JP2000212100A - 圧縮成形物 - Google Patents

圧縮成形物

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JP2000212100A JP11326863A JP32686399A JP2000212100A JP 2000212100 A JP2000212100 A JP 2000212100A JP 11326863 A JP11326863 A JP 11326863A JP 32686399 A JP32686399 A JP 32686399A JP 2000212100 A JP2000212100 A JP 2000212100A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形物の強度および服用性(舌触り)を低下さ
せることなく、優れた成形性を有する、例えばバインデ
ィング(ダイフリクション)の無い、圧縮成形物の提
供。 【解決手段】ステアリン酸の金属塩と硬化油とを1:約
1.1〜10の割合(重量)で配合した圧縮成形物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステアリン酸の金属
塩と硬化油とを含有する圧縮成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】圧縮成形物において、その強度の改善は
製品開発における重要な因子の一つである。特開平6−
293634には有効成分、賦形剤および低融点油状物
質を含む耐摩耗性が改善された素錠が記載されている。
さらに、該成形物において、キャッピング、スティッキ
ング、ラミネーションおよびバインディング(ダイフリ
クション)の無い優れた成形性が求められている。バイ
ンディング(ダイフリクション)とは圧縮成形物と臼内
壁面の滑りが潤滑でない場合に生じる該成形物側面のキ
ズのことである。特開平5−306229にはキャッピ
ングが改善されたチュアブル錠が記載されている。ま
た、トローチ剤においては口中でゆっくり溶かしながら
投与する製剤であることから、ざらつき感のない優れた
服用性(舌触り)が求められている。特開平8−157
356にはキシリトール及び/又は分岐鎖状オリゴ糖を
有するトローチ剤が記載されている。特開平10−45
591および特開平10−72349にはステアリン酸
マグネシウムと硬化油とが配合された鎮咳剤が記載され
ている。しかし、圧縮成形物において、特にトローチ剤
において、その成形物強度が十分であり、成形時にバイ
ンディング(ダイフリクション)もうけない、また服用
性に優れるという技術は現在まで、研究・開発されてい
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形物の強
度および服用性(舌触り)を低下させることなく、優れ
た成形性を有する、とりわけバインディング(ダイフリ
クション)の無い、圧縮成形物を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、ステアリン酸の金属塩と硬化油とを特定の割合
で配合することにより、強度および服用性(舌触り)を
低下させることなく、優れた成形性を有する、とりわけ
バインディング(ダイフリクション)の無い、圧縮成形
物を得られることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は (1)ステアリン酸の金属塩と硬化油とを1:約1.1
〜10の割合(重量)で配合した圧縮成形物、(2)ス
テアリン酸の金属塩がマグネシウム塩である前記(1)
記載の成形物、(3)成形物100重量部に対して、ス
テアリン酸の金属塩を約0.01〜10重量部含有する
前記(1)記載の成形物、(4)成形物100重量部に
対して、硬化油を約0.05〜20重量部含有する前記
(1)記載の成形物、(5)トローチ剤である前記
(1)記載の成形物、(6)成形物100重量部に対し
て、ステアリン酸マグネシウムを約0.01〜10重量
部および硬化油を約0.05〜20重量部含有し、かつ
ステアリン酸マグネシウム1重量部に対して硬化油を約
