JP2000007635A - 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド及び1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイトの製造方法 - Google Patents

1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド及び1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイトの製造方法

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JP2000007635A
JP2000007635A JP17634998A JP17634998A JP2000007635A JP 2000007635 A JP2000007635 A JP 2000007635A JP 17634998 A JP17634998 A JP 17634998A JP 17634998 A JP17634998 A JP 17634998A JP 2000007635 A JP2000007635 A JP 2000007635A
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hydroxide
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bicarbonate
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Toshiharu Hyoda
俊治 兵田
Masakatsu Baba
昌克 馬場
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NIPPON HYDRAZINE KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水和ヒドラジン、1−メチルヒドラジン又は
1,1−ジメチルヒドラジンとジメチルカーボネイトと
を原料とし、高純度1,1,1−トリメチルヒドラジニ
ウムヒドロキシドの製造方法を提供する。 【解決手段】 水和ヒドラジン、1−メチルヒドラジン
又は1,1−ジメチルヒドラジンとジメチルカーボネイ
トを反応させることにより、1,1,1−トリメチルヒ
ドラジニウムカーボネイト及び/又は1,1,1−トリ
メチルヒドラジニウムビカーボネイトを得、次いで、こ
れを陽イオン交換膜を隔膜とする電気分解に付して、
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドを
製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フオトレジスト現
像液としての新規用途につながるのみならず、界面活性
剤、エラストマー、重合触媒、医薬、農薬、アミンイミ
ド中間体原料として有用な高純度1,1,1−トリメチ
ルヒドラジニウムヒドロキシドの製造方法に関するもの
である。本発明はまた、上記の合成方法の原料に用いる
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイトま
たは1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネ
イトの製造方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ヒドロキシドは、下記式(1)に従って、1,1,1−
トリメチルヒドラジニウムクロライドを強塩基化合物で
脱HClすることによって製造する方法が知られている
[Chem.Ber.99(10),3118−27
(1966)]{従来技術1}。
【化1】
【0003】なお、1,1,1−トリメチルヒドラジニ
ウムクロライドは、下記式(2)に従って、アンモニア
と次亜塩素酸ナトリウムより、クロロアミンを合成し、
次いで、トリメチルアミンと反応させて製造される[特
開昭58−24552]{従来技術2}。
【化2】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術1、2では、アンモニアと次亜塩素酸ナトリウムよ
り、クロロアミンを得、これをトリメチルアミンと反応
させて、1,1,1−トリメチルヒドラジニウムクロラ
イドを合成し、次いで、これを強塩基化合物と反応さ
せ、脱塩酸によって、1,1,1−トリメチルヒドラジ
ニウムヒドロキシドを製造するのであるが、反応経路が
長く、強塩基化合物の取扱いが煩雑であり、しかも原料
としてハロゲン化合物を使用しているため、得られた
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド中
に残留するハロゲン化合物の濃度が高い等の問題があっ
た。
【0005】従って、本発明の目的は、取り扱いが容易
で容易に入手しうる原料から出発して、少ない工程数で
純度に優れた1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒ
ドロキシドを製造しうる方法を提供するにある。本発明
の他の目的は、上記1,1,1−トリメチルヒドラジニ
ウムヒドロキシドの製造に用いる中間体を、取り扱いが
容易な水和ヒドラジン、1−メチルヒドラジン又は1,
1−ジメチルヒドラジンから製造しうる方法を提供する
にある。本発明の更に他の目的は、上記1,1,1−ト
リメチルヒドラジニウムヒドロキシドの新規包接錯体の
製造方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、1,
1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及び/
又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネ
イトを、陽イオン交換膜を隔膜とする電気分解に付する
ことを特徴とする1,1,1−トリメチルヒドラジニウ
ムヒドロキシドの製造方法が提供される。本発明によれ
ばまた、水和ヒドラジン、1−メチルヒドラジン又は
1,1−ジメチルヒドラジンとジメチルカーボネイトと
を反応させることを特徴とする1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムカーボネイト及び/又は1,1,1−ト
