20゜および45゜づつ短縮する
と、多巻線ステージ電動機においても各電機子巻
線に関するT/I曲線中の平坦部がそれぞれ電気
角20゜および45゜短かくする。巻線のインダクタ
ンスおよび回転子の速度を考慮に入れると、電機
子巻線の励磁を電気角約20゜進めると定格負荷条
件下で最適トルクを得ることができる。このた
め、回転子磁石の円弧長を電気角180゜から160゜
に落すことができ、しかもそれによつて電動機の
運転性能が著しく低下することはない。 回転子の一回転運動の全期間にわたつて最大ト
ルクを達成しようとするには、第1A〜11C図
および第12図〜15図に示すT/I曲線をでき
る限りフラツトに近づけなければならない。しか
し仮りにT/I曲線中の最大トルク期間が理論最
大値の電気角180゜になつたとすると、T/I曲
線方形波状になる。言いかえると、T/I曲線の
始端(立上がり部分)が極端に急勾配となる。こ
の部分の勾配が急になると、電動機の起動に関し
て問題が生じる。このため曲線の始端部は、起動
上の問題を引き起こすことのない範囲でできる限
り急勾配となるようにするのが望ましい。しかし
電動機に求められる運転性能を達成するために
は、電機子巻線の巻線を増大させる必要があり、
そのために巻線のスプレツドが大きくなる場合が
ある。この場合には曲線の始端の勾配が大きくな
るので、適正な運転効率を達するためには整流作
用の進み(進み角)を大きくしなければならなく
なる。 第6図に示す整流回路ではNORゲートを組合
せて用いてあるが、この他にAND、OR、NAND
およびNORゲートを適正に組合せて電機子巻線
の電子整流に必要な論理回路を構成することもで
きる。また第6図の回路の変形例として、一つま
たはそれ以上の電機子巻線に流れる電流を検出
し、検出電流があらかじめ設定された値を超えて
いる時には電機子巻線への電流の供給を制限する
構成にしてもよい。第19図に示すのはそのよう
な巻線電流制限回路の一例で、電機子電流を検知
して検知電流が定められた値を超えている場合に
はその過電流の検知後あらかじめ定められた短時
間にわたつて電機子巻線の励磁を停める。第19
図の回路は主として電動機の始動時に動作し、こ
の回路による励磁停止時間は電機子巻線の通常の
励磁時間より短い。第19図の電流制限回路は第
6図の電子整流回路に組込むことができる。その
場合に比較的抵抗値の小さい抵抗204を第6図
の右上にある+V電源につながる母線に接続する
ことによつて、電源と電機子巻線(負荷)との間
に直列に挿入する。また第6図の整流回路中の論
理回路を第19図の回路の電流制限作用に適応さ
せるためには、NORゲート80a〜80bをに
入力端子を三つ備えたものに取替え、各NORゲ
ートの最後の入力端子(第6図では図示せず)を
まとめて第19図の回路の出力ライン206に接
続する。 第19図の回路において、抵抗204は電源側
と負荷側(電機子巻線)との間に直列に挿入して
あり、この抵抗204の両端間の電圧があらかじ
め定められた値(設定値)を越えると、回路が働
いて電機子巻線への通電を一定の短時間停止す
る。電流制限回路の端子208にはたとえば10V
の直流定電圧を加える。直流定電圧源としては周
知の中心タツプ付き変圧器やツエナーダイオード
で構成したブリツジ整流回路を用いることができ
る。第19図の出力ライン206に現われる電流
抑止信号の持続時間はたとえば300マイクロ秒
で、この信号が消えると第6図のNORゲート、
その他のトランジスタ回路は電機子巻線を再度励
磁することが可能となる。 次に第19図の回路の構成と動作について説明
する。抵抗204の両端間の電圧を演算増幅器2
10が検知増幅して比較増幅器212の一方の入
力に送り込む。比較増幅器212の他方の入力に
は、電位差計214のセツテイングによつて定め
られる基準電圧が加わる。比較増幅器212の出
力は、微分処理の後単安定増幅器216を動作さ
せるのに用いられ、単安定増幅器216は電位差
計218およびコンデンサ220の時定数によつ
て定まる一定時間だけON状態にあつて、必要な
信号を発する。すなわち電機子巻線の瞬時電流が
たとえば設定値の10Aを越えると、単安定増幅器
216がたとえば300マイクロ秒にわたつて出力
ライン206に高レベルの出力信号(抑止信号)
を発し、電機子巻線への通電を阻止する。 第19図の回路における三つの増幅器210,
212,216は、たとえば品番MC3301BのIC
演算増幅器である。比較増幅器212の出力と単
安定増幅器216の入力との間に挿入したコンデ
ンサ222は微分動作を行う。増幅器216の出
力レベルが高くなつて通電阻止信号が現われる
と、この高出力レベルによつてコンデンサ220
が可変抵抗218を通じて充電される。そしてコ
ンデンサ220の充電量が十分に大きくなると、
増幅器216の二つの入力に加わる入力信号の差
が小さくなり、増幅器216の出力は再び低レベ
ルに戻り、それと共にコンデンサ220はダイオ
ード224を通じて放電する。 第20図のブロツク図は、本発明のブラシレス
直流電動機の重要な設置場所ないしは用途である
密閉環境を示すものである。すなわちブロツク2
26は密閉冷凍(冷却)系を示し、この冷却系の
圧縮器(図示せず)を駆動するために本発明のブ
ラシレス直流モータ228が用いられる。冷却系
226はたとえば自動車等の車両用エアコンであ
る。モータ228の電機子電流はソリツドステー
ト整流回路230を通じて供給され、モータ22
8は前述した光学位置検出装置の発する回転子位
置信号を整流回路230に供給する。速度検出器
または回路232および温度制御御器(たとえば
サーモスタツト)234は、ソリツドステート界
磁電流調整回路236に入力信号を供給する。界
磁電流同整回路236は、ブラシレス直流モータ
228に電力を供給するための直流または交流発
電機238を制御する。冷却系226を自動車等
の車両用エアコンとして用いる場合には、発電機
238は車両に搭載してあるエンジンにより駆動
される。発電機238の発生する電力は電子整流
回路230を通じてブラシレス直流モータ228
に供給される。調整回路236により発電機23
8の界磁電流をコントロールすることによつて、
モータ228に供給される電力をコントロールす
ることができ、またそのことによつて冷却系(エ
アコン)226の冷却温度を調節することができ
る。第20図の構成によれば、従来の車両用エア
コンデイシヨナ(カーエアコン)に普通にみられ
たベルト駆動式の圧縮機をなくすことができる。
またこのエアコンは発電機238から電力の供給
を受けるが、自動車が駐車中には通常の交流電源
コンセントから電力を供給することもできる。電
子整流回路230は第6図に図示のものと同じ構
成でよいが、直流発電機ではなく交流発電機を使
用する場合および普通の交流電源コンセントから
電力をとる場合には、適当な整流回路を組込んで
おく必要がある。次に第21図に示す別の整流回
路の構成について説明するが、この場合でも同じ
である。 第21図および第22図には、第20図でブロ
ツクで示した電子整流回路230および速度検出
回路232の構成が詳しく図示してある。第21
図の整流回路230では、エンジン駆動発電機2
38の出力電圧が端子240に加えられ、車両に
搭載してはバツテリーの12V直流電圧が端子24
2に加えられる。さらにバツテリーの電圧をツエ
ナーダイオードを用いて12Vの定電圧を調整した
ものが第22図の端子244に加えられる。第2
1図において、位置検出装置246は既に述べた
回転子位置検出装置40と同じように動作する。
すなわち回転子の回転軸に取付けたシヤツタの動
きに応じて、発光ダイオード248,250の光
を感光性トランジスタ250,254の一方また
は双方が受光して導通する。トランジスタ25
0,254の導通または非導通を示す信号は、
NORゲート256,258で処理される。NOR
ゲート256,258は別のNORゲート26
0,262と共に一次デコーダとして作動し、前
述したと同じようにA,Bおよび否定A,、否
定B,の信号を発する。NORゲート256〜
262はLD―4001型を用いてある。これらの信
号は第22図に示す四つの入力端子に供給される
と共に、NORゲート264,266,268,
270にも送られる。NORゲート264〜27
0は受入れた信号を第6図に関して述べたと同じ
ように論理的に組合せて、四つの巻線励磁信号
(スイツチング信号)を発する。スイツチング信
号は回転子が90゜回転する毎に一つだけ発せられ
る。回転子が一回転する間に逐次発せられるスイ
ツチング信号はトランジスタ272で増幅され、
その後ドライバ段(パワー回路)に送られる。パ
ワー回路は電機子巻線に通電するための回路で四
つ設けてあるが、第21図ではそのうちの一つだ
け図示した。各パワー回路はトランジスタ272
のエミツタと発電機の出力電圧が加わつている端
子240の間に接続してあり、発電機の出力電圧
を端子274を通じてそれぞれの電機子巻線に供
給する。交流電源または交流発電機から電力の供
給を受ける場合には適当な整流回路を備える必要
があるが、第21図では省略した。 パワースイツチ回路について説明すると、トラ
ンジスタ272,276,278は増幅用であ
り、並列接続された一対の2N6258パワートラン
ジスタ280,282にベース電流を供給する。
ダイオード284は電機子巻線への通電が急に停
止した時に巻線内に存在する誘導エネルギを通す
働きをする。四つのNORゲート264〜270
のどれか一つ、たとえばNORゲート264の出
力が高くなると、トランジスタ272が導通し、
それに伴つてトランジスタ276,278も導通
する。トランジスタ276,278が導通すると
並列接続のパワートランジスタ280,282に
ベース電流が流れて導通する。パワートランジス
タ280,282が導通すると、端子242に加
わつている直流電圧が端子274を通じて、これ
につながつている電機子巻線に供給される。端子
274には巻線の一方の終端がつながつており、
他方の終端は普通アースしている。 前述したようにA、Bおよび、信号は、第
22図に示す速度検出回路の入力にも供給され
る。第22図の回路においては、四つの信号は先
ずNORゲートに入りそこで次のように論理的に
組合される。すなわちある一瞬間においては四つ
のNORゲートのうちのどれか一つのNORゲート
の出力のみが高く、その高出力は回転子が90゜回
転する間高レベルに保たれ、その後は出力が低下
すると共に次のNORゲートの出力が上がる。
NORゲートの出力波形は矩形波であり、微分処
理の後トランジスタ286で増幅される。このよ
うにして四つのNORゲートの発する出力が、増
幅トランジスタ286を通じて四つの連続する短
い電圧パルスとしてIC増幅器288の入力に送
られる。すなわちたとえばAおよびB信号の両方
が高レベルにある期間中は、第8図に示したと同
じようにNORゲート290の出力に高出力パル
スが現われ、抵抗292の両端には指数的に減衰
する電圧スパイクが現われる。これはコンデンサ
294に蓄積される電荷が最初は短絡効果を、続
いて阻止効果を引き起すからである。電圧スパイ
クはダイオード296、抵抗298を経て増幅ト
ランジスタ286に供給され、その結果トランジ
スタ286が短時間導通してライン300をアー
スする。このトランジスタ286の導通によるラ
イン300の接地は、NORゲート290が矩形
の出力パルスを発する毎に周期的に生じる。特に
NORゲート290の矩形出力パルスの発端にお
いて生じる。なぜなら矩形パルスの発端には正の
電圧スパイクが、終端には負の電圧スパイクが発
生するが、負の電圧スパイクはダイオード296
に妨げられてトランジスタ286のベースに達し
ないからである。ライン300がこのようにして
周期的に接地されると、単安定形演算増幅器であ
る増幅器288がトリガされる。増幅器288の
出力は、高さおよび持続時間の等しい方形波の連
続である。この一連の出力方形波がフイルタアン
プとして働く次の増幅器302に送られる。増幅
器302は出力として速度信号を発し、この信号
がさらに別の演算増幅器304に送られる。増幅
器304は比較増幅器として動作し、増幅器30
2の出力である速度信号を端子306に加つてい
る発電機の出力電圧と比較する。そして速度信号
が端子306の発電機の出力電圧より高いか低い
かに応じて、比較増幅器304の出力が高くなつ
たり低くなつたりする。増幅器302の発する速
度信号が発電機の出力電圧を越えていると、比較
増幅器304の出力が高くなり、ダーリントン回
路に接続されている一対のパワートランジスタ3
08が導通する。対トランジスタ308が導通す
ると、発電機の界磁巻線の一方の端子が接地され
て発電機の出力電圧が増大する。第22図に示す
発電機の界磁端子310はバツテリ電源につなが
つており、界磁端子の間にダイオード312が挿
入してある。このダイオード312と発電機の界
磁巻線のインダクタンスとの関連作用により、対
トランジスタ308の導通開始および導通停止に
よつて脈動する界磁電流が平滑にされる。単安定
増幅器288の発する出力パルスの幅は一定して
いるが、出力パルスの発生頻度はライン300が
接地される頻度に正比例している。前に述べた点
より明らかなように、ライン300が対トランジ
スタ308の導通によつて接地される頻度は、回
転子の回転速度を表わしている。すなわち回転子
の回転速度が上昇すると、一定期間内に増幅器3
02に送られる出力信号の数が増大する。このた
めフイルタアンプとしての増幅器302の出力信
号(入力電圧レベルの平均値)のレベルが上昇す
る。すると比較増幅器304の正の入力に高い電
圧レベルの信号が入り、その出力のレベルも高く
なる(ただし発電機の出力電圧は変化しないもの
と仮定する)。このため対トランジスタ308が
導通して、発電機の出力電圧を上げるように作用
する。車両に搭載されているバツテリー電圧が端
子314にも加つており、電動機の停止時にも発
電機電圧のいくぶんかが確保できるようになつて
いる。必要な温度制御は第21図に示すように簡
単なスイツチで行つてもよいし、もう少し複雑な
方法たとえば比較増幅器304の臨界(スレツシ
ユオールド)電圧を変える方法によつてもよい。
さらに第24図に関して述べる方法によることも
できる。 本発明のブラシレス直流モータを設置使用する
のに適した密閉環境が第23図に示してある。同
図において参照符号318で示すのは周知の冷却
装置で、蒸発器コイル320と温度調節用サーモ
スタツト322が内蔵されている。冷却装置31
8の温度が定められた値を越えると、サーモスタ
ツト322が閉じて冷却系(冷却回路)が作動す
る。冷却系において、冷媒は圧縮機324によつ
て凝縮器326に送られ、そこで熱を放散する。
その後冷媒を膨脹弁328を通つて蒸発器コイル
320に流入し熱を奮う。凝縮器326は放熱に
よつて温度が上がるので、冷却フアン330によ
り冷却する。このように第23図の冷却系の全体
的な構成は従来のものとほぼ同じであるが、その
特色は自動車その他の車両の如き移動空間内に設
置し、車両に搭載してある12Vバツテリーで運転
できることである。そして従来の車両搭載冷却機
では冷媒圧縮機を車両のエンジンで駆動していた
が、第23図の構成では専用のブラシレス直流モ
ータ336で圧縮機324を駆動するようにし、
モータ336と圧縮機324とを密閉ハウジング
334内に収めた。ブラシレス直流モータ336
の電子整流回路338は第6図に示したものが利
用でき、温度調節は第24図に示す方法または前
に述べた方法により行うことができる。 第24図においては、NORゲート、たとえば
第6図に示したNORゲート80が四つの同じよ
うな入力端子、たとえば入力端子340,342
に接続される。第24図の回路の出力端子は第6
図のパワートランジスタ82のベースにつなぐ。
直流12V電源のプラス極が端子348に接続され
ており、サーモスタツト322の接点が閉じると
その直流電源が冷却フアン330の駆動モータお
よびトランジスタ350のベースに加わる。サー
モスタツト322の接点が開いている間はトラン
ジスタ350は導通しないが、他のトランジスタ
352,354には抵抗356を通じてベース電
流が流れる。トランジスタ352,354が導通
状態にあると後続のトランジスタ358,360
の導通が妨げられるので、端子344,346に
は電機子巻線の励磁信号(スイツチング信号)は
現われない。言いかえるとこれらの端子344,
346につながつているパワートランジスタ82
(第6図)にはベース電流が流れない。しかしサ
ーモスタツト322の接点が閉じてトランジスタ
350が導通すると、トランジスタ352,35
4のベース電流がアース側に流入するのでこれら
のトランジスタ352,354は非導通状態にな
る。従つて入力端子340,342に入力信号が
入りると、これらの端子につながつているトラン
ジスタ360,358が導通し、前述したと同様
に出力端子344,346にスイツチング信号が
現われて電機子巻線を順次に励磁して行く。すな
わち整流が行われる。第24図ではトランジスタ
358,360とそれに対応する端子346,3
44しか図示していないがこれらは電機子巻線の
数に応じて設けられることは第6図で説明したと
ころからも明らかである。 これまでに述べた整流回路では、光電式または
電気機械式の回転子位置検出装置を利用していた
が、そのような装置によらないでも回転子位置信
号を得ることができる。第16図に示す回路はそ
の例で、電動機の電機子巻線をハーフブリツジ
(半ブリツジ)に構成する場合にはこの回路が特
に適している。第16図の回路では、左上に示す
ように抵抗130を電機子巻線の励磁電源と複数
の電機子巻線との間に挿入する。たとえばライン
930,931をそれぞれ電源と第6図で+Vで
示す点に接続し、これらのラインの間に抵抗13
0を挿入する。あるいは電機子巻線の総巻線電流
を検知するために抵抗130を巻線を共通に接続
するライン930,932により接地し、ライン
931,932の接続を省略して電源電圧を検知
するために、ライン931を第16図に示すよう
に電源に接続してもよい。いずれの場合でも、総
巻線電流が抵抗130を通ることにより、その両
端間に電圧が現われる。抵抗130の両端間の電
圧は、抵抗132,134を経て演算増幅器13
6の+端子および−端子に加えられる。第6図に
示すように、電機子巻線22a,22b,22
c,22dはハーフブリツジ構成によつてアース
されている。従つてその場合には抵抗130をハ
ーフブリツジの中心とアースとの間に接続するこ
とができる。演算増幅器136の一入力端子と出
力側の間に可変バイパス抵抗138が設けてあ
る。そして演算増幅器136の出力は抵抗140
を通じて次の演算増幅器144の一方の入力端に
送り込まれる。増幅器144の他方の入力端に
は、電源電圧V1が固定抵抗133、可変抵抗1
35を通じて供給される。可変抵抗138と抵抗
140とは、電機子巻線電流を表わす電圧信号を
巻線の抵抗値に応じて一定の割合に分圧するため
に設けたものである。従つて巻線電流を表わす電
圧信号のレベルは、電動機の構成如何によつて変
える。電動機のサイズが大きく変つて電圧信号の
レベルを大幅に変える必要が生じた場合には、抵
抗140を値の異なるものに替えるが、そうでな
い場合には可変抵抗138を調節して電圧信号の
設定レベルを変えればよい。いずれにしても演算
増幅器136は、抵抗130の両端間の電圧降下
を検知することによつて電機子巻線中に流れてい
る総巻線電流Iを知り、この総巻線電流Iおよび
電機子巻線抵抗Rによる電圧降下に比例した出力
を発する。巻線抵抗Rによる電圧降下は電動機の
IR損とすることができる。演算増幅器148は
