JPS6311478B2 - - Google Patents
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- JPS6311478B2 JPS6311478B2 JP54082015A JP8201579A JPS6311478B2 JP S6311478 B2 JPS6311478 B2 JP S6311478B2 JP 54082015 A JP54082015 A JP 54082015A JP 8201579 A JP8201579 A JP 8201579A JP S6311478 B2 JPS6311478 B2 JP S6311478B2
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Description
本発明は、印刷後の裏抜け防止に優れ、且つ強
さが良好な新規な紙に関するもので、より詳しく
は、特定の珪酸質粒子からなる填料とパルプを抄
紙することによつて得られた、細孔半径0.75ミク
ロン以下の細孔容積が、細孔半径7.5ミクロン以
上の細孔容積より大きく、且つ、細孔半径0.75ミ
クロン以下の細孔容積が0.1c.c./g以上である紙
に関するものである。なお、本発明における紙の
細孔半径及び細孔容積は水銀ポロシメーターによ
つて測定して得た値をいい、具体的には細孔半径
は水銀ポロシメーターで圧力(P・atm)を測定
し、γ=75000/Pから算出した半径γである。
また珪酸カルシウムに取込まれていない即ちブレ
ンドされて混入している二酸化珪素は蒸留水100
c.c.に珪酸カルシウム1gを入れ超音波(出力
50W)によつて30分間分散させて分離される二酸
化珪素をさすものである。 従来紙は種々の種類のものが使用されている。
一般にパルプのみから製造された紙は紙の強さ
(以下、裂断長をもつて表示する)が最も良好で
あるが、印刷後インクが裏抜けする欠点があるば
かりでなく、白色度、不透明度、平滑性が不十分
であつて一部の紙類を除くと使用されていない。
一般にはパルプにカオリン、タルク、酸化チタン
等の填料を添加することにより上記欠点を改良し
てきた。しかしながら、上記填料は吸油量がほと
んどないことから印刷インクの浸透を防止するこ
とができず、紙厚の増加、填料の増加等の手段で
実用に供する紙を製造していた。特に酸化チタン
を填料に用いた紙は不透明度が極めて高いので、
この影響により前記裏抜けはある程度防止できる
が酸化チタンの添加量が6(重量)%以上になる
と裂断長の低下が著しくなる欠陥がある。一方、
紙厚の増加、填料の増加等は不経済であるばかり
でなく、紙の取扱いが不便であるため吸油量を有
する填料をパルプに添加する試みも実施されてい
る。例えばホワイトカーボンと称される含水珪酸
が上記の代表的な填料である。しかしながら、上
記吸油量を有する填料は使用量が少なくて裏抜け
防止効果を発揮するが紙の強さが極端に低下する
ため必ずしも満足できる填料とは言えなかつた。
長ちパルプに添加する填料の種類によつて紙の性
状は変化するが、裏抜け防止効果と紙の強さとの
性状は表裏一体のもので両方の性状を満足する紙
の開発が大きな課題であつた。 本発明者等は前記裏抜け防止にすぐれ且つ紙の
強さが良好な紙を製造する研究を鋭意続けてき
た。その結果、紙の裏抜け防止が紙の小さい細孔
半径の細孔容積に影響され、紙の強さを低下させ
る要因が紙の大きい細孔半径の細孔容積に依存
し、上記相反する2つの目的は、特定の填料を使
用して抄紙し、特定の細孔容積の紙とすることに
よつて達成されることを見出し本発明を完成させ
るに至つた。 即ち、本発明は特定の珪酸質粒子からなる填料
とパルプを抄紙することによつて得られた、細孔
半径0.75ミクロン以下の細孔容積が細孔半径7.5
ミクロン以上の細孔容積より大きく且つ細孔半径
0.75ミクロン以下の細孔容積が0.10c.c./g以上で
ある紙である。 本発明の紙はその構成を特に限定されるもので
はないが、一般に合成紙において前記細孔半径を
制御することは難しく、通常はパルプと特定の填
料とで主に構成された紙が対象とされる。また通
常、市販されている紙例えばパルプと公知の填料
とで抄紙されたものは後述する比較例でも明らか
な如く、細孔半径0.75ミクロン以下の細孔容積が
細孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積より小さい
ものである。この点からも本発明の紙が新規なも
のであることが判る。従来紙の裏抜け防止及び強
さを決定する要因は填料の性状であると考えられ
てきた。しかしながら、本発明者等の研究によれ
ば、填料の性質のみならず、紙自身の細孔半径分
布が裏抜け防止及び強さを決定する要因になり、
このような細孔半径分布を有する紙は、上記特定
の珪酸質粒子を填料として使用することによつて
得られることが発見された。すなわち、紙の細孔
半径分布は抄紙技術によつても変化するが、填料
の種類によつて最も大きな影響をうけるもので、
填料を選択することが重要な要因となる。該紙の
細孔半径分布を本発明で特定する範囲内におさめ
る技術については後述するが、本発明の紙につい
て詳細に述べると次ぎのような性質を与える。即
ち紙自身の細孔半径で0.75ミクロン以下の細孔容
積は裏抜け防止に影響し、細孔半径7.5ミクロン
以上の細孔容積は紙の強度低下に大きな影響を与
える。紙の強度はパルプの繊維同志の接着やから
みあいなどによつてもたらされるものであり、こ
れを妨げる要因があれば紙の強度は低下する。一
般的に紙に填料を加えることは、繊維間の接着や
からみあいなどを妨げる働きをすることから添加
量に相関して紙の強度が低下する傾向がある。ま
た填料の粒度、形態、粉体あるいは凝集粒のくず
れ易さなども強度と相関する。例えば粒度では余
りにも微粉砕すると繊維の表面に付着した状態と
なり、繊維の接着を妨げ強度低下を起し、逆に粒
度が粗いと加えられた填料の効果が充分に発揮さ
れない。また填料の形態はパルプの繊維とのから
みがよく、歩留のよい形をしたものである必要が
ある。更に粉体あるいは凝集粒の崩れ易さは抄紙
時の湿式プレスのときに填料がパルプの繊維同志
によつて構成される細孔へ崩れて流れてゆき、繊
維間の接着、からみあいなどを妨げないようにす
るために必要である。この時填料が崩れにくかつ
たりあるいは不純物などを含んでいたりするとパ
ルプの繊維によつて構成される細孔へ流れず、そ
の場所で填料に起因する新しい細孔を構成するこ
とになる。これがパルプの繊維間の接着やからみ
あいなどを妨げ強度低下を起す。こうした現象は
細孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積値を観察す
ることによりより明確にすることができる。例え
ばホワイトカーボンと称される含水珪酸または不
溶性シリカを原料とした珪酸カルシウムを用いる
と、細孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積は抄紙
時に湿式プレスを行つてもこの値を減少できず、
裂断長の低下が顕著である。また後述する特定の
珪酸カルシウムなどを用いるとこの値を容易に減
少でき裂断長低下の少ない紙を得ることができ
る。従つて、該細孔半径0.75ミクロン以下の細孔
容積が大きい程紙の裏抜け防止効果は大きく、細
孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積が小さい程紙
の強度低下は小さい傾向がある。 また本発明における裏抜け防止効果が大きく、
強度低下の小さい紙を得るには紙の細孔半径0.75
ミクロン以下の細孔容積が細孔半径7.5ミクロン
以上の細孔容積より大きいことが必要である。し
かも紙の裏抜け防止を実用に供するに足るものと
するためには、細孔半径0.75ミクロン以下の細孔
容積は少くとも0.10c.c./g以上好ましくは0.15
c.c./g以上であることが必要である。また前記細
孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積が0.3c.c./gよ
りも大になると細孔半径0.75ミクロン以下の細孔
容積が0.3c.c./gよりも大であつても紙の強度低
下が大きくなる傾向があるので、一般には細孔半
径が7.5ミクロン以上の細孔容積は0.3c.c./gまで
にとどめるのが好ましい。 本発明の紙は例えばパルプ化工程で製造された
