JPS6320919B2 - - Google Patents
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- JPS6320919B2 JPS6320919B2 JP55012840A JP1284080A JPS6320919B2 JP S6320919 B2 JPS6320919 B2 JP S6320919B2 JP 55012840 A JP55012840 A JP 55012840A JP 1284080 A JP1284080 A JP 1284080A JP S6320919 B2 JPS6320919 B2 JP S6320919B2
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Description
本発明は非晶質磁性金属巻磁心の製造方法に関
するものである。 パーマロイ等の結晶質磁性合金、あるいは鉄族
元素−ガラス化元素系等の非晶質磁性合金からな
る磁性金属薄板が、各種コイル、トランス等の磁
心用材料として幅広く用いられている。このよう
な磁性金属薄板を用いて各種磁心を形成する代表
的1例としては、連続状の長尺薄板を環状に巻回
し巻磁心となす場合があり、その他、薄板を所定
の形状に抜いて、その複数枚を積層して積層する
ような場合もある。そして、このように磁性金属
薄板から各種インダクタンス素子用の磁心を形成
する場合、うず電流損を少とするためには、巻回
されて、あるいは場合によつては積層されて互い
に接しあう薄板間には、絶縁層を介在させること
が好ましい。この場合、絶縁層を介在させるとい
つても、磁心中の磁性金属薄板の占積率はできる
だけ大きくして、磁心を小型化することが好まし
く、このため介在させる絶縁層はできるだけ薄く
する必要がある。特に、磁性金属薄板として非晶
質磁性合金の薄板を用いる場合には、薄板の厚さ
が100μm以下であることから、絶縁層は例えば数
μm以下の厚さの均一な薄層として形成される必
要がある。 従来、このように巻磁心を構成する薄板間の層
間絶縁を行う方法としては、通常、長尺の連続薄
板や、それから所定形状に抜いた薄板の片面また
は両面に、絶縁物粒子を含む組成物や、いわゆる
絶縁性接着剤を、刷子、スプレー等の種々の手段
により塗布することにより、薄板上に予め絶縁被
覆層を形成し、これを所定の形状に巻回しり、そ
れを積層する方法がとられている。この場合、薄
板から磁心を形成する場合、特にそれから巻磁心
を形成する場合には必ずといつてよいほど、磁心
形成後に薄板内部の歪を除去するための熱処理を
施す必要があり、このような点から絶縁被覆層形
成材料には耐熱性が要求される。しかるに、この
ような耐熱性を満足するような材料を用い、上記
のような塗布法により絶縁被覆を円形成しようと
するときには、薄い均一な層を形成することが難
しい。特に、長尺の連続薄板に絶縁被覆層を形成
しようとするときには、その製造条件の些細な変
動により、その厚み、被着性等が変動することに
なり、製造の際の条件制御が難しく、又その歩留
りが悪いという欠点がある。又、特に、非晶質磁
性合金の長尺の薄板に対し、例えば数μm以下の
絶縁被覆層を形成しようとするときには、その層
厚の均一性はきわめて悪いものとなり、その結
果、絶縁被覆層の耐圧が局所的に低下するため、
その安全率を考慮に入れて、層厚をある程度大き
なものとせざるを得ず、磁心占積率はある程度以
下の小さなものとせざるを得ないという欠点があ
つた。 本発明は、このような実状に鑑みなされたもの
であつて、非晶質磁性金属薄板から巻磁心を形成
する場合、薄板間の層間絶縁として薄板上に予め
絶縁被覆層を形成する際に、きわめて均一な層厚
の絶縁被覆層を形成することができ、きわめて薄
い非晶質磁性金属の薄板に対しても、十分薄く、
しかも均一な絶縁被覆層を形成でき、その結果磁
心占積率をきわめて大きくできる方法を提供する
ことを目的とする。本発明の別の目的は、きわめ
て長尺の連続状薄板に対しても、その被覆層形成
を連続的に、しかも均一に行うことができる方法
を提供するにある。本発明の更に別の目的は、工
程が頻雑でなく、又作業性も良好で、その結果コ
ストも低廉ですむ方法を提供するにある。本発明
の更なる目的は、被覆層の耐熱性、付着性が良好
