JP2000218727A - 樹脂複合型制振金属板 - Google Patents
樹脂複合型制振金属板Info
- Publication number
- JP2000218727A JP2000218727A JP11021140A JP2114099A JP2000218727A JP 2000218727 A JP2000218727 A JP 2000218727A JP 11021140 A JP11021140 A JP 11021140A JP 2114099 A JP2114099 A JP 2114099A JP 2000218727 A JP2000218727 A JP 2000218727A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- vibration damping
- metal plate
- burrs
- damping
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 打抜き加工や切断時における切断面の樹脂バ
リや、プレス加工した際における端面からの樹脂のはみ
出しを防止できる樹脂複合型制振金属板を提供すこと。 【解決手段】 表裏層が金属板で中間層が制振樹脂層か
らなる制振板において、制振樹脂層を、40℃での剪断接
着強度が400N/cm2以上で、ゲル分率が75%以上であり、
かつ、200 ℃における動的剛性率が0.3MPa以上の熱硬化
性樹脂とすることにより、前記樹脂バリや樹脂のはみ出
しを防止して製品内部に樹脂バリが飛散することをなく
し、樹脂埃に起因する機器類の故障を防止することが可
能となる。
リや、プレス加工した際における端面からの樹脂のはみ
出しを防止できる樹脂複合型制振金属板を提供すこと。 【解決手段】 表裏層が金属板で中間層が制振樹脂層か
らなる制振板において、制振樹脂層を、40℃での剪断接
着強度が400N/cm2以上で、ゲル分率が75%以上であり、
かつ、200 ℃における動的剛性率が0.3MPa以上の熱硬化
性樹脂とすることにより、前記樹脂バリや樹脂のはみ出
しを防止して製品内部に樹脂バリが飛散することをなく
し、樹脂埃に起因する機器類の故障を防止することが可
能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚の金属板の間
に樹脂層を積層してなる樹脂複合制振金属板に関する。
本発明の樹脂複合制振金属板は、電子機器部品や精密機
械のケース等に使用され、機器から発生する振動騒音を
低減させることを目的とするものである。本発明の適用
箇所としては、ハードディスクケース、コンピューター
ケース、光磁気ディスクプレーヤー、カセットテープレ
コーダー、電話・ファックス機器類等のケース及びシャ
ーシのようなゴミや塵をきらう精密機械類が挙げられ
る。
に樹脂層を積層してなる樹脂複合制振金属板に関する。
本発明の樹脂複合制振金属板は、電子機器部品や精密機
械のケース等に使用され、機器から発生する振動騒音を
低減させることを目的とするものである。本発明の適用
箇所としては、ハードディスクケース、コンピューター
ケース、光磁気ディスクプレーヤー、カセットテープレ
コーダー、電話・ファックス機器類等のケース及びシャ
ーシのようなゴミや塵をきらう精密機械類が挙げられ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車部品に対して騒音低減
を目的として制振鋼板が用いられているが、自動車用の
部品では、深絞り加工品のフランジ端面部や打抜き加工
品の切断面に微少な樹脂バリが発生しても、実用上問題
にはならなかった。一方、ハードディスク等の電子機器
製品では機器内部にゴミや塵が発生すると機器の損傷を
招くため、制振材料を使用する場合においても機器内部
にゴミや塵が入らないようにしなければならない。しか
しながら、従来の樹脂複合型制振金属板は、打抜き加工
した際に樹脂の微少なバリが残ったり、プレス加工した
際に端面から微量の樹脂がはみ出しバリとなることがあ
り、樹脂バリが機器内部に飛散する恐れがあって清浄性
を要求される電子機器製品用途には不向きであった。
を目的として制振鋼板が用いられているが、自動車用の
部品では、深絞り加工品のフランジ端面部や打抜き加工
品の切断面に微少な樹脂バリが発生しても、実用上問題
にはならなかった。一方、ハードディスク等の電子機器
製品では機器内部にゴミや塵が発生すると機器の損傷を
招くため、制振材料を使用する場合においても機器内部
にゴミや塵が入らないようにしなければならない。しか
しながら、従来の樹脂複合型制振金属板は、打抜き加工
した際に樹脂の微少なバリが残ったり、プレス加工した
際に端面から微量の樹脂がはみ出しバリとなることがあ
り、樹脂バリが機器内部に飛散する恐れがあって清浄性
を要求される電子機器製品用途には不向きであった。
【0003】従来から樹脂複合型制振金属板の樹脂密着
性を向上させるために、いくつかの提案がなされている
が、樹脂複合型制振金属板を加工した際の樹脂のバリや
樹脂のはみ出しを低減する方法に関しては、従来技術で
の解決は困難であった。ちなみに、従来の樹脂複合型制
振金属板の樹脂密着性を向上させる方法としては、例え
ば、鋼板と熱可塑性樹脂からなる制振鋼板において、鋼
板の接着面の面粗さを特定することによって接着力を向
上させる方法(特開平1−127332号)、特定の関
係を満足するように圧着することにより、溶接性と密着
性に優れた制振鋼板を製造する方法(特開平3−272
842号)、芯材樹脂に熱硬化性樹脂を使用し金属フィ
ラーにNi粒子を使用し、フィラー径と樹脂厚の比およ
びフィラー配合量を特定の値にコントロールすることに
より良好な溶接性と密着性を付与する方法(特開平4−
77245号)、鋼板の接着面側に特定範囲の表面粗さ
を持つ合金溶融化亜鉛メッキ層を有しその上に塗布型ク
ロメート処理層を有する(特開平5−286071
号)、等の制振鋼板が提案されている。
性を向上させるために、いくつかの提案がなされている
が、樹脂複合型制振金属板を加工した際の樹脂のバリや
