JP2000137101A - 結晶作製装置 - Google Patents
結晶作製装置Info
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Abstract
液界面に対して垂直方向の温度勾配とを一定に保つこと
の可能な結晶作製装置を提供する。 【解決手段】 本発明の結晶作製装置は、原料を入れた
るつぼと、該るつぼを取り囲む様に配置されたヒーター
とを備え、該るつぼを該ヒーターに対して引き下げるこ
とによって、該原料を該るつぼの下方から冷却して結晶
を作製する装置において、前記るつぼの移動に伴い、該
るつぼに入れた原料の固液界面付近を、前記ヒーター側
から見た立体角が変わらないことを特徴とする。
Description
る。より詳細には、るつぼに入れた原料の固液界面の位
置と、固液界面に対して垂直方向の温度勾配とを一定に
保つことの可能な結晶作製装置に関する。
半導体の製造工程で用いる半導体焼き付け装置には、さ
らなる高解像力が要求されている。この要求に応えるた
め、半導体焼き付け装置は、KrF線(248nm)、
ArF線(193nm)等の波長の短いエキシマレーザ
ーを光源として使用するようになってきた。これに伴
い、従来から使用されている非晶質の光学材は193n
mの光を透過させることができないため、非晶質の光学
材に代わる材料として蛍石(CaF2)が期待されるよ
うになった。また、高解像力を達成するために、蛍石に
も大口径の単結晶が光学材として要求されるようになっ
ている。
下法(ブリッジマン法)で製造されている。その典型的
な結晶作製装置としては、例えば米国特許2,214,
976に記載されている装置(図8)が挙げられる。
ヒーター1a、1bが取り付けてあり、これらは独立に
制御される。そして、熱電対2aがヒーター1aの上部
に取り付けられ、その温度が一定となるようにヒーター
の入力が制御されていた。このような構成により、結晶
製造装置の環境(例えば、温度や電圧)が変化しても一
定の温度を保てるようになっている。また図8の装置
は、チャンバー14とチャンバー内壁に取り付けられた
断熱材15、さらにその内側に配置されたグラファイト
製のヒーター1a、1bから構成されており、チャンバ
ー14を突き抜ける形でるつぼ支持棒8が設置され、る
つぼを支えている。
する方法について説明する。
ぼ3に入れ、ヒーター1aで囲まれた場所に設置する。
次いで、原料4の融点(蛍石では約1360℃)を超え
る温度まで、るつぼ3に対してヒーター1aと2aから
熱を加えることによって、原料4を溶融状態とする。
になったときのヒーターの温度分布を示す。図9におい
て、縦軸はチャンバー内の位置であり、横軸はヒーター
の温度である。図9から、図8の装置はヒーター1aの
下方の端部αで急激に温度が減少するような構造を有す
ることが分かる。従って、図8の装置では、その近辺で
結晶の凝固点がくるようにさらに、適当な温度勾配をも
つようにヒーター1aと2aの投入電力が調整されてい
る。
内部は真空ポンプ(不図示)によって10-5Torr〜
10-6Torr程度の真空に保たれている。るつぼ3を
約数mm/時の低速で降下させる(回転を伴う場合もあ
る)ことで結晶成長が行われる。るつぼ3は、徐々にヒ
ーター1aで囲まれた空間から抜け出し、るつぼ3の下
方から冷却される。これに伴って、溶融状態にあった原
料4の結晶化は温度の低い底部から始まり、固体と液体
の境界である結晶の成長点である固液界面が融液の最上
部に達した時に結晶化は終了する。
あまり大きく無く、例えば結晶の太さが数十ミリ程度の
場合、原料を入れたるつぼが下方に移動してもヒーター
の温度分布はほとんど変化がないので問題がなかった。
てるつぼの直径を大きくすると、るつぼ及びその中に入
っている原料の熱容量がヒーターの熱容量より大きくな
ってしまう。そのため、るつぼが下降してくると、ヒー
ターへの投入電力が一定でもるつぼの位置によって、ヒ
ーターの温度分布が変化してしまうことが分かった。
垂直方向の温度勾配(dT/dy)に依存するため、る
つぼの位置によって固液界面の位置と結晶の成長速度が
変わってしまうことになり、安定した結晶成長は望めな
いことが明らかとなった。
しヒーターの投入電力を制御しようとしても、るつぼの
移動に伴う温度変化なのか結晶製造装置の環境(温度や
