JP2000210849A - 内径ねじ研削装置 - Google Patents

内径ねじ研削装置

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JP2000210849A
JP2000210849A JP11013478A JP1347899A JP2000210849A JP 2000210849 A JP2000210849 A JP 2000210849A JP 11013478 A JP11013478 A JP 11013478A JP 1347899 A JP1347899 A JP 1347899A JP 2000210849 A JP2000210849 A JP 2000210849A
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JP
Japan
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grinding wheel
grindstone
grinding
female screw
center line
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JP11013478A
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Fujio Takano
藤雄 高野
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Daito Seiki KK
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Daito Seiki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雌ねじ素材の寸法など、従来と同条件下にお
いて比較的太い砥石軸を用いることができる内径ねじ研
削装置を提供する。 【解決手段】 雌ねじ素材のねじ溝を研削する砥石19
を、砥石軸線Sを含む垂直面で傾き調整可能とし、且
つ、砥石軸線Sを含み垂直面と直交する第2の平面でも
傾き調整可能とする。砥石19を水平面で傾き調整可能
とすることで、砥石19を垂直面で傾けても、雌ねじ素
材12の口元と砥石軸20が干渉し難くなり、砥石軸2
0の径を太くすることができる。このため、研削抵抗に
よる砥石軸20の撓みを抑えることができ、研削加工の
加工精度や加工能率を上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砥石を用いて雌ね
じ素材のねじ溝を研削する内径ねじ研削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、研削によって管状素材の内周面を
研削する装置として、図14に示すような管内面中摺装
置が知られている。当該中摺装置は、特開平7−100
744号公報において開示されているものである。この
中摺装置は、水平方向に回転支持される管状素材1の中
心線と平行に走行レール2を設け、この走行レール2上
にスライド可能な摺動フレーム3を設け、この摺動フレ
ーム3上に垂直面内を揺動可能に揺動フレーム4を設
け、この揺動フレーム4に素材1の中心線と平行に延び
る砥石軸5の基端部を支持し、この砥石軸5の先端に砥
石6を取り付けたものである。揺動フレーム4を揺動さ
せると、砥石6は、砥石中心を回転中心として鉛直面内
で傾けられる。そして、砥石6に回転と送り運動を与え
ると共に素材1に回転運動を与え、砥石6を素材1の内
面に接触させて素材1の内面を研削する。
【0003】図15に、この中摺装置を、雌ねじ素材7
のねじ溝8を研削する場合に適用する場合を示す。ここ
で、ねじ溝8は、ボールが転走する断面円弧状のもの
で、切削加工により形成されている。図15は、雌ねじ
素材7を水平面で切断した断面図を示す。砥石6に回転
と、ねじ溝8のリードに合わせた送り運動を与え、雌ね
じ素材7に回転運動を与えることによって、ねじ溝8全
体を研削加工することができる。
【0004】図16は、雌ねじ素材7を鉛直面内で切断
した断面図を示す。この図に示すように、砥石6を鉛直
