JPS641149B2 - - Google Patents

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JPS641149B2
JPS641149B2 JP10717984A JP10717984A JPS641149B2 JP S641149 B2 JPS641149 B2 JP S641149B2 JP 10717984 A JP10717984 A JP 10717984A JP 10717984 A JP10717984 A JP 10717984A JP S641149 B2 JPS641149 B2 JP S641149B2
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JP
Japan
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silicone
hollow fiber
fluid chamber
fiber membrane
filling liquid
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JP10717984A
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Hiromichi Fukazawa
Yoshiro Katsura
Kazuhiko Hagiwara
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Terumo Corp
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Terumo Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、中空繊維膜型人工肺の製造方法に関
する。
先行技術 一般に心臓手術等において、患者の血液を体外
に導き、これに酸素を添加するために、体外循環
回路内に中空繊維膜型人工肺が用いられている。
このような人工肺において使用される中空繊維
膜としては、均質膜と多孔質膜の2種類がある。
均質膜はシリコーン膜を用いるので、強度的に
膜厚を100μm以下にすることができず、このた
めガス透過に限界があり、特に炭酸ガスの透過が
悪い。また数万本束ねたときに装置が大型化しプ
ライミング量の増大をきたし、また、加工性が悪
くコストが高いという欠点がある。
一方、多孔質膜は、膜の有する微細孔が透過す
べき基体分子に比べて著しく大きいため、体積流
として細孔を通過する。そして、例えば、マイク
ロポーラスポリプロピレン膜等の多孔質膜を使用
した人工肺が種々提案されている。
しかしながら、多孔質膜は水蒸気の透過性が高
いので結露水によつて性能が低下するだけなく、
長期間血液を循環させて使用すると、血漿が漏出
する場合があつた。
このような多孔質膜の諸欠点を解消するため
に、直径10ミクロン以下の貫通した微細孔を有す
る側壁をもつ10中空繊維基体の側壁に、メチルハ
イドロジエンポリシロキサンの非通気性の薄膜を
形成させてなる中空繊維が提案されている(特公
昭54−17052号)。
しかしながら、このような中空繊維は、中空繊
維基体の微細孔内だけでなく、該中空繊維基体の
内外両表面にもメチルハイドロジエンポリシロキ
サンの被膜が形成されるために、その分だけ中空
繊維基体の中空内径が小さくなるので交換能力が
低下するだけでなく、またその分だけ微細孔内に
充填されるメチルハイドロジエンポリシロキサン
の量(充填厚み)が増大するので、酸素、炭酸ガ
ス等のガス透過率が低いという欠点があつた。
また、前記中空繊維はアクアラグ等には使用し
得ても、人工肺として長時間使用すると、血漿が
漏出し始めるという欠点があつた。
このような欠点をさらに改良するために、本出
願人は中空繊維膜の微細孔を有する側壁にはシリ
コーンオイル層を形成させることなく、微細孔内
のみをシリコーンオイルで閉塞してなる中空繊維
−シリコーン膜複合人工肺を提案している(特願
昭58−92325号)。
この提案の場合は、人工肺のモジユールを組立
てたのちシリコーンオイルの溶液を中空繊維に含
浸させ、ついでこのシリコーンオイルを除去し、