リメチルヒドラジニウムビカーボネイトの製造方法が提
供される。本発明によれば更に、水和ヒドラジン、1−
メチルヒドラジン又は1,1−ジメチルヒドラジンとジ
メチルカーボネイトとを反応させ、得られる1,1,1
−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及び/又は
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイト
を、陽イオン交換膜を隔膜とする電気分解に付すること
を特徴とする1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒ
ドロキシドの製造方法が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】[作用]本発明の方法の目的物で
ある1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシ
ドは、下記式(3)
【化3】 で表される化学構造を有する強塩基性化合物であり、高
純度の形で単離することが従来困難であった物質であ
る。
【0008】本発明では、上記物質を合成する原料(中
間体)として、下記式(4)
【化4】 で表される1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカー
ボネイト或いは下記式(5)
【化5】 で表される1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカ
ーボネイトを選択し使用する。これらのカーボネイト或
いはビカーボネイトを、陽イオン交換膜を隔膜とする電
気分解に付することにより、1,1,1−トリメチルヒ
ドラジニウムヒドロキシドを高純度の形で分離すること
が可能となる。
【0009】即ち、この電気分解による反応は、下記式
(6)
【化6】 で表され、アニオンであるカーボネイトイオン或いはビ
カーボネイトイオンが炭酸ガスの形で揮発分離するの
で、アニオンによる挟雑がないという点で優れたもので
ある。後に詳述するとおり、この電気分解に際して、
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドの
分解物であるアンモニア及びトリメチルアミンが副生す
る場合もあるが、これらの分解物の除去は至って容易で
ある。
【0010】電気分解反応の原料(中間体)として用い
る上記の1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボ
ネイト或いは1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビ
カーボネイトは、下記式(7)
【化7】 で表される水和ヒドラジン、下記式(8)
【化8】 で表されるモノメチルヒドラジン或いは下記式(9)
【化9】 で表されるジメチルヒドラジンと、下記式(10)
【化10】 で表されるジメチルカーボネイトとの反応により得られ
る。
【0011】原料に用いる水和ヒドラジン、1−メチル
ヒドラジン又は1,1−ジメチルヒドラジンや、ジメチ
ルカーボネイトは、共に、入手容易で、且つ安価であ
り、また、取り扱いも簡単であるため、1,1,1−ト
リメチルヒドラジニウムヒドロキシドを、工業的に有利
に提供できるという利点をもたらすものである。
【0012】[使用原料及び中間体の合成]本発明で
は、出発原料であるヒドラジン誘導体として、水和ヒド
ラジン、1−メチルヒドラジン又は1,1−ジメチルヒ
ドラジンを用いる。勿論、これらのヒドラジン誘導体
は、単独で使用してもよいし、2種以上の混合物として
使用してもよい。また、該ヒドラジン誘導体の水溶液又
はメタノール等のアルコール溶液を使用することも可能
である。ジメチルカーボネイトは、一般の市販品を用い
ることができる。
【0013】上記のヒドラジン誘導体とジメチルカーボ
ネイトとの反応は、1,1−ジメチルヒドラジンの場合
を例にとって示すと、下記式(11)
【化11】 で表されるとおりとなる。
【0014】この反応では、ヒドラジン誘導体の1位の
窒素原子に対するメチル基の導入と、ジメチルカーボネ
イトの重炭酸イオン或いは炭酸イオンへの解離とが進行
して、1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネ
イトまたは1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカ
ーボネイトが生成していることが了解されよう。ヒドラ
ジン誘導体として、モノメチルヒドラジンを用いた場合
には、窒素原子に対するメチル基の置換が2段に起こっ
ており、水和ヒドラジンの場合には、窒素原子に対する
メチル基の置換が3段に起こっていると考えればよい。
【0015】1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカ
ーボネイト又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ビカーボネイトの合成に際し、ジメチルカーボネイトと
ヒドラジン誘導体との反応モル比は、ヒドラジン誘導体
の種類によっても相違するが、一般的にいって、反応モ
ル比が ジメチルカーボネイト/水和ヒドラジン≧3 ジメチルカーボネイト/1−メチルヒドラジン≧2 ジメチルカーボネイト/1,1−ジメチルヒドラジン≧
1 であるのがよく、化学量論的量比である ジメチルカーボネイト/水和ヒドラジン=3 ジメチルカーボネイト/1−メチルヒドラジン=2 ジメチルカーボネイト/1,1−ジメチルヒドラジン=
1 のモル比で反応を行うのが好ましい。
【0016】反応温度は、70〜120℃、好ましく
は、90〜110℃であり、反応圧力は、メタノールの
生成により圧力は増大するが、常圧〜50kg/cm2
G(ゲージ)、好ましくは、3〜20kg/cm2 Gで
ある。反応時間は、おおよそ、1〜10時間、好ましく
は、2〜5時間である。溶媒としては、水、メタノール
等のアルコール溶媒、又は水〜メタノール混合溶媒等が
使用できる。工業的には、水和ヒドラジン、1−メチル
ヒドラジン、又は1,1−ジメチルヒドラジンの水溶液
を用いる方法もある。
【0017】1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカ
ーボネイト又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ビカーボネイトの合成後、反応混合物を減圧濃縮し、未
反応の水和ヒドラジン、1−メチルヒドラジンまたは
1,1−ジメチルヒドラジンおよびジメチルカーボネイ
トと、メタノール等のアルコール溶媒を留去する。この
濃縮液は、一般に1,1,1−トリメチルヒドラジニウ
ムカーボネイト及び/または1,1,1−トリメチルヒ
ドラジニウムビカーボネイトの白色結晶を含有する濃縮
液として得られるので、これに、適当量の超純水を加
え、結晶を溶解し、淡黄色の1,1,1−トリメチルヒ
ドラジニウムカーボネイト及び/又は1,1,1−トリ
メチルヒドラジニウムビカーボネイト水溶液として、以
下の電気分解処理に付する。
【0018】[電気分解]本発明によれば、上記のよう
にして得た1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカー
ボネイト及び/または1,1,1−トリメチルヒドラジ
ニウムビカーボネイトを、陽イオン交換膜を隔膜とする
電気分解に付して、1,1,1−トリメチルヒドラジニ
ウムヒドロキシドを生成させる。
【0019】本発明の電気分解法は、通常、陽イオン交
換膜で陽極室と陰極室とに区画された一般的な電解槽が
使用され、その形式は特に限定されない。
【0020】本発明に使用する陽イオン交換膜は、それ
自体公知の陽イオン交換膜、例えばスルフォン酸基、カ
ルボン酸基、ホスフォン酸基等の陽イオン交換基を有す
るものであり、好適にはフッ素樹脂を骨格とするものが
使用される。フッ素樹脂系の<ナフィオン966>ある
いは<ナフィオン350>(デュポン社製)等のスルフ
ォン酸系の陽イオン交換膜が好適に使用できる。
【0021】本発明に使用する陽極は、耐食性の基体上
に白金族の金属あるいはその酸化物を含む被膜を形成し
た電極やマグネタイト等の酸化性雰囲気での耐食性の大
きな電極を使用することができる。また、本発明に使用
する陰極は、ステンレス鋼およびニッケル等のアルカリ
に侵されない金属を使用することができる。これらの陽
極および陰極は、板状、棒状、網状又は多孔板状等のい
ずれの形状でも使用できる。
【0022】本発明において、1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムカーボネイト及び/又は1,1,1−ト
リメチルヒドラジニウムビカーボネイト水溶液の電気分
解は、1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネ
イト及び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ビカーボネイト水溶液を、電解槽の陽極室に供給し、陰
極室に超純水を供給し、両極間に直流電圧を印加するこ
とによって行われるが、その電流密度は1〜100A/
dm2 、好ましくは3〜50A/dm2 、電圧は0.1
〜30V、好ましくは1〜10Vである。
【0023】本発明において、電気分解の温度は、10
〜50℃の範囲にあることが好ましい。
【0024】本発明において、電気分解は、回分式およ
び連続式のいずれの方法でも行うことができる。
【0025】本発明において、陽極室に供給する原料濃
度は、1〜60重量%、好ましくは5〜50重量%であ
る。
【0026】本発明において、陰極室には、超純水が供
給されるが、電気分解開始時は、超純水単独では電気伝
導度が低く電気分解が起こりがたいので、目的物の高純
度1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド
を少量、例えば0.01〜5重量%程度添加した溶液を
用いることが望ましい。
【0027】本発明において、電気分解は清浄な窒素又
はアルゴン等の不活性ガスの雰囲気下に行うことが望ま
しい。
【0028】電気分解終了後、陰極室には、1,1,1
−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド水溶液が回収
される。必ずしも、この場合に限定されないが、この水
溶液中には、1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒ
ドロキシドの分解生成物であるアンモニアと、トリメチ
ルアミンとが共存しているのが一般的である。この場合
にも、この混合水溶液を濃縮することによって、アンモ
ニアと、トリメチルアミンを完全に留去し、必要に応じ
て、更に活性炭による吸着処理を行うことにより、高純
度の1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシ
ドを製造することができる。
【0029】実際に、上記混合水溶液を減圧濃縮した結
果では、減圧濃縮後の1,1,1−トリメチルヒドラジ
ニウムヒドロキシド水溶液中のアンモニアと、トリメチ
ルアミンは、イオンクロマトグラフィーで分析の結果、
いずれも検出限界以下であった。
【0030】ところが、減圧濃縮後の1,1,1−トリ
メチルヒドラジニウムヒドロキシド水溶液は、淡黄色で
あり、且つ微量のアミン臭も残存している場合もある。
更に、Na,Ca,Fe,Ni,Cr等の金属不純物の
含有量も数10ppbである場合もある。そこで、減圧
濃縮後の1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロ
キシド水溶液を活性炭で処理することにより、無色、無
臭、且つNa,Ca,Fe,Ni,Cr等の金属不純物
の含有量<10ppbの高純度1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムヒドロキシド水溶液を得ることができ
た。
【0031】精製工程に用いる活性炭の種類は、石炭
系、ヤシガラ系活性炭のいずれでもよい。また、その形
状は、粒状、球状、破砕炭等が適している。使用方法
は、カラムに活性炭を充填し、1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムヒドロキシド水溶液を通液させるか、又
は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド
水溶液に活性炭を加えて攪拌後、活性炭を濾過し、高純
度1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド
