JP2000209166A - 無線端末機の電磁界環境特性評価システム - Google Patents

無線端末機の電磁界環境特性評価システム

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JP2000209166A
JP2000209166A JP11006288A JP628899A JP2000209166A JP 2000209166 A JP2000209166 A JP 2000209166A JP 11006288 A JP11006288 A JP 11006288A JP 628899 A JP628899 A JP 628899A JP 2000209166 A JP2000209166 A JP 2000209166A
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wireless terminal
electromagnetic field
level
field environment
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JP11006288A
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English (en)
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Naoki Onishi
直樹 大西
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Kokusai Denki Electric Inc
Original Assignee
Kokusai Electric Co Ltd
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  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁的に遮蔽されたシールドボックスの内部
に複数の送信用アンテナを配設するとともに評価対象の
無線端末機を設置し、当該アンテナから無線信号を送信
して無線端末機が受信する信号の電磁界環境特性を再現
するシステムで、例えば高速で移動中の無線端末機が受
信する信号の電磁界環境特性を再現する。 【解決手段】 信号の位相を変化させる移相手段4a〜
4cと周波数をシフトさせるコンバータ手段5a〜5c
とレベルを変化させるレベル変化手段8a〜8cを備
え、簡易疑似基地局1と分配器3から成る生成手段が信
号を複数(3つ)生成し、制御手段2が前記移相手段等
を制御することで、生成手段1、3により生成されて送
信用アンテナT1a〜T1cから送信される各信号の位
相と周波数とレベルを調整して移動中の無線端末機が当
該信号を受信する環境を再現させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールドボックス
の内部に設置された移動体通信機等といった無線端末機
の電磁界環境特性評価を行うシステムに関し、特に、ド
ップラー効果等の影響を反映させることで移動中の無線
端末機が受信する信号の電磁界環境特性を正確に再現す
るシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば移動体通信システムは、セ
ルラ電話やパーソナル通信サービス等のサービスエリア
の拡大や装置の低価格化や通信コストの低減等に伴って
急速に普及している。このようなシステムでは、高周波
の無線搬送波(RF搬送波)を用いて基地局と移動体通
信機(加入者)との間で無線信号が送受信されており、
このため、通信品質が周囲の環境に大きく依存する。例
えば、無線通信の品質に影響を及ぼす要因として伝搬環
境の違いがあり、その代表的なものとして、障害物や遮
蔽物によるシャドーイングや、伝搬路が異なる多くの電
波(多重波)を受信することによるマルチパスフェージ
ング等といったものがある。
【0003】ここで、シャドーイングに関しては、一般
に、セル間のハンドオフを行うことにより通信品質を改
善することができる。一方、マルチパスフェージングや
高速フェージングは、例えば都市内の建物等が混雑した
環境において様々な経路(パス)を介して反射や屈折や
回折した多数の信号が移動体通信機に到来する状況で発
生する電磁界環境であり、こうした電磁界環境では、移
動体通信機による受信電界強度の累積確率分布がレイリ
ーフェージング分布やライスフェージング分布を形成
し、特に、レイリーフェージングが生じている時には通
信品質の劣化量が大きいことが知られている。
【0004】また、上記のような通信品質の劣化は、例
えば移動体通信機(加入者)が移動することによって生
じるばかりでなく、移動体通信機の周囲に存在する車両
の移動や風による木々の揺れ等といった周囲環境の変化
に起因したダイナミックなマルチパスフェージングによ
って生じることもある。以上のように、様々な屋外環境
に依存して移動体通信機が受信する信号の電磁界環境特
性が大きく異なるため、その特性を評価する技術の重要
性が非常に高まっている。
【0005】ここで、上記のような電磁界環境特性を評
価するシステムとして、例えば屋外における電磁界環境
特性を屋内で再現させて無線端末機のアンテナの特性を
評価するシステムが従来より提案されており、その一例
を図5を用いて説明する。すなわち、図5には、シール
ドボックス21を透視した状態で、当該シールドボック
ス21の外部にあるフィールド発生部Aと当該シールド
ボックス21の内部にある無線端末機評価空間Bとから
構成された電磁界環境特性評価システムの全体構成を示
してある。
【0006】シールドボックス21は金属製の直方体形
状の箱体であり、シールドボックス21の内部空間は外
部と電磁的に遮蔽されている。なお、シールドボックス