樹脂のはみ出しを低減する方法に関しては、従来技術で
の解決は困難であった。ちなみに、従来の樹脂複合型制
振金属板の樹脂密着性を向上させる方法としては、例え
ば、鋼板と熱可塑性樹脂からなる制振鋼板において、鋼
板の接着面の面粗さを特定することによって接着力を向
上させる方法(特開平1−127332号)、特定の関
係を満足するように圧着することにより、溶接性と密着
性に優れた制振鋼板を製造する方法(特開平3−272
842号)、芯材樹脂に熱硬化性樹脂を使用し金属フィ
ラーにNi粒子を使用し、フィラー径と樹脂厚の比およ
びフィラー配合量を特定の値にコントロールすることに
より良好な溶接性と密着性を付与する方法(特開平4−
77245号)、鋼板の接着面側に特定範囲の表面粗さ
を持つ合金溶融化亜鉛メッキ層を有しその上に塗布型ク
ロメート処理層を有する(特開平5−286071
号)、等の制振鋼板が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の樹脂複
合型制振金属板は、接着強度を向上させて加工後の樹脂
層の剥離を抑制するという点では効果があるものの、い
ずれも樹脂のバリや樹脂はみ出しを抑止できるものでは
なかった。本発明は、上記従来の発明では解決され得な
かった、樹脂複合型制振金属板の打抜き加工や切断時の
切断面の樹脂のバリや、プレス加工後のフランジ端面で
発生し易い樹脂のはみ出しを防止することを目的とする
ものである。
合型制振金属板は、接着強度を向上させて加工後の樹脂
層の剥離を抑制するという点では効果があるものの、い
ずれも樹脂のバリや樹脂はみ出しを抑止できるものでは
なかった。本発明は、上記従来の発明では解決され得な
かった、樹脂複合型制振金属板の打抜き加工や切断時の
切断面の樹脂のバリや、プレス加工後のフランジ端面で
発生し易い樹脂のはみ出しを防止することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解決するため鋭意検討を行った結果、樹脂複合型制振
金属板の制振樹脂層の特性を最適化することにより、打
抜き加工や切断時の切断面の樹脂のバリや、プレス加工
後のフランジ端面で発生し易い樹脂のはみ出しを抑制で
きることを見出した。すなわち、本発明の要旨は、表裏
層が金属板で中間層が制振樹脂層からなる制振板におい
て、制振樹脂層が、40℃での剪断接着強度が400N/cm2以
上であり、かつ、ゲル分率が75%以上であり、かつ、20
0 ℃における動的剛性率が0.3MPa以上の熱硬化性樹脂で
あることを特徴とする樹脂バリ発生の少ない樹脂複合型
制振金属板である。
を解決するため鋭意検討を行った結果、樹脂複合型制振
金属板の制振樹脂層の特性を最適化することにより、打
抜き加工や切断時の切断面の樹脂のバリや、プレス加工
後のフランジ端面で発生し易い樹脂のはみ出しを抑制で
きることを見出した。すなわち、本発明の要旨は、表裏
層が金属板で中間層が制振樹脂層からなる制振板におい
て、制振樹脂層が、40℃での剪断接着強度が400N/cm2以
上であり、かつ、ゲル分率が75%以上であり、かつ、20
0 ℃における動的剛性率が0.3MPa以上の熱硬化性樹脂で
あることを特徴とする樹脂バリ発生の少ない樹脂複合型
制振金属板である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。樹脂複合型制振金属板を製造する方法とし
ては、表裏金属板を加熱炉あるいは加熱ロール等で加熱
し、表裏金属板間に熱可塑性樹脂のフィルムを挿入圧着
することにより熱融着させる方法と、塗料タイプの樹脂
を表裏鋼板の樹脂接着面側にロールコーターやナイフエ
ッヂコーター、カーテンフローコーター等によって塗布
し乾燥炉等を通して溶剤を揮発させた後、加熱圧着する
方法がある。一般に前者をフィルムタイプ、後者を塗布
タイプと呼んで区別している。
に説明する。樹脂複合型制振金属板を製造する方法とし
ては、表裏金属板を加熱炉あるいは加熱ロール等で加熱
し、表裏金属板間に熱可塑性樹脂のフィルムを挿入圧着
することにより熱融着させる方法と、塗料タイプの樹脂
を表裏鋼板の樹脂接着面側にロールコーターやナイフエ
ッヂコーター、カーテンフローコーター等によって塗布
し乾燥炉等を通して溶剤を揮発させた後、加熱圧着する
方法がある。一般に前者をフィルムタイプ、後者を塗布
タイプと呼んで区別している。
【0007】フィルムタイプが熱可塑性樹脂フィルムを
使用するのに対し、塗布タイプは熱可塑性樹脂でも、熱
硬化性樹脂でも使用することができる点で異なる。本発
明の樹脂複合制振金属板は、上記塗布タイプの製造方法
において適用できるものである。熱硬化性樹脂の場合フ
ィルム製造段階で樹脂の硬化反応が進んでしまうため、
金属板とフィルムを貼り合せるのが困難となるが、塗付
タイプならば、乾燥・ 圧着温度を最適化すれば樹脂が硬
化する前に貼り合わせられるので、製造性の観点からは
塗付タイプの方がフィルムタイプよりも容易である。
使用するのに対し、塗布タイプは熱可塑性樹脂でも、熱
硬化性樹脂でも使用することができる点で異なる。本発
明の樹脂複合制振金属板は、上記塗布タイプの製造方法
において適用できるものである。熱硬化性樹脂の場合フ
ィルム製造段階で樹脂の硬化反応が進んでしまうため、
金属板とフィルムを貼り合せるのが困難となるが、塗付
タイプならば、乾燥・ 圧着温度を最適化すれば樹脂が硬
化する前に貼り合わせられるので、製造性の観点からは
塗付タイプの方がフィルムタイプよりも容易である。
【0008】次に、樹脂複合型制振金属板の加工の際に
発生する樹脂バリについてであるが、樹脂バリが発生す
る加工形態には2つのタイプがある。即ち、1つは打抜
き穴加工や板切断のような剪断加工で樹脂バリが発生す
るタイプであり、もう1つは連続プレス成形のように加
工発熱によって金型の温度が高くなっている場合にフラ
ンジ部など面圧の高い部分で端面に微少な樹脂のにじみ
出しによる樹脂バリが発生する場合である。
発生する樹脂バリについてであるが、樹脂バリが発生す
る加工形態には2つのタイプがある。即ち、1つは打抜
