JP2000214039A - 自記圧力計 - Google Patents

自記圧力計

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JP2000214039A
JP2000214039A JP11014447A JP1444799A JP2000214039A JP 2000214039 A JP2000214039 A JP 2000214039A JP 11014447 A JP11014447 A JP 11014447A JP 1444799 A JP1444799 A JP 1444799A JP 2000214039 A JP2000214039 A JP 2000214039A
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Sadamu Kawashima
定 川島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化による圧力変動の誤判定を防止し
て、気密・漏洩試験の精度を向上できる自記圧力計を提
供する。 【解決手段】 自記圧力計1は、測定制御部22の制御
に従い、タイマ部23で計測される所定の定期測定タイ
ミング毎に温度圧力測定部24によって圧力及び温度を
測定し、圧力補正部25によって初期温度値からの温度
変化量に対応する圧力変化量を求めて圧力測定値から減
算又は加算することで、温度変化による圧力変動分を補
正する。そして、圧力変動判定部26によって、初期圧
力値と補正された圧力温度補正値とを比較し、この圧力
差が所定値10Pa以上か否かにより圧力変動の有無を
判定する。圧力変動有りの場合は初期圧力値及び初期温
度値を現在の圧力測定値及び温度測定値に置き換えて初
期値を更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス配管内等の圧
力変動を測定したり、LPガスの配管工事完了時又は供
給開始時に行う気密試験および漏洩試験の際に使用され
るなど、対象空間内の幅広い目的の圧力測定に用いられ
る自記圧力計に関する。
【0002】
【従来の技術】自記圧力計は、例えば新規にガスの配管
がなされた場合に実施する気密試験などに用いられてい
る。気密試験は、実ガスを流す前に空気を注入して規定
圧力まで加圧し、所定時間のあいだ漏れが無いことを確
認するための試験である。
【0003】従来の自記圧力計(電気式ダイヤフラム式
圧力計)は、測定対象の配管内に圧力を加えた後、測定
開始ボタンが押されると、予め規定された時間(例え
ば、30秒)を安定時間として確保した後、実際の圧力
測定を開始するようになっている。そして、測定を開始
すると、その時点の圧力測定値を初期圧力として登録
(紙に記録したりメモリ等に記憶する)し、設定された
測定時間のあいだ圧力測定を行って、測定終了時の圧力
測定値を最終圧力として、登録してある初期圧力との差
の大小によって漏洩等の気密性の判定を行っていた。
【0004】このような自記圧力計として、近年では、
マイクロコンピュータを内蔵し、圧力センサの出力に基
づいて演算等により圧力測定値を求めて、その圧力測定
値を液晶表示パネル等の表示部にデジタル表示するデジ
タル式のものが提案されている。従来のデジタル式の自
記圧力計は、センサ部として圧力センサのみを備えてお
り、圧力センサから出力される検知圧力に対応した電圧
値を演算等により圧力測定値に変換して表示部に表示す
るような構成となっている。このように圧力測定値をデ
ジタル値で表示する場合、表示部の表示分解能(最小表
示ステップ)は例えば10Paとしたものが用いられて
いる。
【0005】自記圧力計による圧力測定において、測定
開始後に一定体積内で温度変化が発生すると、ボイル・
シャルルの法則(気体体積Vは圧力Pに反比例し、絶対
温度Tに比例する)によって圧力値が変動してしまう。
例えば、供試気体の種類にもよるが、1℃の温度変化に
より約4.71Pa程度の圧力変動が生じる。この場
合、温度の上昇及び下降に対し圧力値はそれぞれ比例の
関係で変化する。
【0006】気密試験を行う際には、配管などに圧力を
加えて上記安定時間を確保した後、所定の測定時間(5
〜24分)のあいだこの配管内の圧力を測定し、気密及
び漏洩を確認するようになっている。気密試験中に温度
変化の影響を受けると、圧力値が変動してしまい、この
圧力変動が漏洩によるものであるのか、それとも温度に
