明 糸田 書 不飽和力ルポン酸系共重合体架橋物及びその製造方法、 ならびに不飽 和カルボン酸系共重合体、 生分解性ビルダー及び洗剤組成物 技術分野
本発明は、 不飽和カルボン酸系共重合体架橋物、 詳しくは、 吸水性と 生分解性に優れた不飽和カルボン酸系共重合体架橋物及びその製造方法 に関する。 また、 新規な不飽和カルボン酸重合体、 詳しくは洗浄力と生 分解性に共に優れた性能を有する不飽和カルボン酸重合体とその用途、 さらには、 該重合体を構成成分として含有する生分解性ビルダ一、 洗剤 組成物および分散剤に関する。 背景技術
吸水性樹脂は、 き重の数十倍〜数千倍の水分を吸収できる樹脂であり、 生理用品, 止水剤, 土壌改良剤, 保水剤, 油水分離剤, 汚水吸水剤など 多分野にわたって使用されている。 この吸水性樹脂は、 使用後には土中 に廃棄されたり、 焼却処理がなされている。 しかしながら、 これらの処 理においては分解されず残ったり、 焼却後に強いアル力リ性となって焼 却炉の損傷を引き起こす等の問題点を有している。 その問題点を解決す るために、 各種の生分解性のある吸水性樹脂が提案されており、 デンプ ン系樹脂, ヒアルロン酸系樹脂, ポリアスパラギン酸系架橋体, ポリグ ルタミン酸系架橋体が知られている。 この中でも、 特に生分解性に優れ たものとして、 ポリグルタミン酸系架橋体を挙げることができる (例え ば、 特開平 6— 3 2 2 3 5 8号公報、 特開平 7— 3 0 0 5 6 3号公報、 特開平 1 0— 2 5 1 4 0 2号公報) 。 しかしながら、 いずれも製造方法
が煩雑で効率が良くなかった。
本第一発明は、 上記観点からなされたもので、 吸水性と生分解性に優 れたカルボン酸系共重合体架橋物およびそれを効率よく製造する方法を 提供することを目的とするものである。
また、 従来、 界面活性剤を主たる構成成分とする洗剤においては、 界 面活性剤の補助成分としてビルダーを配合することにより、 洗浄能力を 高めることが行われている。 このビルダ一としては、 水に添加した際に アルカリ性を示す無機化合物や、 不飽和脂肪族カルボン酸の重合体など が知られている。 前者の例としては、 ナトリウムまたはカリウムの炭酸 塩、 炭酸水素塩、 リン酸塩、 ポリ リン酸塩、 ケィ酸塩およびゼォライ ト などがあり、 後者の例としては、 ポリアクリル酸、 ポリマレイン酸、 ポ リイタコン酸などがある。
これらのビルダーの中では、 洗浄効果、 経済性及び作業性などの面か ら、 リン酸塩、 ポリ リン酸塩及びゼォライ トが多量に使用されている。 しかしながら、 リン酸塩やポリリン酸塩は、 湖沼や河川の富栄養化の原 因となり、 また、 ゼォライ トは堆積するなど、 環境保護の面で種々の問 題を有している。
そこで、 従来と同様にビルダ一としての性能、 特にキレート能力 (力 ルシゥムイオン捕捉能) に優れたものであると同時に、 環境保護の面か ら生分解性に優れていて、 自然界に長期間残存することのない、 いわゆ る環境にやさしい、 しかも経済的に有利なビルダ一の開発が望まれてい る。
このような要請に応えて、特開平 5— 2 3 9 1 2 7号公報においては、 キレ一ト能力と生分解性を共に有するビルダーとして使用するのに適し た重合体として、 生分解性を有する低分子量成分を含有する水溶性オリ ゴマ一主鎖同士を、 ポリエチレングリコ一ル、 クェン酸、 酒石酸等の架
橋剤により、 生分解可能なエステル基又はアミ ド基を介して結合させて 分子量を増大させた架橋重合体を提案している。 ところが、 この架橋重 合体は、 低分子量化することで生分解性を高めているが、 直鎖状のポリ アクリル酸自体は生分解され難く、 生分解の困難な高分子量の直鎖状ポ リアクリル酸を少なからず含有することから、 生分解性が十分に高いも のではない。 また、 この架橋重合体の製造工程においても、 オリゴマ一 を重合する工程と架橋する工程との 2段階で行う必要があり、 特定の架 橋剤を用いる必要もあることから、 製造工程が煩雑であるという難点を 有している。
また、 特開昭 5 0— 8 0 3 7 7号公報においては、 アクリル酸、 ァク 口レインの重合体や、 その変性物もしくは共重合体をビルダ一として使 用することが提案されているが、 キレート能力と生分解性のいずれにつ いても十分でないという難点を有している。
そこで、 キレ一ト能力に優れるとともに高い生分解性を有するビルダ —用に適した重合体と、 その効率的な製造方法の開発が要望されている。 また、 無機顔料分散剤の分野では、 ポリアクリル酸ソーダなどが分散 スラリ一液の粘度低下や粘度安定性の向上のために用いられているが、 ポリアクリル酸には生分解性がないことから、 生分解性を有していて長 期間自然界に残存することがなく、 しかも経済的に有利な分散剤の開発 が望まれている。
本第二〜第四発明は、 キレート能力に優れかつ生分解性を有するビル ダ一として用いるのに適した不飽和カルボン酸重合体と、 該重合体から なる洗剤用ビルダ一、 洗剤組成物および分散剤を提供することを目的と するものである。 発明の開示
本発明者は鋭意研究の結果、 不飽和モノ力ルポン酸系単量体及びキノ ン類からなる単量体成分から導かれる特定の不飽和カルボン酸系共重合 体の架橋物を見出し本第一発明を完成したものである。
すなわち、 本第一発明の要旨は下記の通りである。
(1) 不飽和モノカルボン酸系単量体及びキノン類からなる単量体成分 から導かれる共重合体の架橋物であって、 該共重合体中にキノン類を 1 〜 10モル%含有することを特徴とする不飽和カルボン酸系共重合体架 橋物。
(2) 不飽和モノカルボン酸系単量体が、 アクリル酸、 メタクリル酸又 はそれらの塩である上記 (1) 記載の不飽和カルボン酸系共重合体架橋 物。
(3) キノン類が、 ハイ ドロキノン、 レゾルシノール、 力テコ一ル、 ナ フタレンジオール、 アントラキノ一ノレ、 ベンゾキノン、 ナフトキノン、 アントラキノンおよびそれらに置換基を有する化合物から選ばれる少な くとも一種である上記 (1) 又は (2) に記載の不飽和カルボン酸系共 重合体架橋物。
(4) 不飽和カルボン酸系共重合体架橋物が生分解性吸水性樹脂である 上記 (1) 〜 (3) のいずれかに記載の不飽和カルボン酸系共重合体架 橋物。
(5) 不飽和モノカルボン酸系単量体、 キノン類及び架橋剤を水溶媒中 で、 開始剤の存在下加熱して不飽和カルボン酸系共重合体架橋物を製造 する際、 全単量体に対して 1〜1 0モル%のキノン類を存在させること を特徴とする上記 (1) 〜 (4) のいずれかに記載の不飽和カルボン酸 系共重合体架橋物の製造方法。
(6) 架橋剤が一分子中にカルボキシル基と反応しうる二個以上の水酸 基、 アミノ基又は不飽和基を有する水溶性化合物である上記 (5) 記載
の不飽和カルボン酸系共重合体架橋物の製造方法。
また、 本発明者らは、 特定の化学構造を有する不飽和カルボン酸重合 体が、 水溶性を有し、 キレート能力に優れ、 かつ生分解性を有すること を見出し、 さらに、 この重合体がビルダ一や、 洗剤用組成物、 分散剤と して有用性が高いことを見出し、 かかる知見に基づいて本第二〜第四発 明を完成するに至った。
すなわち、 本第二発明の要旨は、 下記のとおりである。
〔1〕 (a ) プロ トン核磁気共鳴スぺク トルによる測定において、 少な くとも δ 6. 4〜7· 5 1!1ぉょび5 1. 0〜3. 2 p pmに吸収ピ —クを有し、 δ ΐ . 0〜3. 2 p p mの吸収ピークの積算値に対する δ 6. 4〜7. 5 p p mの吸収ピークの積算値の比が、 2. 2 X 10— 3〜 0. 3の範囲にあり、 (b) 数平均分子量が 500〜1, 000, 00 0であり、 (c) 水溶性を有するとともに、 (d) カルシウムイオン捕 捉能が 15 Omg C a CO 3//g以上である不飽和カルボン酸重合体。
〔2〕 前記 〔1〕 に記載の不飽和カルボン酸重合体を構成成分として含 有する生分解性ビルダ一。
〔3〕 前記 〔1〕 に記載の不飽和カルボン酸重合体と界面活性剤を構成 成分として含有する洗剤組成物。
〔4〕 前記 〔1〕 に記載の不飽和カルボン酸重合体をアルカリで中和し た重合体からなる分散剤。
また、 本第三発明の要旨は、 下記のとおりである。
[1] (A) 下記一般式 〔m— i〕 、
+ CH 一 CH2 ) 〔111— 1〕
I
COOX
〔式 〔m— i〕 中、 xは水素原子、 アルカ リ金属原子またはアンモニゥ ム基を示す〕 で表される繰返し単位 (a) 30〜99モル%、
(B) 下記一般式 〔ΙΠ— 2〕 、
■ CH CH + Cm- 2] coox coox
〔式 〔m— 2〕 中、 xは水素原子、 アルカ リ金属原子またはアンモニゥ ム基を示す〕 で表される繰返し単位 (b) 0〜6 9. 9モル0 /0、
(C) 下記一般式 〔ΠΙ— 3〕 、
■f-C 〔m— 3〕
coox coox
〔式 〔III一 3〕 中、 Xは水素原子、 アルカリ金属原子またはアンモニゥ ム基を示し、 wは水素原子またはアルカリ金属原子を示す〕 で表される 繰返し単位 (c) と、 下記一般式 〔ΙΠ—4〕 、
+ CH CH ) - 〔ΠΙ— 4〕
COOX
〔式 〔m— 4〕 中、 xは水素原子、 アルカリ金属原子またはアンモニゥ ム基を示し、 wは水素原子またはアルカリ金属原子を示す〕 で表される 繰返し単位 (d) および下記一般式 〔m— 5〕 、
- CH2 -) cm- 5)
COOX
〔式 〔ΠΙ— 5〕 中、 Xは水素原子、 アルカリ金属原子またはアンモニゥ ム基を示し、 Wは水素原子またはアルカリ金属原子を示す〕 で表される 繰返し単位 (e) の合計 0. 1〜 50モル0 /0の構造単位からなり、 かつ、 数平均分子量が 500〜 1, 000, 000である不飽和カルボン酸重 合体。
[2] (A) 下記一般式 〔m— 1〕 、 ecH - CH2 ) 〔m- 1〕
COOX
〔式 〔III一 1〕 中、 Xは水素原子、 アルカリ金属原子またはアンモニゥ ム基を示す〕 で表される繰返し単位 (a) 30〜99モル%、
(B) 下記一般式 〔ΙΠ— 2〕 、
-(-CH CH^ 〔III一 2〕
I I
COOX COOX
〔式 〔ΙΠ— 2〕 中、 Xは水素原子、 アルカ リ金属原子またはアンモニゥ ム基を示す〕 で表される繰返し単位 (b) 0〜6 9. 9モル%、
(C) 下記一般式 〔m— 3' 〕 、
C 〔m— 3' 〕
〔式 〔m— 3' 〕 中、 Xは水素原子、 アルカリ金属原子またはアンモニ ゥム基を示し、 wは水素原子またはアルカリ金属原子を示す〕 で表され る繰返し単位 ( ) と、 下記一般式 〔m— 4' 〕 、
〔式 〔m— 4, 〕 中、 Xは水素原子、 アルカリ金属原子またはアンモニ ゥム基を示し、 Wは水素原子またはアルカリ金属原子を示す〕 で表され る繰返し単位 (d') および下記一般式 〔ΠΙ— 5, 〕 、
〔m— 5' 〕
〔式 〔m— 5, 〕 中、 xは水素原子、 アルカリ金属原子またはアンモニ ゥム基を示し、 wは水素原子またはアルカリ金属原子を示す〕 で表され る繰返し単位 (e') の合計 0. 1〜50モル%の構造単位からなり、 か つ、 数平均分子量が 500〜 1, 000, 000である不飽和カルボン 酸重合体
[3] 前記 [1] 又は [2] に記載の不飽和カルボン酸重合体を構成成 分として含有する生分解性ビルダ一。
[4] 前記 [1] 又は [2] に記載の不飽和カルボン酸重合体と界面活 性剤を構成成分として含有する洗剤組成物。
[5] 前記 [1] 又は [2] に記載の不飽和カルボン酸重合体をアル力 リで中和した重合体からなる分散剤。
本第四発明の要旨は、 下記のとおりである。
[1] (A) 下記式 〔 IV— 1〕 、
-CH2 )- 〔 IV— 1〕
で表される繰返し単位 (a) と、 (B) 下記一般式 〔 IV— 2〕
〔 IV- 2]
COOX
〔式 〔 IV— 2〕 中、 R1は水素原子またはメチル基を示し、 Xは水素原 子、 アルカリ金属原子またはアンモニゥム基を示す。 〕 で表される繰返 し単位 (b) および (C) 下記一般式 〔 IV— 3〕 、
