JP2000210775A - リングプロジェクション、およびその形成方法、並びにそれを用いる溶接方法 - Google Patents

リングプロジェクション、およびその形成方法、並びにそれを用いる溶接方法

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JP2000210775A
JP2000210775A JP11017961A JP1796199A JP2000210775A JP 2000210775 A JP2000210775 A JP 2000210775A JP 11017961 A JP11017961 A JP 11017961A JP 1796199 A JP1796199 A JP 1796199A JP 2000210775 A JP2000210775 A JP 2000210775A
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flange
ring
welding
welding method
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Satoru Shionoya
哲 塩野谷
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性がよく安定した融接が得られるリング
プロジェクション、その形成方法、それを用いる溶接方
法の提供。 【解決手段】 フランジ2に一体にリング状に形成され
断面が半円形のリングプロジェクション1。フランジ2
を折り曲げ、この折り曲げた部分をさらに折り曲げると
ともに湾曲させ、押し潰して断面が半円形のリングプロ
ジェクション1を形成する形成方法。フランジ2に一体
にリング状に形成され断面が半円形のリングプロジェク
ション1をもつ部材3をめっき鋼板からなる部材6にプ
ロジェクション溶接するリングプロジェクション1を用
いる溶接方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リングプロジェク
ション、およびその形成方法、並びにそれを用いる溶接
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−6024号は、フランジの
外周端部を折り曲げ、押し潰すことにより、フランジの
外周端部の全周にリング状に、断面三角形状のプロジェ
クション(突起)を形成することを開示している。図9
はその断面三角形状のプロジェクション100を示して
いる。そして、そのプロジェクションをプロジェクショ
ン溶接用のプロジェクションとして用いてプロジェクシ
ョン溶接している。このプロジェクション溶接は、たと
えば、自動車用燃料タンクの本体と入口部材との溶接に
用いられている。その場合、入口部材も燃料タンク本体
も、鉛めっき鋼板であり、入口部材のフランジにプロジ
ェクションを形成し、半割りの状態にある燃料タンク本
体に当て、フランジと燃料タンク本体とを電極で挟みつ
け、電流を流して、融接により接合している。断面三角
形状のプロジェクションの場合は、接合状態は、図8に
示すように、プロジェクション先端の加圧力大の部分が
圧接となり、その外側の加圧力が適当に小の領域が発熱
大となって融接となり、この融接により接合する。接合
部は、洩れることは許されないし、引張強度も必要とさ
れる。電流が低過ぎると接合不良となり剥がれが生じ、
高過ぎるとチリが発生して接合部に燃料洩れが生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のプロジ
ェクション溶接には、つぎの問題がある。 断面三角形のプロジェクションは、その成形工程数
が大であり、生産性が悪い。 環境上の観点から燃料タンク本体の鉛めっき鋼板
を、アルミ、または亜鉛、または錫、または錫・亜鉛の
めっき鋼板に変えたいという要請があるが、これらの金
属、たとえばアルミは、鉛に比べて電気伝導度が高いの
で、電流が流れ過ぎ、突起先端がとんでしまい、燃料洩