面内で傾けることで、砥石6の回転面をねじ溝8のリー
ド角に合わせることができる。すなわち、砥石6を傾け
ることで、砥石6の軸線方向の外周部断面形状とねじ溝
8の溝垂直断面形状(ねじ溝をボールが転走する際の、
ボール中心軌跡上の任意の一点に対する接線の垂直断面
の形状)が略一致する。但し、本例では砥石6の回転面
をリード角に対して若干ずらしているが、このような方
式の他、完全に一致させる方式がある。このように砥石
を傾けることによって、任意のリード角に対応すること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、砥石6
をねじ溝8のリードに沿うように傾けるに当たり、ねじ
溝8のリードが大きい場合や、雌ねじ素材7の軸方向長
さが内径に対して大きい場合など、砥石6を支持する砥
石軸5が雌ねじ素材7の口元7aと干渉するので、砥石
軸5の直径を小さくせざるを得ない。砥石軸5の直径を
小さくすると、研削抵抗による砥石軸5の撓みの影響で
加工精度を高められない。また、大きな研削力を付与で
きずに作業効率も向上できなかった。
【0006】そこで、本発明は、雌ねじ素材の寸法な
ど、従来と同条件下において比較的太い砥石軸を用いる
ことができる内径ねじ研削装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図
面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本
発明が図示の形態に限定されるものでない。
【0008】請求項1の発明は、砥石(19)と、この
砥石(19)を先端部で支持するクイル(20)を含み
該砥石(19)を砥石軸線(S)の周りに回転駆動する
砥石支持・駆動手段(23)と、筒状の雌ねじ素材(1
2)を保持する素材保持手段(18)と、該雌ねじ素材
(12)を素材中心線(P)の周りに回転させる素材回
転手段(17)及び前記砥石(19)を前記素材中心線
(P)の周りに公転させる砥石公転手段の少なくとも一
方と、前記砥石(19)及び前記雌ねじ素材(12)の
少なくとも一方を前記素材中心線(P)の方向に移動さ
せる移動手段(22)とを備え、前記砥石(19)が、
前記砥石軸線(S)を含む第1の平面で傾き調整可能と
され、且つ、前記砥石軸線(S)を含み該第1の平面に
対して交差する第2の平面でも傾き調整可能とされてい
ることを特徴とする内径ねじ研削装置により上述した課
題を解決する。
【0009】この発明によれば、砥石(19)を上記第
1の平面で傾けて回転させて、その外周を雌ねじ素材
(12)のねじ溝(12a)に接触させ、雌ねじ素材
(12)を素材中心線(P)の周りに回転させるか、ま
たは砥石(19)を素材中心線(P)の周りに公転させ
ながら、砥石(19)及び雌ねじ素材(12)の少なく
とも一方を素材中心線(P)の方向に移動させること
で、リードを有するねじ溝(12a)に沿うように砥石
(19)を相対的に移動させ、ねじ溝(12a)の長手
方向全長を研削する。また、砥石(19)を上記第2の
平面内でも傾けることで、砥石(19)を第1の平面内
で傾けても、雌ねじ素材(12)の口元(12b)とク
イル(20)が干渉し難くなり、クイル(20)の径を
太くすることができる。また、クイル(20)の径を太
くすることで研削抵抗によるクイル(20)の撓みを抑
えることができ、研削加工の加工精度を上げることがで
きる。
【0010】請求項2の発明は、砥石(19)と、この
砥石(19)を先端部で支持するクイル(20)を含み
該砥石(19)を砥石軸線(S)の周りに回転駆動する
砥石支持・駆動手段(23)と、筒状の雌ねじ素材(1
2)を保持する素材保持手段(18)と、該雌ねじ素材
(12)を素材中心線(P)の周りに回転させる素材回
転手段(17)及び前記砥石(19)を前記素材中心線
(P)の周りに公転させる砥石公転手段の少なくとも一
方と、前記砥石(19)及び前記雌ねじ素材(12)の
少なくとも一方を前記素材中心線(P)の方向に移動さ
せる移動手段(22)とを備え、前記雌ねじ素材(1
2)が、前記素材中心線(P)を含む第1の平面で傾き
調整可能とされ、且つ、前記素材中心線(P)を含み該
第1の平面と交差する第2の平面でも傾き調整可能とさ