電圧)変化によるものなのか要因を分離することができ
なかった。従って、ヒーターへの投入電力へフィードバ
ックかけることは困難であり、むしろ測定された温度と
無関係にヒーターへの投入電力を一定に保つ方が、温度
が安定できるという結果を生んでいた。
上方にあった場合、図11の実線aで示した温度分布が
得られる。しかし、るつぼが下降してくると図11の実
線bで示した温度分布に変化し、結晶の成長点である固
液界面が移動してしまうことが分かった。また、熱電対
2aで測定した温度が一定となるようにをヒーターの投
入電力を制御しても、温度分布が変化してしまうため、
固液界面の位置を一定に保つことはできないことが明ら
かとなった。たとえ、固液界面付近の温度を測定しその
温度が変化しないように投入電力を制御しても、垂直方
向の温度勾配(dT/dy)を一定に保つことは困難で
あった。
れた原料の固液界面の位置と、固液界面に対して垂直方
向の温度勾配とを一定に保つことの可能な結晶作製装置
を提供することを目的とする。
は、原料を入れたるつぼと、該るつぼを取り囲む様に配
置されたヒーターとを備え、該るつぼを該ヒーターに対
して引き下げることによって、該原料を該るつぼの下方
から冷却して結晶を作製する装置において、前記るつぼ
の移動に伴い、該るつぼに入れた原料の固液界面付近
を、前記ヒーター側から見た立体角が変わらないことを
特徴とする。
で、ヒーターとるつぼに入れた原料の固液界面との位置
関係が変わらないので、るつぼに入れた原料の固液界面
の位置と、固液界面に対して垂直方向の温度勾配とを一
定に保つことが可能になる。その結果、屈折率の均質性
に優れた大口径の単結晶光学材を製造するのに好適な結
晶作製装置が得られる。
の研究・開発から生まれた。図10に示す従来の装置を
用い、るつぼの移動に伴う、位置A及びBのヒーターの
温度変化を調べた。
り、横軸はるつぼの移動距離、縦軸は温度である。図1
2から、次の点が明らかとなった。
ターの温度TAは、るつぼの移動に伴い、急激に温度が
上昇することが分かった。るつぼが移動開始以前は、位
置Aのヒーターがるつぼ側面と面していなっかたため、
ヒーターがるつぼ底面や断熱材と熱交換を行ない熱平衡
に達していた。しかし、るつぼが下方へ移動し位置Aの
ヒーターの内側にるつぼが下降するとヒーターの温度T
Aが上昇することが分かった。これは、るつぼの温度が
断熱材の温度より高くこれと熱交換をするヒーターの温
度が上昇するためと考えた。
位置Bのヒーターの温度TBは、るつぼの移動開始以前
から、ヒーターとるつぼが面しているために、るつぼの
移動にともなう温度変化は小さいことが分かった。
に伴う固液界面の移動を防ぐためには、位置Bの付近に
固液界面がくるようにヒーターの温度を制御する方法が
望ましいと考えた。しかしながら、この方法によれば、
固液界面付近の温度変化は小さくなるが、るつぼの最下
部が固液界面より下方にあるので、るつぼの最下部は結
晶の成長の開始点と成りえない。したがって、るつぼの
最下部を結晶の成長の開始点とするためには、少なくと
も底の温度を融点より高くなるように、ヒーターの温度
を制御する必要があることが判明した。
てヒーターの温度が変化しないようにするために、るつ
ぼの移動開始前後でヒーターとるつぼの位置関係が変わ
らないようにする構成を検討した。この考え方に基づ
き、本発明者は上述した本発明の装置を考案した。この
ような構成の装置は、例えば図10の装置において、る
つぼの下に補助るつぼを設置し、るつぼ移動以前に位置
Aのヒーターが補助るつぼと面する構成によって達成さ
れる。
た結果を以下に述べる。図13、図14を参考にしなが
ら、るつぼが移動してもヒーターの温度が変化しないる
つぼ構造を求める。
を示す模式図である。固液界面の位置近辺のヒーターの
一部αが、るつぼの底からLの高さにある状態を示して
いる。もし、るつぼが上方に無限に大きく、更にLも無
限に大きければ、るつぼが下方に移動して破線の位置に
きても、ヒーターの一部αと熱のやりとりをするるつぼ
の位置関係は変化しない。その場合、るつぼが移動して
もヒーターの温度が変化しない。
りすぎる他、熱が逃げにくくなるなどの欠点がでてき
た。更に、従来はるつぼ内部の原料を十分溶かす必要が
あることから、固液界面に相当する温度に達しているヒ
