JP2000220973A - ヒートパイプの固定構造および固定方法 - Google Patents

ヒートパイプの固定構造および固定方法

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JP2000220973A
JP2000220973A JP11023019A JP2301999A JP2000220973A JP 2000220973 A JP2000220973 A JP 2000220973A JP 11023019 A JP11023019 A JP 11023019A JP 2301999 A JP2301999 A JP 2301999A JP 2000220973 A JP2000220973 A JP 2000220973A
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JP
Japan
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heat
heat pipe
heat exchange
fixing
locking
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JP11023019A
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English (en)
Inventor
Masataka Mochizuki
正孝 望月
Koichi Masuko
耕一 益子
Nuyen Tan
ニューエン タン
Kazuyasu Takahashi
一泰 高橋
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換部材とヒートパイプとの間の熱伝達性
能を向上させることの可能なヒートパイプの固定構造お
よび固定方法を提供する。 【解決手段】 熱交換部材とヒートパイプとが固定され
ているヒートパイプの固定構造において、相互に当接さ
れる受熱ブロック2,3と、受熱ブロック2,3の対向
部分に形成され、かつ、ヒートパイプ1を保持する保持
溝6と、受熱ブロック2を押し出し加工して成形された
係止突起7と、受熱ブロック3を打ち抜き加工して成形
され、かつ、係止突起7が挿入された係止穴9Aと、係
止突起7の先端がカシメられて係止穴9Aを有する受熱
ブロック3に係止することにより、受熱ブロック2,3
同士を厚さ方向に位置決め固定するリブ10とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷却システムま
たは加熱システムまたは熱輸送システムなどに用いられ
るヒートパイプの固定構造および固定方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子機器、例えばパソコンには、多機能
化や処理速度の向上を目的として演算処理装置(CP
U,MPU)などの電子素子が搭載されている。これら
の電子素子は通電抵抗によって発熱するため、過熱状態
になれば本来の機能が損なわれる可能性がある。
【0003】そこで、従来はこれらの電子素子の熱を空
気中に放散させるための冷却システムに、受熱ブロック
(熱交換部材)およびヒートパイプが併用される場合が
あった。この受熱ブロックは熱伝導性に優れた金属材
料、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金などに
より構成されている。一方、ヒートパイプは、密閉され
た金属パイプ等の容器の内部に、真空脱気した状態で水
やアルコールなどの凝縮性の流体を作動流体として封入
したものである。
【0004】上記受熱ブロックを電子素子に当接すると
ともに、ヒートパイプを受熱ブロックに固定した状態で
使用される。そして、電子素子の発熱によりヒートパイ
プの内部に温度差が生じると、蒸発部で蒸発した作動流
体が凝縮部に流動して放熱・凝縮することにより、作動
流体の潜熱として熱輸送がおこなわれ、電子素子が冷却
される。このような冷却システムにおいては、受熱ブロ
