明細書
磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ装置 技術分野
本発明は、 膜面に対して垂直に電流を流すこ とによって磁気抵 抗変化を得る構成の磁気抵抗効果素子及び磁気抵抗効果素子を備 えて成る磁気メモリ装置に係わる。 背景技術
情報通信機器、 特に携帯端末等の個人用小型機器の飛躍的な普 及に伴い、 これを構成するメモリやロジック等の素子には、 高集 積化、 高速化、 低電力化等、 一層の高性能化が要請されている。 特に不揮発性メモ リ の高密度 · 大容量化は、 可動部分の存在によ り本質的に小型化が不可能なハー ドディスクや光ディスクを置き 換える技術と して、 ますます重要になってきている。
不揮発性メモリ と しては、半導体を用いたフラ ッシュメモリや、 強誘電体を用いた F R A M ( Ferro electric Random Access Memory ) 等が挙げられる。
しかしながら、 フラッシュメモリ は、 書き込み速度が μ秒のォ ーダ一と遅いという欠点がある。 一方、 F R A Mにおいては、 書 き換え可能回数が少ないという 問題が指摘されている。
これらの欠点がない不揮発性メモ リ と して注目 されているのが. 例えば 「Wang et al.,IEEE Trans . Magn. 33( 1997), 4498 」 に記 載 さ れている よ う な、 M R A M ( Magnetic Random Access Memory ) と呼ばれる磁気メモ リ である。 この M R A 1V [は、 構造 が単純であるため高集積化が容易であり、 また磁気モーメ ン トの 回転によ り記録を行うために書き換え可能回数が大である。 また アクセス時間についても非常に高速であることが予想され、 既に
ナノ秒台で動作可能であるこ とが確認されている。
こ の MR AMに用いられる、 磁気抵抗効果素子、 特に ト ンネル 磁気抵抗効果 (Tunnel Magnetoresistance: TMR) 素子は、 基 本的に強磁性層 Zトンネルバリ ァ層 強磁性層の積層構造で構成 される。 こ の素子では、 強磁性層間に一定の電流を流した状態で 強磁性層間に外部磁場を印加した場合、 両磁性層の磁化の相対角 度に応じて磁気抵抗効果が現れる。 双方の強磁性層の磁化の向き が反平行の場合は抵抗値が最大となり、 平行の場合は抵抗値が最 小となる。 メ モ リ素子と しての機能は外部磁場によ り反平行と平 行の状態を作り 出すことによってもたらされる。
特にス ピンバルブ型の T M R素子においては、 一方の強磁性層 が隣接する反強磁性層と反強磁性的に結合することによつて磁化 の向きが常に一定と された磁化固定層と される。 他方の強磁性層 は、外部磁場等によって容易に磁化反転する磁化自由層と される。 そして、この磁化自由層が磁気メモ リ における情報記録層となる。
ス ピンバルブ型の T M R素子において、その抵抗値の変化率は、 それぞれの強磁性層のス ピン分極率を P l, P 2 とすると、 下記 の式 (A) で表される。
2 P 1 P 2 / ( 1 - P 1 P 2 ) ( A)
このよ う に、 それぞれのス ピン分極率が大きい程、 抵抗変化率 が大き く なる。 強磁性層に用いる材料と、 こ の抵抗変化率の関係 については、 これまでに F e, C o, N i 等の F e族の強磁性体 元素やそれら 3種類のうちの合金についての報告がなされている, M R A Mの T M R素子における情報の読み出しは、 ト ンネルパ リ ァ層を挟んだ一方の強磁性層と他方の強磁性層の磁気モーメ ン ト の向きが反平行であり抵抗値が高い場合を例えば " 1 "、 その逆 に各々の磁気モーメ ン トが平行である場合を " 0 " と してそれら の状態での一定バイ アス電圧での差電流や一定バイ アス電流での
差電圧によ り読出しを行う。
従って、 TMR比 (磁気抵抗変化率) が高いほど有利であり、 高速で集積度が高く 、 エラーレー ト の低いメモリ が実現される。
また、 強磁性層/ ト ンネルパリ ア層/強磁性層の基本構造を有 する TMR素子には TMR比のバイ アス電圧依存性が存在し、 ノ ィァス電圧が上昇するにつれて TMR比が減少していく こ とが知 られている。 差電流又は差電圧で読み出しを行う ときに、 多く の 場合に TMR比がバイアス電圧依存性によ り半減する電圧(V h ) で読み出し信号の最大値をとるこ とが知られているので、 バイァ ス電圧依存性も少ない方が読み出しエラーの低減において有効で める。
ところで、 MR AMは、 上述した TMR素子の他に、 読み出し の際に TMR素子を選択するための トランジスタ等のスィ ッチン グ素子を有して成り、 スイ ッチング素子を含む半導体回路が形成 されている。
このよ う な半導体回路と TMR素子とを同一チップ内に共存さ せる場合には、 半導体回路の作製に 3 5 0 °C以上の加熱を必要と する工程があるため、 T M R素子にも同様な温度耐久性が必要と される。
しかしながら、 F e、 C o、 N i 等の F e族元素の合金等を強 磁性層に用いた T M R素子は、 およそ 3 0 0 °C以上で磁気抵抗変 化率が著しく劣化することが知られており、 耐熱性の面で問題を 有している。 この磁気抵抗変化率の劣化は、 TMR素子の構成層 の成分が熱によ り相互拡散し、 強磁性層又は トンネルパ リ ア層に 望ま しく ない不純物が侵入するこ とによると考えられている。
そこで、 F e、 C o、 N i 等の F e族元素の合金に対して、 B、 S i 、 C、 P、 A l 、 G e、 T i 、 N b、 T a、 Z r 、 M o を添 加している非晶質合金を磁化自由層に用いることによ り、 磁気抵
抗変化率が向上し、 磁化反転の安定化によ り M R A Mにおける読 み出し特性も向上する。
しかし、 このよ う な非晶質合金を、 その結晶化温度以上に加熱 する と、 磁気抵抗変化率等、 M R A M用の T M R素子に求められ る磁気特性が劣化する。
上述したよ う に、 優れた読み出し特性及び半導体回路作製プロ セスとの高い親和性を両立する M R A Mを実現するためには、 比 較的高い温度履歴を経た後でも T M R素子の磁気特性 (高い磁気 抵抗変化率等) が保証される必要があり、 T M R素子の耐熱性の 向上が求められている。
上述した問題の解決のために、 本発明においては、 熱処理によ る磁気抵抗変化率の劣化を抑制するこ とによ り、 良好な磁気特性 を有する磁気抵抗効果素子、 及びこの磁気抵抗効果素子を備えて 優れた書き込み特性を有する磁気メモリ装置を提供するものであ る。 発明の開示
本発明の磁気抵抗効果素子は、 対の強磁性層が中間層を介して 対向されてなり、 膜面に対して垂直に電流を流すこ とによって磁 気抵抗変化を得る構成であって、 対の強磁性層のう ち少なく と も 一方は、 結晶化温度が 6 2 3 K以上である非晶質強磁性材料を含 むものである。
本発明の磁気メモリ装置は、 対の強磁性層が中間層を介して対 向されてなり、 膜面に対して垂直に電流を流すこ とによって磁気 抵抗変化を得る構成の磁気抵抗効果素子と、 この磁気抵抗効果素 子を厚み方向に挟むワー ド線及ぴビッ ト線とを備え、 対の強磁性 層のう ち少なく とも一方は、 結晶化温度が 6 2 3 K以上である非 晶質強磁性材料を含むものである。
上述の本発明の磁気抵抗効果素子の構成によれば、 対の強磁性 層のう ち少なく とも一方が結晶化温度が 6 2 3 K以上である非晶 質強磁性材料を含むこ とによ り、 耐熱温度の改善を図り、 耐熱性 を向上することができる。
上述の本発明の磁気メ モ リ装置の構成によれば、 磁気抵抗効果 素子と、 磁気抵抗効果素子を厚み方向に挟むワー ド線及ぴビッ ト 線とを備え、 磁気抵抗効果素子が上記の本発明の磁気抵抗効果素 子の構成であることによ り、 耐熱性が向上されるため、 熱処理に よる磁気抵抗変化率の低下を抑制して、 優れた読み出し特性を実 現するこ とが可能になる。 図面の簡単な説明
図 1 は、 本発明の一実施の形態の TMR素子の概略構成図であ り 、 図 2は、 積層フ ェ リ構造を有する TMR素子の概略構成図で あり、 図 3 は、 本発明の TMR素子をメ モ リセルと して有する、 ク ロ スポィ ント型 MR AMア レイ の要部を示す概略構成図であり 図 4は、 図 3に示すメ モ リ セルの拡大断面図であり 、 図 5は、 T MR素子の評価用の T E Gの平面図であり、 図 6 は、 図 5の A— Aにおける断面図であり、 図 7は、 S i の含有量及ぴ Bの含有量 と結晶化温度の関係を示す図であり、 図 8は、 S i の含有量及び Bの含有量と TMR比の関係を示す図であり、 図 9 は、 S i の含 有量及ぴ Bの含有量と TMR比の関係 ( 3 5 0 °Cの熱処理後) を 示す図であり、 図 1 0は、 結晶化温度と T M R比劣化率との関係 を示す図であり、 図 1 1 は、 図 1 0の一部の拡大図であり、 図 1 2は、 S i の含有量及び Bの含有量について最適な組成範囲を示 す図である。 発明を実施するための最良の形態
本発明は、 対の強磁性層が中間層を介して対向されてなり、 膜 面に対して垂直に電流を流すことによって磁気抵抗変化を得る構 成の磁気抵抗効果素子であって、 対の強磁性層のう ち少なく とも 一方は、 結晶化温度が 6 2 3 K以上である非晶質強磁性材料を含 む磁気抵抗効果素子である。
また本発明は、 上記磁気抵抗効果素子において、 対の強磁性層 のう ち一方が磁化固定層であり、 他方が磁化自由層であるス ピン バルブ型磁気抵抗効果素子である構成とする。
また本発明は、 上記磁気抵抗効果素子において、 中間層と して 絶縁体もしく は半導体から成る ト ンネルバリ ア層を用いた ト ンネ ル磁気抵抗効果素子である構成とする。
また本発明は、 上記磁気抵抗効果素子において、 積層フェ リ構 造を有する構成とする。
また本発明は、 上記磁気抵抗効果素子において、 非晶質強磁性 材料が、 F e, C o, N i のいずれか 1種も しく は 2種以上を主 成分とする強磁性材料であり、非晶質化のための添加元素と して、 B , S i , C, P , A 1 , G e, T i, N b, T a , Z r, M o のいずれか 1種以上を含む構成とする。
本発明は、 対の強磁性層が中間層を介して対向されてなり、 膜 面に対して垂直に電流を流すこ とによって磁気抵抗変化を得る構 成の磁気抵抗効果素子と、 この磁気抵抗効果素子を厚み方向に挟 むワー ド線及びビッ ト線とを備え、 対の強磁性層のう ち少なく と も一方は、 結晶化温度が 6 2 3 K以上である非晶質強磁性材料を 含む磁気メモリ装置である。
また本発明は、 上記磁気メ モ リ装置において、 磁気抵抗効果素 子は、 対の強磁性層のう ち一方が磁化固定層であり 、 他方が磁化 自由層であるス ピンバルブ型磁気抵抗効果素子である構成とする, また本発明は、 上記磁気メ モ リ装置において、 磁気抵抗効果素
子は、 上記中間層と して絶縁体もしく は半導体から成る トンネル バリア層を用いた トンネル磁気抵抗効果素子である構成とする。
また本発明は、 上記磁気メモリ装置において、 磁気抵抗効果素 子が積層フェ リ構造を有する構成とする。
また本発明は、 上記磁気メモリ装置において、 非晶質強磁性材 料が、 F e, C o, N i のいずれか 1種も しく は 2種以上を主成 分とする強磁性材料であり 、 非晶質化のための添加元素と して、 B , S i , C, P , A 1 , G e, Τ i , N b, T a, Z r, M o のいずれか 1種以上を含む構成とする。