れていることを特徴とする内径ねじ研削装置により、上
述した課題を解決する。
【0011】この発明によれば、雌ねじ素材(12)を
素材中心線(P)を含み上記第1の平面に対して交差す
る第2の平面内でも傾き調整することにより、雌ねじ素
材(12)を第1の平面内で傾けても、雌ねじ素材(1
2)の口元(12b)とクイル(20)が干渉し難くな
り、クイル(20)の径を太くすることができる。クイ
ル(20)の径を太くすることで研削抵抗によるクイル
(20)の撓みを抑えることができ、研削加工の加工精
度を上げることができる。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の内径ねじ研削装置において、前記第1の平面は、前記
雌ねじ素材(12)と前記砥石(19)との接触点と前
記素材中心線(P)とを含む面に直交する平面であり、
前記第2の平面は、前記雌ねじ素材(12)と前記砥石
(19)との接触点と前記素材中心線(P)とを含む平
面であることを特徴とする。
【0013】この発明によれば、前記雌ねじ素材(1
2)と前記砥石(19)との接触点と前記素材中心線
(P)とを含む面に直交する第1の平面で、砥石(1
9)または雌ねじ素材(12)を傾けることで、砥石軸
線(S)を含む面での砥石(19)の断面形状とねじ溝
(19a)の溝垂直断面形状とを最も近くすることがで
きる。また、前記雌ねじ素材(12)と前記砥石(1
9)との接触点と前記素材中心線(P)とを含む第2の
平面で、砥石(19)または雌ねじ素材(12)を傾け
ることで、最も効率良く、雌ねじ素材(12)の口元
(12b)とクイル(20)との干渉を避けられ、クイ
ル(20)の径をより太くすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1乃至図4は、本発明の第1の
実施形態における内径ねじ研削装置を示したものであ
る。図1は、装置全体の斜視図、図2は平面図、図3は
正面図、図4は側面図である。この内径ねじ研削装置
は、共通ベッド11上に、雌ねじ素材12(以下ワーク
12という)を保持すると共にワーク12に回転運動を
与えるワーク主軸ユニット13と、ワーク12のねじ溝
を研削する内面研削ユニット14と、損耗した砥石の外
径を所定の形状に戻すロータリードレッサーユニット1
5とを備える。なお、ワークの内周のねじ溝は、切削加
工により形成される。
【0015】ワーク12には、円筒状の素材の内面に雌
ねじを研削加工した雌ねじ素材が用いられる。内面研削
ユニット14は砥石19を備え、この砥石19によって
ワーク12のねじ溝を研削加工する。ワーク12はボー
ルねじに使用され、そのねじ溝上にはボールが転走す
る。ボールが転走する際の、ボール中心軌跡の任意の一
点に対する接線のねじ溝の垂直断面形状は、円弧、又は
2つの円弧が交わるいわゆるゴシックアーチに形成され
る。
【0016】共通ベッド11は箱型の鋳鉄製の台で、そ
の上面の左端側にワーク主軸ユニット13が載せられ、
右端側に内面研削ユニット14が載せられる。共通ベッ
ド11の上面に載せられるロータリードレッサーユニッ
ト15は、共通ベッドの左端側にワーク主軸ユニット1
3と略併設されている。
【0017】ワーク12を保持する素材保持手段として
作用すると共に、ワーク12をその中心線(素材中心
線)の周りに回転させる素材回転手段として作用するワ
ーク主軸ユニット13は、共通ベッド11上に固定され
る主軸台16と、この主軸台16上に納められる主軸1
7とを備える。主軸17の先端には、つめで円筒状のワ
ーク12をつかむチャック18が設けられる。ここで、
ワーク12は、ワーク中心線が主軸17の軸線と一致す
るように保持される。主軸17は、主軸サーボモータに
よって回転される。この主軸サーボモータの回転は、ウ
ォームホイール等の減速機を介して減速されて主軸17
に伝達される。主軸17の回転数はフィードバック信号
として用いられ、主軸17の回転がフィードバック制御
される。
【0018】ワーク12のねじ溝を研削する内面研削ユ
ニット14は、砥石19を先端部で支持する砥石軸20
(以下クイル20という)を含み該砥石19を砥石軸線
の周りに回転駆動する砥石支持・駆動手段を有する。ま