水溶液を得る方法がある。活性炭使用量は、1,1,1
−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド水溶液の3〜
15重量%である。
【0032】本発明によれば、かくして、1,1,1−
トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドを、高純度の水
溶液の形で製造することができる。本発明による1,
1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドは、こ
の水溶液の形で、前述した用途、フオトレジスト現像液
や、界面活性剤、エラストマー、重合触媒、医薬、農
薬、アミンイミド中間体原料の用途に用いることができ
る。
【0033】[包接化合物及びその製造]1,1,1−
トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドは、強い吸湿性
を有する強塩基化合物であり、溶媒を濃縮後、結晶とし
て1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド
を単離することは困難である。しかしながら、1,1,
1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドをゲスト分
子とし、1,1’−ビス−β−ナフトール等のホスト分
子とを反応させることにより、1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムヒドロキシド包接錯体を結晶として単離
することができる。
【0034】包接錯体合成に使用するホスト化合物とし
ては、例えば特公平6−21017号公報に記載されて
いるフェノール化合物を挙げることができるが、特に好
適なものとして、下記式(12)
【化12】 で表される1,1’−ビス−β−ナフトールを挙げるこ
とができる。
【0035】上記式(12)の1,1’−ビス−β−ナ
フトールと、1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒ
ドロキシドとを、水又はメタノール、エタノール等アル
コール溶媒中で、結晶を加熱溶解後、室温で放置するこ
とにより、下記反応式(13)
【化13】 に示すとおり、化学量論比で結晶性の1,1,1−トリ
メチルヒドラジニウムヒドロキシド/1,1’−ビス−
β−ナフトール包接錯体が生成する。
【0036】具体的には、1,1’−ビス−β−ナフト
ール及び1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロ
キシド水溶液を、1,1’−ビス−β−ナフトール/
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド=
1/1乃至1/2(モル比)となるような割合で、純水
あるいは純水〜精製メタノール混合溶媒と共に反応器に
仕込み、加熱溶解させる。加熱溶解後、室温で1〜2日
間放置することにより1,1’−ビス−β−ナフトール
/1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド
包接錯体結晶が析出する。ろ過又は遠心分離後、水洗、
乾燥し、化学量論比の結晶性包接錯体を結晶として得る
ことができる。
【0037】この包接錯体では、極めて純度の高い状態
で、1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシ
ドが包接錯体中に取り込まれているので、この包接錯体
を種々の用途に用いることができる。例えば、これを単
離し、目的物である1,1,1−トリメチルヒドラジニ
ウムヒドロキシドの構造確認を行うことができる。ま
た、1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシ
ドの高純度原料として使用することもできる。
【0038】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるも
のではない。1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカ
ーボネイト及び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジ
ニウムビカーボネイト、及び1,1,1−トリメチルヒ
ドラジニウムヒドロキシドは、NHCl滴定、又はイオ
ンクロマトグラフイーで定量した。
【0039】(実施例1) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイトの合成[1,1−ジメチルヒドラジン] 1,1−ジメチルヒドラジン98.8g(1.64mo
l)、ジメチルカーボネイト148.1g(1.64m
ol)、メタノール75.0g、水50.0gを、ジル
コニウム製500mlのオートクレーブに仕込み、室温
から104℃まで、50分で昇温した。昇温時の圧力
は、6.5kg/cm2 Gまで上昇した。その後、97
〜106℃で、3時間反応した。反応終了時の圧力は1
4.7kg/cm2 Gであった。反応終了後、反応液3
61.1gを濃縮し、未反応の1,1−ジメチルヒドラ
ジン、ジメチルカーボネイトと、メタノールを留去し、
濃縮液227.3gを得た。濃縮液中には白色結晶が析
出していた。白色結晶を含有する濃縮液に、超純水10
8.6gを加え、結晶を溶解し、弱アルカリ性、無臭、
淡黄色の1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボ
ネイト及び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウ
ムビカーボネイト水溶液335.9gを得た。NHCl
滴定より、含量61.6wt%,206.9g(1.5
2mol)、収率92.7%であった。
【0040】(実施例2) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイトの合成[1,1−ジメチルヒドラジン] 1,1‐ジメチルヒドラジン98.8g(1.64mo
l)、ジメチルカーボネイト147.7g(1.64m
ol)、水125.0gを、ジルコニウム製500ml
のオートクレーブに仕込み、100〜110℃で、3.
