JP2000213326A - 空冷エンジンにおけるエンジン温度検出装置 - Google Patents

空冷エンジンにおけるエンジン温度検出装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却水を持たない空冷エンジンにおいて、エ
ンジン温度を的確に検出できるようにする。 【解決手段】 空冷エンジンEのシリンダヘッド14内
に配置された動弁機構22を潤滑する潤滑系は、クラン
クケース12の底部に設けたオイルパンからオイルをシ
リンダヘッド14に供給するオイル供給通路L1 〜L6
と、シリンダヘッド14からオイルをオイルパンに戻す
オイル戻し通路L7 と、オイル供給通路L 1 〜L6 の途
中に設けられたオイルポンプ45とを備える。シリンダ
ブロック13に形成された前記オイル戻し通路L7 にオ
イルの温度を検出する温度センサ48を配置し、この温
度センサ48で検出したオイル温度をエンジン温度の代
表値として使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空冷エンジンのエ
ンジン温度を検出するためのエンジン温度検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの最適空燃比制御を行うために
はエンジン温度を検出することが必要であり、水冷エン
ジンでは、従来より冷却水温度を検出してエンジン温度
の代表値として利用していた。またエンジン温度をより
適切に保つために冷却水温度をより精密に制御するもの
が、特開平5−231148号公報により公知である。
このものは、シリンダヘッドからの冷却水の出口付近、
ラジエータからの冷却水の出口付近、シリンダブロック
への冷却水の入口付近等に温度センサを配置して冷却水
温度を検出するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように水冷エンジ
ンでは冷却水温度をエンジン温度の代表値として利用す
ることが可能であるが、冷却水を持たない空冷エンジン
では、従来より点火プラグの座面温度やオイルパン中の
オイル温度をエンジン温度の代表値として利用してい
た。しかしながら、点火プラグの座面温度はエンジンの
加減速に対して変化が敏感すぎてしまう問題があり、逆
にオイルパン中のオイル温度は変化の応答性が悪いとい
う問題があり、何れもエンジン温度の代表値としては適
切なものではなかった。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、冷却水を持たない空冷エンジンにおいて、エンジン
温度を的確に検出できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、クランクケー
スと、シリンダブロックと、シリンダヘッドと、シリン
ダヘッド内に配置された動弁機構と、動弁機構を潤滑す
る潤滑系とを備えてなり、前記潤滑系は、クランクケー
スの底部に設けたオイルパンまたはオイルタンクからシ
リンダヘッドにオイルを供給するオイル供給通路と、シ
リンダヘッドからオイルパンまたはオイルタンクにオイ
ルを戻すオイル戻し通路と、オイル供給通路に設けられ
たオイルポンプとを含む空冷エンジンにおいて、前記オ
イル戻し通路にオイルの温度を検出する温度センサを配
置したことを特徴とする、空冷エンジンにおけるエンジ
ン温度検出装置が提案される。
【0006】上記構成によれば、オイルをシリンダヘッ
ドからオイルパンまたはオイルタンクに戻すオイル戻し
通路にオイルの温度を検出する温度センサを配置したの
で、冷却水を持たない空冷エンジンのエンジン温度を的
確に検出することが可能になるだけでなく、点火プラグ
の座面温度を検出する場合に問題となる検出温度の不安
定性や、オイルパン中のオイル温度を検出する場合に問
題となる検出温度の応答不良を解消することができる。
【0007】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、シリンダブロックに形成した
オイル戻し通路に前記温度センサを配置したことを特徴
とする、空冷エンジンにおけるエンジン温度検出装置が
提案される。
【0008】上記構成によれば、シリンダブロックに形
成したオイル戻し通路に温度センサを配置したので、エ
ンジンの外部に特別の配管を増設する必要がなくなって
部品点数が削減されるだけでなく、シリンダヘッドから
出た直後のオイルの温度を検出するので、冷却水を持た
ない空冷エンジンのエンジン温度の変化を的確かつ速や
かに検出することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0010】図1〜図5は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は自動二輪車用のエンジンの全体側面図、図2
は図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線断面
図、図4は図2の4−4線拡大断面図、図5は温度セン
サで検出したエンジン温度の変化特性を示すグラフであ
る。
【0011】図1〜図3に示すように、自動二輪車に搭
載された空冷単気筒のエンジンEは、クランクシャフト
