明 細 書 α —イソマル卜シル転移酵素とその製造方法並びに用途 技術分野
本発明は、 α —イソマル卜シル転移酵素とその製造方法並びに用途に 関し、 より詳細には、 新規 α —イソマル トシル転移酵素、 当該酵素を産 生する微生物、 当該酵素の製造方法、 当該酵素を用いる α —イソマル 卜 シル転移反応方法、 当該酵素を用いて得られるサイクロ {→ 6 ) — α — D —ダルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) — α — D—ダルコ ビラノシルー ( 1 → 6 ) 一 α — D —ダルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) — α — D —ダルコ ビラ ノシルー ( 1 →} の構造を有する環状四糖、 又はこれを含む糖質及びそ れらの製造方法、 更には、 サイクロ {→ 6 ) — a — D—ダルコ ビラノシ ルー ( 1 → 3 ) — α — D —ダルコ ピラノシル一 ( 1 → 6 ) — α — D —グ ルコ ピラノシルー ( 1 → 3 ) — α — D —ダルコ ビラノ シルー ( 1 →} の 構造を有する環状四糖、 又はこれを含む糖質、 及びその糖質を含有せし めた組成物に関する。 背景技術
グルコースを構成糖とする糖質としては、 例えば、 澱粉の部分分解物 であるアミロース、 アミロデキス ト リ ン、 マル トデキス 卜 リ ン、 マル ト 才リ ゴ糖、 イソマル トオリ ゴ糖などが知られている。 これらの糖質は、 通常、 分子の両端にそれぞれ非還元末端と還元末端とを有し、 還元性を 示すことが知られている。 一般に、 澱粉部分分解物は、 固形物当たりの 還元力の大きいものは、 通常、 分子が小さく低粘度で甘味が強いものの 他の化合物との反応性が高く、 例えば、 アミノ酸や蛋白質などのアミノ
基を持つ物質とァミノカルボニル反応を起し易く、 褐変ゃ悪臭を生じ、 その品質劣化を起こし易い欠点のあることが知られている。 斯かる欠点 を改善するために、 澱粉部分分解物の構成糖であるグルコースを変える ことなく、 その還元力を低減、 若しく は消滅させる方法が古くから望ま れていた。 例えば、 『ジャーナル · 才ブ · アメ リカン · ケミカル · ソサ イエティー ( J o u r n a l o f A m e r i c a n C h e m i c a I S o c i e t y ) 』 、 第 7 1 巻、 3 5 3乃至 3 5 8頁 ( 1 9 4 9 年) で開示されているように、 澱粉にマセランス ' アミラーゼ (m a c e r a n s a m y I a s e ) を作用させることにより、 6乃至 8分子 のグルコースが α — 1 , 4ダルコシル結合した α —、 ;8 —又はァ —環状 デキス 卜 リ ンを生成させる方法が知られている。 昨今、 澱粉からこれら 環状デキス ト リ ンが工業的規模で生産され、 これら環状デキス 卜 リ ンは. それらが有する非還元性、 無味性、 包接能などの特性を生かした用途に 利用されている。 また、 先に本出願人が、 特開平 7 — 1 4 3 8 7 6号公 報、 特開平 7 — 2 1 3 2 8 3号公報などで開示したように、 マル トオリ ゴ糖など澱粉部分分解物に非還元性糖質生成酵素及びトレハロース遊離 酵素を作用させることにより、 2分子のグルコースが α, α —結合した トレハロースを生成させる方法が知られている。 現在では、 α, α — 卜 レハロースは、 澱粉から工業的規模で生産され、 その非還元性、 温和で 高品質な甘味特性などを生かした用途に利用されている。 このよう に、 グルコースを構成糖とする非還元性糖質として、 グルコース重合度が 2 の α , α — トレハロース、 グルコース重合度が 6乃至 8の α —、 β ―、 ァ 一環状デキス ト リ ンは、 それぞれの特性を生かして工業的規模で生産 され、 利用されているものの、 その種類が限られており、 更に多様な非 還元性糖質乃至低還元性糖質の提供が望まれている。
—方、 近年、 グルコースを構成糖とする新たな環状の四糖類が報告さ
れた。 即ち、 『ョ一口 ピアン ' ジャーナル · ォブ · バイオケミス ト リー
( E u r o p e a n J o u r n a l o f B i o c h e m i s t r y ) 』 、 第 2 2 6巻、 6 4 1 乃至 6 4 8頁 ( 1 9 9 4年) には、 主とし てグルコース残基が α — 1 、 3結合と α— 1 , 6結合で交互に連なって いる、 アルテルナン ( a I t e r n a n ) に加水分解酵素アルテルナナ ーゼ ( a I t e r n a n a s e ) を作用させることにより、 サイクロ {→ 6 ) — α — D—ダルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) — α — D—ダルコ ピラノ シルー ( 1 → 6 ) — a— D—ダルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) — α— D— ダルコビラノ シルー ( 1 →} の構造を有する環状四糖 (本明細書におい ては、 本糖質を 「環状四糖」 と略称することもある。 ) が生成し、 これ を有機溶媒の一種であるメタノール共存下で晶出させることが示されて いる。
環状四糖は、 環状構造を有することから、 各種化合物を包接する能力 を有すると共に、 非還元性故に、 ァミノカルボニル反応を起こさず、 褐 変、 劣化を懸念することなく各種用途に加工、 利用できることが期待さ れる。 しかしながら、 環状四糖の製造原料としてのアルテルナンや、 環 状四糖の製造に必要な酵素であるアルテルナナーゼの入手が困難である 上、 それらを産生する微生物も容易に入手できる状態にはない。
斯かる状況下、 斯界に於いては、 環状四糖を工業的規模で容易に実施 できる新たな製造方法の確立と、 理化学的性質の解明された環状四糖の 提供が鶴首される。 発明の開示
本発明の目的は、 入手容易な糖質から環状四糖を生成する新規酵素、 当該酵素の製造方法、 当該酵素を用いる α —イソマル 卜シル転移反応方 法、 当該酵素を用いて得られる環状四糖、 又はこれを含む糖質及びその
製造方法、 及び、 環状四糖、 又はこれを含む糖質を含有せしめた組成物 を提供することにある。
本発明者等は、 上記課題を解決するために、 イソマル 卜才リ ゴ糖に着 目 し、 その内、 パノースから環状四糖を生成する新規な酵素を得ること を目的として、 広く微生物を検索してきた。 その結果、 岡山県岡山市の 土壌から単離したバチルス ( B a c i I I u s ) 属に属する新規微生物 ( 「 C 9株」 、 「 C 1 1 株」 及び Γ Ν 7 5株」 ) 並びに長野県下高井郡 の土壌及び岡山県岡山市の土壌からそれぞれ単離したァルスロパクター (A r t h r o b a c t e r ) 属に属する新規微生物 ( 「 S 1 株」 及び ΓΑ 1 9株」 ) が、 前記酵素の産生能を有することを見出した。
本発明者等は、 前記微生物 C 9株、 C I 1 株、 N 7 5株、 S 1 株、 及 び A 1 9株のいずれの株も、 新規酵素、 即ち、 新規な α —イソマル トシ ル転移酵素を生産し、 この新規酵素は、 パノースやイソマル トシルマル 卜ースなどの非還元末端の結合様式として α— 1 , 6ダルコシル結合を 有し、 この非還元末端以外の結合様式と して α— 1 , 4 ダルコシル結合 を有しているグルコース重合度が 3以上の糖質 (本明細書においては、 本糖質を 「 α—イソマルトシルダルコ糖質」 と略称することもある。 ) に作用して環状四糖を生成することを見出した。 また、 本発明者等は、 当該酵素の諸性質を明らかにすると共に、 その製造方法を確立し、 また 、 当該酵素による転移反応方法、 及び当該酵素を用いた環状四糖、 又は これを含む糖質の製造方法を確立した。 更に、 本発明者等は、 この環状 四糖の理化学的性質を調べたところ、 環状四糖の形態と して、 5乃至 6 含-水結晶、 1 含水結晶、 無水結晶などの結晶及び非晶質の形態のものが 存在すること、 また、 メチルアルコールやエチルアルコールなどの有機 溶媒を用いることなく、 環状四糖の過飽和水溶液から前記結晶を容易に 晶出し、 採取できることを見出した。 更に、 このようにして得られる環
状四糖は、 例えば、 エチルアルコールや酢酸などの揮発成分を包接する 能力を有すること、 また、 ァミノカルボニル反応を起こさず、 自体、 褐 変や劣化が比較的少ないこと、 熱や p H に安定であること、 更には、 食 品本来の風味を損なうことのない温和で低甘味の糖質であること、 難発 酵性、 難消化性で食物繊維として好適であるなどの種々の有用な特性を 有していることを見出した。 また、 環状四糖、 又はこれを含む糖質を含 有せしめた組成物、 例えば、 風味良好な高品質の食品、 低カロ リー食品 、 ダイエツ 卜食品、 安定で高品質な化粧品、 更に、 高活性で安定な医薬 品とそれらの製造方法を確立して本発明を完成した。 図面の簡単な説明
第 1 図は、 本発明の α —イソマル 卜シル転移酵素反応により得られた 糖質を高速液体クロマ トグラフィーにかけたときの溶出パターンを示す 図である。
第 2図は、 本発明の α —イソマル 卜シル転移酵素反応により得られた 環状四糖の核磁気共鳴スぺク トル (' Η — N M Rスぺク 卜ル) を示す図で ある。
第 3図は、 本発明の α —イソマル トシル転移酵素反応により得られた 環状四糖の核磁気共鳴スペク トル (l 3 C — N M Rスペク トル) を示す図 である。
第 4図は、 環状四糖の構造が、 サイクロ {ー 6 ) — α — D —ダルコ ピ ラノ シルー ( 1 , 3 ) — α — D —グルコ ピラノシル— ( 1 , 6 ) - - D —ダルコ ビラノシルー ( 1 , 3 ) — α — D —ダルコ ビラノ シルー ( 1 - } であることを示す図である。
第 5図は、 本発明のバチルス · グロ ビスポルス C 9 由来の α —イソマ ル 卜シル転移酵素の酵素活性に及ぼす温度の影響を示す図である。
第 6図は、 本発明のバチルス · グロ ビスポルス C 9 由来の α —イソマ ル 卜シル転移酵素の酵素活性に及ぼす ρ Ηの影響を示す図である。 第 7図は、 本発明のバチルス · グロ ビスポルス C 9 由来の α —イソマ ル トシル転移酵素の温度安定性を示す図である。
第 8図は、 本発明のバチルス ' グロビスポルス C 9 由来の α —イソマ ル卜シル転移酵素の ρ Η安定性を示す図である。
第 9図は、 本発明のバチルス ' グロビスポルス C 1 1 由来の α —イソ マル 卜シル転移酵素の酵素活性に及ぼす温度の影響を示す図である。 第 1 0図は、 本発明のバチルス . グロ ビスポルス C I 1 由来の α —ィ ソマルトシル転移酵素の酵素活性に及ぼす Ρ Ηの影響を示す図である。 第 1 1 図は、 本発明のバチルス · グロ ビスポルス C I 1 由来の α —ィ ソマル卜シル転移酵素の温度安定性を示す図である。
第 1 2 図は、 本発明のバチルス ' グロ ビスポルス C 1 1 由来の α —ィ ソマル卜シル転移酵素の ρ Η安定性を示す図である。
第 1 3 図は、 本発明のバチルス · グロ ビスポルス Ν 7 5 由来の α —ィ ソマル卜シル転移酵素の酵素活性に及ぼす温度の影響を示す図である。 第 1 4 図は、 本発明のバチルス · グロ ビスポルス Ν 7 5由来の α —ィ ソマル卜シル転移酵素の酵素活性に及ぼす ρ Ηの影響を示す図である。 第 1 5 図は、 本発明のバチルス ' グロ ビスポルス Ν 7 5 由来の α —ィ ソマルトシル転移酵素の温度安定性を示す図である。
第 1 6 図は、 本発明のバチルス · グロ ビスポルス Ν 7 5 由来の α —ィ ソマル トシル転移酵素の ρ Η安定性を示す図である。
第 1 7 図は、 本発明のァルスロパクター ■ ラモサス S 1 由来の α—ィ ソマル トシル転移酵素の酵素活性に及ぼす温度の影響を示す図である。 第 1 8図は、 本発明のァルスロパクター ■ ラモサス S 1 由来の α —ィ ソマル 卜シル転移酵素の酵素活性に及ぼす Ρ Ηの影響を示す図である。
第 1 9図は、 本発明のァルスロバクタ一 ' ラモサス S 1 由来の α —ィ ソマル卜シル転移酵素の温度安定性を示す図である。
第 2 0図は、 本発明のァルスロパクター · ラモサス S 1 由来の α—ィ ソマル卜シル転移酵素の ρ Η安定性を示す図である。
第 2 1 図は、 本発明のァルスロパクター . グロ ビホルミス Α 1 9 由来 の α—イソマル卜シル転移酵素の酵素活性に及ぼす温度の影響を示す図 である。
第 2 2図は、 本発明のァルスロパクター · グロ ビホルミス A 1 9 由来 の α—イソマル 卜シル転移酵素の酵素活性に及ぼす p Hの影響を示す図 である。
第 2 3図は、 本発明のァルスロパクター · グロ ビホルミス A 1 9 由来 の α—イソマル トシル転移酵素の温度安定性を示す図である。
第 2 4 図は、 本発明のァルスロパクター . グロ ビホルミス A 1 9 由来 の α—イソマルトシル転移酵素の p H安定性を示す図である。
第 2 5図は、 本発明の α—イソマル 卜シル転移酵素反応により得られ た環状四糖 5乃至 6含水結晶状粉末の顕微鏡写真をディスプレー上に表 示した中間調画像である。
第 2 6 図は、 本発明の α —イソマル卜シル転移酵素反応により得られ た環状四糖 5乃至 6含水結晶状粉末を粉末 X線回折法で解析したときの 回折スペク トルを示す図である。
第 2 7図は、 本発明の α—イソマル トシル転移酵素反応により得られ た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末を熱重量測定したときの熱重量曲線を 示す図である。
第 2 8図は、 本発明の環状四糖 1 含水結晶粉末を粉末 X線回折法で解 祈したときの回折スペク トルを示す図である。
第 2 9 図は、 本発明の環状四糖 1 含水結晶粉末を熱重量測定したとき
の熱重量曲線を示す図である。
第 3 0図は、 本発明の環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末を 4 0 °Cで真空 乾燥して得た環状四糖無水結晶粉末を粉末 X線回折法で解析したときの 回折スぺク 卜ルを示す図である。
第 3 1 図は、 本発明の環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末を 1 2 0 °Cで真 空乾燥して得た環状四糖無水結晶粉末を粉末 X線回折法で解析したとき の回折スぺク 卜ルを示す図である。
第 3 2図は、 本発明の無水環状四糖粉末を熱重量測定したときの熱重 量曲線を示す図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明による微生物 C 9株、 C 1 1 株及び N 7 5株 (以上バチ ルス属) ならびに微生物 S 1 株及び A 1 9株 (以上ァルスロパクター属 ) の同定試験結果を示す。 なお、 同定試験は、 『微生物の分類と同定』
(長谷川武治編、 学会出版センター、 1 9 8 5年) に準じて行った。 <微生物 C 9株〉
A 細胞形態
( 1 ) 肉汁寒天培養、 2 7 °C
通常 0. 5乃至 1 . Ο μ ηι Χ Ι . 5乃至 5. 0 μ ιτιの桿菌。 多形性なし 。 運動性あり。 球形の胞子を細胞内の端に形成。 膨潤した胞子嚢を形成 。 グラム陽性。
Β 培養性質
( 1 ) 肉汁寒天平板培養、 2 7 °C
形状 : 円形、 大きさは 2 日間で 1 乃至 2 m m
周縁 : 全縁
隆起 : 半レンズ状
光沢 : 鈍光
表面 : 平滑
色調 : 不透明、 淡い黄色
( 2 ) 肉汁寒天斜面培養、 2 7 °C
生育 : 中程度
形状 : 放散状
( 3 ) 肉汁ゼラチン穿刺培養、 2 7で
液化する。
C 生理学的性質
( 1 ) V P試験 : 陰性
( 2 ) イン ドールの生成 : 陰性
( 3 ) 硝酸からのガス生成 : 陽性
( 4 ) 澱粉の加水分解 : 陽性
( 5 ) 色素の生成 : 可溶性色素の生成はない
( 6 ) ゥレアーゼ : 陽性
( 7 ) 才キシダーゼ 陽性
( 8 ) カタラーゼ : 陽性
( 9 ) 生育の範囲 : p H 5. 5乃至 9 0、 温度 1 0乃至 3 5 °C ( 1 0 ) 酸素に対する態度 : 好気性
( 1 1 ) 炭素源の利用性と酸生成の有無
利用性 酸生成
D—グルコース 利用する 陽性
グリセロール 利用する 陽性
スクロース 利用する 陽性
ラク トース 利用する 陽性
( 1 2 ) D N Aの G C含量 : 4 0
以上の菌学的性質に基づいて、 『パージーズ ■ マニュアル ■ ォブ ■ シ ス亍マティ ック ヽクテリオロ ン一 、 B e r g e y ' s M a n u a l o f S y s t e m a t i c B a c t e r i o l o g y』 、 第 2巻 • ( 1 9 8 6年) を参考にして、 公知菌との異同を検討した。 その結果、 本菌は、 ノくチルス ' グロ ビスポルス ( B a c ί I I u s g I o b i s p o r u s ) に属する新規微生物であり、 α—イ ソマル トシルグルコ糖 質から α —イ ソマル トシル基を転移して環状四糖を生成する本発明の α 一イ ソマル トシル転移酵素を産生する文献未記載の特徴を有する微生物 であるこ とが判明した。
これらの結果よ り、 本発明者等は、 本菌をバチルス · グロ ビスポルス C 9 と命名 し、 平成 1 2年 4月 2 5 日付で、 日本国茨城県つく ば市東 1 丁目 1 番地 1 中央第 6所在の独立行政法人産業技術総合研究所 特許 生物寄託センタ一に寄託し、 受託番号 F E R M B P — 7 1 4 3 と して 受託された。
<微生物 C 1 1 株 >
A 細胞形態
( 1 ) 肉汁寒天培養、 2 7 °C
通常 0 . 5乃至 1 . O rn x l . 5乃至 5 mの桿菌。 多形性な し。 運動性あり。 球形の胞子を細胞内の端に形成。 膨潤した胞子嚢を形成。 グラム陽性。
B 培養性質
( 1 ) 肉汁寒天平板培養、 2 7 °C
形状 : 円形、 大きさは 2 日間で 1 乃至 2 m m
周縁 : 全縁
隆起 : 半レンズ状
光沢 : 鈍光
表面 : 平滑
色調 : 不透明、 淡い黄色
( 2 ) 肉汁寒天斜面培養、 2 7 °C
生育 : 中程度
形状 : 放散状
( 3 ) 肉汁ゼラチン穿刺培養、 2 7 °C
液化する。
C 生理学的性質
( 1 ) V P試験 : 陰性
( 2 ) イン ドールの生成 : 陰性
( 3 ) 硝酸からのガス生成 : 陽性
( 4 ) 澱粉の加水分解 : 陽性
( 5 ) 色素の生成 : 可溶性色素の生成はない
( 6 ) ゥ レアーゼ : 陽性
( 7 ) ォキシダーゼ : 陽性
( 8 ) カタラーゼ : 陽性
( 9 ) 生育の範囲 : P H 5. 5乃至 9. 0、 温度 1 0乃至 3 5 °C ( 1 0 ) 酸素に対する態度 : 好気性
( 1 1 ) 炭素源の利用性と酸生成の有無
利用性 酸生成
D—グルコース 利用する 陽性
グリセロール 利用する 陽性
スクロース 利用する 陽性
ラク 卜ース 利用する 陽性
( 1 2 ) D N Aの G C含量 : 3 9 %
以上の菌学的性質に基づいて、 『バージーズ · マニュアル ■ 才ブ · シ ステマティ ック ' バクテリ才ロジ一 (. B e r g e y s M a n u a I
o f S y s t e m a t i c B a c t e r i o l o g y 』 、 第 2巻 ( 1 9 8 6年) を参考に して、 公知菌との異同を検討した。 その結果、 本菌は、 ノくチルス ' グロ ビスポルス ( B a c i I I u s g I o b i s P o r u s ) に属する新規微生物であり、 α —イ ソマル トシルグルコ糖 質から α —イ ソマル トシル基を転移して環状四糖を生成する本発明のな 一イ ソマル トシル転移酵素を産生する文献未記載の特徴を有する微生物 であるこ とが判明した。
これらの結果に基づき、 本発明者等は、 本菌を新規微生物バチルス , グロ ビスポルス C 1 1 と命名 し、 平成 1 2年 4月 2 5 日付で日本国茨城 県つく ば市東 I T目 1 番地 1 中央第 6所在の独立行政法人産業技術総 合研究所 特許生物寄託センターに寄託し、 受託番号 F E R M B P — 7 1 4 4 と して受託された。
ぐ微生物 N 7 5株 >
A 細胞形態
( 1 ) 肉汁寒天培養、 2 7 °C
通常 0 . 5乃至 1 . O m x l . 5乃至 5 ;u mの桿菌。 多形性なし。 運動性あり。 球形の胞子を細胞内の端に形成。 膨潤した胞子嚢を形成。 グラム陽性。
B 培養性質
( 1 ) 肉汁寒天平板培養、 2 7 °C
形状 : 円形、 大きさは 2 日間で 1 乃至 2 m m
周縁 : 全縁
隆起 : 半レンズ状
光沢 : 鈍光
表面 : 平滑
色調 : 不透明、 淡い黄色
( 2 ) 肉汁寒天斜面培養、 2 7 °C
生育 : 中程度
形状 : 放散状
( 3 ) 肉汁ゼラチン穿刺培養、 2 7 °C
液化する。
C 生理学的性質
( 1 ) V P試験 : 陰性
( 2 ) ィン ドールの生成 : 陰性
( 3 ) 硝酸からのガス生成 : 陽性
( 4 ) 澱粉の加水分解 : 陽性
( 5 ) 色素の生成 : 可溶性色素の生成はない
( 6 ) ゥレアーゼ : 陽性
( 7 ) 才キシダーゼ 陽性
( 8 ) カタラーゼ : 陽性
( 9 ) 生育の範囲 : p H 5. 7乃至 9. 0、 温度 1 0乃至 3 5 °C ( 1 0 ) 酸素に対する態度 好気性
( 1 1 ) 炭素源の利用性と酸生成の有無
利用性 酸生成
D—グルコース 利用する 陽性
グリセロール 利用する 陽性
スクロース 利用する 陽性
ラク 卜ース 利用する 陽性
( 1 2 ) D N Aの G C含量 : 4 0 %
以上の菌学的性質に基づいて、 『バージ一ズ · マニュアル · 才ブ · シ ステマティ ック ■ / クテリオロジー ( B e r g e y s M a n u a I o f S y s t e m a t i c B a c t e r i o l o g y』 、 第 2巻
( 1 9 8 6年) を参考にして、 公知蘭との異同を検討した。 その結果、
本菌は、 バチルス ' グロ ビスポルス ( B a c i I I u s g I o b i s p o r u s ) に属する新規微生物であり、 α—イ ソマル トシルグルコ糖 質から α —イ ソマル トシル基を転移して環状四糖を生成する本発明の α 一イ ソマル トシル転移酵素を産生する文献未記載の特徴を有する微生物 であるこ とが判明した。
これらの結果よ り、 本発明者等は、 本菌をバチルス ■ グロ ビスポルス Ν 7 5 と命名 し、 平成 1 3年 5月 1 6 日付で曰本国茨城県つく ば市東 1 丁目 1 番地 1 中央第 6所在の独立行政法人産業技術総合研究所 特許 生物寄託センタ一に寄託し、 受託番号 F E R M B P — 7 5 9 1 と して 受託された。
<微生物 S 1 株 >
A 細胞形態
( 1 ) 肉汁寒天培養、 2 7 °C
通常 0 . 3乃至 0 . 7 ju m x 0 . 8乃至 3 . 5 /j mの桿菌。 多形性あ り。 運動性なし。 無胞子。 グラム陽性。
( 2 ) E Y G寒天培地、 2 7 °C
桿菌一球菌の生育サイクルを示す。
B 培養性質
( 1 ) 肉汁寒天平板培養、 2 7 °C
形状 : 円形、 大きさは 1 日間で 2乃至 3 m m
周縁 : 全縁
隆起 : 半レンズ状
光沢 : 鈍光
表面 : 平滑
色調 : 不透明、 淡い黄色
( 2 ) 肉汁寒天斜面培養、 2 7 °C
生育 : 中程度
形状 : 糸状
( 3 ) 肉汁ゼラチン穿刺培養、 2 7 °C
液化しない。
C 生理学的性質
1 ) 澱粉の加水分解 : 陰性
2 ) 色素の生成 : 可溶性の色素の生成はない
3 ) ゥレアーゼ : 陽性
4 ) 才キシダーゼ : 陽性
5 ) カタラーゼ : 陽性
( 6 ) 酸素に対する態度 : 好気性
7 ) 細胞壁の主要ジアミノ酸 : リ ジン
8 ) 細胞壁のペプチ ドダリカン型 : リ ジンーァラニン
9 ) 細胞壁の N—ァシル型 : ァセチル
1 0 ) 細胞壁の構成糖 : ガラク トース、 グルコース、 ラムノース 、 マンノース
1 1 ) ビタミンの要求性 : なし
1 2 ) D N Aの G C含量 : 6 5 %
1 3 ) D N A— D N Aホモロジ一 : ァルスロパクター ' ラモサス A T C C 1 3 7 2 7 ) との間で 8 4. 4 %の D N A— D N Aホモ口 ジーを示す
以上の菌学的性質に基づいて、 『バージーズ · マニュアル · 才ブ · シ ステマティ ック ' ノ クテリ才ロジ一 ( B e r g e y s M a n u a l o f S y s t e m a t i c B a c t e r i o l o g y』 、 第 2巻 ( 1 9 8 6年) を参考にして、 公知菌との異同を検討した。 その結果、 本菌は、 ァルスロパクター ' ラモサス ( B a c i I I u s r a m o s u s ) に属する新規微生物であり、 α—イソマル 卜シルダルコ糖質から