1.1〜10重量部配合することを特徴とするトローチ
剤、(7)医薬成分を含有する前記(1)記載の成形
物。(8)ステアリン酸の金属塩と硬化油とを配合する
ことを特徴とするバインディングが改善された圧縮成形
物、(9)ステアリン酸の金属塩と硬化油とを配合する
ことを特徴とする強度が改善された圧縮成形物、(1
0)ステアリン酸の金属塩と硬化油とを配合することを
特徴とする服用性が改善された圧縮成形物、(11)医
薬成分として鎮咳去痰薬を含有する前記(1)記載の成
形物、(12)医薬成分としてフェノールフタリン酸デ
キストロメトルファンまたは/およびグアヤコールスル
ホン酸カリウムを含有する前記(1)記載の成形物、
(13)緑茶末を含有する前記(1)記載の成形物に関
する。
【0005】本発明に用いられるステアリン酸の金属塩
としては、例えば、周期表第II族または第III族に属す
る金属による化合物の塩(例、マグネシウム塩,カルシ
ウム塩,アルミニウム塩および亜鉛塩等)が、好ましく
は周期表第II族に属する金属塩、さらに好ましくはアル
カリ土類金属の塩、特に好ましくはマグネシウム塩が挙
げられる。ステアリン酸の金属塩は圧縮成形物100重
量部に対して例えば、約0.01〜10重量部、好まし
くは約0.05〜5重量部、さらに好ましくは約0.1
〜1重量部になるよう配合される。
【0006】本発明に用いられる硬化油としては、例え
ば、ヒマシ油,ナタネ油,綿実油,ダイズ油,ヤシ油,
パーム核油,パーム油等の硬化植物油や、牛脂,鯨油,
魚油などの硬化動物油等が挙げられる。好ましくは硬化
植物油、より好ましくは硬化ヒマシ油が用いられる。該
硬化油は単独でも混合物としても用いることができる。
硬化油は圧縮成形物100重量部に対して例えば、約
0.05〜20重量部、好ましくは約0.1〜10重量
部、さらに好ましくは約0.5〜5重量部になるよう配
合される。また、本発明の成形物におけるステアリン酸
の金属塩と硬化油との配合比(重量)は、1:約1.1
〜10、好ましくは1:約2〜5である。
【0007】本発明で用いられる医薬成分としては、固
体状,粉末状,結晶状,油状,溶液状など何れの形状の
ものでもよく、例えば滋養強壮保健薬,解熱鎮痛消炎
薬,向精神病薬,抗不安薬,抗うつ薬,催眠鎮静薬,鎮
痙薬,胃腸薬,制酸剤,鎮咳去痰薬,気管支拡張剤,歯
科口腔用薬,抗ヒスタミン剤,強心剤,不整脈用剤,利
尿剤,血圧降下剤,血管収縮剤,冠血管拡張剤,末梢血
管拡張剤,利胆剤,抗生物質,殺菌剤,化学療法剤,糖
尿病用剤,骨粗しょう症用剤,骨格筋弛緩薬,鎮暈剤又
は乗物酔薬などから選ばれた1種または2種以上の成分
が用いられる。
【0008】滋養強壮保健薬には、例えばビタミンA類
(ビタミンAとその誘導体を含む、以下同様に略称す
る),ビタミンD類,ビタミンE類(酢酸d−α−トコ
フェロールなど),ビタミンB1類(ジベンゾイルチア
ミン,フルスルチアミン塩酸塩など),ビタミンB2
(酪酸リボフラビンなど),ビタミンB6(塩酸ピリド
キシンなど),ビタミンC類(アスコルビン酸,L−ア
スコルビン酸ナトリウムなど),ビタミンB12類(酢酸
ヒドロキソコバラミンなど)などのビタミン、カルシウ
ム,マグネシウム,鉄などのミネラル、タンパク、アミ
ノ酸、オリゴ糖、生薬などが挙げられる。解熱鎮痛消炎
薬としては、例えばアスピリン、アセトアミノフェン、
エテンザミド、イブプロフェン、塩酸ジフェンヒドラミ
ン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒド
ロコデイン、ノスカピン、塩酸メチルエフェドリン、塩
酸フェニルプロパノールアミン、カフェイン、無水カフ
ェイン、セラペプターゼ、塩化リゾチーム、トルフェナ
ム酸、メフェナム酸、ジクロフェナクナトリウム、フル
フェナム酸、サリチルアミド、アミノピリン、ケトプロ
フェン、インドメタシン、ブコローム、ペンタゾシンな
どが挙げられる。向精神病薬としては、例えばクロルプ
ロマジン、レセルピンなどが挙げられる。抗不安薬とし
ては、例えばクロルジアゼポキシド、ジアゼパムなどが
挙げられる。抗うつ薬としては、例えばイミプラミン、
マプロチリン、アンフェタミンなどが挙げられる。
