JP2000220045A - 金属被覆糸製造用シートと金属被覆糸および織布 - Google Patents

金属被覆糸製造用シートと金属被覆糸および織布

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JP2000220045A
JP2000220045A JP11020790A JP2079099A JP2000220045A JP 2000220045 A JP2000220045 A JP 2000220045A JP 11020790 A JP11020790 A JP 11020790A JP 2079099 A JP2079099 A JP 2079099A JP 2000220045 A JP2000220045 A JP 2000220045A
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正之 相田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性および耐久性に優れた金属被覆糸製造
用シート、金属被覆糸、織布、不織布を提供すること。 【解決手段】 フィルム1と、このフィルム1上に設け
られた金属薄膜2と、この金属薄膜2上に設けられたコ
ーティング層3とを具備する金属被覆糸製造用シートで
あり、前記コーティング層3に、シランカップリング剤
を含有した金属被覆糸製造用シートとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属被覆糸および
これを用いた布に関するもので、特に、優れた耐食性お
よび柔軟性を有し、衣服などに好適に使用される金属被
覆糸および布に関する。
【0002】
【従来の技術】和服等に使用される織布の一種として、
金銀色の模様を形成したものがある。このような織布
は、通常、金糸または銀糸を横糸、絹糸を縦糸として織
り、部分的に金糸または銀糸(以下、両者を合わせて金
銀糸と称する)を織布の表面側に露出させて模様を形成
したものである。
【0003】前記金銀糸の多くは、プラスチック製のフ
ィルムに銀を蒸着し、この銀被膜上に樹脂コーティング
を施した金銀糸製造用シートを裁断して製造されてい
る。図8〜図10は、それぞれ異なる従来の金銀糸製造
用シートの断面を示している。これらの金銀糸製造用シ
ートは、いずれも片面型シートと呼ばれるものであり、
これら片面型シートを2枚用意し、金銀光沢を有する面
を外側にして、接着剤で張り合わせた両面型シートも市
販されている。本明細書中の金銀糸製造用シートとは、
これら片面型シートおよび両面型シートの両者を総称す
るものとする。
【0004】図8に示す片面型シートは、透明なPET
等からなる樹脂フィルム41上に銀被膜42を蒸着し、
さらに銀被膜42を保護するアクリル系樹脂の樹脂コー
ティング層43を形成したものである。また、図9のシ
ートは、樹脂フィルム41の裏面に着色層7が形成され
たものであり、図10のシートは、樹脂フィルム41と
銀被膜42との間に着色層7が形成されたものである。
着色層7は、例えば金糸の場合には赤色系の着色料を塗
布乾燥して形成され、シートを銀被膜42の着色層7側
から見ることにより、シートは金色に発色する。これら
の片面型シートを2枚用意し、金銀光沢を有する面を外
側にして、支持層の両面に接着することにより両面型シ
ートが得られる。
【0005】上記の金銀糸製造用シートを細く裁断し、
絹糸等の芯糸に螺旋状に巻き付ければ、金銀撚糸とな
る。金銀織布には、通常このような撚糸が用いられてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、上記
のような金銀糸は、和服のみならず洋服にも多用される
ようになってきている。しかしながら、上記のような金
銀糸は、洋服に使用するには、剛直で柔軟性に欠けるこ
とが問題となっていた。このような問題を解決するため
に、金銀糸製造用シートを構成している樹脂フィルムの
厚さを薄くすることが考えられるが、前記樹脂フィルム
の厚さを薄くすると、銀被膜上に樹脂コーティングを施
す際の熱により、前記樹脂フィルムが変形し、皺になり
やすくなるという不都合が生じる。
【0007】さらに、洋服は、和服と比較して洗濯の頻
度が高いうえ、汗などが直接付着することも多い。この
ため、和服では十分使用に耐える金銀糸も、洋服に使用
すると変色しやすいという問題があった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、上記の問題を解決し、柔軟性および耐久性に優れた
金属被覆糸製造用シートを提供することを課題とする。