- CR2- -
〔式 〔 IV— 3〕 中、 R2は水素原子またはメチル基を示す。 Wは水素原 子またはアルカリ金属原子を示す〕 で表される繰返し単位 (c) を有す るとともに、 該繰返し単位 (c) で表される構成単位を全構成単位に対 して 0. 25〜50モル0 /0含有してなり、 かつ、 数平均分子量が 500 〜1, 000, 000である不飽和カルボン酸重合体。
[2] (A) 下記式 〔 IV— 1〕 、
-CH2 )- 〔 IV— 1〕
で表される繰返し単位 (a) と、 (B) 下記一般式 〔 IV— 2〕 十 CR1
〔 IV— 2〕
c〇〇x
〔式 〔 IV— 2〕 中、 R
1は水素原子またはメチル基を示し、 Xは水素原 子、 アルカリ金属原子またはアンモニゥム基を示す。 〕 で表される繰返 し単位 (b) および (C) 下記一般式 〔 IV— 3, 〕 、
〔 IV— 3' 〕
〔式 〔 IV— 3, 〕 中、 R2は水素原子またはメチル基を示す。 ] で表さ れる繰返し単位 (c' ) を有するとともに、 該繰返し単位 (c ' ) で表さ れる構成単位を全構成単位に対して 0. 25〜50モル%含有してなり、 かつ、 数平均分子量が 500〜 1, 000, 000である不飽和カルボ ン酸重合体。
[3] 下記一般式 〔 IV— 4〕 、
CH = CR
〔 IV— 4〕
Y COOX
〔式 〔 IV— 4〕 中、 R3は水素原子またはメチル基を示し、 Xは水素原 子、 アルカリ金属原子またはアンモニゥム基を示し、 Yは水素原子また は C〇〇X基を示す。 〕 で表される不飽和カルボン酸または不飽和カル ボン酸塩の 1種または 2種以上と、 下記一般式 〔 IV— 5〕 、
CH CR
〔式 〔 IV— 5〕 中、 R4は水素原子またはメチル基を示し、 Yは水素原 子または C〇〇X基 (但し、 Xは水素原子、 アルカリ金属原子またはァ ンモニゥム基を示す) を示し、 Wは水素原子またはアルカリ金属原子を
示す。 〕 で表される不飽和化合物を、 重合開始剤の存在下に共重合する 前記 [1] に記載の不飽和カルボン酸重合体の製造法。
[4] 下記一般式 〔 IV— 4〕 、
CH CRd
I I 〔 IV - 4〕
Y COOX
〔式 〔 IV— 4〕 中、 R3は水素原子またはメチル基を示し、 Xは水素原 子、 アルカリ金属原子またはアンモニゥム基を示し、 Yは水素原子また は COOX基を示す。 〕 で表される不飽和カルボン酸または不飽和カル ボン酸塩の 1種または 2種以上と、 下記一般式 〔 IV— 5, 〕 、
CH = CR4
I I
〔式 〔 IV— 5,〕 中、 R4は水素原子またはメチル基を示し、 Yは水素原 子または COOX基 (但し、 Xは水素原子、 アルカリ金属原子またはァ ンモニゥム基を示す) を示す。 〕 で表される不飽和化合物を、 重合開始 剤の存在下に共重合する前記 [2] に記載の不飽和カルボン酸重合体の
[5] 前記 [1] 又は [2] に記載の不飽和カルボン酸重合体を構成成 分として含有する生分解性ビルダ一。
[6] 前記 [1] 又は [2] に記載の不飽和カルボン酸重合体と界面活 性剤を構成成分として含有する洗剤組成物。
[7] 前記 [1] 又は [2] に記載の不飽和カルボン酸重合体をアル力
リで中和した重合体からなる分散剤。 図面の簡単な説明
図 Π— 1〜図 Π— 4は、 それぞれ実施例 Π - 1〜実施例 Π - 4において 得られた不飽和カルボン酸重合体の1 H— NM Rスぺク トル図である。 図 m- 1及び図 m- 2は、 それぞれ実施例 m- 1〜実施例 m- 2において得 られた不飽和カルボン酸重合体の 1 H— NM Rスぺク トル図である。 図 IV- 1〜図 IV- 3は、 それぞれ実施例 IV- 1〜実施例 IV- 3において得 られた不飽和カルボン酸重合体の1 H— NM Rスぺクトル図である。 発明を実施するための最良の形態
以下に、 本発明について詳細に説明する。
[第一発明]
以下、 この項において、 単に 「本発明」 と呼ぶことがある。
本発明のカルボン酸系共重合体架橋物は、 上記の如く不飽和モノカル ボン酸系単量体及びキノン類からなる単量体成分から導かれる共重合体 の架橋物であって、 該共重合体中にキノン類を 1〜 1 0モル0 /0、 好まし くは 2〜 7モル%含有することを特徴とする。 キノン類の量が少なすぎ ると、 生分解性が悪く、 多すぎると、 吸水性に劣ることがある。
次に、 不飽和カルボン酸系共重合体架橋物の製造方法について述べる。 不飽和モノカルボン酸系単量体、 キノン類及び架橋剤を、 開始剤の存 在下加熱してポリカルボン酸重合体架橋物を製造する際、 全単量体に対 して 1〜 1 0モル% (好ましくは 2〜 7モル0 /。) のキノン類を存在させ ることを特徴とする。 操作としては、 不飽和モノカルボン酸系単量体の 水溶液にキノン類と架橋剤を混ぜこみ、 これに開始剤を加えて加熱攪拌
を行い重合反応を行わせ、 その後 1 0 o °c以上に加熱して架橋 ·脱水反 応を行わせる。
ここで、 不飽和モノカルボン酸系単量体としては、 アクリル酸、 メタ クリル酸あるいはそれらの塩、 すなわち、 それらの酸の 1価金属、 2価 金属、 アンモニア、 有機ァミンによる部分中和物もしくは完全中和物又 はこれらの混合物を挙げることができる。 1価金属として、 N a , Kを、 2価金属として、 M g , C a , B a 、 Z nを挙げることができる。 また 有機ァミンとして、 モノメチルァミン, ジメチルァミン, トリメチルァ ミン, モノエチ^/アミン, ジェチノレアミン, トリエチ^^アミン等のァノレ キルアミン類、 モノエタノールァミン, ジエタノールァミン, トリエタ ノーノレアミン, モノイソプロパノーノレアミン, ジメチルエタノールアミ ン等のアルカノ一ルァミン類、 ピリジン類などを挙げることができる。 中でも、 アクリル酸及ぴアクリル酸の塩が好ましい。
—方、 単量体のキノン類は、 ハイ ドロキノン, レゾルシノール, カテ コ一ノレ, ナフタレンジォ一ノレ, アントラキノ一ノレ, ベンゾキノン, ナフ トキノン, アントラキノンおよびそれらに置換基を有する化合物から選 ばれる少なくとも一種である。 該置換基としては、 アルキル基, スルホ ン酸基, ハロゲン原子, 水酸基, カルボキシル基などを挙げることがで きる。 以上のキノン類の中で、 ハイ ドロキノン, p —べンゾキノンが好 ましい。
上記、 二つの単量体の仕込み量については、 不飽和モノ力ノレボン酸系 単量体 9 0 〜 9 9モル0 /0 (好ましくは 9 3 〜 9 8モル0 /0) に対して、 キ ノン類は 1 〜 1 0モル0 /。 (好ましくは 2 〜 7モル0 /0) である。 また、 こ の反応は水溶媒中で行われる。 その場合、 水 1 リ ツトルに対して、 全単 量体は 1 〜 1 6モル使用される。
架橋剤としては、 一分子中にカルボキシル基と反応しうる二個以上の
水酸基、 アミノ基又は不飽和基を有する水溶性化合物が使用される。 具 体的には、 水酸基を有するものとして、 エチレングリコール, ジェチレ ングリ コ一ノレ, ト リエチレングリ コ—ノレ, ポリエチレングリ コーノレ, グ リセリン, ポリグリセリン, プロピレングリ コール, ジエタノールアミ ン, トリエタノールァミン, ポリオキシプロピレン, ポリ ビニルアルコ 一ノレ, ペンタエリ ス リ トーノレ, ソノレビッ ト, ソノレビタン, グノレコース, マンニッ ト, マンニタン等を挙げることができる。 アミノ基を有するも のとして、 エチレンジァミン, プロピレンジァミン等を挙げることがで きる。 不飽和基を有するものとして、 エチレングリコールジァクリレー ト、 プロピレングリ コールジアタリ レート、 N, N—メチレンビスァク リルアミ ド等を挙げることができる。 それらの架橋剤の好ましい量は、 全単量体 1 0 0重量部に対して 0 . 0 0 0 5〜 2 0重量部である。 この 範囲内にあれば、 十分に吸水性を有する樹脂となる。 逆に、 0 . 0 0 0 5重量部未満の少ない量では架橋密度が小さすぎて、 吸水後の水分保持 能力を有しないおそれがある。
さらに、 本発明では、 重合後、 ゲルを切断した際、 切断された破片同 士が溶着することや、 ベとつきを避けるために非イオン系界面活性剤又 は陰イオン系界面活性剤を重合系に添加することが好ましい。 その界面 活性剤として、 具体的には、 ポリオキシエチレンアルキルエーテル, ポ リオキシエチレンフエノ一ルェ一テル, ソノレビタン脂肪酸エステル, ポ リォキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル, ポリオキシエチレンァシ ノレエステノレ, ォキシエチレンォキシプロピレンブロック共重合体, ショ 糖脂肪酸エステル, 高級アルコール硫酸エステル塩, アルキルベンゼン スルホン酸塩, ポリォキシェチレンサルフエートなどを挙げることがで き、 その使用量は全単量体 1 0 0重量部に対して 0 . 0 1〜1 0重量部 である。
重合反応に用いられる開始剤は、 通常の水溶性ラジカル発生剤であれ ば特に制限はない。 例えば、 過硫酸アンモン, 過硫酸カリ、 過酸化水素 等を挙げることができ、 またこれらと亜硫酸水素ナトリウム, Lーァス コルビン酸, 第一鉄塩等の還元剤との組み合わせによるレドックス系開 始剤も用いられる。開始剤の使用量は全単量体 1 00重量部に対して 0. 00 1〜 5重量部、還元剤の使用量は全単量体 1 00重量部に対して 0. 00001〜 5重量部である。
重合反応は、 40〜1 20DCで 1〜20時間行わせる。 また、 架橋 . 脱水反応は、 60〜200°C、 あるレヽは 1 00〜200°Cで:!〜 1 0時 間亍ゎせる。
このように本発明で得られたカルボン酸系共重合体架橋物は、 粉末化 したのち主に吸水性樹脂として使用される。
次に、 本発明を実施例により具体的に説明するが、 これらの実施例に なんら制限されるものではない。
〔実施例 I一 1〕
攪拌装置、 熱電対及び還流冷却器を備えた容量 500ミリ リ ットルの セパラブルフラスコにアクリル酸 72. 0 g、 水酸化ナトリウム 30. 0 g、 水 60. 0 gを入れて室温で攪拌した。 次いで、 ハイ ドロキノン 5. 5 g、 グリセリン 500mg、 塩化第一鉄 4水和物 1 5 m gを入れ、 均一溶液とした後、 80°Cのオイルバスで加熱しながら過酸化水素 30 Omgを含む水溶液 40. 0 gを 3時間かけて滴下した。 滴下終了後、 さらに 1時間同じ温度で加熱を続けた。 重合反応終了後、 生成物の一部 をステンレス製のバットに入れ力ッターで細かく切断した。 これを 1 8 0°Cで 90分間乾燥させて架橋 ·脱水反応を行わせハイ ドロキノンを有 するポリアクリル酸アル力リ金属塩架橋物を得た。 得られた架橋物を振 動式粉碎器で粉体とした。 この粉体 0. 2 gを不織布のティーバック式
袋に均一に入れ、 0. 9重量%食塩水に浸漬し、 3分後及び 5分後の重 量を測定した。 ティ一バッグ式袋のみの重量をブランクとし、 下記の式 に従って架橋物の膨潤倍率を求めた。
膨潤倍率 = 〔吸収後の重量 (g) —ブランク (g) 〕 /粉体の重量 (g) また、 同様にして脱イオン水に浸漬した時の膨潤倍率も求めた。 次に、 架橋体の粉体の 1%分散液の粘度を B型粘度計 (25°C、 1 2 r p m) で測定した。 結果を第 I— 1表に示す。
尚、 表中、 「実施例 1— 1」 については、 便宜上、 「実施例 1」 と記 してある。 比較例についても同様である。 以下同様である。
〔実施例 I一 2〕