パルプを必要に応じて漂白、乾燥、叩解処理を行
つたものに前記珪酸質填料を粉状又はスラリー状
で加え通常の方法で抄紙し乾燥すればよい。該填
料は抄紙に先だつてパルプと混合してもよく抄紙
時に添加してもよい。本発明の紙は前記した如く
細孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積ができるだ
け小さい方が好ましいので、一般には抄紙時に湿
式プレスすることによつて該細孔容積を小さくす
る処置が好適に採用される。また該パルプは特に
限定されず公知のものを用いうるが、一般には新
聞紙、下級印刷紙、中級紙、上級紙、書籍紙等の
製紙用パルプとして使用される針葉樹及び広葉樹
から得られるパルプが好適に使用される。 前記した如く紙自身の細孔半径及び細孔容積は
抄紙技術例えば湿式プレスなどによつて変化する
が、最も影響をうけるのは填料の性状と添加量で
ある。該填料の添加量は填料の種類に応じて予め
決定するとよいが、一般にはパルプ100部に対し
て1〜40部好ましくは2〜25部の範囲で添加する
のが最も一般的である。一般には填料の粒子径が
小さすぎると抄紙時に紙から離脱しやすく逆に粒
子径が大きすぎると繊維とのからみあいが不均一
になる傾向がある。従つて、一般に填料は粒子径
2〜30ミクロン間の粒子を90(重量)%以上含む
ものが好適に使用される。 本発明の紙を得る填料としては長手方向の平均
直径が0.1乃至30ミクロン、厚さが0.005乃至0.1ミ
クロンの薄片の集合形態を有する珪酸質粒子から
なつており、この珪酸質粒子は一層好適には (a) ジヤイロライトを骨格とし、ジヤイロライト
基準で4乃至70重量%の範囲の二酸化珪素を取
込んだ形で含有する珪酸カルシウム。 (b) ジヤイロライトを骨格とし、ジヤイロライト
基準で4乃至70重量%の二酸化珪素と13重量%
までの硫酸カルシウムとを取込んだ形で含有す
る珪酸カルシウム・硫酸カルシウム複合体。 (c) 前記珪酸カルシウムまたは珪酸カルシウム・
硫酸カルシウム複合体の酸処理により得られた
シリカ。 或いは (d) 前記珪酸カルシウム或いは珪酸カルシウム・
硫酸カルシウム複合体と酸化アルミニウムとの
複合体。 の少くとも1種からなつている。 これらの無機質粒子は、次ぎの方法で合成でき
る。例えば珪酸ナトリウム、珪酸カリウ等の水溶
性珪酸塩と塩化カルシウム、硝酸カルシウム、石
膏等の水溶性カルシウム化合物とをSiO2/CaO
モル比が1.6〜3.2の範囲で150〜250℃の反応温度
下に反応させることによりジヤイロライト型結晶
構造を有し、SiO2/CaOのモル比が1.6〜3.2の珪
酸カルシウムが得られる。この珪酸カルシウムは
一般式2CaO・3SiO2・nSiO2・mH2O(但し、m
は正の数でnは一般に0.1〜3.4の数)で示される
ものと推定され、無定形二酸化珪素が結晶中に取
込まれた形で存在し、その粒界或いは構成結合形
態については透過型電子顕微鏡を用いた2〜20万
倍程度の写真からも識別することができない。 前記の無定形2酸化珪素が結晶中に取込まれた
形とはジヤイロライト型珪酸カルシウム即ち
2CaO・3SiO2・2H2Oと無定形2酸化珪素即ち
nSiO2・mH2Oとで構成されるが、無定形2酸化
珪素は単なるブレンド形状でなくジヤイロライト
型珪酸カルシウムの生成時に無定形2酸化珪素を
含有してなるものである。透過電子顕微鏡写真な
どから推察すると、上記無定形2酸化珪素は非常
にミクロに分散され、例えば100Å以下で均一に
分散されてジヤイロライト型珪酸カルシウムと共
に結晶形成に関与しているものである。 前記方法で得られた珪酸カルシウムは電子顕微
鏡写真(3000〜10000倍)をとることによりバラ
の花の花弁に類似する薄片が集合している形態を
確認出来る。該薄片の大きさ、形状等は原料の種
類、原料比、製造条件等によつて異なり一概に限
定出来ないが一般には長手方向の平均直径が0.1
〜30μ、厚みが0.005〜0.1μ程度の円状、楕円状等
をしたものが多い。以下本明細書に於いては前記
珪酸カルシウムを花弁状珪カルと略記する場合も
ある。 前記水溶性カルシウム化合物として硫酸カルシ
ウム即ち石膏(本明細書において石膏とは2水塩
のみならず、半水塩、無水物をも含めた意味で用
いるものとする。)を用いる場合は、石膏水性懸
濁液中に珪酸アルカリを徐々に加えて反応させた
混合系を、又は反応した沈澱物を濾別し必要に応
じて洗浄後スラリー溶液としたものを水熱処理す
ることによつて花弁状珪カルを得ることが出来
る。但し原料中のCaSO4/Na2O又はK2Oのモル
比が1.1以上になると花弁状珪カルと石膏との複
合体が得られる。該石膏は花弁状珪カル中の無定
形2酸化珪素と同様に花弁状珪カル中に取込まれ
た形で存在し、一般に石膏含有量が13(重量)%
程度までは電子顕微鏡写真をとつてもその粒界或
いは構成結合形態は確認出来ない。しかし該石膏
の含有量が一般に13(重量)%を越えると前記花
弁状珪カルと石膏との複合体の他に石膏がブレン
ドされたものが得られ、該ブレンド状で、即ち花
弁状珪カルと石膏との複合体に混合された状態の
石膏が多くなると前記紙の細孔半径7.5μ以上の細
孔容積が大きくなる傾向があり紙の裂断長が低下
する。従つて該花弁状珪カルと石膏との複合体中
の石膏含有量は10%以下にするのが好ましい。 また前記花弁状珪カル或いは花弁状珪カルと石
膏との複合体を硫酸バンド〔Al2(SO4)3・
18H2O〕と反応させることにより珪酸カルシウ
ムの酸化アルミニウム複合体になる。該複合体は
一般式、aAl2O3・2−3a/2CaO・bSiO2・mH2O (但しaは0.06〜0.2、bは1.6〜3.2であり、mは
正の数である。)で示されるものである。該複合
体もまた本発明の紙の填料として好適に用いう
る。 前記方法で得られた花弁状珪カルまたは花弁状
珪カルと石膏との複合体を塩酸等の鉱酸で加熱し
強制的にカルシウムを抜き出すと、元の花弁の形
態を保持したままの2酸化珪素を得ることができ
る。この花弁状珪カル又は花弁状珪カルと石膏と
の複合体から得られた2酸化珪素(以下、花弁状
シリカと略記する)も本発明の紙の填料として好
適に用いられる。この花弁状シリカは電子顕微鏡
写真(3000〜10000倍)をとることにより確認出
来るが、長手方向の平均直径が0.1〜30μ、厚みが
0.005〜0.1μ程度の薄片の集合体からなつている。
またその形状は円状、楕円状で外観がバラの花の
花弁に類似する薄片の集合形態を有するものが最
も多い。またX線回折の結果から非晶質2酸化珪
素であることが確認できた。 しかしながら前記花弁状珪カル又は花弁状珪カ
ルと他の化合物との複合体はその製造時に於ける
原料のSiO2/CaOモル比が大きくなると無定形
2酸化珪素が前記花弁状珪カルと石膏との複合体
で説明したと同様にブレンドされた状態で含まれ
て来る。該ブレンドされた状態の無定形2酸化珪
素即ち花弁状珪カルの結晶構造の外に存在する2
酸化珪素は紙の細孔半径7.5μ以上の細孔容積を大
きくする傾向があり出来るだけ混入をさけるのが
好ましい。同様に不溶性の2酸化珪素例えばホワ
イトカーボンと称される含水珪酸、珪素土等をシ
リカ源原料として使用する場合は一部花弁状珪カ
ルに類似の構造を有する珪酸カルシウムが反応条
件によつては得られる。しかしながら、この場合
は未反応の2酸化珪素が前記花弁状珪カルとブレ
ンドされて混入されるので本発明の紙を得る填料
とはなり得ない。後述する実施例及び比較例でも
詳しく述べるが上記不溶性2酸化珪素をシリカ源
原料として用いて得られる珪酸カルシウムは前記
花弁状珪カル或いは花弁状珪カルと他の化合物と
の複合体とは見掛上類似する点があるが、前者中
に未反応のブレンドされた2酸化珪素が含まれて
いることは試料1gを蒸留水100c.c.に入れ、超音
波(50W)によつて30分間分散させることによつ
て分離出来るので、前記花弁状珪カルとの区別が
容易に達成出来る。また透過電子顕微鏡を用いた
2〜20万倍程度の写真からも前記未反応の2酸化
珪素を識別できる。 本発明の紙は前記特定の細孔容積を有する範囲
内であれば酸化チタン、カオリン、タルクなどの
従来の填料と前記珪酸質填料とを併用して用いて
もよく、特に限定されるものではない。 例えば不透明度の高い紙の要求があれば、酸化
チタンを前記填料に添加してもよく、前記特定の
細孔容積内にあれば、不透明度の良好な裏抜け防