シリコーンオイルの溶媒と非溶媒との混合物を流
して中空繊維基体壁面に付着したシリコーンオイ
ルを除去し、微細孔内のみをシリコーンオイルで
で閉塞しようとするものである。
これによれば、血漿漏出は改善されるが、シリ
コーンオイルが血液中に流出することがあつた。
これに対し、本出願人は、先にシリコーンオイ
ルにかえ、微細孔を室温硬化型のシリコーンゴ
ム、あるいは室温硬化型のシリコーンゴムとシリ
コーンオイルとの混合物で閉塞する旨の提案を行
つている。
この場合には、前記のような欠点はない。
そして、前記のとおり、モジユール組立後、シ
リコーンゴム、あるいはシリコーンゴムとシリコ
ーンオイルとの混合物を含浸させたのち、溶媒と
非溶媒との混合液で除去すれば、モジユール組立
前に含浸させるときと比較して、コーテイング装
置が小型化し、中空繊維どうしの接着がなくな
り、ポツテイング材とシリコーンとの接着不良に
より、隔壁と中空繊維膜とのはがれがなくなる。
また、側壁からのシリコーン除去操作により、
微細孔内のシリコーン均一化する。また、フアイ
バーの閉塞もなくなる。
しかしながら、含浸工程において、シリコーン
がフアイバー外壁に浸出してまわりこみ、微細孔
内のシリコーンが不均一化し、性能が安定化しな
いという欠点がある。
発明の目的 本発明の目的は以上のような欠点を改良し、多
孔質中空繊維でモジユールを組立てた後にシリコ
ーンゴム、ないしこれとシリコーンオイルとの混
合物をコーテイングあるいは含浸する方法におい
て効果的にシリコーンゴム、ないしこれとシリコ
ーンオイルとの混合物を多孔質中空繊維に含浸さ
せ、高いガス交換能を安定に発揮する人工肺の製
造方法を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明によつて達成
される。
すなわち本発明は、ハウジングと、該ハウジン
グ内に挿入された多数のガス交換用多孔性中空繊
維膜基体からなる中空繊維束と、該中空繊維の外
表面と前記ハウジング内面とにより形成される第
1の流体室と、該第1の流体室に連通する第1の
流体流入口および流出口と、前記中空繊維膜基体
の各端部をそれぞれ支持する隔壁と、前記中空繊
維膜基体の内部空間および該内部空間に連通する
第2の流体流入口および流出口とからなる第2の
流体室とを有する人工肺のモジユールを組立てた
のち、 常温硬化型のシリコーンゴムとシリコーンオイ
ルとを含む20〜80重量%のシリコーン混合物と、
溶媒とを含み、前記シリコーンゴムとシリコーン
オイルとの重量比が2:8〜8:2である原料シ
リコーン溶液と、前記原料シリコーン溶液が不溶
でかつ前記中空繊維基体の臨界表面張力よりも大
きな表面張力をもつ充填液とを用い、 前記第1流体室内または第2の流体室内のいず
れか一方に前記充填液を充填し、他方の流体室内
に前記原料シリコーン溶液を導入して前記微細孔
に前記シリコーン混合物を含浸した後、 前記原料シリコーン溶液を排出し、次いで、そ
の流体室に前記原料シリコーン溶液が不溶な液体
を含む洗浄液を流通させて、前記中空繊維基体壁
面に付着したシリコーン混合物を除去し、前記充
填液を排出することを特徴とする中空繊維膜型人
工肺の製造方法である。
またその実施態様は以下のとおりである。
() 本発明において、充填液を第1の流体室内
に充填すること。
() 本発明または、上記)において充填液
が、水、グリセリン、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、エタノール水溶液および
イソプロピルアルコール水溶液の少なくとも1
種であること。
() 前記シリコーンゴム常温硬化型シリコーン
ゴムであること。
() 本発明または、上記)ないし)のいず
れかにおいてシリコーンゴムとシリコーンオイ
ルとの比が、重量比で、2:8〜8:2である
こと。
発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明
する。
第1図は、本発明の中空繊維膜型人工肺の全体
図を示す。
すなわち、第1図に示すように、本発明による
人工肺は、人工肺10を構成する筒状ハウジング
11の内部空間には、中空繊維膜12の繊維束1
3が収納されている。
中空繊維膜12の両端部は、隔壁14,15を