た、この内面研削ユニット14は、図中X軸方向に往復
運動するX軸リニアガイド21と、このX軸リニアガイ
ド21上に載せられ、Z軸方向(ワーク12の中心線の
方向)に往復運動するZ軸リニアガイド22と、Z軸リ
ニアガイド22に載せられる砥石台23とを備える。こ
のZ軸リニアガイド22は、砥石19をワークの中心線
(素材中心線)の方向に移動させる移動手段として作用
する。
【0019】X軸リニアガイドは、図2乃至図4に示す
ように、周知の直線案内装置で、共通ベッド11上にX
方向に延びるように固定された2本のX軸レール31
に、移動ブロック32をスライド可能に組みつけ、この
移動ブロック32の上面にX軸移動テーブル33を固定
したものである。X軸移動テーブル33の下面には、ボ
ールねじ用のナット部材が接合され、該ナット部材はX
軸モータ34に連結されたねじ軸に螺合する。X軸モー
タ34を回転駆動させると、X軸方向移動テーブルが往
復運動する。X軸移動テーブル33の移動量はフィード
バック信号として用いられ、制御ループが構成され、X
軸モータ34がフィードバック制御される。
【0020】Z軸リニアガイド22も周知の直線案内機
構で、X軸移動テーブル33上にZ軸方向に延びるよう
に2本のZ軸レール35を固定し、このZ軸レール35
にスライド可能に移動ブロック36を支持させ、移動ブ
ロック36の上面にZ軸移動テーブル37を固定したも
のである。このZ軸移動テーブル37の下面にも、ボー
ルねじ用のナット部材が接合される。ナット部材はZ軸
モータ38aに連結されたねじ軸に螺合する。Z軸モー
タ38aを回転駆動させるとZ軸移動テーブル37がZ
軸方向に往復運動する。このZ軸移動テーブル37の移
動量はフィードバック信号として用いられ、制御ループ
が構成され、Z軸モータ38aがフィードバック制御さ
れる。
【0021】砥石19は砥石軸線を含む垂直面(第1の
平面)内で傾き調整可能とされ、且つ、砥石軸線を含む
水平面(第2の平面)内でも傾き調整可能とされる。続
いて、この傾き調整のための構成について詳述する。砥
石台23は、図1に示すように、Z軸移動テーブル37
の上面に固定されたフラットプレート38bと、フラッ
トプレート38bの上面に設けられ、水平面内で旋回可
能なベース39と、このベース39上に直立させた状態
で固定されるイケール40と、このイケール40に取付
けられ、垂直面内で旋回するスイングプレート42と、
このスイングプレート42の側面に取付けられ、砥石軸
線方向に出入り可能な高周波スピンドル49と、高周波
スピンドル49の回転軸に連結されるクイル20と、ク
イルの先端に取付けられる砥石19とを備える。
【0022】図5及び図6に示すように、フラットプレ
ート38bは、矩形状の板部材で、その上面には円弧状
に曲げられたすべりキー50が突出される。このすべり
キー50の曲率中心は、砥石中心19aの鉛直下方に位
置する。また、フラットプレート38の上面には、ベー
ス39の旋回角度を測定する目盛り板51が固定され
る。この目盛り板51も円弧状に曲げられ、すべりキー
50の曲率中心と等しい曲率中心を有する。
【0023】ベース39は、略矩形状の板部材で、その
平面的な大きさはフラットプレート38よりも若干小さ
くされる。ベース39の下面には、円弧状に延びる溝3
9aが形成される。この溝39aもすべりキーと等しい
曲率中心を有する。溝39aをすべりキー50に摺動自
在に嵌め合わさせた状態でベース39が旋回する。すべ
りキー50の曲率中心及び溝39aの曲率中心は、砥石
中心19aの鉛直下方に位置させたので、ベース39
は、砥石中心19aの鉛直下方を中心として旋回する。
目盛り板51に対向するベース39の一辺は、目盛り板
51に応じて曲線に形成される。ベース39には、目盛
り板51の上方に位置するポインター52が取付けられ
る。このポインター52によって、ベース39の旋回
角、すなわち、砥石軸線Sの旋回角が示される。砥石軸
線Sが主軸17の軸線と平行な状態を保つ場合は、ポイ
ンターは0度を示す。ベース39を旋回させ、砥石軸線
の所定の旋回角が得られると、ベース39はボルト53
…によってフラットプレート38に固定される。なお、
ベース39及びフラットプレート38には、砥石中心1