で、その後の磁心形成工程等において剥離が生じ
ず、歩留りが良好で、又巻磁心として層間絶縁特
性が良好で、加えて薄板の磁気特性に何ら悪影響
を及ぼすことのない方法を提供するにある。本発
明のその他の目的は、以下の記載から自ずと明ら
かになるであろう。 本発明者らは、このような目的につき種々検討
を行い、本発明をなすに至つたものである。 すなわち第1の発明は、鉄族元素の1〜3種を
含み、鉄族元素中のFeの組成比が40at%以上で
あり、Si,B,PおよびCのうちの1種以上を含
み、連続長尺の10〜100μmの厚さを有する非晶質
磁性金属の薄板を陰極として、Mn,Fe,Ni,
Zn,CoおよびAlのうちの1種以上の金属塩水溶
液中にて電解を行つて、上記薄板の少なくとも一
面上に金属水酸化物を主成分とする0.1〜10μmの
厚さの沈積層を生成させ、次いでこれを巻回して
巻磁心として熱処理を施すことを特徴とする非晶
質磁性金属巻磁心の製造方法である。 また、第2の発明は、鉄族元素の1〜3種を含
み、鉄族元素中のFeの組成比が40at%以上であ
り、Si,B,PおよびCのうちの1種以上を含
み、連続長尺の10〜100μmの厚さを有する非晶質
磁性金属の薄板を陰極として、Mn,Fe,Ni,
Zn,CoおよびAlのうちの1種以上の金属塩水溶
液中にて電解を行つて、上記薄板の少なくとも一
面上に金属水酸化物を主成分とする0.1〜10μmの
厚さの沈積層を生成させ、その後熱処理を施して
酸化物とし、次いでこれを巻回して巻磁心として
熱処理を施すことを特徴とする非晶質磁性金属巻
磁心の製造方法である。 本発明において、絶縁被覆層をその少なくとも
一面上に形成する磁性金属薄板は、非晶質磁性金
属からなるものである。 Fe−Ni系合金であるパーマロイや、Fe−Si系
合金等の結晶質磁性合金からなるものでは本発明
の効果が半減する。この場合、非晶質磁性金属の
薄板としては、公知の高速急冷法によつて得られ
た10〜100μm程度の厚さのものであればよい。
又、その組成も種々のものであつてよいが、コイ
ル、トランス等の各種実用インダクタンス素子用
巻磁心に好適であるという点では、鉄族元素とし
てFe,Co,Niの1〜3種を含み、鉄族元素中の
Fe組成比が40at%、より好ましくは60at%以上
であり、Si,B,P,C等の1種以上をガラス化
元素として含むものであることが好ましい。 このような非晶質磁性金属の薄板に対し、本発
明においては、先ず、所定の電解処理を行い、薄
板上に金属水酸化物を主成分とする沈積層を生成
せしめる。 この場合、電解処理は、金属塩水溶液中にて、
薄板を陰極として用いて行う。 用いる金属塩水溶液としては、金属塩の溶液濃
度が、好ましくは0.1モル/程度以上であり、
しかも金属塩の対応する金属水酸化物の電解条件
下における系内での溶解度が十分小さいものであ
ればよく、金属塩としてはMn,Fe,Ni,Zn,
CoおよびAlのうちの1種以上の種々の塩を用い
ることができる。この場合、水溶液中での金属塩
濃度は1モル/以上であるとより好ましい。
又、対応する金属水酸化物は、30℃において、水
に対し10-2g/100ml以下であると好ましい結果
を得る。このような観点からして、必要に応じ
pH調整剤等の他の添加剤を含有する水溶液中に
溶質として存在する金属塩は、Mn,Fe,Ni,
Zn,Co,Alの硝酸塩であるときより好ましい結
果を得ることができる。この場合、融点25℃の硝
酸マンガン(6水塩)は、そのまま上記金属塩水
溶液として用いることができ、最も入手および調
整容易な金属塩である。 このような金属塩水溶液中において、本発明に
あつては、非晶質磁性金属の薄板を陰極として電
解を行う。この場合、場合によつては磁心形成用
に所定長裁断した薄板を用い、これを電解槽内に
配置し、いわゆるバツチ処理の電解を行うことも
できるが巻磁心用の薄板は相当長尺であるため、
装置と操作を簡易とするためには、長尺の連続薄
板を連続的に電解槽内を通過させ、電解による沈
積層形成を連続的に行う一方、陰極としての非晶
質磁性金属薄板と対向して配置される陽極として
は、通常用いられている材質のものを用いればよ
く、その配置には種々の態様が可能である。又、
陰極薄板とこの陽極とに印加する直流電圧は、陽
極における水素発生電位以上の電圧とすればよ