α —イ ソマル トシル基を転移して環状四糖を生成する本発明の α —イ ソ マル トシル転移酵素を産生する文献未記載の特徴を有する微生物である ことが判明した。
これらの結果よ り、 本発明者等は、 本菌をァルスロパクター · ラモサ ス S 1 と命名 し、 平成 1 3年 5月 1 6 日付で日本国茨城県つく ば市東 1 丁目 1 番地 1 中央第 6所在の独立行政法人産業技術総合研究所 特許 生物寄託センターに寄託し、 受託番号 F E R M B P — 7 5 9 2 と して 受託された。
<微生物 A 1 9株 >
A 細胞形態
( 1 ) 肉汁寒天培養、 2 7 °C
通常 0 . 4乃至 0 . 8 ju m x 1 . 0乃至 4 . O ju mの桿菌。 多形性あ リ。 運動性なし。 無胞子。 グラム陽性。
( 2 ) E Y G寒天培地、 2 7 °C
桿菌一球菌の生育サイクルを示す。
B 培養性質
( 1 ) 肉汁寒天平板培養、 2 7 °C
形状 : 円形、 大きさは 1 日間で 2乃至 3 m m
周縁 : 全縁
隆起 : 半レンズ状
光沢 : 鈍光
表面 : 平滑
色調 : 不透明、 黄色
( 2 ) 肉汁寒天斜面培養、 2 7 °C
生育 : 中程度
形状 : 糸状
( 3 ) 肉汁ゼラチン穿刺培養、 2 7 °C
液化しない。
C 生理学的性質
( 1 ) 澱粉の加水分解 : 陰性
( 2 ) 色素の生成 : 可溶性の色素の生成はない
( 3 ) ゥレアーゼ : 陽性
( 4 ) ォキシダーゼ : 陽性
( 5 ) カタラーゼ : 陽性
( 6 ) 酸素に対する態度 : 好気性
( 7 ) 細胞壁の主要ジアミノ酸 : リ ジン
( 8 ) 細胞壁のペプチ ドダリカン型 : リ ジンーァラニン
( 9 ) 細胞壁の N—ァシル型 : ァセチル
( 1 0 ) 細胞壁の構成糖 : ガラク トース、 グルコース、 ラムノース 、 マンノース
( 1 1 ) ビタミンの要求性 : なし
( 1 2 ) D N Aの G C含量 : 6 2 %
( 1 3 ) D N A— D N Aホモロジ一: ァルスロバクタ一 ' グロ ビホ ルミス (A T C C 8 0 1 0 ) との間で 6 6. 5 %の D N A— D N Aホ モロジ一を示す
以上の菌学的性質に基づいて、 『バージーズ · マニュアル · 才ブ · シ ステマティ ック · / クテリ才ロジ一 ( B e r g e y ' s M a n u a l o f S y s t e m a t i c B a c t e r i o l o g y』 、 第 2巻 ( 1 9 8 6年) を参考にして、 公知菌との異同を検討した。 その結果、 本菌は、 ァルスロパクター · グロ ビホルミス ( B a c i I I u s g I o b i f o r m i s ) に属する新規微生物であり、 α—イソマル トシル ダルコ糖質から α —イソマル トシル基を転移して環状四糖を生成する本 発明の α—イソマル トシル転移酵素を産生する文献未記載の特徴を有す
る微生物であることが判明した。
これらの結果よ り、 本発明者等は、 本菌をァルスロパク ター ■ グロ ビ ホルミス A 1 9 と命名 し、 平成 1 3年 5 月 1 6 日付で日本国茨城県つく ば市東 1 丁目 1 番地 1 中央第 6所在の独立行政法人産業技術総合研究 所 特許生物寄託センタ一に寄託し、 受託番号 F E R M B P— 7 5 9 0 と して受託された。
本発明には、 上記菌株はもとよ り、 それらの変異株、 更には、 α —ィ ソマル トシル転移酵素産生能を有する他の微生物、 及びそれらの変異株 も包含されることは言うまでもない。
本発明の微生物の培養に用いる培地は、 当該微生物が生育でき、 α — イ ソマル トシル転移酵素を産生しうる栄養培地であればよ く 、 合成培地 及び天然培地のいずれ.も用いることができる。 炭素源と しては、 当該微 生物の生育に利用できるものであればよ く 、 例えば、 植物由来の澱粉や フイ トグリ コーゲン、 動物や微生物由来のグリ コーゲンやプルラン、 ま た、 これらの部分分解物、 D—グルコース、 D —フラク トース、 ラク ト —ス、 スク ロース、 マ ンニ ト一ル、 L — ソルビ トール、 糖蜜などの糖質 、 また、 クェン酸、 コハク酸などの有機酸などを適宜用いることができ る。 培地中のこれらの炭素源の濃度は、 炭素源の種類によ り適宜選択す ればよい。 窒素源と しては、 例えば、 アンモニゥム塩、 硝酸塩などの無 機窒素化合物、 及び尿素、 コーン ' スティープ ' リ カー、 カゼイ ン、 ぺ プ トン、 酵母エキス、 肉エキスなどの有機窒素含有物などを適宜用いる ことができる。 また、 無機成分と しては、 例えば、 カルシウム塩、 マグ ネシゥム塩、 カ リ ウム塩、 ナ ト リ ウム塩、 リ ン酸塩、 マンガン塩、 亜鉛 塩、 鉄塩、 銅塩、 モ リ ブデン塩、 及びコバル ト塩などの塩類を適宜用い ることができる。 更に、 必要に応じて、 アミノ酸類、 ビタ ミ ン類なども 適宜用いることができる。
本発明の微生物の培養は、 通常、 4乃至 4 0 °C、 好まし く は、 2 0乃
至 3 7 °C、 p H 4乃至 1 0、 好ましく は、 p H 5乃至 9から選ばれる条 件で好気的に行われる。 培養時間は、 当該微生物が増殖し得る時間であ ればよく、 好適には、 1 0時間乃至 1 5 0時間とする。 また、 培養液の 溶存酸素濃度は特に制限はないが、 通常、 0 . 5乃至 2 O p p mの範囲 となるように、 通気量を調節したり、 攪拌したり、 通気に酸素を使用又 は追加したり、 また、 フアーメンター内の圧力を高めるなどの手段を適 宜採用する。 また、 培養方式は、 回分培養又は連続培養のいずれでもよ い。
当該酵素活性は、 菌体を含め培養物全体に認められることから、 この ようにして得られる培養物をそのまま粗酵素液として用いることも、 ま た、 斯かる培養物から菌体を破砕又は除去した後の培養液を粗酵素液と して用いることもできる。 培養物から菌体を除去する方法としては、 公 知の固液分離法を採用できる。 例えば、 培養物そのものを遠心分離する 方法、 あるいは、 プレコー トフィルターなどを用いて濾過分離する方法 、 平膜、 中空糸膜などの膜濾過により分離する方法などが適宜採用され る。 前述のように、 菌体除去後の培養液は粗酵素液と して用いることが でき、 一般的には、 硫安塩析法、 アセ トン及びアルコール沈殿法、 平膜 、 中空膜などの膜濃縮法により当該酵素を濃縮して利用する。
前記粗酵素液、 濃縮酵素液中に含まれる本発明の α —イソマル トシル 転移酵素、 及び以下に述べる精製 α —イソマル トシル転移酵素酵素は、 公知の方法により固定化して用いることもできる。 その固定化方法と し ては、 例えば、 イオン交換体への結合法、 樹脂及び膜などとの共有結合 法 · 吸着法、 高分子物質を用いる包括法などを適宜採用できる。
本発明の α —イソマルトシル転移酵素を分離 · 精製するには、 酵素や 蛋白質を分離 · 精製するするための公知の方法を適宜組み合わせて実施 することができる。 その具体例と しては、 例えば、 前記粗酵素液や濃縮
酵素液を硫安塩祈して濃縮し、 透析後、 『セパビーズ ( S e p a b e a d s ) F P — D A I 3』 ゲルを用いる陰イオン交換カラムクロマ 卜グラ フィ一、 『セフアク リル ( S e p h a c r y ) H R S — 2 0 0』 ゲル を用いるァフィ二ティークロマ トグラフィー、 『プチルトヨパール ( B u t y I 一 T o y o p e a r I ) 6 5 0 M』 ゲルを用いた疎水クロマ 卜 グラフィー、 及び 『セファク リソレ ( S e p h a c r y ) H R S — 2 0 0』 ゲルを用いるァフィ二ティークロマ 卜グラフィーを順次適用するこ とにより、 電気泳動的に単一な本発明の α—イソマル卜シル転移酵素を 得ることができる。
このようにして得られる本発明の α—イソマル卜シル転移酵素は、 OL 一イソマル トシルダルコ糖質から α—イソマル トシル転移を含む反応に よって環状四糖を生成する酵素であって、 詳細には、 下記の理化学的性 質を有する。
( 1 ) 作用
非還元末端の結合様式と して α— 1 , 6ダルコシル結合を有し、 この 非還元末端以外の結合様式として α— 1 , 4ダルコシル結合を有するグ ルコース重合度が 3以上の糖質から、 α—イソマル 卜シル転移を含む反 応によって、 サイクロ {→ 6 ) — α— D—ダルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) 一 α — D—ダルコ ビラノ シルー ( 1 → 6 ) — α— D—ダルコ ビラノシ ソレー ( 1 → 3 ) — α— D—ダルコ ビラノ シルー ( 1 →} の構造を有する 環状四糖を生成する。
( 2 ) 分子量
S D S —ゲル電気泳動法において約 8 2, 0 0 0ダル トン乃至約 1 3 6 , 0 0 0ダル トンの範囲内に確認される分子量を有する。
( 3 ) 等電点
アンフォライン含有電気泳動法において ρ I 約 3. 7乃至 ρ I 約 8.
3の範囲内に確認される等電点を有する。
( 4 ) 至適温度
P H 6 . 0 、 3 0分間反応の条件下において約 4 5 °C乃至約 5 0 の 範囲内に確認される至適温度を有する。
( 5 ) 至適 p H
3 5 °C、 3 0分間反応の条件下において p H約 5 . 5乃至 p H約 6 . 5の範囲内に確認される至適 p Hを有する。
( 6 ) 温度安定性
P H 6 . 0 、 6 0分間保持の条件下における安定温度域を約 4 5 °C以 下に有する。
( 7 ) p H安定性
4 °C、 2 4時間保持の条件下における安定 p H域を p H約 3 . 6乃至 p H約 1 0 . 0の範囲内に有する。
( 8 ) N末端アミノ酸配列
N —末端アミノ酸配列と して、 イソロイシンーァスパラギン酸一ダリ シン一バリ ンーチ口シン—ヒスチジン -ァラニン一プロ リ ン (配列表に おける配列番号 1 ) 又はァスパラギン酸—スレオニン一口イシンーセリ ン—グリシン—バリ ンーフエ二ルァラニン一 ヒスチジン一グリ シンープ 口 リ ン (配列表における配列番号 8 ) で表されるアミノ酸配列を有する 場合がある。
本発明の α —イソマル トシル転移酵素を作用させて環状四糖を生成さ せるための基質としては、 非還元末端の結合様式として α — 1 , 6 ダル コシル結合を有し、 この非還元末端以外の結合様式として α — 1 , 4 グ ルコシル結合を有しているグルコース重合度が 3以上の糖質、 例えば、 パノース、 イソマル トシルマルトースなどが有利に用いられる。 ノ \°ノー スを調製するには、 例えば、 プルランを酸加水分解したり、 プルランを
サーモアクチノマイセス ( T h e r m o a c t i n o m y c e s ) ― アミラーゼやネオプルラナーゼで分解したり、 マル トースに α—ダルコ シダーゼを作用させたり、 マル トースとスクロースとの混合物にデキス トランスクラーゼを作用させ転移させるなどの方法が有利に採用できる 。 イソマル卜シルマルトースを調製するには、 例えば、 プルランに)3 — ァミラーゼとプルラナ一ゼとを同時に作用させ加水分解したリ、 アミ口 ぺクチンやグリ コーゲンを細菌糖化型 α一アミラーゼで加水分解したり
、 マルト ト リオースに α—ダルコシダーゼを作用させたり、 マル ト ト リ オースとスクロースとの混合物にデキス トランスクラーゼを作用させる などの方法が有利に採用できる。
本発明の α—イソマルトシル転移酵素を基質に作用させるに際し、 そ の基質濃度は特に限定されず、 例えば、 基質濃度 0. l wZ v %の比較 的低濃度の溶液を用いた場合でも、 本発明の α—イソマルトシル転移酵 素の反応は進行して環状四糖を生成する。 工業的には、 基質濃度 I wZ v %以上、 望ましくは、 1 0 wZ V %以上が好適であり、 この条件下で 、 環状四糖を有利に生成できる。 また、 基質溶液と しては、 完全には溶 けきらない不溶性の基質を含有するまでの高濃度の基質溶液であっても よい。 反応温度は反応が進行し得る温度、 即ち、 6 0 °C付近以下の温度 が望ましく、 より望ましくは、 3 0乃至 5 0 °C付近の温度が用いられる 。 反応 p Hは、 通常、 p H 3. 6乃至 9の範囲に調整すればよく、 望ま しく は、 p H約 5. 5乃至 p 7の範囲とする。 酵素の使用量と反応時間 とは密接に関係しており、 目的とする酵素反応の進行の程度により適宜 選択すればよい。
上記の酵素反応によって得られた溶液は、 通常、 環状四糖と共にグル コース、 マル トース、 更には、 残存する基質としての非還元末端の結合 様式として α— 1 , 6 ダルコシル結合を有し、 この非還元末端以外の結
合様式として α — 1 , 4ダルコシル結合を有するグルコース重合度が 3 以上の糖質などを含有しており、 そのまま環状四糖含有糖液と して用い ることができる。 また、 必要に応じて、 a —イソマル トシル転移酵素を 作用させた後に、 例えば、 a —アミラーゼ、 )3 —アミラーゼ、 グルコア ミラーゼ及び a —ダルコシダーゼから選ばれる 1 種又は 2種以上を作用 させて、 夾雑するオリ ゴ糖を加水分解した環状四糖含有液として用いる こともできる。 一般的には、 更に、 精製して用いる。 その精製方法とし ては、 公知の方法を適宜採用すればよく、 例えば、 活性炭による脱色、 H型、 0 H型イオン交換樹脂による脱塩、 イオン交換カラムクロマ トグ ラフィー、 活性炭カラムクロマ トグラフィー、 シリカゲルカラムクロマ トグラフィーなどのカラムクロマ トグラフィ一による分画、 アルコール およびァセ トンなど有機溶媒による分別、 適度な分離性能を有する膜に よる分離、 更には、 環状四糖を利用せず夾雑糖質を資化又は分解する微 生物、 例えば、 乳酸菌、 酢酸菌、 酵母などによる発酵処理、 アルカ リ処 理などにょリ残存する還元性糖質を分解除去するなどの 1 種又は 2種以 上の精製方法が適宜採用できる。
とりわけ、 環状四糖の工業的大量製造方法としては、 イオン交換樹脂 を用いるカラムクロマ トグラフィーが好適であり、 例えば、 特開昭 5 8 一 2 3 7 9 9号公報又は特開昭 5 8 - 7 2 5 9 8号公報などに開示され ている強酸性カチオン交換樹脂を用いるカラムクロマ 卜グラフィ 一によ リ、 環状四糖以外の夾雑糖類を除去し、 含有量を高めた環状四糖、 又は これを含む糖質水溶液を有利に製造することができる。 このカラムクロ マ トグラフィ一に於いては、 固定床方式、 移動床方式、 擬似移動床方式 、 バッチ方式、 半連続方式、 連続方式のいずれの方式も適宜採用するこ とができる。
このようにして得られた環状四糖を含む水溶液、 又はその含量を向上
させた糖質水溶液は、 通常、 環状四糖を、 固形物当り、 1 O w Z w % ( 以下、 本明細書では、 特にことわらない限り、 l* w / w %」 を 「%」 と 略記する。 ) 以上、 望ましくは 4 0 %以上含有する糖質水溶液で、 通常 、 これを濃縮し、 シラップ状製品とする。 このシラップ状製品は、 更に 乾燥して粉末状製品にすることも随意である。
更には、 本発明における環状四糖の結晶を製造するには、 通常、 前記 精製方法によリ得られる環状四糖を含有する糖質水溶液、 望ましくは、 環状四糖を固形物当り約 4 0 %以上、 更に望ましくは 5 0 %以上含有す る糖質水溶液が好適に用いられる。 結晶形態と して、 5乃至 6含水結晶 を製造する場合には、 通常、 斯かる糖質水溶液を環状四糖の過飽和水溶 液、 例えば、 濃度約 4 0 %乃至 9 0 %環状四糖水溶液と し、 これを助晶 缶にと り、 約 0 . 1 乃至 2 0 %の種結晶共存下で、 過飽和を保てる温度 、 望ましくは、 1 0乃至 9 0 °Cの範囲で攪拌しつつ徐冷し、 結晶を含有 するマスキッ トを製造する。 環状四糖 1 含水結晶や無水結晶を晶出させ る場合には、 一般的には、 より高濃度、 高温度での過飽和条件が採用さ れる。 マスキッ 卜から環状四糖の結晶又はこれを含有する含蜜結晶を製 造する方法は、 例えば、 分蜜方法、 プロック粉砕方法、 流動造粒方法、 噴霧乾燥方法などの公知の方法を適宜採用すればよい。 環状四糖 1 含水 結晶や無水結晶は、 環状四糖 5乃至 6含水結晶を脱水又は乾燥させて製 造することもできる。 このようにして製造される本発明の環状四糖結晶 又はその高含有粉末は、 上品で温和な低甘味を有する非還元性乃至低還 元性の白色粉末乃至固形物で、 耐酸性、 耐熱性に優れた安定な糖質であ り、 他の素材、 特にアミノ酸、 オリ ゴペプチ ド、 蛋白質などのアミノ酸 含有物質と混合し、 加工しても、 褐変ゃ異臭を発生することは少なく、 混合した他の素材を損なう ことも殆どない。 また、 自体吸湿性も低く、 粉末状でも付着 · 固結防止性を有している。
また、 本発明の環状四糖は、 包接能を有していることから、 殊に、 揮 散し易い香気成分、 有効成分などの揮散防止、 品質劣化防止、 安定化保 持などに極めて優れた効果を発揮し、 保香剤、 安定剤などとして好適に 使用できる。 この際、 必要に応じて、 他の環状糖質、 例えば、 環状デキ ス 卜リ ン類、 分岐環状デキス 卜 リ ン類、 環状デキス 卜ラン類、 環状フラ クタン類などと併用して、 安定性を強化することも有利に実施できる。 更に、 アミラーゼや α —ダルコシダーゼによって実質的に分解されな いことから、 経口摂取しても実質的に消化吸収されず、 また、 腸内細菌 によって酴酵されにく く、 極めて低カロ リーの水溶性食物繊維と して利 用することができる。 換言すれば、 本発明の環状四糖を経口摂取すれば 、 糖質と しての重量、 容量があるので、 満腹惑が得られる一方、 本発明 の環状四糖は、 実質的に消化されないことから、 低カロ リー食品素材、 ダイエッ ト食品素材としても好適に使用できる。 また、 虫歯誘発菌など によっても醱酵されにく く、 虫歯を起こしにく い甘味料と しても好適に 利用できる。
更に、 本発明の環状四糖は、 耐酸性、 耐アルカ リ性、 耐熱性に優れた 無毒、 無害の安全な天然甘味料であることから、 結晶製品の場合、 プル ラン、 ヒ ドロキシェチルスターチ、 及びポリ ビニルピロ リ ドンなどの 1 種又は 2種以上の結合剤と併用して錠剤や糖衣錠と して利用することも できる。 また、 浸透圧調節性、 賦形性、 照り付与性、 保湿性、 粘性、 離 水防止性、 固結防止性、 保香性、 変色防止性、 安定性、 他の糖の晶出防 止性、 難酸酵性、 澱粉老化防止性、 蛋白質変性防止性、 脂質劣化防止性 などの種々の性質をも具備している。
従って、 本発明の環状四糖、 又はこれを含む糖質は、 甘味料、 難醱酵 性食品素材、 難消化性食品素材、 低う蝕性食品素材、 低カロ リー食品素 材、 呈味改良剤、 風味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 固結防止剤、
保香剤、 変色防止剤、 澱粉老化防止剤、 蛋白質変性防止剤、 脂質劣化防 止剤、 安定剤、 賦形剤、 包接剤、 粉末化基材などとして、 そのままで、 又は必要に応じて、 当該糖質と公知材料と適宜併用して、 例えば、 飲食 物、 嗜好物、 飼料、 餌料、 化粧品、 医薬品などの各種組成物に有利に利 用できる。 公知の材料としては、 例えば、 呈味料、 着色料、 着香料、 強 化剤、 乳化剤、 酸化防止剤、 紫外線防止剤、 又は薬効成分などが適宜利 用できる。
本発明の環状四糖又はこれを含む糖質は、 そのまま甘味付のための調 味料として使用できる。 必要ならば、 例えば、 粉飴、 ブドウ糖、 果糖、 異性化糖、 砂糖、 麦芽糖、 α , α — トレハロース、 蜂蜜、 メーブルシュ ガー、 エリスリ トール、 キシリ トール、 ソルビ トール、 マルチ トール、 ジヒ ドロカルコン、 ステビオシ ド、 α—グリ コシルステビ才シ ド、 ラカ ンカ甘味物、 グリチルリチン、 ソーマチン、 L ーァスバルチルー Lーフ ェニルァラニンメチルエステル、 サッカ リ ン、 アセスルファム Κ、 スク ラロース、 グリ シン、 ァラニンなどの他の甘味料と併用することも、 ま た、 デキス ト リ ン、 澱粉、 乳糖などのような増量剤と併用することもで きる。 とりわけ、 エリスリ トール、 キシリ トール、 マルチ トールなどの 低カロ リー甘味料や α —グリ コシルステビオシ ド、 ソーマチン、 し ーァ スバルチルー L 一フエ二ルァラニンメチルエステル、 サッカ リ ン、 ァセ スルファム Κ及びスクラロースなどの 1 種又は 2種以上の高甘味度甘味 料と併用して、 低カロ リー甘味料又はダイエツ ト甘味料などと して好適 に利用することができる。
また、 本発明の環状四糖、 又はこれを含む糖質の粉末乃至結晶状製品 は、 そのままで、 又は必要に応じて、 増量剤、 賦形剤、 又は結合剤など と混合して、 顆粒状、 球状、 短棒状、 板状、 立方体状、 又は錠剤などの 各種形状に成形して使用することも随意である。
また、 本発明の環状四糖、 又はこれを含む糖質の甘味は、 酸味、 塩か ら味、 渋味、 旨味、 苦味などの他の呈味を有する各種の物質とよく調和 し、 耐酸性、 耐熱性も大きいので、 一般の飲食物の甘味付、 呈味改良、 風味改良、 或いは品質改良などに有利に利用できる。
例えば、 醤油、 粉末醤油、 味噌、 粉末味噌、 もろみ、 ひしお、 ふりか け、 マヨネーズ、 ドレッシング、 食酢、 三杯酢、 粉末すし酢、 中華の素 、 天つゆ、 麵つゆ、 ソース、 ケチャ ップ、 焼き肉のたれ、 カレールゥ、 シチューの素、 スープの素、 ダシの素、 複合調味料、 みりん、 新みりん 、 テーブルシュガー、 コーヒーシュガーなどの各種調味料に、 甘味料、 呈味改良剤、 風味改良剤、 品質改良剤などとして利用することができる 。 また 例えば、 せんべい、 あられ、 おこし、 求肥、 餅類、 まんじゅう 、 ういろう、 あん類、 羊羹、 水羊羹、 錦玉、 ゼリー、 カステラ、 飴玉な どの各種和菓子、 パン、 ビスケッ ト、 クラッカー、 ク ッキー、 パイ、 プ リ ン、 バターク リーム、 カスター ドク リーム、 シューク リーム、 ヮッフ ル、 スポンジケーキ、 ドーナツ、 チョ コ レー 卜、 チューインガム、 キヤ ラメル、 ヌガー、 キャンディーなどの各種洋菓子、 アイスク リーム、 シ ヤーベッ トなどの氷菓、 果実のシロップ漬、 氷蜜などのシロップ類、 フ ラヮーペース ト、 ピーナッツペース 卜、 フルーツペース 卜などのペース 卜類、 ジャム、 マーマレー ド、 シロップ漬、 糖果などの果実、 野菜の加 ェ食品類、 福神漬け、 べつたら漬、 千枚瀆、 らつきよ う漬などの漬物類 、 たくあん漬の素、 白菜漬の素などの漬物の素、 ハム、 ソーセージなど の畜肉製品類、 魚肉ハム、 魚肉ソーセージ、 力マボコ、 チクヮ、 天ぶら などの魚肉製品、 ゥニ、 イカの塩辛、 齚コンプ、 さきするめ、 ふぐのみ りん干し、 タラ、 タイ、 ェビなどの田麩などの各種珍味類、 海苔、 山菜 、 するめ、 小魚、 貝などで製造される佃煮類、 煮豆、 ポテ トサラダ、 コ ンプ巻などの惣菜食品、 乳製品、 魚肉、 畜肉、 果実、 野菜の瓶詰、 缶詰
類、 合成酒、 造醸酒、 清酒、 果実酒、 発泡酒、 ビールなどの酒類、 珈琲 、 ココア、 ジュース、 炭酸飲料、 乳酸飲料、 乳酸菌飲料などの清涼飲料 水、 プリ ンミックス、 ホッ トケーキミックス、 即席ジュース、 即席コー ヒー、 即席しるこ、 即席スープなどの即席食品、 更には、 離乳食、 治療 食、 ド リ ンク剤、 アミノ酸含有飲料、 ペプチド食品、 冷凍食品などの各 種飲食物への甘味付、 呈味改良、 風味改良、 或いは品質改良などに有利 に利用できる。
また、 家畜、 家禽、 その他、 蜜蜂、 蚕、 魚などの飼育動物のための飼 料、 餌料などの嗜好性を向上又は力口 リーを低減させるなどの目的で使 用することもできる。 その他、 タバコ、 練歯磨、 口紅、 リ ップク リーム 、 内服液、 錠剤、 トローチ、 肝油 ドロップ、 口中清涼剤、 口中香剤、 う がい剤など、 固形物、 粉末、 ペース 卜状、 液状などの各種形態にある嗜 好物、 化粧品、 医薬品などの各種組成物への甘味剤と して、 又は呈味改 良剤、 矯味剤として、 更には品質改良剤、 安定剤などとしても有利に利 用できる。
品質改良剤や安定剤への用途としては、 各種有用成分や活性を失い易 い各種生理活性物質、 又はこれを含む健康食品、 化粧品及び医薬品など に有利に利用できる。 例えば、 インターフ ェ ロ ン お 、 インターフェロン β 、 インターフェロン Τ、 ツモァ ' ネクロシス ' ファクター α、 ッモア ' ネクロシス ' ファクター) 3、 マクロファージ遊走阻止因子、 コロニー 刺激因子、 トランスファーファクター、 インターロイキンなどのサイ ト 力イ ン含有液、 インシュ リ ン、 成長ホルモン、 プロラクチン、 エリ トロ ポェチン、 卵細胞刺激ホルモンなどのホルモン含有液、 B C Gワクチン 、 日本脳炎ワクチン、 はしかワクチン、 ポリオ生ワクチン、 痘苗、 破傷 風卜キソイ ド、 ハブ抗毒素、 ヒ ト免疫グロブリ ンなどの生物製剤含有液 、 ペニシリ ン、 エリスロマイシン、 クロラムフエ二コール、 テ トラサイ