まず、 本発明の磁気抵抗効果素子の一実施の形態の概略構成図 を図 1 に示す。 この図 1 に示す実施の形態は、 本発明を トンネル 磁気抵抗効果素子 (以下、 TMR素子と称する。) に適用した場合 を示している。
この TMR素子 1 は、 シリ コン等からなる基板 2上に、 下地層 3 と、 反強磁性層 4 と、 強磁性層である磁化固定層 5 と、 トンネ ルバリ ア層 6 と、 強磁性層である磁化自由層 7 と、 ト ップコー ト 層 8 とがこの順に積層されて構成されている。
即ち、 強磁性層の一方が磁化固定層 5 と され、 他方が磁化自由 層 7 と された、 いわゆるスピンパルプ型の TMR素子を構成して おり、 対の強磁性層である磁化固定層 5 と磁化自由層 7 とで トン ネルバリ ァ層 6 を挟み込むことによ り、 強磁性トンネル接合 9 を 形成している。
そして、 磁気メ モリ装置等にこの TMR素子 1 を適用した場合 には、 磁化自由層 7が情報記録層となり、 そこに情報が記録され る。
反強磁性層 4は、 強磁性層の一方である磁化固定層 5 と反強磁 性的に結合するこ とによ り、 書き込みのための電流磁界によって も磁化固定層 5の磁化を反転させず、 磁化固定層 5の磁化の向き
を常に一定とするための層である。 即ち、 図 1 に示す T M R素子 1 においては、 他方の強磁性層である磁化自由層 7だけを外部磁 場等によって磁化反転させる。 磁化自由層 7は、 T M R素子 1 を 例えば磁気メ モ リ装置等に適用した場合に情報が記録される層と なるため、 情報記録層と も称される。
反強磁性層 4を構成する材料と しては、 F e、 N i 、 P t 、 I r、 R h等を含む M n合金、 C o酸化物、 N i 酸化物等を使用す ることができる。
図 1 に示すス ピンバルブ型の T M R素子 1 においては、 磁化固 定層 5は、 反強磁性層 4 と反強磁性的に結合するこ とによって磁 化の向きを一定と される。 このため、 書き込みの際の電流磁界に よっても磁化固定層 5の磁化は反転しない。
トンネルパリ ア層 6 は、 磁化固定層 5 と磁化自由層 7 とを磁気 的に分離する と と もに、 ト ンネル電流を流すための層である。
ト ンネルバリ ア層 6 を構成する材料と しては、 例えば A l 、 M g、 S i 、 L i 、 C a等の酸化物、 窒化物、 ハロゲン化物等の絶 縁材料を使用するこ とができる。
このよ う な ト ンネルパリ ア層 6 は、 スパッタ リ ング法や蒸着法 等によって成膜された金属膜を、 酸化又は窒化することによ り得 ることができる。
また、 有機金属と、 酸素、 オゾン、 窒素、 ハロゲン、 ハロゲン 化ガス等とを用いる C V D法によっても得ることができる。
本実施の形態においては、 特に強磁性 ト ンネル結合 9を構成す る対の強磁性層である磁化固定層 5及ぴ磁化自由層 7のう ち少な く と も一方が、 結晶化温度が 6 2 3 K以上の非晶質強磁性材料を 含む構成とする。
強磁性遷移金属元素のみで強磁性層 (この場合の強磁性層は結 晶質である) を構成した従来の T M R素子や、 結晶化温度が 6 2
3 Kよ り も低い非晶質強磁性材料を強磁性層に用いた TMR素子 では、 半導体回路作製プロセス等における熱処理によって、 ΤΜ R比が劣化したり R— Ηループ (抵抗一磁場曲線) の角形性が損 なわれてしまったりする等の不具合がある。
これに対して、 結晶化温度が 6 2 3 Κ以上の非晶質強磁性材料 を含む構成の強磁性層とするこ とによ り上述の不具合が改善され る。
このよ うな効果が現れる原因は明確ではないが、 結晶質強磁性 層と非晶質強磁性層とを比較すると、 おそらく非晶質化のために 添加されている例えば Βや S i 等のメ タロイ ド元素が、 主成分で ある C o、 F e、 N i 等の F e族強磁性元素と微視的には共有結 合的な結合をし、 短周期範囲の構造は C o 3 B、 C o 2 B、 C o 2 S i 等の金属間化合物に近い性質を持っために、 結合エネルギー が高く強磁性金属元素とメ タロイ ド元素との結合が比較的強いた めに、 トンネルバリア層へのこれらの臨まない元素の拡散が抑制 されるためである と考えられる。
また、 6 2 3 K以上の高い結晶化温度を持つ非晶質磁性材料に おいては、 よ り高い温度でも非晶質構造が安定であり、 長周期範 囲では非晶質構造特有の無秩序構造が高い温度でも維持され、 な おかつ短周期範囲においては共有結合的要素をもつ結合を有する ので、 さ らに高い温度でも、 ト ンネルパ リ ア層 6への拡散が抑制 される と考えられる。
また、結晶質強磁性材料を磁化自由層に用いた場合に比較して、 非晶質強磁性材料を磁化自由層に用いた場合には、 磁化反転時の 挙動が安定して優れた磁気特性を示す。 これによ り、 TMR素子 を MR AM等の磁気メモリ装置に用いた場合に優れたスィ ッチン グ特性を示す。
しかし、 磁化自由層に用いた非晶質強磁性材料が、 その結晶化
温度よ り も高い温度まで加熱される と、 磁気特性が劣化してしま い、優れた磁気特性が得られなく なる。半導体回路プロセスでは、
3 5 0 以上の熱処理が必要な工程が存在する。
そこで、 少なく とも 6 2 3 K ( 3 5 0 °C ) 以上の結晶化温度を 有する非晶質強磁性材料を磁化自由層に用いるこ と によ り 、 半導 体回路プロセスの熱による磁化自由層の磁気特性へのダメージが 減少する。 これによ り、 TMR素子の半導体回路プロセス との親 和性が大き く 向上する。
このよ う に、 6 2 3 K以上の結晶化温度を有する非晶質強磁性 材料と しては、 単体で強磁性を示す F e、 N i、 C o に対して、 B, S i, C , P , A l, G e , T i , N b , T a , Z r , M o のいずれか 1種もしく は 2種以上を含んでいる合金系が挙げられ る。 これら任意の組み合わせや、 さ らには他の元素、 例えば希土 類元素、 S c, Y, L a, C e, P r, N d, P m, S m, E u, G d , T b , D y, H o, E r, T m , Y b , L u等、 また、 単 体で高融点金属である V, N b , T a , C r, M o, W等が含ま れている非晶質合金は、 一般的に結晶化温度が上昇する と考えら れるので、 非晶質形成能を阻害しない範囲で添加するのに好適で める。
と ころで、 非晶質強磁性材料と して、 例えば C o, F e, S i, Bからなる材料系を選択した場合には、 非晶質強磁性材料の結晶 化温度とその組成比 ( F e族元素と添加物元素の比) との間に依 存性があり、 例えば F e — C o合金に対して B、 S i を添加した 場合、 B単独の添加の場合には、 B添加量が 1 0〜 3 0原子%の 範囲で非晶質構造が添加される。
ただし、 結晶化温度は Bの濃度の大きい方が高温になり、 例え ば C o に対して Bを添加した場合においては、 1 5原子%添加し たときの結晶化温度が約 6 5 0 K:、 2 0原子%添加したときの結
晶化温度が約 6 6 0 K、 2 7原子%添加したときの結晶化温度が 約 7 0 0 Kとなる。
また、 B及び S i を共に添加した場合には、 結晶化温度がさ ら に上昇し、 例えば B 2 0 %と S i 1 0 %を添加したときには、 結 晶化温度が 8 0 0 K程度まで上昇する。
このよ うなことから、 C o, F e S i , Bの合金組成には最 適範囲が存在し、 磁性層のう ち少なく と も一方が含有する非晶質 強磁性材料は、 不可避な不純物元素を除いて、 組成式 F e w C o x S i y B z (式中、 w、 x、 y及ぴ z は原子%を表し、 w + x + y + z = 1 0 0である) から構成され、 5 ≤ w≤ 4 5、 3 5 ≤ X≤ 8 5 , 0 ≤ y≤ 2 0 1 0 ≤ z ≤ 3 0であるこ とが好ま しい といえる。
この最適範囲について、 以下に詳しく説明する。
この C o , F e , S i , Bから成る材料系において、 好ま しい S i の添加量と Bの添加量は、 次のよ う になる。
Bの添加量が 1 0原子%未満である場合には、 非晶質の形成が 困難であり、 結晶化温度も 6 0 0 K程度となるため、 非晶質相の 熱的安定性が低い。 また、 磁気特性に関してもベース となる F e 一 C o合金の磁気特性が大きく反映され、 緩やかな改善効果が認 められるのみである。
従って、 1 0原子%以上の Bを含有することが必要である。 特 に Bのみを添加するこ とによ り 6 2 3 K以上の結晶化温度を得る ためには、 Bの添加量を 2 0原子%以上にする必要がある。
—方、 Bの添加量は 3 0原子%以下であることが好ましい。 B の添加量が 3 0原子%を超える と、 結晶化温度が低下していく と 共に、 非晶質相が形成されにく く なる。 即ち Bの添加量一結晶化 温度の関係において、 結晶化温度の極大が存在する。
これに対して、 B と共に S i を添加する場合には、 これらの添
加量の合計が 3 0原子%でも高い結晶化温度が得られる。 .例えば Bの添加量が 1 5原子%で、 S i の添加量が 1 5原子%であると き、 約 8 0 0 Kと高い結晶化温度となる。 このよ う に S i を添加 したこ とによる効果も得られるため、 その分 Bの添加量を少なく しても同様の添加効果を得ることができる。 ただし、 S i の添加 量一結晶化温度の関係においても結晶化温度の極大が存在し、 例 えば Bの添加量が 1 0〜 3 0原子%の場合に、 S i の添加量が 1 0〜 1 5原子%の範囲に結晶化温度の極大を有し、 1 5原子%を 超える と添加量の増大に従って結晶化温度が低下し始める。 例え ば S i の添加量が 2 0原子%の場合には、 添加量が 1 5原子%の 場合よ り も結晶化温度が少し低く なって 7 5 0〜 8 0 0 Kの結晶 化温度となり 、 しかも非晶質構造になり にく く なる。 従って、 S i の添加量は 2 0原子%以下であることが望ま しい。
上述したよ う に、 Bの添加量は 1 0〜 3 0原子%、 S i の添加 量は 0 〜 2 0原子%であることが好ましい。 さ らに好ましく は、 Bの添加量を 1 0 〜 2 0原子%、 S i の添加量を 5 〜 1 5原子% とする。 このよ う な範囲の添加量とするこ とによ り、 7 5 0 K:〜 8 3 0 K程度の高い結晶化温度を有する非晶質強磁性材料が得ら れ、 T M R素子の磁化自由層と して必要な軟磁気特性も良好にな る。
また、 ベースとなる合金のう ち、 C o F e合金において、 好ま しレヽ C o と F e の糸且成比は、 次のよ う になる。
高い T M R比を実現するためには、 C o 一 F e の割合は C oが 主体即ち C o が 5 0原子%以上含まれているのが好ま しい。 F e が主体即ち F eが 5 0原子%以上である と保磁力が大きく なつて 磁化が反転しにく く なるこ とからサブミ ク ロンサイズの微小な T M R素子の磁化自由層に用いるには不適当となる。
しかしながら、 F e の量が少なすぎる と、 スピン分極率が小さ
く なり、 充分な磁気抵抗変化率が得られなく なるため、 TMR素 子からの信号出力が不足する。
