JPS6340617B2 - - Google Patents
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- JPS6340617B2 JPS6340617B2 JP60243119A JP24311985A JPS6340617B2 JP S6340617 B2 JPS6340617 B2 JP S6340617B2 JP 60243119 A JP60243119 A JP 60243119A JP 24311985 A JP24311985 A JP 24311985A JP S6340617 B2 JPS6340617 B2 JP S6340617B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、金属鋳造品を製造する場合に使用
される鋳物用砂型の製造に用いられる鋳型材料に
関し、特に常温大気下に放置した後の強度および
溶湯注入後の強度が共にすぐれ、かつ塗型を全く
必要としないか、あるいはスプレー程度の極く簡
単な塗型しか必要としない鋳物用砂型を製造する
ことができる鋳型材料に関するものである。 〔従来の技術〕 一般に、種々の金属の鋳造品を製造するのに使
用される鋳物用砂型(以下、単に砂型ともいう)
は、大別して2通りの方法、すなわち、例えば
325メツシユ以上の粒度を有する粗粒の珪砂、ジ
ルコンサンド、およびクロマイトサンド等からな
る鋳物用砂(以下、単に砂ともいう)を有機系バ
インダーによつて固める方法と、無機系バインダ
ーによつて固める方法によつて製造されている。 そのうち、前者の有機系バインダーを使用する
方法としては、例えば、砂に混合させたバインダ
ーとしてのフエノール樹脂またはフラン樹脂を、
硫酸、燐酸、トルエンスルホン酸またはキシレン
スルホン酸のような強酸性の硬化剤で硬化して、
この砂を固める方法、フエノール樹脂、ポリイソ
シアネートおよび塩基性触媒の3者を砂と混合
し、この触媒によりフエノール樹脂とポリイソシ
アネートとのウレタン化反応を起して砂を硬化さ
せる方法(ペツプセツト法)、および油変性アル
キド樹脂、ナフテン酸金属塩およびポリイソシア
ネートの3者の混合によつて起るウレタン化反応
を利用して砂を固める方法(リノキユア法)があ
り、また後者の無機系バインダーを使用する方法
としては、セメントで砂を固めて鋳型を造型する
方法(OJプロセス)および珪酸ソーダを含有さ
せた砂にCO2ガスを圧入して、砂を硬化させる方
法が知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、前記の有機バインダーによつて製造さ
れた砂型は、いずれも一般に溶湯注入後の強度
(以下「高温強度」という)が劣るとともに、そ
の砂型に溶湯が注入されると、有機系バインダー
が燃焼して砂粒どうしの結合が弛み、溶湯が砂の
間に侵入する差込事故が発生するので、その容湯
の砂型内部への侵入を防ぐため、砂形の溶湯と接
触する部分に、黒鉛、雲母粉、木炭粉、滑石等を
主剤とした塗型剤を刷毛またはスプレー等で塗布
しなければならず、一方無機系バインダーで固め
た砂型では、差込みはないけれども、常温大気下
に一定時間放置した後の強度(以下「放置強度」
という)が劣る上に、さらに砂に金属が融着する
焼付きが発生し易いので、それを防止するため
に、木粉、コークス粉等を砂に添加した上に、や
はり塗型する必要があり、したがつていずれの場
合も塗型を必要とし、この塗型作業は砂型製作費
の30〜50%も占めて、砂型のコストアツプの主要
な一因をなしているという問題があつた。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、放置強度と高温強度にすぐれ、かつ塗型を全
く必要としないか、あるいは極く簡単な塗型しか
必要としない鋳物用砂型を製造することができる
鋳型材料を開発すべく研究を行なつた結果、 (1) バインダーを混合した鋳型材料で製造された
砂型の一定時間放置後の強度、すなわち放置強
度が大きいと、鋳造作業中砂型が壊れ難いた
め、生産性が向上するとともに、砂型の取扱い
が容易となるので、砂型には元来高い放置強度
が望まれているが、従来のフラン樹脂等の有機
系バインダーのほかに、エチルシリケートのよ
うな珪酸エステル、これの加水分解生成物、水
分散性シリカゾル、およびアルコール分散型シ
リカゾルのうちの1種または2種以上からなる
セラミツク系バインダー(以下、これらをまと
めて本発明セラミツク系バインダーともいう)
と、その硬化剤としてイソシアネートを添加し
た鋳型材料で造型すると、砂型の前記放置強度
が、有機系バインダーだけを配合した鋳型材料
で造型した場合の1.5〜3倍に向上すること、 (2) 有機系バインダーだけを配合した鋳型材料を
用いて造型した砂形の高温強度は一般に放置強
度の1/3程度に低下するが、砂型造型時に本発
明セラミツク系バインダー、またはさらに食
塩、硼砂、硼酸等の高温で溶融する高温強化剤
を鋳型材料に添加すると、本発明セラミツク系
バインダーから供給されるシリカ、あるいはさ
らに硼酸等の高温強化剤が、高温で砂に溶着し
て砂と砂とを強固に結合するため、その砂型の
高温強度は放置強度の1/2程度までしか低下し
ない上に、前述のとおり放置強度自体も高くな
つているので、相対的に高温強度は著しく向上
すること、 (3) 無機系バインダーを配合した鋳型材料を用い
て砂型を造型する場合は、前述のとおり木粉、
コークス粉等を鋳型材料に添加し、さらに砂型
を塗型して、鋳造時に砂が焼つくのを防止して
いたが、バインダーとして、本発明セラミツク
系バインダーのほかに有機系バインダーが共存
した鋳型材料を用いると、この焼つきは全く起
らず、耐焼つき性のすぐれた砂型が得られるこ
と、 (4) 有機系バインダーのほかに前述の本発明セラ
ミツク系バインダーも加えた鋳型材料を用いて
造型した砂型でも塗型しないと溶湯が砂型内に
差込む事故が発生するが、この鋳型材料に予め
シリカ、アルミナ、ジルコニア等の無機耐火物
の微粉末を差込防止剤として混入しておくと、
この鋳型材料で造型された砂型では、これらの
微粉末が砂の間の空隙を塞ぐとともに、鋳込時
の高温によつてこの微粉末と砂とは本発明セラ
ミツク系バインダーによつて強固に融着される
結果、溶湯の差込みは無くなり、したがつて小
型鋳造品では塗型を省くことができるととも
に、大型鋳造品にあつても、塗型剤を軽くスプ
レーする程度で差込みを十分防止できること、 (5) 鋳鋼、特殊鋼等の鋳物用砂型のように、特に
高温強度を必要とする砂型の造型には、鋳鉄鋳