き穴加工や板切断のような剪断加工で樹脂バリが発生す
るタイプであり、もう1つは連続プレス成形のように加
工発熱によって金型の温度が高くなっている場合にフラ
ンジ部など面圧の高い部分で端面に微少な樹脂のにじみ
出しによる樹脂バリが発生する場合である。
【0009】打抜き穴加工や切断のような剪断加工で樹
脂バリが発生する場合の多くは、加工刃間のクリアラン
ス調整の不良によるものが大部分であるが、クリアラン
スを最適化しても微少な樹脂バリが発生する場合が多
い。これは制振樹脂がガラス転移点温度以上の軟化した
状態にならないと制振性を発現しないため、常温域に制
振性を付与した制振樹脂では、加工温度域で既に柔か
く、剪断加工の際、樹脂が伸びて切れ難くなっているた
めと考えられる。また、プレス成形で板の端面に樹脂バ
リが発生し易いのも制振樹脂が加工温度域で軟化してい
ることに起因していると考えられる。特に温度と加圧力
が高い部分では樹脂が流動し易くなるので、端面部に樹
脂バリが発生し易くなると考えられる。
脂バリが発生する場合の多くは、加工刃間のクリアラン
ス調整の不良によるものが大部分であるが、クリアラン
スを最適化しても微少な樹脂バリが発生する場合が多
い。これは制振樹脂がガラス転移点温度以上の軟化した
状態にならないと制振性を発現しないため、常温域に制
振性を付与した制振樹脂では、加工温度域で既に柔か
く、剪断加工の際、樹脂が伸びて切れ難くなっているた
めと考えられる。また、プレス成形で板の端面に樹脂バ
リが発生し易いのも制振樹脂が加工温度域で軟化してい
ることに起因していると考えられる。特に温度と加圧力
が高い部分では樹脂が流動し易くなるので、端面部に樹
脂バリが発生し易くなると考えられる。
【0010】前記のごとく、従来は、常温域に制振性を
有する制振樹脂では、樹脂バリの発生を防ぐのは困難と
考えられてきたが、本発明者の検討によれば、樹脂の特
性を最適化すれば、樹脂バリの発生を低減できることが
明らかになった。即ち、制振樹脂層を、40℃での剪断接
着強度が400N/cm2以上で、かつ、ゲル分率が75%以上で
あり、かつ、200 ℃における動的剛性率が0.3MPa以上の
熱硬化性樹脂とすることで、樹脂バリの発生を低減する
ことが可能となるものである。
有する制振樹脂では、樹脂バリの発生を防ぐのは困難と
考えられてきたが、本発明者の検討によれば、樹脂の特
性を最適化すれば、樹脂バリの発生を低減できることが
明らかになった。即ち、制振樹脂層を、40℃での剪断接
着強度が400N/cm2以上で、かつ、ゲル分率が75%以上で
あり、かつ、200 ℃における動的剛性率が0.3MPa以上の
熱硬化性樹脂とすることで、樹脂バリの発生を低減する
ことが可能となるものである。
【0011】剪断接着強度が低いと打抜き穴加工や切断
のような剪断加工時に加工端部の表裏金属層が剥離し易
くなり樹脂層が単独で引き伸ばされる結果樹脂バリが発
生するので、好ましくない。連続的な加工を行った場
合、加工発熱によって加工刃の温度も高くなるので、剪
断接着強度としては40℃で400N/cm2以上は必要である。
剪断接着強度が400N/cm2未満だと加工端面部の微少域で
表裏金属板が剥離するため、樹脂層が単独で伸ばされて
樹脂バリが発生し易くなり、好ましくない。ちなみに制
振樹脂は低温にする程、剪断接着強度も高くなるので、
加工時はできるだけ加工刃や板の温度が高くならないよ
うに冷却するなどしてやる方がより樹脂バリ発生を少な
くすることができる。
のような剪断加工時に加工端部の表裏金属層が剥離し易
くなり樹脂層が単独で引き伸ばされる結果樹脂バリが発
生するので、好ましくない。連続的な加工を行った場
合、加工発熱によって加工刃の温度も高くなるので、剪
断接着強度としては40℃で400N/cm2以上は必要である。
剪断接着強度が400N/cm2未満だと加工端面部の微少域で
表裏金属板が剥離するため、樹脂層が単独で伸ばされて
樹脂バリが発生し易くなり、好ましくない。ちなみに制
振樹脂は低温にする程、剪断接着強度も高くなるので、
加工時はできるだけ加工刃や板の温度が高くならないよ
うに冷却するなどしてやる方がより樹脂バリ発生を少な
くすることができる。
【0012】次にゲル分率を75%以上とする理由につい
てであるが、打抜き加工した場合、熱可塑性樹脂のよう
に全く架橋されていないものだと樹脂が局部的に伸びや
すく、糸状の細いバリが発生し易い。熱硬化性樹脂の場
合は糸状のバリは短くなる傾向が見られるが、ゲル分率
が低い場合、樹脂バリは完全にはなくならない。ゲル分
率が75%以上になると高分子鎖の流動が殆ど起らなくな
るので、フィルムが破断する際、局部的に伸びることが
なくなり、糸状の樹脂バリは発生しなくなる。
てであるが、打抜き加工した場合、熱可塑性樹脂のよう
に全く架橋されていないものだと樹脂が局部的に伸びや
すく、糸状の細いバリが発生し易い。熱硬化性樹脂の場
合は糸状のバリは短くなる傾向が見られるが、ゲル分率
が低い場合、樹脂バリは完全にはなくならない。ゲル分
率が75%以上になると高分子鎖の流動が殆ど起らなくな
るので、フィルムが破断する際、局部的に伸びることが
なくなり、糸状の樹脂バリは発生しなくなる。
【0013】また、プレス加工によって発生する樹脂バ
リに関してもゲル分率が75%以上の高架橋状態だと高温
高圧の条件下でもフランジ端部から樹脂がにじみ出すこ
とがない。これに対しゲル分率が75%未満だと打抜き加
工のような剪断加工で短い糸状のバリが発生し易くな
る。また、プレス加工においても、ゲル分率が75%未満
だと樹脂が流動し易いので、フランジ端部から樹脂がに
じみ出してバリになる場合があり、好ましくない。
リに関してもゲル分率が75%以上の高架橋状態だと高温
高圧の条件下でもフランジ端部から樹脂がにじみ出すこ
とがない。これに対しゲル分率が75%未満だと打抜き加
工のような剪断加工で短い糸状のバリが発生し易くな
る。また、プレス加工においても、ゲル分率が75%未満
だと樹脂が流動し易いので、フランジ端部から樹脂がに
じみ出してバリになる場合があり、好ましくない。
【0014】次に200 ℃における樹脂の動的剛性率を0.