れが生じやすいほか、安定したプロジェクション溶接が
できない。したがって、アルミめっきなどへ変更できな
い。 また、入口部材もアルミめっきに変更すると、プロ
ジェクション成形時に突起のダイスの溝表面に対する滑
り性が低下して、成形が困難とするほか、生産性を低下
させる。したがって、アルミめっきなどへ変更すること
が困難である。 圧接域が中央にあるので融接域が幅狭となり、融接
域は十分な引張強度を得にくい。 本発明の目的は、生産性がよく、安定した広幅の融接が
可能でありその結果引張強度を出しやすくかつめっき鋼
板のめっき金属を鉛以外の金属に変えることを可能にす
る、プロジェクション(リングプロジェクション)を提
供することにある。本発明のもう一つの目的は、上記プ
ロジェクションの形成方法を提供することにある。本発
明のさらにもう一つの目的は、上記プロジェクションを
使用する溶接方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、つぎの通りである。 (1) フランジに一体にリング状に形成され該フラン
ジの表面から突起するプロジェクションであって、プロ
ジェクション溶接前の該プロジェクションの断面形状が
半円形であるリングプロジェクション。 (2) 前記プロジェクションの半円形の断面形状の半
径が、フランジのプロジェクションが形成されていない
部分の厚さをtとした場合、(t−0.1t)〜(t+
0.1t)にある(1)記載のリングプロジェクショ
ン。 (3) フランジの素材はメッキ鋼板であり、前記プロ
ジェクションの外表面はめっき層である(1)記載のリ
ングプロジェクション。 (4) フランジを折り曲げ部よりフランジ端に近い第
1の部分が折り曲げ部よりフランジ端から遠い第2の部
分に対してほぼ直角となるように折り曲げる工程と、溝
をもつダイスとパンチとの間で前記第1の部分と第2の
部分を押すことにより、前記折り曲げ部にて前記第1の
部分を前記第2の部分に近づく側にさらに折り曲げ、さ
らに前記第1の部分の先端側の部分が前記第2の部分に
向かうように前記第1の部分を湾曲させる工程と、湾曲
された前記第1の部分をダイスとパンチとの間で押し潰
して、フランジに一体にリング状に形成されフランジの
第2の部分の表面から突起しプロジェクション溶接前の
断面形状が半円形であるプロジェクションを形成する工
程と、からなるリングプロジェクションの形成方法。 (5) フランジを有し該フランジの外周部にフランジ
に一体にリング状に形成され該フランジの表面から突起
し断面形状が半円形であるプロジェクションを有してい
る第1の部材を、めっき鋼板からなる第2の部材に、前
記プロジェクションを用いてプロジェクション溶接する
リングプロジェクションを用いる溶接方法。 (6) 前記第2の部材は燃料タンクの容器本体であ
り、前記第1の部材は燃料タンクの入口部材である
(5)記載のリングプロジェクションを用いる溶接方
法。 (7) 前記第1の部材もメッキ鋼板からなり、第1の
部材と第2の部材のめっき層は鉛を含まないめっき層で
ある(5)記載のリングプロジェクションを用いる溶接
方法。 (8) 前記第1の部材もメッキ鋼板からなり、第1の
部材と第2の部材のめっき層はアルミ、または亜鉛、ま
たは錫、または亜鉛・錫の層である(5)記載のリング
プロジェクションを用いる溶接方法。
【0005】上記(1)のリングプロジェクションで
は、プロジェクション断面が半円形であるので、従来の
三角形断面の場合のように先端の角出し成形工数(数工
程必要)が不要となり、従来に比べて、成形工数が数工
程少なくなる。その結果、生産性が向上する。また、半
円形断面の突起では、融接域の面積を広くとれ、加圧力
が平坦化し、安定した接合が可能となる。その結果、プ
ロジェクションが形成される部材もそれが接合される相
手部材も、めっきを鉛から鉛以外の金属(たとえば、ア
ルミ、亜鉛、錫、錫・亜鉛など)に変えることができ、
環境問題の観点から望ましい。上記(2)のリングプロ
ジェクションでは、プロジェクションの半円形の断面形
