JP2000205013A - 内燃機関の噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の噴射制御装置

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JP2000205013A
JP2000205013A JP11009759A JP975999A JP2000205013A JP 2000205013 A JP2000205013 A JP 2000205013A JP 11009759 A JP11009759 A JP 11009759A JP 975999 A JP975999 A JP 975999A JP 2000205013 A JP2000205013 A JP 2000205013A
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cylinder
fuel injection
injection
intake
fuel
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Yoshiaki Atsumi
善明 渥美
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、内燃機関の噴射制御装置に関し、
燃焼状態の不安定化が検出された場合に、速やかにその
安定化を図ることを目的とする。 【解決手段】 例えばクランク角CA0 で燃焼状態の不
安定化が検出されると、その時点で燃料噴射中である#
4気筒の燃料噴射量が増量されると共に、吸気弁34が
閉弁されるまでのクランク角期間が所定角α゜以上であ
る#3気筒に対して燃料噴射が実行される。また、クラ
ンク角CA1 で燃焼状態の不安定化が検出された場合に
は、その時点で燃料噴射済みであり、かつ、吸気弁34
が閉弁されるまでのクランク角期間が所定角α゜以上で
ある#3気筒に対して燃料噴射が実行される。燃焼状態
の不安定化は、機関回転数NEが所定値未満に低下した
ことをもって検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の噴射制
御装置に係り、特に、燃焼状態が不安定化した場合に、
燃料噴射時期又は燃料噴射量に基づいて燃焼状態の安定
化を図る制御を実行する内燃機関の噴射制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関の通常運転時には、エ
ミッション低減を図るべく、燃料噴射を吸気弁の開弁前
に行う吸気非同期噴射制御が実行される。しかし、低温
運転時には燃料が気化し難いため、吸気非同期噴射制御
が実行されると、燃料が燃焼室に十分に吸入されず、燃
焼状態が不安定化する可能性がある。そこで、従来よ
り、例えば特開平3−23342号公報及び実開昭61
−82050号公報に開示される如く、内燃機関の冷間
始動時には、吸気弁の開弁中に燃料噴射を行う吸気同期
噴射制御により燃焼状態の安定化を図ることが行われて
いる。しかし、冷間始動時に常に吸気同期噴射制御を実
行することとすると、良好な燃焼状態が実現されるが、
逆に未燃炭化水素の増加を招いてしまう。かかる不都合
を回避するために、内燃機関の冷間始動後の燃焼状態を
監視し、燃焼状態が不安定化した場合にのみ吸気同期噴
射制御を実行することが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、吸気同期
噴射制御は、燃料噴射時期によって燃焼状態の安定化を
図る制御である。このため、燃焼状態の不安定化が検出
されても、その安定化を図る措置がとられるのは次に燃
料噴射が実行される時点であり、その間に時間遅れが生
ずる。従って、単に吸気同期噴射制御を実行することの
みでは、安定な燃焼状態を速やかに回復することはでき
ない。
【0004】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、燃焼状態が不安定化した場合に、その速やかな
安定化を図ることが可能な内燃機関の噴射制御装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、内燃機関の吸気通路に燃料を噴射する