ックを電子素子に面接触させることにより、電子素子と
受熱ブロックとの間の熱伝達面積の拡大が図られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のヒー
トパイプの固定構造においては、ヒートパイプと受熱ブ
ロックとの固定部分の熱授受面積を確保するために、受
熱ブロックの外面に保持溝を形成し、この保持溝の内面
にヒートパイプの外周面を当接する構成が採用されてい
る。また、受熱ブロックとヒートパイプとを確実に固定
するために、接着剤、例えばエポキシ樹脂系接着剤によ
り、ヒートパイプと受熱ブロックとが接着されている。
【0006】しかしながら、従来のヒートパイプの固定
構造によれば、ヒートパイプの外周面の一部が保持溝の
外部に露出しているために、熱伝達面積を十分に確保で
きないという問題があった。また、受熱ブロックとヒー
トパイプとを接着剤により固定しているため、この接着
剤により熱抵抗が高まり、受熱ブロックとヒートパイプ
との間における熱伝達が阻害される可能性があった。そ
こで、受熱ブロックに穴を設け、この穴にヒートパイプ
を挿入することにより、受熱ブロックとヒートパイプと
の当接面積、つまり、熱伝達面積を拡大することも考え
られるが、穴にヒートパイプを挿入する場合の挿入抵抗
が大きくなり、受熱ブロックとヒートパイプとを円滑に
固定できなくなるという他の問題があり実用的ではなか
った。
【0007】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、熱交換部材とヒートパイプとの間の熱伝達性能
を向上させ、かつ、熱交換部材とヒートパイプとの固定
を容易におこなうことの可能なヒートパイプの固定構造
および固定方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するため、請求項1の発明は、熱交換部材とヒ
ートパイプとが固定されているヒートパイプの固定構造
において、相互に当接される複数の熱交換部材と、各熱
交換部材同士の対向部分に形成され、かつ、前記ヒート
パイプを保持する保持溝と、前記各熱交換部材の少なく
とも一つを押し出し加工して成形された係止突起と、前
記各熱交換部材の少なくとも一つを打ち抜き加工して成
形され、かつ、前記係止突起が挿入された係止穴と、前
記係止突起の先端が塑性変形されて前記係止穴を有する
熱交換部材に係止することにより、前記複数の熱交換部
材同士を厚さ方向に位置決め固定するカシメ部とを有す
ることを特徴とするものである。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記熱交換部材の少なくとも一つが、ベースプレー
トに放熱フィンを立設したヒートシンクであることを特
徴とするものである。
【0010】請求項3の発明は、熱交換部材とヒートパ
イプとを固定するヒートパイプの固定方法において、複
数の熱交換部材となる素材同士の当接予定部分に保持溝
を成形する工程と、 前記素材の少なくとも一つを押し
出し加工し、その素材流動により厚さ方向に突出する係
止突起を有する熱交換部材を成形する工程と、前記素材
の少なくとも一つを厚さ方向に打ち抜き加工することに
より、係止穴を有する熱交換部材を成形する工程と、前
記保持溝に前記ヒートパイプを配置し、かつ、前記係止
突起を有する熱交換部材と前記係止穴を有する熱交換部
材とを相対移動させて前記係止突起を前記係止穴に挿入
する工程と、前記係止穴に挿入された前記係止突起の先
端を塑性変形させてカシメ部を成形することにより、前
記熱交換部材同士の当接部分により前記ヒートパイプを
挟持した状態で、前記熱交換部材同士をその厚さ方向に
相互に固定する工程とを有することを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項4の発明は、請求項3の構成に加え
て、前記熱交換部材の少なくとも一つが、ベースプレー
トに放熱フィンを立設したヒートシンクであるととも
に、前記ベースプレートにおける前記放熱フィンの配置
領域よりも外側に張り出した張出部を押し出し加工する
ことにより、前記係止突起を成形することを特徴とする