物用砂型と較べて、シリカ等の前記差込防止用
耐火物粉末や硼酸等の前記高温強化剤を多く混
合した鋳型材料を用いる必要があるが、これら
の添加剤の添加量が増えると砂型の造型性が低
下するので、バインダーを増やす必要も生ず
る。そこで鋳型材料中のバインダーを多くする
と、コスト高になるとともに、砂型の崩壊性が
低下するが、ここに糖類、デキストリン等の造
型改善剤を鋳型材料に加えると、砂型の造型性
が向上するので、このような造型改善剤を使用
すれば、バインダーを増やさなくても、すなわ
ち砂型の崩壊性を維持しつつ、造型性を向上で
きること、 (6) ダクタイル鋳鉄鋳造時に溶湯中に硫黄化合物
が存在すると、その鋳鉄における黒鉛の球状化
が阻害されるので、この化合物の存在は望まし
くないが、有機系バインダーを配合した鋳型材
料を用いて砂型をつくる場合には、例えば自硬
性のフエノール樹脂や、尿素変性フラン樹脂等
を硬化させる場合に使用される硫酸や有機スル
ホン酸から供給される硫黄分は、いずれも、黒
鉛を球状化するために添加されたマグネシウム
と反応して、マグネシウムを消耗し、もつて黒
鉛の球状化を阻害するので、従来はこれを防止
するために砂型に塗型剤を塗布していたが、鋳
型材料に酸化鉄や酸化マグネシウムのような黒
鉛球状化安定剤を添加すると、これが硫黄化合
物と反応して黒鉛の球状化が全く阻害されない
こと、 以上(1)〜(6)に示される知見を得たのである。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
にして、放置強度と高温強度にすぐれ、かつ塗型
を全く必要としないか、あるいは極く簡単な塗型
しか必要としない鋳物用砂型の製造を可能とする
鋳型材料を提供するもので、鋳物用砂に、この鋳
物用砂の重量を基にした重量%で(以下、%は重
量%を示す)、 (a) フルフリルアルコール、フエノール樹脂、お
よびポリエステル樹脂、並びにこれらを変性ま
たは反応させた樹脂のうちの少なくとも1種か
らなる有機系バインダー:0.4〜3%、 (b) 上記有機系バインダーを硬化させるための硬
化剤:0.2〜2%、 (c) 珪酸エステル、これの加水分解生成物、水分
散型シリカゾル、およびアルコール分散型シリ
カゾルのうちの少なくとも1種からなるセラミ
ツク系バインダー:SiO2分として、0.05〜2
%、 (d) 上記セラミツク系バインダーを硬化させるた
めのイソシアネートのうちの少なくとも1種か
らなる硬化剤:0.05〜2%、 (e) いずれも10〜40μmの粒度を有し、かつシリ
カ、アルミナ、およびジルコニアのうちの少な
くとも1種からなる差込防止用耐火物微粉末:
0.1〜3%、 以上(a)〜(e)を混合し、さらに、必要に応じて、 (f) 食塩、硼砂、および硼酸のうちの少なくとも
1種からなる高温強化剤:0.1〜3%、 (g) 糖類およびデキストリンのうちの少なくとも
1種からなる造型改善剤:0.1〜2%、 (h) 酸化鉄および酸化マグネシウムのうちの少な
くとも1種からなる黒鉛球状化安定剤:0.03〜
0.5%、 以上(f)〜(h)のうちの少なくとも1種を混合して
なる鋳型材料に特徴を有するものである。 さらに、以下にこの発明の鋳型材料について説
明する。 (a) 有機系バインダー この発明の鋳型材料において使用される有機
系バインダーとしては、フルフリルアルコー
ル、フエノール、またはポリエステル等の樹脂
のほか、これらを変性または反応させた樹脂、
例えば尿素−フラン樹脂、フエノール−フラン
樹脂、ポリエステル−フラン樹脂、フエノール
−またはポリエステル−イソシアネート型樹脂
のような従来砂型の有機系バインダーとして使
用されている合成樹脂が用いられ、これらの合
成樹脂は、砂型の放置強度を向上させるととも
に、砂の焼つきを防止する作用を発揮するが、
その含有量が0.4%未満では前記作用が十分で
なく、一方それが3%を越すと砂型の崩壊性が
低下するとともに、コストも高くなるので、そ
の含有量を0.4〜3%と定めた。 (b) 有機系バインダー用硬化剤 前記の有機系バインダーを硬化させるための
硬化剤としては従来使用されている、硫酸、燐
酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン
酸、キシレンスルホン酸、イソシアネート、好
ましくはジイソシアネートが使用され、そして
特にジフエニールメタン−4,4′ジイソシアネ
ート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HOI)、トルエン−2,4ジイソシアネー
ト、トルエン−2,6ジイソシアネート、また
はこれらの混合物を用いることができる。すな
わち、この発明の鋳型材料における有機系バイ
ンダー用硬化剤は、このような触媒も含めた、
有機系バインダーを硬化させるために従来使用
されてきたあらゆる材料を意味している。 一般にこの硬化剤の添加量が0.2%未満では
有機系バインダーの硬化が十分でなく、またそ
れが2%を越えると、硬化速度が速くなりすぎ
て造型作業を円滑に遂行できなくなることか
ら、その添加量を0.2〜2%と定めた。 (c) セラミツク系バインダー この発明の鋳型材料においてはセラミツク系
バインダーとして、珪酸エステル、これの加水
分解生成物、および水分散型のシリカゾル、お
よびアルコール分散型のシリカゾルのうちの1
種または2種以上が使用され、このうちの珪酸
エステルとしては特にエチルシリケート(珪酸
エチルエステル)、メチルシリケート、プロピ
ルシリケート、ブチルシリケート、またはそれ
の四量体ないし六量体のような重合体、または
これらの混合物が好ましく、この珪酸エステル
は水または酸水溶液によつて容易に加水分解さ
れ、珪酸エステルを例えば、アルコールを含む
塩酸水溶液で加水分解した生成物も珪酸エステ
ルと同様に使用される。 水またはアルコール分散型シリカゾルとして
は、粒径:20μm以下の微粉末シリカを水、エ
タノールのようなアルコールまたはアルコール
水溶液に分散させたシリカゾルが使用され、例
えば日本アエロジル(株)からアエロジル
(AEROSIL)(登録商標)の名称の下に市販さ
れている、平均粒径:12μm程度の高分散性無
定形シリカから調製したシリカゾルを都合よく
使用することができる。 これらのセラミツク系バインダーによつて供
給される微粒状シリカは、いずれも800〜850℃
において砂と砂とを焼結し、さらに1000〜1200
℃で溶融して砂と砂とを一層強固に融着する特
性を有するので、高温領域におけるバインダー
として極めてすぐれており、したがつて砂型の