よる影響なのかを判定することが困難になってしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の自記圧力計では、圧力測定を行っているときに温度変
化の影響を受けると、圧力値が変動してしまい、この圧
力変動が漏洩によるものであるのか、それとも温度によ
る影響なのかを判定することが困難になるという問題点
があった。温度上昇があった場合は、圧力値が上昇する
ために、実際は漏洩が発生していても圧力低下が検知さ
れないため、記録上漏洩を確認することができないとい
う問題点が生じる。また、温度低下があった場合は、圧
力値が低下するために、実際は正常であっても圧力低下
が検知されてしまい、漏洩していると誤判定するおそれ
があるという問題点が生じる。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、対象空間内の温度変化による圧力変動
分を除外して、常に正確な圧力測定を実施することが可
能であり、気密・漏洩試験の精度を向上させることがで
きる自記圧力計を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、対象空間の圧力測定を所
定の測定時間にわたり行って圧力測定値の表示等を行う
自記圧力計であって、前記対象空間の気体圧力を検知す
る圧力検知手段と、前記対象空間の温度を検知する温度
検知手段と、前記圧力検知手段及び温度検知手段の出力
に基づき、測定開始時の圧力測定値及び温度測定値を得
て初期圧力値及び温度初期値として記憶する初期値記憶
手段と、前記圧力検知手段及び温度検知手段の出力に基
づき、測定時間内の圧力測定値において前記初期圧力値
に対する温度変化による圧力変化量を求める圧力温度変
化量検出手段と、前記温度変化による圧力変化量を補正
した圧力温度補正値を求める圧力補正手段と、前記圧力
温度補正値と前記初期圧力値とを比較して圧力変動の有
無を判定する圧力変動判定手段と、を備えたものであ
る。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の自記圧力計において、前記圧力変動判定手段は、
前記圧力変動の判定において圧力変動有りと判定した場
合に、前記初期値記憶手段の初期圧力値をこの変動判定
時の圧力温度補正値に置き換えることを特徴としてい
る。
【0011】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
記載の自記圧力計において、前記圧力測定値として少な
くとも初期圧力値を表示する表示手段を備え、前記圧力
変動判定手段は、前記圧力変動の判定において圧力変動
有りと判定した場合に、前記表示手段における初期圧力
値の表示をこの変動判定時の圧力温度補正値に更新する
ことを特徴としている。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
記載の自記圧力計において、前記圧力変動判定手段は、
前記圧力温度補正値と前記初期圧力値との差が所定値以
上となった場合に圧力変動有りと判定することを特徴と
している。
【0013】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
記載の自記圧力計において、前記圧力変動判定手段は、
圧力測定値を表示する表示手段の表示分解能を前記所定
値として圧力変動判定を行うことを特徴としている。
【0014】上記構成においては、測定開始時の初期圧
力値及び温度初期値を記憶し、初期圧力値に対する温度
変化による圧力変化量を求めてこの圧力変化量分を補正
した圧力温度補正値を算出し、圧力温度補正値と初期圧
力値とを比較して圧力変動の有無を判定することによ
り、測定時間内の圧力測定値において対象空間内の温度
変化による圧力変動分が除外されるため、温度変化に影
響されない真の圧力測定値が得られ、常に正しい圧力変
動の検出が可能となる。したがって、測定環境における
温度変化の影響を無くして適正な気密・漏洩試験を実施
でき、気密・漏洩試験の精度を向上させることが可能と
なる。
【0015】また、圧力変動有りと判定された場合に、
記憶している初期圧力値をこの変動判定時の圧力温度補
正値に更新したり、表示手段における初期圧力値の表示
をこの圧力温度補正値に更新することにより、正確な圧
力変動の有無判定が可能となり、また、測定時間中に使
用者は常に正確な圧力測定値を確認することができるよ
うになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る