11を車体左右方向に支持するクランクケース12と、
クランクケース12に割り面P1 を介して結合されたシ
リンダブロック13と、シリンダブロック13に割り面
P2 を介して結合されたシリンダヘッド14と、シリン
ダヘッド14に割り面P3 を介して結合されたヘッドカ
バー15とを備えており、これらクランクケース12、
シリンダブロック13、シリンダヘッド14およびヘッ
ドカバー15は4本のボルト16…で一体に結合され
る。シリンダブロック13の内部にはシリンダライナー
17が支持されており、このシリンダライナー17に摺
動自在に嵌合するピストン18が、クランクケース12
に一対のボールベアリング19,19を介して支持した
クランクシャフト11にコネクティングロッド20を介
して連接される。
【0012】シリンダヘッド14の内部に形成された動
弁室21に収納された動弁機構22は、シリンダヘッド
14に回転自在に支持されたカムシャフト23と、カム
シャフト23に一体に形成された吸気カム24および排
気カム25と、吸気ロッカーアームシャフト26に支持
されて前記吸気カム24に当接する吸気ロッカーアーム
27と、排気ロッカーアームシャフト28に支持されて
前記排気カム25に当接する排気ロッカーアーム29
と、吸気ロッカーアーム27により駆動される吸気バル
ブ30と、排気ロッカーアーム29により駆動される排
気バルブ31とを備える。
【0013】クランクシャフト11に設けた駆動スプロ
ケット32と、カムシャフト23に設けた従動スプロケ
ット33とにタイミングチェーン34が巻き掛けられて
おり、カムシャフト23はクランクシャフト11の2回
転につき1回転する。駆動スプロケット32の近傍にお
いて、タイミングチェーン34の上側の弦の外側にテン
ショナースプロケット35が噛合するとともに、タイミ
ングチェーン34の下側の弦の外側にオイルポンプスプ
ロケット36が噛合する。またシリンダブロック13を
貫通するタイミングチェーン室131 の内部にガイドロ
ーラ軸37を介してガイドローラ38が支持されてお
り、このガイドローラ38がタイミングチェーン34の
上下の弦の内側に当接する。
【0014】チェーンテンショナー39は、中間部がピ
ン40でクランクケース12に枢支されたアーム41を
備えており、そのアーム41の一端に前記テンショナー
スプロケット35が軸支される。またクランクケース1
2に一体に形成した外筒12 1 に摺動自在に嵌合し、ス
プリング42で突出方向に付勢された内筒43の先端
が、前記アーム41の他端に当接して該アーム41を図
3の反時計方向に付勢する。その結果、テンショナース
プロケット35がタイミングチェーン34に押し付けら
れ、該タイミングチェーン34に所定の張力を発生させ
る。
【0015】クランクケース12に車体左右方向に支持
されたオイルポンプ軸44の左端に前記オイルポンプス
プロケット36が固定され、右端にトロコイドポンプよ
りなるオイルポンプ45が設けられる。オイルポンプ4
5はクランクケース12の底部に設けたオイルパン46
からオイルストレーナ47およびオイル供給通路L1を
介して汲み上げたオイルを、オイル供給通路L2 〜L6
を介してシリンダヘッド14内の動弁室21に供給し、
動弁機構22の各部を潤滑する。オイル供給通路L1 ,
L2 はクランクケース12の内部に形成され、オイル供
給通路L3 は割り面P1 においてクランクケース12に
結合されるシリンダブロック13の端面に形成され、オ
イル供給通路L4 ,L5 は前記4本のボルト16…のう
ちの1本の外周に沿うようにシリンダブロック13およ
びシリンダヘッド14に形成され、オイル供給通路L6
はシリンダヘッド14に形成される。図4にはシリンダ
ブロック13に形成された前記オイル供給通路L4 が断
面として示される。
【0016】図4を併せて参照すると明らかなように、
動弁機構22の各部を潤滑したオイルをオイルパン46
に戻すためのオイル戻し通路L7 が、シリンダヘッド1
4の動弁室21およびクランクケース12のオイルパン
46を接続するようにシリンダブロック13に形成され
る。シリンダブロック13を貫通するオイル戻し通路L
7 の中間部にオイル溜まり49が下向きに膨出してお
り、シリンダブロック13の側壁から螺入された温度セ
ンサ48の検出部481 が前記オイル溜まり49に臨ん
でいる。
【0017】次に、上記構成を備えた本発明の実施例の
作用を説明する。
【0018】エンジンEの運転によりクランクシャフト
11が回転すると、その回転は駆動スプロケット32、
タイミングチェーン34および従動スプロケット33を
介してカムシャフト23に伝達される。このとき、前記
タイミングチェーン34に噛合するオイルポンプスプロ
ケット36が回転するため、このオイルポンプスプロケ
ット36が固定されたオイルポンプ軸44を介してオイ
ルポンプ45が駆動される。その結果、オイルポンプ4
5がオイルパン46からオイル供給通路L1 を介して汲
み上げたオイルは、オイル供給通路L2 〜L6 を介して
シリンダヘッド14の動弁室21に供給され、そこに設
けられた動弁機構22の各部を潤滑する。そして動弁機
構22の各部を潤滑したオイルは、重力で動弁室21か
らシリンダブロック13に形成したオイル戻し通路L7
を経てオイルパン46に戻される。