ものである。
【0012】請求項1または請求項3の発明によれば、
ヒートパイプが全周に亘って複数の熱交換部材に当接
し、ヒートパイプと熱交換部材との間の熱伝達面積が拡
大する。また、カシメ部が熱交換部材に係止されて熱交
換部材同士が厚さ方向に固定され、その挟持力によりヒ
ートパイプと複数の熱伝達部材とが相互に固定されるた
め、ヒートパイプと熱交換部材との間の熱抵抗の上昇が
抑制される。さらに、ヒートパイプが複数の熱伝達部材
により挟持される構成であるため、複数の熱伝達部材と
ヒートパイプとを相互に固定する際に、ヒートパイプを
保持溝に対してその深さ方向に挿入することが可能であ
る。
【0013】請求項2の発明によれば、請求項1と同様
の作用が生じるほかに、ヒートパイプとヒートシンクと
の間の熱伝達面積が拡大される。
【0014】請求項4の発明によれば、請求項3と同様
の作用が生じるほかに、放熱フィンよりも外側の張出部
を押し出し加工して係止突起が形成されるため、この押
し出し加工時の荷重が放熱フィンに作用することが回避
されるとともに、係止突起の先端にカシメ部を形成する
場合の荷重が張出部により受け止められる。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、ヒートパイプの固定構造
およびその固定方法を添付図面に基づいて説明する。図
1は、ヒートパイプの固定構造を、電子機器(例えばノ
ートブック形パソコンなど)の冷却システムとして用い
た場合の一例を示す正面断面図、図2は、図1に示され
たヒートパイプの固定構造の斜視図である。ヒートパイ
プ1は、2つの受熱ブロック2,3に対して固定されて
いる。このヒートパイプ1は、密閉された金属パイプ等
の容器(コンテナ)の内部に、真空脱気した状態で、
水、アルコール、メタノール、アセトン、アンモニア、
ヘリウム、ナトリウム、窒素などの凝縮性の流体を作動
流体として封入した公知のものである。
【0016】ヒートパイプ1を構成する容器の材料とし
ては、銅、アルミニウム、鋼、ステンレス鋼、ニッケ
ル、チタン、インコネルなどが例示される。なお、ヒー
トパイプ1の容器の内部には、作動流体の還流を促進す
るウィック(図示せず)を設けることも可能である。上
記構成のヒートパイプ1は、蒸発部(言い換えれば加熱
部)4および凝縮部(言い換えれば冷却部)5を有す
る。そして、ヒートパイプ1の蒸発部4が、2つの受熱
ブロック2,3により挟持されている。
【0017】受熱ブロック2,3は、いずれも熱伝導性
に優れた金属材料、例えば、アルミニウム、アルミニウ
ム合金、銅、銅合金などにより構成されている。まず、
一方の受熱ブロック2は板形状に成形され、その平面形
状がほぼ方形に構成されている。そして、受熱ブロック
2における受熱ブロック3との当接面には保持溝(凹
部)6が形成されている。この保持溝6は、受熱ブロッ
ク2における平行な2辺のほぼ中央同士を接続する位置
に配置されているとともに、保持溝6の正面形状がほぼ
矩形に構成されている。すなわち、保持溝6の内面形状
がヒートパイプ1の外周面形状に対応して設定され、保
持溝6の内面にヒートパイプ1の外周面が当接してい
る。
【0018】また、受熱ブロック2における受熱ブロッ
ク3との当接面には、受熱ブロック2の厚さ方向、つま
り、受熱ブロック3側に向けて突出した係止突起7が形
成されている。図2においては、この係止突起7が、受
熱ブロック2の四隅の内側にそれぞれ形成されている。
これら4つの係止突起7の長さおよび形状は同一に設定
されている。具体的には、各係止突起7はほぼ円柱形状
に構成され、各係止突起7の先端外周には環状のリブ8
が形成されている。係止突起7の長さは受熱ブロック3
の厚さと同一に設定されている。一方、受熱ブロック2
における受熱ブロック3との当接面とは反対側には、凹
部9が形成されている。この凹部9は受熱ブロック2の
四隅の内側にそれぞれ配置されている。つまり、これら
4つの凹部9は、各係止突起7に対応する位置に、各係
止突起7に対応する数が設けられている。
【0019】他方の受熱ブロック3は板形状に構成さ
れ、その平面形状が受熱ブロック2と同一に設定されて