電源電圧V1と演算増幅器144の出力電圧との
差を検出し、電動機の逆起電力(V−IR)に応
じた出力を発する。この出力は電動機の回転速度
を表わす。 さらに詳しく説明すると、演算増幅器144の
出力は固定抵抗145および可変抵抗146を通
じて周波数回路、すなわち電圧制御発振器に送り
込まれる。電圧制御発振器は、主として演算増幅
器148、単接合トランジスタ154およびトラ
ンジスタ158で構成される。電圧制御発振器の
出力はトランジスタ158のコレクタからとりだ
され、その出力周波数は電圧入力、従つて電動機
の回転速度に比例する。特に、演算増幅器148
は抵抗150を通じてコンデンサ152に充電電
流を供給する。コンデンサ152は単接合トラン
ジスタ154の臨界値(スレツシユホールド)に
達するまで充電され、その時点でトランジスタ1
54が順方向に導通する。単接合トランジスタ1
54が順方向に導通すると、コンデンサ152が
このトランジスタおよび抵抗155を通じて放電
する。第16図に示すように、単接合トランジス
タ154の臨界電圧は抵抗153,155の抵抗
値によつて定まる。抵抗153,155は実質上
分圧回路を構成し、ここに電源電圧V1が加わ
る。トランジスタ152が抵抗155を通じて放
電すると、抵抗155の両端間に電圧降下が生
じ、その電圧が抵抗156を通じてトランジスタ
158のベースに加えられる。そしてトランジス
タ158が導通すると、コレクタの出力が接地電
位に向つて降下する。従つてトランジスタ158
のコレクタから取り出される出力は矩形波であ
り、コンデンサ152に供給される充電電流、従
つてブラシレス直流モータの回転速度に応じた周
波数で変動する。 電圧制御発振器の出力はインデキシング装置の
第一フリツプフロツプ160に送られる。第一
FF160の出力A,は第17図に示すように
相補形の方形波である。特に第一FF160の入
力には回転子の回転速度に対応する周波数の入力
信号が入り、第一FF160は入力信号の周波数
を2で割つて一連の方形波の出力信号Aおよび
を発する。出力信号Aは第二フリツプフロツプ1
62の入力に送られ、第二FF162はこの入力
信号の周波数を2で割つて第17図に示すような
出力信号Bおよびこれと相補関係にある出力信号
を発する。こうして得られた方形波出力信号
A,B,,は回転子の回転速度を表わすと共
に、回転子が一回転する間の回転位置(角位置)
をも示す。すなわち回転子は回転を始めると固定
電機子巻線22a〜22dが順次励磁されるに応
じて回転位置を変えて行く。そしてFF160,
162が発する出力信号は、第8図に関して説明
した位置検出装置の出力が回転子の位置を表わす
のと同じように精確に回転子の位置を表わすもの
ではない。しかしこれらの出力信号は回転子の回
転中に逐次に発せられ、回転子がいつたん電機子
磁界に拘束されて回転するようになると、上記の
出力信号は間接的あるいは凝似的に回転子の位置
を表わすようになる(間接的位置検出)。 第8図に示す出力波形と第17図に示す出力波
形を比較すればわかるように、位置検出器を備え
ない第16,17図の構成では、電機子巻線はも
はやアルフアベツト順に励磁されることがない。
そこでトランジスタ83(第6図)の出力側にお
ける一対の巻線(たとえば22a,22d)の接
続を変換すれば、巻線がアルフアベツト順に励磁
されるようにすることができる。また第17図に
示す出力信号のタイミングは、フリツプフロツプ
160,161をFF160のA出力信号の始端
によつてFF162が起動(トリガ)され、その
出力Bのレベルが高くなるあるいは「1」になる
ように構成した場合のものである。出力信号Aの
波形の終端によつて、起動されるように構成する
と、回転子はフリツプフロツプが出力波形の始端
によつて起動される場合とは反対の方向に回転す
る。FF160,162の出力をさらに処理し、
第6図に示すA、B、、信号と同じように電
機子巻線に加えてもよい。 電子整流回路の起動動作について、第16,1
7図を参照して説明する。電源電圧V1を加える
と回路は作動する。ブラシレス直流モータの回転
子は最初停止しており、この時に電圧制御発振器
が回転子の回転速度たとえば約60rpmに対応する
周波数の出力信号を発するようにセツトしてお
き、それによつて電機子巻線22a,22b,2
2c,22dが逐次に励磁されて行く時に、少な
くとも一つの巻線が回転子に正のトルクを発生さ
せ回転子を始動させるようにする。回転子は回転
し始めると電機子巻線の形成する磁界に拘束され
る。このように電圧制御発振器の出力信号の周波
数は0ではなくある値、たとえば回転子の回転速
度60rpmに対応する周波数値設定しておくことに
より、電動機が自己起動により回転を始めるよう
にする。回転子電機子巻線の磁界に拘束されて回
転するようになるまでは、電圧制御発振器の出力
周波数は低いままである。第16図に示すよう
に、電圧制御発振器の出力信号の所期周波数は、
可変抵抗14aを調節して回転子を電機子磁界に
よつて拘束させることのできる値に設定する。あ
る入力電圧の下での周波数増加の割合は可変抵抗
135により設定できる。このように電圧制御発
振器は、その出力が最初は回転子を電機子磁界に
拘束させることができ、その後は回転子の回転速
度を定められた速度まで上げることのできる周波
数に設定されている点でプログラム化されている
とみることができる。 第16,17図の回路では回転子検出器を省略
できるだけでなく、この回路が基本的には第17
図に示されていないがたとえば出力波Aの2倍の
頻度を有する方形波によつて作動するので、ブラ
シレスモータの方形波による励磁作用は他の形態
をとることができる。トランジスタ158の方形
波信号出力の周波数は回転子の速度に比例し、特
に二極ブラシレスモータの場合にはその周波数は
回転子速度の2倍になる。従つて直流モータのデ
ジタル制御ないしは電子計算機による制御が可能
となり、前述の動作原理に従つて用いた方形波も
異つた形のものにすることも可能となる。 第18図に示すのはその一例で、この回路では
モータの起動時にはモータの回転速度に比例する
信号を用い、定常運転時にはモータの負荷に比例
する信号を用いるようになつている。 第18図の回路においては、回転子位置検出器
から得られた位置信号に類似する信号が二つの出
力を有するフリツプフロツプにから得られる。フ
リツプフロツプは周波数回路ないしは電圧制御発
振器により起動されるようになつている。電圧制
御発振器の電圧制御は、起動時にモータの回転速
度に比例する信号によつて行われ、定常運転時に
はモータの負荷に比例する信号によつて行われ
る。フリツプフロツプの二つの出力はインバータ
を介しておよび直接に第6図に示す回路80の如
き信号調整回路に送られる。モータの回転速度の
調節は、モータの巻線に流入する電流が実質上方
形波である必要性に基いて負荷に応じて行う。巻
線に流れる電流が方形波であるとモータの運転効
率が向上する。そこで電流波形の前半部および後
半部を抽出して積分および比較する。電流波形の
前半部と後半部の形が相違している場合には、そ
の比較結果に応じて電圧制御発振器に供給する電
圧を調節し、モータの回転速度を増減する。 第18図において、抵抗166には第16図の
抵抗130と同様に総巻線電流が流れるので、そ
の両端間の電圧降下を演算増幅器164が検出す
る。実際に使用する抵抗166や130の抵抗値
は、たとえば数百分の1オームと非常に小さい値
である。そして抵抗546,548,564によ
つて抵抗166の両端間の電圧降下をモータの電
機子巻線の抵抗に応じて一定の割合に定める。従
つて、抵抗546,548,564の値もモータ
の設計条件に応じて変わつてくる。抵抗166の
両端間の電圧降下が入力信号として増幅器164
に加えられるので、増幅器164の出力は電機子
巻線電流に比例すると共に、巻線抵抗による電圧
損失(降下)とも比例する。すなわち増幅器出力
は電動機のIR損を表わしてい。増幅器164の
出力は次の演算増幅器166の一方の入力端子に
送られ、他方の入力端子には電源電圧が加わる。
従つて前に説明したと同じように、増幅器166
の出力は(V−IR)に比例し、電動機の回転速
度を表わしている。この速度指示信号はスイツチ
170が閉じている限り増幅器168の一方の入
力端子に送られる。電動機の起動時およびその回
転速度が全負荷運転速度の約2/3に達するまで
の間で閉じており、その後スイツチ170は開ら
くので速度信号は電動機回路の動作に何の影響も
及ぼさない。 スイツチ172はスイツチ170と連動してお
り、スイツチ170が閉じるとスイツチ172も
閉じ、反対にスイツチ170が開らくとスイツチ
170も開らく。両方のスイツチが閉じると、増
幅器168は演算増幅器として作動し、点におけ
る電動機速度に比例する出力を発する。スイツチ
170,172が開いていると、増幅器168は
差働積分器として動作し、その時点の電動機負荷
に比例した出力を発する。増幅器168の出力は
電圧制御発振器に送られる。電圧制御発振器は増
幅器174,176、およびトランジスタ17
8、コンデンサ180とその関連抵抗器から成る
帰還回路で構成される。増幅器176から発せら
れる電圧制御発振器の出力は方形波で、その周波
数は増幅器168の出力として供給される電圧に
比例する。電圧制御発振器の出力はインデキシン
グ回路に供給される。インデキシング回路は型番
のCD4013AEのフリツプフロツプ回路182で構
成され、AおよびBの方形波出力信号を発する。
この出力信号の波形は第17図に示す出力信号
A,Bと実質上同一である。さらに一対のNOR
ゲートまたはインバータを用いてA、B出力信号
の他に否定Aおよび否定Bの信号を得る。そして
これらの四つの出力信号を前述の場合と同様に第
6図のA,B、否定A,、否定B,の各ライ
ンに送る。A出力信号の周波数は電圧制御発振器
の出力信号の1/2であり、B信号出力の周波数
は1/4である。 電圧制御発振器の出力はライン184を通じて
論理チツプ186にも送られる。論理チツプ18
6はたとえば型番CD4001AEのもので、三つの
NORゲート188,190,192で構成され
る。 スイツチ170,172は論理ゲートで、増幅
器198の出力が低レベルであつてモータの回転
速度が相対的に低いことを示している限りスイツ
チ170,172は閉じている。しかし回転速度
がたとえば定常運転速度の2/3に上昇して増幅
器198の出力レベルが上がると、スイツチ17
0,172は開らく。増幅器198の出力は論理
チツプ186に供給される。論理チツプ186は
NORゲート188を内蔵しているのでライン2
00,202に現われる制御信号によつてスイツ
チ194,196を交互に閉じ、それによつて増
幅器164の出力に現われる信号波の前半部およ
び後半部を交互に抽出する。抽出された信号前半
部および信号後半部はそれぞれ負の入力および正
の入力として増幅器168に供給される。前述し
たように増幅器168は時定数の大きな差働積分
器として作動する。そしてスイツチ194が閉じ
た状態で増幅器164の出力信号波の後半が前半
より大きいと、増幅器168の出力が増大し、反
対に信号波の前半が後半より大きいと出力が低下
する。また増幅器164の出力信号波がほぼ所定
の方形波に一致していると、増幅器168の出力
は一定している。 第16,18図に示す回路構成より明らかなよ
うに、用途に応じてこれらの回路の構成を修正す
ることも可能である。たとえば第18図の回路
は、電機子巻線の整流進み角が約15゜電気角に固
定されるように構成してある。しかし電動機負荷
が非常に小さいか、非常に大きい場合には、運転
効率を最大限に高めるために進み角を調節するの
が望ましい。整流進み角を変えるには、増幅器1
68の二つの入力のいずれかにバイアス信号を加
えればよい。 また図示の回路を多ステージ電動機(多巻線電
動機)に組込む場合には、出力信号波形A,B,
等を発するための論理回路の一部を修正すれば
よい。たとえば六巻線ステージ電動機(6巻線電
動機)の場合には、六巻線ステージに対応する六
つの電機子巻線を順次に励磁するために六つの信
号を必要とする。各信号が第6図の信号調整回路
80aのような回路に送られ第6図に関して説明
したように巻線を励磁する。多ステージ電動機、
特に4ステージ以上の電動機では、電機子巻線電
流を正しく検出し、これを巻線への整流作用に関
連づけるためには、各巻線の励磁(通電)時間の
あいだにオーバーラツプを生じさせないのが望ま
しい。 可逆電動機を必要とする場合には、論理回路を
二組設けて正逆両方の回転方向に対して整流動作
を行えるようにする。それには二組の論理回路を
回転方向に応じて電圧制御発振器の出力に交互に
接続する。 ブラシレス直流モータでは、回転子の固定電機
子巻線に対する初期位置を決定しておくのが望ま
しい。第40図に回転子の初期位置を定める方法
が図示してある。同図では第1図に図示の永久磁
石回転子10の断面形が概略的に示してある。回
転子鉄心の外周面にN極永久磁石13とS極永久
磁石14とが取付けてある。参照符号1205,
1211で示すのは固定電機子巻線で、回転子の
初期位置を定める際には複数の電機子巻線のどれ
か一対を選らべばよい。先ずスイツチ1207を
閉じて巻線1205とバツテリー1209をつな
ぐことにより、巻線1205にパルス電圧を加え
る。回転子は図示の位置にあり、巻線1205が
その近辺にN極の磁界を形成するものと仮定する
と、回転子は反時計方向に少しだけ回転する。回
転子が回転するとN極磁石13も同じように回転
するので、巻線1211の磁束が変化してその巻
線に起電力が誘起される。この誘起起電力を検流
計1213で検出する。検出された誘起起電力の
方向(誘導電圧の極性)は回転子の位置を表わ
す。場合によつては、上に述べた電圧パルスによ
る試験の結果があいまいなこともある。たとえば
回転子の磁石13または14が電圧パルスを加え
た巻線の直下に位置している場合には、回転子は
動かない。そのような時には別の電機子巻線に電
圧パルスを加えてテストすればよい。 既に述べたように、第6図の整流回路では光学
感知器43,44が回転子位置信号を発し、これ
を信号調整回路70′に送る。信号調整回路7
0′は四つの位置制御信号A,,B,を発
し、これら四つの信号を利用して電機子巻線の整
流を行うようになつている。本発明によれば回転
子位置検出用の光学感知器43,44を省略する
ことも可能で、その例が第41図に示してある。
第41図の回路では位置検出器の信号に代わる信
号がNANDゲート1043,1045の出力とし
て取り出される。直角に配置された2ステージ巻
線が端子1047,1049に電圧入力信号を供
給する。そして四ビツトリングカウンタに構成し
てあるシフトレジスタ1051が、四つの電機子
巻線a,b,c,dのうちでどの巻線が現在通電
中であるかを摘示する。またスイツチ1053,
1055の一方を閉じることによつて、現在通電
中でない巻線に誘導されている電圧をサンプルと
して取り出す。サンプル誘導電圧採取の対象とな
る巻線は、次に励磁される巻線であることが多
い。サンプル誘導電圧は積分器1057で積分さ
れ、比較回路1061において基準電圧1059
比較される。積分値が基準電圧より高いと比較回
路1061に高レベルの出力が現れ、微分回路1
063がシフトレジスタ1051を一段シフトさ
せる。シフトレジスタ1051の高ビツト位置が
変動するとNANDゲート1065,1067がこ
れを検知し、インバータ1069,1071およ
びNANDゲート1073を通じて単安定タイマ1
075を起動(トリガ)する。単安定タイマ10
75は積分器1057を元の初期状態にリセツト
して、次の積分動作に備える。この初期状態の期
間(インターバル)も単安定タイマ1075によ
り設定され、その長さは積分器1057をリセツ
トするのに充分であり、かつスイツチング時の過
渡状態を計算から除外すると共に、巻線の励磁が
停つた時に磁界の消滅によつて誘導される誘導電
圧が計算に含まれるのを防ぐ働きをする。図の回
路では電圧検知端子1047,1049が二つだ
け設けてあり、第6図に示す四つの電機子巻線の
うちの二つの巻線間の電圧のみが検知されるよう
になつている。常に同じ極性の巻線電圧を検知す
るようにするために、インバータ1077とスイ
ツチ1079,1081が設けてある。スイツチ
1079,1081はNANDゲート1043の出
力およびインバータ1083によつて交互に動作
される。回転子の回転速度が変化すると積分時間
が変化するが、全体的な計算結果には影響は及ば
ない。従つて積分器の出力は回転子速度または磁
束の変化率を表わすのではなく、回転子の位置な
いしは総磁束変化を表わしている。 第41図の回路に関連する信号波形が第42図
に図示してある。第42図において短いパルス1
085は初期状態信号で、インバータ1087を
通じて積分器1057に供給される。積分器10
57の出力波形A,B,Cが示してあるが、出力
波形Aは最適整流状態を表わしている。整流が早
すぎると波形Bに、遅すぎると波形Cのようにな
る。遅れ波形Bについてみると、積分器の出力は
最適整流状態の場合よりも早く基準電圧のレベル
に達し、その場合にはシフトレジスタ1051が
早くシフトされて遅れ状態を補償する。電動機が
たとえば停止中であつて端子1047または10
49に逆起電力が現われない場合には、バイアス
電源1089から積分器1057に加えられるバ
イアス入力によつてスイツチング(整流作用)が
継続される。このバイアス入力は図示の回路を電
動機が所定の方向に低速で回転している時と同じ
ように動作させ、事実上電動機の起動を助ける働
きをする。回転子位置検出器を組込んだブラシレ
スモータの場合のようにA、B信号を発するので
はなく、シフトレジスタ1051の出力によつて
直接に各電機子巻線の励磁回路、たとえば第6図
で示したダーリントン構成の対トランジスタ8
2,83およびトランジスタ81を作動させるこ
ともできる。 第42図に図示の波形は非励磁状態の電機子巻
線、たとえば順序として励磁される巻線の両端間
電圧の積分値を表わしているが、第43図には励
磁された電機子巻線に流れる電流波形と整流時期
(タイミング)の関係を示した。電流波形aは高
負荷状態ないしは整流時期が早かつた場合であ
り、電流波形cは低負荷状態ないしは整流時期が
遅れた場合である。電流波形bは整流時期が最適
な場合である。整流時期を示す電流波形は、例示
的に示す電機子コイル1091と回転子磁束のパ
ターン1093の相対的位置関係に関連性があ
る。コイル1091への整流(通電)が早すぎて
コイルが第44図に示す位置より右にある場合に
は、第43図の波形aに示すように通電期間の始
めに電流のピークが現われる。これは第42図の
積分器の出力波形Cに対応する。 前に触れたように、入力信号を受ける毎に
「1」状態がループに沿つて定められた順序で移
行するように構成した環状計数器(リングカウン
タ)を用いて、電機子巻線励磁回路(スイツチ回
路)を直接に動作させることも可能で、第45図
にそのような構成の整流回路が示してある。第4
5図の整流回路は四ステージすなわち四巻線電動
機の整流回路で、四つの電機子巻線を第四、第
三、第二、第一、第四、第三…の順序に励磁す
る。リングカウンタ1095はこれらの巻線を励
磁するための信号を四つつ直接発する。四つの励
磁信号は符号1,2,3,4で示してあるが、こ
れらの信号が信号2―3―4―1の順でスイツチ
1097,1099,1101,1103に供給
され、次に励磁される巻線の電流を適切に作動し
たスイツチが検出する。たとえばリングカウンタ
1095の第四段が出力信号4を発するると、ス
イツチ1101が第三の巻線を増幅器1105に