ク リ ン、 ス トレプトマイシン、 硫酸カナマイシンなどの抗生物質含有液 、 チアミン、 リボフラビン、 L ーァスコルビン酸、 肝油、 カロチノイ ド 、 エルゴステロール、 トコフエロールなどのビタミン含有液、 E P A、 D H A、 ァラキ ドン酸などの高度不飽和脂肪酸又はそのエステル誘導体 、 リパーゼ、 エステラーゼ、 ゥロキナーゼ、 プロテアーゼ、 /3 —ァミラ ーゼ、 イソアミラーゼ、 ダルカナーゼ、 ラクターゼなどの酵素含有液、 薬用人参エキス、 スツボンエキス、 クロレラエキス、 アロエエキス、 ク マザサエキス、 モモの葉エキス、 ビヮの葉エキス、 ュズの皮エキス、 プ 口ポリスエキスなどのエキス類、 ウィルス、 乳酸菌、 酵母などの生菌ぺ 一ス ト、 ローヤルゼリーなどの各種生理活性物質に本発明の環状四糖、 又はこれを含む糖質を配合することにより、 それらの有効成分、 活性を 失うことなく、 安定で高品質の液状、 ペース ト状、 固状又は粉末状の健 康食品、 化粧品、 医薬品などを容易に製造できる。
上記で述べた、 本発明の環状四糖又はこれを含む糖質による、 香気成 分の揮散防止 (保香) 、 活性成分の劣化防止、 保湿、 離水防止、 他の糖 質の晶出防止、 蛋白質変性防止、 脂質劣化防止、 乳化状態の安定化など の効果や、 それ自体の安定性 · 賦形性などは、 当然のことながら、 皮膚 外用に通常利用される他の成分と配合した場合にも効果的に発揮される 。 そして、 本発明の環状四糖又はこれを含む糖質は、 他の天然の糖質と 同様に、 皮膚に適用したときの刺激が極めて低く 、 かつ、 皮膚における 水分の保持にも奏功するので、 当該糖質は、 皮膚外用組成物に配合して 利用することも有利に実施できる。 斯かる皮膚外用組成物において、 本 発明の環状四糖又はこれを含む糖質は、 通常、 皮膚への適用が許容され る他の成分の 1 種又は 2種以上、 例えば、 皮膚への外用が許容される、 油脂類、 ロウ類、 炭化水素類、 脂肪酸類、 エステル類、 アルコール類、 界面活性剤、 色素、 香料、 ホルモン類、 ビタミン類、 植物エキス、 動物
エキス、 微生物エキス、 塩類、 紫外線吸収剤、 感光色素、 抗酸化剤、 防 腐 · 殺菌剤、 制汗 · 消臭剤、 清涼剤、 キレー ト剤、 糖質、 アミノ酸類、 増粘剤などから適宜選ばれる 1 種又は 2種以上とともに配合される。 当 該皮廣外用組成物は、 例えば、 化粧品分野においては、 ローショ ン、 ク リーム、 乳液、 ゲル、 粉末、 ペース ト、 ブロ ックなどの形態で、 石けん 、 化粧石けん、 肌洗い粉、 洗顔ク リーム、 洗顔フォーム、 フ Iイシャル リ ンス、 ボディ一シャ ンプー、 ボディ一リ ンス、 シャ ンプー、 リ ンス、 髪洗い粉などの清浄用化粧品、 セッ トロ一シヨ ン、 ヘアブロー、 チック 、 ヘアク リーム、 ポマー ド、 ヘアスプレー、 ヘアリキッ ド、 ヘア トニッ ク、 ヘアローシ ョ ン、 養毛料、 染毛料、 頭皮用 ト リー トメ ン ト、 びん付 油、 つや出 し油、 髪油、 スキ油などの頭髪化粧品、 化粧水、 バニシング ク リ ーム、 ェモ リ エン トク リ ーム、 ェモ リ エン ト ロ一シ ヨ ン、 ノ《ッ ク用 化粧料 (ゼリー状ピールオフタイ プ、 ゼリ一状ふきと り型、 ペース ト状 洗い流し型、 粉末状など) 、 ク レンジングク リーム、 コール ドク リーム 、 ハン ドク リーム、 ハン ドローショ ン、 乳液、 保湿液、 アフターシエー ビングローショ ン、 シェービングローショ ン、 プレシェ一ブローシ ョ ン 、 アフターシェービングク リーム、 アフターシェービングフォーム、 プ レシエーブク リーム、 化粧用油、 ベビーオイルなどの基礎化粧品、 ファ ンデーシ ヨ ン (液状、 ク リーム状、 固型など) 、 タルカムパウダ一、 ベ ビ一パウダー、 ポディパウダー、 パヒュームパウダー、 メークアッ プべ —ス、 お しろい (ク リーム状、 ペース ト状、 液状、 固型、 粉末など) 、 アイ シャ ドウ、 アイク リーム、 マスカラ、 眉墨、 まつげ化粧料、 頰紅、 頰化粧水などのメークアップ化粧品、 香水、 練香水、 粉末香水、 オーデ コ ロン、 パフュームコ ロン、 オー ド トワ レなどの芳香化粧品、 日焼けク リーム、 日焼けローショ ン、 日焼けオイル、 日焼け止めク リーム、 日焼 け止めローショ ン、 日焼け止めオイルなどの日焼け ■ 日焼け止め化粧品
、 マニキュア、 ペディキュア、 ネイルカラー、 ネイルラッカー、 ェナメ ルリムーバー、 ネイルク リーム、 爪化粧料などの爪化粧品、 アイライナ 一化粧品、 口紅、 リ ップク リーム、 練紅、 リ ップグロスなどの口唇化粧 品、 練歯磨、 マウスゥォッシュなどの口腔化粧品、 バスソル卜、 バスォ ィル、 浴用化粧料などの入浴用化粧品などの用途に利用されるよう提供 される。 また、 例えば、 医薬品分野においては、 当該皮膚外用組成物は 、 湿布剤、 噴霧剤、 塗布剤、 浴剤、 貼付剤、 軟膏剤、 パスタ剤、 リニメ ン ト剤、 ローショ ン剤、 パップ剤などの形態で提供される。
本発明の環状四糖又はこれを含む糖質とともに皮膚外用組成物に配合 することができる他の成分を以下より具体的に述べると、 油脂類として は、 例えば、 アポガ ド油、 アーモン ド油、 才リーブ油、 ゴマ油、 サフラ ヮー油、 大豆油、 ッバキ油、 パ一シック油、 ヒマシ油、 綿実油などの植 物油 (常温で液体) 、 カカオ脂、 ヤシ脂、 パー厶油、 モクロウなどの植 物脂 (常温で個体) 、 ミンク油、 卵黄油、 ター 卜ル油などの動物油が挙 げられる。
本発明で利用できるロウ類としては、 例えば、 ホホバ油、 カルナゥバ ロウ、 キャンデリ ラロウなどの植物性ロウ、 マッコゥ鲸油、 槌鲸油、 ミ ッロウ、 鲸ロウ、 ラノ リ ンなどの動物性ロウ、 モンタンロウなどの鉱物 性ロウが挙げられる。
本発明で利用できる炭化水素類としては、 例えば、 パラフィ ン (別名 「固形パラフィ ン」 ) 、 流動パラフィ ン、 セレシン、 マイクロク リスタ リ ンワックス、 ワセリ ンなどの鉱物性炭化水素、 スクヮラン、 スクヮレ ンなどの動物起源の炭化水素が挙げられる。
本発明で利用できる脂肪酸類と しては、 例えば、 ラウ リ ン酸、 ミ リス チン酸、 パルミチン酸、 ステアリ ン酸、 才レイン酸、 ベへニン酸、 ゥン デシレン酸、 ラノ リ ン脂肪酸、 硬質ラノ リ ン脂肪酸、 軟質ラノ リ ン脂肪
酸、 イソステアリ ン酸ならびにこれらの化合物の誘導体が挙げられる。 本発明で利用できるアルコール類としては、 例えば、 ラウ リルアルコ ール、 セタノール、 セ 卜ステアリルアルコール、 ステア リルアルコール 、 ォレイルアルコール、 ベへニルアルコール、 ラノ リ ンアルコール、 水 添ラノ リ ンアルコール、 へキシルデカノール、 ォクチル ドデカノール、 ポリエチレングリ コールなどの高級アルコール (多価アルコールを含む ) 、 エタノール、 プロパノール、 イソプロパノール、 ブタノール、 ェチ レンダリ コール、 プロ ピレングリ コール、 グリセリ ンなどの低級アルコ ール (多価アルコールを含む) ならびにこれらの化合物の誘導体が挙げ られる。
本発明で利用できるエステル類としては、 例えば、 ラウ リ ン酸へキシ ル、 ミ リスチン酸イソプロ ピル、 ミ リスチン酸ミ リスチル、 ミ リスチン 酸セチル、 ミ リスチン酸ォクチルドデシル、 パルミチン酸イソプロ ピル 、 ステアリ ン酸プチル、 ステアリ ン酸コ レステリル、 齚酸コ レステリル 、 n —酪酸コ レステリル、 力プロン酸コ レステリル、 ラウ リ ン酸コ レス テリル、 ミ リスチン酸コ レステリル、 パルミチン酸コ レステリル、 ステ ア リ ン酸コ レステリル、 1 2 —ヒ ドロキシステア リ ン酸コ レステリル、 才レイン酸デシル、 才レイン酸才クチルドデシル、 ラノ リ ン脂肪酸イソ プロ ピル、 ト リ ミ リスチン酸グリセリ ン、 ジ才レイン酸プロ ピレンダリ コール、 乳酸ミ リスチル、 乳酸セチル、 酢酸ラノ リ ン、 ジメチル才クタ ン酸へキシルデシルならびにこれらの化合物の誘導体が挙げられる。 本発明で利用できる界面活性剤としては、 例えば、 ラウ リ ン酸亜鉛、 ミ リスチン酸亜銳、 パルミチン酸亜鉛、 ステアリ ン酸マグネシウム、 ラ ゥ リル硫酸ナ ト リ ウム、 ラウ リル硫酸 ト リエタノールァミ ン、 セチル硫 酸ナ ト リ ウム、 ポリオキシエチレンラウ リルエーテル硫酸ナ ト リ ウム、 ポリオキシエチレンラウ リルエーテル硫酸ト リエタノールァミン、 ポリ
才キシエチレンセチルエーテルリ ン酸、 ポリ才キシエチレンアルキルフ ェニルエーテルリ ン酸、 ラウロイルサルコシンナ ト リ ウム、 ヤシ油脂肪 酸サルコシン ト リエタノールァミン、 ヤシ油脂肪酸メチルタウ リ ンナ 卜 リ ウ厶、 大豆リ ン脂質などの陰イオン性界面活性剤、 塩化ステアリル 卜 リメチルアンモニゥ厶、 塩化ジステアリルジメチルアンモニゥ厶、 塩化 ベンザルコニゥ厶、 塩化セチルピリ ジニゥ厶、 臭化アルキルイソキノ リ 二ゥ厶、 ドデシルジメチル 2 —フエノキシェチルアンモニゥ厶ブロマイ ドなどの陽イオン性界面活性剤、 )8 —ラウ リルアミノプロ ピオン酸ナ 卜 リ ウ厶、 ラウ リルジメチルァミノ酢酸べタイン、 2 —アルキル一 N —力 ルボキシメチルー N —ヒ ドロキシェチルイミダゾリニゥ厶ベタインなど の両イオン性界面活性剤、 自己乳化型モノステアリ ン酸グリセリ ン、 親 油型モノステアリ ン酸グリセリ ン、 ジ才レイン酸プロ ピレングリ コール 、 モノラウ リ ン酸ソルビタン、 モノ才レイン酸ソルビタン、 ショ糖脂肪 酸エステル、 ゥンデシレン酸モノエタノールアミ ド、 ヤシ油ジエタノー ルアミ ド、 モノ才レイン酸ポリエチレングリ コール、 乳酸ミ リスチル、 乳酸セチル、 ポリオキシエチレンセチルエーテル、 ポリオキシエチレン ォクチルフエ二ルエーテル、 モノラウ リ ン酸ポリオキシエチレンソルビ ッ 卜、 モノラウ リ ン酸ポリオキシエチレンソルビタン、 モノステア リ ン 酸ポリオキシエチレンソルビタン、 ト リオレイン酸ポリ才キシエチレン ソルビタン、 テ 卜ラオレイン酸ポリ才キシエチレンソルビッ ト、 ポリオ キシエチレンヒマシ油、 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの非ィ才 ン性界面活性剤や、 以上の化合物の誘導体が挙げられる。
本発明で利用できる色素としては、 例えば、 アマランス、 エリスロシ ン、 ローズベンガル、 アシッ ドレッ ド、 レーキレッ ド( 、 リ ソールレツ ド、 ローダミン、 ブリ リアン トレーキレッ ド、 ェ才シン Y S、 ビオラミ ン R、 ブリ リアン トファス トスカーレッ ト、 ボンソー Rなどの赤色ター
ル系色素、 ジブロモフル才レセイン、 パーマネン トオレンジ、 エリス口 シン黄 N A、 オレンジ I などの橙色タール系色素、 ター 卜ラジン、 サン セッ トエロー、 ゥラニン、 ベンチジンエロー G、 ナフ トールエロー S、 エロー A Bなどの黄色タール系色素、 ファス トグリーン F C F、 ァ リザ ニンシアニングリーン F、 ライ 卜グリーン S F黄、 ナフ トールグリーン Bなどの緑色タール系色素、 ブリ リアン トブルー F C F、 インジゴカル ミン、 インジゴ、 パテン トブルー N A、 カルバンスレンブル一、 スダン ブルーなどの青色タール系色素、 レゾルシンブラウンなどの褐色タール 系色素、 ァリズリ ンパープル、 ァリズロールパープルなどの紫色タール 系色素、 ナフ トールブルーブラックなどの黒色タール系色素、 酸化亜鉛 、 酸化チタン、 水酸化コバルト、 水酸化アルミニウム、 タルク、 力オリ ン、 雲母、 ベン トナイ ト、 マンガンバイオレツ 卜、 雲母チタンなどの無 機顔料、 8 —力ロチン、 リ コ ピン、 クロシンなどのカロチノイ ド系色素 、 シソニン、 サフロールイエロー、 ルチン、 ケルセチンなどのフラボノ イ ド系色素、 リボフラビンなどおフラビン系色素、 コチニール、 ァ リザ ニン、 シコニンなどのキノ ン系色素や、 以上の化合物の誘導体が挙げら れる。
皮膚外用もしくは化粧品用に一般に利用される香料は、 大別すると、 天然香料である動物性香料及び植物性香料のほか、 合成香料及びこれら を適宜配合した調合香料に分類される。 本発明で利用できる動物性香料 と しては、 例えば、 じや香、 霊猫香、 海猫香、 龍涎香などが挙げられる 。 植物性香料としては、 例えば、 ァニスの実、 バジルの葉、 キヤラウエ ィの果実、 シナモンの樹皮、 コ リアンダーの種子、 ラベンダーの花、 ナ ッメグの種子、 ペパーミン 卜の葉、 バラの花、 ローズマリーの花種又は 葉、 タイムの葉などから水蒸気蒸留などによって得られる留出物 (精油 類) 、 ヒアシンスの花、 ジャスミンの花、 ミモザの花、 バラの花、 バニ
ラの種子などから得られる抽出物 (一般に、 性状、 製法によってアブソ リ ュー ト類、 レジノイ ド類、 才レオレジン類、 チンキ類に分類される) などが挙げられる。 合成香料としては、 例えば、 ァセ トフ Iノ ン、 ァネ ツール、 ベンジルアルコール、 酢酸プチル、 カンフル、 シ トラール、 シ トロネロール、 クミンアルデヒ ド、 エス トラゴール、 ェチルバ二リ ン、 酢酸ゲラニル、 リナロール、 メン トール、 メチル p —ク レゾール、 サリ チル酸メチル、 フヱニル酢酸、 バニリ ンならびにこれらの化合物の誘導 体が挙げられる。 また、 本発明においては、 以上のような香料を適宜配 合した調合香料を利用することもできる。
本発明で利用できるホルモン類と しては、 例えば、 エス トロン、 エス 卜ラジオールなどの卵胞ホルモン類、 プロゲス トロン、 プレダノロンな どの黄体ホルモン類、 コルチゾン、 ヒ ドロコルチゾン、 プレ ドニゾン、 プレ ドニゾロンなどの副腎皮質ホルモン類が挙げられ、 ビタミン類とし ては、 例えば、 レチノール、 レチノイン酸、 α —、 β ―、 及びアーカロ テン、 これらの誘導体などのビタミン Αに属する化合物、 チアミン (ビ 夕ミ ン B , ) 、 リボフラビン (ビタミン B 2 ) 、 ピリ ドキシン、 ピリ ドキ サール、 ピリ ドキサミン (以上ビタミン B 6) 、 これらの誘導体などのビ 夕ミン Bに属する化合物、 Lーァスコルビン酸や、 2 — O— α— D—グ ルコシルー L ーァスコソレビン酸をはじめとするグリ コシル一 L 一ァスコ ルビン酸、 L ーァスコルビンもしく はグリ コシルー L —ァスコルビン酸 のァシル化誘導体 (別名 「脂溶性ビタミン C」 ) 、 しーァスコルビン酸 硫酸エステルなどの L ーァスコルビン酸誘導体などのビタミン Cに属す る化合物、 ェルゴカルシフエロール、 コ レカルシフエロール、 これらの 誘導体などのビタミン Dに属する化合物、 α —、 β ―、 Τ 一、 及び <5 — トコフエロール、 α—、 β -、 ァ —、 及び <5 — 卜コ ト リエノール、 これ らの誘導体などのビタミン Εに属する化合物が挙げられる。
本発明で利用できる植物抽出物と しては、 上記で述べた香料と して利 用される植物抽出物以外に、 例えば、 力 ミツ レ抽出物、 セージ抽出物、 アロエ抽出物、 サルビア抽出物、 ァシタパ抽出物、 アポガ ド抽出物、. ィ ラクサ抽出物、 ウイキヨ ゥ抽出物、 ウーロン茶抽出物、 ォゥパク抽出物 、 ォォムギ抽出物、 オクラ抽出物、 ォーリス抽出物、 海藻抽出物、 カ リ ン抽出物、 カ ンゾゥ抽出物、 ク ィ ンスシー ド抽出物、 クチナシ抽出物、 クマザサ抽出物、 ケィ ヒ抽出物、 紅茶抽出物、 コ メ ヌ力抽出物、 コ メ ヌ 力発酵抽出物、 ステビア抽出物、 セロ リ抽出物、 センプリ抽出物、 ダイ ズ抽出物、 タ イム抽出物、 茶抽出物、 ツバキ抽出物、 トウキ抽出物、 ト ゥモロコ シ抽出物、 ニンジン抽出物、 ハマナス抽出物、 ヒノ キ抽出物、 へチマ抽出物、 ベニバナ抽出物、 マツ抽出物、 モモ抽出物、 ユーカ リ抽 出物、 ユキノ シタ抽出物、 ュズ抽出物、 ユリ抽出物、 ョクイニン抽出物 、 ョモギ抽出物、 藍藻抽出物、 海藻抽出物、 リ ンゴ抽出物、 レイ シ抽出 物、 レタス抽出物のほか、 ヒノ キチォ一ル、 ァズレン、 ク ロ ロフィル、 グリチルリチンなどの植物からの単離化合物などが挙げられる。 本発明 で利用できる動物抽出物と しては、 例えば、 胎盤抽出物が挙げられる。 本発明で利用できる微生物エキスと しては、 例えば、 酵母エキスが挙げ られる。 当該皮廣外用組成物において、 塩類と しては、 皮膚外用が通常 許容されている塩類が一般に利用できるほか、 海水、 海洋深層水、 海水 乾燥物、 鉱泉塩などの天然塩 (溶液を含む) も有利に利用できる。 本発明で利用できる紫外線吸収剤と しては、 例えば、 パラアミノ 安息 香酸ェチル、 パラジメチルァミノ安息香酸ェチルへキシルエステル、 シ ノ キサー ト、 パラメ トキシ桂皮酸ェチルへキシルエステル、 2 — ( 2 — ヒ ドロキシー 5 —メチルフエニル) ベンゾ ト リァゾール、 ォキシベンゾ ゾン、 ゥロカニン酸、 ゥロカニン酸ェチルならびにこ _れらの化合物の誘 導体のほか、 5 —ク ロ ロウラシル、 グァニン、 シ トシンなどの紫外線遮
蔽能を有する有機物質が挙げられ、 感光色素と しては、 例えば、 2, 2 ' [ 3 ' - [ 2 - ( 3 —へプチルー 4 —メチルー 2 —チアゾリ ンー 2 — イ リデン) ェチリデン] プロべ二レン] ビス [ 3 —へプチルー 4 ーメチ ル] チアゾリニゥムョーダイ ド (別名 「プラ トニン J ) 、 2 — [ 2 — ( 3 —へプチルー 4 —メチルー 2 —チアゾリ ンー 2 —イ リデン) メチン] — 3 —へプチルー 4 ーメチルチアゾリニゥ厶ョーダイ ド (別名 「ピオ二 ン」 ) 、 6 — [ 2 — [ ( 5 —ブロモ一 2 — ピリ ジル) ァミノ ] ビニル] — 1 ーェチルー 2 —ピコ リニゥ厶ョーダイ ド (別名 「タカナール」 ) 、 2 — ( 2 —ァニリノ ビニル) 一 3, 4 —ジメチルー才キサゾリ二ゥ厶ョ ーダイ ド (別名 「ルミネキス」 ) ならびにこれらの化合物の誘導体が挙 げられる。
本発明で利用できる抗酸化剤としては、 既に述べた成分で抗酸化作用 を有するものの他、 例えば、 没食子酸プロ ピル、 没食子酸プチル、 没食 子酸才クチル、 没食子酸ドデシル、 ノルジヒ ドロガイアレン酸 (別名 r N D G A J ) 、 プチルヒ ドロキシァ二ソール (別名 「 B H A」 ) 、 ジブ チルヒ ドロキシ トルエン (別名 「 B H T」 ) 、 4 ー ヒ ドロキシメチル 1 — 2, 6 —ジターシャ リーブチルフエノールならびにこれらの化合物の 誘導体が挙げられる。
本発明で利用できる防腐 , 殺菌剤と しては、 既に述べた成分で防腐又 は殺菌作用を有するモノの他、 例えば、 フエノール、 パラク口ロメタク レゾール、 レゾルシン、 パラォキシ安息香酸エステル、 ク レゾ一ルなど のフエノール類、 安息香酸、 ソルビン酸、 サリチル酸、 ほう酸などの酸 類 (いずれも塩の形態を含む) 、 へキサクロ口フェン、 ビチォノール、 ジクロロフェンなどのハロゲン化ビスフエノール類、 3, 4 , 4 ' ト リ クロロカルバニリ ド、 ゥンデシレン酸モノエタノールアミ ドなどのアミ ド類、 塩化ベンザルコニゥ厶、 塩化ベンゼ 卜ニゥ厶、 塩化デカ リニゥ厶
などの 4級アンモニゥ厶化合物の他、 塩酸クロルへキシジン、 1 —ハイ ドロキシピリ ジン一 2 —チオン、 塩化リ ゾチームや、 以上の化合物の誘 導体が挙げられる。
本発明で利用できる制汗 · 消臭剤としては、 塩化アルミニウム、 塩化 亜鉛、 クロルヒ ドロキシアルミニウム、 アラン トインクロルヒ ドロキシ アルミニウム、 アラン トインジヒ ドロキシアルミニウム、 アルミニウム クロルヒ ドレー ト類などが挙げられ、 清涼剤としては、 例えば、 メン 卜 ール、 ハツ力油、 ペパーミン 卜油、 カンフル、 チモール、 スピラン 卜一 ル、 サリチル酸メチルなどが挙げられ、 キレー ト剤としては、 例えば、 エチレンジァミン四酢酸誘導体、 トリポリ リ ン酸、 へキサメタク リ ン酸 、 ジヒ ドロェチルグリ シン、 クェン酸、 酒石酸、 ダルコン酸、 糖酸が挙 げられる。
本発明で利用できる糖質としては、 スクロース、 マル トース、 フラク 卜ース、 ラク ト一ス、 トレハロースなどの少糖類、 シクロデキス ト リ ン 類などの環状四糖以外の環状糖質類、 マルチ トール、 ソルビ トール、 マ ンニトール、 キシリ トール、 ァラビ トールなどの糖アルコール類、 ヒア ルロン酸、 コ ン ドロイチン硫酸、 プルラン、 セルロール、 デキス トラン 、 ぺクチン、 カラギーナン、 グァーガム、 水飴、 アラビアガム、 トラガ ン トガム、 キチンなどの多糖類ならびにそれらの誘導体又は部分分解物 が挙げられ、 アミノ酸としては、 グリ シン、 セリ ン、 卜レオニン、 チロ シン、 システィン、 シスチン、 ァスパラギン、 グルタミン、 ピロ リ ドン カルボン酸、 ヒ ドロキシプロ リ ン、 ピペコ リ ン酸、 サルコシン、 ホモシ スティン、 ホモセリ ン、 シ トルリ ン、 ァスパラギン酸、 グルタミン酸、 システインスルフィ ン酸、 アルギニノ コハク酸、 アルギニン、 リ ジン、 ヒスチジン、 オル二チン、 ァラニン、 パリ ン、 ロイシン、 イソロイシン 、 メチ才ニン、 フエ二ルァラニン、 ト リブトファ ン、 プロ リ ン、 )8 —ァ
ラニン、 タウ リ ン、 i8 —ァミノ酪酸、 τ ーァミノ酪酸や、 以上の化合物 の塩が挙げられる。
この発明で利用できる増粘剤としては、 既述の成分で増粘作用を有す るもののほか、 例えば、 クィンスシー ド、 アルギン酸ナ ト リ ウム、 カチ オン化セルロース、 ヒ ドロキシェチルセルロース、 カルボキシメチルセ ルロース、 カルボキシメチル澱粉、 アルギン酸プロ ピレングリ コール、 コラーゲン、 ケラチン、 カゼイン、 アルブミ ン、 ゼラチン、 ヒ ドロキシ プロ ピルト リメチルアンモニゥ厶クロ リ ドエ一テル、 ポリ ビニルアルコ ール、 ポリ ビニルピロ リ ドン、 ポリアク リル酸ナ トリウム、 ポリ ビニル メチルエーテル、 カルボキシビ二ルポリマーなどの水溶性高分子、 塩化 ナ ト リ ウム、 塩化カ リ ウム、 硫酸ナ ト リ ウムなどの電解質のほか、 各種 の油分などが挙げられる。
以上述べたような各種組成物に環状四糖、 又はこれを含む糖質を含有 させる方法と しては、 その製品が完成するまでの工程で含有せしめれば よく、 例えば、 混和、 混捏、 溶解、 融解、 浸漬、 浸透、 散布、 塗布、 被 覆、 噴霧、 注入、 晶析、 固化などの公知の方法が適宜選ばれる。 環状四 糖の種々の特性、 とりわけ包接作用や、 経口摂取される組成物における 呈味改良、 風味改良などの特性をより効果的に発揮させるためには、 環 状四糖として、 固形物当たり、 通常、 0 . 1 %以上、 より望ましく は、 1 %以上含有せしめるのが好適である。 以下、 本発明を、 実験により詳細に説明する。
実験 1 培養物からの非還元性環状糖質の調製
パノース (株式会社林原生物化学研究所製造) 5 w Z v %、 酵母抽出 物 (商品名 『アサヒミース ト』 、 アサヒビール株式会社製造) 1 . 5 w / M % . リ ン酸二カ リ ウム 0 . l w Z v %、 リ ン酸一ナ ト リ ウム ' 1 2
水塩 0. 0 6 w/ v %、 硫酸マグネシウム · 7水塩 0. 0> 5 \N / d び水からなる液体培地を、 5 0 0 m I 容三角フラスコに 1 0 0 m I 入れ 、 オー トク レープで 1 2 1 °C、 2 0分間滅菌し、 冷却して、 バチルス · グロ ビスポルス C 9 ( F E R M B P— 7 1 4 3 ) を接種し、 2 7 °C、 2 3 0 r p mで 4 8時間回耘振盪培養した後、 遠心分離して菌体を除き 培養上清を得た。 更に、 その培養上清をオー トクレープ ( 1 2 0 °C、 1 5分間) し、 放冷した後、 不溶物を遠心分離して除去し、 上清を回収し た。
得られた上清中の糖質を調べるため、 展開溶媒として n —ブタノール 、 ピリ ジンと水との混液 (容量比で 6 : 4 : 1 ) 、 薄層プレー 卜として 、 アルミプレー 卜 『キーゼルゲル 6 0 ϋ ( 2 0 X 2 0 c m、 メルク社製 造) を用いて、 2回展開するシリカゲル薄層クロマ トグラフィ ー (以下 、 「T L C」 と略記する。 ) を行ない、 上清中の糖質を分離した。 検出 法として、 分離した全糖質を硫酸一メタノール法で発色し、 また、 還元 糖質をジフエニルァミンーァニリ ン法で発色して調べたところ、 R f 値 が約 0. 3 1 の位置に、 硫酸一メタノール法で陽性、 かつ、 ジフエニル アミンーァ二リ ン法で陰性の非還元性糖質が検出された。