21の大きさとしては特に限定はないが、例えばシール
ドボックス21の内部空間の体積を大きくすると、比較
的大型の無線端末機を評価する場合にあっても良好な評
価環境を保つことができる。
【0007】シールドボックス21の一壁面には3本の
送信用アンテナ22a〜22cが設けられており、これ
ら送信用アンテナ22a〜22cの先端部はシールドボ
ックス21の内部空間内に臨んでいる。また、シールド
ボックス21の同一壁面には例えば受信用アンテナ23
が設けられており、この受信用アンテナ23の先端部も
シールドボックス21の内部空間内に臨んでいる。
【0008】ここで、各送信用アンテナ22a〜22c
は互いに間隔を隔てて設けられており、この間隔は例え
ば測定に用いる無線信号の約1波長以上に設定して、送
信用アンテナ22a〜22c間のアンテナ間結合を抑制
して、独立した信号源となるようにしている。なお、送
信用アンテナ22a〜22cや受信用アンテナ23の形
式としては特に限定はなく、標準ダイポールアンテナ等
の線状アンテナ、プリント基板等に印刷した平面アンテ
ナや板状アンテナ等を用いることができる。また、これ
らのアンテナは壁面に対して傾けて(チルト)用いても
よく、これによって、アンテナ間結合及び交差偏波識別
度(XPD)を可変にすることができる。
【0009】また、図5に示したシステムでは全てのア
ンテナ22a〜22c、23を同一の壁面に設置してい
るが、これらアンテナの設置位置には特に限定はなく、
例えば送信用アンテナ22a〜22cを互いに異なる壁
面に設置するようにしてもよい。また、受信用アンテナ
23は、後述する無線端末機25からの電波を受信し易
い位置に設置するのが好ましい。また、各送信用アンテ
ナ22a〜22c及び受信用アンテナ23は壁面で囲ま
れたコーナー部に設置するのを避けるのが好ましい。
【0010】また、送信用アンテナの本数は例えば2本
以上であることが好ましく、弱電界感度試験等には問題
がないが、シールドボックス21内部の電界強度におけ
る相関係数と密接な関係があり、この相関係数を屋外環
境と同様に低い相関係数に近付けるためには、公知のよ
うに送信用アンテナの本数は3本以上必要である(信学
技報、AP94−1、1994、”フィールドシミュレ
ータの基礎的検討”)。なお、送信用アンテナは4本以
上設けるようにしてもよく、本数が増えることによって
より一層相関係数が低下して良好な評価を行うことがで
きる。
【0011】また、シールドボックス21の内部には、
評価対象となる例えば携帯型の無線端末機25が、周囲
の環境の電界に影響を与えない発砲材からなる円筒部材
24の上に設置されている。この無線端末機25は、例
えば通常の携帯電話機と同様に、アンテナや、当該アン
テナを介して無線信号を受信する受信回路や、当該アン
テナを介して無線信号を送信する送信回路等を有したも
のであるが、特に、この無線端末機25には受信電界強
度やビット情報等といった受信信号に関する情報を検出
して、この情報信号を無線電波として前記アンテナから
送信する回路が備えられている。これによって、無線端
末機25から受信信号に関する情報(図5中に示した”
送信信号”)が無線によって受信用アンテナ23へ送信
され、シールドボックス21の外部へ出力される。
【0012】シールドボックス21の外部には、無線端
末機25の評価を行い、また、この評価試験のための制
御を行う評価制御手段が設けられている。この評価制御
手段は、受信用アンテナ23に接続された受信及び発信
機能を有した簡易疑似基地局26と、簡易疑似基地局2
6から発信する信号の制御や簡易疑似基地局26で受信
された信号を解析及び保存するとともに疑似乱数等を用
いてランダムな移相制御電圧を出力するパーソナルコン
ピュータ(PC)27と、簡易疑似基地局26から発信
された信号を3つの信号に分配する(電力)分配器28
と、分配器28から出力された信号をそれぞれ位相制御
する3つの移相器29a〜29cと、パーソナルコンピ
ュータ27からの移相制御電圧をアナログ変換して各移
相器29a〜29cに入力するD/A変換器30と、各
移相器29a〜29cから出力された信号を増幅してそ
れぞれの送信用アンテナ22a〜22cから送信させる
増幅器31a〜31cと、を備えている。
【0013】上記構成の電磁界環境特性評価システムに
よると、シールドボックス21内に設置した無線端末機
25の特性評価が次のようにして実施される。まず、簡
易疑似基地局26から発信された信号が分配器28で分
配されて各移相器29a〜29cに入力され、パーソナ
ルコンピュータ27からの移相制御電圧に基づいて各移
相器29a〜29cにより各信号の位相が変化される。
そして、これら位相制御がなされた信号は、それぞれ増
幅器31a〜31cで増幅されて各送信用アンテナ22
a〜22cからシールドボックス21内に送信される。
【0014】この結果、各送信用アンテナ22a〜22
cから互いにランダムな位相差をもった信号がシールド
ボックス21内に送信され、これら信号はシールドボッ
クス21の内壁面に反射して、様々な方向から入射され
た信号が無線端末機25で受信される。そして、無線端
末機25は電界強度やビット情報等といった所定の受信
信号に関する情報信号を無線電波等として送信し、この
受信情報信号が受信用アンテナ23を介して簡易疑似基
地局26で受信される。そして、この受信情報信号はパ
ーソナルコンピュータ27に入力され、受信電界強度や
その変動等の解析がなされ、シールドボックス21内に
形成されたフェージング環境下での無線端末機25の特
性が評価される。
【0015】このように、上記従来例に係るシステムで
は、パーソナルコンピュータ27によって送信信号の位
相をランダムに制御することにより、種々なフェージン
グ環境下での無線端末機25の特性を評価することがで
きる。また、例えば位相器29a〜29cのスイッチン