介してハウジング11に液密に保持されている。
ハウジング11の両端部には、ヘツダー16,
17がハウジング11に螺合されるカバー18に
よつて固着されている。
ヘツダー16の内面と隔壁14とは、中空繊維
膜12の内部空間に連通する第2の流体流入室と
しての血液流入室19を画成し、ヘツダー16に
は、第2の流体流入口としての血液流入口20が
形成されている。
ヘツダー17の内面と隔壁15とは、中空繊維
膜12の内部空間に連通する第2の流体流出室と
しての血液流出室21を画成し、ヘツダー17に
は、第2の流体流出口としての血液流出口22が
形成されている。
また、隔壁14,15、ハウジング11の内壁
および中空繊維膜12の外壁とは、第1の流体室
としてのガス室23が形成され、ハウジング11
の両端側には、それぞれガス室23に連通する第
1の流体流入口としてのガス流入口24および第
1の流体流出口としてのガス流出口25が形成さ
れている。
なお、ハウジング11の内壁中央部には、繊維
束13の外形を縮径する絞り用拘束部26を設け
ることが好ましい。その結果、第2図に示すよう
に軸方向の中央において絞り込まれ、絞り部が形
成される。
したがつて中空繊維膜12の充填率は、軸方向
に沿う各部において異なり、中央部分において最
も高くなつている。
隔壁14,15は、中空繊維膜12の内部と外
部とを隔離するという重要な機能をはたすもので
ある。
通常、この隔壁14,15は、極性の高い高分
子ポツテイング剤、例えばポリウレタン、シリコ
ーン、エポキシ樹脂等をハウジング11の両端内
壁面に遠心注入法を利用して流し込み、硬化させ
ることにより作られる。
さらに詳述すれば、まずハウジング11の長さ
より長い多数の中空繊維膜12を用意し、この両
開口端を粘度の高い樹脂によつて目止めした後、
ハウジング11内に並べて位置せしめる。
この後、カバーで各両端を完全に覆つて、ハウ
ジング11の中心軸を中心にそのハウジング11
を回転させながら両端部から高分子ポツテイング
剤を流入したのち硬化し、さらにカバーを外した
のち硬化したポツテイング剤の外側面部を鋭利な
刃物で切断して、中空繊維膜12の両開口端を表
面に露出させることにより形成される。
しかして、前記人工肺に使用される中空繊維膜
は、第2図に示すように、貫通した微細孔31を
有する側壁32をもつ多孔性中空繊維基体33の
壁面34に、実質的にシリコーン層を形成させる
ことなく、側壁32の微細孔31内をシリコーン
ゴム、あるいはシリコーンゴムとシリコーンオイ
ルとを含むシリコーン混合物35で閉塞してなる
中空繊維膜型ガス交換膜である。
この中空繊維膜に使用される多孔性中空繊維基
体としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リテトラフロロエチレン、ポリスルホン、ポリア
クリロニトリル、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン、ナイロン−6,6、ナイロン
−6、セルロースアセテート等があり、好ましく
はポリオレフインであり、特に好ましくはポリプ
ロピレンである。
この中空繊維基体を用いて製造されたガス交換
膜を使用する人工肺としての実用可能な性能を得
るためには、膜厚および空孔率に自ずと制限を生
じる。一般に膜を介しての気体の透過量qは、次
式で表わされる。
q=P×△p×A/l (ただし、式中、Pはガス透過係数、△pは透過
気体の圧力差、Aは膜面積、lは膜厚である。) 本発明の中空繊維膜は、気体の透過する部分が
シリコーン混合物で閉塞された微細孔であるた
め、実質膜面積は多孔質膜と比較して非常に小さ
くなる。
これを補うためには前記式から明らかなように
膜厚を薄くする必要がある。
このため本発明において中空繊維膜の膜厚lの
範囲は5〜200μm、好ましくは10〜50μmであ
る。
中空繊維膜の内径は100〜1000μm、好ましく
は100〜300μmであり、空孔率の範囲は20〜80
%、好ましくは40〜80%である。微細孔の平均孔
径は0.01〜5μm、好ましくは0.01〜1μmである。
本発明による人工肺の製造方法は、以下のとお
りである。
すなわち、前記中空繊維膜基体33を人工肺モ
