JPWO2014006830A1 - ポリブタジエンの製造方法、ポリブタジエン、ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
一方、天然ゴムは、そのミクロ構造においてシス−1,4結合量が99.7%であることが知られており、この高い立体規則性により伸長結晶性を高めていると考えられている。該天然ゴムを用いたゴム組成物については、タイヤに用いられた場合において、高い耐久性を奏することができる。これに対し、ポリブタジエンにおいても、ミクロ構造を立体規則的に制御することで、タイヤの耐久性を向上できることが知られている。
特開2005−530872号公報(特許文献1)では、ネオジム化合物に共役ジエン単量体を加えた触媒系を用いることで、シス−1,4結合量が高いポリブタジエンを合成できることが開示されている。しかしながら、特許文献1で使用されるネオジム化合物は、触媒として使用するために触媒の合成工程が必要となるため、ポリブタジエンを得るのに手間がかかる等の課題が残されていた。
M-(NQ)1(NQ)2(NQ)3 ・・・(i)
(式中、Mはランタノイド、スカンジウム、イットリウムから選択される少なくとも一種であり、(NQ)1、(NQ)2及び(NQ)3はアミド基であり、同一であっても異なっていてもよく、ただし、M−N結合を有する)。この製造方法によれば、触媒組成物の単離工程を要さず、効率よくポリブタジエンを製造することができる。本発明に係る製造方法は、窒素原子を含む希土類元素化合物を触媒とすることで、触媒自体が高い安定性を有する触媒組成物を形成することができる。これにより、触媒組成物の単離工程を省略できるため、触媒の収率が上がり、効率よくポリブタジエンの製造が可能となる。
なお、本明細書における「希土類元素化合物」とは、周期律表中の原子番号57〜71の元素から構成されるランタノイド元素またはスカンジウムもしくはイットリウムを含有する化合物である。
YR1 aR2 bR3 c ・・・ (X)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子で、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、但し、R1、R2及びR3はそれぞれ互いに同一または異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1で且つb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1で且つcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a,b及びcは1である)
イオン性化合物、ハロゲン化合物、及び式(X)で表される化合物は、上記触媒組成物に対して助触媒として、重合反応に対する促進作用をもたらす。
なお、添加剤Dの配合量を等mol以上としても、効果はほとんど変わらない。
なお、本明細書において、「1,2−ビニル結合量」とは、前記ポリブタジエン全体に対する1,2−ビニル構造が占める割合を意味する。本明細書における、「シス−1,4結合量」、「トランス−1,4結合量」についても同様である。
(ポリブタジエン)
本発明に係る製造方法で製造される重合体は、ポリブタジエンである。
前記ポリブタジエンのシス−1,4結合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、95%以上が好ましく、97%以上がより好ましく、98%以上が特に好ましい。
前記シス−1,4結合量が、95%以上であると、ポリマー鎖の配向が良好となり、伸長結晶性の生成が十分となり、更に、98%以上であると、より高い耐久性を得るのに十分な伸長結晶性を生成できる。
前記ポリブタジエンのトランス−1,4結合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5%以下が好ましく、3%以下がより好ましく、1%以下が特に好ましい。
前記トランス−1,4結合量を5%以下とすると、伸長結晶性が阻害を受けにくくなる。
−1,2−ビニル結合量−
前記ポリブタジエンの1,2−ビニル結合量は、2%以下が好ましく、1%以下がより好ましい。
前記1,2−ビニル結合量を2%以下とすると、伸長結晶性が阻害を受けにくくなる。
前記ポリブタジエンの数平均分子量(Mn)は、40万以上が好ましく、更に50万以上が好ましい。
次に、前記ポリブタジエンを製造することができる、本発明に係る製造方法を詳細に説明する。但し、以下に詳述する製造方法は、あくまで例示に過ぎない。
本発明における重合工程は、ブタジエンモノマーを重合する工程である。
前記重合工程においては、後述する重合触媒組成物を用いること以外は、通常の配位イオン重合触媒による重合体の製造方法と同様にして、単量体であるブタジエンを重合させることができる。本発明において、使用される重合触媒組成物については、後に詳述する。
次に、前記重合触媒組成物について説明する。
また、前記重合触媒組成物は、少なくとも
(A)成分:下式(I)で表される希土類元素化合物
M-(NQ)1(NQ)2(NQ)3 ・・・(i)
(式中、Mはランタノイド、スカンジウム、イットリウムから選択される少なくとも一種であり、(NQ)1、(NQ)2及び(NQ)3はアミド基であり、同一であっても異なっていてもよく、ただし、M−N結合を有する)
を含む。
前記重合触媒組成物は、好適には、
(B)成分:イオン性化合物及びハロゲン化合物のうち少なくとも一種、より好ましくは、非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物(B−1)、及び、ルイス酸、金属ハロゲン化物とルイス塩基との錯化合物及び活性ハロゲンを含む有機化合物のうち少なくとも一種のハロゲン化合物(B−3)のうち少なくとも一種を含むことが好ましい。なお、必要に応じてアルミノキサン(B−2)を含んでいてもよい。
また、前記重合触媒組成物は、好適には
(C)成分:下記一般式(X):