高温強度を著しく改善する作用を有するばかり
でなく、後述の差込防止用耐火物微粉末ととも
に溶湯の差込みを防止して塗型作業の省略また
は簡素化を達成する作用も有するが、これらの
セラミツク系バインダー中のシリカ分が0.05%
未満では上記作用に所望の効果が得られず、一
方それが2%を越えると砂型の崩壊性が悪化す
るところから、セラミツク系バインダーの混合
割合を、シリカ分(SiO2分)として0.1〜2%
と定めた。 (d) セラミツク系バインダー用硬化剤 セラミツク系バインダーとして使用される珪
酸エステル中のアルコール分、珪酸エステルの
加水分解生成物中に含まれるアルコールと水、
およびシリカゾル中に含まれる水またはアルコ
ールは、有機系バインダーの硬化速度を低下さ
せるとともに、砂型の放置強度も低下させるの
で、このようなセラミツク系バインダー中のア
ルコール分や水分を除去して有機系バインダー
の硬化速度と砂型の放置強度を十分な高さに維
持するためにイソシアネートが使用される。こ
のイソシアネートとしては種々のアルコールま
たは水と反応して前記作用を発揮するものなら
ばどのようなイソシアネートでも使用すること
ができ、そのうち好ましくはジイソシアネート
が使用され、そして特にジフエニールメタン−
4,4′ジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチ
レンジイソシアネート(HDI)、トルエン−
2,4ジイソシアネート、トルエン−2,6ジ
イソシアネート、またはこれらの混合物を使用
するのが好ましい。 イソシアネートの添加量が0.05%未満では前
記作用が十分得られず、一方それが2%を越え
ても、その作用に格別の向上効果がみられない
でコスト高となることから、それを0.05〜2%
と定めた。 (e) 差込防止用耐火物微粉末 耐火物微粉末は、前述のとおり砂と砂との間
の空隙を塞ぎ、もつて前記本発明セラミツク系
バインダーの作用と相俟つて溶湯の差込みを一
段と抑制し、もつて塗型作業の省略または簡素
化をはかる有効な添加剤であつて、それには一
般に10〜40μmの粒度を有するシリカ、アルミ
ナ、ジルコニアが好ましく使用され、このよう
な耐火物微粉末の添加量が0.1%未満では前記
の差込防止効果が十分得られず、またそれが3
%を越えると放置強度が低下するので、その範
囲を0.1〜3%と定めた。 (f) 高温強化剤 溶湯温度が比較的高くなる金属、例えば鋳鋼
や特殊鋼を鋳造する場合は、砂型に特に高い高
温強度が要求される。このため砂型は、溶湯の
注型温度で溶融して砂、バインダーおよびその
他の添加物とを強固に溶着させる材料によつて
補強される必要があり、したがつてこの材料と
して高温強化剤が必要に応じて鋳型材料に添加
されるものであり、それには食塩、硼酸、硼砂
が好ましく使用される。この高温強化剤の添加
量が0.1%未満では前記効果が十分得られず、
またそれが3%を越すと砂型の崩壊性が低下す
るので、その範囲を0.1〜3%と定めた。 (g) 造型改善剤 鋳鋼および特殊鋳用砂型のように、特に高い
高温強度を維持しなければならない砂型におい
ては、前述のように耐火物微粉末や高温強化剤
の添加量が増え、造型性が低下するようになる
が、その造型性を向上させるためにバインダー
の含有量を増大させると、砂型の崩壊性が低下
するものであり、したがつて特に前記の砂型に
おいて崩壊性と造型性に支障を来すことなく高
温強度を維持させることを望む場合、必要に応
じて造型改善剤として、例えば糖密のような糖
類、またはデキストリンを添加するのがよい
が、その添加量が0.1%未満では、前記作用に
十分な効果が得られず、一方それが2%を越え
ると放置強度が低下するようになるので、その
範囲を0.1〜2%と定めた。 (h) 黒鉛球状化安定剤 酸化鉄および酸化マグネシウムは、有機系バ
インダー硬化剤等から供給される硫黄化合物と
反応して、これらの化合物を捕捉するので、こ
れらの微粉末を砂型中に予め含有させておく
と、前記化合物が鋳造品中に混入していくのが
防止され、その結果ダクタイル鋳鉄における黒
鉛の球状化は阻害されない。したがつて、例え
ばダクタイル鋳鉄の鋳造に使用される砂型に
は、硫黄化合物と反応してこれらを捕捉する黒
鉛球状化安定剤を必要に応じて添加するのがよ
く、それには酸化鉄および酸化マグネシウムの
微粉末のうちいずれか1種または2種が好都合
に使用される。この黒鉛球状化安定剤の添加量
が0.03%未満では前記の黒鉛球状化安定作用が
得られず、一方それが0.5%を越えても、その
作用が格別向上しない上に、コストが高くなる
ことから、その範囲を0.03〜0.5%と定めた。 〔実施例〕 つぎに、この発明の鋳型材料を実施例により具
体的に説明する。 まず、鋳型材料を調製するために以下に示す各
種の材料を用意した。なお、材料は以下任意に付
した括孤内の記号をもつて示す。 (a) 有機系バインダー(R): フルフリルアルコール(R−1)、フエノー
ル樹脂(R−2)、尿素−フラン樹脂(R−
3)、ポリエステル−フラン樹脂(R−4)、フ
エノール−フラン樹脂(R−5)、アルキツド
樹脂(R−6)、フエノール(ウレタン型)樹
脂(R−7)、およびポリエステル樹脂(R−
8)。 (6) 有機系バインダー用硬化剤(RC): トルエンスルフオン酸(RC−1)、キシレン
スルフオン酸(RC−2)、ベンゼンスルフオン
酸(RC−3)、ジフエニールメタン−4,4′ジ
イソシアネート(RC−4)、トルエン−2,4
ジイソシアネート(RC−5)、トルエン−2,
6ジイソシアネート(RC−6)、およびヘキサ
メチレンジイソシアネート(RC−7)。 (c) セラミツク系バインダー(CB): 珪酸メチルエステル加水分解物(CB−1)、
珪酸エチルエステル加水分解物(CB−2)、珪
酸プロピルエステル加水分解物(CB−3)、珪
酸ブチルエステル加水分解物(CB−4)、アル
コール分散型シリカゾル(CB−5)、および水
分散型シリカゾル(CB−6)。 (d) セラミツク系バインダー用硬化剤(CC): ジフエニールメタン−4,4′ジイソシアネー
ト(CC−1)、トルエン−2,4ジイソシアネ
ート(CC−2)、トルエン−2,6ジイソシア
ネート(CC−3)、およびヘキサメチレンジイ
ソシアネート(CC−4)。 (e) 耐火物微粉末(F): 平均粒径:15μmのシリカ(F−1)、同20μ
mのアルミナ(F−2)、同25μmのジルコニ
ア(F−3)。 (f) 黒鉛球状化安定剤(CS): 平均粒径10μmの酸化マグネシウム(CS−
1)、同20μmの酸化鉄(CS−2)。 (g) 高温強化剤(H) 平均粒径10μmの硼酸(H−1)、同20μmの