いる。そして、受熱ブロック2における係止突起7の形
成面に対して受熱ブロック3が当接(密着)されてい
る。受熱ブロック3には、その厚さ方向に貫通する係止
穴9Aが形成されている。この係止穴9Aは、各係止突
起7の対応する位置に、各係止突起7に対応する数だけ
形成され、各係止穴9Aにおける各係止突起7の先端側
の領域には、環状の係止溝10が形成されている。各係
止突起7が別々に係止穴9Aに配置され、かつ、環状の
リブ8が環状の係止溝10に係止している。
【0020】このようにして、各係止突起7と各係止穴
9Aとの係止力により、受熱ブロック2と受熱ブロック
3とが、相互に平面方向および厚さ方向に固定されてい
る。そして、受熱ブロック2および受熱ブロック3によ
りヒートパイプ1が保持され、ヒートパイプ1が受熱ブ
ロック2,3の厚さ方向に移動することが防止されてい
る。すなわち、ヒートパイプ1の蒸発部4の全周が受熱
ブロック2,3に当接している。なお、受熱ブロック2
と受熱ブロック3とが相互に固定された状態において
は、各係止突起7の先端面と、受熱ブロック3の表面と
がほぼ面一になっている。
【0021】ここで、ヒートパイプ1と受熱ブロック
2,3とを固定する方法を説明する。まず、図3に示す
ような金属板11をダイ(図示せず)より保持するとと
もに、パンチ(図示せず)により金属板11をプレス加
工し、図4に示すように金属板11の一方の面に保持溝
6を示すように成形する。つぎに、円柱形状のパンチ1
2により金属板11をプレス加工(具体的には厚さ方向
に押し出し成形)し、金属板4の四隅の内側に凹部9を
形成する。なお、凹部9を成形した後に保持溝6を成形
してもよいし、凹部9と保持溝6とを同時に成形しても
よい。この凹部9の成形により金属板11が素材流動
し、凹部9の反対側に突起13が形成される。このよう
にして受熱ブロック2が製造される。一方、金属板(図
示せず)の一部を厚さ方向にプレス加工(打ち抜き加
工)することにより、係止穴9Aおよび環状の凹部10
を有する受熱ブロック3を製造する。
【0022】そして、図5に示すように、受熱ブロック
2の保持溝6内にヒートパイプ1を配置するとともに、
受熱ブロック2と受熱ブロック3とを近づける方向に相
対移動させる。すると、各係止突起7が各凹部9に進入
するとともに、受熱ブロック2の表面と受熱ブロック3
の表面とが当接して停止する。この時点において、各係
止突起7の先端が係止穴9Aの外部に露出しているた
め、各係止突起7の先端をカシメる(つまり塑性変形さ
せる)ことにより環状のリブ8を形成する。このリブ8
が受熱ブロック3に係止することにより、受熱ブロック
2と受熱ブロック3とが、厚さ方向および平面方向に位
置決めされる。
【0023】このようにして、ヒートパイプ1と受熱ブ
ロック2,3とが固定され、図1、図2に示すように、
受熱ブロック3の表面を発熱体14に密着した状態で使
用される。発熱体14としては演算処理装置(CPUま
たはMPU)が例示される。そして、発熱体14の熱が
ヒートパイプ1の蒸発部4に伝達されると、ヒートパイ
プ1はその内部に温度差が生じることにより動作する。
具体的には、蒸発部4で作動流体が蒸発するとともに、
凝縮部5に流動して放熱・凝縮することにより、作動流
体の潜熱として熱輸送がおこなわれ、発熱体14の過熱
が防止(すなわち冷却)される。
【0024】ヒートパイプ1の見かけ上の熱伝導率は、
銅やアルミ等の金属と比較して数十倍ないし数百倍程度
優れている、したがって、発熱体14に対する冷却性能
が向上する。ここで、図1ないし図5の構成と、この発
明の構成との対応関係を説明する。受熱ブロック2,3
がこの発明の熱交換部材に相当し、環状のリブ8がこの
発明のカシメ部に相当し、金属板がこの発明の素材に相
当する。
【0025】以上のように、図1、図2に示すヒートパ
イプ1の固定構造、または図3ないし図5に示すヒート
パイプ1の固定方法によれば、ヒートパイプ1の蒸発部
4が全周に亘って受熱ブロック2,3に当接し、ヒート
パイプ1と受熱ブロック2,3との間の熱伝達面積が拡
大され、熱授受機能が向上する。また、受熱ブロック