YR1 aR2 bR3 c ・・・ (X)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子で、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、但し、R1、R2及びR3はそれぞれ互いに同一または異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1で且つb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1で且つcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a,b及びcは1である)で表される化合物を含む。。
なお、該重合触媒組成物が、上記イオン性化合物(B−1)及び上記ハロゲン化合物(B−3)の少なくとも一種を含む場合には、更に、(C)成分を含むことを要する。
さらに、該重合触媒組成物は、アニオン性配位子となり得る添加剤Dを含有することが好ましい。
上記式(i)において、NQが表すアミド基としては、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジイソプロピルアミド基などの脂肪族アミド基、フェニルアミド基、2,6−ジ−tert−ブチルフェニルアミド基、2,6−ジイソプロピルフェニルアミド基、2,6−ジネオベンチルフェニルアミド基、2-tert−ブチル−6−イソプロピルフェニルアミド基、2−tert−ブチル−6−ネオベンチルフェニルアミド基、2−イソプロピル−6−ネオベンチルフェニルアミド基、2,4,6−tert−ブチルフェニルアミド基などのアリールアミド基、ピストリメチルシリルアミド基などのピストリアルキルシリルアミド基のいずれでもよいが、ピストリメチルシリルアミド基が好ましい。
上記重合触媒組成物に用いる(A)成分は、希土類元素化合物または該希土類元素化合物とルイス塩基との反応物である。該希土類元素化合物及び反応物は、希土類元素−炭素結合を有さず、これにより化合物が安定であり、取り扱いやすい、という利点がある。ここで、希土類元素化合物とは、周期律表中の原子番号57〜71の元素から構成されるランタノイド元素またはスカンジウムもしくはイットリウムを含有する化合物である。
なお、ランタノイド元素の具体例としては、ランタニウム、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミニウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウムを挙げることができる。なお、上記(A)成分は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
YR1 aR2 bR3 c ・・・ (X)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子で、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、但し、R1、R2及びR3はそれぞれ互いに同一または異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1で且つb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1で且つcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a,b及びcは1である)で表される有機金属化合物であり、下記一般式(Xa):
AlR1R2R3 ・・・ (Xa)
(式中、R1及びR2は、同一または異なり、炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子で、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、但し、R3は上記R1またはR2と同一または異なっていてもよい)で表される有機アルミニウム化合物であることが好ましい。一般式(X)の有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−t−ブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム;水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジ−n−プロピルアルミニウム、水素化ジ−n−ブチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化ジヘキシルアルミニウム、水素化ジイソヘキシルアルミニウム、水素化ジオクチルアルミニウム、水素化ジイソオクチルアルミニウム;エチルアルミニウムジハイドライド、n−プロピルアルミニウムジハイドライド、イソブチルアルミニウムジハイドライド等が挙げられ、これらの中でも、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムが好ましい。以上に述べた(C)成分としての有機アルミニウム化合物は、一種単独で使用することも、2種以上を混合して用いることもできる。なお、上記重合触媒組成物における有機アルミニウム化合物の含有量は、(A)成分に対して1〜50倍モルであることが好ましく、約10倍モルであることが更に好ましい。
アニオン性配位子となり得る添加剤Dの添加は、より高いシス−1,4結合量のポリブタジエンを高収率で合成することが可能となる、という効果を奏するため好ましい。
上記添加剤Dとしては、(A)成分のアミド基と交換可能なものであれば特に限定されないが、OH基、NH基、SH基のいずれかを有することが好ましい。
また、ヒドラジン系として、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジンを挙げることができる。