硼砂(H−2)。 (h) 造型改善剤(V): 糖密(V−1)、デキストリン(V−2)。 (i) 鋳物用砂(S): 28〜280メツシユの粒度分布を有し、150メツ
シユ以下を12.5〜13.5%含有し、かつ粒度指数
(AFS)が61.2の珪砂(S−1)、ジルコンサン
ド(S−2)、およびクロマイトサンド(S−
3)。 つぎに、このように用意された材料の中から、
まず鋳物用砂としての珪砂(S−1)を室温(25
℃)で高速サンドミキサーに装入し、ミキサーを
回転させながら、これに有機系バインダー用硬化
剤として、トルエンスルフオン酸(RC−1):
1.9%を加えて20秒間撹拌した後、有機系バイン
ダーとしてフルフリルアルコール(R−1):2.9
%を加え、同じく20秒間撹拌し、ついで耐火物微
粉末としてシリカ(F−1):2.9%を加えて20秒
間撹拌した後、セラミツク系バインダーとして珪
酸メチルエステル加水分解物(CB−1):1.9%
を加え、同じく20秒間撹拌し、さらにセラミツク
系バインダー用硬化剤としてジフエニールメタン
−4,4′ジイソシアネート(CC−1):1.9%を加
えて30秒間の撹拌を行なうことによつて本発明鋳
型材料1を調製し、撹拌後、直ちにミキサーの運
転を止め、この鋳型材料:20Kgを、定盤上に載置
した幅:210mm×長さ:290mm×高さ:120mmの内
側寸法を有する金枠内の模型(この模型は、形状
が四角錐台形で、底面:110×160mm、頂面:90×
150mm、高さ:80mmの寸法を有する)のまわりに
手早く詰めて造型し、このままの状態で1時間放
置後、固まつた砂型を取り出した。 また、以上の本発明鋳型材料1の調製手順と同
じ手順で、それぞれ第1表に示される混合組成を
もつた本発明鋳型材料2〜26を調製し、かつ同じ
条件で砂型を製造した。なお、本発明鋳型材料14
〜26の調整に際しては、高温強化剤、造型改善
剤、および黒鉛球状化安定剤は耐火物微粉末の添
加時に、これと一緒に配合した。 さらに比較の目的で、同じく室温(25℃)の珪
砂(S−1):19.7Kgを同様に高速サンドミキサ
ーに装入し、ミキサーを回転しながら、この砂に
対して有機系バインダー用硬化剤としてトルエン
スルホン酸:0.5%を加え、その後20秒間撹拌し
てから、尿素−フラン樹脂(R−3)を1%添加
し、さらに
される鋳物用砂型の製造に用いられる鋳型材料に
関し、特に常温大気下に放置した後の強度および
溶湯注入後の強度が共にすぐれ、かつ塗型を全く
必要としないか、あるいはスプレー程度の極く簡
単な塗型しか必要としない鋳物用砂型を製造する
ことができる鋳型材料に関するものである。 〔従来の技術〕 一般に、種々の金属の鋳造品を製造するのに使
用される鋳物用砂型(以下、単に砂型ともいう)
は、大別して2通りの方法、すなわち、例えば
325メツシユ以上の粒度を有する粗粒の珪砂、ジ
ルコンサンド、およびクロマイトサンド等からな
る鋳物用砂(以下、単に砂ともいう)を有機系バ
インダーによつて固める方法と、無機系バインダ
ーによつて固める方法によつて製造されている。 そのうち、前者の有機系バインダーを使用する
方法としては、例えば、砂に混合させたバインダ
ーとしてのフエノール樹脂またはフラン樹脂を、
硫酸、燐酸、トルエンスルホン酸またはキシレン
スルホン酸のような強酸性の硬化剤で硬化して、
この砂を固める方法、フエノール樹脂、ポリイソ
シアネートおよび塩基性触媒の3者を砂と混合
し、この触媒によりフエノール樹脂とポリイソシ
アネートとのウレタン化反応を起して砂を硬化さ
せる方法(ペツプセツト法)、および油変性アル
キド樹脂、ナフテン酸金属塩およびポリイソシア
ネートの3者の混合によつて起るウレタン化反応
を利用して砂を固める方法(リノキユア法)があ
り、また後者の無機系バインダーを使用する方法
としては、セメントで砂を固めて鋳型を造型する
方法(OJプロセス)および珪酸ソーダを含有さ
せた砂にCO2ガスを圧入して、砂を硬化させる方
法が知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、前記の有機バインダーによつて製造さ
れた砂型は、いずれも一般に溶湯注入後の強度
(以下「高温強度」という)が劣るとともに、そ
の砂型に溶湯が注入されると、有機系バインダー
が燃焼して砂粒どうしの結合が弛み、溶湯が砂の
間に侵入する差込事故が発生するので、その容湯
の砂型内部への侵入を防ぐため、砂形の溶湯と接
触する部分に、黒鉛、雲母粉、木炭粉、滑石等を
主剤とした塗型剤を刷毛またはスプレー等で塗布
しなければならず、一方無機系バインダーで固め
た砂型では、差込みはないけれども、常温大気下
に一定時間放置した後の強度(以下「放置強度」
という)が劣る上に、さらに砂に金属が融着する
焼付きが発生し易いので、それを防止するため
に、木粉、コークス粉等を砂に添加した上に、や
はり塗型する必要があり、したがつていずれの場
合も塗型を必要とし、この塗型作業は砂型製作費
の30〜50%も占めて、砂型のコストアツプの主要
な一因をなしているという問題があつた。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明者等は、上述のような観点か
ら、放置強度と高温強度にすぐれ、かつ塗型を全
く必要としないか、あるいは極く簡単な塗型しか
必要としない鋳物用砂型を製造することができる
鋳型材料を開発すべく研究を行なつた結果、 (1) バインダーを混合した鋳型材料で製造された
砂型の一定時間放置後の強度、すなわち放置強
度が大きいと、鋳造作業中砂型が壊れ難いた
め、生産性が向上するとともに、砂型の取扱い
が容易となるので、砂型には元来高い放置強度
が望まれているが、従来のフラン樹脂等の有機
系バインダーのほかに、エチルシリケートのよ
うな珪酸エステル、これの加水分解生成物、水
分散性シリカゾル、およびアルコール分散型シ
リカゾルのうちの1種または2種以上からなる
セラミツク系バインダー(以下、これらをまと
めて本発明セラミツク系バインダーともいう)
と、その硬化剤としてイソシアネートを添加し
た鋳型材料で造型すると、砂型の前記放置強度
が、有機系バインダーだけを配合した鋳型材料
で造型した場合の1.5〜3倍に向上すること、 (2) 有機系バインダーだけを配合した鋳型材料を
用いて造型した砂形の高温強度は一般に放置強
度の1/3程度に低下するが、砂型造型時に本発
明セラミツク系バインダー、またはさらに食
塩、硼砂、硼酸等の高温で溶融する高温強化剤
を鋳型材料に添加すると、本発明セラミツク系