9aを曲率中心とした孤状のボルト挿通溝が形成され
る。ベース39とフラットプレート38とは、このボル
ト挿通溝にボルト53…を通し、フラットプレート38
の裏面側に設けた当金にボルト53…を螺合させること
で締結される。
【0024】ベース39上に直立させた状態で固定され
るイケール40も矩形状の板部材で、両側面にリブ55
を有し、ベース39の上面に溶接される。イケール40
はベース39に対して直交し、垂直面内に位置する。ま
た、イケール40の位置する平面は、ベース39の旋回
角度が0度の場合、主軸17の軸線と平行にされる。イ
ケール40のスイングプレート42側の側面には、図6
に示すように、円弧状に延ばされたすべりキー56が突
出される。すべりキー56の曲率中心は、砥石軸線Sと
直交すると共に砥石中心19aから水平方向に延びる水
平線上に位置する。また、イケール40の側面には、ス
イングプレート42の旋回角度を測定する目盛り板57
が固定される。この目盛り板57も円弧状に曲げられ、
すべりキー56の曲率中心と等しい曲率中心を有する。
【0025】イケール40の側面に設けられ、垂直面内
を旋回するスイングプレート42も略矩形状の板部材
で、その側面の大きさはイケール40よりも小さい。ス
イングプレート42のイケール側の側面にも、円弧状に
延びる溝42aが形成される。この溝42aもすべりキ
ー56と等しい曲率中心を有する。スイングプレート4
2は溝42aをすべりキー56に摺動自在に嵌め合わさ
せた状態で旋回する。すべりキー56及び溝42aは砥
石中心19aの水平線上に曲率中心を有するので、スイ
ングプレート42は、砥石中心19aの水平線上の点を
旋回中心として旋回する。目盛り板57に対向するスイ
ングプレート42の一辺は、目盛り板57に応じて曲線
に形成される。スイングプレート42の目盛り板側の端
部にはポインター58が取付けられる。このポインター
58によって、スイングプレート42の旋回角、すなわ
ち、砥石軸線Sの垂直面内での旋回角が示される。砥石
軸線Sが主軸17の軸線と平行な状態を保つ場合は、ポ
インターは0度を示す。スイングプレート42を旋回さ
せ、垂直面内で所定の旋回角が得られた場合、スイング
プレート42はボルト59によってイケール40に固定
される。なお、イケール40及びスイングプレート42
には円弧状に延ばされ、砥石中心19aを曲率中心とし
た弧状のボルト挿通溝が形成されている。また、スイン
グプレート42の下部には、スイングプレート42が図
中時計方向に旋回した場合、スイングプレート42とフ
ラットプレート38との干渉を避けるべく逃げ42bが
形成される。
【0026】図6及び図7に示すように、スイングプレ
ート42はイケール40に取付けられた揺動機構60に
よって垂直面内を旋回される。この揺動機構60は、丸
ハンドル61と、この丸ハンドル61の回転軸62にユ
ニバーサルジョイント63を介して連結されるねじ軸6
4と、ねじ軸64に螺合するナット部材65と、このナ
ット部材65に取付けられるスペーサ部材66とを備え
る。回転軸62は、イケール40から突出させたサポー
トユニット67に回転自在に支持される。ユニバーサル
ジョイント63及びねじ軸64は、回転軸62の鉛直下
方にぶら下げられる。ねじ軸64に螺合されるナット部
材65は、ピンを68用いてスペーサ部材66に回転自
在に取付けられる。スペーサ部材66はスイングプレー
ト42の一端に結合される。丸ハンドル61を回転させ
ると、ナット部材65が上下動する。これにより、スイ
ングプレート42が旋回する。スイングプレート42の
旋回に伴い、スペーサ部材66は上下移動すると共にX
軸方向へも変位する。このため、ねじ軸64が傾くが、
ユニバーサルジョイント63が傾き及びナット部材65
が回動することでねじ軸64の傾きを吸収する。
【0027】砥石軸線S方向に突出可能な高周波スピン
ドル49は、2分割した円筒形状のスリーブ70a,7
0b内に収納され、スイングプレート42に結合され
る。スリーブ70bには、砥石軸線S方向に延びる溝7
1が形成される。この溝71は、スイングプレート42
から突出させ、且つ、砥石軸線Sと平行に延びるすべり
キー72に嵌め合わされる。また、スリーブ70bには