く、電解槽の大きさ、極間距離から適宜決定すれ
ばよい。他方、電解時における金属塩水溶液の液
温としては、室温から100℃以下の任意の温度と
することができるが、通常は、室温〜70℃程度と
するのが一般的である。又、電解時間は、絶縁被
覆層の厚さに応じ適宜決定することができるもの
であるが、通常の条件では概ね5〜30分程度とす
るのが一般的であり、薄板を連続移送して電解す
るときには、この電解時間と槽のサイズ等とから
移送速度が決定される。 このような電解を行うことにより、薄板の少な
くとも片面上には、対応する金属水酸化物を主成
分とする沈積層が所定厚さで均一に形成されるこ
とになる。 この場合、このように薄板上に形成された沈積
層は、薄板を電解槽から取り出し乾燥させるだけ
で、そのまま絶縁被覆層として機能するものであ
る。ただ、このように形成された沈積層には、更
に熱処理を施し、沈積層を構成する水酸化物の一
部ないし大半を酸化物に変換し、これにより絶縁
被覆層の電気特性を改良し、又、層の付着性を向
上させることが好ましい。このような熱処理の1
例としては、例えば空気中で100〜300℃程度にて
10〜60分程度行う加熱処理がある。 なお、電解槽から取り出された沈積層形成後の
薄板は、エタノール、アセトン等の溶媒で洗浄す
ると好ましい結果を得る。 以上詳述してきたような本発明の絶縁被覆層形
成方法の1実施例が第1図に示される。第1図に
おいて、非晶質磁性金属の長尺連続薄板1は、移
送ロール81,81′、85,85′により、図示
しない原反ロールから、電解槽2、洗浄槽5、熱
処理炉6を経て、連続的に巻き取りロール7に移
送され、巻き取りロール7にて例えばそのまま巻
磁心として形成されて巻き取られるように構成さ
れている。この場合、薄板1は先ず電解槽2内を
案内ロール91〜94により通過する。その際電
解槽2内には金属塩水溶液3が収納され、又薄板
1と対向して陽極41,42が配置され、更に陽
極41,42と金属製移送ロール81,81′と
の間には直流電源Eが接続され、、その結果、上
記のような電解処理が行われることになる。次い
で、案内ロール95〜98により溶媒51を収納
する洗浄槽5を通過し、更に熱処理炉6を経て巻
き取りロール7に巻きとられる。なお、電解槽2
および洗浄槽5内には撹拌器S2,S5が配置され、
収納液体の撹拌を行つている。 このようにして、非晶質磁性金属薄板の少なく
とも片面上には、絶縁被覆層が形成されることに
なるが、このようにして、長尺連続状薄板に絶縁
被覆層を形成したのち、それから公知の方法に従
い、巻磁心として形成する。 このようにして、本発明に従い非晶質磁性金属
薄板の少なくとも片面上に形成される絶縁被覆層
は、0.1〜10μmの所望層厚範囲において、層厚が
きわめて均一な層として得られ、又、数千Å程度
の層厚でも十分な電気抵抗率を示す。このため、
非晶質磁性合金の長尺状の薄板に本発明を適用し
て、それから常法に従い巻磁心を形成すれば、磁
心占積率はきわめて大きいものを得ることがで
き、しかもその占積率の制御をきわめて正確に行
うことができる。又、巻磁心としての層間絶縁特
性は良好で、うず電流損はきわめて小さい。他
方、本発明における絶縁被覆層の形成は連続の長
尺薄板に対し連続的に行うことができ、量産性に
すぐれているとともに、例えば真空蒸着法と比較
してその操作が容易である。又形成された絶縁被
覆層の耐熱性は高く、通常の条件下における磁心
形成後の歪取り熱処理に対して十分安定である。
加えて、非晶質磁性金属薄板の磁気特性には何ら
悪影響を及ぼすこともない。更に、薄板として非
晶質磁性合金を用いるので、絶縁被覆層の付着性
がきわめて良好であり、後の巻磁心形成工程にお
いて剥離等は生じず、磁心製造の歩留りはきわめ
て高い。 本発明者らは、本発明の効果を確認するため
種々実験を行つた。以下にその1例を示す。 実験例 第1図に示される装置を用い、厚さ20μm、巾
12mmの組成Fe80(Si0.1B0.9)20からなる非晶質磁性
合金の長尺連続薄板に対し絶縁層の形成を行い、
本発明の効果を確認した。 この場合、第1図において、上記非晶質磁性合
金からなる薄板1の連続送り速度は20mm/minと
した。一方、電解槽2としては、テフロン製の槽
を用い、その内寸は100mm×100mm×100mmとし、