止された裂断長低下の少ない紙を得ることができ
る。また一般に紙の表面の光沢性を向上させるた
めに、塗被用顔料を接着剤その他の添加剤ととも
に水性塗料として紙の片面あるいは両面に塗被さ
れ、スーパーカレンダーその他の光沢機で仕上げ
られて印刷用、装飾用などの用途に適する紙が得
られるが、本発明の紙において同様の処理を施し
ても何ら支障なく、本発明の特徴は失なわれず良
好である。 本発明を詳細に説明するために以下の実施例比
較例及び参考例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらの実施例等に限定されるものではない。尚、
以下の実施例、比較例ではパルプとしては特に記
さない限り針葉樹のサルフアイトパルプを用い、
予め叩解機で一定に解綿(シヨツパー・フリーネ
ス27.8゜SR)したものを用いた。 また以下の実施例、比較例の紙の坪量、厚さ、
裂断長、細孔容積などは手抄シートの標準状態
(20℃、65%RH)における値である。更に、ま
た填料の嵩比容積、吸油量、屈折率、粒度分布は
次のような方法で測定した。 (イ) 嵩比容積 粉体は乳鉢で200メツシユ篩80%通過粒度ま
で粉砕した。この粉砕物を用いてJIS K6220の
6.8項の嵩比重測定方法によつて測定した。 (ロ) 吸油量 粉体を乳鉢で200メツシユ篩80%通加粒度ま
で粉砕した。この粉砕物を用いてJIS K6220の
19項の吸油量測定方法によつて測定した。 (ハ) 屈折率 α―クロルナフタリンとシクロヘキサンを各
種割合に混合した溶媒を作り、この溶媒を用い
て、浸液法によつて測定した。浸液法は須藤俊
男著、粘土鉱物学P100〜103(1974)の方法を
採用した。 (ニ) 粒度分布 この測定には米国コールターエレクトロニク
ス社のコールターカウンタ―モデルTA―を
採用した。尚市販の填料の粒径は、カタログ値
を示した。 参考例 1 0.3144モル/の塩化カルシウム水溶液(100
c.c.)と0.3144モル/の珪酸ナトリウム(SiO2/
Na2Oモル比2.6)水溶液(100c.c.)を大気圧下25
℃で混合(仕込SiO2/CaOモル比2.6)した。混
合と同時に白色の沈殿を生じたがそのままオート
クレープに入れ密閉し200℃の温度下に5時間反
応させた。この時の圧力は15Kg/cm2Gで水比は30
であつた。反応物は過しイオン交換水100c.c.で
2回繰り返して水洗した後100℃で8時間乾燥し
た。この乾燥物の収量は7.35gであつた。 この乾燥物は乾燥中にも収縮せず固化もせず柔
かいもので簡単に粉化するものであつた。また嵩
比容積は14.2c.c./g吸油量は4.21c.c./g屈折率は
1.50であつた。 前記操作で得られた珪酸カルシウムの一般式は
化学分析の結果から2CaO・3SiO2・2.05SiO2・
2.4H2Oと表示出来た。この珪酸カルシウムを走
査電子顕微鏡写真で1万倍に拡大して写した結果
は第1図に示す通りであつた。第1図から明らか
な如く本参考例で得られた珪酸カルシウムは長手
方向の平均直径が2μで厚さが0.1μ以下の薄片の集
合体で構成されていることが認められた。 また透過電子顕微鏡写真で10万倍に写した結果
は第2図に示す通りであつた。第2図から明らか
な如く本実験で得られた珪酸カルシウムは2酸化
珪素を含むにもかかわらずその粒界或いは結合形
態を判別することが出来なかつた。 また上記珪酸カルシウムのX線回折結果からジ
ヤイロライト結晶をしていることが判つた。更に
また前記で得られた花弁状珪カル1gに蒸留水
100c.c.を加え卓上超音波洗浄器(50W)によつて
30分間分散させたところ二酸化珪素は全く分離さ
れず二酸化珪素をブレンド物として含まないこと
が確認された。 参考例 2 参考例1と同様にして得られた花弁状珪カル10
gに6N―塩酸100mlを加えたのち、大気圧下70℃
において1時間反応させる。該反応物は過しイ
オン交換水100mlで2回繰り返し水洗した後100℃
で8時間乾燥した。この乾燥物の収量は7.75gで
あつた。この乾燥物は乾燥中収縮や固化はせず柔
かいものであつた。また該乾燥物の嵩比容積は
12.9c.c./g、吸油量は3.5c.c./g及び屈折率は1.45
であつた。 前記操作で得られた乾燥物は2酸化珪素で8.5
重量%の水分を含んでいた。この2酸化珪素を電
子顕微鏡写真で1万倍に拡大して写した結果第3
図に示す通りであつた。これから明らかな如く、
参考例1で得られた花弁状珪カルに似た形状をし
ていた。 参考例 3 6.5gの2水石膏(100メツシユ全通)を98c.c.の
水に投じ20分間撹拌する。このスラリーを撹拌し
ながら大気圧下25℃で0.3144モル/の珪酸ナト
リウム(SiO2/Na2Oモル比2.6)100c.c.を6c.c./
分の速度で16分40秒かけて加えた。その後の操作
は参考例1と同様に行ない8.2gの粉体を得た。 この粉体のX線回析の結果は型無水石膏とジ
ヤイロライト型珪酸カルシウムのピークが混在し
ていた。また該粉体の一般式は化学分析の結果か
ら2CaO・3SiO2・2.05SiO2・0.20CaSO4・
2.37H2Oで表示出来ることが確認された。上記粉
体を走査電子顕微鏡で1万倍に拡大して写した結
果は第4図に示す通りであつた。第4図から明ら
かな如く長手方向の直径2μ厚さ0.1μ以下の花弁で
構成されていることが確認された。しかしながら
該写真では型無水石膏と思われる結晶は外見上
識別出来なかつた。該粉体の嵩比容積は15.2c.c./
g、吸油量は4.30c.c./gであつた。 参考例 4 参考例1と同様にして得た花弁状珪カル10gを
10%スラリーとした後10%硫酸バンド〔Al2
(SO4)3・18H2O〕4mlをゆつくりと加えかくは
んしながら1時間反応させた。反応物は過しイ
オン交換水100c.c.で2回水洗した後100℃で8時間
乾燥した。この乾燥物は乾燥して粉体化してもあ
るいはスラリーのままでも化学的に安定であつ
た。また上記乾燥物の嵩比容積は、13.8c.c./g、
吸油量は4.09c.c./gであつた。また前記操作で得
られた乾燥物は珪酸カルシウムの酸化アルミニウ
ム複合体で、その一般式は化学分析の結果から
0.11Al2O3・0.835CaO・2.52SiO2・2.4H2Oで表示
出来るものであつた。 参考例 5 水に不溶な2酸化珪素を出発原料として珪酸カ
ルシウムを合成した。5%のホワイトカーボンス
ラリー(SiO2として5g)と5%の水酸化カル
シウムスラリー(CaOとして2.03g)を大気圧下
25℃で1時間混合する(仕込SiO2/CaOモル比
2.30)。そのままオートクレープに入れ密閉し200
℃の温度下で15時間反応させた。反応物は過し
イオン交換水100c.c.で2回繰り返し水洗した後100
℃で8時間乾燥した。この乾燥物の収量は8.56g
であつた。 この乾燥物は乾燥中に収縮も固化もせず柔かい
ものであつた。またこの乾燥物の嵩比容積は5.8
c.c./g、吸油量は1.52c.c./gであつた。 前記操作で得られた珪酸カルシウムの一般式は
化学分析の結果からCaO・2.28SiO2・2.5H2Oで
表示出来るものであつた。 この珪酸カルシウムの走査電子顕微鏡写真で
5000倍に拡大して写した結果第5図に示す通りで
あつた。第5図から明らかな如く、参考例1の花
弁状珪カルに類似した形状であつた。この珪酸カ
ルシウムの透過電子顕微鏡5万倍で写した結果は
第6図に示す通りであつた。第6図から明らかな
如く未反応の2酸化珪素粒がブレンドされている
ことをはつきりと確認できた。この未反応の2酸
化珪素粒は以下の操作で分別した。この珪酸カル
シウム1gに蒸留水100c.c.を加え参考例1と同様
に超音波によつて30分間分散すると未反応2酸化
珪素と珪酸カルシウムが2相となつた。未反応2
酸化珪素相(この場合上相)を除去し珪酸カルシ
ウムのSiO2/CaOモル比を化学分析したところ
1.8となり計算からブレンドして混入している2
酸化珪素は12.1重量%であることが確認された。 実施例 1 填料として参考例1で得られたSiO2/CaOモ
ル比2.52の花弁状珪カルを細川鉄工所製のシクロ
ンミルで粉砕し粒径2〜30μが97重量%で平均粒
径16μであるものを用い、解綿したパルプ(パル
プ量は固定し無添加紙の坪量を48g/m2とした)
に硫酸バンド〔Al2(SO4)318H2O〕をパルプ(絶
乾)に対し2.0重量%添加したのち填料をスラリ