砥石軸線S方向に延びる長孔73が開けられる。スイン
グプレート42に取付けた調整機構74によって高周波
スピンドル49を軸線方向に移動させ、スイングプレー
ト42から所定量突出させたら、長孔に通したボルトで
高周波スピンドル49をスイングプレート42に固定す
る。
【0028】図6に示すように、高周波スピンドル49
の先端には、クイル20が片持ち支持される。クイル2
0の軸線と高周波スピンドル49の軸線とは一致され
る。クイル20は、先端側の径が小さくされ、基端側が
テーパ面を介して径が大きくされ、高周波スピンドル4
9に接続される。クイル20の先端側の小径部は、研削
加工中にワーク12内に挿入される。クイル20の基端
側を太くすることで、研削中の曲げモーメントによって
クイル20が曲がってしまうのを防止できる。また、ク
イル20の先端には砥石取付け用の雌ねじが形成され
る。
【0029】クイル20の先端には小径の砥石19が取
付けられる。砥石19は、砥石軸線Sを含む平面で切断
した外周付近の断面形状が、例えば円弧状に形成され
る。この断面は、ワーク12のねじ溝の溝垂直断面形状
と一致される。なお、前述したゴシックアーチ形状とさ
れることもある。砥石19は、高周波スピンドル49に
よって、砥石軸線Sの周りを高速回転される。
【0030】図1に示すように、損耗した砥石19の外
周を適正な円弧に復元するドレッサーユニット15は、
円盤状のドレッサー80の外周に断面円弧状の溝を形成
したものである。ドレッサー80に形成される溝は、ワ
ーク12のねじ溝の溝垂直断面形状に合わせられる。ド
レッサー80は、ドレッサースピンドル81によって低
速回転される。このドレッサー80も、ドレッサー80
の中心線を含む垂直面内で旋回可能にされ、ワーク12
のねじ溝のリード、及び砥石19の垂直面内での旋回角
に合わせて適量傾けられる。そして、砥石19の外周を
ドレッサー80の外周で整えることにより、ワーク12
のねじ溝に適合させた砥石19の外形を形成することが
できる。
【0031】図8及び図9は、ワーク12のねじ溝12
aの研削状態を示したものである。図8は、ワーク12
の中心線を含む水平面での断面図を示し、図9はワーク
12の中心線を含む垂直面内での断面を示す。図8に示
すように、ワーク12の中心線を含む平面上で高速回転
する砥石19の外周をワーク12内面のねじ溝12aに
接触させる。これによって、ねじ溝12aが研削され
る。また、ワーク12をワーク中心線Pの周りに低速回
転させながら、砥石19をワークの中心線P方向に移動
させることによって、リードを有するねじ溝12aに沿
うように砥石19が移動し、ねじ溝12aの全長が研削
できる。
【0032】図9に示すように、砥石19は、砥石中心
19aを旋回中心として、垂直面内(第1の平面)を旋
回され、上下方向に角度θ1傾けられる。これにより、
砥石19がねじ溝12aのリード角に略沿うように傾け
られ、砥石軸線Sを含む面での砥石19の外周部の断面
形状とねじ溝12aの溝垂直断面形状とを略一致させる
ことができる。このため、砥石19とねじ溝12aの接
触する部分をねじ溝12aの両斜面で略均等にすること
ができ、高精度にねじ溝12aを研削することができ
る。
【0033】図8に示すように、砥石19は砥石中心1
9aを旋回中心として、水平面(第2の平面)内をも角
度θ2旋回され、傾けられる。これにより、砥石19を
垂直面内で傾けた場合であっても、ワーク12の口元1
2bとクイル20が干渉し難くなり、クイル20の径を
太くすることができる。クイル20の径を太くすること
で研削抵抗によるクイル20の撓みを抑えることがで
き、研削加工の加工精度や加工能率を上げることができ
る。
【0034】図10及び図11は、クイル20を水平面
内で傾けた場合と、傾けない場合とでワーク12とクイ
ル20との干渉を比較したものである。この図では理解
し易くするために、クイル20の外径を砥石19の外径
と略等しくしている。図中(a)はワーク中心線Pを含
む水平方向断面で、(b)はワーク中心線Pを含む垂直
方向断面で、(c)は側面図である。図10は、クイル
20を水平面内で傾けない場合を示し、図11は傾けた
場合を示す。図10に示すように、クイル20を上下方