【0009】催眠鎮静薬としては、例えばエスタゾラ
ム、ニトラゼパム、ジアゼパム、フェノバルビタールナ
トリウムなどが例示される。鎮痙薬には、例えば臭化水
素酸スコポラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸パパ
ベリンなどが挙げられる。胃腸薬としては、例えばジア
スターゼ,含糖ペプシン,ロートエキス,リパーゼA
P,ケイヒ油などの健胃消化剤、塩化ベルベリン,耐性
乳酸菌,ビフィズス菌などの整腸剤などが挙げられる。
制酸剤としては、例えば炭酸マグネシウム、炭酸水素ナ
トリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒ
ドロタルサイト、沈降炭酸カルシウム、酸化マグネシウ
ムなどが挙げられる。鎮咳去痰薬としては、例えば塩酸
クロペラスチン、臭化水素酸デキストロメトルファン、
テオフィリン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グア
イフェネシン、フェノールフタリン酸デキストロメトル
ファンなどが挙げられる。気管支拡張剤としてはdl−塩
酸メチルエフェドリン等が挙げられる。歯科口腔用薬と
しては、例えばオキシテトラサイクリン、トリアムシノ
ロンアセトニド、塩酸クロルヘキシジン、リドカインな
どが挙げられる。抗ヒスタミン剤としては、例えば塩酸
ジフェンヒドラミン、プロメタジン、塩酸イソチペンジ
ル、dl−マレイン酸クロルフェニラミンなどが挙げられ
る。強心剤としては、例えば塩酸エチレフリンなどが挙
げられる。不整脈用剤としては、例えば塩酸プロカイン
アミド、塩酸プロプラノロール、ピンドロールなどが挙
げられる。利尿剤としては、例えばイソソルピド、フロ
セミドなどが挙げられる。血圧降下剤としては、例えば
塩酸デラプリル、カプトプリル、臭化ヘキサメトニウ
ム、塩酸ヒドララジン、塩酸ラベタロール、メチルドー
パなどが挙げられる。
【0010】血管収縮剤としては、例えば塩酸フェニレ
フリンなどが挙げられる。冠血管拡張剤としては、例え
ば塩酸カルボクロメン、モルシドミン、塩酸ベラパミル
などが挙げられる。末梢血管拡張剤としては、例えばシ
ンナリジンなどが挙げられる。利胆剤としては、例えば
デヒドロコール酸、トレピプトンなどが挙げられる。抗
生物質としては、例えばセファレキシン、アモキシシリ
ン、塩酸ピブメシリナム、塩酸セフォチアムなどのセフ
ェム系、ペネム系およびカルバペネム系抗生物質などが
挙げられる。殺菌剤としては、塩化セチルピリジニウ
ム、塩酸クロルヘキシジンなどが挙げられる。化学療法
剤としては、例えばスルファメチゾール、チアゾスルホ
ンなどが挙げられる。糖尿病用剤としては、例えばトル
ブタミド、ボグリボースなどが挙げられる。骨粗しょう
症用剤としては、例えばイプリフラボンなどが挙げられ
る。骨格筋弛緩薬としては、メトカルバモールなどが挙
げられる。鎮暈剤又は乗物酔い予防・治療薬としては、
塩酸メクリジン、ジメンヒドリナートなどが挙げられ
る。医薬成分は、一般に医薬、食品分野などで用いられ
る希釈剤などによって希釈されたものであってもよい。
また、医薬成分の少なくとも一種が油状のものであって
もよい。
【0011】本発明で用いられる医薬成分としては、好
ましくは、ビタミン類、生薬、解熱鎮痛消炎薬、抗不安
薬、催眠鎮静薬、胃腸薬、鎮咳去痰薬、気管支拡張剤、
血圧降下剤、糖尿病用剤、骨粗しょう症用剤、骨格筋弛
緩薬、殺菌剤、鎮暈剤又は乗物酔い予防・治療薬など
が、より好ましくは、解熱鎮痛消炎薬、抗不安薬、鎮咳
去痰薬、気管支拡張剤、殺菌剤、鎮暈剤又は乗物酔い予
防・治療薬に、特に好ましくは鎮咳去痰薬、気管支拡張
剤、殺菌剤が挙げられる。本発明の成形物の医薬成分の
含有量は、医薬成分の種類などに応じて広い範囲、例え
ば、圧縮成形物100重量部に対して0.001〜90
重量部、好ましくは0.01〜50重量部、さらに好ま
しくは0.1〜25重量部程度の範囲内で適当に選択で
きる。
【0012】本発明の成形物は好ましくは賦形剤を含ん
でいる。該賦形剤としては、例えば、乳糖、デンプン、
コーンスターチ、結晶セルロース(例、アビセルPH1