ーターの位置が、るつぼの底より低い(L<0)もしく
は、Lがかなり小さい(L≒0)状態になっていた。
が下方に移動して、ヒーターの一部αと熱のやりとりを
するるつぼの位置関係が変化しない条件を求めることに
ある。まず、ヒーターの一部αと周囲の面とのエネルギ
ーのやり取りを考える。
ャンバーの模式的な断面図であり、ヒーターと周囲の壁
との熱収支を説明する図面である。図14において、ヒ
ーターの一部分α(内側の面A、外側の面B)は、斜線
で示された面、即ち面1(天井)と面2(チャンバー
底)、面3(るつぼ下の断熱材)、面4(るつぼ側
壁)、面5(チャンバー内壁)とふく射によって熱交換
をしている。更に、ヒーターの一部分αとヒーターの他
の部分の間で、熱交換を行なっているが、面1〜5との
熱交換量に比べて小さい上、るつぼの移動に伴う熱交換
量の変化が小さいので、無視する。実際、るつぼとヒー
ターの距離は、ヒーターの半径に比べて小さく、ヒータ
ーの一部から他のヒーター面からほとんど見込めない関
係であり、これは妥当な仮定である。熱平衡に達してい
るとすると、次の方程式が成立する。
量で、Qi(i=1〜5)は、面Aまたは面Bと面iと
の正味の熱の交換量であり、 Qi=(Ja・Sa・Fa-i−Ji・Si・Fi-a) +(Jb・Sb・Fb-i−Ji・Si・Fi-b) で表わせる。但し、Siは面iの面積、Fi-aは形態係数
で面iを発するエネルギーで面aに達するエネルギーの
割合で、Fa-iは面aを発するエネルギーで面iに達す
るエネルギーの割合を示す。
りに表面iから発する全ふく射エネルギーであって、更
に、EとG、εによって次の関係がある。
4で与えられる。σはシュテファンボルツマン定数、Ti
は面iの絶対温度である。更に、Giは入射量で、単位
時間・単位面積当たりに表面iに入射する全ふく射エネ
ルギーである。Fa-5=F5-a=Fb-4=F4-b=Fb-3=
F3-b=0なので、1式は次のようになる。
変化しないとして式4の両辺を全微分する。
1、Sa=Sb、Sa・Fa-1=S1・F1-a等を代入する。
その際、実際の形状はるつぼとヒーターの距離がヒータ
ーの半径に比べて十分小さく、またFa-1とFa-2がF
a-3やFa-4に比べて十分小さいので、ΔFa-1=ΔFa-2
=0として、次に示す式5が得られる。 (ΔJa+ΔJb=[(J3−Ja)ΔFa-3+(J4−Ja)・ΔFa-4)](式5) また、面Aに関しては面3(断熱材の表面)を見込む立
体角が減った分だけ、面4(るつぼの側面)を見込む立
体角が増加するので、ΔFa-3=−ΔFa-4と仮定するこ
とにより、次に示す式6が求まる。
2項は周囲の面から入射したエネルギーを反射する項で
ある。反射された光線が再び周囲の面を照射するため
に、JとGを求めるには周囲の詳細な形状を求める必要
があり複雑になってしまう。幸い射出率εiはカーボン
で概ね0.8であるので、式を簡単化するためにεi=
1とする。更に、ヒーターの温度は両面とも等しくT0
とすると、次に示す式7が得られる。
(るつぼの側壁)の温度とする。
との間の形態係数Fa-4が増加すればヒーターの温度T
が上昇することを示している。T0=T4=1700K、
T3=1500Kとし、温度変化の許容量ΔTを5Kと
すると、 ΔFa-4<0.06 (式8) となる。したがって、るつぼが下降してもヒーターの温
度を一定に保つ条件は、ヒーターとるつぼとの間の形態
係数が0.06以下しか変化しないるつぼ構造というこ
とになる。
ーターの半径から、実際のるつぼ構造を求める。図13
に示す様に、ヒーターの一部αより下方にLだけ長いる
つぼを考える。ヒーターの一部αより上方のるつぼの大
きさは十分長いとして、るつぼが移動しても上方のるつ
ぼの形態係数の変化は無いものとする。るつぼの半径r
c、ヒーターの半径rhとすると、ヒーターの一部αとる
つぼの形態係数Faは、以下の式で表わせる。
る。
つぼ全体との間の形態係数Faを示すグラフである。る
つぼの半径とヒーターの半径との比Yが1.20の場
合、例えば、各々の半径が100mmと120mmの構
造の形態係数を示すものである。横軸にLとるつぼの半
径rcの比Xを、縦軸に形態係数Faをとった。
態係数として図15のX=1.0の形態係数0.83を
使用し、更に、式8からるつぼの下降開始時で、F