攪拌装置、 熱電対及び還流冷却器を備えた容量 500ミリ リ ツトルの セパラブルフラスコにアクリル酸 7 2. 0 g、 水酸化ナトリウム 30. 0 g、 水 60. 0 gを入れて室温で攪拌した。 次いで、 ハイ ドロキノン 5. 5 g、 グリセリン 500mg、 塩化第一鉄 4水和物 1 5 m g、 さら に界面活性剤としてポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 5. 1 gを入れ、 均一溶液とした後、 80°Cのオイルバスで加熱しながら過 酸化水素 30 Omgを含む水溶液 40. 0 gを 3時間かけて滴下した。 滴下終了後、 さらに 1時間同じ温度で加熱を続けた。 重合反応終了後、 生成物の一部をステンレス製のバットに入れ力ッターで細かく切断した。 これを 1 80°Cで 90分間乾燥させて架橋 ·脱水反応を行わせハイ ドロ キノンを有するポリアクリル酸アルカリ金属塩架橋物を得た。 得られた 架橋物を振動式粉砕器で粉体とした。 この粉体 0. 2 gを不織布のティ —バック式袋に均一に入れ、 ◦. 9重量%食塩水に浸漬し、 3分後及び 5分後の重量を測定した。 実施例 I一 1と同様に膨潤倍率を求めた。 ま た、 同様にして脱イオン水に浸漬した時の膨潤倍率も求めた。 次に、 架 橋体の粉体の 1 %分散液の粘度を B型粘度計 (2 5° (:、 1 2 r pm) で
測定した。 結果を第 I一 1表に示す。
〔実施例 I— 3〜 I一 8〕
第 I一 1表に示した架橋剤及び界面活性剤を使用して実施例 I一 1又 は I— 2と同様に実施した。 結果を表 I― 1に示す。
〔実施例 I— 9〜 I— 1 2〕
実施例 I— 1〜 1—4で得られた架橋 ·脱水前の重合体を厚み 5 mm のシートとし、 これを 1 80°C30分間乾燥させた。 これを下水処理場 から採取した活性汚泥 1, 000重量 p pmの水溶液に入れ、 空気を曝 気しながら 28日間生分解性試験を行った。 28日後シートを取り出し 乾燥させたのち重量を測定し、 この重量の差から生分解率を算出した。 結果を第 I一 2表に示す。
〔実施例 I—13〕
攪拌装置、 熱電対及び還流冷却器を備えた容量 500ミリ リ ツ トルの セパラブルフラスコにアクリル酸 72. O g、 水酸化ナトリウム 30. O g、 水 60. 0 gを入れて室温で攪拌した。 次いで、 ハイ ドロキノン 5. 5 g、 N, N—メチレンビスアクリルアミ ド 0. 1 54 g、 塩化第 —鉄 4水和物 1 5 m gを入れ、 均一溶液とした後、 80°Cのオイノレバス で加熱しながら過酸化水素 300 m gを含む水溶液 40. 0 gを 3時間 かけて滴下した。 滴下終了後、 さらに 1時間同じ温度で加熱を続けた。 重合反応終了後、 生成物の一部をステンレス製のバッ トに入れカッター で細かく切断した。 得られた架橋物を振動式粉砕器で粉体とした。 この 粉体 0. 2 gを不織布のティーバック式袋に均一に入れ、 0. 9重量% 食塩水に浸漬し、 3分後及び 5分後の重量を測定した。 ティ一バッグ式 袋のみの重量をブランクとし、 前記の式に従って架橋体の膨潤倍率を求 めた。 また、 同様にして脱イオン水に浸漬した時の膨潤倍率も求めた。 次に、 架橋体の粉体の 1 %分散液の粘度を B型粘度計 (25°C、 1 2 r
麵き率 オン水) 麵咅率 (^7)
mm架撟剂(添加量 *') 界面活酺麵量つ 粘度 (CPS)
3分 5分 3分 5分
1 グリセリン (5) なし 127 1 2 27 3 1 5, 400
2 グリセリン (5) ッウイーン 60·2 (5) 242 254 44 48 1 9, 900
3 ベン夕 JL鶴-ル (5) ッウィーン 60*2 (5) 199 2 10 4 1 43 1 8, 600
4 ベンタエリスリトル (3) なし 153 161 30 30 6. 1 00
5 グリセリン (3) ッウイーン 60·2 (5) 244 249 49 54 1 8, 700
CD 6 ソルビッ ト (5) なし 129 1 46 24 26 5, 900
7 グリセリン (3) なし 14 1 155 21 23 6, 300
8 グリセリン (3) 233 243 47 53 14, 300
13 Ν,Ν-メチレンビスアクリルアミ なし 324 346 52 53 19, 800
(0. 1)
(注) * 1 :全単量体に it る割合(ss%)
* 2 :ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
* 3 : ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
_^薪篛厂 Φ 、H 1厂 τn 12 1
9谳。^簦群: i^)厂 m〜,
第 I— 2
[第二発明]
以下、 この項において、 単に 「本発明」 と呼ぶことがある。
本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 (a) プロ トン核磁気共鳴スぺ ク トルによる測定において、 少なく とも δ 6. 4〜7. 5 p pmおよび δ ΐ. 0〜3. 2 p pmに吸収ピークを有し、 かつ δ 1. 0〜3. 2 ρ pmの吸収ピークの積算値に対する δ 6. 4〜7. 5 p pmの吸収ピー クの積算値の比が、 2. 2 X 1 0一3〜 0. 3の範囲にあり、 (b) 数平 均分子量が 500〜 1, 000, 000であって、 (c) 水溶性を有す るとともに、 (d) カルシウムイオン捕捉能が 1 5 Omg C a CO 3 g以上の性能を有している。
そして、 この不飽和カルボン酸重合体のプロ トン核磁気共鳴スぺク ト ルにおける 5 1. 0〜3. 2 p p mの吸収ピークの積算値に対する δ 6.
4〜7. 5 p p mの吸収ピークの積算値の比が、 2. 2 X 1 0— 3未満の ものでは、 生分解性の充分に高いものが得られないことがあり、 またこ の比の値が 0. 3を超えるものでは、 カルシウムイオンの捕捉能力が低 下することがある。 したがって、 上記 2つの吸収ピークの積算値の比が、 上記の範囲内である不飽和カルボン酸重合体が好ましいのである。 該吸
収ピークの積算値の比として、 さらに好ましいのば、 2. 2 X 10— 3〜 0. 2の範囲内である。
また、 この不飽和カルボン酸重合体の数平均分子量については、 50 0〜: L, 000, 000の範囲、 好ましくは 1, 000〜 1 00, 00 0の範囲、 さらに好ましくは 1, 000〜50, 000の範囲であり、 この数平均分子量が 500未満であると、 これをビルダ一として用いる 際に、 キレート能力が充分に得られず、 一方、 これが 1, 000, 00 0を超えるものでは、 生分解性の低下を招くようになる。 したがって、 この不飽和カルボン酸重合体の数平均分子量は、 上記の数値範囲内の値 を有するようにしてある。
つぎに、 本発明の不飽和カルボン酸重合体の製造法については、 下記 一般式 〔Π— 1〕 、
Y R
I I 〔Π - 1〕
CH = C - COOX
〔式 〔Π— 1〕 中の Xは、 水素原子、 アルカリ金属原子またはアンモニ ゥム基を示し、 Υは、 水素原子または COOX基を示し、 Rは、 水素原 子またはメチル基を示す。 〕 で表される不飽和カルボン酸またはその塩 と、 キノン類を、 重合開始剤の存在下に共重合する方法によることがで きる。
そして、 上記一般式 〔Π— 1〕 で表される不飽和カルボン酸としては、 具体的には、 アクリル酸、 メタクリル酸、 マレイン酸、 フマル酸などが 好適に用いられ、 これらは 1種単独で用いてもよいし、 2種以上を混合 して用いてもよい。 この不飽和カルボン酸として 2種以上を混合して用 いる場合、 例えば、 マレイン酸 0〜60モル0 /0に対して、 アクリル酸を
3 0〜9 9 . 5モル0 /。の割合で混合して用いることができる。 また、 こ れら不飽和カルボン酸はその無水物であってもよい。 さらにその塩とし ては、 アルカリ金属塩またはアンモニゥム塩が用いられる。 さらに、 こ れら不飽和カルボン酸には、 これらと共重合可能な不飽和化合物を、 そ の含有割合が 1〜3 0重量%の範囲内で添加してもよい。 このような不 飽和化合物としては、 例えば、 ァクロレイン、 ビニルアセテート、 ァク リル酸アルキルエステル、 マレイン酸ハ一フェステルなどが挙げらる。 また、 キノン類としては、 p—ヒ ドロキシフエノール、 o —ヒ ドロキ シフエノール、 m—ヒ ドロキシフエノール、 2—メ トキシヒ ドロキノン、 テトラメチノレヒ ドロキノン、 p—ベンゾキノン、 o—べンゾキノン、 ト ルキノン、 ナフトキノン、 アントラキノン、 メ トキノンなどを用いるこ とができる。 これらの中でも、 p —ヒ ドロキシフエノールおよび p—ベ ンゾキノンが特に好ましい。
さらに、 上記不飽和カルボン酸またはその塩とキノン類との反応を行 う際に用いる重合開始剤としては、 例えば、 過酸化水素と還元剤とを組 合せたものや、 過カルボン酸、 過マレイン酸などが用いられる。 ここで 用いられる還元剤としては、 鉄イオン、 銅イオン、 亜鉛イオン、 ニッケ ルイオン、 ァスコルビン酸、 サッカリンなどが好ましい。 これら重合開 始剤の使用割合は、 原料の単量体の全量に対して、 0 . 1〜3 0重量%、 好ましくは 0 . 5〜2 0重量%である。
また、 この重合開始剤として、 ァゾビスイソプチロニトリル、 ァゾビ ス一 2, 4—ジメチルバレロニトリル、 2, 2 ' —ァゾビス (2—アミ ジノプロパン) 二塩酸塩、 4, 4 ' —ァゾビス (4一シァノバレリ ック アシッド) 、 ァゾビスシクロへキサンカルボ二トリル、 テトラメチルチ ウラムジスルフィ ドなどを用いてもよい。 そして、 これらァゾ系重合開 始剤を用いる場合には、 その使用割合は、 原料単量体の全量に対して、
0 . 1 〜 1 0重量%、 好ましくは 0 . 5〜 5重量%である。 これら重合 開始剤の使用割合が上記範囲未満であると、 充分に高い収率が得られな いことがあり、 また上記範囲を超えて用いても、 それに見合う効果は得 られないからである。
また、 これら不飽和カルボン酸またはその塩とキノン類との反応を行 う際に、 下記一般式 〔Π— 2〕 、
Ζ - ( C H 2 ) p - S H 〔Π— 2〕
〔式 〔Π— 2〕 中の Ζは水酸基またはアミノ基を示し、 ρは 1 〜 6の 整数である。 〕 で表される連鎖移動剤を用いてもよい。 このような連鎖 移動剤の具体例としては、 例えば、 メルカプトエチルアルコール、 メル カプトプロピルアルコール、 メルカプトブチルアルコール、 アミノエタ ンチオールなどが挙げられる。 これら化合物の中でも、 メルカプトェチ ルアルコールがとくに好適である。 そして、 この連鎖移動剤の使用量は、 原料単量体の全量に対して、 通常 0 . 5〜 2 0重量%、 あるいは 1 〜 2 0重量%、 好ましくは 1 〜 1 5重量%、 あるいは 3〜 1 5重量%の範囲 とする。 この添加量が 0 . 5重量%未満では、 その添加効果が不充分で あり、 また 2 0重量%を超えると、 得られる重合体のキレート能力が不 充分となることがあるからである。
この不飽和カルボン酸重合体の製造にあたっては、 通常、 無溶媒また は水溶媒を用いる。 溶媒として、 非水溶媒を用いてもよい。 この非水溶 媒としては、 アセトン、 ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルァセトアミ ド、 酢酸ェチノレ、 Ν—メチルピロリ ドン、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 ジォキサンなどが用いられる。 この反応では、 水溶媒において重合する のが好ましいが、 非水溶媒を用いる場合には、 アセトンが好ましい。
そして、 この場合の反応条件は、 大気圧〜 1 0 k g / c m 2 ( G ) 、 好ましくは大気圧〜 5 k g Z c m 2 (G ) において、 3 0〜 1 5 0 °C、 好ましくは 5 0〜 1 2 0 °Cの範囲から適宜選定することができる。 重合 時間については、 原料化合物の種類や重合温度により左右されるが、 通 常、 1 0分間〜 2 0時間、 好ましくは 1〜1 0時間である。
このようにして得られた不飽和カルボン酸重合体からなる本発明の生 分解性ビルダ一は、 水溶性が良好でキレート能力に優れるとともに、 生 分解性を有し、 洗浄剤ビルダーとして好適に用いることができる。