01(商品名、旭化成工業株式会社製)など)、グラニ
ュウ糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシ
ウム、炭酸カルシウム、精製白糖、ブドウ糖、含水ブド
ウ糖などが挙げられる。好ましくは、精製白糖、ブドウ
糖、含水ブドウ糖などが用いられる。これらの賦形剤は
一種又は二種以上使用できる。賦形剤の含有量は、圧縮
成形物100重量部に対して、例えば、25〜99.5
重量部、好ましくは40〜99重量部、さらに好ましく
は50〜96重量部程度である。
【0013】本発明の成形物は、さらに慣用の添加剤を
含んでいてもよい。このような添加剤としては、例え
ば、結合剤、崩壊剤、腸溶性ポリマー、水不溶性ポリマ
ー、滑沢剤、界面活性剤、着色剤、矯味剤、吸着剤、防
腐剤、湿潤剤、帯電防止剤、崩壊延長剤、発泡剤などが
挙げられる。該添加剤は単独でも混合物としても用いる
ことができる。結合剤としては、例えば、ショ糖、ゼラ
チン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチル
セルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、プルラ
ン、デキストリン、α化デンプン、アラビアゴム末、ゼ
ラチンなどが挙げられる。崩壊剤としては、例えば、カ
ルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロ
ースナトリウム(例、アクジゾル(商品名、旭化成工業
株式会社製)など)、クロスリンクドインソルブルポリ
ビニルピロリドン(例、コリドンCL(商品名、BAS
F社製)など)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス、部分アルファ化デンプン、クロスポビドン(ISP
Inc., BASF)、カルメロースカルシウム(五徳薬
品株式会社製)、カルボキシメチルスターチナトリウム
(松谷化学株式会社製)、コーンスターチなどが挙げら
れる腸溶性ポリマーとしては、例えば、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテー
トフタレート、カルボキシメチルエチルセルロースなど
が挙げられる。水不溶性ポリマーとしては、例えば、ア
ミノアルキルメタアクリレートコポリマー(例、オイド
ラギッドE,オイドラギッドRSなど)、メタクリル酸
コポリマー(例、オイドラギッドL30−55など)な
どが挙げられる。
【0014】滑沢剤としては、例えば、ポリエチレング
リコール、タルク、ステアリン酸、ショ糖脂肪酸エステ
ルなどが挙げられる。該ショ糖脂肪酸エステルとして
は、例えば、分子量400〜1300程度のショ糖脂肪
酸エステル(例、ショ糖ラウリン酸エステル,ショ糖ミ
リスチン酸エステル,ショ糖パルミチン酸エステル,シ
ョ糖ステアリン酸エステル等)が挙げられる。ショ糖ラ
ウリン酸エステルとしてはショ糖モノラウレート,ショ
糖ジラウレート,ショ糖トリラウレート等が、ショ糖ミ
リスチン酸エステルとしてはショ糖モノミリステート,
ショ糖ジミリステート,ショ糖トリミリステート等が、
ショ糖パルミチン酸エステルとしてはショ糖モノパルミ
テート,ショ糖ジパルミテート,ショ糖トリパルミテー
ト等が、ショ糖ステアリン酸エステルとしてはショ糖モ
ノステアレート,ショ糖ジステアレート,ショ糖トリス
テアレート等が挙げられる。界面活性剤としては、例え
ば、アルキル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性
剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチ
レンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤などが挙
げられる。着色剤としては、例えば、タール色素、カラ
メル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン類、緑茶抽
出物、銅クロロフィンナトリウム、食用黄色5号,食用
赤色2号,食用青色2号などの食用色素、食用レーキ色