燃料噴射弁と、燃焼状態の不安定化が検出された場合
に、前記燃料噴射弁による燃料噴射量又は燃料噴射時期
に基づいて燃焼状態の安定化を図る燃焼安定化制御手段
とを備える内燃機関の噴射制御装置であって、燃焼状態
の不安定化が検出された時点で、燃料噴射の実行中であ
る気筒について燃料噴射量を増量させると共に、燃料噴
射が実行済みであり、かつ、吸気弁が閉弁されるまでの
期間が所定期間以上である気筒に対して、前記燃料噴射
弁により燃料噴射を実行させる追加噴射手段を設けた内
燃機関の噴射制御装置により達成される。
【0006】本発明において、燃焼安定化制御手段は、
燃料噴射弁による燃料噴射量又は燃料噴射時期に基づい
て燃焼状態の安定化を図る。従って、燃焼安定化手段に
より燃焼状態の安定化が図られるのは、燃焼状態の不安
定化が検出された後、次に燃料噴射が行われる時点であ
る。一方、追加噴射手段は、燃焼状態の不安定化が検出
された時点で、燃料噴射の実行中である気筒について燃
料噴射量を増量させると共に、燃料噴射が実行済みであ
り、かつ、吸気弁が閉弁されるまでの期間が所定期間以
上である気筒に対して、燃料噴射弁により燃料噴射を実
行させる。燃料噴射量が増量させられると、吸気行程に
おいて燃焼室に吸入される燃料量が増加することで、燃
焼状態が安定化する。また、吸気弁が閉弁されるまでの
期間が所定期間以上であれば、吸気通路へ噴射された燃
料は燃焼室へ効率的に吸入される。従って、かかる気筒
に対して燃料噴射が実行されることによっても燃焼室へ
吸入される燃料量が増加し、燃焼状態が安定化する。す
なわち、本発明によれば、燃焼状態の不安定化が検出さ
れた場合に、次に通常の燃料噴射が行われるタイミング
を待つことなく燃焼状態の安定化が図られることで、安
定な燃焼状態が速やかに回復される。そして、その後、
燃焼安定化制御手段により安定な燃焼状態が維持され
る。なお、燃焼状態の不安定化は、例えば、内燃機関の
回転数が所定値未満に低下したことをもって検出するこ
とができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施例であ
る内燃機関の噴射制御装置が適用されたシステムの構成
図を示す。本実施例のシステムはECU10により制御
される。また、本実施例において、内燃機関は4気筒型
内燃機関として構成されている。図1に示す如く、内燃
機関は、シリンダブロック12を備えている。シリンダ
ブロック12の内部には、シリンダ14およびウォータ
ジャケット16が形成されている。ウォータジャケット
16には、水温センサ18が配設されている。水温セン
サ18はウォータジャケット16の内部を流れる冷却水
の温度(以下、水温THWと称す)に応じた信号をEC
U10に向けて出力する。ECU10は水温センサ18
の出力信号に基づいて水温THWを検出する。
【0008】シリンダ14の内部にはピストン20が配
設されている。ピストン20は、シリンダ14の内部
を、図1における上下方向に摺動することができる。シ
リンダブロック12の上部には、シリンダヘッド22が
固定されている。シリンダヘッド22には、吸気ポート
24および排気ポート26が形成されている。シリンダ
ヘッド22の底面、ピストン20の上面、およびシリン
ダ14の側壁は、燃焼室28を画成している。上述した
吸気ポート24および排気ポート26は、共に燃焼室2
8に開口している。燃焼室28には、点火プラグ30の
先端が露出している。点火プラグ30はECU10から
点火信号を供給されることにより、燃焼室28内の燃料
に点火する。
【0009】内燃機関は、また、吸気弁34及び排気弁
36を備えている。吸気ポート24及び排気ポート26
の燃焼室28への開口部には、それぞれ、吸気弁34及
び排気弁36に対する弁座が形成されている。吸気弁3
4及び排気弁36は、各弁座に離着座することにより、
それぞれ吸気ポート24及び排気ポート26を開閉させ
る。
【0010】吸気ポート24には、吸気マニホールド3
8が連通している。吸気マニホールド38には、燃料噴
射弁40が配設されている。燃料噴射弁40はECU1
0から付与される指令信号に応じて燃料を吸気マニホー
ルド38内に噴射する。吸気マニホールド38の上流側