接続する。検知された巻線電圧は増幅器1105
で増幅され、半波整流器1107を通つて整流さ
れる。半波整流器1107は、積分値が負の大き
な値になつた時に積分器が飽和するのを防ぐため
に設けてある。整流された信号は積分器110
9、増幅器1111を通り比較回路(コンパレー
タ)1113において基準値1115と比較され
る。積分値が基準値1115より高いと、単安定
タイマ1117が働いてインバータ1119、を
通じて積分器1109をリセツトすると共に、微
分回路1121を通じてリングカウンタ1095
を進める。 第25a,25b図は回転子位置検出器を用い
ずに、励磁されていない電機子巻線の逆起電力を
検出して整流制御を行うようにしたブラシレス、
直流モータの電子整流回路である。逆起電力を検
出すべき電機子巻線とは、整流順序からみて次に
励磁されるべき巻線である。第25a,25b図
の回路では、各巻線の起動力を後に述べる逆起電
力の零位点からあらかじめ設められたボルト・秒
が蓄積されるまで積分する。積分回路は起電力の
負の値を無視し、整流進み角を回転子速度に応じ
て正確にコントロールする。整流回路には電動機
の所期回転を確実ならしめるための起動補助回路
を設ける。さらに後に詳しく説明するように、不
足電圧、過電圧、不足速度、逆電圧極性下では電
動機の回転を抑止するための保護回路も設ける。
第25図の整流回路は二極二(ステージ)巻線電
動機であつて、各巻線が二本巻構成であり、回転
子位置検出器を有しない他は第1図に図示のもの
に似た構造の電動機に用いる。ただし三ステー
ジ、四ステージあるいはそれ以上のステージ数を
有する電動機にも利用できる。回路中の+V端子
はバツテリーその他の直流電源に接続してあり、
直流電流がその端子から変形ダーリントン回路に
構成してある一対のトランジスタ362,364
を通じて各電機子巻線に供給される。ダーリント
ン接続の対トランジスタ362,364は各電機
子巻線に対して設ける。ブラシレス直流電動機が
車両搭載用冷却機の駆動源であつて、電源にバツ
テリーを使用する場合には、整流回路の+V端子
をバツテリーの+極および電機子巻線の+リード
線に順次に接続し、巻線の−リード線を一括して
バツテリーの−極に結線する。このようにすれば
論理回路の接地に関する問題が解決する。フイー
ドバツクダイオード366は、前述に述べたと同
じように巻線の通電が切れた時に生じる誘導電流
の流路となる。コンデンサ368は、電源が不意
に切れた時とか、バツテリ以外の電源が用いられ
ている場合に生じる上に述べた誘導電流を電気エ
ネルギとして蓄積する。各巻線およびそれに関連
する対トランジスタ362,364は1/4期間
中通電される。間違つて反対極性に接続された場
合の保護手段としてダイオード370が設けてあ
る。反対の極性に接続されたため、ダイオード3
70に電流が流れるとフユーズ372が飛ぶの
で、整流回路および電動機が破損することはな
い。直流電源は電機子巻線を順次に励磁するたの
電力を+V端子に供給するが、この他に端子37
4および端子378(第25a図)にも供給す
る。端子374からドライバトランジスタ376
に電流が流入する。端子378はツエナーダイオ
ードで構成される定電圧電源回路につながつてお
り、端子380にたとえば8.2Vの定電圧Vrが供
給される。この定電圧Vrは論理回路や演算増幅
器の電源となる。 論理回路は、各電機子巻線に関連する対トラン
ジスタ362,364を順次に導通させ、ブラシ
レス電動機の回転子磁石が励磁されるべき電機子
巻線に関して最適相対位置にきた時に励磁(整
流)信号を発する働きをする。最適相対位置は整
流位置であり、この位置を決める整流進み角αは
次に励磁されるべき巻線の逆起電力から導き出
す。 各電機子巻線には逆起電力を検出するための検
出回路814が接続してあり、運転中にはこの回
路がある定められた巻線の起電力を検出する。検
出対象となる巻線は、図示の例では次に整流励磁
される巻線である。検出回路814は検出した巻
線の起電力を位置決定回路816に送る。位置決
定回路816を受取つた起電力を処理して、回転
子と固定電機子の相対位置を示す凝似相対位置信
号を出力として発す。図示の例ではこの相対位置
信号出力はパルス信号で、その発生頻度、(周波
数)が間接的に回転子と電機子の相対位置を表わ
す。相対位置信号に従つて次に励磁されるべき電
機子巻線を選らぶために、選択回路818がイン
デキシングないしはシーケンス処理を通じて巻線
励磁信号を発する。相対位置信号および選択回路
818の出力信号は検出回路814に作用して、
別の巻線の起電力を検出するように指令する。こ
の場合別の巻線とは整流順序において次に励磁さ
れるべき巻線である。すなわち検出巻線の切換え
が行われる。新たな巻線から検出した起電力は位
置決定回路816で処理される。位置決定回路8
16は被検出巻線を励磁するための最適位置すな
わち最適進み角を得るための処理を行つて、相対
位置信号を発する。相対位置信号は再び選択回路
818に送られる。この回路は信号を受けて前に
励磁されていた巻線への通電を止め、次の巻線の
励磁を開始すると共に、検出回路814が次の別
の巻線の起電力を検出するように被検出巻線の切
換えを指令する。このような動作が電動機の運転
中繰返えし行われ、その際各電機子巻線の起電力
を選択的に検出してそれぞれの巻線を選択励磁す
るのに利用する。 第25a図に示すように、位置決定回路816
における演算増幅器382は受取つた巻線の逆起
電力を積分し、その値が基準電圧ないしはあらか
じめ設定されたボルト/秒を超えている場合には
相対位置信号を発して、選択回路818内の論理
素子の状態を遷移させる。その結果次の巻線の励
磁へと移行する。この過程において、ドライバト
ランジスタ376に加えられる導通信号が、次に
励磁される巻線とつながつているドライバトラン
ジスタへと切換えられる。巻線の逆起電力を検出
してその励磁順序(整流順序)をコントロールす
るために、第25b図の右端に示す巻線リード線
384,386,388,390は、第25a図
の左端に示す同符号の端子につないである。これ
らの端子384〜390に現われる巻線逆起電力
を検出回路814がスイツチ392,394,3
96,398を通じて順次に取り出す。スイツチ
392〜398はそれぞれに対応するNORゲー
ト400(第25b図)により順次に起動され
る。各NORゲート400には選択回路の出力と
相対位置信号とが入力として加つており、その出
力側は端子402,404,406,408を介
してスイツチ392〜398につながつている。
電動機に供給される電源電圧が定められた電圧範
囲から外れるか、電動機の回転速度が規定の最低
速度以下に落ちると、電機子巻線の励磁を停止す
る。この目的のために過電圧回路822、不足電
圧回路820および不足速度回路824が設けて
ある。不足電圧回路820、過電圧回路822は
それぞれ演算増幅器410,412を主たる構成
素子としており、供給電圧が規定の最低値以下に
下がらないように、また規定の最高値を越えない
ように監視する。不足速度回路824は主として
演算増幅器414と論理反転ゲート416,41
8,420で構成されており、電動機が定められ
た最低速度以上の速度で運転されるように監視し
ている。供給電圧あるいは回転速度が上記の規定
値から外れると、トランジスタ422が非導通と
なり、どのドライバトランジスタ376にも電流
が流れなくなる。従つて各電機子巻線に関連する
対トランジスタ362,364にも巻線励磁電流
が流れない。 演算増幅器382が起電力をあらかじめ定めら
れた基準レベルまで積分した時に、回転子と電機
子との相対位置を表わす出力信号を発するため
に、位置決定回路816には反転ゲート442,
444が設けてある。反転ゲート442,444
は復還路を有するシユミツト回路を構成してお
り、NANDゲート446,448とも相互につな
がつている。NANDゲート446,448は単安
定マルチバイブレータを構成している。単安定マ
ルチバイブレータの出力は反転NANDゲート45
0を通じて一対のフリツプフロツプ452,45
4に送られ、Q1、Q2信号およびこれらと相補関
係にある信号1,2を発する(第25b
図)。フリツプフロツプ452,454の出力信
号は、四つのNANDゲート456から成る第一デ
コーダおよび四つのNORゲート400から成る
第二デコーダによつて論理的に組合わされる。
NANDゲート456は型番CD4011タイプのもの
で、NORゲート400はCD4001タイプのもので
ある。シユミツト回路を構成するインバータ41
6,418(第25b図左下)もCD4001タイプ
であるが、インバータ458にはCD4049を使用
する。 第26図に図示の波形は第25a,25b図の
回路の定常状態ないしは動作モードを示してお
り、各波形の左側に付した数字はそれぞれの波形
が現われる回路中のラインを示している。第26
図の最上部の波形は、電機子巻線の逆起電力の波
形を多少理想化して示したものである。第25図
の整流回路の目的は、電機子巻線あらかじめ定め
られた進み量で整流することである。言いかえる
と、回転子磁石が励磁すべき巻線と完全に磁気結
合されてから10゜〜15゜電気角の範囲内にある時
に、電流の供給を前の巻線から次の巻線へ切換え
ることにある。この切換点(整流点)を第26図
では点Aで示してあるが、点Aの位置は増幅器3
82において逆起電力を零位点Bから積分するこ
とにより定められる。逆起電力の積分はある時間
にわたつて行われ、電動機の回転速度ではなく磁
束の変化と関数関係にある。積分操作が完了し、
整流点Aに達すると、シユミツト回路の出力ライ
ン428に出力信号が現われる。点Bから点Aに
到る積分期間の前に2ミリ秒のリセツト期間が設
けてあり、この期間中にコンデンサ460がたと
えば6.8Vの基準電圧にまで充電される。充電電
圧はツエナーダイオード462によつて定まる。
上記の積分期間の前にさらに逆起電力が負になる
期間がある。この期間の長さは電動機の回転速度
によつて定つてくるが、ツエナーダイオード46
2が増幅器382によつて負の逆起電力が積分さ
れるのを阻止するので、積分動作期間は逆起電力
の電位が0を通過する時点すなわち零位点Bから
始まる。シユミツト回路の起動点(トリガ点)は
電位差計464により調整可能である。 零位点Bから積分動作が行われると電動機の起
動動作によつて好都合であるばかりではなく、整
流進み角が回転子の回転速度に関係なく正確にコ
ントロールされる。すなわち始動時に電動機が逆
方向に動くと正の極性の相対的に大きな起電力が
生じ、積分動作が急速に完了して所望の順序で次
の巻線へと励磁が素早く切換えられる。この所望
の順序での巻線励磁の切換えにより予定された方
向に回転磁界が発生し、電動機は正しい方向に回
転する。この急速な積分動作と励磁の切換えは、
電動機が正しい方向に回転し、正しい時間に整流
されるようになるまで続く。このようにして起動
運転が効果的に行われる。さらに積分動作におい
ては負の起電力は無視されるので、積分動作は電
圧検出回路のスイツチングと同時に開始されるわ
けではない。従つて雑音およびスイツチングトラ
ンシエントを抑え、積分回路をリセツトするため
に一定の遅れが必要とされる場合には、この遅れ
は起電力が負である期間によつて確保されるの
で、電動機の回転速度と共に整流進み角が変化す
ることはない。 反転ゲート442,444から成るシユミツト
回路の出力はNANDゲート446,448から成
る単安定マルチバイブレータを起動し、マルチバ
イブレータはコンデンサ466の容量によつて定
まる2ミリ秒の期間出力が転移する。この出力転
移により起電力の電圧積分を行う増幅器380を
リセツトする回路が起動される。リセツト回路は
NANDゲート468とスイツチ470,472か
ら成り、NANDゲート468はマルチバイブレー
タの出力に応動してスイツチ470,472を入
れ、演算増幅器382をリセツトする。マルチバ
イブレータの出力はNANDゲート468にも加え
られ、このゲートは相対位置信号を発する。
NANDゲート468の発する相対位置信号はフリ
ツプフロツプ452,454で処理され、フリツ
プフロツプは各電機子巻線に対応するダーリント
ン構成のパワートランジスタ362,364を順
次に導通させるための信号を発する。電動機およ
び整流回路に最初に通電した時には、コンデンサ
450が放電してライン430における単安定マ
ルチバイブレータ446―448の出力が高レベ
ルになり、コンデンサ450が再び充電され、積
分動作サイクルが完了するまでその高レベル出力
にとどまつている。しかしシユミツト回路442
―444の出力は最初低レベルにあり、NANDゲ
ート468に高レベルの出力が現われてスイツチ
470,472を閉じ、その結果コンデンサ46
0が放電されるに至るまでシユミツト回路の出力
は低レベルにとどまつている。この意味でNAND
ゲート468は電動機の起動を補助するようにも
作動する。 コンデンサ460が充電されると、位置決定回
路816は電圧検出回路814から送られる巻線
の逆起電力に応じた電圧信号を受入れることので
きる状態になる。起電力を検出すべき巻線を順次
に選択するために、NORゲート400が設けて
ある。NORゲート400は電子スイツチ392
を作動させて巻線の逆起電力電圧を順次に演算増
幅器382に供給する。しかし既に述べたよう
に、この順次供給動作は、第26図の波形40
2,404,406,408にも示すように2ミ
リ秒間遅れるようになつており、その間にコンデ
ンサ460が充電される。 電動機の起動時には電圧検出回路814の検出
する逆起電力電圧はゼロであるので、何らかの起
動補助手段が存在しない限り位置決定回路816
の演算増幅器382による電圧・時間積分動作は
始まらない。そこで電動機を始動させるために
は、起動補助手段を設けて、電動機の低速回転中
に巻線に誘導される逆起電力に対応する信号を増
幅器382に加える必要がある。電動機が低速回
転中に誘導される逆起電力の大きさは、定常回転
中のそれよりもはるかに小さい。図示の回路では
起動補助手段として抵抗474を設け、抵抗の両
端間の電圧をバイアス電圧として演算増幅器38
2に加えるようにした。抵抗474の両端間のバ
イアス電圧は、電動機が低速回転中に検出される
逆起電力電圧に相似しており、このバイアス信号
が演算増幅器382に加えられることにより増幅
器382―シユミツト回路―単安定マルチバイブ
レータを含む閉ループの連続動作サイクルが開始
される。図示の例では、電動機の回転速度
400rpmに相当する速度の動作サイクルを引き起
こすことのできるバイアス電圧が抵抗器474に
より加えられるようにしてある。残りの回路もそ
れに応答動作して電機子巻線を順次に励磁し、電
動機を所定の方向へ回転させる。バイアス電圧の
大きさは起動抵抗474の抵抗値によつて定まる
が、起動に要するバイアス電圧の大きさは回転子
を回転させるために電動機が打勝たなければなら
ないトルクおよび慣性によつて左右される。たと
えば慣性が大きい場合には、バイアス電圧は小さ
い方がよい。電動機はゆつくりと始動し、バイア
ス電圧が小さいので起動時に発生する巻線の起電
力電圧がバイアス電圧によりマスクされることが
ない。慣性が小さい場合には、バイアス電圧をや
や大きく設定する。すると次の電機子巻線への励
磁の切換えが急速に行われるようになり、ダーリ
ントン接続のパワートランジスタたとえばトラン
ジスタ362,364に流れる電流が減少する。
他に起動補助手段ないしは回路を設けるのであれ
ば、バイアス電圧は不必要となる。たとえば本発
明のブラシレス電動機をカスケード接続の第二電
動機として使用する場合には、起動は常に確実に
行われるので起動補助手段は全く必要でなくな
る。電動機がいつたん始動すると、巻線の逆起電
力が電圧信号として検出され、それに基いて前述
のように巻線の整流が行われるので、電動機は定
常運転に入る。回転子が仮に逆方向に回転しはじ
めたとしてもすぐに正方向回転に引戻される。こ
れは既に説明したように、逆転時の逆起電力信号
により急速に積分動作が行われ、その結果予定さ
れた正しい整流順序に従つて次の巻線がただちに
励磁されて回転子が正方向に回転するからであ
る。 上に述べた回路では電機巻線中の磁束変化を検
出し、この検出信号を用いて一定の進みで整流行
わせるようにしたのであるが、積分器以外の装置
を用いても同じ目的動作を実現することができ
る。たとえば電圧制御発振器と計数器(カウン
タ)を用いて一定期間にわたつて磁束変化を計測
することもできる。この場合には発振器が電圧検
出回路の発する正の逆起電力電圧信号に応答し
て、起電力電圧に比例する周波数の出力パルスを
発する。発振器の出力パルスを計数器が計数し、
あらかじめ定められたボルト・秒数に対応する数
に達すると計数器が出力信号を発してフリツプフ
ロツプ452,454を起動する。FF452,
454は、各電機子巻線への通電を直接に制御す
るダーリントン接続のパワートランジスタを順次
に導通させるための信号を発する。計数器は信号
を発した後自動的にリセツトされ、次に検出され
る巻線についての計数動作に備える。起動補助手
段としては第16,18図の回路の場合と同じよ
うに発振器を用い、回転子の最低速度に対応する
周波数の出力パルスを発生させる。この構成では
積分器を必要としないばかりではなく、シユミツ
ト回路、マルチバイブレータおよびコンデンサ4
60を含むリセツト回路も必要でなくなる。 電子計算機またはマイクロプロセツサを利用し
た他のやり方は次のようでする。ある一定時間た
とえば2ミリ秒にわたつて起電力電圧を採り出
し、これをあらかじめ定められたボルト・秒数に
達するまで蓄積することによつて磁束の変化を測
る。定められたボルト・秒数に達したら出力信号
を発してフリツプフロツプ452,454を起動
し、ダーリントン接続のパワートランジスタを順
次に導通させるに適した出力信号を得る。あるい
はコンピユータまたはマイクロプロセツサを、巻
線通電用パワートランジスタを直接導通させる出
力信号を発するためのデコード処理を行うように
プログラムしておいてもよい。 電機子巻線に電力を供給するためのスイツチン
グ動作は、これまでの例ではダーリントン回路に
接続された一対のパワートランジスタが行うよう
になつていたが、他の方法によることも可能であ
る。たとえばシリコン制御整流器(SCR)ある
いはサイリスタを用いることもできる。その場合
には、次の巻線の励磁を指示する信号が出た時に
前の巻線を励磁中SCRまたはサイリスタをリセ
ツトするための回路を備える。リレーを用いて巻
線への通電の切換えを行うこともできる。 前述したように電源電圧が定められた範囲から
外れるか、回転速度が規定の最低速度より落ちる
と、巻線の整流が止まり電動機は停止する。とこ
ろでトランジスタ376は、トラジスタ422が
導通している時にのみゲート458によつて順次
に発生される高レベルの信号に応答して作動す
る。トランジスタ422は、ダイオード476,
478,480,482の陰極の電位が全て基準
電圧Vrに等しく、抵抗484を流れる電流がト
ランジスタ422のベース―エミツタ電流と抵抗
486に流れる電流の和に実質上等しい場合に導
通する。端子488の電位が降下するとトランジ
スタ422が非導通となり、端子488の電位が
基準電圧Vrに等しいかそれより高くなると普通
の状態ではトランジスタ422が導通する。不足
電圧回路820の演算増幅器410および過電圧
回路822の演算増幅器412は、端子490に
印加されている電源(バツテリー)電圧Vと端子
492に加えられている基準電圧Vrとを比較す
る働きをする。基準電圧Vrは演算増幅器410