グ周波数(間隔)を可変にすることにより、所望の電界
強度変動を有するフェージング環境を再現させることが
できる。以上のように、シールドボックスを備えた電磁
界環境特性評価システムを用いることにより、室内にお
いて、例えば屋外における特性評価では伴ってしまう天
候、時間、周囲環境等の影響を受けずに、再現性の高い
正確な特性評価を簡易に実施することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の電磁界環境特性評価システムでは、例えば
無線端末機が高速で移動している場合に生じる高速フェ
ージング環境をシールドボックス内で再現することがで
きないといった不具合があった。具体的には、高速フェ
ージング環境ではフェージングのピッチが高速になるだ
けではなく、無線端末機に到来する高周波無線搬送波の
周波数がドップラー効果により変動して伝搬環境が動的
に変化することが生じるが、従来のシステムではこのよ
うな環境を再現することができなかった。
【0017】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、シールドボックスの内部に設
置された無線端末機の電磁界環境特性評価を行うに際し
て、例えば高速で移動する無線端末機が受信する信号の
電磁界環境特性を再現することができる無線端末機の電
磁界環境特性評価システムを提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る無線端末機の電磁界環境特性評価シス
テムでは、電磁的に遮蔽されたシールドボックスの内部
に複数の送信用アンテナを配設するとともに評価対象の
無線端末機を設置し、送信用アンテナから無線信号を送
信して無線端末機が受信する信号の電磁界環境特性を再
現するに際して、次のようにして、移動中の無線端末機
が信号を受信する環境を再現する。すなわち、信号を複
数生成する生成手段と、信号の位相を変化させる移相手
段と、信号の周波数をシフトさせるコンバータ手段と、
信号のレベルを変化させるレベル変化手段とを備え、制
御手段が移相手段とコンバータ手段とレベル変化手段を
制御することにより、生成手段により生成されて送信用
アンテナから送信される各信号の位相と周波数とレベル
を調整して移動中の無線端末機が当該信号を受信する環
境を再現させる。
【0019】このように、本発明では、送信用アンテナ
から送信される各信号の位相と周波数とレベルを調整す
ることで、フェージングピッチやドップラー効果や受信
レベル変化を再現するようにしたため、例えば高速で移
動する無線端末機が信号を受信する場合の高速フェージ
ング環境をシールドボックスの内部に正確に再現するこ
とができる。これにより、室内(シールドボックスの内
部)に無線端末機を設置した状態で、例えば当該無線端
末機が高速で走行する車両に乗せられて移動する場合の
環境を再現して特性評価を行うことができる。
【0020】また、本発明に係る無線端末機の電磁界環
境特性評価システムでは、上記した生成手段は複数の仮
想基地局に対応する複数の信号を出力し、上記した移相
手段とコンバータ手段とレベル変化手段は複数の仮想基
地局に対応してそれぞれ複数備えられており、上記した
制御手段は各手段を制御することにより移動中の無線端
末機が複数の仮想基地局から無線送信された信号を受信
する環境を再現させる。
【0021】このように、本発明では、複数の仮想基地
局から無線送信された信号の電磁界環境特性をシールド
ボックスの内部に再現することもできる。なお、各仮想
基地局に対応する信号としては、例えば同一の信号であ
ってもよく、また、例えば仮想基地局毎に対応する信号
の周波数等が異なっている構成が用いられてもよい。
【0022】また、本発明に係る無線端末機の電磁界環
境特性評価システムでは、好ましい態様として、再現し
ようとする実際の電磁界環境における信号のレベル変化
を測定することにより得られたデータを保持したテーブ
ルを備え、上記した制御手段は当該テーブルのデータに
基づいてレベル変化手段を制御することにより信号のレ
ベルを調整する。
【0023】ここで、例えば無線端末機が受信する信号
のレベルは当該無線端末機と信号の送信側(例えば基地
局)との間の距離や地形等(無線端末機が位置する場
所)に依存して変化するため、フェージング環境を再現
するために行われる信号の位相変化や周波数シフトの制
御に比べて、理論的な演算のみで制御することが通常難
しい。そこで、本発明では、上記のように実際に測定を
行うことにより得られたデータを利用することで信号レ
ベルの変化を正確に再現し、これにより、シールドボッ
クスの内部に再現される電磁界環境特性の信頼度を高め
ている。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例に係る無線端
末機の電磁界環境特性評価システムを図面を参照して説
明する。本例の電磁界環境特性評価システムは、例えば
上記図5に示したシステムと同様に、電磁的に遮蔽され
たシールドボックスの外部にあるフィールド発生装置
(フィールド発生部)と当該シールドボックスの内部に
ある無線端末機評価空間とから構成されており、本例の
シールドボックスや無線端末機評価空間の構成は例えば
上記図5に示したものと同様である。このため、本例で
は、主として本発明の要部に係るフィールド発生装置の
構成や動作について詳しく説明する。
【0025】図1には、本発明の電磁界環境特性評価シ
ステムの要部に係るフィールド発生装置の構成例を示す
とともに、シールドボックスの内部に配設されるアンテ
ナT1a〜T1c、T2の構成例を示してある。また、
上記したように本例のシールドボックス等の構成は例え
ば上記図5に示したものと同様であるため、上記したア
ンテナT1a〜T1c、T2を除いて、シールドボック
スやその内部の構成については図示を省略してある。