ーとして加え、JIS P8209のパルプ試験用手すき
紙調整方法に準じ抄紙した。填料の添加量はパル
プ(絶乾)に対する重量%である。 比較のために填料を添加しない場合の抄紙結果
を含めて表―1に示す。表―1から明らかな如く
花弁状珪カルは裂断長の低下が少なく裏抜け防止
に効果を発揮するだけでなく白色度不透明度の向
上が良好であることが確認された。花弁状珪カル
は不純物の混入も少なく比較的ゆるい凝集粒であ
るため抄紙時のワイヤー摩耗も殆どなかつた。 尚、表―1のNo.1は、填料を用いない場合の比
較例である。
さが良好な新規な紙に関するもので、より詳しく
は、特定の珪酸質粒子からなる填料とパルプを抄
紙することによつて得られた、細孔半径0.75ミク
ロン以下の細孔容積が、細孔半径7.5ミクロン以
上の細孔容積より大きく、且つ、細孔半径0.75ミ
クロン以下の細孔容積が0.1c.c./g以上である紙
に関するものである。なお、本発明における紙の
細孔半径及び細孔容積は水銀ポロシメーターによ
つて測定して得た値をいい、具体的には細孔半径
は水銀ポロシメーターで圧力(P・atm)を測定
し、γ=75000/Pから算出した半径γである。
また珪酸カルシウムに取込まれていない即ちブレ
ンドされて混入している二酸化珪素は蒸留水100
c.c.に珪酸カルシウム1gを入れ超音波(出力
50W)によつて30分間分散させて分離される二酸
化珪素をさすものである。 従来紙は種々の種類のものが使用されている。
一般にパルプのみから製造された紙は紙の強さ
(以下、裂断長をもつて表示する)が最も良好で
あるが、印刷後インクが裏抜けする欠点があるば
かりでなく、白色度、不透明度、平滑性が不十分
であつて一部の紙類を除くと使用されていない。
一般にはパルプにカオリン、タルク、酸化チタン
等の填料を添加することにより上記欠点を改良し
てきた。しかしながら、上記填料は吸油量がほと
んどないことから印刷インクの浸透を防止するこ
とができず、紙厚の増加、填料の増加等の手段で
実用に供する紙を製造していた。特に酸化チタン
を填料に用いた紙は不透明度が極めて高いので、
この影響により前記裏抜けはある程度防止できる
が酸化チタンの添加量が6(重量)%以上になる
と裂断長の低下が著しくなる欠陥がある。一方、
紙厚の増加、填料の増加等は不経済であるばかり
でなく、紙の取扱いが不便であるため吸油量を有
する填料をパルプに添加する試みも実施されてい
る。例えばホワイトカーボンと称される含水珪酸
が上記の代表的な填料である。しかしながら、上
記吸油量を有する填料は使用量が少なくて裏抜け
防止効果を発揮するが紙の強さが極端に低下する
ため必ずしも満足できる填料とは言えなかつた。
長ちパルプに添加する填料の種類によつて紙の性
状は変化するが、裏抜け防止効果と紙の強さとの
性状は表裏一体のもので両方の性状を満足する紙
の開発が大きな課題であつた。 本発明者等は前記裏抜け防止にすぐれ且つ紙の
強さが良好な紙を製造する研究を鋭意続けてき
た。その結果、紙の裏抜け防止が紙の小さい細孔
半径の細孔容積に影響され、紙の強さを低下させ
る要因が紙の大きい細孔半径の細孔容積に依存
し、上記相反する2つの目的は、特定の填料を使
用して抄紙し、特定の細孔容積の紙とすることに
よつて達成されることを見出し本発明を完成させ
るに至つた。 即ち、本発明は特定の珪酸質粒子からなる填料
とパルプを抄紙することによつて得られた、細孔
半径0.75ミクロン以下の細孔容積が細孔半径7.5
ミクロン以上の細孔容積より大きく且つ細孔半径
0.75ミクロン以下の細孔容積が0.10c.c./g以上で
ある紙である。 本発明の紙はその構成を特に限定されるもので
はないが、一般に合成紙において前記細孔半径を
制御することは難しく、通常はパルプと特定の填
料とで主に構成された紙が対象とされる。また通
常、市販されている紙例えばパルプと公知の填料
とで抄紙されたものは後述する比較例でも明らか
な如く、細孔半径0.75ミクロン以下の細孔容積が
細孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積より小さい
ものである。この点からも本発明の紙が新規なも
のであることが判る。従来紙の裏抜け防止及び強
さを決定する要因は填料の性状であると考えられ
てきた。しかしながら、本発明者等の研究によれ
ば、填料の性質のみならず、紙自身の細孔半径分
布が裏抜け防止及び強さを決定する要因になり、
このような細孔半径分布を有する紙は、上記特定
の珪酸質粒子を填料として使用することによつて
得られることが発見された。すなわち、紙の細孔
半径分布は抄紙技術によつても変化するが、填料
の種類によつて最も大きな影響をうけるもので、
填料を選択することが重要な要因となる。該紙の
細孔半径分布を本発明で特定する範囲内におさめ
る技術については後述するが、本発明の紙につい
て詳細に述べると次ぎのような性質を与える。即
ち紙自身の細孔半径で0.75ミクロン以下の細孔容
積は裏抜け防止に影響し、細孔半径7.5ミクロン
以上の細孔容積は紙の強度低下に大きな影響を与
える。紙の強度はパルプの繊維同志の接着やから
みあいなどによつてもたらされるものであり、こ
れを妨げる要因があれば紙の強度は低下する。一
般的に紙に填料を加えることは、繊維間の接着や
からみあいなどを妨げる働きをすることから添加
量に相関して紙の強度が低下する傾向がある。ま
た填料の粒度、形態、粉体あるいは凝集粒のくず
れ易さなども強度と相関する。例えば粒度では余
りにも微粉砕すると繊維の表面に付着した状態と
なり、繊維の接着を妨げ強度低下を起し、逆に粒
度が粗いと加えられた填料の効果が充分に発揮さ
れない。また填料の形態はパルプの繊維とのから
みがよく、歩留のよい形をしたものである必要が
ある。更に粉体あるいは凝集粒の崩れ易さは抄紙
時の湿式プレスのときに填料がパルプの繊維同志
によつて構成される細孔へ崩れて流れてゆき、繊
維間の接着、からみあいなどを妨げないようにす
るために必要である。この時填料が崩れにくかつ
たりあるいは不純物などを含んでいたりするとパ
ルプの繊維によつて構成される細孔へ流れず、そ
の場所で填料に起因する新しい細孔を構成するこ
とになる。これがパルプの繊維間の接着やからみ
あいなどを妨げ強度低下を起す。こうした現象は
細孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積値を観察す
ることによりより明確にすることができる。例え
ばホワイトカーボンと称される含水珪酸または不
溶性シリカを原料とした珪酸カルシウムを用いる
と、細孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積は抄紙
時に湿式プレスを行つてもこの値を減少できず、
裂断長の低下が顕著である。また後述する特定の
珪酸カルシウムなどを用いるとこの値を容易に減
少でき裂断長低下の少ない紙を得ることができ
る。従つて、該細孔半径0.75ミクロン以下の細孔
容積が大きい程紙の裏抜け防止効果は大きく、細
孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積が小さい程紙
の強度低下は小さい傾向がある。 また本発明における裏抜け防止効果が大きく、
強度低下の小さい紙を得るには紙の細孔半径0.75
ミクロン以下の細孔容積が細孔半径7.5ミクロン
以上の細孔容積より大きいことが必要である。し
かも紙の裏抜け防止を実用に供するに足るものと
するためには、細孔半径0.75ミクロン以下の細孔
容積は少くとも0.10c.c./g以上好ましくは0.15
c.c./g以上であることが必要である。また前記細
孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積が0.3c.c./gよ
りも大になると細孔半径0.75ミクロン以下の細孔
容積が0.3c.c./gよりも大であつても紙の強度低
下が大きくなる傾向があるので、一般には細孔半
径が7.5ミクロン以上の細孔容積は0.3c.c./gまで
にとどめるのが好ましい。 本発明の紙は例えばパルプ化工程で製造された
パルプを必要に応じて漂白、乾燥、叩解処理を行
つたものに前記珪酸質填料を粉状又はスラリー状
で加え通常の方法で抄紙し乾燥すればよい。該填
料は抄紙に先だつてパルプと混合してもよく抄紙
時に添加してもよい。本発明の紙は前記した如く
細孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積ができるだ
け小さい方が好ましいので、一般には抄紙時に湿
式プレスすることによつて該細孔容積を小さくす
る処置が好適に採用される。また該パルプは特に
限定されず公知のものを用いうるが、一般には新
聞紙、下級印刷紙、中級紙、上級紙、書籍紙等の
製紙用パルプとして使用される針葉樹及び広葉樹
から得られるパルプが好適に使用される。 前記した如く紙自身の細孔半径及び細孔容積は
抄紙技術例えば湿式プレスなどによつて変化する
が、最も影響をうけるのは填料の性状と添加量で
ある。該填料の添加量は填料の種類に応じて予め
決定するとよいが、一般にはパルプ100部に対し
て1〜40部好ましくは2〜25部の範囲で添加する
のが最も一般的である。一般には填料の粒子径が
小さすぎると抄紙時に紙から離脱しやすく逆に粒
子径が大きすぎると繊維とのからみあいが不均一
になる傾向がある。従つて、一般に填料は粒子径
2〜30ミクロン間の粒子を90(重量)%以上含む
ものが好適に使用される。 本発明の紙を得る填料としては長手方向の平均
直径が0.1乃至30ミクロン、厚さが0.005乃至0.1ミ
クロンの薄片の集合形態を有する珪酸質粒子から
なつており、この珪酸質粒子は一層好適には (a) ジヤイロライトを骨格とし、ジヤイロライト
基準で4乃至70重量%の範囲の二酸化珪素を取
込んだ形で含有する珪酸カルシウム。 (b) ジヤイロライトを骨格とし、ジヤイロライト
基準で4乃至70重量%の二酸化珪素と13重量%
までの硫酸カルシウムとを取込んだ形で含有す
る珪酸カルシウム・硫酸カルシウム複合体。 (c) 前記珪酸カルシウムまたは珪酸カルシウム・
硫酸カルシウム複合体の酸処理により得られた
シリカ。 或いは (d) 前記珪酸カルシウム或いは珪酸カルシウム・
硫酸カルシウム複合体と酸化アルミニウムとの
複合体。 の少くとも1種からなつている。 これらの無機質粒子は、次ぎの方法で合成でき
る。例えば珪酸ナトリウム、珪酸カリウ等の水溶
性珪酸塩と塩化カルシウム、硝酸カルシウム、石
膏等の水溶性カルシウム化合物とをSiO2/CaO
モル比が1.6〜3.2の範囲で150〜250℃の反応温度
下に反応させることによりジヤイロライト型結晶
構造を有し、SiO2/CaOのモル比が1.6〜3.2の珪
酸カルシウムが得られる。この珪酸カルシウムは
一般式2CaO・3SiO2・nSiO2・mH2O(但し、m
は正の数でnは一般に0.1〜3.4の数)で示される
ものと推定され、無定形二酸化珪素が結晶中に取
込まれた形で存在し、その粒界或いは構成結合形
態については透過型電子顕微鏡を用いた2〜20万
倍程度の写真からも識別することができない。 前記の無定形2酸化珪素が結晶中に取込まれた
形とはジヤイロライト型珪酸カルシウム即ち
2CaO・3SiO2・2H2Oと無定形2酸化珪素即ち
nSiO2・mH2Oとで構成されるが、無定形2酸化
珪素は単なるブレンド形状でなくジヤイロライト
型珪酸カルシウムの生成時に無定形2酸化珪素を
含有してなるものである。透過電子顕微鏡写真な
どから推察すると、上記無定形2酸化珪素は非常
にミクロに分散され、例えば100Å以下で均一に
分散されてジヤイロライト型珪酸カルシウムと共
に結晶形成に関与しているものである。 前記方法で得られた珪酸カルシウムは電子顕微
鏡写真(3000〜10000倍)をとることによりバラ
の花の花弁に類似する薄片が集合している形態を
確認出来る。該薄片の大きさ、形状等は原料の種
類、原料比、製造条件等によつて異なり一概に限
定出来ないが一般には長手方向の平均直径が0.1
〜30μ、厚みが0.005〜0.1μ程度の円状、楕円状等
をしたものが多い。以下本明細書に於いては前記
珪酸カルシウムを花弁状珪カルと略記する場合も
ある。 前記水溶性カルシウム化合物として硫酸カルシ
ウム即ち石膏(本明細書において石膏とは2水塩
のみならず、半水塩、無水物をも含めた意味で用
いるものとする。)を用いる場合は、石膏水性懸
濁液中に珪酸アルカリを徐々に加えて反応させた
混合系を、又は反応した沈澱物を濾別し必要に応
じて洗浄後スラリー溶液としたものを水熱処理す
ることによつて花弁状珪カルを得ることが出来
る。但し原料中のCaSO4/Na2O又はK2Oのモル
比が1.1以上になると花弁状珪カルと石膏との複
合体が得られる。該石膏は花弁状珪カル中の無定
形2酸化珪素と同様に花弁状珪カル中に取込まれ
た形で存在し、一般に石膏含有量が13(重量)%
程度までは電子顕微鏡写真をとつてもその粒界或
いは構成結合形態は確認出来ない。しかし該石膏
の含有量が一般に13(重量)%を越えると前記花
弁状珪カルと石膏との複合体の他に石膏がブレン
ドされたものが得られ、該ブレンド状で、即ち花
弁状珪カルと石膏との複合体に混合された状態の
石膏が多くなると前記紙の細孔半径7.5μ以上の細
孔容積が大きくなる傾向があり紙の裂断長が低下
する。従つて該花弁状珪カルと石膏との複合体中
の石膏含有量は10%以下にするのが好ましい。 また前記花弁状珪カル或いは花弁状珪カルと石
膏との複合体を硫酸バンド〔Al2(SO4)3・
18H2O〕と反応させることにより珪酸カルシウ
ムの酸化アルミニウム複合体になる。該複合体は
一般式、aAl2O3・2−3a/2CaO・bSiO2・mH2O (但しaは0.06〜0.2、bは1.6〜3.2であり、mは
正の数である。)で示されるものである。該複合
体もまた本発明の紙の填料として好適に用いう
る。 前記方法で得られた花弁状珪カルまたは花弁状
珪カルと石膏との複合体を塩酸等の鉱酸で加熱し
強制的にカルシウムを抜き出すと、元の花弁の形
態を保持したままの2酸化珪素を得ることができ
る。この花弁状珪カル又は花弁状珪カルと石膏と
の複合体から得られた2酸化珪素(以下、花弁状
シリカと略記する)も本発明の紙の填料として好
適に用いられる。この花弁状シリカは電子顕微鏡
写真(3000〜10000倍)をとることにより確認出
来るが、長手方向の平均直径が0.1〜30μ、厚みが
0.005〜0.1μ程度の薄片の集合体からなつている。
またその形状は円状、楕円状で外観がバラの花の
花弁に類似する薄片の集合形態を有するものが最
も多い。またX線回折の結果から非晶質2酸化珪
素であることが確認できた。 しかしながら前記花弁状珪カル又は花弁状珪カ
ルと他の化合物との複合体はその製造時に於ける
原料のSiO2/CaOモル比が大きくなると無定形
2酸化珪素が前記花弁状珪カルと石膏との複合体
で説明したと同様にブレンドされた状態で含まれ
て来る。該ブレンドされた状態の無定形2酸化珪
素即ち花弁状珪カルの結晶構造の外に存在する2
酸化珪素は紙の細孔半径7.5μ以上の細孔容積を大
きくする傾向があり出来るだけ混入をさけるのが
好ましい。同様に不溶性の2酸化珪素例えばホワ
イトカーボンと称される含水珪酸、珪素土等をシ
リカ源原料として使用する場合は一部花弁状珪カ
ルに類似の構造を有する珪酸カルシウムが反応条
件によつては得られる。しかしながら、この場合
は未反応の2酸化珪素が前記花弁状珪カルとブレ
ンドされて混入されるので本発明の紙を得る填料
とはなり得ない。後述する実施例及び比較例でも
詳しく述べるが上記不溶性2酸化珪素をシリカ源
原料として用いて得られる珪酸カルシウムは前記
花弁状珪カル或いは花弁状珪カルと他の化合物と
の複合体とは見掛上類似する点があるが、前者中
に未反応のブレンドされた2酸化珪素が含まれて
いることは試料1gを蒸留水100c.c.に入れ、超音
波(50W)によつて30分間分散させることによつ
て分離出来るので、前記花弁状珪カルとの区別が
容易に達成出来る。また透過電子顕微鏡を用いた
2〜20万倍程度の写真からも前記未反応の2酸化
珪素を識別できる。 本発明の紙は前記特定の細孔容積を有する範囲
内であれば酸化チタン、カオリン、タルクなどの
従来の填料と前記珪酸質填料とを併用して用いて
もよく、特に限定されるものではない。 例えば不透明度の高い紙の要求があれば、酸化
チタンを前記填料に添加してもよく、前記特定の
細孔容積内にあれば、不透明度の良好な裏抜け防
止された裂断長低下の少ない紙を得ることができ
る。また一般に紙の表面の光沢性を向上させるた
めに、塗被用顔料を接着剤その他の添加剤ととも
に水性塗料として紙の片面あるいは両面に塗被さ
れ、スーパーカレンダーその他の光沢機で仕上げ
られて印刷用、装飾用などの用途に適する紙が得