バインダーから供給されるシリカ、あるいはさ
らに硼酸等の高温強化剤が、高温で砂に溶着し
て砂と砂とを強固に結合するため、その砂型の
高温強度は放置強度の1/2程度までしか低下し
ない上に、前述のとおり放置強度自体も高くな
つているので、相対的に高温強度は著しく向上
すること、 (3) 無機系バインダーを配合した鋳型材料を用い
て砂型を造型する場合は、前述のとおり木粉、
コークス粉等を鋳型材料に添加し、さらに砂型
を塗型して、鋳造時に砂が焼つくのを防止して
いたが、バインダーとして、本発明セラミツク
系バインダーのほかに有機系バインダーが共存
した鋳型材料を用いると、この焼つきは全く起
らず、耐焼つき性のすぐれた砂型が得られるこ
と、 (4) 有機系バインダーのほかに前述の本発明セラ
ミツク系バインダーも加えた鋳型材料を用いて
造型した砂型でも塗型しないと溶湯が砂型内に
差込む事故が発生するが、この鋳型材料に予め
シリカ、アルミナ、ジルコニア等の無機耐火物
の微粉末を差込防止剤として混入しておくと、
この鋳型材料で造型された砂型では、これらの
微粉末が砂の間の空隙を塞ぐとともに、鋳込時
の高温によつてこの微粉末と砂とは本発明セラ
ミツク系バインダーによつて強固に融着される
結果、溶湯の差込みは無くなり、したがつて小
型鋳造品では塗型を省くことができるととも
に、大型鋳造品にあつても、塗型剤を軽くスプ
レーする程度で差込みを十分防止できること、 (5) 鋳鋼、特殊鋼等の鋳物用砂型のように、特に
高温強度を必要とする砂型の造型には、鋳鉄鋳
物用砂型と較べて、シリカ等の前記差込防止用
耐火物粉末や硼酸等の前記高温強化剤を多く混
合した鋳型材料を用いる必要があるが、これら
の添加剤の添加量が増えると砂型の造型性が低
下するので、バインダーを増やす必要も生ず
る。そこで鋳型材料中のバインダーを多くする
と、コスト高になるとともに、砂型の崩壊性が
低下するが、ここに糖類、デキストリン等の造
型改善剤を鋳型材料に加えると、砂型の造型性
が向上するので、このような造型改善剤を使用
すれば、バインダーを増やさなくても、すなわ
ち砂型の崩壊性を維持しつつ、造型性を向上で
きること、 (6) ダクタイル鋳鉄鋳造時に溶湯中に硫黄化合物
が存在すると、その鋳鉄における黒鉛の球状化
が阻害されるので、この化合物の存在は望まし
くないが、有機系バインダーを配合した鋳型材
料を用いて砂型をつくる場合には、例えば自硬
性のフエノール樹脂や、尿素変性フラン樹脂等
を硬化させる場合に使用される硫酸や有機スル
ホン酸から供給される硫黄分は、いずれも、黒
鉛を球状化するために添加されたマグネシウム
と反応して、マグネシウムを消耗し、もつて黒
鉛の球状化を阻害するので、従来はこれを防止
するために砂型に塗型剤を塗布していたが、鋳
型材料に酸化鉄や酸化マグネシウムのような黒
鉛球状化安定剤を添加すると、これが硫黄化合
物と反応して黒鉛の球状化が全く阻害されない
こと、 以上(1)〜(6)に示される知見を得たのである。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
にして、放置強度と高温強度にすぐれ、かつ塗型
を全く必要としないか、あるいは極く簡単な塗型
しか必要としない鋳物用砂型の製造を可能とする
鋳型材料を提供するもので、鋳物用砂に、この鋳
物用砂の重量を基にした重量%で(以下、%は重
量%を示す)、 (a) フルフリルアルコール、フエノール樹脂、お
よびポリエステル樹脂、並びにこれらを変性ま
たは反応させた樹脂のうちの少なくとも1種か
らなる有機系バインダー:0.4〜3%、 (b) 上記有機系バインダーを硬化させるための硬
化剤:0.2〜2%、 (c) 珪酸エステル、これの加水分解生成物、水分
散型シリカゾル、およびアルコール分散型シリ
カゾルのうちの少なくとも1種からなるセラミ
ツク系バインダー:SiO2分として、0.05〜2
%、 (d) 上記セラミツク系バインダーを硬化させるた
めのイソシアネートのうちの少なくとも1種か
らなる硬化剤:0.05〜2%、 (e) いずれも10〜40μmの粒度を有し、かつシリ
カ、アルミナ、およびジルコニアのうちの少な
くとも1種からなる差込防止用耐火物微粉末:
0.1〜3%、 以上(a)〜(e)を混合し、さらに、必要に応じて、 (f) 食塩、硼砂、および硼酸のうちの少なくとも
1種からなる高温強化剤:0.1〜3%、 (g) 糖類およびデキストリンのうちの少なくとも
1種からなる造型改善剤:0.1〜2%、 (h) 酸化鉄および酸化マグネシウムのうちの少な
くとも1種からなる黒鉛球状化安定剤:0.03〜
0.5%、 以上(f)〜(h)のうちの少なくとも1種を混合して
なる鋳型材料に特徴を有するものである。 さらに、以下にこの発明の鋳型材料について説
明する。 (a) 有機系バインダー この発明の鋳型材料において使用される有機
系バインダーとしては、フルフリルアルコー
ル、フエノール、またはポリエステル等の樹脂
のほか、これらを変性または反応させた樹脂、
例えば尿素−フラン樹脂、フエノール−フラン
樹脂、ポリエステル−フラン樹脂、フエノール
−またはポリエステル−イソシアネート型樹脂
のような従来砂型の有機系バインダーとして使
用されている合成樹脂が用いられ、これらの合
成樹脂は、砂型の放置強度を向上させるととも
に、砂の焼つきを防止する作用を発揮するが、
その含有量が0.4%未満では前記作用が十分で
なく、一方それが3%を越すと砂型の崩壊性が
低下するとともに、コストも高くなるので、そ
の含有量を0.4〜3%と定めた。 (b) 有機系バインダー用硬化剤 前記の有機系バインダーを硬化させるための
硬化剤としては従来使用されている、硫酸、燐
酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン
酸、キシレンスルホン酸、イソシアネート、好
ましくはジイソシアネートが使用され、そして
特にジフエニールメタン−4,4′ジイソシアネ
ート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HOI)、トルエン−2,4ジイソシアネー
ト、トルエン−2,6ジイソシアネート、また
はこれらの混合物を用いることができる。すな
わち、この発明の鋳型材料における有機系バイ
ンダー用硬化剤は、このような触媒も含めた、
有機系バインダーを硬化させるために従来使用
されてきたあらゆる材料を意味している。 一般にこの硬化剤の添加量が0.2%未満では
有機系バインダーの硬化が十分でなく、またそ
れが2%を越えると、硬化速度が速くなりすぎ
て造型作業を円滑に遂行できなくなることか