そして、 充分な磁気抵抗変化率を得るためには、 少なく とも F eの含有量を 5原子%以上にする必要がある。
以上のこ と力 ら、 C o F e合金における F e の含有量は、 5原 子%以上 5 0原子%未満とするこ とが好ましい。
また、 非晶質強磁性材料のベース となる合金は、 C o, F e の 他に N i を含有していてもかまわない。
N i を含有する場合でも、 保磁力の増大を抑えつつ良好な TM R比を維持し、 R— H曲線の角形性を改善する効果が得られる。 そして、 N i の含有量にも最適範囲が存在し、 N i の含有量を 0原子%以上 3 5原子%以下とするこ とが好ましい。 N i の含有 量が 3 5原子%を超えると、 保磁力が小さ く なりすぎて TMR素 子の動作の制御が困難となるおそれがあるためである。
以上のこ とから、 強磁性層 5, 7のう ち少なく と も一方を構成 する強磁性材料は、 不可避な不純物元素を除いて、 組成式 F e a C o b N i c B d S i e (式中、 a、 b、 c、 d及ぴ eは原子% を表し、 a + b + c + d + e = 1 0 0 ) から構成され、 5 ≤ a ≤ 4 5、 3 5 ≤ b ≤ 8 5 s 0≤ c ≤ 3 5 , 1 0 ≤ d≤ 3 0 , 0≤ e ≤ 2 0であるこ とが好ましい。
そして、 この組成範囲のう ち、 結晶化温度が 6 2 3 K以上とな る組成の非晶質強磁性材料を用いればよい。
上述した結晶化温度が 6 2 3 K以上である非晶質強磁性材料は 磁化自由層 7及び磁化固定層 5の一方も しく は両方に適用すれば 前述した効果が得られるが、 特に磁化自由層 7に適用することに よって、 よ り顕著に効果が得られるものである。
もちろん、 6 2 3 K以上の結晶化温度を有する非晶質強磁性材 料を含む強磁性層以外の強磁性層には、 この種の磁気抵抗効果素
子に通常用いられる材料をいずれも使用可能である。
上述の本実施の形態によれば、 強磁性 トンネル結合 9 を構成す る対の強磁性層である磁化固定層 5及び磁化自由層 7のうち少な く とも一方が、 結晶化温度が 6 2 3 K以上の非晶質強磁性材料を 含む構成と されていることによ り、 非晶質強磁性材料によ り例え ば T M R比 (磁気抵抗変化率) 等の磁気特性が優れた構成となつ ており、 かつ非晶質強磁性材料の耐熱性が向上されているため、 製造工程中において半導体回路プロセスの 6 2 3 K ( 3 0 0 °C ) 程度の熱処理を経ていても、 T M R比等の磁気特性が劣化しない よ うにするこ とができる。
尚、 本発明においては、 図 1 に示すよ うな磁化固定層 5及び磁 化自由層 7 のそれぞれが単層から構成された T M R素子 1 に限定 されない。
例えば図 2 に示すよ う に、 磁化固定層 5が、 第 1 の磁化固定層 5 a と第 2の磁化固定層 5 b とで非磁性導電体層 5 c を挟み込ん でなる積層フェ リ構造と される場合であっても、 本発明の効果を 得ることができる。
図 2に示す T M R素子 1 0では、 第 1 の磁化固定層 5 aが反強 磁性層 4 と接しており、 これらの層間に働く交換相互作用によつ て、 第 1 の磁化固定層 5 a は強い一方向の磁気異方性を持つ。 ま た、 第 2 の磁化固定層 5 b は、 ト ンネルパリ ア層 6 を介して磁化 自由層 7 と対向し、 スピンの向きが磁化自由層 7 と比較され直接 M R比に関わる強磁性層となるため、 参照層とも称される。
積層フェ リ構造の非磁性導電体層 5 c に用いられる材料と して は、 例えば R u、 R h、 I r 、 C u、 C r 、 A u、 A g等が挙げ られる。 図 2 の T M R素子 1 0において、 その他の層は図 1 に示 した T M R素子 1 とほぼ同様の構成であるため、 図 1 と同じ符号 を付して詳細な説明を省略する。
この積層フェ リ構造を有する TMR素子 1 0においても、 磁化 固定層 5及ぴ磁化自由層 7の う ち少なく と も一方を、 結晶化温度 が 6 2 3 K以上の非晶質強磁性材料を含む構成とすることによ り, 図 1 に示した TMR素子 1 と同様に、 耐熱性を向上し、 半導体プ ロセス等の 3 5 0 °C程度の熱処理を経た後でも高い TMR比を維 持するこ とができる。
尚、 上述の実施の形態では、 磁気抵抗効果素子と して TMR素 子 ( ト ンネル磁気抵抗効果素子) 1, 1 0 を用いたが、本発明は、 対の強磁性層が中間層を介して対向され、 膜面に対して垂直に電 流を流して磁気抵抗変化を得る構成を有するその他の磁気抵抗効 果素子にも適用することができる。
例えば中間層と して C u等の非磁性導電層を用いた巨大磁気抵 抗効果素子 (GMR素子) で、 膜面に対して垂直に電流を流して 磁気抵抗効果を得る構成、 即ちいわゆる C P P型の GMR素子に も本発明を適用するこ とができる。
さ らに、 本発明の TMR素子において、 磁化固定層や反強磁性 体の材料、 反強磁性体層の有無、 磁化固定層側における積層フ エ リ構造の有無等は、 本発明の本質を損なわない限り種々の変形が 可能である。
上述のよ う な TMR素子 1, 1 0等の磁気抵抗効果素子は、 例 えば MR AM等の磁気メ モ リ装置に用いられて好適である。以下、 本発明の TMR素子を用いた MR AMについて、 図を参照しなが ら説明する。
本発明の TMR素子を有するクロ スポィン ト型の MR AMァ レ ィを、 図 3に示す。 この MR AMア レイは、 複数のワー ド線 W L と、これらヮー ド線 WL と直交する複数のビッ ト線 B L とを有し、 ヮー ド線 WL と ビッ ト線 B Lとの交点に本発明の TMR素子が配 置されて成るメ モ リ セル 1 1 とを有する。 即ち、 この MR AMァ
レイ では、 3 X 3のメ モ リ セル 1 1 がマ ト リ クス状に配置される。 尚、 MR AMアレイに用いられる TMR素子と しては、 図 1 に 示した TMR素子 1 に限定されず、 積層フェ リ構造を有する図 2 に示す TMR素子 1 0等、 膜面に対して垂直に電流を流すことに よって磁気抵抗変化を得る構成の磁気抵抗効果素子において、 強 磁性層の 1層以上が 6 2 3 K以上の結晶化温度を有する非晶質強 磁性材料を含む構成であればいかなる構成であっても構わない。
また、 メモリ素子に多数あるメモリセルから 1つのメモリセル を取り 出して、 断面構造を図 4 に示す。
各メ モ リ セル 1 1は、 図 4 に示すよ う に、 例えばシ リ コ ン基板 1 2上に、 ゲー ト電極 1 3、 ソース領域 1 4及ぴド レイ ン領域 1 5力 らなる ト ラ ンジス タ 1 6 を有する。 ゲー ト電極 1 3は、 読み 出し用のヮー ド線 W L 1 を構成している。ゲー ト電極 1 3上には、 絶縁層を介して書き込み用のヮー ド線 (前述したヮー ド書き込み 線に相当する) WL 2が形成されている。 ト ラ ンジス タ 1 6の ド レイ ン領域 1 5 にはコ ンタク トメ タル 1 7が接続され、 さ らにコ ンタク トメ タル 1 7には下地層 1 8が接続されている。 この下地 層 1 8上の書き込み用のヮー ド線 WL 2の上方に対応する位置に、 本発明の TMR素子 1 が形成されている。この TMR素子 1上に、 ワー ド線 WL 1及ぴ WL 2 と直交するビッ ト線 (前述したビッ ト 書き込み線に相当する) B Lが形成されている。 尚、 下地膜 1 8 は、 平面位置の異なる TMR素子 1 と ドレイ ン領域 1 5 との電気 的接続をする役割から、 バイパスと も称される。
また、 各ワー ド線 WL 1 , WL 2 と TMR素子 1 とを絶縁する ための眉間絶縁膜 1 9及ぴ絶縁膜 2 0 と、 全体を保護するパッシ ベーシヨ ン膜 (図示せず) 等を有して成る。
この MR AMは、 磁化固定層 5 と磁化自由層 7の う ち少なく と も一方の強磁性層が、 結晶化温度が 6 2 3 K以上の非晶質強磁性
材料を含む構成と された TMR素子 1 を用いているので、 TMR 素子 1 の強磁性層の耐熱性が向上されていて、 TMR素子 1 の T MR比の熱処理による劣化が抑制され、 高い TMR比を有するこ とから、 TMR素子 1 からの出力が優れており、 読み出し時に低 抵抗状態と高抵抗状態との判別が容易となり、 エラーレー トが低 減される。 これにより、 良好な読み出し特性を有し、 メ モ リ動作 の安定性が飛躍的に向上する。
(実施例)
以下、 本発明を適用した具体的な実施例について、 実験結果に 基づいて説明する。
尚、 図 4に示したよ う に、 MR AMには TMR素子 1以外にス ィ ツチング用の トランジスタ 1 6が存在するが、 本実施例では T M R特性を調べるために、 図 5及び図 6 に示すよ う な強磁性 トン ネル接合のみを形成したウェハによ り特性の測定 ·評価を行った。
(実験 1 )
まず、 強磁性 ト ンネル接合を構成する強磁性層、 即ち磁化固定 層と磁化自由層に、 それぞれ結晶質強磁性材料或いは非晶質強磁 性材料を用いた場合の磁気特性について調べた。
<サンプル 1 >
図 5 及び図 6 に示すよ う に、 特性評価用素子 T E G ( Test Element Group) と して、 基板 2 1上にワー ド線 WL と ビッ ト線 B L とが直交して配置され、 これらワー ド線 WL と ビッ ト線 B L との交差する部分に TMR素子 2 2が形成された構造を作製した c こ の T E Gは、 TMR素子 2 2が短軸 0. 5 // m X長軸 1 . 0 /x orの楕円形状であり、 ワー ド線 WL及ぴビッ ト線 B Lの両端にそ れぞれ端子パッ ド 2 3, 2 4が形成され、 ワー ド線 W L と ビッ ト 線 B L とを A 1 203から成る絶縁膜 2 5 , 2 6によって互いに電 気的に絶縁した構成となっている。
具体的には、 次のよ う にして図 5及び図 6 に示す T E Gを作製 した。
まず、 表面に熱酸化膜 (厚さ 2 μ ηι) が形成された厚さ 0. 6 mmのシ リ コ ンから成る基板 2 1 を用意した。
次に、 この基板 2 1上にワー ド線の材料を成膜し、 フォ ト リ ソ ダラフィによってマス ク した後にヮー ド線以外の部分を A r ブラ ズマによ り選択的にエッチングし、 ワー ド線 WLを形成した。 こ のとき、 ヮー ド線 W L以外の領域は、 基板 2 1 の深さ 5 n mまで エッチングした。
その後、 ワード線 W Lを覆って絶縁膜 2 6 を形成し、 表面を平 坦化した。
続いて、 下記の層構成からなる TMR素子 2 2を、 公知のリ ソ グラフィ法及ぴエッチングによ り作製した。 この層構成は、 /の 左側が基板側となっており、 () 内は膜厚を示す。
T a ( 3 n m) / P t M n ( 2 0 n m) /C o 7 5 F e 2 5 ( 2.
5 n m ) / R u ( 0. 8 n m ) /C o 7 5 F e 2 5 ( 3. 0 n m ) / 1 ( 1 n m) - O x/ C o 7 5 F e 2 5 ( 2. 5 n m) / T a ( 5 n m )
ト ンネルバリア層 6 の A 1 一 O x膜は、 まず金属 A 1 膜を D C スパッタ法により 1 n m堆積させ、 その後酸素/アルゴンの流量 比を 1 : 1 と し、 チャンバ一ガス圧を 0. l mT o r r と し、 I C P (誘導結合プラズマ) からのプラズマによ り金属 A 1 膜をプ ラズマ酸化させることによ り形成した。 酸化時間は I c Pプラズ マ出力に依存するが、 本実施例では 3 0秒と した。