その内部には電解液金属塩水溶液3として液温30
℃に保持した硝酸マンガン(6水塩)を800ml収
納した。これに対し、図示のごとく電解槽2内に
配置される2つの陽極41,42としては、それ
ぞれ20mm×80mm×1mmの5%Ni鋼板を用い、そ
れらを電解槽の内側壁および内底壁から10mm離れ
た位置において、対向して移速される薄板1と5
mmの間隙を保持するようにして配置した。他方、
金属性の移送ロール81,81′とこの陽極41,
42間には、直流電源Eを接続し、4.0Vの直流
電圧が印加されるようにした。更に、洗浄槽5内
には、溶媒51としてエタノールを収納し、又熱
処理炉6としては管状炉芯管を用い、薄板1が空
気中にて200℃、20分間の均熱熱処理を受けるよ
うにした。 このようにして連続処理を施し、巻き取りコア
7に巻き取られた薄板1は、Mn酸化物からなる
約2μmの被覆層がきわめて均一に形成されている
ことが確認された。又、絶縁被覆層が形成された
薄板1の厚み方向の抵抗は106Ω以上あることが
確認された。 次いで、このようにして絶縁被覆層が形成され
た薄板1を、常法に従い内径16mm、外径28mm、巾
12mmのトロイダル巻磁心として形成した。この
後、この巻磁心に対し、420℃、20分間の空気中
無磁場中熱処理を施し、所定の巻線を巻装し、そ
の最大磁束密度Bm=4KGでの、20KHz、50KHz
および100KHzにおける鉄損を測定した。薄板1
の1Kg当りに換算した結果を下記表1に示す。 これに対し、比較のため上記の処理を全く施す
ことなく、上記薄板をそのまま、内径16mm、外径
28mm、巾12mmの巻磁心として形成し、上記と同様
の熱処理を施し、巻線を巻装し、上記と同様に鉄
損を測定した。未処理薄板1Kg当りに換算した鉄
損を下記表1に示す。
するものである。 パーマロイ等の結晶質磁性合金、あるいは鉄族
元素−ガラス化元素系等の非晶質磁性合金からな
る磁性金属薄板が、各種コイル、トランス等の磁
心用材料として幅広く用いられている。このよう
な磁性金属薄板を用いて各種磁心を形成する代表
的1例としては、連続状の長尺薄板を環状に巻回
し巻磁心となす場合があり、その他、薄板を所定
の形状に抜いて、その複数枚を積層して積層する
ような場合もある。そして、このように磁性金属
薄板から各種インダクタンス素子用の磁心を形成
する場合、うず電流損を少とするためには、巻回
されて、あるいは場合によつては積層されて互い
に接しあう薄板間には、絶縁層を介在させること
が好ましい。この場合、絶縁層を介在させるとい
つても、磁心中の磁性金属薄板の占積率はできる
だけ大きくして、磁心を小型化することが好まし
く、このため介在させる絶縁層はできるだけ薄く
する必要がある。特に、磁性金属薄板として非晶
質磁性合金の薄板を用いる場合には、薄板の厚さ
が100μm以下であることから、絶縁層は例えば数
μm以下の厚さの均一な薄層として形成される必
要がある。 従来、このように巻磁心を構成する薄板間の層
間絶縁を行う方法としては、通常、長尺の連続薄
板や、それから所定形状に抜いた薄板の片面また
は両面に、絶縁物粒子を含む組成物や、いわゆる
絶縁性接着剤を、刷子、スプレー等の種々の手段
により塗布することにより、薄板上に予め絶縁被
覆層を形成し、これを所定の形状に巻回しり、そ
れを積層する方法がとられている。この場合、薄
板から磁心を形成する場合、特にそれから巻磁心
を形成する場合には必ずといつてよいほど、磁心
形成後に薄板内部の歪を除去するための熱処理を
施す必要があり、このような点から絶縁被覆層形
成材料には耐熱性が要求される。しかるに、この
ような耐熱性を満足するような材料を用い、上記
のような塗布法により絶縁被覆を円形成しようと
するときには、薄い均一な層を形成することが難
しい。特に、長尺の連続薄板に絶縁被覆層を形成
しようとするときには、その製造条件の些細な変
動により、その厚み、被着性等が変動することに
なり、製造の際の条件制御が難しく、又その歩留
りが悪いという欠点がある。又、特に、非晶質磁
性合金の長尺の薄板に対し、例えば数μm以下の
絶縁被覆層を形成しようとするときには、その層
厚の均一性はきわめて悪いものとなり、その結
果、絶縁被覆層の耐圧が局所的に低下するため、
その安全率を考慮に入れて、層厚をある程度大き
なものとせざるを得ず、磁心占積率はある程度以