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して−O−CjH2j+1、−(O−CkH2k−)a −O−CmH2m+1又は−CnH2n+1 で表され、R1、R2及びR3の少なくとも1つが−(O−CkH2k−)a −O−CmH2m+1であり、j、m及びnはそれぞれ独立して0〜12であり、k及びaはそれぞれ独立して1〜12であり、R4は炭素数1〜12であって、直鎖、分岐、もしくは環状の、飽和もしくは不飽和の、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、シクロアルケニルアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基、シクロアルキルアルケニレン基、シクロアルケニルアルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基である。)
一般式(I)で示されるものの具体例として、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、(メルカプトメチル)ジメチルエトキシシラン、(メルカプトメチル)ジメチルエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
(式中、Wは−NR8−、−O−又は−CR9R10−(ここで、R8及びR9は−CpH2p+1であり、R10は−CqH2q+1であり、p及びqはそれぞれ独立して0〜20である。)で表され、R5及びR6はそれぞれ独立して−M−CrH2r−(ここで、Mは−O−又は−CH2−であり、rは1〜20である。)で表され、R7は−O−CjH2j+1、−(O−CkH2k−)a −O−CmH2m+1又は−CnH2n+1 で表され、j、m及びnはそれぞれ独立して0〜12であり、k及びaはそれぞれ独立して1〜12であり、R4は炭素数1〜12であって、直鎖、分岐、もしくは環状の、飽和もしくは不飽和の、アルキレン基、シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、シクロアルケニルアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルケニレン基、シクロアルキルアルケニレン基、シクロアルケニルアルケニレン基、アリーレン基又はアラルキレン基である。)
一般式(II)で示されるものの具体例として、3−メルカプトプロピル(エトキシ)−1,3−ジオキサ−6−メチルアザ−2−シラシクロオクタン、3−メルカプトプロピル(エトキシ)−1,3−ジオキサ−6−ブチルアザ−2−シラシクロオクタン、3−メルカプトプロピル(エトキシ)−1,3−ジオキサ−6−ドデシルアザ−2−シラシクロオクタンなどが挙げられる。
E1−T1−Q−T2−E2 ・・・(ii)
(Qは、周期律表第15族原子から選択される配位原子を含むアニオン性電子供与基を示し、E1及びE2はそれぞれ独立して、周期律表第15族及び16族原子から選択される配位原子を含む中性電子供与基を示し、T1及びT2はそれぞれ、QとE1及びE2を架橋する架橋基を示す)
前記アリーレン基は、フェニレン基、ナフチレン基、ピリジレン基、チエニレン基(好ましくはフェニレン基、ナフチレン基)などであり得る。また、前記アリーレン基のアリール環上には任意の基が置換されていてもよい。該置換基としてはメチル基、エチル基などのアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、フルオロ、クロロ、ブロモなどのハロゲン基、トリメチルシリル基などのシリル基などが例示される。
前記アリーレン基として、さらに好ましくは1,2−フェニレン基が例示される。
本発明のゴム組成物は、少なくとも、ゴム成分を含み、さらに必要に応じて、充填剤、架橋剤、その他の成分を含む。
前記ゴム成分は、少なくとも、本発明の製造方法で製造されたポリブタジエンを含み、さらに必要に応じて、その他のゴム成分を含む。
前記ゴム成分中における前記ポリブタジエンの配合量が、15質量%以上であると、前記ポリブタジエンの特性を十分に発揮することができる。
前記その他のゴム成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソプレンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム(EPDM)、多硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、イソプレン共重合体などが挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記充填剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、無機充填剤、などを挙げることができ、カーボンブラック及び無機充填剤から選択される少なくとも一種が好ましい。ここで、前記ゴム組成物には、カーボンブラックが含まれることがより好ましい。なお、前記充填剤は、補強性などを向上させるためにゴム組成物に配合するものである。
前記充填剤の配合量が、10質量部以上であると、充填剤を入れる効果がみられ、100質量部以下であると、前記ゴム成分に充填剤を混ぜ込むことができ、ゴム組成物としての性能を向上させることができる。
一方、前記充填剤の配合量が、前記より好ましい範囲、または、前記特に好ましい範囲内であると、加工性と低ロス性・耐久性のバランスの点で有利である。
前記カーボンブラックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FEF、GPF、SRF、HAF、N339、IISAF、ISAF、SAF、などが挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定する)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20m2/g〜100m2/gが好ましく、35m2/g〜80m2/gがより好ましい。