【0026】なお、上記図1に示した本例の送信用アン
テナT1a〜T1cや受信用アンテナT2は、例えば上
記図5に示した送信用アンテナ22a〜22cや受信用
アンテナ23と対応した構成要素であり、本例では上記
図5に示したこれらの各アンテナ22a〜22c、23
と同様な態様で本例のシールドボックスの内部に配設さ
れている。また、上記図5に示したシステムの場合と同
様に、本例のシールドボックスの内部には、評価対象と
なる例えば携帯型の無線端末機が、周囲の環境の電界に
影響を与えない発砲材からなる円筒部材の上に設置され
ている。
【0027】上記図1に示したフィールド発生装置の構
成を説明する。なお、フィールド発生装置は、無線端末
機の評価を行い、また、この評価試験のための制御を行
う装置である。同図に示されるように、本例のフィール
ド発生装置には、信号の受信及び発信機能を有した簡易
疑似基地局1と、簡易疑似基地局1等の制御を行うパー
ソナルコンピュータ(PC)2と、信号を分配する分配
器3と、信号の位相を変化させる3つの移相器4a〜4
cと、信号の周波数をシフト(変換)させる3つのアッ
プダウン(U/D)コンバータ5a〜5cと、デジタル
−アナログ変換を行うD/A変換器6と、信号を増幅さ
せる3つの増幅器7a〜7cと、信号のレベル(例えば
振幅)を変化させる3つのプログラマブルアッテネータ
(プログラマブルATT)8a〜8cとが備えられてい
る。また、簡易疑似基地局1は受信用アンテナT2と接
続されており、3つのプログラマブルアッテネータ8a
〜8cはそれぞれの送信用アンテナT1a〜T1cと接
続されている。
【0028】簡易疑似基地局1は、受信用アンテナT2
を用いて信号を受信する機能や、発信した信号を分配器
3へ出力する機能を有しており、これらの機能はパーソ
ナルコンピュータ2により制御される。分配器3は、例
えば信号を分配する機能を有した電力分配器から構成さ
れており、簡易疑似基地局1から発信された信号を3つ
の信号に分配して各移相器4a〜4cへ出力する。本例
では、上記した簡易疑似基地局1が信号を発信して分配
器3が当該信号を分配することにより、信号を複数生成
する生成手段が構成されている。なお、生成手段の構成
の仕方としては特に限定はなく、例えば分配器を備えず
に、簡易疑似基地局が複数の信号を発信することにより
生成手段を構成することもできる。
【0029】各移相器4a〜4cは、後述するD/A変
換器6から入力された制御電圧に従って信号の位相を変
化させる機能を有しており、分配器3から入力された信
号の位相を変化させて、変化させた信号をそれぞれのア
ップダウンコンバータ5a〜5cへ出力する。本例で
は、上記した移相器4a〜4cにより、信号の位相を変
化させる移相手段が構成されている。
【0030】各アップダウンコンバータ5a〜5cは、
後述するD/A変換器6から入力された制御電圧に従っ
て信号の周波数をシフトさせる機能を有しており、前段
の移相器4a〜4cから入力された信号の周波数をシフ
トさせて、シフトさせた信号をそれぞれの増幅器7a〜
7cへ出力する。なお、本例では、入力端に印加される
電圧に応じて発信周波数を制御するVCO(電圧可変発
振器)が各アップダウンコンバータ5a〜5cに備えら
れており、D/A変換器6からの制御電圧をVCOの入
力端に印加する構成により、周波数のシフト量が制御さ
れている。本例では、上記したアップダウンコンバータ
5a〜5cにより、信号の周波数をシフトさせるコンバ
ータ手段が構成されている。
【0031】D/A変換器6は、例えば6CH(6チャ
ネル)分のデジタル信号をアナログ信号へ変換する機能
を有しており、本例では、3CHが移相器4a〜4cに
割り当てられており、残りの3CHがアップダウンコン
バータ5a〜5cに割り当てられている。そして、D/
A変換器6では、パーソナルコンピュータ2から入力さ
れた移相制御電圧をアナログ変換して各移相器4a〜4
cへ出力することや、パーソナルコンピュータ2から入
力された周波数制御電圧をアナログ変換して各アップダ
ウンコンバータ5a〜5cへ出力することを行う。各増
幅器7a〜7cは、信号を増幅する機能を有しており、
前段のアップダウンコンバータ5a〜5cから入力され
た信号を増幅してそれぞれのプログラマブルアッテネー
タ8a〜8cへ出力する。
【0032】各プログラマブルアッテネータ8a〜8c
は、パーソナルコンピュータ2による制御に従って信号
のレベルを変化させる機能を有しており、前段の増幅器
7a〜7cから入力された信号のレベルを変化させて、
変化させた信号をそれぞれの送信用アンテナT1a〜T
1cへ出力する。これにより、レベル制御がなされた各
信号が各送信用アンテナT1a〜T1cから無線端末機
評価空間へ無線で送信(放射)される。本例では、上記
したプログラマブルアッテネータ8a〜8cにより、信
号のレベルを変化させるレベル変化手段が構成されてい
る。
【0033】パーソナルコンピュータ2は、本例のフィ
ールド発生装置に備えられた各処理部を制御等する機能
を有しており、具体的には例えば、簡易疑似基地局1か
ら発信する信号を制御することや、簡易疑似基地局1で
受信された信号を解析及び保存することや、疑似乱数等
を用いてランダムな移相制御電圧をD/A変換器6へ出
力することにより各移相器4a〜4cを制御すること
や、周波数制御電圧をD/A変換器6へ出力することに
より各アップダウンコンバータ5a〜5cを制御するこ
とや、制御信号により各プログラマブルアッテネータ8
a〜8cを制御することを行う。
【0034】本例では、上記したパーソナルコンピュー
タ2が後述するようにして各処理部を制御し、移動中の
無線端末機が信号を受信する環境を無線端末機評価空間
に再現させることにより、上記した移相手段とコンバー
タ手段とレベル変化手段を制御することにより生成手段
により生成されて送信用アンテナから送信される各信号
