JP2000210683A - 土壌及び/又は地下水の浄化方法 - Google Patents
土壌及び/又は地下水の浄化方法Info
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Abstract
地下水中の有機塩素化合物を効率的に分解処理する。 【解決手段】 有機塩素化合物で汚染された土壌及び/
又は地下水に、二価の鉄イオンの存在下に過酸化水素を
添加し、次いで過マンガン酸塩を添加する。
Description
汚染された土壌及び/又は地下水中の有機塩素化合物を
効率的に分解処理する方法に関する。
る溶剤として使用されてきたが、近年その発癌性が指摘
され、環境への放出が制限されている。しかし、有機塩
素化合物による汚染は依然として解決されておらず、ト
リクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の有機塩素
化合物による土壌や地下水の汚染が大きな社会問題とな
っている。
に溶解し難い性質を有する。そこで、この性質を利用し
て、有機塩素化合物で汚染された土壌及び/又は地下水
の処理法として、土壌からブロア等により吸引する真空
抽出或いは地下水を一旦揚水してからエアーストリッピ
ング(曝気処理)し、活性炭等の吸着剤で回収して廃棄
物として処理する方法が行われている。
質を回収、再利用しない限り、単に汚染物質を移行させ
るのみで、根本的な解決にはなっていない。また、これ
を焼却処分する場合、十分な温度管理を行わないと有毒
なダイオキシンを生成する可能性がある。このために、
有機塩素化合物を焼却以外の方法で分解して無害化する
方法に関する研究が、これまで積極的に行われ、例え
ば、紫外線のエネルギーを利用して分解する方法とし
て、有機ハロゲン化合物を含む排ガスを紫外線照射処理
して酸性の分解ガスとした後、アルカリで洗浄して無害
化処理する方法などが提案されている。
汚染物質を一旦真空抽出法や揚水・曝気法により土壌や
地下水中から除去してから処理を行うものであるため、
この真空抽出や揚水・曝気のために多大な処理コストが
かかる上に、これらの方法では浄化後期になると十分に
汚染物質を除去しきれなくなり、浄化効率は低下する。
従って、このような方法を取り続ける限り、汚染土壌或
いはその付近の地下水には低濃度の有機塩素化合物によ
る汚染が継続することになる。このような低濃度の有機
塩素化合物による汚染、例えば、トリクロロエチレンで
あれば汚染濃度が環境基準値である30μg/Lから1
000μg/L程度の汚染に対しては、実用的な見地か
ら有効な浄化手法は提案されていない。
内における稼動中の設備周辺や建築物の直下である場合
が多く、従って、このような汚染土壌を処理する場合に
は、汚染土壌を現場にて、即ち原位置で浄化処理するこ
とができ、処理後、残留する薬剤による弊害のない処理
方法が強く望まれている。
別に、汚染土壌に過酸化水素を直接注入してトリクロロ
エチレン等の汚染物質を分解する方法も提案されてい
る。また、有機塩素化合物が過マンガン酸塩により分解
除去できることも知られている。
化処理が可能で、処理後の残留薬剤による弊害の問題も
ない。
ジカルを発生して有機塩素化合物を急速に分解するが、
土壌や地下水中の物質との反応や土壌表面で分解されや
すく、本来の目的である有機塩素化合物の分解以外に無
駄に消費される割合が高い。
て土壌による分解速度が小さいので、土壌表面で分解さ
れて無駄に消費される割合が比較的小さく、処理の影響
範囲を広く取ることができる点で優れているが、二価の
鉄イオンのような還元性物質との反応により無駄に消費
される。即ち、過酸化水素、過マンガン酸塩をそれぞれ
単独で用いた場合、これらは土壌表面で分解されたり還
元性物質と反応するなどして多くが無駄に消費され、処
理効率が悪くなるという問題があった。
塩素化合物で汚染された土壌及び/又は地下水中の有機
塩素化合物を効率的に処理することができる土壌及び/