には、サージタンク42が連通している。サージタンク
42の更に上流側には、吸気管44が連通している。吸
気管44には、スロットルバルブ46が配設されてい
る。スロットルバルブ46の近傍には、スロットル開度
センサ48が配設されている。
【0011】吸気管44の上流側にはエアフローメータ
50が連通している。エアフローメータ50は、その内
部を通過する空気の流量に応じた信号をECU12に向
けて出力する。ECU12はエアフローメータ50の出
力信号に基づいて、内燃機関10の吸入空気量GAを検
出する。エアフローメータ50の更に上流側にはエアク
リーナ52が連通している。吸気管44にはエアクリー
ナ52により濾過された外気が流入する。
【0012】一方、内燃機関の排気ポート26には、排
気通路54が連通している。排気通路54には、触媒コ
ンバータ56が配設されている。触媒コンバータ56は
排気ガスに含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(C
O)、及び酸化窒素(NOX)を反応させることにより
排気ガスを浄化する。内燃機関は、また、クランク角セ
ンサ58及び気筒判別センサ60を備えている。クラン
ク角センサ58は、内燃機関が所定のクランク角だけ回
転する毎にパルス信号をECU10に向けて出力する。
また、気筒判別センサ60は所定のクランク角位置にお
いて基準パルス信号をECU10に向けて出力する。E
CU10は、クランク角センサ58及び気筒判別センサ
60の出力信号に基づいて、クランク角CA、及び内燃
機関の回転数(以下、機関回転数NEと称す)を検出す
る。
【0013】本実施例のシステムにおいて、内燃機関の
通常運転中は、燃料噴射を吸気弁34の開弁前に行う吸
気非同期噴射制御が実行される。吸気非同期噴射制御に
よれば、燃料と吸入空気との混合が促進されることで、
排気ガスに含まれるエミッションが低減される。ところ
で、内燃機関の燃料の性状は、季節に応じて変更される
場合がある。すなわち、温度の低い冬期には蒸発し易い
軽質燃料を用い、温度の高い夏期には蒸発し難い重質燃
料を用いることが行われる場合がある。気温が低い時に
重質燃料が用いられた場合、内燃機関の冷間始動時に上
記した吸気非同期噴射制御が行われると、吸気ポートに
付着する燃料が多量となり、燃料室へ供給される燃料が
不足することで、燃焼状態が不安定化する場合がある。
【0014】そこで、本実施例では、内燃機関の冷間始
動後に機関回転数NEが所定値を下回った場合に、重質
燃料が用いられていると判断して、燃料噴射を吸気弁3
4の開弁中に行う吸気同期噴射制御を実行することとし
ている。図2は、本実施例において、吸気同期噴射制御
を開始させるべくECU10が実行するルーチンのフロ
ーチャートである。なお、図2に示すルーチン、及び、
以下に示す各ルーチンは、何れも、所定時間間隔で起動
される定時割り込みルーチンである。図2に示すルーチ
ンが起動されると、先ずステップ100の処理が実行さ
れる。
【0015】ステップ100では、内燃機関の始動後の
経過時間Tが所定値a以下であるか否かが判別される。
その結果、T≦aが成立する場合は、次にステップ10
2において、水温THWが所定値b未満であるか否かが
判別される。ステップ102においてTHW<bが成立
する場合は、内燃機関は冷間始動状態にあると判断され
る。この場合、次にステップ104において、制御切換
フラグFが「1」に設定された後、今回のルーチンは終
了される。
【0016】ECU10は、次に燃料噴射を実行すべき
気筒(以下、噴射待機気筒と称す)を記憶・更新してい
る。そして、制御切換フラグFが「1」に設定される
と、噴射待機気筒から燃料噴射タイミングを吸気弁34
の開弁中に変更することにより、吸気同期噴射制御を開
始する。従って、上記の処理によれば、内燃機関の冷間
始動時に吸気同期噴射制御が実行されることで、アイド
ル運転状態における良好な燃焼安定性が得られる。
【0017】一方、上記ステップ100又は102にお
いて否定判別された場合は、次にステップ106におい
て、制御切換フラグFが「0」に設定される。ECU1
0はステップ106の処理を終了すると、ステップ11
0に進む。ステップ110では、内燃機関の始動後の経