2,3が同士が厚さ方向に位置決め固定され、その挟持
力により、ヒートパイプ1と受熱ブロック2,3とが相
互に固定されている。したがって、ヒートパイプ1と受
熱ブロック2,3との間の熱抵抗の上昇が抑制され、ヒ
ートパイプ1と受熱ブロック2,3との間の熱伝達性能
が良好に維持される。
【0026】さらに、ヒートパイプ1が受熱ブロック
2,3により挟持される構成であるため、受熱ブロック
2,3とヒートパイプ1とを相互に固定する際に、ヒー
トパイプ1を保持溝6に対してその深さ方向(つまり、
ヒートパイプ1の半径方向)に挿入することが可能であ
り、ヒートパイプ1を保持溝6に配置する摩擦抵抗が抑
制され、ヒートパイプ1と受熱ブロック2,3との固定
動作を、円滑、かつ迅速におこなうことができる。
【0027】なお、図1,図2においては、発熱体14
に対して受熱ブロック2を当接させて使用することも可
能である。また、図1ないし図5の実施形態において、
発熱体14に接触する受熱ブロック3のみに係止突起を
形成し、発熱体14に接触しないする受熱ブロック3に
係止穴を形成することも可能である。さらに、受熱ブロ
ック2,3の両方に係止突起を形成し、受熱ブロック
2,3の両方に係止穴を形成することも可能である。ま
た、保持溝を受熱ブロック3のみに形成してもよいし、
保持溝を受熱ブロック2および受熱ブロック3の両方に
亘って形成してもよい。
【0028】図6は、ヒートパイプ1とヒートシンク2
0とを固定する構造を、冷却システムに用いた場合の他
の実施形態を示す斜視図、図7は、図6の断面図、図8
は図6および図7に対応する固定方法を示す断面図であ
る。ヒートシンク20は、複数の放熱フィン21を有す
るベースプレート22と、ベースプレート22と協同し
てヒートパイプ1を挟持する支持プレート23とを有す
る。
【0029】ベースプレート22および放熱フィン21
ならびに支持プレート23は、いずれも熱伝導性に優れ
た金属材料、例えば、アルミニウム、アルミニウム合
金、銅、銅合金などにより構成されている。まず、ベー
スプレート22は板形状に成形され、その平面形状がほ
ぼ方形に構成されている。そして、ベースプレート22
の一表面に、複数の放熱フィン21がその厚さ方向に所
定間隔おきに立設されている。この複数の放熱フィン2
1の形状はほぼ方形に構成され、放熱フィン21の一端
がベースプレート22に埋め込まれて、ベースプレート
22と放熱フィン21とが一体化されている。
【0030】また、ベースプレート22における支持ブ
ロック23との当接面には、支持ブロック23側に向け
て突出した係止突起24が形成されている。この係止突
起24は、ベースプレート22の四隅の内側にそれぞれ
形成されている。各係止突起24の長さおよび形状は同
一に設定されている。具体的には、各係止突起24はほ
ぼ円柱形状に構成され、各係止突起24の先端外周には
環状のリブ25が形成されている。
【0031】ベースプレート22における支持ブロック
23との当接面とは反対側には、凹部26が形成されて
いる。この凹部26はベースプレート22の四隅の内側
にそれぞれ形成されている。これら4つの凹部26は、
各係止突起24に対応する位置に、各係止突起24に対
応する数が形成されている。具体的には、ベースプレー
ト22における放熱フィン21の配置領域(つまりほぼ
方形の配置領域)よりも外側に張り出した張出部22A
に各凹部26が形成されている。
【0032】また、支持ブロック23におけるベースプ
レート22との当接面には、保持溝(凹部)27が形成
されている。この保持溝27は、支持ブロック23にお
ける平行な2辺のほぼ中央同士を接続する位置に配置さ
れているとともに、保持溝27の正面形状がほぼ矩形に
構成されている。すなわち、保持溝27の内面形状がヒ
ートパイプ1の外周面形状に対応して設定され、保持溝
27の内面にヒートパイプ1の外周面が当接している。
【0033】前記支持ブロック23は板形状に構成さ
れ、その平面形状が方形に構成されている。そして、ベ
ースプレート22における係止突起24の形成面に対し
て支持ブロック23が当接(密着)されている。支持ブ
ロック23には、その厚さ方向に貫通する係止穴28が