また、 ト ンネルパリ ア層 6の A l _ O x膜以外の膜は、 D Cマ グネ ト ロ ンスパッタ法で成膜した。
次に、磁場中熱処理炉にて、 1 0 k O eの磁界中、 2 7 0 °Cで、 4時間の熱処理を行い、 反強磁性層である P t M n層の規則化熱
処理を行い、 強磁性 トンネル接合 9 を形成した。
続いて、 TMR素子 2 2及びその下の絶縁膜 2 6 をパターニン グして、 図 5 に示す平面パターンを有する TMR素子 2 2 を形成 した。
さ らに、 A 1 203をス ノ、。ッタするこ とによ り 、 厚さ l O O n m 程度の絶縁層 2 5 を成膜し、 さ らにフォ ト リ ソグラフィ によ り ビ ッ ト線 B L及ぴ端子パッ ド 2 4を形成し、 図 5及び図 6に示した T E Gを得た。
<サンプル 2 >
TMR素子 2 2の層構成を、 下記の通り と した以外はサンプル 1 と同様にして T E Gを得た。
T a ( 3 n m ) / P t M n ( 2 0 n m) / C o 7 5 F e 2 5 ( 2. 5 n m ) / R u ( 0. 8 n m) / C o 7 5 F e 2 5 ( 3. 0 n m) /A 1 ( l n m) ~ O x/ ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 ( 4 n m ) / T a ( 5 n m )
くサンプル 3 >
TMR素子 2 2の層構成を、 下記の通り と した以外はサンプル 1 と 同様にして T E Gを得た。
T a ( 3 n m ) / P t M n ( 2 0 n m) / C o 7 5 F e 2 5 ( 2. 5 n m) / R u ( 0. 8 n m) / ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 ( 4. 5 n m ) / A 1 ( l n m) - O x / ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0 ( 4 n m ) / T a ( 5 n m) <サンプル 4 >
TMR素子 2 2の層構成を、 下記の通り と した以外はサンプル 1 と同様にして T E Gを得た。
T a ( 3 n m) / P t M n ( 2 0 n m) / ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0 ( 4 n m) / R u ( 1 . 0 n m ) / ( C o 9 O F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0 ( 4. 5 n m) / A 1 ( l n m)
— O x/ ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0 ( 4 n m ) / T a ( 5 n m )
くサンプル 5 >
TMR素子 2 2 の層構成を、 下記の通り と した以外はサンプル 1 と同様にして T E Gを得た。
T a ( 3 n m) / P t M n ( 2 0 n m) / C o 7 5 F e 2 5 ( 3 n m ) / A 1 ( 1 n m ) — O x / C o 7 5 F e 2 5 ( 3 n m) / T a ( 5 n m )
サンプル 1 〜サンプル 4 は磁化固定層が積層フエ リ構造を有す る層構成であつたが、 このサンプル 5 の層構成は積層フェ リ構造 を有していない。
<サンプノレ 6 >
TMR素子 2 2 の層構成を、 下記の通り と した以外はサンプル 1 と同様にして T E Gを得た。
T a ( 3 n m) / P t M n ( 2 0 n m) / C o 7 5 F e 2 5 ( 3 n m ) / A 1 ( 1 n m ) - O x / ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 ( 4 . 5 n m) / T a ( 5 n m )
<サンプル 7 >
TMR素子 2 2 の層構成を、 下記の通り と した以外はサンプル 1 と同様にして T E Gを得た。
T a ( 3 n m ) / P t M n ( 2 0 n m) / ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0 ( 4. 5 n m ) /A 1 ( 1 n m ) - O x / ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i l O B 2 0 ( 4 . 5 n m) / T a ( 5 n m )
くサンプル 8 >
TMR素子 2 2 の層構成を、 下記の通り と した以外はサンプル 1 と同様にして T E Gを得た。
T a ( 2 0 n m) / ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0
( 4 n m) /A 1 ( 1 n m ) 一 O x/ C o 7 5 F e 2 5 ( 3 n m) / R u ( 1 . 0 n m) / C o 7 5 F e 2 5 ( 3 n m ) / P t M n ( 2 0 n m ) / T a ( 5 n m )
即ちこのサンプル 8は、 磁化自由層が基板側に形成され、 磁化 固定層側が積層フェ リ構造を有する構成となっている。
<サンプノレ 9 >
TMR素子 2 2の層構成を、 下記の通り と した以外はサンプル 1 と同様にして T E Gを得た。
T a ( 2 0 n m) / ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0 ( 4 n m ) / A 1 ( 1 n m) - O x / ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 ( 4 n m) / R ( 1 . O n m) / C o 7 5 F e 2 5 ( 3 . O n m) / P t M n ( 2 0 n m ) / T a ( 5 n m ) (実験 2 )
磁化固定層を 2層の C o F e と R uから成る積層フヱリ構造と し、 磁化自 由層を C o F e に S i 又は Bを添加した組成の強磁性 層と して、 Bの添加量及ぴ S i の添加量の最適範囲を調べた。 <サンプノレ 1 0 >
TMR素子 2 2の層構成を、 下記の層構成 ( 1 ) と した。
T a ( 3 n m) / P t M n ( 2 0 n m) / C o 7 5 F e 2 5 ( 2 . 5 n m) / R u ( 0 . 8 n m) / C o 7 5 F e 2 5 ( 3. O n m) / A 1 ( l n m) - O x / ( C o 9 0 F e l O ) 1 0 0— y — z S i y B z ( 4 n m) / T a ( 5 n m ) 一 ( 1 )
上記の層構成 ( 1 ) の う ち、 磁化自由層を構成する (C o 9 0 F e 1 0 ) 1 0 0 - x - y S i y B z の y及ぴ z は原子0 /0の組成 比を示すものであり、 括弧内の (C o 9 0 F e l O ) は、 C o と ? 6カ 9 0 : 1 0の組成比であるこ とを示している。 例えば y = 1 0原子0 /o、 z = 1 0原子0 /0である場合、 ( C o 9 0 F e 1 0 ) 8 O S i 1 0 B 1 0である。 これは C o : F e = 9 0原子0 /0 : 1 0
原子%の組成比の C o — F e合金が 8 0原子%であり、 S i が 1 0原子%、 Bが 1 0原子%である組成比を有することを示してい る。 従って、 元素ごとの組成比の表記では C o 7 2 F e 8 S i 1 O B 1 0になる。
そして、 このサンプル 1 0では、 上記層構成 ( 1 ) において y = 0、 z = 1 0原子0 /0、 即ち ( C o 9 0 F e l O ) 9 0 B 1 0の 組成と した。 それ以外はサンプル 1 と同様にして T E Gを得た。 くサンプル 1 1 >
磁化自由層を、 y = 0、 Z = 1 5原子%、 すなわち (C o 9 0 F e 1 0 ) 8 5 B 1 5の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様に して T E Gを得た。
<サンプル 1 2 >
磁化自由層を、 y = 0、 2 = 2 0原子%、 すなわち (C o 9 0 F e 1 0 ) 8 0 B 2 0の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様に して T E Gを得た。
<サンプル 1 3 >
磁化自由層を、 y = 0、 z = 2 5原子%、 すなわち (C o 9 0 F e 1 0 ) 7 5 B 2 5の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様に して T E Gを得た。
<サンプル 1 4 >
磁化自由層を、 y = 0、 z = 3 0原子%、 すなわち (C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 B 3 0の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様に して T E Gを得た。
くサンプル 1 5 >
磁化自由層を、 y = 0、 2 = 3 5原子%、 すなわち (C o 9 0 F e 1 0 ) 6 5 B 3 5の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様に して T E Gを得た。
くサンプル 1 6 >
磁化自由層を、 y = 2 . 5原子%、 z = 1 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e l O ) 8 2 . 5 S i 2 . 5 B 1 5の糸且成と した以 外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 1 Ί >
磁化自由層を、 y = 2. 5原子。/。、 z = 2 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e l O ) 7 7 . 5 S i 2. 5 B 2 0 の組成と した以 外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 1 8 >
磁化自由層を、 y = 5原子%、 Z = 1 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 8 5 S i 5 B 1 0の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプノレ 1 9 >
磁化自由層を、 7 = 5原子%、 2 = 1 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 8 0 S i 5 B 1 5 の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 2 0 >