過時間Tが、所定値d未満であるか否かが判別される。
所定値dは上記所定値aよりも大きな値に設定されてい
る。ステップ110においてT<dが成立する場合は、
次にステップ112の処理が実行される。一方、ステッ
プ110においてT<dが不成立であれば今回のルーチ
ンは終了される。
【0018】ステップ112では、水温THWが所定値
e未満であるか否かが判別される。所定値eは上記所定
値bよりも大きな値に設定されている。ステップ112
においてTHW<eが成立する場合は、内燃機関は未だ
暖機されていないと判断されて、次にステップ114の
処理が実行される。一方、ステップ112においてTH
W<bが不成立であれば、今回のルーチンは終了され
る。
【0019】ステップ114では、機関回転数NEが所
定値f未満であるか否かが判別される。その結果、NE
<fが成立する場合は、燃焼状態が不安定であり、次に
ステップ116において、制御切換フラグFが「1」に
設定される。なお、上記の如く、燃焼不安定の原因の一
つとして、例えば、冬季など気温が低い場合での重質燃
料の使用が挙げられる。一方、ステップ106において
NE<fが不成立であれば、今回のルーチンは終了され
る。
【0020】上述の如く、図2に示すルーチンによれ
ば、吸入空気量GAがc未満であり、始動後の経過時間
Tがd未満であり、かつ、水温THWがe未満である場
合は、機関回転数NEが所定値fより低下したことをも
って燃焼状態が不安定であると判断される。この場合
は、ステップ116で制御切換フラグFが「1」に設定
された後、今回のルーチンは終了される。
【0021】このように、図2に示すルーチンによれ
ば、内燃機関の始動後、燃焼状態の不安定化が検出され
た場合に、制御切換フラグFが「1」に設定される。そ
して、制御切換フラグFが「1」に設定されている場合
に、吸気同期噴射制御が実行されることで、燃焼状態の
安定化が図られる。しかしながら、上記の如く、吸気同
期噴射制御は燃料噴射タイミングに基づいて燃焼状態を
安定化させる制御である。このため、燃焼状態の不安定
化が検出された後、その安定化を図る措置がとられるの
は、次に燃料噴射が実行される噴射待機気筒からであ
る。すなわち、吸気同期噴射制御を単に実行するのみで
は、燃焼状態の安定化が図られるまでに時間遅れが生
じ、安定な燃焼状態を速やかに回復することはできな
い。
【0022】これに対して、本実施例のシステムは、燃
焼状態の不安定化が検出された場合に、その時点での噴
射待機気筒より前の気筒のうち、燃焼室28へ燃料を吸
入させることが可能な気筒について燃料噴射を行うこと
により、速やかに燃焼状態を安定化し得る点に特徴を有
している。図3は、本実施例の内燃機関の通常運転時に
おける各気筒の燃料噴射時期、及び、吸気弁34の開弁
期間を示す図である。なお、図3において、横軸は、#
3気筒の吸気行程直前の上死点を基準(0゜)としたク
ランク角CAを示している。図3に示す如く、4気筒型
の内燃機関においては、#1気筒→#3気筒→#4気筒
→#2気筒の順序で燃料噴射が行われ、また、各気筒に
おいて、燃料噴射を吸気弁34の開弁前に行う吸気非同
期制御が実行される。
【0023】図3に矢印Iで示す如く、例えば、#4気
筒で燃料噴射の実行中であるクランク角CA0 において
燃焼状態の不安定化が検出された場合、この時点での噴
射待機気筒は#2気筒である。この場合、噴射待機気筒
の直前に燃料噴射が行われる気筒(以下、直前気筒と称
す)である#4気筒の燃料噴射期間が、図3に示す期間
Aだけ延長されることで燃料噴射量が増量される。ま
た、直前気筒の更に直前に燃料噴射が行われる気筒(以
下、前々気筒と称す)である#3気筒では、クランク角
CA0 において吸気弁34は開弁中であり、この#3気
筒に対して図3に示す期間Bにおいて燃料噴射が行われ
る。
【0024】なお、吸気行程の終了直前は、燃焼室28
へ吸入される空気の流量が小さくなる。このため、吸気
弁34が閉弁される直前に燃料噴射が行われても、噴射
燃料を燃焼室28へ効率的に吸入させることはできな
い。また、この場合、噴射された燃料が吸気ポート24
に滞留し、次の吸気行程において燃焼室28へ吸入され
る燃料が過多となってしまう。そこで、本実施例では、