形成されている。この係止穴28は、支持ブロック23
の四隅の内側に配置されている。つまり、これら4つの
係止穴28は、各係止突起24の対応する位置に、各係
止突起24に対応する数が形成されている。また、各係
止穴28における各係止突起24の先端側の領域には、
環状の係止溝29が形成されている。そして、各係止突
起24が各係止穴28内に配置され、かつ、各環状のリ
ブ25が各環状の係止溝29に係止している。
【0034】このようにして、各係止突起24と各係止
穴28との係止力により、ベースプレート22と支持ブ
ロック23とが、相互に厚さ方向および平面方向に固定
されている。そして、前記ベースプレート22と支持ブ
ロック23とによりヒートパイプ1が挟持され、ヒート
パイプ1がベースプレート22の厚さ方向に移動するこ
とが防止されている。すなわち、ヒートパイプ1の凝縮
部5が全周に亘ってベースプレート22および支持ブロ
ック23に当接している。なお、ベースプレート22と
支持ブロック23とが相互に固定された状態において、
各係止突起24の先端面と、支持ブロック23の表面と
がほぼ面一に設定されている。
【0035】つぎに図6、図7に示すヒートシンク20
とヒートパイプ1との固定方法を具体的に説明する。ま
ず、図8に示すように、放熱フィン21および凹部26
ならびに突起30を有するベースプレート22を製造す
る。このベースプレート22は、金属板の一表面に、加
圧鋳造法またはダイカスト法などの加工方法により複数
の放熱フィン21を埋め込んだものである。この場合、
ベースプレート22と放熱フィン21とを一体化した後
に凹部26を加工する第1の方法と、凹部26を有する
ベースプレート22に対して放熱フィン21を一体化さ
せる第2の方法とが例示される。
【0036】ここで、第1の方法を採用した場合におい
ても、張出部22Aを厚さ方向に押し出し加工して凹部
26を成形するとともに、その素材流動により突起30
が成形されるため、凹部26および突起30を成形する
工程において、パンチによる加工荷重が放熱フィン21
に作用することが回避され、放熱フィン21の変形を抑
制することができる。
【0037】一方、金属板をプレス加工することによ
り、保持溝27および係止穴28を有する支持ブロック
23が製造される。そして、保持溝27にヒートパイプ
1を配置するとともに、ベースプレート22と支持ブロ
ック23とを近づける。すると、突起30が係止穴28
内に進入するとともに、ベースプレート22の表面と支
持ブロック23の表面とが当接して停止する。その後、
突起30の先端を塑性変形させて環状のリブ25を形成
すると、ベースプレート21と支持ブロック23とが、
その厚さ方向および平面方向に位置決め固定される。こ
こで、図6〜図8の実施形態とこの発明との対応関係を
説明する。ベースプレート22および支持ブロック23
を有するヒートシンク20が、この発明の熱交換部材に
相当し、金属板がこの発明の素材に相当し、環状のリブ
25がこの発明のカシメ部に相当する。
【0038】上記のようにして固定されたヒートパイプ
1とヒートシンク20とが、図6のようにして使用され
る。つまり、ヒートパイプ1の蒸発部(図示せず)が発
熱体(図示せず)側に配置される。この場合、蒸発部に
は図1、図2に示すヒートパイプの固定構造を採用する
ことも可能である。そして、発熱体の発熱により、ヒー
トパイプ1の蒸発部から凝縮部5に伝達された熱は、ベ
ースプレート21および支持ブロック23に伝達される
とともに、この熱が放熱フィン21を介して空気中に放
熱され、ヒートパイプ1の内部の作動流体が凝縮して蒸
発部に還流する。このようにして、発熱体の過熱が抑制
される。
【0039】以上のように、図6、図7に示すヒートパ
イプ1の固定構造、または図8に示す固定方法によれ
ば、係止突起24およびリブ25により、ベースプレー
ト22と支持ブロック23とが厚さ方向および平面方向
に位置決め固定されている。その結果、ヒートパイプ1
がベースプレート22および支持ブロック23により挟
持されている。このため、ヒートパイプ1の凝縮部5に
おける熱伝達面積が拡大されて放熱効率が向上し、発熱