状の半径が、(t−0.1t)以上のため、接合面積が
広くなり、十分な引張強度が得られ、また(t+0.1
t)以下のため、十分に融接でき、剥がれがなくなる。
上記(3)のリングプロジェクションでは、プロジェク
ションの外表面はめっき層である。このめっきの金属は
鉛でもよく、鉛以外の金属(たとえば、アルミ、亜鉛、
錫、錫・亜鉛など)でもよい。上記(4)のリングプロ
ジェクションの形成方法では、フランジの第1の部分を
湾曲させておいて断面半円形形状に押し潰すので、その
後のプロジェクション先端の角出し成形工程が必要でな
くなり、その分、従来に比べて、成形工数が少なくな
る。その結果、生産性が向上する。上記(5)のリング
プロジェクションを用いる溶接方法では、プロジェクシ
ョンの断面形状が半円形のため、加圧面積が広く、平坦
に近い加圧力分布と安定した電流密度が得られ、広いか
つ安定した融接域が得られ、接合部の引張強度も向上す
る。上記(6)のリングプロジェクションを用いる溶接
方法では、自動車用燃料タンク本体とその入口部材との
プロジェクション溶接に本発明方法が適用されている。
上記(7)のリングプロジェクションを用いる溶接方法
では、接合の安定化により、接合される両部材のめっき
金属を、鉛以外の金属に変えることが可能である。上記
(8)のリングプロジェクションを用いる溶接方法で
は、鉛以外の金属として、アルミ、亜鉛、錫、錫・亜鉛
が用いられる。ただし、これらの金属は、純粋金属であ
ってもよいし、他の元素を含んでいてもよい。たとえ
ば、アルミの場合は約10重量%のシリコンを含んでい
てもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】図1、図2は本発明実施例のリン
グプロジェクションを示しており、図3はそのリングプ
ロジェクションの形成方法を示しており、図4はリング
プロジェクションを用いる溶接方法を示しており、図5
はその方法によって製造された部品を示しており、図6
は本発明実施例の方法によって得られた部品と従来の方
法によって得られた部品の引張強度の比較を示してお
り、図7は本発明実施例の方法によって得られた接合部
の融接領域、加圧分布を示している。
【0007】まず、本発明実施例のリングプロジェクシ
ョンを、図1、図2を参照して、説明する。本発明実施
例のリングプロジェクション1は、フランジ2に一体に
リング状に形成され、フランジ2の表面からフランジ2
の表面と直交する方向に突起する、プロジェクション溶
接用のプロジェクション(突起)である。そして、プロ
ジェクション溶接実行前のプロジェクション1の断面形
状は半円形である。プロジェクション1は中実で、内部
に空洞部をもたない。フランジ2は部材3の一部で、平
坦かまたはほぼ平坦な、ドーナツ状円板であり、リング
プロジェクション1は、フランジ2の外周部にリング状
に形成されており、フランジ2の外周部を成形すること
によりフランジ2に一体に形成されている。
【0008】プロジェクション1の半円形の断面形状の
半径rは、フランジ2のプロジェクション1が形成され
ていない部分の厚さをtとした場合、望ましくは、(t
−0.1t)〜(t+0.1t)の範囲にある。プロジ
ェクション1の半円形の断面形状の半径を、(t−0.
1t)以上とする理由は、(t−0.1t)以上とする
と、接合面積が広くなり、十分な引張強度が得られるか
らであり、またプロジェクション1の半円形の断面形状
の半径を、(t+0.1t)以下とする理由は、(t+
0.1t)以下とすると、電流密度が小になり過ぎるの
を防止でき、十分に融接でき、接合後に接合部に剥がれ
が生じることがなくなるからである。フランジ2の厚さ
は、1mm、0.9mm,0.8mmなどである。
【0009】フランジ2の素材はメッキ鋼板であり、プ
ロジェクション1をフランジ2を折り曲げ押し潰して形
成するので、プロジェクション1の外表面は素材のめっ
き層から構成される。めっき層のめっき金属は、鉛(鉛
を主成分とし、他の金属、たとえば錫などを含んでいて