磁化自由層を、 y = 5原子%、 z = 2 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 5 S i 5 B 2 0の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 2 1 >
磁化自由層を、 y = 5原子%、 Z = 2 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 5 B 2 5 の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 2 2 >
磁化自由層を、 y = 1 0原子0 /0、 z = 0、 すなわち (C o 9 0 F e l O ) 9 0 S i 1 0の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様 にして T E Gを得た。
くサンプル 2 3 >
磁化自 由層を、 = 1 0原子%、 2 = 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 8 5 S i 1 0 B 5 の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 2 4 >
磁化自由層を、 y = 1 0原子%、 z = 1 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 8 0 S i 1 O B I 0 の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
くサンプル 2 5 >
磁化自由層を、 y = l 0原子%、 z = 1 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 5 S i l 0 B 1 5の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 2 6 >
磁化自由層を、 = 1 0原子%、 z = 2 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
くサンプル 2 7 >
磁化自由層を、 y = 1 0原子%、 z = 2 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 6 5 S i 1 0 B 2 5の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 2 8 >
磁化自由層を、 y = 1 0原子%、 z = 3 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 6 0 S i 1 0 B 3 0の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプノレ 2 9 >
磁化自由層を、 y = 1 5原子%、 z = 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 8 5 S i 1 5 B 5 の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプノレ 3 0 >
磁化自由層を、 y = l 5原子%、 z = 1 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 5 S i 1 5 B 1 0 の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 3 1 >
磁化自由層を、 y = 1 5原子%、 z = 1 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 1 5 B 1 5の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 3 2 >
磁化自由層を、 y = l 5原子%、 z = 2 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 6 5 S i l 5 B 2 0の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 3 3 >
磁化自由層を、 y = l 5原子%、 z = 2 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 6 0 S i 1 5 B 2 5 の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 3 4 〉
磁化自由層を、 y = 2 0原子%、 z = 0、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 8 0 S i 2 0の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様 にして T E Gを得た。
<サンプノレ 3 5 >
磁化自由層を、 y = 2 0原子%、 z = 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 5 S i 2 0 B 5 の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
くサンプル 3 6 >
磁化自由層を、 y = 2 0原子%、 2 = 1 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 2 0 B 1 0の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 3 7 >
磁化自由層を、 7 = 2 0原子%、 z = 1 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 6 5 S i 2 0 B 1 5の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 3 8 >
磁化自由層を、 = 2 0原子%、 z = 2 0原子%、 すなわち (C o 9 0 F e 1 0 ) 6 0 S i 2 0 B 2 0の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 3 9 >
磁化自由層を、 y = 2 5原子%、 z = 5原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 2 5 B 5の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 4 0 >
磁化自由層を、 y = 2 5原子%、 z = 1 0原子%、 すなわち ( C o 9 0 F e 1 0 ) 6 5 S i 2 5 B 1 0の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 4 1 >
磁化自由層を、 y = 2 5原子%、 z = 1 5原子%、 すなわち (C o 9 0 F e 1 0 ) 6 0 S i 2 5 B 1 5の組成と した以外はサンプ ル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
(実験 3 )
磁化固定層を 2層の C o F e と R uから成る積層フェ リ構造と し、 磁化自由層を ( C o, F e ) に S i及ぴ Bを添加した組成の 強磁性層と して、 F e の含有量の最適範囲を調べた。
<サンプル 4 2 >
層構成 ( 1 ) において、磁化自由層を、 (C o 1 0 0 - x F e x ) 7 0 S i l O B 2 0 と し、 さ らに x = 0、 すなわち C o 7 0 S i 1 O B 2 0の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E G を得た。
<サンプル 4 3 >
磁化自由層を、 25: = 5原子%、 すなわち ( C o 9 5 F e 5 ) 7 0 S i 1 O B 2 0の組成と した以外はサンプル 4 2 と同様にして T E Gを得た。
くサンプル 4 4 >
磁化自由層を、 x = l 0原子%、 すなわち ( C o 9 O F e 1 0 ) 7 O S i 1 O B 2 0の組成と した以外はサンプル 4 2 と同様にし て T E Gを得た。
くサンプル 4 5 >
磁化自由層を、 x = 2 5原子%、 すなわち ( C o 7 5 F e 2 5 )
7 0 S i 1 0 B 2 0の組成と した以外はサンプル 4 2 と同様にし て T E Gを得た。
<サンプル 4 6 >
磁化自由層を、 x = 4 0原子%、 すなわち ( C o 6 O F e 4 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0の組成と した以外はサンプル 4 2 と同様にし て T E Gを得た。
<サンプル 4 7 >
磁化自由層を、 x = 5 0原子%、 すなわち ( C o 5 O F e 5 0 )
7 O S i 1 0 B 2 0の組成と した以外はサンプル 4 2 と同様にし て T E Gを得た。
<サンプル 4 8 >
磁化自由層を、 x = 7 0原子%、 すなわち (C o 3 O F e 7 0 )
7 O S i 1 0 B 2 0 の組成と した以外はサンプル 4 2 と同様にし て T E Gを得た。
(実験 4 )
磁化固定層を 2層の C o F e と R uから成る積層フェリ構造と し、 磁化自由層を (C o, F e, N i ) に S i及ぴ Bを添加した 組成の強磁性層と して、 F e の含有量及び N i の含有量の最適範
囲を調べた。
<サンプノレ 4 9 >
層構成 ( 1 ) において、 磁化自由層を、 ( C o 1 0 0 - X - w F e X N i w ) 7 0 S i l O B 2 0 と し、 さ らに x = 6原子0 /0、 w = 4 0原子0 /0、 すなわち (C o 5 4 F e 6 N i 4 0 ) 7 0 S i 1 O B 2 0の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを 得た。
<サンプル 5 0 >
磁化自由層を、 x = l 5原子%、 w = 4 0原子%、 すなわち ( C o 4 5 F e l 5 N i 4 0 ) 7 0 S i l O B 2 0 の組成と した以外 はサンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 5 1 >
磁化自由層を、 x = 6. 5原子%、 = 3 5原子%、 すなわち ( C o 5 8 . 5 F e 6 . 5 N i 3 5 ) 7 0 S i l O B 2 0 の組成 と した以外はサンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 5 2 >
磁化自由層を、 x = 1 6 . 2 5原子%、 w = 3 5原子%、 すな わち ( C o 4 8 . 7 5 F e 1 6 . 2 5 N i 3 5 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0の組成と した以外はサンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た <サンプル 5 3 >