体の冷却機能が向上する。また、ベースプレート22と
支持ブロック23とにより、ヒートパイプ1を直接挟持
して固定しているため、ヒートパイプ1とベースプレー
ト22および支持ブロック23との間に熱伝達を阻害す
る介在物が存在しない。したがって、ヒートパイプ1か
らベースプレート22および支持ブロック23に対する
熱伝達性能が一層向上する。
【0040】さらに、ヒートパイプ1をベースプレート
22および支持ブロック23により挟持する構成である
ため、保持溝27の深さ方向にヒートパイプ1を移動し
て挿入することが可能である。したがって、ヒートパイ
プ1と保持溝6との摩擦抵抗が抑制され、ヒートパイプ
1とベースプレート22および支持ブロック23との固
定動作を、円滑、かつ迅速におこなうことができる。さ
らにまた、放熱フィン21の配置領域よりも外側に張り
出した張出部22Aに対して、押し出し加工により、凹
部26および突起30ならびに係止突起24が成形され
る。またこの係止突起24がカシメられてリブ25が形
成される。このため、これらの成形加工時の荷重が張出
部22により受け止められて放熱フィン21に伝達され
ることがないため、放熱フィン21の変形が回避され
る。
【0041】なお、図6〜図8の実施形態においては、
支持ブロック23のみに係止突起を形成し、ベースプレ
ート22のみに係止穴を形成することも可能である。さ
らに、ベースプレート22および支持ブロック23の両
方に係止突起を形成し、ベースプレート22および支持
ブロック23の両方に係止穴を形成することも可能であ
る。また、保持溝を支持ブロック23のみに形成しても
よいし、保持溝をベースプレート22および支持ブロッ
ク23の両方に亘って形成してもよい。
【0042】また、上記の各実施形態においては、平板
形のヒートパイプが例示されているが、この実施形態
は、円筒形ヒートパイプ、長尺ヒートパイプ、マイクロ
ヒートパイプのいずれにも適用可能である。この場合、
保持溝の形状がヒートパイプの外周面形状に対応して設
定されることは勿論である。さらに、3個以上の熱交換
部材の当接部分に保持溝を形成し、この保持溝によりヒ
ートパイプを保持する構成を採用することも可能であ
る。さらにまた、この実施形態に係るヒートパイプの固
定構造および固定方法を、加熱システム、熱輸送システ
ムに適用することも可能である。
【0043】
【発明の効果】以上のように請求項1または請求項3の
発明によれば、ヒートパイプが全周に亘って複数の熱交
換部材に当接し、ヒートパイプと熱交換部材との間の熱
伝達面積が拡大する。また、カシメ部が熱交換部材に係
止されて熱交換部材同士が厚さ方向に固定され、その挟
持力によりヒートパイプと複数の熱伝達部材とが相互に
固定されるため、ヒートパイプと熱交換部材との間の熱
抵抗の上昇が抑制され、熱授受機能が一層向上する。さ
らに、ヒートパイプが複数の熱伝達部材により挟持され
る構成であるため、複数の熱伝達部材とヒートパイプと
を相互に固定する際に、ヒートパイプを保持溝に対して
その深さ方向に挿入することが可能である。したがっ
て、ヒートパイプと保持溝との摩擦抵抗が抑制され、ヒ
ートパイプと熱交換部材との固定動作を、円滑、かつ迅
速におこなうことができる。
【0044】請求項2の発明によれば、請求項1と同様
の効果を得られるほかに、ヒートパイプとヒートシンク
との間の熱伝達面積が拡大される。
【0045】請求項4の発明によれば、請求項3と同様
の効果を得られる他に、放熱フィンよりも外側の張出部
を押し出し加工して係止突起が形成されるため、この押
し出し加工時の荷重が放熱フィンに作用することが回避
されるとともに、係止突起の先端にカシメ部を形成する
場合の荷重が張出部により受け止められる。したがっ
て、素材の押し出し加工時および係止突起の塑性変形時
の荷重が放熱フィンに作用することがなく、放熱フィン
の変形が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るヒートパイプの固定構造の実
施形態を示す正面断面図である。
【図2】 図1に示すヒートパイプの固定構造を示す斜
視図である。