温度補正機能付き自記圧力計の全体正面図、図2は本実
施形態における自記圧力計の機能的構成を示すブロック
図、図3は自記圧力計の測定動作手順の第1の実施形態
を示すフローチャートである。
【0017】本実施形態では、デジタル方式の温度補正
機能付き自記圧力計の構成例を示す。図1に示すよう
に、自記圧力計1は、内部に制御用のマイクロコンピュ
ータを備え、測定値をデジタル値で表示する電子式の圧
力計である。
【0018】この自記圧力計1は、電源スイッチ2、通
常モード、定期測定モード、基準値比較モード等の測定
モードを切換選択するための測定モード選択スイッチ
3、測定開始を指示するためのスタートボタン4、圧力
測定値などを表示する表示手段として設けられた液晶表
示パネル(LCD)等からなる表示部5、測定データを
プリントアウトするプリンタ等からなる印字部6、供試
用ガスを取り込むためのガス栓7、各種設定等を行う場
合に操作するテンキー8、タイマなどの時間設定の際に
操作する時間設定ボタン9、配管容量値を入力する際に
操作する配管容量ボタン10、印字部6によりプリント
アウトする際に操作するプリントボタン11、印字部6
の記録紙を送る際に操作する紙送りボタン12を有して
構成される。表示部5には、初期値表示13、測定圧力
の最大値、最小値、閉塞圧などの測定値表示14、配管
容積表示15、測定時間表示16、過圧表示17、電池
交換表示18、及び測定中表示19が設けられている。
【0019】図2のブロック図で示すように、自記圧力
計1は、圧力検知手段に該当する圧力センサ20a及び
温度検知手段に該当する温度センサ20bを有してなる
センサ部20と、A/D変換部21と、装置全体の制御
を行うマイクロコンピュータ等からなる測定制御部22
と、異常時の警告を行う警告手段28と、表示部5及び
印字部6とを有して構成される。また、測定制御部22
は、圧力測定に関する各種動作制御を行うものであり、
内部にROM、RAM等を有して構成され、その機能的
構成として、タイマ部23、圧力測定値及び温度測定値
を算出する温度圧力測定部24、圧力温度変化量検出手
段及び圧力補正手段の機能を有する圧力補正部25、圧
力変動判定手段の機能を有する圧力変動判定部26、初
期値記憶手段の機能を有するメモリ部27を備えてい
る。
【0020】圧力センサ20aは、例えば電気式ダイヤ
フラム型センサが使用され、差動アンプ等を介して圧力
測定値としてアナログ電圧値を出力するものである。温
度センサ20bは、例えばサーモパイル型センサが使用
され、差動アンプ等を介して温度測定値としてアナログ
電圧値を出力するものである。これらの圧力センサ20
a及び温度センサ20bは自記圧力計本体に内蔵され、
配管内等の対象空間内の圧力及び温度を検知する構成と
なっている。A/D変換部21は、センサ部20からの
アナログ電圧値を測定制御部22のマイクロコンピュー
タで処理が可能なように所定のデジタル検出値に変換す
るものである。警告手段26は、ブザー音、警告表示等
で使用者に警告するものである。
【0021】タイマ部23は、測定時間を計測する測定
時間タイマや定期的に圧力変動判定を行う際の定期測定
タイマなどを有している。なお、これらのタイマは説明
上機能的に分けたもので、もちろん兼用可能である。タ
イマ部23は測定制御部22に内蔵しても外部に別体に
設けても良い。温度圧力測定部24は、センサ部20の
出力に基づいて圧力測定値及び温度測定値を得て、初期
圧力値及び温度初期値と測定時間内における圧力測定値
及び温度測定値とともに圧力変化量を算出してメモリ部
27に登録するものである。圧力補正部25は、前記圧
力変化量に基づき温度変化による圧力変化分を補正して
温度影響を取り除いた圧力温度補正値を得るものであ
る。圧力変動判定部26は、前記圧力温度補正値と初期
圧力値との比較により測定対象の配管内等における実際
の圧力変動の有無を判定するものである。メモリ部27
は、ROM、RAM等を有して構成され、前記初期圧力
値等を記憶するとともに、温度変化に対する圧力変動の
変換式又は変換テーブルを格納している。
【0022】次に、本実施形態の自記圧力計の動作につ
いて説明する。圧力測定を行う場合は、まず測定開始前
の準備段階として、使用者は図1に示す自記圧力計1の
電源スイッチ2をオンし、測定モード選択スイッチ3で
測定モードを選択する。次に、使用者は、配管容量ボタ
ン10、時間設定ボタン9などのボタンを押して、テン