得られた上清約 9 O m l を p H 5. 0、 4 5 °Cに調整した後、 α—グ ルコシダーゼ (商品名 『 卜ランスダルコシダーゼ Lアマノ ϋ (天野製薬 株式会社製造) を固形物 1 g当り 1 , 5 0 0単位とダルコアミラーゼ ( ナガセ生化学工業株式会社販売) を固形物 1 g当り 7 5単位添加して 2 4時間処理し、 続いて、 水酸化ナ ト リ ウムで p H I 2 に調整し、 2時間 煮沸して、 残存するパノースなど還元糖を分解した。 不溶物を濾過して 除去した後、 イオン交換樹脂 『ダイヤイオン P K 2 1 8』 と 『W A 3 0 』 (三菱化学工業株式会社製造) を用いて脱色 * 脱塩し、 更に、 活性炭 で脱色した後、 力チ才ン交換樹脂 『ダイヤイオン S K— 1 B』 (三菱化
学工業株式会社製造) とァニオン交換樹脂 『 I R A 4 1 1 』 (オルガノ 株式会社製造) で再度脱塩し、 精密濾過した後、 エバポレーターで濃縮 し凍結真空乾燥して固形物として約 0. 5 gの糖質粉末を得た。
得られた糖質の組成を高速液体クロマ トグラフィ ー法 (以下、 「 H P L C」 と略記する。 ) で調べたところ、 図 1 に示すように、 溶出時間 1 0. 8 4分に単一ピークが検出された。 このピーク面積から、 本糖質の 純度は、 9 9. 9 %以上であることが判明した。 なお、 H P L Cは、 『 ショ ウデックス ( S h o d e x ) K S — 8 0 1 カラム』 (昭和電工株式 会社製造) を用い、 その溶出条件としては、 カラム内温度 6 0 °C、 溶出 液としての水の流速を 0. 5 m i Zm i n と し、 溶出される糖質の検出 は、 示差屈折計 『 R I 一 8 0 1 2』 (東ソ一株式会社製造) を用いて行 なった。
また、 還元カをソモギー · ネルソン法で測定したところ、 その還元力 は検出限界以下であリ、 本標品は実質的に非還元性の糖質であると判断 した。 実験 2 非還元性糖質の構造解析
実験 1 の方法で得られた非還元性糖質について、 高速原子衝撃法によ リ質量分析 (通称 F A B — M S ) したところ、 質量数 6 4 9のプロ トン 付加分子イオンが顕著に検出され、 本糖質の質量数は 6 4 8であること が判明した。
また、 常法に従って、 硫酸を用いて加水分解し、 ガスクロマ 卜グラフ ィ一法で構成糖を調べたところ、 D—グルコースのみが検出されたこと から、 本糖質の構成糖は D—グルコースであることも判明した。 質量数 を考慮すると、 本糖質は D—グルコース 4分子からなる環状糖質である ことが判つた。
更に、 本糖質を用いて核磁気共鳴法 (以下、 「 N M R」 と略記する) を行ったところ、 図 2 に示す 'H — N M Rスペク トルと、 図 3 に示す13 C 一 N M Rスペク トルが得られ、 これらスペク トルにっき、 既知糖質のも のとの異同を比較したところ、 『ョ一口ピアン ' ジャーナル · 才ブ . バ ィオケミス 卜 リー ( E u r o p e a n J o u r n a l o f B i o c h e m i s t r y ) 』 、 6 4 1 乃至 6 4 8頁 ( 1 9 9 4年) に記載さ れている非還元性環状糖質 [サイクロ {→ 6 ) — α— D—ダルコ ピラノ シルー ( 1 → 3 ) — α— D—ダルコ ビラノシルー ( 1 → 6 ) - α - D - グルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) — α — D—ダルコ ピラノシルー ( 1 →} ] のスペク トルと一致し、 本糖質の構造が、 図 4 に示す環状四糖、 即ち サイクロ {→ 6 ) — α— D—ダルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) — α — D —ダルコ ビラノシルー ( 1 → 6 ) — a — D—ダルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) — α— D—ダルコ ビラノシルー ( 1 →} であることが判明した。 実験 3 バチルス ' グロ ビスポルス C 9からの α—イソマルトシル転 移酵素の生産
澱粉部分分解物 (商品名 『パインデックス # 4』 、 松谷化学株式会社 製造) 4 . 0 w/ V % , 酵母抽出物 (商品名 『アサヒミース ト ΰ 、 アサ ヒビール株式会社製造) 1 . 8 wZ v %、 リ ン酸二カ リ ウム 0. 1 wZ V % . リ ン酸一ナ トリ ウム · 1 2水塩 0. 0 6 wZ v %、 硫酸マグネシ ゥ厶 · 7水塩 0. 0 5 wZ v %及び水からなる液体培地を、 5 0 0 m l 容三角フラスコに 1 0 0 m I ずつ入れ、 才ー 卜ク レープで 1 2 1 °C、 2 0分間滅菌し、 冷却して、 バチルス ' グロ ビスポルス C 9 ( F E R M B P— 7 1 4 3 ) を接種し、 2 7 ° ( 、 2 3 0 r p mで 4 8時間回転振盪 培養して種培養液を得た。
容量 3 0 しのフアーメンターに種培養の場合と同組成の培地を約 2 0
L入れて、 加熱滅菌し、 冷却して 2 7 °Cと した後、 種培養液 1 M / M % を接種し、 2 7 °C、 p H 6. 0乃至 8. 0 に保ちつつ、 4 8時間通気攪 拌培養した。 培養後の培養液中の本発明の酵素の酵素活性は約 1 . 5単 位 Zm l であり、 遠心分離 ( 1 0 , 0 0 0 r p m、 3 0分間) して回収 した上清約 1 8 しの本酵素活性は約 1 . 5単位 Zm l (総活性約 2 6 , 9 0 0単位) であった。 なお、 本酵素活性は次のようにして測定した。 即ち、 パノースを濃度 2 w / V %となるように 1 O O m M酢酸緩衝液 ( p H 6. 0 ) に溶解させ基質溶液とした。 その基質溶液 0. 5 m l に酵 素溶液を 0. 5 m l 加えて、 3 5 °Cで 3 0分間酵素反応した。 その反応 液を 1 0分間煮沸して反応を停止させた後、 その反応液中のグルコース 量をグルコース才キシダーゼ法で定量した。 α—イソマル トシル転移酵 素の酵素活性 1 単位は、 上記の条件下で 1 分間に 1 μモルのグルコース を生成する酵素量とした。 本明細書を通じて、 α—イソマル卜シル転移 酵素の酵素活性は、 以上の用にして測定される単位を意味するものとす る。 実験 4 バチルス · グロ ビスポルス C 9からの α —イソマル トシル転 移酵素の精製
実験 3で得られた培養上清約 1 8 Lを 8 0 %飽和硫安液で塩祈して 4 °Cで 2 4時間放置した後、 その塩析沈殿物を遠心分離 ( 1 0, 0 0 0 r p m、 3 0分間) して回収し、 1 0 m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7 . 5 ) に 溶解後、 同緩衝液に対して透析して、 本発明の酵素活性約 2 4, 7 0 0 単位を含む粗酵素液約 4 0 0 m I を得た。 この粗酵素液を 『セパビース ( S e p a b e a d s ) F P - D A 1 3』 ゲル (三菱化学株式会社製造 ) を用いたイオン交換カラムクロマ トグラフィ ー (ゲル容量 1 0 0 0 m I ) に供した。 本酵素は、 セパビース F P— D A 1 3ゲルに吸着せずに
、 非吸着画分に溶出した。 この酵素液を 1 M硫安を含む 1 O m M リ ン酸 緩衝液 ( p H 7. 0 ) に透析し、 その透析液を遠心分離して不溶物を除 き、 『セファク リソレ ( S e p h a c r y l ) H R S — 2 0 0』 ゲル ( アマシャム · フアルマシア · バイオテク株式会社製造) を用いたァフィ 二ティーカラムクロマ トグラフィー (ゲル量 5 0 0 m l ) に供した。 本 酵素は、 セフアク リル H R S - 2 0 0ゲルに吸着し、 硫安 1 Mから 0 Mのリニアグラジェン トで溶出させたところ、 硫安濃度約 0 M付近でゲ ルに吸着した酵素が溶出し、 本酵素活性を示す画分を回収した。 更に、 本発明の酵素活性画分を 1 M硫安を含む 1 O m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7 . 0 ) に対して透析し、 その透析液を遠心分離して不溶物を除き、 『ブ チルー トヨノヽ。ール ( B u t y I - T o y o p e a r I ) 6 5 0 M』 ゲル (東ソ一株式会社製造) を用いた疎水カラムクロマ トグラフィー (ゲル 量 3 5 0 m I ) に供した。 本発明の酵素は、 プチルー トヨパール 6 5 0 Mゲルに吸着し、 硫安 1 Mから 0 Mのリニアグラジェン 卜で溶出させた ところ、 硫安濃度約 0. 3 M付近で吸着した酵素が溶出し、 本酵素活性 を示す画分を回収した。 再度、 この回収液を 1 M硫安を含む 1 O m M リ ン酸緩衝液 ( P H 7. 0 ) に透析し、 その透析液を遠心分離して不溶物 を除き、 セフアク リル H R S — 2 0 0ゲルを用いたァフィ二ティー力 ラムクロマ 卜グラフィ一を用いて精製して、 精製 α—イソマル トシル転 移酵素を得た。 各精製ステップに於ける α —イソマル 卜シル転移酵素の 活性量、 比活性及び収率を表 1 に示す。 表 1
α—イソマルト α-イソマルトシノレ転 収 率 ェ 程 シル転移酵素活 移酵素の比活性 (%) tt* (単位) (単位/ mg蛋白)
培 養 上 清 26,900 0. 41 1 00 硫安塩析後の透析液 24,700 1. 85 91. 8 イオン カラム溶出液 19,400 3. 41 72. 1 ァフィ二ティーカラム溶出液 13,400 18. 6 49. 8 疎水カラム溶出液 10,000 21. 3 37. 2 ァフィ二ティーカラム溶出液 6,460 26. 9 24. 0
7 . 5 wZ v %濃度ポリアク リルアミ ドを含む S D S —ポリアク リル ァミ ドゲル電気泳動 ( S D S — P A G E ) により、 本発明の実験で精製 した α —イソマル トシル転移酵素標品の純度を検定したところ、 本酵素 標品の蛋白バン ドは単一で、 純度の高い標品であった。 実験 5 α —イソマル卜シル転移酵素の性質
実験 4の方法で得た精製 α —イソマル卜シル転移酵素標品を S D S — P A G E (ゲル濃度 7 . 5 w / V % ) に供し、 同時に泳動した分子量マ 一力一 (日本バイオ · ラッ ド · ラボラ ト リーズ株式会社製造) と比較し て本酵素標品の分子量を測定したところ、 分子量約 1 1 2, 0 0 0 ± 2 0, 0 0 0ダル トンであった。
また、 前記精製 α —イソマルトシル転移酵素標品を 2 wZ v %ァンフ オライ ン (アマシャム · フ アルマシア · バイオテク社製造) 含有等電点 ポリアク リルアミ ドゲル電気泳動法にかけた後、 ゲル中の蛋白バン ド及
びゲルの p Hを測定して本酵素標品の等電点を求めたところ、 その等電 点 ( P I ) は約 5. 5 ± 0. 5であった。
本酵素標品の酵素活性に及ぼす温度、 P Hの影響を活性測定の方法に 準じて調べた。 結果を図 5 (温度の影響) 、 図 6 ( p Hの影響) に示し た。 本酵素の至適温度は、 p H 6. 0、 3 0分間反応で約 4 5 °C、 至適 p Hは、 3 5 °C、 3 0分間反応で約 6. 0であった。 本酵素の温度安定 性は、 酵素溶液 ( 2 0 m M酢酸緩衝液、 p H 6. 0 ) を各温度に 6 0分 間保持し、 水冷した後、 残存する酵素活性を測定することにより求めた 。 また、 p H安定性は、 本酵素を p Hの異なる 5 O m M緩衝液中で 4 、 2 4時間保持した後、 p Hを 6. 0 に調整し、 残存する酵素活性を測 定することにより求めた。 その結果を図 7 (温度安定性) と図 8 ( p H 安定性) にそれぞれ示した。 これらの図から明らかなように、 本酵素の 上記の条件下における安定温度域は約 4 0 C以下であり、 また、 本酵素 の上記の条件下における安定 p H域は p H約 4. 0乃至約 9. 0であつ た。
本酵素の活性に及ぼす金属イオンの影響を濃度 I m Mの各種金属塩存 在下で活性測定の方法に準じて調べた。 結果を表 2 に示す。 表 2
金属 イ オ ン 相対活性(%) 金属イ オ ン 相対活性(%) 無添加 100 H 1
Ζηί+ 88 B a2+ 102
Mgs+ 98 S r2t 101
•Cai + 101 Pb!+ 89
Co" 103 Fes+ 96
Cu2 + 57 Fe" 105
N i 2 + 102 Mn!+ 106
A 13 + 103 EDTA 104
表 2の結果から明らかなように、 本酵素活性は、 H g 2 +で著しく 阻害 され、 C u 2 +でも阻害された。 また、 C a 2 +で活性化されず、 E D T Aで 阻害されないことも判明した。
本酵素の N末端アミノ酸配列を、 プロテインシーケンサー 『モデル 4 7 3 A』 (アプライ ドバイ才システムズ社製造) を用いて分析したとこ ろ、 N末端アミノ酸配列と して、 配列表における配列番号 9 に示す、 ィ ソロイシンーァスパラギン酸一グリ シン一バリ ンーチ口シン— ヒスチジ ンーァラニン—プロ リ ンーァスパラギン一グリ シンで表されるアミノ酸 配列を有していることが判明した。
実験 6 バチルス · グロ ビスポルス C 1 1 からの α—イソマル 卜シル 転移酵素の生産
澱粉部分分解物 『パインデックス # 4 ϋ 4. 0 w/ V % , 酵母抽出物 『アサヒミース ト』 1 . & N / %、 リ ン酸二カ リ ウム 0. 1 wZ v % 、 リ ン酸一ナ ト リ ウム · 1 2水塩 0. 0 6 wZ v %、 硫酸マグネシウム • 7水塩 0. 0 5 wノ V %及び水からなる液体培地を、 5 0 0 m I 容三
角フラスコに 1 0 0 m I ずつ入れ、 才ー 卜ク レープで 1 2 1 °C、 2 0分 間滅菌し、 冷却して、 バチルス ' グロビスポルス C 1 1 ( F E R M B P— 7 1 4 4 ) を接種し、 2 7 °C、 2 3 0 r p mで 4 8時間回転振盪培 養したものを種培養液とした。
容量 3 0 Lのフアーメンターに種培養の場合と同組成の培地を約 2 0 L入れて、 加熱滅菌、 冷却して 2 7 °Cとした後、 種培養液 1 vZ v %を 接種し、 2 7 °C、 p H 6. 0乃至 8. 0 に保ちつつ、 4 8時間通気攪拌 培養した。 培養後の培養液中の本酵素活性は約 1 . 8単位 Zm l であり 、 遠心分離 ( 1 0 , 0 0 0 r p m、 3 0分間) して回収した上清約 1 8 Lの本酵素活性は 1 . 7単位 Zm l (総酵素活性約 3 0 , 4 0 0単位) であった。 実験 7 バチルス ' グロ ビスポルス C 1 1 からの α—イソマル 卜シル 転移酵素の精製
実験 6で得られた培養上清約 1 8 Lを 8 0 %飽和硫安液で塩祈して 4 °C、 2 4時間放置した後、 その塩析沈殿物を遠心分離 ( 1 0, 0 0 0 r p m、 3 0分間) して回収し 1 0 m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 5 ) に溶 解後、 同緩衝液に対して透析して本酵素活性を 2 8, 0 0 0単位含む粗 酵素液約 4 1 6 m l を得た。 この粗酵素液を 『セパビーズ ( S e p a b e a d s ) F P - D A 1 3』 ゲル (三菱化学株式会社製造) を用いたィ オン交換カラムクロマ トグラフィー (ゲル容量 1 0 0 0 m l ) に供した 。 本酵素は、 セパビーズ F P— D A 1 3ゲルに吸着せずに、 非吸着画分 に溶出した。 この酵素液を 1 M硫安を含む 1 O m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) に対して透析し、 その透析液を遠心分離して不溶物を除き、 『 セファク リリレ ( S e p h a c r y I ) H R S — 2 0 0』 ゲルを用いた ァフィニティ 一カラムクロマ トグラフィ ー (ゲル量 5 0 0 m l ) に供し
た。 本酵素は、 セフアク リル H R S - 2 0 0ゲルに吸着し、 硫安 1 M から 0 Mのリニアグラジェン トで溶出させたところ、 硫安濃度約 0. 3 M付近でゲルに吸着した酵素が溶出し、 本酵素活性を示す画分を回収し た。 更に、 酵素画分を 1 M硫安を含む 1 O m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) に透析し、 その透析液を遠心分離して不溶物を除き、 『プチル * 卜 ョパール ( B u t y l - T o y o p e a r I ) 6 5 0 M』 ゲルを用いた 疎水カラムクロマ トグラフィー (ゲル量 3 5 O m l ) に供した。 本酵素 は、 プチル · 卜ョパール 6 5 0 Mゲルに吸着し、 硫安 1 Mから 0 Mのリ 二アグラジェン 卜で溶出させたところ、 硫安濃度約 0. 3 M付近でゲル に吸着した酵素が溶出し、 本酵素活性を示す画分を回収した。 再度、 こ の回収した酵素液を 1 M硫安を含む 1 0 m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) に透析し、 その透析液を遠心分離して不溶物を除き、 セフアク リル H R S - 2 0 0ゲルを用いるァフィ二ティーカラムクロマ トグラフィー により精製した。 この精製の各ステップに於ける α—イソマルトシル転 移酵素の活性量、 比活性、 収率を表 3 に示す。 表 3
u—イソマル卜 <z—イソマルトシル転 収 率 ェ 程 シル転移酵素活 移酵素の比活性 (%) 践 <単位) (単位 Zmg蛋白〉
培養上清 30,400 0. 45 100 硫安塩析後の透析液 28,000 1. 98 92. 1 イオン交換カラム溶出液 21,800 3. 56 71. 7 ァフィ二ティーカラム溶出液 13,700 21. 9 45. 1 竦水力ラム溶出液 10,300 23. 4 33. 9 ァフィ二ティーカラム溶出液 5,510 29. 6 18. 1
7. 5 wZ v %濃度ポリアク リルアミ ドを含む S D S — P A G Eによ リ、 精製した α—イソマル トシル転移酵素標品の純度を検定したところ 、 本酵素標品の蛋白バン ドは単一で、 純度の高い標品であった。 実験 8 α —イソマル トシル転移酵素の性質
実験 7の方法で得た精製 α—ィソマルトシル転移酵素標品を S D S — ポリアク リルアミ ドゲル電気泳動法 (ゲル濃度 7. 5 w/ V % ) に供し 、 同時に泳動した分子量マーカー (日本バイオ · ラッ ド · ラボラ 卜 リー ズ株式会社製) と比較して本酵素の分子量を測定したところ、 分子量約
1 0 2, 0 0 0 ± 2 0 , 0 0 0ダルトンであった。
本精製 α—イソマルトシル転移酵素標品を 2 w/ v % 『アンフ才ライ ン』 (アマシャム , フアルマシア · バイオテク社製造) 含有等電点ポリ アク リルアミ ドゲル電気泳動法に供し、 泳動後、 蛋白バン ド及びゲルの p Hを測定して本酵素の等電点を求めたところ、 等電点 ( p I ) は約 5
. 6 ± 0. 5であった。
本酵素の酵素活性に及ぼす温度、 p Hの影響を活性測定の方法に準じ て調べた。 その結果を図 9 (温度の影響) 、 図 1 0 ( p Hの影響) に示 した。 本酵素の至適温度は、 p H 6 . 0 、 3 0分間反応で約 5 0 °C、 至 適 P Hは、 3 5 °C、 3 0分間反応で約 5 . 5乃至 6 . 0であった。 本酵 素の温度安定性は、 酵素溶液 ( 2 0 m M酢酸緩衝液、 p H 6 . 0 ) を各 温度に 6 0分間保持し、 水冷した後、 残存する酵素活性を測定すること によリ求めた。 また、 p H安定性は、 本酵素を p Hの異なる 5 0 m M緩 衝液中で、 4 aC、 2 4時間保持した後、 p Hを 6 . 0 に調整し、 残存す る酵素活性を測定することにより求めた。 それぞれの結果を図 1 1 (温 度安定性) 、 図 1 2 ( p H安定性) に示した。 これらの図に示されると おり、 本酵素の上記の条件下における安定温度域は約 4 0 °C以下であり 、 また、 本酵素の上記の条件下における安定 p H域は p H約 4 . 5乃至 約 9 . 0であった。
本酵素の活性に及ぼす金属イオンの影響を濃度 1 m Mの各種金属塩存 在下で活性測定の方法に準じて調べた。 結果を表 4 に示す。 表 4
金属イ オ ン 相対活性(96) 金属イ オ ン 相対活性(%) 無添加 1 00 g2* 2
Z n2 + 83 B a 90
Mgi + 9 1 S r 2 + 93
C a! + 91 P b!+ 74
C oi + 89 F e2+ 1 04
Cu2 + 56 F e3 + 88
N i 2 + 89 Mn2 + 93
A 13 + 89 EDTA 98
表 4の結果から明らかなように、 本酵素活性は、 H g 2 +で著しく阻害 され、 C u 2 +でも阻害された。 また、 C a 2 +で活性化されないことも、 E D T Aで阻害されないことも判明した。
本酵素の N末端アミノ酸配列を、 プロテインシーケンサー 『モデル 4 7 3 A』 (アプライ ドバイ才システムズ社製造) を用いて分析した。 本 酵素は、 N末端アミノ酸配列として、 配列表における配列番号 1 0 に示 す、 イソロイシンーァスパラギン酸一グリ シン一バリ ンーチ口シンー ヒ スチジンーァラニン一プロ リ ンーチ口シン一グリ シンで表されるァミノ 酸配列を有することがが判つた。 実験 9 α —イソマル 卜シル転移酵素の内部部分アミノ酸配列 実験 8の方法で得られた精製酵素標品の一部を 1 0 m Μ ト リスー塩酸 緩衝液 ( p H 9 . 0 ) に対して、 透析した後、 同緩衝液で約 1 m g / m I の濃度になるように希釈した。 この試料液 ( 1 m l ) に 1 0 μ gのリ ジルエン ドぺプチダーゼ (和光純薬株式会社販売) を加え、 3 0 °C、 2 2時間反応させることによ りペプチ ド化した。 生成したペプチ ドを単離
するため、 逆相 H P L Cを行なった。 『マイクロボンダパック C 1 8力 ラム』 (直径 2 . I m m X長さ 1 5 0 m m、 ウォーターズ社製) を用い 、 流速 0. 9 m l Z分、 室温で 0. 1 % 卜 リ フル才ロ酢酸— 8 %ァセ 卜 二ト リル溶液から 0. 1 % ト リ フル才ロ鲊酸— 4 0 %ァセ トニ ト リル溶 液の 1 2 0分間のリニアグラジェン 卜の条件で行なった。 カラムから溶 出したペプチ ドは、 波長 2 1 0 n mの吸光度を測定することにより検出 した。 他のペプチ ドとよく分離した 3 ペプチド [ P 2 2 (保持時間約 2 2分) 、 P 6 3 (保持時間約 6 3分) 、 P 7 1 (保持時間約 7 1 分) ] を分取し、 それぞれ真空乾燥した後、 2 0 0 ^ 1 の 0. 1 % ト リ フル才 口酢酸— 5 0 %ァセ トニ 卜 リル溶液に溶解した。 これらのペプチド試料 をプロテインシーケンサーに供し、 それぞれ 8残基までアミノ酸配列を 分析したところ、 配列表における配列番号 2乃至 4 に示すアミノ酸配列 が得られた。 得られた内部部分アミノ酸配列を表 5 に示す。 表 5
実験 1 0 バチルス ' グロ ビスポルス N 7 5からの α—イソマルトシ ル転移酵素の生産
澱粉部分分解物 『パイ ンデックス # 4』 4. O wZ v %、 酵母抽出物
『アサヒ ミ一ス ト』 1 . 8 w Z v %、 リ ン酸二カ リウム 0. 1 w Z v % 、 リ ン酸一ナ ト リ ウム ■ 1 2水塩 0. 0 6 w Z v %、 硫酸マグネシウム . 7水塩 0. 0 5 wノ V %及び水からなる液体培地を、 5 0 0 m I 容三 角フラスコに 1 0 0 m l ずつ入れ、 オー トク レープで 1 2 1 °C、 2 0分 間滅菌し、 冷却して、 バチルス ' グロ ビスポルス Ν 7 5 ( F E R Μ Β Ρ— 7 5 9 1 ) を接種し、 2 7 C、 2 3 0 r p mで 4 8時間回転振盪培 養したものを種培養液と した。
容量 3 0 Lのファーメ ンターに種培養の場合と同組成の培地を約 2 0 L入れて、 加熱滅菌、 冷却して 2 フ °Cと した後、 種培養液 1 V Z V %を 接種し、 2 7 °C、 p H 6 . 0乃至 8 . 0 に保ちつつ、 4 8時間通気攪拌 培養した。 培養後の培養液中の本酵素活性は約 1 . 1 単位ノ m I であり 、 遠心分離 ( 1 0, 0 0 0 r p m、 3 0分間) して回収した上清約 1 8 Lの本酵素活性は 1 . 1 単位ノ m I (総酵素活性約 1 9, 8 0 0単位) であった。 実験 1 1 ノくチルス ' グロ ビスポルス N 7 5 からの な 一イ ソマル トシ ル転移酵素の精製
実験 1 0で得られた培養上清約 1 8 し を 6 0 %飽和硫安液で塩析して 4 °C、 2 4時間放置した後、 その塩析沈殿物を遠心分離 ( 1 0, 0 0 0 r p m、 3 0分間) して回収し 1 O m M ト リ スー塩酸緩衝液 ( p H 8 .