ジユールに組み込んだのち、まず、第1の流体室
内または第2の流体室内のいずれかに充填液Aを
充填する。
この状態で、充填液Aを充填していない流体室
内に、原料シリコーン溶液を導入する。
なお、充填液を流入する流体室としては、第3
図a,bに示すように第1の流体室内であること
が好ましい。よつて、原料シリコーン溶液を導入
するのは第4図a,bに示すように第2の流体
室、すなわち中空繊維膜基体33内が好ましいこ
とになる。
その理由は、中空繊維膜の外側、すなわち第1
の流体室内に原料シリコーン溶液を導入した場
合、その外壁からのシリコーン混合物の除去が困
難な場合があるためである。
以下、第1の流体室内に充填液、第2の液体室
内に原料シリコーン溶液を導入する場合を例にと
つて説明する。
まず、原料シリコーン溶液を、第1の流体室内
に充填液Aを充填した状態で、中空繊維膜基体3
3内に充分含浸させた後排出し、さらに第5図
a,bに示されたように、非溶媒を含む洗浄液を
中空繊維内と基体33の少なくとも内面に流通さ
せる。
そして、上記充填液を排出するものである。
必要に応じ、中空繊維膜基体33内から原料シ
リコーン溶液を排出させた後、基体33内にガス
を流通させることが好ましい。中空繊維膜基体3
3内におけるシリコーンによる閉塞、また内壁に
付着して過剰のシリコーンは流し出されるため、
後の洗浄効率を高めることができる。
また、洗浄液流入後、第1の流体室内の充填液
を排出させる前に人工肺全体を加温するか、ある
いは中空繊維膜基体内に加温したガスを流入する
ことが好ましい。これによりシリコーンゴムの架
橋が進み充填液排出後、中空繊維膜基体の外側に
シリコーンが流れることがないからである。
このような場合、使用される充填液は、中空繊
維膜基体33の臨界表面張力より大きな表面張力
をもつ。
ここに、臨界表面張力とは、固体表面のぬれ性
を表す尺度であり、その固体は固体の臨界表面張
力により小さい表面張力の液体でぬれる。
そして、固体表面上で表面張力の異なる数種の
液体の接触角を測定し、液体の表面張力とそれぞ
れの液体での接触角の余弦(cosθ)をプロツトし
この直線がcosθ=1を交わる点の表面張力を求め
ることによつて測定すればよい。
このような充填液としては、水、グリセリン、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、エ
タノール水溶液、イソプロピルアルコール水溶液
等の1種以上が好適である。
なお、充填液の充填に際しては、0.5Kg/cm2
3.0Kg/cm2程度の圧力で加圧を行うと好ましい結
果を得る。
原料シリコーン溶液に使用されるシリコーンゴ
ムは室温硬化型(RTV)であり、1液型、2液
型のいずれであつてもよい。
2液型のものとしては原料モノマーないしオイ
ルにビニル基および/または水素を含み、混合後
C−H間で架橋してなる2次元ポリマーの固形状
のゴムである。
2液型のRTVシリコーンゴムとしては、ビニ
ルメチルシロキサンとメチルハイドロジエンシロ
キサンの重合体が好ましい。
なお、これらの硬化架橋に際しては、白金族金
属の単体、酸化物、化合物等、例えば塩化白金酸
などが一般的に用いられている。
また、その硬化温度20℃〜30℃以上である。
本発明において用いられるシリコーンオイル
は、シロキサン結合を持つている液状物質であ
り、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチル
フエニルシリコーンオイル、メチルクロロフエニ
ルシリコーンオイル、分岐状ジメチルシリコーン
オイル、メチルハイドロジエンシリコーンオイル
等があり、好ましくはジメチルシリコーンオイル
およびメチルフエニルシリコーンオイル、最も好
ましくはジメチルシリコーンオイルである。
シリコーンゴムは単独で用いることができる。
ただ、シリコーン混合物を用いると、シリコー
ン混合物の粘度が低下して、中空繊維基体壁面に
付着したシリコーンの除去が容易になる等の利点
を生じるので有利である。
シリコーン混合物中でのシリコーンゴムとシリ
コーンオイル(液状分)の比は、重量比で、2:
8〜8:2が好ましく、より好ましくは4:6程
度である。
シリコーンゴムが8より大であると溶液の粘度
が上昇して中空繊維基体壁面に付着したシリコー