素などが挙げられる。矯味剤としては、例えば、甘味剤
(例、サッカリンナトリウム,グリチルリチン二カリウ
ム,アスパルテーム,ステビア,ソーマチンなどの人工
甘味料など)、香料(例、レモン,レモンライム、オレ
ンジ、1−メントール、ハッカ油、ペパーミントミクロ
ンX−8277−T、ドライコート抹茶#421な
ど)、酸味料(例、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸な
ど)、緑茶末などが挙げられる。吸着剤としては特殊ケ
イ酸カルシウム(フローライト)などが挙げられる。帯
電防止剤としては軽質無水ケイ酸(エアロジル)などが
挙げられる。発泡剤としては、例えば、重曹などが挙げ
られる。
【0015】本発明の成形物は、上記したステアリン酸
の金属塩、硬化油、医薬成分、賦形剤および添加剤を均
一に含有していることが好ましい。すなわち各成分が製
剤全体に一様に分布していることが好ましい。本発明の
成形物として好ましくは、ステアリン酸の金属塩(例、
マグネシウム塩)、硬化油(例、硬化ヒマシ油)、医薬
成分(例、鎮咳去痰薬および殺菌剤)、賦形剤(例、精
製白糖およびブドウ糖)、着色剤および矯味剤を含有す
る圧縮成形物である。より好ましくは成形物100重量
部に対して、ステアリン酸の金属塩(例、マグネシウム
塩)を0.1〜1重量部、硬化油(例、硬化ヒマシ油)
を0.5〜5重量部、医薬成分(例、鎮咳去痰薬および
殺菌剤)を0.1〜25重量部、賦形剤(例、精製白糖
およびブドウ糖)を50〜96重量部、さらに着色剤お
よび矯味剤を含有するステアリン酸の金属塩(例、マグ
ネシウム塩と硬化油(例、硬化ヒマシ油)とを1:約2
〜5の割合(重量)で配合した圧縮成形物である。本発
明の成形物の形状は、例えば直径約15〜20mmで厚
さ約4〜6mm、好ましくは直径約15〜18mmで厚
さ約4〜5mmである。より好ましくは、さらに成形物
中央部に直径約5〜7mmの空間を有するドーナツ状の
成形物が好ましい。特に、このようなドーナツ状成形物
のように中央部に穴の空いている成形物(例、トローチ
剤など)は、バインディング(ダイフリクション)など
の成形性改善が困難であり、服用性(舌触り)も優れる
ものが要求され、携帯性のためにもその強度も必要であ
る。従って本発明の成形物が好適に使用される。また、
本発明の成形物は、とりわけ口中でゆっくり溶かしなが
ら投与するトローチ剤が好ましい。特に成形物100重
量部に対して、ステアリン酸マグネシウムを約0.01
〜10重量部および硬化油を約0.05〜20重量部含
有し、かつステアリン酸マグネシウム1重量部に対して
硬化油を約1.1〜10重量部配合するトローチ剤が好
ましい。
【0016】本発明の成形物は、医薬製剤分野の慣用技
術に従い、製造することができる。例えば、医薬成分と
他の賦形剤および添加剤などの製剤原料成分とを混合
し、要すればさらに練合、造粒又は乾燥し、圧縮成形
(例えば、打錠)することにより製造される。医薬成分
と製剤原料成分との混合は、一般に用いられる混合方
法、例えば混合、練合などにより行われる。具体的に
は、バーチカルグラニュレーターVG10(パウレック
社製)、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒機FD
−5S(パウレック社製)などを用いて混合することが
できる。医薬成分および製剤原料成分を含む混合物は、
直接圧縮成形してもよいが、通常圧縮成形する前に練合
および造粒される。水、有機溶媒(好ましくはエタノー
ル)またはそれらの混合物を含む場合の練合には、製剤
の製造手段として一般に用いられる方法を用いることが
できる。例えば医薬成分と原料成分とを混合する際に用
いられる上記装置などを用いて練合できる。乾燥は、例
えば真空乾燥、凍結乾燥、自然乾燥、流動層乾燥など製
剤一般の乾燥に用いられる何れの方法によってもよい。
【0017】本発明の成形物のうち、例えば、錠剤を製
造するための打錠には、一般に錠剤の成形に用いられる
装置が用いられる。例えば、単発錠剤機(菊水製作所
製)、ロータリー式錠剤機(菊水製作所製)などを用い
ることができる。打錠の際の成形圧力は、例えば約0.