られるが、本発明の紙において同様の処理を施し
ても何ら支障なく、本発明の特徴は失なわれず良
好である。 本発明を詳細に説明するために以下の実施例比
較例及び参考例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらの実施例等に限定されるものではない。尚、
以下の実施例、比較例ではパルプとしては特に記
さない限り針葉樹のサルフアイトパルプを用い、
予め叩解機で一定に解綿(シヨツパー・フリーネ
ス27.8゜SR)したものを用いた。 また以下の実施例、比較例の紙の坪量、厚さ、
裂断長、細孔容積などは手抄シートの標準状態
(20℃、65%RH)における値である。更に、ま
た填料の嵩比容積、吸油量、屈折率、粒度分布は
次のような方法で測定した。 (イ) 嵩比容積 粉体は乳鉢で200メツシユ篩80%通過粒度ま
で粉砕した。この粉砕物を用いてJIS K6220の
6.8項の嵩比重測定方法によつて測定した。 (ロ) 吸油量 粉体を乳鉢で200メツシユ篩80%通加粒度ま
で粉砕した。この粉砕物を用いてJIS K6220の
19項の吸油量測定方法によつて測定した。 (ハ) 屈折率 α―クロルナフタリンとシクロヘキサンを各
種割合に混合した溶媒を作り、この溶媒を用い
て、浸液法によつて測定した。浸液法は須藤俊
男著、粘土鉱物学P100〜103(1974)の方法を
採用した。 (ニ) 粒度分布 この測定には米国コールターエレクトロニク
ス社のコールターカウンタ―モデルTA―を
採用した。尚市販の填料の粒径は、カタログ値
を示した。 参考例 1 0.3144モル/の塩化カルシウム水溶液(100
c.c.)と0.3144モル/の珪酸ナトリウム(SiO2/
Na2Oモル比2.6)水溶液(100c.c.)を大気圧下25
℃で混合(仕込SiO2/CaOモル比2.6)した。混
合と同時に白色の沈殿を生じたがそのままオート
クレープに入れ密閉し200℃の温度下に5時間反
応させた。この時の圧力は15Kg/cm2Gで水比は30
であつた。反応物は過しイオン交換水100c.c.で
2回繰り返して水洗した後100℃で8時間乾燥し
た。この乾燥物の収量は7.35gであつた。 この乾燥物は乾燥中にも収縮せず固化もせず柔
かいもので簡単に粉化するものであつた。また嵩
比容積は14.2c.c./g吸油量は4.21c.c./g屈折率は
1.50であつた。 前記操作で得られた珪酸カルシウムの一般式は
化学分析の結果から2CaO・3SiO2・2.05SiO2・
2.4H2Oと表示出来た。この珪酸カルシウムを走
査電子顕微鏡写真で1万倍に拡大して写した結果
は第1図に示す通りであつた。第1図から明らか
な如く本参考例で得られた珪酸カルシウムは長手
方向の平均直径が2μで厚さが0.1μ以下の薄片の集
合体で構成されていることが認められた。 また透過電子顕微鏡写真で10万倍に写した結果
は第2図に示す通りであつた。第2図から明らか
な如く本実験で得られた珪酸カルシウムは2酸化
珪素を含むにもかかわらずその粒界或いは結合形
態を判別することが出来なかつた。 また上記珪酸カルシウムのX線回折結果からジ
ヤイロライト結晶をしていることが判つた。更に
また前記で得られた花弁状珪カル1gに蒸留水
100c.c.を加え卓上超音波洗浄器(50W)によつて
30分間分散させたところ二酸化珪素は全く分離さ
れず二酸化珪素をブレンド物として含まないこと
が確認された。 参考例 2 参考例1と同様にして得られた花弁状珪カル10
gに6N―塩酸100mlを加えたのち、大気圧下70℃
において1時間反応させる。該反応物は過しイ
オン交換水100mlで2回繰り返し水洗した後100℃
で8時間乾燥した。この乾燥物の収量は7.75gで
あつた。この乾燥物は乾燥中収縮や固化はせず柔
かいものであつた。また該乾燥物の嵩比容積は
12.9c.c./g、吸油量は3.5c.c./g及び屈折率は1.45
であつた。 前記操作で得られた乾燥物は2酸化珪素で8.5
重量%の水分を含んでいた。この2酸化珪素を電
子顕微鏡写真で1万倍に拡大して写した結果第3
図に示す通りであつた。これから明らかな如く、
参考例1で得られた花弁状珪カルに似た形状をし
ていた。 参考例 3 6.5gの2水石膏(100メツシユ全通)を98c.c.の
水に投じ20分間撹拌する。このスラリーを撹拌し
ながら大気圧下25℃で0.3144モル/の珪酸ナト
リウム(SiO2/Na2Oモル比2.6)100c.c.を6c.c./
分の速度で16分40秒かけて加えた。その後の操作
は参考例1と同様に行ない8.2gの粉体を得た。 この粉体のX線回析の結果は型無水石膏とジ
ヤイロライト型珪酸カルシウムのピークが混在し
ていた。また該粉体の一般式は化学分析の結果か
ら2CaO・3SiO2・2.05SiO2・0.20CaSO4・
2.37H2Oで表示出来ることが確認された。上記粉
体を走査電子顕微鏡で1万倍に拡大して写した結
果は第4図に示す通りであつた。第4図から明ら
かな如く長手方向の直径2μ厚さ0.1μ以下の花弁で
構成されていることが確認された。しかしながら
該写真では型無水石膏と思われる結晶は外見上
識別出来なかつた。該粉体の嵩比容積は15.2c.c./
g、吸油量は4.30c.c./gであつた。 参考例 4 参考例1と同様にして得た花弁状珪カル10gを
10%スラリーとした後10%硫酸バンド〔Al2
(SO4)3・18H2O〕4mlをゆつくりと加えかくは
んしながら1時間反応させた。反応物は過しイ
オン交換水100c.c.で2回水洗した後100℃で8時間
乾燥した。この乾燥物は乾燥して粉体化してもあ
るいはスラリーのままでも化学的に安定であつ
た。また上記乾燥物の嵩比容積は、13.8c.c./g、
吸油量は4.09c.c./gであつた。また前記操作で得
られた乾燥物は珪酸カルシウムの酸化アルミニウ
ム複合体で、その一般式は化学分析の結果から
0.11Al2O3・0.835CaO・2.52SiO2・2.4H2Oで表示
出来るものであつた。 参考例 5 水に不溶な2酸化珪素を出発原料として珪酸カ
ルシウムを合成した。5%のホワイトカーボンス
ラリー(SiO2として5g)と5%の水酸化カル
シウムスラリー(CaOとして2.03g)を大気圧下
25℃で1時間混合する(仕込SiO2/CaOモル比
2.30)。そのままオートクレープに入れ密閉し200
℃の温度下で15時間反応させた。反応物は過し
イオン交換水100c.c.で2回繰り返し水洗した後100
℃で8時間乾燥した。この乾燥物の収量は8.56g
であつた。 この乾燥物は乾燥中に収縮も固化もせず柔かい
ものであつた。またこの乾燥物の嵩比容積は5.8
c.c./g、吸油量は1.52c.c./gであつた。 前記操作で得られた珪酸カルシウムの一般式は
化学分析の結果からCaO・2.28SiO2・2.5H2Oで
表示出来るものであつた。 この珪酸カルシウムの走査電子顕微鏡写真で
5000倍に拡大して写した結果第5図に示す通りで
あつた。第5図から明らかな如く、参考例1の花
弁状珪カルに類似した形状であつた。この珪酸カ
ルシウムの透過電子顕微鏡5万倍で写した結果は
第6図に示す通りであつた。第6図から明らかな
如く未反応の2酸化珪素粒がブレンドされている
ことをはつきりと確認できた。この未反応の2酸
化珪素粒は以下の操作で分別した。この珪酸カル
シウム1gに蒸留水100c.c.を加え参考例1と同様
に超音波によつて30分間分散すると未反応2酸化
珪素と珪酸カルシウムが2相となつた。未反応2
酸化珪素相(この場合上相)を除去し珪酸カルシ
ウムのSiO2/CaOモル比を化学分析したところ
1.8となり計算からブレンドして混入している2
酸化珪素は12.1重量%であることが確認された。 実施例 1 填料として参考例1で得られたSiO2/CaOモ
ル比2.52の花弁状珪カルを細川鉄工所製のシクロ
ンミルで粉砕し粒径2〜30μが97重量%で平均粒
径16μであるものを用い、解綿したパルプ(パル
プ量は固定し無添加紙の坪量を48g/m2とした)
に硫酸バンド〔Al2(SO4)318H2O〕をパルプ(絶
乾)に対し2.0重量%添加したのち填料をスラリ
ーとして加え、JIS P8209のパルプ試験用手すき
紙調整方法に準じ抄紙した。填料の添加量はパル
プ(絶乾)に対する重量%である。 比較のために填料を添加しない場合の抄紙結果
を含めて表―1に示す。表―1から明らかな如く
花弁状珪カルは裂断長の低下が少なく裏抜け防止
に効果を発揮するだけでなく白色度不透明度の向