又は地下水の浄化方法を提供することを目的とする。
土壌や地下水中の代表的な還元性物質である二価の鉄イ
オンに着目し、これを過酸化水素の作用により三価に酸
化すると同時に汚染物質を分解し、その後、更に過マン
ガン酸塩を加えることで、これらを無駄に消費すること
なく、残存する汚染物質を完全に分解できることを見出
し、本発明を完成させた。
れた土壌及び/又は地下水に、二価の鉄イオンの存在下
に過酸化水素を添加し、次いで過マンガン酸塩を添加す
ることを特徴とする。
は次の通りである。
オンが存在する条件では、次のように還元されてヒドロ
キシラジカルを生成する。
機物を酸化分解できる(フェントン反応)。このとき、
二価の鉄イオンは三価イオンに酸化される。従って、二
価の鉄イオンが存在する条件で過酸化水素を添加すると
二価の鉄イオンが三価まで酸化されると共に、同時に有
機塩素化合物が分解される。例えば、トリクロロエチレ
ン(TCE)であれば、次のように分解される。
先に注入された過酸化水素の作用で既に大部分が三価ま
で酸化されているので、二価の鉄イオンによる過マンガ
ン酸塩の無駄な消費は抑制され、過マンガン酸塩は効率
良く有機塩素化合物と反応してこれを分解することがで
きる。
塩が万が一処理対象区域外に流出しても、土壌や地下水
中の還元性物質との反応並びに土壌表面の触媒作用によ
り徐々に分解する。従って、比較的ゆっくりではあるが
濃度は低下するので、これらが長期に亘って土壌や地下
水中に残留し、二次汚染を引き起こす可能性は極めて小
さい。
に説明する。
下に、有機塩素化合物で汚染された土壌及び/又は地下
水にまず過酸化水素を添加し、次いで過マンガン酸塩を
添加する。
で汚染された土壌及び/又は地下水中に1mg/L以上
の濃度で存在する必要があり、これよりも二価の鉄イオ
ン濃度が低いと反応が円滑に進行しない場合がある。通
常の場合、二価の鉄イオンは天然に数ppm〜20又は
30ppm程度の濃度で存在しているため、二価の鉄イ
オンを特に添加する必要はない。ただし、土壌及び/又
は地下水中に二価の鉄イオンが不足する場合には、硫化
第一鉄や塩化第一鉄等の二価の鉄イオンを添加する。こ
の場合、二価の鉄イオンの添加濃度は1ppm以上で高
い方が好ましいが、高過ぎると酸化により生成した三価
の鉄イオンがオキシ水酸化鉄などの形態で析出すること
により注入孔が閉塞するなどの問題が生じる恐れがある
ため、10ppm程度の濃度となるように添加するのが
好ましい。
鉄イオン濃度と化学的にほぼ当量或いはわずかに過剰量
(例えば2倍当量程度)添加するのが好ましい。
は水に溶解し難く、比重も大きいため、土壌中の滞水層
の下部にとどまる場合が多く、また、この領域に存在す
る鉄分も大部分が二価の鉄イオンとして地下水中に溶解
しているため、実用的には地下水中の二価の鉄イオンの
濃度を測定することにより過酸化水素の添加量を決定す
ることができる。
後に添加した過マンガン酸塩と過酸化水素とが反応し、
過マンガン酸塩が無駄に消費されることとなることか
ら、過酸化水素の添加量が過剰とならないようにするこ
とが重要である。通常の場合、過酸化水素は、土壌や地
下水の汚染の程度によっても異なるが、前述の如く、地
下水中の二価の鉄イオンとほぼ当量或いは若干過剰量で
あって、有機塩素化合物で汚染された土壌及び/又は地
下水に対して1〜100ppm程度となるように添加す
るのが好ましい。
オンの存在下に添加することによって、過酸化水素と二
価の鉄イオンとの反応で二価の鉄イオンが三価の鉄イオ
ンに酸化されると共に活性なヒドロキシラジカルが生成
し、このヒドロキシラジカルにより土壌又は地下水中の
有機塩素化合物が効率的に分解される。
等の酸を添加して、土壌又は地下水のpHを2〜6に低
下させることにより、有機塩素化合物の分解効率を向上
させることができる。これは、過酸化水素により二価か
ら三価に酸化された鉄イオンの一部が、酸性条件下では
過酸化水素により再び二価に還元される機構が作用し、
過酸化水素から効率良くヒドロキシラジカルのような活