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が20m2/g未満であると、得られたゴムの耐久性が低く、十分な耐亀裂成長性が得られないことがあり、100m2/gを超えると、低ロス性が低下し、また、作業性が悪いことがある。
前記ゴム成分100質量部に対するカーボンブラックの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10質量部〜100質量部が好ましく、10質量部〜70質量部がより好ましく、20質量部〜60質量部が特に好ましい。
前記カーボンブラックの含有量が、10質量部未満であると、補強性が不十分で耐破壊性が悪化することがあり、100質量部を超えると、加工性及び低ロス性が悪化することがある。
一方、前記カーボンブラックの含有量が、前記より好ましい範囲、または前記特に好ましい範囲内であると、各性能のバランスの点で有利である。
前記無機充填剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、水酸化アルミニウム、クレー、アルミナ、タルク、マイカ、カオリン、ガラスバルーン、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム、などが挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、無機充填剤を用いる時は適宜シランカップリング剤を使用してもよい。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、無機架橋剤、ポリアミン架橋剤、樹脂架橋剤、硫黄化合物系架橋剤、オキシム−ニトロソアミン系架橋剤、などが挙げられるが、これらの中でもタイヤ用ゴム組成物としては硫黄系架橋剤がより好ましい。
前記架橋剤の含有量が0.1質量部未満であると、架橋がほとんど進行しなかったり、20質量部を超えると、一部の架橋剤により混練り中に架橋が進んでしまう傾向があったり、加硫物の物性が損なわれたりすることがある。
本発明のゴム組成物は、その他に加硫促進剤を併用することも可能であり、加硫促進剤としては、グアジニン系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系、ザンテート系等の化合物が使用できる。
また必要に応じて、軟化剤、加硫助剤、着色剤、難燃剤、滑剤、発泡剤、可塑剤、加工助剤、酸化防止剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、着色防止剤、その他の配合剤など公知のものをその使用目的に応じて使用することができる。
本発明のゴム組成物は、架橋され、架橋ゴム組成物として用いてもよい。前記架橋ゴム組成物は、本発明のゴム組成物を架橋して得られたものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記架橋の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、温度120℃〜200℃、加温時間1分間〜900分間が好ましい。
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物、または、本発明のゴム組成物を架橋して得られた架橋ゴム組成物を用いたものである限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明のゴム組成物、または、本発明の架橋ゴム組成物のタイヤにおける適用部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、サイド補強ゴム及びビードフィラーなどのゴム部材が挙げられる。
これらの中でも、前記適用部位をトレッドとすることが、耐久性の点で有利である。
前記タイヤを製造する方法としては、慣用の方法を用いることができる。例えば、タイヤ成形用ドラム上に未加硫ゴム及び/またはコードからなるカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常タイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、所望のタイヤ(例えば、空気入りタイヤ)を製造することができる。
タイヤ用途以外にも、防振ゴム、免震ゴム、ベルト(コンベアベルト)、ゴムクローラ、各種ホースなどに本発明のゴム組成物、または、本発明の架橋ゴム組成物を使用することができる。
(実施例1:ポリブタジエン1(添加剤Dなし)の製造方法)
窒素雰囲気下のグローブボックス中で1L耐圧ガラス反応器に、トリスビストリメチルシリルアミドガドリニウム(Gd[N(SiMe3)2]3)12.0μmol、トリイソブチルアルミニウム0.90mmol、トルエン15.0gを仕込んだのち30分間熟成を行った。その後、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)12.0μmolを仕込んだのち30分間熟成を行った。グローブボックスから反応器を取り出し、15重量%のブタジエン/シクロヘキサン溶液200.0gを添加し、80℃で15時間重合を行った。重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル-6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを加えて反応を停止させ、さらに大量のメタノールで重合体を分離し、70℃で真空乾燥しポリブタジエン1を得た。得られたポリブタジエン1の収量は27.0gであった。