5時間反応した。反応時の圧力は、3.8〜20.1k
g/cm2 Gであった。反応終了後、反応液360.0
gを濃縮し、未反応の1,1−ジメチルヒドラジン、ジ
メチルカーボネイト及び生成メタノールを留去し、白色
結晶を含有する濃縮液に、適当量の超純水を加え、結晶
を溶解し、弱アルカリ性、無臭、淡黄色の1,1,1−
トリメチルヒドラジニウムカーボネイト又は1,1,1
−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイト水溶液31
4.1gを得た。NHCl滴定より、含量62.2wt
%,195.3g(1.44mol)、収率87.5%
であった。
【0041】(実施例3) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイトの合成[1,1−ジメチルヒドラジン] 1,1−ジメチルヒドラジン30.1g(0.50mo
l)、ジメチルカーボネイト45.0g(0.50mo
l)、メタノール150.0g、水100.0gを、ジ
ルコニウム製500mlのオートクレーブに仕込み、1
00〜104℃で、3時間反応した。反応時の圧力は、
4.2〜8.5kg/cm2 Gであった。反応終了後、
反応液318.2gを濃縮し、末反応の1,1−ジメチ
ルヒドラジン、ジメチルカーボネイトと、メタノールを
留去し、白色結晶を含有する濃縮液に、適当量の超純水
を加え、結晶を溶解し、淡黄色の1,1,1−トリメチ
ルヒドラジニウムカーボネイト及び/又は1,1,1−
トリメチルヒドラジニウムビカーボネイト水溶液15
3.9gを得た。NHCl滴定より、含量33.9wt
%,52.2g(0.38mol)、収率76.6%で
あった。
【0042】(実施例4) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイトの合成[1,1−ジメチルヒドラジン] 1,1−ジメチルヒドラジン98.8g(1.64mo
l)、ジメチルカーボネイト147.7g(1.64m
ol)、メタノール75.0g、水50.0gを、ジル
コニウム製500mlのオートクレーブに仕込み、79
〜85℃で、3.5時間反応した。反応時の圧力は、
1.3〜5.3kg/cm2 Gであった。反応終了後、
反応液365.8gを濃縮し、未反応の1,1−ジメチ
ルヒドラジン、ジメチルカーボネイトと、メタノールを
留去し、白色結晶を含有する濃縮液に、適当量の超純水
を加え、結晶を溶解し、弱アルカリ性、無臭、淡黄色の
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト又
は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイ
ト水溶液269.8gを得た。NHCl滴定より、含量
68.8wt%,185.5g(1.36mol)、収
率83.1%であった。
【0043】(実施例5) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイトの合成[1,1−ジメチルヒドラジン]{常圧
反応} 1,1−ジメチルヒドラジン98.8g(1.64mo
l)、ジメチルカーボネイト147.7g(1.64m
ol)、メタノール75.0g、水50.0gを、ガラ
ス製四つ口フラスコに仕込み、75〜79℃、加熱還流
下で、8.5時間反応した。反応終了後、反応液32
4.7gを50℃濃縮し、未反応の1,1−ジメチルヒ
ドラジン、ジメチルカーボネイトと、メタノールを留去
し、白色結晶を含有する濃縮液151.3gに、超純水
160.4gを加え、結晶を溶解し、弱アルカリ性、無
臭、淡黄色の1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカ
ーボネイト又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ビカーボネイト水溶液311.7gを得た。NHCl滴
定より、含量52.0wt%,162.2g(1.19
mol)、収率72.6%であった。
【0044】(実施例6) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイトの合成[水和ヒドラジン] 水和ヒドラジン40.1g(0.80mol)、ジメチ
ルカーボネイト216.2g(2.40mol)、メタ
ノール50.0g、水50.0gを、ジルコニウム製5
00mlのオートクレーブに仕込み、12℃から118
℃まで、1.5時間で昇温した。昇温時の圧力は、3.
8kg/cm2 Gまで上昇した。その後、118−13
8℃で、5時間反応した。反応終了時の圧力は、42.
0kg/cm2 Gであった。反応終了後、反応液30
7.8gを濃縮し、未反応の水和ヒドラジン、ジメチル
カーボネイトと、メタノール等、を留去し、淡黄色の
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイト水溶液71.4gを得た。イオンクロマトグラ
フィーより含量7.9wt%,5.7g(0.08mo
l)、収率5.2%であった。
【0045】(実施例7) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイトの合成[1−メチルヒドラジン] 1−メチルヒドラジン46.1g(1.00mol)、
ジメチルカーボネイト180.2g(2.00mo
l)、メタノール50.0g、水50.0gを、ジルコ
ニウム製500mlのオートクレーブに仕込み、10℃
から105℃まで、30分で昇温した。昇温時の圧力
は、6.1kg/cm2 Gまで上昇した。その後、10
5〜116℃で、4時間反応した。反応終了時の圧力
は、反応中に上昇し45.5kg/cm2 Gを示した。
反応終了後、反応液287.2gを60℃で濃縮し、未
反応の1−メチルヒドラジン、ジメチルカーボネイト
と、メタノールを留去し、濃縮液124.6gに、超純
水115.2gを加え、結晶を溶解し、弱アルカリ性、
無臭、淡黄色の1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
カーボネイト及び/又は1,1,1−トリメチルヒドラ
ジニウムビカーボネイト水溶液239.8gを得た。N
HCl滴定より、含量28.6wt%,68.6g
(0.50mol)、収率50.4%であった。
【0046】(実施例8) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイト水溶液の電気分解による1,1,1−トリメチ
ルヒドラジニウムヒドロキシドの合成 電解槽は、電極の有効面積が1.8dm2 の一つの陽極
と二つの陰極を有するフローセル型電解槽を使用した。
電解槽を、フッ素樹脂系の陽イオン交換膜である<ナフ
ィオン966>(デュポン社製)で陰極室/陽極室/陰
極室に区画し、電極としては、陽極:DSE電極、陰
極:Ni電極を使用した。実施例1で得られた61.6
wt%1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネ
イト及び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ビカーボネイト水溶液の濃度を9.9wt%に調整した
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイト水溶液786.7g[1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムビカーボネイトとして77.8g(0.