キー8より所定の入力を行う。例えば、全体の測定時間
(例えば5〜24分)を設定する場合は、時間設定ボタ
ン9を押してテンキー8より5→0→0と入力し、表示
部5上の測定時間表示16の“00:05:00”など
の表示を確認しながら設定する。続いて、配管容量や定
期監視における定期測定時間等も同様に設定する。
【0023】次いで、スタートボタン4を押すと、測定
が開始され、ガス栓7から取り込んだ供試用ガス(漏洩
試験の場合は空気)等の気体の圧力及び温度がセンサ部
20で検出される。センサ部20から出力されるアナロ
グ電圧値は、A/D変換部21でデジタル検出値に変換
された後、測定制御部22に入力されて処理される。測
定制御部22は、所定の安定時間が経過した時点で、温
度圧力測定部24において演算により求めた圧力測定値
及び温度測定値を測定開始時の初期値として、メモリ部
27のメモリ又はレジスタ(図示していない)等に保存
・登録する。またこのとき、初期圧力値等を表示部5上
の初期値表示13の領域に表示する。
【0024】その後、設定された測定時間のあいだ、実
際の圧力測定を所定の周期で繰り返し実施し、温度圧力
測定部24で圧力測定値及び温度測定値を求める。そし
て、得られた圧力測定値及び温度測定値に基づいて圧力
補正部25で温度変化による圧力変化分を補正した圧力
温度補正値を算出し、圧力変動判定部26で圧力温度補
正値と初期圧力値との比較により圧力変動の有無判定を
行い、測定結果を表示部5に表示する。このとき、測定
中表示19を点灯させるようにする。測定時間が終了し
た時点において、この測定終了時の圧力測定値を最終値
として表示すると共に、保存してある初期値を読み出
し、(初期値−最終値)=圧力差の式により圧力差を求
めて、この圧力差を差圧値として表示する。また、測定
終了後に圧力測定値の最大値、最小値、平均値などを表
示することもできる。
【0025】また、表示部5の表示データなどを印字部
6でプリントアウトする場合は、プリントボタン11及
び紙送りボタン12を押すことにより、紙に印字するこ
とができる。
【0026】次に、圧力測定時の処理における第1の実
施形態を図3のフローチャートに基づいて詳しく説明す
る。このフローチャートの処理は、測定制御部22のタ
イマ部23、温度圧力測定部24、圧力補正部25、圧
力変動判定部26、及びメモリ部27において実行され
る。
【0027】測定開始時には、測定制御部22は設定値
に基づいてタイマ部23の測定時間タイマをスタートさ
せる(ステップS31)。またこのとき、温度圧力測定
部24は、センサ部20で検知されA/D変換部21で
変換されて入力された圧力及び温度のデジタル検出値を
基に演算により圧力測定値及び温度測定値の初期値を求
め、初期圧力値(圧力1)及び初期温度値(温度1)と
してメモリ部27に保存・登録する(ステップS3
2)。また、この初期圧力値及び初期温度値を表示部5
上の初期値表示13に表示する。
【0028】次に、測定制御部22は、設定された一定
の測定時間内に所定の周期で圧力監視するためのタイマ
部23の定期測定タイマをスタートさせる(ステップS
33)。続いて、測定時間タイマがオーバーしたか(カ
ウントアップしたか)否かを判断し(ステップS3
4)、測定時間の終了を判断する。ここでまだ測定時間
内である場合は、続いて定期測定タイマがオーバーした
か(カウントアップしたか)否かを判断する(ステップ
S35)。ここでまだ定期測定タイマがオーバーしてお
らず、定期測定のタイミングとなっていない場合は、ス
テップS34に戻ってタイマ判定処理を繰り返し、定期
測定のタイミングまで待機する。ここでの測定時間タイ
マ及び定期測定タイマの判断は、メモリ部27上の書込
みフラグの状態を参照してタイマオーバーか否かを判断
する。
【0029】ステップS35の判断で定期測定タイマが
オーバーして定期測定のタイミングとなったときに、温
度圧力測定部24によりこの時点の圧力測定値及び温度
測定値を求めて、それぞれ圧力2及び温度2としてメモ
リ部27に記憶する(ステップS36)。そして、圧力
補正部25において、現在の温度測定値(温度2)と初
期温度値(温度1)との差(Δ温度=温度2−温度1)
を求めて、この温度差(Δ温度)が0より大きい(温度
2−温度1>0)か否かを判断する(ステップS3
7)。
【0030】ステップS37の判断でΔ温度が0より大
きい、つまり温度上昇が生じて変化温度値が正の値とな
った場合は、メモリ部27に記憶されているプログラム