a(X,1.20)=0.83−0.06=0.77以
上の1を選べば、温度変化ΔTを5K以下にすることが
可能となる。図15から、Fa=0.77のX(=L/
rc)は0.3なので、よって、L=0.3・rc=30
mmが求められる。
ヒーターの温度変化ΔTを5K,10K,15K以下に
することができるLを求めたものを図16のグラフに実
線で示す。これらのグラフを1次近似する。
最小2乗近似し式10を使ってX,Yを書き直すとヒー
ターの温度変化をΔT以下にする条件式12が得られ
る。
2.22である。
6中に、×印で示した。式12は、るつぼとヒーターの
半径(それぞれrc、rh)と許容される温度変動値ΔT
から、固液界面より下方のるつぼの大きさの最低値を決
定するのものである。温度の変動値ΔTは、できた結晶
の性質の均一性から決定される。
装置の実施の形態について詳述する。
の形態を図1に示す。図1は本発明に係る結晶作製装置
の模式的な断面図であり、炉内が第1の領域(高温領
域)と第2の領域(低温領域)に分けられ、それぞれ独
立したヒーターによって温度が制御がされている炉にお
いて、本発明を適応した一例を示す断面図である。
1と第2のヒーター、2aと2bはそれぞれ第1と第2
の熱電対、3は本るつぼであり、本るつぼの底が結晶成
長の開始点となる。4は本るつぼ内に入れられた原料で
あるCaF2、5aと5bはそれぞれ第1と第2の電
源、6aと6bはそれぞれ第1と第2の温度測定器、7
は電源制御系である。8はるつぼ支持棒、9はるつぼ下
断熱材、10は補助るつぼ、11は補助原料であるCa
F2、14はチャンバー、15は断熱材である。
真空チャンバーであり、ステンレス等の金属で作製され
ており、不図示の真空ポンプに接続されチャンバー内は
10-5Torrから10-6Torrの真空度に減圧され
る。
に取り付けられ、チャンバー内の熱が外部に逃げないよ
うにするために用いた。
され、それぞれ5aと5bの電源を通して通電すること
で発熱する。そして、発生した熱はヒーター内に配置さ
れたるつぼ3に輻射によって供給される。
しないカーボン等の物質からなっており、るつぼ3内に
は原料4であるCaF2が入っている。そして、るつぼ
3の下には、補助原料9が入っている補助るつぼ10が
配置されている。補助原料11はCaF2であるが、る
つぼ3と補助るつぼ10の間は隔壁で完全に仕切られて
いるため、補助原料11が本るつぼ3の種結晶となるこ
とはない。したがって、本るつぼ3の最下部が本るつぼ
3における結晶の成長開始点となる。さらに、補助るつ
ぼ10の下には、るつぼを支える支持棒8が取り付けら
れている。支持棒8は不図示の昇降機構に取り付けら
れ、この昇降機構を駆動することによってるつぼ3は上
下動される。
度が測定されるように、ヒーター1aに取り付けらてい
る。熱電対2bは、本るつぼ3の底と補助るつぼ10の
底の間もしくは補助るつぼ10の底部付近の温度が測定
されるように、ヒーター1bに取付けられている。
される。また、熱電対2aの電圧信号は測定器6aによ
って温度信号に変換され制御系7に送られる。そして、
制御系7は電源5aを制御し、ヒーター1aへの投入電
力を制御する役割を担っている。同様に、ヒーター1b
は、電源5bによって電力を供給される。また、熱電対
2bの電圧信号は測定器6bによって温度信号に変換さ
れ制御系7に送られる。そして、制御系7は電源5bを
制御し、ヒーター1bへの投入電力を制御する。
の動作について、結晶の作製手順に従って説明する。
融点の上、即ちCaF2の融点1360℃より高い温度
になるように、ヒーター1aへの入力が制御される。熱
電対2bの温度Tbが結晶の融点の下、即ちCaF2の
融点1360℃より低い設定になるように、ヒーター1
bへの入力が制御される。
3は暖められ、やがて本るつぼ3内の原料4はCaF2
の融点に達し溶けはじめ、ついには本るつぼ3内の原料
4は完全に融解する。
料11のCaF2の一部も融解する。この状態で、十分
時間が経過し融液が安定するまで放置される。補助るつ
ぼ10の最下部はCaF2の融点より低い温度に設定さ
れているために、補助るつぼ10内の補助原料11のC
aF2は時間が十分経過しても補助るつぼ10の底まで
完全に融解することはない。
引き下げはじめる。その際、補助るつぼ10の内部の補