性種が生成するため、過酸化水素が有機塩素化合物の分
解に有効に利用されるようになることによる。
加する。過酸化水素は二価の鉄イオンと急激に反応する
ため、過マンガン酸塩は、過酸化水素添加後数時間経過
すれば添加してよく、過酸化水素添加後1〜10時間経
過後に添加するのが好ましい。
限はなく、土壌又は地下水中に残留する有機塩素化合物
をほぼ完全に分解するに必要な最少添加量以上添加すれ
ば良い。この添加量は、過酸化水素による分解処理後に
土壌又は地下水中に残留する有機塩素化合物の濃度を基
準として、その全量を分解するに必要な理論量の1〜1
000倍とされる。
%濃度の過酸化水素水として、過マンガン酸塩は0.0
1〜1重量%濃度の水溶液として土壌又は地下水に添加
される。過マンガン酸塩としては、過マンガン酸カリウ
ム、過マンガン酸ナトリウム等が用いられる。
は、処理対象とする有機塩素化合物で汚染された土壌及
び/又は地下水の汚染の程度によっても異なるが、通常
の場合、100〜1000μg/L程度の有機塩素化合
物で汚染された土壌又は地下水であれば、過酸化水素を
1〜25ppm添加した後、過マンガン酸塩を5〜10
0ppm程度添加することで処理が行われる。
合物で汚染された土壌及び/又は地下水であるが、本発
明の方法は、有機塩素化合物のうち、特にジクロロエチ
レン(DCE)、トリクロロエチレン(TCE)、テト
ラクロロエチレン(PCE)等の脂肪族塩素化合物の分
解に適している。
述の真空抽出法や揚水・曝気法を採用した浄化法による
浄化処理後期において、処理効率が低下し、除去しきれ
ない低濃度有機塩素化合物が残留する土壌及び/又は地
下水の処理に有効である。
での浄化処理に有効であるが、原位置処理に限らず、土
壌を掘り起こして本発明に従って浄化処理した後埋め戻
すことにより実施することもできる。
は、汚染物質が存在する深さまで井戸を設置し、この井
戸を利用して過酸化水素の水溶液を注入し、次に過マン
ガン酸塩の水溶液を注入する方法が採用されるが、更に
注入井戸以外に揚水井戸を設けて、土壌中で地下水に流
れを与えて処理効率を向上させることも可能である。
なる区域が限定されている場合は、過酸化水素と過マン
ガン酸塩を1度づつ添加すれば十分な浄化効果を得るこ
とができるが、他の区域から浄化対象としている区域ま
で汚染物質が拡散してくるような場合は、更に過酸化水
素と過マンガン酸塩の添加を繰り返すことが必要にな
る。このような場合は浄化対象区域中の有機塩素化合物
濃度をモニタリングすることにより、その濃度が環境基
準値以下に低下するまで過酸化水素と過マンガン酸塩の
添加を繰り返せば良い。このように過酸化水素の添加と
過マンガン酸塩の添加を複数回交互に繰り返して行う場
合、過マンガン酸塩の添加から、次の過酸化水素の添加
までの時間は12時間〜数日程度の間隔とするのが好ま
しい。即ち、この間隔は、処理対象区域の地下水がおお
よそ入れ換わる時間に相当し、処理対象区域の地下水の
流速や、地下水の強制循環のための揚水井の設置の有無
によっても異なるが、一般的には上記範囲内で設定する
ことができる。
り具体的に説明する。
窒素パージした水道水に10mg/L(0.18mM)
の二価の鉄イオン(硫酸第一鉄)と1mg/LのTCE
を加えて試験液(模擬汚染地下水)とした。これをバイ
アル瓶に入れてアルミシールセプタムで密封し、表1に
示す量の過酸化水素を添加し、更に4時間後に表1に示
す量の過マンガン酸カリウムを加え(ただし、比較例
1,2では過酸化水素添加せず。比較例3,4では過マ
ンガン酸カリウム添加せず。)、20℃の条件で放置し
た。そして過酸化水素添加から24時間後に残留するT
CE濃度をガスクロマトグラフにより測定し、結果を表
1に示した。
の添加順序を逆にして処理を行った。その結果、過マン
ガン酸カリウムは二価の鉄イオンと反応して消費され、
また二価の鉄イオンも三価に酸化されたので、次に過酸
化水素を添加しても24時間後の残留TCE濃度は0.