もよい)であってもよいし、鉛以外の金属であってもよ
い。鉛以外の金属としては、アルミニウム(アルミとも
いう)、亜鉛、錫、錫・亜鉛などがある。これらの金属
は、純粋金属であってもよいし、他の元素を含んでいて
もよい。たとえば、アルミの場合は約10重量%のシリ
コンを含んでいてもよい。
【0010】つぎに、本発明実施例の、半円形断面を有
するリングプロジェクション1の形成方法を、図3を参
照して説明する。本発明実施例のリングプロジェクショ
ン1の形成方法は、フランジ2を折り曲げ部30よりフ
ランジ端に近い第1の部分4が折り曲げ部30よりフラ
ンジ端から遠い第2の部分5に対してほぼ直角となるよ
うに折り曲げる第1の工程と、断面がV字状または湾曲
状の溝6をもつダイス7とパンチ8との間で第1の部分
4と第2の部分5を押すことにより、折り曲げ部30に
て第1の部分4を第2の部分5に近づく側にさらに折り
曲げ、さらに第1の部分4の先端側の部分9が第2の部
分5に向かうように第1の部分4を湾曲させる第2の工
程と、湾曲された第1の部分4を断面が湾曲状の溝10
をもつダイス11とパンチ12との間で押し潰して、フ
ランジ2に一体にリング状に形成されフランジ2の第2
の部分5の表面から突起しプロジェクション溶接前の断
面形状が半円形であるプロジェクション1を形成する第
3の工程と、からなる。押し潰した後では、プロジェク
ション1は、内部に空洞部をもたず、中実である。
【0011】本発明実施例のリングプロジェクション1
の形成方法は、第1の工程の前に、パイプ13の一端に
マンドレル14を押し込んで拡径するフレアリング工程
と、フレアされた部分をプレス機15でプレスしてパイ
プ軸芯に直交する平面内に延びるフランジ2を形成する
プレス工程と、を有してもよい。パイプ13の素材はめ
っき鋼板(めっきパイプを含む)である。めっき金属
は、鉛(鉛を主成分とし、他の金属、たとえば錫などを
含んでいてもよい)であってもよいし、鉛以外の金属で
あってもよい。鉛以外の金属としては、アルミニウム
(アルミともいう)、亜鉛、錫、錫・亜鉛などがある。
これらの金属は、純粋金属であってもよいし、他の元素
を含んでいてもよい。たとえば、アルミの場合は約10
重量%のシリコンを含んでいてもよい。
【0012】つぎに、リングプロジェクション1を用い
る溶接方法を、図4、図5を参照して、説明する。本発
明実施例のリングプロジェクションを用いる溶接方法
は、フランジ2を有しフランジ2の外周部にフランジ2
に一体にリング状に形成されフランジ2の表面から突起
し断面形状が半円形であるプロジェクション1を有して
いる第1の部材3を、めっき鋼板(その成形物を含む)
からなる第2の部材16に、プロジェクション1を用い
てプロジェクション溶接する工程を有する。
【0013】第2の部材16は、たとえば燃料タンクの
容器本体であり、第1の部材3は、たとえば燃料タンク
の入口部材である。接合は、第2の部材16が半割りの
状態にある段階で行う。接合は、第1の部材3のプロジ
ェクション部と第2の部材16とを、下部電極17と上
部電極18との間に挟み込んで、電極17、18間に通
電することにより行う。電流は約10万アンペア、通電
時間は約0.33秒である。
【0014】第1の部材3も第2の部材16もめっき鋼
板からなり、第1の部材3と第2の部材16のめっき層
は、望ましくは、鉛を含まないめっき層である。ただ
し、第1の部材3が鉛のめっき鋼板、第2の部材16が
鉛を含まない金属のめっき鋼板であってもよいし、第1
の部材3も第2の部材16も鉛のめっき鋼板であっても
よい。鉛を含まないめっき金属は、たとえば、アルミ、
または亜鉛、または錫、または亜鉛・錫の層である。こ
れらの金属は、純粋金属であってもよいし、他の元素を
含んでいてもよい。たとえば、アルミの場合は約10重
量%のシリコンを含んでいてもよい。
【0015】つぎに、リングプロジェクション、その形
成方法、それを用いる溶接方法の作用を、図1〜図7を
参照して、説明する。プロジェクション1は、半円形断