5〜6ton/cm2、好ましくは約2〜5ton/cm2である。
かくして得られる本発明の成形物は、その強度および服
用性(舌触り)を低下させることなく、しかも、優れた
成形性、とりわけ打錠性を示し、バインディング(ダイ
フリクション)が見られない。本発明の成形物は、中央
部に空間を有するドーナツ状の錠剤であっても優れた強
度および成形性を有する。従って、本発明の成形物は錠
剤として、好ましくはトローチ剤として、それぞれの医
薬成分を含有する従来の医薬製剤と同様にそれぞれの医
薬成分の有効な種々の病気の治療、予防にそれらの治療
・予防を必要とする患者に用いることができ、長期間の
保存、安定性にも優れている。また、本発明の成形物
は、毒性が低く、安全に、小児から高齢者まで幅広い人
に投与できる。投与量は、医薬成分の種類、患者の重篤
度、年令にもよるが従来の経口剤と同程度である。例え
ば、医薬成分がフェノールフタリン酸デキストロメトロ
ファンの場合、成人1日当りの投与量は、活性成分とし
て約45〜90mg、好ましくは、約50〜70mgであ
る。医薬成分がグアヤコールスルホン酸カリウムの場
合、成人1日当りの投与量は、活性成分として、約13
5〜270mg、好ましくは、約135〜150mgであ
る。医薬成分が塩化セチルピリジニウムの場合、成人1
日当りの投与量は、活性成分として約1〜6mg、好まし
くは、約5〜6mgである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、実施例、比較例および試験
例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらは
本発明を限定するものではない。
【0019】
【実施例】実施例1 フェノールフタリン酸デキストロメトルファン156
g、グアヤコールスルホン酸カリウム364g、塩化セ
チルピリジニウム15.6g、ブドウ糖500g、硬化
油(ラブリワックス101(商品名,川研ファインケミ
カル株式会社製))187.2g、緑茶末156gおよ
び銅クロロフィリンナトリウム15.6gを袋中で混合
して混合末を得た。得られた混合末に精製白糖515
8.4gおよびブドウ糖11980gを加え、さらに混
合機で均一に混合することにより、調合末を得た。得ら
れた調合末に55重量%エタノール水溶液1378ml
を加え、練合し、1.0mmのスクリーンを有する押出
し造粒機を用いて造粒後、平行流棚乾燥器を用いて乾燥
した。こうして得られた乾燥粒を整粒し、平均粒径約
0.1〜0.2mmの整粒末18532.8gを得た。
整粒末250gおよびステアリン酸マグネシウム70.
2gの混合末と、整粒末18282.2g、15.6g
のペパーミントミクロンX−8277−Tおよび10
1.4gのドライコート抹茶#421の混合末、とを混
合機で均一に混合し、打錠用末を得た。得られた打錠用
末を、ロータリー打錠機に仕込み、予圧1〜2t/cm
2,本圧3〜4t/cm2で打錠した。こうして、直径1
7mm、厚み4.2〜4.5mmで、錠剤中央部に直径
6mmの空間を有するドーナツ状の錠剤を得た。
【0020】比較例1 実施例1で用いた硬化油187.2gを、70.2gに
減量した。なお、錠剤中の医薬成分の含量は実施例1と
同一になるように精製白糖を用いて調整した。
【0021】比較例2 実施例1で用いた硬化油187.2gを省き、ステアリ
ン酸マグネシウムを70.2gから101.4gに増量
した。なお、錠剤中の医薬成分の含量は実施例1と同一
になるように精製白糖を用いて調整した。
【0022】比較例3 実施例1で用いた硬化油187.2gを省き、ステアリ
ン酸マグネシウムを70.2gから171.6gに増量
した。なお、錠剤中の医薬成分の含量は実施例1と同一
になるように精製白糖を用いて調整した。
【0023】比較例4 実施例1で用いた硬化油187.2gに代えてショ糖脂
肪酸エステル(リョートシュガーエステル S-370F(商
品名,三菱化成食品株式会社製))187.2gを用い
て、実施例1と同様に錠剤を得た。なお、錠剤中の医薬
成分の含量が実施例1と同一になるように精製白糖を用
いて調整した。なお、ショ糖脂肪酸エステル(リョート