磁化自由層を、 = 7原子%、 w = 3 0原子%、 すなわち ( C o 6 3 F e 7 N i 3 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 の組成と した以外は サンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
<サンプ レ 5 4 >
磁化自由層を、 x = 1 7. 5原子%、 w = 3 0原子%、 すなわ ち (C o 5 2 . 5 F e 1 7. 5 N i 3 0 ) 7 0 S i l O B 2 0 の 組成と した以外はサンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 5 5 >
磁化自由層を、 = 8原子%、 = 2 0原子%、 すなわち ( C o 7 2 F e 8 N i 2 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 の組成と した以外は サンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
くサンプル 5 6 >
磁化自由層を、 = 2 0原子% 、 = 2 0原子%、 すなわち ( C o 6 0 F e 2 0 N i 2 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 の組成と した以外 はサンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
くサンプル 5 7 >
磁化自由層を、 x = 9原子%、 w = 1 0原子%、 すなわち (C o 8 1 F e 9 N i 1 0 ) 7 0 S i l O B 2 0 の組成と した以外は サンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
くサンプル 5 8 >
磁化自由層を、 x = 2 2. 5原子% 、 = 1 0原子%、 すなわ ち ( C o 6 7. 5 F e 2 2. 5 N i 1 0 ) 7 0 S i l O B 2 0 の 組成と した以外はサンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
くサンプル 5 9 >
磁化自由層を、 ¾: = 1 0原子%、 w = 0、 すなわち (C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0の組成と した以外はサンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
くサンプル 6 0 >
磁化自由層を、 x = 2 5原子%、 w = 0、 すなわち (C o 7 5 F e 2 5 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 の組成と した以外はサンプル 4 9 と同様にして T E Gを得た。
(実験 5 )
磁化固定層を 2層の C o F e と R uから成る積層フヱリ構造と し、 磁化自由層を (C o , F e ) に様々な元素を添加して特性を 調べた。
<サンプル 6 1 >
磁化自由層を、 C o 7 0. 3 F e 4. 7 P 1 3 C 7 (原子0/。) の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。 くサンプル 6 2 >
磁化自 由層を、 C o 7 2 F e 3 P 1 6 B 6 A 1 1 3 (原子%) の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。 <サンプル 6 3 >
磁化自由層を、 C o 6 9. 6 F e 4. 6 M o 1. 8 S i 8 B 1 6 (原子%) の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプノレ 6 4 >
磁化自由層を、 C o 7 4. 3 F e 2. 6 M n 3. 1 S i 4 B 1 6 (原子% ) の組成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプル 6 5 >
磁化自由層を、 C o 7 0 M n 6 B 2 4 (原子%) の組成と した 以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
<サンプノレ 6 6 >
磁化自由層を、 C o 8 1 . 5 M o 9. 5 Z r 9 (原子%) の組 成と した以外はサンプル 1 0 と同様にして T E Gを得た。
そして、 得られた各サンプル 1 〜サンプル 6 6の T E Gに対し て、 下記のよ う にして TMR比を求め、 さ らに非晶質相の同定と 結晶化温度の測定を行った。
( T M R比)
通常の MR AM等の磁気メ モ リ装置では、 電流磁界によって磁 気抵抗効果素子を磁化反転させて情報を書き込むが、 本実施例で は、外部磁界によって磁気抵抗効果素子を磁化させることによ り、 抵抗値の測定を行った。 即ち、 まず TMR素子 2 2の磁化自由層 を磁化反転させるための外部磁界を磁化自由層の磁化容易軸に対
して平行となるよ うに印加した。 測定のための外部磁界の大きさ は、 5 0 0 O e と した。
次に、 磁化自由層の磁化容易軸の一方側から見て一 5 0 O O e から + 5 0 O O e まで掃引する と同時に、 ワー ド線 W Lの端子パ ッ ド 2 3 と ビッ ト線 B Lの端子パッ ド 2 4 とにかかるバイ アス電 圧が 1 0 0 m Vとなるよ う に調節して、 強磁性ト ンネル接合に ト ンネル電流を流した。 この と き の各外部磁界に対する抵抗値を測 定した。 そして、 磁化固定層と磁化自由層の磁化が反平行であつ て抵抗が高い状態の抵抗値と、 磁化固定層と磁化自由層の磁化が 平行であって抵抗が低い状態の抵抗値とを求め、 これらの抵抗値 から T M R比 (磁気抵抗変化率) を算出した。
(非晶質相の同定)
実施例の強磁性材料の微細構造の観察を、透過型電子顕微鏡(T E M ) 及ぴ X線回折によ り行った。
尚、 上述した強磁性 ト ンネル接合を構成するよ う な 5 n m程度 も しく はそれよ り も少ない膜厚領域では X線が透過してしまい、 回折図形を得るには不十分であるため、 X線回折によ り非晶質相 を同定するための試料と して、 新たに各サンプルの磁化自由層の 組成と同じ膜厚 5 0 0 n mの強磁性材料単層膜を作製して測定を 行った。 X線回折図形において、 低角度側にブロー ドピークのみ が見られ結晶層の回折ピークが見られず、 T E M観察においては 電子線回折像でハローリ ングが得られるものを非晶質構造と同定 した。
(結晶化温度の測定)
結晶化温度は、 真空熱処理炉中で 4端子法抵抗測定を行う こ と によ り測定した。 結晶化前後で抵抗値が大きく変化するが、 こ の 抵抗変化が明確に見られた温度を 「結晶化温度」 と規定した。 実 際の T M R素子の層構成では、 X線回折と同様に強磁性材料の結
晶化温度を測定することは困難なので、結晶化温度測定用と して、 新たに TMR層構成を成膜する際と同じ条件にて膜厚 1 0 0 n m の測定試料を作製した。
(TMR層構成と耐熱性の関係)
まず、 6 2 3 K以上の結晶化温度を有する非晶質強磁性材料と して、 ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0を用いた場合の、 最適な層構成と耐熱性の関係を、 くサンプル 1 〜サンプル 9 >の 評価結果を基に説明する。
この ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0は、 X線回折と T EMによ り、 非晶質構造を有していると同定され、 結晶化温度 は 8 0 0 Kである。 即ち本発明の要件を満たし、 本発明の範囲内 、める o 1
<サンプル 1 >は、 P t M n反強磁性層による磁化固定層と積 層フェ リ構造とを有しており 、 A 1 — O x トンネル絶縁層上の磁 化自由層、 第 1 の磁化固定層 (ビン ド層)、 第 2 の磁化固定層 (参 照層) に結晶質強磁性材料 C o 7 5 F e 2 5 を配している。
<サンプル 2 〉は、 P t M n反強磁性層による磁化固定層と積 層フェ リ構造とを有しており 、 A 1 — O x ト ンネル絶縁層上の磁 化自由層に ( C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i l O B 2 0 を配してい る。
くサンプル 3 >は、 P t M n反強磁性層による磁化固定層と積 層フェ リ構造とを有しており、 A 1 — O x ト ンネル絶縁層上の磁 化自由層と、積層フェ リ構造の第 2の磁化固定層 (参照層) に ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0を配している。
くサンプル 4 〉は、 P t M n反強磁性層による磁化固定層と積 層フ ェ リ構造とを有しており、 A 1 - O x ト ンネル絶縁層上の磁 化自由層と、 積層フェ リ構造の第 1 の磁化固定層 (ビン ド層)、 第 2 の磁化固定層 (参照層) に (C o 9 0 F e l O ) 7 0 S i 1 0
B 2 0を配している。
<サンプル 5 >は、 P t M n反強磁性層による磁化固定層構造 を有しており、 A 1 _ O x ト ンネル絶縁層上の磁化自 由層と磁化 固定層に結晶質強磁性材料 C o 7 5 F e 2 5 を配している。
<サンプル 6 >は、 P t Mn反強磁性層による磁化固定層構造 を有しており、 A 1 — O x ト ンネル絶縁層上の磁化自由層に ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0を配している。
<サンプル 7 >は、 P t M n反強磁性層による磁化固定層構造 を有しており、 A 1 _ O x ト ンネル絶縁層上の磁化自 由層と磁化 固定層に( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 を配してレヽる。
<サンプル 8 >は、 P t Mn反強磁性層による磁化固定層と積 層フェ リ構造を有しており 、 A 1 - O x ト ンネル絶縁層の上側に 積層フェ リ構造の磁化固定層を配していて、 A 1 - O x ト ンネル 絶縁層下の磁化自由層に ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i 1 0 B 2 0 を配している。
<サンプル 9 >は、 P t M n反強磁性層による磁化固定層と積 層フェ リ構造を有しており、 A 1 一 O x トンネル絶縁層の上側に 積層フェ リ構造の磁化固定層を配していて、 A 1 - O x ト ンネル 絶縁層下の磁化自由層と、 積層フェ リ構造の磁化固定層のうち下 側の磁化固定層 (この場合は参照層になる) とに ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i l O B 2 0 を配してレヽる。