面をもつので、従来の三角形断面の場合のように先端の
角出し成形工数(数工程必要)が不要となり、従来に比
べて、成形工数が数工程少なくなる。従来の三角形断面
ではフランジ端を折り曲げた場合に突起の外表面が湾曲
状となりそれを数工程かけて角をもつ三角形断面に成形
していくが、湾曲状の外表面をもつ突起を半円形に成形
する方が工程数が少なくて済むので、成形工数が数工程
(約8工程)減少する。その結果、半円形断面をもつプ
ロジェクション1は従来の三角形断面の場合に比べて生
産性が向上する。
【0016】また、図7に示すように、半円形断面の突
起では、相手部材に押し付けた時に接触面積が広くと
れ、接触面での加圧力が平坦化する。その結果、接触部
の電気抵抗が平坦化し、安定した発熱、安定した融接の
接合が可能となる。また、半円形断面の突起の接合で
は、従来の三角形突起の場合のように突起先端近傍に生
じていた圧接域(接合しているとの確証が得られない領
域)がなくなり、接触部全域が融接域(接合している
が、ナゲットは形成されていない領域)となり、融接域
が従来の三角形突起の場合に比べて広幅になり、引張強
度が向上する。図6は、丸突起(本発明)と三角突起
(従来)とで、溶接電流を種々に変えて得たリングプロ
ジェクション溶接の製品(上記燃料タンク本体と入口部
材との接合物)の引張強度をテストした結果を示す。図
6より、本発明実施例の方が高い引張強度が得られ、か
つ低い溶接電流領域から高い引張強度が得られることが
わかる。
【0017】また、半円形断面突起は三角突起に比べて
突起先端の幅は広いこと、かつ溶接電流を三角突起の場
合より低くできること、より、突起先端のチリ発生、溶
け落ちが無くなり、接合部の洩れがなくなる。自動車用
燃料タンクの場合は接合部の洩れは許されないので、本
発明実施例のプロジェクション1の自動車用燃料タンク
の接合部への適用は望ましい。
【0018】また、プロジェクション1の半円形の断面
形状の半径rを、(t−0.1t)以上とすると、接合
面積が広くなり、十分な引張強度が得られ、また(t+
0.1t)以下とすると、十分に融接でき、剥がれがな
くなる。
【0019】また、プロジェクション1が形成される部
材3もそれが接合される相手部材16も、めっき鋼板か
らなる場合、それらのめっき金属を鉛から鉛以外の金属
(たとえば、アルミ、亜鉛、錫、錫・亜鉛など)に変え
ると、たとえばアルミに変えると、アルミは鉛より電気
伝導度が大のため溶接電流が流れやすくなって、突起先
端がチリが生じやすくなるが、本発明実施例では、上記
のように突起先端のチリ発生、溶け落ちが無くなるの
で、プロジェクション1が形成される部材3もそれが接
合される相手部材16も、めっき金属を鉛から鉛以外の
金属(たとえば、アルミ、亜鉛、錫、錫・亜鉛など)に
変えることができ、環境問題の観点から望ましい。三角
突起の場合はめっき金属を鉛からアルミに変えることは
できない(変えるとチリ発生、洩れが生じる)。
【0020】本発明実施例のリングプロジェクション1
の形成方法では、フランジ2の第1の部分4を湾曲させ
ておいて断面半円形形状に押し潰すので、その後のプロ
ジェクション先端の角出し成形工程(複数段のプレス工
程)が必要でなくなり、その分、従来の三角突起の場合
に比べて、成形工数が少なくなる。その結果、生産性が
向上する。フランジ2がめっき鋼板(めっきパイプを含
む)である場合、めっき金属が鉛の場合はダイス7の溝
6の表面に対するすべり性がよいので折り曲げ成形、押
し潰し成形が円滑にできるが、めっき金属を鉛以外の金
属、たとえばアルミ(シリコン入り)に変えると鉛に対
してすべり性が低下するので、三角突起の場合は突起成
形が困難になるが、半円断面突起の場合は成形自体が三
角突起より容易なため、すべり性の低下にかかわらず、
めっき金属を鉛以外の金属(たとえば、アルミ、亜鉛、
錫、錫・亜鉛など)に変えることができる。
【0021】本発明実施例のリングプロジェクションを
用いる溶接方法では、プロジェクション1の断面形状が
半円形のため、図7に示すように、第1の部材3と第2