上が良好であることが確認された。花弁状珪カル
は不純物の混入も少なく比較的ゆるい凝集粒であ
るため抄紙時のワイヤー摩耗も殆どなかつた。 尚、表―1のNo.1は、填料を用いない場合の比
較例である。
【表】
(*2) インキ受理量
(*3) 印刷後の紙の印刷面とは反対側の面の白色
度を示した。
実施例 2 参考例1と同様な操作で表―2に示す4種類の
花弁状珪カルを合成し、実施例1と同様にシクロ
ンミルで粉砕した。
(*3) 印刷後の紙の印刷面とは反対側の面の白色
度を示した。
実施例 2 参考例1と同様な操作で表―2に示す4種類の
花弁状珪カルを合成し、実施例1と同様にシクロ
ンミルで粉砕した。
【表】
【表】
前記の珪カルを填料として用いた以外は実施例
1と同様な操作を行ない抄紙した。その結果を表
―3に示す。 表―3から明らかな如くこれ等の花弁状珪カル
は裂断長の低下が少なく裏抜け防止に効果を発揮
するだけでなく白色度、不透明度の向上が良好で
あつた。
1と同様な操作を行ない抄紙した。その結果を表
―3に示す。 表―3から明らかな如くこれ等の花弁状珪カル
は裂断長の低下が少なく裏抜け防止に効果を発揮
するだけでなく白色度、不透明度の向上が良好で
あつた。
【表】
【表】
実施例 3
填料として参考例2で得られた花弁状シリカを
実施例1と同様に粉砕し粒径2〜30μが97重量%
で平均粒径12.7μであるものを用いた以外は実施
例1と同様な操作を行ない抄紙した。その結果を
表―4に示す。 表―4の結果から明らかな如く花弁状シリカを
添加した紙の裂断長は花弁状珪カルより若干劣る
ものの後述する比較例1のホワイトカーボンのよ
うに極端に裂断長が低下しないことが確認され
た。 尚、表―4のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
実施例1と同様に粉砕し粒径2〜30μが97重量%
で平均粒径12.7μであるものを用いた以外は実施
例1と同様な操作を行ない抄紙した。その結果を
表―4に示す。 表―4の結果から明らかな如く花弁状シリカを
添加した紙の裂断長は花弁状珪カルより若干劣る
ものの後述する比較例1のホワイトカーボンのよ
うに極端に裂断長が低下しないことが確認され
た。 尚、表―4のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
【表】
実施例 4
填料として参考例3で得られた花弁状珪カル―
石膏複合体を実施例1と同様に粉砕し粒径2〜
30μで94重量%で平均粒径16μであるものを用い
た以外は実施例1と同様な操作を行ない抄紙し
た。その結果を表―5に示す。 表―5の結果から明らかな如く、花弁状珪カル
―石膏複合体の抄紙結果は実施例1と同様良好な
結果が確認された。 尚、表―5のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
石膏複合体を実施例1と同様に粉砕し粒径2〜
30μで94重量%で平均粒径16μであるものを用い
た以外は実施例1と同様な操作を行ない抄紙し
た。その結果を表―5に示す。 表―5の結果から明らかな如く、花弁状珪カル
―石膏複合体の抄紙結果は実施例1と同様良好な
結果が確認された。 尚、表―5のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
【表】
実施例 5
填料として参考例4で得られた花弁状珪カルの
酸化アルミニウム複合体を実施例1と同様に粉砕
し粒径2〜30μが92重量%で平均粒径16μである
ものを用いた以外は実施例1と同様な操作を行な
い抄紙した結果を表―6に示す。 表―6から明らかな如く、花弁状珪カルの酸化
アルミニウム複合体は実施例1と同様良好な結果
が得られた。 尚、表―6のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
酸化アルミニウム複合体を実施例1と同様に粉砕
し粒径2〜30μが92重量%で平均粒径16μである
ものを用いた以外は実施例1と同様な操作を行な
い抄紙した結果を表―6に示す。 表―6から明らかな如く、花弁状珪カルの酸化
アルミニウム複合体は実施例1と同様良好な結果
が得られた。 尚、表―6のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
【表】
実施例 6
填料として参考例1で得られた花弁状珪カル
(実施例1と同一粒度分布)と酸化チタン〔石原
産業(株)の商品名タイペータW―10粒径0.15〜
0.25μ〕の等量混合物を用い、硫酸バンドをパル
プ(絶乾)に対し4重量%添加した以外は実施例
1と同様な操作を行ない抄紙した。その結果を表
―7に示す。 表―7から明らかな如く、花弁状珪カルと酸化
チタンを用いた本発明の範囲内の紙を抄紙すれば
相乗作用により、更に有効であることが確認され
た。この紙は実施例1の花弁状珪カル単独に比較
し裂断長の低下が若干大きいものの白色度、不透
明度、印刷後の白色度に特徴があることが認めら
れた。 尚、表―7のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
(実施例1と同一粒度分布)と酸化チタン〔石原
産業(株)の商品名タイペータW―10粒径0.15〜
0.25μ〕の等量混合物を用い、硫酸バンドをパル
プ(絶乾)に対し4重量%添加した以外は実施例
1と同様な操作を行ない抄紙した。その結果を表
―7に示す。 表―7から明らかな如く、花弁状珪カルと酸化
チタンを用いた本発明の範囲内の紙を抄紙すれば
相乗作用により、更に有効であることが確認され
た。この紙は実施例1の花弁状珪カル単独に比較
し裂断長の低下が若干大きいものの白色度、不透
明度、印刷後の白色度に特徴があることが認めら
れた。 尚、表―7のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
【表】
実施例 7
填料として参考例3で得られた花弁状珪カル―
石膏複合体(実施例4と同一粒度分布)と酸化チ
タンの等量混合物を用いた以外は、実施例6と同
様な操作を行ない抄紙した。その結果を表―8に
示す。 表―8から明らかな如く、花弁状珪カル―石膏
複合体と酸化チタンの混合物は実施例6と同様良
好な結果が確認された。 尚、表―8のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
石膏複合体(実施例4と同一粒度分布)と酸化チ
タンの等量混合物を用いた以外は、実施例6と同
様な操作を行ない抄紙した。その結果を表―8に
示す。 表―8から明らかな如く、花弁状珪カル―石膏
複合体と酸化チタンの混合物は実施例6と同様良
好な結果が確認された。 尚、表―8のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
【表】
比較例 1
填料として、市販されているカオリン〔大盛産
業(有)製の商品名特―S 粒径10μ以下87重量
%〕、タルク(日本タルク社製 平均粒径9〜
10μ)、酸化チタン〔石原産業(株)製 商品名 タ
イペークW―10 粒径0.15〜0.25μ〕及びホワイ
トカーボン〔徳山曹達(株)製 商品名 トクシール
GU―N 単粒子径15〜25mμ〕を用いた以外は
実施例1と同様な操作を行ない抄紙した。その結
果を表―9に示す。 表―9から明らかな如くホワイトカーボンを用
いた紙は細孔径7.5μ以上の細孔容積をコントロー
ルすることが難しく、裏抜け防止にある程度の効
果はあるものの裂断長低下ということで使用に限
界があつた。同様なことが酸化チタンを用いた場
合でも明らかとなつた。 またカオリン、タルクは裂断長低下が少ないも
のの白色度、不透明度、印刷後の白色度が劣るこ
とが確認された。
業(有)製の商品名特―S 粒径10μ以下87重量
%〕、タルク(日本タルク社製 平均粒径9〜
10μ)、酸化チタン〔石原産業(株)製 商品名 タ
イペークW―10 粒径0.15〜0.25μ〕及びホワイ
トカーボン〔徳山曹達(株)製 商品名 トクシール
GU―N 単粒子径15〜25mμ〕を用いた以外は
実施例1と同様な操作を行ない抄紙した。その結
果を表―9に示す。 表―9から明らかな如くホワイトカーボンを用
いた紙は細孔径7.5μ以上の細孔容積をコントロー
ルすることが難しく、裏抜け防止にある程度の効
果はあるものの裂断長低下ということで使用に限