の温度変化に対する圧力変動の変換式にΔ温度の値を代
入して、温度変化に対応する圧力変化量を算出し、これ
を圧力変化1としてメモリ部27に記憶する(ステップ
S38)。なお、変換式の代わりに変換テーブル等を用
いることもできる。そして、現在の圧力測定値(圧力
2)からこの圧力変化量(圧力変化1)を減算し(圧力
2−圧力変化1)、温度変化分を補正した圧力温度補正
値(圧力3)を求める(ステップS39)。これによ
り、現在の測定時間中の圧力測定値において温度上昇の
影響を除外して補正された値を得ることができる。
【0031】次に、圧力変動判定部26において、初期
圧力値(圧力1)と最終的に補正された圧力温度補正値
(圧力3)とを比較してこれらの値の差の絶対値を求
め、この圧力差が所定値(ここでは10Paとする)以
上か否か(|圧力1−圧力3|≧10Pa)を判断する
(ステップS40)。ここで、圧力3と圧力1の差が1
0Paより小さい場合は、圧力変動無しと判断してステ
ップS33の処理へ戻る。上記所定値10Paは、表示
部5における表示分解能に該当し、温度変化の影響を補
正した状態で圧力測定値の表示に変化が生じるような圧
力変化量があったか否かによって、圧力変動の有無を判
定するようにしている。
【0032】ステップS40の判断で圧力3と圧力1の
差が10Pa以上の場合は、圧力変動判定部26は圧力
変動有りと判断して、このときの圧力温度補正値を初期
圧力値とするとともに(圧力3→圧力1)、温度測定値
を初期温度値として(温度2→温度1)温度と圧力の初
期値を置き換える。そして、新たな初期圧力値及び初期
温度値をメモリ部27に保存・登録するとともに、表示
部5に表示して表示データを更新する(ステップS4
1)。
【0033】一方、ステップS37の判断で、Δ温度が
0より小さい、つまり温度下降が生じて変化温度値が負
の値となった場合は、圧力補正部25においてステップ
S38と同様にメモリ部27に記憶されているプログラ
ムの温度変化に対する圧力変動の変換式にΔ温度の値を
代入して、温度変化に対応する圧力変化量を算出し、こ
れを圧力変化2としてメモリ部27に記憶する(ステッ
プS42)。そして、現在の圧力測定値(圧力2)にこ
の圧力変化量(圧力変化2)を加算し(圧力2+圧力変
化2)、温度変化分を補正した圧力温度補正値(圧力
4)を求める(ステップS43)。これにより、現在の
測定時間中の圧力測定値において温度下降の影響を除外
して補正された値を得ることができる。
【0034】次に、圧力変動判定部26において、初期
圧力値(圧力1)と補正された圧力温度補正値(圧力
4)とを比較してこれらの値の差の絶対値を求め、この
圧力差が所定値10Pa以上か否か(|圧力1−圧力4
|≧10Pa)を判断する(ステップS44)。ここ
で、圧力4と圧力1の差が10Paより小さい場合は、
圧力変動無しと判断してステップS33の処理へ戻る。
【0035】また、ステップS44の判断で圧力4と圧
力1の差が10Pa以上の場合は、圧力変動判定部26
は圧力変動有りと判断して、このときの圧力温度補正値
を初期圧力値とするとともに(圧力4→圧力1)、温度
測定値を初期温度値として(温度2→温度1)温度と圧
力の初期値を置き換える。そして、新たな初期圧力値及
び初期温度値をメモリ部27に保存・登録するととも
に、表示部5に表示して表示データを更新する(ステッ
プS45)。
【0036】以上の処理を繰り返し、ステップS34の
判断で測定時間タイマがオーバーして測定時間が経過し
たら、圧力及び温度の測定を終了する(ステップS4
6)。そして、更新された現在までの初期圧力値(圧力
1)及び初期温度値(温度1)を、すなわち、温度変化
の影響を除去するよう補正した圧力測定値及び温度測定
値の測定結果を測定記録として印字部6よりプリントア
ウトする(ステップS47)。
【0037】このように、本実施形態によれば、所定の
定期測定タイミング毎に測定した温度測定値と初期温度
値との差を求め、この温度変化量に対応する圧力変化量
を求めて圧力測定値から減算又は加算することで、温度
変化による圧力変動分を補正する構成によって、圧力測
定値への温度変化による影響が除去され、正確な圧力変
動を検知することができる。これにより、常に正確で迅
速な圧力測定を実施することが可能で、温度変化に起因
する圧力変動の誤判定がなくなり、気密・漏洩試験の精
度を向上することが可能となる。
【0038】次に、圧力測定時の処理における第2の実
施形態を図4のフローチャートに基づいて説明する。図