また、 この不飽和カルボン酸重合体を界面活性剤と併用することによ つて、 生分解性を有する洗剤組成物を得ることができる。 このような界 面活性成分としては、 例えば陰イオン性界面活性剤、 陽イオン性界面活 性剤、 非イオン性界面活性剤、 両性界面活性剤などを用いることができ この洗剤組成物における上記ビルダーと界面活性剤の配合割合は、 洗 剤組成物の全量に対して、 両者共 1 0〜5 0重量%とすることが好まし く、 残部は酵素、 漂白剤、 無機系ビルダー (例えばゼォライ ト、 炭酸ナ トリゥム) などを適宜配合してなるものが好適に用いられる。
上記の陰イオン性界面活性剤としては、 例えば脂肪酸石ケン、 アルキ ノレエ一テル力ノレボン酸塩、 Ν—アシノレアミノ酸塩、 アルキノレベンゼンス ノレホン酸塩、 アルキルナフタレンスノレホン酸塩、 ジァルキノレスルホコハ ク酸エステル塩、 ひーォレフインスルホン酸塩、 高級アルコール硫酸ェ ステル塩、 アルキルェ一テノレ硫酸塩、 ポリオキシエチレンアルキルフエ ニルエーテル硫酸塩、 脂肪酸アルキロ一ルアミ ドの硫酸エステル塩、 ァ ルキルエーテルリン酸エステル塩、 アルキルリン酸エステル塩などが好 適に用いられる。
また、 陽イオン性界面活性剤としては、 脂肪族ァミン塩、 脂肪族四級
アンモニゥム塩、 ベンザルコニゥム塩、 塩化べンゼトニゥム、 ピリジニ ゥム塩、 イミダゾリニゥム塩などが好適である。
さらに、 非イオン性界面活性剤としては、 ポリオキシエチレンアルキ ルェ一テル、 ポリオキシエチレンアルキルフニ二ルェ一テノレ、 ポリオキ シエチレンポリオキシプロピレンプロックポリマ一、 ポリオキシェチレ ンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、 ポリォキシエチレングリセ リン脂肪酸エステル、 ポリオキシエチレンヒマシ油、 ポ.リオキシェチレ ンソルビタン脂肪酸エステル、 ポリォキシエチレンソルビトール脂肪酸 エステル、 ポリエチレングリコ一ル脂肪酸エステル、 脂肪酸モノグリセ リ ド、 ポリグリセリン脂肪酸エステル、 ソルビタン脂肪酸エステル、 月旨 肪酸アル力ノールアミ ド、 ポリオキシエチレン脂肪酸アミ ド、 ポリオキ シエチレンアルキルァミン、 アルキルアミンォキシドなどが好ましい。 そして、 両性界面活性剤としては、 例えばカルボキシベタイン型化合 物、 ァミノカルボン酸塩、 イミダゾリニゥムベタインなどが好適である。 また、 本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 常法によりアルカリ、 例 えば水酸化ナトリゥムゃ水酸化力リゥムの水溶液で中和することによつ て、 不飽和カルボン酸単量体を主鎖とする数平均分子量が 1 , 0 0 0〜 1 0 0, 0 0 0の親水性重合体として得られる。 この重合体は、 その化 学構造から生分解性に優れているので、 紙などのコ一ティング剤に用い られる炭酸カルシウム、 クレイなどの無機顔料用の環境負荷の小さい分 散剤として有用性の高いものである。
このようなコ一ティング剤を調製するにあたっては、 炭酸カルシウム やクレイなどの無機顔料 1 0 0重量部に対して、 この分散剤を 0 . 0 5 〜 2 . 0重量部の割合で添加し、 これを水中に分散することにより得る ことができる。 そして、 この分散剤を用いることによって、 コーティン グ剤を低粘度でしかも高流動性にすることができる。 この場合、 分散剤
を単独で用いてもよいし、 これに他の配合剤、 例えばポリビニルアルコ —ルなどを併用してもよい。
また、 本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 キレート能力に優れるこ とから、 冷却水系、 ボイラー水系等の装置におけるスケールの付着防止 剤としても有用性の高いものである。
つぎに、 本発明を実施例により、 さらに詳細に説明する。 下記の実施 例においては、 重合体の数平均分子量、 — NMR、 カルシウムィォ ン捕捉能、 生分解率、 洗浄力および分散性を、 以下の方法により求めた。
(1) 数平均分子量
ゲルパーミエ一シヨンクロマトグラフィー (GPC) 法により、 ポリ アクリル酸を標準物質として測定した。
測定条件としては、 日本分光社製: GPC— 900装置 〔検出器:内 蔵示差屈折計、 カラム: S h o d e x A s a h i p a k (G F - 7M HQおよび GF— 3 1 OHQ) 〕 を用い、 移動相はァセトニトリル / 1 ミリモル濃度の N a H2 PO4および 7ミリモル濃度の N a 2ΗΡΟ4 = 3/7, カラム温度 40°C、 流速 0. 7ミリリツトル 分間、 注入量 200マイクロリツトルとした。
(2) 1 H-NMR
日本電子社製: GX— 270装置を用い、 重水の溶媒で重合体濃度を 5%未満とした溶液を直径 5 mmの試験管に入れ、 室温、 270MHz、 NONモードにて、 50回の積算により行った。
(3) カルシウムイオン捕捉能
200ミリ リツ トルのビーカ一に、 精秤した重合体 2 Omgを入れ、 さらに塩化カルシウム 0. 1規定、 塩化カリウム 0. 1規定、 アンモニ ァ 0. 4規定とを含有する C aイオン濃度 40 p pmの水溶液 1 ◦ 0 g
を入れて溶解し、 この水溶液中の二価の C aイオン濃度を、 C aイオン 電極を用いて測定した。 そして、 重合体 1 gによって捕捉される C a C
O 3に換算し、 C a 2 +捕捉能 (mg ' C a C03/g) として表した。
(4) 生分解率
生分解率の測定は、 J I S規格 K 6 950に準じて、 重合体の活性汚 泥による 28日間の分解率を測定し、 TOC (全有機炭素量) から算出 した。
(5) 洗浄力
人工汚垢として、 下記組成のものを調製した。
有機汚垢成分 69. 7重量部
焼成粘度 29. 8重量部
カーボンブラック 0. 5重量部
上記有機汚垢成分は、 下記物質を所定割合で含有するものを使用した。
ォレイン酸 28. 3重量部
トリオレイン 1 5. 6重量部
コレステロールォレイン 1 2. 2重量部
流動パラフィン 2. 5重量部
スクワレン 2. 5重量部
コレステロ一ノレ 1. 6重量部
—ゼラチン 7. 0重量部
計 69. 7重量部
つぎに、 この人工汚垢を用い、 水溶媒系湿式法にて清浄布から汚染布 を作成し、 これを 5 cmX 5 cmに裁断して、 反射率が 38〜43%の ものを作製し、 洗浄前の表面反射率を測定後、 下記条件において洗浄試 験を行った。
試験機 Terg-0-Tometer
回転数 1 20 r p m
水の硬度 90 p pm (C a CO3 換算)
900ミリ リットル
洗浄温度 30°C
洗剤濃度 0. 067%
浴比 30倍
洗浄時間 10分間
すすぎ時間 3分を 2回
濾紙にはさんでアイロン乾燥 ついで、 洗浄後の布 (洗浄布) の表面反射率を測定し、 次式から洗浄 力を求めた。
汚垢布の S一洗浄布の K_ S
洗浄力 (%) = X 100
汚垢布の κ Z s—清浄布の KZ s
〔この式において、 KZS= ( 1 -R) 2/2 R (Kubelka- Munk の式) であり、 Rは、 布の表面反射率を示す。 〕
(6) 分散能
重合体濃度 1 0重量 p pm、 活性白土 1重量%の水溶液 1 00ミリ リ ットルを 10分間攪拌し、 100ミリリツトルメスシリンダ一に入れて、 14時間静置した。 その後、 上澄み液 5ミリ リツ トルを採取して、 40 0 nmの吸光度を測定して、 分散能とした。
〔実施例 Π— 1〕
攪拌装置、 熱電対を備えた容量 1 00ミリ リツ トルのセパラブルフラ スコに、 無水マレイン酸 5. 88 gと、 水 9 gに水酸化ナトリウム 4. 8 gを溶解させた水溶液を入れた。 つぎに、 これにアクリル酸 4. 3 g を加え、 さらに、 ヒ ドロキノン 0. 64 gを加えた。 そして、 これに過
酸化水素と組み合わせて用いる還元剤として塩化第一鉄 · 4水和塩を塩 化第一鉄換算で 3 Omgを添加し、 60°Cに昇温した。
つぎに、 この反応液に、 60重量%濃度の過酸化水素水 3. 48を 1 5分間かけて、 攪拌下に滴下した。 滴下終了後、 さらに 3時間、 60°C において攪拌しながら反応を行った。 反応終了後、 凍結乾燥により、 不 飽和カルボン酸重合体 1 3. 9 g (収率: 95%) を得た。 ここで得られた不飽和カルボン酸重合体は、 前記の — NMRに よる測定結果より、 δ ΐ . 0〜3. 2 p pmの領域のピークの積算値に 対する、 δ 6. 4〜7. 5 p p mの領域のピークの積算値の比が、 0. ◦ 1 9であった。 そして、 この比の値から算出した、 この不飽和カルボ ン酸重合体中のヒ ドロキノン残基からなる構造単位の含有割合は、 5モ ル%であった。 また、 この重合体の数平均分子量は、 2, 100であり、 重量平均分子量は、 2, 900であった。
つぎに、 この重合体につき、 前記の方法により測定したカルシウム捕 捉能は、 210mgZgであり、 また、 生分解率は 85%であった。
これら測定結果を、 第 Π— 1表に示す。 尚、 表中、 「実施例 Π— 1」 については、 便宜上、 「実施例 1」 と記してある。 比較例についても同 様である。 以下、 同様である。
〔実施例 Π— 2〕
実施例 Π— 1において、 ヒ ドロキノンの使用量を 0. 32 g とし、 か つ過酸化水素と組み合わせて用いる還元剤として用いた塩化第一鉄 · 4 水和塩に代えて、 塩化第二鉄 · 6水和塩を塩化第二鉄換算で 3 Omg使 用した他は、 実施例 Π— 1と同様にして、 不飽和カルボン酸重合体 1 3. 4 g (収率: 92%) を得た。
ここで得られた不飽和カルボン酸重合体について測定した各種の物性 および評価結果を、 第 Π— 1表に示す。
〔実施例 Π— 3〕
実施例 Π— 1において、 過酸化水素と組み合わせて用いる還元剤とし て用いた塩化第一鉄 · 4水和塩の使用量を塩化第一鉄換算で 7 m gとし、 かつ 6 0重量%濃度の過酸化水素水の滴下時間を 6 0分間とした他は、 実施例 Π— 1と同様にして、 不飽和カルボン酸重合体 1 4 . 0 g (収率: 9 6 %) を得た。
ここで得られた不飽和カルボン酸重合体について測定した各種の物性 および評価結果を、 第 Π— 1表に示す。
〔実施例 Π— 4〕
実施例 Π— 3において、キノン類として用いたヒ ドロキノンに代えて、 p—ベンゾキノンを 0 . 6 3 g使用し、 かつ塩化第一鉄 · 4水和塩の使 用量を塩化第一鉄換算で 1 5 m gとした他は、 実施例 Π— 1と同様にし て、 不飽和カルボン酸重合体 1 4 . 2 g (収率: 9 7 %) を得た。
ここで得られた不飽和カルボン酸重合体について測定した各種の物性 および評価結果を、 第 Π— 1表に示す。
〔比較例 Π— 1〕
攪拌装置、 熱電対を備えた容量 1 0 0ミリ リツトルのセパラブルフラ スコに、 無水マレイン酸 1 . 9 6 gと、 水 2 gに水酸化ナトリウム 0 . 8 gを溶解させた溶液を入れ、 これを 1 0 0 °Cに昇温した。 つぎに、 こ の液に、 無水マレイン酸 1 3 . 7 g、 濃度 6 0重量%の過酸化水素水 6 . 3 5 g、 アタリル酸 1 1 . 5 2 gの溶液と、 水 1 2 gに水酸化ナトリウ ム 1 2 gを溶解させた溶液とを、 それぞれ同時に 3 0分間かけて滴下し た。
これら溶液の滴下終了後、 凍結乾燥により、 不飽和カルボン酸重合体 3 5 . 9 g (収率: 9 4 %) を得た。
ここで得られた不飽和カルボン酸重合体について測定した各種の物性
および評価結果を、 第 Π— 1表に示す。 第 Π— 1表
〔実施例 Π— 5〜!!一 8〕
実施例 Π— 1〜! I— 4で得られた各不飽和カルボン酸重合体について、 上記の方法によりこれら重合体の分散能を測定した。