の一端子に加つており、電源電圧Vは+端子に加
つている。一端子に加わる基準電圧Vrの値は電
位差計494によつて設定できる。そして電源電
圧が基準電圧より高くなると増幅器410の出力
が下がる。従つて電源電圧がたとえば10.5Vを越
えている限り増幅器410の出力は高レベルにあ
り、増幅器410は不足電圧検出器ないしは低電
圧検出器として機能する。同様に分圧抵抗を適切
に選定することにより、バツテリー電源の電圧が
たとえば16V以下になると演算増幅器412が高
レベルの出力を発するようにし、この増幅器を過
電圧検出器ないしは高電圧検出器として作動させ
る。コンデンサ496はバツテリー充電器から出
る不規則な波形や一時的な波形をろ波することに
より、誤つた過電圧指示または不足電圧指示が出
されるのを防止する。 第25a,25b図に示す電子整流回路にはこ
の他にもさまざまな機能を付与することができ
る。それにはたとえばトランジスタ422のベー
スにさらにいくつかのダイオードを接続し、ダイ
オードが導通状態に付勢されている時にはトラン
ジスタ422へ導通電流が流れなくして、結果的
にトランジスタ376、従つて巻線通電用のダー
リントントランジスタ回路が動作しないようにし
ておく。そして不足速度検知回路824をダイオ
ード482に接続する。不足速度検知回路824
は、電動機の回転速度が何らかの理由で異常に遅
くなつた時に電機子巻線を電源から切離す働きを
する。第25a図の右上に示すゲート450の出
力は矩形波信号で、その矩形波は電動機の回転速
度に応じて変形すると共に、定常運転速度では約
1/2期間ONとなる。図示の例では定常運転速
度は約3600rpmであり、ゲート450の出力信号
は周波数240Hzの矩形波である。この矩形波信号
は抵抗498、コンデンサ500でろ波された後
増幅器414で増幅される。その後再び抵抗50
2、コンデンサ504でろ波される。こうして得
られる直流電圧は電動機速度にほぼ比例してお
り、コンデンサ506に充電電圧として蓄えられ
る。コンデンサ506の充電電圧が、規定の最低
回転速度たとえば2500rpmを表わす基準電圧に等
しいか、これより高い間は増幅器416,418
から成るシユミツト回路の出力は高レベルにあ
る。最低回転速度を表わす基準電圧は電位差計5
08により設定できる。電動機の回転速度が低く
なりすぎると、シユミツト回路が低出力状態に移
行し、ダイオード482に電流が通じるようにな
ると同時に、増幅器420が高出力を発してコン
デンサ506を充電する。コンデンサ506、抵
抗510の時定数およびシユミツト回路のヒステ
リシスにより不足速度検出回路824のリセツト
時間が定まる。リセツト時間は通常4〜5分であ
る。 再起動に際しては、電動機が実際に起動する前
にリセツト時間4〜5分が経過しなければならな
い。たとえば電動機が冷凍(冷却)機の駆動源で
ある場合には、コンデンサ504は冷却機の通常
のオンオフサイクルをカバーするに十分な時間充
電電圧を保持している。しかし電動機の再起動に
際して、回転速度がたとえば3〜5秒間に規定の
最低速度である2500rpmに達しないと、起動は不
発に終わる。そして再度起動を試みるためには、
コンデンサ506を再充電するに要する時間(5
分間)が経過していなければならない。コンデン
サ560の充電時間が相対的に長いのに対し、放
電時間が短いのは、ダイオード514が存在する
ことと、抵抗510に比らべて低抗512の低抗
値がかなり小さいためである。 車両搭載冷却機では、凝縮機冷却用のフアンモ
ータを設けるが、フアンモータはダイオード51
6の両端間に挿入する。このダイオード516は
フアンモータで誘導される電流を通す役目をす
る。トランジスタ422のベース側で多少の電圧
降下を付加的に生じさせるためにダイオード51
8が挿入してあるが、これは増幅器410,41
2の低出力のレベルが実際にはゼロでないためで
ある。 前に述べたように本発明のブラシレス直流モー
タでは、モータの整流は矩形波を論理回路で処理
することによつて行われるが、このことからして
デジタル制御技術を利用した電動機制御も可能と
なる。デジタル制御を利用した電子整流回路の構
成が第27図にブロツクで示してあるが、デジタ
ル整流方式を採用したブラシレスモータはリニヤ
運動素子の駆動および精確の位置決め操作に利用
できる。第27図の構成において、ブラシレス直
流モータ520は回転子位置検出器522を備え
ている。モータの低速回転を可能するためと、モ
ータサイズに制限が付せられることから、回転子
磁石にコバルトサマリウム永久磁石を用い、六極
構成とした。回転子位置検出器522には電磁式
のものを使用し、検出器の励磁コイルには励振器
524から20KHzの信号を供給してある。リニ
ヤ運動素子の駆動制御に用いる場合には、モータ
520はネジシヤフトを通じてリニヤ運動素子を
駆動するので、モータの制御を精確に行うことが
できれば、リニヤ運動素子の位置決めも精確に行
うことができるようになる。そして本発明のブラ
シレス直流モータを用いれば、従来の駆動方式で
使用されている歯車装置、停止ブレーキ、安全ク
ラツチ等は不要となる。むしろブラシレスモータ
の拘束トルク自体が保持ブレーキの働きをする。
また本発明のモータを用いた駆動方式では、バツ
テリー電源による運転が可能であるだけではな
く、前進、後進、飛越し(ステツピング)、停止
(ブレーキ)等の指令をプロセスコンピユータに
よつて簡単に制御することができる。 回転子位置検出器522は励振コイルと検出コ
イルを内蔵し、モータ520に取付けてある。モ
ータの回転子軸に固定したシヤツタが回転するこ
とにより、励振コイルと検知コイルとが互いに結
合されたり遮断されたりする。励振コイルは励振
器524の発する20KHz信号によつて励起され
ており、検出コイルは位置信号を発する。検出コ
イルの発する信号はデコーダ回路526で処理さ
れ、デコーダ回路526は均一な矩形電圧波形を
出力として発する。この電圧波形はステツピング
論理回路528と、正逆検知ロジツク530と位
置計数器532から成る計数論理回路とに送られ
る。計数論理回路の内容は表示パネル534上で
デジタル表示される。ステツピング論理回路52
8には、整流順序において次に励磁されるべき巻
線への整流を禁止することによつて、回転子が
T/I出力が0になる位置に進むまで同じ巻線が
励磁されているようにする論理素子が内蔵されて
いる。そして整流順序が次である巻線の整流を行
わせる信号が発せられるまで、回転子は上に述べ
た位置にとどまつている。デコーダ回路526の
出力はモード制御回路536にも供給される。モ
ード制御回路536は順方向、逆方向、順方向ス
テツプ、逆方向ステツプ等の指令を分類し、これ
らの指令を検出器信号と関連づけて、情報を四つ
の論理ゲートに編集する。巻線への電力供給を始
動させる四つのトランジスタパワースイツチの
各々に一つの論理ゲートが設けてあり、モータ運
転中のある瞬間には四つの論理ゲートのうちの一
つのゲートの出力のみが高くなる。論理ゲートの
出力はこれら他の一連のゲートにおいて処理され
る。この後段のゲートは運転、停止指令および電
流制限情報を受取るようになつている。電流制限
はパルス幅変調方式で行われ、後段ゲートの出力
は二段のドライバートランジスタによつて増幅さ
れる。このドライバ段はトランジスタパワースイ
ツチ528,540にベース電流を供給する。モ
ータ電流は電流検出器543が検出する。電流検
出器542により検出された電流が大きすぎる
と、パルス変調回路543内の論理ゲートが短時
間たとえば500マイクロ秒の間抑止状態におか
れ、電源兼ドライバ回路544も同じ期間抑止状
態におかれる。このためモータ電流は若干減少す
る。モータのトルク出力はモータ電流の関数であ
るので、上の方法によつてモータ電流を最大値ま
で制限することにより、モータのトルク出力を最
大値まで制限ないしは制御することができる。ト
ルク制御はモータにより駆動されている機械系を
保護するために必要となる場合がある。 これまでに本発明の好ましい実施例をいくつか
あげて説明したのであるが、今の時点では二巻線
ステージ電動機においては二本巻巻線を用いてハ
ーフブリツジを構成し、二巻線ステージをこえる
多巻線ステージ電動機においては一本巻巻線を用
いてハーフブリツジ回路を構成する方が、これら
の巻線を一本巻とし、フルブリツジ回路を構成す
るよりも好ましいと考えられる。 その理由はハーフブリツジ構成では巻線材料
(たとえば銅、アルミニウム)の効率的利用が犠
性になるが、トランジスタの必要数が少なくなる
ので、経費が安くなる。しかしトランジスタを含
むソリツドステート回路部品と巻線材料の相対的
費用を比らべてみて、前者に利がある場合には一
本巻巻線/フルブリツジ回路構成を採用すればよ
い。 いずれの方式によるにしても、出力トランジス
タを保護し、電気エネルギを効率よく利用するた
めに、既に述べたエネルギ蓄積手段としてのコン
デンサを回路に組込むのが望ましい。 また上に述べた方式のいずれを採用するにして
も、本発明によれば次に要約して述べる方法によ
つてもブラシレス直流電動機(電子整流式である
か否かを問わない)を製作することができる。す
なわち交流誘導電動機に組込まれているタイプの
固定子鉄心を用い、交流誘導電動機製造機械を利
用して固定子鉄心のスロツトに巻線を分布挿入し
て固定子を造り上げる。その後固定子と永久磁石
回転とを組合せる。 巻線を構成するいくつかのコイルはコイル収容
器上で同時にまたは順次に巻きあげ、これをコイ
ル収容器から直接に鉄心のスロツトに軸方向に挿
入するか、またはいつたんコイル挿入機に移して
そこから鉄心のスロツトに挿入する。 上に述べた方法は、一般の直流電動機製造法か
らかけ離れている。たとえば従来の製造法では、
波形巻線、ラツプ巻線のような環状巻線を作り、
直流電動機の鉄心に装着するようになつている。 本発明の実施例についての説明では、簡略化し
た電子整流回路についても言及した。すなわちブ
ラシレス直流電動機の回転子の位置を検出するた
めの機械式の位置検出器を必要としない回路がそ
れで、この回路では電動機の出力を検出し、検出
された出力を利用して電動機の回転速度に対応す
る周波数を有し、回転子の回転位置を表わす信号
を創成した。従つてこの電子整流方式を採用した
ブラシレス直流電動機をたとえば冷凍圧縮機の駆
動用に用いた場合には、圧縮機の密閉ケーシング
内に組込んでも余計なリード線をケーシングを貫
通して外に引き出す必要がないので密閉度を高め
ることができる。 本発明になるブラシレス直流電動機の優れた運
転特性を示すデータを表にあげた。なおこのデ
ータは、本発明に従つて構成した一台の電動機を
12V直流電源で試験運転し、回転速度2600rpmの
時に得たものである。
【表】
【表】
試験運転に供した電動機では、固定電機子鉄心
を構成する積層板に誘導電動機に広く使われてい
る第2図のような形状のものを用いた。電機子鉄
心の中心開口の直径は約50.8mm、電機子鉄心の積
厚も約50.8mmであつた。鉄心のスロツトは24本
で、電機子巻線は二本巻であつた。総計八つのコ
イル群(四つの二本巻コイル群)から成り、各コ
イル群は三つのコイルで構成された。各コイルの
巻数は外側コイル7、中間コイル10、内側コイ
ル10であつた。巻線導体は直径1.27mmの非絶縁
銅線であつた。各コイル群のコイルのコイル辺間
の間隔(スバン)は、スロツトを隔てる歯の本数
にして外側コイル11本、中間コイル9本、内側コ
イル7本であつた。従つて関連のある一対のコイ
ル群のスプレツドはスロツト6本で、機械角90゜
に相当する。これにより明らかなように、24本の
スロツトのうち8本のスロツトには巻線導体が14
本(二本巻導線が7本)収つており、残りの各ス
ロツトには20本の巻線導体が収つている。 回転子の永久磁石は、Allen Bradley
CompanyからM―7の品番で市販されているフ
エライト磁石材料を用いて成形した。二個の回転
子磁石の円弧長はそれぞれ機械角143゜で、半径
方向の厚さ6.35mm、軸方向の長さ50.8mmであつ
た。回転子鉄心は軟鉄製で、その外周面に上記の
永久磁石を二個エポキシ樹脂で接着した。出来あ
がつた回転子の外径は約50.29mmであつた。電動
機の整流回路には既に説明した構成のものを用
い、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ等の回路
部品には一般に入手できるものを用いた。これら
の回路部品の定格電圧、電流、利得を適切に選定
することにより、電機子巻線には最大30Aの電流
が供給されるようにした。電動機の整流は進み角
0〜22゜電気角の範囲で実施した。供試電動機は
二極電動機であるので、電気角は機械角に等し
い。 表では効率およびトルクの記入欄がそれぞれ
二つづつ設けてある。総トルクは風損および摩擦
損を無視した電動機の発生トルクであり、総効率
は風損および摩擦損を無視した電動機の運転効率
である。ただし銅損および整流回路での損失は含
めてある。正味トルクは電動機の回転軸において
得られる正味のトルクであり、正味効率は整流回
路を含めた電動機全体の効率である。風損および
摩擦損があるために、正味効率は総効率よりかな
り低下しているが、これは供試電動機の馬力がわ
ずか1/20馬力であつたためで、当然予想されて
いたことである。表から理解できるように、運
転速度2600rpmでの運転効率は整流進み角が15゜
電気角の時最大となるが、トルクは進み角が22゜
電気角の時に最大となる。 本発明を実施した種々の整流回路において用い
た回路部品の品名、定格等を表に例挙した。左
欄に回路部品を図面中で用いた参照数字で示し、
右欄にその登録品名、定格等を記した。
を構成する積層板に誘導電動機に広く使われてい
る第2図のような形状のものを用いた。電機子鉄
心の中心開口の直径は約50.8mm、電機子鉄心の積
厚も約50.8mmであつた。鉄心のスロツトは24本
で、電機子巻線は二本巻であつた。総計八つのコ
イル群(四つの二本巻コイル群)から成り、各コ
イル群は三つのコイルで構成された。各コイルの
巻数は外側コイル7、中間コイル10、内側コイ
ル10であつた。巻線導体は直径1.27mmの非絶縁
銅線であつた。各コイル群のコイルのコイル辺間
の間隔(スバン)は、スロツトを隔てる歯の本数
にして外側コイル11本、中間コイル9本、内側コ
イル7本であつた。従つて関連のある一対のコイ
ル群のスプレツドはスロツト6本で、機械角90゜
に相当する。これにより明らかなように、24本の
スロツトのうち8本のスロツトには巻線導体が14
本(二本巻導線が7本)収つており、残りの各ス
ロツトには20本の巻線導体が収つている。 回転子の永久磁石は、Allen Bradley
CompanyからM―7の品番で市販されているフ
エライト磁石材料を用いて成形した。二個の回転
子磁石の円弧長はそれぞれ機械角143゜で、半径
方向の厚さ6.35mm、軸方向の長さ50.8mmであつ
た。回転子鉄心は軟鉄製で、その外周面に上記の
永久磁石を二個エポキシ樹脂で接着した。出来あ
がつた回転子の外径は約50.29mmであつた。電動
機の整流回路には既に説明した構成のものを用
い、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ等の回路
部品には一般に入手できるものを用いた。これら
の回路部品の定格電圧、電流、利得を適切に選定
することにより、電機子巻線には最大30Aの電流
が供給されるようにした。電動機の整流は進み角
0〜22゜電気角の範囲で実施した。供試電動機は
二極電動機であるので、電気角は機械角に等し
い。 表では効率およびトルクの記入欄がそれぞれ
二つづつ設けてある。総トルクは風損および摩擦
損を無視した電動機の発生トルクであり、総効率
は風損および摩擦損を無視した電動機の運転効率
である。ただし銅損および整流回路での損失は含
めてある。正味トルクは電動機の回転軸において
得られる正味のトルクであり、正味効率は整流回
路を含めた電動機全体の効率である。風損および
摩擦損があるために、正味効率は総効率よりかな
り低下しているが、これは供試電動機の馬力がわ
ずか1/20馬力であつたためで、当然予想されて
いたことである。表から理解できるように、運
転速度2600rpmでの運転効率は整流進み角が15゜
電気角の時最大となるが、トルクは進み角が22゜
電気角の時に最大となる。 本発明を実施した種々の整流回路において用い
た回路部品の品名、定格等を表に例挙した。左
欄に回路部品を図面中で用いた参照数字で示し、
右欄にその登録品名、定格等を記した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
表にあげた回路素子は、トランジスタSTV
6060とデジタル表示器MAN54を除いてGE
社、RCA社、モトローラ社または松下電器の製
品であつた。トランジスタSTV6060はTRW
社製、デジタル表示器MAN54はモンサント社
製であつた。 これまでは本発明の実施例を、主として第1,
2図に示す二極二巻線(ステージ)電動機との関
連で説明してきたのであるが、前にも述べたよう
に本発明は巻線(ステージ)数が三、四、五等の
多巻線(ステージ)電動機にも応用できる。 本発明を三巻線ステージ電動機に実施する場合
にも、先の二巻線ステージ電動機について指摘し
た同じ事柄を考慮しなければならない。たとえば
効率を高め起動問題を解決するためには、トル
ク/アンペア曲線(T/I曲線)すなわち電動機
の運転特性、巻線のスプレツド、回転子磁石の円
弧長、整流の進み、回転子磁石と電機子巻線の磁
気結合、巻線の励磁停止直後に誘導される電気エ
ネルギの回収、固定電機子中の巻線収容スロツト
の形状、スロツト利用率等の要因を十分に検討す
る必要がある。さらに整流回路に回転子位置検出
器を組込まない場合には、回転子位置を間接的に
表わす凝似信号を利用して巻線の整流をコントロ
ールするが、この信号が真の回転子位置を精確に
示し信頼できるものでなければならない。 第28,29,30図に示すのはそれぞれ三巻
線ステージ二極、四極、八極電動機の電機子巻線
の構成で固定電機子の巻線収容スロツトの本数は
全て24本である。電機子巻線は二本巻きの巻線
で、電機子鉄心の全てのスロツトに巻線導体が満
たされている。ただし図面にわかりやすくするた
めに、図では各スロツトに一本の巻線導体しか示
していない。全て鉄心スロツトを巻線導体で満た
すようにすると、電機子鉄心の積層を短かくする
ことができ、電動機の小型化および製造コストの
節減が可能となる。しかし後に述べるように、巻
線導体を収めないスロツトがあつても差し支えな
い。そのような構成では電機子鉄心が必然的に長
くなるが、回転子磁石の円弧長を短縮することが
可能となる。 第28図に示すのは二極三巻線ステージ電動機
の固定電機子830で、三つの電機子巻線a,
b,cを備えている(各ステージにつき一つの巻
線)。なおこれらは一本巻である。各巻線は複数
のコイルから成り、各コイルは複数の同心コイル
ターンで構成される。それぞれのコイルのコイル
辺が電機子鉄心831のスロツトに収められる。
各巻線を構成する複数のコイルのコイル辺は、電
機子鉄心のスロツトに収つた時に二つのグループ
に分かれる。コイル辺はスロツト内を鉄心の軸方
向にのびており、以下に詳しく述べるように、各
グループに属するコイル辺には巻線が励磁された
時同一方向に電流が流れ、それによつて一つの磁
極が形成される。従つてこのように一つの磁極の
形成に参加する複数のコイル辺導体の集りを以下
では便宜上「巻線導体群(グループ)」と呼ぶこ
とにする。電機子巻線に通電すると、各巻線導体
群に属するコイル辺導体には電機子鉄心の軸方向
に沿つて同一の方向に電流が流れる。たとえば電