3 ) に溶解後、 同緩衝液に対して透析して本酵素活性を 1 5 , 7 0 0単 位含む粗酵素液約 4 5 0 m I を得た。 この粗酵素液を 『セパビーズ ( S e p a b e a d s ) F P— D A 1 3』 ゲルを用いたイオン交換カラムク 口マ トグラフィー (ゲル容量 1 0 0 0 m I ) に供した。 本酵素は、 セパ ビーズ F P— D A 1 3ゲルに吸着せずに、 非吸着画分に溶出 した。 この 酵素液を 1 M硫安を含む 1 0 m Mリ ン酸緩衝液 ( p H 7 . 0 ) に対して
透析し、 その透析液を遠心分離して不溶物を除き、 『セフアク リル ( S e p h a c r y I ) H R S — 2 0 0』 ゲルを用いたァフィ二ティー力 ラムクロマ トグラフィー (ゲル量 5 0 0 m l ) に供した。 本酵素は、 セ フアク リル H R S — 2 0 0ゲルに吸着し、 硫安 1 Mから 0 Mのリニア グラジェン 卜で溶出させたところ、 硫安濃度約 0. 3 M付近でゲルに吸 着した酵素が溶出し、 本酵素活性を示す画分を回収した。 更に、 酵素画 分を 1 M硫安を含む 1 O m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) に透析し、 そ の透析液を遠心分離して不溶物を除き、 『プチル _ トヨパール ( B u t y I 一 T o y o p e a r I ) 6 5 0 M』 ゲルを用いた疎水カラ厶クロマ 卜グラフィー (ゲル量 3 8 0 m I ) に供した。 本酵素は、 プチル ' トヨ パール 6 5 0 Mゲルに吸着し、 硫安 1 Mから 0 Mのリニアグラジェン ト で溶出させたところ、 硫安濃度約 0. 3 M付近でゲルに吸着した酵素が 溶出し、 本酵素活性を示す画分を回収した。 この回収した酵素液を 1 0 m M ト リスー塩酸緩衝液 ( p H 8. 0 ) に透析し、 その透析液を遠心分 離して不溶物を除き、 『スーパー Q— トヨパール ( S u p e r Q— T o y o p e a r I ) 6 5 0 C』 ゲルを用いたイオン交換カラムクロマ トグ ラフィー (ゲル量 3 8 0 m L ) に供した。 本酵素は、 スーパー Q— トヨ パール 6 5 0 Cゲルに吸着せずに、 非吸着画分に溶出し、 得られた溶出 画分を回収して、 精製標品と した。 この精製の各ステップに於ける α — イソマル トシル転移酵素の活性量、 比活性、 収率を表 6 に示す。 表 6
£1一イソマノレトシノレ α一イソマノレトシノレ 収 率 ェ 程 転移酵素活性量 転移酵素の比活性
(単位) (単位/ mg 白) (%) 培養上清 1 9, 000 0. 33 1 00 硫安塩析後の透析液 1 5, 700 0. 64 82. 6 イオン交換カラム溶出液 1 2, 400 3. 56 65. 3 ァフィ二ティーカラム溶出液 8, 320 1 1. 7 43. 8
¾7j カラム溶出液 4, 830 1 5. 2 25. 4 イオン交換カラム溶出液 3, 850 22. 6 20. 3
7 . 5 w/ v %漉度ポリアク リルアミ ドを含む S D S — P A G Eによ リ、 本実験で精製した α—イソマルトシル転移酵素標品の純度を検定し たところ、 本酵素標品の蛋白バン ドは単一で、 純度の高い標品であった
実験 1 2 α—イソマルトシル転移酵素の性質
実験 1 1 の方法で得た精製 α—ィソマル トシル転移酵素標品を S D S 一ポリアク リルアミ ドゲル電気泳動法 (ゲル濃度 7 . 5 w/ V % ) に供 し、 同時に泳動した分子量マ一力一 (日本バィ才 · ラッ ド · ラボラ ト リ ーズ株式会社製) と比較して本酵素の分子量を測定したところ、 分子量 約 1 1 2, 0 0 0 ± 2 0, 0 0 0ダル卜ンであった。
本精製 α—イソマル トシル転移酵素標品を 2 wZ v % 『アンフ 才ライ ン』 (アマシャム ' フアルマシア ' バイオテク社製造) 含有等電点ポリ アク リルアミ ドゲル電気泳動法に供し、 泳動後、 蛋白バン ド及びゲルの p Hを測定して本酵素の等電点を求めたところ、 等電点 ( p I ) は約 7
. 8 ± 0 . 5であった。
本酵素の酵素活性に及ぼす温度、 p Hの影響を活性測定の方法に準じ て調べた。 その結果を図 1 3 (温度の影響) 、 図 1 4 ( p Hの影響) に 示した。 本酵素の至適温度は、 p H 6. 0、 3 0分間反応で約 5 0 °C、 至適 p Hは、 3 5 °C、 3 0分間反応で約 6. 0であった。 本酵素の温度 安定性は、 酵素溶液 ( 2 0 m M酢酸緩衝液、 p H 6. 0 ) を各温度に 6 0分間保持し、 水冷した後、 残存する酵素活性を測定することによリ求 めた。 また、 p H安定性は、 本酵素を p Hの異なる 5 0 m M緩衝液中で 、 4 °C, 2 4時間保持した後、 p Hを 6. 0 に調整し、 残存する酵素活 性を測定することにより求めた。 それぞれの結果を図 1 5 (温度安定性 ) 、 図 1 6 ( p H安定性) に示した。 これらの図に示されるとおり、 本 酵素の上記の条件下における安定温度域は約 4 5 °C以下であり、 また、 本酵素の上記の条件下における安定 p H域は p H約 4. 5乃至約 1 0. 0であった。
本酵素の活性に及ぼす金属イオンの影響を濃度 1 m Mの各種金属塩存 在下で活性測定の方法に準じて調べた。 結果を表 7 に示す。
金属ィォン 相対活性 (%) 金 ィォン 相対活件 ( % ) 添加 1 0 0 H σ 2 + 0 5
Z n 2 + 7 5 B a 2 + 1 0 2
M g 9 5 S r 2 + 9 l
C a 2 + 1 0 0 P b 2 + 6 9
C o 2 + 9 2 F e 2 + 9 7
C u 2 + 1 5 F e 9 0
N i 2 + 9 1 M n 2 + 1 0 1
A 1 3 + 9 4 E D T A 9 2
表 7の結果から明らかなように、 本酵素活性は、 H g z +で著しく 阻害 され、 C u 2 +でも阻害された。 また、 C a 2 +で活性化されないことも、 E D T Aで阻害されないことも判明した。
本酵素の N末端アミノ酸配列を、 プロテインシーケンサー 『モデル 4 7 3 A』 (アプライ ドバイ才システムズ社製造) を用いて分析した。 本 酵素の N末端ァミノ酸配列はイソロイシンーァスパラギン酸ーグリ シン 一バリ ンーチ口シン一 ヒスチジンーァラニン一プロ リ ン一チロシン一グ リシンであり、 実験 8で明らかにした、 バチルス · グロ ビスポルス C 1 1 由来の該酵素の N末端アミノ酸配列 (配列表における配列番号 1 0 ) と一致することが判明した。
上記の N末端アミノ酸配列の分析結果と、 実験 5及び実験 8 にそれぞ れ示したしたバチルス · グロ ビスポルス C 9及び C 1 1 由来の α —イソ マル 卜シル転移酵素の Ν末端アミノ酸配列の分析結果を総合すると、 バ チルス · グロ ビスポルスに属する微生物由来の α —イソマル 卜シル転移 酵素は、 Ν末端アミノ酸配列として、 通常、 配列表における配列番号 1
に示すアミノ酸配列を有すると考えられた。 実験 1 3 α —イソマル トシル転移酵素の内部部分アミノ酸配列 実験 1 1 の方法で得られた精製酵素標品の一部を 1 O m M 卜 リス一塩 酸緩衝液 ( p H 9 . 0 ) に対して透析した後、 同緩衝液で約 I m g Z m I の濃度になるように希釈した。 この試料液 ( 1 m l ) に l O At gのリ ジルエン ドぺプチダーゼ (和光純薬株式会社販売) を加え、 3 0で、 2 2時間反応させることによりペプチ ド化した。 生成したペプチ ドを単離 するため、 逆相 H P L Cを行なった。 『マイクロボンダパック C 1 8力 ラム』 (直径 2 . 1 m m X長さ 1 5 0 m m、 ウォー夕ーズ社製) を用い 、 流速 0 . 9 m l Z分、 室温で 0 . 1 % ト リ フル才ロ酢酸— 4 %ァセ ト 二 ト リル溶液から 0 . 1 % ト リ フル才ロ酢酸一 4 2 . 4 %ァセ トニ ト リ ル溶液の 1 2 0分間のリニアグラジェン 卜の条件で行なった。 カラムか ら溶出したペプチ ドは、 波長 2 1 0 n mの吸光度を測定することにより 検出した。 他のペプチドとよく分離した 3 ペプチド [ P N 2 1 (保持時 間約 2 1 分) 、 P N 3 8 (保持時間約 3 8分) 、 P N 6 9 (保持時間約 6 9分) ] を分取し、 それぞれ真空乾燥した後、 2 0 0 μ Ι の 0 . 1 % ト リ フルォロ酢酸一 5 0 %ァセ トニ ト リル溶液に溶解した。 これらのぺ プチ ド試料をプロテインシーケンサーに供し、 6残基又は 8残基までァ ミノ酸配列を分析したところ、 配列表における配列番号 5乃至 7 に示す アミノ酸配列が得られた。 得られた内部部分アミノ酸配列を表 8 に示す
表 8
ぺプチド名 内都都分ァ?ノ酸配列
PN 2 1 ァスパラギン一トリブトファン一トリブトファン—メチォニンーセリンー リジン (配列表における配列番号 5 )
PN 38 スレオニン—ァスパラギン酸ーグリシン—ダリシン一グルタミン酸ーメチ ォニン—バリンートリプ卜ファン (配列表における配列番号 6)
PN 69 ァスパラギン一イソロイシンーチロシン一ロイシン一プロリン一グノレタミ ン—グリシン—ァスハ °ラギン酸 (配列表における配列番号 7)
実験 1 4 ァルスロパクター ' ラモサス S 1 からの or—イ ソマル トシ ル転移酵素の生産
澱粉部分分解物 『パイ ンデックス # 4』 4. 0 w Ζ V ο/ο、 酵母抽出物 『アサヒ ミース ト』 1 . S w Z v O/o, リ ン酸二カ リウム 0. 1 w Z v % 、 リ ン酸一ナ ト リ ウム ' 1 2水塩 0 . 0 6 w V %、 硫酸マグネシウム - 7水塩 0. 0 5 w V %及び水からなる液体培地を、 5 0 0 m I 容三 角フラスコに 1 0 0 m l ずつ入れ、 ォ一 トク レーブで 1 2 1 °C 2 0分 間滅菌し、 冷却して、 ァルスロパク ター ' ラモサス S 1 ( F E R M B P— 7 5 9 2 ) を接種し、 2 7 °C 2 3 0 r p mで 4 8時間回転振盪培 養したものを種培養液と した。
容量 3 0 Lのファーメ ンターに種培養の場合と同組成の培地を約 2 0 L入れて、 加熱滅菌、 冷却して 2 7 °Cと した後、 種培養液 1 Vノ V %を 接種し、 2 7 °C p H 6 . 0乃至 8 . 0に保ちつつ、 4 8時間通気攪拌 培養した。 培養後の培養液中の本酵素活性は約 0. 4 5単位/ m I であ り、 遠心分離 ( 1 0 , 0 0 0 r p m 3 0分間) して回収した上清約 1 8 Lの本酵素活性は 0 . 4 4単位 m I (総酵素活性約フ, 9 2 0単位 ) であった。
実験 1 5 ァルスロパクター ' ラモサス S 1 からの α—イソマルトシ ル転移酵素の精製
実験 1 4で得られた培養上清約 1 8 Lを 8 0 %飽和硫安液で塩折して 4 °C、 2 4時間放置した後、 その塩析沈殿物を遠心分離 ( 1 0, 0 0 0 r p m、 3 0分間) して回収し 1 0 m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) に 溶解後、 同緩衝液に対して透析して、 本酵素活性を 6, 0 0 0単位含む 粗酵素液約 3 8 0 m I を得た。 この粗酵素液を、 1 M硫安を含む 1 O m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) に透析し、 その透析液を、 遠心分離して 不溶物を除いた後、 『セフアク リル ( S e p h a c r y l ) H R S - 2 0 0』 ゲルを用いたァフィ二ティーカラ厶クロマ トグラフィー (ゲル 量 5 0 0 m I ) に供した。 本酵素は、 セフアク リル H R S — 2 0 0ゲ ルに吸着し、 硫安 1 Mから 0 Mのリニアグラジェン ト及び、 これに続い てマルトテ トラオース O w/ v %から 5 w/ v %のリニアグラジェン 卜 で溶出させたところ、 マル トテ 卜ラオース濃度約 2 wZ v %付近で吸着 した酵素が溶出し、 本酵素活性を示す画分を回収した。 更に、 酵素画分 を 1 M硫安を含む 1 O m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) に透析し、 その 透析液を遠心分離して不溶物を除き、 『プチル · 卜ョパール ( B u t y I 一 T o y o p e a r I ) 6 5 0 M』 ゲルを用いた疎水カラムクロマ ト グラフィー (ゲル量 3 8 0 m l ) に供した。 本酵素は、 プチル · 卜ョパ ール 6 5 0 Mゲルに吸着し、 硫安 1 Mから 0 Mのリニアグラジェン 卜で 溶出させたところ、 硫安濃度約 0. 3 M付近でゲルに吸着した酵素が溶 出し、 本酵素活性を示す画分を回収して、 精製標品とした。 この精製の 各ステップに於ける α —イソマルトシル転移酵素の活性量、 比活性、 収 率を表 9 に示す。 表 9
α—イソマノレ卜シノレ α—ィソマノレトシノレ 収 率 ェ 程 転移酵素活性量 転移酵素の比活性
(単位) (単位/ mg蛋白) (%) 培養上清 7, 920 0. 47 100 硫安塩析後の透析液 6, 000 3. 36 75. 8 ァフィ二ティーカラム溶出液 5, 270 29. 9 66. 5 疎水カラム溶出液 4. 430 31. 1 55. 9
7. 5 w/ v %濃度ポリアク リルアミ ドを含む S D S — P A G E によ り、 本実験で精製した α—イソマル トシル転移酵素標品の純度を検定し たところ、 本酵素標品の蛋白バン ドは単一で、 純度の高い標品であった
実験 1 6 α—イソマル トシル転移酵素の性質
実験 1 5の方法で得た精製 α—イソマル トシル転移酵素標品を S D S 一ポリアク リルアミ ドゲル電気泳動法 (ゲル濃度 7 . 5 w/ V %) に供 し、 同時に泳動した分子量マーカー (日本バイオ · ラッ ド · ラボラ 卜 リ ーズ株式会社製) と比較して本酵素の分子量を測定したところ、 分子量 約 1 1 6 , 0 0 0 ± 2 0, 0 0 0ダルトンであった。
本精製 α—イソマル トシル転移酵素標品を 2 wZ v % 『アンフ 才ライ ン』 (アマシャム · フアルマシア ' バイオテク社製造) 含有等電点ポリ アク リルアミ ドゲル電気泳動法に供し、 泳動後、 蛋白バン ド及びゲルの p Hを測定して本酵素の等電点を求めたところ、 等電点 ( p I ) は約 4 . 2 ± 0. 5であった。
本酵素の酵素活性に及ぼす温度、 p Hの影響を活性測定の方法に準じ て調べた。 その結果を図 1 7 (温度の影響) 、 図 1 8 ( p Hの影響) に
示した。 本酵素の至適温度は、 p H 6. 0、 3 0分間反応で約 5 0 °C、 至適 p Hは、 3 5で、 3 0分間反応で約 6. 0であった。 本酵素の温度 安定性は、 酵素溶液 ( 2 0 m M酢酸緩衝液、 p H 6. 0 ) を各温度に 6 0分間保持し、 水冷した後、 残存する酵素活性を測定することにより求 めた。 また、 p H安定性は、 本酵素を p Hの異なる 5 0 m M緩衝液中で 、 4 C、 2 4時間保持した後、 p Hを 6. 0 に調整し、 残存する酵素活 性を測定することにより求めた。 それぞれの結果を図 1 9 (温度安定性 ) 、 図 2 0 ( p H安定性) に示した。 これらの図に示されるとおり、 本 酵素の上記の条件下における安定温度域は約 4 5 °C以下であり、 また、 本酵素の上記の条件下における安定 P H域は p H約 3. 6乃至約 9. 0 であった。
本酵素の活性に及ぼす金属イオンの影響を濃度 1 m Mの各種金属塩存 在下で活性測定の方法に準じて調べた。 結果を表 1 0 に示す。 表 1 0 金属イオン 相対活性 (%) 金属イオン 相対活性 (%) 無添加 100 Hg2 + 0. 1
Z n2 + 78 B a 2 + 9 7
Mg2 + 99 S r 2 + 1 0 1
C a 2 + 1 0 3 P b 2 + 85
C o 2 + 9 1 F e 2 + 1 05
C u 2 + 2 F e 3 + 75
N i 2 + 87 Mn 2 + 98
A 1 3 + 93 E DT A 9 1
表 1 0の結果から明らかなよ うに、 本酵素活性は、 H g 2'で著し く 阻 害され、 C u 2 でも阻害された。 また、 C a 2 で活性化されないこ と も、 E D T Aで阻害されないことも判明した。
本酵素の N末端アミノ酸配列を、 プロテイ ンシーケンサー 『モデル 4 7 3 A』 (アプライ ドバイオシステムズ社製造) を用いて分析した。 本 酵素の N末端アミノ酸配列は、 配列表における配列番号 8に示す、 ァス パラギン酸ース レオニン一 口イ シン一セ リ ンーグリ シン一ノく リ ンーフエ 二ルァラニン一ヒスチジン一グリ シン一プロ リ ンで表される配列である ことが判明した。 実験 1 7 ァルスロパクター ' グロ ビホルミス A 1 9からの or—イ ソ マル トシル転移酵素の生産
澱粉部分分解物 『パイ ンデックス # 4』 4 . O w Z v %、 酵母抽出物
『アサヒ ミース ト』 1 . 8 w Z v <½、 リ ン酸二カ リ ウム 0 . 1 w Z v % 、 リ ン酸一ナ ト リ ウム ' 1 2水塩 0 . 0 6 w Z V %、 硫酸マグネシウム
• 7水塩 0 . 0 5 w / V "½及び水からなる液体培地を、 5 0 0 m I 容三 角フラスコに 1 0 0 m l ずつ入れ、 オー トク レープで 1 2 1 °C、 2 0分 間滅菌し、 冷却して、 ァルス ロパク ター ' グロ ビホルミス A 1 9 ( F E R M B P — 7 5 9 0 ) を接種し、 2 7 °C、 2 3 0 r p mで 4 8時間回 転振盪培養したものを種培養液と した。
容量 3 0 し の フ ァ ーメ ンターに種培養の場合と同組成の培地を約 2 0
L入れて、 加熱滅菌、 冷却して 2 7 °Cと した後、 種培養液 1 V / V %を 接種し、 2 7 °C、 p H 6 . 0乃至 9 . 0に保ちつつ、 4 8時間通気攪拌 培養した。 培養後の培養液中の本酵素活性は約 1 . 7単位/ m I であり 、 遠心分離 ( 1 0 , 0 0 0 r p m、 3 0分間) して回収した上清約 1 8
Lの本酵素活性は 1 . 6単位 m I (総酵素活性約 2 8, 8 0 0単位)
であった。 実験 1 8 ァルスロパクター ' グロ ビホルミス A 1 9からの α —イソ マル卜シル転移酵素の部分精製
実験 1 7で得られた培養上清約 1 8 Lを 6 0 %飽和硫安液で塩祈して 4 °C、 2 4時間放置した後、 その塩析沈殿物を遠心分離 ( 1 0, 0 0 0 r p m、 3 0分間) して回収し 1 0 m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) に 溶解後、 同緩衝液に対して透析して、 本酵素活性を 1 5, 7 0 0単位含 む粗酵素液約 8 5 O m l を得た。 この粗酵素液を、 『 D E A E — トヨパ ール ( T o y o p e a r I ) 6 5 0 S』 ゲルを用いたイオン交換カラム クロマ トグラフィー (ゲル量 3 8 0 m l ) に供した。 本酵素は D E A E 一 トヨパーソレ 6 5 0 Sゲルに吸着し、 N a C I 濃度 0 Mから 0. 5 Mの リニアグラジェン 卜で溶出させたところ、 N a C I 濃度約 0. 3 M付近 で吸着した酵素が溶出し、 本酵素活性を示す画分を回収した。 更に、 酵 素画分を 1 M硫安を含む 1 0 m M リ ン酸緩衝液 ( p H 7. 0 ) に透析し 、 その透析液を遠心分離して不溶物を除き、 『セフアク リル ( S e p h a c r y I ) H R S — 2 0 0』 ゲルを用いたァフィ二ティーカラ厶ク ロマ 卜グラフィー (ゲル量 5 0 0 m L ) に供した。 本酵素は、 セファク リル H R S — 2 0 0ゲルに吸着し、 硫安 1 Mから 0 Mのリニアグラジ ェン トで溶出させたところ、 硫安濃度約 0 M付近でゲルに吸着した酵素 が溶出し、 本酵素活性を示す画分を回収して、 本酵素の部分精製標品を 得た。 この精製の各ステップに於ける α _イソマル トシル転移酵素の活 性量、 比活性、 収率を表 1 1 に示す。 表 1 1
α—イソマノレトシノレ α—ィソマノレトシノレ 収 率 ェ 程 転移酵素活性量 転移酵素の比活性
(単位) (単位 Zmg蛋白) (%) 培養上清 18, 800 0. 18 100 硫安塩析後の透析液 15, 700 0. 97 54. 5 イオン交換カラム溶出液 7, 130 4. 01 24. 8 ァフィ二ティ一カラム溶出液 1, 800 11. 9 6. 3
7. 5 wZ v %濃度ポリ アク リルアミ ドを含む S D S — P A G Eによ リ、 本実験で部分精製した α—イソマル 卜シル転移酵素標品の純度を検 定したところ、 本酵素のものと考えられる主たる蛋白バン ドの他に、 3 種のマイナーな蛋白バン ドが認められた。
実験 1 9 α—イソマル卜シル転移酵素の性質
実験 1 8の方法で得た部分精製 α —イソマルトシル転移酵素標品を用 いて、 本酵素の酵素活性に及ぼす温度、 ρ Ηの影響を活性測定の方法に 準じて調べた。 その結果を図 2 1 (温度の影響) 、 図 2 2 ( ρ Ηの影響 ) に示した。 本酵素の至適温度は、 ρ Η 6. 0、 3 0分間反応で約 5 0 °C、 至適 p Hは、 3 5 °C、 3 0分間反応で約 6. 5であった。 本酵素の 温度安定性は、 酵素溶液 ( 2 0 m M酢酸緩衝液、 p H 6. 0 ) を各温度 に 6 0分間保持し、 水冷した後、 残存する酵素活性を測定することによ り求めた。 また、 p H安定性は、 本酵素を p Hの異なる 5 0 m M緩衝液 中で、 4 °C、 2 4時間保持した後、 p Hを 6 . 0 に調整し、 残存する酵 素活性を測定することにより求めた。 それぞれの結果を図 2 3 (温度安 定性) 、 図 2 4 ( p H安定性) に示した。 これらの図に示されるとおり 、 本酵素の上記の条件下における安定温度域は約 4 5 °C以下であり、 ま
すこ、 本酵素の上記の条件下における安定 P H域は p H約 4 . 5乃至約 9 . 0であった。 実験 2 0 各種糖質への作用
各種糖質を用いて、 本酵素の基質になり得るかどうかの試験をした。 マル トース、 マル 卜 ト リオース、 マルトテ トラオース、 マルトペンタ才 ース、 マルトへキサオース、 マル トヘプ夕オース、 イソマルトース、 ィ ソマル ト ト リオース、 パノース、 イソマル卜シルマルトース、 イソパノ ース、 α, α— 卜レハロース、 コージビオース、 ニゲロース、 a , β — トレハロース、 セロ ビオース、 ゲンチビオース、 マルチ トール、 マル 卜 ト リィ トール、 ラク 卜ース、 スクロース、 α —環状デキス ト リ ン、 j8 — 環状デキス ト リ ン、 ァ 一環状デキス 卜 リ ン、 可溶性澱粉、 プルラン、 又 はデキス トランの溶液を調製した。 これらの溶液に、 実験 4の方法で得 たバチルス · グロ ビスポルス C 9 由来の精製 a—イソマル トシル転移酵 素標品、 実験 7の方法で得たバチルス · グロ ビスポルス C 1 1 由来の精 製 α—イソマルトシル転移酵素標品、 実験 1 1 の方法で得たバチルス · グロ ビスポルス Ν 7 5 由来の精製 α—イソマルトシル転移酵素標品、 実 験 1 5の方法で得たァルスロパクター · ラモサス S 1 由来の精製 α—ィ ソマル トシル転移酵素標品、 及び実験 1 8の方法で得たアルスロバクタ 一 ' グロ ビホルミス A 1 9 由来の部分精製 α —ィソマル 卜シル転移酵素 標品のいずれかを、 基質固形物 1 g当たりそれぞれ 2単位ずつ加え、 基 質濃度を 2 w Z v %になるように調整し、 これを 3 0 ° (:、 p H 6 . 0で 2 4時間反応させた。 酵素反応前後の反応液を、 実験 1 に記載の T L C 法で分析し、 それぞれの糖質に対する酵素作用の有無を確認した。 結果 を表 1 2 に示す。
1 2
注) 「-」 は反応前後で基質が変化しなかったことを示し、 「十」 は反応後に基 質の減少とともに環状四糖の生成が認められたことを示している。
表 1 2の結果から明らかなよ 本発明の α—イソマル トシル転移
酵素は、 試験した各種糖質のうち、 グルコース重合度が 3以上の糖質で あって、 非還元末端の結合様式と して α — 1 , 6ダルコシル結合のイソ マル トシル基を有し、 この非還元末端以外の結合様式として α — 1 , 4 ダルコシル結合を有するパノース (別名、 「イソマル 卜シルグルコース」 ) 、 イソマル卜シルマル卜ースに作用し、 環状四糖を生成することが判 明した。 これら糖質からの環状四糖の生成率を、 実験 1 の方法に準じて H P L Cで測定して得られた糖組成から求めたところ、 本実験で用いた いずれも酵素の場合も、 パノースからの生成率は約 4 3乃至 4 4 %で、 イソマル卜シルマルトースからの生成率は約 3 1 %であった。