また、上記金属被覆糸製造用シートを用いた金属被覆
糸、織布、不織布を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の金属被覆糸製造用シートは、フィルムと、
このフィルム上に設けられた金属薄膜と、この金属薄膜
上に設けられたコーティング層とを具備する金属被覆糸
製造用シートであり、前記コーティング層に、シランカ
ップリング剤を含有したことを特徴とする。
【0010】また、上記課題を解決するため、本発明の
金属被覆糸製造用シートは、フィルムと、このフィルム
上に設けられた金属薄膜と、この金属薄膜上に設けられ
たコーティング層とを具備する金属被覆糸製造用シート
であり、前記コーティング層は、第1コーティング層と
第2コーティング層とからなり、前記第1コーティング
層と前記第2コーティング層のいずれか一方または両方
に、シランカップリング剤を含有したことを特徴とす
る。
【0011】上記の金属被覆糸製造用シートにおいて
は、前記金属薄膜と前記フィルムとの間と、前記金属薄
膜と前記コーティング層との間の一方または両方に、S
i,Al,Ba,Ca,Ce,In,Pb,Li,K,
Mg,Na,Sn,Ti,Zn,Zr,Mo,Ta,
W,Fe,Sr,V,Th,Sb,Pt,Bi,Y,G
eおよびこれらの金属の酸化物,フッ化物,窒化物,炭
化物から選択される1種または2種以上の物質からなる
腐食防止層を形成してもよい。また、上記の金属被覆糸
製造用シートにおいては、前記金属薄膜と前記フィルム
との間に、アンダーコート層を形成してもよい。さら
に、上記の金属被覆糸製造用シートにおいては、装飾性
を高めるために、前記金属薄膜を金銀光沢を有するもの
としてもよい。ここでの金銀光沢を有するとは、金色ま
たは銀色の光沢を有することをいう。
【0012】本発明の金属被覆平糸は、上記の金属被覆
糸製造用シートが細く裁断されてなることを特徴とす
る。本発明の金銀被覆糸は、上記の金属被覆糸製造用シ
ートを用いたものに限定されるものではなく、基体と、
この基体上に設けられた金属薄膜と、この金属薄膜上に
設けられたコーティング層とを具備してなり、前記コー
ティング層に、シランカップリング剤が含有されたもの
としてもよい。この場合、基体上に設けられた層の構成
は、上記の金属被覆糸製造用シートのフィルム上に設け
られた層の構成と同様の構成としてよい。また、本発明
の金属被覆撚糸は、上記の金属被覆平糸または上記の金
銀被覆糸が、芯糸の外周に巻回されたことを特徴とす
る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の金属被覆糸製造
用シートの一例を示した図である。図1において、符号
10は、金属被覆糸製造用シートを示している。この金
属被覆糸製造用シート10は、フィルム1と、このフィ
ルム1上に設けられた金属薄膜2と、この金属薄膜2上
に設けられた第1コーティング層3aと第2コーティン
グ層3bとからなるコーティング層3とからなるもので
ある。
【0014】フィルム1の材質は、特に限定されない
が、例えば、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ナイロン、ポリ塩化ビニル、OPP(二軸延伸ポリ
プロピレン)、CPP(無延伸ポリプロピレン)、ビニ
ロンなどの合成樹脂からなるフィルムなどが好適に用い
られる。中でも、ポリエステルやポリエチレンテレフタ
レートは、熱的に安定であり、第1および第2コーティ
ング層3a、3bの形成および取扱いが容易であり、好
ましい。
【0015】フィルム1の厚さは、8μm以下とするの
が好ましい。より好ましくは、4〜7μm程度である。
8μm程度を越える厚さとした場合、金属被覆糸20の
柔軟性が不十分となるため好ましくない。
【0016】金属薄膜2の種類は、特に限定されず、例
えば、Cu、Ag、Zn、Sn、Ti、Al、Pd、P
b、Ni、Cr、Au、Pt、Fe、Co、Mo、Zr
から選択される1種又は2種以上の合金が好適である。
金属薄膜2の表面には、その金属のハロゲン化物、錯
体、酸化物、硫化物などが形成されていてもよい。
【0017】図1に示す金属被覆糸製造用シート10が
金銀糸の製造に用いられる場合、金属薄膜2は、金色ま
たは銀色の光沢を有する、例えば、Cu、Ag、Zn、
Su、Tiなどが好適に使用される。中でも、Agは、
他の金属では得られ難いAg特有の深い光沢が得られる
ため好ましい。この場合、Agに、Sn、Gaのいずれ
かまたは双方を合計50wt%未満添加すると、銀薄膜
そのものの耐食性が向上して変色を防ぐ効果が得られ
る。添加率が50wt%より多いと銀薄膜の光沢が変化