界があつた。同様なことが酸化チタンを用いた場
合でも明らかとなつた。 またカオリン、タルクは裂断長低下が少ないも
のの白色度、不透明度、印刷後の白色度が劣るこ
とが確認された。
【表】
比較例 2
填料として参考例5の珪酸カルシウムを実施例
1と同様に粉砕し粒径2〜30μが92重量%で平均
粒径16μであるものを用いた以外は実施例1と同
様な操作を行ない抄紙した。その結果を表―10に
示す。 表―10から明らかな如く水に不溶な2酸化珪素
を出発原料とした珪酸カルシウムは前述した理由
から裂断長の低下の著しいことが確認できた。 また細孔径0.75μ以下の細孔容積が実施例1の
花弁状珪カルに比較して少さく、充分な裏抜け防
止効果は期待されないことが判つた。細孔径7.5μ
以上の細孔容積値を細孔径0.75μ以下の細孔容積
値以下にすることが出来ず、本発明を満足する紙
は得られないことが確認された。 尚、表―10のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
1と同様に粉砕し粒径2〜30μが92重量%で平均
粒径16μであるものを用いた以外は実施例1と同
様な操作を行ない抄紙した。その結果を表―10に
示す。 表―10から明らかな如く水に不溶な2酸化珪素
を出発原料とした珪酸カルシウムは前述した理由
から裂断長の低下の著しいことが確認できた。 また細孔径0.75μ以下の細孔容積が実施例1の
花弁状珪カルに比較して少さく、充分な裏抜け防
止効果は期待されないことが判つた。細孔径7.5μ
以上の細孔容積値を細孔径0.75μ以下の細孔容積
値以下にすることが出来ず、本発明を満足する紙
は得られないことが確認された。 尚、表―10のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
【表】
実施例 8
パルプとして広葉樹のグラウンド・パルプ(予
め叩解機で一定に解綿(シヨツパーフリーネス
25.8゜SR)したもの)を用い、填料として参考例
1で得られた花弁状珪カル(実施例1と同一粒度
分布)を用いた以外は、実施例1と同様な操作を
行ない抄紙した。その結果を表―11に示す。 表―11から明らかな如く、裂断長の低下の少な
く、裏抜け防止された紙を得ることが出来た。こ
の裂断長の低下の割合は比較例―3のタルクと同
様であつた。 尚、表―11のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
め叩解機で一定に解綿(シヨツパーフリーネス
25.8゜SR)したもの)を用い、填料として参考例
1で得られた花弁状珪カル(実施例1と同一粒度
分布)を用いた以外は、実施例1と同様な操作を
行ない抄紙した。その結果を表―11に示す。 表―11から明らかな如く、裂断長の低下の少な
く、裏抜け防止された紙を得ることが出来た。こ
の裂断長の低下の割合は比較例―3のタルクと同
様であつた。 尚、表―11のNo.1は填料を用いない場合の比較
例である。
【表】
比較例 3
パルプとして実施例8で用いたものと同様の広
葉樹のグラウンド・パルプを用い、填料として比
較例1に示したタルクとホワイトカーボンを用い
た以外は、実施例1と同様な操作を行ない抄紙し
た。その結果を表―12に示す。 表―12から明らかな如く、裂断長の低下は、比
較例1と同傾向でタルクにおいて少なくホワイト
カーボンにおいて著しいことが確認された。また
裏抜け防止効果は、タルク、ホワイトカーボンと
も少なかつた。
葉樹のグラウンド・パルプを用い、填料として比
較例1に示したタルクとホワイトカーボンを用い
た以外は、実施例1と同様な操作を行ない抄紙し
た。その結果を表―12に示す。 表―12から明らかな如く、裂断長の低下は、比
較例1と同傾向でタルクにおいて少なくホワイト
カーボンにおいて著しいことが確認された。また
裏抜け防止効果は、タルク、ホワイトカーボンと
も少なかつた。
第1図及び第2図は花弁状珪酸カルシウムの顕
微鏡写真、第3図は花弁状シリカの顕微鏡写真、
第4図は花弁状珪酸カルシウム―石膏複合体の顕
微鏡写真、第5図及び第6図は比較例としての珪
酸カルシウムの顕微鏡写真である。
微鏡写真、第3図は花弁状シリカの顕微鏡写真、
第4図は花弁状珪酸カルシウム―石膏複合体の顕
微鏡写真、第5図及び第6図は比較例としての珪
酸カルシウムの顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 パルプと無機質填料を抄紙することによつて
得られた紙において、 該無機質填料が、平均直径が0.1乃至30ミクロ
ン、厚さが0.005乃至0.1ミクロンの薄片の集合形
態を有する珪酸質粒子であり、 得られた紙が、細孔半径0.75ミクロン以下の細
孔容積が、細孔半径7.5ミクロン以上の細孔容積
より大きく、且つ、細孔半径0.75ミクロン以下の
細孔容積が0.1c.c./g以上であることを特徴とす
る紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8201579A JPS569499A (en) | 1979-06-30 | 1979-06-30 | Filler used in producing paper |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8201579A JPS569499A (en) | 1979-06-30 | 1979-06-30 | Filler used in producing paper |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS569499A JPS569499A (en) | 1981-01-30 |
| JPS6311478B2 true JPS6311478B2 (ja) | 1988-03-14 |
Family
ID=13762686
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8201579A Granted JPS569499A (en) | 1979-06-30 | 1979-06-30 | Filler used in producing paper |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS569499A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60500264A (ja) * | 1982-12-30 | 1985-02-28 | ルユヒトラ−ト,ベルン | 紙又はボ−ル紙状材用フィラ−およびその製造方法 |
| JPS6399397A (ja) * | 1987-06-12 | 1988-04-30 | 株式会社トクヤマ | 紙用填料 |
| CA1251603A (en) * | 1988-03-18 | 1989-03-28 | Roger A. Crawford | Saturating grade paper |
| JPH0796759B2 (ja) * | 1991-06-14 | 1995-10-18 | 日本インシュレーション株式会社 | 紙 |
| JP5122872B2 (ja) * | 2006-06-23 | 2013-01-16 | 中越パルプ工業株式会社 | 中性紙、および中性紙の製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS548632A (en) * | 1977-06-23 | 1979-01-23 | Shiraishi Kogyo Kaisha Ltd | Calcium carbonate pigment and method of making same |
| JPS5450605A (en) * | 1977-09-29 | 1979-04-20 | Honshu Paper Co Ltd | Paper making method |
-
1979
- 1979-06-30 JP JP8201579A patent/JPS569499A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS569499A (en) | 1981-01-30 |
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