サンプル 1 〜サンプル 9 について、作製した T E G ( 2 7 0 °C · 4時間の熱処理済み) の TMR比を測定し、 また作製した T E G に対して、 さ らに 3 5 0 °C · 1 0時間の熱処理を行った後に T M R比を測定した。
これらの測定結果を表 1 に示す。
表 1
表 1 に示すよ う に、 サンプル 1 とサンプル 2〜サンプル 4の比 較から、 本発明の範囲である結晶化温度 6 2 3 K以上の非晶質強 磁性材料 ( C o 9 0 F e 1 0 ) 7 0 S i l O B 2 0 を TMR素子 の強磁性層のいずれか 1 層も しく は 2層以上に用いる と、 3 5 0 °Cの熱処理による TM R比の低下が小さ く、 耐熱性能が向上す ることがわかる。
また、 サンプル 2〜サンプル 4を比較すると、 よ り高い TMR 比を得るためには、 サンプル 2のよ う に本発明の非晶質強磁性材 料を磁化自由層のみに用いるのが好ま しく 、 3 5 0 °Cの比較的高 温での熱処理条件においても高い T M R比を得るこ とができる。
さ らに、 サンプル 5〜サンプル 7の結果から、 積層フェ リ構造 の有無に係わらず、 本発明の非晶質強磁性材料を強磁性層に用い
ることによ り耐熱性の向上が図られることがわかる。
同様に、 サンプル 8及ぴサンプル 9の結果から、 トンネル絶縁 層の上側に磁化固定層を配置した構成(いわゆる トップスピン型) であっても、 本発明の非晶質強磁性材料を強磁性層に用いるこ と によ り耐熱性の向上が図られるこ とがわかる。
即ち、 結晶化温度 6. 2 3 K以上の非晶質強磁性材料を強磁性層 のいずれか 1層も しく は 2層以上に用いるこ とによ り、 いわゆる ボ ト ムス ピン型であっても、 ト ップス ピン型であっても、 いずれ も耐熱性向上の効果が得られ、 また積層フェ リ構造の有無に係わ らず耐熱性向上の効果が得られる。
従って、 本発明の効果は、 特に T M R素子の層構成によ らず、 結晶化温度 6 2 3 K以上の非晶質強磁性材料を強磁性層の 1層も しく は 2層^上に用いればよい。
尚、 最も高い T M R比を得るという点では、 サンプル 2〜サン プル 4の比較から、 ボトムス ピン型では本発明の非晶質強磁性材 料を磁化自由層のみに用いるのが好ま しく 、 またサンプル 2 とサ ンプル 6 の比較から、 積層フエ リ構造を有することが好ま しく 、 さ らにサンプル 2 とサンプル 8の比較から、 ポ トムス ピン型であ ることが好ましい。 従って、 これらの結果からボ トムス ピン型で 積層フェ リ構造を有し、 磁化自由層のみに結晶化温度 6 2 3 K以 上の非晶質強磁性材料を用いるこ とが好適である。
( C o F e — S i 一 B非晶質強磁性材料を用いた T M R素子の S i 及ぴ B組成依存性)
実験 2 の各サンプル (サンプル 1 0 〜サンプル 4 1 ) は、 いず れもボ トムス ピン型で積層フェリ構造を有し、 磁化自由層のみに C o , F e , S i 及び Βを含む強磁性材料を用いた構成である。 各サンプルの結晶化温度を測定し、 その結果を表 2に示す。 ま た、 S i の含有量 y (原子。 /o )、 Bの含有量 z (原子%) と結晶化
温度 (K ) の関係を図 7に示す。
尚、 表 2 において結晶化温度の測定値を※印で示しているサン プルは、 結晶化温度の測定において、 明確な抵抗変化が見られな かったこ とを示している。 X線回折や Τ Ε Μ観察の結果から、 お そら く結晶質と非晶質の混合相も しく は結晶質相が得られている と考えられる。 これらのサンプルは図 7では秦印で示している。
サンプル S i含有量 B含有量 結日 ¾ 番号 源子%) 源子%) (K)
1 0 0 1 0 6 0 0
1 1 0 1 5 6 5 0
1 2 0 2 0 6 6 0
1 3 0 2 5 6 8 0
1 0 3 0 7 0 0
1 5 0 3 5 ※
1 6 2. 5 1 5 7 0 0
1 7 2. 5 2 0 7 4 0
1 8 5 1 0 6 5 0
1 9 5 1 5 7 2 0
2 0 5 2 0 7 7 0
2 1 5 2 5 7 8 0
2 2 1 0 0 ※
2 3 1 0 5 6 0 0
2 4 1 0 1 0 7 8 0
2 5 1 0 1 5 8 0 0
2 6 1 0 2 0 8 0 0
2 7 1 0 2 5 8 3 0
2 8 1 0 3 0 ※
2 9 1 5 5 6 9 0
3 0 1 5 1 0 7 8 0
3 1 1 5 1 5 8 0 0
3 2 1 5 2 0 8 2 0
3 3 1 5 2 5 ※
3 4 2 0 0 ※
3 5 2 0 5 7 0 0
3 6 2 0 1 0 7 5 0
3 7 2 0 1 5 8 0 0
3 8 2 0 2 0 ※
3 9 2 5 5 ※
4 0 2 5 1 0
4 1 2 5 1 5
図 7か 、 S i ぴ Bの含有量によって結晶化温度が変化し、 S i 及 'Bの含有蘆には最適範囲があることがわかる。 そして、 こ らの添加元素は、 TMR比を向上させる効果を有するため、 irR AM用の TMR素子と して好適なものである。
次に、 サンプル 1 0〜サンプル 41 について、 作製した T E G ( 2 7 0 °C - 4時間の熱処理済み) の TMR比 (磁気抵抗変化率) を澍定し、 また作製した T E Gに対して、 さ らに 3 5 0で ' 1 0 時間の熱処理を行った後に TMR比(磁気抵抗変化率)を測定し、 TMR比の劣化率 ( 3 5 0 °Cの熱処理後の TMR比の減少率) も 計算によ り求めた。
これらの測定結果を表 3に示す。また、 S i の含有量 y (原子%) Bの含有量 z (原子%)と TMR比の関係を図 8及び図 9 に示す。 図 8 は、 作製した T E G即ち 2 7 0 °C · 4時間の熱処理済みの T MR比を示し、 図 9は作製した T E Gに対して 3 5 0 °C . 1 0時 間の熱処理を行った後の TMR比を示す。 尚、 図 8及ぴ図 9 にお いて、 〇印及び ·印は図 7 と同じである。
サンプノレ S 含有量 c
7 U し、 4 间 U 1 U H¾¾ 力 1 番号 源子%) 源子 後の TMR比 '键理後の TMR比
) C%)
1 0 0 1 0 4 1 o 0 4 n e
1 1 0 1 5 4 9 2 4
1 2 0 2 0 5 4 2 9 4
1 3 0 2 5 5 3
1 0 3 0 5 2 0 ώ .
1 5 0 3 5 3 5 ώ u 0
1 6 2. 1 o 4 9 o 4 0 o
1 / a L U 5 4 0 0 0 D . L
1 8 1 u 4 8 0 4 7. 9
1 9 5 1 3 o 1 4 3 3. o c o n c c
2 0 0 u Q 0
c n
2 1 5 I 0 0 U 6 3 0. 0 c c
2 2 1 0 U 4 b 1 0 6 6.
r n n
2 3 1 0 D i I b d . Z
2 4 1 1 0 0 o 4.
g β
2 5 1 U 丄 ¾ 0 b 6 4 ,
2 1 u L U 0 4 6 o
2 7 1 1 0 4 ώ 0 ,
2 8 1 ΰ 4 丄 y . u
2 9 0 4 f
1 0 c
3 0 1 U ) 0 0 0 d 4. o c
3 1 1 0 1 ϋ 6 o 4. o
3 1 1 U 4
3 3 1 5 0 4 Z 2 5 4 0 · o
3 4 2 0 U 4 4 2 0 5 4. o
3 5 2 0 5 4 7 3 4 2 7. 7
L ύ 0
3 7 2 0 1 5 5 2 3 5 3 2. 7
3 8 2 0 2 0 3 8 2 0 4 7. 4
3 9 2 5 5 4 4 2 0 5 4. 5
4 0 2 5 1 0 4 6 2 1 5 4. 3
4 1 2 5 1 5 4 0 2 0 5 0. 0
表 3及ぴ図 8の結果から、 C o — F e合金に S i 及ぴ Bを添加す ることによ り TMR比が上昇するこ とがわかる。 また、 非晶質構 造を有する強磁性材料を用いた場合 (〇印) に、 TMR比の上昇 効果が大きい。
一方、 非晶質構造を得にく い構成 (サンプル N o . が 1 5, 2
2 , 2 8, 3 3, 3 8, 3 9, 4 0, 4 1 の各サンプル ; 拳印) は、 いずれも充分な TMR比が得られていないので、 TMR素子 の構成と して好適ではないこ とがわかる。
さ らに、 表 3及び図 9の結果から、 非晶質構造を得にく い構成 (サンプル N o . 力 1 5, 2 2, 2 8, 3 3, 3 8, 3 9, 4 0,
4 1 の各サンプル) は、 その TMR比が、 3 5 0 °C ' 1 0時間の 熱処理後に大き く低下していることがわかる。
また、 結晶化温度が 3 5 0 °C即ち 6 2 3 Kよ り低い構成 (サン プル 1 0及びサンプル 2 3 ) も、 その T M R比が、 3 5 0 °。 · 1 0時間の熱処理後に大き く低下しているこ とがわかる。
図 1 0に結晶化温度と 3 5 0 °Cの熱処理による T M R比の劣化 率との関係を示す。
この図 1 0 よ り、 T M R比の劣化率は結晶化温度が高いほど小 さ く なる。そして、図 1 0の一部の拡大図を図 1 1 に示すよ う に、 結晶化温度が 6 2 3 K ( 3 5 0 °C ) 以上である場合に、 T M R比 の劣化率が 6 0 %以下となりその効果が顕著となる。
従って、 結晶化温度が 3 5 0 °C即ち 6 2 3 Kよ り高い構成 (サ ンプル 1 1〜 1 4、 1 6〜 2 1、 2 3〜 2 7、 2 9〜 3 2、 3 5
〜 3 7 ) の材料組成が含まれる組成範囲が好適である。 この組成 範囲を、 S i の含有量 y (原子%) 及ぴ Bの含有量 z (原子。 /0) の範囲と して、 図 1 2に太線で囲んだ領域と して示す。 図 1 2の
〇印及ぴ ·印は図 7 と同じであり、 これらの印に付した数字はサ ンプル番号を示す。
( C o F e - S i — B非晶質強磁性材料を用いた T M R素子の C o及ぴ F e組成依存性)
実験 3 の各サンプル (サンプル 4 2〜サンプル 4 8 ) は、 いず れもポ トムス ピン型で積層フェ リ構造を有し、 磁化自由層のみに 非晶質強磁性材料を用いた構成である。 そして、 S i の含有量を 1 0原子 %、 Bの含有量を 2 0原子%に固定して、 。 0及ぴ 6 の組成比を変化させたものである。
これら各サンプルの結晶化温度を測定し、 各サンプルの C o F e 中の C oの組成比及び F e の組成比、 並びに結晶化温度の測定 結果を表 4に示す。
表 4
表 4 よ り、 C o と F e の組成比を変えても結晶化温度はほとん ど変化していない。
次に、 これらサンプル 4 2〜サンプル 4 8 について、 作製した T E G ( 2 7 0 °C ' 4時間の熱処理済み) の TMR比 (磁気抵抗 変化率) を測定し、 また作製した T E Gに対して、 さ らに 3 5 0 °C - 1 0時間の熱処理を行った後に TMR比 (磁気抵抗変化率) を測定し、 TMR比の劣化率も計算によ り求めた。
これらの結果を表 5 に示す。
表 5 よ り、 これらサンプル 4 2〜サンプル 4 8は、 結晶化温度 が 8 (^Ο Κ以上と高く 、 また 3 5 0 °C - 1 0時間の熱処理を行つ た後.め T M R比の低下が少なく 、 先に示したサンプル 1 0等の結 晶ィ 温度が 6 2 3 Kよ り も低い場合よ り も T M R比の低下が少な く なる。
/ し力 しな力 ら、 サンプル 4 2及びサンプル 4 8は、 2 7 0 °C .