下の小さなものとせざるを得ないという欠点があ
つた。 本発明は、このような実状に鑑みなされたもの
であつて、非晶質磁性金属薄板から巻磁心を形成
する場合、薄板間の層間絶縁として薄板上に予め
絶縁被覆層を形成する際に、きわめて均一な層厚
の絶縁被覆層を形成することができ、きわめて薄
い非晶質磁性金属の薄板に対しても、十分薄く、
しかも均一な絶縁被覆層を形成でき、その結果磁
心占積率をきわめて大きくできる方法を提供する
ことを目的とする。本発明の別の目的は、きわめ
て長尺の連続状薄板に対しても、その被覆層形成
を連続的に、しかも均一に行うことができる方法
を提供するにある。本発明の更に別の目的は、工
程が頻雑でなく、又作業性も良好で、その結果コ
ストも低廉ですむ方法を提供するにある。本発明
の更なる目的は、被覆層の耐熱性、付着性が良好
で、その後の磁心形成工程等において剥離が生じ
ず、歩留りが良好で、又巻磁心として層間絶縁特
性が良好で、加えて薄板の磁気特性に何ら悪影響
を及ぼすことのない方法を提供するにある。本発
明のその他の目的は、以下の記載から自ずと明ら
かになるであろう。 本発明者らは、このような目的につき種々検討
を行い、本発明をなすに至つたものである。 すなわち第1の発明は、鉄族元素の1〜3種を
含み、鉄族元素中のFeの組成比が40at%以上で
あり、Si,B,PおよびCのうちの1種以上を含
み、連続長尺の10〜100μmの厚さを有する非晶質
磁性金属の薄板を陰極として、Mn,Fe,Ni,
Zn,CoおよびAlのうちの1種以上の金属塩水溶
液中にて電解を行つて、上記薄板の少なくとも一
面上に金属水酸化物を主成分とする0.1〜10μmの
厚さの沈積層を生成させ、次いでこれを巻回して
巻磁心として熱処理を施すことを特徴とする非晶
質磁性金属巻磁心の製造方法である。 また、第2の発明は、鉄族元素の1〜3種を含
み、鉄族元素中のFeの組成比が40at%以上であ
り、Si,B,PおよびCのうちの1種以上を含
み、連続長尺の10〜100μmの厚さを有する非晶質
磁性金属の薄板を陰極として、Mn,Fe,Ni,
Zn,CoおよびAlのうちの1種以上の金属塩水溶
液中にて電解を行つて、上記薄板の少なくとも一
面上に金属水酸化物を主成分とする0.1〜10μmの
厚さの沈積層を生成させ、その後熱処理を施して
酸化物とし、次いでこれを巻回して巻磁心として
熱処理を施すことを特徴とする非晶質磁性金属巻
磁心の製造方法である。 本発明において、絶縁被覆層をその少なくとも
一面上に形成する磁性金属薄板は、非晶質磁性金
属からなるものである。 Fe−Ni系合金であるパーマロイや、Fe−Si系
合金等の結晶質磁性合金からなるものでは本発明
の効果が半減する。この場合、非晶質磁性金属の
薄板としては、公知の高速急冷法によつて得られ
た10〜100μm程度の厚さのものであればよい。
又、その組成も種々のものであつてよいが、コイ
ル、トランス等の各種実用インダクタンス素子用
巻磁心に好適であるという点では、鉄族元素とし
てFe,Co,Niの1〜3種を含み、鉄族元素中の
Fe組成比が40at%、より好ましくは60at%以上
であり、Si,B,P,C等の1種以上をガラス化
元素として含むものであることが好ましい。 このような非晶質磁性金属の薄板に対し、本発
明においては、先ず、所定の電解処理を行い、薄
板上に金属水酸化物を主成分とする沈積層を生成
せしめる。 この場合、電解処理は、金属塩水溶液中にて、
薄板を陰極として用いて行う。 用いる金属塩水溶液としては、金属塩の溶液濃
度が、好ましくは0.1モル/程度以上であり、
しかも金属塩の対応する金属水酸化物の電解条件
下における系内での溶解度が十分小さいものであ
ればよく、金属塩としてはMn,Fe,Ni,Zn,
CoおよびAlのうちの1種以上の種々の塩を用い
ることができる。この場合、水溶液中での金属塩
濃度は1モル/以上であるとより好ましい。
又、対応する金属水酸化物は、30℃において、水
に対し10-2g/100ml以下であると好ましい結果
を得る。このような観点からして、必要に応じ
pH調整剤等の他の添加剤を含有する水溶液中に
溶質として存在する金属塩は、Mn,Fe,Ni,
Zn,Co,Alの硝酸塩であるときより好ましい結
果を得ることができる。この場合、融点25℃の硝