助原料11は完全に融けていないので、結晶成長開始点
が複数できる可能性があり、単結晶のできる可能性は低
い。また、結晶成長の開始点である本るつぼ3の下部と
補助るつぼ10の上部は仕切られているので、補助るつ
ぼ10の結晶性が本るつぼ3の結晶性に影響を及ぼすこ
とはない。
面付近である位置Aのヒーターの温度は、本るつぼ3が
引き下げられてもほとんど変動しない。何故ならば、位
置Aのヒーター1aは本るつぼ3の移動開始以前から本
るつぼ3と面しており、本るつぼ3が引き下げられて
も、本るつぼ3と位置Aのヒーター1aとの位置関係は
変わらないからである。しかし、初め本るつぼ3が内側
になかった位置Cのヒーター1bの温度は、本るつぼ3
が下降するにしたがって急激に上昇する。しかし、位置
Cの温度は融点より十分低く位置も固液界面から十分離
れているので、位置Cの温度変動が、固液界面付近の位
置Aにあるヒーター1aの温度に影響を及ぼす可能性は
小さい。
は本るつぼ3の位置に依存しないので、固液界面の上下
に設けられた熱電対2aと2bの出力の変動は、結晶作
製装置の環境の変化によるものと考えてよい。従って、
熱電対2aと2bの出力が一定になるように、制御系7
によって電源5aと5bを制御し、ヒーター1aと1b
への投入電力を制御することによって、さらに本るつぼ
3の温度を一定に保てるので、結晶作製装置の環境が変
化しても安定した結晶の成長が可能となる。
移動しても固液界面付近の位置および温度勾配は変動し
ない、言い換えれば、るつぼの移動に伴い、るつぼに入
れた原料の固液界面付近を、ヒーター側から見た立体角
が変わらないので、安定した結晶の作製が可能となる。
さらに、熱電対の出力を一定に保つことにより結晶作製
装置の環境の影響をも排除することが可能となる。
2の実施の形態に係る結晶作製装置の要部、すなわち図
1における本るつぼ3、補助るつぼ10及びこれらに付
属する部分のみを示した模式的な断面図である。図2の
装置は、成長させる結晶の方位を制御するために、本る
つぼの下部に種結晶を入れるための本るつぼの直径より
細い円筒形の部分を設けた点が図1の装置と異なってい
る。他の点は、図1の装置と同様とした。
つぼ3の直径より細い円筒形の部分20を設ける。そし
て、円筒形の部分20の周囲、すなわち本るつぼ3の下
部に、補助るつぼ10を取り付け、補助るつぼ10の内
部には、補助原料11を入れる。
いる種結晶は、所望の方位の結晶が成長できるように円
筒形の部分20内に入れる。そして、円筒形の部分20
の上部の温度は原料4の融点より高く、円筒形の部分2
0の下部の温度は原料4の融点より低くなるように、ヒ
ーター(不図示)のパワーを制御系(不図示)で調整す
る。このような温度制御によって、円筒形の部分20の
内部の種結晶は上部が溶け下部が結晶の状態となる。
の実施の形態と同様に、本るつぼ3を引き下げることに
よって結晶の成長が開始される。本るつぼ3における固
液界面に対応する温度領域は補助るつぼ10の内部にあ
るので、本るつぼ3が移動しても固液界面付近の位置お
よび温度勾配は変動しない。さらに、円筒形の部分20
の内部の種結晶の下部は溶けていないので、種結晶と融
液の界面を成長の開始点として結晶が成長する。従っ
て、図2の装置では、所望の方位の結晶が安定して得ら
れる。
内にいれる補助原料11としてCaF2を用いたが、補
助原料11は、必ずしもCaF2である必要は無く、熱
容量(Cp)と密度(ρ)との積及び熱伝導率(λ)が
CaF2と同等の材料であればよい。
すようなAl2O3やMgOなどのセラミックが使用でき
る。
小さい場合には、熱容量(Cp)と密度(ρ)との積の
みCaF2と同等な物質を、補助原料11として用いて
も構わない。
3の実施の形態に係る結晶作製装置の要部、すなわち図
1における本るつぼ3、補助るつぼ10及びこれらに付
属する部分のみを示した模式的な断面図である。図3の
装置は、原料4としてCaF2の融点より高温の融点を
もつ材料を補助材料11として使用した点が図1の装置
と異なっている。他の点は、図1の装置と同様とした。
くヒーターの熱流出量を等しくするために、図3に示す
様にヒーター(不図示)と向かい合う面は本るつぼ3の
輻射率と同じ材料で覆う必要があるが、下部は補助原料
11が剥きだしでもよい。
4の実施の形態に係る結晶作製装置の要部、すなわち図