3MPa以上とする理由を述べる。プレス成形では連続的に
加工を行うと金型の温度がかなりの高温に達する場合が
ある。温度が高くなるに従って樹脂は柔かくなるため、
熱可塑性樹脂のように樹脂が架橋されていないとフラン
ジ部のシワ押さえ圧だけでも樹脂が端部からにじみ出す
場合がある。熱硬化性樹脂の場合だと高分子鎖が架橋さ
れているので、温度が上がってもある程度のしわ押さえ
圧までは樹脂がにじみ出すことはないが、圧力が高くな
るに従って樹脂によってはゲル分率が高くても樹脂の変
形抵抗が低くなるため、高圧のかかる部分で局所的に樹
脂バリが発生するものがある。
3MPa以上とする理由を述べる。プレス成形では連続的に
加工を行うと金型の温度がかなりの高温に達する場合が
ある。温度が高くなるに従って樹脂は柔かくなるため、
熱可塑性樹脂のように樹脂が架橋されていないとフラン
ジ部のシワ押さえ圧だけでも樹脂が端部からにじみ出す
場合がある。熱硬化性樹脂の場合だと高分子鎖が架橋さ
れているので、温度が上がってもある程度のしわ押さえ
圧までは樹脂がにじみ出すことはないが、圧力が高くな
るに従って樹脂によってはゲル分率が高くても樹脂の変
形抵抗が低くなるため、高圧のかかる部分で局所的に樹
脂バリが発生するものがある。
【0015】一般的に、非晶質樹脂では、ガラス転移点
温度(Tg)を超えると高分子鎖がミクロ的に流動するよう
になり急激に動的剛性率が低下する。熱可塑性制振樹脂
の場合さらに温度が高くなると、高分子鎖全体が流動
し、動的弾性率は0.1MPa以下にまで下がることが知られ
ているが、発明者の検討結果では、熱硬化性樹脂の場合
は、ゲル分率が75%以上だと200 ℃でも動的弾性率は0.
1MPa以上あり、かつ、200 ℃付近では多少温度が変わっ
ても、弾性率の変動が小さいことが分っている。そこで
200 ℃での動的弾性率を元に連続プレス後の樹脂バリの
発生頻度を評価したところ、200 ℃の動的剛性率が0.3M
Pa以上である制振樹脂では樹脂バリの発生がほとんど発
生しないことを見出したものである。200 ℃より低い動
的弾性率は温度による変化が激しいので、指標として用
いるのは適当でない。
温度(Tg)を超えると高分子鎖がミクロ的に流動するよう
になり急激に動的剛性率が低下する。熱可塑性制振樹脂
の場合さらに温度が高くなると、高分子鎖全体が流動
し、動的弾性率は0.1MPa以下にまで下がることが知られ
ているが、発明者の検討結果では、熱硬化性樹脂の場合
は、ゲル分率が75%以上だと200 ℃でも動的弾性率は0.
1MPa以上あり、かつ、200 ℃付近では多少温度が変わっ
ても、弾性率の変動が小さいことが分っている。そこで
200 ℃での動的弾性率を元に連続プレス後の樹脂バリの
発生頻度を評価したところ、200 ℃の動的剛性率が0.3M
Pa以上である制振樹脂では樹脂バリの発生がほとんど発
生しないことを見出したものである。200 ℃より低い動
的弾性率は温度による変化が激しいので、指標として用
いるのは適当でない。
【0016】200 ℃の動的剛性率が0.3MPa未満である制
振樹脂では、金型温度が上がった状態でプレス成形した
場合にフランジ端部から樹脂バリが発生する頻度が高か
った。このことから、高温・高圧になるプレス加工で樹
脂バリを防止するには、制振樹脂層のゲル分率を75%以
上にすることと併せて、200 ℃の動的剛性率が0.3MPa以
上ある制振樹脂を用いることが必要であると言える。
振樹脂では、金型温度が上がった状態でプレス成形した
場合にフランジ端部から樹脂バリが発生する頻度が高か
った。このことから、高温・高圧になるプレス加工で樹
脂バリを防止するには、制振樹脂層のゲル分率を75%以
上にすることと併せて、200 ℃の動的剛性率が0.3MPa以
上ある制振樹脂を用いることが必要であると言える。
【0017】次に本発明に用いられる表裏金属板につい
て述べる。本発明に用いられる表裏金属板としては、冷
延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウ
ム板、チタン板、銅板など精密機器等に使用される金属
板であれば良く、特に限定されるものではない。また、
表裏金属板の組合せとしてはどのような組合せであって
も構わない。また、板厚の組合せに関しても特に限定さ
れるものではなく、加工性等の観点から必要に応じて表
裏金属板の厚みを異厚化しても構わない。
て述べる。本発明に用いられる表裏金属板としては、冷
延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウ
ム板、チタン板、銅板など精密機器等に使用される金属
板であれば良く、特に限定されるものではない。また、
表裏金属板の組合せとしてはどのような組合せであって
も構わない。また、板厚の組合せに関しても特に限定さ
れるものではなく、加工性等の観点から必要に応じて表
裏金属板の厚みを異厚化しても構わない。
【0018】次に本発明に用いられる制振樹脂について
述べる。制振樹脂層に用いられる樹脂は本発明の特性値
を有する熱硬化性樹脂であれば良く、特に限定されるも
のではないが、非晶質ポリエステル樹脂をイソシアナー
ト化合物やエポキシ樹脂と酸無水物、あるいはアミン系
などの硬化剤によって架橋する系が樹脂の乾燥・圧着工
程で架橋速度をコントロールしやすいことと、また、耐
熱温度が高いこと等から、より好ましいと言える。この
時、硬化速度を早める目的で、種々の硬化触媒を添加し
ても構わない。
述べる。制振樹脂層に用いられる樹脂は本発明の特性値
を有する熱硬化性樹脂であれば良く、特に限定されるも
のではないが、非晶質ポリエステル樹脂をイソシアナー
ト化合物やエポキシ樹脂と酸無水物、あるいはアミン系
などの硬化剤によって架橋する系が樹脂の乾燥・圧着工
程で架橋速度をコントロールしやすいことと、また、耐
熱温度が高いこと等から、より好ましいと言える。この
時、硬化速度を早める目的で、種々の硬化触媒を添加し
ても構わない。
【0019】また、制振樹脂層中に電気抵抗溶接を可能
にするための導伝性固体物質を配合することもできる。
導伝性固体物質の例としては、ステンレス、ニッケル、
鉄、銅、黄銅などの金属を粉末状、フレーク状、ファイ
バー状、ワイヤー状などに加工したものや、カーボンブ
ラック、グラファイト、カーボンファイバーなどの導電