一方、 非還元末端の結合様式と して α — 1 , 6ダルコシル結合を有す るものの、 この非還元末端以外の結合様式として更に α — 1 , 6ダルコ シル結合しているイソマル ト ト リオースには、 本発明の α —イソマル 卜 シル転移酵素は作用しないことがわかった。 なお、 高分子グルカンであ る可溶性澱粉、 プルラン、 デキス 卜ランの場合、 上記の試験では、 少な く とも T L Cで確認できる環状糖質などの低分子糖質は生成しないこと が判明した。 これら高分子糖質が、 本発明の α —イソマル トシル転移酵 素の作用で還元力を増加せず、 加水分解されないことを確認するため、 以下の試験を行なった。 即ち、 可溶性澱粉、 プルラン、 デキス 卜ランの 溶液に、 実験 4の方法で得たバチルス · グロビスポルス C 9 由来の精製 α —イソマル トシル転移酵素標品、 実験 7の方法で得たバチルス · グロ ビスポルス C 1 1 由来の精製 α —イソマル トシル転移酵素標品、 実験 1 1 の方法で得たバチルス · グロ ビスポルス Ν 7 5由来の精製 α —イソマ ル トシル転移酵素標品、 及び実験 1 5の方法で得たァルスロパクター - ラモサス S 1 由来の精製 α —イソマル 卜シル転移酵素標品のいずれかを 、 基質固形物 1 g当たりそれぞれ 1 2単位ずつ加え、 基質濃度を 1 w / V %になるように調整し、 これを 3 5 ° (:、 p H 6 . 0で 4時間作用させ
た。 この酵素反応による反応液の還元糖量を絰時的にソモギー · ネルソ ン法で測定した。 また、 同時に反応液の全糖量をアン 卜ロン法で測定し た。 還元力生成率 (%) は下記に示す計算式を用いて算出し、 それらの 結果を表 1 3 にまとめた。
計算式 r
反応後の還元糖量 汉応 Bijの還元糖量
還元力生成率(%) = X 1 0 0
反応後の全糖量 反応前の全糖量
表 1 3
* , 反応開始後の時間を示している。
表 1 3の結果から明らかなように、 可溶性澱粉、 プルラン、 デキス 卜 ランいずれも還元力の増加は実質的に見られず、 本発明の α —イソマル 卜シル転移酵素は、 これら高分子糖質を実質的に加水分解しないことが 判明した。
以上の表 1 2、 表 1 3の結果から明らかなように、 本発明の α —イソ マル トシル転移酵素は、 非還元末端の結合様式と して α — 1 , 6ダルコ シル結合を有し、 この非還元末端の結合様式以外の結合様式として α — 1 , 4ダルコシル結合を有するグルコース重合度が 3以上の糖質に作用 して環状四糖を生成するものと判断される。 実験 2 1 パノースからの生成物
濃度 5 %のパノース水溶液に、 実験 4の方法で得たバチルス · グロ ビ スポルス C 9 由来の精製 α —イソマル 卜シル転移酵素標品、 実験 7の方 法で得たバチルス · グロ ビスポルス C 1 1 由来の精製 α —イソマル 卜シ ル転移酵素標品、 実験 1 1 の方法で得たバチルス · グロ ビスポルス Ν 7 5 由来の精製 α —イソマル トシル転移酵素標品、 実験 1 5の方法で得た ァルスロパクター · ラモサス S 1 由来の精製 α —イソマル 卜シル転移酵 素標品、 及び実験 1 8の方法で得たァルスロパクター · グロ ビホルミス A 1 9 由来の部分精製 α —イソマル卜シル転移酵素標品のいずれかを、 基質固形物 1 g当たり 4単位加え、 3 0 °C、 p H 6 . 0で 1 乃至 1 2時 間作用させた。 酵素反応液の糖組成 (%) は、 実験 1 に記載の H P L C で分析した。 その結果を表 1 4 に示す。 表 1 4
反応時間 糖組成(%)
酵素
(hr) Glc* · Pan* CTS* A* B* C* その他
C9酵素 1 5.3 80.4 4.1 4.5 3.3 2.0 0.4
12 31.9 5.0 43.0 0.0 6.0 2.4 11.7
Cll酵素 1 5.2 80.5 4.0 4.6 3.3 1.9 0.5
12 32.2 4.6 43.5 0.0 5.8 2.3 11.6
N75酵素 1 5.5 80.0 4.2 4.4 3.5 2.0 0.4
12 31.8 4.4 43.2 0.0 6.5 2.4 11.7
SI酵素 1 5.0 81.1 3.8 4.2 3.8 1.9 0.2
12 32.5 4.0 43.0 0.0 6.8 2.3 11.4
A19酵素 1 5.2 80.7 4.0 4.3 3.6 1.9 0.3
12 32.2 4.2 43.1 0.0 6.6 2.3 11.6
*, Glcはグルコースを、 Panはパノースを、 CTSは環状四糖をそれぞれ示している < A、 B、 Cはそれぞれ未同定の成分 A、 B、 Cを示している。
表 1 4の結果から明らかなように、 本 α —イソマル トシル転移酵素の 作用により、 基質であるパノース量の減少と共に、 グルコースと環状四 糖の生成量が顕著に増加した。 このことから、 本発明の α —イソマル 卜 シル転移酵素は、 基質であるパノースにおけるイソマル 卜シル基と還元 末端のグルコースとの間の結合を切断してグルコースを遊離すると共に 、 イソマル トシル転移を含む反応を触媒することによって、 パノースか ら環状四糖を生成すると考えられた。
また、 上記の反応中に生成した他の成分についてみてみると、 反応初 期 (反応開始後 1 時間) には、 3種類の未同定の成分 A、 B、 Cの生成 が認められた。 上記の 5種類の酵素標品による反応液における成分 A同 士、 成分 B同士、 成分 C同士は H P L Cにおける保持時間が互いに一致
し、 このことから、 上記の 5種類の反応液中に生成した成分 A同士、 成 分 B同士、 成分 C同士は、 それぞれ同一の物質と判断された。 これらの 3種の成分のうち、 成分 Aは、 反応後期 (反応開始後 1 2時間) には消 失したが、 成分 B及び Cは幾分残存していた。 これらのことから、 本酵 素によるパノースからの環状四糖の生成は、 本酵素によるイソマル トシ ル転移によって生成する成分 Aを中間体として経由する一方、 成分 B及 び Cは本酵素の作用による生成物ではあるけれども環状四糖に変換され にく い中間体であると推察された。
上記の未同定の成分 A、 B及び Cを同定するために、 分取用 H P L C カラ厶 『丫 ^1。一 P a c k O D S — A R 3 5 5 — 1 5 S — 1 5 1 2 A』 (株式会社ワイェ厶シィ製造) を用いて、 バチルス · グロ ビスポ ルス C 9 由来酵素による上記の反応 1 時間の反応物からそれぞれを単離 し、 常法に従ってメチル化分析 (表 1 5 ) と 13 C — N M R分析 (表 1 6 ) を行なった。 表 1 5
表 1 6
(その 1 )
(続きあり)
(その 2)
(以上)
これらの結果から、 成分 Αは、 パノースの非還元末端グルコースの 3 位水酸基にィソマルトシル基が a結合した 5糖で、 下記に示す化学式 Ί で表わされる 3 — O— α —イソマル トシルパノースであることが判明し 、 本発明の α —イソマル卜シル転移酵素は、 パノースの非還元末端グル コースの 3位水酸基にイソマル 卜シル基を転移する作用を有することが 判明した。 化学式 1 : αο-Glc ( 1— *6 ) -Glcp ( 1 -*3 ) CTD— Glcp ( 1— 6 ) -Glc ( 1 - 4 ) D-G1CP
また、 成分 Bは、 パノースの非還元末端グルコースの 4位水酸基にィ ソマル 卜シル基が α結合した 5糖で、 下記に示す化学式 2で表わされる 4 一 0— α—イソマルトシルバノースであることが判明し、 本発明の α 一イソマル 卜シル転移酵素は、 パノースの非還元末端グルコースの 4位 水酸基にイソマルトシル基を転移する作用を有することが判明した。 化学式 2 : aD-GIc 、1~»6) aD-GlcP (. I→ ) aD-GlcP (1—6) aD— GIc ( l→4) — Glcp
さらに、 成分 cは、 パノースの還元末端グルコースの 1 位水酸基にィ ソマルトシル基が a結合した 5糖で、 下記に示す化学式 3で表される 1 一 0— α—イソマルトシル 3 —パノシ ドであることが判明し、 本発明の a —イソマル 卜シル転移酵素は、 パノースの還元末端グルコースの 1 位 水酸基にィソマル卜シル基を転移する作用を有することが判明した。 化学式 3 : D-Glc ( 1-*6 ) aD-GlcP < 1 1 ) /5 — GlcP
4
t
1
aD-GlcP ( 1→6 ) aD-Glc
次に、 上記で同定された成分 A、 B及び Cからの環状四糖の生成を、 精製 a—イソマル卜シル転移酵素を用いて以下のようにして調べた。 す なわち、 成分 A ( 3 — O— a—イソマル トシルバノース、 化学式 1 ) 、 成分 B ( 4 — O — a —イソマル トシルパノース、 化学式 2 ) 及び成分 C
( 1 — O— α—イソマルトシル; 8—パノシド、 化学式 3 ) のいずれかの 1 wZ v %水溶液 ( p H 6. 0 ) を調製し基質溶液とした。 これらの基 質溶液に、 実験 4の方法で得たバチルス · グロビスポルス C 9由来の精 製 a —イソマルトシル転移酵素標品及び実験 7の方法で得たバチルス · グロビスポルス C 1 1 由来の精製 a—イソマルトシル転移酵素標品のい ずれかを基質固形分 1 g当たり 1 単位加え、 3 5 °Cで 8時間作用させた 後、 H P L Cで反応後の糖組成 (%) を調べた。 結果を表 1 7に示す。
表 1
*1, 成分 Aは 3- 0-a-イソマルトシルパノース (化学式 1 ) を、 成分 Bは 4 - 0 -a-イソマルトシルパノース (化学式 2) を、 成分 Cは 1-0 - a-イソマル トシル -パノシド (化学式 3) をそれぞれ意味する。
*2, 反応後に残存していた基質 (成分 A、 B又は C) の全糖質に対する割合 を示している。
*3, 括弧内にグルコースと環状四糖の生成モル比を示している。
表 1 7から明らかなように、 本発明の α —イソマル卜シル転移酵素は 成分 Αによく作用し、 この酵素作用によって等モルのグルコースと環状
四糖が生成した。 一方、 成分 B及び Cに対しては本酵素は比較的作用し 難く、 成分 Aを基質とする場合と比べると環状四糖の生成は少なく、 ま た、 α —イソマル 卜シル転移によるさ らに別の生成物と思われる他の才 リ ゴ糖の生成も比較的多く認められた。 以上のことから、 本酵素の作用 によるパノースからの環状四糖の生成反応は、 主に成分 Αを中間体と し て経由し、 一部は、 成分 B及び Cを中間体として経由しているものと推 察された。
以上のことから、 本発明の α —イソマル卜シル転移酵素のパノースに 対する主たる作用は、 以下のように判断された。
( 1 ) 本発明の α —イソマル トシル転移酵素は、 パノースに作用し てイソマル トシル基と還元末端グルコースとの間の α — 1 , 4ダルコシ ル結合を切断し、 分子間の α—イソマル卜シル転移反応によって、 イソ マルトシル基を、 パノースの非還元末端グルコースの 3位又は 4位の水 酸基若しくはパノースの還元末端グルコースの 1 位の水酸基に転移し、 それぞれ、 3 — Ο— α —イソマルトシルバノース (上記で同定した成分 化学式 1 ) 、 4 一 0— α —イソマル トシルパノース (上記で同定し た成分 Β、 化学式 2 ) 、 及び 1 一 0 _ α —イソマル トシル /3 —パノシ ド (上記で同定した成分 C、 化学式 3 ) を生成する。
( 2 ) 本発明の α —イソマル トシル転移酵素は上記の生成物にも作 用し、 当該酵素が 3 — Ο— α —イソマル トシルバノースに作用すると、 この糖質における α —イソマル トシルー ( 1 — 3 ) —イソマル卜シル基 と還元末端グルコースとの間の α — 1 , 4ダルコシル結合を切断し、 分 子内転移の環化反応によって、 α —イソマル トシルー ( 1 → 3 ) —イソ マルトシル基における還元末端の 1 位の原子をそれ自身の非還元末端グ ルコースの 3位の水酸基に転移して環を閉じ、 環状糖質である環状四糖 を生成する。
このように、 本発明の α —イソマルトシル転移酵素は、 分子間転移と 分子内転移の 2つの転移作用を有しており、 本酵素の分子間転移は、 非 還元末端のイソマル卜シル基に隣接する α — 1 , 4 ダルコシル結合に作 用して、 そのイソマル卜シル基を、 他分子の非還元末端グルコースの 3 位又は 4位の水酸基若しくは還元末端グルコースの 1 位水酸基に転移す る分子間イソマルトシル転移作用であること、 また、 本発明の α —イソ マル トシル転移酵素の分子内転移は、 主として、 非還元末端の α —イソ マル トシルー ( 1 → 3 ) —イソマル トシル基に隣接する α — 1 , 4 グル コシル結合に作用し、 α —イソマル トシルー (Ί→ 3 ) —イソマル トシ ル基における還元末端をそれ自身の非還元末端グルコースの 3位水酸基 に分子内転移し、 環状糖質である環状四糖を生成する作用であることが 判明した。
以上、 実験 2 0及び実験 2 1 の結果から、 本発明の α —イソマル トシ ル転移酵素は、 非還元末端の結合様式として α — 1 , 6ダルコシル結合 を有し、 この非還元末端以外の結合様式と して α — 1 , 4ダルコシル結 合を有するグルコース重合度が 3以上の糖質に作用して環状四糖を生成 するものと判断される。 実験 2 2 転移受容体特異性
各種糖質が本発明の α—ィソマル 卜シル転移酵素の転移受容体になリ 得るかどうかについて、 以下の試験を行った。 即ち、 被験糖質と して、 D —グルコース、 D—キシロース、 L ーキシロース、 D —ガラク トース 、 D —フラク 卜ース、 D —マンノース、 D —ァラビノース、 D —フコー ス、 L 一ソルボース、 L 一ラムノース、 メチルー a — D —ダルコシ ド、 メチルー ) 3 — D —ダルコシ ド、 Ν —ァセチルー D —ダルコサミン、 D — リボース、 L ー リポース、 D —プシコース、 ソルビ トール、 キシリ 卜一
ル、 マンニ トール、 ァラビ トール、 リ ビ トール、 エリスリ トール、 マル 卜ース、 マル卜 トリオース、 マル 卜テ 卜ラオース、 マル卜ペン夕オース 、 イソマル トース、 イソマル卜 ト リオース、 a , α — トレハロース、 ot , — 卜レハロース、 コージビオース、 ニゲロース、 セロ ビオース、 ゲ ンチビオース、 イソパノース、 マルチ トール、 マル卜 ト リイ トール、 ラ ク 卜ース、 スクロース、 エルロース、 イソマルトシルダルコシ ド、 α — 環状デキス 卜リ ン、 )8 —環状デキス 卜 リ ン、 ァ一環状デキス ト リ ン、 及 び L ーァスコルビン酸を用い、 これらのいずれかを含む水溶液を調製し た。 これらの被験糖質の水溶液それぞれに、 糖供与体としてパノースを 等濃度になるように加え、 さらに、 実験 4の方法で得たバチルス · グロ ビスポルス C 9 由来の精製 α —イソマル トシル転移酵素標品、 実験 7の 方法で得たバチルス · グロ ビスポルス C 1 1 由来の精製 α —イソマル ト シル転移酵素標品、 実験 1 1 の方法で得たバチルス · グロ ビスポルス Ν 7 5 由来の精製 α —イソマル トシル転移酵素標品、 実験 1 5の方法で得 たァルスロパクター · ラモサス S 1 由来の精製 α —イソマル 卜シル転移 酵素標品、 及び実験 1 8の方法で得たアルスロバクタ一 · グロ ビホルミ ス A 1 9 由来の部分精製 α —イソマル 卜シル転移酵素標品のいずれかを 、 糖質固形物 1 g当たり 1 0単位ずつ加え、 糖濃度を 3 . 2 w Z v %に なるように調整した。 以上の反応液を 3 0 °C、 p H 6 . 0で 2 4時間保 持して酵素反応に供した。 酵素反応後の反応液を、 被験糖質が単糖又は 二糖の場合はガスクロマ トグラフィ ー法 (以下、 「 G L C法」 と略記す る。 ) で、 被験糖質が三糖以上の場合は H P L C法で分析し、 糖転移物 が生成したか否かによって、 それぞれの被験糖質が本酵素の転移受容体 となり得るか否かを調べた。 なお、 G L Cでは、 G L C装置は株式会社 島津製作所製 『 G C — 1 6 A』 、 カラムはジー · Ιル ' サイエンス株式 会社製 『 2 %シリ コン 0 V — 1 7 クロモゾルプ W』 を充填したステン
レスカラム ( 3 mm <i) X 2 m) 、 キャ リアーガスは窒素ガスを流量 4 0 m I 分で 1 6 0 eCから 3 2 0 °Cまで 7. 5 °CZ分の速度で昇温し、 検 出は水素炎イオン検出器で分析した。 H P L Cに於いて、 H P L C装置 は東ソ一株式会社製 『 C C P D』 、 カラムは 『O D S — A Q— 3 0 3』
(株式会社ワイェ厶シィ一社製造) 、 溶離液は水を流速 0. 5 m I Z分 で、 検出は示差屈折計で分析した。 結果を表 1 8 に示す。 表 1 8
(その 1)
(続きあり) 注) 表中、 「一」 は糖転移物が生成しなかったことを、 「土」 は糖転移物が全糖質に 対して 1%未満生成したことを、 「十」 は糖転移物が全糖質に対して 1 %以上 10% 未満生成したことを、 「++」 は糖転移物が全糖質に対して 10%以上生成したこと を示している。
(その 2 )
(以上) 注) 表中、 は糖転移物が生成しなかったことを、 「士」 は糖転移物が全糖質に 対して 1 %未満生成したことを、 「 +」 は糖転移物が全糖質に対して 1 %以上 1 0 % 未満生成したことを、 「+ +」 は糖転移物が全糖質に対して 1 0 %以上生成したこと を示している。
表 1 8の結果から明らかなように、 本発明の α—イソマルトシル転移 酵素は、 転移受容体として種々の糖質が利用できることが判明した。 詳 細には、 バチルス ' グロ ビスポルスに属する微生物である C 9株、 C 1
1 株及び N 7 5株由来の当該酵素は、 特に、 D—グルコース、 D—及び L ーキシロース、 メチルー α—ダルコシ ド、 メチル— /8 —ダルコシ ド、 イソマルトース、 ネオ 卜レハロース、 ゲンチビオース、 イソマル トシル ダルコシ ド、 及びしーァスコルビン酸によく転移し、 次いで、 し一ソル ボース、 マル トース、 トレハロース、 コージビオース、 ニゲロース、 セ ロビオース、 ラク トース、 スクロース、 マルト 卜リオース、 イソマルト ト リオース、 イソパノース、 エルロース、 マル 卜テ トラオース、 マル 卜 ペンタオース、 エリスリ トール、 マルチ トール、 マル ト 卜 リイ トールに 転移し、 さらには、 D—ァラビノース、 D—フコース、 L一ラムノース にも転移することが判明した。 ァルスロパクター ■ ラモサス S 1 由来の 当該酵素は、 特に、 D—グルコース、 D—及び Lーキシロース、 メチル 一 α —ダルコシ ド、 Lー リボース、 イソマルトース、 ネオ トレハロース 、 マルト ト リオース、 イソマルト トリオース、 イソマル トシルグルコシ ド、 Lーァスコルビン酸によく転移し、 次いで、 D—ガラク トース、 D 一フラク 卜ース、 D—ァラビノース、 D—フコース、 L一ソルボース、 L 一ラムノース、 メチル— )3 —ダルコシ ド、 D— リボース、 マル トース 、 卜レハロース、 コージビオース、 ニゲロース、 セロビオース、 ゲンチ ビオース、 ラク 卜ース、 スクロース、 イソパノース、 エルロース、 マル 卜テ トラオース、 エリスリ トール、 マルチ トール、 マル ト 卜 リイ トール に転移し、 さらには、 D—プシコース、 マル卜ペンタオース、 ソルビ ト ール、 キシリ トール、 ァラビ トール、 リ ビ トールにも転移することが判 明した。 ァルスロパクター ' グロ ビホルミス A 1 9 由来の当該酵素は、 特に、 D—グルコース、 D—及び L ーキシロース、 メチル— α—ダルコ シ ド、 イソマル トース、 ネオ トレハロース、 イソマル トシルグルコシ ド によく転移し、 次いで、 L —ソルボース、 メチルー ) 3 —ダルコシ ド、 マ ル卜ース、 マル 卜 トリオース、 マルトテ 卜ラオース、 マル卜ペンタ才ー
ス、 イソマルト トリオース、 卜レハロース、 コージビオース、 ニゲロー ス、 セロ ビオース、 ゲンチビオース、 イソパノース、 マルチ トール、 マ ル 卜 ト リイ トール、 ラク 卜ース、 スクロース、 エルロース、 L —ァスコ ルビン酸に転移し、 さらには、 D —ガラク 卜ース、 D—フラク 卜ース、 D—ァラビノース、 D—フコース、 L ーラ厶ノース、 D— リボース、 L ー リボース、 D —プシコース、 ソルビ トール、 キシリ トール、 エリスリ トールにも転移することが判明した。
以上述べた本発明の α —イソマル卜シル転移酵素の性質のうち、 精製 標品について得られたものを、 先にアルテルナンから環状四糖の生成が 報告されている 『ョ一口ビアン ' ジャーナル ' ォブ ' バイオケミス ト リ 一』 、 第 2 2 6巻、 6 3 3乃至 6 3 9頁 ( 1 9 9 4年) 記載の加水分解 酵素アルテルナナーゼの場合と比較した。 その結果を表 1 9 にまとめた
表 1 9
a—イソマルトシル転移酵素
アルテルナ 性 質 ナ一ゼ
C9酵素 C11酵素 Ν75酵素 S1酵素
酵素の種類 転移酵素 転移酵素 転移酵素 転移酵素 加水分解酵素 等電点 (pi) 5.5±0.5 5.6±0·5 7.8±0.5 4.2±0.5 約 4
反応取 iSpH 約 6.0 約 5.5乃至 約 6.0 約 6.0 約 7
6.0
Ca2 +による なし なし なし なし あり 活性化
Fe2+, Mn2+, EDTA なし なし なし なし あり による阻害
可溶性澱粉, プル しない しない しない しない 弱くする ランの加水分解
表 1 9から明らかなとおり、 本発明の α —イソマル卜シル転移酵素は 、 アルテルナナ一ゼとは全く異なる性質を有する新規な酵素であるとい える。 実験 2 3 環状四糖の調製
パノース (株式会社林原生物化学研究所製造) の水溶液 (約 1 0 0 L ) を濃度 4 wZ v %、 p H 6. 0、 温度 3 0 °Cに調整した後、 実験 7の 方法で得た本発明の精製 α —ィソマルトシル転移酵素標品をパノース 1 g当たり 2単位加え、 4 8時間作用させた後、 1 0 0 °Cで 1 0分間熱処 理して酵素を失活させた。 この反応液の一部を採り、 H P L Cで環状四 糖生成量を調べたところ、 糖組成として約 4 4 %であった。 この反応液 を p H 5. 0、 温度 4 5 °Cに調整した後、 実験 1 と同様に α —ダルコシ ダーゼ処理 (固形物 1 g当たり 1 5 0 0単位を添加) とナガセ生化学ェ 業社製ダルコアミラーゼ剤 (ダルコチーム) 処理 (固形物 1 g当たり 7 5単位を添加) を 2 4時間行い、 残存する還元性オリ ゴ糖などを加水分 解し、 更に、 水酸化ナ ト リ ウムで p H 5. 8 に調整し 9 0 °Cで 1 時間保 持して酵素を失活させ、 不溶物を濾過して除去した。 この濾液を逆浸透 膜を用いて固形分濃度約 1 6 %まで濃縮した後、 常法に従って脱色、 脱 塩、 濾過、 濃縮したところ、 固形分約 3 6 5 0 gを含む糖液約 6. I k gを得た。 得られた糖液を、 オルガノ製イオン交換樹脂 (アンバーライ 卜 C R — 1 3 1 0、 N a型) を充填したカラム (ゲル量約 2 2 5 L ) に 供し、 力ラム内温度 6 0 °Cで流速約 4 5 L Z hの条件でク口マ ト分離を 行なった。 溶出液の糖組成を実験 1 に記載の H P L C法でモニターし、 環状四糖の純度が 9 8 %以上の画分を回収し、 常法に従って脱色、 脱塩 、 濾過、 濃縮したところ、 固形分約 1 0 0 0 gを含む糖液約 3 k gを得
た。 得られた糖液の糖組成を H P L C法で測定したところ、 環状四糖の 純度は約 9 9. 2 %であった。 実験 2 4 水溶液からの結晶化
実験 2 3の方法で得た環状四糖水溶液をエバポレーターで濃度約 5 0 %に濃縮した後、 得られた濃縮糖液約 2 k gを円筒状のプラスチック容 器に入れ、 緩やかに回転させながら約 2 0時間で温度を 6 5 °Cから 2 0 °Cまで下げて晶析させ、 乾燥して、 白色の結晶状粉末を得た。 その顕微 鏡写真を図 2 5 に示す。 続いて、 遠心濾過器を用いて分蜜して、 結晶状 物を湿重量で 5 4 2 g回収した。 更に、 6 0 °Cで 3時間乾燥して環状四 糖結晶状粉末を 4 5 6 g得た。 得られた結晶状粉末の糖組成を H P L C 法で測定したところ、 環状四糖の純度は 9 9. 9 %以上で、 極めて高純 度であった。
この環状四糖の結晶状粉末を粉末 X線回折法で解析したところ、 図 2 6 に示すように、 主な回折角 ( 2 0 ) と して、 1 0. 1 ° 、 1 5. 2 ° 、 2 0. 3 ° 及び 2 5. 5 ° を有することを特徴とする回折スペク トル が得られた。 また、 この結晶状粉末の水分をカール · フィ ッシャー法で 測定したところ、 その水分は 1 3. 0 %であること、 また、 環状四糖 1 分子当たり 5乃至 6分子の水を含む結晶であることが判明した。
更に、 この環状四糖の結晶粉末を熱重量測定したところ、 図 2 7 に示 す熱重量曲線が得られ、 その重量変化と温度との関係から、 1 5 0 °Cま で温度を上昇させたとき、 4乃至 5分子の水に相当する重量減少が認め られ、 続いて、 2 5 0 °C付近で 1 分子の水に相当する重量減少が認めら れ、 更に、 2 8 0 °C付近から環状四糖自体の熱分解と考えられる重量減 少が観察された。 これらのことから、 本発明の環状四糖 5乃至 6含水結 晶は、 常圧において、 温度を 1 5 0 °Cまで上昇させることにより結晶分
子当たり 4乃至 5分子の水が離脱して 1 分子の水を含む結晶になリ、 更 に 2 5 0 °C付近で 1 分子の水が結晶から離脱して無水結晶になることが 判明した。 実験 2 5 環状四糖 1 含水結晶への変換
実験 2 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末をガラス容器に 入れ、 予め温度 1 4 0 °Cに保温したオイルバス中にそのガラス容器を 3 0分間保持した。 得られた環状四糖粉末を粉末 X線回折法で解析したと ころ、 熱処理前の 5乃至 6含水結晶の粉末 X線回折とは全く異なり、 図 2 8 に示すよう に、 主な回折角 ( 2 0 ) として、 8 . 3 ° 、 1 6 . 6 ° 、 1 7 . 0 ° 及び 1 8 . 2 。 を有することを特徴とする回折スペク トル が得られた。 また、 この結晶状粉末の水分をカール · フィ ッシャー法で 測定したところ、 その水分は約 2 . 7 %で、 環状四糖 1 分子当たリ 1 分 子の結晶水を含むことが判明した。 更に、 この結晶粉末を熱重量測定し たところ、 図 2 9 に示す熱重量曲線が得られ、 その重量変化と温度との 関係から、 温度 2 7 0 °C付近で 1 分子の水に相当する重量減少が認めら れ、 更に、 温度 2 9 0 °C付近から環状四糖自体の熱分解と考えられる重 量減少が観察された。 これらのことから、 本実験例で得た環状四糖結晶 状物は 1 含水結晶であることが判明した。 実験 2 6 無水結晶への変換