1における本るつぼ3、補助るつぼ10及びこれらに付
属する部分のみを示した模式的な断面図である。図4の
装置は、補助原料11の形状の簡単化を図った点が図1
の装置と異なっている。他の点は、図1の装置と同様と
した。
(図4)にすることによって、本るつぼ3及び補助るつ
ぼ10の作製が容易な結晶作製装置が得られる。このよ
うに、本発明は、本るつぼ3の形状に依存せず様々な形
状のるつぼに適応できる技術である。
5の実施の形態に係る結晶作製装置の要部、すなわち図
1における本るつぼ3、補助るつぼ10及びこれらに付
属する部分のみを示した模式的な断面図である。図5の
装置は、本るつぼ3を複数の領域に分かれているディス
ク型るつぼとした点が図1の装置と異なっている。他の
点は、図1の装置と同様とした。図5において、12は
ダミーるつぼであり、この領域で成長した結晶が、上の
領域の結晶の種となる構造である。実施例1と同様にダ
ミーるつぼ12の下部に補助るつぼ10が取り付けら
れ、補助るつぼ10の上部と底部との間に補助原料11
の融点がくるようにヒーターへの投入電力が調整されて
いる。このような構成のるつぼにも、本発明は十分に適
用できる。
6の実施の形態に係る結晶作製装置の要部、すなわち図
1における本るつぼ3、補助るつぼ10及びこれらに付
属する部分のみを示した模式的な断面図である。図6の
装置は、本るつぼ3を複数の領域に分かれているディス
ク型るつぼとし、さらに本るつぼ3で成長させる結晶の
方位を制御するために、ダミーるつぼの代わりに本るつ
ぼ3の底に円筒形の部分20を取り付けた点が図1の装
置と異なっている。他の点は、図1の装置と同様とし
た。
できるように円筒形の部分20内に種結晶を入れる。こ
こで、円筒形の部分20の上部の温度が融点より高く、
円筒形の部分20の下部の温度が融点より低くなるよう
に、ヒーター(不図示)のパワーを制御して用いる。
7の実施の形態に係る結晶作製装置の模式的な断面図で
ある。図7の装置は、ヒーターが分割されておらず一つ
の構造体である点が図1の装置と異なっている。他の点
は、図1の装置と同様とした。
位置より、補助るつぼ10の底が低くなるようにヒータ
ー1aとるつぼ3及び補助るつぼ10との相対的な位置
関係を設定した。この状態において、ヒーター1aの最
低部の温度が原料4の融点より低く、かつ、本るつぼ3
の最低部の温度が原料4の融点より高くなるように、ヒ
ーターの投入電力を制御する。このような構成により、
るつぼ3が引き下げられても、ヒーター1aの全ての点
は本るつぼ3の引き下げ前から、本るつぼ3もしくは補
助るつぼ10と面しているために、ヒーター1aの温度
分布は変化しない。よって、上述した本発明の作用が得
られる。
第8の実施の形態に係る結晶作製装置の模式的な断面図
である。図17の装置は、補助るつぼの代わりに、るつ
ぼ3の底が厚い即ち結晶の成長点であるCとるつぼ3の
底との距離を大きく取ることで、固液界面近辺の温度変
化を小さくした点が図1の装置と異なっている。他の点
は、図1の装置と同様とした。
をrc、ヒーターの内側の半径をrhとし、るつぼ3の大
きさと設置位置を決める。温度が融点であるヒーターの
位置をA、位置Aとるつぼの底の高さの差をLとする。
るつぼ3が下降しても位置Aの温度上昇ΔTが5K以下
の変動にするには、式12からLを求めればよい。例え
ば、rc=100mm、rh=120mmの場合、rh/
rc=1.2となるので、 L≧0.3・100mm=30mm となる。
例えば40mmとして、位置Aとるつぼ3の底の距離L
が30mmとなるようにるつぼ3の位置とヒーターの温
度が調節され、原料をいれたるつぼ3が設置されて原料
が溶かされる。結晶成長の開始点Cは位置Aより高い位
置にあるので、結晶成長の開始点でも原料は溶ける。る
つぼ内の原料が十分溶かされ安定した後、るつぼが徐々
に引き下げられる。そして、融点の位置Aに結晶成長の
開始点Cが達したとき、結晶成長が開始される。るつぼ
が下降してきても、位置Aの温度変動は5K程度しか変
動しないので、固液界面の位置は変化せず安定した結晶
成長が可能となる。
作製装置は、るつぼの移動に伴い、該るつぼに入れた原
料の固液界面付近を、ヒーター側から見た立体角が変わ
らないので、るつぼの移動開始前後で、ヒーターとるつ
ぼに入れた原料の固液界面との位置関係を所定の位置関