【0019】オイルがシリンダブロック13に形成した
オイル戻し通路L7 を通過するとき、そのオイル戻し通
路L7 に形成したオイル溜まり49に検出部481 を臨
ませた温度センサ48によりオイルの温度が検出され
る。このように、冷却水を持たない空冷エンジンEであ
りながら、そのオイル温度を検出することにより冷却水
温度に代わるエンジン温度の代表値を得ることができ
る。そして、このエンジン温度の代表値は、例えば燃料
噴射弁からの燃料噴射量の制御に使用される。
【0020】図5は、本実施例のエンジンEを搭載した
自動二輪車を所定の車速モードで走行させたとき、温度
センサで検出したエンジンEの各部の温度の変化特性を
示すものである。同図から明らかなように、点火プラグ
の座面温度をエンジン温度の代表値とすると、その変化
特性が過敏になって検出温度が安定せず、またオイルパ
ン46内のオイル温度をエンジン温度の代表値とする
と、その変化特性の応答が遅れるという問題がある。そ
れに対し、本実施例のようにオイル戻し通路L7に温度
センサ48を配置してシリンダヘッド14からクランク
ケース12に戻されるオイルの温度を検出したもので
は、検出温度の安定性および応答性を両立させて適切な
エンジン温度を得ることが可能となる。
【0021】特に、シリンダブロック13に形成したオ
イル戻し通路L7 を利用して温度センサ48を配置した
ので、エンジンEの外部に特別のオイル通路を形成する
必要がなくなって構造が簡略化されるばかりか、エンジ
ン温度の代表値として適切なシリンダヘッド14を出た
直後のオイル温度を検出することが可能となる。更に、
オイル戻し通路L7 に形成したオイル溜まり49に温度
センサ48の検出部481 を臨ませたので、検出部48
1 を常にオイル中に浸して検出精度の向上および検出温
度の安定化を図ることができる。
【0022】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0023】例えば、実施例ではクランクケース12の
底部に設けたオイルパン46からシリンダヘッド14に
オイルを供給しているが、本発明はオイルパンを持たな
いドライサンプ式のエンジンに対しても適用することが
できる。この場合、オイルポンプはオイルタンク内のオ
イルをオイル供給通路を介してシリンダヘッドに供給す
ることになる。
【0024】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、オイルをシリンダヘッドからオイルパンまた
はオイルタンクに戻すオイル戻し通路にオイルの温度を
検出する温度センサを配置したので、冷却水を持たない
空冷エンジンのエンジン温度を的確に検出することが可
能になるだけでなく、点火プラグの座面温度を検出する
場合に問題となる検出温度の不安定性や、オイルパン中
のオイル温度を検出する場合に問題となる検出温度の応
答不良を解消することができる。
【0025】また請求項2に記載された発明によれば、
シリンダブロックに形成したオイル戻し通路に温度セン
サを配置したので、エンジンの外部に特別の配管を増設
する必要がなくなって部品点数が削減されるだけでな
く、シリンダヘッドから出た直後のオイルの温度を検出
するので、冷却水を持たない空冷エンジンのエンジン温
度の変化を的確かつ速やかに検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車用のエンジンの全体側面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線拡大断面図
【図5】温度センサで検出したエンジン温度の変化特性
を示すグラフ
【符号の説明】
L1 〜L6 オイル供給通路 L7 オイル戻し通路 12 クランクケース 13 シリンダブロック 14 シリンダヘッド 22 動弁機構 45 オイルポンプ 46 オイルパン 48 温度センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクケース(12)と、シリンダブ
    ロック(13)と、シリンダヘッド(14)と、シリン
    ダヘッド(14)内に配置された動弁機構(22)と、
    動弁機構(22)を潤滑する潤滑系とを備えてなり、 前記潤滑系は、クランクケース(12)の底部に設けた
    オイルパン(46)またはオイルタンクからシリンダヘ
    ッド(14)にオイルを供給するオイル供給通路(L1
    〜L6 )と、シリンダヘッド(14)からオイルパン
    (46)またはオイルタンクにオイルを戻すオイル戻し
    通路(L7 )と、オイル供給通路(L1 〜L6 )に設け
    られたオイルポンプ(45)とを含む空冷エンジンにお
    いて、 前記オイル戻し通路(L7 )にオイルの温度を検出する
    温度センサ(48)を配置したことを特徴とする、空冷
    エンジンにおけるエンジン温度検出装置。
  2. 【請求項2】 シリンダブロック(13)に形成したオ
    イル戻し通路(L7)に前記温度センサ(48)を配置
    したことを特徴とする、請求項1に記載の空冷エンジン
    におけるエンジン温度検出装置。
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