ンの除去が困難であり、シリコーンゴムが2未満
であると混合されたシリコーンオイルが血液中に
流出する可能性がある。
このシリコーンゴムあるいはシリコーン混合物
は、通常20〜80重量%、好ましくは30〜60重量%
の溶液として使用される。
また、その溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン、ジクロルメタン、メチ
ルエチルケトン、ジクロルエタン、酢酸エチル、
トリフロルトリクロルエタン(フレオン)等があ
る。
中空繊維基体壁面に付着したシリコーンゴムま
たはシリコーン混合物を実質的に除去する液体
(洗浄液)は、前記溶媒では含浸させたシリコー
ンが溶出してしまうため、シリコーンが溶解しな
い液体(アルコール系等)を用いる。
この場合、シリコーンが溶解しない液体と前記
溶媒の混合溶媒を用いると、より好適である。
たとえば、トルエンとプロピレングリコール、
トルエンとジプロピレングリコール、ジクロルメ
タンとジエチレングリコール、ジクロルエタンと
エチレングリコール、メチルエチルケトンとエチ
レングリコール等の混合液が用いられる。
また、前記溶媒と非溶媒との混合物中の溶媒の
濃度は0.5〜10vol%である。0.5%以下では、中空
内壁に付着したシリコーンゴムとシリコーンオイ
ルを完全に除去できない場合があり、また10%以
上では、微細孔を閉塞しているシリコーンゴムと
シリコーンオイルが流出し、閉塞を維持できない
場合がある。
特に好ましい範囲は、用いられる溶媒の組み合
せによつても相違するが、2〜6%が好適といえ
る。
なお、洗浄液粘度は、室温にて10センチポイズ
以上、特に30〜80センチポイズ以上であることが
好ましい。
なお、シリコーンゴムないしこれとシリコーン
オイルを実質的に除去するとは、中空繊維膜内壁
に付着したシリコーンゴム、ないしこれとシリコ
ーンオイルの層を500Å以下の厚みとするという
意味であり、 500Å以下にすれば気体透過には実質的に影響
を与えないし、後に述べるようにCO2の十分な透
過が確保されるからである。
発明の具体的効果 本発明によれば微細孔を有する多孔質中空繊維
で人工肺を組立てた後にシリコーンの含浸を行う
ため、含浸に要する装置が簡単で製造価格が低減
できる。シリコーンを含浸させた後に人工肺を組
立てる場合に比して、シリコーンの接着性が悪い
ことによるポツテイング部の接着不良が全くない
人工肺が得られる。
シリコーン膜が実質的に微細孔内部に、均一に
形成されるので中空繊維の閉塞がなくなつて良好
な血液循環を行うことが可能である。
ガス交換性能が非常によく、しかも安定してい
る人工肺の製造ができる。
しかも、所定の充填液を充填して、含浸および
洗浄を行うので、中空繊維膜外壁または内壁への
シリコーンの付着が減少し、かつシリコーン量の
制御が厳密にでき、性能が安定化する。
発明の具体的実施例 以下、本発明の実施例を示し、本発明をさらに
詳細に説明する。
実施例 1 延伸法により軸方向に延伸されて形成された内
径200μm、肉厚25μmで、平均孔径700Åの貫通、
微細孔を有するポリプロピレン製の中空繊維(空
孔率50%)を用いて第1図に示すような人工肺
(モジユールC)(膜面積1m2)を作製した。
この後、第3図a,bに示されるように、第1
の流体室に水を2.0Kg/m2の圧力で充填した。
次いで、第4図a,bに示されるように、ビニ
ルメチルシロキサンとメチルハイドロジエンシロ
キサン2液型で塩化白金酸を触媒添加したシリコ
ーンゴムと、ジメチルシリコーンオイルとの60%
フレオン溶液に3分間流通させた。
こののち、空気を流通させ、さらに第5図a,
bに示されるように、3%トルエン/ジプロピレ
ングリコール溶液(洗浄液)を内外面に流通さ
せ、充填液を排出することにより、実質的に微細
孔内にのみシリコーンゴムとシリコーンオイルと
のシリコーン混合物を充填した中空繊維膜を得
た。
なお、水の表面張力は72dyn/cm、また中空繊
維の臨界表面張力は30dyn/cmであつた。
なお、シリコーン混合物中のシリコーンゴム量
は40wt%であつた。
また、洗浄液の粘度は、100センチポイズであ
つた。
この人工肺について新鮮へパリン加牛血を用
い、酸素飽和度65%、炭酸ガス分圧45mmHgとな