性炭素物質などを挙げることができる。
にするための導伝性固体物質を配合することもできる。
導伝性固体物質の例としては、ステンレス、ニッケル、
鉄、銅、黄銅などの金属を粉末状、フレーク状、ファイ
バー状、ワイヤー状などに加工したものや、カーボンブ
ラック、グラファイト、カーボンファイバーなどの導電
性炭素物質などを挙げることができる。
【0020】制振樹脂の厚みについては60μm を超える
本発明の制振樹脂の特性範囲内であっても高温高圧条件
でのプレス成形では樹脂バリが発生する場合もあるの
で、60μm 以下とするのが、より好ましい。また、樹脂
層厚が20μm 未満となると樹脂の密着強度が安定しにく
くなるので、樹脂厚の下限は20μm 以上とするのが好ま
しい。また、金属板の樹脂接着面側の表面にクロメート
処理あるいはシランカップリング剤処理を施すと、金属
板と樹脂との密着性が安定するので良い。
本発明の制振樹脂の特性範囲内であっても高温高圧条件
でのプレス成形では樹脂バリが発生する場合もあるの
で、60μm 以下とするのが、より好ましい。また、樹脂
層厚が20μm 未満となると樹脂の密着強度が安定しにく
くなるので、樹脂厚の下限は20μm 以上とするのが好ま
しい。また、金属板の樹脂接着面側の表面にクロメート
処理あるいはシランカップリング剤処理を施すと、金属
板と樹脂との密着性が安定するので良い。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。本実施例において使用した制振樹脂は、溶剤に溶解
させた非晶質ポリエステル樹脂(ガラス転移点温度(Tg)
-16 ℃、 数平均分子量25000 の非晶質ポリエステルと、
ガラス点移転温度71℃、 数平均分子量12000 の非晶質ポ
リエステルをブレンドしたもの) にエポキシ樹脂(ビス
フェノールA型) と酸無水物(ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物)を添加したものであり、金属板と貼
り合せる加熱乾燥・ 加熱圧着の工程で硬化するようにし
た。樹脂厚は貼り合わせ後に約40μmになるように塗付
した。樹脂のゲル分率および200 ℃における動的剛性率
の制御は非晶質ポリエステルの低エポキシ樹脂と酸無水
物の量を変えることによって行った。本実施例および比
較例の樹脂複合型制振金属板の表裏金属板にはいずれも
0.5mm 厚のステンレス鋼板(SUS304)を使用した。金属板
の制振樹脂との接着面側には予めクロメート処理を施し
ておいた。
る。本実施例において使用した制振樹脂は、溶剤に溶解
させた非晶質ポリエステル樹脂(ガラス転移点温度(Tg)
-16 ℃、 数平均分子量25000 の非晶質ポリエステルと、
ガラス点移転温度71℃、 数平均分子量12000 の非晶質ポ
リエステルをブレンドしたもの) にエポキシ樹脂(ビス
フェノールA型) と酸無水物(ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸二無水物)を添加したものであり、金属板と貼
り合せる加熱乾燥・ 加熱圧着の工程で硬化するようにし
た。樹脂厚は貼り合わせ後に約40μmになるように塗付
した。樹脂のゲル分率および200 ℃における動的剛性率
の制御は非晶質ポリエステルの低エポキシ樹脂と酸無水
物の量を変えることによって行った。本実施例および比
較例の樹脂複合型制振金属板の表裏金属板にはいずれも
0.5mm 厚のステンレス鋼板(SUS304)を使用した。金属板
の制振樹脂との接着面側には予めクロメート処理を施し
ておいた。
【0022】樹脂複合型制振金属板の製造方法は以下の
通りである。 樹脂塗布:溶剤希釈された樹脂をロールコーターを用
いて片側金属板の接着面に塗布する。 溶剤乾燥:乾燥炉で溶剤を完全に揮発させる(板温約
175 ℃) 。この時、もう一方の金属板も同じ炉内で加熱
しておき、乾燥終了と同時に貼り合わせられるようにし
ておく。 圧着:樹脂塗布した金属板と他方の金属板を乾燥炉か
ら取出したら、速やかに加熱ロール(約200 ℃) によっ
て圧着する。 冷却:圧着後空冷によって板温度を室温まで冷却す
る。
通りである。 樹脂塗布:溶剤希釈された樹脂をロールコーターを用
いて片側金属板の接着面に塗布する。 溶剤乾燥:乾燥炉で溶剤を完全に揮発させる(板温約
175 ℃) 。この時、もう一方の金属板も同じ炉内で加熱
しておき、乾燥終了と同時に貼り合わせられるようにし
ておく。 圧着:樹脂塗布した金属板と他方の金属板を乾燥炉か
ら取出したら、速やかに加熱ロール(約200 ℃) によっ
て圧着する。 冷却:圧着後空冷によって板温度を室温まで冷却す
る。
【0023】次にゲル分率の測定方法について述べる。 上記方法で作製した樹脂複合型制振金属板を50mm×10
0mm サイズに切断した後、精密天秤で重量を測定する。 の試料を樹脂が欠損脱落しないように注意しながら
剥離させる。 剥離させた試料を樹脂の溶剤であるMEK(メチルエ
チルケトン)の中に10分間浸漬させる。 溶剤から引き上げた試料を200 ℃の乾燥機中で2分間
乾燥させた後、再び、精密天秤で重量を測定する。 で測定した試料の重量からで測定した試料の重量
を差し引き、溶剤に溶解した樹脂の重量を算出する。 で乾燥させた試料を再度MEKに樹脂が膨潤するま
で浸漬し、木べら等で樹脂を完全に除去する。 で樹脂を除去した金属板を良く乾燥してから、再度
重量を測定する。 で測定した試料の重量からで測定した試料の重量
を差し引き、樹脂の総重量を算出する。 で算出した樹脂の総重量からで算出した溶剤に溶
解した樹脂の重量を引いた値をで算出した樹脂の総重
量で除したものが、溶剤に溶けなかった樹脂の重量比で
あり、この値を百分率表示したものをゲル分率と定義す
る。
0mm サイズに切断した後、精密天秤で重量を測定する。 の試料を樹脂が欠損脱落しないように注意しながら
剥離させる。 剥離させた試料を樹脂の溶剤であるMEK(メチルエ
チルケトン)の中に10分間浸漬させる。 溶剤から引き上げた試料を200 ℃の乾燥機中で2分間
乾燥させた後、再び、精密天秤で重量を測定する。 で測定した試料の重量からで測定した試料の重量
を差し引き、溶剤に溶解した樹脂の重量を算出する。 で乾燥させた試料を再度MEKに樹脂が膨潤するま
で浸漬し、木べら等で樹脂を完全に除去する。 で樹脂を除去した金属板を良く乾燥してから、再度