上記した前々気筒への燃料噴射を、吸気弁34が閉弁さ
れるまでのクランク角期間が所定角α゜以上であること
を条件に行うこととしている。この所定角α゜として固
定値(例えば100゜)を用いてもよく、あるいは、機
関回転数NEや吸入空気量GA等の機関運転状態に応じ
てαを変更するものとしてもよい。また、可変バルブタ
イミング機構を有する内燃機関においては、バルブタイ
ミングの変化に応じて所定角α゜を変更することとして
もよい。
【0025】上述の如く、クランク角CA0 において燃
焼状態の不安定化が検出された場合、噴射待機気筒であ
る#2気筒の燃料噴射タイミングを待つことなく、直前
気筒である#4気筒において燃料噴射量が増量されると
共に、前々気筒である#3気筒において燃料噴射が行わ
れることで、燃焼室28に吸入される燃料量が増加さ
れ、これにより、燃料状態の速やかな安定化が図られ
る。
【0026】また、図3に矢印IIで示す如く、#3気筒
での燃料噴射の終了後であり、かつ、#4気筒での燃料
噴射の開始前であるクランク角CA1 において燃焼状態
の不安定化が検出された場合、この時点での噴射待機気
筒は#4気筒である。この場合、直前気筒である#3気
筒では、吸気弁34が閉弁されるまでのクランク角期間
はα゜以上であり、#3気筒に対して図3に示す期間C
において燃料噴射が実行されるこのように、クランク角
CA1 において燃焼状態の不安定化が検出された場合に
も、噴射待機気筒である#4気筒の燃料噴射タイミング
を待つことなく、直前気筒である#3気筒において燃料
噴射が行われることで、燃焼室28に吸入される燃料が
増量され、これにより、燃焼状態の速やかな安定化が図
られる。
【0027】なお、上記の如く、燃焼状態の不安定化が
検出された時点で、燃料噴射中の気筒について燃料噴射
量を増量する処理、及び、燃料噴射が終了し、かつ、吸
気弁34が閉弁されるまでのクランク角期間がα゜以上
である気筒について燃料噴射を実行する処理を、以下、
追加噴射処理と称す。また、追加噴射処理を実行するた
めの制御を、以下、追加噴射制御と称す。
【0028】上述の如く、本実施例では、燃焼状態の不
安定化が検出された時点での直前気筒、及び、前々気筒
のうち、燃料噴射中である気筒、及び、燃料噴射が終了
し、かつ、吸気弁34が閉弁されるまでのクランク角期
間が所定角α゜以上である気筒に対して追加噴射処理が
実行されることにより、噴射待機気筒での燃料噴射タイ
ミングを待つことなく、燃焼状態の速やかな安定化が図
られる。この場合、吸気弁34の開弁中に追加噴射処理
が行われる気筒については、吸気同期噴射制御と同様の
作用により、燃焼状態の安定化が促進される。そして、
その後、噴射待機気筒での噴射タイミングから吸気同期
噴射制御が実行されることで、安定な燃焼状態が維持さ
れることになる。
【0029】図4は、内燃機関の始動直後の機関回転数
NEの時間変化を示す。図4において、燃焼状態の不安
定化が検出された(すなわち、機関回転数NEが所定値
fを下回った)際に、追加噴射制御が実行された後、吸
気同期噴射制御が開始された場合の機関回転数NEの時
間変化を実線で、また、追加噴射制御が実行されること
なく吸気同期噴射制御が開始された場合の機関回転数N
Eの時間変化を破線で、それぞれ示している。
【0030】図4に破線で示す如く、時刻t0において
機関回転数NEが所定値fを下回った後、追加噴射処理
が行われることなく吸気同期噴射が開始された場合は、
噴射待機気筒の燃料噴射タイミングまで燃焼状態を安定
化する措置がとられないため、機関回転数NEが上昇す
るまでに時間遅れが生じている。これに対して、図4に
実線で示す如く、機関回転数NEが所定値fを下回った
後、追加噴射制御が実行された場合は、早期に機関回転
数NEが上昇し、燃焼状態の速やかな安定化が図られて
いることがわかる。
【0031】図5は、追加噴射制御を実現すべくECU
10が実行するルーチンのフローチャートである。図5
に示すルーチンが起動されると、先ずステップ150の
処理が実行される。ステップ150では、追加噴射実行
フラグFpが「1」にセットされているか否かが判別さ
れる。追加噴射実行フラグFpは追加噴射制御が実行さ
れた際に「1」にセットされるフラグである。上述の如