【図3】 この発明に係るヒートパイプの固定方法の実
施形態を示す正面断面図である。
【図4】 この発明に係るヒートパイプの固定方法の実
施形態を示す正面断面図である。
【図5】 この発明に係るヒートパイプの固定方法の実
施形態を示す正面断面図である。
【図6】 この発明に係るヒートパイプの固定構造の他
の実施形態を示す斜視図である。
【図7】 図6に示すヒートパイプの固定構造の正面断
面図である。
【図8】 この発明に係るヒートパイプの固定方法の他
の実施形態を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1…ヒートパイプ、 2,3…受熱ブロック、 6,2
7…保持溝、 7,24…係止突起、 8,25…リ
ブ、 9A…係止穴、 20…ヒートシンク、21…放
熱フィン、 22…ベースプレート、 22A…張出
部、 23…支持ブロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 タン ニューエン 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 高橋 一泰 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 Fターム(参考) 5F036 AA01 BB05 BB60

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換部材とヒートパイプとが固定され
    ているヒートパイプの固定構造において、 相互に当接される複数の熱交換部材と、各熱交換部材同
    士の対向部分に形成され、かつ、前記ヒートパイプを保
    持する保持溝と、前記各熱交換部材の少なくとも一つを
    押し出し加工して成形された係止突起と、前記各熱交換
    部材の少なくとも一つを打ち抜き加工して成形され、か
    つ、前記係止突起が挿入された係止穴と、前記係止突起
    の先端が塑性変形されて前記係止穴を有する熱交換部材
    に係止することにより、前記複数の熱交換部材同士を厚
    さ方向に位置決め固定するカシメ部とを有することを特
    徴とするヒートパイプの固定構造。
  2. 【請求項2】 前記熱交換部材の少なくとも一つが、ベ
    ースプレートに放熱フィンを立設したヒートシンクであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のヒートパイプの固
    定構造。
  3. 【請求項3】 熱交換部材とヒートパイプとを固定する
    ヒートパイプの固定方法において、 複数の熱交換部材となる素材同士の当接予定部分に保持
    溝を成形する工程と、 前記素材の少なくとも一つを押し出し加工し、その素材
    流動により厚さ方向に突出する係止突起を有する熱交換
    部材を成形する工程と、 前記素材の少なくとも一つを厚さ方向に打ち抜き加工す
    ることにより、係止穴を有する熱交換部材を成形する工
    程と、 前記保持溝に前記ヒートパイプを配置し、かつ、前記係
    止突起を有する熱交換部材と前記係止穴を有する熱交換
    部材とを相対移動させて前記係止突起を前記係止穴に挿
    入する工程と、 前記係止穴に挿入された前記係止突起の先端を塑性変形
    させてカシメ部を成形することにより、前記熱交換部材
    同士の当接部分により前記ヒートパイプを挟持した状態
    で、前記熱交換部材同士をその厚さ方向に相互に固定す
    る工程とを有することを特徴とするヒートパイプの固定
    方法。
  4. 【請求項4】 前記熱交換部材の少なくとも一つが、ベ
    ースプレートに放熱フィンを立設したヒートシンクであ
    るとともに、前記ベースプレートにおける前記放熱フィ
    ンの配置領域よりも外側に張り出した張出部を押し出し
    加工することにより、前記係止突起を成形することを特
    徴とする請求項3に記載のヒートパイプの固定方法。
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