57mol)]を陽極室に、超純水648.3gを陰極
室にそれぞれ仕込んだ。電解温度、室温〜35℃、電流
密度5.56A/dm2 、電圧4.5−20V、90分
間定電流電解を行った。電解反応の結果、陽極室に65
4.2gの水溶液が得られたが、1,1,1−トリメチ
ルヒドラジニウムカーボネイト又は1,1,1−トリメ
チルヒドラジニウムビカーボネイトは、NHCl滴定で
検出限界以下であった。陰極室に、1,1,1−トリメ
チルヒドラジニウムヒドロキシドと、1,1,1−トリ
メチルヒドラジニウムヒドロキシドの分解生成物である
アンモニア、及びトリメチルアミン{組成:1,1,1
−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド5.2wt%
39.5g(0.43mol)、アンモニア0.2wt
%1.1g(0.07mol)、トリメチルアミン0.
5wt%3.9g(0.07mol)}の混合水溶液7
57.4gが得られた。混合液組成は、NHCl滴定か
ら求めた。陰極室中の1,1,1−トリメチルヒドラジ
ニウムヒドロキシド収率75.1%、電流効率88%で
あった。陰極室の1,1,1−トリメチルヒドラジニウ
ムヒドロキシド混合水溶液を減圧濃縮することにより、
アンモニア、及びトリメチルアミンを留去し、20.3
wt%1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキ
シド水溶液195.0g[39.5g(0.43mo
l)]を得た。1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ヒドロキシド水溶液中のアンモニア、及びトリメチルア
ミンは、イオンクロマトグラフィー分析において検出限
界以下であった。
【0047】(実施例9) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイト水溶液の電気分解による1,1,1−トリメチ
ルヒドラジニウムヒドロキシドの合成 実施例8と同一のフローセル型電解槽を使用し、電気分
解を行った。陰極室に、18.9wt%1,1,1−ト
リメチルヒドラジニウムカーボネイト及び/又は1,
1,1,ートリメチルヒドラジニウムビカーボネイト水
溶液609.0g[1,1,1−トリメチルヒドラジニ
ウムビカーボネイトとして114.9g(0.84mo
l)]を、陰極室に超純水647.4gをそれぞれ仕込
んだ。電解温度、室温〜35℃、電流0.2−0.6
A、電圧1.5V、7時間、定電圧電解を行った。電解
反応の結果、陽極室に14.0wt%1,1,1−トリ
メチルヒドラジニウムカーボネイト及び/又は1,1,
1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイト水溶液5
85.9g[1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビ
カーボネイトとして82.2g(0.60mol)]が
得られた。陰極室に、1,1,1−トリメチルヒドラジ
ニウムヒドロキシドと、1,1,1−トリメチルヒドラ
ジニウムヒドロキシドの分解生成物であるアンモニア、
及びトリメチルアミン{組成:1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムヒドロキシド1.8wt%11.9g
(0.13mol)、アンモニア0.1wt%0.6g
(0.035mol)、トリメチルアミン0.3wt%
2.0g(0.034mol)}の混合水溶液663.
5gが得られた。混合液組成は、NHCl滴定から求め
た。陰極室中の1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ヒドロキシド収率15.4%であった。陰極室の1,
1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド混合水
溶液を減圧濃縮して、アンモニア及びトリメチルアミン
を留去し、9.9wt%1,1,1−トリメチルヒドラ
ジニウムヒドロキシド水溶液120.3g[11.9g
(0.13mol)]を得た。1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムヒドロキシド水溶液中のアンモニア及び
トリメチルアミンは、イオンクロマトグラフィー分析に
おいて検出限界以下であった。
【0048】(実施例10) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイト水溶液の電気分解による1,1,1−トリメチ
ルヒドラジニウムヒドロキシドの合成 実施例8と同一のフローセル型電解槽を使用し、電気分
解を行った。陽極室に、13.2wt%1,1,1−ト
リメチルヒドラジニウムカーボネイト及び/又は1,
1,1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイト水溶
液818.4g[1,1,1−トリメチルヒドラジニウ
ムビカーボネイトとして107.7g(0.79mo
l)]{金属不純物:Na25,Ca24,Fe10,
Ni3,Cr1ppb}を、陰極室に超純水702.3
gをそれぞれ仕込んだ。電解温度、室温〜35℃、電流
1.6−9.2A、電圧4.5V、2.5時間、定電圧
電解を行った。電解反応の結果、陽極室に633.9g
の水溶液{金属不純物:Na3,Ca8,Fe1,Ni
6,Cr2ppb}が得られたが、1,1,1−トリメ
チルヒドラジニウムカーボネイト及び/又は1,1,1
−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイトは、NHC
l滴定で検出限界以下であった。陰極室に、1,1,1
−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドと、1,1,
1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドの分解生成
物であるアンモニア及びトリメチルアミン{組成:1,
1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド6.9
wt%58.6g(0.64mol)、アンモニア0.