して美観を低下させる。
【0018】金属薄膜2の厚さは、特に限定されない
が、100〜1500Å程度とすることが好ましい。よ
り好ましくは300〜1000Å程度とされる。金属薄
膜2の厚さが100Å程度未満であると、金属被覆糸製
造用シート10の光沢および耐食性が低下するため好ま
しくない。一方、蒸着で形成する場合、金属薄膜2の厚
さを1500Åより大きくしても、美観を向上させる効
果や耐食性を向上させる効果が得られず、コストが上昇
するのみであるので好ましくない。また、金属薄膜2の
形成方法は、特に限定されないが、蒸着法などが好適で
ある。
【0019】第1および第2コーティング層3a、3b
の材質は、特に限定されないが、例えば、ポリエステル
樹脂、ブチラール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、尿素ーメラミン樹脂、アミノ樹脂、フェ
ノール樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、けい素樹脂、酢酸ビニル樹脂、フ
ッ素樹脂、スチロール樹脂などの単独あるいは混合物な
どが好適に使用される。
【0020】さらに、第1コーティング層3aと第2コ
ーティング層3bのいずれか一方または両方には、主成
分である樹脂にシランカップリング剤が含有されてい
る。シランカップリング剤としては、主成分である樹脂
とのネットワーク構造(編目構造)を形成する反応の開
始温度が、前記樹脂の硬化温度よりも低いものが使用さ
れる。樹脂にシランカップリング剤を含有させることに
より、樹脂を硬化させる際に、主成分である樹脂の硬化
温度よりも低い温度で、樹脂の水酸基、アミノ基、イソ
シアネート基などの反応基やジエン類とシランカップリ
ング剤とが結合するとともに、シランカップリング剤同
士が結合して、樹脂の硬化を促進し、硬化後の緻密な樹
脂膜を形成すると推定される。
【0021】前記シランカップリング剤としては、RS
iX3(ただし、 Rは、ビニル基、グリシドキシ基、メ
タクリル基、アミノ基、メルカプト基などの有機官能性
基を示し、Xは、塩素およびアルコキシ基を示す。)の
式で示されるものなどが好適に使用される。より好まし
くは、上記Rが、グリシドキシ基またはアミノ基である
シランカップリング剤である。シランカップリング剤の
添加量は、0.05〜2%程度の範囲が好ましい。より
好ましくは、0.1〜0.15%程度の範囲である。添
加量が0.05%程度未満であると、主成分である樹脂
の硬化温度を十分に低下させることができなくなり、前
記フィルムが皺になりやすくなる。また、緻密な樹脂膜
を形成する効果が不十分となり、十分な耐久性を得るこ
とが困難となる。一方、2%を越える添加量としても、
コストが上昇するのみであるので好ましくない。
【0022】シランカップリング剤は、上述したよう
に、第1コーティング層3aと第2コーティング層3b
のいずれか一方または両方に含有されている。例えば、
前記シランカップリング剤が、第1および第2コーティ
ング層3a、3bの両方に含有されているものとした場
合、いずれか一方のみに含有されているものと比較し
て、より一層耐久性を向上させることが可能となる。ま
た、少なくとも第2コーティング層3bにシランカップ
リング剤が含有されているものとした場合、金属被覆糸
製造用シート10の表面を形成する第2コーティング層
3bが緻密な樹脂膜となり、金属被覆糸製造用シート1
0の第2コーティング層3b側の表面全体を保護するこ
とができ、効果的に耐久性を向上させることができる。
さらに、シランカップリング剤を第1コーティング層3
aと第2コーティング層3bのいずれか一方のみに含有
した場合においては、両方に含有したものと比較して、
シランカップリング剤を含有する工程と、シランカップ
リング剤の使用量とを削減することができ、安価なもの
とすることができる。
【0023】第1コーティング層3aの厚さは、0.0
5〜2.5μm程度とするのが好ましい。より好ましく
は、0.1〜1.5μm程度である。2.5μm程度を
越える厚さとした場合、金属被覆糸20の柔軟性が不十
分となるため好ましくない。一方、0.05μm未満の
厚さとした場合、十分な保護効果が得られず、耐久性が
低下するため好ましくない。また、第2コーティング層
3bの厚さは、第1コーティング層3aと同等程度とす
ることが好ましい。
【0024】このような金属被覆糸製造用シート10
は、第1コーティング層3aと第2コーティング層3b
のいずれか一方または両方に、シランカップリング剤が
含有されているので、以下のような効果を有するものと
なる。 (1)シランカップリング剤が含有されたコーティング