機子巻線aは二つの巻線導体群832,833を
有しており、導体群832に属するないしはこれ
を形成するコイル辺導体は鉄心スロツト838〜
841に収つている。他方の導体群833を形成
するコイル辺導体は鉄心スロツト838〜841
に収つている。電機子巻線aは図示の例では四つ
のコイルから成り、この巻線を形成するには先ず
導線を所定数同心状に巻いて第一のコイルを作
る。第一コイルは電機子鉄心に装着されたとき、
その二つのコイル辺が鉄心スロツト834,83
8に収まる。続いて導線を所定巻数同心的に巻い
て径の異なる第二のコイルを巻きあげる。このコ
イルのコイル辺は鉄心スロツト835,839に
収まる。引続き導線を所定巻数同心状に巻きあげ
て第三のコイルを作る。第三コイルのコイル辺は
鉄心スロツトに挿入された時にはスロツト83
7,841に収まる。最後にさらに所定巻数同心
状に巻きあげて第四のコイルを作る。第四コイル
のコイル辺は鉄心スロツトに挿入される時にはス
ロツト836,840に収まる。 四つのコイルの巻きあげについて述べたのであ
るが、これらのコイルを上に述べた順序で巻きあ
げなければならないことはなく、必要に応じて任
意の順序で形成すればよい。ただし巻線aに通電
した時には、ある巻線導体群に含まれているコイ
ル辺導体には電機子鉄心の軸方向に沿つて同一の
方向に電流が流れるような構成に巻きあげなけれ
ばならない。第28図に示すように、巻線導体群
832に属する全てのコイル辺導体には紙面の表
から裏に向つて電流が流れ、巻線導体群833の
全てのコイル辺導体にはその反対に紙面の裏から
表に向つて電流が流れる。電機子巻線aに上記の
ように電流が流れる結果として磁極Na,Saが形
成される。各巻線導体群832,833内のコイ
ル辺導体には鉄心の軸方向に沿つて同時に同一の
方向に電流が流れるので、巻線aのスプレツドは
いづれの導体群について測つてもよい。たとえば
導体群832について測つてみると、図に示すよ
うにスプレツドは導体群832と隣接する他の巻
線bおよびcとを隔てる歯の中心間の間隔で60゜
電気角(機械角)になる。 電動機の他の電機子巻線b,cも巻線aについ
て述べたと同様の方法で巻きあげ、鉄心スロツト
に挿入配置する。第28図では各巻線a〜cを構
成する複数のコイルが切れ目なく連続的に巻きあ
げられたかの如くに示してあるが、これらのコイ
ルを個別にあるいは二つまたはそれ以上のグルー
プに分けて巻きあげ、その後相互に結線して一つ
の巻線に仕上げてもよい。 第29図に示すのは四極三巻線ステージ電動機
の電機子の構成である。この電機子は三つの電機
子巻線a,b,cを備えており(各ステージに一
つの巻線)、各巻線は四つのコイルで構成されて
いる。それぞれのコイルは前と同じように所定数
の同心コイルターンでできている。図では各スロ
ツトに一つのコイルターンしか示していない。そ
れぞれの巻線を構成する四つのコイルのコイル辺
導体が集つて、各巻線について四つの巻線導体群
(グループ)が形成される。たとえば巻線bはそ
れぞれに所定巻数を有する四つのコイルで構成さ
れ、第一のコイルのコイル辺に鉄心スロツト84
2,843に収まり、第二のコイルのコイル辺は
鉄心スロツト844,845に収まり、第三のコ
イルのコイル辺は鉄心スロツト846,847に
収まり、第四のコイルのコイル辺はスロツト84
8,849に収まる。これらのコイル順次に連続
して巻いてもよく、または個別に巻きあげて鉄心
スロツトに挿入配置し、図に示す方向に電流が流
れるように相互に結線してもよい。周知のよう
に、「×」は紙面の表から裏への電流の流れの方
向を示し、「°」は紙面の裏から表へ向う電流の
流れを示す。四つのコイルのコイル辺によつて四
つの巻線導体群850〜853が形成される。そ
のうち導体群850を形成するコイル辺導体は鉄
心スロツト849,842に収つており、以下同
様に導体群851を形成するコイル辺導体はスロ
ツト843,844に、導体群852を形成する
コイル辺導体はスロツト845,846に、導体
群853を形成するコイル辺導体はスロツト84
7,848に収つている。四つのコイルを巻きあ
げて上に述べたように所定の鉄心スロツトに収め
て電機子巻線bを完成させ、この完成巻線bに電
流を通じると図に示すように各導体群に属するコ
イル辺導体には鉄心の軸方向に沿つて同じ方向に
電流が流れ、四つの磁極すなわち二つの磁極対
Nb―Sbが形成される。他の電機子巻線a,cも
巻線bと同様に構成されており、各巻線には四つ
の巻線導体群が形成され、巻線が励磁されると各
導体群に属する複数のコイル辺導体には電機子鉄
心の軸方向に沿つて同一の方向に電流が流れる。 第29図の四極三巻線構成の電機子における巻
線のスプレツドは電気角60゜(機械角30゜)であ
る。既に繰返し言及したように、電機子巻線の
「スプレツド」とは、ある一つの巻線中で励磁さ
れた時に電機子鉄心の軸方向に沿つて同じ方向に
同時に電流を通す巻線導体(コイル辺導体)が収
つている鉄心スロツト間の角距離(周方向の間
隔)を言う。第29図の巻線構成では、巻線bの
各巻線導体群に含まれるコイル辺導体には、巻線
が励磁された時に鉄心の軸方向に沿つて同一の方
向に電流が流れ、これらの導体は隣合う二本のス
ロツト収つている。従つてこの巻線のスプレツド
は、ある巻線導体群に属するコイル辺導体が収つ
ている二本のスロツト間の角距離で、電気角60゜
(機械角30゜)である。 第1,2図の二極二巻線電動機について説明し
たと同様に、多巻線電動機においても電動機のト
ルク/アンペア(T/I)特性は、巻線のスプレ
ツドおよび回転子磁石の円弧長によつて変化す
る。回転子の一回転運動の全期間にわたつて最大
トルクを実現しようとすると、第11A〜11C
図および第12〜15図で示したT/I曲線がで
きる限り平坦になるようにしなければならない。
従つて電気角180゜期間中のT/I曲線が方形波
状になればT/I値が最大となる。しかし方形波
状になれば起動上の問題が生じるので、起動問題
を引き起さない範囲で出来るだけ方形波に近くな
るようにするのが望ましい。そして巻線のスプレ
ツドを小さくしかつ/または回転子磁石の円弧長
を大きくすることによつて最大T/I期間を延ば
すことができる。さらに回転子の回転速度および
巻線のL/R時定数に基いて最適整流進み角αを
適切に選定することによつて、回転子磁石の円弧
長を短縮することができる。これらの要因間の関
係を一磁極について表わすと次式のようになる。 回転子磁石の円弧長=180(N―1)/N+スプレツド−2α 上記において 180(N―1)/N=巻線励磁時間 スプレツド=180/N N=巻線ステージ数 α=整流進み角(5゜〜
30゜) スプレツドを表わす式は、鉄心中の全てのスロ
ツトが同一形状であり、全てのスロツトに巻線導
体が収つているものと仮定した場合のものであ
る。またスプレツドは計測の対象となつた巻線と
これに隣接する他の巻線とを隔てる歯の中心間距
離で測つたものとする。さらに歯の幅および歯の
先端の飽和による二次、三次効果を無視するもの
とする。 第29図の巻線において、1ステージの巻線の
スプレツドは180゜/Nで60゜電気角、各巻線の
励磁時間(ON時間)は180(N―1)/Nで120
゜電気角となる。従つて第29図の固定電機子を
組込んだ四極三巻線ステージ電動機における回転
子磁石の最適円弧長は、120゜電気角から整流進
み角(10゜〜60゜電気角)を引いた値で、最適整
流進み角は電動機負荷および回転速度の関数とし
て定まる。 多極電動機には長所もあるので、用途目的によ
つては多極電動機が望ましいことがある。たとえ
ば多極電動機として磁極数を増やすと、一磁極当
りのアンペアターンが少なくなるので、回転子磁
石を薄くすることができる。また磁極数が増える
と、巻線の端部の導体数が減る。さらに磁極の数
が増えると、各磁極当りの通過磁束が減少するの
で鉄心の厚さ(積厚)を小さくできる。反面磁極
の数が増えると、鉄心において巻線スロツトを隔
てる歯の部分における二次および三次効果の影響
を考慮しなければならなくなり、また固定電機子
の回転磁界の周波数が高くなつて同一運転速度で
あつても磁気鉄心損が大きくなる。 第30図に示す八極三巻線電動機の電機子につ
いて検討すれば、上に述べた歯による二次、次効
果の重要性がわかる。この電機子は三つの電機子
巻線a,b,cを備えており(各ステージに一巻
線)、各巻線は第28,29図に示す巻線と同様
に形成してある。同一の鉄心スロツトに収まる複
数の巻線導体により一磁極が形成される。各電機
子巻線の巻線導体(コイル辺導体)は総計8本の
スロツトに分布されて収つており、八つの磁極
(四つの磁極対)を形成する。八極構成の電機子
では、巻線のスプレツドを知るには一本の鉄心ス
ロツトについて角距離を測ればよい。たとえば電
機子巻線cのスプレツドは、スロツト854につ
いてのみ測ればよい。なぜなら鉄心の軸方向に沿
つて同一の方向に電流を通すコイル辺導体の一
群、すなわち巻線導体群がこの一本のスロツト8
54に収つているからである。従つてこの巻線の
スプレツドを知るには、歯855の中心線から隣
りの歯856の間の角度を測ればよく、実際には
60゜電気角である。しかしスロツト854の一方
の側面から反対側の側面すなわち両側面間の角度
を測れば、スプレツドの値は違つてくる。歯85
5の先端部の側面と隣り合う歯856の先端部の
側面との間で測れば、さらに違つた値になる。従
つてたつた一本のスロツトに収つている巻線導体
によつて巻線のスプレツドが定まる場合には、ス
プレツドを正確に求めるには鉄心スロツトのサイ
ズ、スロツトの形状、歯の幅、歯先部の形状およ
び幅、スロツト内での巻線導体の数および配置状
態等の要因について配慮しなければならなくな
る。仮に巻線が巻数1のコイルから成り、そのコ
イルのコイル辺が回転子と電機子鉄心との間の空
隙内に配置してあり、鉄心にはスロツトが設けて
ない場合には、回転子と巻線の磁気結合がスロツ
トの形状、サイズ等の要因によつて影響を受ける
ことがないので、巻線のスプレツドはほぼ0に等
しくなる。 第30図の電機子と組合せて用いる回転子に
は、外周面に八個の永久磁石を取付けて八極の磁
極が形成されるようにする。巻線のスプレツドが
電気角60゜であるとすると、各永久磁石の円弧長
は前にあげた式から120〜150゜電気角となる。仮
りに巻線のスプレツドが0゜であるとすると、三
巻線電動では回転子磁石の円弧長は理論的には60
゜電気角となる。 第31図に示すのは、四つの電機子巻線を用い
た二極四巻線ステージ電動機の電機子の構成であ
る。四つの巻線a,b,c,d(各ステージに一
つの巻線)は電機子巻線鉄心の24本のスロツトに
分布して収めてある。各巻線は巻線導体群を二つ
形成し、これらの導体群に属するコイル辺導体は
鉄心の中心に関して対称的な位置にある二組の鉄
心スロツト(各組は隣接する3本のスロツトから
成る)に分けて配置されている。巻線、たとえば
巻線aを励磁すると、この巻線の各導体群のコイ
ル辺導体、たとえば隣接する三本のスロツトに収
つているコイル辺導体に鉄心の軸方向に沿つて同
じ方向に電流が流れ、Na極またはSa極が形成さ
れる。 第31図の二極四巻線構成では、電機子にはス
ロツトが24本設けてあるが、スロツトを8本しか
有しない電機子鉄心であつても用いることができ
る。また四極四巻線ステージ電動機の場合であれ
ば、電機子鉄心のスロツト数が16本であつてもよ
い。このように鉄心スロツトの本数は巻線ステー
ジの数および極数によつて定まる。 電機子巻線の形成配置法を第32図に示した。
図では一本巻の巻線fが固定電機子鉄心868に
装着してあり、電動機の一巻線ステージを形成す
る。巻線fは五つのコイル870〜874から成
り、鉄心スロツト875〜884に収められてい
る。各コイルは導線を所定の巻数に巻きあげてな
るものである。そしてコイル870のコイル辺は
スロツト875,880に収つており、コイル8
71のコイル辺はスロツト876,881に収つ
ており、以下同様にコイル872のコイル辺はス
ロツト877,882に、コイル873のコイル
辺はスロツト877,883に、コイル874の
コイル辺はスロツト879,884にそれぞれ収
つている。スロツト875〜879に収つている
コイル辺導体が集つて第一の巻線導体群を構成
し、スロツト880〜884に収つているコイル
辺導体が第二の巻線導体群を構成する。これらの
コイル870〜874は、巻線fが励磁された時
には各導体群に属するコイル辺導体中に鉄心の軸
方向に沿つて同じ方向に電流が流れるように構成
配置してある。二つの巻線導体群に電流が流れる
と、電機子に二つの磁極Nf,Sfが生れる。電流
が反対方向に流れると、二つの磁極の位置も逆転
する。 巻線を構成する複数のコイルは連続的に巻上げ
てもよく、あるいは個別ないしはグループに分け
て巻き上げ、その後相互に結線して一つの巻線に
作り上げてもよい。その際従来の巻線機を使用
し、直接そのコイル挿入機上で巻き上げ、しかる
後コイル挿入機を電機子鉄心の中心開口内に移動
させ巻き上げられているコイルを鉄心スロツトに
挿入する。あるいは巻線機でコイルを巻き上げ、
巻き上つたコイルを別のコイル挿入作業専用の機
械に移し変え、しかる後この機械によつて鉄心ス
ロツトに挿入するようにしてもよい。 巻線コイルを所定の鉄心スロツトに装着する
と、その端部(コイル端)が電機子鉄心の両端面
866から外に突出し、鉄心の中心開口を横切つ
てのびる。このような状態では回転子を電機子鉄
心内にはめ入れるのに妨げとなるので、巻線のコ
イル端を鉄心端面866に向つて押し返えす必要
がある。第32図に示す例では、コイル870〜
872のコイル端を基準線887から鉄心端面8
86に向け一方の方向に押し返えし、コイル87
3〜874のコイル端を基準線887から反対の
方向に端面に向けて押し返えす。コイル端を押返
えす目的は回転子を電機子鉄心の中心開口に挿入
するための通路を確保することであり、必要であ
れば基準線887以外の線を境にして押し返えし
を行つてもよい。 第33図も第32図と同様の図であるが、図示
の巻線は二本線を用いた二本巻である。二本線を
用いてコイルを巻きあげ、第32図で述べたと同
じ方法で電機子鉄心891のスロツト890に挿
入すればよい。二本線でコイルを巻き上げて行く
と、同時に二つの巻線が巻き上がる。一つの巻線
を必要とする時は、二本線の終端892,893
および894,895をつなげばよい。二本線で
一つの巻線を構成するやり方によれば、鉄心スロ
ツトに所定のように巻線導体を配置するのが容易
であり、またコイル挿入機がある直径のコイル導
体をスロツトに挿入することが困難であつても、
それと異なる直径の導体二本であれば圧縮して挿
入することができる場合もある。 回転子磁石の円弧長、巻線のスプレツド、巻線
ステージ数、整流進み角相互間の関係を示すもの
として前にあげた式は、全部の鉄心スロツトに巻
線導体が収つており、異なる巻線に属する導体が
同一のスロツトに収まることがないとの前提に基
いている。これは理想的なスロツト構成あるいは
巻線分布状態であつて、さまざまな理由からその
ような構成が不可能なこともある。たとえば鉄心
スロツトの数が多過ぎたり不足したりして、全て
のスロツトに巻線導体が収つており、異なる巻線
に属する導体が同一のスロツトに収まることがな
いという理想的な状態を実現できない場合もあ
る。そのような場合には、巻線導体を収容しない
空のスロツトが出たり、反対に同一のスロツトに
異なる電機子巻線に属する導体が収まることがあ
り、電機子巻線のスプレツドに増減が生じる。す
なわちスプレツドは180/Nに等しくならない。
たとえば第34図に示すのは二極二巻線電動機の
電機子であるが、二つの電機子巻線a,bの一部
の巻線導体は共通の鉄心スロツト900,90
2,904,906に収つており、スプレツドは
電気角90゜より大きくなる。このような場合に
は、回転子磁石の円弧長を長くして電機子巻線の
スプレツドが規定値より大きくなつているのを補
償することにより、所定の適切な運転性能を確保
できる。 第35図に示すのは二極二巻線ステージ電動機
の固定電機子で、二つの巻線a,bの間に空の鉄
心スロツト908,910,912,914がで
きている。この場合全ての鉄心スロツトが利用さ
れているわけではないが、巻線導体のスロツトへ
の分布状態は対称状である。この構成では、全て
のスロツトに巻線導体が収つている構成の場合に
比らべて回転子磁石の円弧長を短縮できる。 第34,35図の電機子では、巻線導体が収ま
らない空のスロツト(空白スロツト)や、異なる
巻線に属する導体が収つているスロツト(共有ス
ロツト)が生じているが、巻線は電機子鉄心上に
対称状態に配置されている。これに対し第36図
に示す巻線構成は非対称である。第36図の電機
子は二極二巻線(ステージ)電動機のもので、ス
ロツトは18本設けてある。二つの巻線a,bのう
ちで、巻線aに関して中心付近に空白スロツト9
16,918ができるが、巻線bに関しては空白
スロツトは存在しない。このような構成の電機子
を組込んだ電動機でも運転はできるが、運転性能
が悪いので、優れた運転性能を必要とする用途に
は不適当である。また図示の非対称構成では、巻
線が非対称配置であるのを整流回路において補償
する必要がある。特に整流のタイミングを進める
ための回路においてその必要がある。たとえば巻
線aの整流制御回路に遅延素子を組込んで、この
巻線の励磁時間を巻線bの場合より長くする。 本発明の整流方式は電動機の極数によつて影響
を受けることはないので、第28,29,30図
に示す三巻線電動機には同じ整流回路が使用でき
る。またこれらの電動機の電子整流のために、第
25a,25b図の二極二巻線電動機用のものと
ほぼ同じ構成の整流回路も利用できる。 第37a,37b図に三巻線ステージ電動機に
適した整流回路が示してある。第37a図の回路
の構成は第25a図の回路と同様であるが、電動
機が三巻線ステージ構成であるので端子386お
よびそれにつながつている抵抗592、スイツチ
素子392を省略した点が異つている。前に述べ
たように極数の違いは整流動作に影響を及ぼさな
いが、三巻線電動機の運転制御のためには逆起電
力信号の積分時間を調節しなければならない。積
分時間の調整は電位差計464によつて行う。す
なわち電位差計464を調節するとインバータ4
16,418から成るシユミツト回路のトリガ点
が変わる。演算増幅器382は所定数のボルト・
秒数が蓄積されるまで逆起電力信号の積分を行
い、所定のボルト・秒数に達すると第25a図に
関して述べたと同様にしてシユミツト回路がトリ
ガされる。 第37b図の回路の構成も第25b図の回路と
ほぼ同じである。ただし第37b図の回路では、
三巻線電動機の整流のためにフリツプフロツプ4
52,454が出力信号を三つ発するように修正
してあり、二つの入力端子を有する素子920が
付加してある。素子920の両方の端子に入力信
号Q1,2が加わると、ライン922に出力信
号が現われてフリツプフロツプ452,454を
リセツトする。さらに三つの巻線だけを整流する
ので、第25b図における回路素子456,40
0,458,376,644,646,362,
364は省いてある。 二極二巻線ステージ電動機では、電機子を構成
する複数の二本巻巻線の間が良好に誘導結合され
るが、三ステージ電動機の電機子巻線間の結合状
態は上の場合の25%程度である。各巻線の励磁が
停止した後には各巻線に蓄積エネルギが存在する
のでこれを回収するか、または消費しなければな
らない。蓄積エネルギはパワートランジスタによ
つて消費することができるし、さらにそれに代る
適当な回路924をダイオード926を通じて電
機子巻線に接続し、この回路924によつて蓄積