これら重合体の分散能の評価結果を第 Π— 2表に示す。 なお、 この重 合体のみを用いた場合の吸光度は、 0 . 1 0 0であり、 ブランクテス ト においては、 吸光度は、 0 . 0 0 0であった。
第 Π— 2表
〔実施例 Π— 9〜! I— 1 2〕
実施例 Π— 1〜!!一 4で得られた各不飽和カルボン酸重合体をそれぞ れ水溶液とし、 水酸化ナトリウムにより p H l 0とした後、 凍結乾燥に より重合体を得た。 これら重合体をビルダ一とし、 第 Π— 3表に示す組 成からなる洗剤組成物につき、 前記の方法により洗浄力を評価した。 結 果を第 Π— 3表に示す。
なお、 表中に洗剤組成物成分として表示してある、 L A Sは直鎖アル キルベンゼンスルホン酸ナトリウムを示し、 A Sはアルキル硫酸ナトリ ゥム示し、 P E Gはポリエチレングリコールを示す。
〔比較例 Π— 2〜! I— 3〕
実施例 Π— 9〜! I— 1 2においてビルダ一として用いた不飽和カルボ ン酸重合体に代え、 従来から使用されている A型ゼォライ トを用いた他
は、 実施例 Π— 9〜! I— 1 2と同様に行った。 結果を第 Π— 3表に示す。 第 Π— 3表 \ 赚例) 9 1 0 1 1 1 2 (2) (3)
鐵例 1〜 5の重合体 20 20 20 20 ― ―
LA S 25 20 25 20 25 20
A S 10 10 10 10 10 10 ノニオン界面 g^flj ― 5 一 5 ― 5
A型ゼォライト ― ― ― ― 20 20 ゲイ酸ナトリウム 10 10 10 ― 10 10
P E G 2 2 2 2 2 ナトリウム 20 15 20 20 15
«ナトリウム 5 5 水 離 離 > 離
65 65 63 65 50 52
[第三発明]
以下、 この項において、 単に 「本発明」 と呼ぶことがある。
本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 (A) 前記一般式 〔ΠΙ— 1〕 で 表される繰返し単位 (a) 30〜9 9モル%、 (B) 前記一般式 〔m— 2〕 で表される繰返し単位 (b) 0〜6 9. 9モル0 /0、 および (C) 前 記一般式 〔ΠΙ— 3〕 で表される繰返し単位 (c) と、 前記一般式 〔m— 4〕 で表される繰返し単位 (d) および前記一般式 〔ΙΠ— 5〕 で表され る繰返し単位 (e) の合計 0. 1〜 50モル%の構造単位からなり、 つ、 数平均分子量が 500〜 1, 000, 000である不飽和カルボン 酸重合体である。
そして、 この不飽和カルボン酸重合体においては、 その構造単位 (A) について、 前記一般式 〔m— 1〕 で表される繰返し単位 (a) の含有割 合を 30〜99モル0 /0とすることができるが、 好ましいのは、 40〜8 0モル%である。 この繰返し単位 (a) の含有割合が 30モル0 /0未満で あると、 洗浄剤成分に使用したときにその性能が十分に発揮できないこ とがあり、 また、 この割合が 99モル0 /。を超えるものでは、 生分解性の 低下を招くことがある。
また、 この不飽和カルボン酸重合体における構造単位 (B) の前記一 般式 〔ffl— 2〕 で表される繰返し単位 (b) については、 その含有割合 を 0〜69. 9モル0 /0とすることができる。 即ち、 この繰返し単位 (b) を含有しない場合においても、 この重合体は生分解性を有し、 またカル シゥムイオンの捕捉能を有するのでビルダ一や洗剤用の成分として十分 な性能を有しているが、 さらに好ましいこの繰返し単位 (b) の含有割 合は、 20〜60モル%でぁる。
つぎに、 この不飽和カルボン酸重合体における構造単位 (C) につい ては、 前記一般式 〔m— 3〕 で表される繰返し単位 (c) と、 前記一般
式 〔m— 4〕 で表される繰返し単位 (d) および前記一般式 〔m— 5〕 で表される繰返し単位 (e) の合計の含有割合が、 ◦. 1〜50モル%、 好ましくは 0. 2〜4 9モル。 /。である。 さらに、 これら 3つの繰返し単 位については、 前記の繰返し単位 (a) または繰返し単位 (a) と (b) に対して、 繰返し単位 (c) のみを導入したものでもよく、 また繰返し 単位 (d) のみを導入したもの、 あるいは、 繰返し単位 (e) のみを導 入したものであってもよい。 さらには、 前記の繰返し単位 (a ) または 繰返し単位 (a) と (b) に対して、 繰返し単位 (c) と (d) を導入 したものや、 繰返し単位 (c) と (e) を導入したもの、 繰返し単位 (d) と (e) を導入したもの、 繰返し単位 (c) 、 (d) 、 (e) のすベて の構造単位を導入したものであってもよい。
前記の繰返し単位 (a) または繰返し単位 (a) と (b) に対して導 入されるこれら繰返し単位 (c) 、 (d) 、 (e) の相互間には、 これ らが導入された各不飽和カルボン酸重合体の間に物性上の差異は小さく、 いずれの不飽和カルボン酸重合体においても、 重合体の側鎖に結合した キノン類の残基の多寡により、 その不飽和カルボン酸重合体の化学的性 質や物理的性質が変化する。 すなわち、 これら繰返し単位 (c) 、 (d) 、 (e) の合計の導入量が多いほど、 その不飽和カルボン酸重合体の生分 解性が高くなる傾向を有している。
また、 この不飽和カルボン酸重合体の数平均分子量については、 50 0〜1, 000, 0 00の範囲、 好ましくは 1, 00 0〜: L 0 0, 00 0の範囲、 さらに好ましくは 1, 0 00〜50, 000の範囲であり、 この数平均分子量が 500未満であると、 これをビルダ一として用いる 際にカルシウムイオンの捕捉能が十分に得られず、 一方、 これが 1, 0 00, 000を超えるものでは、 生分解性の低下を招くようになる。
つぎに、 上記不飽和カルボン酸重合体を製造する方法については、 不
飽和カルボン酸またはその塩と、 キノン類を、 重合開始剤の存在下に共 重合する方法によることができる。
そして、 原料の不飽和カルボン酸としては、 具体的には、 アクリル酸、 マレイン酸、 フマル酸を用いる。 これらの中でも、 アクリル酸は 1種単 独で用いてもよく、 また、 2種以上を混合して用いる場合、 例えば、 ァ クリル酸 5 0〜 9 9モル0 /。に対して、 マレイン酸またはフマル酸を 1〜
5 0モル%の割合で混合して用いることができる。 この場合、 これら不 飽和カルボン酸はその無水物であってもよい。 さらに、 これらの塩とし ては、 ナトリゥム塩や力リゥム塩などのアル力リ金属塩またはアンモニ ゥム塩が好適に用いられる。
また、 上記キノン類としては、 ヒ ドロキノン類、 p —ベンゾキノン、 o—ベンゾキノンのいずれでもよく、 置換基を有しているものであって もよい。
つぎに、 上記不飽和カルボン酸またはその塩とキノン類との反応を行 う際に用いる重合開始剤としては、 例えば、 過酸化水素と還元剤とを組 み合わせたものや、 過カルボン酸、 過マレイン酸などが用いられる。 こ の還元剤としては、 鉄イオン、 銅イオン、 亜鉛イオン、 ニッケルイオン、 ァスコルビン酸、 サッカリンなどが好適に用いられる。 これら重合開始 剤の使用割合は、 原料の不飽和カルボン酸またはその塩とキノン類の全 量に対して、 0 . 1〜3 0重量%、 好ましくは 0 . 5〜2 0重量%であ る。
また、 この重合開始剤として、 ァゾビスイソブチロニトリル、 ァゾビ スー 2, 4—ジメチノレバレロ二トリル、 ァゾビスシクロへキサンカノレボ 二トリル、 テトラメチルチウラムジスルフイ ドなどを用いてもよい。 こ れらの使用割合は、 原料の不飽和カルボン酸またはその塩とキノン類の 全量に対して、 0 . 1〜 1 5重量%、 好ましくは 0 . 5〜1 0重量%で
ある。 これら重合開始剤の使用割合は、 上記範囲未満であると未反応モ ノマーが多くなり、 また上記の範囲を超えると十分に高い分子量の重合 体が得られないことがあるからである。
また、 不飽和カルボン酸またはその塩とキノン類との反応を行う際に は、 連鎖移動剤を用いてもよい。 この連鎖移動剤としては、 例えば、 メ ルカプトエチルアルコール、 メルカプトプロピルアルコール、 メルカプ トブチルアルコール、 アミノエタンチオールなどが挙げられる。 これら 化合物の中でも、 メルカプトエチルアルコールがとくに好適に用いられ る。 そして、 この連鎖移動剤の使用量は、 原料の不飽和カルボン酸また はその塩とキノン類の全量に対して、 通常 0〜2 0重量%、 好ましくは
1〜 1 5重量%、 さらには 3〜 1 5重量%の範囲とする。 この添加量が
2 0重量%を超えると、 得られる重合体のカルシウムイオン捕捉能が不 十分になることがあるからである。
この不飽和カルボン酸重合体の製造にあたっては、 通常、 無溶媒また は水溶媒を用いる。 溶媒として、 非水溶媒を用いてもよい。 この非水溶 媒としては、 第二発明で述べた内容が適用される。 この反応では、 無溶 媒において重合するのが好ましいが、 非水溶媒を用いる場合には、 ァセ トンが好ましい。
そして、 この場合の反応条件は、 第二発明で述べた内容がそのまま適 用される。
このようにして得られる本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 これを 洗浄剤ビルダ一として用いた場合、 キレート能力に優れるとともに、 生 分解性にも優れることから、 生分解性ビルダ一として好適に用いること ができる。
また、 この不飽和力ルポン酸重合体を界面活性剤と併用することによ つて、 生分解性を有する洗剤組成物を得ることができる。 この界面活性
剤としては、 例えば陰イオン性界面活性剤、 陽イオン性界面活性剤、 非 イオン性界面活性剤、 両性界面活性剤などを用いることができる。
この洗剤組成物における上記ビルダ一と界面活性剤の配合割合は、 洗 剤組成物の全量に対して、 両者共 1 0〜4 0重量%とすることが好まし く、 残部の 2 0〜8 0重量%は酵素、 漂白剤、 無機系ビルダ一 (例えば ゼォライ ト、 炭酸ナトリウム) などを適宜配合してなるものが好適に用 いられる。
上記の陰イオン性界面活性剤、 陽イオン性界面活性剤、 非イオン性界 面活性剤、 さらに両性界面活性剤としては、 第二発明で述べた内容がそ のまま適用される。
また、 本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 常法によりアルカリ、 例 えば水酸化ナトリゥムゃ水酸化力リゥムの水溶液で中和することによつ て、 不飽和カルボン酸単量体を主鎖とする数平均分子量が 1 , 0 0 0〜 1 0 0, 0 0 0の親水性重合体として得られる。 この重合体もその化学 構造から、 生分解性に優れているので、 紙などのコーティング剤に用い られる炭酸カルシウム、 クレイなどの無機顔料用の分散剤として有用性 の高いものである。
このようなコ一ティング剤を調製するにあたっては、 炭酸カルシウム やクレイなどの無機顔料 1 0 0重量部に対して、 この分散剤を 0 . 0 5 〜2 . 0重量部の割合で添加し、 これを水中に分散することにより得る ことができる。 そして、 この分散剤を用いることによって、 コ一ティン グ剤を低粘度でしかも高流動性にすることができる。 この場合、 分散剤 を単独で用いてもよいし、 これに他の配合剤、 例えばポリビニルアルコ —ルなどを併用してもよい。
また、 本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 キレート能力に優れるこ とから、 冷却水系、 ボイラー水系等の装置におけるスケールの付着防止
剤としても有用性の高いものである。
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
〔実施例 m— i〕
(1) 不飽和カルボン酸重合体の製造
攪拌装置、 熱電対を備えた容量 1 00ミリ リツトルのセパラブルフラ スコに、 無水マレイン酸 9. 8 gを入れ、 これに水 8 gに水酸化ナトリ ゥム 8 gを溶解させた水溶液を加えた。 ついで、 これにアクリル酸 7.