重量を測定する。 で測定した試料の重量からで測定した試料の重量
を差し引き、樹脂の総重量を算出する。 で算出した樹脂の総重量からで算出した溶剤に溶
解した樹脂の重量を引いた値をで算出した樹脂の総重
量で除したものが、溶剤に溶けなかった樹脂の重量比で
あり、この値を百分率表示したものをゲル分率と定義す
る。
【0024】剪断接着強度は、JIS K6850 に準拠して行
う。引張試験は恒温槽付の引張試験機を用いて、恒温槽
温度40℃、 引張速度50mm/min.で試験を行う。接着強度
は温度の影響が大きいので、試験片をチャックに取付け
て恒温槽の蓋をしてから、約10分間静置した後、引張試
験を行った。剪断接着強度の算出は、引張試験の破断荷
重を接着部面積で除して単位面積当たりの強度とした。
動的弾性率の測定は、(株)レオロジ製粘弾性測定装置
DVE-V4 FT レオスペクトラーによって、200 ℃、110Hz
における動的剛性率を求めた。
う。引張試験は恒温槽付の引張試験機を用いて、恒温槽
温度40℃、 引張速度50mm/min.で試験を行う。接着強度
は温度の影響が大きいので、試験片をチャックに取付け
て恒温槽の蓋をしてから、約10分間静置した後、引張試
験を行った。剪断接着強度の算出は、引張試験の破断荷
重を接着部面積で除して単位面積当たりの強度とした。
動的弾性率の測定は、(株)レオロジ製粘弾性測定装置
DVE-V4 FT レオスペクトラーによって、200 ℃、110Hz
における動的剛性率を求めた。
【0025】次に樹脂バリの評価方法について述べる。
加工方法は、剪断加工時の樹脂バリ発生を見るための、
丸穴の連続打抜きと、プレス成形時の樹脂バリ発生を見
るため、深絞り成形を行った。丸穴打抜きは、ダイス穴
径4mmφ、ポンチ径3.9mm φの金型を用い、連続100回
打抜いた。打抜き後の丸穴を実体顕微鏡(×15) で観察
し、樹脂バリが発生したものは不良として、打抜き穴全
数の内、樹脂バリ発生数が何%であるかによって評価し
た。プレス成形は、温度が上がった状態でのプレス成形
を再現するために、ダイス面が加熱できる温間プレス成
形機を用い、ダイス表面の温度が100 ℃になるよう設定
して行った。金型はダイス径42mmφ、 ダイス肩R6mmR、
ポンチ径39mmφ、 ポンチ肩R 4Rの円筒成形用のものを
用いた。試験板のブランク径は70mmφとし、潤滑のため
に、試験前に試験板の両面に防錆油を刷毛で塗付した。
深絞り試験時は、シワ押さえ圧を50kNかけ、高さ13mmま
で成形した。成形は1サンプル50個行った。プレス成形
品の樹脂バリの評価は、成形品のフランジ部端面を実体
顕微鏡(×15)で観察して樹脂のはみ出し有無を判定
し、樹脂バリの発生した成形品の個数が全成形品個数の
何%であるかによって評価した。
加工方法は、剪断加工時の樹脂バリ発生を見るための、
丸穴の連続打抜きと、プレス成形時の樹脂バリ発生を見
るため、深絞り成形を行った。丸穴打抜きは、ダイス穴
径4mmφ、ポンチ径3.9mm φの金型を用い、連続100回
打抜いた。打抜き後の丸穴を実体顕微鏡(×15) で観察
し、樹脂バリが発生したものは不良として、打抜き穴全
数の内、樹脂バリ発生数が何%であるかによって評価し
た。プレス成形は、温度が上がった状態でのプレス成形
を再現するために、ダイス面が加熱できる温間プレス成
形機を用い、ダイス表面の温度が100 ℃になるよう設定
して行った。金型はダイス径42mmφ、 ダイス肩R6mmR、
ポンチ径39mmφ、 ポンチ肩R 4Rの円筒成形用のものを
用いた。試験板のブランク径は70mmφとし、潤滑のため
に、試験前に試験板の両面に防錆油を刷毛で塗付した。
深絞り試験時は、シワ押さえ圧を50kNかけ、高さ13mmま
で成形した。成形は1サンプル50個行った。プレス成形
品の樹脂バリの評価は、成形品のフランジ部端面を実体
顕微鏡(×15)で観察して樹脂のはみ出し有無を判定
し、樹脂バリの発生した成形品の個数が全成形品個数の
何%であるかによって評価した。
【0026】表1に実施例および比較例を示した。実施
例1は、低Tg非晶質ポリエステル樹脂70部に対し高Tg非
晶質ポリエステル樹脂30部をブレンドしたものにエポキ
シ樹脂を2部、酸無水物を6部混ぜた制振樹脂を用いて
制振金属板を作製したものである。実施例2は、低Tg非
晶質ポリエステル樹脂70部に対し高Tg非晶質ポリエステ
ル樹脂30部をブレンドしたものにエポキシ樹脂を5部、
酸無水物を18部混ぜた制振樹脂を用いて制振金属板を作
製したものである。実施例3は、低Tg非晶質ポリエステ
ル樹脂50部に対し高Tg非晶質ポリエステル樹脂50部をブ
レンドしたものにエポキシ樹脂を3部、酸無水物を9部
混ぜた制振樹脂を用いて制振金属板を作製したものであ
る。比較例1は、低Tg非晶質ポリエステル樹脂70部に対
し高Tg非晶質ポリエステル樹脂30部をブレンドしたもの
にエポキシ樹脂を2部、酸無水物を6部混ぜた制振樹脂
を用いて制振金属板を作製したものである。比較例2
は、低Tg非晶質ポリエステル樹脂50部に対し高Tg非晶質
ポリエステル樹脂50部をブレンドしたものにエポキシ樹
脂を2部、酸無水物を6部混ぜた制振樹脂を用いて制振
金属板を作製したものである。比較例3は、低Tg非晶質
ポリエステル樹脂80部に対し高Tg非晶質ポリエステル樹
脂20部をブレンドしたものにエポキシ樹脂を5部、酸無
水物を15部混ぜた制振樹脂を用いて制振金属板を作製し
たものである。比較例4は、低Tg非晶質ポリエステル樹
脂50部に対し高Tg非晶質ポリエステル樹脂50部をブレン
ドしたものだけを用いて制振金属板を作製したものであ
る。
例1は、低Tg非晶質ポリエステル樹脂70部に対し高Tg非
晶質ポリエステル樹脂30部をブレンドしたものにエポキ
シ樹脂を2部、酸無水物を6部混ぜた制振樹脂を用いて
制振金属板を作製したものである。実施例2は、低Tg非
晶質ポリエステル樹脂70部に対し高Tg非晶質ポリエステ
ル樹脂30部をブレンドしたものにエポキシ樹脂を5部、
酸無水物を18部混ぜた制振樹脂を用いて制振金属板を作
製したものである。実施例3は、低Tg非晶質ポリエステ
ル樹脂50部に対し高Tg非晶質ポリエステル樹脂50部をブ
レンドしたものにエポキシ樹脂を3部、酸無水物を9部
混ぜた制振樹脂を用いて制振金属板を作製したものであ