エネルギを回収または消費するようにもできる。
蓄積エネルギを消費するためであれば、回路92
4をツエナーダイオードで構成すればよい。また
回路924によつて蓄積エネルギを回収または消
費するようにすれば、パワートランジスタ36
2,364に定格電圧の低いものが使えるように
なる。 第37a,37b図の整流回路で用いられる信
号波形を第38図に示した。これらの波形は第2
6図に示した二巻線電動機の整流回路におけるも
のとほとんど同じであるが、回路の相違に応じて
ライン402,434に現われる信号の波形が省
かれているのと、Q1,1,Q2,2の信号
波形が異つているのが相違点である。 第37a,37b図の回路は、電機子巻線が相
互にハーフブリツジ構成に接続されている三巻ス
テージ電動機のための整流回路である。巻線が第
9,10図に示すように相互にフルブリツジ構成
に結線されている場合には、第9,10図に示す
ダイオード回路およびコンデンサ91の如き電気
エネルギ蓄積手段を使つて各巻線ステージからほ
とんど全ての電気エネルギを回収することができ
る。 三巻線ステージ電動機の整流回路の別の例を第
46図に示す。この回路では中性点が接地してあ
り、またこの回路で検知スイツチ1142等の起
動入力やパワースイツチ1140等の起動入力を
カツコ付きの数字で示したが、これらはリングカ
ウンタ1137の各出力に付した数字に対応して
いる。第46図の回路の主要な回路素子、すなわ
ち増幅器1123、半波整流器1125、積分器
1127、比較器1129、比較器バイアス抵抗
1131、電動機の起動作用に利用する積分器へ
のバイアス電源1132、単安定タイマー113
3、微分回路1135、リングカウンタ1137
は、全て第41,45図について説明したと同様
に動作する。三巻線構成では、巻線励磁用のパワ
ースイツチたとえばスイツチ1140は三つしか
必要としないし、これらを巻線を制御するための
論理回路も必要としない。ただし各巻線の電流は
それぞれに接続した抵抗およびコンデンサ、たと
えば抵抗1139、コンデンサ1141によりろ
波される。これらの時定数はたとえば0.1ミリ秒
で、スイツチング時に生じる過渡現象を緩和する
働きをする。第46図の回路構成では各電機子巻
線は約1/3時間励磁され、第45図の回路構成
では各巻線は約1/4時間励磁される。しかし第
47図に示すようなやや複雑な構成の整流回路に
よれば、各巻線を2/3時間励磁することがで
き、これによつて同じサイズの電動機の効率を第
46図の整流回路を用いる場合に比らべて高める
ことが可能となる。 第47図の回路では、巻線通電用のパワートラ
ンジスタが六つ設けてある。たとえばトランジス
タ1145,1147がそれで中性点を接地する
構成ではないので、ある瞬間にはフルブリツジ接
続の三つの巻線のうちの二つの巻線に電流が流れ
る。従つてたとえば電流が巻線aに入り巻線bか
ら出てくる場合には、パワートランジスタ114
3,1147が同時に導通する。この回路にも6
段のリングカウンタ1149が組込んであり、微
分回路1151によつて動作が制御される。スイ
ツチ1153が順次に起動されることによつて、
非励磁中の巻線a,b,cの電圧が順次に検出さ
れ増幅器1155で増幅される。第41図の回路
におけると同様に、検出電圧の極性がプラスの場
合とマイナスの場合があり、スイツチ1157ま
たはスイツチ1159を通じて増幅器1163に
送られる。スイツチ1159を通る場合にはイン
バータ1161も通る。増幅器1163は前に言
及した半波整流器の如く動作して積分回路116
5に信号を送る。積分回路1165には起動補助
用のバイアス電圧がバイアス回路1167により
加えられている。積分回路1165の出力は増幅
器1169を経て比較回路1171に入る。増幅
器1169を通じて送られてくる積分回路の出力
電圧が基準電圧回路1173の発する基準電圧よ
り高くなると、比較回路1171が単安定タイマ
ー1175を起動して積分回路1165をリセツ
トすると共に、微分回路1151を通じてリング
カウンタ1149をリセツトする。第47図の左
下に示す電機子巻線を表わすアルフアベツト文字
に米印を付けてあるものがあるが、これはそれぞ
れの巻線a,b,cにおいて米印が付けていない
場合とは反対の方向に電流が流れていることを示
す。リングカウンタ1149の6ビツト位置は図
に示すように一連のNANDゲート1177の入力
とつながつており、これらのNANDゲート117
7の出力1,2,3,4,5,6はパワトランジ
スタ1143,1145,1147……のベース
1,2,3,4,5,6にそれぞれつながつてい
る。一連のNANDゲート1177の出力は一連の
NANDゲート1179の入力にも送り込まれる。
NANDゲート1179の各入力端に付した数字
は、NANDゲート1177の出力側に付した数字
と対応しており、それぞれの数字で示した出力を
入力として受取ることを表わしている。NANDゲ
ート1179の出力はNANDゲート1181,1
183等でデコード処理される。NANDゲート1
181,1183……はそれぞれ対応するスイツ
チを制御する。たとえばNANDゲート1181は
スイツチ1159を、NANDゲート1183はス
イツチ1153を制御する。このように第47図
の回路は論理回路素子を多数必要とするが、この
回路によれば電機子巻線の利用率が高くなる。 第31図に示すような四巻線ステージ電動機の
整流も第25a,25b図の回路を用いて行うこ
ともできるが、その場合に第37b図に示す電気
エネルギ回収のための回路を組込む。しかし四巻
線電動機に用いられている回転子磁石の円弧長
(電気角)が二巻線電動機における回転子磁石の
円弧長とほぼ等しい場合には、回転子磁石の能力
を十分に利用するのが困難となる。第26図は前
述のように二巻線電動機に関するものであるが、
四巻線電動機によつてここに示すと同様のトルク
曲線、起電力曲線を得るには、回転子磁石の円弧
長を短縮しなければならない。 他方、四巻線ステージ電動機においても、回転
子磁石の円弧長は二巻線ステージ電動機における
とほぼ同じ長さにして、回転子磁石の能力を最大
限に利用すると共に、各巻線の励磁時間にオーバ
ーラツプが生じるようにするのが望ましい。なぜ
なら励磁時間のオーバーラツプ中に励磁されてい
る巻線の発するトルクは相互に付加されて、電動
機の総トルク出力が増大するからである。巻線相
互間に励磁時間のオーバーラツプが生じるように
するには、第25b図のライン434,436,
438,440に論理素子を付加して、これらの
ラインに現われる信号の持続時間を延長する。第
25図の回路を今述べたように四巻線電動機の整
流用に修正した場合に、その修正整流回路におい
て現われる種々の信号の波形を第39図に示し
た。ライン434,436,438,440に現
われる信号波形が変化するのを点線で表わした。
その他の信号は第26図の場合と同じである。 四巻線電動機の電機子巻線相互間の誘導結合
は、第1,2図に示す二巻線電動機の二本巻電機
子巻線相互の結合状態より弱い、このため第35
b図に示した回路924のような回路を設けて巻
線の蓄積エネルギを回収または消費するか、パワ
ートランジスタ362,364において消費す
る。 本発明によつてこれまで述べた電動機よりも磁
数および巻線ステージ数の大きな電動機も製造で
きる。そして各ステージの巻線をハーフブリツジ
回路に接続し、三巻線ステージおよび四巻線ステ
ージ電動機に用いたと同様の整流回路によつて整
流することができる。二つまたはそれ以上の電機
子巻線の起電力を組合せることにより回転子の位
置を間接的に知ることができるが、各巻線の逆起
電力電圧を検知できる検知回路を設けるのが望ま
しい。巻線ステージ数が五または六の電動機を製
作する場合にも、既に述べた回転子位置決定回路
によつて回転子の位置を間接的に知る方式を採用
することができるが、巻線ステージ数が増えると
逆起電力電圧が零位点Bに達する前に位置決定回
路をリセツトするためのリセツト時間が短かくな
る。また巻線の数に応じた励磁(整流)信号を得
るために、A,B,等の信号を発する論理回路
を修正しなければならない。もちろん巻線への通
電を行うためのパワートランジスタないしは電力
回路も巻線の数だけ設けなければならない。 この他にも本発明の技術の範囲内で、上に述べ
た実施例にさまざまな変形あるいは修正を施すこ
とができる。たとえば既に説明したいくつかの多
巻線電動機用電機子の複数の電機子巻線を、第
9,10図に示すようなフルブリツジ回路に接続
することも可能である。この構成では巻線材料の
利用率が高くなる利点があるが、回路が複雑とな
つて費用が高くつく。またこの方法で、第25a
図に示したと検出回路814と同様の検出回路を
設けることもできる。検出回路には第47図で説
明した半波整流器を備えるか、または各巻線につ
き二つのスイツチング素子を備える。検出された
巻線の起電力電圧が負である時には、スイツチン
グ素子で正の電圧に反転させこれを位置決定回路
に送る。フルブリツジ構成の電機子電線の各々に
A,B,等の四つの論理信号は供給すると共
に、各巻線に四つのパワートランジスタを設けな
ければならない。ただし、三巻線電動機の場合に
は、複数の電機子巻線が第47図のように接続さ
れ、パワートランジスタは六個使用される。
6060とデジタル表示器MAN54を除いてGE
社、RCA社、モトローラ社または松下電器の製
品であつた。トランジスタSTV6060はTRW
社製、デジタル表示器MAN54はモンサント社
製であつた。 これまでは本発明の実施例を、主として第1,
2図に示す二極二巻線(ステージ)電動機との関
連で説明してきたのであるが、前にも述べたよう
に本発明は巻線(ステージ)数が三、四、五等の
多巻線(ステージ)電動機にも応用できる。 本発明を三巻線ステージ電動機に実施する場合
にも、先の二巻線ステージ電動機について指摘し
た同じ事柄を考慮しなければならない。たとえば
効率を高め起動問題を解決するためには、トル
ク/アンペア曲線(T/I曲線)すなわち電動機
の運転特性、巻線のスプレツド、回転子磁石の円
弧長、整流の進み、回転子磁石と電機子巻線の磁
気結合、巻線の励磁停止直後に誘導される電気エ
ネルギの回収、固定電機子中の巻線収容スロツト
の形状、スロツト利用率等の要因を十分に検討す
る必要がある。さらに整流回路に回転子位置検出
器を組込まない場合には、回転子位置を間接的に
表わす凝似信号を利用して巻線の整流をコントロ
ールするが、この信号が真の回転子位置を精確に
示し信頼できるものでなければならない。 第28,29,30図に示すのはそれぞれ三巻
線ステージ二極、四極、八極電動機の電機子巻線
の構成で固定電機子の巻線収容スロツトの本数は
全て24本である。電機子巻線は二本巻きの巻線
で、電機子鉄心の全てのスロツトに巻線導体が満
たされている。ただし図面にわかりやすくするた
めに、図では各スロツトに一本の巻線導体しか示
していない。全て鉄心スロツトを巻線導体で満た
すようにすると、電機子鉄心の積層を短かくする
ことができ、電動機の小型化および製造コストの
節減が可能となる。しかし後に述べるように、巻
線導体を収めないスロツトがあつても差し支えな
い。そのような構成では電機子鉄心が必然的に長
くなるが、回転子磁石の円弧長を短縮することが
可能となる。 第28図に示すのは二極三巻線ステージ電動機
の固定電機子830で、三つの電機子巻線a,
b,cを備えている(各ステージにつき一つの巻
線)。なおこれらは一本巻である。各巻線は複数
のコイルから成り、各コイルは複数の同心コイル
ターンで構成される。それぞれのコイルのコイル
辺が電機子鉄心831のスロツトに収められる。
各巻線を構成する複数のコイルのコイル辺は、電
機子鉄心のスロツトに収つた時に二つのグループ
に分かれる。コイル辺はスロツト内を鉄心の軸方
向にのびており、以下に詳しく述べるように、各
グループに属するコイル辺には巻線が励磁された
時同一方向に電流が流れ、それによつて一つの磁
極が形成される。従つてこのように一つの磁極の
形成に参加する複数のコイル辺導体の集りを以下
では便宜上「巻線導体群(グループ)」と呼ぶこ
とにする。電機子巻線に通電すると、各巻線導体
群に属するコイル辺導体には電機子鉄心の軸方向
に沿つて同一の方向に電流が流れる。たとえば電
機子巻線aは二つの巻線導体群832,833を
有しており、導体群832に属するないしはこれ
を形成するコイル辺導体は鉄心スロツト838〜
841に収つている。他方の導体群833を形成
するコイル辺導体は鉄心スロツト838〜841
に収つている。電機子巻線aは図示の例では四つ
のコイルから成り、この巻線を形成するには先ず
導線を所定数同心状に巻いて第一のコイルを作
る。第一コイルは電機子鉄心に装着されたとき、
その二つのコイル辺が鉄心スロツト834,83
8に収まる。続いて導線を所定巻数同心的に巻い
て径の異なる第二のコイルを巻きあげる。このコ
イルのコイル辺は鉄心スロツト835,839に
収まる。引続き導線を所定巻数同心状に巻きあげ
て第三のコイルを作る。第三コイルのコイル辺は
鉄心スロツトに挿入された時にはスロツト83
7,841に収まる。最後にさらに所定巻数同心
状に巻きあげて第四のコイルを作る。第四コイル
のコイル辺は鉄心スロツトに挿入される時にはス
ロツト836,840に収まる。 四つのコイルの巻きあげについて述べたのであ
るが、これらのコイルを上に述べた順序で巻きあ
げなければならないことはなく、必要に応じて任
意の順序で形成すればよい。ただし巻線aに通電
した時には、ある巻線導体群に含まれているコイ
ル辺導体には電機子鉄心の軸方向に沿つて同一の
方向に電流が流れるような構成に巻きあげなけれ
ばならない。第28図に示すように、巻線導体群
832に属する全てのコイル辺導体には紙面の表
から裏に向つて電流が流れ、巻線導体群833の
全てのコイル辺導体にはその反対に紙面の裏から
表に向つて電流が流れる。電機子巻線aに上記の
ように電流が流れる結果として磁極Na,Saが形
成される。各巻線導体群832,833内のコイ
ル辺導体には鉄心の軸方向に沿つて同時に同一の
方向に電流が流れるので、巻線aのスプレツドは
いづれの導体群について測つてもよい。たとえば
導体群832について測つてみると、図に示すよ
うにスプレツドは導体群832と隣接する他の巻
線bおよびcとを隔てる歯の中心間の間隔で60゜
電気角(機械角)になる。 電動機の他の電機子巻線b,cも巻線aについ
て述べたと同様の方法で巻きあげ、鉄心スロツト
に挿入配置する。第28図では各巻線a〜cを構
成する複数のコイルが切れ目なく連続的に巻きあ
げられたかの如くに示してあるが、これらのコイ
ルを個別にあるいは二つまたはそれ以上のグルー
プに分けて巻きあげ、その後相互に結線して一つ
の巻線に仕上げてもよい。 第29図に示すのは四極三巻線ステージ電動機
の電機子の構成である。この電機子は三つの電機
子巻線a,b,cを備えており(各ステージに一
つの巻線)、各巻線は四つのコイルで構成されて
いる。それぞれのコイルは前と同じように所定数
の同心コイルターンでできている。図では各スロ
ツトに一つのコイルターンしか示していない。そ
れぞれの巻線を構成する四つのコイルのコイル辺
導体が集つて、各巻線について四つの巻線導体群
(グループ)が形成される。たとえば巻線bはそ
れぞれに所定巻数を有する四つのコイルで構成さ
れ、第一のコイルのコイル辺に鉄心スロツト84
2,843に収まり、第二のコイルのコイル辺は
鉄心スロツト844,845に収まり、第三のコ
イルのコイル辺は鉄心スロツト846,847に
収まり、第四のコイルのコイル辺はスロツト84
8,849に収まる。これらのコイル順次に連続
して巻いてもよく、または個別に巻きあげて鉄心
スロツトに挿入配置し、図に示す方向に電流が流
れるように相互に結線してもよい。周知のよう
に、「×」は紙面の表から裏への電流の流れの方
向を示し、「°」は紙面の裏から表へ向う電流の
流れを示す。四つのコイルのコイル辺によつて四
つの巻線導体群850〜853が形成される。そ
のうち導体群850を形成するコイル辺導体は鉄
心スロツト849,842に収つており、以下同
様に導体群851を形成するコイル辺導体はスロ
ツト843,844に、導体群852を形成する
コイル辺導体はスロツト845,846に、導体
群853を形成するコイル辺導体はスロツト84
7,848に収つている。四つのコイルを巻きあ
げて上に述べたように所定の鉄心スロツトに収め
て電機子巻線bを完成させ、この完成巻線bに電
流を通じると図に示すように各導体群に属するコ
イル辺導体には鉄心の軸方向に沿つて同じ方向に
電流が流れ、四つの磁極すなわち二つの磁極対
Nb―Sbが形成される。他の電機子巻線a,cも
巻線bと同様に構成されており、各巻線には四つ
の巻線導体群が形成され、巻線が励磁されると各
導体群に属する複数のコイル辺導体には電機子鉄
心の軸方向に沿つて同一の方向に電流が流れる。 第29図の四極三巻線構成の電機子における巻
線のスプレツドは電気角60゜(機械角30゜)であ
る。既に繰返し言及したように、電機子巻線の
「スプレツド」とは、ある一つの巻線中で励磁さ
れた時に電機子鉄心の軸方向に沿つて同じ方向に
同時に電流を通す巻線導体(コイル辺導体)が収
つている鉄心スロツト間の角距離(周方向の間
隔)を言う。第29図の巻線構成では、巻線bの
各巻線導体群に含まれるコイル辺導体には、巻線
が励磁された時に鉄心の軸方向に沿つて同一の方
向に電流が流れ、これらの導体は隣合う二本のス
ロツト収つている。従つてこの巻線のスプレツド
は、ある巻線導体群に属するコイル辺導体が収つ
ている二本のスロツト間の角距離で、電気角60゜
(機械角30゜)である。 第1,2図の二極二巻線電動機について説明し
たと同様に、多巻線電動機においても電動機のト
ルク/アンペア(T/I)特性は、巻線のスプレ
ツドおよび回転子磁石の円弧長によつて変化す
る。回転子の一回転運動の全期間にわたつて最大
トルクを実現しようとすると、第11A〜11C
図および第12〜15図で示したT/I曲線がで
きる限り平坦になるようにしなければならない。
従つて電気角180゜期間中のT/I曲線が方形波
状になればT/I値が最大となる。しかし方形波
状になれば起動上の問題が生じるので、起動問題
を引き起さない範囲で出来るだけ方形波に近くな
るようにするのが望ましい。そして巻線のスプレ
ツドを小さくしかつ/または回転子磁石の円弧長
を大きくすることによつて最大T/I期間を延ば
すことができる。さらに回転子の回転速度および
巻線のL/R時定数に基いて最適整流進み角αを
適切に選定することによつて、回転子磁石の円弧
長を短縮することができる。これらの要因間の関
係を一磁極について表わすと次式のようになる。 回転子磁石の円弧長=180(N―1)/N+スプレツド−2α 上記において 180(N―1)/N=巻線励磁時間 スプレツド=180/N N=巻線ステージ数 α=整流進み角(5゜〜
30゜) スプレツドを表わす式は、鉄心中の全てのスロ
ツトが同一形状であり、全てのスロツトに巻線導
体が収つているものと仮定した場合のものであ
る。またスプレツドは計測の対象となつた巻線と
これに隣接する他の巻線とを隔てる歯の中心間距
離で測つたものとする。さらに歯の幅および歯の
先端の飽和による二次、三次効果を無視するもの
とする。 第29図の巻線において、1ステージの巻線の
スプレツドは180゜/Nで60゜電気角、各巻線の
励磁時間(ON時間)は180(N―1)/Nで120
゜電気角となる。従つて第29図の固定電機子を
組込んだ四極三巻線ステージ電動機における回転
子磁石の最適円弧長は、120゜電気角から整流進
み角(10゜〜60゜電気角)を引いた値で、最適整
流進み角は電動機負荷および回転速度の関数とし