酸マンガン(6水塩)は、そのまま上記金属塩水
溶液として用いることができ、最も入手および調
整容易な金属塩である。 このような金属塩水溶液中において、本発明に
あつては、非晶質磁性金属の薄板を陰極として電
解を行う。この場合、場合によつては磁心形成用
に所定長裁断した薄板を用い、これを電解槽内に
配置し、いわゆるバツチ処理の電解を行うことも
できるが巻磁心用の薄板は相当長尺であるため、
装置と操作を簡易とするためには、長尺の連続薄
板を連続的に電解槽内を通過させ、電解による沈
積層形成を連続的に行う一方、陰極としての非晶
質磁性金属薄板と対向して配置される陽極として
は、通常用いられている材質のものを用いればよ
く、その配置には種々の態様が可能である。又、
陰極薄板とこの陽極とに印加する直流電圧は、陽
極における水素発生電位以上の電圧とすればよ
く、電解槽の大きさ、極間距離から適宜決定すれ
ばよい。他方、電解時における金属塩水溶液の液
温としては、室温から100℃以下の任意の温度と
することができるが、通常は、室温〜70℃程度と
するのが一般的である。又、電解時間は、絶縁被
覆層の厚さに応じ適宜決定することができるもの
であるが、通常の条件では概ね5〜30分程度とす
るのが一般的であり、薄板を連続移送して電解す
るときには、この電解時間と槽のサイズ等とから
移送速度が決定される。 このような電解を行うことにより、薄板の少な
くとも片面上には、対応する金属水酸化物を主成
分とする沈積層が所定厚さで均一に形成されるこ
とになる。 この場合、このように薄板上に形成された沈積
層は、薄板を電解槽から取り出し乾燥させるだけ
で、そのまま絶縁被覆層として機能するものであ
る。ただ、このように形成された沈積層には、更
に熱処理を施し、沈積層を構成する水酸化物の一
部ないし大半を酸化物に変換し、これにより絶縁
被覆層の電気特性を改良し、又、層の付着性を向
上させることが好ましい。このような熱処理の1
例としては、例えば空気中で100〜300℃程度にて
10〜60分程度行う加熱処理がある。 なお、電解槽から取り出された沈積層形成後の
薄板は、エタノール、アセトン等の溶媒で洗浄す
ると好ましい結果を得る。 以上詳述してきたような本発明の絶縁被覆層形
成方法の1実施例が第1図に示される。第1図に
おいて、非晶質磁性金属の長尺連続薄板1は、移
送ロール81,81′、85,85′により、図示
しない原反ロールから、電解槽2、洗浄槽5、熱
処理炉6を経て、連続的に巻き取りロール7に移
送され、巻き取りロール7にて例えばそのまま巻
磁心として形成されて巻き取られるように構成さ
れている。この場合、薄板1は先ず電解槽2内を
案内ロール91〜94により通過する。その際電
解槽2内には金属塩水溶液3が収納され、又薄板
1と対向して陽極41,42が配置され、更に陽
極41,42と金属製移送ロール81,81′と
の間には直流電源Eが接続され、、その結果、上
記のような電解処理が行われることになる。次い
で、案内ロール95〜98により溶媒51を収納
する洗浄槽5を通過し、更に熱処理炉6を経て巻
き取りロール7に巻きとられる。なお、電解槽2
および洗浄槽5内には撹拌器S2,S5が配置され、
収納液体の撹拌を行つている。 このようにして、非晶質磁性金属薄板の少なく
とも片面上には、絶縁被覆層が形成されることに
なるが、このようにして、長尺連続状薄板に絶縁
被覆層を形成したのち、それから公知の方法に従
い、巻磁心として形成する。 このようにして、本発明に従い非晶質磁性金属
薄板の少なくとも片面上に形成される絶縁被覆層
は、0.1〜10μmの所望層厚範囲において、層厚が
きわめて均一な層として得られ、又、数千Å程度
の層厚でも十分な電気抵抗率を示す。このため、
非晶質磁性合金の長尺状の薄板に本発明を適用し
て、それから常法に従い巻磁心を形成すれば、磁
心占積率はきわめて大きいものを得ることがで
き、しかもその占積率の制御をきわめて正確に行
うことができる。又、巻磁心としての層間絶縁特
性は良好で、うず電流損はきわめて小さい。他
方、本発明における絶縁被覆層の形成は連続の長
尺薄板に対し連続的に行うことができ、量産性に
すぐれているとともに、例えば真空蒸着法と比較
してその操作が容易である。又形成された絶縁被
覆層の耐熱性は高く、通常の条件下における磁心