係に保持することができる。
位置と、固液界面に対して垂直方向の温度勾配とを一定
に保つことが可能な結晶作製装置が得られる。
質性に優れた大口径の単結晶光学材を安定して製造する
ことが可能となる。
な断面図である。
示した模式的な断面図である。
示した模式的な断面図である。
示した模式的な断面図である。
示した模式的な断面図である。
示した模式的な断面図である。
な断面図である。
図である。
ときのヒーターの温度分布を示すグラフである。
な断面図である。
た場合の温度分布(実線a)と、るつぼが下降してきた
場合の温度分布(実線b)とを示すグラフである。
う、位置A及びBのヒーターの温度変化を示すグラフで
ある。
である。
的な断面図であり、ヒーターと周囲の壁との熱収支を説
明する図面である。
である。
すグラフである。
的な断面図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 原料を入れたるつぼと、該るつぼを取り
囲む様に配置されたヒーターとを備え、該るつぼを該ヒ
ーターに対して引き下げることによって、該原料を該る
つぼの下方から冷却して結晶を作製する装置において、 前記るつぼの移動に伴い、該るつぼに入れた原料の固液
界面付近を、前記ヒーター側から見た立体角が変わらな
いことを特徴とする結晶作製装置。 - 【請求項2】 前記原料を入れたるつぼの下に、該原料
と同じ、熱容量と密度との積を有する補助原料を設置
し、該補助原料の上部の温度が該原料の融点より高く該
補助原料の下部の温度が該原料の融点より低くなるよう
に前記ヒーターへの入力を制御する手段を有することを
特徴とする請求項1に記載の結晶作製装置。 - 【請求項3】 前記補助原料は補助るつぼに入れられて
おり、前記原料を入れたるつぼと該補助るつぼとの間が
隔離されていることを特徴とする請求項2に記載の結晶
作製装置。 - 【請求項4】 前記補助原料が、CaF2であることを
特徴とする請求項2に記載の結晶作製装置。 - 【請求項5】 前記補助原料が、MgOであることを特
徴とする請求項2に記載の結晶作製装置。 - 【請求項6】 前記補助原料が、Al2O3であることを
特徴とする請求項2に記載の結晶作製装置。 - 【請求項7】 前記るつぼは、該るつぼの中央に小孔の
開いた板によって区切られた複数の領域を有することを
特徴とする請求項2に記載の結晶作製装置。 - 【請求項8】 前記るつぼを構成する複数の領域のう
ち、前記原料を入れた最下部の領域をなす該るつぼの底
に、種結晶を入れる小穴が設けられていることを特徴と
する請求項7に記載の結晶作製装置。 - 【請求項9】 前記ヒーターの温度を一定とするため
に、該ヒーターへの投入電力を制御する手段を有するこ
とを特徴とする請求項1に記載の結晶作製装置。 - 【請求項10】 前記ヒーターの温度は、前記るつぼに
入れた原料の固液界面に対して上下の位置に配置された
温度計測手段によって測定されていることを特徴とする
請求項9に記載の結晶作製装置。 - 【請求項11】 前記ヒーターを1つ設け、 前記原料を入れた本るつぼの下に、該原料と同じ、熱容
量と密度との積を有する補助原料を設置し、 該補助原料の上部の温度が該原料の融点より高く該補助
原料の下部の温度が該原料の融点より低くなるように、
かつ、該ヒーターの最低温度が該原料の融点より低くな
るように、該ヒーターへの入力を制御する手段を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の結晶作製装置。 - 【請求項12】 原料を入れたるつぼと、該るつぼを取
り囲む様に配置されたヒーターとを備え、該るつぼを該
ヒーターに対して引き下げることによって、該原料を該
るつぼの下方から冷却して結晶を作製する装置におい
て、 前記るつぼの移動に伴い、該るつぼに入れた原料の固液
界面付近のヒーターと該るつぼとの間の形態係数が変わ
らないことを特徴とする結晶作製装置。 - 【請求項13】 前記形態係数が0.06以上変わらな
いことを特徴とする請求項12に記載の結晶作製装置。 - 【請求項14】 原料を入れたるつぼと、該るつぼを取
り囲む様に配置されたヒーターとを備え、該るつぼを該
ヒーターに対して引き下げることによって、該原料を該