4は自記圧力計の測定動作手順の第2の実施形態を示す
フローチャートである。
【0039】第2の実施形態は、第1の実施形態におけ
る温度圧力測定部24の動作に相当する部分を変更した
ものである。第1の実施形態では、図3のステップS3
6において温度及び圧力測定処理を行う前に、ステップ
S33〜S35において測定時間タイマ及び定期測定タ
イマの状態を判定し、定期測定のタイミング毎に温度及
び圧力の測定を行っている。これに対して、第2実施形
態では、図4に示すように、ステップS55において温
度及び圧力測定処理を行う前に、ステップS53及びS
54において測定時間タイマの状態を判定するとともに
所定値を超える圧力変化があるか否かを判定し、所定値
以上の圧力変化があった場合に温度及び圧力の測定を行
うようになっている。すなわち、定期測定タイマの設定
により全ての定期測定タイミング毎に圧力測定を行って
圧力変化をチェックする定期監視に代えて、所定値10
Paをしきい値として、このしきい値を超えた場合のみ
圧力測定を行うように処理手続きを効率化した点が異な
る。
【0040】測定開始時には、測定制御部22は設定値
に基づいてタイマ部23の測定時間タイマをスタートさ
せる(ステップS51)。またこのとき、温度圧力測定
部24は、センサ部20で検知されA/D変換部21で
変換されて入力された圧力及び温度のデジタル検出値を
基に演算により圧力測定値及び温度測定値の初期値を求
め、初期圧力値(圧力1)及び初期温度値(温度1)と
してメモリ部27に保存・登録する(ステップS5
2)。また、この初期圧力値及び初期温度値を表示部5
上の初期値表示13に表示する。
【0041】次に、測定制御部22は、測定時間タイマ
がオーバーしたか(カウントアップしたか)否かを判断
し(ステップS53)、測定時間の終了を判断する。こ
こでまだ測定時間内である場合は、続いて所定値(ここ
では10Pa)を超える圧力変化があるか否かを判断す
る(ステップS54)。この圧力変化量の判断はA/D
変換部21の出力又は温度圧力測定部24の出力に基づ
いて行えば良い。
【0042】ステップS54の判断で10Paを超える
圧力変化が生じていない場合は、ステップS53に戻っ
てタイマ判定処理及び圧力変化判定処理を繰り返し、所
定値以上の圧力変化が生じるまで待機する。そして、ス
テップS54の判断で10Paを超える圧力変化が生じ
たときに、温度圧力測定部24によりこの時点の圧力測
定値及び温度測定値を求めて、それぞれ圧力2及び温度
2としてメモリ部27に記憶する(ステップS55)。
【0043】以降のステップS56〜S66までの処理
は、第1の実施形態におけるステップS37〜S47の
処理と同様であり、ここでは重複するため説明を省略す
る。すなわち、所定値以上の圧力変化が生じた時点で測
定した温度測定値と初期温度値との差を求め、この温度
変化量に対応する圧力変化量を求めて圧力測定値から減
算又は加算することで、温度変化による圧力変動分を温
度変化による圧力変動分を補正し、圧力測定値への温度
変化による影響を除去した状態で圧力変動の有無を判定
する。
【0044】このように、本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様に初期温度値からの温度変化量に対応す
る圧力変化量を求めて圧力測定値から減算又は加算する
ことで、温度変化による圧力変動分を補正する構成によ
って、圧力測定値への温度変化による影響を除去でき、
正確な圧力変動を検知することができるという効果が得
られる。また、圧力変動判定の基準値とする10Pa
(表示部の表示分解能)以上の圧力変化があった場合に
のみ、圧力測定及び温度補正を行って圧力変動を判定す
るように構成したので、気密・漏洩試験時の測定手順の
無駄を省き、効率的な圧力測定を実施することができ
る。
【0045】なお、上記実施形態では圧力変動有りと判
定された時点で表示部の測定値表示を更新する場合の動
作を説明したが、これに限るものではなく、表示部の測
定値表示を更新しないタイプ(測定開始時の初期圧力値
を表示して測定終了時まで圧力値の表示を更新せず、測
定終了時点で現在の圧力値に表示を更新する測定方式)
の自記圧力計においても、内部でマイクロコンピュータ
が同様なロジックで常時(定期的に)圧力監視を行うよ
うにすることで、本発明の測定制御部の構成を同様に適
用できる。
【0046】以上説明した本実施形態によれば、気密・
漏洩試験の所定の測定時間において温度変化による圧力