層を、主成分である樹脂の硬化温度よりも低い温度で形
成することができ、コーティング層を形成する際の熱に
よりフィルム1が皺になることを防止できる。したがっ
て、従来12μm程度であったフィルム1の厚さを、8
μm以下と薄くすることが可能となり、柔軟性に優れた
金属被覆糸製造用シート10を得ることができる。 (2)前記樹脂とシランカップリング剤とのネットワー
ク構造(編目構造)が形成されることにより、緻密な樹
脂膜を形成することができ、耐久性に優れた金属被覆糸
製造用シート10が得られる。
【0025】また、上記の金属被覆糸製造用シート10
では、コーティング層3は、第1コーティング層3aと
第2コーティング層3bの2層からなるものであるの
で、1層からなるものと比較して、金属薄膜2を長期に
わたって保護することができ、より耐久性に優れたもの
となる。
【0026】このような金属被覆糸製造用シート10
は、上述したように、優れた耐久性および柔軟性を有す
るので、洗濯や汗に強く、しなやかで、和服、洋服を問
わず様々な用途に使用可能な金属被覆糸の材料として、
好適に使用されるものとなる。
【0027】本発明の金属被覆糸製造用シートの構造
は、図1に示す例にのみ限定されるものではなく、以下
に示すように用途などに応じて適宜変更してもよい。図
2に示す金属被覆糸製造用シートは、図1に示す金属被
覆糸製造用シート10の金属薄膜2とフィルム1との間
に腐食防止層5を設けたものである。
【0028】腐食防止層5は、Si,Al,Ba,C
a,Ce,In,Pb,Li,K,Mg,Na,Sn,
Ti,Zn,Zr,Mo,Ta,W,Fe,Sr,V,
Th,Sb,Pt,Bi,Y,Geおよびこれらの金属
の酸化物,フッ化物,窒化物,炭化物から選択される1
種または2種以上の物質などによって形成することが可
能である。中でも特に、ZnO,SnOx(0<x≦
2)、Sn,Y23,ZrO2,TiO2,Crなどが耐
食性に優れるため好適である。
【0029】腐食防止層5の厚さは、耐食性向上効果と
コストの点から5〜200Åであることが好ましい。腐
食防止層5の厚さが5Å未満であると、金属薄膜2の耐
食性を向上する効果が得られず、200Åより厚くて
も、それ以上耐食性は向上しない。このような腐食防止
層5を設けることにより、より一層耐食性を高めること
ができる。
【0030】前記腐食防止層5は、図2に示す例のよう
に、金属薄膜2とフィルム1との間に設けることができ
るが、金属薄膜2と第1コーティング層3aとの間に設
けてもよい。さらに、より一層耐食性を高めるために、
金属薄膜2とフィルム1との間と、金属薄膜2と第1コ
ーティング層3aとの間の両方に腐食防止層5を設けて
もよい。特に、金銀糸の製造に用いられる金属被覆糸製
造用シートにおいて、腐食防止層5を金属薄膜2とフィ
ルム1との間に設ける場合には、腐食防止層5の材質
は、ZnOおよびSnOx(ただし0<x≦2)から選
択される1種または2種の物質などが好ましい。これら
の物質で形成された腐食防止層5は、透明度が高いた
め、フィルム1側から見た場合の金属薄膜2の光沢をほ
とんど阻害せず、良好な光沢が得られる。
【0031】図3に示す金属被覆糸製造用シートは、フ
ィルム1と金属薄膜2との間に、アンダーコート層6を
設けたものである。アンダーコート層6の材質として
は、第1および第2コーティング層3a、3bと同様の
材質などが好ましく使用される。アンダーコート層6を
設けることにより、フィルム1と金属薄膜2との接合強
度を高めることができる。また、金属薄膜2の耐食性を
より一層向上させることができる。
【0032】上記の金属被覆糸製造用シートは、着色し
て使用される金属被覆糸製造用シートの場合には、図4
に示すようにフィルム1の金属薄膜2側の面、または、
フィルム1の金属薄膜2と反対側の面に、染料や顔料な
どを含有する着色層7を設けてもよい。
【0033】また、上記の金属被覆糸製造用シートを2
枚用意し、それらを接着することにより得られた両面型
シートとしてもよい。両面型シートに用いられる2枚の
金属被覆糸製造用シートは、同じ構成のものでもよい
し、異なる構成のものでもよい。図5に示す金属被覆糸
製造用シートは、図1に示す金属被覆糸製造用シートを
2枚用意し、これらのフィルム1側を対向させ、支持層
8を挟んで接合した両面型シートである。
【0034】支持層8としては和紙、洋紙、合成繊維の
不織布などが使用可能であり、厚さは限定されないが5
〜200μm程度のものが好適である。支持層8の厚さ
が5μm未満であると補強効果が低下し、200μmを
越えるとシートが堅くなり、製造しにくくなる。また、
このシートから製造した糸を衣服などに使用した場合に