85mg/Lと初期濃度から殆ど変化しなかった。
を除去し、更に脱気及び窒素パージした水道水に二価の
鉄イオン(硫酸第一鉄)を加えず、1mg/LのTCE
のみを加えて試験液(模擬汚染地下水)としたこと以外
は同様に処理を行い、残留TCE濃度を測定し、結果を
表2に示した。
窒素パージした水道水に10mg/L(0.18mM)
の二価の鉄イオン(硫酸第一鉄)と1mg/LのTCE
と1mg/Lのcis−DCEとを加えて試験液(模擬
汚染地下水)とした。この試験液を、粒子径約0.45
mmの砂80mLを入れた容量160mLのバイアル瓶
に40mL加え、直ちにアルミシールセプタムで密閉し
た。この中に濃度1000mg/Lの過酸化水素水2m
Lをシリンジで注入し、20℃、60rpmの条件で振
盪した。更に、4時間後に濃度1000mg/Lの過マ
ンガン酸カリウム水溶液2mLをシリンジで注入し同じ
条件で振盪を継続した。
素も過マンガン酸カリウムも添加せず、それ以外は同様
の手順で調製した試料をTCEとcis−DCEの標準
濃度試料とした。
ドスペースをガスクロマトグラフにかけ、標準濃度試料
と比較することにより残留するTCEとcis−DCE
の濃度を求めた。その結果、TCE濃度は0.015m
g/L、cis−DCE濃度は0.008mg/Lであ
った。
実施例3と同様の操作を行った。その結果、過酸化水素
添加から2日後に残留するTCE及びcis−DCEの
濃度はそれぞれ0.43mg/L、0.24mg/Lで
あった。
同様の操作を行った。その結果、過マンガン酸カリウム
添加から2日後に残留するTCE及びcis−DCEの
濃度はそれぞれ0.53mg/L、0.30mg/Lで
あった。
て実施例3と同様の操作を行った。その結果、過マンガ
ン酸カリウム添加から2日後に残留するTCE及びci
s−DCEの濃度はそれぞれ0.65mg/L、0.5
7mg/Lであった。
又は地下水の浄化方法によれば、有機塩素化合物で汚染
された土壌及び/又は地下水中の有機塩素化合物を効率
的に分解処理することができる。本発明の方法は、原位
置での処理も可能であり、また、残留薬剤による二次汚
染の問題もなく、その工業的有用性は極めて大きい。
7)
で汚染された土壌及び/又は地下水中に1mg/L以上
の濃度で存在する必要があり、これよりも二価の鉄イオ
ン濃度が低いと反応が円滑に進行しない場合がある。通
常の場合、二価の鉄イオンは天然に数ppm〜20又は
30ppm程度の濃度で存在しているため、二価の鉄イ
オンを特に添加する必要はない。ただし、土壌及び/又
は地下水中に二価の鉄イオンが不足する場合には、硫酸
第一鉄や塩化第一鉄等の二価の鉄イオンを添加する。こ
の場合、二価の鉄イオンの添加濃度は1ppm以上で高
い方が好ましいが、高過ぎると酸化により生成した三価
の鉄イオンがオキシ水酸化鉄などの形態で析出すること
により注入孔が閉塞するなどの問題が生じる恐れがある
ため、10ppm程度の濃度となるように添加するのが
好ましい。
Claims (1)
- 【請求項1】 有機塩素化合物で汚染された土壌及び/
又は地下水に、二価の鉄イオンの存在下に過酸化水素を
添加し、次いで過マンガン酸塩を添加することを特徴と
する土壌及び/又は地下水の浄化方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11014552A JP2000210683A (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | 土壌及び/又は地下水の浄化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11014552A JP2000210683A (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | 土壌及び/又は地下水の浄化方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000210683A true JP2000210683A (ja) | 2000-08-02 |
Family
ID=11864324
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11014552A Pending JP2000210683A (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | 土壌及び/又は地下水の浄化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000210683A (ja) |
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-
1999
- 1999-01-22 JP JP11014552A patent/JP2000210683A/ja active Pending
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