ら、その添加量を0.2〜2%と定めた。 (c) セラミツク系バインダー この発明の鋳型材料においてはセラミツク系
バインダーとして、珪酸エステル、これの加水
分解生成物、および水分散型のシリカゾル、お
よびアルコール分散型のシリカゾルのうちの1
種または2種以上が使用され、このうちの珪酸
エステルとしては特にエチルシリケート(珪酸
エチルエステル)、メチルシリケート、プロピ
ルシリケート、ブチルシリケート、またはそれ
の四量体ないし六量体のような重合体、または
これらの混合物が好ましく、この珪酸エステル
は水または酸水溶液によつて容易に加水分解さ
れ、珪酸エステルを例えば、アルコールを含む
塩酸水溶液で加水分解した生成物も珪酸エステ
ルと同様に使用される。 水またはアルコール分散型シリカゾルとして
は、粒径:20μm以下の微粉末シリカを水、エ
タノールのようなアルコールまたはアルコール
水溶液に分散させたシリカゾルが使用され、例
えば日本アエロジル(株)からアエロジル
(AEROSIL)(登録商標)の名称の下に市販さ
れている、平均粒径:12μm程度の高分散性無
定形シリカから調製したシリカゾルを都合よく
使用することができる。 これらのセラミツク系バインダーによつて供
給される微粒状シリカは、いずれも800〜850℃
において砂と砂とを焼結し、さらに1000〜1200
℃で溶融して砂と砂とを一層強固に融着する特
性を有するので、高温領域におけるバインダー
として極めてすぐれており、したがつて砂型の
高温強度を著しく改善する作用を有するばかり
でなく、後述の差込防止用耐火物微粉末ととも
に溶湯の差込みを防止して塗型作業の省略また
は簡素化を達成する作用も有するが、これらの
セラミツク系バインダー中のシリカ分が0.05%
未満では上記作用に所望の効果が得られず、一
方それが2%を越えると砂型の崩壊性が悪化す
るところから、セラミツク系バインダーの混合
割合を、シリカ分(SiO2分)として0.1〜2%
と定めた。 (d) セラミツク系バインダー用硬化剤 セラミツク系バインダーとして使用される珪
酸エステル中のアルコール分、珪酸エステルの
加水分解生成物中に含まれるアルコールと水、
およびシリカゾル中に含まれる水またはアルコ
ールは、有機系バインダーの硬化速度を低下さ
せるとともに、砂型の放置強度も低下させるの
で、このようなセラミツク系バインダー中のア
ルコール分や水分を除去して有機系バインダー
の硬化速度と砂型の放置強度を十分な高さに維
持するためにイソシアネートが使用される。こ
のイソシアネートとしては種々のアルコールま
たは水と反応して前記作用を発揮するものなら
ばどのようなイソシアネートでも使用すること
ができ、そのうち好ましくはジイソシアネート
が使用され、そして特にジフエニールメタン−
4,4′ジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチ
レンジイソシアネート(HDI)、トルエン−
2,4ジイソシアネート、トルエン−2,6ジ
イソシアネート、またはこれらの混合物を使用
するのが好ましい。 イソシアネートの添加量が0.05%未満では前
記作用が十分得られず、一方それが2%を越え
ても、その作用に格別の向上効果がみられない
でコスト高となることから、それを0.05〜2%
と定めた。 (e) 差込防止用耐火物微粉末 耐火物微粉末は、前述のとおり砂と砂との間
の空隙を塞ぎ、もつて前記本発明セラミツク系
バインダーの作用と相俟つて溶湯の差込みを一
段と抑制し、もつて塗型作業の省略または簡素
化をはかる有効な添加剤であつて、それには一
般に10〜40μmの粒度を有するシリカ、アルミ
ナ、ジルコニアが好ましく使用され、このよう
な耐火物微粉末の添加量が0.1%未満では前記
の差込防止効果が十分得られず、またそれが3
%を越えると放置強度が低下するので、その範
囲を0.1〜3%と定めた。 (f) 高温強化剤 溶湯温度が比較的高くなる金属、例えば鋳鋼
や特殊鋼を鋳造する場合は、砂型に特に高い高
温強度が要求される。このため砂型は、溶湯の
注型温度で溶融して砂、バインダーおよびその
他の添加物とを強固に溶着させる材料によつて
補強される必要があり、したがつてこの材料と
して高温強化剤が必要に応じて鋳型材料に添加
されるものであり、それには食塩、硼酸、硼砂
が好ましく使用される。この高温強化剤の添加
量が0.1%未満では前記効果が十分得られず、
またそれが3%を越すと砂型の崩壊性が低下す
るので、その範囲を0.1〜3%と定めた。 (g) 造型改善剤 鋳鋼および特殊鋳用砂型のように、特に高い
高温強度を維持しなければならない砂型におい
ては、前述のように耐火物微粉末や高温強化剤
の添加量が増え、造型性が低下するようになる
が、その造型性を向上させるためにバインダー
の含有量を増大させると、砂型の崩壊性が低下
するものであり、したがつて特に前記の砂型に
おいて崩壊性と造型性に支障を来すことなく高
温強度を維持させることを望む場合、必要に応
じて造型改善剤として、例えば糖密のような糖
類、またはデキストリンを添加するのがよい
が、その添加量が0.1%未満では、前記作用に
十分な効果が得られず、一方それが2%を越え
ると放置強度が低下するようになるので、その
範囲を0.1〜2%と定めた。 (h) 黒鉛球状化安定剤 酸化鉄および酸化マグネシウムは、有機系バ
インダー硬化剤等から供給される硫黄化合物と
反応して、これらの化合物を捕捉するので、こ
れらの微粉末を砂型中に予め含有させておく
と、前記化合物が鋳造品中に混入していくのが
防止され、その結果ダクタイル鋳鉄における黒
鉛の球状化は阻害されない。したがつて、例え
ばダクタイル鋳鉄の鋳造に使用される砂型に
は、硫黄化合物と反応してこれらを捕捉する黒
鉛球状化安定剤を必要に応じて添加するのがよ
く、それには酸化鉄および酸化マグネシウムの
微粉末のうちいずれか1種または2種が好都合
に使用される。この黒鉛球状化安定剤の添加量
が0.03%未満では前記の黒鉛球状化安定作用が
得られず、一方それが0.5%を越えても、その
作用が格別向上しない上に、コストが高くなる
ことから、その範囲を0.03〜0.5%と定めた。 〔実施例〕 つぎに、この発明の鋳型材料を実施例により具
体的に説明する。 まず、鋳型材料を調製するために以下に示す各
種の材料を用意した。なお、材料は以下任意に付
した括孤内の記号をもつて示す。 (a) 有機系バインダー(R): フルフリルアルコール(R−1)、フエノー
ル樹脂(R−2)、尿素−フラン樹脂(R−
3)、ポリエステル−フラン樹脂(R−4)、フ
エノール−フラン樹脂(R−5)、アルキツド