手触りが悪くなる。支持層8を接着するための接着剤と
しては、塩化ビニル−酢酸ビニル系の共重合物接着剤、
エポキシ系接着剤などの従来から使用されているいずれ
のものでもよい。
【0035】上記の金属被覆糸製造用シートでは、コー
ティング層3を第1コーティング層3aと第2コーティ
ング層3bの2層からなるものとしたが、シランカップ
リング剤を含有する1層からなるものとしてもよいし、
上記の金属被覆糸製造用シートに、さらに1層以上のコ
ーティング層を設けて3層以上としてもよく、特に限定
されない。1層のみとした場合、コーティング層を形成
するための手間やコストを削減することができ、3層以
上とした場合、より一層耐久性を向上させることができ
る。
【0036】なお、上記の金属被覆糸製造用シートの構
成を用途などに応じて適宜組み合わせることが可能であ
るのは勿論である。
【0037】本発明の金属被覆平糸10aは、図6に示
すように、図1に示す金属被覆糸製造用シート10を、
マイクロスリッターなどを用いて細く裁断したものであ
る。前記金属被覆平糸10aの太さは限定されないが、
一般には0.5mm以下の幅とされることが好ましい。
このような金属被覆平糸10aは、上記の金属被覆糸製
造用シート10を用いたものであるので、良好な耐久性
および柔軟性を有する。
【0038】本発明の金属被覆撚糸20aは、図7に示
すように、図6に示す金属被覆平糸10aを、芯糸11
の外周に螺旋状に巻回したものである。芯糸11は、2
本の糸11a、11bからなっている。芯糸11の材質
としては、特に限定されないが、天然ゴム、ウレタンゴ
ム、ブタジエンスチレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴ
ム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、
ステレオゴムなどの一般的なゴムや、ナイロン、ポリエ
ステル、レーヨン、キュープラ、絹、綿、アセテート系
繊維、ビニロン、ビニリデン、アクリル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリウレタン、炭素繊維、ガラス
繊維、金属繊維などが好適に使用される。中でも、ゴム
などの伸縮性を有する材質は、より良好な柔軟性および
伸縮性を有する金属被覆撚糸20aを得ることができる
ため好ましい。このような金属被覆撚糸20aは、上記
の金属被覆糸製造用シート10を用いたものであるの
で、良好な耐久性および柔軟性を有する。
【0039】なお、芯糸11の構造は、図7に示す例に
のみ限定されるものではなく、例えば、1本の糸からな
るものとしてもよいし、3本以上の糸からなるものとし
てもよく、用途などに応じて適宜変更してよい。また、
芯糸11は、様々な繊維とともに金属被覆平糸10aを
撚り合わせてなるものも使用できる。
【0040】本発明の金銀被覆糸は、上記の金属被覆糸
製造用シートを用いた金属被覆平糸と金属被覆撚糸とに
限定されるものではなく、基体と、この基体上に設けら
れた金属薄膜と、この金属薄膜上に設けられたコーティ
ング層とを具備してなり、前記コーティング層に、シラ
ンカップリング剤が含有された金銀被覆糸としてもよ
い。さらに、この金銀被覆糸を芯糸の外周に巻回してな
る金属被覆撚糸としてもよい。この場合、基体は、糸状
の形状とされることが好ましく、基体上に設けられた層
の構成および材質は、上記の金属被覆糸製造用シートの
フィルム上に設けられた層の構成および材質と同様とし
てよい。また、前記基体を形成する材質は、上述したフ
ィルム1と同様の材質などが好適に使用される。
【0041】本発明の織布は、上記の金属被覆平糸10
a、金属被覆撚糸20a、金属被覆糸から選択される少
なくとも一種が、布体の中に織り込まれたものである。
このような織布は、横糸と縦糸のどちらか一方または両
方を上記の金属被覆平糸10aまたは金属被覆撚糸20
aとして、織機にかけることによって得られる。このよ
うな織布は、前記金属被覆平糸10a、金属被覆撚糸2
0a、金属被覆糸から選択される少なくとも一種が、布
体の中に織り込まれてなるものであるので、従来の金銀
糸を用いた織布と比較して、良好な柔軟性および耐久性
を有する。また、前記金属被覆平糸10a、金属被覆撚
糸20a、金属被覆糸として、金銀光沢を有する金銀糸
を用いれば、金銀装飾を有する織布が得られる。
【0042】本発明の不織布は、上記の金属被覆平糸1
0a、金属被覆撚糸20a、金属被覆糸から選択される
少なくとも一種が、不織布を構成する繊維原料中に含ま
れてなるものである。このような不織布を製造するに