て定まる。 多極電動機には長所もあるので、用途目的によ
つては多極電動機が望ましいことがある。たとえ
ば多極電動機として磁極数を増やすと、一磁極当
りのアンペアターンが少なくなるので、回転子磁
石を薄くすることができる。また磁極数が増える
と、巻線の端部の導体数が減る。さらに磁極の数
が増えると、各磁極当りの通過磁束が減少するの
で鉄心の厚さ(積厚)を小さくできる。反面磁極
の数が増えると、鉄心において巻線スロツトを隔
てる歯の部分における二次および三次効果の影響
を考慮しなければならなくなり、また固定電機子
の回転磁界の周波数が高くなつて同一運転速度で
あつても磁気鉄心損が大きくなる。 第30図に示す八極三巻線電動機の電機子につ
いて検討すれば、上に述べた歯による二次、次効
果の重要性がわかる。この電機子は三つの電機子
巻線a,b,cを備えており(各ステージに一巻
線)、各巻線は第28,29図に示す巻線と同様
に形成してある。同一の鉄心スロツトに収まる複
数の巻線導体により一磁極が形成される。各電機
子巻線の巻線導体(コイル辺導体)は総計8本の
スロツトに分布されて収つており、八つの磁極
(四つの磁極対)を形成する。八極構成の電機子
では、巻線のスプレツドを知るには一本の鉄心ス
ロツトについて角距離を測ればよい。たとえば電
機子巻線cのスプレツドは、スロツト854につ
いてのみ測ればよい。なぜなら鉄心の軸方向に沿
つて同一の方向に電流を通すコイル辺導体の一
群、すなわち巻線導体群がこの一本のスロツト8
54に収つているからである。従つてこの巻線の
スプレツドを知るには、歯855の中心線から隣
りの歯856の間の角度を測ればよく、実際には
60゜電気角である。しかしスロツト854の一方
の側面から反対側の側面すなわち両側面間の角度
を測れば、スプレツドの値は違つてくる。歯85
5の先端部の側面と隣り合う歯856の先端部の
側面との間で測れば、さらに違つた値になる。従
つてたつた一本のスロツトに収つている巻線導体
によつて巻線のスプレツドが定まる場合には、ス
プレツドを正確に求めるには鉄心スロツトのサイ
ズ、スロツトの形状、歯の幅、歯先部の形状およ
び幅、スロツト内での巻線導体の数および配置状
態等の要因について配慮しなければならなくな
る。仮に巻線が巻数1のコイルから成り、そのコ
イルのコイル辺が回転子と電機子鉄心との間の空
隙内に配置してあり、鉄心にはスロツトが設けて
ない場合には、回転子と巻線の磁気結合がスロツ
トの形状、サイズ等の要因によつて影響を受ける
ことがないので、巻線のスプレツドはほぼ0に等
しくなる。 第30図の電機子と組合せて用いる回転子に
は、外周面に八個の永久磁石を取付けて八極の磁
極が形成されるようにする。巻線のスプレツドが
電気角60゜であるとすると、各永久磁石の円弧長
は前にあげた式から120〜150゜電気角となる。仮
りに巻線のスプレツドが0゜であるとすると、三
巻線電動では回転子磁石の円弧長は理論的には60
゜電気角となる。 第31図に示すのは、四つの電機子巻線を用い
た二極四巻線ステージ電動機の電機子の構成であ
る。四つの巻線a,b,c,d(各ステージに一
つの巻線)は電機子巻線鉄心の24本のスロツトに
分布して収めてある。各巻線は巻線導体群を二つ
形成し、これらの導体群に属するコイル辺導体は
鉄心の中心に関して対称的な位置にある二組の鉄
心スロツト(各組は隣接する3本のスロツトから
成る)に分けて配置されている。巻線、たとえば
巻線aを励磁すると、この巻線の各導体群のコイ
ル辺導体、たとえば隣接する三本のスロツトに収
つているコイル辺導体に鉄心の軸方向に沿つて同
じ方向に電流が流れ、Na極またはSa極が形成さ
れる。 第31図の二極四巻線構成では、電機子にはス
ロツトが24本設けてあるが、スロツトを8本しか
有しない電機子鉄心であつても用いることができ
る。また四極四巻線ステージ電動機の場合であれ
ば、電機子鉄心のスロツト数が16本であつてもよ
い。このように鉄心スロツトの本数は巻線ステー
ジの数および極数によつて定まる。 電機子巻線の形成配置法を第32図に示した。
図では一本巻の巻線fが固定電機子鉄心868に
装着してあり、電動機の一巻線ステージを形成す
る。巻線fは五つのコイル870〜874から成
り、鉄心スロツト875〜884に収められてい
る。各コイルは導線を所定の巻数に巻きあげてな
るものである。そしてコイル870のコイル辺は
スロツト875,880に収つており、コイル8
71のコイル辺はスロツト876,881に収つ
ており、以下同様にコイル872のコイル辺はス
ロツト877,882に、コイル873のコイル
辺はスロツト877,883に、コイル874の
コイル辺はスロツト879,884にそれぞれ収
つている。スロツト875〜879に収つている
コイル辺導体が集つて第一の巻線導体群を構成
し、スロツト880〜884に収つているコイル
辺導体が第二の巻線導体群を構成する。これらの
コイル870〜874は、巻線fが励磁された時
には各導体群に属するコイル辺導体中に鉄心の軸
方向に沿つて同じ方向に電流が流れるように構成
配置してある。二つの巻線導体群に電流が流れる
と、電機子に二つの磁極Nf,Sfが生れる。電流
が反対方向に流れると、二つの磁極の位置も逆転
する。 巻線を構成する複数のコイルは連続的に巻上げ
てもよく、あるいは個別ないしはグループに分け
て巻き上げ、その後相互に結線して一つの巻線に
作り上げてもよい。その際従来の巻線機を使用
し、直接そのコイル挿入機上で巻き上げ、しかる
後コイル挿入機を電機子鉄心の中心開口内に移動
させ巻き上げられているコイルを鉄心スロツトに
挿入する。あるいは巻線機でコイルを巻き上げ、
巻き上つたコイルを別のコイル挿入作業専用の機
械に移し変え、しかる後この機械によつて鉄心ス
ロツトに挿入するようにしてもよい。 巻線コイルを所定の鉄心スロツトに装着する
と、その端部(コイル端)が電機子鉄心の両端面
866から外に突出し、鉄心の中心開口を横切つ
てのびる。このような状態では回転子を電機子鉄
心内にはめ入れるのに妨げとなるので、巻線のコ
イル端を鉄心端面866に向つて押し返えす必要
がある。第32図に示す例では、コイル870〜
872のコイル端を基準線887から鉄心端面8
86に向け一方の方向に押し返えし、コイル87
3〜874のコイル端を基準線887から反対の
方向に端面に向けて押し返えす。コイル端を押返
えす目的は回転子を電機子鉄心の中心開口に挿入
するための通路を確保することであり、必要であ
れば基準線887以外の線を境にして押し返えし
を行つてもよい。 第33図も第32図と同様の図であるが、図示
の巻線は二本線を用いた二本巻である。二本線を
用いてコイルを巻きあげ、第32図で述べたと同
じ方法で電機子鉄心891のスロツト890に挿
入すればよい。二本線でコイルを巻き上げて行く
と、同時に二つの巻線が巻き上がる。一つの巻線
を必要とする時は、二本線の終端892,893
および894,895をつなげばよい。二本線で
一つの巻線を構成するやり方によれば、鉄心スロ
ツトに所定のように巻線導体を配置するのが容易
であり、またコイル挿入機がある直径のコイル導
体をスロツトに挿入することが困難であつても、
それと異なる直径の導体二本であれば圧縮して挿
入することができる場合もある。 回転子磁石の円弧長、巻線のスプレツド、巻線
ステージ数、整流進み角相互間の関係を示すもの
として前にあげた式は、全部の鉄心スロツトに巻
線導体が収つており、異なる巻線に属する導体が
同一のスロツトに収まることがないとの前提に基
いている。これは理想的なスロツト構成あるいは
巻線分布状態であつて、さまざまな理由からその
ような構成が不可能なこともある。たとえば鉄心
スロツトの数が多過ぎたり不足したりして、全て
のスロツトに巻線導体が収つており、異なる巻線
に属する導体が同一のスロツトに収まることがな
いという理想的な状態を実現できない場合もあ
る。そのような場合には、巻線導体を収容しない
空のスロツトが出たり、反対に同一のスロツトに
異なる電機子巻線に属する導体が収まることがあ
り、電機子巻線のスプレツドに増減が生じる。す
なわちスプレツドは180/Nに等しくならない。
たとえば第34図に示すのは二極二巻線電動機の
電機子であるが、二つの電機子巻線a,bの一部
の巻線導体は共通の鉄心スロツト900,90
2,904,906に収つており、スプレツドは
電気角90゜より大きくなる。このような場合に
は、回転子磁石の円弧長を長くして電機子巻線の
スプレツドが規定値より大きくなつているのを補
償することにより、所定の適切な運転性能を確保
できる。 第35図に示すのは二極二巻線ステージ電動機
の固定電機子で、二つの巻線a,bの間に空の鉄
心スロツト908,910,912,914がで
きている。この場合全ての鉄心スロツトが利用さ
れているわけではないが、巻線導体のスロツトへ
の分布状態は対称状である。この構成では、全て
のスロツトに巻線導体が収つている構成の場合に
比らべて回転子磁石の円弧長を短縮できる。 第34,35図の電機子では、巻線導体が収ま
らない空のスロツト(空白スロツト)や、異なる
巻線に属する導体が収つているスロツト(共有ス
ロツト)が生じているが、巻線は電機子鉄心上に
対称状態に配置されている。これに対し第36図
に示す巻線構成は非対称である。第36図の電機
子は二極二巻線(ステージ)電動機のもので、ス
ロツトは18本設けてある。二つの巻線a,bのう
ちで、巻線aに関して中心付近に空白スロツト9
16,918ができるが、巻線bに関しては空白
スロツトは存在しない。このような構成の電機子
を組込んだ電動機でも運転はできるが、運転性能
が悪いので、優れた運転性能を必要とする用途に
は不適当である。また図示の非対称構成では、巻
線が非対称配置であるのを整流回路において補償
する必要がある。特に整流のタイミングを進める
ための回路においてその必要がある。たとえば巻
線aの整流制御回路に遅延素子を組込んで、この
巻線の励磁時間を巻線bの場合より長くする。 本発明の整流方式は電動機の極数によつて影響
を受けることはないので、第28,29,30図
に示す三巻線電動機には同じ整流回路が使用でき
る。またこれらの電動機の電子整流のために、第
25a,25b図の二極二巻線電動機用のものと
ほぼ同じ構成の整流回路も利用できる。 第37a,37b図に三巻線ステージ電動機に
適した整流回路が示してある。第37a図の回路
の構成は第25a図の回路と同様であるが、電動
機が三巻線ステージ構成であるので端子386お
よびそれにつながつている抵抗592、スイツチ
素子392を省略した点が異つている。前に述べ
たように極数の違いは整流動作に影響を及ぼさな
いが、三巻線電動機の運転制御のためには逆起電
力信号の積分時間を調節しなければならない。積
分時間の調整は電位差計464によつて行う。す
なわち電位差計464を調節するとインバータ4
16,418から成るシユミツト回路のトリガ点
が変わる。演算増幅器382は所定数のボルト・
秒数が蓄積されるまで逆起電力信号の積分を行
い、所定のボルト・秒数に達すると第25a図に
関して述べたと同様にしてシユミツト回路がトリ
ガされる。 第37b図の回路の構成も第25b図の回路と
ほぼ同じである。ただし第37b図の回路では、
三巻線電動機の整流のためにフリツプフロツプ4
52,454が出力信号を三つ発するように修正
してあり、二つの入力端子を有する素子920が
付加してある。素子920の両方の端子に入力信
号Q1,2が加わると、ライン922に出力信
号が現われてフリツプフロツプ452,454を
リセツトする。さらに三つの巻線だけを整流する
ので、第25b図における回路素子456,40
0,458,376,644,646,362,
364は省いてある。 二極二巻線ステージ電動機では、電機子を構成
する複数の二本巻巻線の間が良好に誘導結合され
るが、三ステージ電動機の電機子巻線間の結合状
態は上の場合の25%程度である。各巻線の励磁が
停止した後には各巻線に蓄積エネルギが存在する
のでこれを回収するか、または消費しなければな
らない。蓄積エネルギはパワートランジスタによ
つて消費することができるし、さらにそれに代る
適当な回路924をダイオード926を通じて電
機子巻線に接続し、この回路924によつて蓄積
エネルギを回収または消費するようにもできる。
蓄積エネルギを消費するためであれば、回路92
4をツエナーダイオードで構成すればよい。また
回路924によつて蓄積エネルギを回収または消
費するようにすれば、パワートランジスタ36
2,364に定格電圧の低いものが使えるように
なる。 第37a,37b図の整流回路で用いられる信
号波形を第38図に示した。これらの波形は第2
6図に示した二巻線電動機の整流回路におけるも
のとほとんど同じであるが、回路の相違に応じて
ライン402,434に現われる信号の波形が省
かれているのと、Q1,1,Q2,2の信号
波形が異つているのが相違点である。 第37a,37b図の回路は、電機子巻線が相
互にハーフブリツジ構成に接続されている三巻ス
テージ電動機のための整流回路である。巻線が第
9,10図に示すように相互にフルブリツジ構成
に結線されている場合には、第9,10図に示す
ダイオード回路およびコンデンサ91の如き電気
エネルギ蓄積手段を使つて各巻線ステージからほ
とんど全ての電気エネルギを回収することができ
る。 三巻線ステージ電動機の整流回路の別の例を第
46図に示す。この回路では中性点が接地してあ
り、またこの回路で検知スイツチ1142等の起
動入力やパワースイツチ1140等の起動入力を
カツコ付きの数字で示したが、これらはリングカ
ウンタ1137の各出力に付した数字に対応して
いる。第46図の回路の主要な回路素子、すなわ
ち増幅器1123、半波整流器1125、積分器
1127、比較器1129、比較器バイアス抵抗
1131、電動機の起動作用に利用する積分器へ
のバイアス電源1132、単安定タイマー113
3、微分回路1135、リングカウンタ1137
は、全て第41,45図について説明したと同様
に動作する。三巻線構成では、巻線励磁用のパワ
ースイツチたとえばスイツチ1140は三つしか
必要としないし、これらを巻線を制御するための
論理回路も必要としない。ただし各巻線の電流は
それぞれに接続した抵抗およびコンデンサ、たと
えば抵抗1139、コンデンサ1141によりろ
波される。これらの時定数はたとえば0.1ミリ秒
で、スイツチング時に生じる過渡現象を緩和する
働きをする。第46図の回路構成では各電機子巻
線は約1/3時間励磁され、第45図の回路構成
では各巻線は約1/4時間励磁される。しかし第
47図に示すようなやや複雑な構成の整流回路に
よれば、各巻線を2/3時間励磁することがで
き、これによつて同じサイズの電動機の効率を第
46図の整流回路を用いる場合に比らべて高める
ことが可能となる。 第47図の回路では、巻線通電用のパワートラ
ンジスタが六つ設けてある。たとえばトランジス
タ1145,1147がそれで中性点を接地する
構成ではないので、ある瞬間にはフルブリツジ接
続の三つの巻線のうちの二つの巻線に電流が流れ
る。従つてたとえば電流が巻線aに入り巻線bか
ら出てくる場合には、パワートランジスタ114
3,1147が同時に導通する。この回路にも6
段のリングカウンタ1149が組込んであり、微
分回路1151によつて動作が制御される。スイ
ツチ1153が順次に起動されることによつて、
非励磁中の巻線a,b,cの電圧が順次に検出さ
れ増幅器1155で増幅される。第41図の回路
におけると同様に、検出電圧の極性がプラスの場
合とマイナスの場合があり、スイツチ1157ま
たはスイツチ1159を通じて増幅器1163に
送られる。スイツチ1159を通る場合にはイン
バータ1161も通る。増幅器1163は前に言
及した半波整流器の如く動作して積分回路116
5に信号を送る。積分回路1165には起動補助
用のバイアス電圧がバイアス回路1167により
加えられている。積分回路1165の出力は増幅
器1169を経て比較回路1171に入る。増幅
器1169を通じて送られてくる積分回路の出力
電圧が基準電圧回路1173の発する基準電圧よ
り高くなると、比較回路1171が単安定タイマ
ー1175を起動して積分回路1165をリセツ
トすると共に、微分回路1151を通じてリング
カウンタ1149をリセツトする。第47図の左
下に示す電機子巻線を表わすアルフアベツト文字
に米印を付けてあるものがあるが、これはそれぞ
れの巻線a,b,cにおいて米印が付けていない
場合とは反対の方向に電流が流れていることを示
す。リングカウンタ1149の6ビツト位置は図
に示すように一連のNANDゲート1177の入力
とつながつており、これらのNANDゲート117
7の出力1,2,3,4,5,6はパワトランジ
スタ1143,1145,1147……のベース
1,2,3,4,5,6にそれぞれつながつてい
る。一連のNANDゲート1177の出力は一連の
NANDゲート1179の入力にも送り込まれる。
NANDゲート1179の各入力端に付した数字
は、NANDゲート1177の出力側に付した数字
と対応しており、それぞれの数字で示した出力を
入力として受取ることを表わしている。NANDゲ
ート1179の出力はNANDゲート1181,1
183等でデコード処理される。NANDゲート1
181,1183……はそれぞれ対応するスイツ
チを制御する。たとえばNANDゲート1181は
スイツチ1159を、NANDゲート1183はス
イツチ1153を制御する。このように第47図
の回路は論理回路素子を多数必要とするが、この
回路によれば電機子巻線の利用率が高くなる。 第31図に示すような四巻線ステージ電動機の
整流も第25a,25b図の回路を用いて行うこ
ともできるが、その場合に第37b図に示す電気
エネルギ回収のための回路を組込む。しかし四巻
線電動機に用いられている回転子磁石の円弧長
(電気角)が二巻線電動機における回転子磁石の
円弧長とほぼ等しい場合には、回転子磁石の能力
を十分に利用するのが困難となる。第26図は前
述のように二巻線電動機に関するものであるが、
四巻線電動機によつてここに示すと同様のトルク
曲線、起電力曲線を得るには、回転子磁石の円弧
長を短縮しなければならない。 他方、四巻線ステージ電動機においても、回転
子磁石の円弧長は二巻線ステージ電動機における
とほぼ同じ長さにして、回転子磁石の能力を最大
限に利用すると共に、各巻線の励磁時間にオーバ
ーラツプが生じるようにするのが望ましい。なぜ
なら励磁時間のオーバーラツプ中に励磁されてい
る巻線の発するトルクは相互に付加されて、電動
機の総トルク出力が増大するからである。巻線相
互間に励磁時間のオーバーラツプが生じるように
するには、第25b図のライン434,436,
438,440に論理素子を付加して、これらの
ラインに現われる信号の持続時間を延長する。第
25図の回路を今述べたように四巻線電動機の整
流用に修正した場合に、その修正整流回路におい
て現われる種々の信号の波形を第39図に示し
た。ライン434,436,438,440に現
われる信号波形が変化するのを点線で表わした。
その他の信号は第26図の場合と同じである。 四巻線電動機の電機子巻線相互間の誘導結合
は、第1,2図に示す二巻線電動機の二本巻電機
子巻線相互の結合状態より弱い、このため第35
b図に示した回路924のような回路を設けて巻
線の蓄積エネルギを回収または消費するか、パワ
ートランジスタ362,364において消費す
る。 本発明によつてこれまで述べた電動機よりも磁
数および巻線ステージ数の大きな電動機も製造で
きる。そして各ステージの巻線をハーフブリツジ
回路に接続し、三巻線ステージおよび四巻線ステ
ージ電動機に用いたと同様の整流回路によつて整