る。比較例1は、低Tg非晶質ポリエステル樹脂70部に対
し高Tg非晶質ポリエステル樹脂30部をブレンドしたもの
にエポキシ樹脂を2部、酸無水物を6部混ぜた制振樹脂
を用いて制振金属板を作製したものである。比較例2
は、低Tg非晶質ポリエステル樹脂50部に対し高Tg非晶質
ポリエステル樹脂50部をブレンドしたものにエポキシ樹
脂を2部、酸無水物を6部混ぜた制振樹脂を用いて制振
金属板を作製したものである。比較例3は、低Tg非晶質
ポリエステル樹脂80部に対し高Tg非晶質ポリエステル樹
脂20部をブレンドしたものにエポキシ樹脂を5部、酸無
水物を15部混ぜた制振樹脂を用いて制振金属板を作製し
たものである。比較例4は、低Tg非晶質ポリエステル樹
脂50部に対し高Tg非晶質ポリエステル樹脂50部をブレン
ドしたものだけを用いて制振金属板を作製したものであ
る。
【0027】実施例1〜実施例3はいずれも、制振樹脂
層が、40℃での剪断接着強度が400N/cm2以上であり、か
つ、ゲル分率が75%以上であり、かつ、200 ℃における
動的剛性率が0.3MPa以上である制振金属板となってお
り、打抜き穴加工による樹脂バリおよびプレス成形によ
る樹脂バリの発生率も5%未満である。
層が、40℃での剪断接着強度が400N/cm2以上であり、か
つ、ゲル分率が75%以上であり、かつ、200 ℃における
動的剛性率が0.3MPa以上である制振金属板となってお
り、打抜き穴加工による樹脂バリおよびプレス成形によ
る樹脂バリの発生率も5%未満である。
【0028】これに対し、比較例1から比較例4は、制
振樹脂層の特性が、本発明の範囲である、40℃での剪断
接着強度が400N/cm2以上、かつ、ゲル分率が75%以上、
かつ、200 ℃における動的剛性率が0.3MPa以上という条
件範囲をはずれている制振金属板である。
振樹脂層の特性が、本発明の範囲である、40℃での剪断
接着強度が400N/cm2以上、かつ、ゲル分率が75%以上、
かつ、200 ℃における動的剛性率が0.3MPa以上という条
件範囲をはずれている制振金属板である。
【0029】比較例1は、ゲル分率は75%以上、200 ℃
における動的剛性率も0.3MPa以上であるが、40℃におけ
る剪断接着強度が、400N/cm2未満の例であり、打抜き穴
加工よる樹脂バリの発生が10%以上ある。比較例2は、
40℃での剪断接着強度が400N/cm2以上であり、200 ℃に
おける動的剛性率も0.3MPa以上であるが、ゲル分率が75
%未満の例である。打抜き加工による樹脂バリの発生が
10%以上ある。比較例3は、40℃での剪断接着強度が40
0N/cm2以上であり、ゲル分率も75%以上であるが、200
℃における動的剛性率が0.3MPa未満の例であり、プレス
成形による樹脂バリの発生が20%と高い。比較例4は、
特に硬化剤を入れていない熱可塑性樹脂の例で、ゲル分
率、および、200 ℃における動的剛性率も本発明の制振
樹脂層の特性の範囲を外れている例であるが、打抜き加
工およびプレス成形による樹脂バリ発生がいずれも50%
を超えている。
における動的剛性率も0.3MPa以上であるが、40℃におけ
る剪断接着強度が、400N/cm2未満の例であり、打抜き穴
加工よる樹脂バリの発生が10%以上ある。比較例2は、
40℃での剪断接着強度が400N/cm2以上であり、200 ℃に
おける動的剛性率も0.3MPa以上であるが、ゲル分率が75
%未満の例である。打抜き加工による樹脂バリの発生が
10%以上ある。比較例3は、40℃での剪断接着強度が40
0N/cm2以上であり、ゲル分率も75%以上であるが、200
℃における動的剛性率が0.3MPa未満の例であり、プレス
成形による樹脂バリの発生が20%と高い。比較例4は、
特に硬化剤を入れていない熱可塑性樹脂の例で、ゲル分
率、および、200 ℃における動的剛性率も本発明の制振
樹脂層の特性の範囲を外れている例であるが、打抜き加
工およびプレス成形による樹脂バリ発生がいずれも50%
を超えている。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
打抜き加工や切断加工、または、プレス成形による樹脂
バリの発生を大幅に低減させることができるので、製品
内部に樹脂バリが飛散することがなく、樹脂埃に起因す
る機器類の故障を防止することが可能となる。従って、
本発明は工業的に極めて価値の高い発明であると言え
る。
打抜き加工や切断加工、または、プレス成形による樹脂
バリの発生を大幅に低減させることができるので、製品
内部に樹脂バリが飛散することがなく、樹脂埃に起因す
る機器類の故障を防止することが可能となる。従って、
本発明は工業的に極めて価値の高い発明であると言え
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 重光 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 Fターム(参考) 4F100 AB01A AB01C AH02H AK01B AK41 AK53 AL05 BA03 BA06 BA13 CA02 GB31 GB41 GB48 JA20B JB13B JH02 JH02B JK06B JK20B JL00 YY00B
Claims (1)
- 【請求項1】 表裏層が金属板で中間層が制振樹脂層か
らなる制振板において、制振樹脂層が、40℃での剪断接
着強度が400N/cm2以上であり、かつ、ゲル分率が75%以
上であり、かつ、200 ℃における動的剛性率が0.3MPa以
上の熱硬化性樹脂であることを特徴とする樹脂バリ発生
の少ない樹脂複合型制振金属板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11021140A JP2000218727A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 樹脂複合型制振金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11021140A JP2000218727A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 樹脂複合型制振金属板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000218727A true JP2000218727A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=12046604