実験 2 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末を温度 4 0 °C又 は 1 2 0 °Cでそれぞれ 1 6時間真空乾燥した。 得られた環状四糖粉末の 水分をカール · フィ ッシヤー法で測定したところ、 真空乾燥温度 4 0 °C の場合は水分が約 4 . 2 %であり、 真空乾燥温度 1 2 0 °Cの場合は水分 が約 0 . 2 %で、 実質的に無水であることが判明した。 これら真空乾燥
した環状四糖粉末を粉末 X線回折法で解析したところ、 真空乾燥前の 5 乃至 6含水結晶の粉末 X線回折及び 1 含水結晶のものとは全く異なリ、 図 3 0 (真空乾燥温度 4 0 °C) 、 図 3 1 (真空乾燥温度 1 2 0 °C) に示 すように、 主な回折角 ( 2 0 ) と して、 1 0 . 8 ° 、 1 4 . 7 ° 、 1 5 . 0 ° 、 1 5 . 7 ° 及び 2 1 . 5 ° を有することを特徴とする回折スぺ ク トルが得られた。 両回折スぺク トル間のピーク強度に強弱が認められ るものの、 基本的にピークの回折角 ( 2 0 ) は同一で、 結晶学的に同一 の無水結晶であると判断された。 また、 回折スペク トルのベースライン は山状を呈し、 真空乾燥前の環状四糖 5乃至 6含水結晶のもの、 及び 1 含水結晶のものと比べ結晶化度が低下しており、 非結晶状態 (ァモルフ ァス) の環状四糖が存在していることが判明した。 このことから、 真空 乾燥 4 0 °Cの場合の水分を約 4 . 2 %含む環状四糖粉末は、 その水分を 含む環状四糖ァモルファスと、 環状四糖無水結晶とが混在する粉末であ ると推察された。
以上のことから、 環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末を真空乾燥すること により、 環状四糖 5乃至 6含水結晶は水分子を失い、 非結晶状態のァモ ルファスと無水結晶に変換することが判明した。 なお、 水分 0 . 2 %の 無水環状四糖粉末について、 実験 2 4 と同様に熱重量分析したところ、 図 3 2 に示すように、 温度 2 7 0 °C付近から環状四糖の熱分解と考えら れる重量減少のみが観察された。 実験 2 7 水に対する飽和濃度
温度 1 0乃至 9 0 °Cでの水に対する環状四糖の飽和濃度を調べるため 、 密栓付きガラス製容器に水 1 O m l を入れ、 それに実験 2 4の方法で 得た環状四糖 5乃至 6含水結晶を、 各温度で完全に溶解する量以上の量 を加えた後、 ガラス容器を密封し、 飽和に達するまで温度 1 0乃至 9 0
°Cで保温しながら 2 日間攪袢した。 それぞれの温度の環状四糖飽和溶液 を精密濾過して未溶解の環状四糖を除去した後、 その濾液の水分を乾燥 減量法 ( 1 2 0 °Cで真空乾燥) で調べ、 各温度での飽和濃度 (無水物換 算) を求めた。 結果を表 2 0 に示す。 表 2 0
実験 2 8 熱安定性
実験 2 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶を水に溶解し濃度 1 0 w/ V %の環状四糖水溶液を調製し、 その溶液 8 m I をガラス製試験 管に採り、 密封した後、 1 2 0 °Cで 3 0乃至 9 0分間加熱した。 放冷後 、 それら溶液の着色度の測定と、 実験 1 記載の液体クロマ トグラフィー 法による純度測定を行った。 着色度は、 4 8 0 n mにおける 1 c mセル での吸光度と した。 結果を表 2 1 に示す。 表 2 1
-hn
加 熱 時 間 \7T) 看" &度 Q A 480 純 度 %)
0 0. 00 1 00
30 0. 00 1 00
60 0. 00 1 00
90 0. 00 100
表 2 1 の結果から明らかなように、 環状四糖水溶液は 1 2 0 °Cの高温 加熱でも着色はなく、 糖組成の純度の低下もなく、 環状四糖は熱に対し て安定な糖質であることが判明した。 実験 2 9 p H安定性
実験 2 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶を各種緩衝液 ( 2 0 m M ) に溶解し、 環状四糖を濃度 4 wZ V %、 p H 2乃至 1 0 に調整し た環状四糖溶液を調製した。 それぞれの溶液 8 m I をガラス製試験管に 採り、 密封した後、 1 0 0 °Cで 2 4時間加熱した。 放冷後、 それら溶液 の着色度の測定と、 実験 1 に記載の液体クロマ トグラフィ 一法による純 度測定を行った。 着色度は、 4 8 0 n mにおける 1 c mセルでの吸光度 と した。 結果を表 2 2 に示す。 表 2 2
pH (緩衝液の 種類) 純 度 (%)
2. 0 (酢酸) 0. 00 93
3. 0 (酢酸) 0. 00 100
4. 0 (酢酸) 0. 00 100
5. 0 (酢酸) 0. 00 100
6. 0 (トリス—塩酸) 0. 00 100
7. 0 (トリス—塩酸) 0. 00 100
8. 0 (トリス—塩酸) 0. 00 100
9. 0 (アンモニゥム) 0. 00 100
10. 0 (アンモニゥム) 0. 00 100
表 2 2の結果から明らかなように、 環状四糖は 1 2 0 °Cの高温で 2 4 時間加熱しても、 p H 2乃至 1 0の広範囲で着色はなく、 p H 2 におい て糖組成の純度は僅か低下するものの、 卩 ^1 3乃至 1 0の範囲では全く 糖組成の純度は低下せず、 環状四糖は広い P H範囲で換言すれば、 p H 3乃至 5の酸性側、 p H 6乃至 8の中性側、 p H 9乃至 1 0のアルカ リ 側で煮沸しても極めて安定な糖質であることが判明した。 実験 3 0 ァミノカルボニル反応
実験 2 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶を水に溶解し、 更に 、 それに市販試薬特級のグリ シンと リ ン酸緩衝液を加え、 5 0 m M リ ン 酸緩衝液で p H 7 . 0 に調整した 1 w/ v %グリ シンを含む 1 O wZ v %環状四糖溶液を調製した。 その溶液 4 m I をガラス製試験管に採り、 密封した後、 1 0 0 °Cで 3 0乃至 9 0分間加熱した。 室内で放冷後、 そ れらの着色度を測定しァミノカルボニル反応性を調べた。 着色度は、 4 8 ひ n mにおける 1 c mセルでの吸光度とした。 結果を表 2 3 に示す。
表 2 3
表 2 3の結果から明らかなように、 環状四糖は、 グリ シン共存下で加 熱しても着色はなく、 グリ シンとの掲変を引き起こさない、 換言すれば ァミノカルボニル反応 (メイラー ド反応とも言う) を起こしにく い安定 な糖質であることが判明した。 実験 3 1 ァミノカルボニル反応
実験 2 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶と市販ポリペプトン (日本製薬製) とを脱イオン水に溶かし、 5 w / V %ポリペプトンを含 む 1 O wZ v %環状四糖溶液を調製した。 その溶液 4 m l をガラス製試 験管に採リ、 密封した後、 1 2 0 °Cで 3 0乃至 9 0分間加熱した。 室内 で放冷後、 それらの着色度を測定しァミノカルボニル反応性を調べた。 同時に、 ポリペプトンのみを含む溶液をブランクとして同様に加熱した 。 着色度は、 4 8 0 n mにおける 1 c mセルでの吸光度とし、 ブランク の吸光度を差し引いた値とした。 結果を表 2 4 に示す。 表 2 4
加熱時間 (分) 着 ¾度 (A 480 nm)
0 0. 0 0
3 0 0. 0 0
6 0 0. 0 0
9 0 0. 0 0
表 2 4の結果から明らかなように、 環状四糖は、 ポリペプトン共存下 で加熱して、 ポリペプトンとの褐変を引き起こさない、 換言すれば、 ァ ミノカルボニル反応を起こしにく い安定な糖質であることが判明した。 実験 3 2 包接作用
実験 2 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶を脱イオン水に溶か し、 2 0 %水溶液を調製した。 その水溶液 1 O O g当たり、 メタノール は 2 g、 エタノールは 3 g、 酢酸は 4 . 6 gを加えて包接を行なった。 その後、 それぞれを濾過し濾液を凍結乾燥し、 未包接物を除去した。 対 照として、 包接能を有することが知られている分枝サクロデキス ト リ ン (商品名 『イソエリー 卜 P』 、 マルハ株式会社販売) を用いて同様に行 なった。
凍結乾燥粉末中の包接物量を測定するために、 それぞれの凍結乾燥粉 末 1 gを 5 m I の脱イオン水に溶かし、 それに 5 m I のジェチルエーテ ルを加えて抽出を行ない、 再度、 抽出を繰り返した後、 ジェチルエーテ ル中の抽出物をガスクロマ トグラフィ ー法で定量した。 結果を表 2 5 に 示す。
表 2 5
表 2 5の結果から明らかなように、 環状四糖は包接能を有しており、 その包接能は、 分枝サイクロデキス 卜リ ンのそれと比べ、 重量当たり約 2倍もの強さであることが判明した。 実験 3 3 甘味度
実験 2 4の方法で得られた環状四糖 5乃至 6含水結晶を脱イオン水に 溶かし固形物当たり 1 0 %水溶液を調製し、 この環状四糖 1 0 %水溶液 を基準と し、 蔗糖 (市販グラニュー糖) の濃度を変え、 パネラー 5名で 官能試験を行なった。 その結果、 環状四糖の甘味度は、 蔗糖の約 2 0 % であった。 実験 3 4 消化性試験
実験 1 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶を用いて、 『日本栄 養食糧学会誌』 、 第 4 3巻、 2 3乃至 2 9頁 ( 1 9 9 0年) に記載の岡 田等の方法に準じて、 試験管内での唾液アミラーゼ、 合成胃液、 脬液ァ ミラーゼ、 小腸粘膜酵素による環状四糖の消化性を調べた。 対照と して 、 難消化性糖質と して知られているマルチ トールを用いた。 結果を表 2 6 に示す。
表 2 6
表 2 6の結果から明らかなように、 環状四糖は、 唾液アミラーゼ、 合 成胃液、 脖液アミラーゼで全く消化されず、 小腸粘膜酵素によって僅か に消化されたが、 その程度は 0. 7 4 %と低値であり、 対照の難消化性 糖質マルチ トールの 1 Z 5以下であリ、 環状四糖が極めて消化されにく い糖質であることが判明した。 実験 3 5 醃酵性試験
実験 2 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶を用いて、 『ジャー ナル ' 才ブ ' 二ユー ト リ ショナル ' サイエンス · アン ド · ビタミノ ロジ ― ( J o u r n a l o f N u t r i t i o n a l S c i e n c e a n d V i t a m i n o I o g y ) 』 、 第 3 7巻、 5 2 9乃至 5 4 4頁 ( 1 9 9 1 年) に記載の O k u らの方法に準じて、 ラッ ト盲腸内容 物による環状四糖の発酵性を調べた。 盲腸内容物は、 ウィスター系雄ラ ッ トをエーテル麻酔下で屠殺し嫌気的に採取し、 4倍量の 0. 1 M炭酸 水素ナ ト リ ウム水溶液に懸濁したものを用いた。 環状四糖は盲腸内容物 重量当たり約 7 %を添加し、 添加直後及び 1 2時間後に残存する環状四
糖量はガスクロマ トグラフィー法で定量した。 その結果、 添加直後の環 状四糖濃度は盲腸内容物 g当たり 6 8 . 0 m g 、 1 2時間後の環状四糖 濃度は盲腸内容物 1 g 当たり 6 3 . O m gであり、 9 3 %が醃酵されず 残存していることがわかり、 環状四糖は極めて醱酵されにく い糖質であ ることが判明した。 実験 3 6 資化性試験
実験 2 4の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶を用いて、 『腸内フ ローラと食物因子』 、 光岡知足編、 学会出版センター ( 1 9 8 4年) に 記載の方法に準じて、 各種腸内細菌による資化性を調べた。 即ち、 予め 培養しておいた新鮮な菌を、 環状四糖を 0 . 5 %添加した P Y F培地 5 m I に約 1 0 7C F U接種し、 嫌気条件下で 3 7 で 4 日間培養した。 対 照と して、 資化されやすい糖質グルコースを用いた。 資化性の判定は、 培養後の培養液の p Hが 6 . 0以上の場合、 資化されない (一) とし、 6 . 0未満の場合、 資化される (+ ) とした。 更に、 培養液中に残存す る糖質をアンスロン法で測定し糖質の減少量を調べ、 資化性の判定を追 認した。 結果を表 2 7 に示す。 表 2
腸内細菌株 資 化 性
還 状 pq 糖 グ z レコース 、ス J昭iB
+
JCM5826
Bifuioboctcfiwn odolcsccntis ― +
JCM1275
Closiridiwn per^mgcns - +
JCM3816
Ksch crichici coli +
IFO3301
Eubacterium aerofaciens +
ATCC25986
Lactobacillus acidophilus +
JCM1132
表 2 7の結果から明らかなように、 環状四糖は、 試験した腸内細菌株 のいずれにも資化されず、 対照のグルコースはいずれにも資化されたこ とから、 環状四糖が腸内細菌に極めて資化されにく い糖質であることが 判明した。 実験 3 7 急性毒性試験
マウスを使用して、 実験 2 4の方法で得た環状四糖高含水結晶を経口 投与して急性毒性試験を行なった。 その結果、 環状四糖は低毒性の物質 で、 投与可能な最大投与量においても死亡例は認められなかった。 従つ て、 その L D 5。値は、 5 O g Z k gマウス体重以上であることが判明し た。
以上の実験 3 3乃至 3 7の結果から、 環状四糖は、 経口摂取しても、 消化、 吸収されにく く、 無カロ リー乃至低カロ リーの可食素材と して、 ダイエツ 卜甘味料、 高甘味度甘味料の賦形剤、 ダイエツ 卜飲食物の増粘 剤、 増量剤、 賦形剤、 更には、 食物繊維、 脂肪代替食品材料などと して 有利に利用できる。
以下、 本発明の環状四糖、 それを含む糖質の製造方法を実施例 Aで、 環状四糖、 それを含む糖質を含有せしめた組成物を実施例 Bで示す。 実施例 A - 1
バチルス · グロビスポルス C 1 1 ( F E R M B P — 7 1 4 4 ) を実 験 6の方法に準じて、 フアーメンターで 4 8時間培養した。 培養後、 S F膜を用いて除菌濾過し、 約 1 8 Lの培養濾液を回収し、 更に、 その濾 液を U F膜濃縮し、 本発明の粗 α—イソマルトシル転移酵素液約 1 L ( 3 0. 2単位 Zm l ) を回収した。 次いで、 パノース (株式会社林原生 物化学研究所製造) を 1 0 %濃度になるよう に水に溶解させた後、 p H 6. 0、 温度 3 5 °Cに調製し、 これに上記の方法で調製した粗 α—イソ マル 卜シル転移酵素をパノース 1 g当たり 2単位の割合になるよう に加 え、 3 6時間反応させた。 その反応液を 9 5 °Cに加熱し 1 0分間保った 後、 冷却し、 濾過して得た濾液を、 常法に従って、 活性炭で脱色し、 H 型及び 0 H型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、 更に、 濃縮し、 乾 燥し、 粉砕して、 環状四糖含有粉末を固形物当たり収率約 9 1 %で得た 本品は、 固形物当たり、 グルコース 3 4 %、 イソマル トース 2. 1 % 、 パノース 2. 3 %、 環状四糖 4 5. 0 %、 イソマル 卜シルパノース 4 . 8 % . イソマルトシルパノ シ ド 1 . 8 %、 及びその他の糖質を 1 0. 0 %含有しており、 温和な甘味、 適度の粘度、 保湿性、 包接性を有し、
甘味料、 呈味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安定剤、 賦形剤、 包接 剤、 粉末化基材などとして、 各種飲食物、 化粧品、 医薬品などの組成物 に有利に利用できる。 実施例 A— 2
粉末マル トース (株式会社林原製造、 登録商標 『サンマルト』 ) を 3 0 %水溶液とし、 これに α—ダルコシダーゼを含有する酵素剤 (天野製 薬株式会社、 商品名 『 トランスダルコシダーゼ L ァマノ』 をマル ト ース固形物当たり 0. 0 8 %加え、 ρ Η 5. 5 に調整し、 5 5 °Cで 1 8 時間反応させ、 次いで加熱失活させた後、 p H 6. 0、 温度 3 5 °Cに調 製し、 これに実施例 A— 1 の方法で調製した粗 α - イソマルトシル転移 酵素を固形物 1 g当たり 2単位の割合になるように加え、 3 6時間反応 させた。 その反応液を 9 5 °Cに加熱し 1 0分間保った後、 冷却し、 濾過 して得た濾液を常法に従って活性炭で脱色し、 H型及び O H型イオン交 換樹脂により脱塩して精製し、 更に濃縮して濃度 7 0 %のシラップを固 形物当たり収率約 9 2 %で得た。
本品は、 固形物当たり、 グルコース 3 2. 5 %、 マルトース 1 5. 7 %、 イソマル トース 9. 8 %、 マルト ト リオース 4. 0 % , パノース 0 . 3 %、 イソマル ト ト リオース 1 . 6 %、 環状四糖 1 7. 5 % , イソマ ル トシルバノース 1 . 2 %、 イソマルトシルパノシ ド 0. Ί %、 及びそ の他の糖質を 1 6. 7 %含有しており、 温和な甘味、 適度の粘度、 保湿 性、 包接性を有し、 甘味料、 呈味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安 定剤、 賦形剤、 包接剤、 粉末化基材などと して、 各種飲食物、 化粧品、 医薬品などの組成物に有利に利用できる。 実施例 A— 3
プルラン (株式会社林原製造) を 5 %水溶液と し、 これに 0 —ァミラ ーゼ (生化学工業株式会社製造) 及びプルラナーゼ (株式会社林原生物 化学研究所製造) をプルラン固形物 1 g当たりそれぞれ 5 0 0単位、 2 0単位の割合で加え、 p H 6. 0 に調整し、 4 5 °Cで 4 8時間反応させ 、 次いで加熱失活させた後、 p H 6. 0、 温度 3 5 °Cに調整し、 これに 実験 4の方法で調製した精製 α—イソマル卜シル転移酵素を固形物 1 g 当たり 2単位の割合になるように加え、 3 6時間反応させた。 その反応 液を 9 5 °Cに加熱し 1 0分間保った後、 冷却し、 濾過して得た濾液を常 法に従って活性炭で脱色し、 H型及び O H型イオン交換樹脂によリ脱塩 して精製し、 更に濃縮して濃度 7 0 %のシラップを固形物当たり収率約 9 0 %で得た。
本品は、 固形物当たり、 グルコース 1 0. 7 %、 マルトース 6 2. 7 %、 マルト ト リオース 0. 1 %、 環状四糖 2 2. 6 % . イソマル 卜シル マル トース 1 . 0 %、 及びその他の糖質を 2. 9 %含有しており、 温和 な低甘味、 適度の粘度、 保湿性、 包接性を有し、 甘味料、 呈味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安定剤、 賦形剤、 包接剤、 粉末化基材などと して、 各種飲食物、 化粧品、 医薬品などの組成物に有利に利用できる。 実施例 A— 4
とうもろこし澱粉を濃度 3 3 %澱粉乳とし、 これに濃度 0. 1 %とな るように炭酸カルシウムを加えて p H 6. 5 に調整し、 これに α —アミ ラーゼ剤 (ノボ社製、 商品名 『ターマミール 6 0 し』 ) 澱粉 1 g当り 0 . 2 %になるように加え、 9 5 °Cで 1 5分間反応させ、 次いで 1 2 0 °C で 2 0分間才一 トクレーブし、 約 5 5 °Cに急冷し、 これにイソアミラー ゼ (株式会社林原生物化学研究所製) を澱粉 1 g当り 1 , 0 0 0単位及 び —アミラーゼ (ナガセ生化学工業株式会社製) を澱粉 1 g 当り 6 0
単位の割合になるように加え、 2 4時間反応させ、 次いで加熱失活させ た。 これを濃度 3 0 %、 p H 5 . 5、 温度 5 5 °Cに調整した後、 α —グ ルコシダーゼ剤 『 トランスダルコシダーゼ L 「ァマノ」 』 をマル トー ス固形物 1 g当り 0. 0 8 %加え、 1 8時間反応させ、 次いで加熱失活 させた後、 p H 6 . 0、 温度 3 5 °Cに調製し、 これに実験 7の方法で調 製した精製 α —ィソマル卜シル転移酵素を固形物 1 g当り 2単位の割合 になるように加え、 3 6時間反応させた。 その反応液を 9 5 °Cに加熱し 1 0分間保った後、 冷却し、 濾過して得た濾液を、 常法に従って、 活性 炭で脱色し、 H型及び O型イオン交換樹脂により脱塩して精製し、 更に 濃縮して濃度 7 0 %のシラップを固形物当り収率 9 0 %で得た。
本品は、 固形物当り、 グルコース 2 5 . 1 %、 マルトース 1 3 . 8 % 、 イソマルトース 1 3 . 9 % , マルト ト リオース 3 . 5 % , パノ ース 0 . 2 %、 イソマルト ト リオース 2 . 0 %、 環状四糖 1 4 . 5 %、 イソマ ルトシルバノース 2 . 5 % . イソマル卜シルパノシ ド 1 . 7 %、 及びそ の他の糖質を 2 2 . 8 %含有しており、 温和な甘味、 適度の粘度、 保湿 性、 包接性を有し、 甘味料、 呈味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安 定剤、 賦形剤、 包接剤、 粉末化基材などと して、 各種飲食物、 化粧品、 医薬品など各種組成物に有利に利用できる。 実施例 A — 5
実施例 A — 1 の方法で得た環状四糖含有粉末を、 濃度 5 %、 p H 5 . 0、 温度 4 5 °Cに調整した後、 これに α —ダルコシダーゼ剤 『 卜ランス ダルコシダーゼ L ァマノ』 、 ダルコアミラーゼ剤 (ナガセ生化学ェ 業株式会社製造、 商品名 『ダルコチーム』 ) を固形物 1 g 当たりそれぞ れ 1 , 5 0 0単位及び 7 5単位添加し、 2 4時間反応して、 その反応液 を 9 5 °Cに加熱し、 1 0分間保った後、 冷却し、 濾過して得た濾液を常
法に従って活性炭で脱色し、 H型及び O H型イオン交換樹脂により脱塩 して精製し、 更に濃縮して濃度 6 0 %のシラップを得た。 得られた糖液 を、 強酸性カチオン交換樹脂 『アンバーライ 卜 C R — 1 3 1 0 、 N a型 』 (オルガノ株式会社製造) を用いてカラム分画を行なった。 樹脂を内 径 5 . 4 c mのジャケッ ト付きステンレス製カラム 4本に充填し、 直列 につなぎ樹脂層の全長を 2 0 mとした。 カラム内温度を 6 0 °Cに維持し つつ、 糖液を樹脂に対して 5 v Z v %加え、 これに 6 0 °Cの温水を S V 0 . 1 3で流して分画し、 溶出液の糖組成を H P L C法でモニターし、 環状四糖高含有画分を採取し、 環状四糖高含有液を固形物当たり収率約 2 8 %で得た。 本高含有液は、 固形物当たり約 9 9 %の環状四糖を含有 していた。
本溶液を濃度約 7 0 %に濃縮した後、 助晶缶にとり、 種晶と して環状 四糖 5乃至 6含水結晶約 2 %を加えて徐冷し、 晶出率約 4 5 %のマスキ ッ トを得た。 本マスキッ 卜を乾燥搭上のノズルより 1 5 0 k g / c m 2 の高圧にて噴霧した。 これと同時に 8 5での熱風を乾燥搭の上部より送 風し、 底部に設けた移送用金網コンベア上に結晶粉末を捕集し、 コ ンペ ァの下より 4 5 °Cの温風を送りつつ、 該粉末を乾燥搭外に徐々に移動さ せて、 取り出した。 この結晶粉末を熟成搭に充填して温風を送りつつ、 1 0時間熟成させ、 結晶化と乾燥を完了し、 環状四糖 5乃至 6含水結晶 粉末を得た。
本品は、 実質的に還元性を示さず、 ァミノカルボニル反応を起こ しに く く、 吸湿性も示さず、 取扱いが容易であり、 温和な低甘味、 適度の粘 度、 保湿性、 包接性、 難消化性を有し、 甘味料、 低カロ リー食品素材、 呈味改良剤、 風味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安定剤、 賦形剤、 包接剤、 粉末化基材などとして、 各種飲食物、 化粧品、 医薬品などの組 成物に有利に利用できる。
実施例 A— 6
実施例 A— 3の方法で得た環状四糖含有シラップを実施例 A— 5の方 法に準じて α —ダルコシダーゼ処理とダルコアミラーゼ処理をした後、 常法に従って、 濾過し、 活性炭で脱色、 Η型及び 0 Η型イオン交換樹脂 により脱塩し、 濃縮して、 濃度 6 5 %の糖液を得た。 本糖液を、 実施例 Α — 5の方法に準じて強酸性カチオン交換樹脂を用いたカラム分画を行 ない、 環状四糖高含有画分を採取し、 環状四糖高含有液を固形物当たり 収率約 1 0 . 5 %で得た。 本高含有液は、 固形物当たり約 9 8 %の環状 四糖を含有していた。
本溶液を濃度約 8 0 %に濃縮した後、 次いで助晶機に移し、 これに種 晶と して環状四糖 5乃至 6含水結晶 1 %加え、 8 0 で 5分間攪拌助晶 し、 次いで、 アルミ製バッ トに取り出し、 室温で 2 4時間晶出熟成させ てブロックを調製した。 次いで、 本ブロックを切削機にて粉枠し、 流動 床乾燥して、 環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末を得た。