1wt%0.9g(0.055mol)、トリメチルア
ミン0.4wt%3.2g(0.055mol)}{金
属不純物:Na18.Ca14,Fe9,Ni87,C
r1ppb}の混合液851.6gが得られた。混合液
組成は、NHCl滴定から求めた。陰極室中の1,1,
1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド収率81.
0%であった。陰極室の1,1,1−トリメチルヒドラ
ジニウムヒドロキシド混合水溶液を減圧濃縮することに
より、アンモニア及びトリメチルアミンを留去し、1
8.5wt%1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒ
ドロキシド水溶液317.6g[58.6g(0.64
mol)]を得た。1,1,1−トリメチルヒドラジニ
ウムヒドロキシド水溶液中のアンモニア及びトリメチル
アミンは、イオンクロマトグラフィー分析において検出
限界以下であった。
【0049】(実施例11) 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイト水溶液の電気分解による1,1,1−トリメチ
ルヒドラジニウムヒドロキシドの合成及び活性炭処理に
よる高純度1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒド
ロキシドの製造 実施例8と同一のフローセル型電解槽を使用し、電気分
解を行った。陽極室に14.5wt%1,1,1−トリ
メチルヒドラジニウムカーボネイト及び/又は1,1,
1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイト水溶液1
267.1g[1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ビカーボネイトとして183.9g(1.35mo
l)]{金属不純物:Na35,Ca33,Fe14,
Ni1,Cr1ppb}を、陰極室に超純水676.0
gをそれぞれ仕込んだ。電解温度、室温〜35℃、電流
4.0−8.8A、電圧4.0V、4.5時間、定電圧
電解を行った。電解反応の結果、陽極室に0.6wt%
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及
び/又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカー
ボネイト水溶液966.6g[1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムビカーボネイトとして5.8g(0.0
4mol)]{金属不純物:Na31,Ca27,Fe
3,Ni23,Cr4ppb}が得られた。陰極室に、
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド
と、1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシ
ドの分解生成物であるアンモニア及びトリメチルアミン
{組成:1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロ
キシド9.4wt%86.7g(0.94mol)、ア
ンモニア0.4w%3.2g(0.19mol)、トリ
メチルアミン1.2wt%11.3g(0.19mo
l)}{金属不純物:Na37,Ca27,Fe33,
Ni147,Cr1ppb}の混合水溶液919.4g
が得られた。混合水溶液組成は、NHCl滴定から求め
た。陰極室中の1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ヒドロキシド収率69.7%であった。陰極室の1,
1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド混合水
溶液884.4gを、50℃で、減圧濃縮し、アンモニ
ア及びトリメチルアミンを留去することにより、淡黄色
の19.0wt%1,1,1,ートリメチルヒドラジニ
ウムヒドロキシド水溶液437.8g[83.1g
(0.90mol)]を得た。1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムヒドロキシド水溶液中のアンモニア及び
トリメチルアミンは、イオンクロマトグラフィー分析に
おいて検出限界以下であった。更に、淡黄色の19.0
w%1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシ
ド水溶液393.8g[74.8g(0.81mo
l)]を、石炭系粒状活性炭62.6gを充填したカラ
ムで処理することにより、無色、無臭の15.7wt%
高純度1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキ
シド水溶液392.2g[61.8g(0.67mo
l)]を得た。回収率は、82.6%であった。高純度
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド水
溶液中の金属不純物はNa7,Ca5,Fe3,Ni
1,Cr2ppbで、その他の不純物はCl 1pp
m、1,1−ジメチルヒドラジン1ppm、ジメチルカ
ーボネイト100ppm、炭酸塩分0.02%、アンモ
ニア250ppm、トリメチルアミン50ppmであっ
た。
【0050】(実施例12) 1,1’−ビス−β−ナフトール/1,1,1−トリメ
チルヒドラジニウムヒドロキシド包接錯体の合成 1,1’−ビス−β−ナフトール8.6g(0.03m
ol)と、23.6wt%1,1,1−トリメチルヒド
ラジニウムヒドロキシド水溶液23.4g(0.06m
ol)を、メタノール50.0gに加え、50℃に加熱
し、1,1’−ビス−β−ナフトール結晶を溶解させ
た。溶解後、室温まで冷却することにより、1,1’−
ビス−β−ナフトール/1,1,1−トリメチルヒドラ
ジニウムヒドロキシド包接錯体結晶2.3g、収率2
0.8%で単離した。NMR及び元素分析より、1,
1’−ビス−β−ナフトール/1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムヒドロキシド包接錯体の包接比が、1,
1’−ビス−β−ナフトール/1,1,1−トリメチル
ヒドラジニウムヒドロキシド/水=1/1/0.5であ