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11021140A Pending JP2000218727A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | 樹脂複合型制振金属板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000218727A (ja) |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6375056A (ja) * | 1986-09-19 | 1988-04-05 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 複合型制振材料用粘弾性組成物 |
| JPH04103657A (ja) * | 1990-08-22 | 1992-04-06 | Toyobo Co Ltd | 制振材料用粘弾性樹脂組成物 |
| JPH04353514A (ja) * | 1991-05-31 | 1992-12-08 | Toyobo Co Ltd | 制振材料用粘弾性樹脂組成物 |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP11021140A patent/JP2000218727A/ja active Pending
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6375056A (ja) * | 1986-09-19 | 1988-04-05 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 複合型制振材料用粘弾性組成物 |
| JPH04103657A (ja) * | 1990-08-22 | 1992-04-06 | Toyobo Co Ltd | 制振材料用粘弾性樹脂組成物 |
| JPH04353514A (ja) * | 1991-05-31 | 1992-12-08 | Toyobo Co Ltd | 制振材料用粘弾性樹脂組成物 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6589172B1 (ja) | 積層鉄心 | |
| CN110382223B (zh) | 用于定子叠片和转子叠片的复合材料 | |
| WO2010000483A1 (de) | Hitze-aktivierbare klebemassen zur steigerung der verbundfestigkeit zwischen kunststoff und metallen in spritzgussbauteilen | |
| JP2000218727A (ja) | 樹脂複合型制振金属板 | |
| US6302991B1 (en) | Method of producing a lead frame with composite film attached, and use of the lead frame | |
| JP3756674B2 (ja) | 安定した接着強度をもつ積層接着鉄心用電磁鋼板 | |
| JPH11277671A (ja) | 耐剥離性に優れた樹脂複合型制振金属板 | |
| JPS63193977A (ja) | 制振積層体用樹脂組成物 | |
| JP2612498B2 (ja) | 樹脂封止型半導体装置用接着テ−プ | |
| JP5212000B2 (ja) | 振動伝達波形が単純な珪素鋼板積層体 | |
| JP2633440B2 (ja) | 複合型制振材料 | |
| EP4074791A1 (en) | Surface treatment composition for vibration damping steel sheet and vibration damping steel sheet | |
| WO1992012006A1 (fr) | Plaque metallique composite d'amortissement et production de celle-ci | |
| JP5750275B2 (ja) | 絶縁被膜付き電磁鋼板および積層鉄心 | |
| JPS6140150A (ja) | 複合型制振鋼板およびその製造方法 | |
| JPH032036A (ja) | ポリアミド樹脂一金属積層体 | |
| JPH0250827A (ja) | 制振複合鋼板 | |
| US20230029854A1 (en) | Surface treatment composition for vibration damping steel sheet and vibration damping steel sheet | |
| JPH07180745A (ja) | 密着性及びプレス成形性にすぐれる樹脂塗装複合型制振材 | |
| JP2566086B2 (ja) | 樹脂複合型制振金属板の製造方法 | |
| JPS60245550A (ja) | 制振金属板 | |
| JPH11216800A (ja) | エッヂ部の樹脂密着性に優れたサンドイッチ型樹脂複合制振金属板 | |
| CN118272007A (zh) | 一种无卤阻燃高密度阻尼片及其制备方法 | |
| JPH07156330A (ja) | 制振金属板の製造方法 | |
| JP5185198B2 (ja) | 自動車部材及びその製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050722 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050729 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051122 |