2 gを加えた後、 ヒ ドロキノン 1. l gを加え、 さらに還元剤として塩 化第一鉄の 4水塩を F e C l 2 換算で 0. 4mgを加え、 これを 1 2 0°Cに加熱した。
ついで、 この溶液を攪拌しながら、 60重量%濃度の過酸化水素水 2. 8 gを 5時間かけて滴下した。 また、 この過酸化水素水の滴下開始から
30分間後に、 さらにアクリル酸 2. 88 gを 4時間 30分かけて滴下 した。 そして、 この過酸化水素水の滴下開始から 4時間後に、 さらに 6 0重量%濃度の過酸化水素水 1. 6 8 gを 1時間かけて滴下した。 滴下 終了後、 1 20°Cに維持して、 さらに 1時間加熱攪拌下に反応を行った。
この反応終了後、 得られた反応生成物を凍結乾燥することによって、 固体の重合体 26. 0 g (収率 96 %) を得た。
ここで得られた重合体について、 ゲルパ一ミエーションクロマトグラ フィ一 (GPC) 法により、 ポリアクリル酸を標準物質として測定した 数平均分子量は、 6, 100であった。 また、 重量平均分子量は、 47, 000であった。
また、 このようにして得られた重合体について、 270メガヘルツの NMR装置による測定を行った。 その結果、 — NMRによる測定結 果 (図 m— 1参照) において、 6. 7〜7. 2 p pmの領域にキノン骨 格に由来する吸収ピークが確認された。 なお、 この場合の測定試料には、
得られた重合体を再沈殿精製したものを用いた。 また、 この重合体中に 導入されたヒ ドロキノン残基の含有割合は、 0. 4モル%であった。
これら測定結果より、 ここで得られた重合体の化学構造は、 第 m— 1 表に示すとおりであると認められた。
(2) カルシウムイオン捕捉能力の評価
上記 (1) で得ちれた重合体 2 Omgを、 内容積 200ミリ リ ッ トル のビ一力一に入れ、 ついで、 これに塩化カルシウム 0. 1規定、 塩化力 リウム 0. 1規定、 アンモニア 0. 4規定を含有するカルシウムイオン 濃度 40 p pmの水溶液 1◦ 0 gを入れて、 これらを溶解させた。
つぎに、 カルシウムイオン電極を用いて、 この水溶液中の二価のカル シゥムイオン濃度を測定し、 この重合体 1 gによって捕捉される炭酸力 ルシゥム (単位; mg) に換算し、 この値をカルシウムイオン捕捉能力 とした。 この測定の結果、 上記 (1) で得られた重合体のカルシウムィ オン捕捉能力は、 30 SmgZgであった。
(3) 生分解性の評価
上記 (1) で得られた重合体につき、 J I S規格 K 6950に準じて 生分解率の測定を行った。 生分解率は、 TOC (全有機炭素量) から算 出した。 この測定の結果、 上記 (1) で得られた重合体の生分解率は、 80%であった。
これら評価結果をまとめて第 m— 2表に示す。 尚、 表中、 「実施例 m- i」 については、 便宜上、 「実施例 1」 と記してある。 比較例について も同様である。
〔実施例 in— 2〕
(1) 不飽和カルボン酸重合体の製造
攪拌装置、 熱電対を備えた容量 1 00ミリ リツ トルのセパラブルフラ スコに、 無水マレイン酸 9. 8 gを入れ、 これに水 1 1. 4 gに水酸化
ナトリウム 8 gを溶解させた水溶液を加えた。 ついで、 これにアクリル 酸 7. 2 gを加えた後、 ヒ ドロキノン 3. 3 gを加え、 さらに還元剤と して塩化第一鉄の 4水塩を F e C 1 2換算で 30 m gを加え、 これを 8 0°Cに加熱した。
ついで、 この溶液を攪拌しながら、 60重量%濃度の過酸化水素水 7. 28 gを 5時間かけて滴下した。 滴下終了後、 80°Cに維持して、 さら に 1時間加熱攪拌下に反応を行った。
この反応終了後、 得られた反応生成物を凍結乾燥することによって、 固体の重合体 25. 2 g (収率 93 %) を得た。
ここで得られた重合体について、 ゲルパ一ミエーションクロマトグラ フィ一 (GPC) 法により、 ポリアクリル酸を標準物質として測定した 数平均分子量は、 3, 600であった。 また、 重量平均分子量は、 55, 000であった。
また、 このようにして得られた重合体について、 270メガヘルツの
NMR装置による測定を行った。 その結果、 — NMRによる測定結 果 (図 m— 2参照) において、 6. 7〜7. 2 p pmの領域にキノン骨 格に由来する吸収ピークが確認された。 なお、 この場合の測定試料には、 得られた重合体を再沈殿精製したものを用いた。 また、 この重合体中に 導入されたヒ ドロキノン残基の含有割合は、 3. 6モル0 /。であった。
これら測定結果より、 ここで得られた重合体の化学構造は、 第 m— 1 表に示すとおりであると認められた。
(2) カルシウムイオン捕捉能力の評価
上記 (1) で得られた重合体のカルシウムイオン捕捉能力は、 実施例 m— 1の (2) と同様にして測定した結果、 270mg/gであった。
(3) 生分解性の評価
上記 (1) で得られた重合体の生分解率は、 実施例 ID— 1の (3) と
同様にして測定した結果、 87%であった。
これら評価結果を第 ΠΙ— 2表に示す。
〔実施例 m— 3〕
( 1 ) 不飽和カルボン酸重合体の製造
実施例 m— 2の (1) において用いた 60重量%濃度の過酸化水素水 の使用量を 5. 6 gに変更し、 また塩化第一鉄の 4水塩の使用量を F e C 1 2 換算で 5 Omgに変更した他は、 実施例 ΙΠ— 2の (1) と同様 にして、 不飽和カルボン酸重合体を得た。 重合体の収量は、 24. l g (収率 89%) であった。
ここで得られた重合体の数平均分子量は 3, 900であり、 重量平均 分子量は 57, 000であった。
また、 ここで得られた重合体の化学構造は、 第 m— 1表に示すとおり であると認められた。
(2) カルシウムイオン捕捉能力の評価
上記 (1 ) で得られた重合体のカルシウムイオン捕捉能力は、 実施例 m— 1の (2) と同様にして測定した結果、 260mgZgであった。
(3) 生分解性の評価
上記 (1) で得られた重合体の生分解率を実施例 m— 1の (3) と同 様にして測定した結果、 89 %であった。
これら評価結果を第 m— 2表に示す。
〔実施例 m— 4〕
( 1 ) 不飽和カルボン酸重合体の製造
実施例 m— 1の (1 ) において用いたヒ ドロキノンに代えて、 p—べ ンゾキノン 1. 08 gを用いた他は、 実施例 m_ iの (1) と同様にし て、 不飽和カルボン酸重合体を得た。 重合体の収量は、 25. 7 g (収 率 95%) であった。
ここで得られた重合体の数平均分子量は 5, 200であり、 重量平均 分子量は 43, 000であった。
また、 ここで得られた重合体の化学構造は、 第 m— 1表に示すとおり であると認められた。
(2) カルシウムイオン捕捉能力の評価
上記 (1) で得られた重合体のカルシウムイオン捕捉能力は、 実施例 m— 1の (2) と同様にして測定した結果、 300mg/gであった。
(3) 生分解性の評価
上記 (1) で得られた重合体の生分解率を実施例 m— 1の (3) と同 様にして測定した結果、 78%であった。
これら評価結果を第 m— 2表に示す。
〔実施例 m— 5〕
(1) 不飽和カルボン酸重合体の製造
実施例 m— 2の (1) において用いたヒ ドロキノンに代えて、 p—ベ ンゾキノン 3. 24 gを用いた他は、 実施例 m— 2の (1) と同様にし て、 不飽和カルボン酸重合体を得た。 重合体の収量は、 23. 8 g (収 率 88%) であった。
ここで得られた重合体の数平均分子量は 3, 300であり、 重量平均 分子量は 52, 000であった。
また、 ここで得られた重合体の化学構造は、 第 m— 1表に示すとおり であると認められた。
(2) カルシウムイオン捕捉能力の評価
上記 (1) で得られた重合体のカルシウムイオン捕捉能力は、 実施例
ΙΠ— 1の (2) と同様にして測定した結果、 26 SmgZgであった。
(3) 生分解性の評価
上記 (1) で得られた重合体の生分解率を実施例 m— 1の (3) と同
様にして測定した結果、 85%であった。
これら評価結果を第 ΠΙ— 2表に示す。
〔比較例 m— i〕
(1) 不飽和カルボン酸重合体の製造
攪拌装置、 熱電対を備えた容量 1 ◦ 0ミリ リツトルのセパラブルフラ スコに、 無水マレイン酸 1. 96 gと、 水酸化ナトリウム 0. 8 gおよ び水 2 gを入れ、 これを 100°Cに加熱した。
ついで、 これに、 無水マレイン酸 1 3. 7 gと 60重量0 /0濃度の過酸 化水素水 6. 35 gおよびアクリル酸 1 1. 52 gからなる溶液と、 水 酸化ナトリウム 1 2 gと水 1 2 gからなる溶液を、 攪拌下に、 それぞれ 30分間かけて同時に滴下した。
これら溶液の滴下終了後、 得られた反応生成物を凍結乾燥することに よって、 マレイン酸とアクリル酸との共重合体 35. 9 g (収率 94%) を得た。
ここで得られた共重合体の数平均分子量は 8, 360であり、 重量平 均分子量は 49, 1 00であった。
(2) カルシウムイオン捕捉能力の評価
上記 (1) で得られた共重合体のカルシウムイオン捕捉能力は、 実施 例 ΙΠ— 1の (2) と同様にして測定した結果、 251mg/gであった。
(3) 生分解性の評価
上記 (1) で得られた共重合体の生分解率を実施例 m— 1の (3) と 同様にして測定した結果、 5%であった。
これら評価結果を第 m— 2表に示す。
第 ΠΙ— 1表
第 ΙΠ— 2表 錢例 収 量 収率 Ca
2+ ^^解 m 子量 量 腿 率
(g) 0) (mg g 00 難例 1 26.0 96 6, 100 47, 000 309 80 \ 2 25.2 93 3, 600 55, 000 270 87 \ 3 24.1 89 3, 900 57, 000 260 89 \ 4 25.7 95 5, 200 43, 000 300 78 難例 5 23.8 88 3,300 52, 000 265 85
&m\ l 35.9 94 8,360 49, 100 251 . 5
〔実施例 m— 6〕
(1) 洗剤組成物の調製
実施例 ΠΙ— 1の (1) において得られた重合体を水溶液とした後、 水 酸化ナトリゥムを加えてその液性を p H 1 0に調整し、 これをビルダ一 として用いた。
ついで、 このビルダー 20重量部に対して、 界面活性剤として、 直鎖 アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 〔第 m— 3表中、 LASと略記〕
25重量部とアルキル硫酸ナトリウム 〔第 ΙΠ— 3表中、 ASと略記〕 1 0重量部、 この他の添加剤として珪酸ナトリウム 10重量部、 ポリェチ レングリコール 〔第 m— 3表中では、 PEGと略記〕 2重量部、 炭酸ナ トリウム 20重量部および水 1 3重量部を配合して、 洗剤組成物を調製 した。
(2) 洗剤組成物の洗浄力評価
つぎに、 上記 (1) で得られた洗剤組成物の洗浄力の評価試験を行つ た。 ここで用いた人工汚垢としては、 下記組成のものを調製した。
有機汚垢成分 : 69. 7重量部
焼成粘度 : 29. 8重量部
力一ボンブラック : ◦. 5重量部
また、 この有機汚垢成分としては、 下記に示す各物質を所定の割合で 含有するものを用いた。
ォレイン酸 : 28
トリオレイン : 1 5 , R
コレステ口一ノレオレイン: 1 2
流動パラフィン : 2 5重量部
スクワレン : 2 ― t部
コレステロ一ノレ : 1 t部
ゼラチン 7
計 6 9. 7重量部
ついで、 この人工汚垢を用い、 水溶媒系湿式法にて清浄布から汚染布 を作成し、 これを 5 c mX 5 c mに裁断して、 反射率が 3 8〜4 3%の ものを作製し、 洗浄前の表面反射率を測定後、 下記条件において洗浄試 験を行った。
試験機 : Terg-0-Fometer
回転数 : 1 20 r p m
水の硬度 90 p pm (C a CO 3 換算)
洗液量 900ミ リ リ ッ トノレ
洗浄温度 30。C
洗剤濃度 0. 06 7%
浴比 30倍
洗浄時間 1 0分間
すすぎ時間 3分を 2回
濾紙にはさんでアイ口ン乾燥