形成後の歪取り熱処理に対して十分安定である。
加えて、非晶質磁性金属薄板の磁気特性には何ら
悪影響を及ぼすこともない。更に、薄板として非
晶質磁性合金を用いるので、絶縁被覆層の付着性
がきわめて良好であり、後の巻磁心形成工程にお
いて剥離等は生じず、磁心製造の歩留りはきわめ
て高い。 本発明者らは、本発明の効果を確認するため
種々実験を行つた。以下にその1例を示す。 実験例 第1図に示される装置を用い、厚さ20μm、巾
12mmの組成Fe80(Si0.1B0.9)20からなる非晶質磁性
合金の長尺連続薄板に対し絶縁層の形成を行い、
本発明の効果を確認した。 この場合、第1図において、上記非晶質磁性合
金からなる薄板1の連続送り速度は20mm/minと
した。一方、電解槽2としては、テフロン製の槽
を用い、その内寸は100mm×100mm×100mmとし、
その内部には電解液金属塩水溶液3として液温30
℃に保持した硝酸マンガン(6水塩)を800ml収
納した。これに対し、図示のごとく電解槽2内に
配置される2つの陽極41,42としては、それ
ぞれ20mm×80mm×1mmの5%Ni鋼板を用い、そ
れらを電解槽の内側壁および内底壁から10mm離れ
た位置において、対向して移速される薄板1と5
mmの間隙を保持するようにして配置した。他方、
金属性の移送ロール81,81′とこの陽極41,
42間には、直流電源Eを接続し、4.0Vの直流
電圧が印加されるようにした。更に、洗浄槽5内
には、溶媒51としてエタノールを収納し、又熱
処理炉6としては管状炉芯管を用い、薄板1が空
気中にて200℃、20分間の均熱熱処理を受けるよ
うにした。 このようにして連続処理を施し、巻き取りコア
7に巻き取られた薄板1は、Mn酸化物からなる
約2μmの被覆層がきわめて均一に形成されている
ことが確認された。又、絶縁被覆層が形成された
薄板1の厚み方向の抵抗は106Ω以上あることが
確認された。 次いで、このようにして絶縁被覆層が形成され
た薄板1を、常法に従い内径16mm、外径28mm、巾
12mmのトロイダル巻磁心として形成した。この
後、この巻磁心に対し、420℃、20分間の空気中
無磁場中熱処理を施し、所定の巻線を巻装し、そ
の最大磁束密度Bm=4KGでの、20KHz、50KHz
および100KHzにおける鉄損を測定した。薄板1
の1Kg当りに換算した結果を下記表1に示す。 これに対し、比較のため上記の処理を全く施す
ことなく、上記薄板をそのまま、内径16mm、外径
28mm、巾12mmの巻磁心として形成し、上記と同様
の熱処理を施し、巻線を巻装し、上記と同様に鉄
損を測定した。未処理薄板1Kg当りに換算した鉄
損を下記表1に示す。
【表】
上記表1の結果から、本発明に従つたとき、磁
心の損失はきわめて小さいものとなることがわか
る。 なお、このような効果は、Mnにかえ、、Fe,
Ni,Zn,Co,Alを用いたときにも同様に実現し
た。 ただし、特開昭54−163741号公報記載のマグネ
シウム硼酸塩では、巻磁心形成後の熱処理により
剥離が生じた。
心の損失はきわめて小さいものとなることがわか
る。 なお、このような効果は、Mnにかえ、、Fe,
Ni,Zn,Co,Alを用いたときにも同様に実現し
た。 ただし、特開昭54−163741号公報記載のマグネ
シウム硼酸塩では、巻磁心形成後の熱処理により
剥離が生じた。
第1図は、本発明の1実施例において用いる装
置を説明するための概略図である。 1……非晶質磁性金属薄板、3……金属塩水溶
液。
置を説明するための概略図である。 1……非晶質磁性金属薄板、3……金属塩水溶
液。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 鉄族元素の1〜3種を含み、鉄族元素中の
Feの組成比が40at%以上であり、Si,B,Pお
よびCのうちの1種以上を含み、連続長尺の10〜
100μmの厚さを有する非晶質磁性金属の薄板を陰
極として、Mn,Fe,Ni,Zn,CoおよびAlのう
ちの1種以上の金属塩水溶液中にて電解を行つ
て、上記薄板の少なくとも一面上に金属水酸化物
を主成分とする0.1〜10μmの厚さの沈積層を生成
させ、次いでこれを巻回して巻磁心として熱処理
を施すことを特徴とする非晶質磁性金属巻磁心の
製造方法。 2 鉄族元素の1〜3種を含み、鉄族元素中の