4時間の熱処理だけの段階で、 T M R比が 4 5 %を下回っている。 即ち M R AM等の磁気メモリ装置に用いるには T MR比が小さい ( 従って、 C o , F e S i Bから成る強磁性材料において、 よ り好ま しい C o及ぴ F eの存在比率は、 C o + F e の総含有量 に対して、 5 0 ≤ C o / ( C o + F e ) ≤ 9 5 , 5≤ F e / ( C o + F e ) 0であることがわかる。
( C o F e N i - S i 一 B非晶質強磁性材料を用いた TMR素子 の C o F e並びに N i組成依存性)
実験 4の各サンプル (サンプル 4 9〜サンプル 6 0 ) は、 いず れもボ トムス ピン型で積層フエ リ構造を有し、 磁化自由層のみに 非晶質強磁性材料を用いた構成である。 そして、 S i の含有量を 1 0原子%、 Bの含有量を 2 0原子%に固定して、 F e の組成比 と N i の組成比を変化させたときの特性の変化を調べるものであ
る。
各サンプルの結晶化温度を測定し、各サンプルの ( C o, F e, N i ) 中の C o量、 F e量、 N i 量、 並びに結晶化温度の測定結 果を表 6 に示す。
表 6
表 6 よ り、 これらサンプル 4 9〜サンプル 6 O fま、 N i の組成 比にはあま り依存せず、 いずれも 8 0 0 K以上の高い結晶化温度 となってレヽる。
次に、 サンプル 4 9〜サンプル 6 0 について、 作製した T E G ( 2 7 0 °C - 4時間の熱処理済み) の TMR比 (磁気抵抗変化率) を測定し、 また作製した T E Gに対して、 さらに 3 5 0 °C · 1 0 時間の熱処理を行った後に T M R比(磁気抵抗変化率)を測定し、 また TMR比の劣化率も計算によ り求めた。
これらの結果を表 7に示す。
表 7
サンプゾレ C o揚 N i ^ft 2 7 o°C, T Rト h 番号 4時間 、 1。時間 m
衡几 の \/0
TMR比 TMR比
0
Q u ¾ Q Q ς υ η 5 0 0 3 5 Π J ς o c: 0 ¾ Q i¾ 7 ς 0 ώ ϋ ς ft u 0 4. 0
Q n Q 0 Q S t 1 7 c; 0 n 0 90. 0 c; c: I 0 Π 0 Q ¾. n u u u
5 7 8 1 9 10 52 34 3 4. 6
5 8 6 7. 5 22. 5 10 54 36 33. 3
59 90 10 0 54 36 33. 3
6 0 75 2 5 0 58 38 34. 5 表 7 よ り 、 これらサンプル 4 9〜サンプル 6 0は、 結晶化温度 が 8 0 0 K以上と高く 、 また 3 5 0 °C * 1 0時間の熱処理を行つ た後の T M R比の低下が少なく 、 先に示したサンプル 1 0等の結 晶化温度が 6 2 3 Kよ り も低い場合よ り も TMR比の低下が少な く なる。
しかしな力 Sら、 サンプル 4 9及ぴサンプル 5 0は、 2 7 0 °C · 4時間の熱処理だけの段階で、 T M R比が 4 5 %を下回っている。 即ち MR AM等の磁気メ モ リ 装置に用いるには TMR比が小さい, 従って、 C o, F e, N i S i Bから成る強磁性材料にお いて、 よ り好ま しい N i の存在比率は、 C o + F e + N i の総含 有量に対して、 O N i Z (C o + F e + N i ) ≤ 3 5であるこ とがわかる。
(ベース合金に対して、 S i 及ぴ8、 並びにその他の元素を添加
した場合の添加元素依存性)
実験 5の各サンプル (サンプル 6 1〜サンプル 6 6 ) は、 いず れもボ トムス ピン型で積層フェ リ構造を有し、 磁化自由層のみに 非晶質強磁性材料を用いた構成である。 そして、 磁化自由層の構 成する C o F e を基本とする強磁性合金に対して、 S i , B, P, C, A l , M o, M n, Z r から選ばれる元素を添加したときの 特性を調べるものである。
各サンプルの結晶化温度を測定し、 各サンプルの組成及び結晶 化温度の測定結果を表 8に示す。
表- 8 '
表 8 よ り、 サンプル 6 4は結晶化温度が低く 6 2 3 Kを下回つ ているが、 その他のサンプルは高い結晶化温度を示している。 次に、 サンプル 6 1 〜サンプル 6 6 について、 作製した T E G ( 2 7 0 °C - 4時間の熱処理済み) の TMR比 (磁気抵抗変化率) を測定し、 また作製した T E Gに対して、 さ らに 3 5 0 °C · 1 0 時間の熱処理を行った後に T M R比(磁気抵抗変化率)を測定し、 また TMR比の劣化率も計算によ り求めた。
これらの結果を表 9に示す。
表 9
サンプル 270°C、 4時間 350 °C、 10離 TMR比劣僻
番号 |¾¾!;理俊の TMR比 ;埋俊の 1 MRi
(%) (%) (%)
61 51 31 39. 2.
62 46 30 34. 8
63 50 34 32. 0
64 47 21 55. 3
65 49 34 30. 6
66 53 35 34. 0 表 9 よ り、 サンプル 6 1 〜サンプノレ 6 3、 サンプ/レ 6 5、 サン プル 6 6 は、 4 0 0で . 0. 5時間の熱処理を行った後の TMR 比の低下が少ない。 一方、 サンプル 6 4は、 先に示したサンプル 1 0等と同様に結晶化温度が 6 2 3 Kよ り も低いため、 3 5 0 °C の熱処理による TMR比の低下が大きい。
このよ う に、 S iや B以外にも、 非晶質化を促進して結晶化温 度を上昇させる添加物である C, P, A 1 , Μ ο, Ζ r を添加し ても同等の効果が得られるこ とがわかる。
また、 サンプル 6 5が示すよ う に、 これら以外にも Mnのよ う なその他の元素を添加しても結晶化温度が 6 2 3 K以上であれば. 本発明に含まれる。
言う までもなく 、 S i , Bや実施例に挙げたこれら C, P , A 1 , M o, Z r並びに M nのみならず、 メ タロイ ド元素と して知 られているよ うな半金属元素、 例えば G e , T i , N b, T a等 を添加しても同様の効果が得られ、 しかもこれらのう ち 1種も し く は 2種以上を ( C o , F e , N i ) 強磁性合金に対する添加物 の主成分と している限り において、 結晶化温度が 6 2 3 K以上で あり、 良好な T M R比が得られるのであれば、 本発明の範囲に含 まれる。 そして、 耐熱性が良好で、 MR AM用途と して最適な T MR素子を構成することができる。
尚、 本発明の磁気抵抗効果素子 (T M R素子等) は、 前述した 磁気メモリ装置のみならず、 磁気へッ ド及びこの磁気へッ ドを搭 載したハー ドディスク ドライブや磁気センサ、 集積回路チップ、 さ らにはパソコン、 携帯端末、 携帯電話を始めとする各種電子機 器、 電子機器等に適用するこ とができ る。
本発明は、 上述の実施の形態に限定されるものではなく 、 本発 明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
上述の本発明の磁気抵抗効果素子によれば、 強磁性層う ちのい ずれか 1層以上に結晶化温度が 6 2 3 K以上の非晶質強磁性材料 を用いるこ とによ り、 非晶質化によ り磁気抵抗変化率を向上する こ とができると共に、 耐熱性に優れた磁気抵抗効果素子を得るこ とができる。
これによ り 、 磁気抵抗効果素子と半導体回路作製プロセス との 親和性を向上させるこ とができ、 磁気抵抗効果素子を磁気メモリ 装置に適用した場合に、 読み出しエラーを低減するこ とができ、 優れた読み出し特性が得られる。
また、 本発明の磁気メモリ装置によれば、 耐熱性の問題を改善 し、 出力信号が大き く優れた読み出し特性を有する磁気メモリ装 置を実現するこ とができ る。