向にのみ角度θ1傾斜させた場合は、図中ハッチング部
でワーク12とクイル20とが干渉してしまう。これに
対し、図11に示すようにクイル20を上下方向に角度
θ1傾けると共に水平方向に角度θ2傾けた場合は、ク
イル20とワーク12とは干渉することがない。
【0035】実際の研削作業において、垂直面内にのみ
クイル20を傾ける場合、軸径5.8mmのクイルを使
用すると上下方向に4°傾けるのが限界であった。これ
に対し、水平面内で4°30″振ると、同じ軸径ならば
7°まで傾斜可能であった。また、上下方向のみが4°
のままの場合は最大軸径7.4mmのクイルまで使用す
ることができた。
【0036】砥石19を垂直面内で傾け、さらに水平面
内で傾けた場合のねじ溝12aの断面形状について説明
する。図14は、砥石19を水平面内で傾けた場合の砥
石19の、ワーク12に対する干渉部19bを示したも
のである。この図はねじ溝12aの研削点側から砥石1
9を見たものである。この図に示すように、水平面内で
砥石19を傾けた場合、砥石19がワーク12に干渉す
る干渉部19bが生じる。この干渉部19bは砥石19
の最大直径部を境として上下が反転している。これは、
リード角や砥石19の最大外径に起因する。
【0037】図13は、水平面内で砥石を傾けない場合
(図中(a))と、4°傾けた場合(図中(b))と
で、ねじ溝12aの断面を比較したものである。この図
ではボールとねじ溝12aとの接触角αは60°にとら
れている。ねじ溝12aの断面形状が砥石19の断面形
状と同じとした場合、干渉を生じることなく使用できる
砥石19の最大外径には制約がある。干渉を生じない条
件は、ねじ溝12aの垂直方向断面での接触角の算定基
準となる円弧の端部Qでの、ねじ溝12aの長手方向断
面の曲率半径が、砥石19の半径よりも大きいことであ
る。水平面内で4°傾けた場合(図中(b)の場合)、
砥石19の径が大きいと、上述のようにN1付近の紙面
の手前で干渉することになる。しかし、傾けない場合
(図中(a))と砥石径が同じ場合、傾けることによっ
て円弧の端部Rまでの角度βが64°となる。このた
め、円弧の端部Rでの砥石軸線Sに対しての垂直断面で
の、砥石19の半径は60°の点での半径よりも小さく
なる。結局、砥石19の半径が小さくなるので、図中N
1付近では干渉しにくくなる。
【0038】また、上述のように、N2付近の紙面の奥
側でも砥石19とねじ溝12aが干渉する。しかし、傾
けない場合(図中(a))と砥石径が同じ場合、傾ける
ことによってが、ねじ溝12aの法線Lと砥石回転面1
9cとのなす角が4°傾けることによってγ(60°)
からδ(56°)に減少する。このため、結局、砥石1
9とねじ溝12aとが干渉しにくくなる。
【0039】すなわち、砥石19を水平面内で傾けた場
合でも、砥石19とねじ溝12aとの干渉が避けられ、
傾けない場合と略同様なねじ溝12aの断面形状が得ら
れる。実際の研削加工において、砥石19を水平面内で
4°傾けてもねじ溝12aの垂直断面形状は、適正な形
状を保つことが確認されている。なお、砥石19がボー
ルと同径の球であれば、水平面内で傾けても問題が生じ
ないのは勿論である。
【0040】なお、上述の実施例では、ワーク12のね
じ溝を砥石19によって研削する際にワーク12をその
中心線(素材中心線)Pの周りに回転させているが、代
わりに砥石19を該中心線Pの周りに公転させてもよい
し、これらワーク18の回転及び砥石19の公転を併せ
て行ってもよい。
【0041】また、上記実施例においては、研削作業中
に砥石19をワーク12の中心線Pの方向に移動させる
が、代わりにワーク18を移動させてもよいし、砥石1
9及びワーク12の両者を相対的に移動させてもよい。
【0042】また、上記実施例においては、砥石19を
傾けるが、逆にワーク18をその中心線Pを含む水平面
及び垂直面で傾ける構成としてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
砥石が砥石軸線を含む第1の平面で傾き調整可能とさ
れ、且つ、砥石軸線を含み該第1の平面に対して交差す
る第2の平面でも傾き調整可能とされているので、雌ね
じ素材の口元とクイルが干渉し難くなり、クイルの径を