の位相と周波数とレベルを調整して移動中の無線端末機
が当該信号を受信する環境を再現させる制御手段が構成
されている。
【0035】ここで、例えば高速で移動中の無線端末機
が信号を受信する電磁界環境特性をシールドボックスの
内部に再現させる場合に、本例のパーソナルコンピュー
タ2により信号の位相や周波数やレベルを制御する仕方
の例を説明する。まず、信号の位相の制御について説明
する。上記したように、本例のパーソナルコンピュータ
2では、疑似乱数等を用いて各移相器4a〜4cを制御
することにより、これら各移相器4a〜4cを通過する
信号にランダムな位相差を発生させることを行う。
【0036】また、本例のパーソナルコンピュータ2で
は、各移相器4a〜4cが所定の時間間隔(フェード間
隔)を1周期として信号にランダムな位相差を与えるこ
とが実現されるようにスイッチング処理を行っており、
これにより、当該スイッチング処理の周期(スイッチン
グ周期)に応じたピッチを有したフェージング環境をシ
ールドボックス内に発生させることができる。なお、ス
イッチング周期は、例えば再現しようとする無線端末機
の移動速度に基づいて決定され、その具体例を後に述べ
る。
【0037】次に、信号の周波数の制御について説明す
る。例えば無線端末機が受信する信号の本来の周波数
(例えば基地局から無線送信される信号の周波数であ
り、ドップラー効果を考慮しない場合の周波数)をf0
とし、再現しようとする無線端末機の移動速度をVと
し、前記信号の速度(例えば光速)をcとすると、ドッ
プラー効果を考慮した場合に前記信号に生じるドップラ
ー周波数(フェージング周波数)fDは以下に示す式1
で示される。
【0038】なお、説明の便宜上から、無線端末機は前
記信号の進行方向と同方向或いは逆方向に移動している
ものとし、同方向に移動する場合(例えば基地局から遠
ざかる場合)の速度を−Vとする一方、逆方向に移動す
る場合(例えば基地局に近づく場合)の速度を+Vとし
てある。また、上記したドップラー周波数とは、ドップ
ラー効果により信号に生じる周波数の変動量である。
【0039】
【数1】
【0040】ここで、無線端末機の移動速度V及び信号
の速度cの単位としては”m/s”を用いており、信号
の本来の周波数f0及びドップラー周波数fDの単位と
しては”Hz”を用いている。また、信号の速度cとし
ては例えば光速2.9979×108m/sを用いてい
る。
【0041】本例のパーソナルコンピュータ2では、各
アップダウンコンバータ5a〜5cを制御することによ
り、これら各アップダウンコンバータ5a〜5cを通過
する信号の周波数をドップラー周波数分シフトさせる。
すなわち、例えば無線端末機の移動方向と信号の進行方
向とが逆方向である場合には信号の周波数をドップラー
周波数分増加(アップコンバート)させる一方、両者が
同方向である場合には信号の周波数をドップラー周波数
分減少(ダウンコンバート)させる。これにより、シー
ルドボックス内に設置された無線端末機に対して再現し
ようとする移動速度におけるドップラー効果の環境を擬
制的に実現することができる。
【0042】次いで、信号のレベルの制御について説明
する。例えば高速で移動している無線端末機が受信する
信号のレベルは、上記したフェージングの影響により変
動するばかりでなく、信号の送信側(例えば基地局)と
無線端末機との間の距離や地形等(無線端末機が位置す
る場所)に依存して変動する。図2には、このような距
離や地形等に依存した信号レベルの変動の一例として、
再現しようとする速度で無線端末機が実際に屋外を高速
移動している状況において測定された電界強度変動の測
定結果例を示してある。ここで、同図のグラフの横軸は
時間(Time)の経過を示しており、縦軸は無線端末
機の位置における電界強度レベル(例えば無線端末機に
より受信される信号のレベル)を示している。なお、電
界強度レベルとしては、当該レベルのピーク値に対する
相対値(単位dBu)を用いて示してある。
【0043】上記したグラフ中の”区間A”に示される
ように、例えば無線端末機が送信側の基地局に近づいて
いく場合には、無線端末機と基地局との間の距離が小さ
くなるに従って次第に平均的な受信電界強度レベルが高
くなる。一方、同グラフ中の”区間B”に示されるよう
に、無線端末機が基地局から遠ざかっていく場合には、
無線端末機と基地局との間の距離が大きくなるに従って
平均的な受信電界強度レベルが次第に低くなっていく。
また、例えば無線端末機と基地局との間の距離が同じ場
合でも、両者の間の地形や無線端末機が存在する場所の
状況等に依存して受信電界強度レベルが変動する。
【0044】本例のパーソナルコンピュータ2では、上
記図2に示した電界強度レベルの測定結果に基づいて設
定したデータテーブルQをメモリに記憶しており、この
データテーブルQの一例を図3に示してある。同図に示
されるように、本例のデータテーブルQには、上記図2
に示した測定結果を反映させた態様で、時間(ms)の
経過を示すデータ値(”10”、”20”、”30”・
・・)と電界強度レベル(dBu)を示すデータ値(”
40”、”30”、”45”・・・)とが対応させられ
て保持されている。
【0045】本例では、上記したデータテーブルQによ
り、再現しようとする実際の電磁界環境における信号の
レベル変化を測定することにより得られたデータを保持
したテーブルが構成されている。なお、このデータとし
ては、例えば測定されたデータ自体がそのまま用いられ
てもよく、また、本例のように測定されたデータに処理
(例えば平均化処理や定数倍処理や一部抽出処理等)を
加えたデータが用いられてもよい。
【0046】本例のパーソナルコンピュータ2では、上
記したデータテーブルQのデータ内容に基づいて各プロ
グラマブルアッテネータ8a〜8cを制御することによ
り、これら各プログラマブルアッテネータ8a〜8cを
通過する信号のレベルを変化させる。これにより、これ