の部材16との加圧の接触面積が三角突起の場合に比べ
て広く、平坦に近い加圧力分布と安定した電流密度が得
られ、広いかつ安定した融接域が得られ、接合部の引張
強度も向上する。また、三角突起の場合のような突起先
端のチリ発生もないので、洩れが発生しない。そのた
め、洩れが許されない自動車用燃料タンクのプロジェク
ション溶接に適用することができ、その場合は燃料タン
ク本体が第2の部材16となり、入口部材が第1の部材
3となる。
【0022】本発明実施例のリングプロジェクションを
用いる溶接方法では、接合の安定化により、接合される
両部材がめっき鋼板であってもよく、その場合、めっき
金属を、鉛以外の金属に変えることが可能である。鉛以
外の金属として、アルミ、亜鉛、錫、錫・亜鉛が用いら
れる。ただし、これらの金属は、純粋金属であってもよ
いし、他の元素を含んでいてもよい。たとえば、アルミ
の場合は約10重量%のシリコンを含んでいてもよい。
【0023】
【発明の効果】請求項1のリングプロジェクションによ
れば、プロジェクション断面が半円形であるので、従来
の三角形断面の場合のように先端の角出し成形工数が不
要となり、従来に比べて、成形工数が数工程少なくな
る。その結果、生産性が向上する。また、半円形断面の
突起では、融接域の面積を広くとれ、加圧力が平坦化
し、安定した接合が可能となる。その結果、プロジェク
ションが形成される部材もそれが接合される相手部材
も、めっきを鉛から鉛以外の金属に変えることができ、
環境問題の観点から望ましい。請求項2のリングプロジ
ェクションによれば、プロジェクションの半円形の断面
形状の半径が、(t−0.1t)以上のため、接合面積
が広くなり、十分な引張強度が得られ、また(t+0.
1t)以下のため、十分に融接でき、剥がれがなくな
る。請求項3のリングプロジェクションによれば、プロ
ジェクションの外表面はめっき層である。請求項4のリ
ングプロジェクションの形成方法によれば、フランジの
第1の部分を湾曲させておいて断面半円形形状に押し潰
すので、その後のプロジェクション先端の角出し成形工
程が必要でなくなり、その分、従来の三角突起の場合に
比べて、成形工数が少なくなる。その結果、生産性が向
上する。請求項5のリングプロジェクションを用いる溶
接方法によれば、プロジェクションの断面形状が半円形
のため、加圧面積が広く、平坦に近い加圧力分布と安定
した電流密度が得られ、広いかつ安定した融接域が得ら
れ、接合部の引張強度も向上する。請求項6のリングプ
ロジェクションを用いる溶接方法によれば、自動車用燃
料タンク本体とその入口部材とのプロジェクション溶接
に本発明方法を適用できる。請求項7のリングプロジェ
クションを用いる溶接方法によれば、接合の安定化によ
り、接合される両部材のめっき金属を、鉛以外の金属に
変えることが可能である。請求項8のリングプロジェク
ションを用いる溶接方法によれば、鉛以外の金属とし
て、アルミ、亜鉛、錫、錫・亜鉛を用いることができ、
環境上望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のリングプロジェクションの断面
図である。
【図2】本発明実施例のリングプロジェクションを有す
る部材の断面図である。
【図3】本発明実施例のリングプロジェクションの形成
方法の工程図である。
【図4】本発明実施例のリングプロジェクションを用い
る溶接方法の実施中の装置の断面図である。
【図5】本発明実施例のリングプロジェクションを用い
る溶接方法で溶接された部品の斜視図である。
【図6】本発明実施例のリングプロジェクションを用い
る溶接方法で溶接された部品と従来の三角突起を用いる
溶接方法で溶接された部品の引張強度対溶接電流のグラ
フである。
【図7】本発明実施例のリングプロジェクションを用い
る溶接方法における加圧力分布および融接域の広さの傾
向を示すグラフである。
【図8】従来の三角突起を用いる溶接方法における加圧
力分布および融接域の広さの傾向を示すグラフである。
【図9】従来の三角突起のプロジェクションの断面図で