太くすることができる。クイルの径を太くすることで研
削抵抗によるクイルの撓みを抑えることができ、研削加
工の加工精度や加工能率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における内径ねじ研削装置
を示す斜視図。
【図2】上記図1の平面図。
【図3】上記図1の正面図。
【図4】上記図1の側面図。
【図5】上記内径ねじ研削装置の内面研削ユニットを示
す平面図。
【図6】上記内面研削ユニットの正面図。
【図7】上記内面研削ユニットの側面図。
【図8】ワークの研削加工を示す水平方向断面図。
【図9】ワークの研削加工を示す垂直方向断面図。
【図10】ワークとクイルとの干渉を示す図(図中
(a)は水平方向断面で、(b)は垂直方向断面で、
(c)は側面図)。
【図11】ワークとクイルとの干渉を示す図(図中
(a)は水平方向断面で、(b)は垂直方向断面で、
(c)は側面図)。
【図12】砥石の干渉を示す斜視図。
【図13】ねじ溝及び砥石を示す断面図。
【図14】従来の中摺り装置を示す正面図。
【図15】従来のワークの研削加工を示す水平方向断面
図。
【図16】従来のワークの研削加工を示す垂直方向断面
図。
【符号の説明】
12 ワーク(雌ねじ素材) 17 主軸(素材回転手段) 18 チャック(素材保持手段) 19 砥石 20 クイル 22 Z軸リニアガイド(移動手段) 23 砥石台(砥石支持・駆動手段) S 砥石軸線 P ワーク中心線(素材中心線)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥石と、この砥石を先端部で支持するク
    イルを含み該砥石を砥石軸線の周りに回転駆動する砥石
    支持・駆動手段と、筒状の雌ねじ素材を保持する素材保
    持手段と、該雌ねじ素材を素材中心線の周りに回転させ
    る素材回転手段及び前記砥石を前記素材中心線の周りに
    公転させる砥石公転手段の少なくとも一方と、前記砥石
    及び前記雌ねじ素材の少なくとも一方を前記素材中心線
    の方向に移動させる移動手段とを備え、 前記砥石が、前記砥石軸線を含む第1の平面で傾き調整
    可能とされ、且つ、前記砥石軸線を含み該第1の平面に
    対して交差する第2の平面でも傾き調整可能とされてい
    ることを特徴とする内径ねじ研削装置。
  2. 【請求項2】 砥石と、この砥石を先端部で支持するク
    イルを含み該砥石を砥石軸線の周りに回転駆動する砥石
    支持・駆動手段と、筒状の雌ねじ素材を保持する素材保
    持手段と、該雌ねじ素材を素材中心線の周りに回転させ
    る素材回転手段及び前記砥石を前記素材中心線の周りに
    公転させる砥石公転手段の少なくとも一方と、前記砥石
    及び前記雌ねじ素材の少なくとも一方を前記素材中心線
    の方向に移動させる移動手段とを備え、 前記雌ねじ素材が、前記素材中心線を含む第1の平面で
    傾き調整可能とされ、且つ、前記素材中心線を含み該第
    1の平面と交差する第2の平面でも傾き調整可能とされ
    ていることを特徴とする内径ねじ研削装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の平面は、前記雌ねじ素材と前
    記砥石との接触点と前記素材中心線とを含む面に直交す
    る平面であり、前記第2の平面は、前記雌ねじ素材と前
    記砥石との接触点と前記素材中心線とを含む平面である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の内径ねじ研削
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112453595A (zh) * 2020-11-30 2021-03-09 无锡市科之鑫机械科技有限公司 一种数控加工用内螺纹磨床及其调整方法
CN113618512A (zh) * 2021-08-19 2021-11-09 三力五金机械制品(深圳)有限公司 一种金属管道内壁打磨装置

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