らの信号のレベルは再現しようとする例えば実際の屋外
環境に合致したものとなる。本例では、このように、制
御手段を構成するパーソナルコンピュータ2がデータテ
ーブルQのデータに基づいてレベル変化手段を構成する
プログラマブルアッテネータ8a〜8cを制御すること
により信号のレベルを調整している。
【0047】また、シールドボックス内に再現される電
磁界環境特性の精度を向上させるためには、以上に示し
た信号の位相制御と周波数制御とレベル制御とを同期さ
せて行う必要があり、本例のパーソナルコンピュータ2
ではこれらの制御を同期をとって行っている。
【0048】具体例として、基地局から無線送信される
信号の周波数f0が820MHzであって、無線端末機
がレイリーフェージング環境下で基地局方向に80km
/hの速度Vで移動しているときの電磁界環境特性をシ
ールドボックス内に再現させる場合を示す。この場合に
は、上記式1によりフェージング周波数fDはおよそ6
0.7Hzと演算され、フェード間隔はおよそ8.23
ms(ミリ秒)と演算されることから、パーソナルコン
ピュータ2では簡易疑似基地局1から発信した820M
Hzの信号の周波数を各アップダウンコンバータ5a〜
5cにより例えば820.000060MHzへ変換
(アップコンバート)する。また、パーソナルコンピュ
ータ2により各移相器4a〜4cを制御するスイッチン
グ周期が8.23msに設定される。
【0049】また、パーソナルコンピュータ2では、上
記した信号の位相及び周波数の制御を行うとともに、例
えば上記したデータテーブルQのデータや再現しようと
する無線端末機の移動速度に基づいて当該無線端末機と
基地局との位置関係(距離や地形等)の時間的な変化を
シールドボックス内に再現することができるように、プ
ログラマブルアッテネータ8a〜8cを制御して信号の
レベルを調整する。このように、再現しようとする無線
端末機の移動速度に基づいて同期をとりながらパーソナ
ルコンピュータ2が信号の位相と周波数とレベルを制御
することにより、シールドボックスの内部に所望の移動
通信環境を再現させることができる。
【0050】以上のような構成により、本例の電磁界環
境特性評価システムでは、シールドボックス内に設置し
た無線端末機の特性評価を次のようにして実施する。す
なわち、まず、簡易疑似基地局1から発信された信号が
分配器3で分配されて各移相器4a〜4cに入力され、
パーソナルコンピュータ2からのスイッチング周期に従
った移相制御電圧に基づいて各移相器4a〜4cにより
各信号の位相が変化させられる。
【0051】次に、これら位相制御がなされた信号は各
アップダウンコンバータ5a〜5cに入力され、パーソ
ナルコンピュータ2からの周波数制御電圧に基づいて各
アップダウンコンバータ5a〜5cにより各信号の周波
数がドップラー周波数分シフトさせられる。次いで、こ
れら周波数制御がなされた信号は各増幅器7a〜7cで
増幅された後に各プログラマブルアッテネータ8a〜8
cに入力され、パーソナルコンピュータ2からの制御に
基づいて各プログラマブルアッテネータ8a〜8cによ
り各信号のレベルが変化させられる。そして、これらレ
ベル制御がなされた信号が各送信用アンテナT1a〜T
1cからシールドボックス内に無線送信される。
【0052】この結果、再現しようとするドップラー効
果等の影響が反映させられた信号が各送信用アンテナT
1a〜T1cから互いにランダムな位相差をもってシー
ルドボックス内に送信され、これら信号がシールドボッ
クスの内壁面に反射して、様々な方向から入射された信
号が無線端末機で受信される。そして、無線端末機は電
界強度やビット情報等といった所定の受信信号に関する
情報信号を無線電波等として送信し、この受信情報信号
が受信用アンテナT2を介して簡易疑似基地局1で受信
される。そして、この受信情報信号はパーソナルコンピ
ュータ2に入力され、受信電界強度やその変動等の解析
がなされ、シールドボックス内に形成された例えば高速
フェージング環境下での無線端末機の特性が評価され
る。
【0053】以上のように、本例に係る無線端末機の電
磁界環境特性評価システムでは、再現しようとする無線
端末機の移動速度等に基づいて送信用アンテナから送信
される各信号の位相と周波数とレベルを調整するように
したため、屋内(シールドボックスの内部)に無線端末
機を設置した状態で、例えば当該無線端末機が高速で走
行する車両に乗せられて高速移動する場合等における高
速フェージング環境を当該屋内に再現することができ
る。これにより、例えば屋外の高速フェージング環境下
にある無線端末機の特性評価を屋内において擬制して行
うことができ、また、屋内で評価が可能であるため、再
現性がよく、短時間での測定が可能であるといった大き
な効果を得ることができる。
【0054】ここで、本例では、簡易疑似基地局1及び
分配器3により3つの信号(分配された信号)を生成す
ることとし、これら各信号を送信するための3つの送信
用アンテナを備えたが、本発明では、送信用アンテナの
本数としては複数であればよく、例えば4本以上の送信
用アンテナを用いて4つ以上の信号をシールドボックス
内に送信する構成が用いられてもよい。
【0055】また、本例では、好ましい態様として、簡
易疑似基地局1及び分配器3により生成された各信号に
対する処理を移相器4a〜4c、アップダウンコンバー
タ5a〜5c、プログラマブルアッテネータ8a〜8c
の順序で行う構成としたが、要は、信号の位相と周波数
とレベルを制御することができる構成であれば、他の構
成が用いられてもよい。
【0056】次に、本発明の第2実施例に係る無線端末
機の電磁界環境特性評価システムを図4を参照して説明
する。なお、本例の電磁界環境特性評価システムは、上
記第1実施例に示したシステムと同様にシールドボック
スの外部にあるフィールド発生装置に特徴があるため、