ること、及び1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒ
ドロキシドの構造を確認した。
【0051】(包接錯体結晶データ) mp 214−215℃(分解) IR 3400−2700cm-1 (−OH) NMR(DMSO−d6 〜CDCl3 ) 3.37 ppm(9H,s,−C3 ) 6.16−6.87 (2H,bs,−N2 ) 7.30−7.80 (8H,m,Ar−) 8.03−8.40 (4H,m,Ar−) 8.90 (1H,s,Ar−OH) ここで、Ar=1,1’−ビス−β−ナフトール 元素分析 Anal.Calcd.forC23H25N2O2・1/2H2O C 74.57 N 7.56 Found C 74.62 N 7.52
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、水和ヒドラジン、1−
メチルヒドラジン又は1,1−ジメチルヒドラジンとジ
メチルカーボネイトを反応させることにより、1,1,
1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト及び/又は
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイト
を得、次いで、これを陽イオン交換膜を隔膜とする電気
分解に付して、1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
ヒドロキシドを製造することができる。この方法では、
容易に入手しうる原料から、少ない工程数で、1,1,
1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドを製造でき
るという利点がある。1,1,1−トリメチルヒドラジ
ニウムヒドロキシドには、その分解生成物であるアンモ
ニアとトリメチルアミンが混入する傾向があるが、生成
する水溶液を濃縮することにより、アンモニアとトリメ
チルアミンを容易に留去して、除くことができ、更に、
活性炭処理により高純度1,1,1−トリメチルヒドラ
ジニウムヒドロキシドを得ることができる。得られる
1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド
は、無色、無臭、且つ高純度の強塩基性化合物であり、
フォトレジスト現像液としての用途のみならず、界面活
性剤、エラストマー、重合触媒、医薬、農薬、アミンイ
ミド中間体原料として有用な医薬、農薬および機能性材
料などの分野において極めて有用である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
    カーボネイト及び/又は1,1,1−トリメチルヒドラ
    ジニウムビカーボネイトを、陽イオン交換膜を隔膜とす
    る電気分解に付することを特徴とする1,1,1−トリ
    メチルヒドラジニウムヒドロキシドの製造方法。
  2. 【請求項2】 水和ヒドラジン、1−メチルヒドラジン
    又は1,1−ジメチルヒドラジンとジメチルカーボネイ
    トとを反応させることを特徴とする1,1,1−トリメ
    チルヒドラジニウムカーボネイト又は1,1,1−トリ
    メチルヒドラジニウムビカーボネイトの製造方法。
  3. 【請求項3】 水和ヒドラジン、1−メチルヒドラジン
    又は1,1−ジメチルヒドラジンとジメチルカーボネイ
    トとを反応させ、得られる1,1,1−トリメチルヒド
    ラジニウムカーボネイト及び/又は1,1,1−トリメ
    チルヒドラジニウムビカーボネイトを、陽イオン交換膜
    を隔膜とする電気分解に付することを特徴とする1,
    1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 電気分解により生成する1,1,1−ト
    リメチルヒドラジニウムヒドロキシドの水溶液がその分
    解生成物であるアンモニア及びトリメチルアミンを含有
    するものであり、更に、該水溶液を濃縮することにより
    アンモニアとトリメチルアミンを留去し、1,1,1−
    トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドを水溶液として
    回収することを特徴とする請求項1または3に記載の
    1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
    ヒドロキシドの水溶液を活性炭処理することにより、高
    純度1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシ
    ドを回収することを特徴とする請求項4に記載の1,
    1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシドの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 ジメチルカーボネイトとの反応を、温度
    70〜120℃、圧力 常圧〜50kg/cm2 G、
    時間 2〜7時間、及び極性溶媒の存在下で行う請求項
    2または3に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 1,1,1−トリメチルヒドラジニウム
    ヒドロキシドをゲスト分子とし、1,1’−ビス−β−
    ナフトールをホスト分子として反応させることを特徴と
    する1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシ
    ドの包接錯体の製造方法。
JP17634998A 1998-06-23 1998-06-23 1,1,1−トリメチルヒドラジニウムヒドロキシド及び1,1,1−トリメチルヒドラジニウムカーボネイト又は1,1,1−トリメチルヒドラジニウムビカーボネイトの製造方法 Withdrawn JP2000007635A (ja)

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CN117384063A (zh) * 2023-08-29 2024-01-12 东力(南通)化工有限公司 一种三甲基肼的合成工艺及产品

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