変動の誤検出を防止でき、温度によらない真の圧力変動
のみを正確に検出することが可能となる。したがって、
温度変化によって圧力測定値の表示が更新されることも
なく、測定値表示が安定する。また、気密・漏洩の判定
を容易かつ正確に行うことができる。さらに、使用者が
温度変化を監視して自身で計算により圧力測定値の補正
を行うような手間も省くことができ、効率的に圧力測定
を行うことができる。この結果、測定環境にかかわらず
常により正確な気密・漏洩試験を実施可能であり、試験
の精度を向上させることができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、測
定開始時の初期圧力値及び温度初期値を記憶し、初期圧
力値に対する温度変化による圧力変化量を求めてこの圧
力変化量分を補正した圧力温度補正値を算出し、圧力温
度補正値と初期圧力値とを比較して圧力変動の有無を判
定することにより、測定時間内の圧力測定値において対
象空間内の温度変化による圧力変動分を除外することが
でき、温度変化に影響されない真の圧力測定値が得ら
れ、常に正確な圧力測定を実施することが可能となる。
したがって、測定環境における温度変化の影響を無くし
て常時正しい圧力変動の検出が可能であり、適正な気密
・漏洩試験を実施できるため、気密・漏洩試験の精度を
向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る温度補正機能付き自
記圧力計の全体正面図である。
【図2】本実施形態における自記圧力計の機能的構成を
示すブロック図である。
【図3】自記圧力計の測定動作手順の第1の実施形態を
示すフローチャートである。
【図4】自記圧力計の測定動作手順の第2の実施形態を
示すフローチャートである。
【符号の説明】 1 自記圧力計 2 電源スイッチ 3 測定モード切換えスイッチ 4 スタートボタン 5 表示部 6 印字部 13 初期値表示 14 測定値表示 20 センサ部 20a 圧力センサ 20b 温度センサ 21 A/D変換部 22 測定制御部 23 タイマ部 24 温度圧力測定部 25 圧力補正部 26 圧力変動判定部 27 メモリ部 28 警告手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象空間の圧力測定を所定の測定時間に
    わたり行って圧力測定値の表示等を行う自記圧力計であ
    って、 前記対象空間の気体圧力を検知する圧力検知手段と、 前記対象空間の温度を検知する温度検知手段と、 前記圧力検知手段及び温度検知手段の出力に基づき、測
    定開始時の圧力測定値及び温度測定値を得て初期圧力値
    及び温度初期値として記憶する初期値記憶手段と、 前記圧力検知手段及び温度検知手段の出力に基づき、測
    定時間内の圧力測定値において前記初期圧力値に対する
    温度変化による圧力変化量を求める圧力温度変化量検出
    手段と、 前記温度変化による圧力変化量相当分を補正した圧力温
    度補正値を求める圧力補正手段と、 前記圧力温度補正値と前記初期圧力値とを比較して圧力
    変動の有無を判定する圧力変動判定手段と、 を備えたことを特徴とする自記圧力計。
  2. 【請求項2】 前記圧力変動判定手段は、前記圧力変動
    の判定において圧力変動有りと判定した場合に、前記初
    期値記憶手段の初期圧力値をこの変動判定時の圧力温度
    補正値に置き換えることを特徴とする請求項1に記載の
    自記圧力計。
  3. 【請求項3】 前記圧力測定値として少なくとも初期圧
    力値を表示する表示手段を備え、 前記圧力変動判定手段は、前記圧力変動の判定において
    圧力変動有りと判定した場合に、前記表示手段における
    初期圧力値の表示をこの変動判定時の圧力温度補正値に
    更新することを特徴とする請求項1に記載の自記圧力
    計。
  4. 【請求項4】 前記圧力変動判定手段は、前記圧力温度
    補正値と前記初期圧力値との差が所定値以上となった場
    合に圧力変動有りと判定することを特徴とする請求項1
    に記載の自記圧力計。
  5. 【請求項5】 前記圧力変動判定手段は、圧力測定値を
    表示する表示手段の表示分解能を前記所定値として圧力
    変動判定を行うことを特徴とする請求項4に記載の自記
    圧力計。
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