は、上記の金属被覆平糸10a、金属被覆撚糸20a、
金属被覆糸から選択される少なくとも一種を繊維原料の
全部または一部として、接着剤を含む不織布原料中に添
加し、これを抄紙する方法などによって得られる。この
ような不織布も、上記の金属被覆平糸20a、金属被覆
撚糸20a、金属被覆糸から選択される少なくとも一種
を用いたものであるので、従来の金銀糸12を用いた織
布と比較して、良好な柔軟性および耐久性を有するもの
となる。また、前記金属被覆平糸10a、金属被覆撚糸
20a、金属被覆糸として、金銀光沢を有する金銀糸を
用いれば、金銀装飾を有する不織布が得られる。
【0043】本発明の織布や不織布は、良好な柔軟性お
よび耐久性を有するものであるので、和服、洋服を問わ
ず使用することが可能であり、例えば、着物、帯、アン
ダーウェア、アウターウェア、靴下などの衣服や、カー
テン、布団カバー、シーツ、マット類、タオルなどの様
々な用途に使用できる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属被覆
糸製造用シートは、コーティング層に、シランカップリ
ング剤が含有されているので、コーティング層の主成分
である樹脂の硬化温度よりも低い温度でコーティング層
を形成することができ、前記コーティング層の形成に伴
う熱によって、フィルムが皺になることを防止すること
ができる。したがって、フィルムの厚さを薄くすること
が可能となり、柔軟性に優れた金属被覆糸が得られる。
また、前記樹脂とシランカップリング剤とのネットワー
ク構造(編目構造)が形成されることにより、緻密な樹
脂膜を形成することができ、耐久性に優れた金属被覆糸
が得られる。
【0045】本発明の金属被覆糸、織布、不織布は、良
好な柔軟性および耐久性を有するものであるので、和
服、洋服を問わず様々な用途に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の金属被覆糸製造用シートの一例を示
した断面図である。
【図2】 本発明の金属被覆糸製造用シートの他の例を
示した断面図である。
【図3】 本発明の金属被覆糸製造用シートの他の例を
示した断面図である。
【図4】 本発明の金属被覆糸製造用シートの他の例を
示した断面図である。
【図5】 本発明の金属被覆糸製造用シートの他の例を
示した断面図である。
【図6】 本発明の金属被覆平糸の一例を示した図であ
る。
【図7】 本発明の金属被覆撚糸の一例を示した図であ
る。
【図8】 従来の金銀糸製造用シートの一例を示した断
面図である。
【図9】 従来の金銀糸製造用シートの他の例を示した
断面図である。
【図10】 従来の金銀糸製造用シートの他の例を示し
た断面図である。
【符号の説明】
1 フィルム 2 金属薄膜 3 コーティング層 3a 第1コーティング層 3b 第2コーティング層 5 腐食防止層 6 アンダーコート層 7 着色層 8 支持層 10 金属被覆糸製造用シート 10a 金属被覆平糸 11 芯糸 20a 金属被覆糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D01D 5/42 D01D 5/42 (72)発明者 佐々木 尚威 福島県会津若松市扇町128の7 三菱伸銅 株式会社若松製作所内 Fターム(参考) 4F100 AA01C AA01D AA17E AB01B AB17 AK15 AK41 AK48 AR00C AR00D AR00E AS00C AS00D AT00A BA03 BA05 BA07 BA10A BA10D EH46C EH46D EH66 EJ64E GB90 JB02 JB02E JK07 JK13 JM02B JN21B 4L036 MA05 MA39 PA21 RA24 4L045 AA05 BA39 BA60 BB02 BB12 4L047 AA02 AA21 AB05 CC01 CC06 CC16 4L048 AA37 AA56 AB19 AB28 AC03 AC04 CA00 CA12 DA01 DA04 DA13 DA14 DA15 DA19

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムと、このフィルム上に設けられ
    た金属薄膜と、この金属薄膜上に設けられたコーティン
    グ層とを具備する金属被覆糸製造用シートであり、 前記コーティング層に、シランカップリング剤が含有さ
    れたことを特徴とする金属被覆糸製造用シート。
  2. 【請求項2】 フィルムと、このフィルム上に設けられ
    た金属薄膜と、この金属薄膜上に設けられたコーティン