窒素雰囲気下のグローブボックス中で1L耐圧ガラス反応器に、トリスビストリメチルシリルアミドガドリニウム(Gd[N(SiMe3)2]3)12.0μmol、0.01MのPNP/トルエン溶液0.6mL(添加剤D)、トリイソブチルアルミニウム0.90mmol、トルエン15.0gを仕込んだのち30分間熟成を行った。その後、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)12.0μmolを仕込んだのち30分間熟成を行った。グローブボックスから反応器を取り出し、15重量%のブタジエン/シクロヘキサン溶液200.0gを添加し、80℃で15時間重合を行った。重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル-6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを加えて反応を停止させ、さらに大量のメタノールで重合体を分離し、70℃で真空乾燥しポリブタジエン2を得た。得られたポリブタジエン2の収量は27.0gであった。
窒素雰囲気下のグローブボックス中で1L耐圧ガラス反応器に、トリスビストリメチルシリルアミドガドリニウム(Gd[N(SiMe3)2]3)12.0μmol、0.01MのPNP/トルエン溶液1.2mL、トリイソブチルアルミニウム0.90mmol、トルエン15.0gを仕込んだのち30分間熟成を行った。その後、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Ph3CB(C6F5)4)12.0μmolを仕込んだのち30分間熟成を行った。グローブボックスから反応器を取り出し、15重量%のブタジエン/シクロヘキサン溶液200.0gを添加し、80℃で15時間重合を行った。重合後、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル-6−t−ブチルフェノール)(NS−5)5質量%のイソプロパノール溶液1mLを加えて反応を停止させ、さらに大量のメタノールで重合体を分離し、70℃で真空乾燥しポリブタジエン3を得た。得られたポリブタジエン3の収量は26.0gであった。
添加剤DとしてPNPの代わりに2-エチル−1−ヘキサノールを用いること以外は、実施例2と同様にして、ポリブタジエン4を得た。得られたポリブタジエン4の収量は25.5gであった。
添加剤DとしてPNPの代わりに3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを用いること以外は、実施例2と同様にして、ポリブタジエン5を得た。得られたポリブタジエン5の収量は26.5gであった。
上記の各種ポリブタジエンについて、下記の分析を行った。ポリブタジエンの分析結果を表1に示す。
1H−NMRおよび13C−NMRにより得られたピーク[1H−NMR:δ4.6−4.8(3,4−ビニルユニットの=CH2)、5.0−5.2(1,4−ユニットの−CH=)、13C−NMR:[δ23.4(1,4−シスユニット)、15.9(1,4−トランスユニット)、18.6(3,4−ユニット)]の積分比からそれぞれ算出した。また、数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)は、GPCによりポリスチレンを標準物質として用い求めた。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8220GPC、カラム:東ソー製GMHXL−2本、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、ポリブタジエンのポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。なお、測定温度は40℃とした。溶出溶媒としてTHFを用いた。
Claims (10)
- 下式(i)で表される希土類元素化合物の存在下で、ブタジエンモノマーを重合させることを特徴とするポリブタジエンの製造方法。
M-(NQ)1(NQ)2(NQ)3 ・・・(i)
(式中、Mはランタノイド、スカンジウム、イットリウムから選択される少なくとも一種であり、(NQ)1、(NQ)2及び(NQ)3はアミド基であり、同一であっても異なっていてもよく、ただし、M−N結合を有する) - さらにアニオン性配位子となり得る添加剤Dの存在下で、ブタジエンモノマーを重合させる、請求項1記載のポリブタジエンの製造方法。
- 前記希土類元素化合物及び前記添加剤Dに加え、さらに、イオン性化合物及びハロゲン化合物のうち少なくとも一種と、下記一般式(X)で表される化合物の存在下でブタジエンモノマーを重合させる、請求項1記載のポリブタジエンの製造方法。
YR1 aR2 bR3 c ・・・ (X)
(式中、Yは、周期律表第1族、第2族、第12族及び第13族から選択される金属であり、R1及びR2は炭素数1〜10の炭化水素基または水素原子で、R3は炭素数1〜10の炭化水素基であり、但し、R1、R2及びR3はそれぞれ互いに同一または異なっていてもよく、また、Yが周期律表第1族から選択される金属である場合には、aは1で且つb及びcは0であり、Yが周期律表第2族及び第12族から選択される金属である場合には、a及びbは1で且つcは0であり、Yが周期律表第13族から選択される金属である場合には、a,b及びcは1である) - 前記添加剤Dの配合割合が、前記希土類元素化合物1molに対して、0.1mol以上1mol未満である、請求項1記載のポリブタジエンの製造方法。
- 前記添加剤Dが、OH基、SH基及びNH基のうち、少なくとも1つを有する、請求項1記載のポリブタジエンの製造方法。
- 前記添加剤Dが、アニオン性三座配位子前駆体である、請求項1記載のポリブタジエンの製造方法。
- 重合時の溶媒としてシクロヘキサン、ノルマルヘキサン、またはこれらの混合物を用いる、請求項1記載のポリブタジエンの製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のポリブタジエンの製造方法により製造されたポリブタジエンであって、1,2−ビニル結合量が2%以下である、ことを特徴とするポリブタジエン。
- ゴム成分を含み、前記ゴム成分が請求項8記載のポリブタジエンを少なくとも含むゴム組成物。
- 請求項9記載のゴム組成物を用いたゴム部材を備えた、ことを特徴とするタイヤ。
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