く、追加噴射制御は、吸気同期噴射制御が開始されるま
での間に燃焼状態を速やかに安定化させるべく実行され
る制御であり、一度実行されれば足りる。従って、ステ
ップ150において、Fp=1が成立する場合は、以
後、何ら処理が実行されることなく今回のルーチンは終
了される。一方、ステップ150において、Fp=1が
不成立であれば、次にステップ152の処理が実行され
る。
【0032】ステップ152では、機関回転数NEが上
記所定値fを下回っているかが判別される。その結果、
NE<fが不成立であれば、安定な燃焼状態が維持され
ていると判断されて、今回のルーチンは終了される。一
方、ステップ152において、NE<fが成立する場合
は、燃焼状態が不安定化していると判断されて、次にス
テップ154の処理が実行される。
【0033】ステップ154では、直前気筒への追加噴
射処理が実行される。ステップ154に続くステップ1
56では、前々気筒において吸気弁34が閉弁されるま
でのクランク角期間TCAが所定角α゜以上であるか否
かが判別される。その結果、TCA≧α゜が不成立であ
れば、前々気筒で燃料噴射を行っても、噴射燃料を燃焼
室28に十分に吸入させることはできないと判断され
て、今回のルーチンは終了される。一方、ステップ15
6において、TCA≧α゜が成立する場合は、次にステ
ップ158において、前々気筒に対して燃料の追加噴射
処理が実行され、続くステップ160において、追加噴
射実行フラグFpが「1」にセットされた後、今回のル
ーチンは終了される。
【0034】なお、上記実施例においては、燃焼状態の
不安定化が検出された場合(すなわち、制御切換フラグ
Fが「1」に設定されている場合)に、吸気同期噴射制
御により燃焼状態の安定化を図るものとしたが、吸気同
期噴射に代えて、又は、吸気同期噴射に加えて、燃料噴
射量を通常時に比して増加させる噴射量増量制御を実行
することにより燃焼状態の安定化を図ることとしてもよ
い。
【0035】次に本発明の第2実施例について説明す
る。本実施例においては、内燃機関が6気筒型内燃機関
として構成されている。図6は、本実施例の内燃機関の
通常運転時における各気筒の燃料噴射時期、及び、吸気
弁34の開弁期間を示す図である。なお、図6におい
て、横軸は、#2気筒の吸気行程直前の上死点を基準
(0゜)としたクランク角CAを示している。図6に示
す如く、6気筒型の内燃機関においては、例えば、#1
気筒→#2気筒→#3気筒→#4気筒→#5気筒→#6
気筒の順序で燃料噴射が行われる。
【0036】図6に矢印III で示す如く、例えば、#4
気筒で燃料噴射の実行中であるクランク角CA2 におい
て燃焼状態の不安定化が検出された場合、この時点での
噴射待機気筒は#5気筒である。この場合、直前気筒で
ある#4気筒の燃料噴射期間が図6に示す期間Dだけ延
長されることで燃料噴射量が増量されると共に、前々気
筒である#3気筒について、同図に示す期間Eにおいて
燃料噴射が実行される。すなわち、直前気筒及び前々気
筒について追加噴射処理が実行される。ただし、上記第
1実施例の場合と同様に、前々気筒に対する追加噴射処
理は、吸気弁34が閉弁されるまでのクランク角期間が
所定角α゜以上であることを条件に実行される。また、
内燃機関のバルブタイミングの設定状態によっては、前
々気筒の更に直前に燃料噴射が行われる気筒(以下、前
々々気筒と称す)である#2気筒においても、吸気弁3
4が閉弁されるまでのクランク角期間がα゜以上である
可能性がある。この場合は、#2気筒についても追加噴
射処理が実行される。
【0037】上述の如く、クランク角CA2 において燃
焼状態の不安定化が検出された場合、噴射待機気筒での
燃料噴射タイミングを待つことなく、直前気筒において
燃料噴射量が増量されると共に、前々気筒(及び、場合
によっては前々々気筒)において燃料の追加噴射処理が
行われることで燃焼室28に吸入される燃料が増量さ
れ、これにより、燃料状態の速やかな安定化が図られ
る。
【0038】また、図6に矢印IVで示す如く、#3気筒
での燃料噴射の終了後であり、かつ、#4気筒での燃料
噴射の開始前であるクランク角CA3 において燃焼状態
の不安定化が検出された場合、この時点での噴射待機気
筒は#4気筒となる。この場合、直前気筒である#3気