ある。
【符号の説明】
1 プロジェクション 2 フランジ 3 第1の部材 4 第1の部分 5 第2の部分 6 溝 7 ダイス 8 パンチ 9 第1の部分の先端側の部分 10 溝 11 ダイス 12 パンチ 13 パイプ 14 マンドレル 15 プレス機 16 第2の部材 17、18 電極 30 折り曲げ部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジに一体にリング状に形成され該
    フランジの表面から突起するプロジェクションであっ
    て、プロジェクション溶接前の該プロジェクションの断
    面形状が半円形であるリングプロジェクション。
  2. 【請求項2】 前記プロジェクションの半円形の断面形
    状の半径が、フランジのプロジェクションが形成されて
    いない部分の厚さをtとした場合、(t−0.1t)〜
    (t+0.1t)にある請求項1記載のリングプロジェ
    クション。
  3. 【請求項3】 フランジの素材はメッキ鋼板であり、前
    記プロジェクションの外表面はめっき層である請求項1
    記載のリングプロジェクション。
  4. 【請求項4】 フランジを折り曲げ部よりフランジ端に
    近い第1の部分が折り曲げ部よりフランジ端から遠い第
    2の部分に対してほぼ直角となるように折り曲げる工程
    と、 溝をもつダイスとパンチとの間で前記第1の部分と第2
    の部分を押すことにより、前記折り曲げ部にて前記第1
    の部分を前記第2の部分に近づく側にさらに折り曲げ、
    さらに前記第1の部分の先端側の部分が前記第2の部分
    に向かうように前記第1の部分を湾曲させる工程と、 湾曲された前記第1の部分をダイスとパンチとの間で押
    し潰して、フランジに一体にリング状に形成されフラン
    ジの第2の部分の表面から突起しプロジェクション溶接
    前の断面形状が半円形であるプロジェクションを形成す
    る工程と、からなるリングプロジェクションの形成方
    法。
  5. 【請求項5】 フランジを有し該フランジの外周部にフ
    ランジに一体にリング状に形成され該フランジの表面か
    ら突起し断面形状が半円形であるプロジェクションを有
    している第1の部材を、めっき鋼板からなる第2の部材
    に、前記プロジェクションを用いてプロジェクション溶
    接するリングプロジェクションを用いる溶接方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の部材は燃料タンクの容器本体
    であり、前記第1の部材は燃料タンクの入口部材である
    請求項5記載のリングプロジェクションを用いる溶接方
    法。
  7. 【請求項7】 前記第1の部材もメッキ鋼板からなり、
    第1の部材と第2の部材のめっき層は鉛を含まないめっ
    き層である請求項5記載のリングプロジェクションを用
    いる溶接方法。
  8. 【請求項8】 前記第1の部材もメッキ鋼板からなり、
    第1の部材と第2の部材のめっき層はアルミ、または亜
    鉛、または錫、または亜鉛・錫の層である請求項5記載
    のリングプロジェクションを用いる溶接方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011140290A (ja) * 2010-01-08 2011-07-21 Nippon Steel Corp リングプロジェクションを有する燃料タンク用パイプおよびその溶接方法
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JP2023143121A (ja) * 2022-03-25 2023-10-06 日本製鉄株式会社 プロジェクション溶接部材の製造方法

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