Feの組成比が40at%以上であり、Si,B,Pお
よびCのうちの1種以上を含み、連続長尺の10〜
100μmの厚さを有する非晶質磁性金属の薄板を陰
極として、Mn,Fe,Ni,Zn,CoおよびAlのう
ちの1種以上の金属塩水溶液中にて電解を行つ
て、上記薄板の少なくとも一面上に金属水酸化物
を主成分とする0.1〜10μmの厚さ沈積層を生成さ
せ、その後熱処理を施して酸化物とし、次いでこ
れを巻回して巻磁心として熱処理を施すことを特
徴とする非晶質磁性金属巻磁心の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1284080A JPS56112498A (en) | 1980-02-05 | 1980-02-05 | Formation of insulation coating layer of magnetic metal sheet |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1284080A JPS56112498A (en) | 1980-02-05 | 1980-02-05 | Formation of insulation coating layer of magnetic metal sheet |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS56112498A JPS56112498A (en) | 1981-09-04 |
| JPS6320919B2 true JPS6320919B2 (ja) | 1988-05-02 |
Family
ID=11816572
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1284080A Granted JPS56112498A (en) | 1980-02-05 | 1980-02-05 | Formation of insulation coating layer of magnetic metal sheet |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS56112498A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5769712A (en) * | 1980-10-17 | 1982-04-28 | Sanyo Electric Co Ltd | Amorphous magnetic core |
| JPS61227194A (ja) * | 1985-03-30 | 1986-10-09 | Nippon Steel Corp | 非晶質合金薄帯の表面処理方法 |
| JPH04193997A (ja) * | 1990-11-28 | 1992-07-14 | Nippon Parkerizing Co Ltd | セラミックスコーティング方法 |
| CN120883291A (zh) * | 2023-03-23 | 2025-10-31 | 株式会社博迈立铖 | Fe-Co系合金被覆基材及层叠芯构件 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS50149544A (ja) * | 1974-05-23 | 1975-11-29 | ||
| AU4688979A (en) * | 1978-05-30 | 1979-12-06 | Allegheny Ludlum Industries Inc. | Electrolytic base coating |
| JPS604919B2 (ja) * | 1979-12-27 | 1985-02-07 | サンリツ工業株式会社 | ベリリウム、又はアルミニウムの水酸化物あるいは水和物の電着方法 |
-
1980
- 1980-02-05 JP JP1284080A patent/JPS56112498A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS56112498A (en) | 1981-09-04 |
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