本例では、主としてフィールド発生装置の構成や動作に
ついて説明する。
【0057】図4には、本発明の電磁界環境特性評価シ
ステムの要部に係るフィールド発生装置の構成例を示す
とともに、シールドボックスの内部に配設されるアンテ
ナT3a〜T3c、T4の構成例を示してある。また、
上記したように本例のシールドボックス等の構成は例え
ば上記図5に示したものと同様であるため、上記したア
ンテナT3a〜T3c、T4を除いて、シールドボック
スやその内部の構成については図示を省略してある。
【0058】なお、上記第1実施例の場合と同様に、図
4に示した本例の送信用アンテナT3a〜T3cや受信
用アンテナT4は例えば上記図5に示した送信用アンテ
ナ22a〜22cや受信用アンテナ23と対応してシー
ルドボックスの内部に配設されており、また、本例のシ
ールドボックスの内部には評価対象となる例えば携帯型
の無線端末機が発砲材からなる円筒部材の上に設置され
ている。
【0059】上記図4に示したフィールド発生装置の構
成を説明する。同図に示されるように、本例のフィール
ド発生装置には、信号の受信及び発信機能を有した簡易
疑似基地局11と、簡易疑似基地局11等の制御を行う
パーソナルコンピュータ(PC)12と、信号の位相や
周波数やレベルを変化させるN(Nは複数)個のフィー
ルド発生装置ブロックF1〜FNと、信号を合成する3
つの合成器13a〜13cとが備えられている。また、
簡易疑似基地局11は受信用アンテナT4と接続されて
おり、3つの合成器13a〜13cはそれぞれの送信用
アンテナT3a〜T3cと接続されている。
【0060】ここで、Nブランチ(Branch)分並
列に設けられた各フィールド発生装置ブロックF1〜F
Nは、例えば上記図1中に破線で示したフィールド発生
装置ブロックFと同様な構成であり、すなわち、分配器
と、3つの移相器と、3つのアップダウンコンバータ
と、D/A変換器と、3つの増幅器と、3つのプログラ
マブルアッテネータとを備え、これらの各処理部が上記
図1に示した場合と同様に接続されている。また、各フ
ィールド発生装置ブロックF1〜FNに備えられた分配
器は簡易疑似基地局11と接続されており、各フィール
ド発生装置ブロックF1〜FNに備えられた3つのプロ
グラマブルアッテネータはそれぞれの合成器13a〜1
3cと接続されている。
【0061】簡易疑似基地局11は、例えば上記図1に
示した簡易疑似基地局1と同様な構成であり、受信用ア
ンテナT4を用いて信号を受信することや、発信した信
号を各フィールド発生装置ブロックF1〜FNに備えら
れた分配器へ出力することを行う。
【0062】本例では、このように、簡易疑似基地局1
1とN個のフィールド発生装置F1〜FNの分配器とか
ら構成される生成手段が複数の仮想基地局に対応する複
数の信号を出力する構成となっている。また、上記のよ
うに本例では、移相手段とコンバータ手段とレベル変化
手段(すなわち、本例ではフィールド発生装置ブロッ
ク)が複数の仮想基地局に対応してそれぞれ複数備えら
れている。
【0063】各フィールド発生装置ブロックF1〜FN
は、上記図1に示したフィールド発生装置ブロックFと
同様に、分配器に入力された信号を3つの信号に分配
し、パーソナルコンピュータ12による制御に従って、
分配した各信号の位相を変化させ、周波数をシフトさ
せ、レベルを変化させて、これらの処理を施した3つの
信号をそれぞれ合成器13a、合成器13b、合成器1
3cへ出力する。
【0064】合成器13a〜13cは、例えば信号を合
成する機能を有した電力合成器から構成されており、各
フィールド発生装置ブロックF1〜FNから入力された
信号を合成して、合成した信号をそれぞれの送信用アン
テナT3a〜T3cへ出力する。これにより、合成処理
された信号が各送信用アンテナT3a〜T3cから無線
端末機評価空間へ無線で送信される。
【0065】パーソナルコンピュータ12は、本例のフ
ィールド発生装置に備えられた各処理部を制御等する機
能を有しており、具体的には例えば、簡易疑似基地局1
1から発信する信号を制御することや、簡易疑似基地局
11で受信された信号を解析及び保存することや、ま
た、上記図1に示したパーソナルコンピュータ2が移相
器4a〜4cやアップダウンコンバータ5a〜5cやプ
ログラマブルアッテネータ8a〜8cに対して行うのと
同様な制御を、各フィールド発生装置ブロックF1〜F
Nに備えられた移相器やアップダウンコンバータやプロ
グラマブルアッテネータに対して行う。
【0066】本例では、このように、制御手段を構成す
るパーソナルコンピュータ12が各フィールド発生装置
F1〜FNに備えられた各手段(移相器やアップダウン
コンバータやプログラマブルアッテネータ)を制御する
ことにより、移動中の無線端末機が複数の仮想基地局か
ら無線送信された信号を受信する環境を再現させること
が実現されている。
【0067】以上の構成により、本例に係る無線端末機
の電磁界環境特性評価システムでは、例えばパーソナル
コンピュータ12が上記第1実施例に示した場合と同様
な仕方で各フィールド発生装置ブロックF1〜FNを通
過する信号の位相や周波数やレベルの制御を行うことに
より、無線端末機が高速で移動している場合の電磁界環
境特性を再現しつつ、複数の基地局(仮想的な基地局)
から無線送信された電波がシールドボックス内の無線端
末機に到来してくる場合の電磁界環境特性を再現するこ
とができる。これにより、本例のシステムでは、例えば
複数の基地局から無線送信された制御チャネル信号の強
弱を移動中の無線端末機が判定することでハンドオーバ
処理を行う場合の環境を擬似的に再現することができ、
このような環境の特性を正確に評価することができる。
【0068】ここで、本例の電磁界環境特性評価システ
ムにより再現する仮想基地局の数としては、複数であれ
ばよく、特に限定はない。また、本例では、各仮想基地