樹脂(R−6)、フエノール(ウレタン型)樹
脂(R−7)、およびポリエステル樹脂(R−
8)。 (6) 有機系バインダー用硬化剤(RC): トルエンスルフオン酸(RC−1)、キシレン
スルフオン酸(RC−2)、ベンゼンスルフオン
酸(RC−3)、ジフエニールメタン−4,4′ジ
イソシアネート(RC−4)、トルエン−2,4
ジイソシアネート(RC−5)、トルエン−2,
6ジイソシアネート(RC−6)、およびヘキサ
メチレンジイソシアネート(RC−7)。 (c) セラミツク系バインダー(CB): 珪酸メチルエステル加水分解物(CB−1)、
珪酸エチルエステル加水分解物(CB−2)、珪
酸プロピルエステル加水分解物(CB−3)、珪
酸ブチルエステル加水分解物(CB−4)、アル
コール分散型シリカゾル(CB−5)、および水
分散型シリカゾル(CB−6)。 (d) セラミツク系バインダー用硬化剤(CC): ジフエニールメタン−4,4′ジイソシアネー
ト(CC−1)、トルエン−2,4ジイソシアネ
ート(CC−2)、トルエン−2,6ジイソシア
ネート(CC−3)、およびヘキサメチレンジイ
ソシアネート(CC−4)。 (e) 耐火物微粉末(F): 平均粒径:15μmのシリカ(F−1)、同20μ
mのアルミナ(F−2)、同25μmのジルコニ
ア(F−3)。 (f) 黒鉛球状化安定剤(CS): 平均粒径10μmの酸化マグネシウム(CS−
1)、同20μmの酸化鉄(CS−2)。 (g) 高温強化剤(H) 平均粒径10μmの硼酸(H−1)、同20μmの
硼砂(H−2)。 (h) 造型改善剤(V): 糖密(V−1)、デキストリン(V−2)。 (i) 鋳物用砂(S): 28〜280メツシユの粒度分布を有し、150メツ
シユ以下を12.5〜13.5%含有し、かつ粒度指数
(AFS)が61.2の珪砂(S−1)、ジルコンサン
ド(S−2)、およびクロマイトサンド(S−
3)。 つぎに、このように用意された材料の中から、
まず鋳物用砂としての珪砂(S−1)を室温(25
℃)で高速サンドミキサーに装入し、ミキサーを
回転させながら、これに有機系バインダー用硬化
剤として、トルエンスルフオン酸(RC−1):
1.9%を加えて20秒間撹拌した後、有機系バイン
ダーとしてフルフリルアルコール(R−1):2.9
%を加え、同じく20秒間撹拌し、ついで耐火物微
粉末としてシリカ(F−1):2.9%を加えて20秒
間撹拌した後、セラミツク系バインダーとして珪
酸メチルエステル加水分解物(CB−1):1.9%
を加え、同じく20秒間撹拌し、さらにセラミツク
系バインダー用硬化剤としてジフエニールメタン
−4,4′ジイソシアネート(CC−1):1.9%を加
えて30秒間の撹拌を行なうことによつて本発明鋳
型材料1を調製し、撹拌後、直ちにミキサーの運
転を止め、この鋳型材料:20Kgを、定盤上に載置
した幅:210mm×長さ:290mm×高さ:120mmの内
側寸法を有する金枠内の模型(この模型は、形状
が四角錐台形で、底面:110×160mm、頂面:90×
150mm、高さ:80mmの寸法を有する)のまわりに
手早く詰めて造型し、このままの状態で1時間放
置後、固まつた砂型を取り出した。 また、以上の本発明鋳型材料1の調製手順と同
じ手順で、それぞれ第1表に示される混合組成を
もつた本発明鋳型材料2〜26を調製し、かつ同じ
条件で砂型を製造した。なお、本発明鋳型材料14
〜26の調整に際しては、高温強化剤、造型改善
剤、および黒鉛球状化安定剤は耐火物微粉末の添
加時に、これと一緒に配合した。 さらに比較の目的で、同じく室温(25℃)の珪
砂(S−1):19.7Kgを同様に高速サンドミキサ
ーに装入し、ミキサーを回転しながら、この砂に
対して有機系バインダー用硬化剤としてトルエン
スルホン酸:0.5%を加え、その後20秒間撹拌し
てから、尿素−フラン樹脂(R−3)を1%添加
し、さらに
【表】
【表】
上述のように、この発明の鋳型材料によれば、
放置強度と高温強度のいずれの強度にもすぐれ、
しかも鋳造時には溶湯の焼つきおよび差込事故を
全くまたは殆ど起さない鋳物用砂型が得られ、し
たがつて、従来避けることができなかつた塗型を
全く省くか、あるいは極く簡単な塗型ですますこ
とができる丈夫な鋳物用砂型を提供することがで
きるので、砂型の造型に際して生産性を高め、か
つコストの切下げにも大きく寄与するという産業
上有用な効果が得られるのである。
放置強度と高温強度のいずれの強度にもすぐれ、
しかも鋳造時には溶湯の焼つきおよび差込事故を
全くまたは殆ど起さない鋳物用砂型が得られ、し
たがつて、従来避けることができなかつた塗型を
全く省くか、あるいは極く簡単な塗型ですますこ
とができる丈夫な鋳物用砂型を提供することがで
きるので、砂型の造型に際して生産性を高め、か
つコストの切下げにも大きく寄与するという産業
上有用な効果が得られるのである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 鋳物用砂に、この鋳物用砂の重量を基にした
重量%で、 (a) フルフリルアルコール、フエノール樹脂、お
よびポリエステル樹脂、並びにこれらを変性ま
たは反応させた樹脂のうちの少なくとも1種か
らなる有機系バインダー:0.4〜3%、 (b) 上記有機系バインダーを硬化させるための硬
化剤:0.2〜2%、 (c) 珪酸エステル、これの加水分解生成物、水分
散型シリカゾル、およびアルコール分散型シリ
カゾルのうちの少なくとも1種からなるセラミ
ツク系バインダー:SiO2分として、0.05〜2
%、 (d) 上記セラミツク系バインダーを硬化させるた
めのイソシアネートのうちの少なくとも1種か
らなる硬化剤:0.05〜2%、 (e) いずれも10〜40μmの粒度を有し、かつシリ
カ、アルミナ、およびジルコニアのうちの少な
くとも1種からなる差込防止用耐火物微粉末:
0.1〜3%、 以上(a)〜(e)を混合してなる無塗型鋳造が可能な
鋳物用砂型の鋳型材料。 2 鋳物用砂に、この鋳物用砂の重量を基にした
重量%で、 (a) フルフリルアルコール、フエノール樹脂、お
よびポリエステル樹脂、並びにこれらを変性ま
たは反応させた樹脂のうちの少なくとも1種か
らなる有機系バインダー:0.4〜3%、 (b) 上記有機系バインダーを硬化させるための硬
化剤:0.2〜2%、 (c) 珪酸エステル、これの加水分解生成物、水分
散型シリカゾル、およびアルコール分散型シリ
カゾルのうちの少なくとも1種からなるセラミ
ツク系バインダー:SiO2分として、0.05〜2
%、 (d) 上記セラミツク系バインダーを硬化させるた