シュガーエステル S-370F(商品名,三菱化成食品株式
会社製))はショ糖モノステアレートとショ糖ジステア
レートとの約8:2の混合物である。
【0024】実施例1および比較例1〜4で得られた錠
剤6錠中の各成分含量を〔表1〕に示した。
【表1】
【0025】試験例1:成形性,打錠性の評価 実施例1および比較例1〜4で得られた錠剤を任意に取
り出し、バインディング(ダイフリクション)の有無を
確認した。結果を〔表2〕に示す。
【表2】
【0026】試験例2:強度の評価 実施例1および比較例1〜4で得られた錠剤を任意に各
10錠ずつ取り出し、以下に示す落下試験を行なった。
結果を〔表3〕に示す。 <落下試験の方法>ガラス管(外径4.85mm)を磁
性ビューレット台に垂直に立て、該ガラス管にトローチ
の中空部分を通し、15cm及び17cmの高さから落
とした。1回で割れない時は割れるまで同じ高さから落
とした。
【表3】
【0027】試験例3:服用性(舌触り)の評価 実施例1および比較例3,4で得られた錠剤を任意取り
出し、以下に示す試験を行なった。 <試験方法>パネラー(各群3名、計9名)に〔表4〕
に示すサンプルA,B,Cを順に投与し舌の上で唾液に
より各サンプル溶解させた時の服用性(舌触り)につき
順位をつけさせた。サンプルA,B,Cに対してざらつ
き感が少なく服用性(舌触り)の良い順に、3点,2
点,1点を与えることとした。与えられた得点を実施例
1および比較例3,4毎に集計することにより、服用性
(舌触り)に対する評価を行なった。結果を〔表5〕に
示す。
【表4】
【表5】 〔表5〕に示す通り、実施例1の成形物は比較例3およ
び4に比べ、服用性(舌触り)の評価が高かった。また
実施例1において服用性(舌触り)が1番悪いと答えた
者はおらず、本願発明の成形物が服用性(舌触り)にお
いて優れていることが証明された。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、成形性,打錠性に優れ
(例、バインディング(ダイフリクション)が無い)、
強度に優れ、口腔内において服用性(舌触り)が良好で
ざらつき感の少ない圧縮成形物、とりわけトローチ剤を
得ることができる。また、本発明の成形物は溶解速度が
さほど速くないため、医薬成分をある程度時間(例、約
5〜10分)をかけて放出することができる。さらに、
発明圧縮成形物は、成形性(とりわけ、バインディング
(ダイフリクション))、強度および服用性(舌触り)
の改善のための特殊な製造工程を経ることなく、含有物
の配合比を調整することにより、容易に製造することが
できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリン酸の金属塩と硬化油とを1:約
    1.1〜10の割合(重量)で配合した圧縮成形物。
  2. 【請求項2】ステアリン酸の金属塩がマグネシウム塩で
    ある請求項1記載の成形物。
  3. 【請求項3】成形物100重量部に対して、ステアリン
    酸の金属塩を約0.01〜10重量部含有する請求項1
    記載の成形物。
  4. 【請求項4】成形物100重量部に対して、硬化油を約
    0.05〜20重量部含有する請求項1記載の成形物。
  5. 【請求項5】トローチ剤である請求項1記載の成形物。
  6. 【請求項6】成形物100重量部に対して、ステアリン
    酸マグネシウムを約0.01〜10重量部および硬化油
    を約0.05〜20重量部含有し、かつステアリン酸マ
    グネシウム1重量部に対して硬化油を約1.1〜10重
    量部配合することを特徴とするトローチ剤。
  7. 【請求項7】医薬成分を含有する請求項1記載の成形
    物。
  8. 【請求項8】ステアリン酸の金属塩と硬化油とを配合す
    ることを特徴とするバインディングが改善された圧縮成
    形物。
  9. 【請求項9】ステアリン酸の金属塩と硬化油とを配合す
    ることを特徴とする強度が改善された圧縮成形物。
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