局(本例では各フィールド発生装置ブロック)に対応す
る信号として同一の信号を用いたが、例えば仮想基地局
毎に異なる周波数等を有した信号が用いられてもよい。
【0069】また、以上に示した第1実施例及び第2実
施例では、例えばプロセッサやメモリ等を備えたパーソ
ナルコンピュータが制御プログラムを実行することによ
り、シールドボックス内に送信する信号の位相変化処理
や周波数シフト処理やレベル変化処理を制御する構成と
したが、本発明では、当該処理を実行するための各機能
手段を独立したハードウエア回路として構成してもよ
い。また、例えばマイクロプロセッサやDSP(Digita
l Signal Processor)等の制御装置(ハードウエア)を
用いることにより高速な処理を行うこともできる。ま
た、以上の第1実施例及び第2実施例では携帯無線端末
機(携帯電話機)を評価対象としたが、本発明は無線端
末機一般の評価試験に広く適用することができる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無線
端末機の電磁界環境特性評価システムによると、電磁的
に遮蔽されたシールドボックスの内部に複数の送信用ア
ンテナを配設するとともに評価対象の無線端末機を設置
し、送信用アンテナから無線信号を送信して無線端末機
が受信する信号の電磁界環境特性を再現するに際して、
送信用アンテナから送信される各信号の位相と周波数と
レベルを調整してドップラー効果等の影響を反映させる
ようにしたため、例えば高速で移動する無線端末機が信
号を受信する場合の高速フェージング環境をシールドボ
ックスの内部に擬制して再現することができる。また、
好ましい態様として、再現しようとする実際の電磁界環
境における信号のレベル変化を測定することにより得ら
れたデータに基づいて信号レベルを調整することもでき
る。
【0071】また、本発明に係る無線端末機の電磁界環
境特性評価システムでは、複数の仮想基地局に対応する
複数の信号に対して上記と同様な位相制御や周波数制御
やレベル制御を行い、これらの制御がなされた信号を各
送信用アンテナから送信する構成を用いることにより、
複数の仮想基地局から無線送信された信号の電磁界環境
特性をシールドボックスの内部に再現することができ、
これにより、例えば無線端末機のハンドオーバ処理時の
評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る無線端末機の電磁界
環境特性評価システムの主要部の構成例を示す図であ
る。
【図2】無線端末機が屋外を高速移動している場合にお
ける電界強度変動の測定結果の一例を示すグラフであ
る。
【図3】データテーブルの一例を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る無線端末機の電磁界
環境特性評価システムの主要部の構成例を示す図であ
る。
【図5】従来例に係る無線端末機の電磁界環境特性評価
システムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1、11・・簡易疑似基地局、 2、12・・パーソナ
ルコンピュータ、3・・分配器、 4a〜4c・・移相
器、5a〜5c・・アップダウンコンバータ、 6・・
D/A変換器、7a〜7c・・増幅器、 8a〜8c・
・プログラマブルアッテネータ、T1a〜T1c、T3
a〜T3c・・送信用アンテナ、T2、T4・・受信用
アンテナ、F、F1〜FN・・フィールド発生装置ブロ
ック、 Q・・データテーブル、13a〜13c・・合
成器、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁的に遮蔽されたシールドボックスの
    内部に複数の送信用アンテナを配設するとともに評価対
    象の無線端末機を設置し、送信用アンテナから無線信号
    を送信することにより、無線端末機が受信する信号の電
    磁界環境特性を再現する無線端末機の電磁界環境特性評
    価システムにおいて、 信号を複数生成する生成手段と、 信号の位相を変化させる移相手段と、 信号の周波数をシフトさせるコンバータ手段と、 信号のレベルを変化させるレベル変化手段と、 移相手段とコンバータ手段とレベル変化手段を制御する
    ことにより、生成手段により生成されて送信用アンテナ
    から送信される各信号の位相と周波数とレベルを調整し
    て移動中の無線端末機が当該信号を受信する環境を再現
    させる制御手段と、 を備えたことを特徴とする無線端末機の電磁界環境特性
    評価システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無線端末機の電磁界環
    境特性評価システムにおいて、 生成手段は複数の仮想基地局に対応する複数の信号を出
    力し、 移相手段とコンバータ手段とレベル変化手段は複数の仮
    想基地局に対応してそれぞれ複数備えられており、 制御手段は各手段を制御することにより移動中の無線端
    末機が複数の仮想基地局から無線送信された信号を受信
    する環境を再現させることを特徴とする無線端末機の電
    磁界環境特性評価システム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の無線端末
    機の電磁界環境特性評価システムにおいて、 再現しようとする実際の電磁界環境における信号のレベ
    ル変化を測定することにより得られたデータを保持した
    テーブルを備え、 制御手段は当該テーブルのデータに基づいてレベル変化
    手段を制御することにより信号のレベルを調整すること
    を特徴とする無線端末機の電磁界環境特性評価システ
    ム。
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