る静脈血を作製し、これを被検人工肺(モジユー
ルA)に流通させて性能評価を行なつた。ヘモグ
ロビン含量は12g/dl、温度は37℃であつた。
酸素流量1/min/m2のときの血液流量と酸
素添加能との関係を示すと、第6図の曲線Aのと
おりである。
また血液流量1000ml/min/m2のときの酸素流
量と炭酸ガス除去能との関係を示すと、第7図の
曲線Aのとおりである。
さらに、雑犬を用いて静脈−動脈の部分体外循
環試験を行つた。
循環時間と血漿漏出量との関係は、それぞれ第
8図における曲線Aのとおりであつた。
他方、比較のため、充填液を充填しないで同様
の実験を行つた(モジユールB)。
これらの結果を第6図、第7図、および第8図
にBとして示す。
なお、第6図、第7図、および第8図における
曲線Cはシリコーンを含浸しないものである。
これらの結果から、本発明によれば、性能が向
上することがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による人工肺の一例を示す部分
縦断面図であり、第2図は本発明による人工肺に
使用される中空繊維膜の拡大模式図である。第3
図は、本発明の充填工程を説明するための図であ
り、このうちaが全体図、bが拡大断面図であ
る。第4図は本発明の含浸工程を説明するための
図であり、このうちaが全体図、bが拡大断面図
である。第5図は本発明の洗浄工程を説明するた
めの図であり、このうちaが全体図、bが拡大断
面図である。第6図は人工肺の血液流量に対する
酸素添加能との関係を示すグラフである。第7図
は同じく酸素流量とCO2除去能との関係を示すグ
ラフであり、また第8図は静脈−動脈の部分、体
外循環時間と血漿漏出量との関係を示すグラフで
ある。 符号の説明、10……人工肺、11……ハウジ
ング、12……中空繊維膜、14,15……隔
壁、21,22……血液ポート、24,25……
ガスポート、31……微細孔、33……中空繊維
膜基体、A……充填液、B……原料シリコーン溶
液、C……洗浄液。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ハウジングと、該ハウジング内に挿入された
    多数のガス交換用多孔性中空繊維膜基体からなる
    中空繊維束と、該中空繊維の外表面と前記ハウジ
    ング内面とにより形成される第1の流体室と、該
    第1の流体室に連通する第1の流体流入口および
    流出口と、前記中空繊維膜基体の各端部をそれぞ
    れ支持する隔壁と、前記中空繊維膜基体の内部空
    間および該内部空間に連通する第2の流体流入口
    および流出口とからなる第2の流体室とを有する
    人工肺のモジユールを組立てたのち、 常温硬化型のシリコーンゴムとシリコーンオイ
    ルとを含む20〜80重量%のシリコーン混合物と、
    溶媒とを含み、前記シリコーンゴムとシリコーン
    オイルとの重量比が2:8〜8:2である原料シ
    リコーン溶液と、前記原料シリコーン溶液が不溶
    でかつ前記中空繊維基体の臨界表面張力よりも大
    きな表面張力をもつ充填液とを用い、 前記第1流体室内または第2の流体室内のいず
    れか一方に前記充填液を充填し、他方の流体室内
    に前記原料シリコーン溶液を導入して前記微細孔
    に前記シリコーン混合物を含浸した後、 前記原料シリコーン溶液を排出し、次いで、そ
    の流体室に前記原料シリコーン溶液が不溶な液体
    を含む洗浄液を流通させて、前記中空繊維基体壁
    面に付着したシリコーン混合物を除去し、前記充
    填液を排出することを特徴とする中空繊維膜型人
    工肺の製造方法。 2 充填液を第1の流体室内に充填する特許請求
    の範囲第1項に記載の中空繊維膜型人工肺の製造
    方法。 3 充填液が、水、グリセリン、エチレングリコ
    ール、ジエチレングリコール、エタノール水溶液
    およびイソプロピルアルコール水溶液の少なくと
    も1種である特許請求の範囲第1項または第2項
    に記載の中空繊維膜型人工肺の製造方法。
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