めのイソシアネートのうちの少なくとも1種か
らなる硬化剤:0.05〜2%、 (e) いずれも10〜40μmの粒度を有し、かつシリ
カ、アルミナ、およびジルコニアのうちの少な
くとも1種からなる差込防止用耐火物微粉末:
0.1〜3%、 以上(a)〜(e)を混合し、さらに、 (f) 食塩、硼砂、および硼酸のうちの少なくとも
1種からなる高温強化剤:0.1〜3%、 (g) 糖類およびデキストリンのうちの少なくとも
1種からなる造型改善剤:0.1〜2%、 (h) 酸化鉄および酸化マグネシウムのうちの少な
くとも1種からなる黒鉛球状化安定剤:0.03〜
0.5%、 以上(f)〜(h)のうちの少なくとも1種を混合して
なる無塗型鋳造が可能な鋳物用砂型の鋳型材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24311985A JPS62104648A (ja) | 1985-10-30 | 1985-10-30 | 鋳物用砂型の鋳型材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24311985A JPS62104648A (ja) | 1985-10-30 | 1985-10-30 | 鋳物用砂型の鋳型材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62104648A JPS62104648A (ja) | 1987-05-15 |
| JPS6340617B2 true JPS6340617B2 (ja) | 1988-08-11 |
Family
ID=17099078
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24311985A Granted JPS62104648A (ja) | 1985-10-30 | 1985-10-30 | 鋳物用砂型の鋳型材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62104648A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02165840A (ja) * | 1988-12-20 | 1990-06-26 | M D Kasei Kk | 鋳物用砂型の鋳型材料および鋳物用砂型の製造方法 |
| WO2012066145A2 (de) | 2010-11-19 | 2012-05-24 | Hüttenes-Albertus Chemische Werke GmbH | Sulfonsäure enthaltendes bindemittel für formstoff-mischungen zur herstellung von formen und kernen |
| DE102012201971B4 (de) | 2012-02-09 | 2024-09-12 | HÜTTENES-ALBERTUS Chemische Werke Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Verwendung einer Mischung als Additiv für die Polyisocyanat-Komponente eines Zwei-Komponenten-Bindemittelsystems zur Herstellung eines Polyurethan-Harzes, Polyisocyanat enthaltende Lösung zur Verwendung als Komponente eines Formstoff-Bindemittelsystems, Zwei-Komponenten-Bindemittelsystem zur Herstellung eines Polyurethan-Harzes, Gemisch zur Herstellung eines Kerns oder einer Form für die Gießerei, Form oder Kern für die Gießerei und Verfahren zur Herstellung eines Kerns oder einer Form |
| CN110216237B (zh) * | 2019-07-25 | 2020-12-29 | 盐城仁创砂业科技有限公司 | 一种铸钢件覆膜砂用添加剂及其制备方法与应用 |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS51112425A (en) * | 1975-03-28 | 1976-10-04 | Hitachi Ltd | Method of manufacturing mold |
| JPS5221214A (en) * | 1975-08-13 | 1977-02-17 | Hitachi Metals Ltd | Method of making precision core |
| JPS5241125A (en) * | 1975-09-30 | 1977-03-30 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Molding sand binder |
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| JPS5335625A (en) * | 1976-09-16 | 1978-04-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Binder for casting mould |
| JPS5935308B2 (ja) * | 1977-07-22 | 1984-08-28 | 積水化学工業株式会社 | 鋳型の製造方法 |
| JPS574353A (en) * | 1980-06-09 | 1982-01-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Mold coating material |
-
1985
- 1985-10-30 JP JP24311985A patent/JPS62104648A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62104648A (ja) | 1987-05-15 |
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