筒及び前々気筒である#2気筒について、それぞれ、図
6に示す期間F及びGにおいて燃料の追加噴射処理が実
行される。このため、噴射待機気筒である#4気筒の燃
料噴射タイミングを待つことなく、#3気筒及び#2気
筒において燃焼室28に吸入される燃料が増量され、こ
れにより、燃焼状態の速やかな安定化が図られる。
【0039】このように、6気筒型の内燃機関の場合に
も、燃焼状態の不安定化が検出された時点での直前気
筒、前々気筒、及び前々々気筒のうち、燃料噴射中であ
る気筒、及び、燃料噴射が終了し、かつ、吸気弁34が
閉弁されるまでのクランク角期間が所定角α゜以上であ
る気筒に対して追加噴射処理が実行されることにより、
噴射待機気筒での燃料噴射タイミングを待つことなく、
燃焼状態の速やかな安定化が図られる。そして、その
後、噴射待機気筒での噴射タイミングから吸気同期噴射
制御が実行されることで、安定な燃焼状態が維持される
ことになる。
【0040】図7は、本実施例において追加噴射制御を
実現すべくECU10が上記図5に示すルーチンに代え
て実行するルーチンのフローチャートである。なお、図
7に示すルーチンおいて、図5に示すルーチンと同様の
処理を行うステップについては同一の符号を付してその
説明を省略する。図7に示すルーチンではステップ15
8の処理が終了すると、次にステップ200の処理が実
行される。
【0041】ステップ200では、前々々気筒におい
て、吸気弁34が閉弁されるまでのクランク角期間TC
2 が所定角α以上であるか否かが判別される。その結
果、TCA2 ≧αが不成立であれば、前々々気筒で燃料
噴射を行っても、噴射燃料を燃焼室28に十分に吸入さ
せることはできないと判断されて、今回のルーチンは終
了される。一方、ステップ200において、TCA2
αが成立する場合は、次にステップ202において、前
々々気筒に対して追加噴射処理が行われ、続くステップ
160において追加噴射処理フラグFpが「1」にセッ
トされた後、今回のルーチンは終了される。
【0042】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。本実施例のシステムは、内燃機関が8気筒型内燃機
関として構成された点を除いて、上記第2実施例のシス
テムと同様である。図8は、本実施例の内燃機関の通常
運転時における各気筒の燃料噴射時期、及び、吸気弁3
4の開弁期間を示す図である。なお、図8において、横
軸は、#4気筒の吸気行程直前の上死点を基準(0゜)
としたクランク角を示している。図8に示す如く、8気
筒型の内燃機関においては、例えば、#1気筒→#8気
筒→#4気筒→#3気筒→#6気筒→#5気筒→#7気
筒→#2気筒の順序で燃料噴射が行われる。
【0043】図8に矢印Vで示す如く、例えば#6気筒
で燃料噴射の実行中であるクランク角CA4 において燃
焼状態の不安定化が検出された場合、この時点での噴射
待機気筒は#5気筒である。この場合、直前気筒である
#6気筒の燃料噴射期間が同図に示す期間Hだけ延長さ
れることで燃料噴射量が増量されると共に、前々気筒で
ある#3気筒、及び、前々々気筒である#4気筒につい
て、それぞれ、図8に示す期間I及びJにおいて燃料の
追加噴射処理が実行される。ただし、上記第1及び第2
実施例の場合と同様に、前々気筒及び前々々気筒での追
加噴射処理は、吸気弁34が閉弁されるまでのクランク
角期間が所定角α゜以上であることを条件に実行され
る。
【0044】また、図8に矢印VIで示す如く、#3気筒
での燃料噴射の終了後、かつ、#6気筒での燃料噴射の
開始前であるクランク角CA5 において燃焼状態の不安
定化が検出された場合には、噴射待機気筒は#6気筒と
なる。この場合、直前気筒である#3気筒及び前々気筒
である#4気筒について、それぞれ、図8に示す期間K
及びLにおいて燃料の追加噴射処理が実行される。
【0045】このように、本実施例においても、直前気
筒、前々気筒、及び前々々気筒において、噴射燃料が燃
焼室28に吸入され得ることを条件に追加噴射処理が行
われる。このため、噴射待機気筒の燃料噴射タイミング
を待つことなく、燃焼室28に吸入される燃料が増量さ
れ、これにより、燃焼状態の速やかな安定化が図られ
る。