つぎに、 洗浄後の布 (洗浄布) の表面反射率を測定し、 次式から洗浄 力を求めた。
汚垢布の K/S—洗浄布の KZS
洗浄力 (%) = X 100
汚垢布の KZs—清浄布の KZS
〔この式において、 K/S= ( 1 -R) 2/2 R (Kubelka- Munk の式) であり、 Rは、 布の表面反射率を示す。 〕
このようにして洗剤組成物の洗浄力の評価を行った結果、 上記 (1 ) で得られた洗剤組成物の洗浄力は、 6 7%であった。
これら洗剤組成物の組成と、 洗浄力評価の結果をまとめて第 m— 3表
に示す。
〔実施例 ΠΙ— 7〜! Π— 1 0〕
(1) 洗剤組成物の調製
実施例 m— 2の (1) 〜実施例 m— 5の (1) において得られた重合 体を、 それぞれ水溶液とした後、 水酸化ナトリゥムを加えてその液性を P H 1 0に調整し、 これらをビルダーとして用いた。 即ち、 実施例 m— 2で得られた重合体を実施例 m— 7のビルダ一成分とし、 実施例 m— 3 で得られた重合体を実施例 m— 8のビルダ一成分、 実施例 m— 4で得ら れた重合体を実施例 m— 9のビルダ一成分、 実施例 m— 5で得られた重 合体を実施例 m— 1 0のビルダ一成分として用いた。
つぎに、 これらビルダ一それぞれにっき、 第 m— 3表に示す組成割合 において、 界面活性剤などの各種配合成分を配合して、 洗剤組成物を調 製した。
(2) 洗剤組成物の洗浄力評価
つぎに、 上記 (1 ) で得られた各洗剤組成物について、 実施例 m— 6 の (2) と同様にして、 その洗浄力の評価試験を行った。
これら評価結果を第 m— 3表に示す。
〔比較例 m— 2〜! Π— 3〕
(1) 洗剤組成物の調製
ビルダーとして、 従来から用いられている A型ゼオライ トを用い、 こ れに第 m— 2表に示す組成割合で界面活性剤などの各種配合成分を配合 し、 2種の洗剤組成物を調製した。
(2) 洗剤組成物の洗浄力評価
つぎに、 上記 (1 ) で得られた各洗剤組成物について、 実施例 m— 6 の (2) と同様にして、 その洗浄力の評価試験を行った。
これら評価結果を第 m— 3表に示す。
第 m— 3表
〔実施例 in— 1 i〜m— 1 5〕
(1) 分散液の調製
実施例 m— 1の (1) 〜実施例 m— 5の (1) において得られた重合 体を、 それぞれその濃度が 1 0 p pmとなるように水に溶解し、 さらに これに活性白土をその濃度が 1重量%となるように水に溶解させた分散
液を調製した。
(2) 分散性能の評価
この分散液 100ミリリツトルを 10分間攪拌した後、 1 00ミリ リ ットルのメスシリンダーに入れて、 14時間静置した。 つぎに、 この分 散液の上澄み 5ミリ リツトルを採取して、 波長 400 nmの光源を用い て、 吸光度を測定し、 その値を上記重合体の分散性能の指標として評価 した。
なお、 この重合体のみを用いた場合の吸光度は、 0. 100であり、 ブランクテストにおいては、 吸光度は、 0. 000であった。
これら重合体の分散性能の評価結果を第 m— 4表に示す。 第 m— 4表 鐵例 翻した重^: 錢例 1 1 0. 145 mn 2 諭例 2の!^ 0. 150 離例 13 雄例 3の重^: 0. 148 雞例 14 諭例 4の重^: 0. 142 錢例 15 難例 5の重^: 0. 144 ブランク 0. 000
[第四発明]
以下、 この項において、 単に 「本発明」 と呼ぶことがある。
本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 (A) 前記一般式 〔IV— 1〕 で 表される繰返し単位 (a) と、 (B) 前記一般式 〔IV— 2〕 で表される 繰返し単位 (b) および (C) 前記一般式 〔IV— 3〕 で表される繰返し 単位 (c) を有するとともに、 該繰返し単位 (c) で表される構成単位 を全構成単位に対して 0. 25〜50モル%含有してなり、 かつ、 数平 均分子量が 500〜1, 000, 000である不飽和カルボン酸重合体 である。 ここで、 前記一般式 〔IV— 2〕 において Xが表わすアルカリ金 属としては、 リチウム、 ナトリウム、 カリウム、 ^/ビジゥム、 セシウム が挙げられるが、 好ましいのはナトリゥムまたは力リゥムである。
そして、 この不飽和カルボン酸重合体においては、 その構造単位 (A ) について、 前記一般式 〔IV— 1〕 で表される繰返し単位 (a) の含有 割合は 1 5〜49. 75モル%とすることができるが、 好ましいのは、
1 6〜49. 5モル%である。 また、 この不飽和カルボン酸重合体にお ける構造単位 (B) の前記一般式 〔IV— 2〕 で表される繰返し単位 (b ) については、 その含有割合を 50〜 75モル%とすることができる力 好ましいのは、 50〜74. 75モル0 /0である。 つぎに、 この不飽和力 ルボン酸重合体における構造単位 (C) については、 前記一般式 〔IV—
3〕 で表される繰返し単位 (c) の含有割合は 0. 25〜50モル%と することができるが、 好ましいのは、 0. 5〜20モル0 /0である。
ここで、 本発明の不飽和カルボン酸重合体の構造単位の中でも、 前記 一般式 〔IV— 3〕 で表される繰返し単位 (c) の含有割合が 0. 25〜
50モル%の範囲内にあることが重要であり、 この繰返し単位 (c) の 含有割合が 0. 25モル%未満であると、 その不飽和カルボン酸重合体 の生分解性が低下するようになる。 また、 この繰返し単位 (c) の含有
割合が 5 0モル%を超えると、 その不飽和カルボン酸重合体のカルシゥ ムイオン捕捉能が低下することがある。 したがって、 この不飽和カルボ ン酸重合体の構造単位中の繰返し単位 (c ) の含有割合が 0 . 5〜2 0 モル%の範囲内にあるものが、 洗剤用ビルダ一としての有用性が特に高 いものである。
そして、 この不飽和カルボン酸重合体の数平均分子量は、 5 0 0〜1, 0 0 0, 0 0 0であるものが用いられる。 この数平均分子量が 5 0 0未 満の不飽和カルボン酸重合体では、 ビルダーとしての能力である汚れ分 散能が低く、 また、 この数平均分子量が 1, 0 0 0, 0 0 0を超えるも のでは、 凝集したり沈殿することがあってビルダー本来の働きが発揮で きないことがあるからである。
つぎに、 上記不飽和カルボン酸重合体を製造する方法については、 前 記一般式 [IV— 4〕 で表される不飽和カルボン酸または不飽和カルボン 酸塩の 1種または 2種以上と、 前記一般式 〔IV— 5〕 で表される不飽和 化合物を、 重合開始剤の存在下に共重合する方法によることができる。
ここで原料として用いる前記一般式 〔IV— 4〕 で表される不飽和カル ボン酸としては、 アクリル酸、 メタクリル酸、 マレイン酸、 フマル酸な どが好適に用いられ、 またこれら不飽和カルボン酸の塩としては、 それ らのナトリゥム塩や力リゥム塩、 アンモニゥム塩が好適に用いられる。 そして、 これら不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸塩を 1種単独 で用いる場合には、 アクリル酸ゃメタクリル酸、 それらの塩が好適に用 いられる。 また、 これらの 2種以上を組み合わせて用いる場合には、 ァ クリル酸ゃメタクリル酸およびそれらの塩と、 マレイン酸ゃフマル酸お よびそれらの塩との組合せが好適である。 さらに、 これら不飽和カルボ ン酸または不飽和カルボン酸塩の他に、 共重合成分として、 ァクロレイ ンゃ、 ビュルアセテート、 アクリル酸メチルやアクリル酸ェチルなどの
ァクリノレ酸エステノレ、 マレイン酸モノメチルエステノレやマレイン酸モノ ェチルエステルなどのマレイン酸ハーフエステルを加えてもよい。 これ ら共重合成分を併用する場合には、 その使用割合を原料化合物全体の 3 0質量%以下とするのがよい。 これら共重合成分の使用割合が、 原料化 合物全体の 3 0質量%を超えると、 得られる共重合体が水溶性でなくな ることがある。 また、 ここで用いる不飽和カルボン酸は、 その無水物で あってもよレヽ。
つぎに、 前記一般式 〔IV— 5〕 で表される不飽和化合物については、 具体例を示せば、 4一 ( p—ヒ ドロキシベンズァ二リ ド) 一 2—ブテノ イツクアシッド、 4— ( o—ヒ ドロキシベンズァニリ ド) 一 2—ブテノ イツクアシッド、 4— (m—ヒ ドロキシベンズァニリ ド) 一 2—ブテノ イツクアシッド、 4— ( p—ァミノベンズァニリ ド) 一 2—ブテノイツ クアシッ ド、 4一 (o—ァミノベンズァニリ ド) 一 2—ブテノイツクァ シッド、 4— (m—ァミノべンズァ二リ ド) 一 2—ブテノイツクァシッ ドなどが挙げられる。
つぎに、 前記一般式 〔IV— 4〕 で表される不飽和カルボン酸または不 飽和カルボン酸塩の 1種または 2種以上と、 前記一般式 〔IV— 5〕 で表 される不飽和化合物との反応を行う際に用いる重合開始剤としては、 例 えば、 過酸化水素と還元剤とを組み合わせたものや、 過カルボン酸、 過 マレイン酸などが挙げられる。 この還元剤としては、 例えば鉄イオン、 銅イオン、 亜鉛イオン、 ニッケルイオン、 ァスコルビン酸、 サッカリン などが好適に用いられる。 そして、 これら重合開始剤の使用割合は、 原 料化合物全量に対して、 0 . 1〜3 0質量%、 好ましくは 0 . 5〜2 0 質量%である。
また、 この重合開始剤として、 ァゾビスィソブチロニトリル、 ァゾビ スー 2, 4—ジメチノレバレロ二ト リノレ、 ァゾビスシクロへキサンカノレボ
二トリル、 テトラメチルチウラムジスルフイ ドなどを用いてもよレ、。 こ れらの使用割合は、 原料化合物の全量に対して、 0 . 1〜1 5質量%、 好ましくは 0 . 5〜1 0質量%でぁる。 これら重合開始剤の使用割合が 上記範囲未満であると、 未反応モノマーが多くなり、 また上記の範囲を 超えると、 十分に高い分子量の重合体が得られないことがある。
この不飽和カルボン酸重合体の製造にあたっては、 通常、 無溶媒また は水溶媒を用いる。 溶媒として、 非水溶媒を用いてもよい。 この非水溶 媒としては、 第二発明で述べた内容が適用される。 この反応では、 無溶 媒において重合するのが好ましいが、 非水溶媒を用いる場合には、 ァセ トンが好ましい。
そして、 この場合の反応条件は、 常圧〜 I M P a、 好ましくは常圧〜 0 . 5 M P aにおいて、 3 0〜1 5 0 °C、 好ましくは 5 0〜1 2 0 °Cの 範囲から適宜選定することができる。 重合時間については、 原料化合物 の種類や重合温度により左右されるが、 通常、 1 0分間〜 2 0時間、 好 ましくは 1〜8時間である。
このようにして得られる本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 これを 洗浄剤ビルダーとして用い、 これと界面活性剤とを併用することによつ て、 生分解性を有する洗剤組成物を得ることができる。 ここで用いるこ とのできる界面活性剤には、 例えば陰イオン性界面活性剤、 陽イオン性 界面活性剤、 非イオン性界面活性剤、 両性界面活性剤などがある。 そし て、 この洗剤組成物における上記ビルダ一と界面活性剤の配合割合は、 洗剤組成物の全量に対して、 いずれの成分も 1 0〜4 0質量%の範囲と するのが好ましく、 残部の 2 0〜8 0質量%は酵素、 漂白剤、 無機系ビ ルダ一 (例えばゼォライ ト、 炭酸ナトリウム) などを適宜配合してなる ものが好適に用いられる。
上記の陰イオン性界面活性剤、 陽イオン性界面活性剤、 非イオン性界
面活性剤、 さらに両性界面活性剤としては、 第二発明で述べた内容がそ のまま適用される。
また、 本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 常法によりアルカリ、 例 えば水酸化ナトリゥムゃ水酸化力リゥムの水溶液で中和することによつ て、 炭酸カルシウムゃクレイなどの無機顔料用の分散剤として用いるこ とができる。 例えば、 これら炭酸カルシウムやクレイなどに分散剤を添 加してなる製紙用コーティング剤を調製するにあたっては、 炭酸カルシ ゥムゃクレイなどの無機顔料 1 0 0質量部に対して、 この分散剤を 0 .