るつぼの下方から冷却し結晶を作製する装置において、 前記るつぼに入れた原料の固液界面に相当する温度の位
置より下方のるつぼの長さLが、次式を満たすことを特
徴とする結晶作製装置。 L≧rc・(C2・ΔT2+C1・ΔT+C0)・(rh/r
c−1) (但し、C2=0.004、C1=−0.166、C0=
2.22で、rcはるつぼの半径、rhはヒーターの半
径、ΔTはヒーターの温度変化の許容値である)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32746798A JP3797643B2 (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | 結晶作製装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32746798A JP3797643B2 (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | 結晶作製装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000137101A true JP2000137101A (ja) | 2000-05-16 |
| JP3797643B2 JP3797643B2 (ja) | 2006-07-19 |
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ID=18199494
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32746798A Expired - Fee Related JP3797643B2 (ja) | 1998-11-02 | 1998-11-02 | 結晶作製装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3797643B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1522523A1 (en) | 2003-10-10 | 2005-04-13 | Toyo Tanso Co., Ltd. | High purity carbonaceous material |
| JP2012240895A (ja) * | 2011-05-23 | 2012-12-10 | Fuji Electric Co Ltd | 単結晶成長方法および装置 |
| CN115135433A (zh) * | 2019-12-31 | 2022-09-30 | 赛科/沃里克股份公司 | 用于定向结晶具有定向或单晶结构的铸件的方法和装置 |
| WO2026016411A1 (zh) * | 2024-07-19 | 2026-01-22 | 中国科学院上海硅酸盐研究所 | 用于晶体生长装置的自动温控方法、系统和装置 |
-
1998
- 1998-11-02 JP JP32746798A patent/JP3797643B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1522523A1 (en) | 2003-10-10 | 2005-04-13 | Toyo Tanso Co., Ltd. | High purity carbonaceous material |
| JP2012240895A (ja) * | 2011-05-23 | 2012-12-10 | Fuji Electric Co Ltd | 単結晶成長方法および装置 |
| CN115135433A (zh) * | 2019-12-31 | 2022-09-30 | 赛科/沃里克股份公司 | 用于定向结晶具有定向或单晶结构的铸件的方法和装置 |
| WO2026016411A1 (zh) * | 2024-07-19 | 2026-01-22 | 中国科学院上海硅酸盐研究所 | 用于晶体生长装置的自动温控方法、系统和装置 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3797643B2 (ja) | 2006-07-19 |
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