    グ層とを具備する金属被覆糸製造用シートであり、 前記コーティング層は、第1コーティング層と第2コー
    ティング層とからなり、前記第1コーティング層と前記
    第2コーティング層のいずれか一方または両方に、シラ
    ンカップリング剤が含有されたことを特徴とする金属被
    覆糸製造用シート。
  3. 【請求項3】 前記金属薄膜が、金銀光沢を有するもの
    であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の金属被覆糸製造用シート。
  4. 【請求項4】 前記金属薄膜と前記フィルムとの間と、
    前記金属薄膜と前記コーティング層との間の一方または
    両方に、Si,Al,Ba,Ca,Ce,In,Pb,
    Li,K,Mg,Na,Sn,Ti,Zn,Zr,M
    o,Ta,W,Fe,Sr,V,Th,Sb,Pt,B
    i,Y,Geおよびこれらの金属の酸化物,フッ化物,
    窒化物,炭化物から選択される1種または2種以上の物
    質からなる腐食防止層が形成されたことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の金属被覆糸製造用シー
    ト。
  5. 【請求項5】 前記金属薄膜と前記フィルムとの間に、
    アンダーコート層が形成されたことを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の金属被覆糸製造用シート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の金属被
    覆糸製造用シートが細く裁断されてなることを特徴とす
    る金属被覆平糸。
  7. 【請求項7】 基体と、この基体上に設けられた金属薄
    膜と、この金属薄膜上に設けられたコーティング層とを
    具備してなり、 前記コーティング層に、シランカップリング剤が含有さ
    れたことを特徴とする金属被覆糸。
  8. 【請求項8】 基体と、この基体上に設けられた金属薄
    膜と、この金属薄膜上に設けられたコーティング層とを
    具備してなり、 前記コーティング層は、第1コーティング層と第2コー
    ティング層とからなり、前記第1コーティング層と前記
    第2コーティング層のいずれか一方または両方に、シラ
    ンカップリング剤が含有されたことを特徴とする金属被
    覆糸。
  9. 【請求項9】 前記金属薄膜が、金銀光沢を有するもの
    であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載
    の金属被覆糸。
  10. 【請求項10】 前記金属薄膜と前記基体との間と、前
    記金属薄膜と前記コーティング層との間の一方または両
    方に、Si,Al,Ba,Ca,Ce,In,Pb,L
    i,K,Mg,Na,Sn,Ti,Zn,Zr,Mo,
    Ta,W,Fe,Sr,V,Th,Sb,Pt,Bi,
    Y,Geおよびこれらの金属の酸化物,フッ化物,窒化
    物,炭化物から選択される1種または2種以上の物質か
    らなる腐食防止層が形成されたことを特徴とする請求項
    7〜9のいずれかに記載の金属被覆糸。
  11. 【請求項11】 前記金属薄膜と前記フィルムとの間
    に、アンダーコート層が形成されたことを特徴とする請
    求項7〜10のいずれかに記載の金属被覆糸。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載の金属被覆平糸または
    請求項7〜11のいずれかに記載の金属被覆糸が、芯糸
    の外周に巻回されたことを特徴とする金属被覆撚糸。
  13. 【請求項13】 請求項6に記載の金属被覆平糸、請求
    項7〜11のいずれかに記載の金属被覆糸、請求項12
    に記載の金属被覆撚糸から選択される少なくとも1種
    が、布体の中に織り込まれてなることを特徴とする織
    布。
  14. 【請求項14】 請求項6に記載の金属被覆平糸、請求
    項7〜11のいずれかに記載の金属被覆糸、請求項12
    に記載の金属被覆撚糸から選択される少なくとも一種
    が、繊維原料中に含まれてなることを特徴とする不織
    布。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の織布または請求項
    14に記載の不織布を用いたことを特徴とする衣服。
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