0 5〜2 . 0質量部の割合で添加し、 これを水中に分散することにより 得ることができる。 そして、 この分散剤を用いることによって、 製紙用 コーティング剤を低粘度でしかも高流動性にすることができる。 この場 合、 分散剤を単独で用いてもよいし、 これに他の配合剤、 例えばポリビ ニルアルコールなどを併用してもよレ、。
また、 本発明の不飽和カルボン酸重合体は、 カルシウムイオン捕捉能 に優れていることから、 冷却水系、 ボイラー水系等の装置におけるスケ —ルの付着防止剤としても有用性の高いものである。
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
〔実施例 IV— 1〕
( 1 ) 不飽和カルボン酸重合体の製造
攪拌装置、 熱電対を備えた容量 1 0 0ミリ リツトルのセパラブルフラ スコに、 無水マレイン酸 6 . 9 gを入れ、 これに、 水 1 1 . 4 gに水酸 化ナトリウム 6 . 8 gを溶解させた水溶液を加えた。 ついで、 これにァ クリル酸 7 . 2 gを加えた後、 4一 (p—ヒ ドロキシベンズァニリ ド) 一 2—ブテノイツクアシッド 6 . 1 8 gを加え、 さらに還元剤として塩 化第一鉄の 4水塩を F e C 1 2換算で 1 O m gを加え、 これを 1 0 0 °Cに 加熱した。
ついで、 この溶液を攪拌しながら、 60質量%濃度の過酸化水素水 5. 6 gを 4時間かけて滴下した。 滴下終了後、 100°Cに維持して、 さら に 1時間加熱攪拌下に反応を行った。
この反応終了後、 得られた反応生成物を凍結乾燥することによって、 固体の重合体 21. 5 g (収率 85. 6%) を得た。
ここで得られた重合体について、 ゲルパーミエ一ションクロマトグラ フィー (GPC) 法により、 ポリアクリル酸を標準物質として測定した 数平均分子量は、 2, 040であった。 また、 質量平均分子量は、 31, 380であった。
また、 このようにして得られた重合体について、 270メガヘルツの NMR装置による測定を行った。 その結果、 — NMRによる測定にお いて、 1. 2〜3. 0 p pmに重合体の主鎖に基づく吸収が認められ、 6. 2〜7. 7 p pmの領域に p—アミノフヱノール骨格に由来する吸 収ピークが確認された。 また、 この吸収ピークから、 ここで得られた重 合体中の p—ァミノフ ノ一ル骨格を含む構造単位の含有割合は、 6 -
3モル0 /。であった。 得られた重合体の 1 H— NMRのスペク トル図を、 図
IV— 1に示す。 なお、 この場合の測定試料には、 得られた重合体を再沈 殿精製したものを用いた。
この不飽和カルボン酸重合体の収量などを第 IV— 1表に示す。
(2) カルシウムイオン捕捉能力の評価
上記 (1) で得られた重合体 2 Omgを、 内容積 200ミリ リットル のビーカーに入れ、 ついで、 これに塩化カルシウム 0. 1規定、 塩化力 リウム 0. 1規定、 アンモニア 0. 4規定を含有するカルシウムイオン 濃度 40 p pmの水溶液 100 gを入れて、 これらを溶解させた。
つぎに、 カルシウムイオン電極を用いて、 この水溶液中のニイ ffiの力ノレ
シゥムイオン濃度を測定し、 この重合体 1 gによって捕捉される炭酸力 ルシゥム (単位; mg) に換算し、 この値をカルシウムイオン捕捉能力 とした。 この測定の結果、 上記 (1) で得られた重合体のカルシウムィ オン捕捉能力は、 235mgZgであった。
(3) 生分解性の評価
上記 (1) で得られた重合体につき、 J I S規格 K6950に準じて 生分解率の測定を行った。 生分解率は、 TOC (全有機炭素量) から算 出した。 この測定の結果、 上記 (1) で得られた重合体の生分解率は、 83。/。であった。
上記 (2) および (3) での評価結果をまとめて第 IV— 1表に示す。 尚、 表中、 「実施例 IV-1」 については、 便宜上、 「実施例 1」 と記してあ る。 比較例についても同様である。 以下、 同様である。
〔実施例 IV— 2〕
(1) 不飽和カルボン酸重合体の製造
無水マレイン酸の使用量を 4. 9 g、 水酸化ナトリウムの使用量を 6. O gおよび 4— (p—ヒ ドロキシベンズァニリ ド) 一 2—ブテノイツク アシッドの使用量を 10. 3 gとした他は、 実施例 IV— 1と同様にして、 不飽和カルボン酸重合体を得た。 ここで得られた重合体中の p—アミノ フヱノール骨格を含む構造単位の含有割合は、 10. 4モル%であった。 得られた重合体の 1 H— NMRのスぺク トル図を、 図 IV— 2に示す。
この不飽和カルボン酸重合体の収量などをまとめて第 IV— 1表に示す。
(2) カルシウムイオン捕捉能力の評価
上記 (1) で得られた重合体のカルシウムイオン捕捉能力は、 実施例 IV— 1の (2) と同様にして測定した。
(3) 生分解性の評価
上記 (1) で得られた重合体の生分解率は、 実施例 IV— 1の (3) と
同様にして測定した。
上記 (2) および (3) での評価結果を第 IV— 1表に示す。
〔実施例 IV— 3〕
(1) 不飽和カルボン酸重合体の製造
無水マレイン酸の使用量を 0 g、 水酸化ナトリゥムの使用量を 6. O g、 4一 (p—ヒ ドロキシベンズァニリ ド) 一 2—ブテノイツクァシ ッ ドの使用量を 20. 6 gとした他は、 実施例 IV— 1と同様にして、 不 飽和カルボン酸重合体を得た。 ここで得られた重合体中の p—ァミノフ エノール骨格を含む構造単位の含有割合は、 1 1. 3モル%であった。 得られた重合体の 1 H— NMRのスぺク トル図を、 図 IV— 3に示す。
この不飽和カルボン酸重合体の収量などをまとめて第 IV— 1表に示す。
(2) カルシウムイオン捕捉能力の評価
上記 (1) で得られた重合体のカルシウムイオン捕捉能力は、 実施例 IV— 1の (2) と同様にして測定した。
(3) 生分解性の評価
上記 (1) で得られた重合体の生分解率を実施例 IV— 1の (3) と同 様にして測定した。
上記 (2) および (3) での評価結果を第 IV— 1表に示す。 第 IV— 1表 収 量 収率 数平均分 質量平均 C a 2 + 生分解 実施例 子量 分子量 捕捉 HE 率
(g) (¾) (mg/g; (50 実施例 1 21.5 85.6 2, 040 31, 380 235 70 実施例 2 20.7 75.2 1, 770 32, 130 195 75 実施例 3 14.3 47.7 2, 850 74, 593 180 82
〔実施例 IV— 4〕
(1) 洗剤組成物の調製
実施例 IV— 1の (1) において得られた重合体を水溶液とした後、 水 酸化ナトリウムを加えてその液性を p HI 0に調整し、 これをビルダー として用いた。
ついで、 このビルダ一 20質量部に対して、 界面活性剤として、 直鎖 アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 〔第 IV— 5表中、 LASと略記 〕 25質量部とアルキル硫酸ナトリウム 〔第 IV— 5表中、 ASと略記〕 10質量部、 この他の添加剤として珪酸ナトリウム 10質量部、 ポリエ チレングリコール 〔第 IV— 5表中では、 PEGと略記〕 2質量部、 炭酸 ナトリウム 20質量部および水 1 3質量部を配合して、 洗剤組成物を調 製した。
(2) 洗剤組成物の洗浄力評価
つぎに、 上記 (1) で得られた洗剤組成物の洗浄力の評価試験を行つ た。 ここで用いた人工汚垢としては、 下記組成のものを調製した。 第 IV— 2表
また、 この有機汚垢成分としては、 下記に示す各物質を所定の割合で 含有するものを用いた。
第 IV— 3表
ついで、 この人工汚垢を用い、 水溶媒系湿式法にて清浄布から汚染布 を作成し、 これを 5 cmX 5 cmに裁断して、 反射率が 38〜43%の ものを作製し、 洗浄前の表面反射率を測定後、 下記条件において洗浄試 験を行った。
第 IV— 4表
つぎに、 洗浄後の布 (洗浄布) の表面反射率を測定し、 次式から洗浄 力を求めた。
汚垢布の KZs—洗浄布の κ/s
洗浄力 (%) = ― X 100
汚垢布の κ/ s—清浄布の κ Z s
〔この式において、 (1 -R) 2 /2 R (Kubelka- unk の式) であり、 Rは、 布の表面反射率を示す。 〕
このようにして洗剤組成物の洗浄力の評価を行った結果、 上記 (1) で得られた洗剤組成物の洗浄力は、 67。/Qであった。
これら洗剤組成物の組成と、 洗浄力評価の結果をまとめて第 IV— 5表 に示す。
〔実施例 IV— 5〕
(1) 洗剤組成物の調製
実施例 IV— 2の (1) において得られた重合体をビルダ一として用い た他は、 実施例 IV— 4と同様にして、 洗剤組成物を調製した。
(2) 洗剤組成物の洗浄力評価
つぎに、 上記 (1) で得られた洗剤組成物について、 実施例 IV— 4の (2) と同様にして、 その洗浄力の評価試験を行った。
これら評価結果を第 IV— 5表に示す。
〔実施例 IV— 6〕
(1) 洗剤組成物の調製
実施例 IV— 3の (1) において得られた重合体をビルダーとして用い た他は、 実施例 IV— 4と同様にして、 洗剤組成物を調製した。
(2) 洗剤組成物の洗浄力評価
つぎに、 上記 (1) で得られた洗剤組成物について、 実施例 IV— 4の (2) と同様にして、 その洗浄力の評価試験を行った。
これら評価結果を第 IV— 5表に示す。
第 IV— 5表
〔実施例 IV— 7〕
(1) 分散液の調製
実施例 IV— 1の (1) において得られた重合体を、 その濃度が 10 p p mとなるように水に溶解し、 さらにこれに活性白土をその濃度が 1質 量%となるように水に溶解させた分散液を調製した。
(2) 分散性能の評価
この分散液 100ミリリツトルを 1 0分間攪拌した後、 100ミリリ ットルのメスシリンダーに入れて、 14時間静置した。 つぎに、 この分 散液の上澄み 5ミリ リツトルを採取し、 波長 400 nmの光源を用いて、 吸光度を測定し、 その値により上記重合体の分散性能の評価をした。 な お、 この重合体のみを用いた場合の吸光度は、 0. 100であり、 ブラ
ンクテストにおいては、 吸光度は、 0. 000であった。
これら重合体の分散性能の評価結果を第 IV— 6表に示す。
〔実施例 IV— 8〕
(1) 分散液の調製
実施例 IV— 2の (1) において得られた重合体を用いた他は、 実施例 IV— 7の (1) と同様にして、 分散液を調製した。
(2) 分散性能の評価
上記 (1) で調製した分散液を用いた他は、 実施例 IV— 7の (2) と 同様にして、 分散性能の評価をした。 評価結果を第 IV— 6表に示す。
〔実施例 IV— 9〕
(1) 分散液の調製
実施例 IV— 3の (1) において得られた重合体を用いた他は、 実施例 IV— 7の (1) と同様にして、 分散液を調製した。
(2) 分散性能の評価
上記 (1) で調製した分散液を用いた他は、 実施例 IV— 7の (2) と 同様にして、 分散性能の評価をした。 評価結果を第 IV— 6表に示す。 第 IV— 6表 実施例 使用した重合体 吸光度
実施例了 実施例 1の重合体 0. 1 2 5 実施例 8 実施例 2の重合体 0. 1 1 5 実施例 9 実施例 3の重合体 0. 1 4 0
産業上の利用分野 本発明のカルボン酸系共重合体架橋物は吸水性と生分解性を有し、 吸 水性樹脂として好適に利用される。 また、 本発明の不飽和カルボン酸重 合体は、 カルシウムイオン捕捉能力に優れ、 また生分解性にも優れてい ることから、 洗剤用ビルダ一として有用性が高い。 そして、 この不飽和 カルボン酸重合体と界面活性剤を含有する洗剤組成物は、 高い洗浄力と 生分解性を兼ね備えている。 さらに、 この不飽和カルボン酸重合体から なる分散剤は、 分散性と生分解性のいずれにも優れている。