本品は、 還元性が極めて低く、 実質的にァミノカルボニル反応を起こ しにく く、 吸湿性も示さず、 取扱いが容易であり、 温和な低甘味、 適度 の粘度、 保湿性、 包接性、 難消化性を有し、 甘味料、 低カロ リー食品素 材、 呈味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安定剤、 賦形剤、 包接剤、 粉末化基材などと して、 各種飲食物、 化粧品、 医薬品などの組成物に有 利に利用できる。 実施例 Α — 7
実施例 A— 6の方法で得られた環状四糖高含有液を、 濃縮しながら連 続晶析させ、 得たマスキッ トをバスケッ ト型遠心分離機で分蜜し、 結晶 を少量の水でスプレーし、 洗浄して高純度の環状四糖 5乃至 6含水結晶
を固形物当り約 5 5 %の収率で得た。
本品は、 固形物当り純度 9 8 %以上の高純度環状四糖 5乃至 6含水結 晶であって、 還元性が極めて低く、 ァミノカルボニル反応を起こ しにく く、 吸湿性も示さず、 取扱いが容易であり、 温和な低甘味、 適度の粘度 、 保湿性、 包接性、 難消化性を有し、 甘味料, 低カロ リー食品素材、 呈 味改良剤、 風味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安定剤、 変色防止剤 、 賦形剤、 包接剤、 粉末化基材などとして、 各種飲食物、 化粧品、 医薬 品など各種組成物、 更には、 工業試薬、 化学原料などにも有利に利用で さる。 実施例 A— 8
とうもろこし澱粉を濃度 3 3 %の澱粉乳とし、 これに炭酸カルシウム を濃度 0 . 1 %となるよう に加えて p H 6 . 5 に調製し、 さらに、 α — アミラーゼ剤 (ノボ社製、 商品名 『ターマミ一ル 6 0 し』 ) を澱粉 1 g 当り 0 . 2 %になるように加え、 9 5 °Cで 1 5分間反応させ、 次いで、 1 2 0 °Cで 2 0分間才ー 卜クレープした。 才ー 卜ク レープ後の反応液を 約 5 5 °Cにまで急冷し、 p H 5 . 5 に調製した後、 これにイソアミラー ゼ (株式会社林原生物化学研究所製) を澱粉 1 g当り 5 0 0単位と、 β 一アミラーゼ (ナガセ生化学工業株式会社製) を澱粉 1 g当り 6 0単位 の割合になるよう に加え、 2 4時間反応させ、 次いで熱失活させた。 こ れに α —ダルコシダーゼ剤 『トランスダルコシダーゼ L 「ァマノ」 』 を固形物 1 g 当り 0 . 0 8 %如え、 さ らに、 実験 1 1 の方法で調製した 精製 α—イソマル トシル転移酵素を固形物 1 g 当り 1 . 5単位の割合に なるよう に加え、 4 8時間反応させた。 この反応液を 9 5 °Cに加熱して 1 0分間保持した後、 冷却し、 濾過して、 得られた濾液を、 常法にした がって活性炭による脱色し、 H型及び O H型イオン交換樹脂により脱塩
して精製し、 さ らに濃縮して濃度 7 0 o/oのシラッ プを固形物当 り収率 9 0 %で得た。
本品は、 固形物当 り、 グルコース 2 3 . 7 %、 マル トース 1 3. 8 % 、' イ ソマル トース 1 4 . 1 %、 マル ト ト リオース 3. 2 %、 ノ ノ ース 0 . 3 %、 イ ソマル ト ト リオ一ス 2. 1 %、 環状四糖 1 4. 0 %、 イ ソマ ル トシルノ《ノ ース 2. 4 %、 イ ソマル ト シルパノ シ ド 1 . 9 %、 及びそ の他の糖質を 2 4. 5 %含有してお り、 温和な甘味、 適度の粘度、 保湿 性、 包接性を有し、 甘味料、 呈味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安 定剤、 賦形剤、 包接剤、 粉末化基剤などと して、 各種飲食物、 化粧品、 医薬品など各種組成物に有利に利用できる。 実施例 A— 9
ァルス ロバク タ一 ' ラモサス S I ( F E R M B P — 7 5 9 2 ) を実 験 1 4の方法に準じてフアーメ ンタ一で 4 8時間培養した。 得られた培 養物約 2 0 Lを S F膜を用いて除菌濾過し、 さ らに、 その濾液を U F膜 濃縮し、 本発明の粗 α —イ ソマル トシル転移酵素液を約 "! L ( 8 . 0単 位 m I ) を得た。 次いで、 パノース (株式会社林原生物化学研究所製 ) を濃度 2 5 «½になるように水に溶解させた後、 p H 5 . 5、 温度 4 5 °Cに調整し、 これに上記で得た粗 α—ィ ソマル トシル転移酵素液をパノ —ス 1 g 当 り 1 . 5単位の割合になるよ うに加え、 4 8時間反応させた 。 その反応液を 9 5 °Cに加熱して 1 0分間保持した後、 冷却し、 濾過し て、 得られた濾液を、 常法に したがって、 活性炭で脱色し、 H型及び O H型イオン交換樹脂によ り立つ円 して精製し、 さ らに、 濃縮し、 乾燥し 、 粉砕して、 環状四糖含有粉末を固形物当 り収率約 9 3 %で得た。 本品は、 固形物当 り、 グルコース 3 3 . 3 %、 イ ソマル ト一ス 2 . 5
%、 パノ ース 2 . 0 %、 環状四糖 4 4 . 5 %、 イ ソマル ト シルパノ ース
5 . 2 % , イソマル卜シルパノ シド 1 . 3 %、 及びその他の糖質を 1 1 . 3 %含有しており、 温和な甘味、 適度の粘度、 保湿性、 包接性を有し 、 甘味料、 呈味改良剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安定剤、 賦形剤、 包 接剤、 粉末化基剤などと して、 各種飲食物、 化粧品、 医薬品などの組成 物に有利に利用できる。 実施例 B一 1 甘味料
実施例 A— 7の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶 0 . 8重量部に 、 卜レハロース含水結晶 (株式会社林原商事販売、 登録商標 『 卜レハ』 ) 0 . 2重量部、 α—グリ コシルステビ才シ ド (東洋精糖株式会社販売 、 商品名 『 a Gスイー ト』 ) 0 . 0 1 重量部、 及び L —ァスパルチル— L 一フエ二ルァラニンメチルエステル (商品名 『アスパルテーム』 ) 0 . 0 1 重量部を均一に混合し、 顆粒成形機にかけて顆粒状甘味料を得た 。 本品は、 甘味の質が優れ、 蔗糖の約 2倍の甘味度を有している。 本品 のカロ リーは、 環状四糖 5乃至 6含水結晶が難消化性、 難発酵性で実質 的に無カロ リーであることから、 甘味度当たり蔗糖の約 1 0分の 1 であ る。 しかも、 本品は、 室温保存下、 変質劣化の懸念が無く 、 安定である 。 従って、 本品は、 高品質の低カロ リー、 低う蝕性甘味料として好適で ある。 実施例 B — 2 ハー ドキャンディー
濃度 5 5 %蔗糖溶液 1 0 0重量部に実施例 A — 2の方法で得た環状四糖 含有シラップ 5 0重量部を加熱混合し、 次いで減圧下で水分 2 %未満に なるまで加熱濃縮し、 これにクェン酸 0 . 6重量部及び適量のレモン香 料と着色料とを混和し、 常法に従って成形し、 製品を得た。 本品は歯切 れ、 呈味、 風味とも良好で、 蔗糖の晶出も起こさず、 吸湿性少なく、 ダ
レも起こさない安定で高品質のハー ドキャンディーである。 実施例 B — 3 チュ^ "インガム
ガムベース 3重量部を柔らかくなる程度に加熱溶融し、 これに無水結晶 マルチ トール 2重量部、 キシリ トール 2重量部、 実施例 A - 7の方法で 得た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末 2重量部、 及びトレハロース含水結 晶 1 重量部とを加え、 更に適量の香料と着色料とを混合し、 常法に従つ て、 ロールにより練り合わせ、 成形、 包装して製品を得た。 本品は、 テ クスチヤ一、 呈味、 風味良好で、 低う蝕性、 低カロ リーのチューインガ 厶と して好適である。 実施例 B — 4 加糖練乳
原乳 1 0 0重量部に実施例 A— 5の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水 結晶粉末 2重量部及び蔗糖 2重量部を溶解し、 プレー ト ヒーターで加熱 殺菌し、 次いで濃度 7 0 %に濃縮し、 無菌状態で缶詰して製品を得た。 本品は、 温和な甘味で風味も良く、 フルーツ、 コーヒー、 ココア、 紅茶 などの調味用に有利に利用できる。 実施例 B — 5 乳酸菌飲料
脱脂粉乳 1 7 5重量部、 実施例 A — 4の方法で得た環状四糖含有シラ ップ 1 3 0重量部及びラク トスクロース高含有粉末 (株式会社林原商事 販売、 登録商標 『乳果才リ ゴ』 ) 5 0重量部を水 1 , 1 5 0重量部に溶 解し、 6 5 °Cで 3 0分間殺菌し、 4 0 aCに冷却後、 これに、 常法に従つ て、 乳酸菌のスターターを 3 0重量部植菌し、 3 7 °Cで 8時間培養して 乳酸菌飲料を得た。 本品は、 風味良好で、 オリ ゴ糖、 環状四糖を含有し 、 乳酸菌を安定に保つだけでなく、 ビフィズス菌増殖促進作用、 整腸作
用を有する乳酸菌飲料として好適である。 実施例 B — 6 粉末ジュース
噴霧乾燥により製造したオレンジ果汁粉末 3 3重量部に対して、 実施 例 A— 7の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末 5 0重量部、 無水 結晶マルチ トール 1 0重量部、 無水クェン酸 0 . 6 5重量部、 リ ンゴ酸 0 . 1 重量部、 2 — 0— α—ダルコシルー Lーァスコルビン酸 0 . 2重 量部、 クェン酸ソーダ 0 . 1 重量部、 プルラン 0 . 5重量部及び粉末香 料の適量をよく混合攪拌し、 粉砕し微粉末にして、 これを流動層造粒機 に仕込み、 排風温度 4 0 °Cとし、 これに実施例 A— 5の方法で得た環状 四糖高含有液をバインダーとして適量スプレーし、 3 0分間造粒し、 計 量、 包装して製品を得た。 本品は、 果汁含有率約 3 0 %の粉末ジュース である。 また、 本品は、 異味、 異臭がなく、 高品質で、 低カロ リーのジ ユースと して商品価値の高いものである。 実施例 B — 7 カスター ドク リーム
コーンスターチ 1 0 0重量部、 実施例 A— 2の方法で得た環状四糖含 有シラップ 1 0 0重量部、 卜レハロース含水結晶 6 0重量部、 蔗糖 4 0 重量部、 及び食塩 1 重量部を充分に混合し、 鶏卵 2 8 0重量部を加えて 攪拌し、 これに沸騰した牛乳 1 , 0 0 0重量部を徐々に加え、 更に火に かけて攪拌を続け、 コーンスターチが完全に糊化して全体が半透明にな つた時に火を止め、 これを冷却して適量のバニラ香料を加え、 計量、 充 填、 包装して製品を得た。 本品は、 なめらかな光沢を有し、 風味良好で 、 澱粉の老化も抑制され、 高品質のカスター ドク リームである。 実施例 B — 8 チョ コ レー ト
カカオペース ト 4 0重量部、 カカオバター 1 0重量部及び実験 1 5の 方法に準じて製造した環状四糖 1 含水結晶 5 0重量部を混合してレファ イナ一に通して粒度を下げた後、 コンチェに入れて 5 0でで 2昼夜練り 上げた。 この間にレシチン 0 . 5重量部を添加して充分に分散させた。 次いで、 温度調節機で 3 1 DCに調節し、 バターの固まる直前に型に流し 込み、 泡抜きし、 1 0 °cの冷却 トンネルを通過させて固化させた。 これ を型抜きして包装し、 製品を得た。 本品は、 吸湿性がなく、 色、 光沢共 に良く、 内部組織も良好であり、 口中でなめらかに溶け、 上品な甘味と まろやかな風味を有する。 又本品は、 低う蝕性、 低カロ リーのチョ コ レ 一 卜として有用である。 実施例 B — 9 ういろうの素
米粉 9 0重量部に、 コーンスターチ 2 0重量部、 無水結晶マルチ トー ル 7 0重量部、 実施例 A - 1 の方法で得た環状四糖含有粉末 5 0重量部 、 及びプルラン 4重量部を均一に混合してういろうの素を製造した。 う いろうの素と適量の抹茶と水とを混練し、 これを容器に入れて 6 0分間 蒸し上げて抹茶ういろうを製造した。 本品は、 照り、 口当たり も良好で 、 風味も良い。 また、 澱粉の老化も抑制され、 日持ちも良く、 低カロ リ 一のういろうとしても好適である。 実施例 B — 1 0 あん
原料あずき 1 0重量部に、 常法に従って、 水を加えて煮沸し、 渋切り 、 あく抜きし、 水溶性夾雑物を除去して、 あずきつぶあん約 2 1 重量部 を得た。 この生あんに蔗糖 1 4重量部、 実施例 A— 3の方法で得た環状 四糖含有シラップ 5重量部及び水 4重量部を加えて煮沸し、 これに少量 のサラダ才ィルを加えてつぶあんを壊さないように練り上げ、 製品のあ
んを約 3 5重量部得た。 本品は、 色焼け、 離水もなく安定で、 舌触り、 風味良好で、 あんパン、 まんじゅう、 団子、 最中、 氷菓などの製菓材料 と して好適である。 実施例 B — 1 1 パン
小麦粉 1 0 0重量部、 イース ト 2重量部、 蔗糖 5重量部、 実施例 A— 1 の方法で得た環状四糖含有粉末 1 重量部および無機フー ド 0 . 1 重量 部を、 常法に従って、 水でこね、 中種を 2 6 °Cで 2時間発酵させ、 その 後 3 0分間熟成、 焼き上げた。 本品は、 色相、 すだちとも良好で、 適度 な弾力、 温和な甘味を有する高品質のパンである。 実施例 B— 1 2 ハム
豚もも肉 1 , 0 0 0重量部に食塩 1 5重量部および硝酸カ リ ウム 3重 量部を均一にすり込んで、 冷室に 1 昼夜堆積する。 これを水 5 0 0重量 部、 食塩 1 0 0重量部、 硝酸カ リ ウム 3重量部、 実施例 A— 5の方法で 得た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末 4 0重量部および香辛料からなる塩 漬液に冷室で 7 日間漬け込み、 次いで、 常法に従い、 冷水で洗浄し、 ひ もで巻き締め、 薫煙し、 クッキングし、 冷却、 包装して製品を得た。 本 品は、 色合いもよく、 風味良好な高品質のハムである。 実施例 B - 1 3 粉末ペプチド
4 0 %食品用大豆ペプチ ド溶液 (不二製油株式会社販売、 商品名 『ハ ィニュー 卜 S』 ) 1 重量部に、 実施例 A— 6の方法で得た環状四糖 5乃 至 6含水結晶粉末 2重量部を混合し、 プラスチック製バッ トに入れ、 5 0 °Cで減圧乾燥し、 粉砕して粉末ペプチ ドを得た。 本品は風味良好で、 プレミ ックス、 冷菓などの低力ロ リ一製菓材料として有用であるのみな
らず、 経口流動食、 絰管流動食のための難消化性の食物繊維、 整腸材料 と しても有用である。 実施例 B— 1 4 粉末卵黄
生卵から調製した卵黄をプレー ト式加熱殺菌機で 6 0乃至 6 4 °Cで殺 菌し、 得た液状卵黄 1 重量部に対して、 実験 1 6の方法に準じて製造し た環状四糖無水結晶含有粉末 4重量部の割合で混合した後、 バッ 卜に移 し、 一夜放置して、 環状四糖 5乃至 6含水結晶に変換させてブロックを 調製した。 本ブロックを切削機にかけて粉末化し、 粉末卵黄を得た。 本品は、 プレミックス、 冷菓、 焼菓子、 乳化剤などの低カロ リー製菓 材料として有用であるのみならず経口流動食、 経管流動食のための難消 化の性食物繊維、 整腸材料としても有用である。 また、 美肌剤、 育毛剤 などとしても有利に利用できる。 実施例 B — 1 5 浴用組成物
ュズの皮ジュース 1 重量部に対して、 実験 1 6の方法に準じて製造し た環状四糖無水結晶含有粉末 1 0重量部の割合で混合し、 環状四糖 5乃 至 6含水結晶を晶出、 熟成させた後、 粉末化して、 ュズの皮エキス含有 環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末を得た。
本粉末 5重量部に、 焼塩 9 0重量部、 トレハロース含水結晶 2重量部 、 無水ケィ酸 1 重量部及び α —ダルコシル ヘスペリ ジン (株式会社林 原販売、 商品名 a Gヘスペリ ジン) 0 . 5重量部を混合して浴用剤を製 造した。
本品は、 ュズの香り も豊かで、 入浴用の湯に 1 0 0乃至 1 0, 0 0 0 倍に希釈して利用すればよく、 入浴後は、 肌がしっと り しなめらかで、 湯冷めしない高品質の浴用剤である。
実施例 B — 1 6 皮膚外用ク リーム
モノステアリ ン酸ポリオキシエチレングリ コール 2重量部、 自己乳化 型モノステアリ ン酸グリセリ ン 5重量部、 実施例 A— 5の方法で得た環 状四糖 5乃至 6含水結晶粉末 2重量部、 α—ダルコシル ルチン (株式 会社林原販売、 商品名 a Gルチン) 1 重量部、 流動パラフィ ン 1 重量部 、 ト リオクタン酸グリセリ ン 1 0重量部および防腐剤の適量を常法に従 つて加熱溶解し、 これにし 一乳酸 2重量部、 1 , 3 —ブチレングリ コー ル 5重量部および精製水 6 6重量部を加え、 ホモゲナイザーにかけ乳化 し、 更に香料の適量を加えて撹拌混合し、 化粧用ク リームを製造した。 本品は、 抗酸化性を有し、 安定性が高く、 高品質の日焼け止め、 美肌剤 、 色白剤などとして有利に利用できる。 実施例 B— 1 7 練歯磨
第二リ ン酸カルシウム 4 5重量部、 ラウ リル硫酸ナ ト リ ウム 1 . 5重 量部、 グリセリ ン 2 5重量部、 ポオキシエチレンソルビタンラウレー ト 0 . 5重量部、 実施例 A - 2の方法で得た環状四糖含有シラップ 1 5重 量部、 サッカ リ ン 0 . 0 2重量部および防腐剤 0 . 0 5重量部を水 1 3 重量部と混合して練歯磨を得た。 本品は、 界面活性剤の洗浄力を落とす ことなく 、 嫌味を改良し、 使用後感も良好である。 実施例 B — 1 8 流動食用固体製剤
実施例 A— 6の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末 1 0 0重量 部、 トレハロース含水結晶 2 0 0重量部、 マル 卜テ トラオース高含有粉 末 2 0 0重量部、 粉末卵黄 2 7 0重量部、 脱脂粉乳 2 0 9重量部、 塩化 ナ ト リ ウム 4 . 4重量部、 塩化カ リ ウム 1 . 8重量部、 硫酸マグネシゥ
厶 4重量部、 チアミン 0. 0 1 重量部、 ァスコルビン酸ナ トリ ウム 0 . 1 重量部、 ビタミン Eアセテー ト 0. 6重量部及びニコチン酸アミ ド 0 . 0 4重量部からなる配合物を調製し、 この配合物 2 5 gずつ防湿性ラ ミネ一卜小袋に充填し、 ヒー トシールして製品を得た。
本品は、 環状四糖により難消化性の食物繊維を強化し、 整腸作用に優 れた流動食である。 1 袋分を約 1 5 0乃至 3 0 0 m I の水に溶解して流 動食とし、 経口的、 又は鼻腔、 胃、 腸などへ絰管的使用方法により利用 され、 生体へのエネルギー補給用に有利に利用できる。 実施例 B — 1 9 皮膚外用ローショ ン
以下の成分を以下の配合にしたがって常法により混合し、 ローショ ン を製造した。
1 %ヒアルロン酸ナ ト リ ウム水溶液 1 8重量部 実施例 A— 6の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末
1 重量部
D L—セリ ン 0 . 0 5重量部 マルチ トール 0 . 2重量部 グリセリ ン 2重量部 パラ才キシ安息香酸メチル 0 . 0 5重量部 水酸化力 リ ウ厶 0 . 0 1 重量部 ポリオキシエチレン ( 1 5モル付加) 才レイルエーテル
0 . 3重量部 エタノール 3重量部 香料 適量
精製水 残余
合計 1 0 0重量部
本ローショ ンは、 皮虜への水分の浸透性に優れ、 皮膚の保湿性に優れ るので基礎化粧品として有用である。 また、 本ローショ ンは皮膚の角質 層を軟化する作用をも比較的顕著に発揮するので、 寒冷季に利用する化 粧品や、 中高年層を対象とする化粧品としても有用である。 実施例 B — 2 0 皮膚外用ク リーム
メチルポリ シロキサン 0 . 3重量部、 ステアリ ン酸 6重量部、 親油性 モノステアリ ン酸グリセリ ン 3 . 5重量部、 スクヮラン 2 . 5重量部、 2 —ェチルへキセン酸セチル 5 . 5重量部、 モノステアリ ン酸ポリ才キ シエチレン ( 2 0モル付加) ソルビタン 3重量部を 8 5 °Cに加熱しつつ 均一に混合した (A液) 。 別途、 9 5 %グリセリ ン 2重量部、 マルチ 卜 ール 2重量部、 実施例 A— 7の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶 3 . 5重量部に適量の精製水を加えて 7 0 °Cに加熱しつつ十分に溶解させ た ( B液) 。 この A液と B液を混合し、 均一に撹拌した後、 これに 3 4 重量部の精製水を加え、 乳化ミキサーを用いて常法により乳化した。 こ の乳化物を 3 5 °Cにまで冷却し、 これに、 2 — O— α — D —ダルコシル 一 し —ァスコルビン酸 2重量部を加えた後、 適量のクェン酸を加えて ρ Η約 6 に調整し、 さらに精製水を加えて全量を 1 0 0重量部としてク リ ー厶を製造した。
本ク リームは、 皮膚の保湿性に優れる上、 皮膚に対する刺激性が極め て低いので、 基礎化粧品と して有用である。 また、 本品は、 乳化状態が 安定に保たれるので、 比較的長期の保存にも耐えるという特徴を有して いる。 実施例 Β — 2 1 皮膚清浄用液状組成物
3 0 %ヤシ油脂肪酸メチルタウ リ ンナ ト リ ゥ厶水溶液 2 0重量部、 2 —アルキル一 N —カルボキシメチルー N —ヒ ドロキシェチルイミダゾリ ニゥ厶ベタイン 5重量部、 ポリ才キシエチレンジ才レイン酸メチルダル コシ ド 4重量部を 7 0 °Cに加温しながら混合 · 溶解し、 適量の水を加え 、 これに、 実施例 A— 6の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末 2 重量部、 プロ ピルパラベン 0 . 2重量部、 1 0 %クェン酸水溶液 1 重量 部を加え、 さらに精製水を加えて全量を 1 0 0重量部とし、 液状組成物 を得た。
本液状組成物は、 優れた皮膚清浄効果を発揮する上、 皮膚の保湿性に 優れるので、 日常的に利用するボディーソープとして有用である。 実施例 B— 2 2 浴用組成物
乾燥硫酸ナ ト リ ウム 6 0重量部、 炭酸水素ナ ト リ ウム 3 0重量部、 卜 レハロース 5重量部、 実施例 A - 6の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水 結晶 5重量部、 シ 卜ラス系調合香料 1 重量部、 及び青色 2号 (インジゴ カルミン) 0 . 5重量部を均一に混合して、 粉末のこの発明の体臭抑制 剤を得た。
本品は、 浴湯 1 0 0 I あたり約 2 0 gの割合で添加し、 溶解させて利 用する。 本品は、 皮膚での保湿効果が優れている上、 皮膚からの体臭の 発生又は揮散をもよく抑制す上、 皮膚への刺激性が極めて低いので、 浴 用剤として日常的に利用することができる。 実施例 B - 2 3 錠剤
アスピリ ン 5 0重量部に実施例 A — 7の方法で得た環状四糖 5乃至 6 含水結晶 1 4重量部、 コーンスターチ 4重量部を充分に混合した後、 常 法に従って打錠機により打錠して厚さ 5 . 2 5 m m , 1 錠 6 8 0 m gの
錠剤を製造した。
本品は、 環状四糖の賦形性を利用したもので、 吸湿性がなく、 物理的 強度も充分にあり、 しかも水中での崩壊はきわめて良好である。 実施例 B — 2 4 糖衣錠
重量 1 5 O m gの素錠を芯剤とし、 これに実施例 A— 7の方法で得た 環状四糖 5乃至 6含水結晶 4 0重量部、 プルラン (平均分子量 2 0万) 2重量部、 水 3 0重量部、 タルク 2 5重量部および酸化チタン 3重量部 からなる下掛け液を用いて錠剤重量が約 2 3 0 m g になるまで糖衣し、 次いで、 同じ環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末 6 5重量部、 プルラン 1 重 量部および水 3 4重量部からなる上掛け液を用いて、 糖衣し、 更に、 口 ゥ液で艷出しして光沢のある外観の優れた糖衣錠を得た。 本品は、 耐衝 撃性にも優れておリ、 高品質を長期間維持する。 実施例 B— 2 5 外傷治療用膏薬
実施例 A— 6の方法で得た環状四糖 5乃至 6含水結晶粉末 1 0 0重量 部およびマルトース 3 0 0重量部に、 ヨウ素 3重量部を溶解したメタノ ール 5 0重量部を加え混合し、 更に 1 0 w Z V %プルラン水溶液 2 0 0 重量部を加えて混合し、 適度の延び、 付着性を示す外傷治療用膏薬を得 た。 本品は、 環状四糖によ り ヨウ素、 メタノールの揮散を防止し、 経時 変化が少ない商品価値の高い膏薬である。
また、 本品は、 ヨウ素による殺菌作用のみならず、 マル トースによる 細胞へのエネルギー補給剤と しても作用することから治癒期間が短縮さ れ、 創面もきれいに治る。 産業上の利用可能性
以上説明したように、 本発明は、 新規な α —イソマル卜シル転移酵素 、 当該酵素の製造方法、 及び用途を提供する発明である。 本発明の新規 な α —イソマル 卜シル転移酵素を用いることにより、 産業上有用なサイ クロ {→ 6 ) — a — D —ダルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) — α — D—ダル コ ピラノシル一 ( 1 → 6 ) — α — D—ダルコ ビラノシルー ( 1 → 3 ) - α — D—ダルコ ビラノシルー ( 1 →} の構造を有する環状四糖、 これを 含む糖質及び組成物を、 工業的に安価かつ大量に製造することが可能と なった。 斯かる環状四糖又はこれを含む糖質は、 実質的に非還元性乃至 低還元性で、 ァミノカルボニル反応を起こしにく く、 吸湿性も示さず、 取扱いが容易でぁリ、 温和な低甘味、 適度の粘度、 保湿性、 包接性、 難 消化性、 を有し、 甘味料、 低カロ リー食品素材、 呈味改良剤、 風味改良 剤、 品質改良剤、 離水防止剤、 安定剤、 賦形剤、 包接剤、 粉末化基材な どとして、 各種飲食物、 化粧品、 医薬品などの組成物に有利に利用でき る。
本発明は斯く も顕著な作用効果を有する発明であり、 斯界に貢献する こと誠に多大な意義のある発明である。