流することができる。二つまたはそれ以上の電機
子巻線の起電力を組合せることにより回転子の位
置を間接的に知ることができるが、各巻線の逆起
電力電圧を検知できる検知回路を設けるのが望ま
しい。巻線ステージ数が五または六の電動機を製
作する場合にも、既に述べた回転子位置決定回路
によつて回転子の位置を間接的に知る方式を採用
することができるが、巻線ステージ数が増えると
逆起電力電圧が零位点Bに達する前に位置決定回
路をリセツトするためのリセツト時間が短かくな
る。また巻線の数に応じた励磁(整流)信号を得
るために、A,B,等の信号を発する論理回路
を修正しなければならない。もちろん巻線への通
電を行うためのパワートランジスタないしは電力
回路も巻線の数だけ設けなければならない。 この他にも本発明の技術の範囲内で、上に述べ
た実施例にさまざまな変形あるいは修正を施すこ
とができる。たとえば既に説明したいくつかの多
巻線電動機用電機子の複数の電機子巻線を、第
9,10図に示すようなフルブリツジ回路に接続
することも可能である。この構成では巻線材料の
利用率が高くなる利点があるが、回路が複雑とな
つて費用が高くつく。またこの方法で、第25a
図に示したと検出回路814と同様の検出回路を
設けることもできる。検出回路には第47図で説
明した半波整流器を備えるか、または各巻線につ
き二つのスイツチング素子を備える。検出された
巻線の起電力電圧が負である時には、スイツチン
グ素子で正の電圧に反転させこれを位置決定回路
に送る。フルブリツジ構成の電機子電線の各々に
A,B,等の四つの論理信号は供給すると共
に、各巻線に四つのパワートランジスタを設けな
ければならない。ただし、三巻線電動機の場合に
は、複数の電機子巻線が第47図のように接続さ
れ、パワートランジスタは六個使用される。
第1図は本発明の一実施例になるブラシレス直
流電動機の主要な構成部品を示す分解斜視図、第
2図は第1図の電動機における電機子鉄心と電機
子巻線とを概略的に示す端面図、第3図は整流の
進みが0゜である場合の第1図の電動機における
電機子巻線の一つを励磁した瞬間の回転子磁石と
電機子巻線の相対的位置関係を示す図、第4図は
第1図の電動機において回転子位置検出装置を支
えるブラケツトの取付状態を示す部分側面図、第
5A,5B図は第1図の電動機において回転子位
置検出装置の構成部品として使用される光感知器
の構造とその等価回路を示す図、第6図はハーフ
ブリツジ回路に接続されている第1図の電動機の
電機子巻線の励磁制御を行うための電子整流回路
の構成を示す図、第7図は第6図でブロツクで示
した第1図の電動機の回転子の位置を表わす位置
信号を創成するための信号調整回路の構成を示す
図、第8図は回転子の角位置と回転子位置検出用
光感知器の出力A,Bとの相関関係および回転子
の回転運動の結果発せられるスイツチングパルス
を示す図、第9,10図はフルブリツジ回路に接
続されている第1図の電動機の電機子巻線の励磁
制御を行う電子整流回路、第11A〜11C図は
第1図の電動機における回転子磁石の円弧長が電
気角にしてそれぞれ180゜、160゜、135゜である
場合の回転子位置、回転子磁石の円弧長および電
機子巻線相互の分布状態とトルク/アンペアとの
関係を示す図、第12〜15図は電機子巻線のス
プレツド(相対的集中度)がさまざまに異なる場
合の回転子位置とトルク/アンペアの関係を示す
図、第16図は第6図の電子整流回路が回転子の
位置を機械光学的に検出するための装置を備えな
い場合において、当の整流回路に回転子の位置を
間接的に表わす出力信号A,Bおよびこれらの信
号と相補関係の信号を発する回路の構成を示す
図、第17図は第16図の回路において得られる
出力信号と、それらを第6図の論理回路によつて
組合せてなる信号を示す図、第18図は電動機の
負荷に比例する信号を制御信号として利用する第
16図と同様の回路の構成を示す図、第19図は
電機子巻線電流を検出し、検出電流が規定の値を
越えると一定の短い時間巻線の励磁を停める回路
の構成を示す図、第20図は本発明の電動機を組
込んだ自動車等の車両用エアコンデイシヨナの構
成を示すブロツク図、第21図は第20図におい
てブロツクで示してあるソリツドステート電子整
流回路の構成を示す図、第22図は第20図でブ
ロツクで示してある回転速度検知装置の構成を示
す図、第23図は本発明の電動機を組込んだ密閉
冷却系の構成を示すブロツク図、第24図は第2
3図の冷却系を完成させるために第6図の回路の
NORゲート80の出力とトランジスタ82の間
に挿入する回路の構成を示す図、第25a,25
b図は回転子の位置を間接的に検出することによ
り整流制御を行うようにした電子整流回路の構成
を示す図、第26図は第25図の回路において発
せられる種々の信号の波形を示す図、第27図は
回転子の精密な位置設定を行うための制御回路の
構成を示すブロツク図、第28,29,30図は
それぞれ三巻線ステージ二極、四極、八極電動機
の電機子巻線の構成を示すための固定電機子の端
面図、第31図は本発明になる二極四巻線電動機
の電機子巻線の構成を示すための固定電機子の端
面図、第32図は一巻線電動機における一本巻電
機子巻線の構成を示すための固定電機子の端面
図、第33図は一巻線電動機における二本巻電機
子巻線の構成を示す固定電機子の端面図、第34
図は電機子巻線が相互に同一の鉄心スロツトに収
まる構成の二極二巻線電動機の固定電機子の端面
図、第35図は電機子巻線の収まらない空白スロ
ツトが生じるように構成した二極二巻線電動機の
固定電機子の端面図、第36図は電機子巻線が鉄
心スロツトに対称的に挿入配置されている二極二
巻線電動機の固定電機子の端面図、第37a,3
7b図は三巻線ステージブラシレス直流電動機の
整流回路の構成を示す図、第38図は第37a,
37b図の整流回路において整流制御のために発
せられる種々の信号の波形を示す図、第39図は
第25a,25b図の整流回路を四巻線電動機の
整流用に修正した場合にこの回路で発せられる
種々の信号の波形を示す図、第40図は電機子巻
線にテスト用の電流パルスを供給して回転子の位
置を知る方法を示す図、第41図は第6図の整流
回路にA,B信号を供給するのに用いられている
回転子位置検出器に代つて使用することのできる
波形応答回路の構成を示す図、第42図は第41
図の回路において発せられる電圧波形を示す図、
第43図は整流が進みすぎである場合、適切であ
る場合、遅れている場合の電機子巻線電流の波形
を示す図、第44図は電機子巻線中の一つのコイ
ルを取り出し、そのコイルと回転子磁界の関係を
示す図、第45図は回転子位置検出器を備えない
四巻線電動機用整流回路の構成を示す図、第46
図は回転子位置検出器を備えない三巻線電動機用
整流回路の構成を示す図、第47図は複雑ではあ
るが効率のよい回転子位置検出器を備えない三巻
線電動機用整流回路の構成を示す図である。 10……永久磁石回転子、12……回転子鉄
心、53,54……回転子磁石、15……固定電
機子、16……電機子鉄心、20……電機子巻
線、40……回転子位置検出装置、41……回転
シヤツタ、44,43……光学感知器、70……
電子整流回路。
流電動機の主要な構成部品を示す分解斜視図、第
2図は第1図の電動機における電機子鉄心と電機
子巻線とを概略的に示す端面図、第3図は整流の
進みが0゜である場合の第1図の電動機における
電機子巻線の一つを励磁した瞬間の回転子磁石と
電機子巻線の相対的位置関係を示す図、第4図は
第1図の電動機において回転子位置検出装置を支
えるブラケツトの取付状態を示す部分側面図、第
5A,5B図は第1図の電動機において回転子位
置検出装置の構成部品として使用される光感知器
の構造とその等価回路を示す図、第6図はハーフ
ブリツジ回路に接続されている第1図の電動機の
電機子巻線の励磁制御を行うための電子整流回路
の構成を示す図、第7図は第6図でブロツクで示
した第1図の電動機の回転子の位置を表わす位置
信号を創成するための信号調整回路の構成を示す
図、第8図は回転子の角位置と回転子位置検出用
光感知器の出力A,Bとの相関関係および回転子
の回転運動の結果発せられるスイツチングパルス
を示す図、第9,10図はフルブリツジ回路に接
続されている第1図の電動機の電機子巻線の励磁
制御を行う電子整流回路、第11A〜11C図は
第1図の電動機における回転子磁石の円弧長が電
気角にしてそれぞれ180゜、160゜、135゜である
場合の回転子位置、回転子磁石の円弧長および電
機子巻線相互の分布状態とトルク/アンペアとの
関係を示す図、第12〜15図は電機子巻線のス
プレツド(相対的集中度)がさまざまに異なる場
合の回転子位置とトルク/アンペアの関係を示す
図、第16図は第6図の電子整流回路が回転子の
位置を機械光学的に検出するための装置を備えな
い場合において、当の整流回路に回転子の位置を
間接的に表わす出力信号A,Bおよびこれらの信
号と相補関係の信号を発する回路の構成を示す
図、第17図は第16図の回路において得られる
出力信号と、それらを第6図の論理回路によつて
組合せてなる信号を示す図、第18図は電動機の
負荷に比例する信号を制御信号として利用する第
16図と同様の回路の構成を示す図、第19図は
電機子巻線電流を検出し、検出電流が規定の値を
越えると一定の短い時間巻線の励磁を停める回路
の構成を示す図、第20図は本発明の電動機を組
込んだ自動車等の車両用エアコンデイシヨナの構
成を示すブロツク図、第21図は第20図におい
てブロツクで示してあるソリツドステート電子整
流回路の構成を示す図、第22図は第20図でブ
ロツクで示してある回転速度検知装置の構成を示
す図、第23図は本発明の電動機を組込んだ密閉
冷却系の構成を示すブロツク図、第24図は第2
3図の冷却系を完成させるために第6図の回路の
NORゲート80の出力とトランジスタ82の間
に挿入する回路の構成を示す図、第25a,25
b図は回転子の位置を間接的に検出することによ
り整流制御を行うようにした電子整流回路の構成
を示す図、第26図は第25図の回路において発
せられる種々の信号の波形を示す図、第27図は
回転子の精密な位置設定を行うための制御回路の
構成を示すブロツク図、第28,29,30図は
それぞれ三巻線ステージ二極、四極、八極電動機
の電機子巻線の構成を示すための固定電機子の端
面図、第31図は本発明になる二極四巻線電動機
の電機子巻線の構成を示すための固定電機子の端
面図、第32図は一巻線電動機における一本巻電
機子巻線の構成を示すための固定電機子の端面
図、第33図は一巻線電動機における二本巻電機
子巻線の構成を示す固定電機子の端面図、第34
図は電機子巻線が相互に同一の鉄心スロツトに収
まる構成の二極二巻線電動機の固定電機子の端面
図、第35図は電機子巻線の収まらない空白スロ
ツトが生じるように構成した二極二巻線電動機の
固定電機子の端面図、第36図は電機子巻線が鉄
心スロツトに対称的に挿入配置されている二極二
巻線電動機の固定電機子の端面図、第37a,3
7b図は三巻線ステージブラシレス直流電動機の
整流回路の構成を示す図、第38図は第37a,
37b図の整流回路において整流制御のために発
せられる種々の信号の波形を示す図、第39図は
第25a,25b図の整流回路を四巻線電動機の
整流用に修正した場合にこの回路で発せられる
種々の信号の波形を示す図、第40図は電機子巻
線にテスト用の電流パルスを供給して回転子の位
置を知る方法を示す図、第41図は第6図の整流
回路にA,B信号を供給するのに用いられている
回転子位置検出器に代つて使用することのできる
波形応答回路の構成を示す図、第42図は第41
図の回路において発せられる電圧波形を示す図、
第43図は整流が進みすぎである場合、適切であ
る場合、遅れている場合の電機子巻線電流の波形
を示す図、第44図は電機子巻線中の一つのコイ
ルを取り出し、そのコイルと回転子磁界の関係を
示す図、第45図は回転子位置検出器を備えない
四巻線電動機用整流回路の構成を示す図、第46
図は回転子位置検出器を備えない三巻線電動機用
整流回路の構成を示す図、第47図は複雑ではあ
るが効率のよい回転子位置検出器を備えない三巻
線電動機用整流回路の構成を示す図である。 10……永久磁石回転子、12……回転子鉄
心、53,54……回転子磁石、15……固定電
機子、16……電機子鉄心、20……電機子巻
線、40……回転子位置検出装置、41……回転
シヤツタ、44,43……光学感知器、70……
電子整流回路。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 固定電機子15と、磁界を形成するように前
記固定電機子に装着した複数の固定子巻線22
と、前記固定電機子が磁界を形成するのに応じて
回転する永久磁石回転子10とから成るブラシレ
ス直流電動機のための整流回路にして、 励磁中の巻線を指示するシフトレジスタ105
1と、 前記シフトレジスタ1051によつて励磁中で
あると指示されていない巻線における誘導電圧を
抽出するべく電動機巻線リード線にそれぞれ直列
に接続された複数のスイツチ手段1053,10
55と、 前記スイツチ手段は、励磁されていない巻線を
選択し、抽出期間を確立するためのシフトレジス
タに応答するべく構成され、 積分モードと初期状態をもつ積分手段1057
と、 前記積分手段は、電圧積分値を展開するべく抽
出期間中、誘導された電圧を積分する目的でスイ
ツチ手段に接続され、 電圧積分値とあらかじめ定められた基準電圧準
位1059とを比較して、電圧積分値が基準電圧
を超えているときに、あらかじめ定めた相対的角
度位置に達したことを示す出力信号を発する比較
器1061と、 比較器出力信号に応答動作して積分手段105
7を元の状態に戻し、次に選択される非励磁巻線
の誘導電圧に応答するための積分手段を準備し、
励磁されるべき別の巻線を見分けるための検知手
段を進める手段と、 から成ることを特徴とするブラシレス直流電動機
のための整流回路。 2 前記比較器出力信号に応答動作する手段が、
積分手段1057をリセツトするための単安定タ
イマー1075と、前記単安定タイマーに応答動
作して前記カウンタを進めるための微分回路10
63とで構成されていることを特徴とする特許請
求の範囲第1項に記載の整流回路。 3 前記シフトレジスタ1051が、次に励磁す
べき巻線を抽出するように動作することを特徴と
する特許請求の範囲第1項に記載の整流回路。 4 少なくとも一つの固定子巻線22における逆
起電力状態を示す逆起電力信号を検出するための
検出回路814と、前記検出回路の検出した逆起
電力信号を調整して回転子10と電機子15の相
対的角位置を間接的にあらわす相対位置信号を発
する位置決定回路816と、前記位置決定回路に
つながつていて、選択された一つの巻線を励磁す
るための出力信号を発する励磁回路818とから
成ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
載の整流回路。 5 前記位置決定回路816が、非励磁中の固定
子巻線の磁束に応じた信号を発し、かつ前記相対
的位置信号を発する回路を有することを特徴とす
る特許請求の範囲第4項に記載の整流回路。 6 前記位置決定回路816が、定常運転中に、
固定子巻線が励磁されたときの電流の増大を促す
るために、巻線の整流を約5゜〜30゜電気角の範
囲内の角度αだけ進めることができることを特徴
とする特許請求の範囲第4項に記載の整流回路。 7 前記位置決定回路816が、整流進み角αを
変えるための手段464を備えていることを特徴
とする特許請求の範囲第6項に記載の整流回路。 8 前記位置決定回路816が、前記検出回路8
14からの逆起電力信号を、あらかじめ定められ
たボルト・秒の値まで積分するための積分手段3
82を有し、積分値があらかじめ定められたボル
ト・秒に達すると位置決定回路が出力信号を前記
励磁回路818に供給することを特徴とする特許
請求の範囲第4項に記載の整流回路。 9 前記検出回路は、一時に一つの固定子巻線の
逆起電力のみを検出し、検出回路がさらに別々の
巻線からの逆起電力信号を順次に検出回路に送る
ためのスイツチング手段392を有することを特
徴とする特許請求の範囲第4項に記載の整流回
路。 10 前記検出回路は、相対位置信号が発せられ
た後で、位置決定回路をリセツトするための手段
468,470,472を有することを特徴とす
る特許請求の範囲第4項に記載の整流回路。 11 前記励磁回路が、位置決定回路の出力信号
を受けて巻線の励磁順序(シーケンス)を決定す
るための論理回路を含むことを特徴とする特許請
求の範囲第4項に記載の整流回路。 12 前記励磁回路が、位置決定回路の出力信号
を受けて巻線の励磁順序を定めるインデキシング
手段452,454を有する特徴とする特許請求
の範囲第4項に記載の整流回路。 13 前記整流回路が、固定子巻線22に電力を
供給するための電力供給手段362,364およ
び各固定子巻線の励磁が停つたときに巻線22か
らの蓄積エネルギーを通すことができるように接
続した単方向誘導手段366を有することを特徴
とする特許請求の範囲第4項に記載の整流回路。
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US72976176A | 1976-10-05 | 1976-10-05 | |
| US05/729,804 US4162435A (en) | 1976-10-05 | 1976-10-05 | Method and apparatus for electronically commutating a direct current motor without position sensors |
| US05/802,484 US4169990A (en) | 1974-06-24 | 1977-06-01 | Electronically commutated motor |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5366509A JPS5366509A (en) | 1978-06-14 |
| JPS626439B2 true JPS626439B2 (ja) | 1987-02-10 |
Family
ID=27419135
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12048977A Granted JPS5366509A (en) | 1976-10-05 | 1977-10-05 | Electronicccommutator motor and method of manufacture thereof |
Country Status (10)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5366509A (ja) |
| AU (1) | AU2930677A (ja) |
| DE (1) | DE2744718A1 (ja) |
| DK (1) | DK159409C (ja) |
| ES (1) | ES472235A1 (ja) |
| FR (1) | FR2367373A1 (ja) |
| GB (1) | GB1597379A (ja) |
| IL (1) | IL52902A0 (ja) |
| IT (1) | IT1087762B (ja) |
| MX (1) | MX144288A (ja) |
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1978
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