【0046】本実施例において、追加噴射制御は、上記
第2実施例の場合と同様に、ECU10が図7に示すル
ーチンを実行することにより実現される。ただし、例え
ば図8に示すクランク角CA5 において、内燃機関のバ
ルブタイミングの設定状態によっては、#8気筒、すな
わち、前々気筒の更に直前に燃料噴射が行われる気筒
(前々々々気筒)でも、吸気弁34が閉弁されるまでの
クランク期間が所定角α゜以上である可能性がある。従
って、このような内燃機関においては、前々々々気筒に
ついても、ステップ156、200と同様の条件判別を
行い、条件が満たされる場合には前々々々気筒において
追加噴射処理を実行することとしてもよい。
【0047】ところで、上記第1〜第3実施例において
は、それぞれ、本発明が4気筒型、6気筒型、及び、8
気筒型の内燃機関に適用された場合について説明した
が、これに限らず、12気筒型、16気筒型等の任意の
気筒数の内燃機関においても、燃焼状態の不安定化が検
出された時点で、燃料噴射実行中の気筒、及び、燃料噴
射が終了し、かつ、吸気弁が閉弁されるまでの期間が所
定期間以上である気筒について追加噴射処理を行うこと
で、安定な燃焼状態を速やかに回復することができる。
【0048】なお、上記第1〜第3実施例においては、
ECU10が図2に示すルーチンを実行すると共に、制
御切換フラグFが「1」に設定されている場合に吸気同
期噴射制御又は噴射量増量制御を実行することにより特
許請求の範囲に記載した燃焼安定化手段が、ECU10
が図5又は図7に示すルーチンを実行することにより特
許請求の範囲に記載した追加噴射手段が、それぞれ実現
されている。
【0049】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、燃焼状態
の不安定化が検出された場合に、速やかにその安定化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の噴射制御装置が適用された
システムの構成図である。
【図2】本発明の第1実施例において、吸気同期噴射制
御を開始させるべくECUが実行するルーチンのフロー
チャートである。
【図3】本実施例に係わる4気筒型内燃機関における燃
料噴射時期、及び吸気弁の開弁期間を示す図である。
【図4】内燃機関始動直後の機関回転数NEの時間変化
を、追加噴射制御が実行された後、吸気同期噴射制御が
開始された場合、及び、追加噴射制御が実行されること
なく吸気同期噴射制御が開始された場合について、それ
ぞれ、実線及び破線で示す図である。
【図5】本実施例において、追加噴射制御を実現すべく
ECUが実行するルーチンのフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例に係わる6気筒型内燃機関
における燃料噴射時期、及び吸気弁の開弁期間を示す図
である。
【図7】本実施例において、追加噴射制御を実現すべく
ECUが実行するルーチンのフローチャートである。
【図8】本発明の第3実施例に係わる8気筒型内燃機関
における燃料噴射時期、及び吸気弁の開弁期間を示す図
である。
【符号の説明】
10 ECU 40 燃料噴射弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気通路に燃料を噴射する燃
    料噴射弁と、燃焼状態の不安定化が検出された場合に、
    前記燃料噴射弁による燃料噴射量又は燃料噴射時期に基
    づいて燃焼状態の安定化を図る燃焼安定化制御手段とを
    備える内燃機関の噴射制御装置であって、 燃焼状態の不安定化が検出された時点で、燃料噴射の実
    行中である気筒について燃料噴射量を増量させると共
    に、燃料噴射が実行済みであり、かつ、吸気弁が閉弁さ
    れるまでの期間が所定期間以上である気筒に対して、前
    記燃料噴射弁により燃料噴射を実行させる追加噴射手段
    を設けたことを特徴とする内燃機関の噴射制御装置。
JP11009759A 1999-01-18 1999-01-18 内燃機関の噴射制御装置 Pending JP2000205013A (ja)

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